JP2002205595A - 車両用照明装置 - Google Patents

車両用照明装置

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JP2002205595A
JP2002205595A JP2001004157A JP2001004157A JP2002205595A JP 2002205595 A JP2002205595 A JP 2002205595A JP 2001004157 A JP2001004157 A JP 2001004157A JP 2001004157 A JP2001004157 A JP 2001004157A JP 2002205595 A JP2002205595 A JP 2002205595A
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lamp
brightness
vehicle speed
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JP2001004157A
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Kinya Iwamoto
欣也 岩本
Kiyotaka Ozaki
清孝 尾崎
Takekuni Umezaki
建城 梅崎
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60QARRANGEMENT OF SIGNALLING OR LIGHTING DEVICES, THE MOUNTING OR SUPPORTING THEREOF OR CIRCUITS THEREFOR, FOR VEHICLES IN GENERAL
    • B60Q2300/00Indexing codes for automatically adjustable headlamps or automatically dimmable headlamps
    • B60Q2300/05Special features for controlling or switching of the light beam
    • B60Q2300/054Variable non-standard intensity, i.e. emission of various beam intensities different from standard intensities, e.g. continuous or stepped transitions of intensity

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  • Lighting Device Outwards From Vehicle And Optical Signal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両旋回時には、車両前方の明るさを損なう
ことなく、該車両の旋回方向を明るくすることのできる
車両用照明装置を提供することが課題である。 【解決手段】 第1のランプ2aと、第2のランプ2b
とを有し、車両旋回時には、第2のランプ2bの光軸が
旋回方向に回動して、旋回方向の明るさを確保する。ま
たこの際、第1のランプの明るさを増加させることによ
り、車両正面から車両の非旋回側の光度を増加させる。
これにより、車両旋回時の視認性を向上させることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の前部に搭載
されて当該車両の前方或いは操舵方向に光を照射する車
両用照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より用いられている車両用照明装置
として、例えば、特開平6−12901号公報(以下、
従来例1という)に記載されたものが知られている。該
従来例1では、コリメータレンズの後方に、光源用のバ
ルブを具備したリフレクタを設け、コリメータレンズと
バルブとの間に、光束の一部を遮断するシェードを配置
したプロジェクタランプでリフレクタを、コリメータレ
ンズに対して光軸偏向を可能に構成し、シェードをコリ
メータレンズ側に固設配置している。
【0003】これにより、対向車側より歩道側が高くな
っているカットラインを車両の正面に固定した状態で配
光の中心部分のみを旋回方向に回動させて、旋回時の視
認性を向上させることができる。
【0004】また、他の従来例として、特開平8−18
3385号(以下、従来例2という)に記載されたもの
が提案されている。該従来例2では、一つの灯体が固定
リフレクタと可動リフレクタを備えたものである。固定
リフレクタは常に車両正面に光軸が固定されており、固
定リフレクタと可動リフレクタで反射した光は、常時車
両の正面を照射するようになっている。また、固定リフ
レクタによって作られる配光は対向車側が低く、歩道側
が高くなっている。そして、車両が旋回していることが
検出されると、可動リフレクタは旋回方向に回動し、旋
回方向を照射するようにし、旋回時の視認性と車両前方
の視認性を維持するように動作する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】自動車の前照灯の配光
は、対向車に眩惑を与えないように、且つ歩道側の視認
性を向上させるために、対向車側が低く、且つ、歩道側
が高くなるように構成されている。旋回時に配光全体を
旋回方向に制御するような配光制御を行うと、先行車両
が存在する場合には、歩道側のカットラインの明るい部
分が旋回時等に先行車両を追いかけるようになる。よっ
て、配光が固定された前照灯と比較し、先行車両の運転
者に眩惑を与える可能性が高くなる。
【0006】そのため、カットラインを固定した光だけ
を旋回方向へ向ける技術として、特開平6−12901
号公報や、特開平8−183385号公報に記載された
技術が公開されているが、これらの技術では、旋回方向
は明るくなるが、車両正面から光を旋回方向へ向ける分
だけ、旋回時に車両正面が暗くなる可能性があった。
【0007】この発明は、このような従来の課題を解決
するためになされたものであり、その目的とするところ
は、車両旋回時には、車両前方の明るさを損なうことな
く、該車両の旋回方向を明るくすることができる車両用
照明装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の如く構成された本
願請求項1に記載の発明は、車両の前部に搭載され、光
軸が左右方向に回動可能であり、且つ、明るさを変更可
能な前照灯を具備した車両用照明装置であって、前記車
両の舵角を検出する舵角検出手段と、前記舵角検出手段
にて検出された舵角に基づいて、前記前照灯の光軸の偏
向角度、及び該前照灯の明るさを算出する制御手段と、
前記制御手段による算出データに基づいて、前記前照灯
の光軸及び明るさを調整する処理を行う駆動手段と、を
具備し、前記制御手段は、前記車両が操舵中立にあると
きには、前記光軸が車両正面を向き、左右に操舵したと
きには前記光軸が操舵方向に回動するように制御し、且
つ、前記光軸が左右に回動したときに、車両正面から非
旋回側に照射される光量が操舵中立時と略等しくなるよ
うに、前記前照灯の明るさを制御することが特徴であ
る。
【0009】請求項2に記載の発明は、前記車両の走行
速度を検出する車速検出手段を具備し、前記制御手段
は、前記車速検出手段にて検出された車速、及び、前記
舵角検出手段で検出された舵角に基づいて、前記前照灯
