JP2002237625A - ロール型圧電素子製造装置 - Google Patents

ロール型圧電素子製造装置

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JP2002237625A
JP2002237625A JP2001032225A JP2001032225A JP2002237625A JP 2002237625 A JP2002237625 A JP 2002237625A JP 2001032225 A JP2001032225 A JP 2001032225A JP 2001032225 A JP2001032225 A JP 2001032225A JP 2002237625 A JP2002237625 A JP 2002237625A
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winding
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JP2001032225A
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Satoshi Araya
聡 新家
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Minolta Co Ltd
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便な構成で圧電セラミックスの積層体を効
率よく巻き取ることができるロール型圧電素子製造装置
を提供する。 【解決手段】 セラミックス系圧電材料からなる薄板状
圧電材層と電極層とから構成される積層体36を筒状に
巻いて形成されるロール型圧電素子を製造するロール型
圧電素子製造装置において、第1の部材14と、第1の
部材に対し所定の間隔を持って配置され第1の部材に対
し相対移動する第2の部材12とを有し、積層体36
は、第1の部材14に対する第2の部材12の相対移動
により、第1の部材14と第2の部材12とに接触しつ
つ回転しながら筒状に巻かれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミック系圧電
材料からなる圧電材料層と電極層とから構成される積層
体が渦巻き状の構成を有するロール型圧電素子の製造装
置及び製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ロール型圧電素子は、ドクターブ
レード法などで作成された圧電セラミック薄板に、印刷
などにより片面全面に電極を形成して積層体を作成し、
第1の積層体の電極形成面が第2の積層体の電極非形成
面に対向するように積層体を2枚の重ねてロール状に巻
き取り、所定の温度で焼成して製造される。
【0003】圧電積層体を巻き取る際には、前記焼成時
に焼失する材質の軸材を中心に前記圧電積層体を巻きつ
けたり、焼成する前に中心軸を抜き取るなどの方法が取
られれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、セラミックシ
ートを中心軸に巻きつけ、加圧しながら巻き取る方法で
は、巻き取り軸方向に長尺化したセラミックシートを巻
き取る場合、中心軸の真直度や径のばらつきが生じ、均
一なロール型圧電素子を作るのが困難である。また、焼
成前に中心軸を抜き取る製造方法の場合、長尺化したロ
ールから中心軸を抜き取るのが困難である。さらに、素
子が小型化する場合、中心軸も細径化するため、上記の
点がさらに困難となる。また、中心軸に巻きつける段階
で加圧しながら巻きつけると、セラミックシートが破れ
たり、延伸するなどの不具合が発生しやすい。
【0005】上記の理由により、大量生産する場合に
は、上記方法は適していなかった。
【0006】したがって、本発明が解決しようとする技
術的課題は、簡便な構成で圧電セラミックスの積層体を
効率よく巻き取ることができるロール型圧電素子製造装
置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用・効果】本発明
は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成のロ
ール型圧電素子製造装置を提供する。
【0008】ロール型圧電素子製造装置は、セラミック
