JP2015219175A - 形状測定装置、プローブ、構造物製造システム、及び構造物の製造方法 - Google Patents

形状測定装置、プローブ、構造物製造システム、及び構造物の製造方法 Download PDF

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大輔 北澤
杉山 喜和
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Abstract

【課題】孔部の開口径が小さくかつ深い場合でもプローブを奥深くまで挿入することができ、その内側表面の形状を効率よく取得することが可能な形状測定装置を提供する。
【解決手段】測定対象である孔部Ma内に挿入されるプローブ20と、プローブ20と孔部Maとを相対的に移動させる走査系と、を有し、プローブ20、光源ユニット40と、光源ユニット40からの光が入射されて孔部Maの内面に照射する照明光学系45と、照明された孔部Maの内面の像を形成する結像光学系44と、結像光学系44の像を撮像する撮像素子42と、を含み、かつ、光源ユニット40からの照明光の射出端と撮像素子42とが結像光学系44の光軸に沿って配置され、撮像素子42の画像情報と走査系の走査情報とにより孔部Maの内面の位置情報を算出する演算処理部を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、形状測定装置、プローブ、構造物製造システム、及び構造物の製造方法に関する。
管等の孔部の内面を測定対象とし、その内面にパターンを投影して、内面に投影されたパターンの画像を取得することにより、その内面の形状(位置情報)を非接触で測定可能な形状測定装置が知られている。この種の形状測定装置は、例えば、孔部内に挿入されるプローブと、このプローブと孔部(測定対象)とを相対的に移動させる走査系と、プローブによる撮像結果と走査系の走査結果とを用いて孔部の内面の形状を算出する演算処理部と、を有している。プローブは、孔部の内面を照明するとともに、照明された内面の像を形成してその像を撮像する構成が採用されている(例えば、特許文献1参照)。
米国特許出願公開第2009/0237677号明細書
上記したプローブには、測定対象の孔部の内面にパターンを投影するための投影光学系や、パターンの像を形成するための結像光学系、その像を撮像するための撮像部などが収容されている。例えば、投影光学系と結像光学系とが同軸に配置される場合、撮像部と光源が干渉しないようにするために、分岐光学系などを用い、光源または撮像部のどちらか一方の光路を分岐させる必要がある。それゆえ、光源からの光路と撮像部への光路の少なくとも一方が、投影光学系と結像光学系が同軸となっている部分に対して、偏心した位置に設ける必要があり、穴プローブとしてはその軸方向に対して、外側に突出した部分が必要になる。従って、測定対象となる孔部の開口径が小さくかつその孔部が深い場合は、外側に突出した光源または撮像部または、それらのいずれかへの光路を形成する部分がじゃまとなり、孔部の奥深くまでプローブを挿入できないといった問題を有している。
本発明の態様では、孔部の開口径が小さくかつその孔部が深い場合でもプローブを奥深くまで挿入することができ、その内面の形状を効率よく取得することが可能な形状測定装置、プローブ、構造物製造システム、及び構造物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1態様によれば、測定対象である孔部内に挿入されるプローブと、プローブと孔部とを相対的に移動させる走査系と、を有し、プローブは、光源ユニットと、光源ユニットからの光が入射されて孔部の内面に照射する照明光学系と、照明された孔部の内面の像を形成する結像光学系と、結像光学系の像を撮像する撮像素子と、を含み、かつ、光源ユニットからの照明光の射出端と及び撮像素子が結像光学系の光軸に沿って配置され、撮像素子の画像情報と走査系の走査情報とにより孔部の内面の位置情報を算出する演算処理部を備える形状測定装置が提供される。
本発明の第2態様によれば、光源と、撮像素子と、測定対象である孔部内に挿入されるプローブと、プローブと孔部とを相対的に移動させる走査系と、撮像素子の画像情報と走査系の走査情報とにより孔部の内面の位置情報を算出する演算処理部と、を有し、プローブは、光源からの光が入射されて孔部の内面に環状照明光として照射し、かつ、環状照明光により照明された孔部の内面の像を生成する光学系を含み、光源と光学系との間、または光学系と撮像素子との間に光ファイバが配置される形状測定装置が提供される。
本発明の第3態様によれば、測定対象である孔部内に挿入されるプローブであって、光源ユニットと、光源ユニットからの光が入射されて孔部の内面に照射する照明光学系と、照明された孔部の内面の像を形成する結像光学系と、結像光学系の像を撮像する撮像素子と、を含み、かつ、光源ユニットからの照明光の射出端と撮像素子とが結像光学系の光軸に沿って配置されるプローブが提供される。
本発明の第4態様によれば、構造物の形状に関する設計情報を作製する設計装置と、設計情報に基づいて構造物を作製する成形装置と、作製された構造物の形状を測定する、本発明の第1態様又は本発明の第2態様に従う形状測定装置と、形状測定装置によって得られた構造物の形状に関する形状情報と設計情報とを比較する検査装置と、を含む構造物製造システムが提供される。
本発明の第5態様によれば、構造物の形状に関する設計情報を作成することと、設計情報に基づいて構造物を形成することと、本発明の第1態様又は本発明の第2態様に従う形状測定装置を用いて構造物の形状を測定することと、測定の結果と設計情報とを比較することと、を含む構造物の製造方法が提供される。
本発明の態様によれば、孔部の開口径が小さくかつ深い場合でもプローブを奥深くまで挿入することができ、内側表面の形状を効率よく取得することができる。
第1実施形態に係る測定装置の外観を示す図である。 光学プローブの外観を示す斜視図である。 光学プローブの内部構成を示す側面図である。 光学プローブの内部構成を示す斜視図である。 撮像素子の構成を示す図である。 光ファイバの構成を示す断面図である。 光学プローブ内の位置関係を示す図である。 第2実施形態に係る光学プローブの内部構成を示す側面図である。 第2実施形態に係る撮像素子の他の構成を示す図である。 第3実施形態に係る光学プローブの内部構成を示す側面図である。 第4実施形態に係る光学プローブの内部構成を示す側面図である。 第4実施形態に係る撮像素子の他の構成を示す図である。 構造物製造システムの構成を示すブロック図である。 構造物製造システムによる処理の流れを示すフローチャートである。 第5実施形態に係る光学プローブの外観を示す斜視図である。 第5実施形態に係る光学プローブの内部構成を示す側面図である。
以下、図面を参照して、形状測定装置、光学プローブ(プローブ)、構造物製造システム、及び構造物の製造方法について実施の形態を説明する。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸とも、それぞれ矢印方向を+方向とし、+方向と反対の方向を−方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。また、図面においては実施形態を説明するため、一部分を大きくまたは強調して記載するなど適宜縮尺を変更して表現している。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る形状測定装置100の外観を示す図である。形状測定装置100は、例えば、光切断法を利用して、測定対象である管状の物体Mの孔部Maに関する三次元的な形状を測定する装置である。形状測定装置100は、孔部Maの内面Mbの全部の面または一部の面に関する位置情報を算出する。位置情報は、孔部Maの内面Mb上の点の位置(座標)を含み、その位置情報に基づいて算出された、形状、寸法、凹凸分布、表面粗さ、も含まれる。
図1に示すように、形状測定装置100は、物体Mを保持するステージ装置10と、物体Mの孔部Maに挿入される光学プローブ(プローブ)20と、物体M(孔部Ma)と光学プローブ20とを相対的に移動させる走査系30と、ステージ装置10、光学プローブ20、及び走査系30の動作を統括的に制御する制御部CONTとを備えている。
ステージ装置10は、基台11と、ホルダ12と、を有している。基台11は、例えば床上や作業台上などの水平面に載置される。基台11は、XY平面に平行な上面11aを有している。ホルダ12は、基台11の上面11aに配置されており、孔部Maの開口部分を+Z側へ向けた姿勢で物体Mを保持する。物体Mを保持する構成は、複数の部材で物体Mの端部を挟み込むチャック機構が用いられる。ホルダ12は、例えばX方向、Y方向、Z方向への移動が規制されており、θZ方向に回転可能に設けられている。ホルダ12は、不図示のホルダ駆動系が駆動することによりθZ方向に回転する。ホルダ駆動系は電気モーターなどが用いられ、制御部CONTによって駆動が制御される。
