JP2002227999A - 自動変速機のパークロック装置 - Google Patents

自動変速機のパークロック装置

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JP2002227999A
JP2002227999A JP2001019422A JP2001019422A JP2002227999A JP 2002227999 A JP2002227999 A JP 2002227999A JP 2001019422 A JP2001019422 A JP 2001019422A JP 2001019422 A JP2001019422 A JP 2001019422A JP 2002227999 A JP2002227999 A JP 2002227999A
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parking
gear
transmission
shaft
powl
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JP2001019422A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Hirano
弘之 平野
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 パーキングポウルおよびその枢支軸をパーキ
ングギヤ取り付け軸にユニット化して、自動変速機の組
立作業性を向上させる。 【解決手段】 カウンターシャフト75にカウンターギヤ
74およびパーキングギヤ85を組み付け、更に軸受リテー
ナ84が嵌合された軸受81を嵌め合わせた後、これらをナ
ット98で抜け止めする。カウンターシャフト75の組み立
て体を、カウンターギヤ74がIVT出力歯車67と噛合し
たセット状態で、副軸62の組み立て体に併置し、これら
両組み立て体を同時に変速機ケース21内に挿入する。そ
の後、軸受リテーナ84をボルト83で変速機ケース21に取
着すると共にブラケット89をボルト90で変速機ケース21
に取着してパークロック装置の取り付けを行う。パーキ
ングポウル86およびその枢支軸87をカウンターシャフト
75の組み立て体と共にセットで軸線方向へ変速機ケース
21内に挿入しなければならない場合でも、パークロック
装置の取り付けが容易である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有段式自動変速機
や、Vベルト式無段変速機およびトロイダル型無段変速
機に代表される無段変速機や、無段変速機の進化形であ
る変速比無限大変速機などの自動変速機に用いられるパ
ークロック装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動変速機のパークロック装置としては
従来、例えば特開平1−223058号公報や、日産自
動車(株)発行「RL4F03A 型オートマチックトランスア
クスル整備要領書」に記載されたものがある。
【0003】前者の文献に記載されたパークロック装置
は、Vベルト式無段変速機用のもので、エンジンに近い
出力軸の前端近くにこれと共に回転するようパーキング
ギヤを設け、パーキングギヤの歯に回動式パーキングポ
ウルの先端爪を係合させて出力軸を回転ロックするよう
構成するが、パーキングポウルを回動自在に支持する枢
支軸は変速機ケースとその前端開口を塞ぐコンバータハ
ウジングとに設けられた厚肉ボス部で挟み込むように取
り付けてパーキングポウルの支承に供する。
【0004】他方で後者の文献に記載されたパークロッ
ク装置は、前輪駆動車に用いるトランスアクスルとして
構成した有段式自動変速機用のもので、エンジンから遠
い出力軸の後端近くにこれと共に回転するようパーキン
ギヤを設け、パーキングギヤの歯に回動式パーキングポ
ウルの先端爪を係合させて出力軸を回転ロックするよう
構成するが、パーキングポウルを回動自在に支持する枢
支軸は変速機ケースとその後端開口を塞ぐサイドカバー
とに設けられた厚肉ボス部で挟み込むように取り付けて
パーキングポウルの支承に供する。
