JP2002233033A - 回路体の形成方法および該方法で形成された回路体 - Google Patents

回路体の形成方法および該方法で形成された回路体

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JP2002233033A JP2001028370A JP2001028370A JP2002233033A JP 2002233033 A JP2002233033 A JP 2002233033A JP 2001028370 A JP2001028370 A JP 2001028370A JP 2001028370 A JP2001028370 A JP 2001028370A JP 2002233033 A JP2002233033 A JP 2002233033A
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Atsuhiko Fujii
淳彦 藤井
Shigeru Kato
茂 加藤
Takashi Ueno
隆 上野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電線の絶縁被覆を剥離することなく電線同士
の接続した回路体を積層状態で簡単に形成できるように
する。 【解決手段】 絶縁樹脂からなる基板の上面にX、Y方
向に延在する配線材ガイド溝を複数列設けて、これら
X,Y方向の配線材ガイド溝に被覆配線材を配線し、該
配線側に上層の回路体の基板を配置し、第1配線材と第
2配線材の所要の交差位置では、上方の基板の上面より
超音波振動を負荷して、第1配線材と第2配線材の絶縁
被覆を除去して導体同士を接触させて電気接続させてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回路体の形成方法お
よび該方法で形成された回路体に関し、特に、自動車の
ジャンクションボックス内部に積層配置する回路体とし
て好適に用いられるもので、絶縁樹脂板からなる基板上
に配線する配線材を接続して所要の分岐・接続回路を設
けるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車に搭載されるジャンクショ
ンボックスには、絶縁樹脂製の基板上に導電性金属板を
回路形状に金型で打抜加工したバスバーを固定した回路
体を設け、複数の回路体を積層配置している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記絶縁板上にバスバ
ーを固定して回路体を形成する場合、バスバーを形成す
るための金型製作費が高価となるため、容易に回路変更
できない問題がある。また、回路形状に金属板を打ち抜
くと、回路部以外の部分は廃棄しなければならず、無駄
が多くなって、その分、コスト増になる。さらに、バス
バーを絶縁板に固定するため、絶縁基板よりリブを突設
し、このリブをバスバーに穿設している穴を挿入した
後、リブを加締めて固定しているため、絶縁板へのバス
バーの固定に手数がかかる問題がある。
【0004】上記バスバーに代えて、安価な電線を絶縁
板上に布線し、該電線に圧接端子を圧接接続させ、異層
の圧接端子同士を中継端子を介して接続することによ
り、複数の回路体を積層する方法や、絶縁板上で電線同
士を直接溶接する方法が提案されている。
【0005】しかしながら、電線に圧接端子を圧接接続
させる場合には、別部品の圧接端子や中継端子が必要と
なると共に、電線に圧接端子を圧接接続する作業も必要
となる。また、電線の導体同士を直接溶接する方法とし
ては、超音波溶接、抵抗溶接、レーザー溶接、機械的接
続等の方法があるが、いずれも絶縁被覆が存在している
場合には導体同士の溶接が容易でなく、電気接続信頼性
の点でも問題がある。そのため、絶縁被覆を予め皮剥ぎ
して導体を露出させておく前工程が必要となる。また、
絶縁被覆がない単芯線のみの裸電線を用いると皮剥ぎの
必要はないが、単芯線を絶縁するために単芯線の配線側