ス系圧電材料からなる薄板状圧電材層と電極層とから構
成される積層体を筒状に巻いて形成されるロール型圧電
素子を製造する装置である。ロール型圧電素子製造装置
は、第1の部材と、前記第1の部材に対し所定の間隔を
持って配置され前記第1の部材に対し相対移動する第2
の部材とを有し、前記積層体は、前記第1の部材に対す
る前記第2の部材の相対移動により、前記第1の部材と
前記第2の部材とに接触しつつ回転しながら筒状に巻か
れる。
【0009】上記構成において、積層体とは、例えば、
ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)などの粉末をバインダ
ー樹脂などとともに溶媒で混練し、シート状に形成した
グリーンシートと呼ばれるセラミックス系圧電材料の表
面に印刷などによって電極層を設けたものである。この
ようにして製造した積層体を第1及び第2の部材の間に
投入する。前記第1及び第2の部材は相対的に移動して
おり、投入された積層体は両部材に接触し、その隙間を
径方向に転がりながら搬送される。積層体が搬送されて
いる方向に進むにしたがって両部材の間隔を徐々に小さ
くすると、はじめ緩く巻かれていた積層体は、その層間
に滑りを生じながら徐々に細く巻き締まり、所定の径と
なる。
【0010】上記構成によれば、低い圧力でロール型圧
電素子を製造できることから、積層体に加わる負荷が小
さく、薄い積層体を用いた場合でも破れや変形などがな
く、高い良品率で製造することが可能である。
【0011】また、ロール型圧電素子の径は、第1及び
第2の部材の間隔によって決定されるので、中心軸の真
直度や径のばらつきが生じず、均一なロール型圧電素子
を作ることができる。
【0012】さらに、ロール型圧電素子の製造に巻き取
り軸を用いないため、巻き上げ後の巻き取り軸の抜き取
りも不要である。したがって、大きいサイズの積層体を
巻き取ることが可能となる。大きいサイズの積層体を巻
き取った後、軸方向に切断することによってロール型圧
電素子を大量に製造することができる。
【0013】したがって、簡便な構成で圧電セラミック
スの積層体を効率よくロールすることができる。
【0014】本発明の圧電変換素子は、具体的には以下
のように種々の態様で構成することができる。
【0015】好ましくは、前記第1の部材と前記第2の
部材との間隔は、前記積層体が投入される入り口側では
広く、出口方向に行くに従い徐々に狭くなる。
【0016】上記構成において、積層体は、前記第1の
部材と前記第2の部材の間に設けられた間隔の間を転が
ることにより巻かれるため、その間隔を徐々に狭くする
ことによって、積層体を徐々にきつく巻き締めることが
できる。
【0017】好ましくは、前記第1の部材と第2の部材
との間隔は、可変する。
【0018】上記構成によれば、例えば第2の部材の位
置を調整し、前記第1の部材と第2の部材の間に設けら
れた間隔を変化させることによって、種々のタイプのロ
ール型圧電素子を製造することができる。
【0019】好ましくは、前記第1及び第2の部材の少
なくとも一方の前記積層体と接触する接触面が、略平面
である。
【0020】上記構成において、積層体は、前記第1及
び第2の部材に接触して転がることによって巻き締めら
れるため、前記第1及び第2の部材のうち少なくとも一
方の積層体との接触面は平面であることが好ましい。
【0021】上記構成によれば、前記第2部材間の間隔
を高精度に制御することが容易となり、ロール型圧電素
子の寸法管理を高精度に行うことができる。
【0022】好ましくは、前記第1及び第2の部材の少
なくとも一方が、無端ベルト状に形成される。
【0023】上記構成によれば、第1及び第2の部材の
少なくとも一方をベルトコンベアのように構成し、連続
的に回転させることにより、連続してロール型圧電素子
を製造することができる。
【0024】好ましくは、前記第1及び第2の部材の少
なくとも一方の前記積層体と接触する接触面が、略円筒
面である。
【0025】上記構成によれば、円筒形の第1及び第2
の部材の少なくとも一方を、その中心軸を中心として回
転させることにより、連続してロール型圧電素子を製造
することができる。
【0026】好ましくは、ロール型圧電素子製造装置
は、投入される積層体の少なくとも一部を緩く巻き、完
成状態よりも大きな径になるようあらかじめ巻き癖をつ
ける装置をさらに備える。
