JP2002229512A - 容量性発光素子の駆動装置および駆動方法 - Google Patents

容量性発光素子の駆動装置および駆動方法

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JP2002229512A
JP2002229512A JP2001029264A JP2001029264A JP2002229512A JP 2002229512 A JP2002229512 A JP 2002229512A JP 2001029264 A JP2001029264 A JP 2001029264A JP 2001029264 A JP2001029264 A JP 2001029264A JP 2002229512 A JP2002229512 A JP 2002229512A
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light emitting
line
capacitive light
driving
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Naoki Yazawa
直樹 矢澤
Hajime Suzuki
鈴木  元
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Tohoku Pioneer Corp
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Tohoku Pioneer Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 陰極リセット駆動法のような熱損失を伴うこ
となく、容量性発光素子の発光立上がりを迅速になし得
る発光駆動装置を提供すること。 【解決手段】 陽極ドライブ線A1 〜An と、陰極走査
線B1 〜Bm の各交点に有機EL素子E11〜Enmが接続
され、陰極走査線を所定の周期で走査しながら所望のド
ライブ線に定電流源I1 〜In を接続することにより、
前記各EL素子を選択的に発光させるように構成されて
いる。加えて、前記EL素子の初期点灯によって駆動さ
れるEL素子の順方向電圧に対応する電圧値を保持する
電圧保持手段(ピークホールド回路)11と、この電圧
保持手段によって保持された前記電圧値を、次の走査以
降において発光駆動されるEL素子に加える電圧印加手
段(バッファ回路)12とが備えられる。これにより、
次に発光駆動されるEL素子の陽極端子を、瞬時に発光
可能電圧に引き上げることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば有機EL
(エレクトロルミネッセンス)素子等の容量性発光素子
を発光駆動する技術に関し、特に前記発光素子の発光の
立上がりが迅速になし得る駆動装置および駆動方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイに代わる低消費電力お
よび高表示品質、並びに薄型化が可能なディスプレイと
して、有機ELディスプレイが注目されている。これは
ELディスプレイに用いられるEL素子の発光層に、良
好な発光特性を期待することができる有機化合物を使用
することによって、実用に耐えうる高効率化および長寿
命化が進んだことが背景にある。
【0003】有機EL素子は、電気的には図5に示すよ
うな等価回路で表すことができる。すなわち、有機EL
素子は、寄生容量成分Cと、この容量成分に並列に結合
するダイオード成分Eとによる構成に置き換えることが
でき、有機EL素子は容量性の発光素子であると考えら
れている。この有機EL素子は、発光駆動電圧が印加さ
れると、先ず、当該素子の電気容量に相当する電荷が電
極に変位電流として流れ込み蓄積される。続いて当該素
子固有の一定の電圧(発光閾値=Vth)を越えると、電
極(ダイオード成分Eのアノード側)から発光層を構成
する有機層に電流が流れ初め、この電流に比例した強度
で発光すると考えることができる。
【0004】図6は、このような有機EL素子の静発光
特性を示したものである。これによれば、有機EL素子
は図6(a)に示すように、駆動電圧(V)が発光閾値
電圧(Vth)以上の場合において、急激に電流(I)が
流れて発光する。換言すれば、印加される駆動電圧が発
光閾値電圧以下であれば、寄生容量への充電後はEL素
子には殆ど駆動電流は流れず発光しない。そして、駆動
電圧(V)が発光閾値電圧以上の発光可能領域において
は、図6(b)に示すように、駆動電流(I)にほぼ比
例した輝度(L)で発光する特性を有している。したが
って、EL素子の輝度特性は図6(c)に示すように前
記閾値電圧より大なる発光可能領域においては、それに
印加される電圧(V)の値が大きくなるほど、その発光
輝度(L)が大きくなる特性を有している。
【0005】かかる複数の有機EL素子を配列させて構
成した表示パネルの駆動方法としては、単純マトリクス
駆動方式が適用可能である。図7に単純マトリクス表示
パネルと、その駆動装置の一例が示されている。この単
純マトリクス駆動方式における有機EL素子のドライブ
方法には、陰極線走査・陽極線ドライブ、および陽極線
走査・陰極線ドライブの2つの方法があるが、図7は前
者の陰極線走査・陽極線ドライブの形態を示している。
すなわち、n本の陽極線A1 〜An が縦方向に、m本の
陰極線B1 〜Bm が横方向に配置され、各々の交差した
部分(計n×m箇所)に、有機EL素子E11〜Enmが配