を更に絶縁板で閉鎖しなければならず、単芯線が高価で
あることも合わせてコスト増になると共に、積層状態で
の高さが大となり、ジャンクションボックスが大型化す
る問題がある。
【0006】本発明は上記した問題に鑑みてなされたも
ので、特に、ジャンクションボックス等の電気接続箱に
積層配置される回路体の導体を電線等の配線材で構成す
る場合において、圧接端子や中継端子を介することな
く、また、前工程で配線材の絶縁被覆を剥離して芯線を
露出させておくことなく、配線材の導体同士を簡単に接
続できるようにすることを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、絶縁樹脂からなる基板の上面にX、Y方
向に延在する配線材ガイド溝を交差させて設けており、
第1の上記基板のX、Y方向のいずれか一方に導体のみ
或いは導体を絶縁樹脂で被覆した第1配線材を挿入して
配線する一方、いずれか他方に導体を絶縁樹脂で被覆し
た第2配線材を挿入して配線し、交差位置では第1、第
2配線材を重ね、次いで、上記第1の基板の配線側に第
2の基板を配置して上記第1の基板の配線材ガイド溝に
配線した第1、第2配線材を第1、第2の基板で挟持
し、上記第1配線材と第2配線材の所要の交差位置に、
上記第2の基板の外面より超音波振動を負荷して、上記
第2配線材の絶縁被覆あるいは第1配線材が絶縁被覆で
被覆した配線材の場合は該第1配線材と第2配線材の両
方の絶縁被覆を除去して、第1配線材と第2配線材の導
体同士を圧接させて電気接続させると共に、第1と第2
の基板の当接面を融着させて第1の回路体を形成し、そ
の後、第2の基板の上面に第3の基板あるいは樹脂板を
配置して、第2の基板の配線材ガイド溝に挿入した第
1、第2配線材を挟持した状態として、第3の基板ある
いは樹脂板側から上記第1、第2配線材の所要の交差位
置に超音波振動を負荷して配線材の導体同士を接続させ
て第2の回路体を形成し、これを繰り返すことにより、
複数の回路体を積層した状態で形成している回路体の形
成方法を提供している。
【0008】上記電線配線側に配置する第2の基板の上
面より超音波ホーンで超音波振動を負荷する時、下方の
第1の基板の下面には超音波振動発生機のアンビルを配
置しても良いし、単なる支持用平板で第1の基板を支持
してもよい。
【0009】上記のように、本発明では、絶縁樹脂製の
基板上にX、Y方向の配線材ガイド溝をクロスさせて設
けておき、これら配線材ガイド溝に絶縁被覆された配線
材、好ましくは電線を挿入して配線し、交差位置ではX
−Y方向の電線を重ねている。 この状態で、積層する
回路体の基板(第2の基板)を配線側に配置して、電線
の上下を基板で挟み、上方の第2の基板側から所要の交
差位置に超音波振動を負荷することにより、超音波振動
で電線の絶縁被覆が破壊・溶融により除去さると同時
に、露出する導体同士が接触させて電気接続される。即
ち、電線の絶縁被覆の除去と導体同士の接続とが同時に
行える。よって、従来必要とされた絶縁被覆の皮剥ぎ作
業が不要となり、作業を非常に簡単とすることができ
る。また、超音波振動を加えることにより、接続位置の
周囲の上下の基板が振動摩擦による発熱で軟化溶融して
接合し、導体同士の接触部を上下から押さえ付ける形で
互いに融着するため、接触状態を確実に保持すると共に
絶縁性も確保することができる。
【0010】さらに、基板に配線材ガイド溝を設けて電
線等の配線材を予め挿入しているため、超音波振動を加
える時に、配線材の保持手段を設ける必要はなく、か
つ、配線側は積層する基板を利用して閉鎖して配線材を
挟持しているため、配線側を閉鎖するためだけの基板は
不要となり、積層構造において、その高さを低くするこ
とができる。
【0011】また、上記のように、超音波振動で接続す
る電線等の配線材は、両方を絶縁被覆された配線材と
し、両方の配線材の絶縁被覆を超音波振動で除去して接
続することができる。この場合には、互いに接続する配
線材とも前工程で皮剥ぎする工程が不要となる。 な
お、一方は絶縁被覆されていない導体のみからなる電線
