JP2002202000A - エンジンの失火検出装置 - Google Patents

エンジンの失火検出装置

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JP2002202000A
JP2002202000A JP2000402683A JP2000402683A JP2002202000A JP 2002202000 A JP2002202000 A JP 2002202000A JP 2000402683 A JP2000402683 A JP 2000402683A JP 2000402683 A JP2000402683 A JP 2000402683A JP 2002202000 A JP2002202000 A JP 2002202000A
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JP
Japan
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misfire
misfire determination
engine
tgv
correction value
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JP2000402683A
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English (en)
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Kentaro Yasuoka
賢太郎 安岡
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Subaru Corp
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Fuji Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】タンブル・ジェネレータ・バルブの作動状態に
より燃焼状態が変化した場合でも失火発生の有無を高精
度に検出できるようにする。 【解決手段】TGV作動検出手段32は、燃焼室にタン
ブル流を生成するタンブル・ジェネレータ・バルブ(T
GV)の動作状態をTGVセンサ15aの出力信号に基
づいて検出する。失火判定補正値算出手段33は、TG
V作動状態に基づきTGV作動状態毎に設けられている
火判定補正値マップを選択し、選択した失火判定補正値
マップを冷却水温をパラメータとして参照し、失火判定
補正値Kmfを設定する。失火判定閾値設定手段34
は、エンジン回転数Neとエンジン負荷Loとに基づき
ベース失火判定閾値を設定し、このベース失火判定閾値
を失火判定補正値Kmfで補正して失火判定閾値LSL
を設定する。そして失火判定手段35にて、エンジン回
転変動量演算手段31で求めた回転変動量ωと失火判定
閾値LSLとを比較し、ω>LSLの場合は失火と判定
する。失火判定閾値LSLがTGVの作動状態に応じて
補正されるため、失火検出精度が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼状態を可変設
定する吸気制御弁の動作状態に応じて、失火発生の有無
を検出する際の基準値となる失火判定閾値を可変設定す
るエンジンの失火検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の失火検出装置は、失火発
生によるトルク低下に起因してエンジン回転数が低下す
る現象を利用し、前回のエンジン回転数と今回のエンジ
ン回転数との変動量を検出し、このエンジン回転変動量
が失火判定閾値よりも大きい場合、失火と判定する技術
が一般に多く採用されている。
【0003】ところが、エンジン回転変動量に基づいて
失火を検出しようとした場合、外乱の影響を受けやすい
領域では、実際に失火が発生しているにも拘わらず失火
が検出されなかったり、逆に、実際には失火が発生して
いないにも拘わらず失火と誤判定してしまう場合があ
る。
【0004】例えばエンジン運転状態が低負荷運転であ
る場合、或いは高回転時には、外乱による影響でエンジ