【0027】上記構成によれば、ロール型圧電素子製造
装置に投入される積層体の少なくとも一部が、完成状態
よりも大きな径になるようにあらかじめ緩やかに巻き癖
がつけられているので、巻き取り時において、良好に巻
き取ることが容易となる。
【0028】好ましくは、前記第1及び第2の部材の積
層体と接触する接触面が、0.3以上の静摩擦係数を有
する。
【0029】上記構成において、第1及び第2の部材の
積層体との接触面は、積層体を巻き取る際に滑りを生じ
ない程度の摩擦係数を持つことが好ましく、静摩擦係数
0.3以上であれば、この条件を満足する。
【0030】さらに本発明は、以下のロール型圧電素子
の製造方法を提供する。
【0031】ロール型圧電素子の製造方法は、上記のロ
ール型圧電素子製造装置を用い、前記第1の部材と前記
第2の部材の少なくとも一方の前記積層体と接触する接
触面に接着剤を塗布し、前記積層体が筒状に巻き取られ
る際に前記積層体に前記接着剤を転写しつつ巻き取る。
【0032】前記第1の部材と第2の部材の少なくとも
一方の接触面に接着剤を塗布すると、第1部材に対する
第2の部材の相対移動に伴って、積層体が回転し外周に
接着剤が塗布される。この後、積層体は徐々に層間に滑
りを生じながら径を減じていくので、外周に塗布された
接着剤は、層間に巻き込まれ、巻き取り終端は接着され
る。
【0033】上記方法によれば、ロール型圧電素子を製
造する場合に、巻き終わりを接着することができるた
め、巻き取った積層体が再び緩むことはない。したがっ
て、圧電セラミックスの積層体を効率よくロールするこ
とができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態に係る
ロール型圧電素子製造装置について、図面を参照しなが
ら説明する。
【0035】図1に本発明の第1実施形態に係るロール
型圧電素子製造装置について示す。本実施形態のロール
型圧電素子製造装置によって、ロール型圧電装置を製造
するには、まず、予備巻き工程を行う。予備巻き工程
は、積層体を所定形状より緩く巻き、巻き癖をつける工
程である。図1(a)に示す装置には、本体34の中央
部分に断面が半円形状をした溝35が設けられている。
予備巻き工程では、圧電セラミックスのグリーンシート
に電極を印刷した積層体30を装置本体34上に配置
し、溝35上に存在する積層体30の一部を巻き取り軸
32の軸方向に伸びるすきまに挟み込む。この状態で、
巻き取り軸32を矢印50の方向に回転させることによ
って、断面半円形状の溝の形状に沿って積層体30が所
定形状より緩く円形状に巻き取られ、巻き癖がつけられ
た加工積層体36が作られる。
【0036】巻き癖がつけられた加工積層体36は、図
1(b)に示すように緩く巻き取られ、その径は、完成
品であるロール型積層体の径よりも大きく作られる。
【0037】巻き癖がつけられた加工積層体36は、図
1(c)に示すロール型圧電素子製造装置に投入され
る。ロール型圧電素子製造装置10は、ベルトコンベア
12と巻き取り板14とを有している。巻き取り板14
は、ベルトコンベア12に対し、所定の距離を保ち、固
定されており、図2に示すように、投入口側では広く、
搬送方向に向かうにつれて徐々に狭くなっている。
【0038】予備巻き工程において巻き癖がつけられた
加工積層体36を投入口16に投入する。投入された加
工積層体36はベルトコンベア12上に落下する。ベル
トコンベア12は矢印52で示す方向に回転しており、
加工積層体36を搬送する。搬送された加工積層体36
aは、ベルトコンベア12と巻き取り板14との両方に
接触し、36bに示すように徐々に狭くなる空間を矢印
54で示す方向に転がりながら、巻き取られた層の間2
1,22,23,24で滑りを生じつつ細く巻き締めら
れる。
【0039】出口におけるベルトコンベア12と巻き取
り板14との距離15を適宜調整することで、所望の径
を有するロール型圧電素子36cを製造することができ
る。
【0040】出口の間隔調整の一例を以下に示す。積層
体の厚みが100μm、巻き取り方向の長さ50mmの
場合、もっとも小さく巻き取った場合の断面積は、5m
となり、直径は、約2.52mmとなる。出口の間
隔を2.52mmに調整すると、積層体は、十分に巻き
締まり、図3(a)に示すような、中央に隙間のないロ
ール型圧電素子36’を得ることができる。また、出口
の間隔を3mmにすると、図3(b)に示すような巻取