としてもよい。上記のように超音波振動で導体同士を接
触させる配線材は、電線に限定されず、銅箔を並設して
樹脂フィルムで挟持したFFCや、丸導体を並設して樹
脂フィルムで挟持したFC(所謂リボン電線)を用いて
もよい。
【0012】上記基板に設けるX、Y方向の配線材ガイ
ド溝は、いずれか一方の配線材ガイド溝の深さを他方よ
り深くして、交差位置で重なる配線材が基板表面より突
出しない構成としている。これにより、積層する基板に
隙間を発生させずに当接させて、超音波振動を下方の基
板に伝播させることができる。
【0013】上記絶縁樹脂製の基板は、その軟化温度
が、電線等の配線材の絶縁樹脂の軟化温度より高いもの
を用いている。電線の絶縁被覆としては一般にPVCが
使用されており、これより軟化温度が高い樹脂材で基板
として好適に用いられるものとして、PBT,ASB,
PA(ナイロン),PC,PP,HD,LD等が挙げら
れる。
【0014】上記温度設定とすることにより、先に軟化
された絶縁被覆(あるいは絶縁フィルム)は、未だ軟化
されていない基板から伝わる超音波振動により、接点位
置から押し出されるように容易に除去できる。
【0015】上記基板には、電気接続される第1配線材
と第2配線材の交差位置に配線材ガイド溝と連続させて
拡大させた窪みを設けており、該窪みに上記超音波によ
り溶融剥離された樹脂を収容している。
【0016】上記窪みは除去される絶縁被覆の体積分を
収容できる大きさに設定している。このような窪みを設
けると、超音波振動で剥離除去された樹脂を収容でき、
無制限に広がるのを防止できる。これにより、この剥離
除去された樹脂が上下の基板の間にはみ出して基板の接
合面に隙間があいてガタつきが生じるのを防止できる。
【0017】さらに、上記窪みの周囲に、上記超音波振
動の伝播を遮断する縁切り溝を設けることが好ましい。
上記縁切り溝は細いスリット状の溝とすることが好まし
く、窪みを囲む形状であれば方形でも円形でもよく、形
状は限定されない。
【0018】上記縁切り溝を設けると、超音波振動の伝
播を縁切り溝の位置で遮断でき、広い範囲に超音波振動
エネルギーが分散するのを防止でき、接続位置の周囲の
上下の基板に集中的に振動エネルギーを負荷して、これ
ら第1と第2基板を強固に融着することができる。さら
に、基板への振動エネルギーの伝播を遮断することによ
り、基板の配線材ガイド溝に挿通させている接続位置以
外の配線材部分への振動の伝播も遮断でき、接続位置以
外の部分の電線にダメージを与えないようにすることも
できる。
【0019】上記第1配線材および第2配線材としては
単芯線からなる被覆電線を用いることが好ましい。多数
の素線を撚った多芯線からなる場合、振動摩擦により剥
離されて溶融した樹脂が素線の間に混入する恐れがある
が、単芯線とするとこの問題はなく、互いに接触する芯
線(導体)同士の接触面積を確実に一定面積とすること
ができる。また、超音波振動に対して単芯線の方が強度
的に強い点も有利となる。
【0020】本発明は上記方法で形成された回路体を提
供しており、該回路体は積層された構成で、ジャンクシ
ョンボックス等の電気接続箱内に好適に収容されるもの
である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1乃至図4は第一実施形態を示
し、図1は回路体10、11が積層された状態を示し、
各回路体10、11はそれぞれ基板1上にX方向の第1
電線W1とY方向の第2電線W2とをクロス配線し、所
要交差位置で第1電線W1と第2電線W2の導体同士を
接触させて電気接続して分岐・接続回路を構成してい
る。なお、図1には2層の回路体を図示しているが、回
路体11の上面にも回路体を積層し、3層以上の多層と
している。
【0022】上記回路体10、11の基板1(即ち、下
層の回路板10の第1の基板1A、上層の回路体11の
第2の基板1B)は図2に示す同一の形状からなる。即
ち、基板1の表面に、X方向の配線材ガイド溝1aを一
定ピッチで複数列凹設していると共に、Y方向の配線材