【0005】何れのパークロック装置においても、変速
機ケースとその前端開口を塞ぐコンバータハウジングや
サイドカバーとにそれぞれ、パーキングポウル枢支軸を
支えるための厚肉ボス部を設ける必要があり、かかる厚
肉ボス部を設定可能な条件として、パーキングギヤの軸
線方向両側にパーキングポウルと軸線方向に被さる大径
の部品が存在しないこと、またはこれらの大径部品が、
パーキングポウルおよびその枢支軸を後付け可能なよう
に分解できることが必要となる。
【0006】ところで当該条件を満たさず、変速機ケー
スとその前端開口を塞ぐコンバータハウジングやサイド
カバーとにそれぞれ、パーキングポウル枢支軸を支える
ための厚肉ボス部を設けることができない場合は、上記
のようなパーキングポウルおよびその枢支軸の取り付け
方式を採用し得ない。
【0007】例えばトロイダル型無段変速機を用いた変
速比無限大変速機について説明すると、これを特開2000
−145919号公報に記載されているごとく、第1軸線上の
トロイダル型無段変速機と、これに対し平行な第2軸線
上に遊星歯車組とで主に構成し、動力循環モードでは、
トロイダル型無段変速機への入力回転を第1軸線上の歯
車と第2軸線上の歯車とよりなる減速歯車組および第2
軸線上のロークラッチを順次経て遊星歯車組のキャリア
に入力することにより遊星歯車組のサンギヤおよびリン
グギヤに分配出力するようにし、そしてサンギヤへの回
転を、これと共に回転する歯輪およびトロイダル型無段
変速機の出力ディスクと共に回転する歯輪間に掛け渡し
たチェーンを経てトロイダル型無段変速機の入力ディス
クおよび上記減速歯車組に循環させつつ、該循環動力を
遊星歯車組のリングギヤより、これと共に回転する第2
軸線上の出力歯車およびこれに噛合するファイナルドラ
イブリングギヤを経て第3軸線上のディファレンシャル
ギヤ装置に伝達するよう3軸構成にする場合、トロイダ
ル型無段変速機の出力ディスクと遊星歯車組のサンギヤ
との間を駆動連結するチェーンの幅が同じ伝動容量に対
して歯車よりも大きいことから変速比無限大変速機の軸
寸が大きくなって、これをエンジン横置きフロントエン
ジン・フロントホイールドライブ車(FF車)用にトラ
ンスアクスルとして構成する時に車両への搭載が困難に
なることがある。
【0008】そこで、トロイダル型無段変速機の出力デ
ィスクおよび遊星歯車組のサンギヤ間を上記のチェーン
駆動から歯車駆動へと変更すると共に、回転方向合わせ
のため上記減速歯車組を成す歯車間にアイドラギヤを介
在させて3個の歯車で減速歯車組を構成して、上記第2
軸線上における出力歯車の回転方向が逆向きとなるよう
にし、この出力歯車で直接ファイナルドライブリングギ
ヤを回転駆動するのではなく、中間歯車を介してファイ
ナルドライブリングギヤを回転駆動するようになした、
いわゆる5軸構成の図1および図2に示すごとき変速比
無限大変速機を本願出願人は提案済みである。
【0009】この変速比無限大変速機を説明するに、図
1に示すごとくケース本体21と、その前端開口および
後端開口をそれぞれ塞ぐ前端蓋(ダンパハウジング)2
2および後端蓋23とで構成した変速機ケース内に、前
端蓋22の前側(エンジン側)から見て正面を示す図2
のごくに配置して第1軸線O1 、第2軸線O2 、第3軸
線O3 、第4軸線O4 、および第5軸線O5 を設定し、
これら軸線の全てを相互に平行となす。
【0010】図1は変速比無限大変速機を便宜上、上記
軸線の全てが同一平面内に位置するような展開断面にし
てその要部のみを示すもので、第1軸線O1 上にトロイ
ダル型無段変速機24を設け、第3軸線O3 上に出力制
御機構25を設ける。トロイダル型無段変速機24は、
第1軸線O1 上に同軸突き合わせ関係に配した入力軸2
6および主軸27を具え、入力軸26は、トーショナル
ダンパ47を介してエンジンクランクシャフト28に連
結する。
【0011】トロイダル型無段変速機24は2個のトロ
イダル伝動ユニット31,32を主たる構成要素とし、
これらトロイダル伝動ユニット31,32はそれぞれ、
主軸27の両端近傍に軸線方向摺動可能に一体回転する
よう嵌合させた入力ディスク35,36と、これら入力
ディスク間で主軸27上に回転自在に支持した共通な出
