JP2002212395A - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

Info

Publication number
JP2002212395A
JP2002212395A JP2001009316A JP2001009316A JP2002212395A JP 2002212395 A JP2002212395 A JP 2002212395A JP 2001009316 A JP2001009316 A JP 2001009316A JP 2001009316 A JP2001009316 A JP 2001009316A JP 2002212395 A JP2002212395 A JP 2002212395A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
resin composition
mold
semiconductor
semiconductor encapsulation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001009316A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3740983B2 (ja
Inventor
Hironori Ikeda
博則 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP2001009316A priority Critical patent/JP3740983B2/ja
Publication of JP2002212395A publication Critical patent/JP2002212395A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3740983B2 publication Critical patent/JP3740983B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
    • H01L2924/0002Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 金型からの離型性を損なうことなく、金型を
清掃する周期を延長することができる半導体封止用エポ
キシ樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 エポキシ樹脂、硬化剤、離型剤、無機充
填材を必須成分として含有する半導体封止用エポキシ樹
脂組成物に関する。離型剤として、下記の式(1)と式
(2)で示される化合物より選ばれるものが、半導体封
止用エポキシ樹脂組成物の全量に対して0.01〜2.
0質量%含有されている。また、無機充填材として、結
晶シリカと溶融シリカより選ばれるものが含有されてい
る。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子などの
電子部品の封止に用いられる半導体封止用エポキシ樹脂
組成物、及びこの半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用
いて封止された半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまで、半導体素子などの電子部品の
封止材としては、セラミックや熱硬化性樹脂が一般的に
用いられてきた。中でもエポキシ樹脂などの熱硬化性樹
脂を用いて行われる樹脂封止は、経済性と製品性能との
バランスの点において好ましいものであり、現在では主
流となっている。
【0003】かかる樹脂封止は具体的には例えば、以下
のようにして行われている。すなわち、まずリードフレ
ーム用の金属片に半導体素子を搭載してダイボンディン
グを行い、次いで、金などの金属細線を用いて半導体素
子とリードフレームとを電気的に接続してワイヤボンデ
ィングを行い、その後、半導体素子とリードフレームと
を金型のキャビティにセットしてトランスファー成形を
行うことによって、半導体素子の全体とリードフレーム
の一部とが熱硬化性樹脂によって封止された成形品、す
なわち半導体装置が製造されている。
【0004】そして、実際の製造現場においては、上記
のような成形は連続的に行われているため、封止材中に
は予め連続成形の効率を高めるために離型剤が含有され
ているものである。すなわちこの離型剤は、成形時に封
止材の内部から金型のキャビティ内面に染み出し、成形
品と金型との接着力を低下させることにより、成形品の
金型からの離型性を上昇させる機能を有するものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
連続成形をある程度行うと、金型のキャビティ内面に汚
れが蓄積され、ついにはこの汚れが成形品の表面に転写
されて成形品の外観を損なうようになる。このため従
来、成形品として許容されるか否かの判断の基準となる
限度見本を予め用意しておき、この見本と連続成形され
た成形品との外観を比較して、成形品の外観が見本より
も悪化する前に製造を中止すると共に、金型のキャビテ
ィ内面に付着している汚れをクリーニング材などの樹脂
を用いて除去し清掃を行っていた。
【0006】従って、離型剤の添加によって良好な離型
性を得ることはできても、離型剤自体が汚れとなる場合