ガイド溝1bを一定ピッチで複数列凹設し、これらX、
Y方向の配線材ガイド溝1aと1bとを交差させてい
る。上記X方向の配線材ガイド溝1aはY方向の配線材
ガイド溝1bよりも深く凹設し、交差位置Pで重なる第
1電線W1、第2電線W2が基板1の上面より突出しな
いように設定している。
【0023】上記第1、第2電線W1、W2は単芯線か
らなる導体aを絶縁被覆bで被覆した電線からなる。絶
縁被覆bはPVC(ポリ塩化ビニル)からなる一方、上
記基板1はPVCよりも軟化温度が低いPBT(ポリブ
チルテレフタレート)より成形している。
【0024】回路体10、11を順次形成していくに
は、図3(A)に示すように、下層の回路体10の第1
の基板1AのX方向の配線材ガイド溝1aに第1電線W
1を挿入して配線し、Y方向の配線材ガイド溝1bに第
2電線W2を挿入して配線し、交差位置Pでは、第1電
線W1の上面に第2電線W2を重ねている。次いで、図
3(B)に示すように、第1の基板1Aの上面に第2の
基板1Bを載せ、第1の基板1Aの配線材ガイド溝1
a、1bに配線した第1、第2電線W1、W2を第1、
第2の基板1Aと1Bとで挟持する。
【0025】この状態で、第1の基板1Aを支持用平板
5上に載置し、第1電線W1と第2電線W2の所要の交
差位置P’には上方の第2の基板1Bの上面より超音波
ホーン6を配置し、該超音波ホーン6の先端を第2の基
板1Bの交差位置P’の外面に接触させて、電線W1、
W2を上下の基板1Bと1Aで押さえ付けた状態で超音
波を発振させる。
【0026】第1、第2電線W1、W2が重ねられた交
差位置P’では、上方の第2の基板1B→第2電線W2
→第1電線W1→下方の第1の基板1Aへと超音波が伝
播する。第1電線W1と第2電線W2との当接位置には
振動摩擦が発生し、第1、第2電線W1、W2の絶縁被
覆bが図4に示すように、破壊されると共に摩擦熱によ
り溶融して、電線W1、W2より絶縁被覆bが除去され
る。このように、接合位置の絶縁被覆bが除去されるこ
とにより単芯線からなる導体a、aが露出して、これら
導体同士が圧接して電気接続される。
【0027】上記絶縁被覆bの溶融した状態で除去され
る部分b−1は圧接される導体a、aの回りを取り囲
む。また、第1の基板1Aと第2の基板1Bの表面も当
接しているため、振動摩擦が発生し、この摩擦熱により
当接する基板1Aと1Bの表面同士が融着する。
【0028】このように、第1、第2電線W1、W2の
導体a、aは互いに圧接された状態で溶着されていない
が、その回りを除去された絶縁被覆b、bで囲むと共に
第1、第2基板が交差位置P’の回りで融着されること
により、導体同士の圧接状態を保持し、電気接続信頼性
を確保できる。
【0029】上記超音波による導体同士の接続作業時に
おいて、絶縁被覆bの軟化温度より基板1A、1Bの軟
化温度を高く設定しているため、先に軟化する絶縁被覆
bが軟化していない基板1A、1Bからの振動により、
破壊および溶融して除去される絶縁被覆部分b−1を容
易に押し出すことができる。
【0030】このように、第1の基板1A上にX−Yの
第1、第2の電線W1、W2をクロス配線して、所要の
交差位置P’で導体a,aを電気接続させた回路体10
を、上層の回路体11の第2の基板1Bを利用して形成
する。その後、第2の基板1BのX−Yの第1、第2の
電線W1、W2を配線材ガイド溝1a、1bに挿入して
配線する。この第2の基板1Bの上面に上層の基板(図
示せず)を配置し、前記と同様に所定の交差位置P’に
超音波振動を負荷して第1、第2電線W1、W2の絶縁
被覆bを剥離して導体a同士を接触させて電気接続す
る。
【0031】最上層の回路体では、基板にX−Yの第
1、第2電線を配線材ガイド溝に挿入して配線した後、
平板形状の絶縁樹脂製の基板1Cを配置して、該基板の
上面から超音波振動を負荷して電線同士を接続してい
る。なお、最上層の回路体の電線配線側に載置する基板
として、配線材ガイド溝を設けた基板を用いても良いこ
とは言うまでもない。
【0032】図5および図6は第二実施形態を示し、基