の光軸の偏向角度を算出することを特徴とする。
【0010】請求項3に記載の発明は、前記車両の走行
速度を検出する車速検出手段を具備し、前記制御手段
は、前記車速検出手段にて検出された車速、及び舵角検
出手段にて検出された舵角に基づいて、前記前照灯の調
光量を算出し、前記検出された車速が大きいほど、車両
の操舵に伴って前記光軸の偏向角度が変化した際に、車
両正面から非旋回側の領域に照射する光量を、操舵中立
時よりも暗くするべく制御することを特徴とする。
【0011】請求項4に記載の発明は、前記前照灯は、
当該車両に対する対向車線側と比較して歩道側が高くな
るカットラインを有する第1の配光と、対向車線側から
歩道側にかけて水平なカットラインを有する第2の配光
とが重畳されて一つの配光パターンを構成し、前記制御
手段は、前記第1の配光の明るさの調整、及び第2の配
光を左右方向の回動が可能であり、操舵中立時には、前
記第1の配光、及び第2の配光の光軸は車両正面側に向
けられ、左右方向に操舵した際には、前記第2の配光の
光軸が操舵量に応じて左右方向に回動し、前記第1の配
光の明るさが、前記第2の配光の回動量に応じて、段階
的或いは無段階的に明るくするべく制御することを特徴
とする。
【0012】請求項5に記載の発明は、前記制御手段
は、前記車速検出手段にて検出される車速の増加に伴
い、前記舵角に対して前記第2の配光の光軸の偏向量を
設定する際のゲインを減少させるべく制御することを特
徴とする。
【0013】請求項6に記載の発明は、前記制御手段
は、前記車速検出手段にて検出される車速の増加に伴
い、前記第2の配光の光軸の偏向量に対して第1の配光
の調光量を設定する際のゲインを減少させるべく制御す
ることを特徴とする。
【0014】請求項7に記載の発明は、前記制御手段
は、前記車速検出手段で検出される車速の閾値を設定
し、前記車速が当該閾値よりも大きくなった際には、前
記第1の配光の明るさが前記第2の配光の回動量に応じ
て段階的、或いは無段階的に暗くするべく制御すること
を特徴とする。
【0015】請求項8に記載の発明は、前記前照灯は、
前記第1の配光を構成する第1のランプと、前記第2の
配光を構成する第2のランプを、少なくとも1個ずつ具
備することを特徴とする。
【0016】
【発明の効果】請求項1の発明では、車両が左右に操舵
した際に、前照灯の光軸が操舵方向に回動するので、操
舵方向の視認性を向上させることができる。また、車両
正面から非旋回側に照射される光量が、操舵中立時と略
等しくなるように前照灯の明るさが制御されるので、車
両前方の明るさを損なうことがない。
【0017】請求項2の発明では、車速検出手段にて検
出された車速、及び舵角検出手段で検出された舵角に基
づいて前照灯の光軸の偏向角度を調整するので、車速に
応じた好適な偏向角度の制御が可能となる。
【0018】請求項3の発明では、車速検出手段にて検
出された車速、及び舵角検出手段で検出された舵角に基
づき、車速が大きい場合には、光軸の偏向角度が変化し
たときの車両正面から非旋回側の領域に照射する光量を
暗くするので、運転性を向上させることができる。
【0019】請求項4の発明では、車両が左右方向に操
舵した際には、歩道側が高くなるカットラインを有する
第1の配光と、水平なカットラインを有する第2の配光
のうち、第1の配光が左右方向に回動し、第2の配光の
明るさが調光されるので、運転状況に合った、好適な視
認性を得ることができる。
【0020】請求項5の発明では、車速に応じて、舵角
に対する第1の配光の光軸変化量のゲインを変化させる
ことができるので、車両の走行速度に応じた好適な偏向
量の制御が可能となる。
【0021】請求項6の発明では、車速に応じて、第1
の配光の光軸の偏向量に対する第2の配光の明るさの変
化量を決定する際のゲインを変化させることができるの
で、車両の走行速度に応じた、好適な制御ができるよう
になる。
【0022】請求項7の発明では、車速の閾値が設定さ
れ、車両速度が該閾値を越えた際に、第2の配光の明る
さを変化させるので、車両速度に応じた好適な明るさの
制御が可能となる。
【0023】請求項8の発明では、第1の配光を構成す
る第1のランプと、第2の配光を構成する第2のランプ
とを有しているので、偏向量制御、光量制御を容易な方
法で実施することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に
係る車両用照明装置の構成を示すブロック図である。図
示のように、この車両用照明装置1は、夜間時、トンネ
ル内走行時などに車両前方に光を照射して、当該車両の
進行方向視野を鮮明に映し出す装置であり、第1のラン
プ2a及び第2のランプ2bを有するヘッドランプ(前
照灯)2と、駆動手段3、制御手段4、及び、舵角検出
手段5と、から構成されている。なお、車両には通常左
右の2カ所にヘッドランプが搭載されるので、図1に示
す車両用照明装置1は、1台の車両に2個搭載される。
【0025】図2は、本実施形態に係る車両用照明装置
1が搭載される車両Cの構成を示す斜視図であり、同図
に示すように、車両Cの前部左側、及び右側には、それ
ぞれヘッドランプ2が搭載されている。また、車両Cの
内部には、駆動手段3、及び制御手段4を含むマイクロ
コンピュータ6と、ハンドルの舵角を検知する舵角検出
手段5が搭載されている。
【0026】図3は、車両Cの左側(進行方向の左側)
に搭載されるヘッドランプ2の詳細図であり、車幅方向
の内側に配置される第1のランプ(第1の配光)2a
と、第1のランプ2aの外側に配置される第2のランプ
(第2の配光)2bと、から構成されている。更に、第
2のランプ2bの外側には、車幅ランプ2cが配設され
ている。
【0027】図1に示す舵角検出手段5は、車両の旋回
角度を検出するものであり、ハンドルの回転軸に取り付
けられたハンドル舵角センサ5a、及び操舵輪タイヤの
繰行角を検出するタイヤ舵角センサ5bで構成される。
【0028】制御手段4は、舵角検出手段5より得られ
た舵角データに基づいて、後述するように、第2のラン
プ2bの偏向駆動量(前照灯の光軸の偏向角度)、及び
第1のランプ2aの調光量を演算し、これらの演算デー
タを駆動手段3に供給する。駆動手段3は、制御手段4
より供給された偏向駆動量、及び調光量の信号に基づい
て、第2のランプ2bの光軸を回動させ、配光を変化さ
せる。また、第1のランプ2aの明るさを変化させる。
【0029】図4は、車両左側に搭載されるヘッドラン
プ2の配光制御による配光パターン(カットライン)を
示す説明図であり、同図に示すように、第1のランプ2
aは、符号P1に示すように、対向車側(図中右側)の
パターンの上辺が水平であり、且つ、歩道側(図中左
側)のパターンの上辺が斜めに高くなる配光を照射す
る。また、第2のランプ2bは、符号P2に示すよう
に、対向車側から歩道側にかけて上辺が水平な配光を照
射する。そして、これらが重畳され、全体として一つの
パターンが形成される。
【0030】図5は、第1のランプ2aの概略的な側面
図であり、同図に示すように、第1のランプ2aは、断
面L字形状のベース11と、該ベース11に固着される
リフレクタ12と、該リフレクタ12の内面側に取り付
けられる光源13と、該光源13の前方に配設され、光
源13からの直接光を遮光するためのシェード14と、
を具備している。更に、光源13の明るさを調整するた
めの調光回路15を具備している。
【0031】図6は、光源13として、ハロゲンランプ
に代表されるような、フィラメントを用いた場合の、該
光源13に印加する電圧と、第1のランプ2aの明るさ
との関係を示す特性図であり、同図に示すように、光源
13の明るさは、印加する電圧に対して比例して変化す