置される。
【0006】そして、画素を構成する各素子E11〜Enm
は、格子状に配列され、垂直方向に沿う陽極線A1 〜A
n と水平方向に沿う陰極線B1 〜Bm との交差位置に対
応して一端(前記した等価回路のダイオード成分Eの陽
極端子)が陽極線に、他端(前記した等価回路のダイオ
ード成分Eの陰極端子)が陰極線に接続される。そし
て、陽極線は陽極線ドライブ回路1に接続され、陰極線
は陰極線走査回路2に接続されてそれぞれ駆動される。
【0007】前記陰極線走査回路2には、各陰極走査線
B1 〜Bm に対応する走査スイッチSY1〜SYmが備えら
れ、逆バイアス電圧VM (例えば10V)およびアース
電位(0V)のうちのいずれか一方を、対応する陰極走
査線に接続するように作用する。また、陽極線ドライブ
回路1には、各陽極線を通じて駆動電流を個々のEL素
子に供給する駆動源I1 〜In およびドライブスイッチ
SX1〜SXnが備えられ、ドライブスイッチがオン制御さ
れることにより、駆動源I1 〜In からの電流が、陰極
走査線に対応して配置された個々のEL素子に対して供
給されるように作用する。
【0008】これにより、陰極走査線を所定の周期で走
査しながら所望の陽極ドライブ線に駆動源を接続するこ
とにより、前記各発光素子を選択的に発光させるように
作用する。なお、前記駆動源は定電圧回路等の電圧源を
用いることも可能であるが、EL素子の電流・輝度特性
が温度変化に対して安定しているのに対し、電圧・輝度
特性が温度変化に対して不安定であること、過電流で素
子を劣化させること等の理由により、駆動源として定電
流源を用いるのが一般的である。
【0009】前記各陽極ドライブ線は、さらに陰極リセ
ット回路3に接続されている。この陰極リセット回路3
には、陽極ドライブ線毎に設けられたリセットスイッチ
SR1〜SRnが具備されており、当該リセットスイッチが
オン動作されることによって、陽極ドライブ線がアース
電位に設定される。なお、前記した陽極線ドライブ回路
1、陰極線走査回路2、およびリセット回路3は、図示
せぬ発光制御回路からもたらされる指令信号によってそ
れぞれ駆動される。
【0010】すなわち、発光制御回路は、画像データに
応じて当該画像データに対応した画像を表示させるべく
陽極線ドライブ回路1、陰極線走査回路2、および陰極
リセット回路3を制御する。この場合、陰極線走査回路
2は、発光制御回路からの指令により画像データの水平
走査期間に対応する陰極走査線のいずれかを選択してア
ース電位に設定し、その他の陰極走査線には逆バイアス
電圧VM が印加されるように走査スイッチSY1〜SYmを
切り換える制御がなされる。なお、図7に示した状態は
第1の陰極走査線B1 が走査される状態を示している。
【0011】前記逆バイアス電圧VM は、走査選択がな
された陰極線との交点に接続されたドライブされている
EL素子の寄生容量を充電すると共に、ドライブされて
いる陽極線と走査選択がなされていない陰極線との交点
に接続されたEL素子がクロストーク発光することを防
止するために印加されるものであり、この逆バイアス電
圧は、発光駆動されるEL素子の順方向電圧(VF )に
ほぼ等しい電圧に設定されるのが一般的である。そし
て、走査スイッチSY1〜SYmが水平走査期間毎に、順次
アース電位に切り換えられるので、アース電位に設定さ
れた陰極走査線は、その陰極走査線に接続されたEL素
子を発光可能とする走査線として機能することとなる。
【0012】一方、陽極線ドライブ回路1には、前記し
た発光制御回路より、画像データが示す画素情報に基づ
いて当該陽極ドライブ線に接続されているEL素子のい
ずれかをどのタイミングでどの程度の時間にわたって発
光させるかについて制御するドライブ制御信号(駆動パ
ルス)が供給される。陽極線ドライブ回路1は、このド
ライブ制御信号に応じて、ドライブスイッチSX1〜SXn
のいくつかをオン制御し、陽極ドライブ線A1 〜An を
通じて画素情報に応じた該当EL素子に対して駆動電流
を供給するように作用する。
【0013】これにより、駆動電流の供給されたEL素
子は、当該画素情報に応じて発光駆動される。なお、図
7に示した状態は、前記したとおり第1の陰極走査線B
1 が走査されている状態であり、かつドライブスイッチ
SX1,SX3およびSXnがオン状態となされているので、
EL素子E11,E31およびEn1が発光駆動されることに
なる。
【0014】前記陰極リセット回路3のリセット動作
は、前記した発光制御回路からのリセット制御信号に応
じて行われる。この作用は、例えば特開平9−2320
74号公報に開示されており、走査線を切り換えた際
に、次の走査線に対応して発光駆動されるEL素子の発
光立上りを早めるためになされる。これは、前記したよ
うに有機EL素子は寄生容量を有しており、例えば1つ
の陽極ドライブ線に数十個のEL素子が接続されている
場合を例にすると、当該陽極ドライブ線からみて各寄生
容量の数十倍の合成容量が負荷容量として接続されるこ
とになる。
【0015】したがって、走査期間の先頭で陽極ドライ
ブ線からの電流は、前記負荷容量を充電するために費や
され、EL素子の発光閾値電圧を十分に超えるまで充電
するためには時間遅れが発生し、結局EL素子の発光立
上がりが遅れるという問題が発生する。特に、前記した
ように駆動源として定電流源I1 〜In を用いた場合に
おいては、定電流源は動作原理上、ハイインピーダンス
出力回路であるがため、電流が制限されてEL素子の発
光立上がりの遅れが顕著に発生する。そこで、前記陰極
