JP2002218799A - 電動機駆動制御装置 - Google Patents

電動機駆動制御装置

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JP2002218799A
JP2002218799A JP2001007228A JP2001007228A JP2002218799A JP 2002218799 A JP2002218799 A JP 2002218799A JP 2001007228 A JP2001007228 A JP 2001007228A JP 2001007228 A JP2001007228 A JP 2001007228A JP 2002218799 A JP2002218799 A JP 2002218799A
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Masakazu Nakayama
政和 中山
Seiji Anzai
清治 安西
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源電圧の低下があっても制御が不安定にな
ることなく、常に安定して動作することが可能な電動機
駆動制御装置を得る。 【解決手段】 電源電圧1から電動機3に供給可能な電
圧を演算する出力可能線間電圧演算手段21と、トルク
電圧指令値と界磁電圧指令値とから電動機3に必要な出
力要求線間電圧を演算する出力要求線間電圧演算手段2
0と、この出力可能線間電圧演算手段21の出力と出力
要求線間電圧演算手段20の出力との差に基づきトルク
電流指令値と界磁電流指令値とを補正する電流指令補正
演算手段22と、この電流指令補正演算手段22により
補正された界磁電流の補正値に制限を加える界磁電流補
正リミッタ23とを備えるようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電源電圧が低下
しても安定して電動機を制御することが可能な電動機駆
動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は、バッテリなどの直流電源から電
力変換装置を介して三相の交流電動機を駆動制御する電
動機駆動制御装置の従来装置の構成を示すブロック図で
ある。図において、1はバッテリなどの直流電源、2は
直流電源1の電力を三相交流に変換する電力変換装置、
3は電力変換装置2の出力により駆動される電動機、4
は電動機3の回転位置と回転速度とを検出する回転検出
器、5は電動機3の各相の入力電流を検出する電流検出
器、6は図示しない上位制御部からのトルク指令Tを入
力して電動機3を駆動制御する制御装置である。
【0003】この制御装置6は次の機能ブロックから構
成される。7は図示しない上位制御部からのトルク指令
Tと、回転検出器4からの電動機3の回転速度信号Nm
とを入力してトルク電流指令値Iqと界磁電流指令値I
dとを出力する電流指令演算手段、8はトルク電流指令
値Iqとトルク電流の帰還値Iqfとの偏差を入力して
この偏差を修正するトルク電流制御手段、9は界磁電流
指令値Idと界磁電流の帰還値Idfとの偏差を入力し
てこの偏差を修正する界磁電流制御手段、10はトルク
電流の帰還値と界磁電流の帰還値とを入力し、出力をト
ルク電流制御手段8の出力と界磁電流制御手段9の出力
とに加える非干渉化項演算手段であり、この加算により
トルク電圧指令値Vqと界磁電圧指令値Vdとが生成さ
れる。
【0004】また、11はトルク電圧指令値Vqと界磁
電圧指令値Vdと電動機3の回転位相信号θ2とを入力
して三相電圧指令値VuないしVwを得る二相/三相座
標変換手段、12は電流検出器5からの各相の電流値I
uないしIwと電動機3の回転位相信号θ1とを入力し
てトルク電流の帰還値Iqfと界磁電流の帰還値Idf
とを得る三相/二相座標変換手段、13は回転検出器4
からの信号により電動機3の回転位相信号θ1とθ2、
および、回転速度信号Nmを演算する回転・位相演算手
段、14と15とは減算器、16と17とは加算器であ
る。
【0005】このように構成された従来の電動機駆動制
御装置において、図示しない上位制御部からのトルク指
令値Tと、回転・位相演算手段13からの回転速度信号
Nmとが電流指令演算手段7に入力されると、電流指令
演算手段7からはトルク指令値Tに見合ったトルク電流
指令値Iqと界磁電流指令値Idとが出力される。トル
ク電流指令値Iqは減算器14にて三相/二相座標変換