光学プローブ20は、図2に示すように、基端部21と、先端鏡筒22とを有している。光学プローブ20は、物体Mの孔部Maの三次元的な形状に関する情報を取得する。基端部21は、走査系30の一部(プローブ保持部材33)に取り外し可能な状態で保持されている。光学プローブ20は、測定対象である孔部Maの形状に合わせて、複数準備されてもよい。複数の形態としては、例えば、光学プローブ20の全長、外径などの寸法が異なる場合や、光学性能が異なる場合などがある。光学プローブ20は、走査系30に保持されることにより、この走査系30に予め形成されている各種配線と電気的に接続される。先端鏡筒22は、物体Mの孔部Maに挿入される部分であり、基端部21から−Z方向に向けて延びている。なお、光学プローブ20の詳細については後述する。
図1に示すように、走査系30は、支持フレーム31と、移動部材32と、プローブ保持部材33とを有している。走査系30は、これら支持フレーム31、移動部材32及びプローブ保持部材33をそれぞれ移動させて、所定位置に保持させることにより、物体Mの孔部Maに対して光学プローブ20を位置決めする。また、走査系30を駆動することにより、光学プローブ20と物体Mとを相対的に移動させることが可能である。
支持フレーム31は、柱部材31a、31bと、梁部材31cと、を有する。柱部材31a及び柱部材31bは、基台11の上面11aの+Y側及び−Y側に配置され、それぞれが+Z方向に延びるように設けられる。柱部材31aは、基台11の上面11aの−Y側に形成されたX方向のガイド34aに沿って移動可能である。柱部材31bは、同じく上面11aの+Y側に形成されたX方向のガイド34bに沿って移動可能である。柱部材31a及び柱部材31bの上部は、梁部材31cによって連結される。
梁部材31cは、柱部材31aと柱部材31bとの間に架けられており、Y方向に平行に配置されている。これら柱部材31a、31b及び梁部材31cは一体となってX方向に移動可能となっている。柱部材31a、31b及び梁部材31cは、基台11または柱部材31a、31bに設けられた不図示のX方向駆動系によってX方向に移動する。X方向駆動系は、例えば電気モーターなどが用いられ、その駆動は制御部CONTによって制御される。
移動部材32は、梁部材31cに保持される。移動部材32は、梁部材31cの+X側の面に形成されたY方向のガイド35に沿って移動可能に設けられる。移動部材32は、梁部材31cまたは移動部材32に設けられた不図示のY方向駆動系によってY方向に移動する。Y方向駆動系は、例えば電気モーターなどが用いられ、その駆動は制御部CONTによって制御される。
プローブ保持部材33は、移動部材32に設けられる。プローブ保持部材33は、移動部材32の+X側の面に形成されたガイド36に沿って移動可能に設けられる。プローブ保持部材33は、移動部材32またはプローブ保持部材33に設けられた不図示のZ方向駆動系によってZ方向に移動する。Z方向駆動系は、例えば電気モーターなどが用いられ、その駆動は制御部CONTによって制御される。
プローブ保持部材33は、光学プローブ20を保持するための、一つまたは複数の保持部33aを有している。保持部33aは、例えばプローブ保持部材33の−Z側に配置されており、光学プローブ20を保持した際、光学プローブ20の長手方向を孔部Maの形成方向と一致させるようにしている。保持部33aとしては、例えば、光学プローブ20の一部を把持するチャック機構や、光学プローブ20の一部に形成されたネジ部とネジ結合させる受け側ネジ部などが用いられる。光学プローブ20を保持部33aが保持した際、光学プローブ20は、制御部CONTと電気的に接続される。プローブ保持部材33が複数の保持部33aを有する場合、各保持部33aに異なるタイプの光学プローブ20を保持させてもよい。
支持フレーム31、移動部材32、及びプローブ保持部材33は、一体的に組み合わされている。これら支持フレーム31、移動部材32、及びプローブ保持部材33のそれぞれの移動により、プローブ保持部材33に保持された光学プローブ20は、X方向、Y方向、及びZ方向に移動する。例えば、支持フレーム31及び移動部材32を移動させることにより、光学プローブ20のZ方向位置と、ホルダ12に保持された物体Mの孔部MaのZ方向位置とを、位置合わせ可能である。この状態で、プローブ保持部材33を移動させることにより、光学プローブ20は、孔部Maに挿入または離脱する。また、プローブ保持部材33の移動により、光学プローブ20と孔部MAとを相対的に移動させることが可能となっている。
支持フレーム31、移動部材32、及びプローブ保持部材33の移動及び停止位置は、制御部CONTによってX方向駆動系、Y方向駆動系、及びZ方向駆動系を制御することにより決定される。制御部CONTは、支持フレーム31、移動部材32、及びプローブ保持部材33の移動及び停止位置をそれぞれ独立して制御可能である。制御部CONTは、ホルダ駆動系の移動を制御することにより、ホルダ12に保持された物体Mと、光学プローブ20とをθZ方向に相対的に移動させることが可能となっている。
光学プローブ20をθX方向またはθY方向に回転させる場合は、例えば、プローブ保持部材33を移動部材32に対してθX方向またはθY方向に回転可能な構成を採用することにより実現可能である。光学プローブ20のθX方向またはθY方向の回転は、制御部CONTによって制御される。
制御部CONTは、形状測定装置100の各部の動作を制御するものであり、演算処理部50を有する。演算処理部50は、取得した情報から孔部Maの内面Mb等の位置情報(形状)を算出する。制御部CONTは、例えばCPU等を有するコンピュータシステムと、このコンピュータシステムの外部装置との通信を実行可能なインターフェースを含む。なお、制御部CONTは、形状測定装置100の各部の制御に要する各種処理を実行するASIC等の論理回路を含んでいてもよく、コンピュータシステムを含んでいなくてもよい。
制御部CONTには、この制御部CONTに信号を入力可能な入力装置が接続されていてもよい。この入力装置は、キーボード、マウス等の入力機器、あるいはコンピュータシステムの外部の装置からのデータを入力可能な通信装置のうちの1種又は2種以上でもよい。制御部CONTは、液晶表示ディスプレイ等の表示装置を含んでいてもよいし、表示装置と接続されていてもよい。制御部CONTは、形状測定装置100の外部の装置であってもよい。
次に、光学プローブ20の詳細な構成を説明する。
図2は、光学プローブ20の外観を示す斜視図である。図2に示すように、基端部21及び先端鏡筒22は、それぞれ円筒状の外形を有しており、中心軸が同軸となるようにZ方向に並んで配置されている。先端鏡筒22は、後述する光学素子を保持するための鏡筒である。先端鏡筒22は、基端部21に比べて径が小さくなっている。基端部21及び先端鏡筒22の外径は、いずれも物体Mの孔部Maに挿入可能となるように設定されている。先端鏡筒22は、円筒状でZ方向に長く形成されているため、物体Mの孔部Maに挿入することが容易であり、さらに孔部Maの内面と接触した場合でも内面に与える影響が小さい。
先端鏡筒22の−Z側端部には、例えばZ方向に延在する支柱部23と、支柱部23の先端に接続された円板状のミラー保持部24とが設けられている。先端鏡筒22とミラー保持部24との間は、光を透過可能なガラス部材25によって覆われている。ガラス部材25は板状のガラスが円筒状に形成されたものである。このガラス部材25によってミラー保持部24を保持可能である場合は、支柱部23は不要である。支柱部23がない場合は、ガラス部材23を介して取り込む光に影となる部分がないため、影のない撮像が可能である。なお、ガラス部材25が設けられるか否かは任意であり、ガラス部材25が設けられないものでもよい。
図3及び図4は、光学プローブ20の構成を示す模式図であり、図3は側面図、図4は斜視図である。光学プローブ20は、物体Mの孔部Maの内面Mbに光を照射し、内面Mbからの散乱光や反射光、回折光等を用いて内面Mbの像を形成し、その像を撮像することによって内面Mbの形状に関する情報を取得する。
図3及び図4に示すように、光学プローブ20は、光源ユニット40と、撮像素子42と、光ファイバ43と、結像光学系(光学系)44と、照明光学系(光学系)としての円錐状ミラー45と、を備えている。これら光源ユニット40(光源41)、撮像素子42、光ファイバ43、結像光学系44、及び円錐状ミラー45は、その順番でZ方向に一列に並んで配置されている。Z方向は、光軸AXと一致しており、光源ユニット40等は光軸AXに沿って配置されている。