リセット回路3による電荷の放電動作と、陰極走査回路
2による逆バイアス電圧VM の印加動作は、次の走査に
おいて発光駆動させるEL素子の陽極端子に対して、瞬
時に発光閾値電圧を十分に超える電圧を与えるように機
能する。
【0016】図8は前記リセット回路3による陰極リセ
ット動作を示したものであり、例えば第1の陽極ドライ
ブ線A1 に接続されているEL素子E11が発光駆動され
ている状態から、次の走査において、同じく第1の陽極
ドライブ線A1 に接続されているEL素子E12が発光駆
動される状態が示されている。なお、図8においては、
発光駆動されるEL素子がダイオードのシンボルマーク
として示されており、他は寄生容量としてのコンデンサ
のシンボルマークで示されている。
【0017】図8(a)は、陰極リセット動作の前の状
態を示しており、陰極走査線B1 が走査されEL素子E
11が発光している状態を示す。次の走査でEL素子E12
を発光させることになるが、EL素子E12を発光させる
前に、(b)に示すように陽極ドライブ線A1 および全
陰極走査線をアース電位にリセットして、全電荷を放電
させる。これには、各走査スイッチSY1〜SYmがアース
側に接続されると共に、リセットスイッチSR1がオン動
作される。次にEL素子E12を発光させるために、陰極
走査線B2 が走査される。すなわち、陰極走査線B2 が
アースに接続され、それ以外の陰極走査線には、逆バイ
アス電圧VM が与えられる。なお、この時、ドライブス
イッチSX1はオン動作になされ、前記リセットスイッチ
SR1はオフ動作に切り換えられる。
【0018】したがって、前述したリセット時に各素子
における寄生容量の電荷が放電しているため、この瞬間
において(c)に示すように、次に発光される素子E12
以外の素子による寄生容量に対して、矢印で示すように
逆バイアス電圧VM による逆方向の充電がなされ、これ
らに対する充電電流は、陽極ドライブ線A1 を介して、
次に発光されるEL素子E12に流入し、当該EL素子E
12の寄生容量を充電する。この時、ドライブ線A1 に接
続された定電流源I1 は、前記したとおり基本的にはハ
イインピーダンス出力回路であり、この充電電流の動き
には影響を与えない。
【0019】この場合、前記ドライブ線A1 に、例えば
64個のEL素子が配列されていると仮定し、また、前
記した逆バイアス電圧VM が10(V)であるとする
と、前記した充電作用により、陽極ドライブ線A1 の電
位V(A1 )は、パネル内の配線インピーダンスは無視
できるほど小さいため、瞬時に次に示す数式1に基づく
電位に上昇する。例えば外形が100mm×25mm
(256×64dot)程度のディスプレイパネルで
は、この動作は約1μsecで完結する。
【0020】
【数1】
【0021】その後、ドライブ線A1 に流れる定電流源
I1 からの駆動電流により、(d)に示すようにEL素
子E12が発光状態になる。なお、この時の走査でEL素
子E12を発光駆動させない場合には、前記リセットスイ
ッチSR1をオン動作にして、陽極ドライブ線A1 をアー
スに接続した状態にしておくことで、他の素子からの充
電電流は、全てアースに流れるため、陽極ドライブ線A
1 には電圧は発生しない。
【0022】以上のように、前記した陰極リセット法
は、本来駆動の障害となるEL素子の寄生容量とクロス
トーク発光防止用の逆バイアス電圧を利用して、次に点
灯駆動させるEL素子の順方向電圧を瞬時に立ち上げる
ように作用する。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記した陰
極リセット法を利用した場合においては、前記した作用
により、EL素子の発光立上がりを迅速になすことがで
きるものの、陰極走査ごとに各EL素子の寄生容量に蓄
積された電荷をリセットする操作が伴われる。このため
に、EL素子の各寄生容量に蓄積された電荷は、走査の
切り換えごとに前記した陽極ドライブ線および陰極走査
線を介したドライバICによって放電動作がなされるた
め、その放電電流により発熱する。
【0024】換言すれば、陰極リセット動作に伴う各寄
生容量における電荷の放電は、熱として廃棄されること
になる。このために、画像データに基づく画素情報が、
各EL素子を点灯させない不灯状態を継続させるような
表示パターンにおいては、かなりの熱損失が発生するこ
とになる。
【0025】このような発熱に消費される電力について
考察すると、次のように説明することができる。すなわ
ち、コンデンサ容量(C)と、これに印加される電圧
(V)との関係から、電力エネルギー(Pd)は、Pd
=(1/2)・CV2 として表すことができる。ここ
で、1ドットを構成するEL素子の寄生容量は4pF程
度である。また、前記VM が10(V)であるとし、陰
極線ライン走査時間が170μsecであるとすると、
不灯状態の1ドットにおいて、1秒間に消費される電力
エネルギー(W)については、次の数式2のように表す
ことができる。
【0026】
【数2】
【0027】したがって、例えば縦横64×256ドッ
トの表示パネルについて考察すると、一つの陽極ドライ
ブ線あたり、すなわち64ドットにおいては75(μ
W)、また、全ドットにおいては19.3(mW)の電
力エネルギーが1秒間に消費されることになる。また、
前記した条件において、陰極線ライン走査時間を、例え
ば100μsecにすると、全ドットにおいて33(m
W)の電力エネルギーが1秒間に消費されることにな
る。
【0028】一方、前記1つのドットを点灯させる場合
