JP2002202076A - スクロール流体機械 - Google Patents

スクロール流体機械

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JP2002202076A
JP2002202076A JP2000401348A JP2000401348A JP2002202076A JP 2002202076 A JP2002202076 A JP 2002202076A JP 2000401348 A JP2000401348 A JP 2000401348A JP 2000401348 A JP2000401348 A JP 2000401348A JP 2002202076 A JP2002202076 A JP 2002202076A
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back pressure
casing
pressure chamber
fixed scroll
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Toshikazu Harashima
寿和 原島
Yuji Komai
裕二 駒井
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Tokico Ltd
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Tokico Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い圧縮性能を出す為に固定スクロール鏡板背
面より圧力を与え,固定・旋回スクロールの歯先と鏡板
との隙間を適切に保つ気体圧縮機において,軸方向に相
対変位可能な固定スクロールが傾くのを防止する。 【解決手段】ケーシング1に対して軸方向に相対変位可
能に取付けられ,鏡板背面に背圧室を有する固定スクロ
ール6A,6Bが傾くのを防止するために吸込側軸方向
環状隙間51A,51Bに設けた第1のシール部材41
A,41Bと吐出側軸方向環状隙間52A,52Bに設
けた第2のシール部材42A,42Bとを軸方向にずら
して配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,気体圧縮機,真空
ポンプ等に用いて好適なスクロール流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術としては,特開2000−13
0365号がある。スクロール流体機械は,ケーシング
と,該ケーシングに対して軸方向に相対変位可能に取付
けられ,該ケーシングと鏡板背面とにより背圧室を形成
すると共に,該鏡板正面に渦巻状のラップが立設された
固定スクロールと,前記固定スクロールの鏡板中央部に
設けられ,圧縮気体を外部に吐出するための吐出口と,
前記固定スクロールのラップ部と重なり合って圧縮室を
形成する渦巻状のラップ部が鏡板に立設された旋回スク
ロールと,前記旋回スクロール背面に取付けられ,前記
旋回スクロールを旋回駆動する駆動軸とからなり,圧縮
室より背圧導入路を介して背圧室に圧縮空気を導入する
ことにより固定スクロール背面に圧力を作用させ,固定
スクロールを旋回スクロール側へと軸方向に押圧する構
成となっている。
【0003】このため,固定スクロールとケーシングと
の軸方向間には隙間(吐出側軸方向環状隙間と吸込側軸
方向環状隙間)が設けられ,固定スクロールがケーシン
グに対し軸方向に円滑に相対変位できるようにしてい
る。さらに,固定スクロールとケーシングとの間の軸方
向隙間より背圧室内の圧縮気体が外部に洩れるのを防止
する為に,吐出側軸方向環状隙間には第1のシール部
材,吸込側軸方向環状隙間には第2のシール部材が設け
られている。第1のシール部材は,吐出口側に背圧室内
の圧縮気体が流出するのを防止すると共に,固定スクロ
ールの吐出口から吐出される高温の圧縮気体が背圧室に
流入するのを防止するものである。第2のシール部材
は,背圧室と外気との密閉を行うことにより背圧室内の
圧縮気体が外部に洩れるのを防止するものである。ここ
で,これらの第1,第2のシール部材は軸方向の同一面