ン回転変動が生じ易く、失火が発生していないにも拘わ
らず、エンジン回転変動量が大きくなり、又、実際には
失火が発生している場合であってもエンジン回転変動量
が小さくなる場合がある。
【0005】そのため、例えば特開平5−231231
号公報には、失火検出時のエンジン回転変動量が失火判
定閾値よりも大きい場合、その直後に強制失火させ、強
制失火時のエンジン回転変動量が、失火判定時のエンジ
ン回転変動量よりも大きい場合は、当該失火判定時の失
火との判定を禁止すると共に、失火判定閾値を強制失火
時の変動量にて更新する技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した先行
技術では、失火の検出精度を高めるために、失火判定閾
値を、強制失火時の変動量で更新するようにしているの
で、意図的に発生させた失火により排気エミッションが
悪化してしまう問題がある。
【0007】ところで、低・中負荷運転時の燃焼の安定
性、燃焼速度の促進、燃費向上等を図るために燃焼室内
に、軸方向の旋回流であるタンブル流や、軸周方向の旋
回流であるスワール流などの渦流を生成させる吸気制御
弁を、吸気系に配設する技術が知られている。
【0008】このような、吸気制御弁を有するエンジン
は、エンジン等で多く採用されているが、吸気制御弁の
作動により、吸入空気量が一時的に急変するため、それ
に起因して燃焼変動が発生する。
【0009】その際、上述した先行技術のように、強制
失火を発生させて失火検出を行なおうとすると、強制失
火により燃焼状態が大きく変動してしまい、乗り心地や
排気エミッションの悪化を招いてしまう問題がある。
【0010】又、吸気制御弁の閉弁時と開弁時とでは、
燃焼室に流入する吸入空気量、及びその流れが相違し、
燃焼室での燃焼状態が変化するため、出力トルク特性が
変化する。従って、エンジン回転変動量に基づいて失火
発生の有無を検出しようとした場合、吸気制御弁の作動
状態により正常燃焼時の回転変動が失火と誤判定されて
しまう可能性があり、この回転変動を考慮して失火判定
閾値を設定した場合には、失火判定閾値が大きな値に設
定されてしまい、失火検出精度が低下してしまう問題が
ある。
【0011】本発明は、上記事情に鑑み、吸気制御弁の
作動状態に影響されることなく、失火発生の有無を高精
度に検出することができ、高い信頼性を得ることのでき
るエンジンの失火検出装置を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の第1は、燃焼室内に渦流を生成する吸気制御弁
を吸気系に設けたエンジンにおいて、エンジン回転変動
量を演算するエンジン回転変動量演算手段と、上記エン
ジン回転変動量演算手段で演算したエンジン回転変動量
と失火判定閾値とを比較してエンジンの失火判定を行な
う失火判定手段と、上記失火判定閾値を上記吸気制御弁
の作動状態に応じて補正する失火判定補正値を算出する
失火判定補正値算出手段とを備えることを特徴とする。
【0013】このような構成では、エンジン回転変動量
と失火判定閾値とを比較してエンジンの失火判定を行な
うに際して、失火判定閾値を、吸気系に設けた吸気制御
弁の作動状態に応じて補正することで、失火検出精度の
向上を図る。
【0014】この場合、好ましくは、1)上記失火判定
補正値算出手段で算出する失火判定補正値は上記吸気制
御弁の全開位置、全閉位置、及び中開位置で異なる特性
を有し、各特性に基づき可変設定することを特徴とす
る。
【0015】2)上記失火判定補正値算出手段で算出す
る失火判定補正値は、エンジン回転数が外乱の影響で大
きく変動し易い要因に基づいて設定することを特徴とす
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の一
実施の形態を説明する。図1にエンジンの概略構成図を
示す。同図の符号1はエンジン本体で、このエンジン本
体1の燃焼室1aに点火プラグ2が臨まされている。
又、シリンダヘッド3には、燃焼室1aに連通する吸気
ポート4と排気ポート5とが設けられている。
【0017】吸気ポート4には、吸気通路6が吸気マニ
ホルド7を介して連通され、この吸気通路6の上流にエ
アクリーナ8が配設されている。又、吸気通路6の中途