のEL素子において消費される電力を考察した場合にお
いて、EL素子の順方向電圧VF を、VF =10(V)
とし、この時に素子に流れる電流が、100(μA)で
あるとすると、消費電力Pbは以下のように示すことが
できる。
【0029】
【数3】
【0030】したがって、全てのドットを点灯動作させ
た場合においての表示パネルにおいて消費される電力
は、256(mW)となる。また、この時に前記した陽
極線ドライブ回路1の各定電流源I1 〜In における電
圧降下は6(V)程度である。したがって、ここで消費
される電力Pcは以下のように示すことができる。
【0031】
【数4】
【0032】したがって、前記した電力計算から理解で
きるように、各EL素子の点灯に要する消費電力に対し
て、前記した陰極リセット動作によって熱損失となる割
合が非常に大きいことが判る。
【0033】一方、前記した陰極リセット動作を実行す
る場合、特に陽極ドライブ線および全陰極走査線をアー
ス電位にリセットさせる場合においては、現実には10
μsec以下の高速度でスイッチング動作を実行させる
必要が生ずる。このために、EMI(Electro−
Magnetic−Interference=電磁障
害)の発生を伴い、妨害波を発生させるという問題も抱
えている。
【0034】この発明は、前記した問題点に着目してな
されたものであり、前記した陰極リセット動作により発
生する熱損失を無くすと共に、各EL素子の発光立上が
り特性が迅速になしえる容量性発光素子の駆動装置およ
び駆動方法を提供することを目的とするものである。
【0035】
【課題を解決するための手段】前記した目的を達成する
ためになされたこの発明にかかる容量性発光素子の駆動
装置は、陽極線と陰極線の各交点に容量性発光素子を接
続し、前記陽極線と陰極線のいずれか一方を走査線とす
ると共に他方をドライブ線として、走査線を所定の周期
で走査しながら所望のドライブ線に駆動源を接続するこ
とにより、前記各発光素子を選択的に発光させるように
構成した容量性発光素子の駆動装置であって、前記容量
性発光素子の初期点灯によって駆動される前記容量性発
光素子の順方向電圧に対応する電圧値を保持する電圧保
持手段と、前記電圧保持手段によって保持された前記電
圧値を、次の走査以降において発光駆動される容量性発
光素子に加える電圧印加手段とが備えられた構成とされ
る。
【0036】この場合、前記電圧保持手段として、好ま
しくは前記容量性発光素子の順方向電圧を保持するピー
クホールド回路が用いられる。また、前記電圧印加手段
としては、好ましくは前記ピークホールド回路によって
保持された電圧値を定電圧で出力するバッファ回路が用
いられる。
【0037】この場合、好ましくはバッファ回路により
出力される定電圧を、それぞれ一方向性素子を介して各
容量性発光素子の陽極端子に供給するように構成され
る。加えて、この発明にかかる駆動装置には、好ましく
は前記電圧保持手段によって保持された電圧値をリセッ
トさせるリセット回路が具備される。
【0038】一方、前記電圧保持手段と電圧印加手段と
の組み合わせが、前記容量性発光素子の順方向電圧に対
応する電圧を第1入力とし、帰還電圧を第2入力として
第1および第2入力に応じたパルス信号を出力する第1
処理手段と、前記第1処理手段により得られるパルス信
号を直流電圧値に変換する第2処理手段とにより構成さ
れ、前記第2処理手段により生成される直流電圧を、次
の走査以降において発光駆動される容量性発光素子に加
えると共に、前記第1処理手段への帰還電圧とした構成
も好適に利用することができる。
【0039】そして、この発明にかかる駆動装置におい
ては、前記した所望のドライブ線に接続される駆動源と
して、定電流源を用いることが望ましい。
【0040】さらに、この発明にかかる容量性発光素子
の駆動方法は、陽極線と陰極線の各交点に容量性発光素
子を接続し、前記陽極線と陰極線のいずれか一方を走査
線とすると共に他方をドライブ線として、走査線を所定
の周期で走査しながら所望のドライブ線に駆動源を接続
することにより、前記各発光素子を選択的に発光させる
ように構成した容量性発光素子の駆動方法であって、前
記容量性発光素子に対して駆動源を接続し、初期点灯さ
せる初期点灯ステップと、前記初期点灯ステップにおい
て点灯状態とされた前記容量性発光素子の順方向電圧に
対応する電圧値を保持する電圧保持ステップと、前記電
圧保持ステップによって保持された前記電圧値を、次の
走査以降において発光駆動される容量性発光素子に加え
る電圧印加ステップとを順次実行するようになされる。
【0041】この場合、前記電圧保持ステップにおいて
保持された電圧値を必要に応じてリセットさせるリセッ
トステップがさらに実行され、前記リセットステップの
実行に伴い、再び前記初期点灯ステップが実行されるよ
うになされる。
【0042】前記した駆動方法を採用したこの発明にか
かる容量性発光素子の駆動装置によると、容量性発光素
子としての例えば有機EL素子を初期点灯した場合にお
ける順方向電圧に対応する電圧値が、電圧保持手段によ
って保持される。この場合、前記電圧保持手段として
は、好ましくはピークホールド回路が利用される。そし
て、ピークホールド回路によって保持された電圧は、電
圧印加手段としてのバッファ回路を介して、次の走査以
降において発光駆動される発光素子の陽極端子に定電圧
として供給される。
【0043】したがって、次の走査において発光駆動さ
れる容量性発光素子としての例えば有機EL素子には、