部12から出力されるトルク電流の帰還値Iqfとの偏
差が求められ、界磁電流指令値Idは減算器15にて三
相/二相座標変換部12から出力される界磁電流の帰還
値Idfとの偏差が求められ、それぞれの偏差がトルク
電流制御手段8と界磁電流制御手段9とに入力されてこ
れらの偏差が零になるようにそれぞれの電流指令値が求
められ、出力される。
【0006】トルク電流制御手段8と界磁電流制御手段
9とから出力される各電流指令値は加算器16と17と
において非干渉化項演算手段10の出力と加算され、ト
ルク電圧指令値Vqと界磁電圧指令値Vdとが生成され
て二相/三相座標変換手段11に与えられる。二相/三
相座標変換手段11はこれらの各電圧指令値Vqおよび
Vdと回転・位相演算手段13からの回転位相信号θ2
とを入力してトルク指令値Tに応じた三相電圧の信号V
uないしVwをPWM信号として電力変換装置2に出力
し、電力変換装置2はこの信号に応じて直流電源1の電
力を三相交流電力に変換して電動機3を駆動する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の電動
機駆動制御装置においては上位制御部からのトルク指令
値Tと、電動機3の回転速度信号や回転位相信号、およ
び、電動機3の入力電流値の帰還を受けてトルク指令値
Tに基づく駆動制御がなされるが、この駆動制御が正常
に動作するのは直流電源1の電源電圧が電動機3の要求
電圧以上の値にあることが条件であり、電動機3が高負
荷時であったり、直流電源1に接続された他の負荷の影
響で電源電圧が低下した場合には、電力変換装置2の出
力電圧が二相/三相座標変換部11からの信号に対して
飽和状態となって指令値通りの電圧が得られず、従っ
て、三相/二相座標変換部12からの各電流帰還値が各
電流指令値に追従できなくなって制御が不安定になるも
のであった。
【0008】この発明はこのような課題を解決するため
になされたもので、電源電圧の低下があっても制御が不
安定になることなく、常に安定して動作することが可能
な電動機駆動制御装置を得ることを目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる電動機
駆動制御装置は、電動機に対するトルク電流指令値と界
磁電流指令値とを演算する電流指令演算手段と、電動機
に入力する電流値を検出する電流検出手段と、トルク電
流指令値と電流検出手段に検出されたトルク電流値とを
一致させるトルク電流制御手段と、界磁電流指令値と電
流検出手段に検出された界磁電流値とを一致させる界磁
電流制御手段と、電源電圧から電動機に供給可能な電圧
を演算する出力可能線間電圧演算手段と、トルク電流制
御手段の出力と界磁電流制御手段の出力とから電動機に
与える電圧を演算する出力要求線間電圧演算手段と、出
力可能線間電圧演算手段の出力と出力要求線間電圧演算
手段の出力との差に基づきトルク電流指令値と界磁電流
指令値とを補正する電流指令補正手段と、この電流指令
補正手段により補正された界磁電流指令補正値に制限を
加える界磁電流指令リミッタとを備えるようにしたもの
である。
【0010】また、電流指令補正手段による補正が、ト
ルク電流指令値と界磁電流指令値との位相角を制御する
ようにしたものである。さらに、界磁電流指令リミッタ
の制限値が、電動機の温度により変化するようにしたも
のである。
【0011】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、この発明
の実施の形態1による電動機駆動制御装置の構成を示す
ブロック図、図2は、電流指令補正演算手段を説明する
ブロック図、図3と図4とは動作を説明する説明図であ
り、上記の従来例と同一部分には同一符号が付与されて
いる。図1において、1はバッテリなどの直流電源、2
は直流電源1の電力を三相交流電力に変換する電力変換
装置、3は電力変換装置2の出力により駆動される電動
機、4は電動機3の回転位置と回転速度とを検出する回
転検出器、5は電動機3の各相の入力電流を検出する電
流検出器、18は直流電源1の出力電圧を検出する電圧
検出器、19は図示しない上位制御部から入力されるト
ルク指令Tに基づき電動機3を駆動制御する制御装置で
ある。
【0012】また、制御装置19は次のように構成され
る。7は図示しない上位制御部から入力されるトルク指
令Tと、回転検出器4から回転・位相演算手段13を経
由して入力される回転速度信号Nmとからトルク電流指
令値Iqと界磁電流指令値Idとを演算して出力する電