る。従って、図5に示す調光回路15は、制御手段4の
制御下で、可変抵抗器(図示省略)の抵抗値を適宜変更
して光源13の印加電圧を調整することにより、第1の
ランプ2aの明るさをリニア、または段階的に調整する
ことができる。
【0032】また、光源13として、高輝度放電灯(H
DI)を用いる場合には、電圧調整による明るさの制御
ができないので、パルス幅を制御することにより、光源
13に供給するエネルギーを調整して、明るさを調整す
る。即ち、調光回路15において、図7に示すような矩
形波電圧を発生させ、周期T1に対するオン時間T2の
比率(T2/T1)を調整することにより、図8に示す
ように、一次関数的に第1のランプ2aの明るさを調整
することができる。パルスの周波数は、低いとちらつく
ので、50Hz以上とするのが望ましい。
【0033】図9は、第2のランプ2bの概略構成を示
す側面図、図10は、同平面図である。図示のように、
第2のランプ2bは、断面L字形状の基台25と、該基
台25と回転軸26を介して回転動可能に設置された断
面L字形状のベース21と、該ベース21に取り付けら
れたリフレクタ22と、光源23と、シェード24と、
を具備している。更に、回転軸26と同軸的に配設され
た、ギヤ27、及び該ギヤ27と噛合されたギヤ28
と、該ギヤ28を回転駆動させる偏向モータ29と、を
具備している。そして、偏向モータ29を回転駆動させ
ることにより、図11に示すように、ベース21を可逆
的に回転駆動させることができ、これにより、第2のラ
ンプ2bの光軸を左右方向に回動させることができる。
【0034】図12は、前述した第1のランプ2a、及
び第2のランプ2bとによる配光パターンを示す説明図
であり、符号P1は、第1のランプ2aによる配光パタ
ーンを示し、符号P2は、第2のランプ2bによる配光
パターンを示している。そして、同図(a)は、第2の
ランプ2bの光軸が右側に回動したとき、同図(b)
は、第2のランプ2bの光軸が中心部に存在する場合、
そして、同図(c)は、第2のランプ2bの光軸が左側
に回動したときの様子をそれぞれ示している。同図から
理解されるように、第2のランプ2bを回転させること
により、固定されている第1のランプ2aの配光パター
ンに対し、左右の広い範囲に光を照射することができ
る。
【0035】次に、前述のように構成された第1の実施
形態の作用について説明する。以下に示す表1は、第1
の実施形態に係る処理方法をまとめて記載したものであ
る。
【0036】
【表1】 即ち、車両の操舵状態が、中立である場合には、第1の
ランプ2aによる配光パターン(歩道側が高いカットラ
インを有する配光)、及び第2のランプ2bによる配光
パターン(水平カットラインのみの配光)は、共に車両
の正面を向き、その明るさも変わらず、一定となる。
【0037】また、車両が操舵状態にあるときには、第
1のランプ2aによる配光パターンは、正面を向き、明
るさは、表1に示すように変化する。他方、第2のラン
プ2bによる配光パターンは、操舵量に比例して操舵方
向に光軸のパン角を大きくし、明るさは、変化しない。
【0038】以下、具体的な動作について説明する。図
13は、第1の実施形態に係る車両用照明装置1の、制
御手段4による処理手順を示すフローチャートである。
まず、サンプリング時間(ST)の設定などの初期値入
力の処理が実行される(ステップST1)。更に、カウ
ンタ値「i」を、i=0とし、タイムカウンタ値T0
(ここでは、1msで1カウントするように設定する)
が取得される(ステップST2)。
【0039】次いで、例えばエンジンの起動、停止の如
くの終了判断が実行され(ステップST3)、エンジン
停止の場合には(ステップST4でNO)、処理を終了
する。また、終了と判断されない場合には(ステップS
T4でYES)、iをインクリメントし(ステップST
5)、カウンタ値Tiを取得する(ステップST6)。
【0040】そして、カウンタ値T0をサンプリング時
間ST(本実施形態では、100ms)で除したときの
余りと、カウンタ値Tiをサンプリング時間STで除し
たときの余りを比較し、(ステップST7)、両者が一
致しなければステップST3からの処理を繰り返す(ス
テップST7でNO)。他方、両者が一致した場合には
(ステップST7でYES)、車両データとして、図1
に示す舵角検知手段4により検出されるハンドル舵角δ
H(i)[deg]が読み取られる(ステップST8)。な
お、[deg]とは、60分法による角度表示を示す。
【0041】その後、読み取られたハンドル舵角のデー
タに基づいて、後述する手順により配光制御量が決定さ
れ(ステップST9)、更に、現在のカウンタ値TNOW
が取得される(ステップST10)。そして、このカウ
ンタ値TNOWが、前述のカウンタ値Tiに予め設定されて
いる遅延時間DTを加算した値以上となったところで
(ステップST11でYES)、図5に示した第1のラ
ンプ2aの調光回路15に制御信号を出力し、且つ、図
9に示した第2のランプ2bの偏向モータ29に制御信
号を出力する。これにより、第1のランプ2aの調光制
御、及び第2のランプ2bの偏向駆動が実施される(ス
テップST12)。
【0042】遅延時間DTは、サンプリング時間が到来
してから(即ち、ステップST7でYESとなってか
ら)、実際に配光制御を実行するまでの時間であり、例
えば、DTを40msに設定する。これにより、運転者
がステアリングを操舵してから、遅延時間DTをもって
配光制御することができるので、運転者の感覚にあった
状態での操作が可能となる。
【0043】ステップST11において、遅延時間DT
が経過していないときには、ステップST10が繰り返
し実行され、遅延時間DTが経過したときに、ステップ
ST12の処理が実行されることになる。このステップ
ST12の処理では、ステップST9の処理において決
定された配光制御量に基づいて、アクチェータである第
1のランプ2aの調光回路15、及び第2のランプ2b
の偏向モータ29に信号出力が行われ、第1のランプ2
aの調光と、第2のランプ2bのリフレクタ22の偏向
駆動が行われる。
【0044】図14は、図13に示した「配光制御量の
決定(ステップST9)」による処理を詳細に示したフ
ローチャートである。まず、舵角検知手段5にて検出さ
れたハンドル舵角δH(i)[deg]に基づいて、後述する
手順により、第2のランプ2bの偏向駆動角(以下、こ
れをパン角と称する)θp(i)が算出される(ステップS
T91)。
【0045】更に、このパン角θp(i)に基づいて、後述
する手順により、第1のランプ2aの明るさI(i)が算
出される(ステップST92)。次いで、上記の結果か
ら、偏向モータ29に出力する出力値を算出する(ステ
ップST93)。出力値は、算出された第2のランプ2
bのリフレクタ22のパン角θp(i)から、一つ前のルー
プで算出されたθp(i-1)を引いた値を、アクチェータへ
の出力とし、偏向モータ29を駆動する。
【0046】また、調光回路15へ出力する出力値を算
出する(ステップST94)。出力値は、算出された第
1のランプ2aの明るさI(i)から、一つ前のループで
算出されたI(i-1)を引いた値をアクチェータの出力値
とし、調光回路15を駆動する。
【0047】図15は、図14に示した「θp(i)の算出
(ステップST91)」による処理を詳細に示したフロ
ーチャートである。ここでの処理では、まず、予め設定
されているゲインk0を、ハンドル舵角δHに乗じること
により、パン角θpを算出する(ステップST910
1)。次いで、求められたパン角θpと、予め決められ
ている偏向限界量θpmax(ソフト的、ハード的な偏向限
界量)とを比較する処理を行い(ステップST910