バッファ回路よりもたらされる定電圧によって素子の寄
生容量に対して即座に充電がなされるため、瞬時にして
素子は発光可能な状態になされる。続いて、例えば定電
流源により構成される駆動源より与えられる駆動電流に
よって、前記素子は走査期間中における発光状態が継続
される。
【0044】この場合、前記バッファ回路からの定電圧
が一方向性素子、例えばダイオードを介して発光駆動さ
れる各素子に対して印加されるように構成することで、
各陽極ドライブ線に対応して各々ピークホールド回路お
よびバッファ回路を備える必要性を無くすことができ
る。
【0045】一方、前記した電圧保持手段によって保持
された電圧値をリセットさせるリセット回路を備えるこ
とで、例えばディマーコントロール動作により発光素子
の輝度を変更する場合において、バッファ回路から発光
素子に与える定電圧を、即座に変更することが可能とな
る。
【0046】前記した構成によると、図7および図8に
基づいて説明した陰極リセット法による熱損失を伴うこ
となく、容量性発光素子としての例えば有機EL素子の
陽極端子を、瞬時に発光可能電圧に引き上げることがで
きる。これにより、各素子の発光の立ち上げを迅速にな
しえることができる。
【0047】また、例えばディマーコントロール動作に
より発光素子の輝度を変更する場合において、ピークホ
ールド回路によって保持された電圧をリセットさせるリ
セット回路が備えられるものの、このピークホールド回
路による電圧リセットの動作は、前記したように陰極走
査ごとに実行される陰極リセット法によるリセット動作
の頻度に比較すると極めて少ない。したがって、これに
よる熱損失は比較に及ばぬ程度のものとなる。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、この発明にかかる容量性発
光素子の駆動装置について、その実施の形態を図面に基
づいて説明する。なお、この実施の形態においては容量
性発光素子として、有機EL素子が用いられている。ま
た、図1に示す実施の形態は図7において説明したと同
様の陰極線走査・陽極線ドライブの形態が採用されてい
る。すなわち、n本の陽極線A1 〜An が縦方向に、m
本の陰極線B1 〜Bm が横方向に配置され、各々の交差
した部分(計n×m箇所)に、有機EL素子E11〜Enm
が配置されている。
【0049】そして、画素を構成する各素子E11〜Enm
は、格子状に配列され、垂直方向に沿う陽極線A1 〜A
n と水平方向に沿う陰極線B1 〜Bm との交差位置に対
応してEL素子の陽極端子が陽極線に、EL素子の陰極
端子が陰極線に接続されている。また、陽極線は陽極線
ドライブ回路1に接続され、陰極線は陰極線走査回路2
に接続されてそれぞれEL素子を発光駆動するように構
成されている。
【0050】前記陰極線走査回路2には、図7に示した
例と同様に各陰極走査線B1 〜Bmに対応する走査スイ
ッチSY1〜SYmが備えられ、逆バイアス電圧VM (例え
ば10V)およびアース電位(0V)のうちのいずれか
一方を、対応する陰極走査線に接続するように作用す
る。また、陽極線ドライブ回路1には、各陽極線を通じ
て駆動電流を個々のEL素子に供給する駆動源としての
定電流源I1 〜In およびドライブスイッチSX1〜SXn
が備えられ、ドライブスイッチがオン制御されることに
より、定電流源I1 〜In からの電流が、陰極走査線に
対応して配置された個々のEL素子に対して供給される
ように作用する。
【0051】これにより、陰極走査線を所定の周期で走
査しながら所望の陽極ドライブ線に定電流源を接続する
ことにより、前記各発光素子を選択的に発光させるよう
に作用する。
【0052】図1に示す実施の形態においては、EL素
子の初期点灯によって駆動される順方向電圧を電圧保持
手段11に対して供給できるように構成されており、こ
のために陽極ドライブ線A1 が電圧保持手段11に接続
されている。そして、図1に示す状態においては、陽極
線ドライブ回路1におけるドライブスイッチSX1がオン
状態とされ、また陰極線走査回路2における走査スイッ
チSY1がアース電位に接続されている。
【0053】したがって、EL素子E11には駆動源とし
ての定電流源I1 より、駆動電流が流れる。この駆動電
流により生成されるEL素子E11の順方向電圧(VF )
は、前記電圧保持手段11に伝達される(前記初期点灯
ステップ)。この電圧保持手段11は、後で詳細に説明
するとおり、1つの好ましい例においてはピークホール
ド回路より構成されており、したがって、電圧保持手段
11は、EL素子E11の初期点灯によって駆動される順
方向電圧(VF )に対応した電圧を保持する(前記電圧
保持ステップ)。
【0054】なお、図1に示した形態においては、陽極
ドライブ線A1 が電圧保持手段11に接続されている
が、この電圧保持手段11に接続される陽極ドライブ線
はA1に限らず、他の陽極ドライブ線はA2 〜An のい
ずれかであっても、以下に示す作用効果は同一であり、
この発明の前記した目的は達成できる。
【0055】前記電圧保持手段11によって保持された
前記電圧値は、電圧印加手段12に供給されるように構
成されている。この電圧印加手段12は、後で詳細に説
明するとおり、1つの好ましい例においては前記ピーク
ホールド回路によってホールドされた電圧を、定電圧で
出力するバッファ回路より構成されている。そして、図
1に示す実施の形態においては、電圧印加手段12より
もたらされる定電圧が、それぞれ一方向性素子としての
各ダイオードD1 〜Dn を介して、陽極線ドライブ回路