があり、金型を頻繁に清掃しなければならなくなるとい
う問題が生じるものであった。逆に、離型剤の添加を抑
えるなどして金型のキャビティ内面に付着する汚れを防
止すれば、金型清掃の周期は長くなるものの、良好な離
型性を得ることができなくなるという問題も生じるもの
であった。
【0007】このように、いずれの場合であっても半導
体装置の製造の効率は著しく低下するものであり、ま
た、上記のように離型剤の量のみならず、その種類も金
型清掃の周期に大きな影響を与えるものである。
【0008】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、金型からの離型性を損なうことなく、金型を清掃
する周期を延長することができる半導体封止用エポキシ
樹脂組成物、及びこの半導体封止用エポキシ樹脂組成物
を用いて封止された半導体装置を提供することを目的と
するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬
化剤、離型剤、無機充填材を必須成分として含有する半
導体封止用エポキシ樹脂組成物において、離型剤とし
て、下記の式(1)と式(2)で示される化合物より選
ばれるものが、半導体封止用エポキシ樹脂組成物の全量
に対して0.01〜2.0質量%含有されていると共
に、無機充填材として、結晶シリカと溶融シリカより選
ばれるものが含有されて成ることを特徴とするものであ
る。
【0010】
【化2】
【0011】また請求項2の発明は、請求項1におい
て、式(1)及び式(2)で示される化合物として、式
中のxが1≦x≦10を満たす整数であり、かつ式中の
yが1≦y≦50を満たす整数であるものが用いられて
成ることを特徴とするものである。
【0012】また請求項3の発明は、請求項1又は2に
おいて、式(1)と式(2)で示される化合物より選ば
れるものと、エポキシ樹脂とが予め溶融混合されたもの
が用いられて成ることを特徴とするものである。
【0013】また請求項4の発明は、請求項1乃至3の
いずれかにおいて、離型剤として、式(1)と式(2)
で示される化合物より選ばれるものと、天然カルナバワ
ックスとが併用されて成ることを特徴とするものであ
る。
【0014】また請求項5の発明は、請求項1乃至4の
いずれかにおいて、硬化促進剤として、トリフェニルホ
スフィンが用いられて成ることを特徴とするものであ
る。
【0015】また請求項6に係る半導体装置は、請求項
1乃至5のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂
組成物によって半導体素子が封止されて成ることを特徴
とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0017】本発明において半導体封止用エポキシ樹脂
組成物には、エポキシ樹脂、硬化剤、離型剤、無機充填
材が必須成分として含有されており、必要に応じて硬化
促進剤その他の添加剤を配合することができる。以下で
はまず上記の各成分の詳細について説明する。
【0018】本発明においてエポキシ樹脂としては、特
に限定されるものではなく、例えば、o−クレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、
ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビスフェノール
型エポキシ樹脂、ブロム化エポキシ樹脂等を用いること
ができる。特に、ブロム化エポキシ樹脂は難燃剤として
も用いることができるものである。そして、上記のエポ
キシ樹脂のうちの1種のみを用いたり、2種以上を併用
したりすることができる。また、エポキシ樹脂の配合量
は、特に限定されるものではないが、半導体封止用エポ
キシ樹脂組成物の全量に対して7〜35質量%であるこ
とが好ましい。
【0019】また硬化剤としては、特に限定されるもの
ではなく、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾ
ールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ナフ
トールアラルキル樹脂等の各種多価フェノール化合物の
他に、ナフトール化合物も用いることができる。そし
て、これらの硬化剤のうちの1種のみを用いたり、2種
以上を併用したりすることができる。また、エポキシ樹
脂と硬化剤との当量比は、0.5〜1.5となるように
配合することが好ましく、より好ましくは0.8〜1.
2である。
【0020】また離型剤としては、上記の式(1)と式
(2)で示される化合物のいずれか一方を用いるか、あ
るいは両方を用いるようにするものである。これらの化
合物は、例えば、低分子量ポリエチレンの末端に第1級
アルコールを付加してユニリンアルコールを合成し、さ
らにこのユニリンアルコールにエチレンオキサイド及び
プロピレンオキサイドを付加することにより、合成する
ことができるものであり、以下ではこのものをユニリン
アルコール変性物ともいう。そして本発明において、こ
のユニリンアルコール変性物が半導体封止用エポキシ樹
脂組成物の全量に対して0.01〜2.0質量%含有さ
れていることにより、良好な離型性が長期に亘って発現
されると共に、金型を清掃してから次に清掃するまでの
期間、すなわち金型清掃の周期が延長されるものであ
る。このため半導体装置を製造するにあたって、良好な
離型性によって、金型から成形品を脱型する作業時間を
