JP2002221409A - 光学面の形状測定方法および装置および記録媒体 - Google Patents

光学面の形状測定方法および装置および記録媒体

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JP2002221409A
JP2002221409A JP2001019116A JP2001019116A JP2002221409A JP 2002221409 A JP2002221409 A JP 2002221409A JP 2001019116 A JP2001019116 A JP 2001019116A JP 2001019116 A JP2001019116 A JP 2001019116A JP 2002221409 A JP2002221409 A JP 2002221409A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】レンズ面や反射面である光学面の形状を、容
易、且つ確実に精度よく測定する。 【解決手段】光源10から出射したビームを被検物0の
光学面SFに照射し、光学面SFからの反射光を、受光
手段16の受光面に入射させ、受光手段により受光し
て、反射光の反射角:2θを計測することにより、光学
面SFの傾斜角分布を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光学面の形状測
定方法および装置および記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】光走査装置に搭載されるfθレンズやカ
メラ用のレンズは、設計・開発の段階から最終的に製品
化される間に、幾度も試作される。これら試作品や製品
においては、実際に形成されたレンズ面の形状や精度
が、設計上の仕様を満たしているか否かを知るために、
面形状・面精度を高精度に計測する必要があり、従来か
らそのための測定機も幾種か市販されている。
【0003】近来、光学面は、非球面加工技術の発達に
伴い、その測定に対する要求仕様が著しく高まってい
る。特に、fθレンズなどのレンズ面は、もともと要求
精度がナノメータオーダと高い(高分解能計測)上に、
測定範囲が広く(高ダイナミックレンジ計測)、かつ傾
斜角も大きく(高傾斜角計測)、しかも自由曲面形状で
あるものも多く、在来の「xyzの3軸制御による3次
元形状測定機」では対応が困難となりつつあり、また、
干渉計を用いる測定方法では、測定は極めて困難であ
る。
【0004】例えば、自由曲面として形成された光学面
に、形状誤差として「振幅:5nm、周期:10mmの
うねり」が生じている場合、この「うねり」を3次元座
標測定器で測定できるためには、(x,y,z)の測定
精度が最悪でも5nmという、3次元超精密測定が必要
である。
【0005】特開平11−211427号公報は、3軸
の直進ステージと、2軸の回転ステージ、さらに6軸の
位置検出用のレーザー測長機をつけた構成の面形状測定
装置を開示しているが、この装置は、その構成上、装置
が大型化・複雑化するし、システムも不安定となり易
い。
【0006】光学素子に用いられる光学面の作用は、基
本的に、光線を屈折あるいは反射する作用である。かか
る観点からすると、光学素子における光学面の光学性能
を評価するには、従来の、光学面の座標(x,y,z)
を計測する方法よりも、曲率半径:Rまたは曲率:C
(=1/R)を用い、光学面の(x,y,R)または
(x,y,C)を測定する方がより適切で直截的であ
る。
【0007】光学面がレンズ面であれば、レンズ面と入
射光線のなす角度から、スネルの法則により光線が屈折
して進行する方向が定まり、光学面が反射面であれば、
反射面と入射光線のなす角度から、反射の法則により反
射光線の方向が定まるから、光学面の曲率もしくは曲率
半径により、入射光線の結像位置が決定されるからであ
る。
【0008】曲率を測定する従来技術としては、特開平
6−294629号公報開示のものがあるが、光学面に
よる反射光をレンズにより受光素子上に絞り込んであ
り、このため、反射光が光軸に対してなす角の精度は上
記レンズの性能に依存してしまう。このため、曲率の測
定精度が上記レンズの性能に左右されてしまうという問
題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、レンズ面
や反射面である光学面の形状を、容易、且つ確実に精度
よく測定することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の形状測定
方法は「光源から出射したビームを被検物の光学面に照
射し、光学面からの反射光を、受光手段の受光面に入射
させ、受光手段により受光して、反射光の反射角を計測
することにより、光学面の傾斜角分布を測定する」こと
を特徴とする。
【0011】「被検物」は、形状測定の対象となる光学
面を有する光学素子であり、「光学面」は、レンズ面も
しくは反射面(鏡面)である。
【0012】請求項2記載の形状測定方法は「光源から
出射したビームを被検物の光学面に照射し、光学面から
の反射光を、光束形態を保存しつつ受光手段の受光面に
入射させ、受光手段により受光して、反射光の反射角を
計測することにより、光学面の傾斜角分布を測定する」
ことを特徴とする。
【0013】「光学面からの反射光を、光束形態を保存
しつつ受光手段の受光面に入射させ」るとは、光学面か
ら受光手段の受光面に至る光路上に、上記反射光束の光
束形態を変化させるような光学系(凸レンズ・凹レンズ
・凸面鏡・凹面鏡)が存在せず、反射光束がその光束形
態を変化させることなく、受光手段に受光されることを
意味する。
【0014】光学面から受光手段に至る光路上にレンズ
等があると、前述した特開平6−294629号公報開
示のもののように、反射光の反射角の精度がレンズ等の
性能に依存してしまうが、請求項2記載の測定方法で
は、反射光は、光束形態を保ったまま受光手段に受光さ
れるので、反射角を精度よく測定でき、得られる傾斜角
分布の精度も良い。
【0015】請求項1または2記載の形状測定方法にお
いて、測定された傾斜角分布に基づき「光学面の曲率半
径分布および/または曲率分布」を演算により算出する
ことができる(請求項3)。また、請求項1または2また
は3記載の形状測定方法において「測定された傾斜角分
布に基づき、光学面の平均曲率半径分布および/または
平均曲率分布」を演算により算出することができる(請
求項4)。
【0016】また、上記請求項1または2または3また
は4記載の形状測定方法において、「被検物の光学面に
照射されるビームの、光学面照射位置におけるビーム径
および/または波面曲率半径を調整する」ことができる
(請求項5)。このようにすることにより、受光手段の受
光面上に形成される反射光のスポット径の広がりを有効
に小さくすることが可能となる。
【0017】請求項1〜5の任意の1に記載の形状測定
方法において、「被検物の光学面に照射されるビームの
波面を、アナモフィックな波面とする」ことができる
(請求項6)。
【0018】「アナモフィックな波面」は、ビーム方向
に直交し、且つ、互いに直交する2方向における波面の
曲率半径が異なるような波面である。
【0019】このようにすると、光学面がアナモフィッ
クな面である場合にも、受光手段の受光面上に形成され
る反射光のスポット径の広がりを、互いに直交する2方
向とも有効に小さくすることが可能となる。