力ディスク37と、対応する入出力ディスク35,37
間および36,37間で動力伝達を行うパワーローラ3
8とにより構成する。
【0012】入力軸26はローディングカム61を介し
てトロイダル伝動ユニット31の入力ディスク35に駆
動結合し、かくてトーショナルダンパ47を介し入力軸
26に伝達されたエンジン回転は、ローディングカム6
1を経て入力ディスク35に至り、更に主軸27を介し
て入力ディスク36にも達する。入力ディスク35,3
6へのエンジン回転(変速機入力回転)はパワーローラ
38を介して共通な出力ディスク37に伝達され、この
伝動中、各パワーローラ38をその回転軸線が入出力デ
ィスク回転軸線(第1軸線)O1 と交差する図示の非変
速位置から同期して、パワーローラ回転軸線と直交する
首振り軸線の方向に同位相でオフセットさせると、パワ
ーローラ38が回転分力により首振り軸線の周りに同期
して同位相で傾転され、無段変速を行うことができる。
【0013】第3軸線O3 上に設ける出力制御機構25
は副軸62上に設け、該副軸62の両端をそれぞれ軸受
63,64により前端蓋22およびケース本体21に回
転自在に支承する。出力制御機構25は遊星歯車組65
と、該遊星歯車組65のエンジンに近い前側に隣接配置
した動力循環クラッチとしてのロークラッチ66と、遊
星歯車組65のエンジンから遠い後側に順次隣接配置し
たIVT出力歯車67および無段変速機(CVT)直結
クラッチとしてのハイクラッチ68とを副軸62上に設
けて構成する。
【0014】遊星歯車組65はサンギヤ65sと、キャ
リア65cと、リングギヤ65rとよりなる単純遊星歯
車組とし、サンギヤ65sを無段変速機24の出力ディ
スク37に後述するごとくに駆動結合し、キャリア65
cを後述するごとくに入力軸26からの変速機入力回転
が適宜入力されるようにし、リングギヤ65rから変速
比無限大変速機の出力回転を取り出すようになす。ロー
クラッチ66は、入力軸26からの変速機入力回転を適
宜キャリア65cに入力するためのもので、これがため
クラッチドラム66aを軸受69により副軸62上に回
転自在に支持するとともに、入力軸26に形成した入力
ギヤ70、第2軸線O2 の周りで回転自在なアイドラギ
ヤ71、およびクラッチドラム66aに結合した出力ギ
ヤ72よりなる動力循環歯車列を介して入力軸26に駆
動係合させ、クラッチハブ66bをキャリア65cに結
着する。
【0015】遊星歯車組65のサンギヤ65sは副軸6
2にセレーション嵌合し、リングギヤ65rは出力歯車
67に結着し、出力歯車67を副軸62上に回転自在に
支持する。ハイクラッチ68は、無段変速機24の出力
回転を適宜そのまま出力歯車67に伝達するためのもの
で、これがためハイクラッチ68のクラッチドラム68
aの外周を、出力ディスク37の外周に嵌着したCVT
出力歯車73に噛合させ、クラッチハブ68bを出力歯
車67に結着する。
【0016】ハイクラッチ68のクラッチドラム68a
は内周を副軸62にセレーション嵌合し、これにより無
段変速機24の出力ディスク37がクラッチドラム68
aを介して副軸62に駆動結合されるようにし、従って
副軸62にセレーション嵌合したサンギヤ65sが無段
変速機24の出力ディスク37により駆動されるように
なす。
【0017】上記の構成とした変速比無限大変速機の作
用は以下の通りである。ロークラッチ66を締結し、ハ
イクラッチ68を解放すると、主軸27への変速機入力
回転が動力循環歯車列70〜72およびロークラッチ6
6を経て遊星歯車組65のキャリア65cに伝達され
る。キャリア65cに伝達された変速機入力回転はサン
ギヤ65sおよびリングギヤ65rに分配され、サンギ
ヤ65sに至った回転は副軸62、クラッチドラム68
aおよび出力歯車73を順次経て両トロイダル伝動ユニ
ット31,32から歯車列70〜72に循環され、リン
グギヤ65rに至った回転を出力歯車67から取り出す
ことができ、動力循環モードでの伝動作用を行うことが
できる。この動力循環モードでは、無段変速機24の変
速比をリングギヤ65rの回転が0になるような変速比
にすることで、歯車67への出力回転が0になり(中立
点GNPという)、伝動経路が機械的に結合されたまま
