JP2002232843A - 情報記録媒体、画装置及び方法、再生装置及び方法並びにプログラム記憶媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ＡＶデータの円滑な連続再生を保
証し、かつＡＶデータ以外のデータと共に効率よく記録
することができる記録可能な情報記録媒体、記録装置、
再生装置を提供する。 【解決手段】 タイムマップは、順にＶＯＢの先頭時刻
とＴＭ＿ＯＦＳを加えた時刻、さらにＴＭＵ後、２ＴＭ
Ｕ後・・・の再生時刻に存在するＶＯＢＵマップを指す。
ＶＯＢＵマップは、それぞれ参照画像サイズ、ＶＯＢＵ
再生時間、ＶＯＢＵサイズを表すテーブルである。ＶＯ
ＢＵマップ毎に記録位置を再生時刻に対応させて記録さ
れる必要がなく、ビデオオブジェクトユニット毎にその
再生時間とそのデータサイズとを含むので、再生時間も
データサイズより短いデータ長でよく、テーブルサイズ
が小さい。さらにテーブルの分割記録、分割読み込み、
複数の精度を持つテーブル生成により、必要とされるメ
モリ量が少ない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオデータの記
録に用いられる光ディスクまたは情報記録装置、ファイ
ル管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能
なプログラム記憶媒体に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、ＣＤ−ＲＯＭ、ＤＶＤ（Digital
Versatile Disc）−ＲＯＭなどの光ディスクは、コンピ
ュータの二次記憶としての利用に加えて、映画等のビデ
オデータ（以下、ＡＶデータと呼ぶ）の記録用に活用さ
れている。さらに、記録可能な情報記録媒体として、Ｄ
ＶＤ−ＲＡＭディスク（以下、ＤＶＤ−ＲＡＭと略す）
が実用化されている。

【０００３】以下、従来のＤＶＤ−ＲＯＭにおいて、Ａ
Ｖデータのｎ倍速の早送り又は巻き戻し再生などの特殊
再生について説明する。ＤＶＤ−ＲＯＭに記録されるＡ
Ｖデータは、圧縮率を高めるために可変ビットレートの
圧縮符号化方式が用いられている。可変ビットレートと
は、１フレーム画像あたりの圧縮符号量が可変であるこ
とをいう。それゆえ、圧縮符号量は再生時間に比例しな
いので、ＡＶデータを一定の符号サイズ毎に等間隔に読
み出したとしても、一定の時間間隔毎の画像を得ること
ができない。

【０００４】そのため、ＤＶＤ−ＲＯＭではＡＶデータ
中の随所に特殊再生用の情報を記録するという手法が採
られている。具体的には、ＡＶデータは、ＭＰＥＧ２に
準拠して圧縮符号化され、０．４秒以上かつ１．０秒
（例外的にＶＯＢ終端では１．２秒）以下となる区間
（ＧＯＰと呼ばれる）毎に、ＧＯＰの先頭にＮＶパック
と呼ばれるＤＶＤ固有の情報が付加されている。なお、
ＮＶパックから次のＮＶパックの前までのデータを、Ｖ
ＯＢＵ（Video OBject Unitの略）と呼ぶ。

【０００５】ＮＶパックは２Ｋバイトの大きさであり、
近隣のＮＶパックを参照するための情報や、ＧＯＰ内の
最初のリファレンスピクチャのデータサイズが記録され
ている。ここで、近隣のＮＶパックの参照のための情報
は、そのＶＯＢＵの先頭のタイムコードを基準にして、
ある時間間隔だけ離れた場所にある前方向及び後方向の
ＶＯＢＵのＮＶパックのアドレスを、自身のＮＶパック
のアドレスからの相対値で示す。この時間間隔は、１秒
から１秒置きに１５秒までと、２０秒、６０秒、１２０
秒、２４０秒とが使われる。

【０００６】次に、早送り再生や巻戻し再生のような特
殊再生の動作の一例について説明する。再生の速さに応
じて、ある一定の時間間隔にあるＶＯＢＵのリファレン
スピクチャのみを再生する事により、ほぼ一様な速度の
特殊再生を実現する事ができる。一定の時間間隔のＶＯ
ＢＵを次々と読み出すためには、ＮＶパックのある近隣
のＮＶパックのアドレスを示す情報を利用する。また、
ＡＶデータの先頭から一定の時間間隔のタイムコード毎
に、そのタイムコードに対応するＶＯＢＵ内のＡＶデー
タのアドレスを示すタイムサーチマップ情報が記録され
る。タイムマップ情報を参照することにより、指定され
たタイムコードからＡＶデータの再生を開始することが
できる。

【０００７】しかしながら、ＡＶデータ中の随所に特殊
再生用情報をＮＶパックとして記録するという手法は、
ＤＶＤ−ＲＡＭのような記録可能な情報記録媒体にリア
ルタイムに録画する際には利用することができないとい
う問題があった。というのは、リアルタイムにＡＶデー
タを記録しながら上記のＮＶパックを記録しようとして
も、例えば後方向のＶＯＢＵのＮＶパックのアドレスな
ど、これから記録するＡＶデータ部分に関する情報が得
られないからである。

【０００８】また、ＡＶデータの記録の終了後に、全て
のＮＶパックに記録する特殊再生情報を生成することは
可能であるが、生成した情報をＮＶパックとしてＡＶデ
ータ領域に記録することを考えると、ＶＯＢＵの個数と
ほぼ同じ回数のディスクへのアクセスが必要であり、リ
アルタイムには実現できない。ＡＶデータと特殊再生情
報を同じＡＶデータ領域に格納しないことも考えられる
が、高速に特殊再生を行うために、特殊再生情報を主記
憶に保存する必要があり、特殊再生情報を記憶するため
に大きな主記憶容量を必要であるという問題があった。

【０００９】そのため、ＤＶＤ−ＲＡＭでは特殊再生を
実現するためにタイムマップという情報を生成し、利用
している。タイムマップはＶＯＢＵテーブルとＴＩＭＥ
テーブル、オフセット情報から成り立っている。ＶＯＢ
ＵテーブルにはＶＯＢＵの再生時間とサイズと、参照画
像のサイズが含まれており、ＴＩＭＥテーブルには、そ
のＴＩＭＥテーブルに対応するＶＯＢＵの識別情報とア
ドレスと、ＴＩＭＥテーブルによって特定される時刻と
そのＶＯＢＵの開始時刻との差が含まれている。オフセ
ット情報には先頭のＶＯＢから先頭のＶＯＢＵまでのア
ドレスの差分情報と、先頭のＶＯＢＵから先頭のＴＩＭ
Ｅエントリまでの時間の差分情報が含まれている。この
タイムマップ情報を利用することにより、与えられた再
生開始時刻に対応するＶＯＢＵ内のピクチャを特定する
ことが可能となる。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】しかし、現在のＤＶＤ
−ＲＡＭ以上の容量を持つ情報記録媒体の場合、特殊再
生を行うために現在のＤＶＤ−ＲＡＭと同じタイムマッ
プ構造を持つことを考えると、再生装置に膨大な記憶容
量が必要とされ、これは大きな問題となる。

【００１１】本発明は、再生、録画機器に対して一度に
蓄えられるべき特殊再生情報のデータ量を少なくし、再
生、録画機器のメモリ量が少ない場合でもＡＶデータの
リアルタイム録画と同時に特殊再生情報を生成する事を
可能とする情報記録媒体記録装置、プログラム記憶媒体
及び情報記録媒体を提供することを目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の情報記録媒体は、データ領域とタイムマッ
プ領域とを有する情報記録媒体であって、前記データ領
域には、少なくとも一つのピクチャを含む複数のビデオ
オブジェクトユニットからなるビデオオブジェクトが記
録され、前記タイムマップ領域には、前記ビデオオブジ
ェクトの再生時刻に関する情報が格納された第１及び第
２テーブルとその再生時刻のオフセットを示すタイムオ
フセットとそのオブジェクトの記録されたアドレスのア
ドレスオフセットとが記録され、前記第１テーブルに
は、一定の時間間隔の再生時刻それぞれに対応させて各
再生時刻に再生されるべきピクチャを含むビデオオブジ
ェクトユニットの識別情報と、前記情報記録媒体上での
記録アドレスと、前記一定の時間間隔の再生時刻と第１
テーブルが指し示すビデオオブジェクトユニットの開始
時刻との差とが記録され、前記第２テーブルには、前記
複数のビデオオブジェクトユニットそれぞれに対応させ
て、各ビデオオブジェクトユニットの再生時間と、デー
タサイズと、各ビデオオブジェクトユニットの先頭のリ
ファレンスピクチャのデータサイズが記録され、前記タ
イムオフセットには、前記ビデオオブジェクトの先頭に
おける再生時刻と前記一定の時間間隔における先頭の再
生時刻との差分時間を示す情報が記録され、前記アドレ
スオフセットには、前記ビデオオブジェクトの先頭にお
ける記録アドレスと前記データ領域の先頭とのアドレス
の差分を示す情報が記録されることを特徴とする。

【００１３】ここで、前記タイムマップ領域に記録され
る第１及び第２テーブルは複数回に分けて生成すること
が可能であるように構成しても良い。ここで、前記タイ
ムマップ領域に記録される第１及び第２テーブルは複数
の精度を持つものを同時または時間をずらして生成する
ように構成しても良い。

【００１４】また、本発明の録画装置は、ビデオデータ
を情報記録装置に録画する装置であって、録画するビデ
オデータの入力を受けつける入力手段と、入力されたビ
デオデータを圧縮することにより、少なくとも一つのピ
クチャを含む複数のビデオオブジェクトユニットからな
るビデオオブジェクトを生成する圧縮手段と、前記情報
記録装置にデータを書き込む書込み手段と、前記書込み
手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前
記情報記録媒体のデータ領域に前記ビデオオブジェクト
を書き込むよう前記書込み手段を制御し、一定の時間間
隔の再生時刻それぞれに対応させて、各再生時刻に再生
されるべきピクチャを含むビデオオブジェクトユニット
の識別情報と、前記情報記録媒体上での記録アドレス
と、前記一定の時間間隔の再生時刻と第１テーブルが指
し示すビデオオブジェクトユニットの開始時刻との差と
が格納された第１テーブルを生成し、前記複数のビデオ
オブジェクトユニットそれぞれに対応させて、各ビデオ
オブジェクトユニットの再生時間とデータサイズと、各
ビデオオブジェクトユニットの先頭のリファレンスピク
チャのデータサイズとが格納された第２テーブルを生成
し、前記ビデオオブジェクトの先頭における再生時刻と
前記一定の時間間隔における先頭の再生時刻との差分時
間を示すタイムオフセットを生成し、前記ビデオオブジ
ェクトの先頭における記録アドレスと前記データ領域の
先頭とのアドレスの差分を示すアドレスオフセットを生
成し、前記情報記録媒体のタイムマップ領域に前記第１
及び第２テーブルと前記タイムオフセットと前記アドレ
スオフセットとを書き込むよう前記書込み手段を制御す
ることを特徴とする。

【００１５】ここで、前記制御手段は、前記第１及び第
２テーブル生成に際して、複数回に分けて生成し、前記
情報記録媒体のタイムマップ領域に前記第１及び第２テ
ーブルを順次書き込むよう前記書込み手段を制御するよ
うに構成しても良い。ここで、前記制御手段は、前記第
１及び第２テーブル生成に際して、生成された前記第１
及び第２テーブルについて、複数の精度を持つものを同
時または時間をずらして生成し、前記情報記録媒体のタ
イムマップ領域に複数の精度の前記第１及び第２テーブ
ルを書き込むよう前記書込み手段を制御するように構成
しても良い。

【００１６】また、本発明の再生装置は、上記情報記録
媒体に記録されたビデオブジェクトを再生する装置であ
って、前記情報記録媒体からデータを読み出す読み出し
手段と、ビデオオブジェクトを再生する再生手段と、前
記読み出し手段及び前記再生手段を制御する制御手段と
を備え、前記制御手段は、再生開始時刻の入力を受けつ
け、前記第１及び第２テーブルと前記タイムオフセット
と前記アドレスオフセットとを読み出すよう前記読み出
し手段を制御し、読み出された第１及び第２テーブルと
前記タイムオフセットと前記アドレスオフセットとを参
照することにより、前記再生開始時刻に再生されるべき
ピクチャを含むビデオオブジェクトユニットを特定し、
特定したビデオオブジェクトユニットに基づいて再生が
開始されるよう前記読み出し手段及び前記再生手段を制
御することを特徴とする。

【００１７】ここで、前記制御手段は、再生開始時刻の
入力を受けつけ、複数回に分けて記録された前記第１及
び第２テーブルの一部又は全部と、前記タイムオフセッ
トと前記アドレスオフセットとを読み出すよう前記読み
出し手段を制御し、読み出された前記第１及び第２テー
ブルの一部又は全部と、前記タイムオフセットと前記ア
ドレスオフセットとを参照することにより、前記再生開
始時刻に再生されるべきピクチャを含むビデオオブジェ
クトユニットを特定し、特定したビデオオブジェクトユ
ニットに基づいて再生が開始されるよう前記読み出し手
段及び前記再生手段を制御するように構成しても良い。

【００１８】ここで、前記制御手段は、再生開始時刻を
受け付け、複数の精度をもつ前記第１及び第２テーブル
のうちの一つと、前記タイムオフセットと前記アドレス
オフセットとを読み出すよう前記読み出し手段を制御
し、読み出された一つの前記第１及び第２テーブルと、
前記タイムオフセットと前記アドレスオフセットとを参
照することにより、前記再生開始時刻に再生されるべき
ピクチャを含むビデオオブジェクトユニットを特定し、
特定したビデオオブジェクトユニットに基づいて再生が
開始されるよう前記読み出し手段及び前記再生手段を制
御するように構成しても良い。

【００１９】また、本発明のプログラム記憶媒体は、少
なくとも一つのピクチャを含む複数のビデオオブジェク
トユニットからなるビデオオブジェクトを情報記録媒体
に録画する録画装置のためのプログラムを記録したコン
ピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記プログ
ラムは、前記情報記録媒体のデータ領域に前記ビデオオ
ブジェクトを書き込むステップと、一定の時間間隔の再
生時刻それぞれに対応させて、各再生時刻に再生される
べきピクチャを含むビデオオブジェクトユニットの識別
情報と前記情報記録媒体上での記録アドレスと、前記一
定の時間間隔の再生時刻と第１テーブルが指し示すビデ
オオブジェクトユニットの開始時刻との差とが格納され
た第１テーブルを生成するステップと、前記複数のビデ
オオブジェクトユニットそれぞれに対応させて、各ビデ
オオブジェクトユニットの再生時間と、データサイズ
と、各ビデオオブジェクトユニットの先頭のリファレン
スピクチャのデータサイズが格納された第２テーブルを
生成するステップと、前記ビデオオブジェクトの先頭に
おける再生時刻と前記一定の時間間隔における先頭の再
生時刻との差分時間を示すタイムオフセットを生成する
ステップと、前記ビデオオブジェクトの先頭における記
録アドレスと前記データ領域の先頭とのアドレスの差分
を示すアドレスオフセットを生成するステップと、前記
情報記録媒体のタイムマップ領域に、前記第１及び第２
テーブルと、前記タイムオフセットと前記アドレスオフ
セットとを書き込むステップとをコンピュータに実行さ
せることを特徴とする。

【００２０】ここで、前記プログラムは、前記第１及び
第２テーブルを複数回に分けて生成するステップと、前
記情報記録媒体のタイムマップ領域に、複数回に分けて
生成された前記第１及び第２テーブルと、前記タイムオ
フセットと前記アドレスオフセットとを書き込むステッ
プとをコンピュータに実行させるように構成しても良
い。

【００２１】ここで、前記プログラムは、複数の精度を
持つ前記第１及び第２テーブルを生成するステップと、
前記情報記録媒体のタイムマップ領域に、複数の精度を
持つ前記第１及び第２テーブルと、前記タイムオフセッ
トと前記アドレスオフセットとを書き込むステップとを
コンピュータに実行させるように構成しても良い。

【００２２】また、本発明のプログラム記憶媒体は、上
記情報記録媒体からデータを読み出す読み出し手段と、
ビデオオブジェクトを再生する再生手段とを備える再生
装置のためのプログラムを記録したコンピュータ読み取
り可能な記録媒体であって、前記プログラムは、再生開
始時刻の入力を受けつけるステップと、前記第１及び第
２テーブルと前記タイムオフセットと前記アドレスオフ
セットとを読み出すよう前記読み出し手段を制御するス
テップと、読み出された第１及び第２テーブルと前記タ
イムオフセットと前記アドレスオフセットとを参照する
ことにより、前記再生開始時刻に再生されるべきピクチ
ャを含むビデオオブジェクトユニットを特定するステッ
プとをコンピュータに実行させることを特徴とする。

【００２３】ここで、前記プログラムは、複数回に分け
て記録された前記第１及び第２テーブルの一部又は全部
と、前記タイムオフセットと前記アドレスオフセットを
読み出すよう前記読み出し手段を制御するステップと、
読み出された前記第１及び第２テーブルの一部又は全部
と、前記タイムオフセットと前記アドレスオフセットと
を参照することにより、前記再生開始時刻に再生される
べきピクチャを含むビデオオブジェクトユニットを特定
するステップと、特定したビデオオブジェクトユニット
に基づいて再生が開始されるよう前記読み出し手段及び
前記再生手段を制御する読み出し再生ステップとをコン
ピュータに実行させるように構成しても良い。

【００２４】ここで、前記プログラムは、複数の精度を
持つ前記第１及び第２テーブルの一つと、前記タイムオ
フセットと前記アドレスオフセットを読み出すよう前記
読み出し手段を制御するステップと、読み出された複数
の精度を持つ前記第１及び第２テーブルの一つと、前記
タイムオフセットと前記アドレスオフセットとを参照す
ることにより、前記再生開始時刻に再生されるべきピク
チャを含むビデオオブジェクトユニットを特定するステ
ップと、特定したビデオオブジェクトユニットに基づい
て再生が開始されるよう前記読み出し手段及び前記再生
手段を制御する読み出し再生ステップとをコンピュータ
に実行させるように構成しても良い。