光源ユニット40は、孔部Maの内面Mbを照明する照明光Lを−Z方向に射出する。光源ユニット40は、図3及び図4に示すように、光源41及び電源40aを有している。光源41及び電源40aは、光学プローブ20の基端部21(図2参照)に収容されている。光源41の駆動は、制御部CONTによって制御される。光源41は、照明光Lの射出端41aが光軸AXに沿って配置されており、かつ−Z方向へ向けられている。従って、光源41は、射出端41aから光軸AX方向に沿って(−Z方向に平行に)所定幅を持った光束の照明光Lを射出する。照明光Lとしては、単一波長の光または複数波長を含んだ光のいずれでもよい。
光源41としては、例えば半導体レーザー素子が用いられる。光源41として、半導体レーザー素子に代えて、発光ダイオード(LED)等の固体光源や、ハロゲンランプ等のランプ光源等の各種光源の1種又は2種以上が用いられる構成でもよい。
光源ユニット40は、光ファイバFを含んで構成されてもよい。光ファイバFは、図3に示すように、撮像素子42及び光ファイバ43を貫通して配置される。図4では光ファイバFを削除して記載している。光ファイバFの照明光Lの射出端Faは、光軸AXに沿って配置されており、かつ−Z方向へ向けられている。従って、光源41から射出された照明光Lは、光ファイバFに伝搬された後に射出端Faから−Z方向に結像光学系44に向けて射出される。射出端Faは、図3では光ファイバ43と結像光学系44との間に配置されているが、これに代えて、光源41から結像光学系44までの間であれば、任意に配置可能である。なお、光源ユニット40が光ファイバFを含まない構成では、この光ファイバFは光源ユニット40と結像光学系44との間に配置されたものである。
電源40aは、光源41の+Z側に配置されており、光源41に対して必要な電力を供給する。電源40aは、光学プローブ20の基端部21に収容可能な大きさ、形状のものが用いられ、例えばボタン電池などが用いられる。電源40aが基端部21に収容されることにより、光学プローブ20は電源40aと一体となって移動する。電源40aは、物体Mの孔部Maに進入可能となっている。また、光学プローブ20をプローブ保持部材33に保持させた際に、電源40aを充電装置(不図示)に接続させ、この充電装置によって電源40aを適宜充電させる構成であってもよい。
撮像素子42は、後述する結像光学系44によって形成された内面Mbの像を撮像する。撮像素子42は、Z方向において光源ユニット40と光ファイバ43との間に配置されている。撮像素子42としては、例えばCCDセンサーやCMOSセンサーが用いられる。撮像素子42は、光学プローブ20の基端部21に収容されている。撮像素子42は、XY平面に平行な撮像面42fを有している。撮像面42fは、−Z側に向けられており、光ファイバ43の射出側端面43gに対向している。撮像面42fは、光ファイバ43の射出側端面43gから射出された光が結像する像面に一致して配置されている。撮像素子42は、制御部CONTに接続されており、撮像した画像情報を制御部CONTへ送信する。なお、図中では撮像素子42の画素領域のみを図示している。実際には、撮像素子42を駆動し、信号を出力する回路基板に撮像素子42が実装されている。そのため、撮像素子42は、結像光学系44を構成する光学素子よりも大きい径となる場合が多い。したがって、撮像素子42が設置された基端部21は先端鏡筒22より幅が広くなっている。しかしながら、本実施の形態では、結像光学系44で結像した像を光ファイバ束43により、結像光学系44よりも+Z方向に遠くに配置された撮像素子42に伝送している。そのため、先端鏡筒22の長さをより長くできる。このため、深い穴でも穴の側壁の形状を測定することができる。
もし、先端鏡筒22の長さを維持したまま、結像位置を結像光学系44から離れた位置になるようにすると、バックフォーカル距離が長い結像光学系44を必要とするが、本発明の実施形態ではこのような光学系の制約も少なくすることができる。
撮像素子42は、光源41の射出端41aと対向する部分を含んだ箇所に貫通孔42aが設けられる。貫通孔42aは、光軸AXを含んで形成されている。この貫通孔42aにより、射出端41aから射出される照明光Lは、撮像素子42によって遮られずに撮像素子42の−Z側へ通過可能となる。貫通孔42aは、図4に示すものでは矩形状に形成されているが、これに代えて、円形状、楕円形状、長円形状、矩形以外の多角形状のいずれであってもよい。なお、光源ユニット40として光ファイバFを備える場合は、光ファイバFの少なくとも一部が貫通孔42a内に配置される(図3及び図5参照)。光ファイバFは、撮像素子42の貫通孔42aに対して接触または非接触のいずれであってもよい。
図5は、撮像素子42の撮像面42fの構成を示す図である。
図5に示すように、撮像素子42は、結像光学系44によって形成された内面Mbの像60を撮像する。撮像素子42は、Z方向から見たときに、矩形状に形成された複数の単位撮像素子42bをXY平面において複数接続させることにより構成されている。単位撮像素子42bのそれぞれは、例えばCCDセンサーやCMOSセンサーが用いられる。複数の単位撮像素子42bは、X方向に3列分、Y方向に3列分、それぞれ配置されており、中央の1つが取り除かれて開口された構成となっている。この中央の開口は、上記のように光軸AXを含んだ貫通孔42aである。従って、単位撮像素子42bは、光軸AXの周りに配置されたものである。
単位撮像素子42bの形状については、矩形に限られず多角形(三角形、六角形など)や円形など他の形状ものが適用可能である。また、単位撮像素子42bの配置についても、マトリクス状(格子状)の配置に限られず、千鳥状の配置や、光軸AXを中心とした円周に沿った配置など、他の配置であってもよい。各単位撮像素子42bは、個別に画像を取得する。単位撮像素子42bのそれぞれは、制御部CONTに接続されており、撮像した画像情報を制御部CONTへ送信する。制御部CONTへ送信する際、各単位撮像素子42bの位置情報も併せて送信される。制御部CONTは、各単位撮像素子42bの撮像結果や位置情報を用いて画像合成等の処理を実行する。
単位撮像素子42bのそれぞれは、図5に示すように、像を取得する画素が設けられた撮像領域42cと、撮像領域42cの周辺であって画素を配置できない非撮像領域42dとを構造上有している。したがって、図5のように単位撮像素子42bをXY方向に並べて配置させる構成では、単位撮像素子42bを密着させた場合であっても、撮像領域42cが所定の隙間を空けて配置された状態になる。このため、撮像素子42全体では、像60のうち非撮像領域42dに対応する部分が欠落した画像が取得されることになる。この場合、制御部CONTは、各単位撮像素子42bからの撮像結果から、非撮像領域42dに相当する部分を補完して画像を合成させてもよい。画像の補完は、制御部CONTに備える不図示の記憶部に記憶されたプログラムに基づいてソフトウエア処理により実行される。ただし、制御部CONTによって画像の補完を行うか否かは任意である。
図3及び図4に示すように、光ファイバ43は、Z方向において、撮像素子42と結像光学系44との間に配置され、結像光学系44によって形成された内面Mbの像を撮像素子42に伝搬する。光ファイバ43は、光学プローブ20の先端鏡筒22に収容されている。光ファイバ43は、XY平面に平行な入射側端面43f及び射出側端面43gを有している。入射側端面43fは、−Z側に向けられており、結像光学系44の光学素子44aに対向している。射出側端面43gは、+Z側に向けられており、撮像素子42に対向している。図3では、射出側端面43gが撮像素子42に対して間隔をあけて配置されているが、射出側端面43gを撮像素子42に接触させて配置させてもよい(図7参照)。
光ファイバ43には、貫通孔43aが設けられている。貫通孔43aは、光ファイバ43の入射側端面43fから射出側端面43gにかけてZ方向に貫通するように形成されている。貫通孔43aは、光軸AXを含んで形成されている。貫通孔43aは、光源41からの照明光Lの一部または全部が通過可能となっている。なお、クラッド43dが照明光Lを透過可能であれば、貫通孔43aは設けられていなくてもよい。
図6は、光ファイバ43のXY平面における断面構成を示す模式図である。
図6に示すように、光ファイバ43は、断面形状が多角形状(六角形状)に形成されている。なお、光ファイバ43の断面形状としては、多角形状に限られず、円形、楕円形など、他の形状であってもよい。光ファイバ43の貫通孔43aは、Z方向から見たときに光源41の射出端41aを含むように形成されている。
光ファイバ43としては、例えば、複数のコア(導波路)43cのそれぞれがクラッド43dでおおわれるように一体化された伝送部43bを有する画像伝送用のマルチコア型ファイバが用いられる。光ファイバ43は、複数のコア43cのそれぞれが光を伝搬するので、複数の光ファイバを集合したものである。伝送部43bは、Z方向から見たときに、複数の単位撮像素子42bと重なるように配置されている。光ファイバ43の伝送部43b(複数のコア43c)を介して伝送された画像は、複数の単位撮像素子42bによって分割されて撮像される。