短縮することができると共に、金型清掃の周期の延長に
よって、半導体装置の製造を頻繁に中断して金型を清掃
する必要が無くなり、半導体装置の製造効率を著しく高
めることができるものである。なお、ユニリンアルコー
ル変性物が0.01質量%未満であると、上記のような
効果を十分に得ることが不可能となるものであり、逆に
2.0質量%を超えると、このユニリンアルコール変性
物が成形品の表面に染み出したり、接触している金型の
キャビティ内面に移行したりしてブリードが起こり、汚
れが蓄積され易くなり、金型を清掃する周期が短縮化さ
れてしまうものである。
【0021】また、ユニリンアルコール変性物を示す式
(1)や式(2)中において、x,y,nは1以上の整
数であれば、特に限定されるものではないが、xが1≦
x≦10を満たす整数であり、かつyが1≦y≦50を
満たす整数であることが好ましい。このようなユニリン
アルコール変性物を用いると、上述した効果を一層高く
得ることができるものである。しかし、xが10<xで
あるような整数であったり、またyが50<yであるよ
うな整数であったりすると、−OC36−や−OC24
−の官能基数が増加して半導体封止用エポキシ樹脂組成
物中の他の成分との相溶性が良好となり、成形時におい
て金型のキャビティ内面への染み出しが却って困難とな
り、成形品と金型との接着力が十分低下せずに、成形品
の金型からの離型性が悪化するおそれがあるものであ
る。
【0022】さらに離型剤としては、上記のユニリンア
ルコール変性物の他に、必要に応じて、天然カルナバワ
ックス、脂肪酸アミド、ステアリン酸、モンタン酸、脂
肪酸エステル、カルボキシル基含有ポリオレフィン等を
併用することができる。中でも天然カルナバワックスを
併用することが好ましく、これによって離型性を損なう
ことなく金型清掃の周期を延長させることができるとい
う効果を、より確実に得ることができるものである。
【0023】また無機充填材としては、結晶シリカと溶
融シリカのいずれか一方を用いるか、あるいは両方を用
いるようにするものである。さらに必要に応じて、これ
らの他に窒化珪素等を併用することができる。そして結
晶シリカや溶融シリカと、上述したユニリンアルコール
変性物とを共に用いることによって、長期に亘って良好
な離型性が保持されると共に、金型を頻繁に清掃する必
要が無くなるものである。また、無機充填材の配合量
は、特に限定されるものではないが、上記の効果を一層
高く得るためには、半導体封止用エポキシ樹脂組成物の
全量に対して60〜93質量%であることが好ましい。
【0024】また硬化促進剤としては、特に限定される
ものではなく、例えば、2−メチルイミダゾール、2−
フェニルイミダゾール等のイミダゾール類の他に、トリ
フェニルホスフィン(TPP)、トリブチルホスフィ
ン、トリメチルホスフィン等の有機ホスフィン類、1,
8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(D
BU)、トリエタノールアミン、ベンジルジメチルアミ
ン等の三級アミン等を用いることができる。中でもトリ
フェニルホスフィン(TPP)を用いることが好まし
く、これによって離型性を損なうことなく金型清掃の周
期を延長させることができるという効果を、より一層確
実に得ることができるものである。また、上記の硬化促
進剤のうちの1種のみを用いたり、2種以上を併用した
りすることができる。
【0025】またその他の添加剤としては、γ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシランやγ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤、
三酸化アンチモンや上述したブロム化エポキシ樹脂等の
難燃剤、カーボンブラック等の着色剤、シリコーン可撓
剤などを用いることができる。
【0026】そして、上記のエポキシ樹脂、硬化剤、離
型剤、無機充填材を必須成分とし、さらに必要に応じて
硬化促進剤その他の添加剤を配合し、これをミキサーや
ブレンダー等で均一に混合した後に、ニーダーやロール
で加熱混練し、この混練物を冷却固化し、粉砕して粉粒
状等にすることによって、半導体封止用エポキシ樹脂組
成物を調製することができるものである。
【0027】上記のようにして半導体封止用エポキシ樹
脂組成物を調製する際に、予めエポキシ樹脂と、離型剤
であるユニリンアルコール変性物とを溶融混合しておく
と、上述したような長期に亘る良好な離型性の発現や、
金型清掃の周期の延長の効果を一層高く得ることができ
て好ましい。
【0028】そして、上記のようにして調製した半導体
封止用エポキシ樹脂組成物を用いて封止成形することに
よって、半導体装置を製造することができる。例えば、
IC等の半導体素子を搭載したリードフレームをトラン
スファー成形金型にセットし、トランスファー成形を行
うことによって、半導体素子を半導体封止用エポキシ樹
脂組成物による封止材で封止した半導体装置を製造する
ことができるものである。
【0029】このようにして製造される半導体装置にあ
って、封止材として、上述したような半導体封止用エポ
キシ樹脂組成物が用いられているので、金型のキャビテ
ィ内面の汚れが転写されにくくなり、金型を頻繁に清掃
する必要が無くなるものである。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0031】エポキシ樹脂として、o−クレゾールノボ