り中央部に空隙40を有した、外径3mmのロール型圧
電素子36’’が得られる。
【0041】図4は、予備巻き工程を行うための装置の
他の構成例を示す図である。図4(a)に示す装置は、
本体34aは2枚の板38a,38bで構成され、それ
ぞれの板は、ヒンジ37で連結されている。1枚の板3
8bには、その端部に断面が半円形状をした溝35が設
けられている。予備巻き工程では、圧電セラミックスの
グリーンシートに電極を印刷した積層体30を板38
a,38b上にその表面に沿わせて配置する。この状態
で板38bを矢印56に示すように折り畳む。このとき
の状態を図4(b)に示す。図4(b)に示すように、
板38bは、破線で示す状態38b’を経由し、矢印5
6で示されるようにヒンジを中心として回転して、板3
8aの上に重なるように折り畳まれる。図4(c)に示
すように、このときの積層体30は板38bの溝に沿っ
て型押しされ、折り部30’が膨らんだ状態で折り曲げ
られる。
【0042】この予備工程の装置は、積層体30の両面
に電極を形成し、中央から巻き取る形態のロール型圧電
素子を製造するのに適している。このタイプのロール型
圧電素子では、圧電セラミックスのグリーンシートの両
面に電極を塗布した積層体を用いる。巻き取りの層間に
隙間があっても電極の有効面積が変わらないため、高い
圧力を加え、層間を密着させる必要がない。この加工積
層体によれば、ベルトコンベア12と巻き取り板14の
間隔15を適宜調整することで、図3(a)に示すよう
な層間が密着した巻き方のロール型圧電素子や図3
(b)に示すような層間や巻き取り中央部に空隙40を
有するような巻き方のロール型圧電素子にも対応が可能
である。したがって、この装置によれば、任意に径の制
御が可能となるため、積層体の厚み、長さ、巻き取り軸
の太さによりロール型圧電素子の外径が決まり微調整が
困難であるという問題を解消することができる。また、
低い圧力でロール型圧電素子を製造することができるこ
とから、積層体に加わる負荷が小さく、薄い積層体での
製造に際しても破れや変形などが少なく、高い良品率で
製造することが可能となる。さらに、巻き取り軸を用い
ないため、大きいサイズの積層体を巻き取ることが可能
となる。
【0043】図5に本発明の第2実施形態に係るロール
型圧電素子製造装置の構成について示す。本実施形態の
ロール型圧電素子製造装置は、図5に概略的に示すよう
に、上巻き取り板14’と下巻き取り板12'とを有す
る。上巻き取り板14’は下巻き取り板12’に対し、
徐々に狭くなる空隙をもって設置されている。上巻き取
り板14’は、矢印56に示すような軌跡を通る平行移
動運動を行い、14’a、14’bのように回転移動す
る。投入口から予備巻き工程を終わった加工積層体を投
入すると、加工積層体36は、上巻き取り板14’と下
巻き取り板12’とに接触しながら、上巻き取り板1
4’の移動に伴って移動し、36eに示すように上巻き
取り板の後端から離れるまで所定径に巻き取られる。出
口の距離15によってロール型圧電素子36eの完成径
が決定されるのは、上述の第1の実施形態と同様であ
る。
【0044】本実施形態のロール型圧電素子製造装置
は、層間を高圧で密着させたロール型圧電素子の製造に
適している。
【0045】セラミックシートの片側に電極を設置した
積層体を2枚重ね、巻き取ることで製造されるロール型
圧電素子は、巻き取り層の間に隙間を生じると、その部
分は正負の電極に挟まれない不良個所となる。このた
め、層間がきっちりと密着するように、積層体を加圧し
ながら巻き取る必要がある。
【0046】このためには、加工積層体36が接触する
面は、高い平面度や高い剛性を有することが必要とな
る。この第2の実施形態によれば、上側巻き取り板1
4’及び下側巻き取り板12’を金属などで構成するこ
とができ、高い平面度と高い剛性を備えることが可能と
なる。
【0047】図6に本発明の第3実施形態に係るロール
型圧電素子製造装置の構成について示す。本実施形態の
ロール型圧電素子製造装置は、図6に概略的に示すよう
に、固定側巻取り円筒12cと可動側巻取り円筒14c
とを有する。可動側巻取り円筒14cは、固定側巻取り
円筒12cに対し、矢印58で示す方向に回転するよう
に設けられ、その表面と固定側巻取り円筒12cの表面
との間隔は徐々に狭くなるように設置されている。投入
口から予備巻き工程を終えた加工積層体36を投入する