光源ユニット40が光ファイバFを含んで構成されている場合、光ファイバFは、貫通孔43a内に配置される。光ファイバFは、貫通孔43aに対して接触または非接触のいずれでもよい。また、光ファイバFは、光ファイバ43と一体に形成されてもよい。この場合、光ファイバFのクラッドは、光ファイバ43のクラッド43dと同一でもよい。
光ファイバ43は、XY平面において、個々のコア43cの表面に存在する近接場光が隣接したコア43cに実質的に伝搬しない程度の間隔でクラッドが介在するように、コア43cを最密充填するように形成されている。コア43cは均一な間隔で配置されているが、これに代えて、粗密の分布が形成されるように配置されてもよい。光ファイバ43のZ方向の寸法については、例えば、入射側端面43fから入射された孔部Maの像が適切に伝播され、射出側端面43gから出射されて撮像素子42に適切に結像できる任意の長さとすることができる。なお、複数の光ファイバ43を例えばZ方向に配置して、各光ファイバ43で孔部Maの像を伝播した後に撮像素子42に結像させてもよい。
図3及び図4に示すように、結像光学系44は、孔部Maの内面Mbや内面Mcからの散乱光Lb、Lcや、反射光、回折光などを、ガラス部材25を介して取り込み、内面Mbや内面Mcの像を形成する。結像光学系44による像の形成位置には、光ファイバ43の入射側端面43fが配置されている。これにより内面Mbや内面Mcの像は、光ファイバ43内を伝播する。内面Mb、Mcは、孔部Maの内面であって光軸AXからの距離が異なる。内面Mbは、内面Mcより内側に位置している。
結像光学系44は、複数の光学素子44a〜44gがその光軸(例えばレンズ中心)を一致させてZ方向に並べて配置されており、光軸AXを形成している。ただし、光軸AXは、光学素子44a〜44gのうちの少なくとも1つにより形成される。従って、例えば、光学素子44a〜44gのうちの1つで光軸AXを形成し、他の光学素子は、光軸AXからずれたものでもよい。これら光学素子44a〜44gは、光学プローブ20の先端鏡筒22に収容されている。
結像光学系44は、光源41から−Z方向に射出された照明光Lを光軸AXに沿って伝播している。従って、結像光学系44は、光源41からの照明光Lを孔部Maの内面Mb等に照射するための照明光学系の一部である。ただし、照明光Lは、光学素子44a〜44gの光軸とその近傍を通過するため、各光学素子44a〜44gが有する屈折力等による影響が小さく、照明光Lが光軸AXを外れることや、光束の幅が大きく変化することはない。
光学素子44a〜44gは、レンズ群を構成する光学素子44a、44b、44cと、同じくレンズ群を構成する光学素子44d、44e、44fと、これらレンズ群の間に配置された開口絞りとしての光学素子44gと、が含まれている。光学素子44a〜44cと、光学素子44d〜44fとは、光学素子(開口絞り)44gに関して対称的に設けられている。光学素子44a〜44cは、光学素子(開口絞り)44gに対して出射側に配置される。光学素子44d〜44fは、光学素子(開口絞り)44gに対して入射側に配置される。光学素子(開口絞り)44gは、結像光学系44の瞳面に配置される。結像光学系44の結像位置は、光学素子44d〜44fのうち一部または全部を光軸AX方向に移動させることで調整される。
光学素子44fは、孔部Maの内面Mbや内面Mcからの散乱光Lb、Lc等を取得するための広角レンズであり、光学素子44a〜44gのうち最も先端側(−Z側)に配置され、いわゆる先玉レンズとして用いられる。光学素子44fとして広角レンズが用いられることにより、内面Mb等への照明光Lの照射位置から離れることなく、散乱光Lb等を容易に取り込むことができる。
結像光学系44は、内面MbまたはMcの形状に対して縮小して結像する縮小光学系が用いられる。縮小光学系が用いられることにより、内面Mb等の像が小さくなるため、撮像素子42を小さくすることができる。ガラス部材25は、散乱光Lb、Lcの方向をシフトさせて光学素子44fに入射させる。このガラス部材25は、結像光学系44に含めてもよい。
円錐状ミラー45は、図3及び図4に示すように、光源41から射出された照明光Lを孔部Maの内面Mb、Mcへ向けて反射する。円錐状ミラー45は、頂点45aが+Z側に向けられ、かつ、光軸AX上に位置するように配置されている。従って、円錐状ミラー45は、照明光Lを頂点45a近傍の表面で反射する。これにより、反射した光は光軸AXに対して直交するXY面に沿って進み、環状照明光Laを形成する。内面Mb等は、この環状照明光Laによって照明される。
図7は、結像光学系44、光ファイバ43、及び撮像素子42の位置関係を模式的に示す図である。図7に示すように、結像光学系44の結像面S1では、結像光学系44に取り込まれた散乱光Lbや散乱光Lcによって像が形成される。光ファイバ43は、入射側端面43fが結像面S1に一致するように配置される。入射側端面43fは、光軸AXを含んだ中心部分を囲むように配置される。結像面S1において光軸AX付近には内面Mb等の像は形成されないため、入射側端面43fを配置させる必要はない。これにより、光ファイバ43を効率的に配置させることができる。
光ファイバ43の複数のコア43cによって伝播される像の結像面S2には、撮像素子42の撮像面42fが配置される。図7において、光ファイバ43の射出側端面43gが撮像素子42の撮像面42fに接触している構成が示されている。すなわち、射出側端面43gが像の結像面S2と一致している。射出側端面43gが像の結像面S2と一致しない場合は、射出側端面43gからの射出光によって像を形成する位置が結像面S2となる。この場合は、射出側端面43gと撮像面42fとは離間している。光ファイバ43は結像光学系44で形成された像の光量分布を撮像素子42の撮像面42fに伝送する。伝送する光量分布は結像光学系44で形成された像による光量分布と概略同じ分布状態であってもよい。
次に、この形状測定装置100の動作を説明する。
先ず、測定対象である管状の物体Mをホルダ12の保持させた後、この物体Mと光学プローブ20とを位置合わせする。この位置合わせは、制御部CONTからの指示により走査系30を駆動して、予め決められたXY座標位置(ホルダ12に保持された物体Mの孔部MaのXY座標位置)まで光学プローブ20を移動させる。
続いて、制御部CONTは、走査系30を駆動して光学プローブ20を−Z方向に移動させ、物体Mの孔部Maに光学プローブ20挿入させる。光学プローブ20は、電源41や撮像素子42などが光軸AXに沿って配置されているので、光学プローブ20の外側にでっぱり等がない。従って、孔部Maの奥深くまで光学プローブ20を孔部Maの奥深くまで挿入することができる。
続いて、光学プローブ20を孔部Maに挿入した状態で、制御部CONTは光源ユニット40から照明光Lを射出させる。光源ユニット40から射出された照明光Lは、図3に示すように、光軸AXに沿って進み、撮像素子42の貫通孔42a及び光ファイバ43の貫通孔43aを通過して、結像光学系44に到達する。結像光学系44に到達した照明光Lは、結像光学系44の光軸AXを直進して円錐状ミラー45に達する。照明光Lは、円錐状ミラー45の頂点45a近傍で光軸AXと直交するXY平面に向けて反射され、環状照明光Laとなって物体Mの孔部Maの内面Mbもしくは内面Mcを環状に照明する。
環状照明光Laによって内面Mbもしくは内面Mcに照射されることにより、内面Mbもしくは内面Mcでは表面の凹凸によって散乱光Lb、Lcが生じる。内面Mb、Mcは、光軸AXから内面までの距離が異なるものであり、孔部Maの内面形状が反化した場合を示している。散乱光Lb、Lcは、図3及び図7に示すように、ガラス部材25を介して、広角レンズである光学素子44fにおいて光軸AXを囲んだ環状の領域に入射される。なお、散乱光Lb、Lcは、ガラス部材25によって入射方向がシフトされており、光学部材44fに取り込まれやすい状態となっている。
結像光学系44に入射された散乱光Lb、Lcは、+Z方向に進行し、結像面S1において結像されて、環状照明光Laによって照明された内面Mb、Mcの像を形成する(図7参照)。結像面S1には光ファイバ43の入射側端面43fが配置されているため、結像面S1における内面Mb、Mcの像は、光ファイバ43によって+Z方向に伝送される。光ファイバ43によって+Z方向に伝送された内面Mb、Mcの像は、光ファイバ43の射出側端面43g、または射出側端面43gから離れた結像面S2において結像する。結像面S2には撮像素子42の撮像面42fが配置されており、内面Mb、Mcの像は、撮像素子42によって撮像される。
撮像素子42によって撮像された撮像結果は、制御部CONTに送られる。制御部CONTは、このようにして得られた撮像結果に関する画像情報と、走査系30によって移動させた光学プローブ20のZ座標位置(環状照明光Laを照射したZ座標位置)に関する情報(走査情報の一部)を取得する。制御部CONTは、光学プローブ20を例えば+Z方向に断続的または連続的に移動させて、所定間隔で画像情報を取得するとともに、画像情報を取得した際のZ座標位置の情報を取得する。なお、Z座標位置の情報の一部または全部が走査情報である。