上に設けられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで,上述した従
来技術によるスクロール流体機械では,固定スクロール
とケーシングとの間に軸方向隙間が設けられているた
め,固定スクロールの背圧室に圧力が作用し,固定スク
ロールが相対変位する際に,軸方向の同一面上の位置に
ある第1,第2のシール部材を支点として固定スクロー
ルが軸方向に対して傾くという問題があった。そして該
固定スクロールが傾くことにより固定スクロールとケー
シングとが当接すると,固定スクロールは背圧を受けて
も動けず,この結果固定スクロールと旋回スクロールそ
れぞれの歯先と鏡板面の間に隙間が生じ,この隙間から
圧縮気体が漏れ,圧縮性能が低下する原因となってい
た。
【0005】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので,固定スクロールが傾くことを防止するこ
とにより,圧縮性能を向上させたスクロール流体機械を
提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために請求項1の発明によるスクロール流体機械は,ケ
ーシングと,該ケーシングに対して軸方向に相対変位可
能に取付けられ,該ケーシングと鏡板背面とにより背圧
室を形成すると共に,該鏡板正面に渦巻状のラップが立
設された固定スクロールと,前記固定スクロールの中央
部に設けられ,圧縮気体を外部に吐出するための吐出口
と,前記固定スクロールのラップ部と重なり合って圧縮
室を形成する渦巻状のラップ部が鏡板に立設された旋回
スクロールと,前記旋回スクロール背面に取付けられ,
前記旋回スクロールを旋回駆動する駆動軸と,からなる
スクロール流体機械において,前記背圧室に圧力を導入
するための背圧導入路と,前記ケーシングと前記固定ス
クロールとにより形成され,前記背圧室と前記吐出口と
の間の吐出側軸方向環状隙間に設けられた環状の第1の
シール部材と,前記ケーシングと前記固定スクロールと
により形成され,外部と前記背圧室との間を連通する吸
込み側軸方向環状隙間に設けられた環状の第2のシール
部材と,を設け,前記第2のシール部材を前記第1のシ
ール部材に対して軸方向にずらして配置したことを特徴
とする。
【0007】また,請求項2の発明は,ケーシングと,
該ケーシングに対して軸方向に相対変位可能に取付けら
れ,該ケーシングと鏡板背面とにより背圧室を形成する
と共に,該鏡板正面に渦巻状のラップが立設された固定
スクロールと,前記固定スクロールの中央部に設けら
れ,圧縮気体を外部に吐出する為の吐出口と,前記固定
スクロールのラップ部と重なり合って圧縮室を形成する
渦巻状のラップ部が鏡板に立設された旋回スクロール
と,前記旋回スクロール背面に取付けられ,前記旋回ス
クロールを旋回運動する駆動軸と,からなるスクロール
流体機械において,前記背圧室に圧力を導入するための
背圧導入路と,前記ケーシングと前記固定スクロールと
により形成され,前記背圧室と前記吐出口との間の吐出
側軸方向環状隙間に設けられた環状の第1のシール部材
と,前記ケーシングと前記固定スクロールとにより形成
され,外部と前記背圧室との間を連通する吸込み側軸方
向環状隙間に設けられた環状の第2のシール部材と,前
記吸込み側軸方向環状隙間に設けられたガイド部材と,
を設け,前記ガイド部材を前記第2のシール部材に対し
て軸方向にずらして配置したことを特徴とする。
【0008】さらに,請求項3の発明は,前記ガイド部
材はライダリングであることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
スクロール流体機械としてスクロール式空気圧縮機を例
に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
【0010】ここで、図1ないし図3は本発明の第1〜
第3の実施の形態を示す。まず,第1〜第3の形態に共
通する構成について,以下に説明する。1はスクロール
式空気圧縮機の外枠を形成し、後述の固定スクロール6
A,6Bと共に固定側部材を構成する筒状のケーシング
を示し、該ケーシング1は、軸線O1 −O1 有する筒部