流指令演算手段、8は後述するトルク電流指令値Iqの
補正値Iqaと、電流検出器5から三相/二相座標変換
手段12を経由して帰還されるトルク電流の帰還値Iq
fとの偏差を入力してこの偏差が零になるようにトルク
電流を制御するトルク電流制御手段、9は同様に界磁電
流指令値Idの補正値Idaと界磁電流の帰還値Idf
との偏差が零になるように界磁電流を制御する界磁電流
制御手段である。
【0013】10は三相/二相座標変換手段12からの
トルク電流の帰還値Iqfと界磁電流の帰還値Idfと
を入力し、出力をトルク電流制御手段8の出力と界磁電
流制御手段9の出力とに加える非干渉化項演算手段であ
り、この加算によりトルク電圧指令値Vqと界磁電圧指
令値Vdとが生成される。11はトルク電圧指令値Vq
と界磁電圧指令値Vdと回転・位相演算手段13からの
回転位相信号θ2とを入力して三相電圧指令値Vu、V
v、Vwを得る二相/三相座標変換手段、12は電流検
出器5の出力IuとIvとIw、および、回転・位相演
算手段13からの回転位相信号θ1を入力してトルク電
流の帰還値Iqfと界磁電流の帰還値Idfとを得る三
相/二相座標変換手段、13は回転検出器4からの信号
により回転位相信号θ1とθ2、および、回転速度信号
Nmを出力する回転・位相演算手段、14と15とは減
算器であり、16と17とは加算器である。
【0014】20はトルク電圧指令値Vqと界磁電圧指
令値Vdとから電動機3に与える線間電圧、すなわち、
出力要求線間電圧Vuvを演算し出力する出力要求線間
電圧演算手段、21は電圧検出器18の検出値Vdcか
ら電力変換器2の出力可能な線間電圧Vuvmaxを演
算し出力する出力可能線間電圧演算手段、22は出力要
求線間電圧Vuvと出力可能線間電圧Vuvmaxとを
入力し、両者の値から後述するようにトルク電流指令値
Iqを補正する補正係数αと界磁電流指令値Idを補正
する補正係数βとを演算する電流指令補正演算手段、2
3は界磁電流指令値Idの補正値Idaに制限を加える
ための界磁電流指令リミッタ、26と27とは乗算器で
ある。
【0015】このように構成されたこの発明の実施の形
態1による電動機駆動制御装置において、図示しない上
位制御部からのトルク指令値Tと回転・位相演算部13
からの回転速度信号Nmとが電流指令演算手段7に入力
されると、電流指令演算手段7が指令トルクTに見合っ
たトルク電流値Iqと界磁電流値Idとを演算し、電動
機3を駆動するが、このときのトルク電圧指令値Vqと
界磁電圧指令値Vdとにより出力要求線間電圧演算手段
20は次式により出力要求線間電圧Vuvを演算する。 Vuv= (Vd2 +Vq2 1/2 ・・・・(1) この出力要求線間電圧Vuvは、ある瞬間におけるトル
ク電圧指令値Vqと界磁電圧指令値Vdとにより一義的
に演算されるものである。
【0016】また、出力可能線間電圧演算手段21は電
圧検出器18が検出する直流電源1の電源電圧Vdcを
入力して電力変換装置2が電動機3に対して出力するこ
とが可能な線間電圧Vuvmaxを次のようにして演算
する。 Vuvmax=Vdc/√2×γ ・・・・(2) ここに、γは出力可能線間電圧の補正係数である。な
お、この(2)式は三倍高調波重畳PWM制御時の出力
可能線間電圧の場合を例としたものであり、出力電圧変
調方式が異なる場合にはその方式に合わせて適用する演
算式が変更されるものである。
【0017】電流指令補正演算手段22は以上のよう
に、演算された出力要求線間電圧Vuvと出力可能線間
電圧Vuvmaxとを入力して補正係数αと補正係数β
とを演算するものであるが、その内容は図2のブロック
図に示す通りである。図2において、24はトルク電流
指令補正係数算出用マップ、25は界磁電流指令補正係
数算出用マップであり、電流指令補正演算手段22に入
力された出力要求線間電圧Vuvと出力可能線間電圧V
uvmaxとは減算器31にて両者の差電圧ΔVuvが
求められ、この差電圧に応じてトルク電流指令補正係数
αと界磁電流指令補正係数βとがマップから求められ
る。図に示すように、トルク電流指令補正係数αは差電
圧ΔVuvが所定値以下になった場合にトルク電流指令
の絶対値が小さくなるように設定され、界磁電流指令補
正係βは差電圧ΔVuvが所定値以下になった場合に界
磁電流指令の絶対値が大きくなるように設定される。
【0018】このようにして求められたトルク電流指令
補正係数αと界磁電流指令補正係βとは電流指令演算手
段7から出力されるトルク電流指令値Iqと界磁電流指