2)、θpの方が小さい場合には(ステップST910
2でYES)、カウント値iにおけるパン角θp(i)を、
θpとする(ステップST9103)。他方、θpの方が
大きい場合には(ステップST9102でNO)、θp
(i)をθpmaxとする(ステップST9104)。
【0048】図16は、ハンドルの舵角δHと、第2の
ランプ2bのリフレクタ22のパン角θp(i)との関係を
示す特性図であり、同図に示すように、ハンドル舵角δ
Hを大きくしていくと、パン角θp(i)は一次関数的に大
きくなり、限界量θpmaxに達した後(このときの舵角を
δH0とする)、この値θpmaxを、最大の舵角δHmaxまで
維持するように変化する。つまり、操舵角δHがδH0よ
りも大きくなると、第2のランプ2bのリフレクタ12
のパン角θp(i)は、θp・maxで保持し続ける。
【0049】次に、図14に示した「I(i)の算出(ス
テップST92)」における処理について説明する。本
実施形態では、第1のランプ2aの明るさI(i)を算出
する処理として第1の処理〜第5の処理の、5通りの処
理方法について説明する。
【0050】第1の方法は、段階的に第1のランプ2a
の明るさI(i)をパン角閾値θpaで変化させる方法であ
り、第2の方法は、リニアに第1にランプ2aの明るさ
I(i)を変化させる方法であり、第3の方法は、パン角
閾値θpaまで第1のランプ2aの明るさI(i)は一定値
に保ち、パン角閾値θpaより大きくなるとリニアに第1
のランプ2aの明るさI(i)を変化させる方法であり、
第4の方法は、パン角閾値θpaまでリニアに第1のラン
プの明るさI(i)を変化させ、パン角閾値θpbより大き
いときは、第1のランプ2aの明るさI(i)は一定値を
保つ方法であり、第5の方法は、パン角閾値θpaまで第
1のランプ2aの明るさI(i)は小さな一定値に保ち、
パン角閾値θpbまでの間ではリニアに第1のランプ2a
の明るさをI(i)を変化させ、パン角閾値θpbより大き
いときは、第1のランプ2aの明るさI(i)は大きな一
定値を保つ方法である。
【0051】図17は、第1の処理手順を示すフローチ
ャートである。図示のように、この処理では、まず、図
14のステップST91の処理で算出されたパン角θp
(i)と、予め設定されたパン角の閾値θpaとを比較する
(ステップST9201)。そして、パン角θp(i)の方
が閾値θpaよりも大きい場合には(ステップST920
1でYES)、第1のランプ2aの明るさI(i)が、最
大光度Imaxとなるように設定する(ステップST92
02)。また、パン角θp(i)の方が小さい場合には(ス
テップST9201でNO)、最大光度Imaxよりも低
い光度I0となるように設定する(ステップST920
3)。
【0052】これにより、パン角θp(i)に対する第1の
ランプ2aの明るさは、図18に示すように、閾値θpa
を境界として2段階に変化する。なお、本実施形態で
は、2段階としているが、3以上の段階とすることがで
きることは勿論である。
【0053】図19は、第2の処理手順を示すフローチ
ャート、図20は、第2の処理手順により得られるパン
角θp(i)と第1のランプ2aの明るさI(i)との関係を
示す特性図である。図19に示すように、この処理で
は、以下の(1)式により、明るさI(i)を求める(ス
テップST9204)。
【0054】
【数1】 即ち、図20に示すように、パン角θp(i)が最大値θpm
axとなったときに、第1のランプ2aが最大光度Imax
となるように設定され、且つ、パン角θp(i)がゼロのと
き、最大光度Imaxよりも小さい光度I0となるように設
定される。そして、この間が一次関数的に変化するよう
になされている。
【0055】図21は、第3の処理手順を示すフローチ
ャート、図22は、第3の処理手順により得られるパン
角θp(i)と第1のランプ2aの明るさI(i)との関係を
示す特性図である。この処理では、図21に示すよう
に、まず、パン角θpと所定の閾値θpaとが比較され
(ステップST9205)、θpの方が小さい場合(ス
テップST9205でNO)には、第1のランプ2aの
明るさを一定値I0に設定する(ステップST920
7)。
【0056】他方、θpの方が大きい場合には(ステッ
プST9205でYES)、以下の(2)式により、明
るさI(i)を求める(ステップST9206)。
【0057】
【数2】 その結果、図22に示すように、パン角θp(i)がゼロか
ら閾値θpaまでの間では第1のランプ2aの明るさI
(i)は一定値I0となり、閾値θpaから最大値θpmaxま
で、一次関数的に増加して明るさが最大光度Imaxに達
するように変化する。
【0058】図23は、第4の処理手順を示すフローチ
ャート、図24は、第4の処理手順により得られるパン
角θp(i)と第1のランプ2aの明るさI(i)との関係を
示す特性図である。この処理では、図23に示すよう
に、まず、パン角θpと所定の閾値θpbとが比較され
(ステップST9208)、θpの方が大きい場合(ス
テップST9208でNO)には、第1のランプ2aの
明るさを最大光度Imaxに設定する(ステップST92
10)。
【0059】他方、θpの方が小さい場合には(ステッ
プST9208でYES)、以下の(3)式により、明
るさI(i)を求める(ステップST9209)。
【0060】
【数3】 その結果、図24に示すように、パン角θp(i)がゼロか
ら閾値θpbまでの間では、明るさは所定値I0から最大
光度Imaxまで一次関数的に増加し、その後、θpmaxに
達するまで、最大光度Imaxを維持するように変化す
る。
【0061】図25は、第5の処理手順を示すフローチ
ャート、図26は、第5の処理手順により得られるパン
角θp(i)と第1のランプ2aの明るさI(i)との関係を
示す特性図である。この処理では、図25に示すよう
に、まず、パン角θpと第1のの閾値θpaとが比較され
(ステップST9211)、θpの方が小さい場合(ス
テップST9211でNO)には、第1のランプ2aの
明るさを所定の光度I0に設定する(ステップST92
14)。
【0062】他方、θpの方が大きい場合には(ステッ
プST9211でYES)、引き続きパン角θpと第2
のの閾値θpbとが比較され(ステップST9212)、
θpの方が大きい場合には(ステップST9212でN
O)、第1のランプ2aの明るさを最大光度Imaxに設
定する(ステップST9215)。
【0063】また、θpがθpaよりも大きく、θpbより
も小さい場合には(ステップST9212でYES)、
以下の(4)式により、明るさI(i)を求める(ステッ
プST9213)。
【0064】
【数4】 その結果、図26に示すように、パン角θp(i)が第1の
閾値θpaよりも小さいときには、第1のランプ2aの明
るさI(i)は所定値I0となり、第2の閾値θpbよりも大
きいときには、最大値Imaxとなる。また、パン角θp
(i)が第1の閾値θpaと第2の閾値θpbとの間となる範
囲では、明るさI(i)はI0からImaxまで一次関数的に
増加する。
【0065】こうして、ハンドル舵角δHに応じて、第
2のランプ2bのパン角θp(i)を調整し、且つ、該パン
角θp(i)の大きさに応じて、第1のランプの明るさI
(i)を調整することができるのである。
【0066】このようにして、本願第1の実施形態に係
る車両用照明装置1によれば、車両のハンドル舵角に応
じて第2のランプ2bのリフレクタ22が左右に回動す
ることにより、該第2のランプ2bにより照射される配
光(図4に示した符号P2)がハンドル舵角に応じて回
動し、旋回走行時における旋回方向の視認性を向上させ