2と、該筒部2の両端側に位置して後述の軸受取付筒4
A,4Bに固定して設けられた有底筒状の蓋部3A,3
Bとによって構成されている。
【0011】4A,4Bは筒部2と蓋部3A,3Bとの
間にそれぞれ位置して設けられ、ケーシング1の一部を
構成する第1,第2の軸受取付筒で、該第1の軸受取付
筒4Aは、外周側がボルト5Aにより蓋部3Aと一緒に
筒部2に固定して取付けられ、その内周側には後述の偏
心軸受16Aが取付けられている。
【0012】また、軸受取付筒4Aには、2個の収容穴
4A1,4A2 が設けられている。そして、この収容穴
4A1の内部には後述の軸受38が収容されている。
【0013】また、第2の軸受取付筒4Bは,第1の軸
受取付筒4Aの2個の収容穴と180°ずれた位置に構
成され、ボルト5Bにより蓋部3Bと一緒に筒部2に固
定して取付けられている。
【0014】6A,6Bはケーシング1の軸方向両側に
位置して筒部2の内周側にそれぞれ可動的に設けられた
第1,第2の固定スクロールで、該第1の固定スクロー
ル6Aは、略円板状に形成され、中心がケーシング1の
軸線O1 −O1 と一致するように配設され鏡板7Aと、
該鏡板7Aの表面に立設された渦巻状のラップ部8A
と、鏡板7Aの外周側から該ラップ部8Aを取囲むよう
に軸方向に突出し、筒部2の内周側に嵌合して軸方向に
可動的に設けられた嵌合筒部9Aとによって構成されて
いる。また、鏡板7Aの背面側には、周方向に離間して
軸方向に複数のピン穴10A(2個のみ図示)が凹設さ
れている。
【0015】また、第2の固定スクロール6Bについて
も、鏡板7B、ラップ部8B、嵌合筒部9Bおよびピン
穴(図示せぬ)によって構成されている。
【0016】11A,11B(図示せぬ)はケーシング
1の蓋部3A,3Bから固定スクロール6A,6B側に
向けて突設された複数のガイドピン(2個のみ図示)
で、一方のガイドピン11Aは、基端側がケーシング1
の蓋部3Aに固着され、先端側は固定スクロール6Aの
ピン穴10A内に摺動可能に挿嵌されている。
【0017】そして、このガイドピン11Aは、固定ス
クロール6Aをケーシング1に対して廻止め状態に保持
すると共に、固定スクロール6Aを軸方向にガイドする
構成となっている。また、他方のガイドピン11Bにつ
いてもガイドピン11Aと同様に構成されている。
【0018】12A,12Bはケーシング1の蓋部3
A,3Bと固定スクロール6A,6Bの鏡板7A,7B
背面側との間にそれぞれ設けられた第1,第2の背圧室
で、該第1の背圧室12Aは、後述する圧縮室36A内
の中間圧を前記鏡板7Aに設けた連通孔40Aを通じて
鏡板7Aの背面側に導き、この中間圧によって固定スク
ロール6Aを旋回スクロール30A側へと軸方向に押圧
し、圧縮室36A内の密閉度を高める構成となってい
る。また、第2の背圧室12Bについても、背圧室12
Aと同様に構成されている。
【0019】13は固定スクロール6A,6B間に位置
してケーシング1内の中間部に設けれた電動機で、該電
動機13は、ケーシング1の内周側に固定的に設けられ
たステータ14と、該ステータ14の内周側に該ステー
タ14によって回転するように配設されたロータ15と
によって構成され、ステータ14の軸線とロータ15の
軸線はケーシング1の軸線O1 −O1 と同一軸線上に配
置されている。そして、電動機13は、ロータ15を回
転することにより後述の回転軸23を駆動するものであ
る。
【0020】16A,16Bは固定スクロール6A,6
Bと電動機13との間にそれぞれ位置して軸受取付筒4
A,4Bの内周側に設けられた第1,第2の偏心軸受
で、該第1の偏心軸受16Aは、外輪17Aと、該外輪
17Aの内周側に外側転動体となる複数の球体18Aに
よって回転可能に設けられ、回転軸23の外周側に固着
された外側中輪19Aと、回転軸23の内周側に固着さ
れた内側中輪20Aと、該内側中輪20Aの内周側に内
側転動体となる複数の球体21Aによって回転可能に設
けられた内輪22Aとによって構成されている。
【0021】ここで、外輪17Aは、軸受取付筒4Aの
内周側に圧入されて取付けられ、軸線O1 −O1 上に配
置される。また、外側中輪19Aは、球体18Aによっ
て外輪17Aの内周側に位置決めされ、軸線O1 −O1