1における各定電流源I1 〜In の出力端にそれぞれ供
給されるようになされる(前記電圧印加ステップ)。
【0056】前記した構成によると、陰極線走査回路2
における走査スイッチSY2がアース電位に接続される次
の走査において、電圧印加手段12よりもたらされる定
電圧が、それぞれダイオードD1 〜Dn およびドライブ
スイッチSX1〜SXnを介して、EL素子の陽極端子に供
給される。したがって、次の走査においてドライブスイ
ッチSX1〜SXnのうち、図1に示すようにスイッチSX
1,SX3,SXnがオンされているとすれば、EL素子E1
2,E32,En2の陽極端子に対して、電圧印加手段12
よりもたらされる定電圧が供給される。
【0057】これにより、EL素子E12,E32,En2の
寄生容量には、前記電圧印加手段12からの定電圧によ
り瞬時にして充電動作がなされ、発光可能な状態とな
る。続いて、EL素子E12,E32,En2には、定電流源
I1 ,I3 ,In よりそれぞれ駆動電流が流れるため、
当該走査期間においては、この駆動電流によってEL素
子は発光駆動される。
【0058】さらに次の走査においては、陰極線走査回
路2における走査スイッチSY3がアース電位に接続され
るが、この場合においても、ドライブスイッチSX1〜S
Xnのいずれかのオン動作にしたがって、それに対応する
EL素子の陽極端子に対して同様に電圧印加手段12よ
りもたらされる定電圧が供給され、即座に発光可能な状
態になされる。
【0059】ここで、前記電圧保持手段11にはリセッ
ト端子が設けられている。このリセット端子は、ディマ
ーコントロール動作の指令により各EL素子の輝度を変
更する場合において、電圧保持手段11によって保持さ
れた電圧を一旦ゼロリセットするものである。したがっ
て、リセット動作がなされた場合においては、定電流源
によって駆動されるEL素子の順方向電圧を、再び電圧
保持手段11によって保持する動作がなされる。そし
て、以後においては新たに保持された順方向電圧に基づ
く前記電圧印加手段12からの定電圧により、各EL素
子の寄生容量に対して充電動作がなされる。
【0060】なお、図1に示した構成においては、単色
発光の表示パネルを対象としており、したがって一組の
電圧保持手段11および電圧印加手段12が示されてい
る。しかしながら、例えば有機EL素子によりフルカラ
ーの表示画像を実現するために、赤(R)、緑(G)、
青(B)の発光をなすことができる有機材料を、別々に
成膜して配列させたパラレル型RGB法が提案されてい
る。この場合においては、前記した赤(R)、緑
(G)、青(B)ごとに、それぞれ発光輝度を調整して
カーラーバランスを整える必要があり、したがって、こ
れらに対応するように3組の電圧保持手段11および電
圧印加手段12を備えることが望ましい。
【0061】図2は、前記した電圧保持手段11および
電圧印加手段12の構成における好ましい第1の例を示
したものである。なお、この図2においては図1におい
て説明した各構成に対応する部分を同一符号で示してい
る。図2に示されたようにコレクタに動作電源が与えら
れたnpnトランジスタQ1のベースは、陽極ドライブ
線A1 に接続されている。そして、トランジスタQ1の
エミッタとアースとの間には抵抗R1 およびコンデンサ
C1 が直列に接続されている。すなわち、前記したトラ
ンジスタQ1、抵抗R1 、およびコンデンサC1 により
前記した電圧保持手段11に対応するピークホールド回
路を構成している。
【0062】さらに、前記コンデンサC1 の端子電圧
が、コレクタに動作電源が与えられたnpnトランジス
タQ2のベースに供給されるように構成されており、こ
のトランジスタQ2のエミッタは、一方向性素子として
の前記ダイオードD1 〜Dn を介して定電流源I1 〜I
n の出力端に接続されている。すなわち、トランジスタ
Q2は、コンデンサC1 の端子電圧に対応する電圧を定
電圧で出力するバッファ回路を構成しており、これは前
記した電圧印加手段12としての機能を有している。
【0063】また、前記コンデンサC1 とアースとの間
にはnpnトランジスタQ3のコレクタおよびエミッタ
が接続されており、当該トランジスタQ3のベースには
抵抗R2 および抵抗R3 により分割されたリセット信号
が供給されるように構成されている。すなわち、前記抵
抗R3 の一端がリセット端子を構成しており、このリセ
ット端子に正電圧のリセット信号を与えることにより、
トランジスタをQ3をオン動作させて、コンデンサC1
の端子電圧をゼロリセットすることができるように構成
されている。
【0064】以上の構成において、ドライブスイッチS
X1をオン状態にし、陰極走査線B1を走査した場合にお
いては、定電流源I1 からの駆動電流によりEL素子E
11が発光駆動される。そして、この時の順方向電圧(V
F )は、トランジスタQ1のベースに供給される。した
がって、前記コンデンサC1 は、トランジスタQ1のベ
ース・エミッタ間電圧(約0.6V)分が降下した電圧
に充電される。なお前記バッファ回路を構成するトラン
ジスタQ2 のベースは、ハイインピーダンス回路を構成
しており、したがってコンデンサC1 によって、前記電
圧値がホールドされる。
【0065】続いて、陰極走査線B2 が走査された場合
においては、前記トランジスタQ2およびダイオードD1
を介して、コンデンサC1 によってホールドされた電
圧がEL素子E12の陽極端子に供給される。ここで、ト
ランジスタQ2 のエミッタは、ローインピーダンス出力