制御部CONTは、取得した複数の画像情報と、走査情報とに基づいて、内面Mb、Mcの三次元的な形状に関する情報(位置情報)を算出する。算出結果等は、液晶表示ディスプレイ等の表示装置によって表示される。
以上のような形状測定装置100の動作は自動で行われるが、一部または全部を手動で行うようにしてもよい。
また、物体MをθZ方向に1回以上回転(例えば90度づつや180度)回転させた後に、上記と同様に内面Mb、Mcの三次元的な形状に関する情報(位置情報)を算出し、先の算出結果と合成させてもよい。これにより内面Mb、Mcの測定精度を向上できる。光学プローブ20には支柱部23が存在し(図2参照)、この支柱部23の影となって内面Mb、Mcの像を取得できない場合がある。このような場合、先に説明したように、物体MをθZ方向に回転させて算出された結果を合成することで、支柱部23の影となっていた部分の形状も取得できる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、第1実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
図8は、形状測定装置に使用される光学プローブ120の構成を示す側面図である。図8に示すように、光学プローブ120は、光源ユニット40と、撮像素子142と、光ファイバ143と、結像光学系44と、を備えている。図8では、円錐状ミラー45やガラス部材25を省略している。なお、光学プローブ120を除いて、本実施形態における形状測定装置は、第1実施形態に示す形状測定装置100と同様である。
光学プローブ120は、光源ユニット40が、Z方向において撮像素子142と結像光学系44との間に配置されている。光学プローブ120は、光源ユニット40からの照明光Lの射出端41aと、撮像素子142とが、光軸AXに沿って配置される。光ファイバ143は、結像光学系44と撮像素子142との間に配置され、光源ユニット40を囲むように湾曲させて形成されている。従って、この光学プローブ120をX方向またはY方向から見たとき、光源ユニット40は、光ファイバ143に覆われた状態となっている。光ファイバ143の−Z側端面(入射側端面143f)は、結像光学系44による結像面S1に配置される。
光源41の射出端41aは、第1実施形態と同様に、光軸AXに沿って結像光学系44に向けて配置される。この構成では、光源41から射出される照明光Lが撮像素子を通過する必要がない。従って、第1実施形態の撮像素子42のような貫通孔42aは設ける必要がない。また、電源40aは、第1実施形態と同様に光源41の+Z側に配置されている。また、光源ユニット40として、光ファイバFを配置するか否かは任意である。
撮像素子142は、貫通孔が不要であり、複数の単位撮像素子に分けて配置する必要がない。従って、図9に示すように、撮像素子142は、1つの単位撮像素子が用いられ、撮像領域142cと、その周囲の非撮像領域142dとを有している。光ファイバ143の各コア143cによって伝播されて結像した像61は、撮像素子142の撮像領域142c内において撮像される。これにより、複数の単位撮像素子を接続したものと比較して、非撮像領域(撮像領域の周囲のフレーム部分)によって像61の一部が撮像されないといった問題がない。
光ファイバ143の+Z側端面(出射側端面143g)は、光ファイバ143によって伝播された像の結像面S2であり、この結像面S2に撮像素子142の撮像面142aを一致させている。光ファイバ143の+Z側端部は、光軸AX側に寄せられている。これにより、図9に示すように、撮像素子142の中央部分に画像を集約させて撮像させることができる。したがって、撮像素子142の面積を小さくすることができる。ただし、結像面S1での像に対して、結像面S2の像は、光ファイバ143のコア143cを光軸AX側に寄せた分だけ変形している。制御部CONTは、撮像素子142からの画像情報に対して、変形を復元する処理を実行することにより、結像面S1と同様の内面Mb、Mcの像を取得することができる。
このような細い径のコアを複数有する光ファイバ143を製造する場合、例えば鋳型に複数のコア材及びクラッド材を入れて作成される。なお、この作成において、鋳型として長手方向の中間部分を湾曲させたものを用いることにより、図8に示すような中間部分が湾曲した光ファイバ143が作成される。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。以下の説明において、第1実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
図10は、形状測定装置に使用される光学プローブ220の構成を示す側面図である。図10に示すように、光学プローブ220は、光源ユニット240と、撮像素子242と、光ファイバ243と、結像光学系44と、円錐状ミラー45と、を備えている。図10では、第1実施形態の光学プローブ20と同様にガラス部材25が設けられる。なお、光学プローブ220を除いて、本実施形態における形状測定装置は、第1実施形態に示す形状測定装置100と同様である。
光学プローブ220は、結像光学系44と、円錐状ミラー45と、光ファイバ243の一部と、光ファイバF1の一部と、をケース(図2の基端部21や先端鏡筒22に相当する。)内に収容しているが、光源ユニット240と、撮像素子242と、光ファイバ243とはケースの+Z側から突出させて設けられている。光源ユニット240は、光ファイバF1を含んで構成されている。光学プローブ220は、光ファイバF1による照明光Lの射出端F1aと、撮像素子242とが、光軸AXに沿って配置される。ただし、光源ユニット240の、光源41や電源40aは、光軸AXから外れて配置される。
光学プローブ220は、結像光学系44と撮像素子242との間に、光ファイバ243が設けられている。光ファイバ243の−Z側端面(入射側端面)は、光学プローブ220内において、結像光学系44による結像面S1に配置される。光ファイバ243の+Z側端部は、第2実施形態の光ファイバ143と同様に、光軸AX側に寄せられている。光ファイバ243の+Z側端面(出射側端面)は結像面S2と一致しており、撮像素子242の撮像面が配置される。撮像素子242及び制御部CONTによる画像の処理については、第2実施形態の撮像素子142等と同様であり、説明を省略する。
光ファイバF1や光ファイバ243の長さは、任意に設定される。光ファイバF1や光ファイバ243の長さを十分に長くすることにより、光学プローブ220を物体Mの孔部Maに奥深く挿入したときでも、光源41や撮像素子242は孔部Maの外側に残ったままとなる。従って、孔部Maの内径に関係なく、大型の光源や撮像素子を用いることができる。
光ファイバF1の+Z側の部分、すなわち結像面S1から十分離れた部分は、−Y側に向けて曲げられている。従って、光源41及び電源40aは、光軸AXから外れて配置されている。なお、光ファイバF1や光ファイバ243の曲げ、湾曲は、結像面S2での結像に影響を与えない程度または影響が小さい程度で行われる。
光源41及び電源40aや、撮像素子242は、光学プローブ220の外側に配置されるので、これら光源41及び電源40aや、撮像素子242は、形状測定装置の走査系30(図1参照)の一部や、ステージ装置10の一部に保持される構成であってもよい。例えば、プローブ保持部材33に保持させる場合や、基台11上に保持させてもよい。さらに、光源41及び電源40aと、撮像素子242とで、異なる箇所に保持させてもよい。また、これら光源41及び電源40aや、撮像素子242を、形状測定装置外の装置等により保持させてもよい。このように、光源41及び電源40aや、撮像素子242の配置などに関する設計の自由度が高められる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について説明する。以下の説明において、第1実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
図11は、形状測定装置に使用される光学プローブ320の構成を示す側面図である。図11に示すように、光学プローブ320は、光源ユニット340と、撮像素子342と、光ファイバ343と、結像光学系44と、円錐状ミラー45と、を備えている。図11では、第1実施形態の光学プローブ20と同様にガラス部材25が設けられる。なお、光学プローブ320を除いて、本実施形態における形状測定装置は、第1実施形態に示す形状測定装置100と同様である。
光学プローブ320は、第3実施形態の光学プローブ220と同様に、結像光学系44と、円錐状ミラー45と、光ファイバ343の一部と、光ファイバF2の一部と、をケース(図2の基端部21や先端鏡筒22に相当する。)内に収容している。光源ユニット340、撮像素子342、及び光ファイバ343は、ケースの+Z側から突出させて設けられている。