【００２５】

【発明の実施の形態】（１）光ディスク （１−１）記録可能な光ディスクの物理構造 図１は、本発明の実施形態における記録可能な光ディス
クであるＤＶＤ−ＲＡＭディスクの外観及び記録領域を
表した図である。同図のように、ＤＶＤ−ＲＡＭディス
クは、最内周にリードイン領域を、最外周にリードアウ
ト領域を、その間にデータ領域を配置している。リード
イン領域は、記録再生装置においてサーボを安定させる
ために必要な基準信号や他のメディアとの識別信号など
が記録されている。リードアウト領域もリードイン領域
と同様の基準信号などが記録される。

【００２６】データ領域は、最小のアクセス単位である
セクタ（２ｋバイトとする）に分割されている。データ
領域には、ファイルシステム用の管理情報、ＡＶデー
タ、ＡＶデータ管理ファイル、非ＡＶデータなどが記録
される。ファイルシステム用の管理情報は、ＤＶＤ−Ｒ
ＡＭのディレクトリ構造や、ファイルの記録位置、デー
タ領域の空き状態などを含む情報であり、ファイルの作
成、書込み、読み出し、削除などに際して利用される。

【００２７】ＡＶデータは、ビデオオブジェクト（以下
ＶＯＢと略す）と呼ばれる単位を１つのファイルとして
記録される。ＶＯＢは、光ディスク記録装置により１回
の連続的な録画により生成されるファイルであり、例え
ば映画の全部又は一部、テレビ番組の全部又は一部に相
当する。ＶＯＢは複数のビデオオブジェクトユニット
（以下ＶＯＢＵと略す）から構成される。

【００２８】１つのＶＯＢＵは、映像データの再生時間
の約０．４〜１．０秒に相当するＡＶデータ部分であ
り、ＭＰＥＧ２規格におけるＧＯＰ（Group of Pictur
e）と呼ばれる映像データ区間を含む。このＧＯＰに
は、ＭＰＥＧ２規格におけるＩ（Intra）ピクチャ（フ
レーム内符号化画像）、Ｐ（Predictive）ピクチャ（フ
レーム間順方向予測符号化画像）、Ｂ（Bidirectionall
y Predictive）ピクチャ（フレーム間双方向予測符号化
画像）のうち、少なくとも１つのＩピクチャを含んでい
る。このことは、ＧＯＰの独立再生を可能にしている。
特に、早送り再生、早戻し再生などの特殊再生や、指定
時刻の再生の場合には、ＧＯＰ内のＩピクチャは再生対
象の画像として抽出され、又は参照画像として抽出され
再生対象とするＰ又はＢピクチャが再生されることにな
る。

【００２９】ＡＶデータ管理ファイルは、ＤＶＤ−ＲＡ
Ｍ内の全ＡＶデータを管理するためのファイルであり、
ＶＯＢと１対１に対応するタイムマップ情報等が記録さ
れる。タイムマップ情報は、ＶＯＢの再生時刻と、記録
位置とを対応付けた情報であり、階層的なデータ構造を
採っている。すなわち、タイムマップ情報は、階層的な
第１及び第２タイムテーブルを有している。

【００３０】第１タイムテーブル（以下、タイムマップ
テーブル又はＴＭＡＰテーブルとも呼ぶ）は、ＶＯＢに
対応する再生時刻であって、一定の時間間隔（例えば１
０秒）を順においた再生時刻毎に、その再生時刻に当た
るＶＯＢＵの記録位置（セクタアドレス：ＬＳＮ）を示
すテーブルである。第２タイムテーブル（ＶＯＢＵテー
ブルとも呼ぶ）は、ＶＯＢの先頭からの再生時間順に、
各ＶＯＢＵの再生時間及びデータサイズを含むテーブル
である。セクタに対する誤り訂正処理は、１６個のセク
タ毎になされる。本実施の形態では、ＥＣＣ（Error Co
rrecting Code）が付与されるセクタ群（１６セクタ）
をＥＣＣブロックと呼ぶ。

【００３１】また、ＤＶＤ−ＲＡＭは、記録・再生装置
においてＺ−ＣＬＶ（Zone-ConstantLinear Velocity）
と呼ばれる回転制御を実現するために、データ領域が複
数のゾーン領域に分割されている。図２（ａ）は、ＤＶ
Ｄ−ＲＡＭに同心円状に設けられた複数のゾーン領域を
示す図である。同図のように、ＤＶＤ−ＲＡＭは、ゾー
ン０〜ゾーン２３の２４個のゾーン領域に分割されてい
る。ここでゾーン領域とは、同じ角速度でアクセスされ
る一群のトラックをいう。本実施形態では１ゾーン領域
は、１８８８本のトラックを含む。ＤＶＤ−ＲＡＭの回
転角速度は、内周側のゾーン程速くなるようにゾーン領
域毎に設定され、光ピックアップが１つのゾーン内でア
クセスする間は一定に保たれる。これにより、ＤＶＤ−
ＲＡＭの記録密度を高めると共に、記録装置・再生装置
における回転制御を容易にしている。

【００３２】図２（ｂ）は、図２（ａ）において同心円
状に示したリードイン領域、ゾーン領域０〜２３、リー
ドアウト領域を横方向に配置した説明図である。リード
イン領域とリードアウト領域は、その内部に欠陥管理領
域（ＤＭＡ：Defect Management Area）を有する。欠陥
管理領域とは、欠陥が生じたセクタの位置を示す位置情
報と、その欠陥セクタを代替するセクタが上記代替領域
の何れに存在するかを示す代替位置情報とが記録されて
いる領域をいう。

【００３３】各ゾーン領域はその内部にユーザ領域を有
すると共に、境界部に代替領域及び未使用領域を有して
いる。ユーザ領域は、ファイルシステムが記録用領域と
して利用することができる領域をいう。代替領域は、欠
陥セクタが存在する場合に代替使用される領域である。
未使用領域は、データ記録に使用されない領域である。
未使用領域は、２トラック分程度設けられる。未使用領
域を設けているのは、ゾーン内では隣接するトラックの
同じ位置にセクタアドレスが記録されているが、Ｚ−Ｃ
ＬＶではゾーン境界に隣接するトラックではセクタアド
レスの記録位置が異なるため、それに起因するセクタア
ドレス誤判別を防止するためである。

【００３４】このようにゾーン境界にはデータ記録に使
用されないセクタが存在する。そのためデータ記録に使
用されるセクタのみを連続的に示すように、ＤＶＤ−Ｒ
ＡＭは、内周から順に論理セクタ番号（ＬＳＮ：Logica
l Sector Number）をユーザ領域の物理セクタに割り当
てられている。図２（ｃ）に示すように、ＬＳＮが付与
されたセクタにより構成される、ユーザデータを記録す
る領域をボリューム空間と呼ぶ。

【００３５】また、図２（ｄ）に示すように、ボリュー
ム空間の内周部と外周部には、ディスクを論理的なボリ
ュームとして扱うためのボリューム構造情報が記録され
る。ボリューム空間中の内周と外周のボリューム構造情
報領域を除いた部分は、ユーザファイルが記録される領
域であり、パーティション空間と呼ぶ。パーティション
空間では、その先頭セクタからセクタ単位に論理ブロッ
ク番号（ＬＢＮ：Logical Block Number）が割り当てら
れる。

【００３６】図３は、ゾーン領域内におけるセクタとの
ＥＣＣブロックとの関係を階層的に示す図である。同図
に示すように各ゾーン領域は、複数のＥＣＣブロックか
らが含まれる。ここで注意すべきは、記録装置におい
て、非ＡＶデータはセクタ単位に領域が割り当てられる
のに対して、ＡＶデータは連続再生を保証できるだけの
連続記録領域を単位として割り当てられることである。
ここでいう連続記録領域は、ゾーン境界を跨がないＥＣ
Ｃブロックの整数倍の領域で、一定サイズ（約７Ｍバイ
ト）以上の連続セクタをいう。但し、ＡＶデータが、複
数のエクステントからなる場合には、最後のエクステン
トは上記一定サイズより小さくても良い。連続記録領域
がゾーン境界を跨がないとしているのは、もしゾーンを
跨ぐと光ディスクの回転角速度が変更されるので、連続
的に読み出しできないからである。またＥＣＣブロック
の整数倍のとしているのは、ＥＣＣ処理の最小単位だか
らである。

【００３７】図４は、ボリューム空間に記録されるファ
イルシステム用の管理情報に含まれるセクタ管理テーブ
ルと、上記の連続記録領域を管理するための連続記録領
域管理ファイルとを示す。同図では、ボリューム空間、
セクタ、セクタの記録内容を階層的に図示してある。第
１階層は、図２（ｄ）に示したボリューム空間を示して
いる。

【００３８】第２階層は、パーティション空間において
セクタ管理テーブルが記録されるセクタ領域を示す。論
理ブロック番号０〜７９までのセクタ領域には、セクタ
毎のデータ割当状況を示すセクタ管理テーブル（スペー
スビットマップとも呼ぶ）が記録される。連続記録領域
管理ファイルは、非ＡＶファイルとして記録されるの
で、固定的な領域ではなく、通常のファイルとして空き
領域の何れかに記録される。第３階層に示すようにスペ
ースビットマップは、パーティション空間における全部
のセクタについて、各セクタが割り当て済か未割当てで
あるかを表している。この例では１セクタ１ビットのビ
ットマップになっている。例えば論理ブロック番号０〜
７９は、スペースビットマップとして割り当てられてい
るから、"０（割当済）"となっている。

【００３９】第３階層に示すように連続記録領域管理フ
ァイルは、パーティション空間中の既に連続記録領域と
して割り当てられた領域を示す。同図では、連続記録領
域管理ファイルは、エントリｅ１〜ｅ４・・・からなるリ
スト構造のテーブルとして表されている。テーブル左の
枠外にはテーブル先頭からの相対アドレス（バイト数）
を付記してある。

【００４０】各エントリは、同図左から開始セクタ番号
（ＬＳＮ）、終了セクタ番号及びポインタからなる。各
エントリにおける開始セクタ番号から終了セクタ番号ま
での光ディスクの領域は、連続記録の一部分または１つ
の連続記録が割り当てられたセクタ領域を表している。
ポインタは、後続する連続記録領域を示すエントリを指
し、テーブル先頭からの相対アドレスで表わされる。但
し、最後のエントリｅ４のポインタは、末尾であること
を示す値（−１）をとる。同図の例では、エントリｅ１
は、セクタ番号６８４８から１５９８３までの連続領域
領域を表し、１２バイト目から記録されているエントリ
ｅ２（後続する連続記録領域）を指している。他のエン
トリも同様である。また、エントリｅ１〜ｅ４が１つの
連続した領域（６８４８から３１８９３）を示している
のは、ＡＶデータが４回に分けて記録され、連続記録領
域が順次追加された場合を示している。

【００４１】連続記録領域の割り当てとスペースビット
マップとは、次のように連動して管理される必要が有
る。例えば、光ディスク記録装置では、連続記録領域と
して割り当てた領域は、スペースビットマップにおいて
も割り当て済みに変更される。図５は、ＤＶＤ−ＲＡＭ
に記録されるＡＶデータ、非ＡＶデータ及びディレクト
リの一例を示す。同図において、楕円図形はディレクト
リを、長方形はファイルを表している。ルートディレク
トリは、ＤＶＤ＿ＲＴＡＶというディレクトリと、他の
ディレクトリ、他のファイルの非ＡＶデータとを有す
る。ＤＶＤ＿ＲＴＡＶディレクトリは、ＶＲ＿ＭＯＶＩ
Ｅ．ＶＲＯ、ＶＲ＿ＳＴＩＬＬ．ＶＲＯ、ＶＲ＿ＡＵＤ
ＩＯ．ＶＲＯという複数のＡＶファイルと、ＶＲ＿ＭＡ
ＮＧＲ．ＩＦＯ、ＶＲ＿ＭＡＮＧＥＲ．ＢＵＰというＡ
Ｖデータ管理ファイルとを有している。ＡＶファイルＶ
Ｒ＿ＭＯＶＩＥ．ＶＲＯ、ＶＲ＿ＳＴＩＬＬ．ＶＲＯ、
ＶＲ＿ＡＵＤＩＯ．ＶＲＯはデータ領域に記録される。

【００４２】（１．２）ＡＶデータ管理ファイル 図６は、図５に示したＡＶデータ管理ファイル（ＶＲ＿
ＭＡＮＧＲ．ＩＦＯ）の記録内容を階層的に示した説明
図である。同図のようにＡＶデータ管理ファイルは、Ａ
Ｖファイル管理テーブル８２０、ＰＧＣ情報テーブル８
３０を有する。これらのテーブルとＶＯＢとの論理的な
結合関係を図７に示す。

【００４３】ＰＧＣ情報テーブル８３０の中には、ＤＶ
Ｄ−ＲＡＭに記録されているタイトル一覧を示す情報が
含まれている。ここでタイトルは、記録装置においてユ
ーザが録画した番組や、ユーザの編集により作成された
タイトルなどがある。ＰＧＣとは、任意のＶＯＢの任意
の区間を論理的に連結した一連のＡＶデータをいう。ま
たＰＧＣ情報とは、任意のＶＯＢの任意の区間の論理的
な連結関係を示す情報をいう。

【００４４】ＡＶファイル管理テーブル８２０は、ＡＶ
ファイルつまりＶＯＢの再生時刻と記録位置との対応関
係を示す情報であり、ＶＯＢと同数のＶＯＢ情報８２
１、８２２・・・を記録するテーブルである。ＶＯＢ情報
８２１、８２２・・・は、それぞれ、再生時間などＶＯＢ
固有の情報を示すＶＯＢ一般情報と、ＶＯＢの再生時刻
と記録位置とを対応付けるタイムマップ情報とを含む。

【００４５】ＶＯＢ一般情報８２１ａは、ＶＯＢ情報が
どのＶＯＢに対応するかを示すためのＶＯＢの識別子、
対応するＶＯＢの再生時間等を示す情報である。タイム
マップ情報８２１ｂは、上述した第１タイムテーブルと
第２タイムテーブルとを含む。第１タイムテーブル（タ
イムマップテーブル）は、図７に示すように、ＶＯＢの
先頭を開始時刻とする時間軸上で、一定の時間（例えば
１０秒）間隔を順においた再生時刻毎に、その再生時刻
に当たるＶＯＢＵの記録位置（セクタアドレス）を示す
タイムマップ＃１、＃２・・・を配列したテーブルであ
る。

【００４６】第２タイムテーブル（ＶＯＢＵテーブル）
は、図７に示すように、ＶＯＢの先頭からの再生時間順
に、ＶＯＢＵの再生時間及びＶＯＢＵのデータサイズを
含むＶＯＢＵマップを配列したテーブルである。ＰＧＣ
情報テーブル８３０は、複数のＰＧＣ情報８３１、８３
２・・・からなるテーブルである。ＰＧＣ情報８３１、８
３２・・・は、スタートタイムとエンドタイムとの組によ
って指定されるＶＯＢ中のビデオ区間を示す情報（セル
と呼ぶ）を再生時間順に配列したテーブルであり、セル
に示されるビデオ区間を配列順に論理的に連結すること
により得られる一連のＡＶデータを表している。セル８
３１ａ、８３１ｂ・・・は、それぞれＡＶファイル識別
子、ＶＯＢ識別子と、ビデオ区間を示すスタートタイム
とエンドタイムの組を含む。

【００４７】図６に示した例では、１つのタイトルに対
応する一連のＡＶデータは、ＰＧＣ情報８３１→セル８
３１ａ〜８３１ｃ→ＶＯＢ情報８２１、８２２、→ＶＯ
Ｂ＃１、＃２という順に特定されることになる。この例
では、１つのタイトルに対するＡＶデータが２つのＶＯ
Ｂ＃１、＃２から構成されているが、新規録画したタイ
トルの場合など最もシンプルなＰＧＣ情報の例は、１タ
イトル→１ＰＧＣ情報→１セル→１ＶＯＢ情報→１ＶＯ
Ｂというように１タイトルが１つのＶＯＢで構成され
る。

【００４８】図８は、ＡＶファイルつまりＶＯＢのデー
タ構造を示す図である。同図に示すように、ＶＯＢは、
複数のＶＯＢＵからなる。ＶＯＢＵは、少なくとも１つ
のＩ（Intra）ピクチャーを含む約０．４から１．０秒
程度の圧縮ビデオデータと、他の音声データとを含むＡ
Ｖデータ区間であり、ビデオパック（Ｖ＿ＰＣＫ）とオ
ーディオパック（Ａ＿ＰＣＫ）とがインターリーブされ
たパック列からなる。１つのパックは、ＭＰＥＧ２にお
けるパック化パケットであり、パックヘッダ、パケット
ヘッダ、ビデオデータ／オーディオデータを含み、セク
タサイズと同じ２ｋバイトのサイズを有する。

【００４９】図９は、１つのＶＯＢに対応するタイムマ
ップ情報のより詳細なデータ構成を示す図である。同図
においてタイムマップ情報８２１ｂは、ＶＯＢの再生時
刻と記録位置とを対応付ける情報であり、タイムマップ
一般情報８２１０、タイムマップテーブル８２２０、Ｖ
ＯＢＵテーブル８２３０からなる。タイムマップテーブ
ルと、ＶＯＢＵテーブルとの論理的な連結関係を図１０
に示す。

