JP2002202019A - 燃料噴射装置 - Google Patents

燃料噴射装置

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JP2002202019A
JP2002202019A JP2000400888A JP2000400888A JP2002202019A JP 2002202019 A JP2002202019 A JP 2002202019A JP 2000400888 A JP2000400888 A JP 2000400888A JP 2000400888 A JP2000400888 A JP 2000400888A JP 2002202019 A JP2002202019 A JP 2002202019A
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piezo
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  • Electrically Driven Valve-Operating Means (AREA)
  • Indication Of The Valve Opening Or Closing Status (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コモンレール式燃料噴射装置において、ピエ
ゾアクチエータにより作動するインジェクタを使ったコ
モンレール圧力の減圧を安定的に行うことである。 【解決手段】 インジェクタ1のニードル121の背圧
を低圧源にリリーフする弁体123をピエゾスタック1
27により押圧駆動してハーフリフトせしめることで、
ニードル121が着座状態のまま背圧室106から燃料
を逃がしてコモンレール圧力を減圧する構成とし、か
つ、減圧時には、所定の制御周期でピエゾスタック電圧
がハーフリフト可能な値に立ち上がるように、かつ、コ
モンレール圧力が高く噴射開始電圧の低下速度が速いほ
ど、制御周期内における充電状態期間の割合を減じるよ
うにすることで、噴射開始電圧の低下速度が速くとも噴
射開始電圧が実際のピエゾスタック電圧を下回らないよ
うにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は燃料噴射装置のコモ
レール内燃料圧力の減圧制御に関する。
【0002】
【従来の技術】コモンレール式の燃料噴射装置は、高圧
サプライポンプにより昇圧した燃料をコモンレールに蓄
え、該コモンレールから燃料噴射用のインジェクタに燃
料を供給するものである。
【0003】インジェクタの構成は種々あるが、ノズル
部の噴孔を開閉するニードルをその背圧の増減により昇
降して、噴射とその停止とを切り換え、前記背圧を前記
コモンレールからの燃料により得る構成としたものがあ
る。背圧の増減は次の手段でなされる。すなわち、コモ
ンレールから燃料が導入されて背圧を発生せしめる背圧
室と燃料タンク等の低圧源の間に弁室を介設するととも
に、弁室内に、その低圧源側のポートを開閉する弁体を
配設し、この弁体がリフトすることで背圧室と低圧源が
連通し、背圧を低下させる。これにより、ニードルがリ
フトして燃料噴射が開始されることになる。この弁室お
よび弁体を有する背圧増減手段としては二方弁や三方弁
が用いられ得る。
【0004】弁体を駆動するアクチュエータとしては、
近年、PZT等の圧電材料の圧電作用を利用したピエゾ
アクチュエータが考えられている。ピエゾアクチュエー
タは充放電により伸縮するピエゾスタックが押圧力を発
生するものであり、例えばピエゾスタックが充電で伸長
して、前記ポートを閉鎖状態の弁体を押圧駆動して弁座
からリフトせしめる。ピエゾアクチュエータの作動切り
換えは、ピエゾスタックの充電と放電とを行う通電手段
をマイクロコンピュータ等の制御手段が制御することで
なされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、コモンレー
ル式の燃料噴射装置では、燃料噴射制御とともに、運転
条件に応じた最適な噴射圧力が得られるようにコモンレ
ールへの燃料の圧送量を調整してコモンレール内燃料圧
力を制御する。しかし、運転条件が高圧の噴射圧力を要
求する条件(高圧高負荷)から比較的低圧の噴射圧力を
要求する条件(低圧低負荷)に急変した場合にはコモン
レール内燃料圧力を下げることができないので、この圧
力状態のままで燃料が噴射されると騒音が発生したり排
気の悪化を招く恐れがある。したがって、コモンレール
の前記圧送量を減らすだけではなく、コモンレール内か
ら高圧燃料を積極的に流出する必要がある。
【0006】前記のごとくインジェクタが前記コモンレ
ールからの燃料を制御油として用いる構成において、コ
モンレール内燃料圧力を下げるべく、ニードルが着座し
たままで弁体をリフトし、背圧室の燃料を逃がすように
したものがある(特開2000−161170)。閉弁
状態のニードルの背圧はニードルが開弁可能な圧力より
も十分に高く、ある程度、背圧を減じても着座状態を維
持する。一方、弁体をニードル開閉制御時のようにフル
リフトに達しないリフト状態(ハーフリフト)にすれば
背圧室の圧力の低下幅は小さい。したがって、ニードル
の背圧がニードル開弁可能圧力を下回らない範囲で弁体
をハーフリフトにすることで、コモンレール内の燃料が
インジェクタを介して燃料タンクに還流し、コモンレー
ル内燃料圧力が低下することになる。
【0007】インジェクタが前記ピエゾアクチュエータ
を搭載したものにおいて、弁体のハーフリフトを実現す
るには、弁体を着座状態からリフトせしめるべくコモン
レール内燃料圧力に等しい弁室内の燃料圧に抗し得る充
電量まで充電する一方、ニードルがリフトし燃料の噴射
が開始する充電量(噴射開始充電量)を越えないように
する必要がある。
【0008】しかしながら、弁体は着座状態では弁室内
の燃料圧力がリフト方向に作用する弁体の受圧面の面積
が少なく、また弁室内の燃料圧力がコモンレール内燃料
圧力に略等しいことから、着座方向に作用する力が圧倒
的に優勢なアンバランスな圧力状態となっている。これ
に対し、弁体が一旦リフトすると、弁室内の燃料圧力が
低下するとともに、燃料圧力がリフト方向に作用する弁
体の受圧面が増大するから、着座方向に作用する力がリ
フト方向に作用する力に近づき、前記アンバランスな圧
力状態が緩和される。
【0009】この、アンバランスな圧力状態の緩和は、
ピエゾスタックの伸長を促す方向に作用するから、弁体
がリフトし背圧室から燃料が燃料タンクへの戻りを開始
する充電量(リーク開始充電量)を僅かに越えただけ
で、弁体のリフト量は比較的大きく、リーク開始充電量
と噴射開始充電量の差はあまりない。
【0010】また、減圧が進むにつれて弁体に着座方向
に作用する付勢力が弱まるから、噴射開始充電量も低下
する。
【0011】このため、弁体のハーフリフトによりコモ