光源ユニット340は、光ファイバF2を含んで構成されている。光学プローブ320は、光ファイバF2による照明光Lの射出端F2aが、光軸AXに沿って配置される。光源ユニット240の光源41や電源40a、及び撮像素子342は、光軸AXから外れて配置される。なお、光源41及び電源40aは、撮像素子342より+Z側に配置されているが、撮像素子342より−Z側に配置されてもよい。
光学プローブ320は、結像光学系44と撮像素子342との間に、複数の光ファイバ343(343A、343B)が設けられている。光ファイバ343A、343Bは、それぞれ複数のコア443cをクラッドにより一体化された構成を有している。光ファイバ343A、343Bの入射側端面343fは、結像光学系44の結像面S1に配置され、結像面S1のうち像が形成される領域343hに選択的に配置されている。また、光ファイバ343A、343Bは、結像面S1において形成された像を分割して取り込むようにしている。
光ファイバ343A、342Bの+Z側端面(出射側端面)は、いずれも結像面S2と一致している。図12に示すように、撮像素子342は、撮像素子342Aと、撮像素子342Bとを有している。光ファイバ343Aの出射側端面には、撮像素子342Aの撮像面342fが配置される。光ファイバ343Aは、−Y側に湾曲した状態で配置される。光ファイバ343Bの出射側端面には、撮像素子342Bの撮像面が配置される。撮像素子342Aは、光ファイバ343Aによって分割して取り込んだ像62を撮像する。撮像素子342Bは、光ファイバ343Bによって分割して取り込んだ像を撮像する。図12では、撮像素子342Aについて示している。
撮像素子342A、342Bは、いずれも光軸AXから外れて配置されている。撮像素子342Aは、光軸AXに対して−Y側に外れており、撮像素子342Bは、光軸AXに対して+Y側に外れている。撮像素子342Aと撮像素子342Bとは、光軸AXを挟んで配置される。
制御部CONTは、撮像素子342A、342Bによって分割して取得した内面Mb等の像を合成して1つの像を生成する。撮像素子342A、342Bには、それぞれ決められた像の一部を取得しているので、制御部CONTは、この像をつなぎ合わせることにより合成処理を行う。
光ファイバF2や光ファイバ343の長さは、第3実施形態の光学プローブ220と同様に、任意に設定される。従って、光ファイバF1や光ファイバ343の長さを十分に長くすることにより、光学プローブ320を物体Mの孔部Maに奥深く挿入したときでも、光源41や撮像素子342は孔部Maの外側に残ったままとなる。従って、孔部Maの内径に関係なく、大型の光源や撮像素子を用いることができる。
光ファイバF2の+Z側の部分、すなわち結像面S1から十分離れた部分は、−Y側に向けて湾曲している。従って、光源41及び電源40aは、光軸AXから外れて配置されている。なお、光ファイバF2や光ファイバ343の曲げ、湾曲は、結像面S2での結像に影響を与えない程度または影響が小さい程度で行われる。
光源41及び電源40aや、撮像素子342A、342Bは、光学プローブ320の外側に配置される。従って、第3実施形態の光学プローブ220と同様に、これら光源41及び電源40aや、撮像素子342は、形状測定装置の走査系30(図1参照)の一部や、ステージ装置10の一部に保持される構成であってもよい。例えば、プローブ保持部材33に保持させる場合や、基台11上に保持させてもよい。さらに、光源41及び電源40aと、撮像素子342とで、異なる箇所に保持させてもよい。さらに、撮像素子342Aと撮像素子342Bとで、異なる箇所に保持させてもよい。また、これら光源41及び電源40aや、撮像素子342を、形状測定装置外の装置等により保持させてもよい。このように、光源41及び電源40aや、撮像素子342の配置などに関する設計の自由度が高められる。
[構造物製造システム及び構造物の製造方法]
次に、構造物製造システムの実施形態について説明する。この構造物製造システムSYSは、上記した形状測定装置を備えている。
図13は、構造物製造システムSYSのブロック構成図である。この構造物製造システムSYSは、上記の実施形態において説明した形状測定装置100と、制御装置(検査装置)A10と、設計装置A20と、成形装置A30と、リペア装置A40とが、データバス等で接続されて構成される。制御装置A10は、座標記憶部A11及び検査部A12を備える。
設計装置A20は、構造物の形状に関する設計情報を作製し、作成した設計情報を成形装置A30及び制御装置A10に送信する。制御装置A10は、設計装置A20から送られた設計情報を座標記憶部A11に記憶させる。設計情報は、構造物の各位置の座標を示す情報を含む。
成形装置A30は、設計装置A20から入力された設計情報に基づいて、構造物(第1実施形態等の物体M)を作製する。成形装置A30の成形は、例えば鋳造、鍛造、切削等が含まれる。形状測定装置100は、作製された構造物(測定対象物)の座標を測定し、測定した座標を示す情報(形状情報、位置情報)を制御装置A10へ送信する。
制御装置A10の座標記憶部A11は、設計情報を記憶する。制御装置A10の検査部A12は、座標記憶部A11から設計情報を読み出す。検査部A12は、形状測定装置100から受信した座標を示す情報(形状情報、位置情報)と、座標記憶部A11から読み出した設計情報とを比較する。検査部A12は、比較結果に基づき、構造物が設計情報どおりに成形されたか否か、または構造物が設計情報に対して許容される誤差範囲内で成形されたか否かを判定する。換言すれば、検査部A12は、作成された構造物が良品であるか否かを判定する。
検査部A12は、構造物が設計情報どおりに成形されていない場合、または構造物が設計情報に対して許容できない誤差を持って成形された場合に、構造物が修復可能であるか否か判定する。検査部A12は、構造物が修復できる場合、比較結果に基づいて不良部位と修復量を算出し、リペア装置A40に不良部位を示す情報と修復量を示す情報とを送信する。
リペア装置A40は、制御装置A10から受信した不良部位を示す情報と修復量を示す情報とに基づき、構造物の不良部位を加工する。
図14は、構造物製造システムSYSによる処理の流れを示したフローチャートであり、構造物の製造方法の実施形態の一例を示している。構造物製造システムSYSは、まず、設計装置A20が構造物の形状に関する設計情報を作製する(ステップS101)。次に、成形装置A30は、設計情報に基づいて上記構造物を作製する(ステップS102)。次に、形状測定装置100は、作製された上記構造物の形状を測定する(ステップS103)。
次に、制御装置A10の検査部A12は、形状測定装置100で得られた情報(形状情報、位置情報)と上記の設計情報とを比較することにより、構造物が設計情報どおりに作成されたか否か、または構造物が設計情報に対して許容される誤差範囲内で成形されたか否かを検査する(ステップS104)。
次に、制御装置A10の検査部A12は、作成された構造物が良品であるか否かを判定する(ステップS105)。構造物製造システムSYSは、作成された構造物が良品であると検査部A12が判定した場合(ステップS105 YES)、その処理を終了する。また、検査部A12は、作成された構造物が良品でないと判定した場合(ステップS105 NO)、作成された構造物が修復できるか否か判定する(ステップS106)。
構造物製造システムSYSは、作成された構造物が修復できると検査部A12が判定した場合(ステップS106 YES)、リペア装置A40が構造物の再加工を実施し(ステップS107)、ステップS103の処理に戻る。構造物製造システムSYSは、作成された構造物が修復できないと検査部A12が判定した場合(ステップS106 No)、その処理を終了する。以上で、構造物製造システムSYSは、図14に示すフローチャートの処理を終了する。
本実施形態の構造物製造システムSYSは、上記の実施形態における形状測定装置100が構造物の座標を正確に測定することができるので、作成された構造物が良品であるか否か判定することができる。また、構造物製造システムSYSは、構造物が良品でない場合、構造物の再加工を実施し、修復することができる。
なお、本実施形態におけるリペア装置A40が実行するリペア工程は、成形装置A30が成形工程を再実行する工程に置き換えられてもよい。その際には、制御装置A10の検査部A12が修復できると判定した場合、成形装置A30は、成形工程(鍛造、切削等)を再実行する。具体的には、例えば、成形装置A30は、構造物において本来切削されるべき箇所であって切削されていない箇所を切削する。これにより、構造物製造システムSYS、または本実施形態に係る構造物の製造方法は、構造物を正確に作成することができる。
[第5実施形態]
次に、第5実施形態について説明する。以下の説明において、第1実施形態と同一または同等の構成部分については同一符号を付けて説明を省略または簡略化する。