上に配置されている。そして、この状態で球体18Aは
外輪17Aと外側中輪19Aとの間を軸線O1 −O1を
中心として転動する。
【0022】これに対して内側中輪20Aは、外輪17
Aの軸線O1 −O1 に対して径方向に一定寸法δだけ偏
心した偏心軸線O2 −O2 上に配置されている。また、
内輪22Aは、球体21Aによって内側中輪20Aの内
周側に位置決めされ、偏心軸線O2 −O2 上に配置され
ている。そして、この状態で球体21Aは偏心軸線O2
−O2 を中心に転動する。
【0023】かくして、偏心軸受16Aは、外側中輪1
9Aと内側中輪20Aとが回転軸23と一体に回転する
ことにより、旋回軸24と一体となった内輪22Aが軸
線O1 −O1 を中心として寸法δの旋回半径をもった旋
回運動を行うものである。
【0024】また、第2の偏心軸受16Bについても、
外輪17B、球体18B、外側中輪19B、内側中輪2
0B、球体21Bおよび内輪22Bによって構成されて
いる。
【0025】23は電動機13のロータ15を挟んで両
端側が偏心軸受16A,16Bに設けられた回転軸で、
該回転軸23は、中空軸体として形成され、電動機13
のロータ15内周側に挿嵌されて固定的に設けられてい
る。そして、回転軸23は、両端側がそれぞれ外側中輪
19Aの内周側と内側中輪20Aの外周側にそれぞれ固
着して取付けられ、ロータ15と一体となって回転する
ことにより外側中輪19Aと内側中輪20Aを回転させ
るものである。
【0026】ここで、回転軸23は、図2に示すように
軸線O1 −O1 を挟んで偏心軸線O2 −O2 側とは反対
側の部位の肉厚を寸法d1 とし、偏心軸線O2 −O2 側
の肉厚を寸法d2 とすると、d1 >d2 の関係に設定さ
れる。このため、回転軸23は、外周側が外輪17A,
17Bの軸線O1 −O1 上に配置されるのに対し、内周
側は軸線O1 −O1 に対して径方向に一定寸法δだけ偏
心した偏心軸線O2 −O2 上に配置される。
【0027】24は回転軸23内を遊嵌して設けられ、
偏心軸受16A,16Bの内輪22A,22Bに固定的
に支持された旋回軸で、該旋回軸24は、中実な円柱体
として形成され、偏心軸線O2 −O2 上に配置されてい
る。また、旋回軸24の両端側は内輪22A,22Bの
内周側に挿嵌して固着されている。
【0028】ここで、旋回軸24の両端面には、旋回ス
クロール受板26Aが取付けられる円形有底の取付穴2
5A,25Bが設けられている。そして、この取付穴2
5A,25Bの底部側には、軸線O1 −O1 とほぼ対応
した位置にねじ穴部25A1,25B1 が形成されてい
る。そして、旋回軸24は、回転軸23の回転によって
内輪22A,22Bと一体に旋回運動することにより、
旋回スクロール30A,30Bを旋回スクロール受板2
6A,26Bと一体に旋回させるものである。
【0029】旋回スクロール30Aは旋回軸24と一体
となって寸法δの旋回半径をもった旋回運動を行う。そ
して、旋回スクロール30Aのラップ部31Aは、固定
スクロール6Aのラップ部8Aに対し例えば180度だ
けずらして重なり合うように配設され、両者のラップ部
8A,31A間には複数の圧縮室が画成される。
【0030】そして、スクロール式空気圧縮機の運転時
には、後述の吸込口(図示せぬ)から外周側の圧縮室に空
気を吸込みつつ、この空気を旋回スクロール30Aが旋
回運動する間に各圧縮室で順次圧縮し、最後に中心側の
圧縮室から吐出口を介して外部に圧縮空気を吐出する。
【0031】また、第2の旋回スクロール30Bについ
ても、同様の構成となっている。
【0032】37は軸受取付筒4Aとスラスト受板26
Aとの間に設けられた自転防止機構としてのクランク軸
で、該クランク軸37は、軸受取付筒4Aの収容穴4A
1 内に軸受38によって回転可能に支持された一側軸部
37Aと、旋回スクロール受板26Aの収容穴27A2
内に軸受39によって回転可能に支持された他側軸部3
7Bとによって構成されている。そして、クランク軸3
7は、他側軸部37Bが一側軸部37Aに対し寸法δだ
け偏心して配置され、運転時にこれら軸部37A,37
Bが前記収容穴4A1 ,27A2 内で相対回転すること
により、スラスト受板26Aと一体となった旋回スクロ
ール30Aの自転を防止するものである。