ンレールの減圧を図る場合に、ピエゾスタックの充電量
を設定するのは必ずしも容易ではない。
【0012】本発明は前記実情に鑑みなされたもので、
ピエゾスタックの充電量を適正値に設定して、弁体のハ
ーフリフトによりコモンレールの減圧を良好に行うこと
のできる燃料噴射装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、噴孔を開閉するニードルを有し、コモンレールに蓄
えられた高圧の燃料が供給されて該燃料を前記噴孔から
噴射するノズル部と、前記コモンレールから燃料が導入
され前記ニードルの背圧を発生せしめる背圧室と、該背
圧室と低圧源の間に介設された弁室内に弁体を前記低圧
源側のポートを閉鎖可能に配設してなり該弁体のリフト
量が大きくなるに応じて前記背圧室の圧力を低下せしめ
る背圧増減手段と、前記弁体を押圧駆動するピエゾスタ
ックを有し該ピエゾスタックの充電量が多いほど前記弁
体のリフト量を増大せしめるピエゾアクチュエータとを
備えたインジェクタと、前記ピエゾスタックに通電し該
ピエゾスタックの充電と放電とを行う通電手段と、コモ
ンレール内の燃料圧力を検出する圧力検出手段と、前記
通電手段による通電を制御し、燃料の噴射指令に対して
は、前記弁体を着座状態とフルリフト状態との間で切り
換えて前記ニードルを開閉し、前記コモンレール内の燃
料圧力の減圧指令に対しては、検出された燃料圧力に応
じて目標充電量を設定し前記ニードルが着座状態のまま
で前記弁体をリフト状態とする制御手段とを有する燃料
噴射装置であって、前記制御手段を、所定の周期で、検
出された燃料圧力に応じて設定された目標充電量にてピ
エゾスタックが充電状態に立ち上がるように、かつ、前
記減圧指令に対する通電制御において、検出された燃料
圧力が高いほど前記ピエゾスタックが充電状態にある期
間の長さが短くなるように設定する。
【0014】コモンレール内の燃料圧力が低下すると、
弁体に着座方向に作用する力が減じられて弁体のリフト
量が増大する。したがって、前記燃料圧力が高く減圧速
度が高いときには噴射開始充電量が低下するのも早い。
本発明では前記燃料圧力が高いほど、ピエゾスタックが
充電状態にある期間の長さが短くなり、噴射開始充電量
が実際のピエゾスタックの充電量を下回ってしまうのを
回避することができる。
【0015】請求項2記載の発明では、噴孔を開閉する
ニードルを有し、コモンレールに蓄えられた高圧の燃料
が供給されて該燃料を前記噴孔から噴射するノズル部
と、前記コモンレールから燃料が導入され前記ニードル
の背圧を発生せしめる背圧室と、該背圧室と低圧源の間
に介設された弁室内に弁体を前記低圧源側のポートを閉
鎖可能に配設してなり該弁体のリフト量が大きくなるに
応じて前記背圧室の圧力を低下せしめる背圧増減手段
と、前記弁体を押圧駆動するピエゾスタックを有し該ピ
エゾスタックの充電量が多いほど前記弁体のリフト量を
増大せしめるピエゾアクチュエータとを備えたインジェ
クタと、前記ピエゾスタックに通電し該ピエゾスタック
の充電と放電とを行う通電手段と、コモンレール内の燃
料圧力を検出する圧力検出手段と、前記通電手段による
通電を制御し、燃料の噴射指令に対しては、前記弁体を
着座状態とフルリフト状態との間で切り換えて前記ニー
ドルを開閉し、前記コモンレール内の燃料圧力の減圧指
令に対しては、検出された燃料圧力に応じて目標充電量
を設定し前記ニードルが着座状態のままで前記弁体をリ
フト状態とする制御手段とを有する燃料噴射装置であっ
て、前記制御手段を、前記減圧指令に対する通電制御に
おいて、所定の周期で、検出された燃料圧力に応じて設
定された目標充電量にてピエゾスタックが充電状態に立
ち上がるように、かつ、ピエゾスタックが充電状態にあ
る期間の充電量が目標充電量を初期値として漸減するよ
うに設定する。
【0016】コモンレール圧力の低下とともにピエゾス
タックの充電量が漸減することで、噴射開始充電量まで
の余裕ができる。なお、弁体に閉弁方向に作用する力が
弱まることでリーク開始充電量も低下するから、このリ
ーク開始充電量に対する余裕は確保される。
【0017】請求項3記載の発明では、請求項1または
2の発明の構成において、前記制御手段を、前記減圧指
令に対する通電制御において、前記コモンレール内の燃
料圧力の減圧速度が大きいほど前記目標充電量が低くな
るように設定する。
【0018】燃料性状等の変動やインジェクタの個体差
等の要因でコモンレール内の燃料圧力の減圧速度がばら
つくと、コモンレール内の燃料圧力が同じでも噴射開始
充電量がピエゾスタックの充電量を下回るまでの時間的
な余裕が小さいことになる。本発明では、コモンレール
内の燃料圧力の減圧速度が大きいほど目標充電量が小さ
く設定されるから、ハーフリフト可能な充電量とコモン
レール圧力の対応関係が変動しても、噴射開始充電量が
ピエゾスタックの充電量を下回るまでの時間的な余裕を
確保することができる。
【0019】請求項4記載の発明では、噴孔を開閉する
ニードルを有し、コモンレールに蓄えられた高圧の燃料
が供給されて該燃料を前記噴孔から噴射するノズル部
と、前記コモンレールから燃料が導入され前記ニードル
の背圧を発生せしめる背圧室と、該背圧室と低圧源の間
に介設された弁室内に弁体を前記低圧源側のポートを閉
鎖可能に配設してなり該弁体のリフト量が大きくなるに
応じて前記背圧室の圧力を低下せしめる背圧増減手段
と、前記弁体を押圧駆動するピエゾスタックを有し該ピ
エゾスタックの充電量が多いほど前記弁体のリフト量を
増大せしめるピエゾアクチュエータとを備えたインジェ
クタと、前記ピエゾスタックに通電し該ピエゾスタック
の充電と放電とを行う通電手段と、コモンレール内の燃
料圧力を検出する圧力検出手段と、前記通電手段による
通電を制御することにより前記ピエゾスタックの充電量
を調整し、燃料の噴射指令に対しては、前記弁体を着座
状態とフルリフト状態との間で切り換えて前記ニードル
を開閉し、前記コモンレール内の燃料圧力の減圧指令に
対しては、検出された燃料圧力に応じて目標充電量を設
定し前記ニードルが着座状態のままで前記弁体をリフト
状態とする制御手段とを有する燃料噴射装置であって、
前記制御手段を、前記減圧指令に対する通電制御におい
て、検出された燃料圧力に基づいて前記ニードルが着座
状態のままで前記弁体をリフト状態(ハーフリフト)と
し得るピエゾスタックの充電量を推定し、推定された充
電量よりも低い充電量を初期値として、検出された燃料
圧力が低下を開始するまで目標充電量が漸次上昇するよ
うに設定する。
【0020】目標充電量をハーフリフトとし得る推定さ
れた充電量よりも低い充電量から漸次上昇せしめること
で、燃料性状等の変動やインジェクタの個体差等の要因
で噴射開始充電量が変動しても、誤噴射を回避しつつハ
ーフリフト可能な充電量に設定することができる。
【0021】請求項5記載の発明では、請求項4の発明
の構成において、前記制御手段を、前記減圧指令に対す
る通電制御において、前記コモンレール内の燃料圧力が