令値Idとにそれぞれ乗算され、トルク電流指令補正値
Iqaと界磁電流指令補正値Idaとに変換され、さら
に界磁電流指令補正値は界磁電流指令リミッタ23によ
り値に制限が加えられる。このように補正されたトルク
電流指令補正値Iqaと界磁電流指令補正値Idaとは
減算器14および15によりそれぞれの帰還値Iqfお
よびIdfとの差が求められ、それぞれの偏差がトルク
電流制御手段8と界磁電流制御手段9とに入力される。
【0019】トルク電流制御手段8と界磁電流制御手段
9とは、これらの偏差が零になるようにそれぞれの電流
指令値を演算して出力し、この電流指令値は加算器16
と17とにおいて三相/二相座標変換手段12の出力を
受ける非干渉化項演算手段10の出力と加算され、トル
ク電圧指令値Vqと界磁電圧指令値Vdとして二相/三
相座標変換手段11に入力される。二相/三相座標変換
手段11はこれらの各電圧指令値と回転・位相演算手段
13からの回転位相信号θ2とを入力して三相電圧の信
号Vu、Vv、VwをPWM信号として電力変換装置2
に出力し、電力変換装置2で変換された三相交流電力に
より電動機3が駆動される。
【0020】図3は、出力要求線間電圧Vuvと出力可
能線間電圧Vuvmaxとの差電圧ΔVuvが所定値以
上の場合の、トルク電流指令値Iqと界磁電流指令値I
dとの補正の状態を示すもので、図の上段にあるように
差電圧ΔVuvが所定値以上に保たれている限り、図の
下段に示すように補正係数αとβとは値1を保ち、図の
中段に示すようにトルク指令値Tが変わらない限りトル
ク電流指令値Iqと界磁電流指令値Idは補正されず、
Iqa=Iq、Ida=Idとなってトルク指令値Tに
応じた値となる。
【0021】直流電源1の電圧が他の負荷の影響で変化
し、差電圧ΔVuvが所定値以下になった場合の補正動
作を示したのが図4である。図4の時間軸A点において
電源電圧が変動し、出力可能線間電圧Vuvmaxが低
下してB点において出力要求線間電圧Vuvとの差電圧
ΔVuvが所定値以下になると、この差電圧ΔVuvの
減少に伴って図の下段に示すように補正係数αは値1か
ら次第に小さくなり、補正値βは次第に大きくなる。こ
の補正係数の変化により乗算器26と27から出力され
るトルク電流指令補正値Iqaと界磁電流指令補正値I
daとは図の中段に示すように変化する結果、二相/三
相座標変換手段11と出力要求線間電圧演算手段20と
に入力されるトルク電圧指令値Vqと界磁電圧指令値V
dとは共に小さくなり、出力要求線間電圧Vuvも図の
上段に示すように低下する。この補正により差電圧ΔV
uvの減少は抑制され、電動機3の出力可能なトルクに
釣り合う状態まで補正が行われる。
【0022】界磁電流指令値Idに補正係数βが乗算さ
れると乗算器27から出力される界磁電流指令補正値I
daは負の方向に大きくなり、トルク電圧指令値Vqを
低下させることになるが、界磁電流指令リミッタ23は
この界磁電流指令補正値Idaに限界値を設定する。こ
の限界値の設定は、電力変換装置2の出力電圧が飽和現
象を示すときの制御時において、出力要求線間電圧Vu
vの低下に寄与しない過剰な界磁電流の流入を防止する
ためのものであり、回転子に永久磁石が使用されている
場合には界磁電流指令補正値が負の方向に大きくなるこ
とにより出力要求線間電圧Vuvは抑制されるが、この
出力要求線間電圧Vuvの抑制には限界があり、限界を
超えた場合にはかえって出力要求線間電圧Vuvが増加
するためである。
【0023】また、回転子に永久磁石が使用されている
場合、補正により過剰な界磁電流の流入があった場合に
は電動機3の異常温度上昇や、温度上昇により永久磁石
の保磁力が低下するため、回転子磁石の減磁を招くこと
になる。従って、界磁電流指令リミッタ23が電動機3
の温度上昇値や電動機3の損失演算結果などを入力して
電動機3の回転子の温度上昇を検知あるいは推定し、回
転子温度から磁石に減磁が発生し得る状態にあると判断
したときには界磁電流の制限値に変更を加えることによ
り、電動機3の駆動状態に応じた過剰な界磁電流を抑制
し、温度上昇を防止したり回転子磁石の減磁を防止する
ことができる。
【0024】以上のようにこの発明の実施の形態1によ
る電動機駆動制御装置においては、トルク指令電圧Vq
と界磁指令電圧Vdとから演算される出力要求線間電圧
Vuvと、電源電圧から演算される出力可能線間電圧V
uvmaxとを比較し、その差電圧ΔVuvが所定値以
下になると電動機3に対する出力電圧が飽和現象になる