ることができる。
【0067】また、第1のランプ2aは、ハンドル舵角
に関わらず光軸が固定されているので、車両旋回時に
は、第1のランプ2aによる配光(図4に示した符号P
1)は固定され、第2のランプ2bによる配光のみが回
動することになり、旋回方向を走行する先行車両の運転
者を眩惑させるという問題を解消することができる。
【0068】また、第1のランプ2aの明るさが、リフ
レクタ22のパン角θp(i)に応じて制御されるので、車
両を旋回して、第2のランプ2bによる配光が操舵方向
の移動した場合でも、第1のランプ2aの光度が大きく
なるように変化して、車両前方及び対向車側のエリアの
視認性を維持することができる。
【0069】次に、本発明の第2の実施形態について説
明する。図27は、第2の実施形態に係る車両用照明装
置の構成を示すブロック図であり、同図に示すように、
この車両用照明装置10は、第1のランプ2a及び第2
のランプ2bからなるヘッドランプ2と、駆動手段3
と、制御手段4と、舵角検知手段5、及び車速検出手段
7から構成されている。
【0070】車速検出手段7は、当該車両用照明装置1
0が搭載される車両の走行速度を検知するものである。
なお、その他の構成要素は、図1に示した構成要素と同
一であるので、同一符号を付してその説明を省略する。
【0071】前述した第1の実施形態では、ハンドルの
舵角に応じて、第1のランプ2a及び第2のランプ2b
を制御する構成について説明したが、第2の実施形態で
は、これに加えて、車速検出手段7より得られる車両の
走行速度のデータを加味して第1のランプ2a、第2の
ランプ2bを制御するものである。
【0072】従って、車両が旋回走行中に、運転者は、
自車が向かうべき進路の先を第2のランプ2bの配光に
よって視認することができると共に、第1のランプ2a
によって車両正面から非旋回側の視認性をも確保するこ
とができる。
【0073】以下、第2の実施形態の作用について説明
する。以下に示す表2は、第2の実施形態に係る処理方
法をまとめて記載したものである。
【0074】
【表2】 即ち、第2の実施形態では、車速が高速である場合と低
速である場合とに区別した制御を行っている。表2に示
すように、車速が低速のときには、第1の実施形態と略
同一の制御を行なっている。また、車速が高速のときに
は、車両が操舵された際には、歩道側が高いカットライ
ンを有する配光(第1のランプ2aによる配光)は、車
両正面を向き、水平なカットラインを有する配光(第2
のランプ2bによる配光)は、操舵量に比例して光軸の
パン角を大きくする。また、車速が大きくなるにつれ
て、パン角を決定する際のゲインが小さくなるように制
御される。
【0075】また、第1のランプ2aによる配光は、第
2のランプ2bの光軸のパン角の大きさに比例して明る
さが大きくなるように制御され、車速が大きくなるにつ
れて、明るさを決定する際のゲインが小さくなるように
制御される。また、第2のランプ2bによる配光の明る
さは、一定である。
【0076】次に、具体的な処理手順について説明す
る。基本的な処理手順は、第1の実施形態で既に説明し
た図13、図14のフローチャートによる処理手順と同
一であり、図14に示した「θp(i)の算出(ステップS
T91)」、「I(i)の算出(ステップST92)」の処
理が相違する。よって、以下に第2の実施形態に係る
「第2のランプ2bのリフレクタ22のパン角θp(i)の
算出」、「第1のランプ2aの明るさI(i)の算出」の
処理手順について説明する。なお、図13のフローチャ
ートに示した「車両データの収集(ステップST8)」
の処理では、ハンドル舵角を収集すると共に車両の走行
速度V(m/s)を収集する。
【0077】図28は、リフレクタ22のパン角θp(i)
の算出手順を示すフローチャートであり、図15に示し
たフローチャートのステップST9101に示したゲイ
ン「k0」を、車両の走行速度に応じて走行に適した値
に変更する処理を行うものである。
【0078】まず、図27に示した車速検出手段7にて
検出された当該車両の走行速度Vが収集され、該速度V
と予め設定された第1の閾値Vaとが比較される(図2
8の、ステップST9105)。そして、速度Vが第1
の閾値Vaよりも小さい場合には(ステップST910
5でNO)、ゲインkを所定値k0とする(ステップS
T9108)。
【0079】また、速度Vが第1の閾値Vaよりも大き
い場合には(ステップST9105でYES)、引き続
き、速度Vと第2の閾値Vbとが比較される(ステップ
ST9106)。そして、速度Vの方が第2の閾値Vb
よりも小さいと判断された際には(ステップST910
6でYES)、以下に示す(5)式により、ゲインkを
求める(ステップST9107)。
【0080】
【数5】 更に、速度Vが第2の閾値Vbよりも大きいと判断され
た際には(ステップST9106でNO)、以下に示す
(6)式により、ゲインkを求める(ステップST91
09)。
【0081】
【数6】 なお、(6)式に用いられる各符号については、後述す
る。
【0082】図29は、車両の走行速度Vと、上記の各
処理で得られるゲインkとの関係を示す特性図であり、
同図から理解されるように、車速Vがゼロから第1の閾
値Vaに達するまでの間は、ゲインkは所定値k0で一定
とされ、第1の閾値Vaと第2の閾値Vbとの間では、車
速Vの上昇に伴ってゲインkは一次関数的に減少する。
そして、車速Vが第2の閾値Vbよりも大きくなると、
ゲインkは曲線的に漸減する。
【0083】そして、上記の各処理で得られたゲインk
を、ハンドル舵角δHに乗じてパン角θpを求める(ステ
ップST9110)。その後の処理(ステップST91
11〜ST9113までの処理)は、図15に示したス
テップST9102〜ステップST9104の処理と同
様である。
【0084】即ち、ステップST9110で算出された
θpを、第2のランプ2bが駆動できるソフト的或いは
ハード的な偏向限界量θp・maxと比較し、θpがθp・max
よりも小さければ(ステップST9110でYES)、
第2のランプ2bのリフレクタ22のパン角θp(i)に、
ステップST9110で算出したθpを代入する(ステ
ップST9112)。また、第2のランプ2bが駆動で
きるソフト的或いはハード的な偏向限界量θp・maxと比
較してθpがθp・maxよりも小さくなれば(ステップST
9110でNO)、第2のランプ2bのリフレクタ22
のパン角θp(i)に、θp・maxを代入する(ステップST
9113)。
【0085】従って、舵角δHに対向してパン角θpが決
定される。このとき、舵角δHとパン角θpとの間には、
θp=k・δHで表される関係が存在する。なお、ゲイン
kの導出の説明において、角度単位は、弧度法を基本と
して、60分法で角度を表す場合には、添え字に[de
g]を付している。
【0086】次に、車両速度Vが高速となった際に(第
2の閾値Vbを越えた際に)上記(6)式を用いてゲイ
ンkを設定する理由について説明する。図30は、自車
両Cが旋回半径Rとなるカーブを旋回している様子を示
す説明図である。
【0087】図30に示すように、車両Cが車線中央を
旋回半径Rで円旋回している。車両Cの中にいる運転者
は、車両進行線上を視認していると仮定すると、距離L
sだけ離れた車両進行線上の点Psが運転者に視認させ
たい位置となる。この距離Lsは、前述したように、中
心光のゲインとして定義することができる。このとき、
円旋回の中心Oと、運転者に視認させたい位置点Psと
車両Cの前端中央点Pcとでできる三角形は、二等辺三
角形となる。車両Cの前端中央点Pcから運転者に視認
させたい位置点Psまでの距離Ls、円旋回の半径がR