高いほど前記充電状態にある期間の長さが短くなるよう
に設定する。
【0022】減圧を開始する時のコモンレール内の燃料
圧力が高いほど、減圧開始時における減圧速度が高く噴
射開始充電量が低下するのも早い。本発明では前記燃料
圧力が高いほど、ピエゾスタックが充電状態にある期間
の長さが短くなり、噴射開始充電量が実際のピエゾスタ
ックの充電量を下回ってしまうのを回避することができ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図2に本発明を
適用したディーゼルエンジンのコモンレール式の燃料噴
射装置の構成を示す。ディーゼルエンジンの気筒数分の
インジェクタ1が各気筒に対応して設けられ(図例では
インジェクタ1は1つのみ図示)、供給ライン55を介
して連通する共通のコモンレール54から燃料の供給を
受け、インジェクタ1から各気筒の燃焼室内に略コモン
レール54内の燃料圧力(以下、コモンレール圧力とい
う)に等しい噴射圧力で燃料を噴射するようになってい
る。コモンレール54には燃料タンク51の燃料が高圧
サプライポンプ53により圧送されて高圧で蓄えられ
る。
【0024】また、コモンレール54からインジェクタ
1に供給された燃料は、上記燃焼室への噴射用の他、イ
ンジェクタ1の制御油圧等としても用いられ、インジェ
クタ1から低圧のドレーンライン56を経て燃料タンク
51に還流するようになっている。
【0025】CPU31はクランク角度等の検出信号に
基づいて燃料の噴射時期と噴射量を演算し、これに応じ
た噴射指令である噴射信号を各インジェクタ1に搭載さ
れたピエゾアクチュエータを駆動するためのピエゾアク
チュエータ駆動回路2に出力する。噴射信号は「H」と
「L」からなる二値信号で、インジェクタ1から所定の
期間、燃料を噴射せしめる。
【0026】また、CPU31は他のセンサ入力等によ
り知られる運転条件に応じた適正な噴射圧となるように
制御する。圧力検出手段である圧力センサ4がコモンレ
ール54に設けられており、コモンレール圧力の検出信
号がAD変換器32でデジタル化されてCPU31に入
力している。CPU31はコモンレール圧力に基づいて
調量弁52を制御してコモンレール54への燃料の圧送
量を調整する。また、コモンレール圧力の急な減圧が必
要になると、CPU31は内部で減圧指令を発生し、ピ
エゾアクチエータ駆動回路2に対し燃料噴射時とは異な
る通電制御を行い、後述するようにインジェクタ1の制
御油としての燃料を燃料タンク51に戻してコモンレー
ル圧力を減圧させる。
【0027】図1に前記インジェクタ1の構造を示す。
インジェクタ1は棒状体で、図中下側部分がエンジンの
図略の燃焼室壁を貫通して燃焼室内に突出するように取
り付けられている。インジェクタ1は下側から順にノズ
ル部1a、背圧制御部1b、ピエゾアクチュエータ1c
となっている。
【0028】ノズル部1aのスリーブ状の本体104内
にニードル121がその後端部にて摺動自在に保持され
ており、ニードル121はノズル本体104の先端部に
形成された環状シート1041に着座または離座する。
ニードル121の先端部の外周空間105には高圧通路
101を介してコモンレール54から高圧燃料が導入さ
れ、ニードル121のリフト時に噴孔103から燃料が
噴射される。ニードル121にはその環状段面1211
に前記高圧通路101からの燃料圧がリフト方向(上向
き)に作用している。
【0029】ニードル121の後方には高圧通路101
からインオリフィス107を介して制御油としての燃料
が導入されており、ニードル121の背圧を発生する背
圧室106が形成される。この背圧は、背圧室106に
配設されたスプリング122とともにニードル121の
後端面1212に着座方向(下向き)に作用する。
【0030】前記背圧は背圧制御部1bで増減され、背
圧制御部1bは前記ピエゾスタック127を備えたピエ
ゾアクチュエータ1cにより駆動される。
【0031】前記背圧室106はアウトオリフィス10
9を介して常時、背圧制御部1bの弁室110と連通し
ている。弁室110は天井面1101が上向きの円錐状
に形成されており、天井面1101の最上部に、低圧室
111と連通する低圧ポート110aが開口しており、
低圧室111はドレーンライン56に通じる低圧通路1
02と連通している。弁室110の底面には高圧制御通
路108を介して高圧通路101と連通する高圧ポート
110bが開口している。
【0032】弁室110内には、下側部分を水平にカッ
トしたボール123が配設されている。ボール123は
上下動可能な弁体であり、下降時には、上記カット面で
弁座としての弁室底面(以下、高圧側シートという)1
102に着座して高圧ポート110bを閉鎖することに
より弁室110を高圧制御通路108と遮断し、上昇時
には弁座としての上記天井面(以下、低圧側シートとい
う)1101に着座して低圧ポート110aを閉鎖する
ことにより弁室110を前記低圧室111から遮断す
る。これにより、ボール123下降時には背圧室106
がアウトオリフィス109、弁室110を経て低圧室1
11と連通し、ニードル121の背圧が低下してニード
ル121が離座する。一方、ボール123の上昇時には
背圧室106が低圧室111と遮断されて高圧通路10
1のみと連通し、ニードル121の背圧が上昇してニー
ドル121が着座する。
【0033】ボール123はピエゾアクチュエータ1c
により押圧駆動される。ピエゾアクチュエータ1cは、
低圧室111の上方に上下方向に形成された縦穴112
に径の異なる2つのピストン124,125が摺動自在
に保持され、上側の大径のピストン125の上方にピエ
ゾスタック127が上下方向を伸縮方向として配設され
ている。
【0034】大径ピストン125はその下方に設けられ
たスプリング126によりピエゾスタック127と当接
状態を維持しており、ピエゾスタック127の伸縮量と
同じだけ上下方向に変位するようになっている。
【0035】ボール123と対向する下側の小径ピスト
ン124と大径ピストン125と縦穴112とで画され
た空間には燃料が充填されて変位拡大室113が形成さ
れており、ピエゾスタック127の伸長で大径ピストン
125が下方変位して変位拡大室113の燃料を押圧す
ると、その押圧力が変位拡大室113の燃料を介して小
径ピストン124に伝えられる。ここで、小径ピストン
124は大径ピストン125よりも小径としているの
で、ピエゾスタック127の伸長量が拡大されて小径ピ
ストン124の変位に変換される。
【0036】燃料噴射時には、先ず、ピエゾスタック1
27が充電されてピエゾスタック127が伸長すること
により、小径ピストン124が下降してボール123を
押し下げる。これによりボール123が低圧側シート1
101からリフトするとともに高圧側シート1102に
着座して背圧室106が低圧通路102と連通するの
で、背圧室106の燃料圧が低下する。これにより、ニ
ードル121に離座方向に作用する力の方が着座方向に