【００５０】タイムマップ一般情報８２１０は、タイム
マップ情報に含まれるタイムマップ数及びＶＯＢＵマッ
プ数、タイムマップが設けられる一定の時間間隔を示す
タイムユニット（以下ＴＭＵと略す）、ＶＯＢの先頭時
刻と先頭のタイムマップの時刻との時間差を示すタイム
オフセット（以下ＴＭ＿ＯＦＳと略す）と、ＶＯＢの先
頭における記録アドレスとＡＶファイルのデータ領域の
先頭とのアドレスの差分を示すアドレスオフセット（以
下ＡＤＲ＿ＯＦＳと略す）とを含む。タイムマップテー
ブル８２２０は、タイムマップ一般情報８２１０中のＴ
ＭＵが示す一定時間毎に設けられ、時間順に配列された
複数のタイムマップ８２１１、８２１２・・・からなる。
図１０に示すように、タイムマップ８２１１、８２１
２、・・・は、順にＶＯＢの先頭時刻とＴＭ＿ＯＦＳを加
えた時刻、さらにＴＭＵ後、２ＴＭＵ後、３ＴＭＵ後・・
・の再生時刻に存在するＶＯＢＵマップを指す。

【００５１】ここで、タイムマップ一般情報８２１０
は、タイムマップテーブル、ＶＯＢＵテーブルを複数回
に分けて記録した場合の補助情報、すなわち複数回に分
けて記録された各タイムマップテーブルの記録アドレス
（ＴＭＡＰ＿ＳＰ＿ＡＤＲ）を含んでも良い。ここで、
タイムマップ一般情報８２１０は、複数の精度のタイム
マップテーブル、ＶＯＢＵテーブルを持つ場合、その精
度を示す情報（ＴＭＡＰ＿ＡＣ）を含んでも良い。タイ
ムマップ＃ｉに対する再生時刻（以下タイムマップ時刻
と呼ぶ）は次式で表される。

【００５２】タイムマップ時刻＝（ＴＭＵ＊（ｉ−１）
＋ＴＭ＿ＯＦＳ） タイムマップ８２１１、８２１２・・・は、それぞれＶＯ
ＢＵマップ番号と時間差（ＴＭ＿ＤＩＦＦと略す）とＶ
ＯＢＵアドレス（ＶＯＢＵ＿ＡＤＲと略す）とからな
る。

【００５３】ＶＯＢＵマップ番号８２１２ａは、そのタ
イムマップ時刻にあたるＶＯＢＵマップの番号である。
ＴＭ＿ＤＩＦＦ８２１２ｂは、当該ＶＯＢＵの先頭時刻
とタイムマップ時刻との時間差を表す。よってＶＯＢＵ
＃ｊの先頭時刻は、次式で表される。

【００５４】ＶＯＢＵ先頭時刻＝（ＴＭＵ＊（ｊ−１）
＋ＴＭ＿ＯＦＳ−ＴＭ＿ＤＩＦＦ） ＶＯＢＵ＿ＡＤＲ８２１２ｃは、当該ＶＯＢＵの先頭ア
ドレスである。ＶＯＢＵテーブル８２３０は、ＶＯＢに
含まれるＶＯＢＵに１対１で対応するＶＯＢＵマップ８
２３１、８２３２、・・・を配列したテーブルである。Ｖ
ＯＢＵマップ８２３１、８２３２、・・・は、それぞれ参
照画像サイズ、ＶＯＢＵ再生時間、ＶＯＢＵサイズから
なる。参照画像サイズ８２３２ａは、ＶＯＢＵ内の最初
のＩピクチャのサイズである。特殊再生や指定時刻の再
生に際して、参照画像の読み出しに利用される。

【００５５】ＶＯＢＵ再生時間８２３２ｂは、当該ＶＯ
ＢＵの再生に要する時間である。これは、特殊再生や指
定時刻の再生に際して、対象とする画像を見つけるため
に利用される。すなわち、再生装置は、対象とする画像
の時刻に達するまで、上記のＶＯＢＵ先頭時刻にＶＯＢ
Ｕ再生時間を順次足し込んでいくことにより１つのＶＯ
ＢＵを特定し、さらにＶＯＢＵ内の１つの画像を特定す
る。

【００５６】ＶＯＢＵサイズ８２３２ｃは、ＶＯＢＵの
データサイズである。これは、特殊再生や指定時刻の再
生に際して、対象とする画像のアドレスを特定するため
に利用される。すなわち、再生装置は、対象とする画像
の時刻に達するまで、上記のＶＯＢＵ先頭時刻に、当該
ＶＯＢＵマップから始まるＶＯＢＵマップ列のＶＯＢＵ
サイズを順次足し込んでいくことにより、対象とする画
像を含む１つのＶＯＢＵを特定し、さらにＶＯＢＵ内の
１つの画像を特定することになる。

【００５７】（２）記録再生装置 次に、図面を参照しながら本発明に係る光ディスク記録
・再生装置を説明する。

【００５８】（２−１）全体のシステム 図１１は、本実施形態における光ディスク記録再生装置
を用いたシステムの構成例を示す。このシステムは、光
ディスク記録再生装置１０（以下ＤＶＤレコーダ１０と
呼ぶ）、これを操作するためのリモコン６、ＤＶＤレコ
ーダ１０に接続されたディスプレイ１２、アンテナ１１
を含んでいる。ＤＶＤレコーダ１０は、光ディスクとし
て上記ＤＶＤ−ＲＡＭが装着され、アンテナ１１を通じ
て受信されたアナログ放送波に含まれる音声画像データ
を圧縮した上で、ＡＶファイルとしてＤＶＤ−ＲＡＭに
記録し、また、ＤＶＤ−ＲＡＭに記録された圧縮音声画
像データを伸長し、その映像信号、音声信号をディスプ
レイ１２に出力する。

【００５９】（２−２）ＤＶＤレコーダ１０のハードウ
ェア構成 図１２は、ＤＶＤレコーダ１０のハードウェア構成を示
すブロック図である。このＤＶＤレコーダ１０は、制御
部１、ＭＰＥＧエンコーダ２、ディスクアクセス部３、
ＭＰＥＧデコーダ４、ビデオ信号処理部５、リモコン
６、バス７及びリモコン信号受信部８、レシーバ９を有
している。

【００６０】制御部１は、ＣＰＵ１ａ、プロセッサバス
１ｂ、バスインタフェース１ｃ及び主記憶１ｄを有し、
主記憶１ｄに格納されたプログラムを実行することによ
り、ＤＶＤレコーダ１０におけるＡＶデータの記録、再
生、編集など装置全体を制御する。特に制御部１は、Ａ
Ｖデータの記録に際して、ＡＶファイル（ＶＯＢ）を記
録したときに、記録したＶＯＢに対応するＶＯＢ情報、
ＰＧＣ情報等を生成し、ＡＶデータ管理ファイルを記録
又は更新する。また、制御部１は、ＡＶデータの再生に
際して、図６に示したＡＶデータ管理ファイル中のＰＧ
Ｃ情報に含まれるセルにおいてスタートタイムとエンド
タイムにより指定される区間を、ＶＯＢ情報に基づいて
アドレスを求めて再生する。特に特殊再生の場合には、
一定時間（例えば５秒、−５秒など）毎に存在する参照
画像のアドレスを、ＶＯＢ情報に基づいて順次求めて、
早送り再生や早戻し再生を行うよう構成されている。

【００６１】ＭＰＥＧエンコーダ２は、アンテナ１１を
通してレシーバ９により受信されたアナログ放送波に含
まれる音声映像信号を、ＭＰＥＧストリームに圧縮す
る。ディスクアクセス部３は、内部にトラックバッファ
３ａを有し、制御部１の制御の下で、ＭＰＥＧエンコー
ダ２から入力されるＭＰＥＧストリームをトラックバッ
ファ３ａを介してＤＶＤ−ＲＡＭに記録し、また、ＤＶ
Ｄ−ＲＡＭからＭＰＥＧストリームを読み出してトラッ
クバッファ３ａを介してＭＰＥＧデコーダ４に出力す
る。

【００６２】ＭＰＥＧデコーダ４は、ディスクアクセス
部３によってＤＶＤ−ＲＡＭから読み出されてたＭＰＥ
Ｇストリームを伸長し、伸長結果として映像データと音
声信号を出力するビデオ信号処理部５は、ＭＰＥＧデコ
ーダ４からの映像データをディスプレイ１２用の映像信
号に変換する信号処理を行う。

【００６３】リモコン信号受信部８は、図１３に示すよ
うなリモコン６から送信されるリモコン信号を受信し、
どのようなユーザ操作がなされたかを制御部１に通知す
る。上記ＤＶＤレコーダ１０は、図１１に示したよう
に、従来の据え置き型家庭用ＶＴＲに代用することを前
提とした構成を示している。この構成に限らず、ＤＶＤ
−ＲＡＭがコンピュータの記録媒体としても使用される
場合には、次のような構成とすれば良い。すなわち、デ
ィスクアクセス部３は、ＤＶＤ−ＲＡＭドライブ装置と
してＳＣＳＩやＩＤＥと呼ばれるＩＦを介してコンピュ
ータバスに接続される。また、同図のディスクアクセス
部３以外の構成要素はコンピュータのハードウェア上で
ＯＳ及びアプリケーションプログラムが実行されること
に実現される。

【００６４】図１４は、ＭＰＥＧエンコーダ２の構成を
示すブロック図である。同図のようにＭＰＥＧエンコー
ダ２は、ビデオエンコーダ２ａと、ビデオエンコーダの
出力を格納するビデオバッファ２ｂと、オーディオエン
コーダ２ｃと、オーディオエンコーダの出力を格納する
オーディオバッファ２ｄと、ビデオバッファ２ｂ内のエ
ンコードされたビデオデータとオーディオバッファ２ｄ
内のエンコードされたオーディオデータを多重化するシ
ステムエンコーダ２ｅと、エンコーダ２の同期クロック
を生成するＳＴＣ（システムタイムクロック）部２ｆ
と、これらの制御および管理を行うエンコーダ制御部２
ｇとから構成されている。

【００６５】エンコーダ制御部２ｇは、特にエンコード
に際してＶＯＢＵを生成する毎に、ＧＯＰ情報およびピ
クチャ情報などの情報を図１２の制御部１に渡す。ここ
でＧＯＰ情報とは、ＶＯＢＵのパック数と、ＶＯＢＵ中
の最初のＩピクチャのパック数とを含む。ここでいうパ
ックは、図８に示したビデオパック（Ｖ＿ＰＡＣＫ）、
オーディオパック（Ａ＿ＰＡＣＫ）のことであり、セク
タと同じ２ｋバイトの固定長である。従って、本実施の
形態では、ＧＯＰ情報はＶＯＢＵが占めるセクタ数と、
ＶＯＢＵ中の最初のＩピクチャが占めるセクタ数とを意
味する。

【００６６】図１５は、ＭＰＥＧデコーダ４の構成を示
すブロック図である。同図のようにＭＰＥＧデコーダ４
は、ＭＰＥＧストリームをビデオストリームとオーディ
オストリームに分離するデマルチプレクサ４ａと、分離
されたビデオストリームを一時的に格納するビデオバッ
ファ４ｂと、ビデオバッファ４ｂに格納されたビデオス
トリームをデコードするビデオデコーダ４ｃと、分離さ
れたオーディオストリームを一時的に格納するオーディ
オバッファ４ｄと、オーディオバッファ４ｄに格納され
たオーディオストリームをデコードするオーディオデコ
ーダ４ｅと、同期クロックを生成するＳＴＣ（システム
タイムクロック）部４ｆと、同期クロックにオフセット
を加算する加算器４ｇと、同期クロックとオフセット付
きの同期クロックとの一方を選択してデマルチプレクサ
４ａ、オーディオデコーダ４ｅ、ビデオデコーダ４ｃに
供給するセレクタ４ｈ〜４ｊとから構成される。

【００６７】（２−３）機能ブロック図 図１６は、ＤＶＤレコーダ１０の構成を機能別に示した
機能ブロック図である。同図における各機能は、制御部
１におけるＣＰＵ１ａが主記憶１ｄのプログラムを実行
することにより図１２に示したハードウェアを制御する
ことにより実現される。

【００６８】図１６においてＤＶＤレコーダ１０は、デ
ィスク記録部１００、ディスク読み出し部１０１、ファ
イルシステム部１０２、録画・編集・再生制御部１０
５、ユーザＩ／Ｆ部１０６、ＡＶデータ録画部１１０、
ＡＶデータ編集部１２０、ＡＶデータ再生部１３０から
構成される。ディスク記録部１００は、ファイルシステ
ム部１０２から論理セクター番号と１つ以上のセクター
単位の論理データ（２０４８バイト）と入力されると、
そのデータを記録する。但し、実際には、ディスク記録
部１００は、論理データをＥＣＣブロック（１６セク
タ）単位にディスク上に読み書きする。論理データが１
６セクターに満たない場合は、一旦そのＥＣＣブロック
を読み出して、ＥＣＣ処理を施してからＥＣＣブロック
を記録することになる。

【００６９】ディスク読み出し部１０１は、ファイルシ
ステム部１０２から論理セクター番号とセクタ数とが入
力されると、そのセクターデータを読み出しファイルシ
ステム部に転送する。但し、実際には、ＥＣＣブロック
単位で読み出しを行い、ＥＣＣ処理を経て必要なセクタ
ーデータのみがファイルシステム部に転送される。これ
は、ＡＶデータの読み出し時にＥＣＣブロック毎に１６
セクター単位で読み出しを行うことにより、ディスク記
録部１００と同様にオーバーヘッドを削減するためであ
る。

【００７０】ファイルシステム部１０２は、主としてＡ
Ｖファイルの書き込み及び編集を行うＡＶファイルシス
テム部１０３と、ＡＶファイルと非ＡＶファイルとで共
通の処理を行う共通ファイルシステム部１０４とを有
し、ＡＶデータ録画部１１０、ＡＶデータ編集部１２
０、ＡＶデータ再生部１３０からファイルの書き込みや
読み出しに関するコマンドを受けて、光ディスクのセク
タを最小単位としてファイル管理を行う。

【００７１】録画・編集・再生制御部１０５は、ＤＶＤ
レコーダ１０の全体を制御する部分であり、特に、ユー
ザ操作を促すガイダンス表示を制御し、それに対するユ
ーザ操作をユーザＩ／Ｆ部１０６を介して受け付け、ユ
ーザ操作に応じて新規のＡＶデータの録画、録画済みの
ＡＶデータの再生や編集などを、ＡＶデータ録画部１１
０、ＡＶデータ編集部１２０、ＡＶデータ再生部１３０
に対して要求する。

【００７２】ユーザＩ／Ｆ部１０６は、リモコン６から
のユーザ操作を受け付け、録画・編集・再生制御部１０
５に通知する。制御データ管理部１０７は、非ＡＶデー
タであるＡＶデータ管理ファイルを、主記憶１ｄ上に読
み出し、各部からの要求に応じて即座に情報を提供す
る。ＡＶデータ録画部１１０は、録画・編集・再生制御
部１０５から録画要求を受けて、要求された録画に必要
なコマンドをＡＶファイルシステム部１０３に発行す
る。そのため、ＡＶデータ録画部１１０は、ＡＶデータ
入力部１１１とＡＶファイル管理情報生成部１１２とを
有する。

【００７３】ＡＶデータ入力部１１１は、映像信号とオ
ーディオ信号とをＭＰＥＧデータへ変換、つまりリアル
タイムにエンコードを行い、エンコードしたＭＰＥＧデ
ータを、ＡＶファイルとしてディスクに記録するため
に、ＡＶファイルシステム部１０３に出力する。また、
ＡＶデータ入力部１１１は、エンコードに際して、ＭＰ
ＥＧデータのＶＯＢＵ毎に、ＶＯＢＵを構成するパック
数と、最初のリファレンスピクチャのパック数を計算
し、得られた値をＧＯＰ情報としてメモリ（主記憶１
ｄ）に記憶させる。

【００７４】このとき、タイムマップテーブルを複数回
に分けて記録する場合には、メモリ（主記憶１ｄ）上に
記憶されるＧＯＰ情報がある一定以上のサイズになった
時点で、そのＧＯＰ情報をＡＶファイル管理情報生成部
１１２に渡し、メモリに記憶されたＧＯＰ情報に基づい
て当該ＡＶファイルの一部に対応するＶＯＢ情報をＡＶ
ファイル管理情報として生成し、制御データ管理部１０
７に保持されたＡＶデータ管理ファイルを更新し、更新
後のＡＶデータ管理ファイルをファイルシステム部１０
２を介してＤＶＤ−ＲＡＭに記録する。その後、主記憶
１ｄ上のＧＯＰ情報をクリアするが、先に記録されたＤ
ＶＤ−ＲＡＭ上の記録アドレスは主記憶１ｄ上に保持し
ておく。そして最後までエンコードを行った後ＡＶファ
イル記録後に、主記憶１ｄ上のデータをＡＶファイル管
理情報生成部１１２に渡す。

【００７５】ＡＶファイル管理情報生成部１１２は、Ａ
Ｖデータ入力部１１１によるＡＶファイルの記録の終了
時に、メモリに記憶されたＧＯＰ情報に基づいて当該Ａ
Ｖファイルに対応する残りのＶＯＢ情報、ＰＧＣ情報、
複数回に分けて記録されたＶＯＢ情報の時刻情報、記録
アドレスをＡＶファイル管理情報として生成し、制御デ
ータ管理部１０７に保持されたＡＶデータ管理ファイル
を更新し、更新後のＡＶデータ管理ファイルをファイル
システム部１０２を介してＤＶＤ−ＲＡＭに記録する。

【００７６】また、複数の精度を持つタイムマップテー
ブル、ＶＯＢＵテーブルを生成する場合で、十分な大き
さの主記憶１ｄを持つ機器の場合、ＡＶデータ入力部１
１１は、エンコードに際して、ＭＰＥＧデータのＶＯＢ
Ｕ毎に、ＶＯＢＵを構成するパック数と、最初のリファ
レンスピクチャのパック数を計算し、得られた値をＧＯ
Ｐ情報として主記憶１ｄに記憶させ、ＡＶファイル記録
後にＡＶファイル管理情報生成部１１２に渡す。