図15は、形状測定装置に使用される光学プローブ420の構成を示す側面図である。図15に示すように、光学プローブ420は、ガラス部材25の代わりに半球状のガラス部材251を用いた。また、半球状のガラス部材251には、半球状のガラス部材251とほぼ同じ屈折率からなる円柱状のガラスロッドが光軸AX方向に設けられている。そして、このガラスロッドの先端に円錐状ミラー45を備えている。この円錐ミラー45は半球状ガラス251と同じ光学材料で形成されており、円錐状の凹部形状が形成されている。この円錐状の凹部の頂点45aにファイバFaから射出した光線が到達し、被測定物の内面Mbに環状照明光Laが照射される。
図16は、光学プローブ420の構成を示す模式図である。この光学プローブ420の結像光学系44は、第1実施形態の光学プローブ220とほぼ同様な光学構成を有している。しかしながら、半球状のガラス部材を採用しているため、収差特性がこの半球状のカバーガラスに適するように各レンズの屈折力がわずかながら変更されている。
しかしながら、円筒状のガラス部材から半球状のガラス部材に形状を変更することで、第1実施形態で生じていた非対称な収差量を低くすることができる。
このように、測定対象である孔部内に挿入されるプローブと、前記プローブと前記孔部とを相対的に移動させる走査系と、を有し、プローブは、光源ユニットと、前記光源ユニットからの光が入射されて前記孔部の内面に照射する照明光学系と、照明された前記孔部の内面の像を形成する結像光学系と、前記結像光学系の像を撮像する撮像素子と、前記撮像素子の画像情報と前記走査系の走査情報とにより前記孔部の内面の位置情報を算出する演算処理部を備えた形状測定装置において、照明光学系に円錐状の反射部材と、結像光学系の物面側に配置された曲面形状のガラス部材とを有し、その反射部材が曲面形状のガラス部材に保持されることで、結像性能の高い光学プローブを得ることができ、測定精度の向上が図れる。
なお、この半球状のガラス部材の形状は、完全な球の一部ではなくてもよく、楕円体や双曲面体であってもよく、少なくとも撮像素子に側面の像が結ぶ位置において、曲面形状になっていればよい。また、半球状のガラス部材の場合、その球心が結像光学系の入射瞳の位置またはその近傍に設定していると、結像光学系で結ばれる像の各主光線がガラス部材に垂直またはそれに近い角度で入射、射出されるのでガラス部材による収差の発生を抑えることができる。なお、本実施形態でいう入射瞳の位置は、開口絞り44gの物面側から見たときの像が形成できる位置である。なお、開口絞り44gがない場合は、瞳の位置として、それぞれの主光線が光軸上で交差する位置にしてもよく、それを結像光学系の入射側から見たときに主光線が光軸上と交差しているように見える位置である。
ところで、第5実施形態に係る光学プローブ420については、光ファイバFの射出端Faが光軸AX方向に移動可能となっている。そのために、光ファイバFと接続されている光源41を光軸AX方向に移動させる光源移動機構401を備えた。この照明光学系は、結像光学系と共用しており、結像光学系の集光作用を利用して、光ファイバFの射出端Faから放射された光を測定対象の孔部の側面に集光する。しかしながら、光ファイバFから測定対象の孔部の側面までの光路は円錐ミラー45を介しているが、測定対象の孔部の側面から結像光学系の結像面までの光路は円錐ミラー45を介していない。そのため、両者の光路が大きく異なり、共役となる位置がそれぞれ異なる。そこで、本第5実施形態における形状測定装置は、光源移動機構401により測定対象の内面の位置に応じて、光ファイバFの射出端Faの位置を変えられるようにすることで、測定対象の内面に集光された環状照明光Laが照射することができる。それゆえ、測定分解能を高めることができる。
なお、光ファイバFの射出端Faの位置が結像光学系(または、照明光学系)の光軸AX方向に沿って、移動できれば良いので、測定対象の内面の位置が光学プローブに対してどの程度距離範囲にあるかによって、光源41に接続された光ファイバFの長さを変えられるようにしてもよい。たとえば、光ファイバFを内面の予想される位置情報に基づき、適切な長さの光ファイバFにその都度交換できるようにしてもよい。
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。上記の実施形態で説明した要件の1つ以上は、省略されることがある。上記の実施形態で説明した要件は、適宜組み合わせることができる。
また、測定対象となるものは、図1に図示された管状の物体Mの孔部Maのようなものだけに限られない。本発明において孔部は、基準となる面から深さ(奥行)を持った形状、構造の全てを含む意味で用いている。従って、上記の実施形態に係る形状測定装置100は、例えば、溝(凹部)の内側を計測対象とすることや、段差の崖部分を計測対象とすることも可能である。
形状測定装置100は、所定の方向に延在する溝の内面や段差の崖部分の測定を行う場合、溝や段差の延在方向に沿って光学プローブ20を移動させることもできる。溝や段差の延在方向は、例えばXY面に平行な方向でもよいし、XY面に交差する方向でもよい。光学プローブ20の移動は、形状測定装置100に備える駆動系によって行う。光学プローブ20の移動は、深さ方向への計測を行った後に、延在方向に移動してから深さ方向への計測を行う、といった移動が繰り返される。また、光学プローブ20の移動は、溝部の開口付近を延在方向に移動した後、一段深く移動して延在方向に移動するといった移動が繰り返される。
また、図1に示す形状測定装置100では、ホルダ12が、θZ方向への回転のみとしているが、これに限定されず、X方向、Y方向、Z方向、θX方向及びθY方向のうち少なくとも一方向に移動可能な構成であってもよい。この場合、例えば、基台11内に設けられた駆動系によってホルダ12がX方向、Y方向、Z方向、θX方向及びθY方向のうち対応する方向に移動する構成を採用することができる。この駆動系の駆動は制御部CONTによって制御される。
また、形状測定装置100の走査系30としては、図1に示す構成に限定されない。この走査系30に代えて、例えば、ロボットアームやマニピュレータなどが用いられてもよい。ロボットアームやマニピュレータの動作は、制御部CONTによって制御される。
また、図3に示す光学プローブ20では、電源40aが光学プローブ20内に収容されているが、これに限定されず、電源40aが光学プローブ20の外部に配置されてもよい。例えば、電源40aがプローブ保持部材33に設けられ、ケーブル等を介して光学プローブ20の光源41に電力を供給する構成でもよい。
また、図5に示す撮像素子42は、単位撮像素子42bをXY方向に接続したものが用いられているが、これに限定されない。例えば、単位撮像素子42bを、非撮像領域42d同士がZ方向に重なるように配置してもよい。これにより、撮像可能領域42c同士の隙間を小さくすることが可能である。また、撮像素子42として、一つの単位撮像素子42bが用いられ、その単位撮像素子42bの撮像可能領域42cの中央部分に貫通孔42aが設けられたものが用いられてもよい。
光ファイバ43、143、243、343としては、複数のコア43c等をクラッド43bで一体化して成形されたものに限定されない。例えば1本のコアにクラッドを被覆させた1本の光ファイバを複数本束ねて形成されたものでもよい。
また、結像光学系44としては、縮小光学系が用いられることに限定されず、等倍に結像させる等倍光学系や、拡大して結像させる拡大光学系が用いられてもよい。なお、結像光学系44は、光学素子44a〜44fの全てに屈折タイプの光学素子が用いられた屈折光学系であるが、これに限定されない。例えば、光学素子44a〜44fのうちの一部をミラー等の反射タイプの光学素子とした反射屈折光学系や、光学素子44a〜44fの全てを反射タイプの光学素子とした反射光学系が用いられてもよい。反射タイプの光学素子を用いる場合であっても、光源41、撮像素子42、及び光ファイバ43等は、複数の光学素子のうち少なくとも一つの光学素子の光軸に沿って配置される。なお、光学素子44a〜44fとしては、回折光学素子(DOE)が用いられてもよい。
また、照明光学系として円錐状ミラー45が用いられることに限定されず、例えば、回折光学素子によって環状照明光Laを形成させ、内面Mb等を照明してもよい。また、照明光学系として、環状照明光Laを形成することに限定されず、例えば、孔部Maの内面一周にわたってスポット光を環状に走査させるものでもよい。スポット光の走査は、例えば円錐状ミラーに対して照明光Lを振ることにより反射方向を変えるものや、反射方向を変更可能なミラー等を用いることにより行う。
また、環状照明光Laは1つであることに限定されず、例えば、複数の環状照明光LaをZ方向に並べて内面Mb等を照明させてもよい。複数の環状照明光Laは。同一波長の2光束を干渉させることにより形成された干渉縞のパターン光が用いられてもよい。