作用する力よりも優勢となって、ニードル121が離座
して燃料噴射が開始される。
【0037】噴射停止は反対にピエゾスタック127の
放電によりピエゾスタック127を縮小してボール12
3への押し下げ力を解除する。この時、弁室110内は
低圧となっており、またボール123の底面には高圧制
御通路108から高圧の燃料圧力が作用しているから、
ボール123には全体としては上向きの燃料圧が作用し
ている。そして、前記ボール123への押し下げ力の解
除により、ボール123が高圧側シート1102から離
間するとともに再び低圧側シート1101に着座して弁
室110の燃料圧力が上昇するため、ニードル121が
着座し噴射が停止する。
【0038】また、インジェクタ1は後述するようにニ
ードル121を着座状態のままボール123をリフトし
て燃料を燃料タンク51に戻し、コモンレール圧力の急
な減圧にも用いられる。
【0039】図3にピエゾスタック127の充電と放電
とを行う通電手段であるピエゾアクチュエータ駆動回路
2の構成を示す。なお、説明の便宜のため、適宜、ピエ
ゾスタック127を4つの気筒に対応してピエゾスタッ
ク127A、ピエゾスタック127B、ピエゾスタック
127C、ピエゾスタック127Dと表すものとする。
ピエゾアクチュエータ駆動回路2は車載バッテリの給電
(+B)で数十〜数百Vの直流電圧を発生するDC−D
Cコンバータ211、およびその出力端に並列に接続さ
れたバッファコンデンサ212により直流電源21を構
成し、ピエゾスタック127A〜127Dの充電用の電
圧を出力する。DC−DCコンバータ211は一般的な
降圧チョッパ型の回路で、スイッチング素子2112の
オン時にインダクタ2111にエネルギーを蓄積して、
スイッチング素子2112のオフ時に逆起電力を発生す
るインダクタ2111からダイオード2113を介して
バッファコンデンサ212に充電される。バッファコン
デンサ212は十分静電容量の大きなもので構成され、
ピエゾスタック127A〜127Dへの充電作動時にも
略一定の電圧値を保つようになっている。
【0040】直流電源21のバッファコンデンサ212
からピエゾスタック127A〜127Dにインダクタ2
3を介して通電する第1の通電経路22aが設けてあ
り、通電経路22aには、バッファコンデンサ212と
インダクタ23間にこれらと直列に第1のスイッチング
素子24aが介設されている。第1のスイッチング素子
24aはMOSFETで構成され、その寄生ダイオード
(以下、第1の寄生ダイオードという)241aがバッ
ファコンデンサ212の両端間電圧に対して逆バイアス
となるように接続される。また、インダクタ23とピエ
ゾスタック127A〜127Dは第2の通電経路22b
を形成している。この通電経路22bは、インダクタ2
3と第1のスイッチング素子24aの接続中点に接続さ
れる第2のスイッチング素子24bを有し、インダクタ
23、ピエゾスタック127A〜127Dおよび第2の
スイッチング素子24bを含む閉回路を形成している。
第2のスイッチング素子24bもMOSFETで構成さ
れ、その寄生ダイオード(以下、第2の寄生ダイオード
という)241bがバッファコンデンサ212の両端間
電圧に対して逆バイアスとなるように接続される。
【0041】通電経路22a,22bはピエゾスタック
127A〜127Dのそれぞれに共通であり、また、次
のように駆動対象としてのピエゾスタック127A〜1
27Dが選択できる。ピエゾスタック127A〜127
Dのそれぞれには直列にスイッチング素子(以下、適
宜、選択スイッチング素子という)25A,25B,2
5C,25D,25E,25Fが接続されており、この
うち第1の種類の選択スイッチング素子25A〜25D
はそれぞれピエゾスタック127A〜127Dと1対1
に対応して接続されて、噴射気筒のインジェクタのピエ
ゾスタック127A〜127Dに対応する選択スイッチ
ング素子25A〜25Dがオンされる。
【0042】また、第2の種類の選択スイッチング素子
25E,25Fは選択スイッチング素子25Eがピエゾ
スタック127Aとピエゾスタック127Bとに共通
に、また、選択スイッチング素子25Fがピエゾスタッ
ク127Cとピエゾスタック127Dとに共通に接続さ
れる。第2の種類の選択スイッチング素子25E,25
Fは、ピエゾスタック127A〜127Dのいずれかに
おいて選択スイッチング素子25A〜25Dにより制御
不能な状態が出来しても当該ピエゾスタック127A〜
127Dを含む2つのピエゾスタック127A,127
Bまたはピエゾスタック127C,127Dをピエゾア
クチュエータ駆動回路2から切り離して残りの2つのピ
エゾスタック127C,127Dまたはピエゾスタック
127A,127Bの作動を確保するためのものである
(リンプフォーム)。
【0043】各選択スイッチング素子25A〜25Fは
MOSFETが用いられており、その寄生ダイオード
(以下、選択寄生ダイオードという)251A,251
B,251C,251D,251E,251Fは、バッ
ファコンデンサ212に対して逆バイアスとなるように
接続されている。
【0044】スイッチング素子24a,24b,25A
〜25Fの各ゲートにはコントローラ29からそれぞれ
制御信号が入力しており、前記のごとく選択スイッチン
グ素子25A〜25Dのいずれかをオンして駆動対象の
ピエゾスタック127A〜127Dが選択されるととも
に、スイッチング素子24a,24bのゲートにはパル
ス状の制御信号が入力してスイッチング素子24a,2
4bをオンオフし、ピエゾスタック127A〜127D
の充電制御および放電制御を行うようになっている。
【0045】また、ピエゾスタック127Aとピエゾス
タック127Bとに共通に直列に比較的低抵抗の抵抗器
27Eが、ピエゾスタック127Cとピエゾスタック1
27Dとに共通に直列に前記抵抗器27Eと同じ抵抗器
27Fが設けてある。その両端間電圧はコントローラ2
9に入力し、ピエゾスタック127A〜127Dの充電
電流が検出されるようになっている。
【0046】また、第2のスイッチング素子24bには
直列に比較的低抵抗の抵抗器28が設けてある。その両
端間電圧はコントローラ29に入力し、ピエゾスタック
127A〜127Dの放電電流が検出されるようになっ
ている。
【0047】また、コントローラ29には、充電量であ
る各ピエゾスタック127A〜127Dの両端端電圧
(以下、ピエゾスタック電圧という)が入力している。
【0048】コントローラ29は、充電制御時には、第
1のスイッチング素子24aのオン期間とオフ期間とを
次のように設定し、第1のスイッチング素子24aの制
御信号を出力する。すなわち、第1のスイッチング素子
24aをオンして第1の通電経路22aに漸増する充電
電流を流す。充電電流が予め設定した上限の電流値にな
るとスイッチング素子24aをオフしてオフ期間に入
る。この時、インダクタ23に発生する逆起電力は第2
のスイッチング素子24bの寄生ダイオード241bに