にスロットル弁9が配設されている。一方、排気ポート
5に連通する排気通路10の中途に触媒11が介装され
ている。
【0018】吸気マニホルド7には、内部を上下に隔て
る隔壁12が設けられ、この隔壁12により吸気マニホ
ルド7内が、通路面積が狭い副通路13と通路面積の広
い主通路14とに区画されている。
【0019】更に、この主通路14の上流端に、主通路
14を開閉可能な吸気制御弁としてのタンブル・ジェネ
レーション・バルブ(TGV)15が配設されている。
又、副通路13の上流にインジェクタ16が、噴射口を
吸気ポート4の方向へ指向した状態で配設されている。
【0020】又、エンジン本体1にエンジン温度の代表
である冷却水温を検出する水温センサ17が配設され、
吸気通路6のエアクリーナ8直下流に吸入空気量を検出
する吸入空気量センサ18が設けられ、スロットル弁9
にスロットル開度を検出するスロットル開度センサ19
が連設され、TGV15にTGV15の動作状態を検出
するTGVセンサ15aが連設され、更に、排気通路1
0の触媒11の上流にO2センサ20が配設されてい
る。
【0021】TGVセンサ15aは、例えば2連スイッ
チで構成されており、一方のスイッチがTGV全閉でO
Nし、他方のスイッチがTGV全開でONするように設
定されている。従って、両スイッチがOFFのときは、
TGV15の状態が切換る過渡状態(以下、この状態を
「中開」と称する)にあることが検出できる。尚、この
TGVセンサ15aは弁開度を検出する通常の開度セン
サを用いても良い。
【0022】又、符号30は電子制御装置(ECU)
で、この電子制御装置30の入力側に、水温センサ1
7、吸入空気量センサ18、スロットル開度センサ1
9、O2センサ20、及びエンジン回転数を検出するエ
ンジン回転数センサ21等、エンジン運転状態を検出す
るセンサ・スイッチ類が接続され、又、出力側に、イン
ジェクタ16を駆動するインジェクタ駆動用アクチュエ
ータ(図示せず)、TGV15を駆動するTGV駆動用
アクチュエータ15b等の各種駆動用アクチュエータ、
及び点火プラグ2に対して点火駆動信号を出力する点火
駆動回路2a等が接続されている。
【0023】電子制御装置30では、エンジン運転状態
を検出するセンサ・スイッチ類からの信号に基づき、燃
料噴射制御、点火時期制御、TGV制御等を実行すると
共に、失火発生の有無を検出する。
【0024】TGV制御では、エンジン運転状態が低・
中負荷運転のときは、TGV駆動用アクチュエータ15
bに対し閉信号を出力する。すると、TGV15が閉弁
動作し、主通路14を閉塞する。その結果、吸入空気は
副通路13側を流速の速められた状態で通過し、燃焼室
1aにタンブル流を生成する。燃焼室1a内では、この
タンブル流によりガス流動が強化され、燃焼速度が促進
される。
【0025】一方、エンジン運転状態が高負荷運転の時
は、TGV駆動用アクチュエータ15bに対し開信号を
出力する。すると、TGV15を開弁動作し、吸入空気
は主通路14と副通路13との双方を通過して燃焼室1
aへ流れる。TGV15が開弁すると、このTGV15
による吸気抵抗が低下すると共に、タンブル流の生成が
抑制されるため、燃焼室1aに流入する吸入空気量が増
加し、エンジン出力が向上する。
【0026】このように、TGV15により、主通路1
4が開閉されると、吸気マニホルド7の通路面積が変化
し、燃焼室1a内への空気流量及び流入経路が変化す
る。その結果、燃焼室1aに流入する吸入空気の状態が
変化し、燃焼形態が変化する。
【0027】又、図2に示すように、電子制御装置30
は、失火発生の有無を検出する機能として、エンジン回
転変動量演算手段31、TGV作動検出手段32、失火
判定補正値算出手段33、失火判定閾値演算手段34、
失火判定手段35が備えられている。
【0028】エンジン回転変動量演算手段31は、エン
ジン回転数センサ21で検出したエンジン回転数Ne
を、1点火毎に読込み、前回点火時のエンジン回転数N
eと今回点火時のエンジン回転数Neとの差分から、正
数となるように回転変動量ωを算出する。
【0029】TGV作動検出手段32は、TGVセンサ
15aからの出力信号に基づきTGV15の動作状態
(全開、中開、全閉)を検出する。
【0030】失火判定補正値算出手段33は、TGV作