回路を構成しており、したがってEL素子E12の陽極端
子には定電圧が印加される。この時に印加される定電圧
は、VF −(0.6×3)であり、したがって順方向電
圧VF が10(V)であるとすれば、約8.2(V)の
定電圧が、EL素子E12の陽極端子に供給されることに
なる。これにより、EL素子E12の寄生容量に対して瞬
時に前記定電圧回路による充電がなされ、発光可能な状
態になされる。
【0066】一方、ディマーコントロール動作の指令に
より、各EL素子の輝度が変更される場合においては、
前記リセット端子に正電圧が与えられるため、トランジ
スタQ3 のオン動作により、コンデンサC1 の端子電圧
は放電される。そして、リセット動作がなされた場合に
おいては、定電流源によって駆動されるEL素子の順方
向電圧に対応する電圧を、再びコンデンサC1 に充電し
てホールドするピークホールド動作がなされる。
【0067】次に、図3は前記した電圧保持手段11お
よび電圧印加手段12の構成における好ましい第2の例
を示したものである。なお、この図3に示した例は、誤
差増幅器としてのオペレーショナルアンプ(以下オペア
ンプと称する)を利用して、より高精度に素子の順方向
電圧に対応する定電圧を、新たに点灯駆動させるべき素
子に対して供給できるように構成したものである。すな
わち、オペアンプOP1 の非反転入力端には、定電流源
によって駆動されるEL素子の順方向電圧(VF )が供
給されるように構成されている。そして、前記オペアン
プOP1 の反転入力端には、出力端よりダイオードDx
を介した帰還回路が接続されている。
【0068】そして、前記ダイオードDxおよび抵抗R
4 を介してコンデンサC1 に対してオペアンプOP1 か
らの出力電圧が供給され、これによって、ピークホール
ド回路を構成している。一方、コンデンサC1 の端子電
圧は、帰還増幅器を構成するオペアンプOP2 の非反転
入力端子に入力されており、オペアンプOP2 の出力端
よりダイオードD1 〜Dn を介して定電流源I1 〜In
の出力端に接続されている。すなわち、オペアンプOP
2 がバッファ回路を構成し、定電圧出力回路として機能
するように構成されている。
【0069】この構成によると、オペアンプOP1 の帰
還回路として挿入されたダイオードDxが、定電流源I
1 の出力端に接続されるダイオードD1 の電圧降下分を
保証するように作用する。これにより、次に走査される
各EL素子に対して、前記した順方向電圧にほぼ等しい
定電圧を与えることができる。なお、図3に示すトラン
ジスタQ3 は、図2に示したトランジスタQ3 と同様に
リセット回路を構成している。
【0070】さらに、図4は前記した電圧保持手段11
および電圧印加手段12の構成における好ましい第3の
例を示したものである。この構成においては、npn型
トランジスタQ4 のベースに、定電流源によって駆動さ
れるEL素子の順方向電圧(VF )が供給されるように
構成されている。そして、エミッタおよびアース間には
抵抗R5 を介してコンデンサC1 が接続されており、こ
れにより、順方向電圧に対応する電圧がホールドされ
る。また、トランジスタQ3 は、図2および図3に示し
たトランジスタQ3 と同様にリセット回路を構成してい
る。
【0071】前記コンデンサC1 の端子電圧は、npn
型トランジスタQ5 によるバッファを通して、抵抗R6
および抵抗R7 によって分割され、その分割電圧は第1
処理手段としての制御用CPU13における第1アナロ
グ入力ポートに、第1入力として供給される。この制御
用CPU13には、第2アナログ入力ポートが具備され
ており、ここには後述する第2処理手段としての電圧ゲ
インバッファ14からの出力電圧が帰還される。すなわ
ち、制御用CPU13は第1および第2アナログ入力ポ
ートに加わる直流電圧の差分に応じて、出力ポートより
パルス信号(この実施の形態においてはPWM波)を出
力するように作用する。
【0072】このPWM波は、電圧ゲインバッファ14
に供給され、ここで、直流電圧に変換される。すなわ
ち、この電圧ゲインバッファ14はローパスフィルタと
して機能し、PWM波における波形幅に応じた直流出力
を生成する。この直流出力は、ダイオードD1 〜Dn を
介して、陽極線ドライブ回路1における各定電流源I1
〜In の出力端にそれぞれ供給される。また、電圧ゲイ
ンバッファ14により生成される直流出力は、抵抗R8
および抵抗R9 によって分割され、その分割出力は、前
記した制御用CPU13における第2アナログ入力ポー
トに帰還される。
【0073】前記図4に示した構成は、いわばデジタル
サーボと言えるものであり、有機EL素子の発光輝度を
変更したり、発光色に合わせて複数の順方向電圧(VF
)の値をホールドして切り換える操作を容易にするこ
とができる。そして、ワンチップ化した場合においてコ
ストを低減させることに寄与できる。
【0074】なお、前記図4に示した構成においては、
制御用CPU13の第1および第2アナログ入力ポート
に入力される電圧値の差分に応じてPWM波が出力され
るように構成されているが、これはパルス数、もしくは
デューティーが変更されるように構成されていてもよ
い。
【0075】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、この発明
にかかる駆動方法を採用した容量性発光素子の駆動装置
によると、前記した陰極リセット法のように熱損失を伴
うことなく、容量性発光素子の発光立上がりを迅速にな