【0033】本実施の形態によるスクロール式空気圧縮
機は上述の如き構成を有するもので、次にその作動につ
いて説明する。
【0034】まず、電動機13のロータ15を回転する
と、該ロータ15と一体となった回転軸23は、偏心軸
受16A,16Bの球体18A,18Bによって回転運
動を行い、このときに旋回軸24は球体21A,21B
によって回転軸23の内周側で回転する。
【0035】ここで、前記球体18A,18Bは、ケー
シング1(外輪17A,17B)の軸線O1 −O1 を中
心として回転するのに対し、球体21A,21Bは軸線
O1-O 1に対して径方向に寸法δだけ偏心した偏心軸線
O2 −O2 を中心として回転するから、球体21A,2
1Bにより内輪22A,22Bと一体となった旋回軸2
4は、軸線O1 −O1 を中心として寸法δの旋回半径を
もった旋回運動を行い、この旋回軸24により旋回スク
ロール30A,30Bをそれぞれ旋回させる。
【0036】そして、このように旋回スクロール30
A,30Bが旋回するときに、旋回スクロール30A,
30Bはクランク軸37によって自転が防止され、公転
のみを行う。
【0037】この結果、第1の固定スクロール6Aと第
1の旋回スクロール30Aとの間に画成された各圧縮室
はそれぞれ連続的に縮小し、これにより第1の固定スク
ロール6A中に破線で示される吸込口53A,53Bか
ら吸込んだ外気を各圧縮室で順次圧縮しつつ、この圧縮
空気を第1の固定スクロール6Aの吸込口から外部の空
気タンク(図示せず)等に貯留させる。
【0038】また、第2の固定スクロール6Bと第2の
旋回スクロール30Bとの間に画成された各圧縮室36
Bについても、それぞれが連続的に縮小することによ
り、圧縮空気を前記空気タンク等に貯留させる。
【0039】次に,本第1の実施の形態の特徴となる構
成を図1を用いて説明する。
【0040】本実施の形態の固定スクロール6A,6B
にはラップ8A,8Bが形成された面と,固定スクロー
ル6A,6B背面とを連通する導入孔40A,40B
(背圧導入路)が設けられ,圧縮室36A,36B内の
圧縮空気が導入孔40A,40Bを介して背圧室12
A,12Bに導入される。固定スクロール6A,6Bの
背圧室12A,12Bと吐出口50A,50Bとの間の
吐出側軸方向環状隙間51A,51Bには第1のシール
部材41A,41Bが設けられ,これらのシール部材4
1A,41Bは固定スクロール6A,6Bの吐出口50
A,50Bより吐出される高温の圧縮空気が背圧室12
A,12Bに流入するのを防止している。また,ケーシ
ング1と固定スクロール6A,6Bとにより形成され,
外部と背圧室12A,12Bとの間を連通する吸込み側
軸方向環状隙間52A,52Bには,第2のシール部材
42A,42Bが設けられ,これらのシール部材42
A,42Bは背圧室12A,12B内と外気との密閉を
行うことにより背圧室12A,12B内の圧縮空気が外
部に洩れるのを防止する。
【0041】このとき,第1のシール部材41A,41
Bと第2のシール部材42A,42Bは軸方向に距離L
だけ離れた位置に設ける。これにより,運転中に固定ス
クロール6A,6Bを傾かせるような力が固定スクロー
ル6A,6Bに作用しても,軸方向に位置ずれさせて設
けられた第1,第2のシール部材41A,41B,42
A,42Bで固定スクロール6A,6Bを支持するた
め,固定スクロール6A,6B自体が傾くのを防止する
ことができる。
【0042】かくして、固定スクロール6A,6B自体
に軸方向に傾かせるような力が作用しても、吐出側軸方
向環状隙間51A,51Bに設けられた第1のシール部
材41A,41Bと吸込み側軸方向環状隙間52A,5
2Bに設けられた第2のシール部材42A,42Bとを
軸方向にずらして配置したことにより、固定スクロール
6A,6Bが傾くのを防止でき、固定・旋回スクロール
6A,6B,30A,30Bの歯先と鏡板7A,7B,
31A,31Bとの隙間を適切に保つことができ、気体
の圧縮性能が向上する。
【0043】また,固定スクロール6A,6Bの傾きを
抑えることができたことにより、旋回スクロール30
A,30Bのラップ部32A,32Bが従来技術で述べ
たように固定スクロール6A,6Bのラップ部8A,8