ラック型エポキシ樹脂である住友化学工業(株)製「E
SCN195XL」(エポキシ当量195)を用いた。
【0032】また硬化剤として、フェノールノボラック
樹脂である荒川化学(株)製「タマノール752」(水
酸基当量104)を用いた。
【0033】また難燃剤として、ブロム化エポキシ樹脂
である住友化学工業(株)製「ESB400T」(エポ
キシ当量400)と三酸化アンチモンを用いた。
【0034】また硬化促進剤として、トリフェニルホス
フィン(TPP)(北興化学(株)製)、2−メチルイ
ミダゾール、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウ
ンデセン−7(DBU)を用いた。
【0035】また離型剤として、脂肪酸アミドである日
本化成(株)製オレイン酸アミド「ダイワックスO−2
00」、天然カルナバワックスである大日化学工業
(株)製「F1−100」、脂肪酸エステルであるクラ
リアント・ジャパン(株)製モンタン酸ワックス「ワッ
クスS」、式(1)で示される化合物であるユニリンア
ルコール変性物を用いた。
【0036】また着色剤として、カーボンブラックを用
いた。
【0037】また無機充填材として、結晶シリカ(平均
粒径25μm)を用いた。なお、この無機充填材は、シ
ランカップリング剤であるγ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン(東レ・ダウコーニングシリコーン
(株)製「SH6040」)で処理して用いた。
【0038】次に、各成分を表1及び表2の配合量で配
合し、これをブレンダーで30分間混合して均一化した
後、80℃に加熱したニーダーで混練溶融させて押し出
し、冷却後、粉砕機で所定粒度に粉砕して、半導体封止
用エポキシ樹脂組成物からなる粒状の成形材料を得た。
なお、式(1)で示されるユニリンアルコール変性物を
添加するにあたっては、上記のように他の成分と共に添
加する以外に、予めエポキシ樹脂と溶融混合しておくこ
とも行った。前者の添加方法を「生添加」とし、後者の
添加方法を「溶融混合」として、表1及び表2の「ユニ
リンアルコール変性物の添加方法」の欄に示す。
【0039】上記のようにして得た実施例1〜9及び比
較例1,2の成形材料について、連続成形性の試験を以
下のようにして行った。
【0040】リードフレームに半導体素子を搭載して8
mm×8mm×厚み3mmのTO−220(JEDEC
規格)用の金型(キャビティ数:20個)にセットし、
上記の実施例1〜9及び比較例1,2の成形材料を用い
てこの金型にトランスファー成形した。成形条件は温度
175℃、注入時間3秒、加圧時間90秒、注入圧力1
0MPaであり、成形後に175℃で6時間ポストキュ
アーすることによって、TO−220フィン付きパッケ
ージを得た。
【0041】次に、このパッケージの表面を限度見本と
比較観察し、いずれの方が汚れの程度が大きいかを目視
により評価した。ここで、パッケージの方が限度見本よ
りも汚れの程度が小さいか、あるいはパッケージと限度
見本との汚れの程度が同程度であると目視により判断さ
れれば、このパッケージは製品として許容されるもので
ある。このようなパッケージが得られていれば、さらに
パッケージの成形を行い、新たに得られたパッケージと
限度見本との汚れの程度の比較観察を行った。そして、
成形を開始した時点から、パッケージの方が限度見本よ
りも汚れの程度が大きくなる時点まで上記の操作を繰り
返し行うと共に、この間の成形回数(ショット回数)を
計測した。この結果を表1及び表2に示す。すなわち、
パッケージの方が汚れの程度が大きくなる時点が金型を
清掃する時期であり、成形開始からこの時点までの間が
金型清掃の周期(クリーニング周期)となる。従って、
成形回数が多いものほど金型清掃の周期が長くなり、連
続成形性に優れているといえるものである。なお、比較
例1及び2において、250ショット目のパッケージの
表面状態が製品として許容され、このショット数を超え
ると製品として許容されないものであると目視により判
断されたので、実際にはこれを基準すなわち限度見本と
して用い、各実施例を相対評価した。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】表1及び表2にみられるように、実施例1
〜9のものは比較例1,2のものに比べて金型清掃の周
期が長く、連続成形性に優れていることが確認される。
【0045】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に係る半
導体封止用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化
剤、離型剤、無機充填材を必須成分として含有する半導
体封止用エポキシ樹脂組成物において、離型剤として、
上記の式(1)と式(2)で示される化合物より選ばれ
るものが、半導体封止用エポキシ樹脂組成物の全量に対
して0.01〜2.0質量%含有されていると共に、無
機充填材として、結晶シリカと溶融シリカより選ばれる
ものが含有されているので、良好な離型性が長期に亘っ
て発現されると共に金型清掃の周期が延長されることと
なり、半導体装置を製造するにあたって、脱型の作業時
間を短縮することができると共に、金型を清掃するため
に半導体装置の製造を頻繁に中断する必要が無くなり、
半導体装置の製造効率を著しく高めることができるもの
である。
【0046】また請求項2の発明は、式(1)及び式