また、図9に示すように、内面Mb等の像61は、撮像素子142の中心部分には撮像されない。従って、光ファイバ143として、結像面S1において光軸AXを含んだ中心部分の像を取得する光ファイバを省略することも可能である。すなわち、光ファイバ143は、結像面S1において像が形成される箇所のみに配置されてもよい。これにより光ファイバ143の使用本数を削減できる。
また、図10に示す第3実施形態では、光源41(電源40aを含む)が光軸AXから外れた位置に配置された例を記載しているが、これに限定されない。例えば、光源41については光軸AXに沿った位置に配置し、撮像素子242を光軸AXから外れた位置に配置させてもよい。また、光源41及び撮像素子242の双方とも光軸AXから外れた位置に配置させてもよい。
また、図11に示す第4実施形態では、撮像素子342を2つの撮像素子342A、342Bとしているが、これに限定されず、3つ以上の撮像素子が用いられてもよい。また分割した撮像素子の一部または全部が光軸AXに沿って配置されてもよい。また、各撮像素子342A、342Bに対応する光ファイバ343A、343Bは、長さやコアの本数などが同一であることに限定されず、異なるものが用いられてもよい。
また、図13に示す構造物製造システムSYSは、形状測定装置100、制御装置(検査装置)A10、設計装置A20、成形装置A30、及びリペア装置A40が、それぞれ1台用いられた形態を示しているが、これに限定されず、例えば、複数台の形状計測装置100や成形装置A30などがそれぞれデータバス等に接続される形態でもよい。なお、形状計測装置が複数台用いられる場合では、一部は形状測定装置100が用いられ、他の一部は物体Mの外観形状を測定するタイプの形状測定装置が用いられるなど、異なるタイプの形状測定装置が用いられてもよい。
AX…光軸 CONT…制御部 F、F1、F2…光ファイバ Fa、F1a、F2a…射出端 M…物体 Ma…孔部 Mb、Mc…内面 10…ステージ装置 12…ホルダ 20、120、220,320…光学プローブ 30…走査系 40…光源ユニット 40a…電源 41…光源 41a…射出端 42、142、242、342…撮像素子 42a…貫通孔 43、143、243、343…光ファイバ 43a…貫通孔 44…結像光学系 44a、44b、44c、44d、44e…光学素子 44f…光学素子(広角レンズ) 44g…光学素子(開口絞り) 45…円錐状ミラー(照明光学系) 50…演算処理部 60、61、62…像 100…形状測定装置 SYS…構造物製造システム A10…制御装置(検査装置) A20…設計装置 A30…成形装置 A40…リペア装置

Claims (25)

  1. 測定対象である孔部内に挿入されるプローブと、
    前記プローブと前記孔部とを相対的に移動させる走査系と、を有し、
    前記プローブは、光源ユニットと、前記光源ユニットからの光が入射されて前記孔部の内面に照射する照明光学系と、照明された前記孔部の内面の像を形成する結像光学系と、前記結像光学系の像を撮像する撮像素子と、を含み、かつ、前記光源ユニットからの照明光の射出端と前記撮像素子とが前記結像光学系の光軸に沿って配置され、
    前記撮像素子の画像情報と前記走査系の走査情報とにより前記孔部の内面の位置情報を算出する演算処理部を備える形状測定装置。
  2. 前記結像光学系は、複数の光学素子を有し、前記結像光学系の光軸は、前記複数の光学素子のうち少なくとも一つの光学素子の光軸である請求項1に記載の形状測定装置。
  3. 前記結像光学系は、前記孔部の内面の像を縮小して前記撮像素子に撮像させる請求項1または請求項2に記載の形状測定装置。
  4. 前記結像光学系と前記光源ユニットとは、前記光源ユニットからの光を光軸に沿って伝播させるように配置されている請求項1〜請求項3のうちいずれか1項に記載の形状測定装置。
  5. 前記照明光学系は、その先端側に前記照明光を環状に生成するための円錐状ミラーを備える請求項1〜請求項4のうちいずれか1項に記載の形状測定装置。
  6. 前記結像光学系は、前記孔部の内面の像を取得するための広角レンズを備える請求項1〜請求項5のうちいずれか1項に記載の形状測定装置。
  7. 前記光源ユニットは、前記照明光を生成する光源と、前記光源からの光を導く光ファイバと、を備える請求項1〜請求項6のうちいずれか1項に記載の形状測定装置。
  8. 前記光源ユニットは、前記孔部内に進入可能な駆動用の電源を備える請求項1〜請求項7のうちいずれか1項に記載の形状測定装置。
  9. 前記撮像素子は、前記光源ユニットと前記結像光学系との間に配置される請求項1〜請求項8のうちいずれか1項に記載の形状測定装置。
  10. 前記撮像素子は、前記光源ユニットからの光を貫通させる開口部を有する請求項9に記載の形状測定装置。
  11. 前記結像光学系と前記撮像素子との間に結像光学系により形成された像を伝送する光ファイバが配置される請求項1〜請求項10のうちいずれか1項に記載の形状測定装置。
  12. 前記結像光学系と前記撮像素子との間には、前記結像光学系により形成された像を伝送する複数の光ファイバが配置される請求項11に記載の形状測定装置。
  13. 前記撮像素子は、複数配置され、前記孔部の内面の像が分割されて前記撮像素子のそれぞれによって撮像される請求項1〜請求項12のうちいずれか1項に記載の形状測定装置。
  14. 前記撮像素子は、前記光軸の周りに複数配置される請求項13に記載の形状測定装置。
  15. 前記走査系は、前記孔部の長手方向を含んだ直交三軸方向それぞれへの相対的な移動、及び前記直交三軸方向それぞれの軸周りの相対的な回転、のうち少なくとも1つを行う請求項1〜請求項14のうちいずれか1項に記載の形状測定装置。
  16. 光源と、
    撮像素子と、
    測定対象である孔部内に挿入されるプローブと、
    前記プローブと前記孔部とを相対的に移動させる走査系と、
    前記撮像素子の画像情報と前記走査系の走査情報とにより前記孔部の内面の位置情報を算出する演算処理部と、を有し、
    前記プローブは、前記光源からの光が入射されて前記孔部の内面に環状照明光として照射し、かつ、前記環状照明光により照明された前記孔部の内面の像を生成する光学系を含み、
    前記光源と前記光学系との間、または前記光学系と前記撮像素子との間に光ファイバが配置される形状測定装置。
  17. 前記光ファイバは、前記プローブが前記孔部内に挿入されたときに、前記光源及び前記撮像素子の少なくとも一方を前記孔部の外側に配置させる長さに設定される請求項16に記載の形状測定装置。
  18. 前記光学系と前記撮像素子との間には、前記光学系で形成された像を伝送する複数の光ファイバが配置される請求項17または請求項17に記載の形状測定装置。
  19. 前記複数の光ファイバは、前記光学系の前記孔部の内面の像を形成する領域のみに、入射端を配置している請求項18に記載の形状測定装置。
  20. 前記光源及び前記撮像素子の少なくとも一方は、前記光学系の光軸から離れて配置される請求項16〜請求項19のうちいずれか1項に記載の形状測定装置。
  21. 測定対象である孔部内に挿入されるプローブであって、
    光源ユニットと、前記光源ユニットからの光が入射されて前記孔部の内面に照射する照明光学系と、照明された前記孔部の内面の像を形成する結像光学系と、前記結像光学系の像を撮像する撮像素子と、を含み、かつ、前記光源ユニットからの前記照明光の射出端と前記撮像素子とが前記結像光学系の光軸に沿って配置されるプローブ。
  22. 構造物の形状に関する設計情報を作製する設計装置と、
    前記設計情報に基づいて前記構造物を作製する成形装置と、
    作製された前記構造物の形状を測定する請求項1〜請求項20のうちいずれか1項に記載の形状測定装置と、
    前記形状測定装置によって得られた前記構造物の形状に関する形状情報と前記設計情報とを比較する検査装置と、
    を含む構造物製造システム。
  23. 構造物の形状に関する設計情報を作成することと、
    前記設計情報に基づいて前記構造物を形成することと、
    請求項1〜請求項20のうちいずれか1項に記載の形状測定装置を用いて前記構造物の形状を測定することと、
    前記測定の結果と前記設計情報とを比較することと、を含む構造物の製造方法。
  24. 前記比較の結果に基づいて、前記構造物を再度加工することを含む請求項23に記載の構造物の製造方法。
  25. 前記加工は、前記構造物を改めて形成することを含む請求項24に記載の構造物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020008496A (ja) * 2018-07-11 2020-01-16 株式会社日立製作所 距離測定装置、距離測定方法、及び立体形状測定装置

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