の状態で変速比(変速機入力回転数/変速機出力回転
数)が無限大の状態(停車状態)を作り出すことができ
る。
【0018】そして、動力循環モードで無段変速機24
がリングギヤ65rの回転を0にするような変速比より
も高速側変速比である時は、歯車67への出力回転が逆
向きとなって後退走行を可能にし、無段変速機24の変
速比が当該変速比よりも低速側であるほど、歯車67へ
の出力回転が正転方向の回転数を増大されて前進走行を
可能にする。無段変速機24の変速比が低速側の或る変
速比になると、動力循環モードでの歯車67への出力回
転数(クラッチハブ68bの回転数)と、無段変速機2
4からクラッチドラム68aへの無段変速回転数とが一
致し、このモード切り換え点(回転同期点RSPと言
う)でハイクラッチ68を締結すると同時にロークラッ
チ66を解放することで、無段変速機24からの無段変
速回転をハイクラッチ68を経て直接的に歯車67へ出
力するCVT直結モードに切り換えることができる。こ
のCVT直結モードでは、無段変速機24による変速が
変速比無限大変速機の変速にそのまま反映されることと
なる。
【0019】歯車67への出力回転は、図1に示すごと
くこれに噛合するカウンターギヤ74を介して、第4軸
線O4 上に設けたカウンタシャフト75に伝達され、そ
の後、カウンタシャフト75上に形成したファイナルド
ライブピニオン76およびこれに噛合するファイナルド
ライブリングギヤ77を含むファイナルドライブギヤ組
を介して第5軸線O5 上のディファレンシャルギヤ装置
78に伝達することで、車両の両駆動輪を回転可能とす
る。よってカウンタシャフト75は変速比無限大変速機
の出力軸を構成し、これを軸受81,82を介して変速
機ケース本体21および前端蓋22に回転自在に支持
し、軸受81は、ボルト83で変速機ケース本体21に
取着した軸受リテーナ84を介して変速機ケース本体2
1に固定する。
【0020】ここでパークロック装置について説明する
に、図3に明示するごとくカウンターシャフト75上に
これと共に回転するようパーキングギヤ85を設け、該
パーキングギヤ85の歯に回動式パーキングポウル86
の先端爪を係合させて、カウンターシャフト75を回転
ロックするようなものとする。なおパーキングポウル8
6を回動自在に支持するパーキングポウル枢支軸87
は、基端を変速機ケース本体21に貫入させてナット8
8により固定し、先端をブラケット89を介してボルト
90により変速機ケース本体21に固定する。そしてパ
ーキングポウル86とブラケット89との間に捩じりコ
イルスプリング型式のリターンスプリング91を作用さ
せ、これによりパーキングポウル86を常態でパーキン
グギヤ85の歯と係合しない回動位置に付勢しておくも
のとし、この付勢力に抗しパーキングポウル86をパー
クロック位置に回動させることで上記のパークロック状
態が得られるものとする。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記したよう
な変速比無限大変速機においては、(1)副軸62上に
組み付けるロークラッチ66、ハイクラッチ68および
遊星歯車組65が、要求されるトルク容量との関連にお
いてかなりの大径とならざるを得ず、また、(2)動力
循環軸線である第3軸線O3 上から出力軸であるカウン
ターシャフト75への回転伝動が、通常の自動変速機に
おけると同様に減速伝動であるを要するために、カウン
ターシャフト75上のカウンターギヤ74が大径にな
り、更に、(3)変速比無限大変速機の場合、副軸62
およびカウンターシャフト75を含めて、各歯車に作用
するスラストを各軸内で相殺させて変速機ケースにスラ
ストが及ぶことのないようにするため、各軸ごとに軸端
にナットを螺合させて予め組み付け部品を組み付けた回
転軸組み立て体とする。これらのため変速機の組み立て
に際し、副軸62の組み立て体およびカウンターシャフ
ト75の組み立て体を個々に軸線方向に変速機ケース内
へ挿入しようとしても、大径のカウンターギヤ74が大
径のロークラッチ66、ハイクラッチ68および遊星歯
車組65と干渉して挿入することができず、変速機の組
み立てができないことから、副軸62の組み立て体およ
びカウンターシャフト75の組み立て体を、カウンター