【００７７】ＡＶファイル管理情報生成部１１２は、Ａ
Ｖデータ入力部１１１によるＡＶファイルの記録の終了
時に、メモリに記憶されたＧＯＰ情報に基づいて当該Ａ
Ｖファイルに対応するＶＯＢ情報、ＰＧＣ情報をＡＶフ
ァイル管理情報として生成し、制御データ管理部１０７
に保持されたＡＶデータ管理ファイルを更新し、更新後
のＡＶデータ管理ファイルをファイルシステム部１０２
を介してＤＶＤ−ＲＡＭに記録する。さらに記録された
ＡＶファイル管理情報を元に、精度の荒いＡＶファイル
管理情報の生成を行う。

【００７８】ここで、複数の精度を持つタイムマップテ
ーブル、ＶＯＢＵテーブルを生成する場合で、十分な大
きさの主記憶１ｄを持たない機器の場合、ＡＶデータ入
力部１１１は、エンコードに際して、ＭＰＥＧデータの
複数のＶＯＢＵ毎に、その複数のＶＯＢＵを構成するパ
ック数と、最初のＶＯＢＵの最初のリファレンスピクチ
ャのパック数を計算し、得られた値をＧＯＰ情報として
主記憶１ｄに記憶させ、ＡＶファイル記録後にＡＶファ
イル管理情報生成部１１２に渡す。

【００７９】ＡＶファイル管理情報生成部１１２は、Ａ
Ｖデータ入力部１１１によるＡＶファイルの記録の終了
時に、メモリに記憶されたＧＯＰ情報に基づいて当該Ａ
Ｖファイルに対応する精度の荒いＶＯＢ情報、ＰＧＣ情
報をＡＶファイル管理情報として生成し、制御データ管
理部１０７に保持されたＡＶデータ管理ファイルを更新
し、更新後のＡＶデータ管理ファイルをファイルシステ
ム部１０２を介してＤＶＤ−ＲＡＭに記録する。さらに
記録されたＡＶファイル管理情報を元に、より精度の荒
いＡＶファイル管理情報の生成を行っても良い。

【００８０】ＡＶデータ編集部１２０は、録画・編集・
再生制御部１０５から編集要求を受けて、編集に必要な
コマンドをＡＶファイルシステム部１０３に発行する。
ＡＶデータ再生部１３０は、録画・編集・再生制御部１
０５から再生要求を受けて、要求された再生に必要なコ
マンドをＡＶファイルシステム部１０３に発行する。

【００８１】（２−４）ファイルシステム部１０２に実
行されるコマンド 次に、ファイルシステム部１０２によりサポートされる
各種コマンドを説明する。ファイルシステム部１０２
は、制御データ管理部１０７、ＡＶデータ録画部１１
０、ＡＶデータ編集部１２０、ＡＶデータ再生部１３
０、録画・編集・再生制御部１０５などから各種のコマ
ンドを受けてファイル管理を行う。以下に示すものは共
通ファイルシステム部１０４、ＡＶファイルシステム部
１０３によりサポートされるファイル管理に関するコマ
ンドを示す一覧表である。各コマンドに対するファイル
システム部１０２の処理内容を簡単に説明する。

【００８２】「ＣＲＥＡＴＥ」はディスク上にファイル
を新しく作成し、ファイル識別記述子を返す。「ＤＥＬ
ＥＴＥ」はディスク上に存在するファイルを削除する。
「ＯＰＥＮ」はディスク上に記録されているファイルに
アクセスするために、そのファイルへのファイル識別記
述子を取得する。

【００８３】「ＣＬＯＳＥ」はオープンされているファ
イルをクローズする。「ＷＲＩＴＥ」はファイルをディ
スク上に記録する。「ＲＥＡＤ」はディスク上に記録さ
れたファイルを読み出す。「ＳＥＥＫ」はディスク上に
記録されたデータストリーム内を移動する。「ＲＥＮＡ
ＭＥ」はファイル名を変更する。

【００８４】「ＭＫＤＩＲ」はディスク上に新しいディ
レクトリを作成する。「ＲＭＤＩＲ」はディスク上に存
在するディレクトリを削除する。「ＳＴＡＴＦＳ」はフ
ァイルシステムの現在の状況の問い合わせを行う。「Ｓ
ＥＴ＿ＡＴＴＲ」は現在オープンしているファイルの属
性を変更する。「ＳＥＡＲＣＨ＿ＤＩＳＣＯＮ」は指定
された区間に不連続境界（ゾーン境界）があるか調べ、
ある場合はＴＲＵＥを、無い場合はＦＡＬＳＥを返す。

【００８５】「ＭＥＲＧＥ」はディスク上の２つＡＶフ
ァイルと、メモリ中のデータをマージする。「ＳＰＬＩ
Ｔ」はディスク上のＡＶファイルを２つのＡＶファイル
に分割する。「ＳＨＯＲＴＥＮ」はディスク上のＡＶフ
ァイルの端部を削除して、ＡＶファイルの不必要な部分
を削除する。

【００８６】「ＲＥＰＬＡＣＥ」はＡＶファイルの一部
分とメモリ中のデータを入れ替える。これらのコマンド
の組み合わせることにより、ＡＶデータ録画部１１０、
ＡＶデータ編集部１２０、ＡＶデータ再生部１３０は、
録画、編集、再生等の処理を実現する。

【００８７】（３）録画・再生 次に、ＤＶＤレコーダ１０において、ＡＶファイルの録
画、ＡＶデータ管理ファイルの記録、ＡＶデータの再
生、指定時刻から指定時刻までの再生、ＡＶデータの特
殊再生について詳細に説明する。

【００８８】（３−１）ＡＶファイルの録画処理 録画処理は、マニュアル録画と予約録画とがある。マニ
ュアル録画はユーザにより予約時間の設定なしにリモコ
ンの「録画」キーが押下された場合に２、３の項目設定
の後直ちに開始される録画処理をいう。予約録画は、開
始時刻と終了時刻とを予め設定された場合の録画処理を
いう。例えば、ユーザがリモコン６において録画ボタン
を押すと、録画・編集・再生制御部１０５の制御によっ
て図１７に示すようなガイダンス画像２００がディスプ
レイ１２に表示される。このガイダンス画像２００にお
いてユーザが「１」「選択」と押すと、録画条件（この
例では録画時間と録画品質）を設定するためのガイダン
ス画像２０１が表示される。録画条件の「録画時間」に
ついてユーザはリモコン６のカーソルボタンにより「無
制限」または「指定時間」にフォーカスを移動し、再度
「選択」ボタンを押すことにより設定される。「指定時
間」が選択された場合には、テンキーボタンにより時間
を入力するガイダンス画像に切り替わる。指定時間の設
定が完了すると再度ガイダンス画像２０１が表示され
る。

【００８９】録画条件の「録画品質」は、ＭＰＥＧデー
タのビットレートや解像度に関し、高画質、標準、時間
優先の３種類がある。それぞれの（ビットレート、解像
度）は、高画質では（６Ｍｂｐｓ、７２０＊４８０画
素）、標準では（３Ｍｂｐｓ、３６０＊４８０画素）、
時間優先では（１．５Ｍｂｐｓ、３６０＊２４０画素）
である。今、録画のケースとして、ガイダンス画像２０
１において「無制限」「時間優先」が選択され、ガイダ
ンス画像２０２に移行した後リモコンの「録画」ボタン
が押されたとする。これにより録画・編集・再生制御部
１０５はＡＶデータ録画部１１０に録画を指示し、ＡＶ
データ録画部１１０において録画処理が開始する。

【００９０】図１８は、ＡＶデータ録画部１１０におけ
る録画処理を示すフローチャートである。マニュアル録
画の場合「録画」ボタン押下の通知がユーザＩ／Ｆ部１
０６を介して録画・編集・再生制御部１０５になされ
る。この通知を受けた録画・編集・再生制御部１０５
は、上記一定サイズ（約７Ｍバイト）以上の連続記録領
域を確保する。すなわち、スペースビットマップと連続
記録領域管理ファイルとを参照して、未使用の連続セク
タ領域を検索し、新たな連続記録領域を確保する（ステ
ップ２２０）。このとき、既に記録されたＡＶデータが
存在し、これから記録しようとするＡＶデータが論理的
に連続する場合には、なるべく既に存在する連続記録領
域と連続するように新たな連続記録領域を確保する。

【００９１】さらに、録画・編集・再生制御部１０５
は、ＡＶデータ入力部１１１にファイル識別子と、録画
条件に設定された時間優先を示すパラメータを通知す
る。ＡＶデータ入力部１１１は、レシーバ９を介して受
信中の特定チャネルの番組の映像データと音声データと
をＭＰＥＧエンコーダ２によりエンコードを開始し、さ
らにエンコード結果のＭＰＥＧデータをトラックバッフ
ァ３ａに転送する処理を開始する（ステップ２２１）。

【００９２】次いで、録画・編集・再生制御部１０５
は、共通ファイルシステム部１０４に対して、新たに割
り当てられた連続記録領域の指定を含む「ＣＲＥＡＴ
Ｅ」コマンドを発行する（ステップ２２２）。これを受
けて共通ファイルシステム部１０４は、新たな連続記録
領域にファイルを作成できる場合には、新たなファイル
識別記述子を返す。これと同時に、ＡＶデータ入力部１
１１は、「ＯＰＥＮ」コマンドをＡＶファイルシステム
部１０３に発行する（ステップ２２３）ことにより、録
画・編集・再生制御部１０５から与えられたファイル識
別記述子とそのファイルエントリとに関する情報をワー
クメモリ（図外）に保持させる（以下ワークメモリ中の
上記情報をＦｄ（ファイルディスクリプタ）と略す）。

【００９３】ＡＶデータ入力部１１１は、録画・編集・
再生制御部１０５からの停止命令を受けるまでの間は
（ステップ２２４）、ＶＯＢＵがエンコードされる毎に
ＶＯＢＵを構成するパック数と、ＶＯＢＵの最初の参照
画像（Ｉピクチャ）のパック数とをＧＯＰ情報として主
記憶１ｄに記憶させる（ステップ２２５、２２６）。図
１９に、ＧＯＰ情報の一例を示す。同図ではＶＯＢＵ＃
２２までエンコードされた時点で主記憶１ｄに記憶され
ているＧＯＰ情報を表している。なお、本実施の形態で
は１つのＶＯＢＵは１５フレーム（又は３０フィール
ド）からなる約０．５秒分の映像データを含むものとす
る。

【００９４】ここで、タイムマップテーブル、ＶＯＢＵ
テーブルを複数回に分けて記録する場合には、主記憶１
ｄ上に記憶されるＧＯＰ情報がある一定以上のサイズに
なった、もしくはトラックバッファが一定量以上になっ
た時点で（ステップ２２８）、その事をＡＶファイル管
理情報生成部１１２に通知し、そのＧＯＰ情報をＡＶフ
ァイル管理情報生成部１１２に渡す（ステップ２２
９）。その後、メモリ（主記憶１ｄ）上のＧＯＰ情報を
クリアするが、ＡＶファイル管理情報生成部１１２で生
成されたＧＯＰ情報記録アドレスはメモリ（主記憶１
ｄ）上に保持しておく（ステップ２３０）。

【００９５】さらに、ＡＶデータ入力部１１１は、トラ
ックバッファ３ａに一定量のＭＰＥＧデータが蓄積され
る毎に「ＷＲＩＴＥ」コマンドをＡＶファイルシステム
部１０３に発行する（ステップ２３１、２３２）。ここ
で、「ＷＲＩＴＥ」コマンドは３つのパラメータの指定
と共にＡＶファイルシステム部１０３に発行されるもの
とする。３つのパラメータは、「ＯＰＥＮ」コマンドに
よりオープンされた上記Ｆｄと、記録すべきデータのサ
イズと、それを保持しているバッファ（本実施の形態で
はトラックバッファ３ａ）とである。また、パラメータ
として指定されるＦｄは、ファイルエントリと同様に、
エクステントの記録位置及びエクステント長を示す情報
を含む。この情報はステップ２２０において確保された
連続記録領域を表す。

【００９６】また、Ｆｄはオープンされてからクローズ
されるまでに複数の「ＷＲＩＴＥ」コマンドが発行され
た場合は逐次更新されていく。２回目以降の「ＷＲＩＴ
Ｅ」コマンドでは、既に記録されたデータに続けて新た
なデータが書き足される。ＡＶデータ入力部１１１は、
停止命令を受けた時点で「ＷＲＩＴＥ」コマンド（ステ
ップ２３１、２３２）を発行し、さらに「ＣＬＯＳＥ」
コマンドを発行し（ステップ２３３）、ＡＶファイル管
理情報生成部１１２にＡＶファイル（ＶＯＢ）の記録を
終了した旨を通知して（ステップ２３４）終了する。な
お、ステップ２３２の「ＷＲＩＴＥ」コマンドは、トラ
ックバッファの残りを記録するためであり、ここでのＧ
ＯＰ情報もＡＶファイル管理情報生成部１１２に渡され
る。

【００９７】ここで、複数の精度のタイムマップテーブ
ル、ＶＯＢＵテーブルを生成する場合で、十分な大きさ
の主記憶１ｄを持つ機器の場合（図２０）、ＡＶデータ
入力部１１１は、トラックバッファ３ａに一定量のＭＰ
ＥＧデータが蓄積される毎に「ＷＲＩＴＥ」コマンドを
ＡＶファイルシステム部１０３に発行する（ステップ２
３１、２３２）。ここで、「ＷＲＩＴＥ」コマンドは３
つのパラメータの指定と共にＡＶファイルシステム部１
０３に発行されるものとする。３つのパラメータは、
「ＯＰＥＮ」コマンドによりオープンされた上記Ｆｄ
と、記録すべきデータのサイズと、それを保持している
バッファ（本実施の形態ではトラックバッファ３ａ）と
である。また、パラメータとして指定されるＦｄは、フ
ァイルエントリと同様に、エクステントの記録位置及び
エクステント長を示す情報を含む。この情報はステップ
２２０において確保された連続記録領域を表す。

【００９８】また、Ｆｄはオープンされてからクローズ
されるまでに複数の「ＷＲＩＴＥ」コマンドが発行され
た場合は逐次更新されていく。２回目以降の「ＷＲＩＴ
Ｅ」コマンドでは、既に記録されたデータに続けて新た
なデータが書き足される。ＡＶデータ入力部１１１は、
停止命令を受けた時点で「ＷＲＩＴＥ」コマンド（ステ
ップ２３１、２３２）を発行し、さらに「ＣＬＯＳＥ」
コマンドを発行し（ステップ２３３）、ＡＶファイル管
理情報生成部１１２にＡＶファイル（ＶＯＢ）の記録を
終了した旨を通知して（ステップ２３４）終了する。な
お、ステップ２３２の「ＷＲＩＴＥ」コマンドは、トラ
ックバッファの残りを記録するためである。

【００９９】また、複数の精度を持つタイムマップテー
ブル、ＶＯＢＵテーブルを生成する場合で、十分な大き
さの主記憶１ｄを持たない機器の場合（図２１）、ＡＶ
データ入力部１１１は、録画・編集・再生制御部１０５
からの停止命令を受けるまでの間は（ステップ２２
４）、ＶＯＢＵがエンコードされる毎に、複数個のＶＯ
ＢＵを構成するパック数と、最初ののＶＯＢＵにおける
最初の参照画像（Ｉピクチャ）のパック数とをＧＯＰ情
報として主記憶１ｄに記憶させ（ステップ２４５、２４
６）、ステップ２３１へと進むものとする。図２２に、
ＧＯＰ情報の一例を示す。同図ではＶＯＢＵ＃４４まで
エンコードされた時点で、２つずつのＶＯＢＵをまと
め、主記憶１ｄに記憶されているＧＯＰ情報を表してい
る。なお、本実施の形態では１つのＶＯＢＵは１５フレ
ーム（又は３０フィールド）からなる約０．５秒分の映
像データを含むものとする。

【０１００】上記図１８、図２０、図２１ではマニュア
ル録画の場合を説明したが、予約録画の場合には、予約
として指定した時間の通知と共に「録画」ボタン押下の
通知がユーザＩ／Ｆ部１０６を介して録画・編集・再生
制御部１０５になされる。録画・編集・再生制御部１０
５は、指定された時間に相当する連続記録領域を確保す
る。

【０１０１】（３−２）ＡＶファイル管理情報の生成・
記録 図２３は、ＡＶファイル管理情報生成部１１２によるＡ
Ｖファイル管理情報の生成及び記録処理を示すフローチ
ャートである。同図のように、ＡＶファイル管理情報生
成部１１２は、タイムマップテーブル、ＶＯＢＵテーブ
ルが複数回に分けて記録される場合に一定量のＧＯＰ情
報が主記憶１ｄに記憶された事の通知を受け取った場合
（ステップ２５１）、ＡＶデータ入力部１１１によって
主記憶１ｄに記憶されたＧＯＰ情報に基づいて、ＶＯＢ
情報、すなわち図１１に示したタイムマップ情報
（（ａ）タイムマップ一般情報、（ｂ）ＶＯＢＵテーブ
ル、（ｃ）タイムマップテーブル）を次のように生成す
る（ステップ２５２）。

【０１０２】（ａ）タイムマップ一般情報（タイムマッ
プ数、ＶＯＢＵマップ数、ＴＭ＿ＯＦＳ） ＡＶファイル管理情報生成部１１２は、ＶＯＢの再生時
間をＴＭＵで除算してタイムマップ数を求め、ＧＯＰ情
報から得られるＶＯＢＵ数をＶＯＢＵマップ数とし、Ｔ
Ｍ＿ＯＦＳを０（新規録画で複数回のデータ作成におい
て第１回目の場合）とする。