(2)で示される化合物として、式中のxが1≦x≦1
0を満たす整数であり、かつ式中のyが1≦y≦50を
満たす整数であるものが用いられているので、良好な離
型性が長期に亘って発現されると共に金型清掃の周期が
延長されるという効果を一層高く得ることができるもの
である。
【0047】また請求項3の発明は、式(1)と式
(2)で示される化合物より選ばれるものと、エポキシ
樹脂とが予め溶融混合されたものが用いられているの
で、長期に亘る良好な離型性の発現や金型清掃の周期の
延長の効果を一層高く得ることができるものである。
【0048】また請求項4の発明は、離型剤として、式
(1)と式(2)で示される化合物より選ばれるもの
と、天然カルナバワックスとが併用されているので、離
型性を損なうことなく金型清掃の周期を延長させるとい
う効果をより確実に得ることができるものである。
【0049】また請求項5の発明は、硬化促進剤とし
て、トリフェニルホスフィンが用いられているので、離
型性を損なうことなく金型清掃の周期を延長させるとい
う効果をより一層確実に得ることができるものである。
【0050】また請求項6に係る半導体装置は、請求項
1乃至5のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂
組成物によって半導体素子が封止されているので、金型
のキャビティ内面の汚れが転写されにくくなり、金型を
頻繁に清掃する必要が無くなるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 23/29 (C08L 63/00 23/31 71:02) //(C08L 63/00 H01L 23/30 R 71:02) Fターム(参考) 4J002 AE034 CC04X CC05X CD02W CD05W CD06W CD12W CE00X CH023 DJ017 ED026 ED036 EW018 FD017 FD14X FD150 FD158 FD160 FD163 FD164 FD166 GQ05 4J036 AB01 AB07 AC06 AD07 AF08 AF19 DB11 DD07 FA03 FA05 FB07 JA07 4M109 AA01 BA01 CA21 EA02 EB02 EB04 EB06 EB07 EB08 EB09 EB12 EB13 EB19 EC20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂、硬化剤、離型剤、無機充
    填材を必須成分として含有する半導体封止用エポキシ樹
    脂組成物において、離型剤として、下記の式(1)と式
    (2)で示される化合物より選ばれるものが、半導体封
    止用エポキシ樹脂組成物の全量に対して0.01〜2.
    0質量%含有されていると共に、無機充填材として、結
    晶シリカと溶融シリカより選ばれるものが含有されて成
    ることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 式(1)及び式(2)で示される化合物
    として、式中のxが1≦x≦10を満たす整数であり、
    かつ式中のyが1≦y≦50を満たす整数であるものが
    用いられて成ることを特徴とする請求項1に記載の半導
    体封止用エポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 式(1)と式(2)で示される化合物よ
    り選ばれるものと、エポキシ樹脂とが予め溶融混合され
    たものが用いられて成ることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 離型剤として、式(1)と式(2)で示
    される化合物より選ばれるものと、天然カルナバワック
    スとが併用されて成ることを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 硬化促進剤として、トリフェニルホスフ
    ィンが用いられて成ることを特徴とする請求項1乃至4
    のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の半導
    体封止用エポキシ樹脂組成物によって半導体素子が封止
    されて成ることを特徴とする半導体装置。
JP2001009316A 2001-01-17 2001-01-17 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 Expired - Fee Related JP3740983B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001009316A JP3740983B2 (ja) 2001-01-17 2001-01-17 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001009316A JP3740983B2 (ja) 2001-01-17 2001-01-17 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002212395A true JP2002212395A (ja) 2002-07-31
JP3740983B2 JP3740983B2 (ja) 2006-02-01