ギヤ74がIVT出力歯車67と噛合したセット状態で
軸線方向に変速機ケース内へ挿入する面倒な組み立て手
順に頼らざるを得ない。
【0022】一方でパーキングギヤ85は、急坂道でも
確実に前記の回転ロックを達成し得るよう十分な取り付
け強度を要求され、図1および図3に示すようにカウン
ターシャフト75の軸受81,82間においてカウンタ
ーシャフト75上に取り付けるのが好ましい。つまり軸
受81,82間から外れたカウンターシャフト75の端
部にパーキングギヤ85を片持ち梁型式で取り付ける場
合、カウンターシャフト75を大径にしなければならな
いことになり、軸間距離の増大で変速機の径方向の大型
化を伴って実際的でない。
【0023】更に、図2から明らかなように第4軸線O
4 上のパーキングギヤ85を大径にすると、これに係合
するよう変速ケースに回動自在に支持したパーキングポ
ウル86(図3参照)の収納スペース分で変速機ケース
が図2の左方に大きく張り出してしまい、車両への搭載
性を悪化させることになるため、パーキングギヤ85を
図示するように小径にせざるを得ない。このため図3に
示す通り、パーキングギヤ85の軸線方向両側にこれよ
りも大径のカウンターギヤ74および軸受リテーナ85
が存在して、これらに対しパーキングポウル86の先端
爪部が変速機軸線方向に重合することとなり、変速機の
組み立てに際し、カウンターシャフト75の組み立て体
を変速機ケース内へ挿入した後でパーキングポウル86
およびこれを回動自在に支持するパーキングポウル枢支
軸87を変速機ケース内へ挿入しようとしても実行不能
である。従って、パーキングポウル86およびこれを回
動自在に支持するパーキングポウル枢支軸87も、副軸
62の組み立て体およびカウンターシャフト75の組み
立て体とセットにし、パーキングポウル86の先端爪部
をパーキングギヤ85に係合させた状態で、副軸62の
組み立て体およびカウンターシャフト75の組み立て体
と共に軸線方向に変速機ケース内へ挿入する手順に頼ら
ざるを得ず、結局3軸をセットで同時に変速機ケース内
へ挿入する必要が生じて変速機の組み立て作業性が大幅
に悪化するという問題を生ずる。
【0024】請求項1に記載の第1発明は、例えば上記
した変速比無限大変速機の場合におけるようにパーキン
グギヤの軸線方向両側にこれよりも大径の部材が存在し
ているため、変速機の組み立てに際し、パーキングポウ
ルおよびこれを回動自在に支持するパーキングポウル枢
支軸を、パーキングギヤが取り付けられた回転軸の組み
立て体と共にセットで軸線方向に変速機ケース内へ挿入
しなければならない時でも、変速機の組み立て作業性が
大幅に悪化することのないようにしたパークロック装置
を提供し、もって上記の問題を解消することを目的とす
る。
【0025】請求項2に記載の第2発明は、既存部品を
利用して部品点数の増大を招くことなく安価に第1発明
の作用効果を達成し得るようにしたパークロック装置を
提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】これらの目的のため、第
1発明による自動変速機のパークロック装置は、自動変
速機の変速回転出力系を成す回転軸上に一体回転するよ
う設けたパーキングギヤの歯に回動式パーキングポウル
の先端爪を係合させて前記変速回転出力系を回転ロック
するようにしたパークロック装置を具え、前記パーキン
グギヤの軸線方向両側に該パーキングギヤよりも大径の
部材が存在しているため、組み立てに際し、前記パーキ
ングポウルおよび該パーキングポウルを回動自在に支持
するパーキングポウル枢支軸を前記回転軸の組み立て体
と共にセットで軸線方向に変速機ケース内へ挿入しなけ
ればならない自動変速機において、前記回転軸に取り付
けられているが、該回転軸と共に回転することのない固
定部材に、前記パーキングポウル枢支軸を介して前記パ
ーキングポウルを取り付けたことを特徴とするものであ
る。
【0027】また第2発明による自動変速機のパークロ
ック装置は、第1発明において、前記固定部材が、前記
回転軸の軸受を変速機ケースに固定する時に用いる軸受
リテーナであることを特徴とするものである。
【0028】
【発明の効果】第1発明においては、自動変速機の変速