板1には、配線材ガイド溝1aと1bとの交差位置Pの
部分に、この交差位置Pを中心とした円形の窪み1cを
ガイド溝1a、1bと連続させて凹設している。この窪
み1cの容積は後述する電線W1、W2の絶縁被覆b、
bの除去部分の体積分に相当させている。
【0033】さらに、上記窪み1cを所要空間Sをあけ
て囲むように超細幅のスリット状の縁切り溝1dを方形
状に切り込んで形成している。
【0034】上記窪み1cおよび縁切り溝1dを設ける
と、絶縁被覆bの溶融した状態で除去される部分b−1
は窪み1cに丁度充填された状態となり、圧接される導
体a、aの回りを取り囲む。また、窪み1cを囲む第1
の基板1Aと第2の基板1Bの隙間に溶融した絶縁被覆
が流出しないため、基板1Aと1Bの表面を確実に当接
させて振動摩擦を発生させ、この摩擦熱により当接する
基板1Aと1Bの表面同士が確実に融着させることがで
きる。
【0035】また、窪み1cの回りには縁切り溝1dを
設けているため、負荷される超音波振動は縁切り溝1d
の位置で伝播が遮断され、図6中に斜線で示す交差位置
P’の回りの一定範囲の基板1A、1Bおよび電線W
1,W2に集中的に負荷でき、他の部位の電線および基
板1A、1Bに損傷を発生させない。
【0036】なお、本発明は上記実施形態に限定され
ず、X,Y方向に配線材ガイド溝に配線する一方の電線
を絶縁被覆した電線とする一方、他方の電線は絶縁被覆
していない単芯線のみからなる裸電線としてもよい。ま
た、配線材として、FFCやFCを用い、これらの導体
がX−Y方向にクロス配線されるように基板上に配置し
て用いてもよい。
【0037】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
によれば、通常汎用されている安価な被覆電線等からな
る配線材を用い、この被覆電線の絶縁被覆を前工程で皮
剥ぎすることなく、超音波振動を利用して電線の絶縁被
覆の除去と導体同士の接合を同時に行って電気接続を図
ることができる。このように、電線コスト、および作業
コストを低減できため、回路体を安価に提供することが
できる。
【0038】また、積層する上層の回路体の基板を利用
して、電線等の配線材の上下を基板で挟み、上方の基板
側から所要の交差位置に超音波振動を負荷することによ
り、超音波振動で配線材の絶縁被覆を破壊・溶融により
除去すると同時に露出する導体同士を接触させて電気接
続しているため、配線側を保持するための絶縁板を別個
に設ける必要はなく、その分、1つの回路体の高さを低
くでき、積層状態での全体高さを低減できる。
【0039】さらに、超音波振動を加えることにより、
接続位置の周囲の絶縁樹脂製の上下の基板が振動摩擦に
よる発熱で軟化溶融して接合し、導体同士の接合部を上
下から押さえ付ける形で互いに融着するため、接合状態
を確実に保持すると共に絶縁性も確保することができ
る。
【0040】さらにまた、軟化溶融して除去される絶縁
被覆分を交差位置に設けた窪みに収容すると、上下の回
路体の基板の間に除去された絶縁樹脂が介在することを
防止でき、がたつきなく接合できる。さらにまた、上記
窪みの外周に縁切り溝を設けると、超音波振動を電気接
続する交差位置に集中させ、無制限に振動が伝播するこ
とを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一実施形態を示す斜視図である。
【図2】 (A)は上記実施形態で用いる基板を示す斜
視図、(B)は一部正面図である。
【図3】(A)は基板上に電線を配線した状態の斜視
図、(B)は基板の間に電線を挟んで超音波ホーンで超
音波振動を負荷する状態を示す斜視図、(C)は(B)
のA−A線断面図である。
【図4】(A)は交差位置で被覆電線の絶縁被覆が除去
されて導体が露出する状態を示す斜視図、(B)は電線
同士の接触状態を示す断面図である。
【図5】 第二実施形態の基板を示し、(A)は平面
図、(B)は一部拡大図である。
【図6】 縁切り溝の作用を示す図面である。
【符号の説明】