対して順バイアスであるから、インダクタ23に蓄積さ
れたエネルギーにより第2の通電経路22bに漸減する
フライホイール電流が流れ、ピエゾスタック127A〜
127Dの充電が進行する。充電電流が下限の電流値
(略0)になると再び第1のスイッチング素子24aを
オンしてオン期間に入り、これを繰り返す(多重スイッ
チング方式)。そして、ピエゾスタック電圧が予め設定
した電圧に達するとスイッチング素子24aをオフに固
定し、充電は完了となる。このようにピエゾスタック1
27A〜127Dを充電することで、ピエゾスタック1
27A〜127Dが伸長して変位拡大室113を介して
ボール123を押圧しリフトせしめる。
【0049】また、放電制御時には、第2のスイッチン
グ素子24bのオン期間とオフ期間とを次のように設定
し、第2のスイッチング素子24bの制御信号を出力す
る。すなわち、第2のスイッチング素子24bをオンし
て第2の通電経路22bに漸増する放電電流を流す。放
電電流が予め設定した電流値(以下、上限電流値とい
う)になるとスイッチング素子24bをオフしてオフ期
間に入る。この時、インダクタ23に大きな逆起電力が
発生し、インダクタ23に蓄積されたエネルギーにより
フライホイール電流を第1の通電経路22aに流しバッ
ファコンデンサ212にエネルギーを回収する。放電電
流が下限の電流値(略0)になると再び第2のスイッチ
ング素子24bをオンして、これを繰り返す。そして、
ピエゾスタック電圧が0に達するとスイッチング素子2
4bをオフに固定し、放電は完了となる。このようにピ
エゾスタック127A〜127Dを放電することで、ピ
エゾスタック127A〜127Dが縮小して変位拡大室
113の燃料圧力によるボール123への押圧力が解除
されてボール123が着座する。
【0050】なお、ピエゾスタック127A〜127D
とピエゾアクチュエータ駆動回路2とを接続する線路の
断線等でピエゾスタック127A〜127Dが放電不能
となると、インジェクタ1が噴射信号で規定される燃料
噴射期間が終了しても燃料が噴射し続けることになる
が、図1に示した前記インジェクタ1ではピエゾスタッ
ク127が充電状態にある時間が一定時間を越えると閉
弁する機械的なフェイルセーフ機構を備えている。すな
わち、インジェクタ1はピエゾスタック127の伸長で
変位拡大室113内の燃料を圧縮して加圧し、ボール1
23を押圧する押圧力を発生しており、その燃料圧力は
ボール123がリフト状態のときはボール123に作用
する上向きの付勢力に抗し得る圧力となっている。この
ため、変位拡大室113内の加圧した燃料はピストン1
24,125の摺動部から僅かずつ低圧室111等の低
圧部にリークし、ボール123のリフト量が低下して背
圧室106から低圧室111に抜ける燃料の流量が減少
し、これにより背圧が漸次上昇し、終にはニードル12
1が着座して燃料の噴射が停止することになる。
【0051】コントローラ29は、燃料噴射制御全体を
司るCPU31からの種々の制御用の信号により、ピエ
ゾスタック127A〜127Dを所定の時期に充電およ
び放電せしめる。かかる制御用信号として充電時期と放
電時期とを規定する充放電時期設定信号が入力してい
る。充放電時期設定信号は、「L」と「H」よりなる二
値信号であり、その立ち上がりでピエゾスタック127
A〜127Dの充電を開始し、立ち下がりでピエゾスタ
ック127A〜127Dを放電する。充放電時期設定信
号は噴射指令に対しては噴射期間を規定する。
【0052】また、制御用信号として目標充電量である
目標のピエゾスタック電圧(以下、目標電圧という)に
比例した目標電圧設定信号が入力しており、コントロー
ラ29はピエゾスタック電圧が目標電圧に達するとスイ
ッチング素子24aを前記のごとくオフに固定する。目
標電圧設定信号は、噴射指令に対しては、ボール123
がフルリフト可能な十分なピエゾスタック電圧が与えら
れるように設定される。
【0053】また、CPU31は、減圧指令に対して
は、次のようにピエゾスタック127A〜127Dの充
電時期および放電時期、目標電圧を決定し、該目標圧力
までコモンレール圧力を減圧する。
【0054】また、制御対象となる気筒を選択するため
の制御信号もCPU31から出力され、選択スイッチン
グ素子25A〜25Fのうち、選択された気筒に対応す
るピエゾスタック127A〜127Dのものがオンす
る。
【0055】図4はCPU31で実行される減圧制御時
のフローチャートで、先ず、検出されたコモンレール圧
力に基づいてハーフリフトとし得るピエゾスタック電圧
を推定する(ステップS101)。これはCPU31の
ROMに予めコモンレール圧力とピエゾスタック電圧を
対応させたハーフリフト可能電圧推定マップを記憶して
おき、このマップに基づいて推定する。マップのデータ
は、予め実験等で各コモンレール圧力における、ボール
123がリフトを開始しインジェクタ1から燃料が燃料
タンク51に還流し始める時のピエゾスタック電圧(リ
ーク開始電圧)と燃料の噴射が開始される時のピエゾス
タック電圧(噴射開始電圧)とを求めて、この両電圧で
挟まれた電圧範囲に、推定電圧が入るように作成する。
この電圧範囲は、図5に示すように、右上がりの帯状の
範囲となる。推定電圧は、マップに代えて、コモンレー
ル圧力に対してピエゾスタック電圧が対応する関数式で
与えてもよいのは勿論である。
【0056】次いでピエゾスタック127A〜127D
の目標充電量としてのピエゾスタック電圧の目標電圧を
この推定されたピエゾスタック電圧(以下、ハーフリフ
ト可能推定電圧という)から予め設定した下方修正値を
減算して得る(ステップS102)。下方修正値は図例
では20Vである。そして、前記スイッチング素子24
aのオンオフによりピエゾスタック127A〜127D
を目標電圧になるまで充電する(ステップS103)。
ここで、ピエゾスタック127A〜127Dが充電状態
である期間(以下、ピエゾスタック充電状態期間とい
う)はコモンレール圧力の取り込み周期(以下、制御周
期という)よりも短く、一旦放電して非充電状態とな
り、前記制御周期で繰り返し充電状態に立ち上がるよう
になっている。また、その時のピエゾスタック電圧の目
標電圧は後述するステップS106〜S109において
演算され、更新される。また、ピエゾスタック充電状態
期間の制御周期の長さに対する割合(以下、ONデュー
ティという)は後述するデューティ設定マップに基づい
て設定され、目標電圧が高いほど小さな値が与えられ
る。
【0057】なお、制御周期は例えば4msであり、前
記フェイルセーフ機構により前記ボール123がリフト
状態を保持可能な時間よりも短く設定される。
【0058】ステップS104ではコモンレール圧力が
減圧したか否かを判定する。これは前回取り込まれたコ
モンレール圧力との差分に基づいて行う。減圧していな
ければ、前記目標電圧に所定のステップ値を加算して目
標電圧を更新し(ステップS105)、ステップS10