と判断してトルク電流指令値Iqと界磁電流指令値Id
とを補正して出力要求線間電圧Vuvを抑制するように
したので、電源からの出力が抑制され、電動機3のトル
クは減少するが電源電圧の低下が減少し、出力要求線間
電圧Vuvの抑制と出力可能線間電圧Vuvmaxの増
大とにより、また、補正係数αとβとを電動機3の特性
や運転条件に適合させて設定することにより、電力変換
装置2の出力電圧の飽和現象は回避され、各電流帰還値
が各電流指令値に対して追従不能になることがなく、電
動機3の制御が不安定になることがない。また、界磁電
流指令リミッタ23の動作により温度上昇や回転子の減
磁を防止することも可能になるものである。
【0025】実施の形態2.図5は、この発明の実施の
形態2による電動機駆動制御装置の構成を示すブロック
図、図6は、電流指令補正演算手段を説明するブロック
であり、この実施の形態による電動機駆動制御装置は、
出力要求線間電圧演算手段20がトルク電圧指令値Vq
と界磁電圧指令値Vdとを入力して出力要求線間電圧V
uvを求め、出力可能線間電圧演算手段21が電源電圧
Vdcから出力可能な線間電圧Vuvmaxを求め、両
者の差電圧ΔVuvから電流指令補正演算手段28が位
相角補正量Δθを出力し、これにより相差角補正座標変
換手段29においてq軸座標と電流ベクトルとの位相
差、すなわち、相差角θを変換して補正するように構成
すると共に、電流指令補正演算手段28には図6に示す
ように、相差角補正座標変換手段29において変換する
相差角θの変換量を設定する相差角補正量算出用マップ
30が設けられるようにしたものである。
【0026】このように構成されたこの発明の実施の形
態2による電動機駆動制御装置において、電流指令補正
演算手段28に出力要求線間電圧Vuvと出力可能線間
電圧Vuvmaxとが入力されると図6に示すように、
減算器25にて両者の差電圧ΔVuvが求められ、この
差電圧ΔVuvを入力して相差角補正量算出用マップ3
0から位相角補正量Δθが求められる。相差角補正量算
出用マップ30は入力された差電圧ΔVuvが小さいほ
ど位相角補正量Δθが大となり、この補正量Δθに基づ
き相差角補正座標変換手段29が相差角を制御して各電
流指令値を補正し、差電圧ΔVuvが小さいほどトルク
電流指令補正値Iqaの絶対値は小さくなり、界磁電流
指令補正値Idaの絶対値は大きくなるように設定され
る。
【0027】相差角補正座標変換手段29により変換さ
れるトルク電流指令補正値Iqa、および、界磁電流指
令補正値Idaの変換内容は次式の通りである。
【数1】 また、界磁電流指令リミッタ23により界磁電流指令補
正値Idaが制限を受けるのは実施の形態1の場合と同
様である。
【0028】以上のようにこの発明の実施の形態2によ
る電動機駆動制御装置においては、トルク指令電圧Vq
と界磁指令電圧Vdとから演算される出力要求線間電圧
Vuvと電源電圧Vdcから演算される出力可能線間電
圧Vuvmaxとを比較し、その差電圧ΔVuvにより
トルク電流指令値Iqと界磁電流指令値Idとの相差角
θを補正するようにしたので、差電圧ΔVuvの値によ
り出力要求線間電圧Vuvが抑制されて電源電圧の低下
が減少し、実施の形態1の場合と同様に制御が不安定に
なることを防止でき、また、界磁電流指令リミッタ23
により電動機3の温度上昇や回転子の減磁を防止するこ
とが可能になるものである。
【0029】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1に記載
の発明によれば、電源電圧から電動機に供給可能な電圧
を演算する出力可能線間電圧演算手段と、トルク電圧指
令値と界磁電圧指令値とから電動機に必要な出力要求線
間電圧を演算する出力要求線間電圧演算手段と、この出
力可能線間電圧演算手段の出力と出力要求線間電圧演算
手段の出力との差に基づきトルク電流指令値と界磁電流
指令値とを補正する電流指令値補正演算手段と、この電
流指令値補正演算手段により補正された界磁電流の補正
値に制限を加える界磁電流補正リミッタとを備えるよう
にしたので、トルク電流と界磁電流との補正により電源
からの出力が抑制されて電源電圧の低下が抑制されると
共に、出力要求線間電圧も抑制され、電力変換装置の出
力電圧が飽和状態になって各電流帰還値が各電流指令値
に対して追従不能になることが回避され、従って、電動
機の制御が不安定になることがなく、また、界磁電流指
令リミッタの動作により電動機の温度上昇や回転子の減
磁を防止することが可能になるものである。