【0020】上記請求項1〜6の任意の1に記載の形状
測定方法において、被検物の光学面の傾斜角は、1度に
1方向のみの傾斜角の分布を測定してもよいが、「2軸
方向に対する独立した傾斜角分布」を測定することもで
きる(請求項7)。
【0021】被検物の光学面は前述したように、レンズ
面や反射面であり、例えば、被検物が試作品である場合
のように、光学面の設計データが予め知られている場合
も多い、このような場合には「被検物の光学面の設計デ
ータと、実測結果との比較により、光学面の形状誤差を
演算算出する」ことができる(請求項8)。
【0022】この場合の「形状誤差」は、設計上の光学
面形状と、実際の光学面形状の差である。
【0023】この発明の形状測定方法で、被検物の光学
面により反射された反射光が、受光手段の受光面に、広
がりをもったスポット状に入射する場合、反射光の受光
面への入射位置としては「受光手段の受光する反射光の
重心を演算して、演算された重心の位置」を用いること
ができる(請求項9)。
【0024】上記請求項1〜9の任意の1に記載の形状
測定方法において、「被検物の光学面と、この光学面に
ビームを照射する光学系と、光学面による反射光を受光
する受光手段との相対的な位置関係を、制御手段により
自動的に制御する」ことができる(請求項10)。
【0025】請求項11記載の形状測定装置は、上記請
求項1記載の形状測定方法を実施する装置であって、保
持手段と、光源と、光学ユニットと、受光手段と、変位
手段と、演算手段とを有する。
【0026】「保持手段」は、被検物を保持する手段で
ある。「光源」は、被検物の光学面に照射するビームを
放射する。「光学ユニット」は、光源から射出させたビ
ームを、被検物の光学面に照射する。
【0027】「受光手段」は、光学面により反射された
反射光を受光する。「変位手段」は、被検物の光学面へ
の、ビームの入射位置を相対的に変位させる手段であ
る。
【0028】「演算手段」は、受光手段により受光され
た反射光の位置と、光学面と、ビームとの位置関係とに
基づき、光学面の傾斜角分布を演算算出する。
【0029】請求項12記載の形状測定装置は、上記請
求項2記載の形状測定方法を実施する装置であって、上
記請求項11における「受光手段」が、光学面により反
射された反射光を直截的に受光する点を特徴とする。即
ち、請求項12記載の形状測定装置においては「光学面
から受光手段の受光面に至る光路上には、結像作用を持
つ光学素子」は配備されない。
【0030】上記請求項11または12記載の形状測定
装置において、変位手段が「光学面へのビームの入射位
置を変位させつつ、受光手段の位置を変位させる」こと
ができる(請求項13)。即ち、この場合、受光手段の受
光面は、光学面への入射位置の変化に応じて、反射光を
良好に受光できる位置へ変位されるのである。
【0031】請求項11または12または13記載の形
状測定装置において、光学ユニットは「光学面に照射さ
れるビームの光学面位置でのビーム径および/または波
面曲率半径を変化させる機能」を持つことができる(請
求項14)。
【0032】上記請求項11〜14の任意の1に記載の
形状測定装置においては「光学ユニットからのビームを
ビームスプリッタを介して被検物の光学面に照射させ、
光学面による反射光をビームスプリッタを介して受光手
段に導く」ようにすることができる(請求項15)。請求
項12の場合のように、受光手段が反射光を直截的に受
光する場合、ビームスプリッタとして「反射光の光束形
態に何ら作用しないもの」を用いる。
【0033】また、上記請求項11〜14の任意の1に
記載の形状測定装置において、保持手段が「被検物の光
学面を、照射されるビームの入射方向に対して所望の角
だけ傾ける機能」を有することができる(請求項16)。
【0034】請求項15、16のようにすることによ
り、光学面による反射光を、光学ユニット側に戻すこと
なく、確実に受光手段の受光面へ入射させることができ
る。
【0035】上記請求項11〜16の任意の1に記載の
形状測定装置における受光手段は、「被検物の光学面か
らの反射光の位置座標を、少なくとも2カ所で測定す
る」ように構成することができる(請求項17)。
【0036】また、上記請求項11〜17の任意の1に
記載の形状測定装置における光学ユニットを「照射用の
ビームにアナモフィックな波面を生成するためのアナモ
フィック光学素子を使用可能」に構成することができる
(請求項18)。
【0037】請求項11〜18の任意の1に記載の形状
測定装置における演算手段は「測定された傾斜角分布に
基づき、光学面の曲率半径分布および/または曲率分布
を演算により算出する機能」を有することもできる(請
求項19)。
【0038】請求項11〜19の任意の1に記載の形状
測定装置における演算手段は「測定された傾斜角分布に
基づき、光学面の平均曲率半径分布および/または平均
曲率分布を演算により算出する機能」を有することもで
きる(請求項20)。
【0039】請求項11〜20の任意の1に記載の形状
測定装置における演算手段は「予め入力された被検物の
光学面の設計データと、実測結果との比較により、光学
面の形状誤差を演算算出する機能」を有することができ
る(請求項21)。
【0040】請求項22記載の記録媒体は、請求項11
または12記載の形状測定装置を制御するためのプログ
ラムを記録した記録媒体であって「開始ステップと、測
定ステップと、表示ステップと」をプログラムとして記
録されている。媒体の形態は、コンパクトディスク等の
光情報記録媒体、フロッピディスクや磁気テープ等の磁
気記録媒体等である。
【0041】「開始ステップ」は、セットされた被検物
に対する測定開始状態を実現するステップである。「測
定ステップ」は、光源からビームを放射させ、受光手段
の受光出力に応じて所定の演算を行い、傾斜角を演算算
出する工程と、被検物に対する次の測定状態の実現とを
繰り返して、所望の測定領域における傾斜角分布を求め
るステップである。
【0042】「表示ステップ」は、測定ステップで求め
られた結果を表示するステップである。
【0043】この請求項22記載の記録媒体における測
定ステップは「傾斜角分布に基づき、光学面の曲率半径
分布および/または曲率分布を演算により算出する工
程」を有することができる(請求項23)。
【0044】請求項22または23記載の記録媒体にお
ける測定ステップは「傾斜角分布に基づき、光学面の平
均曲率半径分布および/または平均曲率分布を演算によ
り算出する工程」を有することができる(請求項2
4)。
【0045】上記請求項22〜24の任意の1に記載の
形状測定方法における測定ステップは「予め入力された
被検物の光学面の設計データと、実測結果との比較によ
り、光学面の形状誤差を演算算出する工程」を有するこ
とができる(請求項25)。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を説明す
る。図1において、符号0は被検物、符号10は光源、
符号12は光学ユニット、符号14は移動ステージ、符
号16は受光装置、符号18は移動ステージ、符号20
は制御演算手段をそれぞれ示している。
【0047】図に示された被検物0はレンズであり、そ
の光学面SFの形状が測定の対象である。説明の便宜
上、x、y、z方向を図の如くに定める。y方向は図面
に直交する方向である。被検物0は移動ステージ14に
保持される。移動ステージ14は3次元ステージで、制
御演算手段20の制御を受けて、被検物0をx、y、z
方向に変位できるようになっている。