3に戻る。
【0059】前記のごとく目標電圧の初期値は推定電圧
よりも低く設定されているから、リーク開始電圧よりも
低いことは十分考えられるが、燃料性状等の条件によっ
てハーフリフト可能な電圧範囲が上下にずれていても、
噴射開始電圧を越えにくくなっている。このような条件
になり得るか否かは、目標電圧を下げる下方修正値に依
存するが、予め、燃料性状等の条件を変えてハーフリフ
ト可能な電圧範囲の高低ずれ幅を求めておけば、かかる
条件を成立させ得る前記下方修正値を求めることができ
る。
【0060】そして、最初の充電(ステップS103)
でピエゾスタック電圧がリーク開始電圧よりも低くと
も、ステップS104,S105を1回もしくは複数回
実行することで、ピエゾスタック電圧をハーフリフト可
能な電圧範囲に入れることができ、燃料の誤噴射を回避
しつつコモンレール圧力の減圧を開始せしめることがで
きる。
【0061】コモンレール圧力が減圧を開始していれば
(ステップS104)、コモンレール圧力が目標圧力に
到達したか否かを判定する(ステップS106)。ステ
ップS106が否定判断されると、ピエゾスタック電圧
を減圧に伴う噴射開始電圧の低下に見合う値とするのに
適正な補正値としての、ピエゾスタック電圧の減少量
を、1制御周期におけるコモンレール圧力の減圧量に基
づいて推定する(ステップS107)。これはCPUの
ROMに予め減圧量とピエゾスタック電圧減少量とを対
応させた電圧減少量推定マップを記憶しておき、このマ
ップに基づいて推定する。マップのデータは、予め実験
等でコモンレール圧力の減圧量に対するハーフリフト可
能なピエゾスタック電圧の減少量を求めて作成する。こ
のピエゾスタック電圧の減少量は、コモンレール圧力の
減圧速度が速いほどピエゾスタック電圧が噴射開始電圧
を早く下回るから、図6に示すように、右上がりの傾向
を示す。
【0062】続くステップS108では目標電圧から、
推定された減少量を減算することで目標電圧を更新す
る。
【0063】また、ONデューティを目標電圧に基づい
て設定する(ステップS109)。これはCPU31の
ROMに予めONデューティと目標電圧とを対応させた
ONデューティ設定マップを記憶しておき、このマップ
に基づいて推定する。マップのデータは、予め実験等で
各目標電圧においてピエゾスタック電圧をハーフリフト
可能電圧に設定した時の、噴射開始電圧がピエゾスタッ
ク電圧を下回るまでの時間を求めておき、これに基づい
て作成する。ONデューティは、コモンレール圧力が高
く目標電圧が高いほど、ピエゾスタック電圧が噴射開始
電圧を早く下回るから、図7に示すように、右下がりの
傾向を示す。
【0064】目標電圧およびONデューティを更新した
(ステップS108,109)後、ステップS103に
戻り、ピエゾスタック127A〜127Dの充電が行わ
れる。
【0065】CPU31はコントローラ29に、前記O
Nデューティに制御周期を乗じた長さで、前記制御周期
に同期して、充放電時期設定信号を出力する。また、目
標電圧に比例した大きさの目標電圧設定信号を出力する
ことで、コモンレール圧力の減圧を実現する。
【0066】これによりコモンレール圧力が減圧を開始
した後、目標値に達するまで、ピエゾスタック127A
〜127Dは4msごとに充電状態に立ち上がり、ON
デューティで規定される時間、充電状態を持続する。ピ
エゾスタック電圧は、充電状態に立ち上がるごとにステ
ップS107,S108が実行されて、階段状に漸減
し、一方、ONデューティは漸増する。図8には、ピエ
ゾスタック電圧の経時変化の一例を示す。前半が噴射指
令に対する場合で、後半が減圧指令に対する場合であ
る。
【0067】本燃料噴射装置によれば次の効果を奏す
る。図9は減圧制御時におけるコモンレール圧力の経時
変化を示すもので、図中には破線でONデューティ一定
の場合を比較例として併せて示している。減圧するのは
ピエゾスタック127A〜127Dが充電状態にある期
間だけであり、詳細には減圧する期間と一定圧力の期間
とが交互に繰り返されることになるが、図は概略の傾向
を示している。比較例では充電状態期間の長さが一定な
ので、コモンレール圧力の高い減圧初期においてはコモ
ンレール圧力は急激に低下し、最後は緩やかになる。
【0068】一方、本発明では、コモンレール圧力が高
い減圧初期においてはONデューティが小さく設定され
るから、コモンレール圧力の減圧速度は平均化する。
【0069】なお前記減圧制御において、設定された目
標電圧がリーク開始電圧よりも低かった場合はステップ
S104からステップS105に進むことになるから、
あらためてハーフリフト可能な目標電圧が再設定される
ので、減圧は滞りなく行われる。
【0070】図10は減圧制御時にコモンレール圧力の
減圧とともにピエゾスタック電圧が辿る経路を示すもの
で、本発明の場合と前記比較例とを併せて示している。
ONデューティ一定の比較例では、前記のごとくコモン
レール圧力が高くその低下速度が速いときに噴射開始電
圧がピエゾスタック電圧を下回ってしまうおそれがある
のに対して、本発明ではコモンレール圧力が高ければO
Nデューティが小さく抑えられるから、噴射開始電圧が
ピエゾスタック電圧を下回ってしまうことが回避され、
ハーフリフト状態を安定して実現できる。
【0071】なお、ONデューティ一定の比較例におい
て、ONデューティを小さくすれば噴射開始電圧がピエ
ゾスタック電圧を越えるのは回避することができるが、
コモンレール圧力が目標圧力に近づいて減圧速度が低く
なった時に1制御周期当たりの減圧量が十分とはいえ
ず、減圧制御が長引くという問題がある。本発明ではコ
モンレール圧力が目標圧力に近づくほどONデューティ
が大きくなるので1制御周期の間に十分な減圧量を得る
ことができる。
【0072】なお、ONデューティ設定マップは目標電
圧ではなく、検出されたコモンレール圧力に対して与え
られるようにしてもよい。
【0073】(第2実施形態)図11に本発明の第2実
施形態になる燃料噴射装置のピエゾアクチュエータ駆動
回路を中心とする構成図を示す。第1実施形態におい
て、CPUで実行される制御プログラムを別の設定に代
えたもので、図12にCPUで実行される制御内容を示
す。図中、第1実施形態と実質的に同じ作動をする部分
には第1実施形態と同じ番号を付して説明する。
【0074】第1実施形態ではONデューティを可変と
したが、本実施形態では固定であり、例えば、75%に
設定される。そしてコントローラ29Aは、図13に示
すように、ピエゾスタック充電状態期間において、各制
御周期の初めに目標電圧まで立ち上がった後、噴射停止
時のごとくスイッチング素子14bのオンオフを繰り返
して低い放電電流で放電してピエゾスタック電圧を漸減
せしめる。コントローラ29Aは、スイッチング素子1
4bのオンからオフに切り換えるタイミングを規定する
放電電流の前記電流上限値が可変となっており、この電
流上限値を下げることで放電電流が下がることになる。