【０１０３】（ｂ）ＶＯＢＵテーブル（参照画像サイ
ズ、ＶＯＢＵ再生時間、ＶＯＢＵサイズ） 図１９に示したＧＯＰ情報は、ＶＯＢＵテーブルの参照
画像サイズ、ＶＯＢＵサイズそのものの値を表すので、
ＡＶファイル管理情報生成部１１２は、ＧＯＰ情報に各
ＶＯＢＵの再生時間を追加することによりＶＯＢＵテー
ブルを生成する。本実施の形態ではＶＯＢＵの再生時間
１５フレーム（又は３０フィールド）なので、０．５秒
（１５フレーム時間）となる。但し、ＡＶファイルの最
後のＶＯＢＵはその再生時間が異なるので、ＡＶファイ
ル管理情報生成部１１２はＡＶデータ入力部１１１から
取得してＶＯＢＵテーブルに設定する。

【０１０４】（ｃ）タイムマップテーブル（ＶＯＢＵマ
ップ番号、時間差ＴＭ＿ＤＩＦＦ、ＶＯＢＵアドレス） ＡＶファイル管理情報生成部１１２は、ＶＯＢＵテーブ
ルのＶＯＢＵ再生時間を順次加算していき、加算値がほ
ぼＴＭＵの整数倍の時刻になる毎に、その時刻に存在す
るＶＯＢＵを求めていくことにより、各タイムマップの
ＶＯＢＵマップ番号を求め、（ＴＭＵの整数倍）−（加
算値）を時間差ＴＭ＿ＤＩＦＦとして求める。また、Ｖ
ＯＢＵアドレスは、ＡＶデータ入力部１１１から得られ
る連続記録領域の先頭アドレスに各「ＶＯＢＵマップ番
号」までのＶＯＢＵサイズを順次加算することにより算
出する。このようにしてＶＯＢ情報を生成した後、ＡＶ
ファイル管理情報生成部１１２は、既にＡＶデータ管理
ファイルが存在する場合には、それを読み出すためにフ
ァイルシステム部１０２にＯＰＥＮコマンドと、ＲＥＡ
Ｄコマンドとを発行し、ＡＶデータ管理ファイルを取得
する（ステップ２５３）。但し、制御データ管理部１０
７にＡＶデータ管理ファイルが保持されている場合に
は、読み出さないようにしても良い。

【０１０５】次に、ＡＶファイル管理情報生成部１１２
は、取得したＡＶデータ管理ファイルを基に、複数回に
分けて記録されるタイムマップテーブルの記録されるべ
きアドレスを決定、ＴＭＡＰ＿ＳＰ＿ＡＤＲとしタイム
マップ一般情報に付け加える。取得したＡＶデータ管理
ファイルに、ステップ２５２で生成したＶＯＢ情報を追
加することにより更新し（ステップ２５４）、更新した
ＡＶデータ管理ファイルを記録するために、ファイルシ
ステム部１０２にＷＲＩＴＥコマンドを発行し（ステッ
プ２５５）、録画完了かどうかを判断する（ステップ２
５６）。完了でなければ、次のＶＯＢ情報の生成に移る
ため、ステップ２５１に戻る。録画完了の場合は、さら
にＰＧＣ情報を生成し、ＡＶデータ管理ファイルを更新
し（ステップ２５７、２５８）、ＷＲＩＴＥ，ＣＬＯＳ
Ｅコマンドを発行して記録終了する。

【０１０６】また、複数の精度を持つタイムマップテー
ブル、ＶＯＢＵテーブルを生成する場合で、十分な主記
憶１ｄ量を持つ場合（図２４）、ＡＶファイル管理情報
生成部１１２は、ＡＶデータ入力部１１１からＡＶファ
イルの記録が終了したことの通知を受けると（ステップ
２６１）、ＡＶデータ入力部１１１によってメモリ（主
記憶１ｄ）に記憶されたＧＯＰ情報と、ＡＶファイルが
記録された新たな連続記録領域の先頭アドレスに対応す
るＶＯＢＵ番号とに基づいて、ＶＯＢ情報、すなわち図
１１に示した（ａ）ＶＯＢ一般情報とタイムマップ情報
（（ｂ）タイムマップ一般情報、（ｃ）ＶＯＢＵテーブ
ル、（ｄ）タイムマップテーブル）を次のように生成す
る（ステップ２６２）。

【０１０７】（ａ）ＶＯＢ一般情報（ＶＯＢ識別子、Ｖ
ＯＢ再生時間） ＡＶファイル管理情報生成部１１２は、制御データ管理
部１０７に既存のＡＶファイル管理テーブルが保持され
ていれば、重複しないＶＯＢ識別子（次の番号など）を
割当て、保持されていなければ、ＶＯＢ＃１をＶＯＢ識
別子とし、ＡＶデータ入力部１１１からＡＶファイルの
再生時間を取得し、それらを含むＶＯＢ一般情報を生成
する。

【０１０８】（ｂ）タイムマップ一般情報（タイムマッ
プ数、ＶＯＢＵマップ数、ＴＭ＿ＯＦＳ、ＴＭＡＰ＿Ａ
Ｃ） ＡＶファイル管理情報生成部１１２は、ＴＭＵを例えば
１０秒とし、ＶＯＢの再生時間をＴＭＵで除算してタイ
ムマップ数を求め、ＧＯＰ情報から得られるＶＯＢＵ数
をＶＯＢＵマップ数とし、ＴＭ＿ＯＦＳを０（新規録画
の場合）とする。また、タイムマップの持つ精度情報と
してＴＭＡＰ＿ＡＣを生成する。

【０１０９】（ｃ）ＶＯＢＵテーブル（参照画像サイ
ズ、ＶＯＢＵ再生時間、ＶＯＢＵサイズ） ＡＶファイル管理情報生成部１１２は、ＧＯＰ情報に各
ＶＯＢＵの再生時間を追加することによりＶＯＢＵテー
ブルを生成する。本実施の形態ではＶＯＢＵの再生時間
１５フレーム（又は３０フィールド）なので、０．５秒
（１５フレーム時間）となる。但し、ＡＶファイルの最
後のＶＯＢＵはその再生時間が異なるので、ＡＶファイ
ル管理情報生成部１１２はＡＶデータ入力部１１１から
取得してＶＯＢＵテーブルに設定する。

【０１１０】（ｄ）タイムマップテーブル（ＶＯＢＵマ
ップ番号、時間差ＴＭ＿ＤＩＦＦ、ＶＯＢＵアドレス） ＡＶファイル管理情報生成部１１２は、ＶＯＢＵテーブ
ルのＶＯＢＵ再生時間を順次加算していき、加算値がほ
ぼＴＭＵの整数倍の時刻になる毎に、その時刻に存在す
るＶＯＢＵを求めていくことにより、各タイムマップの
ＶＯＢＵマップ番号を求め、（ＴＭＵの整数倍）−（加
算値）を時間差ＴＭ＿ＤＩＦＦとして求める。また、Ｖ
ＯＢＵアドレスは、ＡＶデータ入力部１１１から得られ
る連続記録領域の先頭アドレスに各「ＶＯＢＵマップ番
号」までのＶＯＢＵサイズを順次加算することにより算
出する。このようにしてＶＯＢ情報を生成後、ＡＶファ
イル管理情報生成部１１２は、既にＡＶデータ管理ファ
イルが存在する場合には、それを読み出すためにファイ
ルシステム部１０２にＯＰＥＮコマンドと、ＲＥＡＤコ
マンドとを発行し、ＡＶデータ管理ファイルを取得し
（ステップ２６４）、書き込みを行う（ステップ２６
５）。但し、制御データ管理部１０７にＡＶデータ管理
ファイルが保持されている場合には、読み出さないよう
にしても良い。

【０１１１】次にＡＶファイル管理情報生成部１１２は
荒い精度のタイムマップテーブル、ＶＯＢＵテーブルの
生成を行う（ステップ２６６）。本実施の形態では、半
分の精度を持つタイムマップテーブル（タイムマップ２
テーブル）、ＶＯＢＵテーブル（ＶＯＢＵ＿２テーブ
ル）の生成について説明する。データ領域に記録されて
いるそれぞれのＶＯＢＵについて先頭から２個ずつのペ
ア（ＶＯＢＵ＿２）を考え、そのペアそれぞれについて
の先頭側のＶＯＢＵの最初の参照画像サイズ（１ＳＴＲ
ＥＦ＿２＿ＳＺ）、２つ分のＶＯＢＵの再生時間（ＶＯ
ＢＵ＿２＿ＰＢ＿ＴＭ）、２つ分のＶＯＢＵの記録サイ
ズ（ＶＯＢＵ＿２＿ＳＺ）を計算する。次に、タイムマ
ップ２テーブルを以下のように生成する。ＡＶファイル
管理情報生成部１１２は、ＶＯＢＵ＿２テーブルのＶＯ
ＢＵ＿２＿ＰＢ＿ＴＭを順次加算していき、加算値がほ
ぼＴＭＵの整数倍の時刻になる毎に、その時刻に存在す
るＶＯＢＵ＿２を求めていくことにより、各タイムマッ
プのＶＯＢＵ＿２マップ番号を求め、（ＴＭＵの整数
倍）−（加算値）を時間差ＴＭ＿ＤＩＦＦ＿２として求
める。また、ＶＯＢＵ＿２アドレスは、ＡＶデータ入力
部１１１から得られる連続記録領域の先頭アドレスに各
「ＶＯＢＵ＿２マップ番号」までのＶＯＢＵ＿２サイズ
を順次加算することにより算出する。

【０１１２】以上が終了した後、ＡＶファイル管理情報
生成部１１２は、ＡＶデータ入力部１１１によって記録
されたタイトルのＰＧＣ情報を生成する（ステップ２６
７）。ＡＶファイル管理情報生成部１１２は、ステップ
２６６〜２６７で生成した複数の精度のＶＯＢ情報、Ｐ
ＧＣ情報を追加することにより更新し（ステップ２６
８）、更新したＡＶデータ管理ファイルを記録するため
に、ファイルシステム部１０２にＷＲＩＴＥコマンド、
ＣＬＯＳＥコマンドを発行し（ステップ２５７）、ＡＶ
ファイル管理情報生成処理を終了する。

【０１１３】また、複数の精度を持つタイムマップテー
ブル、ＶＯＢＵテーブルを生成する場合で、十分な主記
憶１ｄ量を持たない場合（図２５）、ＡＶファイル管理
情報生成部１１２は、ＡＶデータ入力部１１１からＡＶ
ファイルの記録が終了したことの通知を受けると（ステ
ップ２７１）、ＡＶデータ入力部１１１によってメモリ
（主記憶１ｄ）に記憶されたＧＯＰ情報と、ＡＶファイ
ルが記録された新たな連続記録領域の先頭アドレスに対
応するＶＯＢＵ番号とに基づいて、ＶＯＢ情報、すなわ
ち図１１に示した（ａ）ＶＯＢ一般情報とタイムマップ
情報（（ｂ）タイムマップ一般情報、（ｃ）ＶＯＢＵテ
ーブル、（ｄ）タイムマップテーブル）を次のように生
成する（ステップ２７２）。このとき、主記憶１ｄ上に
記録されているＧＯＰ情報は複数のＶＯＢＵをまとめた
ものである。

【０１１４】（ａ）ＶＯＢ一般情報（ＶＯＢ識別子、Ｖ
ＯＢ再生時間） ＡＶファイル管理情報生成部１１２は、制御データ管理
部１０７に既存のＡＶファイル管理テーブルが保持され
ていれば、重複しないＶＯＢ識別子（次の番号など）を
割当て、保持されていなければ、ＶＯＢ＃１をＶＯＢ識
別子とし、ＡＶデータ入力部１１１からＡＶファイルの
再生時間を取得し、それらを含むＶＯＢ一般情報を生成
する。

【０１１５】（ｂ）タイムマップ一般情報（タイムマッ
プ数、ＶＯＢＵマップ数、ＴＭ＿ＯＦＳ、ＴＭＡＰ＿Ａ
Ｃ） ＡＶファイル管理情報生成部１１２は、ＴＭＵを例えば
１０秒とし、ＶＯＢの再生時間をＴＭＵで除算してタイ
ムマップ数を求め、ＧＯＰ情報から得られるＶＯＢＵ数
をＶＯＢＵマップ数とし、ＴＭ＿ＯＦＳを０（新規録画
の場合）とする。また、タイムマップの持つ精度情報と
してＴＭＡＰ＿ＡＣを生成する。

【０１１６】（ｃ）ＶＯＢＵテーブル（参照画像サイ
ズ、ＶＯＢＵ再生時間、ＶＯＢＵサイズ） 図２２に示したＧＯＰ情報は、ＶＯＢＵテーブルの先頭
ＶＯＢＵの参照画像サイズ、２つのＶＯＢＵサイズその
ものの値を表すので、ＡＶファイル管理情報生成部１１
２は、ＧＯＰ情報に各複数のＶＯＢＵの再生時間を追加
することによりＶＯＢＵテーブルを生成する。本実施の
形態では１つのＶＯＢＵの再生時間１５フレーム（又は
３０フィールド）なので、２つをまとめて１．０秒（３
０フレーム時間）となる。但し、ＡＶファイルの最後の
ＶＯＢＵはその再生時間が異なるので、ＡＶファイル管
理情報生成部１１２はＡＶデータ入力部１１１から取得
してＶＯＢＵテーブルに設定する。

【０１１７】（ｄ）タイムマップテーブル（ＶＯＢＵマ
ップ番号、時間差ＴＭ＿ＤＩＦＦ、ＶＯＢＵアドレス） ＡＶファイル管理情報生成部１１２は、ＶＯＢＵテーブ
ルのＶＯＢＵ再生時間を順次加算していき、加算値がほ
ぼＴＭＵの整数倍の時刻になる毎に、その時刻に存在す
るＶＯＢＵを求めていくことにより、各タイムマップの
ＶＯＢＵマップ番号を求め、（ＴＭＵの整数倍）−（加
算値）を時間差ＴＭ＿ＤＩＦＦとして求める。また、Ｖ
ＯＢＵアドレスは、ＡＶデータ入力部１１１から得られ
る連続記録領域の先頭アドレスに各「ＶＯＢＵマップ番
号」までのＶＯＢＵサイズを順次加算することにより算
出する。このようにしてＶＯＢ情報を生成した後、ＡＶ
ファイル管理情報生成部１１２は、既にＡＶデータ管理
ファイルが存在する場合には、それを読み出すためにフ
ァイルシステム部１０２にＯＰＥＮコマンドと、ＲＥＡ
Ｄコマンドとを発行し、ＡＶデータ管理ファイルを取得
し（ステップ２６４）、書き込みを行う（ステップ２７
５）。但し、制御データ管理部１０７にＡＶデータ管理
ファイルが保持されている場合には、読み出さないよう
にしても良い。

【０１１８】次に、ＡＶファイル管理情報生成部１１２
は荒い精度のタイムマップテーブル、ＶＯＢＵテーブル
の生成を行う（ステップ２７６）。本実施の形態では、
半分の精度を持つタイムマップテーブル（タイムマップ
２テーブル）、ＶＯＢＵテーブル（ＶＯＢＵ＿２テーブ
ル）の生成について説明する。データ領域に記録されて
いるそれぞれのＶＯＢＵについて先頭から２個ずつのペ
ア（ＶＯＢＵ＿２）を考え、そのペアそれぞれについて
の先頭側のＶＯＢＵの最初の参照画像サイズ（１ＳＴＲ
ＥＦ＿２＿ＳＺ）、２つ分のＶＯＢＵの再生時間（ＶＯ
ＢＵ＿２＿ＰＢ＿ＴＭ）、２つ分のＶＯＢＵの記録サイ
ズ（ＶＯＢＵ＿２＿ＳＺ）を計算する。次に、タイムマ
ップ２テーブルを以下のように生成する。ＡＶファイル
管理情報生成部１１２は、ＶＯＢＵ＿２テーブルのＶＯ
ＢＵ＿２＿ＰＢ＿ＴＭを順次加算していき、加算値がほ
ぼＴＭＵの整数倍の時刻になる毎に、その時刻に存在す
るＶＯＢＵ＿２を求めていくことにより、各タイムマッ
プのＶＯＢＵ＿２マップ番号を求め、（ＴＭＵの整数
倍）−（加算値）を時間差ＴＭ＿ＤＩＦＦ＿２として求
める。また、ＶＯＢＵ＿２アドレスは、ＡＶデータ入力
部１１１から得られる連続記録領域の先頭アドレスに各
「ＶＯＢＵ＿２マップ番号」までのＶＯＢＵ＿２サイズ
を順次加算することにより算出する。このとき、さらに
荒い精度のテーブルは生成しなくても良い。

【０１１９】以上が終了した後、ＡＶファイル管理情報
生成部１１２は、ＡＶデータ入力部１１１によって記録
されたタイトルのＰＧＣ情報を生成し（ステップ２７
７）、ステップ２７６〜２７７で生成した複数の精度の
ＶＯＢ情報、ＰＧＣ情報を追加することにより更新し
（ステップ２７８）、更新したＡＶデータ管理ファイル
を記録するために、ファイルシステム部１０２にＷＲＩ
ＴＥコマンド、ＣＬＯＳＥコマンドを発行し（ステップ
２７９）、ＡＶファイル管理情報生成処理を終了する。

【０１２０】（３−３）ＡＶデータの再生 再生処理は、図１７に示したガイダンス画像２００にお
いてユーザが「２」「選択」と押すと、ガイダンス画像
２０１が表示され、さらに、ユーザが「１」「選択」と
押すと、録画・編集・再生制御部１０５はＡＶデータ再
生部１３０にタイトル名を通知する。これによりタイト
ルＡの再生が開始する。