であるならば、車両前端中央部Pc、運転者に視認させ
たい位置点Psとでできる線分と車両Cの車両の前方方
向とがなす角度θ1は、以下の(7)式により求めるこ
とができる。
【0088】
【数7】 ランプは、光軸付近が最も明るいので、角度θ1だけラ
ンプ光軸を移動すると、ランプの最も明るい部分が運転
者に視認させたい位置(点Ps)の方向を照射するよう
になる。よって、運転者に視認させたい位置(点Ps)
と自車両Cの前端中央点Pcとを結ぶ線分と、車両Cの
前方方向とがなす角度θ1を、光軸の移動量θpとする
と、θpは以下の(8)式で求めることができる。
【0089】
【数8】 ここで、曲率半径Rのカーブを車速Vで旋回するときの
タイヤ舵角をδTで示すと、曲率半径Rと車速V、及び
タイヤ舵角δTとの間には、以下の(9)式に示す関係
がある。
【0090】
【数9】 なお、(9)式において、L0は車両のホイールベー
ス、Aはスタビリティフクタであり、自車両Cが持って
いる運動特性値、例えば、自車両Cの旋回特性を決める
値である。
【0091】そして、(9)式を(8)式に代入する
と、以下の(10)式が得られる。
【0092】
【数10】 また、タイヤ舵角δTとハンドル舵角δHとの間には、以
下の(11)式に示す関係がある。
【0093】
【数11】 よって、(10)式は、以下の(12)式で示すことが
できる。
【0094】
【数12】 上記の(12)式より、以下の(13)式を得ることが
できる。
【0095】
【数13】 また、パン角θp[deg]が、−15≦θp≦15の範囲
では、(14)式に示す近似式が成立するので、(1
3)式から以下の(15)式が得られる。
【0096】
【数14】
【数15】 ここで、θp[deg]=kδH[deg]とすると、ゲインk
は、以下の(16)式で示すことができる。
【0097】
【数16】 つまり、図28のステップST9109で示したゲイン
kの算出演算は、前述のように、高速運転時に運転者に
とって極めて視認性の良い位置にリフレクタ22が移動
するように決定しているのである。
【0098】次に、本発明の第2の実施形態に係る、第
1のランプ2aの明るさ(第1の配光の調光量)を制御
する処理手順について説明する。ここでの処理は、第1
の実施形態の図14に示したフローチャートの、ステッ
プST22の処理に対応しており、以下に5通りの処理
手順を説明する。
【0099】第1の方法は、段階的に明るさ変化ゲイン
mを速度閾値Vaで変化させる方法であり、第2の方法
は、リニア(無段階)に明るさ変化ゲインmを変化させ
る方法であり、第3の方法は、速度閾値Vaまで明るさ
変化ゲインmは一定値を保ち、速度閾値Vaより大きく
なると、リニア(無段階)に明るさ変化ゲインmを変化
させる方法であり、第4の方法は、速度閾値Vbまで、
リニアに明るさ変化ゲインmを変化させ、速度閾値Vb
より大きいときは、明るさ変化ゲインmを一定値に保つ
方法であり、第5の方法は、速度閾値Vaまで明るさ変
化ゲインmは小さな一定値を保ち、速度閾値Vaから速
度閾値Vbまでの間はリニアに明るさ変化ゲインmを変
化させ、速度閾値Vbより大きいときは、明るさ変化ゲ
インmは大きな一定値を保つ方法である。
【0100】図31は、第1の処理手順を示すフローチ
ャートであり、まず、図12に示した「車両データの収
集(ステップST8)」の処理で得られる、自車両の車
速Vと予め設定された閾値Vaとの大きさが比較される
(ステップST9216)。そして、車速Vの方が小さ
い場合には(ステップST9216でNO)、ゲインm
を第1の値m0とする(ステップST9218)。他
方、車速Vの方が大きい場合には(ステップST921
6でYES)、ゲインmを第1の値m0よりも小さい第
2の値m1とする(ステップST9217)。そして、
上記の処理で求められたゲインmに基づき、以下の(1
7)式により、第1のランプ2aの明るさI(i)を求め
る(ステップST9219)。
【0101】
【数17】 ここで、I0は、パン角θpがゼロのときの明るさであ
る。
【0102】図32は、車速Vの変化に対するゲインm
の変化を示す特性図であり、図示のように、車速Vが閾
値Vaよりも小さいときには、ゲインmはm0で一定であ
り、閾値Vaを越えるとゲインmはm1となるように変化
する。これにより、車速Vの変化に対して、ゲインmを
2段階に変化させることができる。なお、ここでは、2
段階の変化について説明したが、3段階以上の多段階、
もしくは無段階とするように構成してもよい。
【0103】図33は、第1のランプ2aの明るさI(i)
を求めるための、第2の処理手順を示すフローチャート
である。ここでの処理は、車速Vがゼロのときのゲイン
m0と、車速Vが所定値Vaのときのゲインm1を設定
し、これらのデータに基づいて、以下に示す(18)式
によりゲインmを求める(ステップST9220)。
【0104】
【数18】 次いで、前述した(17)式に示した処理と同一の手順
で第1のランプ2aの明るさI(i)を求める(ステップ
ST9221)。
【0105】図34は、車速Vの変化に対するゲインm
の変化を示す特性図であり、図示のように、車速Vの増
加に対してゲインmが一次関数的に減少している。即
ち、車両速度が高速になるにつれて、ゲインmが減少
し、ひいては、ハンドル舵角の変化に対する第1のラン
プ2aの明るさの変化が小さくなるように動作する。
【0106】図35は、第1のランプ2aの明るさI
(i)を求めるための、第3の処理手順を示すフローチャ
ートである。ここでは、まず、車速Vと閾値Vaとが比
較され(ステップST9222)、車速Vの方が小さい
場合には(ステップST9222でNO)、ゲインmを
第1の値m0に設定する(ステップST9224)。
【0107】他方、車速Vの方が大きい場合には(ステ
ップST9222でYES)、以下の(19)式により
ゲインmを求める(ステップST9223)。
【0108】
【数19】 ここで、Vaは車速Vの閾値、m0は車速が0〜Vaのと
きのゲインであり、車速Vbのときのゲインがm1であ
る。そして、ステップST9223、或いはステップS
T9224の処理で求められたゲインmに基づいて、上
述の(17)式により、第1のランプ2aの明るさI
(i)が求められる(ステップST9225)。
【0109】図36は、車速Vの変化に対するゲインm
の変化を示す特性図であり、図示のように、車速Vが0
〜Vaの範囲ではゲインmはm0で一定であり、車速Vが
閾値Vaを越えると、ゲインmは一次関数的に減少する
ように動作する。
【0110】図37は、第1のランプ2aの明るさI
(i)を求めるための、第4の手順を示すフローチャート
である。ここでは、まず、車速Vと閾値Vbとの比較が
行われる(ステップST9226)。そして、車速Vの
方が閾値Vbよりも大きい場合には(ステップST92
26でNO)、ゲインmを所定値m1に設定する(ステ
ップST9228)。他方、車速Vの方が閾値Vbより
も小さい場合には(ステップST9226でYES)、
以下の(20)式により、ゲインmを求める処理を行う
(ステップST9227)。
【0111】
【数20】 ここで、m0は、車速Vがゼロのときのゲインであり、
m1は車速Vが閾値Vbのときのゲインである。そして、
ステップST132、或いはステップST133の処理
で求められたゲインmに基づいて、上述の(17)式に
より第1のランプ2aの明るさI(i)が求められる(ス
テップST9229)。
【0112】図38は、車速Vの変化に対するゲインm
の変化を示す特性図であり、図示のように、車速Vが0
〜Vbの範囲では、ゲインmは一次関数的に減少し、車
速Vが閾値Vbを越えると、ゲインmは一定値m1となる