CPU31Aからは電流上限値に比例した電流上限値設
定信号が入力する。
【0075】そして、ステップS109に代わるステッ
プS110は、ピエゾスタック充電状態期間中にも漸減
するコモンレール圧力に対して目標電圧をさらに適正化
すべく、ピエゾスタック充電状態期間の最初と最後のピ
エゾスタック電圧の差(以下、放電量という)を目標電
圧に基づいて設定する(ステップS109)。これはC
PU31AのROMに予め放電量と目標電圧とを対応さ
せた放電量設定マップを記憶しておき、このマップに基
づいて設定するようになっている。マップのデータは、
予め前記実験等から、ハーフリフト可能な電圧範囲がコ
モンレール圧力の低下とともに低電圧側にシフトする経
時変化を求めておき、これに基づいて作成する。前記図
9より知られるようにコモンレール圧力の減圧速度はコ
モンレール圧力が高いほど大きいから、前記電圧範囲の
低電圧側へのシフト量も大きい。したがって、放電量
は、図14に示すごとく右上がりの傾向を示す。
【0076】ピエゾスタック127は容量性素子である
から、CPU31Aではこの放電量に基づいてピエゾス
タック127の放電速度、したがって前記電流上限値を
演算する。
【0077】しかして、ピエゾスタック充電状態期間に
おいてピエゾスタック電圧が前記放電量で規定される速
度で漸減する。これにより、前記ピエゾスタック充電状
態期間中に、コモンレール圧力の低下で噴射開始電圧が
制御周期の初期に与えられるピエゾスタック電圧を下回
っても噴射開始電圧までの余裕度が確保され、安定した
ハーフリフト状態が得られる。
【0078】図15は本燃料噴射装置においてコモンレ
ール圧力の減圧とともにピエゾスタック電圧の辿る経路
を示すもので、ピエゾスタック電圧はピエゾスタック充
電状態期間において漸次低下するので、ピエゾスタック
電圧が噴射開始電圧との余裕度を保ちつつコモンレール
圧力が低下していく。
【0079】なお、本実施形態では、放電量をピエゾス
タック目標電圧に基づいて設定しているが、検出された
コモンレール圧力に基づいて設定してもよい。この場
合、コモンレール圧力が高いほど放電量が大きくなるよ
うに設定する。コモンレール圧力と放電量の対応関係は
予め実験等で求めればよい。
【0080】また、コモンレール圧力が高く噴射開始電
圧の低下も速い減圧初期において放電量を大きくしてあ
るので、より、噴射開始電圧に対する余裕度を十分にと
ることができるが、放電量を固定とするのもよい。この
場合、コモンレール圧力が高い側でピエゾスタック電圧
が噴射開始電圧を越えないようにピエゾスタック充電状
態期間を短めに設定するか、第1実施形態のごとく、O
Nデューティを漸減せしめるのがよい。なお、放電量を
固定とするから、前記電流上限値は、噴射停止時の放電
用と、このコモンレール圧力の減圧時の放電用の、2種
類出力可能に構成すればよい。
【0081】また、コモンレール圧力の減圧が開始され
るまでのONデューティについても、ピエゾスタック目
標電圧が高いほど小さくなるように設定し、減圧が開始
された時の誤噴射を回避しているが、減圧が開始された
か否かが知られる程度にONデューティを固定とするの
もよい。
【0082】また、減圧制御開始時にはピエゾスタック
目標電圧をハーフリフト可能と推定した電圧よりも低い
電圧に設定して、減圧が開始されなければ徐々に上げて
いくことで、燃料性状等の変動による誤噴射を回避して
いる(ステップS101〜S105)が、ハーフリフト
可能なピエゾスタック電圧の電圧範囲の高低変動が小さ
いものであれば、ステップS102,S104,S10
5を省略し、マップ等からハーフリフト可能と推定した
ピエゾスタック電圧にて減圧制御を開始するのもよい。
【0083】この場合、ピエゾスタック目標電圧をコモ
ンレール圧力減圧量に基づいて設定するのではなく、ピ
エゾスタック目標電圧を前記ステップS101で示した
マップにしたがってコモンレール圧力に基づいて設定し
てもよい。
【0084】また、ピエゾスタックの充電量はピエゾス
タック電圧ではなく、ピエゾスタックに供給された電力
量を指標としてもよい。
【0085】また、インジェクタはピエゾスタックが発
生した駆動力が変位拡大室の燃料圧力を介してボールに
伝達される構成としているが、本発明は、変位拡大室が
なくピエゾスタックが押圧する単一のピストンが直接に
ボールを押圧駆動する構成のインジェクタを備えた燃料
噴射装置にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した燃料噴射装置の、インジェク
タを中心とする構成図である。
【図2】前記燃料噴射装置の全体構成図である。
【図3】前記インジェクタに搭載されたピエゾアクチュ
エータを駆動するピエゾアクチュエータ駆動回路の回路
図である。
【図4】前記燃料噴射装置を構成するCPUにおける制
御を示すフローチャートである。
【図5】前記燃料噴射装置を構成するCPUにおける制
御を示す第1のグラフである。
【図6】前記燃料噴射装置を構成するCPUにおける制
御を示す第2のグラフである。
【図7】前記燃料噴射装置を構成するCPUにおける制
御を示す第3のグラフである。
【図8】前記燃料噴射装置の作動を示すタイミングチャ
ートである。
【図9】前記燃料噴射装置の作動を示す第1のグラフで
ある。
【図10】前記燃料噴射装置の作動を示す第2のグラフ
である。
【図11】本発明を適用した別の燃料噴射装置の、イン
ジェクタに搭載されたピエゾアクチュエータを駆動する
ピエゾアクチュエータ駆動回路の回路図である。
【図12】前記燃料噴射装置を構成するCPUにおける
制御を示すフローチャートである。
【図13】前記燃料噴射装置の作動を示すタイミングチ
ャートである。
【図14】前記燃料噴射装置を構成するCPUにおける
制御を示すグラフである。
【図15】前記燃料噴射装置の作動を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 インジェクタ 1a ノズル部 1b 背圧制御部(背圧増減手段) 1c ピエゾアクチュエータ 110 弁室 110a 低圧ポート 123 ボール(弁体) 127,127A,127B,127C,127D ピ
エゾスタック 2 ピエゾアクチュエータ駆動回路 31,31A CPU(制御手段) 4 圧力センサ(圧力検出手段)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 51/06 F02M 51/06 N 55/02 350 55/02 350E 61/10 61/10 D S F16K 31/02 F16K 31/02 A 37/00 37/00 J Fターム(参考) 3G066 AA07 AB02 AC09 AD07 BA00 BA12 BA22 CC01 CC05T CC08T CC08U CC14 CC53 CC64U CC67 CC68U CC70 CE13 CE27 CE34 CE35 DA06 DC06 DC18 3G301 HA02 JA11 JA37 KA17 LB11 LC05 LC06 LC10 MA28 PB08Z PG02Z 3H062 AA02 AA16 BB10 BB33 CC07 DD01 EE06 FF41 HH10 3H065 AA01 BA01 CA01 CA03 CA07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 噴孔を開閉するニードルを有し、コモン
