JP2002201790A - 高さ調整可能な床部材支持具 - Google Patents

高さ調整可能な床部材支持具

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JP2002201790A
JP2002201790A JP2000400539A JP2000400539A JP2002201790A JP 2002201790 A JP2002201790 A JP 2002201790A JP 2000400539 A JP2000400539 A JP 2000400539A JP 2000400539 A JP2000400539 A JP 2000400539A JP 2002201790 A JP2002201790 A JP 2002201790A
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female screw
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floor member
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Eiji Takagi
栄二 高木
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OM Kiki Co Ltd
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OM Kiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 受プレートやベースプレートの雄ネジ部に設
けたナットの座りが良好で、圧縮荷重と引張荷重の双方
に対して優れた強度を備えた、高さ調整可能な床束支持
具を低コストで提供すること。 【解決手段】 六角ナット12を備えた雄ネジ部11が底面
から垂下された受プレート1と、六角ナット22を備えた
雄ネジ部21が表面に立設されたベースプレート2と、中
間部より小径に絞られた上下両端部に上下雌ネジ部11,
21を有するパイプ体3aとから構成され、パイプ体3a
上雌ネジ部31に対して受プレート1の雄ネジ部11を螺合
する一方、パイプ体3a下雌ネジ部32に対してベースプ
レート2の雄ネジ部21を螺合して、パイプ体3aを回動
することにより受プレート1とベースプレート2間を伸
張・短縮可能に形成されてなる高さ調整可能な従来の床
部材支持具において、パイプ体3a上下雌ネジ部11,21
端縁において外方へ張り出した水平フランジ部313を形
成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木造建築物におけ
る大引き(床下の根太を支える横木)等を支持する床束
支持具として、あるいはオフィスビル等の床下配線を可
能とする二重床パネルにおける支持脚として使用される
高さ調整可能な床部材支持具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の床束支持具は、例えば実用新案登
録第3031622号公報に見られるように、側面視略L字状
の受プレートとベースプレート間をターンバックル構造
のパイプ体で連結した構造のものが一般的である。この
床束支持具では、受プレート底面側とベースプレート表
面側において各々対向するように垂下・立設した正逆方
向の雄ネジ部を、前記パイプ体の両端に形成した正逆方
向の雌ネジ部に対してそれぞれ螺合・連結した後、束石
の上にベースプレートを固定し、パイプ体を回動させる
ことによりベースプレートから受プレートに至る長さ、
すなわち床束の高さを調整するよう形成されている。高
さ調整を行った後、予め各雄ネジ部に螺合してあったナ
ットをパイプ体両端縁に対して締め付けて固定し、受プ
レート上に載置した大引きを釘等を用いて固定すること
により、大引きと床束支持具との位置ずれ防止が図られ
ている。
【0003】前記床束支持具のパイプ体は、スパナ等の
工具によって回動させやすくし、また耐荷重強度を確保
する観点から、中間部が太く形成されている。その一
方、雌ネジ部が形成されたパイプ体両端部は、受プレー
トやベースプレート側雄ネジ部の径に合わせて小径に絞
られているのであるが、こうしたパイプ体両端部の絞り
加工には専用設備が必要となるし、あるいは金型やプレ
ス機の絞り負荷が大きくなるので生産性が低下する欠点
があった。そのため、例えば特開平9-119415号公報にみ
られるように、パイプ体における上下雌ネジ部の内周面