ように変化する。
【0113】図39は、第1のランプ2aの明るさI
(i)を求めるための、第5の処理手順を示すフローチャ
ートである。ここでは、まず、車速Vと第1の閾値Va
とが比較され(ステップST9230)、車速Vの方が
第1の閾値Vaよりも小さい場合には(ステップST9
230でNO)、ゲインmは第1の値m0に設定される
(ステップST9233)。また、車速Vが第1の閾値
Vaよりも大きい場合には(ステップST9230でY
ES)、引き続き、第2の閾値Vbと比較される(ステ
ップST9231)。そして、車速Vの方が第2の閾値
Vbよりも大きい場合には(ステップST9231でN
O)、ゲインmは、第1の値m0よりも小さい第2の値
m1に設定される(ステップST9234)。
【0114】他方、車速Vが第2の閾値Vbよりも小さ
い場合には(ステップST9231でYES)、以下に
示す(21)式を用いて、ゲインmを求める(ステップ
ST9232)。
【0115】
【数21】 次いで、ステップST9232、ST9233、ST9
234で求められたゲインmに基づいて、前述の(1
7)式により、第1のランプ2aの明るさI(i)を求め
る(ステップST9235)。図40は、車速Vの変化
に対するゲインmの変化を示す特性図であり、図示のよ
うに、車速Vが0〜Vaの範囲では、ゲインmはm0で一
定とされ、且つ、車速VがVbよりも大きい範囲では、
ゲインmはm1で一定とされる。更に、車速VがVa〜V
bの範囲にあるときには、ゲインmはm0からm1まで一
次関数的に減少するように変化する。
【0116】次に、車速Vと、明るさ調整用のゲインm
と、第1のランプ2aの明るさI(i)と、第2のランプ
2bのリフレクタ22のパン角θp(i)(第2の配光の光
軸の偏光量)の関係について説明する。ここでは、第1
のランプ2aの明るさを求める際の処理手順として、前
述の第2の処理手順(図33,34に示した手順)を採
用した場合について説明する。
【0117】図41は、図34に示した特性図に対応す
る説明図であり、車速Vが上昇し、横軸と交差する車速
V2を越えると、ゲインmは、負の値をとるようにな
る。つまり、車速VがV1のときには、ゲインmは正の
値をとり、車速VがV2のときにはゲインmはゼロとな
り、車速VがV2よりも大きいV3となったときには、
ゲインmは負の値をとることになる。
【0118】図42は、車速VがV1,V2,V3とな
ったときの、リフレクタ22のパン角と第1のランプ2
aの明るさとの関係を示す特性図である。同図に示すよ
うに、車速VがV1のときには、ゲインmは正の値であ
るので、リフレクタ22のパン角θp(i)の増加に伴っ
て、第1のランプ2aの明るさI(i)が増加するように
動作する。また、車速VがV2のときには、ゲインmは
ゼロとなるので、パン角θp(i)の変化に関わらず、第1
のランプ2aの明るさI(i)は変化しない。
【0119】更に、車速VがV3となったときには、ゲ
インmは負の値となるので、パン角θp(i)の増加に伴っ
て、第1のランプ2aの明るさは低減するように動作す
る。こうして、車両の走行速度を加味した、好適なパン
角θp(i)の制御、及び第1のランプ2aの明るさを制御
することができるのである。
【0120】このようにして、ハンドル舵角に応じて第
2のランプ2bのリフレクタ22が左右に回動すること
により、第2のランプ2bのリフレクタ22によって照
射される対向車側から歩道側にかけて水平な配光がハン
ドル舵角に応じて回動し、旋回走行時に旋回方向の視認
性を高めると共に、対向車側のカットラインが水平なの
に対して歩道側のカットラインが斜めに高くなっている
配光を照射するための第1のランプ2aは、光軸が固定
なために、歩行者側カットラインが先行車を追従するこ
とがなくなるので、先行者を運転する運転者に対する眩
惑性も歩行者側カットラインも含めた配光が左右に回動
する従来の配光制御ランプより改善される。
【0121】また、第1のランプ2aの明るさが第2の
ランプ2bのリフレクタ22のパン角θp(i)に応じて変
化するため、第2のランプ2bのリフレクタ22によっ
て照射される配光が、旋回方向に移動して暗くなる車両
正面から非旋回方向のエリアにおける第1のランプ2a
の配光が明るくなる。
【0122】また、車速を制御パラメータとして加える
ことにより、車速が小さい領域では、広い範囲を照射す
ることで、広範囲を視認できるようにし、車速が高くな
ると旋回方向を中心とした領域を照射することで、旋回
方向の視認性を高めたので、速度域で適切な配光パター
ンを構成することができることで、視認性向上を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る車両用照明装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の車両用照明装置が適用される車両の斜
視図である。
【図3】ヘッドランプの詳細な構成を示す説明図であ
る。
【図4】第1のランプの配光パターン、及び第2のラン
プの配光パターンを示す説明図である。
【図5】第1のランプの概略的な構成を示す側面図であ
る。
【図6】印加電圧と第1のランプの明るさとの関係を示
す特性図である。
【図7】ヘッドランプとして高輝度放電灯を用いた際
の、ランプに印加するパルス状の電圧信号を示す説明図
である。
【図8】高輝度放電灯に印加するパルス電圧のデューテ
ィー比とランプの明るさとの関係を示す特性図である。
【図9】第2のランプの概略的な構成を示す側面図であ
る。
【図10】第2のランプの概略的な構成を示す平面図で
ある。
【図11】第2のランプが、左右に回転したときの様子
を示す説明図である。
【図12】第1のランプの配光パターンに対する第2の
ランプの配光パターンを示す説明図であり、(a)は、
第2のランプの配光パターンが右側にきたとき、(b)
は中央にきたとき、(c)は左側にきたときをそれぞれ
示す。
【図13】本発明の第1の実施形態、及び第2の実施形
態に係る車両用照明装置の処理手順を示すフローチャー
トである。
【図14】配光制御量を決定する処理の詳細な処理手順
を示すフローチャートである。
【図15】第2のランプのリフレクタのパン角を算出す
る手順を示すフローチャートである。
【図16】ハンドル舵角とパン角との関係を示す特性図
である。
【図17】第2のランプのリフレクタのパン角に基づい
て第1のランプの明るさを決定する際の第1の処理に関
する手順を示すフローチャートである。
【図18】第1の処理により得られるパン角と第1のラ
ンプの明るさとの関係を示す特性図である。
【図19】第2のランプのリフレクタのパン角に基づい
て第1のランプの明るさを決定する際の第2の処理に関
する手順を示すフローチャートである。
【図20】第2の処理により得られるパン角と第1のラ
ンプの明るさとの関係を示す特性図である。
【図21】第2のランプのリフレクタのパン角に基づい
て第1のランプの明るさを決定する際の第3の処理に関
する手順を示すフローチャートである。
【図22】第3の処理により得られるパン角と第1のラ
ンプの明るさとの関係を示す特性図である。
【図23】第2のランプのリフレクタのパン角に基づい
て第1のランプの明るさを決定する際の第4の処理に関
する手順を示すフローチャートである。
【図24】第4の処理により得られるパン角と第1のラ
ンプの明るさとの関係を示す特性図である。
【図25】第2のランプのリフレクタのパン角に基づい
て第1のランプの明るさを決定する際の第5の処理に関
する手順を示すフローチャートである。
【図26】第5の処理により得られるパン角と第1のラ
ンプの明るさとの関係を示す特性図である。