【０１２１】図２６、図２７は、ＡＶデータ再生部１３
０における通常再生の処理内容を示すフローチャートで
ある。同図において、ＡＶデータ再生部１３０は、制御
データ管理部１０７に保持されたＡＶデータ管理ファイ
ルを参照して、通知されたタイトル名から、ＰＧＣ情
報、ＶＯＢ情報を取得する（ステップ２８１）。ここ
で、取得したＶＯＢ情報から、（Ａ）タイムマップテー
ブルが分割されている（図２６）、（Ｂ）複数の精度を
持つタイムマップテーブル、ＶＯＢＵテーブルが記録さ
れている（図２７）、のどちらかの情報が得られた場合
の説明を行う。

【０１２２】（Ａ）タイムマップテーブルが分割されて
いる場合 まず分割されたタイムマップテーブルの先頭のものを読
み込み、その部分のタイムマップを参照することにより
対応する部分のＶＯＢＵテーブルを読み込む。次に、Ａ
Ｖデータ再生部１３０はＶＯＢ情報が示すＡＶファイル
を指定するＯＰＥＮコマンドをファイルシステム部１０
２に発行する（ステップ２８２）。さらに、ＡＶデータ
再生部１３０は、ＰＧＣ情報に設定されたセルの数だけ
ステップ２８３から２９１のループ処理を繰り返すこと
より、タイトルＡの再生を行う。すなわち、ＡＶデータ
再生部１３０は、セルのスタートタイム、エンドタイム
それぞれ、タイムマップ情報を参照して開始アドレス
（セクタアドレス）、終了アドレスに変換し（ステップ
２８４）、それらを指定してファイルシステム部１０２
にＲＥＡＤコマンドを発行する。これにより、ディスク
読み出し部１０１によりセルが示すＶＯＢのデータ区間
の読み出しが開始される。

【０１２３】その後、ＡＶデータ再生部１３０は、当該
セルの読み出しが終了するまでの間、トラックバッファ
３ａに一定量のＡＶデータが蓄積される毎に、当該ＡＶ
データのデコードを行う（ステップ２８６〜２８９）。
このとき、読み出し対象のＡＶデータが、読み込まれて
いるタイムマップテーブル及びＶＯＢＵテーブルを超え
る場合、ＴＭＡＰ＿ＳＴ＿ＡＤＲから、次のタイムマッ
プテーブルの開始アドレスを特定し、次のタイムマップ
テーブルを読み込む。

【０１２４】そして、読み込んだタイムマップテーブル
に対応するＶＯＢＵテーブルを読み込み（ステップ２９
３）、続くＡＶデータの読み出しを行う。ディスク読み
出し部１０１によるセルの読み出しが終了したとき、Ａ
Ｖデータ再生部１３０は、トラックバッファ３ａに蓄積
されたデータをデコードし、当該セルの再生を終了する
（ステップ２９０）。このようにして、ＰＧＣ情報中の
全てのセルに対してデコードが終了した後、ＡＶデータ
再生部１３０は、ファイルシステム部１０２にＣＬＯＳ
Ｅコマンドを発行して、再生処理を終了する。

【０１２５】（Ｂ）複数の精度を持つタイムマップテー
ブル、ＶＯＢＵテーブルが記録されている場合 使用する機器のメモリ量から、読み込むことのできる中
で最も高精度のタイムマップテーブル、ＶＯＢＵテーブ
ルを特定し（ステップ３０１）、そのタイムマップテー
ブル、ＶＯＢＵテーブルを読み込む。次に、ＡＶデータ
再生部１３０はＶＯＢ情報が示すＡＶファイルを指定す
るＯＰＥＮコマンドをファイルシステム部１０２に発行
する（ステップ３０２）。さらに、ＡＶデータ再生部１
３０は、ＰＧＣ情報に設定されたセルの数だけステップ
３０３〜３１０のループ処理を繰り返すことより、タイ
トルＡの再生を行う。すなわち、ＡＶデータ再生部１３
０は、セルのスタートタイム、エンドタイムそれぞれ、
タイムマップ情報を参照して開始アドレス（セクタアド
レス）、終了アドレスに変換し（ステップ３０４）、そ
れらを指定してファイルシステム部１０２にＲＥＡＤコ
マンドを発行する。これにより、ディスク読み出し部１
０１によりセルが示すＶＯＢのデータ区間の読み出しが
開始される。

【０１２６】その後、ＡＶデータ再生部１３０は、当該
セルの読み出しが終了するまでの間、トラックバッファ
３ａに一定量のＡＶデータが蓄積される毎に、当該ＡＶ
データのデコードを行う（ステップ３０６〜３０８）。
ディスク読み出し部１０１によるセルの読み出しが終了
したとき、ＡＶデータ再生部１３０は、トラックバッフ
ァ３ａに蓄積されたデータをデコードし、当該セルの再
生を終了する（ステップ３０９）。このようにして、Ｐ
ＧＣ情報中の全てのセルに対してデコードが終了した
後、ＡＶデータ再生部１３０は、ファイルシステム部１
０２にＣＬＯＳＥコマンドを発行して、再生処理を終了
する。

【０１２７】（３−４）指定時刻から指定時刻までの再
生 指定時刻から指定時刻までの再生は、図１７のガイダン
ス画像２０５において、ユーザがタイトルの再生時間の
範囲内で開始時刻と終了時刻とを任意に指定した場合の
再生をいう。図２８、図２９は、タイトル中の開始時刻
と終了時刻とがユーザ指定された場合の再生処理を示す
フローチャートを示す。同図において、ＡＶデータ再生
部１３０は、制御データ管理部１０７に保持されたＡＶ
データ管理ファイルを参照して、通知されたタイトル名
から、ＰＧＣ情報、ＶＯＢ情報を取得する（ステップ３
１１）。ここで、（Ａ）タイムマップテーブルが複数に
分割されている場合（図２８）、もしくは（Ｂ）複数の
精度のタイムマップテーブル、ＶＯＢＵテーブルを持っ
ている場合（図２９）には、次のような変換を行うもの
とする。

【０１２８】（Ａ）タイムマップテーブルが複数に分割
されている場合 ＡＶデータ再生部１３０は、ユーザ指定された開始時
刻、終了時刻それぞれを、タイムマップ情報を参照して
開始アドレス、終了アドレスに変換する（ステップ３１
２）。次にＴＭＡＰ＿ＰＢ＿ＴＭを参照することによ
り、ユーザ指定された開始時刻、終了時刻に対応するタ
イムマップテーブルを検索し、開始時刻を含むタイムマ
ップテーブルと終了時刻を含むタイムマップテーブルを
特定する。そのタイムマップテーブルについて、ＴＭＡ
Ｐ＿ＳＴ＿ＡＤＲを参照することにより、分割されたタ
イムマップテーブルの記録アドレスを特定し、必要なタ
イムマップテーブル、ＶＯＢＵテーブルを適時読み込
む。次にＡＶデータ再生部１３０はＶＯＢ情報が示すＡ
Ｖファイルを指定するＯＰＥＮコマンドをファイルシス
テム部１０２に発行し（ステップ３１３）し、変換によ
り得られた開始アドレス、終了アドレスを読み出すよう
ＲＥＡＤコマンドをファイルシステム部１０２に発行す
る（ステップ３１４）。これにより、ディスク読み出し
部１０１により指定されたＶＯＢのデータ区間の読み出
しが開始される。

【０１２９】（Ｂ）複数の精度のタイムマップテーブ
ル、ＶＯＢＵテーブルを持っている場合 使用する機器のメモリ量から、読み込むことのできる中
で最も高精度のタイムマップテーブル、ＶＯＢＵテーブ
ルを特定し、そのタイムマップテーブル、ＶＯＢＵテー
ブルを読み込み、ＡＶデータ再生部１３０はその情報に
基づいて、ユーザ指定された開始時刻、終了時刻それぞ
れを、タイムマップ情報を参照して開始アドレス、終了
アドレスに変換する（ステップ３３１〜３３２）。次に
ＡＶデータ再生部１３０はＶＯＢ情報が示すＡＶファイ
ルを指定するＯＰＥＮコマンドをファイルシステム部１
０２に発行し（ステップ３３３）し、変換により得られ
た開始アドレス、終了アドレスを読み出すようＲＥＡＤ
コマンドをファイルシステム部１０２に発行する（ステ
ップ３３４）。これにより、ディスク読み出し部１０１
により指定されたＶＯＢのデータ区間の読み出しが開始
される。

【０１３０】その後、ＡＶデータ再生部１３０は、当該
データ区間の読み出しが終了するまでの間、トラックバ
ッファ３ａに一定量のＡＶデータが蓄積される毎に、当
該ＡＶデータのデコードを行う（ステップ３３５〜３３
７）。ディスク読み出し部１０１による読み出しが終了
したとき、ＡＶデータ再生部１３０は、トラックバッフ
ァ３ａに蓄積されたデータをデコードし（ステップ３３
８）、ファイルシステム部１０２にＣＬＯＳＥコマンド
を発行して（ステップ３３９）、再生処理を終了する。

【０１３１】（３−５）ＡＶデータの特殊再生 特殊再生は、再生時にリモコン６の「早送り」又は「巻
き戻し」キーが押下された場合に開始され、その後「再
生」キーが押下された場合に元の再生に戻る。図３０
は、ＡＶデータ再生部１３０による特殊再生の処理を示
すフローチャートである。ＡＶデータ再生部１３０は、
再生中に、録画・編集・再生制御部１０５から「早送
り」又は「巻き戻し」キーが押下されたことが通知され
ると、特殊再生のスキップ時間Δｔを設定する（ステッ
プ３４１）。例えば、「早送り」キーの場合には＋１
秒、「巻き戻し」キーの場合には−１秒などである。ま
た、特殊再生中に「早送り」又は「巻き戻し」キーが押
下されたことが通知された場合には、Δｔをさらに＋１
秒又は−１秒というようにスキップ時間を長くしても良
い。

【０１３２】さらに、ＡＶデータ再生部１３０は、ＭＰ
ＥＧデコーダ４を停止してその時刻ｔｓをＭＰＥＧデコ
ーダ４から取得し、トラックバッファ３ａをクリアする
（ステップ３４２〜３４４）。次に、ＡＶデータ再生部
１３０は、特殊再生の終了指示（例えば「再生」キー押
下）があるまで、時刻ｔｓをスキップ時間Δｔずつ更新
する毎に、ステップ３４５から３５６までの処理を行
う。ここでタイムマップテーブルが複数回に分けて記録
されている場合、更新された時刻ｔｓが現在読み込まれ
ているタイムマップテーブルに含まれているかどうかを
調べる必要がある（ステップ３４６）。含まれていれば
次のステップへ、含まれていなければ、ＴＭＡＰ＿ＰＢ
＿ＴＭ、ＴＭＡＰ＿ＳＴ＿ＡＤＲを参照することによ
り、更新された時刻ｔｓが含まれているタイムマップテ
ーブル、ＶＯＢＵテーブルを読み込むものとする（ステ
ップ３５９）。また、複数の精度を持つタイムマップテ
ーブル、ＶＯＢＵテーブルが存在する場合は、その機器
のメモリ量に対応したタイムマップテーブル、ＶＯＢＵ
テーブルが読み込まれているので、そのまま次のステッ
プに進むものとする。

【０１３３】ＡＶデータ再生部１３０は、更新された時
刻ｔｓが再生途中のセルのエンドタイムを越えていない
場合は、タイムマップ情報を参照して時刻ｔｓに対応す
るＶＯＢＵマップを特定し（ステップ３５０）、タイム
マップ及びＶＯＢＵマップからその先頭アドレスを算出
し、特定したＶＯＢＵマップの参照画像サイズを読み出
す（ステップ３５１）。

【０１３４】もし、更新された時刻ｔｓが再生途中のセ
ルのエンドタイムを越えていて、かつ次のセルが存在す
る場合には、ＡＶデータ再生部１３０は、スタートタイ
ム以降になるようｔｓを更新し（ステップ３４７〜３４
９）、タイムマップテーブルが複数回に分けて記録され
ているときは、ＴＭＡＰ＿ＰＢ＿ＴＭ、ＴＭＡＰ＿ＳＴ
＿ＡＤＲを参照することにより、更新された時刻ｔｓが
含まれているタイムマップテーブル、ＶＯＢＵテーブル
を読み込み、先頭アドレスと参照画像サイズを求める。
また、複数の精度を持つタイムマップテーブル、ＶＯＢ
Ｕテーブルが存在する場合は、その機器のメモリ量に対
応したタイムマップテーブル、ＶＯＢＵテーブルを読み
込み、先頭アドレスと参照画像サイズを求める。

【０１３５】さらに、ＡＶデータ再生部１３０は、求め
た先頭アドレスから参照画像サイズ分のデータ区間の指
定と共にＳＥＡＲＣＨ＿ＤＩＳＣＯＮコマンドをファイ
ルシステム部１０２に発行する（ステップ３５２）。こ
れは、参照画像の記録領域が、ゾーン境界などの不連続
境界を跨いでいないかどうか（連続領域か不連続領域
か）をチェックするためである。もし、不連続な場合に
は（ステップ３５３）、ＡＶデータ再生部１３０は特定
したＶＯＢＵに隣接するＶＯＢＵマップを求めて（ステ
ップ３５４）その先頭アドレスと参照画像サイズとを読
み出す（ステップ３５５）。ＡＶデータ再生部１３０
は、得られた先頭アドレスと参照画像サイズの指定と共
にＲＥＡＤコマンドをファイルシステム部１０２に発行
する（ステップ３５６）。これにより当該参照画像デー
タがトラックバッファ３ａに格納される。トラックバッ
ファ３ａに格納された参照画像データは、ＭＰＥＧデコ
ーダ４により再生される。

【０１３６】上記処理は、特殊再生の終了指示があるま
で、時刻ｔｓをスキップ時間Δｔずつ更新ながら繰り返
される。特殊再生の終了指示があった場合（ステップ３
５７）、ＡＶデータ再生部１３０は、時刻ｔｓを開始時
刻として、元の再生処理（図２６のステップ２８３又は
図２７のステップ３０３、又は図２８のステップ３１２
又は図２９のステップ３３２）に戻る（ステップ３５
８）。以上のように特殊再生は、スキップ時間毎に存在
する参照画像のアドレスをタイムマップ情報に従って順
々に求めることができる。しかも、タイムマップ情報
は、タイムマップテーブルとＶＯＢＵテーブルという階
層的なタイムマップ情報により全ＶＯＢＵの再生時刻と
記録位置（セクタアドレス）を対応付けているが、全て
のＶＯＢＵの再生時刻と記録位置（セクタアドレス）と
を記録する必要がないので、データ量が非常に少なく、
それゆえ録画時にリアルタイムに生成することが容易で
ある。

【０１３７】なお、上記実施形態においてＤＶＤレコー
ダ１０は、図１１に示したように、従来の据え置き型家
庭用ＶＴＲに代用することを前提とした構成を示した。
この構成に限らず、ＤＶＤ−ＲＡＭがコンピュータの記
録媒体としても使用される場合には、次のような構成と
すれば良い。すなわち、ディスクアクセス部３は、ＤＶ
Ｄ−ＲＡＭドライブ装置としてＳＣＳＩやＩＤＥと呼ば
れるＩＦを介してコンピュータバスに接続される。ま
た、同図のディスクアクセス部３以外の構成要素はコン
ピュータのハードウェア上でＯＳ及びアプリケーション
プログラムが実行されることに実現される。その場合、
ディスク記録部１００、ディスク読み出し部１０１及び
ファイルシステム部１０２は主としてＯＳによる機能又
はＯＳを機能拡張するアプリケーションとして実現さ
れ、これ以外の構成要素は主としてアプリケーションプ
ログラムによる機能として実現される。またファイルシ
ステム部１０２がサポートする各種コマンドはアプリケ
ーションに提供されるシステムコール等のサービスコマ
ンドに相当する。

【０１３８】また、上記実施形態では、個々のＡＶファ
イルに１つのＶＯＢを記録するとしたが、１つのＡＶフ
ァイルに複数のＶＯＢデータを記録しても良い。この場
合は、ＡＶデータ管理ファイル（ＶＲ＿ＭＡＮＧＲ．Ｉ
ＦＯ）の中で、例えば、各ＡＶファイル中の個々のＶＯ
Ｂのサイズ又はファイル先頭からのオフセットアドレス
を記録し管理すれば良い。

【０１３９】

【発明の効果】本発明の情報記録媒体は、データ領域と
タイムマップ領域とを有する情報記録媒体であって、前
記データ領域には、少なくとも一つのピクチャを含む複
数のビデオオブジェクトユニットからなるビデオオブジ
ェクトが記録され、前記タイムマップ領域には、前記ビ
デオオブジェクトの再生時刻に関する情報が格納された
第１及び第２テーブルと、その再生時刻のオフセットを
示すタイムオフセットと、そのオブジェクトの記録アド
レスに対するアドレスオフセットとが記録され、前記第
１テーブルには、一定の時間間隔の再生時刻それぞれに
対応させて各再生時刻に再生されるべきピクチャを含む
ビデオオブジェクトユニットの識別情報と、前記情報記
録媒体上での記録アドレスと、前記一定の時間間隔の再
生時刻と第１テーブルが指し示すビデオオブジェクトユ
ニットの開始時刻との差とが記録され、前記第２テーブ
ルには、前記複数のビデオオブジェクトユニットそれぞ
れに対応させて、各ビデオオブジェクトユニットの再生
時間と、データサイズと、各ビデオオブジェクトユニッ
トの先頭のリファレンスピクチャのデータサイズが記録
され、前記タイムオフセットには、前記ビデオオブジェ
クトの先頭における再生時刻と前記一定の時間間隔にお
ける先頭の再生時刻との差分時間を示す情報が記録さ
れ、前記アドレスオフセットには、前記ビデオオブジェ
クトの先頭における記録アドレスと前記データ領域の先
頭とのアドレスの差分を示す情報が記録されることを特
徴とする。

【０１４０】ここで、前記タイムマップ領域に記録され
る第１及び第２テーブルは複数回に分けて記録すること
が可能であるように構成しても良い。ここで、前記タイ
ムマップ領域に記録される第１及び第２テーブルは複数
の精度を持つものを同時または時間をずらして生成する
ように構成しても良い。