【0030】また、請求項2に記載の発明によれば、電
流指令補正演算手段による補正を、トルク電流指令値と
界磁電流指令値との位相角を制御するようにしたので、
電流指令補正演算手段に相差角補正用のマップを保有さ
せるだけで請求項1の場合と同様の効果を得ることがで
き、さらに、請求項3に記載の発明によれば、界磁電流
補正リミッタによる界磁電流補正値の制限値が電動機の
温度により変化するようにしたので、回転子に使用する
永久磁石の保磁力が温度により変化しても界磁電流も温
度により抑制値が変化し、高温時においても減磁を確実
に防止することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による電動機駆動制
御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による電動機駆動制
御装置の電流指令補正演算手段を説明するブロック図で
ある。
【図3】 この発明の実施の形態1による電動機駆動制
御装置の動作を説明する説明図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による電動機駆動制
御装置の動作を説明する説明図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による電動機駆動制
御装置の構成を示すブロック図である。
【図6】 この発明の実施の形態2による電動機駆動制
御装置の電流指令補正演算手段を説明するブロック図で
ある。
【図7】 従来の電動機駆動制御装置の構成を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
1 直流電源、2 電力変換装置、3 電動機、4 回
転検出器、5 電流検出器、7 電流指令演算手段、8
トルク電流制御手段、9 界磁電流制御手段、10
非干渉項演算手段、11 二相/三相座標変換手段、1
2 三相/二相座標変換手段、13 回転・位相演算手
段、14,15,31,32 減算器、16,17 加
算器、18 電圧検出器、19 制御装置、20 出力
要求線間電圧演算手段、21 出力可能線間電圧演算手
段、22,28 電流指令補正演算手段、23 界磁電
流指令リミッタ、24 トルク電流指令補正係数算出用
マップ、25 界磁電流指令補正係数算出用マップ、2
6,27 乗算器、29 相差角補正座標変換手段。3
0 相差角補正量算出用マップ。
フロントページの続き Fターム(参考) 5H576 BB06 CC02 DD02 DD07 EE01 EE02 EE18 GG01 GG02 GG04 GG05 HB01 JJ17 JJ25 JJ28 LL01 LL22 LL24 LL39 LL41 MM06 MM14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機に対するトルク電流指令値と界磁
    電流指令値とを演算する電流指令演算手段、前記電動機
    に入力する電流値を検出する電流検出手段、前記トルク
    電流指令値と前記電流検出手段に検出されたトルク電流
    値とを一致させるトルク電流制御手段、前記界磁電流指
    令値と前記電流検出手段に検出された界磁電流値とを一
    致させる界磁電流制御手段、電源電圧から前記電動機に
    供給可能な電圧を演算する出力可能線間電圧演算手段、
    前記トルク電流制御手段の出力と前記界磁電流制御手段
    の出力とから前記電動機に与える電圧を演算する出力要
    求線間電圧演算手段、前記出力可能線間電圧演算手段の
    出力と前記出力要求線間電圧演算手段の出力との差に基
    づき前記トルク電流指令値と前記界磁電流指令値とを補
    正する電流指令補正手段、前記電流指令補正手段により
    補正された界磁電流指令補正値に制限を加える界磁電流
    指令リミッタを備えたことを特徴とする電動機駆動制御
    装置。
  2. 【請求項2】 電流指令補正手段による補正が、トルク
    電流指令値と界磁電流指令値との位相角を制御するもの
    であることを特徴とする請求項1に記載の電動機駆動制
    御装置。
  3. 【請求項3】 界磁電流指令リミッタの制限値が、電動
    機の温度により変化するように構成したことを特徴とす
    る請求項1に記載の電動機駆動制御装置。
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