【0048】光源10は、この実施の形態においてレー
ザ光源であるが、この測定装置は光の干渉を利用するも
のではないので、LEDや白色光源を適宜の形態にして
用いることもできる。
【0049】光源10から放射されたビーム(レーザ
光)は、光学ユニット12を介して被検物0の光学面S
Fに照射される。光学ユニット12は、光学面SFへ照
射されるビームのビーム形態を調整するのに用いられ
る。
【0050】光学面SFにより反射された反射光(正反
射光)は、受光装置16の受光面に入射する。この実施
の形態で、受光装置16はCCDによるエリアセンサで
あるが、他にポジションセンサや分割フォトダイオード
を用いることができる。
【0051】受光装置16は、制御演算手段20により
駆動制御され、その出力は制御演算手段20に入力す
る。受光素子16と制御演算手段20とは、この実施の
形態において「受光手段」を構成している。
【0052】受光装置16を保持する移動ステージ18
は2次元ステージで、制御演算手段20の制御を受け
て、受光装置16の受光面を「xy面」内で変位させ
る。
【0053】移動ステージ14、18と制御演算手段2
0とはこの実施の形態において「変位手段」を構成す
る。
【0054】制御演算手段20は、受光装置16からの
入力情報に基づき、後述の如くして光学面SFの傾斜
角:θを演算算出する。即ち、この実施の形態において
制御演算手段20は「演算手段」をなす。制御演算手段
20は、具体的にはコンピュータ等である。
【0055】即ち、図1に示す形状測定装置は、被検物
0を保持する保持手段14と、光源10と、この光源か
ら射出させたビームを被検物の光学面SFに照射する光
学ユニット12と、光学面により反射された反射光を受
光する受光手段16、20と、被検物の光学面への、ビ
ームの入射位置を相対的に変位させる変位手段14、2
0と、受光手段により受光された反射光の位置と、光学
面と、ビームとの位置関係とに基づき、光学面SFの傾
斜角:θの分布を演算算出する演算手段20とを有する
(請求項11)。また、受光手段16、20は「光学面
により反射された反射光を直截的に受光」する(請求項
12)。
【0056】以下、図1の装置による傾斜角分布の測定
を説明する。光学面SFは、一般的には3次元的な形状
を有するが、以下では説明の簡単のため、xz面内での
形状:z=z(x)を考える。
【0057】光学面SFによる反射光は、受光装置16
の受光面に「2次元的な広がり」をもって入射するの
で、先ずは、受光面における反射光の入射位置を特定す
る必要がある。この実施の形態においては、受光装置が
CCDによる2次元のエリアセンサであるので、以下の
如くして入射位置の特定を行う。
【0058】即ち、2次元ステージ18により2次元的
に変位される受光装置16の受光面の基準位置(例え
ば、受光面の中央位置)の座標をX、Y(x、y方
向に平行である)とする。移動ステージ18の移動は制
御演算手段20により制御されるので、上記座標X
は、制御演算手段20中にデータとして存在する。
【0059】受光面の基準位置を原点として、x方向に
ξ座標を設定し、y方向にη座標を設定する。受光面
は、微小受光面の密な集合であるので、各微小受光面の
座標は(ξ,η)で与えられる。
【0060】このとき、受光面における反射光の入射位
置は、受光面に入射する光束の重心であるとする。即
ち、入射位置の座標は周知の「重心解析」により求めら
れる。
【0061】1例を説明すると、座標:(ξ,η
に入射する反射光の強度をPijとすると、重心のξ座
標:ξは、 ξ=[Σξ{Σijη}]/Σijij で与えられる。但し、この式において、「Σ」はiに
ついての和、「Σ」はjについての和、「Σij
は、i、jについての和をとることを意味している。
【0062】同様に重心のη座標:ηは、 η=[Ση{Σijξ}]/Σijij で与えられる。
【0063】このように重心を定めると、図1に示す反
射光束の受光面への入射位置のx座標:x(基準は、図
のように照射ビームの主光線位置である)は、 x=X+ξ で与えられる。
【0064】即ち、この実施の形態においては、受光手
段の受光する反射光の重心を演算して、演算された重心
の位置を反射光の受光手段への入射位置とする(請求項
9)。
【0065】また、図における距離:Lは、受光装置1
6の受光面位置と「光学面SFにおけるビーム照射位置
とのz方向の距離」を表し、この距離:Lは測定時に適
宜に設定すると、制御演算手段20中にデータとして記
憶される。
【0066】さて、光学面SFのビーム照射位置におけ
る(xz面内における)傾斜角を図の如く「θ」とする
と、反射の法則に従い、反射光の反射角は「2θ」とな
るが、図の関係から明らかなように、反射光の入射位
置:x、距離:L、角:2θの間には、関係: tan2θ=x/L (1) が成り立つ。
【0067】これから、 2θ=arctan(x/L) (2) が得られるので、傾斜角:θは、演算: θ=0.5×arctan(x/L) (3) により算出することができる。即ち、演算手段としての
制御演算手段20は、上記重心解析により「ξ」を求
め、Xとの和によりxを算出し、さらに、上記(3)
式により傾斜角:θを算出する。
【0068】制御演算手段20により移動ステージ14
を制御して、被検物0をx方向へ所定の微小距離:Δx
ずつステップ的に変位させ、各ステップごとに受光装置
16の受光面への反射光の入射位置:xを求め、傾斜
角:θを求める工程を繰り返すことにより、光学面SF
の「xz面に平行なある断面における傾斜角分布」を得
ることができる。
【0069】なお、光学面のz方向における高低差が
「ある程度大きい」ときは、移動ステージ14により被
検物0をx方向へ変位させるとき、同時に、被検物0を
z方向にも変位させることにより、距離:Lを不変に保
つようにするのが良い。被検物0の光学面のデータは設
計データとして知られている場合が一般的であるから、
この設計データを制御演算手段20に予め記憶させてお
くことにより、被検物0のx方向への微小距離変化:Δ
xに対する、z方向の微小変化:Δzを算出して移動ス
テージ14による被検物0のz方向への変位距離を制御
すればよい。
【0070】別の方法として、移動ステージ14による
被検物0の変位は、x方向のみとし、被検物0をz方向
に変位させる代わりに、距離:Lを上記Δzで補正して
演算を行うようにしてもよい。
【0071】上記の如くして光学面の「ある断面につい
ての傾斜角分布」が求められたのち、必要に応じて、移
動ステージ14により被検物0をy方向(図面に直交す
る方向)へ所望の距離だけ変位させ、上記のプロセスを
繰り返せば、光学面の全体もしくは所望の部分につい
て、傾斜角分布:(x,y,θ)を知ることができる。
【0072】なお、ビーム照射位置における傾斜角:θ
の変化による、反射光の受光装置16への入射位置の変
化が大きく、入射位置が、受光面からはみ出すような場
合には、(前述の設計データに基づき)制御演算手段2
0により移動ステージ18を制御して、受光装置16を
x、y方向へ変位させて、反射光の入射位置の変化に追
従させるのが良い。この場合、「変位手段」は、光学面
SFへのビームの入射位置を(移動ステージ14によ
り)変位させつつ、(移動ステージ18により)受光手
段の位置を変位させる(請求項13)ことになる。
【0073】即ち、図1に実施の形態を示す形状測定装
置では、光源10から出射したビームを被検物0の光学
面SFに照射し、光学面SFからの反射光を、受光手段