【０１４１】この構成によれば、第１テーブルは、一定
時間毎にビデオオブジェクトユニットの記録アドレスと
識別情報と時刻の差を記録するだけなので、テーブルサ
イズが小さい。第２テーブルは、ビデオオブジェクトユ
ニット毎に記録位置（セクタアドレス）を再生時刻に対
応させて記録される必要がなく、ビデオオブジェクトユ
ニット毎にその再生時間とそのデータサイズとを含むの
で、再生時間もデータサイズもより短いデータ長でよ
く、テーブルサイズが小さい。さらに、第２テーブル
は、エンコードされる単位を基準としたビデオオブジェ
クトユニット毎に記録されるので、録画時にリアルタイ
ムに生成することが極めて容易であるという効果があ
る。

【０１４２】また、タイムマップ情報は、第１テーブル
と第２テーブルと階層的に検索することにより、ビデオ
オブジェクトの再生時刻をアドレスに対応付けているの
で、再生装置では、タイムマップ情報を保持するメモリ
量が少なくても良いという効果がある。加えて、第１及
び第２テーブルを複数回に分けて記録し、分けて記録さ
れたテーブルの再生時刻、記録アドレスを記録しておく
ことにより必要な部分を適宜読み込むことが可能とな
り、また複数の精度を持つ第１及び第２テーブルを生成
しておくことにより、録画機器、再生機器に必要とされ
るメモリ容量の削減や、録画機器、再生機器のメモリに
応じた再生が可能となる。

【０１４３】また、本発明の録画装置は、ビデオデータ
を情報記録装置に録画する装置であって、録画するビデ
オデータの入力を受けつける入力手段と、入力されたビ
デオデータを圧縮することにより、少なくとも一つのピ
クチャを含む複数のビデオオブジェクトユニットからな
るビデオオブジェクトを生成する圧縮手段と、前記情報
記録装置にデータを書き込む書込み手段と、前記書込み
手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前
記情報記録媒体のデータ領域に前記ビデオオブジェクト
を書き込むよう前記書込み手段を制御し、一定の時間間
隔の再生時刻それぞれに対応させて、各再生時刻に再生
されるべきピクチャを含むビデオオブジェクトユニット
の識別情報と、前記情報記録媒体上での記録アドレス
と、前記一定の時間間隔の再生時刻と第１テーブルが指
し示すビデオオブジェクトユニットの開始時刻との差と
が格納された第１テーブルを生成し、前記複数のビデオ
オブジェクトユニットそれぞれに対応させて、各ビデオ
オブジェクトユニットの再生時間とデータサイズと、各
ビデオオブジェクトユニットの先頭のリファレンスピク
チャのデータサイズとが格納された第２テーブルを生成
し、前記ビデオオブジェクトの先頭における再生時刻と
前記一定の時間間隔における先頭の再生時刻との差分時
間を示すタイムオフセットを生成し、前記ビデオオブジ
ェクトの先頭における記録アドレスと前記データ領域の
先頭とのアドレスの差分を示すアドレスオフセットを生
成し、前記情報記録媒体のタイムマップ領域に前記第１
及び第２テーブルと前記タイムオフセットと前記アドレ
スオフセットとを書き込むよう前記書込み手段を制御す
ることを特徴とする。

【０１４４】ここで、前記制御手段は、前記第１及び第
２テーブル生成に際して、前記第１及び第２テーブルを
複数回に分けて記録し、前記情報記録媒体のタイムマッ
プ領域に、複数回に分けて記録された前記第１及び第２
テーブルを書き込むよう前記書込み手段を制御するよう
に構成しても良い。ここで、前記制御手段は、前記第１
及び第２テーブル生成に際して、生成された前記第１及
び第２テーブルについて、複数の精度を持つものを同時
または時間をずらして生成し、前記情報記録媒体のタイ
ムマップ領域に複数の精度の前記第１及び第２テーブル
を書き込むよう前記書込み手段を制御するように構成し
ても良い。

【０１４５】また、本発明の再生装置は、上記情報記録
媒体に記録されたビデオブジェクトを再生する装置であ
って、前記情報記録媒体からデータを読み出す読み出し
手段と、ビデオオブジェクトを再生する再生手段と、前
記読み出し手段及び前記再生手段を制御する制御手段と
を備え、前記制御手段は、再生開始時刻の入力を受けつ
け、前記第１及び第２テーブルと前記タイムオフセット
と前記アドレスオフセットとを読み出すよう前記読み出
し手段を制御し、読み出された第１及び第２テーブルと
前記タイムオフセットと前記アドレスオフセットとを参
照することにより、前記再生開始時刻に再生されるべき
ピクチャを含むビデオオブジェクトユニットを特定し、
特定したビデオオブジェクトユニットに基づいて再生が
開始されるよう前記読み出し手段及び前記再生手段を制
御することを特徴とする。

【０１４６】ここで、前記制御手段は、再生開始時刻の
入力を受けつけ、複数回に分けて記録された前記第１及
び第２テーブルの一部又は全部と、前記タイムオフセッ
トと前記アドレスオフセットとを読み出すよう前記読み
出し手段を制御し、読み出された前記第１及び第２テー
ブルの一部又は全部と、前記タイムオフセットと前記ア
ドレスオフセットとを参照することにより、前記再生開
始時刻に再生されるべきピクチャを含むビデオオブジェ
クトユニットを特定し、特定したビデオオブジェクトユ
ニットに基づいて再生が開始されるよう前記読み出し手
段及び前記再生手段を制御するように構成しても良い。

【０１４７】ここで、前記制御手段は、再生開始時刻を
受け付け、複数の精度をもつ前記第１及び第２テーブル
のうちの一つと、前記タイムオフセットと前記アドレス
オフセットとを読み出すよう前記読み出し手段を制御
し、読み出された一つの前記第１及び第２テーブルと、
前記タイムオフセットと前記アドレスオフセットとを参
照することにより、前記再生開始時刻に再生されるべき
ピクチャを含むビデオオブジェクトユニットを特定し、
特定したビデオオブジェクトユニットに基づいて再生が
開始されるよう前記読み出し手段及び前記再生手段を制
御するように構成しても良い。

【０１４８】この構成によれば、第１テーブルは、一定
時間毎にビデオオブジェクトユニットの記録アドレスと
識別情報と時刻の差を記録するだけなので、テーブルサ
イズが小さい。第２テーブルは、ビデオオブジェクトユ
ニット毎に記録位置（セクタアドレス）を再生時刻に対
応させて記録される必要がなく、ビデオオブジェクトユ
ニット毎にその再生時間とそのデータサイズとを含むの
で、再生時間もデータサイズもより短いデータ長でよ
く、テーブルサイズが小さい。さらに、第２テーブル
は、エンコードされる単位を基準としたビデオオブジェ
クトユニット毎に記録されるので、録画時にリアルタイ
ムに生成することが極めて容易であるという効果があ
る。

【０１４９】また、タイムマップ情報は、第１テーブル
と第２テーブルと階層的に検索することにより、ビデオ
オブジェクトの再生時刻をアドレスに対応付けているの
で、再生装置では、タイムマップ情報を保持するメモリ
量が少なくても良いという効果がある。加えて、第１及
び第２テーブルを複数回に分けて記録し、分けて記録さ
れたテーブルの再生時刻、記録アドレスを記録しておく
ことにより必要な部分を適宜読み込むことが可能とな
り、また複数の精度を持つ第１及び第２テーブルを生成
しておくことにより、録画機器、再生機器に必要とされ
るメモリ容量の削減や、録画機器、再生機器のメモリに
応じた再生が可能となる。

【０１５０】また、本発明のプログラム記憶媒体は、少
なくとも一つのピクチャを含む複数のビデオオブジェク
トユニットからなるビデオオブジェクトを情報記録媒体
に録画する録画装置のためのプログラムを記録したコン
ピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記プログ
ラムは、前記情報記録媒体のデータ領域に前記ビデオオ
ブジェクトを書き込むステップと、一定の時間間隔の再
生時刻それぞれに対応させて、各再生時刻に再生される
べきピクチャを含むビデオオブジェクトユニットの識別
情報と前記情報記録媒体上での記録アドレスと、前記一
定の時間間隔の再生時刻と第１テーブルが指し示すビデ
オオブジェクトユニットの開始時刻との差とが格納され
た第１テーブルを生成するステップと、前記複数のビデ
オオブジェクトユニットそれぞれに対応させて、各ビデ
オオブジェクトユニットの再生時間と、データサイズ
と、各ビデオオブジェクトユニットの先頭のリファレン
スピクチャのデータサイズが格納された第２テーブルを
生成するステップと、前記ビデオオブジェクトの先頭に
おける再生時刻と前記一定の時間間隔における先頭の再
生時刻との差分時間を示すタイムオフセットを生成する
ステップと、前記ビデオオブジェクトの先頭における記
録アドレスと前記データ領域の先頭とのアドレスの差分
を示すアドレスオフセットを生成するステップと、前記
情報記録媒体のタイムマップ領域に、前記第１及び第２
テーブルと、前記タイムオフセットと前記アドレスオフ
セットとを書き込むステップとをコンピュータに実行さ
せることを特徴とする。

【０１５１】ここで、前記プログラムは、前記第１及び
第２テーブルを複数回に分けて記録するステップと、前
記情報記録媒体のタイムマップ領域に、複数回に分けて
記録された前記第１及び第２テーブルと、前記タイムオ
フセットと前記アドレスオフセットとを書き込むステッ
プとをコンピュータに実行させるように構成しても良
い。ここで、前記プログラムは、複数の精度を持つ前記
第１及び第２テーブルを生成するステップと、前記情報
記録媒体のタイムマップ領域に、複数の精度を持つ前記
第１及び第２テーブルと、前記タイムオフセットと前記
アドレスオフセットとを書き込むステップとをコンピュ
ータに実行させるように構成しても良い。

【０１５２】また、本発明のプログラム記憶媒体は、上
記情報記録媒体からデータを読み出す読み出し手段と、
ビデオオブジェクトを再生する再生手段とを備える再生
装置のためのプログラムを記録したコンピュータ読み取
り可能な記録媒体であって、前記プログラムは、再生開
始時刻の入力を受けつけるステップと、前記第１及び第
２テーブルと前記タイムオフセットと前記アドレスオフ
セットとを読み出すよう前記読み出し手段を制御するス
テップと、読み出された第１及び第２テーブルと前記タ
イムオフセットと前記アドレスオフセットとを参照する
ことにより、前記再生開始時刻に再生されるべきピクチ
ャを含むビデオオブジェクトユニットを特定するステッ
プとをコンピュータに実行させることを特徴とする。

【０１５３】ここで、前記プログラムは、複数回に分け
て記録された前記第１及び第２テーブルの一部又は全部
と、前記タイムオフセットと前記アドレスオフセットを
読み出すよう前記読み出し手段を制御するステップと、
読み出された前記第１及び第２テーブルの一部又は全部
と、前記タイムオフセットと前記アドレスオフセットと
を参照することにより、前記再生開始時刻に再生される
べきピクチャを含むビデオオブジェクトユニットを特定
するステップと、特定したビデオオブジェクトユニット
に基づいて再生が開始されるよう前記読み出し手段及び
前記再生手段を制御する読み出し再生ステップとをコン
ピュータに実行させるように構成しても良い。

【０１５４】ここで、前記プログラムは、複数の精度を
持つ前記第１及び第２テーブルの一つと、前記タイムオ
フセットと前記アドレスオフセットを読み出すよう前記
読み出し手段を制御するステップと、読み出された複数
の精度を持つ前記第１及び第２テーブルの一つと、前記
タイムオフセットと前記アドレスオフセットとを参照す
ることにより、前記再生開始時刻に再生されるべきピク
チャを含むビデオオブジェクトユニットを特定するステ
ップと、特定したビデオオブジェクトユニットに基づい
て再生が開始されるよう前記読み出し手段及び前記再生
手段を制御する読み出し再生ステップとをコンピュータ
に実行させるように構成しても良い。

【０１５５】この構成によれば、第１テーブルは、一定
時間毎にビデオオブジェクトユニットの記録アドレスと
識別情報と時刻の差を記録するだけなので、テーブルサ
イズが小さい。第２テーブルは、ビデオオブジェクトユ
ニット毎に記録位置（セクタアドレス）を再生時刻に対
応させて記録される必要がなく、ビデオオブジェクトユ
ニット毎にその再生時間とそのデータサイズとを含むの
で、再生時間もデータサイズもより短いデータ長でよ
く、テーブルサイズが小さい。さらに、第２テーブル
は、エンコードされる単位を基準としたビデオオブジェ
クトユニット毎に記録されるので、録画時にリアルタイ
ムに生成することが極めて容易であるという効果があ
る。

【０１５６】また、タイムマップ情報は、第１テーブル
と第２テーブルと階層的に検索することにより、ビデオ
オブジェクトの再生時刻をアドレスに対応付けているの
で、再生装置では、タイムマップ情報を保持するメモリ
量が少なくても良いという効果がある。加えて、第１及
び第２テーブルを複数回に分けて記録し、分けて記録さ
れたテーブルの再生時刻、記録アドレスを記録しておく
ことにより必要な部分を適宜読み込むことが可能とな
り、また複数の精度を持つ第１及び第２テーブルを生成
しておくことにより、録画機器、再生機器に必要とされ
るメモリ容量の削減や、録画機器、再生機器のメモリに
応じた再生が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態における記録可能な光ディス
クであるＤＶＤ−ＲＡＭディスクの外観及び記録領域を
表した図

【図２】（ａ）ＤＶＤ−ＲＡＭにおけるゾーン領域０〜
２３その他を示す図 （ｂ）ゾーン領域０〜２３その他を横方向に配置した説
明図 （ｃ）ボリューム空間における論理セクタ番号（ＬＳ
Ｎ）を示す図 （ｄ）ボリューム空間における論理ブロック番号（ＬＢ
Ｎ）を示す図

【図３】ゾーン領域内におけるセクタとのＥＣＣブロッ
クとの関係を階層的に示す図

【図４】ボリューム空間に記録されるスペースビットマ
ップと連続記録領域管理ファイルとを示す図

【図５】ＡＶファイル、非ＡＶファイルの階層的なディ
レクトリ構造を示す図

【図６】ＡＶデータ管理ファイル（ＶＲ＿ＭＡＮＧＲ．
ＩＦＯ）の記録内容を階層的に示した説明図

【図７】ＡＶファイル管理テーブル、ＰＧＣ情報テーブ
ルとＶＯＢとの論理的な結合関係を示す図

【図８】ＡＶファイルつまりＶＯＢのデータ構造を示す
図

【図９】１つのＶＯＢに対応するタイムマップ情報のよ
り詳細なデータ構成を示す図

【図１０】タイムマップテーブルと、ＶＯＢＵテーブル
との論理的な連結関係を示す図

【図１１】本実施形態における光ディスク記録再生装置
を用いたシステムの構成例を示す図

【図１２】ＤＶＤレコーダ１０のハードウェア構成を示
すブロック図

【図１３】リモコン例を示す図

【図１４】ＭＰＥＧエンコーダ２の構成を示すブロック
図

【図１５】ＭＰＥＧデコーダ４の構成を示すブロック図

【図１６】ＤＶＤレコーダ１０の構成を機能別に示した
機能ブロック図

【図１７】ガイダンス画像を示す図

【図１８】ＡＶデータ録画部１１０における複数回に分
けてテーブルを記録する場合の録画処理を示すフローチ
ャート

【図１９】図１８の場合のＧＯＰ情報の一例を示す図

【図２０】ＡＶデータ録画部１１０における複数の精度
を持つテーブルを生成する場合で、十分な主記憶１ｄを
持つ場合の録画処理を示すフローチャート

【図２１】ＡＶデータ録画部１１０における複数の精度
を持つテーブルを生成する場合で、十分な主記憶１ｄを
持たない場合の録画処理を示すフローチャート

【図２２】図２１の場合のＧＯＰ情報の一例を示す図

【図２３】複数回に分けてテーブルを記録する場合のＡ
Ｖファイル管理情報生成部１１２によるＡＶファイル管
理情報の生成・及び記録処理を示すフローチャート

【図２４】複数の精度を持つテーブルを生成する場合
で、十分な主記憶１ｄを持つ場合のＡＶファイル管理情
報生成部１１２によるＡＶファイル管理情報の生成・及
び記録処理を示すフローチャート

【図２５】複数の精度を持つテーブルを生成する場合
で、十分な主記憶１ｄを持たない場合のＡＶファイル管
理情報生成部１１２によるＡＶファイル管理情報の生成
・及び記録処理を示すフローチャート

【図２６】ＡＶデータ再生部１３０における、複数回に
分けてテーブルを記録された場合の通常再生の処理内容
を示すフローチャート

【図２７】ＡＶデータ再生部１３０における、複数の精
度を持つテーブルが生成された場合の通常再生の処理内
容を示すフローチャート

【図２８】複数回に分けてテーブルを記録された場合に
おいて、タイトル中の開始時刻と終了時刻とがユーザ指
定された場合の再生処理を示すフローチャート

【図２９】複数の精度を持つテーブルが生成された場合
において、タイトル中の開始時刻と終了時刻とがユーザ
指定された場合の再生処理を示すフローチャート

【図３０】ＡＶデータ再生部１３０による特殊再生の処
理を示すフローチャート

【符号の説明】

１ 制御部 １ａ ＣＰＵ １ｂ プロセッサバス １ｃ バスインタフェース １ｄ 主記憶 ２，４ ＭＰＥＧエンコーダ ２ａ ビデオエンコーダ ２ｂ，４ｂ ビデオバッファ ２ｃ オーディオエンコーダ ２ｄ，４ｄ オーディオバッファ ２ｅ システムエンコーダ ２ｆ，４ｆ ＳＴＣ部 ２ｇ エンコーダ制御部 ３ ディスクアクセス部 ３ａ トラックバッファ ４ａ デマルチプレクサ ４ｃ ビデオデコーダ ４ｅ オーディオデコーダ ４ｇ 加算器 ４ｈ〜４ｊ セレクタ ５ ビデオ信号処理部 ６ リモコン ７ バス ８ リモコン信号受信部 ９ レシーバ １０ ＤＶＤレコーダ １１ アンテナ １２ ディスプレイ １００ ディスク記録部 １０１ ディスク読み出し部 １０２ ファイルシステム部 １０３ ＡＶファイルシステム部 １０４ 共通ファイルシステム部 １０５ 録画・編集・再生制御部 １０６ ユーザＩ／Ｆ部 １０７ 制御データ管理部 １１０ ＡＶデータ録画部 １１１ ＡＶデータ入力部 １１２ ＡＶファイル管理情報生成部 １２０ ＡＶデータ編集部 １３０ ＡＶデータ再生部