動検出手段32で検出したTGV作動状態に基づき、参
照するマップを選択し、冷却水温等、エンジン回転数が
外乱の影響で大きく変動し易い要因に基づき、後述する
ベース失火判定閾値BSLを補正する失火判定補正値K
mfを設定する。
【0031】失火判定閾値演算手段34は、エンジン負
荷検出手段37で検出したエンジン負荷Loとエンジン
回転数Neとに基づきベース失火判定閾値マップを参照
してベース失火判定閾値BSLを設定する。そして、こ
のベース失火判定閾値BSLを失火判定補正値Kmfで
補正して、TGV作動状態に対応した失火判定閾値LS
Lを設定する。尚、エンジン負荷検出手段37は、その
代表である吸入空気量センサ18、或いはスロットル開
度センサ19を採用し、この吸入空気量センサ18で検
出した吸入空気量Q、スロットル開度センサ19で検出
したスロットル開度θthをエンジン負荷Loとして用
いても良い。
【0032】そして、失火判定手段35で、回転変動量
ωと失火判定閾値LSLとを比較し、ω>LSLのとき
は「失火」と判定し、ω≦LSLのときは「正常」と判
定し、その結果を出力する。
【0033】失火と判定された場合、例えば、失火回数
を気筒毎にカウントし、所定値に達したとき、警告灯を
点灯させると共に失火気筒を表示する。
【0034】次に、図3に示すフローチャートに従い、
電子制御装置30で処理される失火検出ルーチンについ
て具体的に説明する。
【0035】このルーチンは1点火毎に起動され、先
ず、ステップS1でエンジン回転数センサ21で検出し
たエンジン回転数Neを読込み、ステップS2で、エン
ジン負荷検出手段37で検出したエンジン負荷Loを読
込む。尚、エンジン負荷検出手段37の代表として、本
実施の形態では、吸入空気量センサ18或いはスロット
ル開度センサ19を採用し、この各センサ18,19で
検出した吸入空気量Q、或いはスロットル開度θthを
エンジン負荷Loとして用いている。
【0036】そして、ステップS3へ進み、前回検出し
たエンジン回転数Neと今回検出したエンジン回転数N
eとの差分を求め、正数となるように回転変動量ωを算
出する。
【0037】その後、ステップS4へ進み、エンジン回
転数Neとエンジン負荷Loとに基づき、ベース失火判
定閾値マップを補間計算付で参照して、ベース失火判定
閾値BSLを設定する。図4に示すように、ベース失火
判定閾値マップには、エンジン回転数Neが低く、且つ
エンジン負荷Loが高くなるほど大きな値のベース判定
値BSLが格納されている。すなわち、暖機完了後の通
常運転では、エンジン回転数Neが低く、且つエンジン
負荷Loが高くなるほど、失火時のエンジン回転変動量
ωが大きくなるため、正常燃焼時のエンジン回転変動量
ωに外乱による影響を受けたとしても失火の誤判定を防
止できるよう余裕を持って大きなベース判定値BSLを
設定する。また、エンジン回転数Neが高く、且つエン
ジン負荷Loが低くなるほど失火時のエンジン回転変動
量ωが小さくなり正常燃焼時のエンジン回転変動量ωと
の差異が小さくなるため、誤判定を防止できるよう小さ
なベース判定値BSLを設定する必要がある。
【0038】次いで、ステップS5へ進み、TGVセン
サ15aの出力信号を読込み、TGV15の作動状態を
検出する。例えば、TGVセンサ15aが2連スイッチ
で構成されており、一方のスイッチ(これを仮に第1ス
イッチとする)がTGV全閉でONし、他方のスイッチ
(これを仮に第2スイッチとする)がTGV全開でON
するように設定されている場合、この両スイッチのON
/OFF信号を読込むことで、TGV15の動作状態
が、表1の何れかであることが検出できる。
【0039】
【表1】
【0040】その後、ステップS6へ進み、ステップS
6,S7で、TGVセンサ15の出力信号に基づき、T
GV15の動作状態を判定し、TGV15の動作状態に
対応する失火判定補正値マップを選択する。
【0041】すなわち、TGV15が全開の時は、ステ
ップS6からステップS8へ進み、TGV全開時失火判
定補正値マップを選択し、この失火判定補正値マップ
を、冷却水温センサ17で検出した冷却水温Twに基づ
き補間計算付で参照して失火判定補正値Kmfを演算す
る。
【0042】又、TGV15が全閉の時は、ステップS