し得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる駆動装置の基本構成を示した
結線図である。
【図2】図1に示す電圧保持手段および電圧印加手段の
構成における好ましい第1の例を示した結線図である。
【図3】同じく好ましい第2の例を示した結線図であ
る。
【図4】同じく好ましい第3の例を示した結線図であ
る。
【図5】有機EL素子の等価回路を示す図である。
【図6】有機EL素子の諸特性を示した特性図である。
【図7】従来の陰極リセット駆動法を説明する結線図で
ある。
【図8】図7に示す構成において、陰極リセット動作を
説明する結線図である。
【符号の説明】
1 陽極線ドライブ回路 2 陰極線走査回路 11 電圧保持手段 12 電圧印加手段 13 制御用CPU(第1処理手段) 14 電圧ゲインバッファ(第2処理手段) A1 〜An 陽極(ドライブ)線 B1 〜Bm 陰極(走査)線 C1 コンデンサ D1 〜Dn ダイオード(一方向性素子) E11〜Enm 有機EL素子 I1 〜In 駆動源(定電流源) OP1 ,OP2 オペアンプ Q1 〜Q4 トランジスタ R1 〜R9 抵抗 SX1〜SXn ドライブスイッチ SY1〜SYn 走査スイッチ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極線と陰極線の各交点に容量性発光素
    子を接続し、前記陽極線と陰極線のいずれか一方を走査
    線とすると共に他方をドライブ線として、走査線を所定
    の周期で走査しながら所望のドライブ線に駆動源を接続
    することにより、前記各発光素子を選択的に発光させる
    ように構成した容量性発光素子の駆動装置であって、 前記容量性発光素子の初期点灯によって駆動される前記
    容量性発光素子の順方向電圧に対応する電圧値を保持す
    る電圧保持手段と、前記電圧保持手段によって保持され
    た前記電圧値を、次の走査以降において発光駆動される
    容量性発光素子に加える電圧印加手段とを備えた容量性
    発光素子の駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記電圧保持手段は、前記容量性発光素
    子の順方向電圧を保持するピークホールド回路である請
    求項1に記載の容量性発光素子の駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記電圧印加手段は、前記ピークホール
    ド回路によって保持された電圧値を定電圧で出力するバ
    ッファ回路である請求項2に記載の容量性発光素子の駆
    動装置。
  4. 【請求項4】 前記バッファ回路により出力される定電
    圧を、それぞれ一方向性素子を介して各容量性発光素子
    の陽極端子に供給するように構成した請求項3に記載の
    容量性発光素子の駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記電圧保持手段によって保持された電
    圧値をリセットさせるリセット回路をさらに具備した請
    求項1ないし請求項4のいずれかに記載の容量性発光素
    子の駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記電圧保持手段と電圧印加手段との組
    み合わせが、前記容量性発光素子の順方向電圧に対応す
    る電圧を第1入力とし、帰還電圧を第2入力として第1
    および第2入力に応じたパルス信号を出力する第1処理
    手段と、前記第1処理手段により得られるパルス信号を
    直流電圧値に変換する第2処理手段とにより構成され、
    前記第2処理手段により生成される直流電圧を、次の走
    査以降において発光駆動される容量性発光素子に加える
    と共に、前記第1処理手段への帰還電圧とした請求項1
    に記載の容量性発光素子の駆動装置。
  7. 【請求項7】 前記駆動源として、定電流源を用いてな
    る請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の容量性発
    光素子の駆動装置。
  8. 【請求項8】 陽極線と陰極線の各交点に容量性発光素
    子を接続し、前記陽極線と陰極線のいずれか一方を走査
    線とすると共に他方をドライブ線として、走査線を所定
    の周期で走査しながら所望のドライブ線に駆動源を接続
    することにより、前記各発光素子を選択的に発光させる
    ように構成した容量性発光素子の駆動方法であって、 前記容量性発光素子に対して駆動源を接続し、初期点灯
    させる初期点灯ステップと、 前記初期点灯ステップにおいて点灯状態とされた前記容
    量性発光素子の順方向電圧に対応する電圧値を保持する
    電圧保持ステップと、 前記電圧保持ステップによって保持された前記電圧値
    を、次の走査以降において発光駆動される容量性発光素
    子に加える電圧印加ステップと、 を実行するようになされた容量性発光素子の駆動方法。
  9. 【請求項9】 前記電圧保持ステップにおいて保持され
    た電圧値をリセットさせるリセットステップがさらに実
    行され、前記リセットステップの実行に伴い、再び前記
    初期点灯ステップが実行されるようになされた請求項8
    に記載の容量性発光素子の駆動方法。
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