回転出力系を成す回転軸上に一体回転するよう設けたパ
ーキングギヤの歯に回動式パーキングポウルの先端爪を
係合させてパークロック機能を達成する。ところで、上
記回転軸に取り付けられているが、これと共に回転する
ことのない固定部材に、パーキングポウル枢支軸を介し
てパーキングポウルを取り付けたため、パーキングポウ
ルおよびその枢支軸が上記回転軸に予め組み付けられて
いることとなり、パーキングギヤの軸線方向両側にこれ
よりも大径の部材が存在しているため、変速機の組み立
てに際し、パーキングポウルおよびその枢支軸を上記回
転軸の組み立て体と共にセットで軸線方向に変速機ケー
ス内へ挿入しなければならない場合でも、上記回転軸の
組み立て体を変速機ケース内へ挿入するだけの、今まで
と同じ手順で自動的に、パーキングポウルおよびその枢
支軸の変速機ケース内への挿入が自動的に遂行され得
て、変速機の組み立て作業性が大幅に悪化するという前
記の問題を解消することができる。
【0029】第2発明においては、上記回転軸の軸受を
変速機ケースに固定する時に用いる軸受リテーナを上記
固定部材として用いることから、既存部品を利用して部
品点数の増大を招くことなく安価に上記第1発明の作用
効果を達成することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。図4〜図7は、本発明の一実
施の形態になるパークロック装置を具えた変速比無限大
変速機を示し、図中、図1〜図3におけると同様の部分
には同一符号を付し、これら部分の重複説明を避けた。
なお図4は、同変速比無限大変速機の要部を縦断側面と
してパークロック装置を示す図3と同様な図面、図5
は、同変速比無限大変速機のパークロック装置をエンジ
ン側(図4の右側)から変速機軸線方向に見て示す正面
図、図6は、同パークロック装置のブラケット89を一
部切除すると共にパーキングポウル86を除去して軸受
リテーナ84の詳細形状を示す正面図、図7は、パーキ
ングポウル86の操作系を示す説明図である。
【0031】本実施の形態においては、図4および図5
に示すようにカウンターシャフト75上にこれと共に回
転するようパーキングギヤ85を設け、パーキングギヤ
85の歯に回動式パーキングポウル86の先端爪86a
を係合させて、カウンターシャフト75を回転ロックす
るようパークロック装置を構成するが、パーキングポウ
ル86を回動自在に支持するためのパーキングポウル枢
支軸87を以下のごとくに取着する。つまり、カウンタ
ーシャフト75を変速機ケース本体21に回転自在に支
持するための軸受81を変速機ケース本体21に取り付
ける時に用いた軸受リテーナ84の一部84aを、図6
に明示するようにパーキングポウル枢支軸87の取着位
置まで径方向外方へ突出させ、この突出部84aにパー
キングポウル枢支軸87の基端を嵌着してパーキングポ
ウル枢支軸87を軸受リテーナ84に一体化する。
【0032】なおパーキングポウル枢支軸87の取着
は、軸受リテーナ84に限られるものではなく、カウン
ターシャフト75に取り付けられているが、これと共に
回転することのない部材であればどんな部品でも良い。
【0033】パーキングポウル枢支軸87の先端にはブ
ラケット89を嵌着して両者を一体化し、該ブラケット
89と軸受リテーナ84の突出部84aとの間において
パーキングポウル枢支軸87にパーキングポウル86を
回動自在に嵌合する。パーキングポウル枢支軸87には
更に図4のごとくスペーサリング92を嵌合して、パー
キングポウル86をブラケット89と衝接した回動軸線
方向限界位置に位置決めする。
【0034】そしてパーキングポウル86とブラケット
89との間に、図5に明瞭に示すごとく捩じりコイルス
プリング型式のリターンスプリング91を作用させ、こ
れによりパーキングポウル86を常態でパーキングギヤ
85の歯と係合しない図5の回動位置に付勢しておき、
この付勢力に抗しパーキングポウル86を図5の反時計
方向へ回動させることでパーキングギヤ85を介しカウ
ンターシャフト75を回転ロックし得るようになす。
【0035】パーキングポウル86は上記の通りその先
端爪86aがパーキングギヤ85の歯と係合して回転ロ
ックを行うため、図5に矢αで示す方向の荷重を受ける