Family

ID=18876817

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001009316A Expired - Fee Related JP3740983B2 (ja) 2001-01-17 2001-01-17 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3740983B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005314684A (ja) * 2004-03-31 2005-11-10 Nitto Denko Corp 半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置
JP2006241281A (ja) * 2005-03-02 2006-09-14 Hitachi Chem Co Ltd 封止用エポキシ樹脂組成物及び電子部品装置
JP2009007407A (ja) * 2007-06-26 2009-01-15 Panasonic Electric Works Co Ltd 封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置
JP2012201695A (ja) * 2011-03-23 2012-10-22 Panasonic Corp 封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
KR20190035892A (ko) * 2016-08-19 2019-04-03 다우 글로벌 테크놀로지스 엘엘씨 내부 몰드 이형제를 함유하는 에폭시 수지 조성물

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005314684A (ja) * 2004-03-31 2005-11-10 Nitto Denko Corp 半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置
JP2006241281A (ja) * 2005-03-02 2006-09-14 Hitachi Chem Co Ltd 封止用エポキシ樹脂組成物及び電子部品装置
JP2009007407A (ja) * 2007-06-26 2009-01-15 Panasonic Electric Works Co Ltd 封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置
JP2012201695A (ja) * 2011-03-23 2012-10-22 Panasonic Corp 封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
KR20190035892A (ko) * 2016-08-19 2019-04-03 다우 글로벌 테크놀로지스 엘엘씨 내부 몰드 이형제를 함유하는 에폭시 수지 조성물
CN109790279A (zh) * 2016-08-19 2019-05-21 陶氏环球技术有限责任公司 含有内部脱模剂的环氧树脂组合物
KR102393025B1 (ko) * 2016-08-19 2022-05-03 다우 글로벌 테크놀로지스 엘엘씨 내부 몰드 이형제를 함유하는 에폭시 수지 조성물
CN109790279B (zh) * 2016-08-19 2022-06-28 陶氏环球技术有限责任公司 含有内部脱模剂的环氧树脂组合物

Also Published As

Publication number Publication date
JP3740983B2 (ja) 2006-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3740983B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP3925802B2 (ja) エポキシ樹脂組成物および半導体装置
JP2006328360A (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP4196033B2 (ja) 離型処理用樹脂組成物とこれを用いた封止半導体装置の製造方法
JP4950010B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製造方法および半導体装置の製造方法
JP2000103938A (ja) 封止用のエポキシ樹脂組成物および半導体装置
JP5547680B2 (ja) 封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP4058849B2 (ja) 封止用エポキシ樹脂組成物
JP2621755B2 (ja) エポキシ樹脂組成物の製造方法
JP3731960B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JPH11241002A (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP3570319B2 (ja) 封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2000007900A (ja) 封止用のエポキシ樹脂組成物および半導体装置
JPH11181236A (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP3359445B2 (ja) 樹脂組成物
JPH0940746A (ja) 離型回復用エポキシ樹脂組成物
JP3255376B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JP2000186183A (ja) 封止用のエポキシ樹脂組成物および半導体装置
JP3478380B2 (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2000281748A (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP3711947B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP4734731B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製造方法
JP3734906B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JPH07238147A (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP3506423B2 (ja) 封止用樹脂組成物および半導体封止装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051013

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051018

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051031

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081118

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091118

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091118

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101118

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111118

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121118

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121118

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131118

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees