JP2002210635A - 電動チャックによる工作物寸法の計測方法 - Google Patents

電動チャックによる工作物寸法の計測方法

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JP2002210635A
JP2002210635A JP2001004861A JP2001004861A JP2002210635A JP 2002210635 A JP2002210635 A JP 2002210635A JP 2001004861 A JP2001004861 A JP 2001004861A JP 2001004861 A JP2001004861 A JP 2001004861A JP 2002210635 A JP2002210635 A JP 2002210635A
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gripping
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measuring
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Yasunori Segawa
保則 瀬川
Mamoru Kubota
守 久保田
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Hitachi Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】工作機械の電動チャックによって工作物を把持
する際に、把持爪の位置を検出して工作物の寸法を測定
できるようにした工作物寸法の計測方法を提供する。 【解決手段】工作機械の基体に設けられたフレームに支
持されたチャック15の把持爪30により工作物を把持
して工作物の寸法を計測する電動チャックによる工作物
寸法の計測方法であって、前記チャックは、前記把持爪
を位置制御可能な駆動モータ4によって開閉して工作物
を把持するものであるとともに、把持した工作物を加工
工具により加工することが可能なものであり、前記把持
爪の位置と工作物寸法との関係を記憶する手順と、前記
工作機械で加工された工作物の所定の加工部位を前記把
持爪により所定の把持条件で把持し、そのときの前記把
持爪の位置から前記加工部位の実測寸法を求める手順と
を有するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械の電動チ
ャックによって工作物を把持する際に、電動チャックの
把持爪の位置を検出して工作物の寸法を測定できるよう
にした工作物寸法の計測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】旋盤等の工作機械の主軸端には工作物を
つかむためのチャックが取り付けられている。このチャ
ックの把持爪の開閉駆動は、油圧シリンダ、空圧シリン
ダ等によって行うものや、再公表特許公報WO98/3
6863号に記載されているような駆動モータによって
行うものが公知である。このようなチャックに工作物を
把持して、工作物の加工を行った後、工作物の加工部位
の寸法を測定するには、専用の寸法測定装置や寸法測定
用工具を設置して寸法測定を行わなければならなかっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】工作物の加工を行った
直後に工作物の加工部位の寸法を測定することは、工作
物の加工寸法の確認や加工の良否の判定に利用でき、さ
らには、次の工作物の加工寸法が寸法公差の範囲から出
ないように加工工具の位置を補正するために工具補正量
を修正することにも応用できるため有用である。しか
し、そのために専用の寸法測定装置や寸法測定用工具を
工作機械に設置することは、工作機械のコストを上昇さ
せることになる。また、寸法測定装置や寸法測定用工具
によって、工作物の寸法を測定するためには、寸法測定
用の機械の動作が必要となり、寸法測定のための時間が
かかるため、生産工程全体としての生産能率が低下して
しまうという問題点があった。
【0004】また、加工時に工作物を把持するための従
来のチャックは工作物の寸法を測定することを想定して
おらず、工作物の寸法を測定するためのハードウェアお
よびソフトウェアが用意されていない。したがって、加
工用のチャックによって工作物の寸法を測定することは
できなかった。
【0005】そこで、本発明は、工作機械の電動チャッ
クによって工作物を把持する際に、電動チャックの把持
爪の位置を検出して工作物の寸法を測定できるようにし
た工作物寸法の計測方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電動チャックによる工作物寸法の計測方法
は、工作機械の基体に設けられたフレームに支持された
チャックの把持爪により工作物を把持して工作物の寸法
を計測する電動チャックによる工作物寸法の計測方法で
あって、前記チャックは、前記把持爪を位置制御可能な
駆動モータによって開閉して工作物を把持するものであ
るとともに、把持した工作物を加工工具により加工する
ことが可能なものであり、前記把持爪の位置と工作物寸
法との関係を記憶する手順と、前記工作機械で加工され
た工作物の所定の加工部位を前記把持爪により所定の把
持条件で把持し、そのときの前記把持爪の位置から前記
加工部位の実測寸法を求める手順とを有するものであ
る。
【0007】また、上記の電動チャックによる工作物寸
法の計測方法において、前記把持爪の位置は、前記駆動
モータの回転角度位置によって検出するものであること
が好ましい。
【0008】また、上記の電動チャックによる工作物寸
法の計測方法において、前記把持爪の位置と工作物寸法
との関係を記憶する前記手順は、既知の寸法の基準被把
持物を前記把持爪により把持する手順と、前記基準被把
持物を把持した状態で、前記基準被把持物の既知寸法を
入力する手順とを有するものであることが好ましい。
【0009】また、上記の電動チャックによる工作物寸
法の計測方法において、前記加工部位の最大許容寸法お
よび最小許容寸法を入力する手順と、前記実測寸法と前
記最大許容寸法および前記最小許容寸法とから工作物の
合否判定を行う手順とを有することが好ましい。
【0010】また、上記の電動チャックによる工作物寸
法の計測方法において、前記加工部位の目標寸法を入力
する手順と、前記加工部位を加工する工具の工具補正番
号を入力する手順と、前記目標寸法と前記実測寸法との
差を求め、この差を前記工具補正番号の工具補正量に加
算する手順とを有することが好ましい。
【0011】また、本発明の電動チャックによる工作物
寸法の計測方法は、工作機械の基体に設けられたフレー
ムに支持された一つまたは複数のチャックの把持爪によ
り工作物を把持して工作物の寸法を計測する電動チャッ
クによる工作物寸法の計測方法であって、前記チャック
は、前記把持爪を位置、移動速度および把持力の制御可
能な駆動モータによって開閉して工作物を把持するもの
であるとともに、把持した工作物を加工工具により加工
することが可能なものであり、前記工作物の加工に適し
た所定の加工用移動速度および加工用把持力で前記把持
爪により前記工作物を把持し、前記工作物に対して所定
の加工を行う手順と、前記工作機械で加工された前記工
作物の所定の加工部位を、計測に適した所定の計測用移
動速度および計測用把持力で前記チャックまたは別のチ
ャックの前記把持爪により把持し、そのときの前記把持
爪の位置から前記加工部位の実測寸法を求める手順とを
有するものである。
【0012】また、上記の電動チャックによる工作物寸
法の計測方法において、前記計測用移動速度は前記加工
用移動速度よりも小さく設定され、前記計測用把持力は
前記加工用把持力よりも小さく設定されていることが好
ましい。
【0013】また、上記の電動チャックによる工作物寸
法の計測方法において、前記加工部位の実測寸法を求め
る手順の後に、前記工作物の加工に適した所定の加工用
移動速度および加工用把持力で前記把持爪により前記工
作物を把持し、前記工作物に対して次の工程の加工を行
う手順を有することが好ましい。
【0014】また、上記の電動チャックによる工作物寸
法の計測方法において、既知の寸法の基準被把持物を前
記把持爪により把持する手順と、前記基準被把持物を把
持した状態で、前記基準被把持物の既知寸法を入力する
手順とを有するものであることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照して説明する。図1は、本発明を適用するチャッ
ク15の断面図である。チャック15は、工作機械の主
軸2の先端に取り付けられている。なお、工作機械とし
ては、ここではNC(数値制御)旋盤の例を示している
が、ターニングセンタ、研削盤などの他の工作機械であ
ってもよい。
【0016】主軸2は、主軸台1に回転可能に支持さ
れ、主軸モータ4によって回転駆動される。NC旋盤の
主軸台1の前面の内孔には、円筒状のベアリングリテー
ナ1aが固定されている。転がり軸受3の内輪はナット
9により主軸2に固定されている。ベアリングリテーナ
1aの内孔には軸受3の外輪が挿入支持され、この軸受
3により主軸2が回転可能に主軸台1に支持されてい
る。ベアリングリテーナ1aの前面には、フロントカバ
ー1bが固定されている。主軸2の外周には、主軸モー
タ4としてのビルトインモータのローター5が固定され
ている。ローター5の外周位置には、コイルが巻かれて
いるステーター6が配置され、ステーター6は主軸台1
に固定されている。
【0017】ステーター6のケース7の外周には、冷却
油を通すための冷却路8が形成されている。冷却路8に
冷却油を通すことにより、主軸モータ4からの発熱を冷
却油が吸収して冷却する。ビルトインモータの構造、機
能は公知であり、その詳細な説明はここでは省略する。
主軸2および主軸台1の後部には、主軸2の回転速度お
よび回転角度位置を検出するための検出器412(図2
参照)、主軸2を主軸オリエンテーション位置に位置決
めするための主軸オリエンテーション用センサ等よりな
る主軸オリエンテシーション機構が設けられている。
【0018】すなわち、この主軸モータ4は、NC装置
50(図2参照)により、検出器412からの速度フィ
ードバック信号で主軸2を所定の回転速度で回転させる
だけでなく、検出器412からの位置フィードバック信
号で主軸2の回転角度位置、すなわちチャック15の把
持爪30の移動位置を位置決め制御可能な制御モータと
なる。
【0019】主軸2の前端面には他の部分より直径が大
きい主軸端10が一体に形成されている。この主軸端1
0は、面板、チャック、センタ等を取り付けるための部
分である。主軸端10の前端面11には、円形の面板1
2がボルト13により固定されている。面板12には、
チャック15が取り付けられている。面板12の前端面
16には、チャック15を構成する部品であるスクロー
ル17がボルト18で固定されている。スクロール17
の前端面には、主軸2の中心線を中心とする渦巻き状の
スクロール溝19が形成されている。
【0020】スクロール17の外周には本体部20が配
置されている。本体部20は、前端面側が小径穴となる
ように閉じた円筒状の第1部材21とこれに係合する環
状の第2部材22とで構成されている。第1部材21の
開放された後面にはボルト23で環状の第2部材22が
固定されている。第2部材22は、スクロール17の外
周側に軸受29により回転可能に支持されており、結
局、本体部20全体もスクロール17の外周に回転可能
に支持されている。
【0021】第1部材21の前端面には等角度で、かつ
半径方向に3本のマスタージョー案内溝25が形成さ
れ、各マスタージョー案内溝25にマスタージョー26
が摺動自在に挿入されている。マスタージョー26の後
面(スクロール17側の面)には、スクロール歯28が
形成されている。マスタージョー26の前面には、工作
物を直接つかむ把持爪30がボルト31で固定されてい
る。
【0022】マスタージョー26のスクロール歯28と
スクロール17の前面のスクロール溝19とは噛み合っ
ている。このため、本体部20の回転を止めて主軸2を
駆動するとスクロール17が回転し、マスタージョー2
6は半径方向に駆動されて把持爪30とともに移動し工
作物を把持および解放する。なお、把持爪30とマスタ
ージョー26は、一体に構成したものであってもよい。
また、把持爪30が3個設けられているものを示した
が、これに限らず、把持爪が任意の複数個設けられてい
るものでもよい。
【0023】チャック固定手段40は、本体部20を回
転しないように主軸台1に固定するための固定機構であ
る。第2部材22の外周には、位置決め穴41が主軸2
の中心軸線と直交する方向(半径方向)に形成されてい
る。また、主軸台1の前面でかつチャック15の外周位
置には、位置決め部材駆動機構42が配置されている。
位置決め部材駆動機構42は、位置決め部材43を有し
ており、これにピストン44を備えている。
【0024】位置決め部材43の先端部は挿入部45と
して構成され、この挿入部45は位置決め穴41に挿入
される。ピストン44は、シリンダ46内に摺動自在に
挿入されている。シリンダ46には圧縮空気、圧油等の
圧力流体が圧力流体路47から供給されるので、ピスト
ン44はシリンダ46の内部を摺動する。位置決め部材
43の挿入部45が位置決め穴41に挿入された位置に
あるか、それとも離脱した位置にあるかは、例えば、近
接スイッチ、リミットスイッチ等のセンサ48で検知さ
れる。
【0025】次に、このチャック15の作動を説明す
る。チャック15に工作物を把持させるには、まずNC
装置50(図2参照)からC軸/主軸制御部410に主
軸割り出し指令を送出し、主軸2をあらかじめ定められ
た角度位置のところに位置決め停止させる。次に、位置
決め穴41に挿入部45を挿入し、本体部20を主軸
台、ベッド等の工作機械の基体に対して回転不可能な固
定状態とする。この固定状態で主軸モータ4により主軸
2を所定の回転速度およびトルクで回転駆動し、把持爪
30が所定の把持径位置に達するように位置制御する。
【0026】主軸モータ4の回転駆動により、主軸2と
ともにスクロール17も回転駆動される。マスタージョ
ー26のスクロール歯28とスクロール17のスクロー
ル溝19とは噛み合っているので、本体部20の回転を
止めて主軸2を駆動すると、マスタージョー26は第1
部材21のマスタージョー案内溝25内を半径方向の把
持方向に駆動されて、これと一体の把持爪30が移動し
工作物を把持する。工作物の把持を解放するときは、主
軸モータ4を逆方向に駆動させると、マスタージョー2
6は第1部材21のマスタージョー案内溝25内を半径
方向の解放方向に駆動されて把持爪30も移動し工作物
を解放する。
【0027】工作物の解放または把持動作が終了すれ
ば、挿入部45を位置決め穴41から引き抜いて、チャ
ック15の本体部20を主軸台1等の工作機械の基体に
対して回転可能な解放状態とする。これにより、チャッ
ク15の本体部20は主軸2とともに回転駆動すること
が可能となり、チャック15に把持された工作物は加工
可能な状態となる。
【0028】図2は、NC装置50および各制御モータ
等の構成を示すブロック図である。NC装置50として
は、NC専用機や、個人用小型コンピュータ(以下、パ
ソコンという)の拡張スロットにサーボモータの制御、
シーケンス制御等を行うNCボード等を装備して数値制
御機能とパソコン機能とを有するいわゆるパソコンNC
装置が使用できる。NC装置50には、種々のデータ処
理を行う情報処理手段としてのCPU51が設けられて
おり、CPU51にはバス52を介して主記憶装置とし
てROM53およびRAM54が接続されている。
【0029】CPU51は、ROM53に記憶されてい
るシステムプログラムおよびデータと、RAM54にロ
ード(メモリ中に読み込むこと)されたプログラムおよ
びデータに従って動作する。このようにRAM54にロ
ードされるプログラムとしては、基本プログラムである
OS(オペレーティング・システム)や数多くあるNC
指令の各NC指令に応じた処理を行うNC指令処理プロ
グラム、チャック制御プログラム541、把持爪位置演
算プログラム542、把持力演算プログラム543、計
測寸法演算プログラム544、工具補正量修正プログラ
ム545、計測データ設定プログラム546、表示部5
8に対して文字や図形の表示を行う表示制御プログラム
等がある。
【0030】チャック制御プログラム541は、チャッ
ク開閉制御に関連するNC指令の処理を行ったり把持爪
30の移動制御を行う。把持爪位置演算プログラム54
2は、チャック15の把持爪30の位置と主軸2のC軸
座標値との対応関係を演算するプログラムであり、一方
から他方を演算して求める。ここでC軸とは、主軸2の
中心軸線回りの角度位置を制御するための制御軸であ
る。把持爪30の位置は、直径表示により表示、入力さ
れるが、NC装置50の内部ではC軸座標値に変換して
記憶され管理される。C軸座標値と把持爪30の位置
は、原点を適当にとれば比例関係にある。
【0031】すなわち、C軸座標値cと把持爪位置dと
は、c=k・dの関係にある。kは変換定数であり、主
軸モータ4からの駆動の減速比、スクロール17のピッ
チ等に依存する定数である。移動量、速度についても同
じ変換定数kによって変換される。把持爪位置演算プロ
グラム542は、変換定数kによって、C軸と把持爪の
座標値、移動量、速度を互いに変換する。把持爪位置の
表示部58への表示は直径値に変換されて表示され、把
持爪位置の入力も直径値によるので作業者にとってわか
りやすい。
【0032】把持力演算プログラム543は、主軸モー
タ4の駆動トルクと把持爪30による把持力との対応関
係により、一方から他方を演算して求めるプログラムで
ある。トルクと把持力との関係にはチャック15ごとに
個体差がある等のため、トルクと把持力の対応関係が後
述するトルク較正パラメータ552にテーブルとして記
憶されている。
【0033】計測寸法演算プログラム544は、チャッ
ク15に工作物を把持したときの把持爪30の位置を検
出し、把持爪30の位置から工作物の把持部分の寸法を
演算するプログラムである。把持爪30の摩耗等による
寸法変化によって、把持爪30の位置と工作物の寸法と
の関係が変化するため、必要に応じて、把持爪30の位
置と工作物の寸法との関係を記憶し直すようにする。計
測寸法演算プログラム544は、最新の把持爪30の位
置と工作物寸法との関係によって工作物の寸法を演算す
る。
【0034】工具補正量修正プログラム545は、工作
物の目標寸法とチャック15に把持して実測した寸法と
の差によって、工具の摩耗や欠損を判断し、その工具の
工具補正量の値を修正したり、工具不良を表示したりす
るものである。そして、計測データ設定プログラム54
6は、把持爪30の位置と工作物寸法との関係を教示す
ることによって記憶させたり、作業者が入力した計測の
ための設定データをメモリ中に記憶するためのプログラ
ムである。
【0035】また、CPU51にはバス52を介してパ
ラメータメモリ55が接続されている。パラメータメモ
リ55には、加工に必要な各種パラメータを記憶してお
く。パラメータメモリ55は、不揮発メモリを使用する
ことによりNC装置50の電源をオフにしても記憶内容
を保持しておくことができる。パラメータメモリ55に
は、チャック基本パラメータ551の領域、トルク較正
パラメータ552の領域が設定されている。
【0036】チャック基本パラメータ551は、表示部
58のチャック保守画面(図4参照)に表示される種々
のチャック固有のパラメータであり、工作機械メーカが
設定するものである。通常、ユーザがチャック基本パラ
メータ551を変更することはない。トルク較正パラメ
ータ552は、主軸モータ4のトルク制限値とチャック
15の把持爪30による把持力との関係を演算するため
のパラメータである。例えば、主軸モータ4の最大トル
クと最小トルクとの間を10等分して10,20,3
0,…,100%のトルクに対する把持力を実測し、そ
れらを記憶しておく。中間のトルクに対する把持力は直
線上にあるものとして補間演算する。
【0037】実測および記憶するトルクの間隔は10%
に限らず任意の間隔でもよく、等間隔でなくともよい。
また、トルクと把持力との関係式を数式で記憶するよう
にしてもよい。トルク較正パラメータ552も、工作機
械メーカが設定するチャック固有のパラメータである。
通常、ユーザがこれを変更することはないが、変更する
ことは可能である。
【0038】さらに、CPU51にはバス52を介して
NC加工プログラムメモリ56、チャッキングデータメ
モリ57、工具補正データメモリ572が接続されてい
る。NC加工プログラムメモリ56には、工作物をチャ
ック15から解放したり、工作物をチャック15に把持
したり、刃物台(図示せず)と主軸台1とを相対的にZ
軸(主軸軸線と平行な方向)、X軸(Z軸と直交する方
向)方向に移動制御して加工を行うためのNC加工プロ
グラムが記憶されている。
【0039】チャッキングデータメモリ57は、例え
ば、図5のようなチャック設定画面から入力された把持
力、把持径等の種々の把持条件を指定するデータの組が
記憶されるメモリである。チャッキングデータは、例え
ば、工作物の種類ごとにユーザが設定するものである。
また、チャッキングデータメモリ57には、パラメータ
グループNoごとに加工用の把持条件を指定するものだ
けでなく、計測用の計測・補正条件を指定する計測用チ
ャッキングデータ571が記憶されている。工具補正デ
ータメモリ572は、工具ごとの工具補正量を記憶する
メモリである。加工時間の経過にともなって工具刃先に
摩耗を生じるので、その摩耗による加工誤差を補正する
ために、工具ごとに工具補正量が記憶されている。
【0040】また、CPU51にはバス52を介して入
出力機器が接続されている。入出力機器としては、文字
および図形を表示する表示部58、作業者がデータを入
力するための入力部59がインターフェース回路を介し
てバス52に接続されている。表示部58としてはCR
T、EL表示パネルや液晶ディスプレイ等が使用でき、
入力部59としてはキーボード、表示部58と一体に組
み合わせたタッチパネル等が使用できる。
【0041】また、CPU51にはバス52を介して補
助記憶装置としての固定ディスク装置を接続するように
してもよい。その場合、固定ディスク装置にはCPU5
1によって実行されるべき種々のプログラム等を記憶し
ておき、適宜、これらのプログラム等を固定ディスク装
置からRAM54やNC加工プログラムメモリ56にロ
ードすればよい。
【0042】NC装置50は、C軸/主軸制御部41
0、アンプ411を介してNC旋盤の主軸モータ4に接
続されている。主軸モータ4の回転速度は検出器412
を介してアンプ411にフィードバックされ、所定の回
転速度が維持される。主軸2のC軸回りの角度位置は、
検出器412からC軸/主軸制御部410にフィードバ
ックされ、主軸2を所望の角度位置に位置決めすること
が可能である。
【0043】同様にNC装置50は、X軸位置決め制御
部61、アンプ62を介してNC旋盤のX軸モータ60
に接続されており、工作物と刃物台とのX軸方向(Z軸
方向と直交する方向)の相対移動を制御する。X軸モー
タ60の回転速度と回転角度は検出器63を介してアン
プ62とX軸位置決め制御部61にフィードバックさ
れ、チャック15に把持された工作物と刃物台との相対
移動のX軸方向の速度と位置の制御に用いられる。Z軸
モータ70、Z軸位置決め制御部71、アンプ72、検
出器73の機能もX軸に対するものと同様であり、工作
物と刃物台とのZ軸方向(主軸軸線方向と平行な方向)
の相対移動を制御する。
【0044】また、NC装置50は、PLC(プログラ
マブル・ロジック・コントローラ)500を介して、フ
ットスイッチ501、ドア閉確認スイッチ502、モー
ド切換スイッチ511、内外締め切換スイッチ512が
接続されている。フットスイッチ501は、チャック1
5を手動操作で開閉するための足踏みスイッチである。
ドア閉確認スイッチ502は、NC旋盤の加工領域を遮
蔽する開閉ドアが閉状態であることを確認するためのセ
ンサである。
【0045】モード切換スイッチ511は、チャック1
5の運転モードを手動で加工モードとチャッキングモー
ドに切り換えるためのスイッチである。内外締め切換ス
イッチ512は、工作物の把持方向(内径で把持する
か、外径で把持するか)を切り換えるためのスイッチで
ある。また図示していないが、挿入部45を駆動するア
クチュエータ、挿入部45が挿入位置または離脱位置の
どちらにあるかを検出するセンサ48等もPLC500
に接続されている。
【0046】図3は、チャック15の操作パネル510
の構成を示す図である。操作パネル510には、前述の
モード切換スイッチ511が設けられている。切り欠き
部511aを「加工」と「チャッキング」のいずれかに
合わせ、モード切換スイッチ511の中央部を押圧する
と有効になる。チャッキングモードはチャック15に工
作物を把持したり把持を解放したりするモードであり、
加工モードは把持した工作物の加工を行うモードであ
る。加工モードではLED515が点灯し、チャッキン
グモードではLED516が点灯する。また、チャッキ
ングモードへの切り換え操作時には、ドア閉確認スイッ
チ502の状態が検出され、開閉ドアが閉状態でないと
警告表示となりチャッキング動作は行われない。このた
め作業者の安全が確保される。
【0047】段取開閉スイッチ514は、押しボタンス
イッチであり、押圧するごとに段取開閉モードが「入」
と「切」とに切り換えられる。段取開閉モードが「入」
の状態の場合は押しボタン自体が点灯状態となる。段取
開閉モードは、作業者が手動で把持爪30の移動を行う
モードである。内外締め切換スイッチ512は、工作物
を内径側から把持するか(内締め)、外径側から把持す
るか(外締め)を切り換えるスイッチである。
【0048】把持解放切換スイッチ513は、工作物を
把持するか解放するかの移動方向を切り換えるトグルス
イッチである。レバーを「締め」側に倒すと把持方向、
「ゆるめ」側に倒すと解放方向を選択することになる。
段取開閉モードでは、作業者は内外締め切換スイッチ5
12、把持解放切換スイッチ513により把持爪30の
移動方向を選択し、フットスイッチ501を足で押圧す
ることにより把持爪30を移動させる。把持爪30はフ
ットスイッチ501がオンの間だけ移動する。
【0049】図4は、NC装置50の表示部58に表示
されるチャック保守画面を示す図である。この画面は、
工作機械メーカがチャック基本パラメータ551の設定
を行うため、あるいは工作機械のメンテナンスを行うた
めの画面であり、ユーザがこの画面からチャック基本パ
ラメータ551を変更することはできないようにされて
いる。チャック基本パラメータ551には、画面に示さ
れているように、ハードウェア基本パラメータとソフト
ウェア基本パラメータがある。
【0050】これらは個々の工作機械のチャック固有の
パラメータである。図示しないカーソル移動キーによ
り、カーソル位置を変更し、各パラメータを変更、設定
することができる。カーソル位置の行は、先頭の見出し
キャラクタが反転表示されるとともに下線が付加表示さ
れる。図4では、C軸指令速度V1の行にカーソルがあ
り、この値が設定可能である。
【0051】ハードウェア基本パラメータについて説明
する。最大入力トルクは、主軸モータ4の最大駆動トル
クの値である。最大把持力は主軸モータ4の最大駆動ト
ルク発生時の把持力であり、最小把持力は工作物を把持
可能な把持力の下限値である。把持力設定単位は、把持
力設定の単位量である。これらの力の単位はN(ニュー
トン)である。
【0052】次に、ソフトウェア基本パラメータについ
て説明する。ストローク上限は、把持爪30の最大径側
のストローク限界値である。ストローク下限は、把持爪
30の最小径側のストローク限界値である。トルク制限
値T1は、把持爪30の高速移動時やゆるめ動作時のト
ルク制限値である。計測用トルク制限値T5は、把持爪
30の計測動作時のトルク制限値である。T1,T5
は、最大トルクに対する百分率で入力する。
【0053】C軸指令速度V1は、把持爪30の高速移
動時のC軸移動速度であり、例えば、C軸の早送り速度
である。C軸指令速度V2は、把持爪30の低速移動時
(把持動作時等)のC軸移動速度である。計測用C軸指
令速度V5は、把持爪30の計測動作時のC軸移動速度
であり、C軸指令速度V2より低速である。これらのV
1,V2,V5の単位は回転/毎分であり、主軸2の回
転速度によって表されている。
【0054】計測用トルク制限値T5によって設定され
た計測把持力は、一般的には加工時の把持力よりもずっ
と小さい把持力となる。計測用C軸指令速度V5によっ
て指定された計測把持速度は、一般的には加工時の把持
速度よりも小さい把持速度となる。
【0055】このように、一般的には、計測移動速度を
加工用の移動速度よりも小さく設定し、計測把持力を加
工用の把持力よりも小さく設定した方が、計測時に把持
爪から工作物に印加される衝撃や歪みが小さくなり、正
確な寸法計測が可能となる。また、計測把持力は、小さ
いほど工作物に変形、歪みを与えないで計測できるの
で、チャック15が出せる最小の把持力の近傍であるこ
とが好ましい。
【0056】図5は、NC装置50の表示部58に表示
されるチャック設定画面を示す図である。このチャック
設定画面は、図4のチャック保守画面から機能キーの
「設定」キーを押すことにより表示される。また、この
チャック設定画面から機能キーの「計測」キーを押す
と、図6の簡易計測画面に移行する。このチャック設定
画面には、チャッキングデータメモリ57に記憶されて
いる種々のチャッキングデータが表示されている。これ
らのチャッキングデータは、工作物の種類(加工の種
類)ごと等に1組のチャッキングデータが記憶されてお
り、さらにそのチャッキングデータの組が複数組記憶さ
れている。チャッキングデータはユーザが自由に設定可
能である。
【0057】チャッキングデータについて説明する。パ
ラメータグループNoは、チャッキングデータの組に付
けられた番号である。加工プログラムNoは、このチャ
ッキングデータの組を使用するNC加工プログラムのプ
ログラム番号(O番号)である。把持力は、工作物を把
持する把持力の設定値である。設定単位はN(ニュート
ン)である。把持径は、工作物の把持位置の設定値であ
る。変速点は、把持爪30を高速移動から低速移動に変
速する位置の設定値である。退避点は、把持爪30の退
避位置すなわち把持動作の開始位置の設定値である。把
持径、変速点、退避点とも直径表示の値である。
【0058】作業者は、これらのチャッキングデータを
設定し、所望のパラメータグループNoを付与して保存
することができる。また、いつでもその保存したチャッ
キングデータの組を呼び出すことができる。チャッキン
グデータの入力は、図示しないカーソル移動キーによ
り、カーソル位置を変更し、各データを入力または変更
することができる。カーソル位置の行は、先頭の見出し
キャラクタが反転表示されるとともに下線が付加表示さ
れる。図5では、把持径の行にカーソルがあり、この値
が入力可能である。チャッキングデータの下方には、把
持爪の30の現在位置と停止点のデータが表示されてい
る。画面の右側には、退避点、変速点、停止点の位置関
係を示す画像が表示されている。
【0059】図6は、NC装置50の表示部58に表示
される簡易計測画面を示す図である。この簡易計測画面
は、図5のチャック設定画面から機能キーの「計測」キ
ーを押すことにより表示される。この簡易計測画面で
は、チャック15を計測モードにして、工作物の寸法を
測定することもできる。画面下部に表示されている各機
能キーの機能を説明する。「計測入/切」キーは、チャ
ック15の動作モードを把持爪30で計測動作を行う計
測モードON状態に切り換えるためのものである。「計
測入/切」キーを押すたびに、計測モードが「入」状
態、「切」状態に交互に切り換わる。
【0060】計測モード「入」(ON)状態であれば画
面中央上部に「計測モードON」と表示され、計測モー
ド「切」状態であれば「計測モードOFF」と表示され
る。また、計測モード「入」状態では、計測用トルク制
限値T5、計測用C軸指令速度V5が有効となり、所定
の計測把持力、計測把持速度で工作物を把持する。図6
は、計測モードONの状態である。
【0061】「補正」キーは、後に詳しく説明するが、
工作物の寸法を測定した後、工具補正量の修正を実行さ
せるためのものである。「決定」キーは、画面上の設定
データを入力した後に押して入力したデータを設定する
ためのものである。「消去」キーは、画面上の設定デー
タを全て消去するためのものである。「教示」キーは、
後に詳しく説明するが、既知の寸法の基準工作物(基準
被把持物)をチャック15に把持し、把持爪30の位置
と工作物の寸法との関係を教示することによってNC装
置50に記憶させるためのものである。「戻し」キー
は、この画面を呼び出したもとのチャック設定画面に戻
るためのものである。
【0062】この簡易計測画面には、計測動作のための
設定データや工作物の計測値データが表示されている。
最上部の「計測値」は、計測モードで工作物を把持した
ときの工作物の寸法の計測値(直径値)を表示してい
る。また、この計測値が目標寸法の寸法公差内に収まっ
ているか否かを示す表示が、計測値データの右側に表示
される。寸法公差内であれば、図6のように「OK」が
表示される。寸法公差から小径側に外れていれば「−N
G」、大径側に外れていれば「+NG」と表示される。
さらに、工具不良を示すほどに小径側に外れていれば
「−−NG」、大径側に外れていれば「++NG」と表
示される。
【0063】次の「補正投入量」は、工作物の目標寸法
である目標加工径と前述の計測値との差を算出したもの
である。NC装置50は、各工具に対して、工具刃先の
位置を実際の位置に一致させるための工具補正量を工具
番号と対応させて工具補正データメモリ572に記憶し
ている。この補正投入量のデータは工具補正量を修正す
べき量を示している。また、工具補正量の累積値により
工具寿命を判定することもできる。次の「工具番号」
は、計測する工作物の加工に使用する工具の工具番号で
ある。この工具番号に対する工具補正量を修正対象とす
る。次の「補正不感帯」は、工具補正量の修正が指示さ
れても、実行しないようにするための誤差範囲である。
補正投入量の大きさが補正不感帯の大きさ以下であれ
ば、工具補正量の自動修正が指示されても実行しない。
【0064】次の「目標加工径」は、工作物の目標寸法
を示す直径値である。次の「寸法公差+」(+側寸法公
差)と「寸法公差−」(−側寸法公差)は、目標加工径
に対する大径側の寸法公差と小径側の寸法公差である。
前述のように、計測値が最大許容寸法(目標加工径と+
側寸法公差との和)を超えると「+NG」となり、計測
値が最小許容寸法(目標加工径と−側寸法公差との和)
を超えると「−NG」となる。次の「基準ワーク径」
は、基準工作物を把持して把持爪の位置と工作物の寸法
との関係を教示する際に、基準被把持物としての基準工
作物の実測寸法を入力するためのものである。
【0065】次の「工具不良判定許容値」は、目標加工
径と計測値との差により、工具欠損等の工具不良を判定
するための許容値である。前述のように、計測値が目標
加工径から工具不良判定許容値を超えて小径側に外れて
いれば「−−NG」、工具不良判定許容値を超えて大径
側に外れていれば「++NG」と表示される。
【0066】簡易計測画面に表示された計測値および補
正投入量以外の各データは、変更および設定可能であ
る。図示しないカーソル移動キーにより、カーソル位置
を変更し、各データを入力して変更、設定することがで
きる。カーソル位置の行は、下線が付加表示されてい
る。図6では、工具番号のデータ行にカーソルがあり、
この値が設定可能である。
【0067】次に、作業者が手動で計測を行う場合の操
作について説明する。まず、計測動作における初期設定
を行う。そのために次のような操作を行う。モード切換
スイッチ511を、チャッキングモードに切り換える。
段取開閉スイッチ514を押して「入」状態(段取開閉
状態)にする。内外締め切換スイッチ512を所望の方
向に選択し、さらに把持解放切換スイッチ513を締め
方向とする。段取開閉状態で、フットスイッチ501を
操作して、工作物に対して所定の隙間を有する位置まで
把持爪30を移動させる。
【0068】次に、図6の簡易計測画面を呼び出し、
「計測入/切」キーを操作してチャック15の動作モー
ドを「計測モードON」状態とする。ただし、工作物を
チャック15に把持していると、計測把持力、計測把持
速度で工作物を把持することができないので、把持爪3
0をゆるめ方向に移動させて工作物を取り外してから計
測モードON状態とする。すると、ソフトウェア基本パ
ラメータで設定された計測用トルク制限値T5、計測用
C軸指令速度V5が選択され、チャック15の把持力と
把持速度が、計測把持力と計測把持速度に固定される。
【0069】そして、把持解放切換スイッチ513を締
め方向とし、フットスイッチ501を操作して、あらか
じめ寸法を測定した工作物やマスターゲージ等の基準工
作物(基準被把持物)をチャック15に把持させる。こ
のとき、把持爪30は、フットスイッチ501を操作し
ている間、計測把持速度で締め方向に移動し、基準工作
物を把持する力が計測把持力に達したら移動を停止す
る。
【0070】次に、簡易計測画面において、基準ワーク
径、目標加工径、+側寸法公差、−側寸法公差、工具番
号に対して必要なデータを入力する。そして、「教示」
キーを押すと、そのときの把持爪30の位置が記憶され
るとともに、入力されている基準ワーク径と記憶してい
る把持爪30の位置とから、把持爪30の位置と工作物
の寸法との関係を求めて記憶する。なお、基準ワーク径
等の必須のデータが未入力で空白のまま、「教示」キー
を押しても、データ入力を促す警告表示がされて教示動
作は行われない。
【0071】教示動作が終了したら、把持解放切換スイ
ッチ513をゆるめ方向とし、フットスイッチ501を
操作して把持爪30を緩める。この場合、段取開閉状態
でフットスイッチ501を操作している間は把持爪30
が移動し続け、フットスイッチ501の操作をやめると
把持爪30の移動は停止する。この移動中、把持爪30
の位置は工作物直径値データに換算されて加減算されて
いる。
【0072】なお、基準ワーク径等の必須のデータが未
入力で空白のまま、把持解放切換スイッチ513、フッ
トスイッチ501で把持爪30を緩める操作を行おうと
しても、データ入力を促す警告表示がされて、緩める動
作は行われない。基準工作物を取り外したら、「計測入
/切」キーを操作してチャック15の動作モードを「計
測モードOFF」状態とする。これにより、チャック1
5は段取開閉状態に戻る。
【0073】以上の計測動作における初期設定は、工作
機械の電源投入時、段取り替え時、その他必要なときに
行う。また、把持爪がいわゆる生爪であり、この生爪を
工作物径に合わせて切削する場合には、把持爪を切削し
た後にこの初期設定を行い、把持爪位置と工作物寸法と
の関係を更新して正しい関係になるようにする。なお、
把持爪の把持部に焼き入れ処理を施している場合等のよ
うに把持爪の摩耗がほとんど発生しない場合には、この
初期設定のデータを不揮発メモリに記憶させるようにし
て、工作機械の電源切断時にも初期設定データを保持す
るようにしてもよい。このようにすれば、初期設定の操
作を1週間あるいは1ヶ月に1回等のように、非常に少
ない頻度で行うだけで済む。
【0074】実際に、工作物を計測する場合には、簡易
計測画面を呼び出し、「計測入/切」キーを操作してチ
ャック15を計測モードON状態とする。それにより、
チャック15の把持力と把持速度が、ソフトウェア基本
パラメータで設定された計測把持力と計測把持速度に固
定される。そして、把持解放切換スイッチ513を締め
方向とし、フットスイッチ501を操作して把持爪30
を移動させ、把持爪30で工作物を把持させる。この把
持爪30の移動中にも、把持爪30の位置は工作物直径
値データに換算されて加減算されている。工作物を把持
する力が計測把持力に達すると把持爪30は停止する。
簡易計測画面には、計測値のデータ行に工作物の直径値
が表示される。また、その計測値が最大許容寸法と最小
許容寸法との間にあるか否かが判定され、判定結果が直
径値の右側に表示される。
【0075】また、補正投入量には目標加工径と計測値
との差が表示される。このときに「補正」キーを押す
と、工具番号に対応する工具補正量をこの補正投入量だ
け修正して、計測値に即した工具補正量とする。なお、
この手動での工具補正量の修正動作では、補正不感帯の
範囲は無視されて、必ず工具補正量の修正動作が行われ
る。計測が終了すれば、把持解放切換スイッチ513を
解放方向とし、フットスイッチ501を操作して把持爪
30を緩める。工作物を取り外してから、「計測入/
切」キーを操作してチャック15の計測モードをOFF
状態とする。
【0076】次に、NC加工プログラム中のNC指令に
より自動的に計測を行う場合の操作について説明する。
計測動作における初期設定は、手動の場合とほぼ同じで
ある。加工時に工作物を把持するためのパラメータグル
ープNoのチャック設定画面より、図6の簡易計測画面
を呼び出し、基準工作物による教示操作と各データの設
定を行う。この初期設定は必要なときに適宜実行すれば
よい。このチャック設定画面から設定されたデータと、
簡易計測画面から設定されたデータとは、パラメータグ
ループNoのもとにセットで記憶される。それから、N
C加工プログラムの中の適当な個所にパラメータグルー
プNoの選択、自動計測を指示するNC指令を入れてお
き、NC加工プログラムを実行することにより自動計測
を行う。自動計測を指示するNC指令としては、Gコー
ド、Mコード等によるマクロ呼び出し(例えば、M78
9)等が使用できる。
【0077】自動計測を指示するNC指令が実行される
と、退避点から変速点までは高速の早送りで移動し、変
速点からは計測把持速度で計測把持力に達するまで把持
爪30を移動させる。そして、工作物をチャック15に
よって把持することによりその寸法を計測し、目標加工
径の寸法公差により工作物の合否判定を行う。計測値が
寸法公差の範囲外(+NG,−NG)であれば、工作物
を不良品として排出し、NC加工プログラムの先頭に戻
るようにする。また、計測値と目標加工径との差が工具
不良判定許容値を超えている場合(++NG,−−N
G)には工具破損が通知される。そして、工具補正量の
修正も自動的に行われる。補正投入量が補正不感帯より
も大きければ、補正投入量を工具補正量に加算して、工
具補正量を修正する。また、工具補正量の累積値により
工具寿命の判定を行う。
【0078】なお、NC指令による自動計測において
は、自動的に把持動作を複数回繰り返して、各把持によ
る寸法測定値の平均値を計算して計測値としてもよい。
また、NC指令による自動計測でも、チャック15の把
持力と把持速度は、ソフトウェア基本パラメータ画面で
設定された計測把持力と計測把持速度に固定される。す
なわち、計測用チャッキングデータ571が選択され
る。工具補正量の修正も、簡易計測画面で設定された工
具番号に対して行う。
【0079】NC指令による自動計測は、実際には複数
工程の加工の間に行われる。次に、複数工程間の自動計
測の手順について説明する。図7は、単一の主軸を有す
るNC旋盤の場合を示す図である。まず、図7(a)に
示すように、チャック15に工作物Wを把持して工具B
により第1工程の切削加工を行う。次に、図7(b)に
示すように、反転装置Hに工作物Wを保持してチャック
15から工作物Wを解放し、さらに反転装置Hによって
工作物Wの向きを反転させる。すなわち、工作物Wの第
1工程での加工部位をチャック15側に向ける。
【0080】次に、図7(c)に示すように、NC指令
によって工作物Wの被把持部Waを把持するパラメータ
グループNoを選択する。続いて、チャック15による
自動計測を行う。このときのチャック15の把持力と把
持速度は、ソフトウェア基本パラメータ画面で設定され
た計測動作用の計測把持力と計測把持速度に固定され
る。すなわち、把持爪30は、退避点から変速点までは
早送りで移動し、変速点からは計測把持速度で移動し、
計測把持力に達したら把持爪30の移動を停止する。こ
の自動計測によって、第1工程での加工部位の寸法の合
否判定、工具補正量の修正等が行われる。次に、図7
(d)に示すように、工作物Wの被把持部Waを把持す
るチャック15の把持力を選択されたパラメータグルー
プNoに設定されている加工用の把持力として工作物W
を把持し、工具Bにより第2工程の切削加工を行う。
【0081】図8は、対向する2主軸を有するNC旋盤
での自動計測の手順を示す図である。このNC旋盤で
は、第1主軸側のチャック15aに工作物を把持して第
1工程の加工を行い、次に、その工作物を第2主軸側の
チャック15bに受け渡して第2主軸側で第2工程の加
工を行う。まず、図8(a)に示すように、第1主軸側
のチャック15aに工作物W1を把持して工具B1によ
り第1工程の切削加工を行う。
【0082】次に、図8(b)に示すように、第2主軸
を移動して第2主軸側のチャック15bにより自動計測
を行う。工作物W1の被把持部Wa1を把持するパラメ
ータグループNoを選択する。そして、チャック15b
による自動計測を行う。すなわち、変速点から把持位置
までは計測把持速度、計測把持力で把持爪30が移動す
るので、受け渡しに先立って、チャック15bを計測動
作用の計測把持力と計測把持速度として工作物W1を把
持し、第1工程での加工部位の寸法を計測する。この自
動計測によって、第1工程での加工部位の寸法の合否判
定、工具補正量の修正等が行われる。そして、チャック
15bの把持力を選択されたパラメータグループNoに
設定されている加工用の把持力として工作物W1を把持
し、チャック15aは工作物W1を解放する。これで、
工作物W1はチャック15bに受け渡される。
【0083】次に、図8(c)に示すように、第2主軸
を加工位置に移動して、工作物W1に対して工具B2に
より第2工程の切削加工を行う。それと同時に、チャッ
ク15aには、新しい工作物W2を把持して工具B1に
より第1工程の切削加工を行う。
【0084】図9は、対向する2主軸を有するNC旋盤
での自動計測の別の例を示す図である。これは、工作物
の内径を計測する場合の例である。この場合も、第1主
軸側のチャック15aに工作物を把持して第1工程の加
工を行い、次に、その工作物を第2主軸側のチャック1
5bに受け渡して第2主軸側で第2工程の加工を行う。
まず、図9(a)に示すように、第1主軸側のチャック
15aに工作物Wを把持して第1工程の切削加工を行
う。この第1工程では、図示のように外径加工と内径加
工を行う。
【0085】次に、図9(b)に示すように、第2主軸
を移動して第2主軸側のチャック15bにより自動計測
を行う。すなわち、受け渡しに先立って、チャック15
bを計測動作用の計測把持力と計測把持速度として、把
持爪30bの内径計測部301により工作物Wの内径加
工部位を内側から把持し、第1工程での内径加工部位の
寸法を計測する。この例では、工作物Wの加工部位Wb
1を加工するために把持することはないが、ダミーとし
て退避点、変速点、把持力等をパラメータグループNo
に設定しておく。このパラメータグループNoを選択し
て、自動計測の指令を行うことにより、退避点から変速
点までは早送りで、変速点から把持位置までは計測把持
速度で把持爪30が移動し、計測把持力に達したら把持
爪30の移動を停止する。この自動計測によって、第1
工程での内径加工部位の寸法の合否判定、工具補正量の
修正等が行われる。
【0086】次に、図9(c)に示すように、工作物W
の被把持部Wb2を把持するためのパラメータグループ
Noを選択指令し、工作物Wを把持する。すなわち、チ
ャック15bの把持力と把持速度を加工用の把持力と把
持速度として工作物Wを外周側から把持し、チャック1
5aは工作物Wを解放する。これで、工作物Wはチャッ
ク15bに受け渡される。その後の第2工程の加工は、
図8(c)に示したものと同様に行う。なお、チャック
15bによって工作物Wを外周側から把持する際に、工
作物Wの外径加工部位の自動計測を行うようにすること
もできる。
【0087】このように、第1工程と第2工程の間に工
作物を把持し直す際に、第1工程での加工部位の寸法の
自動計測を行うようにしたので、寸法計測のために必要
な時間が著しく減少し、ほとんど全体の加工時間を増加
させることなく自動計測が行える。その自動計測によ
り、加工寸法の合否判定や、工具補正量の自動修正、工
具寿命の判定、工具欠損等の工具不良の判定等を自動的
に行うことができる。また、工作物の寸法を計測するた
めの専用の計測装置が不要であり、工作機械のコストの
上昇を抑えることができる。さらに、チャックの把持に
より工作物の寸法を計測するため、工作機械の基体の熱
変位等の影響を受けずに正確な寸法計測が行える。
【0088】なお、以上の実施の形態においては、把持
爪の開閉駆動を主軸モータによって行うものとしたが、
把持爪の開閉駆動を主軸モータとは別の専用モータによ
って行うようにしてもよい。さらに、チャックを回転可
能な主軸に設けるものとしたが、マシニングセンタ等工
作機械のテーブル等のフレームに、または、フレーム上
の取り付け部材にチャックを設けたものであってもよ
い。
【0089】また、簡易計測画面にグループNoを付与
し、この画面で退避点、変速点、把持径のデータを入力
可能にし、自動計測を行う場合、このグループNoを選
択するようにしてもよい。また、自動計測を行うための
マクロ呼び出し指令に、目標加工径、+側寸法公差、−
側寸法公差、工具番号、退避点、変速点、把持径等のデ
ータを引数として付与するようにしてもよい。
【0090】
【発明の効果】本発明は、以上に説明したように構成さ
れているので、以下のような効果を奏する。
【0091】工作物の加工時に使用するチャックによっ
て工作物の寸法を計測するようにしたので、工作物の寸
法を計測するための専用の計測装置が不要であり、工作
機械のコストの上昇を抑えながら、工作物の寸法の手動
計測および自動計測が可能となる。その手動計測または
自動計測により、加工寸法の合否判定や、工具補正量の
修正、工具寿命の判定、工具欠損等の工具不良の判定等
を行うことができる。また、チャックの把持により工作
物の寸法を計測するため、工作機械の基体の熱変位等の
影響を受けずに正確な寸法計測が行える。
【0092】チャックの把持爪の位置を駆動モータの回
転角度位置によって検出するので、寸法計測のため特別
な検出器を追加することなく、コストの上昇を抑えなが
ら、工作物の寸法計測を容易に行うことができる。
【0093】既知の寸法の基準工作物を把持爪により把
持した状態で既知寸法を入力し、把持爪位置と工作物寸
法との関係を教示するようにしたので、把持爪の把持位
置が摩耗等によって変化しても、把持爪位置と工作物寸
法との関係を正しく保つことができる。
【0094】工作物の実測寸法と目標寸法および寸法公
差とから工作物の合否判定を行うようにしたので、その
合否判定の結果により、作業者に工作物の良否が一目で
分かるように表示したり、工作物を良否により自動的に
選別したりすることが可能となる。
【0095】工作物の目標寸法と実測寸法との差から工
具補正量を修正するようにしたので、加工工具の工具補
正量を常に正しい値に修正することができ、加工精度が
向上する。また、工具補正量の累積値により工具寿命の
判定を行うこともできる。
【0096】工作物を加工用の把持条件により把持して
加工を行った後、その工作物の加工部位を計測用の把持
条件で把持して寸法計測を行うようにしたので、その工
作物の寸法計測に最適な把持条件で正確な寸法計測を行
うことができる。また、チャックの把持により工作物の
寸法を計測するため、工作機械の基体の熱変位等の影響
を受けずに正確な寸法計測が行える。
【0097】計測用移動速度を加工用移動速度よりも小
さく、計測用把持力を加工用把持力よりも小さく設定す
るようにしたので、計測時に把持爪から工作物に印加さ
れる衝撃や歪みが小さくなり、正確な寸法計測が可能と
なる。
【0098】第1工程の加工から第2工程の加工に移行
するときの工作物を把持し直す際に、第1工程での加工
部位の寸法計測を行うようにしたので、寸法計測のため
に必要な時間が著しく減少し、全体の加工時間をほとん
ど増加させることなく寸法計測が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明を適用するNC旋盤のチャック
の断面図である。
【図2】図2は、NC装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図3】図3は、チャックの操作パネルの構成を示す図
である。
【図4】図4は、NC装置の表示部に表示されるチャッ
ク保守画面を示す図である。
【図5】図5は、表示部に表示されるチャック設定画面
を示す図である。
【図6】図6は、表示部に表示される簡易計測画面を示
す図である。
【図7】図7は、単一の主軸を有するNC旋盤での自動
計測の手順を示す図である。
【図8】図8は、対向する2主軸を有するNC旋盤での
自動計測の手順を示す図である。
【図9】図9は、対向する2主軸を有するNC旋盤での
自動計測の別の例を示す図である。
【符号の説明】
1…主軸台 2…主軸 4…主軸モータ 5…ローター 6…ステーター 7…ケース 8…冷却路 9…ナット 10…主軸端 12…面板 15…チャック 17…スクロール 19…スクロール溝 20…本体部 21…第1部材 22…第2部材 25…マスタージョー案内溝 26…マスタージョー 28…スクロール歯 30…把持爪 40…チャック固定手段 41…位置決め穴 42…位置決め部材駆動機構 43…位置決め部材 44…ピストン 45…挿入部 46…シリンダ 47…圧力流体路 48…センサー 50…NC装置 60…X軸モータ 70…Z軸モータ 510…操作パネル 511…モード切換スイッチ 512…内外締め切換スイッチ 513…把持解放切換スイッチ 514…段取開閉スイッチ B,B1,B2…工具 H…反転装置 W,W1,W2…工作物 15a,15b…チャック 30b…把持爪 301…内径計測部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】工作機械の基体に設けられたフレームに支
    持されたチャック(15)の把持爪(30)により工作
    物を把持して工作物の寸法を計測する電動チャックによ
    る工作物寸法の計測方法であって、 前記チャック(15)は、前記把持爪(30)を位置制
    御可能な駆動モータ(4)によって開閉して工作物を把
    持するものであるとともに、把持した工作物を加工工具
    により加工することが可能なものであり、 前記把持爪(30)の位置と工作物寸法との関係を記憶
    する手順と、 前記工作機械で加工された工作物の所定の加工部位を前
    記把持爪(30)により所定の把持条件で把持し、その
    ときの前記把持爪(30)の位置から前記加工部位の実
    測寸法を求める手順とを有する電動チャックによる工作
    物寸法の計測方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載した電動チャックによる工
    作物寸法の計測方法であって、 前記把持爪(30)の位置は、前記駆動モータ(4)の
    回転角度位置によって検出するものである電動チャック
    による工作物寸法の計測方法。
  3. 【請求項3】請求項1,2のいずれか1項に記載した電
    動チャックによる工作物寸法の計測方法であって、 前記把持爪(30)の位置と工作物寸法との関係を記憶
    する前記手順は、 既知の寸法の基準被把持物を前記把持爪(30)により
    把持する手順と、 前記基準被把持物を把持した状態で、前記基準被把持物
    の既知寸法を入力する手順とを有するものである電動チ
    ャックによる工作物寸法の計測方法。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項に記載した電
    動チャックによる工作物寸法の計測方法であって、 前記加工部位の最大許容寸法および最小許容寸法を入力
    する手順と、 前記実測寸法と前記最大許容寸法および前記最小許容寸
    法とから工作物の合否判定を行う手順とを有する電動チ
    ャックによる工作物寸法の計測方法。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項に記載した電
    動チャックによる工作物寸法の計測方法であって、 前記加工部位の目標寸法を入力する手順と、 前記加工部位を加工する工具の工具補正番号を入力する
    手順と、 前記目標寸法と前記実測寸法との差を求め、この差を前
    記工具補正番号の工具補正量に加算する手順とを有する
    電動チャックによる工作物寸法の計測方法。
  6. 【請求項6】工作機械の基体に設けられたフレームに支
    持された一つまたは複数のチャック(15,15a,1
    5b)の把持爪(30,30b)により工作物を把持し
    て工作物(W,W1)の寸法を計測する電動チャックに
    よる工作物寸法の計測方法であって、 前記チャック(15,15a,15b)は、前記把持爪
    (30)を位置、移動速度および把持力の制御可能な駆
    動モータ(4)によって開閉して工作物を把持するもの
    であるとともに、把持した工作物を加工工具により加工
    することが可能なものであり、 前記工作物(W,W1)の加工に適した所定の加工用移
    動速度および加工用把持力で前記把持爪(30)により
    前記工作物(W,W1)を把持し、前記工作物(W,W
    1)に対して所定の加工を行う手順と、 前記工作機械で加工された前記工作物(W,W1)の所
    定の加工部位を、計測に適した所定の計測用移動速度お
    よび計測用把持力で前記チャック(15)または別のチ
    ャック(15b)の前記把持爪(30,30b)により
    把持し、そのときの前記把持爪(30,30b)の位置
    から前記加工部位の実測寸法を求める手順とを有する電
    動チャックによる工作物寸法の計測方法。
  7. 【請求項7】請求項6に記載した電動チャックによる工
    作物寸法の計測方法であって、 前記計測用移動速度は前記加工用移動速度よりも小さく
    設定され、前記計測用把持力は前記加工用把持力よりも
    小さく設定されている電動チャックによる工作物寸法の
    計測方法。
  8. 【請求項8】請求項6,7のいずれか1項に記載した電
    動チャックによる工作物寸法の計測方法であって、 前記加工部位の実測寸法を求める手順の後に、 前記工作物(W,W1)の加工に適した所定の加工用移
    動速度および加工用把持力で前記把持爪(30,30
    b)により前記工作物(W,W1)を把持し、前記工作
    物(W,W1)に対して次の工程の加工を行う手順を有
    する電動チャックによる工作物寸法の計測方法。
  9. 【請求項9】請求項6〜8のいずれか1項に記載した電
    動チャックによる工作物寸法の計測方法であって、 既知の寸法の基準被把持物を前記把持爪(30,30
    b)により把持する手順と、 前記基準被把持物を把持した状態で、前記基準被把持物
    の既知寸法を入力する手順とを有するものである電動チ
    ャックによる工作物寸法の計測方法。
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