    レールに蓄えられた高圧の燃料が供給されて該燃料を前
    記噴孔から噴射するノズル部と、前記コモンレールから
    燃料が導入され前記ニードルの背圧を発生せしめる背圧
    室と、該背圧室と低圧源の間に介設された弁室内に弁体
    を前記低圧源側のポートを閉鎖可能に配設してなり該弁
    体のリフト量が大きくなるに応じて前記背圧室の圧力を
    低下せしめる背圧増減手段と、前記弁体を押圧駆動する
    ピエゾスタックを有し該ピエゾスタックの充電量が多い
    ほど前記弁体のリフト量を増大せしめるピエゾアクチュ
    エータとを備えたインジェクタと、 前記ピエゾスタックに通電し該ピエゾスタックの充電と
    放電とを行う通電手段と、 コモンレール内の燃料圧力を検出する圧力検出手段と、 前記通電手段による通電を制御し、燃料の噴射指令に対
    しては、前記弁体を着座状態とフルリフト状態との間で
    切り換えて前記ニードルを開閉し、前記コモンレール内
    の燃料圧力の減圧指令に対しては、検出された燃料圧力
    に応じて目標充電量を設定し前記ニードルが着座状態の
    ままで前記弁体をリフト状態とする制御手段とを有する
    燃料噴射装置であって、 前記制御手段を、所定の周期で、検出された燃料圧力に
    応じて設定された目標充電量にてピエゾスタックが充電
    状態に立ち上がるように、かつ、前記減圧指令に対する
    通電制御において、検出された燃料圧力が高いほど前記
    ピエゾスタックが充電状態にある期間の長さが短くなる
    ように設定したことを特徴とする燃料噴射装置。
  2. 【請求項2】 噴孔を開閉するニードルを有し、コモン
    レールに蓄えられた高圧の燃料が供給されて該燃料を前
    記噴孔から噴射するノズル部と、前記コモンレールから
    燃料が導入され前記ニードルの背圧を発生せしめる背圧
    室と、該背圧室と低圧源の間に介設された弁室内に弁体
    を前記低圧源側のポートを閉鎖可能に配設してなり該弁
    体のリフト量が大きくなるに応じて前記背圧室の圧力を
    低下せしめる背圧増減手段と、前記弁体を押圧駆動する
    ピエゾスタックを有し該ピエゾスタックの充電量が多い
    ほど前記弁体のリフト量を増大せしめるピエゾアクチュ
    エータとを備えたインジェクタと、 前記ピエゾスタックに通電し該ピエゾスタックの充電と
    放電とを行う通電手段と、 コモンレール内の燃料圧力を検出する圧力検出手段と、 前記通電手段による通電を制御し、燃料の噴射指令に対
    しては、前記弁体を着座状態とフルリフト状態との間で
    切り換えて前記ニードルを開閉し、前記コモンレール内
    の燃料圧力の減圧指令に対しては、検出された燃料圧力
    に応じて目標充電量を設定し前記ニードルが着座状態の
    ままで前記弁体をリフト状態とする制御手段とを有する
    燃料噴射装置であって、 前記制御手段を、前記減圧指令に対する通電制御におい
    て、所定の周期で、検出された燃料圧力に応じて設定さ
    れた目標充電量にてピエゾスタックが充電状態に立ち上
    がるように、かつ、ピエゾスタックが充電状態にある期
    間の充電量が目標充電量を初期値として漸減するように
    設定したことを特徴とする燃料噴射装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2いずれか記載の燃料噴
    射装置において、前記制御手段を、前記減圧指令に対す
    る通電制御において、前記コモンレール内の燃料圧力の
    減圧速度が大きいほど前記目標充電量が低くなるように
    設定した燃料噴射装置。
  4. 【請求項4】 噴孔を開閉するニードルを有し、コモン
    レールに蓄えられた高圧の燃料が供給されて該燃料を前
    記噴孔から噴射するノズル部と、前記コモンレールから
    燃料が導入され前記ニードルの背圧を発生せしめる背圧
    室と、該背圧室と低圧源の間に介設された弁室内に弁体
    を前記低圧源側のポートを閉鎖可能に配設してなり該弁
    体のリフト量が大きくなるに応じて前記背圧室の圧力を
    低下せしめる背圧増減手段と、前記弁体を押圧駆動する
    ピエゾスタックを有し該ピエゾスタックの充電量が多い
    ほど前記弁体のリフト量を増大せしめるピエゾアクチュ
    エータとを備えたインジェクタと、 前記ピエゾスタックに通電し該ピエゾスタックの充電と
    放電とを行う通電手段と、 コモンレール内の燃料圧力を検出する圧力検出手段と、 前記通電手段による通電を制御することにより前記ピエ
    ゾスタックの充電量を調整し、燃料の噴射指令に対して
    は、前記弁体を着座状態とフルリフト状態との間で切り
    換えて前記ニードルを開閉し、前記コモンレール内の燃
    料圧力の減圧指令に対しては、検出された燃料圧力に応
    じて目標充電量を設定し前記ニードルが着座状態のまま
    で前記弁体をリフト状態とする制御手段とを有する燃料
    噴射装置であって、 前記制御手段を、前記減圧指令に対する通電制御におい
    て、検出された燃料圧力に基づいて前記ニードルが着座
    状態のままで前記弁体をリフト状態とし得るピエゾスタ
    ックの充電量を推定し、推定された充電量よりも低い充
    電量を初期値として、検出された燃料圧力が低下を開始
    するまで目標充電量が漸次上昇するように設定したこと
    を特徴とする燃料噴射装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の燃料噴射装置において、
    前記制御手段を、前記減圧指令に対する通電制御におい
    て、前記コモンレール内の燃料圧力が高いほど前記充電
    状態にある期間の長さが短くなるように設定した燃料噴
    射装置。
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JP2008014172A (ja) * 2006-07-04 2008-01-24 Denso Corp 燃料噴射制御装置
JP2010048214A (ja) * 2008-08-25 2010-03-04 Toyota Motor Corp 燃料噴射制御装置

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