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｈ０４Ｎ 5/93 Ｈ０４Ｎ 5/93 Ｚ (72)発明者 佐伯 慎一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中村 和彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Ｆターム(参考） 5C052 AA02 AA17 AB03 AB04 AC01 CC11 CC12 DD04 EE06 5C053 FA24 GB06 GB15 GB38 HA21 JA22 JA24 KA04 KA05 5D044 AB05 AB07 BC06 CC04 DE03 DE12 DE38 DE39 DE49 DE53 DE58 5D110 AA17 AA27 AA29 DA01 DA11 DA17 DB03 DC05 DC15 DE02 DE04 DE06

Claims (21)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】データ領域とタイムマップ領域とを有する
   情報記録媒体であって、 前記データ領域には、少なくとも一つのピクチャを含む
   複数のビデオオブジェクトユニットからなるビデオオブ
   ジェクトが記録され、 前記タイムマップ領域には、前記ビデオオブジェクトの
   再生時刻に関する情報が格納された第１及び第２テーブ
   ルと、その再生時刻のオフセットを示すタイムオフセッ
   トと、そのオブジェクトの記録アドレスに対するアドレ
   スオフセットとが記録され、 前記第１テーブルには、一定の時間間隔の再生時刻それ
   ぞれに対応させて各再生時刻に再生されるべきピクチャ
   を含むビデオオブジェクトユニットの識別情報と、前記
   情報記録媒体上での記録アドレスと、前記一定の時間間
   隔の再生時刻と第１テーブルが指し示すビデオオブジェ
   クトユニットの開始時刻との差とが記録され、 前記第２テーブルには、前記複数のビデオオブジェクト
   ユニットそれぞれに対応させて、各ビデオオブジェクト
   ユニットの再生時間と、データサイズと、各ビデオオブ
   ジェクトユニットの先頭のリファレンスピクチャのデー
   タサイズが記録され、 前記タイムオフセットには、前記ビデオオブジェクトの
   先頭における再生時刻と前記一定の時間間隔における先
   頭の再生時刻との差分時間を示す情報が記録され、 前記アドレスオフセットには、前記ビデオオブジェクト
   の先頭における記録アドレスと前記データ領域の先頭と
   のアドレスの差分を示す情報が記録されることを特徴と
   する情報記録媒体。
2. 【請求項２】前記タイムマップ領域に記録される第１及
   び第２テーブルは、複数回に分けて記録することが可能
   であることを特徴とする請求項１記載の情報記録媒体。
3. 【請求項３】前記タイムマップ領域に記録される第１及
   び第２テーブルは、複数の精度を持つものを同時または
   時間をずらして生成することを特徴とする請求項１記載
   の情報記録媒体。
4. 【請求項４】ビデオデータを情報記録媒体に録画する装
   置であって、 録画するビデオデータの入力を受けつける入力手段と、 入力されたビデオデータを圧縮することにより、少なく
   とも一つのピクチャを含む複数のビデオオブジェクトユ
   ニットからなるビデオオブジェクトを生成する圧縮手段
   と、 前記情報記録媒体にデータを書き込む書込み手段と、 前記書込み手段を制御する制御手段とを備え、 前記制御手段は、 前記情報記録媒体のデータ領域に前記ビデオオブジェク
   トを書き込むよう前記書込み手段を制御し、 一定の時間間隔の再生時刻それぞれに対応させて、各再
   生時刻に再生されるべきピクチャを含むビデオオブジェ
   クトユニットの識別情報と、前記情報記録媒体上での記
   録アドレスと、前記一定の時間間隔の再生時刻と第１テ
   ーブルが指し示すビデオオブジェクトユニットの開始時
   刻との差とが格納された第１テーブルを生成し、 前記複数のビデオオブジェクトユニットそれぞれに対応
   させて、各ビデオオブジェクトユニットの再生時間とデ
   ータサイズと、各ビデオオブジェクトユニットの先頭の
   リファレンスピクチャのデータサイズとが格納された第
   ２テーブルを生成し、 前記ビデオオブジェクトの先頭における再生時刻と前記
   一定の時間間隔における先頭の再生時刻との差分時間を
   示すタイムオフセットを生成し、 前記ビデオオブジェクトの先頭における記録アドレスと
   前記データ領域の先頭とのアドレスの差分を示すアドレ
   スオフセットを生成し、 前記情報記録媒体のタイムマップ領域に前記第１及び第
   ２テーブルと前記タイムオフセットと前記アドレスオフ
   セットとを書き込むよう前記書込み手段を制御すること
   を特徴とする録画装置。
5. 【請求項５】前記制御手段は、前記第１及び第２テーブ
   ル生成に際して、前記第１及び第２テーブルを複数回に
   分けて生成し、 前記情報記録媒体のタイムマップ領域に、複数回に分け
   て生成された前記第１及び第２テーブルを順次書き込む
   よう前記書込み手段を制御することを特徴とする請求項
   ４記載の録画装置。
6. 【請求項６】前記制御手段は、前記第１及び第２テーブ
   ル生成に際して、生成された前記第１及び第２テーブル
   について、複数の精度を持つものを同時または時間をず
   らして生成し、 前記情報記録媒体のタイムマップ領域に複数の精度の前
   記第１及び第２テーブルを書き込むよう前記書込み手段
   を制御することを特徴とする請求項４記載の録画装置。
7. 【請求項７】少なくとも一つのピクチャを含む複数のビ
   デオオブジェクトユニットからなるビデオオブジェクト
   を情報記録媒体に録画する録画装置における録画方法で
   あって、 前記情報記録媒体のデータ領域に前記ビデオオブジェク
   トを書き込むステップと、 一定の時間間隔の再生時刻それぞれに対応させて、各再
   生時刻に再生されるべきピクチャを含むビデオオブジェ
   クトユニットの識別情報と、前記情報記録媒体上での記
   録アドレスと、前記一定の時間間隔の再生時刻と第１テ
   ーブルが指し示すビデオオブジェクトユニットの開始時
   刻との差とが格納された第１テーブルを生成するステッ
   プと、 前記複数のビデオオブジェクトユニットそれぞれに対応
   させて、各ビデオオブジェクトユニットの再生時間とデ
   ータサイズと、各ビデオオブジェクトユニットの先頭の
   リファレンスピクチャのデータサイズとが格納された第
   ２テーブルを生成するステップと、 前記ビデオオブジェクトの先頭における再生時刻と前記
   一定の時間間隔における先頭の再生時刻との差分時間を
   示すタイムオフセットを生成するステップと、 前記ビデオオブジェクトの先頭における記録アドレスと
   前記データ領域の先頭とのアドレスの差分を示すアドレ
   スオフセットを生成するステップと、 前記情報記録媒体のタイムマップ領域に、前記第１及び
   第２テーブルと前記タイムオフセットと前記アドレスオ
   フセットとを書き込むステップとを含むことを特徴とす
   る録画方法。
8. 【請求項８】前記録画方法について、 前記第１及び第２テーブルを複数回に分けて生成するス
   テップと、 前記情報記録媒体のタイムマップ領域に、複数回に分け
   て生成された前記第１及び第２テーブルを順次書き込む
   ステップとを含むことを特徴とする請求項７記載の録画
   方法。
9. 【請求項９】前記録画方法について、 前記第１及び第２テーブルについて、複数の精度を持つ
   ものを生成するステップと、 前記情報記録媒体のタイムマップ領域に、複数の精度を
   持つ前記第１及び第２テーブルを書き込むステップとを
   含むことを特徴とする請求項７記載の録画方法。
10. 【請求項１０】請求項１記載の情報記録媒体に記録され
    たビデオブジェクトを再生する装置であって、 前記情報記録媒体からデータを読み出す読み出し手段
    と、 ビデオオブジェクトを再生する再生手段と、 前記読み出し手段及び前記再生手段を制御する制御手段
    とを備え、 前記制御手段は、 再生開始時刻の入力を受けつけ、 前記第１及び第２テーブルと、前記タイムオフセットと
    前記アドレスオフセットとを読み出すよう前記読み出し
    手段を制御し、 読み出された前記第１及び第２テーブルと前記タイムオ
    フセットと前記アドレスオフセットとを参照することに
    より、前記再生開始時刻に再生されるべきピクチャを含
    むビデオオブジェクトユニットを特定し、 特定したビデオオブジェクトユニットに基づいて再生が
    開始されるよう前記読み出し手段及び前記再生手段を制
    御することを特徴とする再生装置。
11. 【請求項１１】前記再生装置について、 複数回に分けて記録された前記第１及び第２テーブルの
    一部又は全部と、前記タイムオフセットと前記アドレス
    オフセットとを読み出すよう前記読み出し手段を制御
    し、 読み出された前記第１及び第２テーブルの一部又は全部
    と、前記タイムオフセットと前記アドレスオフセットと
    を参照することにより、前記再生開始時刻に再生される
    べきピクチャを含むビデオオブジェクトユニットを特定
    し、 特定したビデオオブジェクトユニットに基づいて再生が
    開始されるよう前記読み出し手段及び前記再生手段を制
    御することを特徴とする請求項１０記載の再生装置。
12. 【請求項１２】前記再生装置について、 複数の精度をもつ前記第１及び第２テーブルのうちの一
    つと、前記タイムオフセットと前記アドレスオフセット
    とを読み出すよう前記読み出し手段を制御し、 読み出された一つの前記第１及び第２テーブルと、前記
    タイムオフセットと前記アドレスオフセットとを参照す
    ることにより、前記再生開始時刻に再生されるべきピク
    チャを含むビデオオブジェクトユニットを特定し、 特定したビデオオブジェクトユニットに基づいて再生が
    開始されるよう前記読み出し手段及び前記再生手段を制
    御することを特徴とする請求項１０記載の再生装置。
13. 【請求項１３】請求項１記載の情報記録媒体からデータ
    を読み出す読み出し手段と、ビデオオブジェクトを再生
    する再生手段とを備える再生装置における再生方法であ
    って、 再生開始時刻の入力を受けつけるステップと、 前記第１及び第２テーブルと前記タイムオフセットと前
    記アドレスオフセットとを読み出すよう前記読み出し手
    段を制御するステップと、 読み出された第１及び第２テーブルと前記タイムオフセ
    ットと前記アドレスオフセットとを参照することにより
    前記再生開始時刻に再生されるべきピクチャを含むビデ
    オオブジェクトユニットを特定するステップと、 特定したビデオオブジェクトユニットに基づいて再生が
    開始されるよう前記読み出し手段及び前記再生手段を制
    御する読み出し再生ステップとを含むことを特徴とする
    再生方法。
14. 【請求項１４】前記再生方法について、 複数回に分けて記録された前記第１及び第２テーブルの
    一部又は全部と、前記タイムオフセットと前記アドレス
    オフセットとを読み出すよう前記読み出し手段を制御す
    るステップと、 読み出された第１及び第２テーブルの一部又は全部と前
    記タイムオフセットと前記アドレスオフセットとを参照
    することにより、前記再生開始時刻に再生されるべきピ
    クチャを含むビデオオブジェクトユニットを特定するス
    テップと、 特定したビデオオブジェクトユニットに基づいて再生が
    開始されるよう前記読み出し手段及び前記再生手段を制
    御する読み出し再生ステップとを含むことを特徴とする
    請求項１３記載の再生方法。
15. 【請求項１５】前記再生方法について、 複数の精度を持つ前記第１及び第２テーブルの一つと、
    前記タイムオフセットと前記アドレスオフセットとを読
    み出すよう前記読み出し手段を制御するステップと、 読み出された第１及び第２テーブルの一つと、前記タイ
    ムオフセットと前記アドレスオフセットとを参照するこ
    とにより、前記再生開始時刻に再生されるべきピクチャ
    を含むビデオオブジェクトユニットを特定するステップ
    と、 特定したビデオオブジェクトユニットに基づいて再生が
    開始されるよう前記読み出し手段及び前記再生手段を制
    御する読み出し再生ステップとを含むことを特徴とする
    請求項１３記載の再生方法。
16. 【請求項１６】少なくとも一つのピクチャを含む複数の
    ビデオオブジェクトユニットからなるビデオオブジェク
    トを情報記録媒体に録画する録画装置のためのプログラ
    ムを記録したコンピュータ読み取り可能なプログラム記
    憶媒体であって、 前記プログラムは、 前記情報記録媒体のデータ領域に前記ビデオオブジェク
    トを書き込むステップと、 一定の時間間隔の再生時刻それぞれに対応させて、各再
    生時刻に再生されるべきピクチャを含むビデオオブジェ
    クトユニットの識別情報と前記情報記録媒体上での記録
    アドレスと、前記一定の時間間隔の再生時刻と第１テー
    ブルが指し示すビデオオブジェクトユニットの開始時刻
    との差とが格納された第１テーブルを生成するステップ
    と、 前記複数のビデオオブジェクトユニットそれぞれに対応
    させて、各ビデオオブジェクトユニットの再生時間と、
    データサイズと、各ビデオオブジェクトユニットの先頭
    のリファレンスピクチャのデータサイズが格納された第
    ２テーブルを生成するステップと、 前記ビデオオブジェクトの先頭における再生時刻と前記
    一定の時間間隔における先頭の再生時刻との差分時間を
    示すタイムオフセットを生成するステップと、 前記ビデオオブジェクトの先頭における記録アドレスと
    前記データ領域の先頭とのアドレスの差分を示すアドレ
    スオフセットを生成するステップと、 前記情報記録媒体のタイムマップ領域に、前記第１及び
    第２テーブルと、前記タイムオフセットと前記アドレス
    オフセットとを書き込むステップとをコンピュータに実
    行させることを特徴とするプログラム記憶媒体。
17. 【請求項１７】前記プログラム記憶媒体について、 前記第１及び第２テーブルを複数回に分けて生成するス
    テップと、 前記情報記録媒体のタイムマップ領域に、複数回に分け
    て生成された前記第１及び第２テーブルを順次書き込
    み、前記タイムオフセットと前記アドレスオフセットと
    を書き込むステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする請求項１６記載のプログラム記憶媒体。
18. 【請求項１８】前記プログラム記憶媒体について、 複数の精度を持つ前記第１及び第２テーブルを生成する
    ステップと、 前記情報記録媒体のタイムマップ領域に、複数の精度を
    持つ前記第１及び第２テーブルと、前記タイムオフセッ
    トと前記アドレスオフセットとを書き込むステップとを
    コンピュータに実行させることを特徴とする請求項１６
    記載のプログラム記憶媒体。
19. 【請求項１９】請求項１記載の情報記録媒体からデータ
    を読み出す読み出し手段と、ビデオオブジェクトを再生
    する再生手段とを備える再生装置のためのプログラムを
    記録したコンピュータ読み取り可能なプログラム記憶媒
    体であって、 前記プログラムは、 再生開始時刻の入力を受けつけるステップと、 前記第１及び第２テーブルと、前記タイムオフセットと
    前記アドレスオフセットを読み出すよう前記読み出し手
    段を制御するステップと、 読み出された第１及び第２テーブルと、前記タイムオフ
    セットと前記アドレスオフセットとを参照することによ
    り、前記再生開始時刻に再生されるべきピクチャを含む
    ビデオオブジェクトユニットを特定するステップと、 特定したビデオオブジェクトユニットに基づいて再生が
    開始されるよう前記読み出し手段及び前記再生手段を制
    御する読み出し再生ステップとをコンピュータに実行さ
    せることを特徴とするプログラム記憶媒体。
20. 【請求項２０】前記プログラム記憶媒体について、 複数回に分けて記録された前記第１及び第２テーブルの
    一部又は全部と、前記タイムオフセットと前記アドレス
    オフセットを読み出すよう前記読み出し手段を制御する
    ステップと、 読み出された前記第１及び第２テーブルの一部又は全部
    と、前記タイムオフセットと前記アドレスオフセットと
    を参照することにより、前記再生開始時刻に再生される
    べきピクチャを含むビデオオブジェクトユニットを特定
    するステップと、 特定したビデオオブジェクトユニットに基づいて再生が
    開始されるよう前記読み出し手段及び前記再生手段を制
    御する読み出し再生ステップとをコンピュータに実行さ
    せることを特徴とする請求項１９記載のプログラム記憶
    媒体。
21. 【請求項２１】前記プログラム記憶媒体について、 複数の精度を持つ前記第１及び第２テーブルの一つと、
    前記タイムオフセットと前記アドレスオフセットを読み
    出すよう前記読み出し手段を制御するステップと、 読み出された複数の精度を持つ前記第１及び第２テーブ
    ルの一つと、前記タイムオフセットと前記アドレスオフ
    セットとを参照することにより、前記再生開始時刻に再
    生されるべきピクチャを含むビデオオブジェクトユニッ
    トを特定するステップと、 特定したビデオオブジェクトユニットに基づいて再生が
    開始されるよう前記読み出し手段及び前記再生手段を制
    御する読み出し再生ステップとをコンピュータに実行さ
    せることを特徴とする請求項１９記載のプログラム記憶
    媒体。