16の受光面に入射させ、受光手段により受光して、反
射光の反射角:θを計測することにより、光学面SFの
傾斜角分布を測定する形状測定方法(請求項1)が実施
される。またこのとき、光学面SFからの反射光は「光
束形態を保存しつつ受光手段16の受光面に入射」する
(請求項2)。
【0074】ここで、上記形状測定方法を具体的に評価
してみる。L=200mm、位置検出分解能:Δx=1
μm、被検物0の光学面SFの最大傾斜角:θMAX
30度とすると、最小分解能:0.5秒、ダイナミック
レンジ(=最大傾斜角/最小分解能)=2.2×10
となり、高精度かつ高ダイナミックレンジの測定が可能
である。
【0075】上には、光学面SFのxy面内での傾斜角
分布を測定する場合を説明したが、光学面SFからの反
射光が受光装置16の受光面に入射するy方向の座標を
検出するようにすれば、上記と同様にして、yz面内で
の傾斜角分布を測定することができる。移動ステージ1
8は2次元ステージであるので、反射光のy方向の入射
位置(重心解析で求められる)を検出することは容易で
ある。
【0076】従って、上記の如くして、反射光の入射位
置のx位置とy位置とを同時に測定することにより、被
検物0の光学面SFの、2軸方向に対する独立した傾斜
角分布を測定する(請求項7)ことができる。
【0077】上のように、光学面の傾斜角分布が測定で
きると、この結果に基づき、曲率分布や曲率半径分布、
さらには、平均曲率分布や平均曲率半径分布を演算によ
り算出することができる。以下、これを説明する。
【0078】光学面SFの面位置を特定する座標を、X
(図1におけるx方向に平行),Y(図1におけるy方
向に平行)とする。これらの座標:X,Yは、図1にお
いて、光学面SFが光学ユニット12からのビームによ
り照射される位置であり、移動ステージ14を制御する
制御演算手段20のデータとして特定される。
【0079】上記座標:X,Yにおける傾斜角を、X方
向につき、θ(X,Y)、Y方向につき、θ(X,Y)
とする。
【0080】光学面SFの3次元形状を「Z(X,
Y)」、座標:X,Yにおける光学面のXZ面内におけ
る曲率半径を「R(X,Y)」、YZ面内における曲率
半径を「R (X,Y)」とすると、これらは周知の如
く、 R(X,Y)={1+(∂Z/∂X)3/2/(∂Z/∂X) (4) R(X,Y)={1+(∂Z/∂Y)3/2/(∂Z/∂Y) (5) で定義される。
【0081】(4)式において、 ∂Z/∂X=tanθ(X,Y) (6) ∂Z/∂X=∂tanθ(X,Y)/∂X (7) であり、(5)式において、 ∂Z/∂Y=tanθ(X,Y) (8) ∂Z/∂Y=∂tanθ(X,Y)/∂Y (9) であるから、前述の如くして測定された傾斜角分布:θ
(X,Y)に基づき、(6)式および(7)式により
「∂Z/∂Xと∂Z/∂X」を演算し、その結果を用
いて(4)式の右辺を演算すれば、任意の位置:X,Y
における曲率半径;R(X,Y)を算出できるので、こ
のような演算を各位置:X,Yに対して行うことによ
り、曲率半径分布:R(X,Y)を得ることができる。
【0082】同様に、傾斜角分布:θ(X,Y)に基づ
き、(8)式および(9)式により「∂Z/∂Yと∂
Z/∂Y」を演算し、その結果を用いて(5)式の右
辺を演算すれば、任意の位置:X,Yにおける曲率半
径;R(X,Y)を算出できるので、このような演算を
各位置:X,Yに対して行うことにより、曲率半径分
布:R(X,Y)を得ることができる。
【0083】曲率:Cは曲率半径:Rの逆数であるか
ら、XZ面内の曲率分布:C(X,Y)、YZ面内の曲
率分布:C(X,Y)は、それぞれ演算: C(X,Y)=1/R(X,Y)=(∂Z/∂X)/{1+(∂Z/∂X)}3/2 (10) C(X,Y)=1/R(X,Y)=(∂Z/∂Y)/{1+(∂Z/∂Y)}3/2 (11) により算出することができる。
【0084】即ち、図1に即して実施の形態を説明した
形状測定装置において、制御演算手段20が、式(4)〜
(9)もしくは式(6)〜(11)の演算を行うように構
成したものは、請求項19記載の形状測定装置の実施の
1形態となる。
【0085】そしてこのような形状測定装置では、測定
された傾斜角分布に基づき、光学面の曲率半径分布およ
び/または曲率分布を演算により算出する形状測定方法
(請求項3)が実施されることになる。
【0086】上記のように、X,Yの2軸方向に対し、
それぞれ独立した傾斜角分布:θ(X,Y)、θ
(X,Y)を測定することは、被検物0の光学面SF
の曲率が2軸方向に異なる場合に特に有効である。
【0087】レンズ面の傾斜角は、光学的には「射出光
線の進行方向を決定する重要なファクタ」であるが、こ
の発明の測定方法・装置によれば上記の如くして直接測
定できる。また、光学面全体が偏心していると、傾斜角
分布の測定結果が、設計値に対してバイアス成分をもつ
が、上記の如くして「基準に対するレンズ全体の偏心
量」も測定できる。
【0088】ところで、被検物0が光走査装置に用いら
れるfθレンズ等の走査レンズの場合、その光学性能を
表す最も直截的な尺度は光学面の「曲率もしくは曲率半
径を入射ビーム径内で平均した、平均曲率あるいは平均
曲率半径の分布、即ち、平均曲率分布もしくは平均曲率
半径分布」である。
【0089】このような平均曲率分布あるいは平均曲率
半径分布は、上に説明した曲率分布や曲率半径分布が分
かれば、これらに対して平均化演算を行うことにより得
ることができる。しかし、そのような手順を踏まなくて
も、傾斜角分布から直接的に算出することもできる。
【0090】傾斜角分布から曲率分布もしくは曲率半径
分布を算出し、これら曲率分布等から平均曲率分布等を
算出すると、実測される傾斜角分布に対し、演算走査が
繰り返されるため、演算工程での誤差が集積される虞が
あるが、傾斜角分布から直接に平均曲率分布等を算出で
きれば、このような誤差の積み重ねを回避することがで
きる。
【0091】簡単のために、光学面の形状を座標:Xの
みの関数:Z(X)として説明すると、座標:Xの区間:
[a,b]内における平均曲率:<C(a:b)>は、
定義により、 <C(a:b)>=∫abC(X)dX/(b―a) (12) である。なお「∫ab」は、積分の上限がbで下限がa
であることを表す。
【0092】式(10)を、Xのみの変数に簡単化して、 C(X)=1/R(X)=(dZ/dX)/{1+(dZ/dX)}3/2 (13) として、上記(12)式に代入し、積分を実行すると、次ぎ
の(14)式が得られる。
【0093】 <C(a:b)> =[{Z’(b)/√(1+Z’(b))}−{Z’(a)/√(1+Z’(a))}]/(b―a) (14) ここに、Z’(a)=(dZ/dX)X=a、Z’(b)=(d
Z/dX)X=bである。
【0094】dZ/dX=tanθ(X)であるから、(1
4)式を用いることにより、区間:[a,b]内における
平均曲率:<C(a:b)>は、傾斜角分布:θ(X)
から容易に算出できることになる。
【0095】ここで、a=X−B/2、b=X+B/
2とし、パラメータ:Bとして「走査光学系の光学面に
入射する偏向ビームのビーム直径」を用いれば、当該光
学面に入射するビームのX=Xにおける「平均曲率」が
求められる。Xを偏向ビームの入射領域に亘って変化
させれば「平均曲率分布」が得られる。
【0096】上記平均曲率:<C(a:b)>に対応す
る平均曲率半径:<R(a:b)>は、定義によって<
R(a:b)>=1/<C(a:b)>により算出する
ことができる。Z=Z(X,Y)の場合も、上記と同様
にして平均曲率分布や、平均曲率半径分布を算出するこ
とができる。
【0097】即ち、図1に実施の形態を説明した形状測
定装置において、制御演算手段20で上記の平均曲率分
布や平均曲率半径分布を演算算出するようにしたもの
は、請求項20記載の形状測定装置の実施の1形態とな
る。そして、このような実施の形態では「測定された傾
斜角分布に基づき、光学面の平均曲率半径分布および/
または平均曲率分布を演算により算出する」という請求
項4記載の形状測定方法が実施される。
【0098】被検物0が試作レンズであるような場合、
測定対象となる光学面の形状データは、設計値として予
め知られている。従って、このような場合、設計データ
から光学面の形状データを予め、制御演算手段20に入
力しておき、上に説明したようにして実測される傾斜角
分布から得られる実際の光学面形状との差を演算するこ
とにより、試作レンズにおける光学面の形状誤差を容易
に知ることができる。
【0099】簡単のために、被検物の光学面の形状がZ
(X)である場合、傾斜角分布:θ(X)が知れると、この
傾斜角分布は、光学面の1次微分:dZ/dXと、関
係:dZ/dX=tanθ(X)で結ばれているから、傾
斜角分布:θ(X)からtanθ(X)を求め、これに対応
する設計上のdZ/dX(設計データから得られる)と
の差:ΔZ’(X)=dZ/dX―dZ/dXを、変
数:Xで積分した ΔZ=∫ΔZ’ (X)dX (15) を求めれば、これが「形状誤差」を与える。このように
して、μmオーダーの精度で、nmオーダーの「光学面
のうねり(空間的に周期性をもった形状誤差)」を測定
することが可能である。
【0100】このようにして知られた形状誤差に基づ
き、例えば、レンズ面成形用の金型の面を修正するなど
して、容易に「設計データにより近い形状の光学面」を
形成することが可能になる。測定対象としての被検物の
光学面を「金型面」として、上述の如くして形状測定を
行い、形状誤差を求めれば、設計上の金型面と実際の金
型面との差を直截的に知ることもできる。
【0101】即ち、図1の実施の形態において、制御演
算手段20が上記の「形状誤差」を演算できるようにし
たものは、請求項19記載の形状測定装置の実施の1形
態となるのであり、かかる形状測定装置では「被検物の
光学面の設計データと、実測結果との比較により、光学
面の形状誤差を演算算出する」という請求項8記載の形
状測定方法が実施されることになる。
【0102】また、図1に実施の形態を示した形状測定
装置による測定の際には、被検物0の光学面SFと、こ
の光学面にビームを照射する光学系10、12と、光学
面による反射光を受光する受光手段16との相対的な位
置関係が、制御手段20により自動的に制御されている
(請求項10)。
【0103】図2は、請求項14記載の形状測定装置の
実施の1形態を、特徴部分のみ説明する図である。
【0104】図1に即して説明した実施の形態におい
て、反射光が受光装置16の受光面に入射する位置を検
出できるためには、受光装置16の受光面上に反射光が
形成するスポットの大きさが、受光面の大きさより小さ
くなければならない。
【0105】光学面が「平面に近い形状」や「緩い凹面
や緩い凸面」であれば、光学面に照射ビームとして実質
的な平行光束を照射しても、反射光の発散の程度は小さ
く、受光装置16の受光面で十分に受光することができ
るが、光学面が凸面である場合、その曲率半径が小さく
なるに従い、反射光の発散の程度が大きくなり、受光装
置16の受光面で反射光を受光しきれない場合が生じて
しまう。
【0106】請求項14記載の形状測定装置では、この
ような状況に対して適切に対処するために、光学ユニッ
トに「光学面に照射されるビームの光学面位置でのビー
ム径および/または波面曲率半径を変化させる機能」を
持たせている。このようにビーム径や波面曲率半径を、
光学面の曲率に応じて調整することにより、反射光の発
散の程度を制御でき、受光装置16の受光面で常に適正
に反射光を受光することが可能になる。
【0107】図2に示す実施の形態においては、光学ユ
ニット12Aに「光学面に照射されるビームの光学面位
置でのビーム径および波面曲率半径を変化させる機能」
を持たせている。
【0108】図2(a)において、光源10から放射され
たレーザ光(平行ビーム)は、光学ユニット12Aに入
射すると、先ず正レンズ121により集光されてピンホ
ール122を通過する。次いで、コリメートレンズ12
3を透過することにより平行ビームにコリメートされ
る。コリメートレンズ123は焦点距離可変のズーム機
構を有し、射出ビームのビーム径を変化させることがで
きる。
【0109】コリメートレンズ123から射出した平行
ビームは、アパーチャ124の開口を通過し、レンズ1
25により集光ビームに変換されて被検物0の光学面S
Fに照射される。
【0110】レンズ125の焦点距離:fに対し、図示
の距離:l3(レンズ125と光学面SFとの距離)を
調整することにより、光学面SF上に所望の波面曲率半
径を生成できる。
【0111】図においては、単一のレンズ125を示し
ているが、焦点距離の異なる複数種のレンズ(正レンズ
・負レンズ)を、レンズ125とともに、例えばレボル
バ式に切り換えられる構成とすれば、被検物0の光学面
形状(曲率)の広い範囲に応じて、適切な正レンズを選
択することができる。
【0112】図2の例では、被検物0の光学面SFが凸
面であるので、光学面を照射するビームの波面を「光学
面SFと同じ向きの凸の波面」としている。光学面が凹
面の場合には「光学面に向って凸の波面」とするのが良
く、この場合は、レンズ125を、l3>fを満足する
ように配置するか、あるいは、レンズ125として負レ
ンズを用いればよい。
【0113】図2の実施の形態において、受光装置16
の受光面上に反射光が形成する光スポットのスポット径
は、以下のように求めることができる。
【0114】(a)レンズ125に入射する直前のビーム
の波面曲率半径:Rとレンズ125の焦点距離:fから
式: (1/R’)=(1/R)−(1/f) (16) により、レンズ125を透過直後のビームの波面曲率半
径:R’を算出する。
【0115】この波面曲率半径:R’と、ガウスビーム
のビーム半径:wとにより、ビームウエスト半径:w
を、式: w=w/√{1+(πw/λR’)} (17) により算出し、ビームウエスト位置zを、式: z=R’/{1+(λR’/πw)} (18) により算出する。なお、λはビームの波長である。
【0116】すると、ビームウエスト位置:zから距
離:zだけ離れた位置におけるビーム半径:w(z)は、
式: w(z)=w [1+(λz/πw )} (19) を満足し、ビームウエスト位置:zから距離:zだけ
離れた位置における波面曲率半径:R(z)は、式: R(z)=z{1+(πw /λz)} (20) を満足する。従って、(19)からw(z)をもとめ、(20)式
により、波面曲率半径:R(z)を求めることができる。
【0117】このR(z)において、zとして、光学面S
Fの位置のz座標を与えたものは、光学面SFに入射す
るビームの光学面SFの位置における波面曲率半径であ
り、この波面曲率半径を「Rin」と書くことにする(図
2(b)参照)。また、同図に示すように、光学面SF
の(ビーム入射位置における)曲率半径を「Rm」とし、
光学面SFにより反射された反射光の反射直後の波面曲
率半径を「Rout」とすると、これら曲率半径:Rin、
Rm、Routの間には、関係: (1/Rin)+(1/Rout)=1/Rm (21) が成り立つので、この式に従って、反射光の上記波面曲
率半径:Routを算出することができる。この波面曲率
半径:Routが知れると、あとは、光学面SFと受光装
置16の受光面との距離:l4が分かれば、受光面上に
おける反射光のスポットの大きさを知ることができる。
【0118】1例として、光学面SFのビーム照射位置
部分が「曲率半径:Rm=200mmの凸面」である場
合、波長:λ=633nmの平行ビームがレンズ125
にビーム半径:w=0.5mmで入射するものとし、レ
ンズ125の焦点距離:f=120mm、レンズ125
と光学面SFとの距離:l3=50mmとすると、光学
面SFに入射するビームの波面曲率半径:Rin=70m
m、ビーム半径:w=0.29mmとなり、受光装置1
6の受光面までの距離:l4(=L)=200mmで
は、反射光のスポット径は0.29mmとなる。
【0119】このように形成される反射光の光スポット
の入射位置を制御演算手段(コンピュータ)により重心
位置として算出して決定する。受光装置のCCDのピッ
チは数μmであるので、重心位置を算出することでその
1/10程度すなわちサブミクロンの分解能を得ること
ができる。
【0120】波面曲率半径:Routが、光学面SFと受
光面との距離l4に等しければ、受光面上で反射光のス
ポット径は最小となり、最も良い。しかし、光学面の曲
率半径:Rmや、距離:l4も測定中に異なる場合があ
るので、上記光スポットは受光面から「はみ出さない」
程度の大きさであれば良い。
【0121】受光面上の光スポットの強度分布から、反
射光の入射位置を重心解析で求めるには、受光面上の光
スポット半径は、例えば0.5mm以下であることが望
ましい。この場合(19)式より、ビームウエスト半径:w
が0.01mmでは、受光面の位置に対する許容範囲
(上記距離:l4に対する許容範囲)は±25mm、ビ
ームウエスト半径:wが0.1mmのとき上記許容範
囲は±243mm、ビームウエスト半径:wが0.2
mmのとき許容範囲は±455mmとなり、この許容範
囲内に受光面が位置していれば、上記光スポット半径:
0.5mm以下を達成できる。
【0122】「反射光の入射位置の位置決め」をより高
精度に行うため、受光面上での光スポット半径を0.2
5mm以下とすると、ビームウエスト半径:wが0.
01mmのとき許容範囲は±12mm、ビームウエスト
半径:wが0.1mmのとき許容範囲は±114m
m、ビームウエスト半径:wが0.2mmのとき許容
範囲は±149mmとなる。
【0123】また、レンズ125と光学面SFとの距
離:l3が、45〜60mmの範囲で変化すると、ビー
ムウエスト位置は受光面から−74mm〜21mmの範
囲で大きく変化するが、ビーム直径の変化の範囲は0.
29〜0.35mm程度であり、上記入射位置を決定す
る精度には殆ど影響しない。従って、距離:l3の変動
の範囲が15mm以内であれば傾斜角分布の精度には実
質的な影響はない。
【0124】上記の説明に従うと、例えば「レンズ12
5に入射する直前のビーム半径が0.5mm程度」の場
合、このビーム半径は、He−Neレーザ等のガスレー
ザの出射直後のビーム径に相当し、このような場合、図
2(a)における光学ユニット12Aにおけるレンズ12
1、123は不要となる。従って、学ユニットはレンズ
125のみでも実現できるから、光学ユニットは最小限
1枚のレンズで構成することができる(図1は、この場
合を示している)。
【0125】図2に即して上に説明した形状測定装置は
従って、光学ユニット12Aが「光学面SFに照射され
るビームの光学面位置での波面曲率半径を変化させる機
能」を持ち(請求項14)、請求項5記載の測定方法が実
施される。
【0126】次の例として、被検物0の光学面SFが、
曲率半径:Rm=25mmの凸面の場合を考える。この
場合には、前記距離:l3をどのように変えても、受光
面上でのスポット径を1mm以下にできない。これは、
小さな波面曲率半径:Rinを作ることができないためで
ある。
【0127】この場合に対処する方法としては、以下の
2方法が考えられる。第1の方法は、光学面SF上に照
射されるビームの半径を、光学面状において3mmに変
更する方法である。この場合、距離:l3=108mm
とすると、波面曲率半径:Routは11.8mmとな
り、受光面上のスポット径は0.34mmとなる。
【0128】第2の方法は、レンズ125として、焦点
距離:f=25mmのものを用いる方法である。距離:
l3=13.2mmとすると、波面曲率半径:Routは
12.0mmとなり、受光面上のスポット径は0.34
mmとなる。
【0129】即ち、このようにする場合は、光学ユニッ
トは、光学面に照射されるビームの光学面位置でのビー
ム径を変化させる機能を持つことになり(請求項14)、
請求項5記載の方法が実施されることになる。
【0130】形状測定の対象である光学面の曲率が、X
方向とY方向とで異なると、受光面上に入射する反射光
のスポット形状が、例えば図2(c)に示すような具合
に楕円形状となる。この場合、1方向で「ビームが細
く」なるように光学系を調整し、1方向(例えば、X方
向)の測定を行い、Y方向の曲率半径の測定は、再度光
学系を調整し、この方向のスポット径が小さくなるよう
にして測定を行うと良い。
【0131】このようにする代わりに、光学ユニット1
2Aに「シリンダレンズ等のアナモフィックレンズ」を
付加して、受光面上のスポット径上を「略円形状」にす
るようにしても良く、この場合には、2軸方向を同時に
測定できる(請求項18、6、7)。
【0132】具体的には、レンズ125を、1方向(X
方向)に関しては、前述の説明のようにして焦点距離:
fと距離:l3を設計し、他の方向(Y方向)に関して
は、Y方向に曲率を有するをシリンダレンズを付加的に
配置して補正を行うようにすればよい。照射ビームの径
をX、Y方向で変えたい場合は、アパーチャ124の開
口部に矩形開口を用いても良い。
【0133】先に説明した図1の実施の形態の場合、光
学面SFの傾斜角:θが0に近いと、光学面SFによる
反射光の反射角:2θも小さく、受光装置の位置と光源
・光学ユニットの配置位置とが相互に干渉しあうので、
これら相互を分離する必要がある。
【0134】この目的のためには、例えば、図3に要部
を示す実施の形態のように、光学ユニット12からのビ
ームを、ハーフミラー等のビームスプリッタ30を介し
て被検物0の光学面SFに照射させ、光学面SFによる
反射光をビームスプリッタ30を介して受光手段の受光
装置16に導くようにしてもよいし(請求項15)、図4
に要部を示す実施の形態のように、保持手段14Aとし
て「被検物0の光学面SFを、照射されるビームの入射
方向に対して所望の角だけ傾ける機能」を有するものを
用いてもよい(請求項16)。
【0135】図4のように、被検物0の光学面SFを照
射ビームに対して相対的に傾けると、傾斜角の値自体が
変わってくるが、最終的には、傾斜角の変化量が曲率等
の光学性能に影響を与えるファクタとなるので実用的な
問題はない。上に説明したのは、光学面における傾斜角
が微小な場合であったが、逆に光学面の傾斜角が45度
を越えると、反射光は受光装置の受光面に入射しない。
このような場合にも、被検物の光学面を傾けて測定する
ことが有効である。
【0136】図5は、請求項17記載の形状測定装置
の、実施の1形態の特徴部分を説明するための図であ
る。請求項17記載の形状測定装置は、受光手段が、被
検物0の光学面SFからの反射光の位置座標を、少なく
とも2カ所で測定することを特徴とする。
【0137】図5の実施の形態において、(a)はxz面
内で見た光学配置、(b)はyz面で見た光学配置であ
る。反射光を2カ所で測定するため、受光手段に、受光
装置16に加えて第2の受光装置17を配置している。
受光装置16、17とも、図示されない変位手段により
xy面内で変位可能である。なお、図5において、符号
HMはハーフミラーを示し、符号BMはハーフミラーに
入射する照射用のビームを示している。
【0138】図5の実施の形態において、第2の受光装
置17は「透過型フォトセンサ」である。このため、光
学面SFによる反射光は、受光装置17を透過して受光
装置17に入射する。受光装置17の透過位置が重心解
析により決定される。このように、反射光の光路上の2
点の座標を測定することにより、反射光の方向ベクトル
を一義的に特定でき、図1の実施の形態に適用した場
合、レンズ125と光学面SFとの距離:Lが不明で
も、傾斜角を測定できる。
【0139】なお、図3〜図5の実施の形態において
も、図2に即して説明した実施の形態の場合と同様、被
検物の光学面に照射されるビームの、光学面照射位置に
おけるビーム径および/または波面曲率半径を調整し、
あるいは、被検物の光学面に照射されるビームの波面を
アナモフィックな波面とすることができることは言うま
でもない。
【0140】図6及び図7に測定の実測値の例を示す。
図6は、光学面をXZ面で(仮想的に)切断したある断面
における曲率半径分布を示している。図7は、ある光学
面につき、2次元的な曲率半径分布を3次元俯瞰図とし
て示したものである。
【0141】図6に示す曲率半径分布は、光学性能、特
に結像位置に直結する物理量であるが、この曲率半径が
どのように分布しているかが一目でわかる。因みに、こ
の光学面では、周辺で曲率が緩くなっているのがわか
る。図7では、光学面全体の曲率半径分布が俯瞰でき、
この例ではY方向に対して、X方向に曲率半径が大きく
変化しているのが一目でわかる。
【0142】上に説明した実施の形態において、形状測
定装置の各部の制御や演算は,制御演算手段20で行わ
れ、制御演算手段20は具体的にはコンピュータ等であ
る。
【0143】このような場合、コンピュータとして実現
される制御演算手段20における各制御をプログラム化
して、CD等の記録媒体に記録することができる。
【0144】図8に示すように、この記録媒体には、セ
ットされた被検物に対する測定開始状態を実現する開始
ステップ:ST1と、光源からビームを放射させ、受光
手段の受光出力に応じて所定の演算を行い、傾斜角を演
算算出する工程と、被検物に対する次の測定状態の実現
とを繰り返して、所望の測定領域における傾斜角分布を
求める測定ステップ:ST2と、測定ステップで求めら
れた結果を表示する表示ステップ:ST3とが、プログ
ラムとして記録される。
【0145】開始ステップ:ST1には、被検物を保持
手段にセットすべき旨の表示を行い、それに応じて被検
物がセットされると、被検物の光学面の設計データを入
力するべき旨の表示を行い、設計データの入力が行われ
ると被検物を測定開始ポジションに位置させる工程が、
制御プログラムとして記録される。
【0146】測定ステップ:ST2には、上の実施の各
形態で説明したようなプロセス、即ち、照射ビームに対
する被検物の変位、受光装置の変位、光源の点滅、受光
装置からの出力に基づく重心解析、傾斜角の算出、照射
ビームの波面曲率半径やビーム径の調整、曲率半径分布
や曲率分布の演算算出、平均曲率分布や平均曲率半径分
布の算出、さらには光学面の形状誤差の算出等を行う工
程が、プログラム化されて記録される。
【0147】そして、表示ステップ:ST3には、測定
ステップ:ST2において、演算された各種の測定結果
を所定のアウトプット様式(数値データや、図6、図7
のようなイメージデータ等)で表示する工程が、プログ
ラム化されて記録される。
【0148】従って例えば、制御演算装置としてコンピ
ュータを用い、図1のようなハードウエアを構成し、上
記記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータに読
み込ませれば、この発明の形状測定装置を構成すること
ができ、この発明の形状測定方法を実施することができ
る。
【0149】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明によれ
ば、新規な形状測定方法・形状測定装置および記録媒体
を実現できる。
【0150】この発明の測定方法・装置では、従来の3
次元座標測定と異なり、光学面の光学性能に直接関係す
る傾斜角分布を測定し、曲率分布等を演算算出するの
で、ゆるい精度でも高精度測定が可能である。また、請
求項2の測定方法や請求項12の測定装置では、光学面
からの反射光が、光束形態を保存しつつ受光手段の受光
面に受光されるので、「光学面から受光手段に至る光路
上にレンズ等がある場合」と異なり、測定精度がレンズ
等の性能に依存することがなく、精度の良い測定が可能
である。
【0151】また、この発明の記録媒体には、この発明
の形状測定方法の実施の工程がプログラム化されて記録
されているので、形状測定装置のハードウエアを用意さ
えすれば、このハードウエアを記録媒体に記録されたプ
ログラムで制御するのみで、この方法の形状測定方法を
実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】形状測定装置の実施の1形態を説明するための
図である。
【図2】形状測定装置の実施の別形態を特徴部分のみ説
明するための図である。
【図3】形状測定装置の実施の他の形態を特徴部分のみ
説明するための図である。
【図4】形状測定装置の実施の他の形態を特徴部分のみ
説明するための図である。
【図5】形状測定装置の実施の他の形態を特徴部分のみ
説明するための図である。
【図6】この発明の形状測定装置で実測された曲率半径
分布の1例を示す図である。
【図7】この発明の形状測定装置で実測された曲率半径
分布の1例を3次元俯瞰図として示す図である。
【図8】記録媒体に記録されるステップを説明するため
の図である。
【符号の説明】
0 被検物 SF 光学面 10 光源 12 光学ユニット 16 受光装置

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源から出射したビームを被検物の光学面
    に照射し、上記光学面からの反射光を、受光手段の受光
    面に入射させ、上記受光手段により受光して、上記反射
    光の反射角を計測することにより、上記光学面の傾斜角
    分布を測定することを特徴とする光学面の形状測定方
    法。
  2. 【請求項2】光源から出射したビームを被検物の光学面
    に照射し、上記光学面からの反射光を、光束形態を保存
    しつつ受光手段の受光面に入射させ、上記受光手段によ
    り受光して、上記反射光の反射角を計測することによ
    り、上記光学面の傾斜角分布を測定することを特徴とす
    る光学面の形状測定方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の形状測定方法にお
    いて、 測定された傾斜角分布に基づき、光学面の曲率半径分布
    および/または曲率分布を演算により算出することを特