1 基板 1A 第1の基板 1B 第2の基板 1a X方向の配線材ガイド溝 1b Y方向の配線材ガイド溝 1c 窪み 1d 縁切り溝 10、11 回路体 6 超音波ホーン W1 第1電線(被覆電線) W2 第2電線(被覆電線あるいは裸線)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02G 15/16 H02G 15/16 5G355 H05K 3/10 H05K 3/10 A 5G361 3/46 3/46 J 5G375 M // B23K 101:42 B23K 101:42 (72)発明者 上野 隆 三重県四日市市西末広町1番14号 住友電 装株式会社内 Fターム(参考) 4E067 BF00 BF03 DA13 DA17 EA07 EB09 EC12 5E051 LA04 LB01 5E085 BB02 BB05 BB06 CC03 DD03 DD19 HH11 JJ04 JJ38 5E343 AA02 AA12 BB03 BB69 DD65 GG11 5E346 AA12 AA15 AA22 AA32 AA35 AA51 BB11 BB15 BB17 CC08 DD35 EE47 FF22 GG28 HH32 5G355 AA03 BA01 BA11 CA15 5G361 BA06 BB02 BC01 5G375 AA02 CA02 CA12 EA17

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁樹脂からなる基板の上面にX、Y方
    向に延在する配線材ガイド溝を交差させて設けており、 第1の上記基板のX、Y方向のいずれか一方に導体のみ
    或いは導体を絶縁樹脂で被覆した第1配線材を挿入して
    配線する一方、いずれか他方に導体を絶縁樹脂で被覆し
    た第2配線材を挿入して配線し、交差位置では第1、第
    2配線材を重ね、 次いで、上記第1の基板の配線側に第2の基板を配置し
    て上記第1の基板の配線材ガイド溝に配線した第1、第
    2配線材を第1、第2の基板で挟持し、 上記第1配線材と第2配線材の所要の交差位置に、上記
    第2の基板の外面より超音波振動を負荷して、上記第2
    配線材の絶縁被覆あるいは第1配線材が絶縁被覆で被覆
    した配線材の場合は該第1配線材と第2配線材の両方の
    絶縁被覆を除去して、第1配線材と第2配線材の導体同
    士を圧接させて電気接続させると共に、第1と第2の基
    板の当接面を融着させて第1の回路体を形成し、 その後、第2の基板の上面に第3の基板あるいは樹脂板
    を配置して、第2の基板の配線材ガイド溝に挿入した第
    1、第2配線材を挟持した状態として、第3の基板ある
    いは樹脂板側から上記第1、第2配線材の所要の交差位
    置に超音波振動を負荷して配線材の導体同士を接続させ
    て第2の回路体を形成し、 これを繰り返すことにより、複数の回路体を積層した状
    態で形成している回路体の形成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法により形成された
    回路体。
  3. 【請求項3】 上記基板に設けるX、Y方向の配線材ガ
    イド溝は、いずれか一方の配線材ガイド溝の深さを他方
    より深くして、交差位置で重なる配線材が基板表面より
    突出しない構成としている請求項2に記載の回路体。
  4. 【請求項4】 上記第1配線材と第2配線材とが電気接
    続される交差位置あるいはX,Y方向の配線材ガイド溝
    の全交差位置には、配線材ガイド溝と連続させて拡大さ
    せた窪みを設け、該窪みに上記超音波により溶融剥離さ
    れた樹脂を収容し、かつ、上記窪みの周囲に超音波振動
    の伝達を遮断する縁切り溝を設けている請求項2または
    請求項3に記載の回路体。
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