7からステップS9へ進み、TGV全閉時失火判定補正
値マップを選択し、この失火判定補正値マップを冷却水
温Twに基づき補間計算付で参照して失火判定補正値K
mfを演算する。又、TGV15が中開、すなわち、全
閉或いは全開の状態から切換る過渡状態にあるときは、
ステップS10へ進み、TGV中間時失火判定補正値マ
ップを選択し、冷却水温Twに基づき、補間計算付で参
照して失火判定補正値Kmfを演算する。
【0043】図5にTGV全開時失火判定補正値マッ
プ、図6にTGV全閉時失火判定補正値マップ、図7に
TGV中開時失火判定補正値マップをそれぞれ示す。同
図に示すように、各マップには冷却水温度Twが低いほ
ど、大きな値の失火判定補正値Kmfが格納されてい
る。
【0044】尚、TGV15は基本的には全閉と全開と
の何れかの制御であるが、TGV中開時失火判定補正値
マップを備えることで、TGV15の切換え動作時、す
なわち、燃焼状態が変化して出力トルク特性が変化する
領域で失火判定を行なった場合でも、失火検出を高精度
に行なうことができる。
【0045】ところで、図6のTGV全閉時失火判定補
正値マップ、或いは図7のTGV中開時失火判定補正値
マップに格納されている失火判定補正値Kmfは、冷却
水温Twの上昇にほぼ比例して収束する値に設定されて
おり、一方、図5のTGV全開時失火判定補正値マップ
に格納されている失火判定補正値Kmfは、冷却水温T
wがある程度上昇するまでは大きな値に設定されてい
る。
【0046】その理由は、TGV15が全閉、或いは中
開時は、燃焼室1a内にスワール流が生成されてガス流
動が強化されるため、冷却水温Twがある程度低くて
も、燃焼を確保することができる。そのためエンジン回
転変動量ωは冷却水温Twの上昇にほぼ比例して縮小さ
れる。
【0047】一方、TGV15が全開時は、燃焼室1a
内に発生するタンブル流の生成がむしろ抑制される方向
へ作用し、しかも燃料の霧化促進が図れないため、冷却
水温Twがある程度上昇するまでは、正常燃焼であって
もエンジン回転変動量ωが大きくなり易い。従って、図
5に示すように失火判定補正値Kmfは、冷却水温Tw
の上昇に対して凸状態の変化特性に設定されている。
【0048】次いで、ステップS11へ進み、ステップ
S4で設定したベース失火判定閾値BSLを失火判定補
正値Kmfで補正(乗算)して、失火判定閾値LSLを
算出する。
【0049】そして、ステップS12へ進み、回転変動
量ωと失火判定閾値LSLとを比較し、ω>LSLのと
きは、ステップS13へ進み、失火と判定し、ルーチン
を抜ける。一方、ω≦LSLのときは、ステップS14
へ進み、正常と判定し、ルーチンを抜ける。
【0050】失火と判定された場合は、別のルーチンに
おいて、例えば失火回数を気筒別にカウントし、その失
火回数の何れかが所定値に達したとき、インストルメン
トパネルに設けられている警告灯を点灯させると共に失
火気筒を表示する。
【0051】このように、本実施の形態によれば、エン
ジン回転数Neとエンジン負荷Loとに基づいて設定し
たベース失火判定閾値BSLを、TGV15の作動状態
に応じて補正するようにしたので、失火発生の有無を高
精度に検出することができる。
【0052】すなわち、TGV15の動作状態により燃
焼室1aに流入する吸入空気量及び流れが変化し、出力
トルクの変動特性が変化するため、それに起因して発生
する回転変動量も異なる特性を示す。そのため、ベース
失火判定閾値BSLを、TGV15の作動状態に応じて
補正することで、失火検出精度を向上させることができ
る。
【0053】更に、本実施の形態では、TGV15の動
作状態毎に設定する失火判定補正値Kmfを、冷却水温
Tw等、エンジン回転数が、外乱の影響を受けて大きく
変動し易い要因に基づき可変設定するようにしたので、
適正な失火判定補正値Kmfを設定することができる。
【0054】その結果、エンジンの燃焼特性に応じた適
正な失火判定閾値LSLが設定され、実際に失火が発生
しているにも拘わらず失火が検出されなかったり、逆
に、実際には失火が発生していないにも拘わらず失火と
誤判定してしまうことがなく、失火検出精度が大幅に向
上する。
【0055】尚、各失火判定補正値マップに格納される