    徴とする形状測定方法。
  4. 【請求項4】請求項1または2または3記載の形状測定
    方法において、 測定された傾斜角分布に基づき、光学面の平均曲率半径
    分布および/または平均曲率分布を演算により算出する
    ことを特徴とする形状測定方法。
  5. 【請求項5】請求項1または2または3または4記載の
    形状測定方法において、 被検物の光学面に照射されるビームの、光学面照射位置
    におけるビーム径および/または波面曲率半径を調整す
    ることを特徴とする形状測定方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の任意1の1に記載の形状測定方法におい
    て、被検物の光学面に照射されるビームの波面をアナモ
    フィックな波面とすることを特徴とする形状測定方法。
  7. 【請求項7】請求項1〜6の任意の1に記載の形状測定
    方法において、 被検物の光学面の、2軸方向に対する独立した傾斜角分
    布を測定することを特徴とする形状測定方法。
  8. 【請求項8】請求項1〜7の任意の1に記載の形状測定
    方法において、 被検物の光学面の設計データと、実測結果との比較によ
    り、上記光学面の形状誤差を演算算出することを特徴と
    する形状測定方法。
  9. 【請求項9】請求項1〜8の任意の1に記載の形状測定
    方法において、 受光手段の受光する反射光の重心を演算して、演算され
    た重心の位置を上記反射光の受光手段への入射位置とす
    ることを特徴とする形状測定方法。
  10. 【請求項10】請求項1〜9の任意の1に記載の形状測
    定方法において、 被検物の光学面と、この光学面にビームを照射する光学
    系と、上記光学面による反射光を受光する受光手段との
    相対的な位置関係を、制御手段により自動的に制御する
    ことを特徴とする形状測定方法。
  11. 【請求項11】請求項1記載の形状測定方法を実施する
    装置であって、 被検物を保持する保持手段と、 光源と、 この光源から射出させたビームを被検物の光学面に照射
    する光学ユニットと、 上記光学面により反射された反射光を受光する受光手段
    と、 上記被検物の光学面への、上記ビームの入射位置を相対
    的に変位させる変位手段と、 上記受光手段により受光された反射光の位置と、上記光
    学面と、上記ビームとの位置関係とに基づき、上記光学
    面の傾斜角分布を演算算出する演算手段とを有すること
    を特徴とする形状測定装置。
  12. 【請求項12】請求項2記載の形状測定方法を実施する
    装置であって、 被検物を保持する保持手段と、 光源と、 この光源から射出させたビームを被検物の光学面に照射
    する光学ユニットと、 上記光学面により反射された反射光を直截的に受光する
    受光手段と、 上記被検物の光学面への、上記ビームの入射位置を相対
    的に変位させる変位手段と、 上記受光手段により受光された反射光の位置と、上記光
    学面と、上記ビームとの位置関係とに基づき、上記光学
    面の傾斜角分布を演算算出する演算手段とを有すること
    を特徴とする形状測定装置。
  13. 【請求項13】請求項11または12記載の形状測定装
    置において、 変位手段が、光学面へのビームの入射位置を変位させつ
    つ、受光手段の位置を変位させることを特徴とする形状
    測定装置。
  14. 【請求項14】請求項11または12または13記載の
    形状測定装置において、 光学ユニットが、光学面に照射されるビームの光学面位
    置でのビーム径および/または波面曲率半径を変化させ
    る機能を持つことを特徴とする形状測定装置。
  15. 【請求項15】請求項11〜14の任意の1に記載の形
    状測定装置において、 光学ユニットからのビームをビームスプリッタを介して
    被検物の光学面に照射させ、上記光学面による反射光を
    上記ビームスプリッタを介して受光手段に導くことを特
    徴とする形状測定装置。
  16. 【請求項16】請求項11〜14の任意の1に記載の形
    状測定装置において、 保持手段が、被検物の光学面を、照射されるビームの入
    射方向に対して所望の角だけ傾ける機能を有することを
    特徴とする形状測定装置。
  17. 【請求項17】請求項11〜16の任意の1に記載の形
    状測定装置において、 受光手段が、被検物の光学面からの反射光の位置座標
    を、少なくとも2カ所で測定することを特徴とする形状
    測定装置。
  18. 【請求項18】請求項11〜17の任意の1に記載の形
    状測定装置において、 光学ユニットが、照射用のビームにアナモフィックな波
    面を生成するためのアナモフィック光学素子を使用可能
    であることを特徴とする形状測定装置。
  19. 【請求項19】請求項11〜18の任意の1に記載の形
    状測定装置において、 演算手段が、測定された傾斜角分布に基づき、光学面の
    曲率半径分布および/または曲率分布を演算により算出
    する機能を有することを特徴とする形状測定装置。
  20. 【請求項20】請求項11〜19の任意の1に記載の形
    状測定装置において、 演算手段が、測定された傾斜角分布に基づき、光学面の
    平均曲率半径分布および/または平均曲率分布を演算に
    より算出する機能を有することを特徴とする形状測定装
    置。
  21. 【請求項21】請求項11〜20の任意の1に記載の形
    状測定装置において、 演算手段が、予め入力された被検物の光学面の設計デー
    タと、実測結果との比較により、上記光学面の形状誤差
    を演算算出する機能を有することを特徴とする形状測定
    装置。
  22. 【請求項22】請求項11または12記載の形状測定装
    置を制御するためのプログラムを記録した記録媒体であ
    って、 セットされた被検物に対する測定開始状態を実現する開
    始ステップと、 光源からビームを放射させ、受光手段の受光出力に応じ
    て所定の演算を行い、傾斜角を演算算出する工程と、被
    検物に対する次の測定状態の実現とを繰り返して、所望
    の測定領域における傾斜角分布を求める測定ステップ
    と、 測定ステップで求められた結果を表示する表示ステップ
    とを、プログラムとして記録された記録媒体。
  23. 【請求項23】請求項22記載の記録媒体において、 測定ステップが、傾斜角分布に基づき、光学面の曲率半
    径分布および/または曲率分布を演算により算出する工
    程を有することを特徴とする記録媒体。
  24. 【請求項24】請求項22または23記載の記録媒体に
    おいて、 測定ステップが、傾斜角分布に基づき、光学面の平均曲
    率半径分布および/または平均曲率分布を、演算により
    算出する工程を有することを特徴とする記録媒体。
  25. 【請求項25】請求項22〜24の任意の1に記載の形
    状測定方法において、 測定ステップが、予め入力された被検物の光学面の設計
    データと、実測結果との比較により、上記光学面の形状
    誤差を演算算出する工程を有することを特徴とする記録
    媒体。
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