【図27】本発明の第2の実施形態に係る車両用照明装
置の構成を示すブロック図である。
【図28】車両速度、及びハンドル舵角に基づいて第2
のランプのリフレクタのパン角を求める手順を示すフロ
ーチャートである。
【図29】車両の走行速度と、パン角を求める際のゲイ
ンとの関係を示す特性図である。
【図30】高速走行時において、車両がカーブを通過す
る際の、運転者の視認位置を示す説明図である。
【図31】車両速度、パン角に基づいて第1のランプの
明るさを決定する際の第1の処理手順を示すフローチャ
ートである。
【図32】第1の処理に係る、車速Vとゲインmとの関
係を示す特性図である。
【図33】車両速度、パン角に基づいて第1のランプの
明るさを決定する際の第2の処理手順を示すフローチャ
ートである。
【図34】第2の処理に係る、車速Vとゲインmとの関
係を示す特性図である。
【図35】車両速度、パン角に基づいて第1のランプの
明るさを決定する際の第3の処理手順を示すフローチャ
ートである。
【図36】第3の処理に係る、車速Vとゲインmとの関
係を示す特性図である。
【図37】車両速度、パン角に基づいて第1のランプの
明るさを決定する際の第4の処理手順を示すフローチャ
ートである。
【図38】第4の処理に係る、車速Vとゲインmとの関
係を示す特性図である。
【図39】車両速度、パン角に基づいて第1のランプの
明るさを決定する際の第5の処理手順を示すフローチャ
ートである。
【図40】第5の処理に係る、車速Vとゲインmとの関
係を示す特性図である。
【図41】車速Vの変化に対してゲインmが正の値、ゼ
ロ、負の値になる場合を示す説明図である。
【図42】ゲインmがそれぞれ、正の値、ゼロ、負の値
の場合における、パン角とランプの明るさとの関係を示
す特性図である。
【符号の説明】
1,10 車両用照明装置 2 ヘッドランプ 2a 第1のランプ 2b 第2のランプ 2c 車幅ランプ 3 駆動手段 4 制御手段 5 舵角検出手段 6 マイクロコンピュータ 7 車速検出手段 11 ベース 12 リフレクタ 13 光源 14 シェード 15 調光回路 21 ベース 22 リフレクタ 23 光源 24 シェード 25 基台 26 回転軸 27 ギヤ 28 ギヤ 29 偏向モータ P1 第1のランプの配光パターン P2 第2のランプの配光パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅崎 建城 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3K039 AA08 CC01 DC02 FD01 FD05 FD12 GA02 HA03 JA03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の前部に搭載され、光軸が左右方向
    に回動可能であり、且つ、明るさを変更可能な前照灯を
    具備した車両用照明装置であって、 前記車両の舵角を検出する舵角検出手段と、 前記舵角検出手段にて検出された舵角に基づいて、前記
    前照灯の光軸の偏向角度、及び該前照灯の明るさを算出
    する制御手段と、 前記制御手段による算出データに基づいて、前記前照灯
    の光軸及び明るさを調整する処理を行う駆動手段と、を
    具備し、前記制御手段は、 前記車両が操舵中立にあるときには、前記光軸が車両正
    面を向き、左右に操舵したときには前記光軸が操舵方向
    に回動するように制御し、 且つ、前記光軸が左右に回動したときに、車両正面から
    非旋回側に照射される光量が操舵中立時と略等しくなる
    ように、前記前照灯の明るさを制御することを特徴とす
    る車両用照明装置。
  2. 【請求項2】 前記車両の走行速度を検出する車速検出
    手段を具備し、前記制御手段は、前記車速検出手段にて
    検出された車速、及び、前記舵角検出手段で検出された
    舵角に基づいて、前記前照灯の光軸の偏向角度を算出す
    ることを特徴とする請求項1に記載の車両用照明装置。
  3. 【請求項3】 前記車両の走行速度を検出する車速検出
    手段を具備し、 前記制御手段は、前記車速検出手段にて検出された車
    速、及び舵角検出手段にて検出された舵角に基づいて、
    前記前照灯の調光量を算出し、 前記検出された車速が大きいほど、車両の操舵に伴って
    前記光軸の偏向角度が変化した際に、車両正面から非旋
    回側の領域に照射する光量を、操舵中立時よりも暗くす
    るべく制御することを特徴とする請求項1に記載の車両
    用照明装置。
  4. 【請求項4】 前記前照灯は、当該車両に対する対向車
    線側と比較して歩道側が高くなるカットラインを有する
    第1の配光と、対向車線側から歩道側にかけて水平なカ
    ットラインを有する第2の配光とが重畳されて一つの配
    光パターンを構成し、 前記制御手段は、前記第1の配光の明るさの調整、及び
    第2の配光を左右方向の回動が可能であり、操舵中立時
    には、前記第1の配光、及び第2の配光の光軸は車両正
    面側に向けられ、左右方向に操舵した際には、前記第2
    の配光の光軸が操舵量に応じて左右方向に回動し、前記
    第1の配光の明るさが、前記第2の配光の回動量に応じ
    て、段階的或いは無段階的に明るくするべく制御するこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記
    載の車両用照明装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記車速検出手段にて
    検出される車速の増加に伴い、前記舵角に対して前記第
    2の配光の光軸の偏向量を設定する際のゲインを減少さ
    せるべく制御することを特徴とする請求項4に記載の車
    両用照明装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、前記車速検出手段にて
    検出される車速の増加に伴い、前記第2の配光の光軸の
    偏向量に対して第1の配光の調光量を設定する際のゲイ
    ンを減少させるべく制御することを特徴とする請求項4
    に記載の車両用照明装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は、前記車速検出手段で検
    出される車速の閾値を設定し、前記車速が当該閾値より
    も大きくなった際には、前記第1の配光の明るさが前記
    第2の配光の回動量に応じて段階的、或いは無段階的に
    暗くするべく制御することを特徴とする請求項6に記載
    の車両用照明装置。
  8. 【請求項8】 前記前照灯は、前記第1の配光を構成す
    る第1のランプと、前記第2の配光を構成する第2のラ
    ンプを、少なくとも1個ずつ具備することを特徴とする
    請求項4〜請求項7のいずれか1項に記載の車両用照明
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007286059A (ja) * 2006-04-12 2007-11-01 Valeo Vision 数個の磁界決定手段によりヘッドライトの回転角位置を測定するための方法および装置
JP2008207596A (ja) * 2007-02-23 2008-09-11 Matsushita Electric Works Ltd 前照灯点灯装置、配光可変型前照灯システム及び車載用前照灯灯具

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