が、この時パーキングポウル86に回動モーメントが作
用しないようにするため、パーキングポウル枢支軸87
は図5および図6に示すごとくパーキングギヤ85のピ
ッチ円の接線上に位置させるのが常套である。一方で、
パーキングギヤ85の歯と係合するパーキングポウル8
6の先端爪86aからパーキングポウル枢支軸87まで
のパーキングポウル86のアーム長L(図6参照)は、
変速機ケース本体21が図5および図6の左方へ張り出
すことのないよう短くする必要があり、さらに同じ理由
でパーキングポウル86は図5に示すごとくパーキング
ギヤ85の周りに「く」の字形状に折曲する必要があ
る。
【0036】図7に示すごとく、パーキングポウル86
の先端爪86aから遠い操作端86bに沿うよう配置し
て変速機ケース本体21に、パーキングロッド93の円
錐カム部93aをロッド軸線方向にガイドするサポート
94を設け、パーキングロッド93をシフトレバー95
によりマニュアルシャフト96およびマニュアルレバー
97を順次介してロッド軸線方向にストローク可能とす
る。かかるパーキングロッド93のストロークにより、
その円錐カム部93aがサポート94を反力受けとして
パーキングポウル86の操作端86bを図5〜図7の上
方に押動する時、パーキングポウル86がリターンスプ
リング91に抗し図5〜図7の反時計方向へ回動して先
端爪86aがパーキングギヤ85の歯に係合することに
より所定のパークロック作用を行うものとする。
【0037】上記の構成としたパークロック装置の組み
立てに際しては、カウンターシャフト75に先ず図4の
カウンターギヤ74およびパーキングギヤ85を組み付
け、次いでカウンターシャフト75に、軸受リテーナ8
4が嵌合された軸受81を嵌め合わせた後、これらをナ
ット98により抜け止めする。以上により、パーキング
ポウル枢支軸87、ーキングポウル86、ブラケット8
9およびリターンスプリング91がカウンターシャフト
75に予め取り付けられることとなり、これらを含むカ
ウンターシャフト75の組み立て体を1ユニットとして
取り扱うことができる。
【0038】かかるカウンターシャフト75の組み立て
体を、カウンターギヤ74がIVT出力歯車67と噛合
したセット状態で、副軸62の同様な組み立て体に併置
し、これらカウンターシャフト75の組み立て体および
副軸62の組み立て体を同時に図4の右側から軸線方向
へ変速機ケース本体21内に挿入する。次いで、軸受リ
テーナ84をボルト83により変速機ケース本体21に
取着して軸受81の位置決めを行うと共にブラケット8
9をボルト90により変速機ケース本体21に取着して
パークロック装置の取り付けを完了する。
【0039】ところで本実施の形態においては、カウン
ターシャフト75に取り付けられているが、これと共に
回転することのない軸受リテーナ84に、パーキングポ
ウル枢支軸87を介してパーキングポウル86を取り付
けたため、パーキングポウル86およびその枢支軸87
がカウンターシャフト75に上記した通り予め組み付け
られてその組み立て体の一部となり得ることとなり、パ
ーキングギヤ85の軸線方向両側に前記した理由でこれ
よりも大径のカウンターギヤ74および軸受リテーナ8
4が存在しているため、変速機の組み立てに際し、パー
キングポウル86およびその枢支軸87をカウンターシ
ャフト75の組み立て体と共にセットで軸線方向へ変速
機ケース本体21内に挿入しなければならない場合で
も、カウンターシャフト75の組み立て体を変速機ケー
ス本体21内へ挿入するだけの、今までと同じ手順で自
動的に、パーキングポウル86およびその枢支軸87の
変速機ケース内への挿入が自動的に遂行され得て、変速
機の組み立て作業性が大幅に悪化するという前記の問題
を解消することができる。
【0040】しかも本実施の形態においては、カウンタ
ーシャフト75の軸受81を変速機ケース本体21に固
定する時に用いる軸受リテーナ84にパーキングポウル
枢支軸87を介してパーキングポウル86を取り付けた
ため、既存部品である軸受リテーナ84を利用して部品
点数の増大を招くことなく安価に上記の作用効果を達成
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一般的なパークロック装置を具えた変速比無