Bと干渉することがなくなり、ラップ部8A,8Bの摩
耗を防止できると共に、低騒音化を図ることができる。
【0044】次に第2の実施の形態の特徴となる構成に
ついて図2を用いて説明する。本実施の形態において
は,前述の第1の実施の形態における第2のシール部材
42A,42Bの位置を第1のシール部材41A,41
Bの位置と軸方向に対して同一位置に設けるとともに,
吸込み側軸方向環状隙間52A,52Bに第3のシール
部材43A,43B(ガイド部材)を設けた点を特徴と
している。この第3のシール部材43A,43Bは,第
2のシール部材42A,43Bより距離Lだけ離れた位
置に設けられている。これにより、固定スクロール6
A,6B自体に軸方向に傾かせるような力が作用して
も、吐出側軸方向環状隙間51A,51Bに設けられた
第1のシール部材41A,41Bと吸込み側軸方向環状
隙間52A,52Bに設けられた第3のシール部材43
A,43B(ガイド部材)とを軸方向にずらして配置し
たことにより、固定スクロール6A,6Bが傾くのを防
止でき、固定・旋回スクロール6A,6B,30A,3
0Bの歯先と鏡板7A,7B,31A,31Bとの隙間
を適切に保つことができ、気体の圧縮性能が向上する。
【0045】次に第3の実施の形態について図3を用い
て説明する。本実施の形態においては,前述の第2の実
施の形態における吸込側軸方向環状隙間52A,52B
に設けられている第3のシール部材43A,43B(ガ
イド部材)の代わりにライダリング44A,44Bを用
いている。
【0046】これにより、請求項2に記載のガイド部材
をライダリング44A,44Bとしたため、固定スクロ
ール6A,6Bがケーシング1に対して軸方向に円滑に
変位することが可能となり、第2の実施の形態が有する
効果に加えて固定スクロール6A,6Bが傾くのをより
一層防止することができる。
【0047】尚、第1〜第3の実施の形態では、旋回軸
24の両端側に2個の旋回スクロール30A,30Bを
設け、これら各旋回スクロール30A,30Bをケーシ
ング1の両側に配設した2個の固定スクロール6A,6
Bと対向して配置する対向型のスクロール空気圧縮機を
例に挙げて説明したが、本発明はこれに限ることなく、
例えば、第2の固定スクロール6Bと第2の旋回スクロ
ール30Bを廃止し、第1の固定スクロール6Aと第1
の旋回スクロール30Aのみによってスクロール式空気
圧縮機を構成してもよい。
【0048】また、第1〜第3の実施の形態では、スク
ロール流体機械としてスクロール空気圧縮機を例に挙げ
て説明したが、本発明はこれに限らず、例えば冷媒を圧
縮する冷媒圧縮機等にも広く適用できるものである。
【0049】さらに,固定スクロール6A,6Bを軸方
向に押圧するための背圧室12A,12Bへの圧縮空気
の導入は導入通路40A,40Bを設けラップ部間に生
成された圧縮空気を導入するという方法だけでなく,例
えばケーシング1の一部を構成する蓋部3A,3Bに背
圧室12A,12Bと蓋部3A,3B外部とを連通した
通路を設け,本圧縮機の生成圧縮空気以外の圧縮空気を
背圧室12A,12Bに送給してもよい。
【0050】
【発明の効果】以上のとおり、請求項1の発明によれ
ば、固定スクロール自体に軸方向に傾かせるような力が
作用しても、吐出側軸方向環状隙間に設けられた第1の
シール部材と吸込み側軸方向環状隙間に設けられた第2
のシール部材とを軸方向にずらして配置したことによ
り、固定スクロールが傾くのを防止でき、固定・旋回ス
クロールの歯先と鏡板との隙間を適切に保つことがで
き、気体の圧縮性能が向上する。
【0051】また、請求項2の発明によれば、固定スク
ロール自体に軸方向に傾かせるような力が作用しても、
吐出側軸方向環状隙間に設けられた第1のシール部材と
吸込み側軸方向環状隙間に設けられたガイド部材とを軸
方向にずらして配置したことにより、固定スクロールが
傾くのを防止でき、固定・旋回スクロールの歯先と鏡板
との隙間を適切に保つことができ、気体の圧縮性能が向
上する。
【0052】また、請求項3の発明によれば、請求項2
に記載のガイド部材をライダリングとしたため、固定ス
クロールがケーシングに対して軸方向に円滑に変位する
ことが可能となり、請求項2の発明の効果に加えて固定