失火判定補正値Kmfを設定する際のパラメータは、エ
ンジン回転数が外乱の影響を受けて大きく変動し易い要
因を検出できるものであれば、冷却水温Twに限らず、
エンジン回転数Ne、吸入空気量Q、スロットル開度θ
th、エンジン負荷Lo、吸気温等であっても良い。
【0056】この場合、各失火判定補正値マップには、
これらのパラメータに対応した特性の失火判定補正値K
mfを格納する。例えば、図8に示すように、失火判定
補正値Kmfをエンジン回転数Neとエンジン負荷Lo
とをパラメータとするマップを用いて設定するようにし
ても良い。この場合、エンジン回転数Neが低く、且つ
エンジン負荷Loが高くなるほど、エンジン回転変動量
ωが外乱の影響を受けて大きくなり易いため、大きな値
の失火判定補正値Kmfを格納する。
【0057】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
失火発生の有無を、エンジン回転変動量と失火判定閾値
とを比較して検出するに際して、失火判定閾値を吸気制
御弁の作動状態に応じて補正するようにしたので、吸気
制御弁の作動状態に起因する燃焼状態の変化に対応した
失火判定閾値を設定することができる。そのため、失火
発生の有無を高精度に判定することができ、高い信頼性
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンの概略構成図
【図2】電子制御装置の失火判定機能を示すブロック図
【図3】失火検出ルーチンを示すフローチャート
【図4】ベース失火判定閾値マップ説明図
【図5】TGV全開時失火判定補正値マップの説明図
【図6】TGV全閉時失火判定補正値マップの説明図
【図7】TGV中開時失火判定補正値マップの説明図
【図8】別の態様によるTGV中開時失火判定補正値マ
ップの説明図
【符号の説明】
1 エンジン本体 1a 燃焼室 15 タンブル・ジェネレーション・バルブ(吸気制御
弁) 31 エンジン回転変動量演算手段 33 失火判定補正値算出手段 35 失火判定手段 BSL ベース失火判定閾値(失火判定閾値) Kmf 失火判定補正値 Tw 冷却水温 ω エンジン回転変動量
フロントページの続き Fターム(参考) 2G087 AA13 BB14 CC01 DD15 EE14 FF23 FF40 3G084 BA11 BA17 BA21 CA03 CA04 DA27 EA11 EB11 EB22 FA00 FA07 FA10 FA20 FA24 FA29 FA33 FA34 3G092 AA10 BA09 BB01 BB06 DC06 DF05 EA10 EC01 EC09 FB06 HA00Z HA01Z HA06Z HC06Z HD05Z HE01Z HE02Z HE08Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃焼室内に渦流を生成する吸気制御弁を吸
    気系に設けたエンジンにおいて、 エンジン回転変動量を演算するエンジン回転変動量演算
    手段と、 上記エンジン回転変動量演算手段で演算したエンジン回
    転変動量と失火判定閾値とを比較してエンジンの失火判
    定を行なう失火判定手段と、 上記失火判定閾値を上記吸気制御弁の作動状態に応じて
    補正する失火判定補正値を算出する失火判定補正値算出
    手段とを備えることを特徴とするエンジンの失火検出装
    置。
  2. 【請求項2】上記失火判定補正値算出手段で算出する失
    火判定補正値は上記吸気制御弁の全開位置、全閉位置、
    及び中開位置で異なる特性を有し、各特性に基づき可変
    設定することを特徴とする請求項1記載のエンジンの失
    火検出装置。
  3. 【請求項3】上記失火判定補正値算出手段で算出する失
    火判定補正値は、エンジン回転数が外乱の影響で大きく
    変動し易い要因に基づいて設定することを特徴とする請
    求項1或いは2記載のエンジンの失火検出装置。
JP2000402683A 2000-12-28 2000-12-28 エンジンの失火検出装置 Pending JP2002202000A (ja)

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