限大変速機を示す要部展開断面図である。
【図2】 同変速比無限大変速機の変速機ケースを構成
する前端蓋をエンジン側から見て示す正面図である。
【図3】 同変速比無限大変速機の要部を縦断側面とし
てパークロック装置を示す縦断側面図である。
【図4】 本発明の一実施の形態になるパークロック装
置を具えた変速比無限大変速機の要部を示す縦断側面図
である。
【図5】 同実施の形態になるパークロック装置を変速
比無限大変速機の前方側から見て示す正面図である。
【図6】 同パークロック装置のブラケットを一部切除
すると共にパーキングポウルを除去して軸受リテーナの
詳細形状を示す、図5と同様な正面図である。
【図7】 同パークロック装置の操作系を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
21 変速機ケース本体 22 前端蓋(ダンパハウジング) 23 後端蓋 24 トロイダル型無段変速機 25 出力制御機構 26 入力軸 27 主軸 28 エンジンクランクシャフト 31 トロイダル伝動ユニット 32 トロイダル伝動ユニット 35 入力ディスク 36 入力ディスク 37 共通な出力ディスク 38 パワーローラ 47 トーショナルダンパ 61 ローディングカム 62 副軸 65 遊星歯車組 66 動力循環用ロークラッチ 67 IVT出力歯車 68 無段変速機直結用ハイクラッチ 70 動力循環歯車列 71 動力循環歯車列 72 動力循環歯車列 73 CVT出力歯車 74 カウンターギヤ 75 カウンタシャフト 76 ファイナルドライブピニオン 77 ファイナルドライブリングギヤ 78 ディファレンシャルギヤ装置 O1 第1軸線 O2 第2軸線 O3 第3軸線 O4 第4軸線 O5 第5軸線 81 軸受 82 軸受 83 ボルト 84 軸受リテーナ(固定部材) 85 パーキングギヤ 86 パーキングポウル 87 パーキングポウル枢支軸 89 ブラケット 90 ボルト 91 リターンスプリング 92 スペーサリング 93 パーキングロッド 94 サポート 95 シフトレバー 96 マニュアルシャフト 97 マニュアルレバー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動変速機の変速回転出力系を成す回転
    軸上に一体回転するよう設けたパーキングギヤの歯に回
    動式パーキングポウルの先端爪を係合させて前記変速回
    転出力系を回転ロックするようにしたパークロック装置
    を具え、 前記パーキングギヤの軸線方向両側に該パーキングギヤ
    よりも大径の部材が存在しているため、組み立てに際
    し、前記パーキングポウルおよび該パーキングポウルを
    回動自在に支持するパーキングポウル枢支軸を前記回転
    軸の組み立て体と共にセットで軸線方向に変速機ケース
    内へ挿入しなければならない自動変速機において、 前記回転軸に取り付けられているが、該回転軸と共に回
    転することのない固定部材に、前記パーキングポウル枢
    支軸を介して前記パーキングポウルを取り付けたことを
    特徴とする自動変速機のパークロック装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記固定部材が、前
    記回転軸の軸受を変速機ケースに固定する時に用いる軸
    受リテーナであることを特徴とする自動変速機のパーク
    ロック装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006170261A (ja) * 2004-12-14 2006-06-29 Nsk Ltd 無段変速装置
US7311016B2 (en) 2005-10-25 2007-12-25 Dana Corporation Park lock system
CN100396972C (zh) * 2004-04-15 2008-06-25 日产自动车株式会社 一种用于车辆的自动变速器

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