と、加工積層体36は、矢印60で示すように両円筒の
間の隙間に入り、両円筒表面に接触しながら転がりロー
ル型に巻き締められる。出口まで転がされた加工積層体
36fは、出口における両円筒の間隔によってその完成
径が決定され、矢印62に示すように装置外に排出され
る。
【0048】図7に本発明の第4実施形態に係るロール
型圧電素子製造装置の構成について示す。本実施形態の
ロール型圧電素子製造装置は、図7に概略的に示すよう
に、ベルトコンベア12と巻き取り板14とを有してい
る。巻き取り板14は投入口から出口方向にかけて徐々
に狭くなっておらず、ベルトコンベア12と略平行に設
けられている。また、巻き取り板14は図に示すよう
に、ベルトコンベア12との間隔を変更できるように、
破線で示す14dとの間で位置を変更できるように設け
られている。巻き取り板14には所定の荷重Fが矢印7
0で示すようにベルトコンベア12方向へかけられてい
る。ベルトコンベア12は矢印66で示される方向に回
転しており、投入口から投入された加工積層体36を搬
送する。加工積層体36が巻き取り板14に接触する
と、ベルトコンベア12の動きに伴って、矢印64で示
す方向に転がりながら、巻き取られた層の間にすべりを
生じつつ、細く巻き締められる。巻き取り板14はその
位置が可変であり、下向きに荷重がかけられているの
で、加工積層体36は強く巻き締められる。すなわち、
荷重Fを制御することで、巻きの圧力を調整することが
でき、より良好にロール型圧電素子36gを製造するこ
とができる。
【0049】本発明のロール型圧電素子製造装置の変形
例として、加工積層体を巻き取った後、巻き終わり終端
の緩み防止のために接着剤を塗布する例を説明する。製
造装置の種類は特に制限はないが、例として、図2に示
す第1実施形態のものを引用して説明する。
【0050】図2に示すロール型圧電素子製造装置にお
いて、ベルトコンベア12上に適量の接着液を塗布、噴
霧などの手段で供給できるようような接着液供給部を設
置する。上述のように、加工積層体36は、ベルトコン
ベア12と巻き取り板14の双方に接触して、ベルトコ
ンベア12上を相対的に進行方向後方に転がりながら巻
き取られる。投入位置より後方に接着液供給部を配置す
ると、加工積層体36の外周に接着液が塗布される。こ
の後、加工積層体36は徐々に層間に滑りを生じながら
径を減じていくので、外周に塗布された接着液も層間に
巻き込まれ、巻き取り終端は接着される。
【0051】塗布される接着液は、焼成過程で焼失する
ようなものが好ましい。具体的には、上記例ではゴム系
接着剤を用いているが、その他、ウレタン系、その他の
有機系接着剤も用いることができる。また、液体だけで
はなく、圧力や温度で接着する粉末状接着剤など焼成工
程で焼失する接着材料も用いることができる。
【0052】その他、巻き取り形状を保持する手段とし
て、焼成工程で焼失するテープを巻きつけたり、クリッ
プでとめても良い。また、積層体の自己タック性を利用
したり圧着をすることも可能である。
【0053】その他の例として、焼成温度で焼成も変形
もおこさないセラミック製などのチューブに積層体を挿
入し、焼成しても良い。巻き取られた積層体を焼成する
と収縮するので、容易にチューブから抜き取ることがで
きる。
【0054】上記各実施形態において、加工積層体が接
触する2つの部材の接触面は、積層体を巻き取る際に滑
りを生じない程度の摩擦係数を持つことが好ましい。具
体的には、静摩擦係数が0.3以上であることが望まし
い。静摩擦係数を調整するために、ゴム、シリコンなど
を接触表面に設けてもよいし、ブラスティングや電蝕、
型押しなどの手段により表面に凹凸を付けてもよい。
【0055】また、上記実施形態に示したロール型圧電
素子製造装置以外に、円筒と平面を組み合わせた形態
や、楕円形や長円筒など巻き取り面が適宜湾曲したもの
であっても、同様のロール型圧電素子の製造が可能であ
る。例えば、第4実施形態を示す図8に示したように、
巻き取り板14とベルトコンベア12との間隔を搬送方
向68で適宜変化させることにより、巻き取り板の中央
部14xの部分で一度硬く巻き締められた積層体が、後
方部14yに移動することで全体的に若干緩み、層間に
空隙を持たせた形状で巻き取られたロール型圧電素子3
6hを製造することも可能である。