スクロールが傾くのをより一層防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるスクロール式
空気圧縮機を示す縦断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態によるスクロール式
空気圧縮機を示す縦断面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態によるスクロール式
空気圧縮機を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 6A,6B 固定スクロール 7A,7B 鏡板(固定スクロール) 8A,8B ラップ(固定スクロール) 12A,12B 背圧室 23 駆動軸 30A,30B 旋回スクロール 31A,31B 鏡板(旋回スクロール) 32A,32B ラップ(旋回スクロール) 36A,36B 圧縮室 40A,40B 背圧導入路 41A,41B 第1のシール部材 42A,42B 第2のシール部材 43A,43B ガイド部材 44A,44B ライダリング(ガイド部材) 50A,50B 吐出口 51A,51B 吐出側軸方向環状隙間 52A,52B 吸込み側軸方向環状隙間 100 スクロール流体機械

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケーシングと,該ケーシングに対して軸方
    向に相対変位可能に取付けられ,該ケーシングと鏡板背
    面とにより背圧室を形成すると共に,該鏡板正面に渦巻
    状のラップが立設された固定スクロールと,前記固定ス
    クロールの鏡板中央部に設けられ,圧縮気体を外部に吐
    出するための吐出口と,前記固定スクロールのラップ部
    と重なり合って圧縮室を形成する渦巻状のラップ部が鏡
    板に立設された旋回スクロールと,前記旋回スクロール
    背面に取付けられ,前記旋回スクロールを旋回駆動する
    駆動軸と,前記背圧室に圧力を導入するための背圧導入
    路とからなるスクロール流体機械において,前記ケーシ
    ングと前記固定スクロールとにより形成され,前記背圧
    室と前記吐出口との間の吐出側軸方向環状隙間に設けら
    れた環状の第1のシール部材と,前記ケーシングと前記
    固定スクロールとにより形成され,外部と前記背圧室と
    の間を連通する吸込み側軸方向環状隙間に設けられた環
    状の第2のシール部材と,を設け,前記第2のシール部
    材を前記第1のシール部材に対して軸方向にずらして配
    置したことを特徴とするスクロール流体機械。
  2. 【請求項2】ケーシングと,該ケーシングに対して軸方
    向に相対変位可能に取付けられ,該ケーシングと鏡板背
    面とにより背圧室を形成すると共に,該鏡板正面に渦巻
    状のラップが立設された固定スクロールと,前記固定ス
    クロールの鏡板中央部に設けられ,圧縮気体を外部に吐
    出する為の吐出口と,前記固定スクロールのラップ部と
    重なり合って圧縮室を形成する渦巻状のラップ部が鏡板
    に立設された旋回スクロールと,前記旋回スクロール背
    面に取付けられ,前記旋回スクロールを旋回運動する駆
    動軸と,前記背圧室に圧力を導入するための背圧導入路
    とからなるスクロール流体機械において,前記ケーシン
    グと前記固定スクロールとにより形成され,前記背圧室
    と前記吐出口との間の吐出側軸方向環状隙間に設けられ
    た環状の第1のシール部材と,前記ケーシングと前記固
    定スクロールとにより形成され,外部と前記背圧室との
    間を連通する吸込み側軸方向環状隙間に設けられた環状
    の第2のシール部材と,前記吸込み側軸方向環状隙間に
    設けられたガイド部材と,を設け,前記ガイド部材を前
    記第1のシール部材に対して軸方向にずらして配置した
    ことを特徴とするスクロール流体機械。
  3. 【請求項3】前記ガイド部材はライダリングであること
    を特徴とする請求項2記載のスクロール流体機械。
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