【0056】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、その他種々の態様で実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係るロール型圧電素
子製造装置を示す図である。
【図2】 本発明の第1実施形態に係るロール型圧電素
子製造装置の原理を説明するための図である。
【図3】 本発明の第1実施形態に係るロール型圧電素
子製造装置で製造されるロール型圧電素子の例を示す図
である。
【図4】 予備巻き工程を行うための装置の他の構成例
を示す図である。
【図5】 本発明の第2実施形態に係るロール型圧電素
子製造装置を示す図である。
【図6】 本発明の第3実施形態に係るロール型圧電素
子製造装置を示す図である。
【図7】 本発明の第4実施形態に係るロール型圧電素
子製造装置を示す図である。
【図8】 本発明のロール型圧電素子製造装置の変形例
を示す図である。
【符号の説明】
10 ロール型圧電素子製造装置 12 ベルトコンベア 12’ 下巻き取り板 12c 固定側巻取り円筒 14 巻き取り板 14’ 上巻き取り板 14c 可動側巻取り円筒 16 投入口 30 積層体 30’ 折り部 32 巻き取り軸 34,34a 予備巻き装置本体 35 溝 36 加工積層体 36’,36’’ ロール型圧電素子 37 ヒンジ 38a,38b 板 40 空隙

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス系圧電材料からなる薄板状
    圧電材層と電極層とから構成される積層体を筒状に巻い
    て形成されるロール型圧電素子を製造するロール型圧電
    素子製造装置において、 第1の部材と、前記第1の部材に対し所定の間隔を持っ
    て配置され前記第1の部材に対し相対移動する第2の部
    材とを有し、 前記第1の部材に対する前記第2の部材の相対移動によ
    り、前記積層体が前記第1の部材と前記第2の部材とに
    接触しつつ回転しながら筒状に巻かれることを特徴とす
    る、ロール型圧電素子製造装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の部材と前記第2の部材との間
    隔は、前記積層体が投入される入り口側では広く、出口
    方向に行くに従い徐々に狭くなることを特徴とする、請
    求項1記載のロール型圧電素子製造装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の部材と第2の部材との間隔
    は、可変することを特徴とする、請求項1記載のロール
    型圧電素子製造装置。
  4. 【請求項4】 前記第1及び第2の部材の少なくとも一
    方の前記積層体と接触する接触面が、略平面であること
    を特徴とする、請求項1記載のロール型圧電素子製造装
    置。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2の部材の少なくとも一
    方が、無端ベルト状に形成されることを特徴とする、請
    求項3記載のロール型圧電素子製造装置。
  6. 【請求項6】 前記第1及び第2の部材の少なくとも一
    方の前記積層体と接触する接触面が、略円筒面であるこ
    とを特徴とする、請求項1記載のロール型圧電素子製造
    装置。
  7. 【請求項7】 投入される積層体の少なくとも一部を緩
    く巻き、完成状態よりも大きな径になるようあらかじめ
    巻き癖をつける装置をさらに備えることを特徴とする、
    請求項1から6いずれか一つに記載のロール型圧電素子
    製造装置。
  8. 【請求項8】 前記第1及び第2の部材の積層体と接触
    する接触面が、0.3以上の静摩擦係数を有することを
    特徴とする、請求項1から7いずれか一つに記載のロー
    ル型圧電素子製造装置。
  9. 【請求項9】 請求項1記載のロール型圧電素子製造装
    置を用いるロール型圧電素子の製造方法であって、 前記第1の部材と前記第2の部材の少なくとも一方の前
    記積層体と接触する接触面に接着剤を塗布し、前記積層
    体が筒状に巻き取られる際に前記積層体に前記接着剤を
    転写しつつ巻き取ることを特徴とするロール型圧電素子
    の製造方法。
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