に複数の突部を膨出成形するよう外周面を部分的に押圧
して小径に絞ることで、生産性の向上を図ることも提案
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】床束支持具に加わる圧
縮荷重は、受プレートやベースプレートの雄ネジ部に螺
合したナットを通じてパイプ体の両端面に加わるが、前
述のように両端部を絞った形状のパイプ体では、両端縁
が小径となることからナットの座りが悪く、かつ、パイ
プ体両端縁がナットの内周縁付近しか支えられないの
で、耐荷重性能が低下する問題が指摘されていた。
【0005】他方、前述した特開平9-119415号公報記載
の床束支持具では、パイプ体両端部の内周面に複数の突
部を膨出形成する際に押圧しない残余の外周面は大径の
ままナットを支持できるので、前記従来品に比して優れ
た圧縮強度を発揮するのであるが、反面、雌ネジ部はそ
の断面形状ゆえに外方へ広がって変形し易く、さらに雌
ネジ部内周面においてネジ溝を刻設できる部分が突部の
みに限定されてしまうことに起因して雄ネジとの掛合部
分が少ないために、床束支持具全体に大きな引っ張り荷
重が加わると、受プレートやベースプレートがパイプ体
より抜けてしまうという新たな問題点を有していた。
【0006】さらに、パイプ体両端の上下雌ネジ部を小
径に絞ると材料に余りが生じ、余った材料は雌ネジ部の
端面方向へと逃げるので、そのバラツキによってパイプ
体両端面に凹凸が生じてしまう欠点があった。とりわけ
前述した特開平9-119415号公報記載の床束支持具では、
パイプ体両端部分の外周面を部分的に押圧して小径に絞
るため、押圧しない箇所とのバラツキが顕著に現れるこ
とになる。受プレートやベースプレートの雄ネジ部に設
けたナットを、凹凸が生じてしまったパイプ体両端面に
対して締め付けると、当然にナットは端面に沿って傾斜
しようとするから、雌ネジと雄ネジ間に存在する嵌め合
い隙間の分、ごく僅かながらも雄ネジ部は傾いた状態で
固定されてしまうので、偏心荷重が働き、床束支持具が
本来有しているはずの耐荷重性能を発揮することができ
なくなってしまうのである。
【0007】そこで、本発明では、受プレートやベース
プレートの雄ネジ部に設けたナットの座りが良好で、圧
縮荷重と引張荷重の双方に対して優れた強度を備えた、
高さ調整可能な床部材支持具を低コストで提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記所期の課題解決のた
めに、請求項1に記載した発明では、ナットを備えた雄
ネジ部を底面から垂下した受プレートと、ナットを備え
た雄ネジ部を表面に立設したベースプレートと、中間部
より小径に絞られた上下両端部に上下雌ネジ部を有する
パイプ体とから構成され、パイプ体上雌ネジ部に対して
受プレート雄ネジ部を螺合し、パイプ体下雌ネジ部に対
してベースプレート雄ネジ部を螺合して、パイプ体を回
動することにより受プレートとベースプレート間を伸張
・短縮可能に形成されてなる高さ調整可能な従来の床部
材支持具において、パイプ体上下雌ネジ部端縁において
外方へ張り出した水平フランジ部を形成した。
【0009】また、請求項2に記載した発明では、ベー
スプレート表面から直接にパイプ体が立設された従来の
床部材支持具において、パイプ体上雌ネジ部端縁におい
て外方へ張り出した水平フランジ部を形成した。
【0010】上記のように構成された床部材支持具で
は、受プレート等の雄ネジ部に螺合させておいたナット
をパイプ体端縁の水平フランジ部に対して強固に締め付
けることによって、受プレート等がパイプ体の軸芯に対
して傾斜することなく真直な状態で固定される。このよ
うな水平フランジ部は、パイプ体端部を小径に絞って上
下雌ネジ部を形成する際に上下雌ネジ部の端縁方向から
プレス押圧することによって、パイプ体に対して軸直で
精度の高い平坦面として形成される。したがって、荷重
方向が軸芯と一致する結果、床部材支持具が本来有して
いる耐荷重性能が発揮される。さらに、水平フランジ部
はパイプ体端部を補強するリブとしても機能するので、
上下雌ネジ部と雄ネジ部との間に引っ張り荷重や曲げ荷
重が作用した際にパイプ体端部が変形して拡がることを
防止できるほか、水平フランジ部がない場合に比して、
パイプ体端面とナットとの接触面積が増大することによ
りナットの緩みを生じ難くさせ、また、より軸芯から遠
い位置で支持することができる結果、耐水平荷重性能が
向上するのである。
【0011】また、上下雌ネジ部の小径絞りと水平フラ
ンジ部の形成とがプレス成形によって同時に実現される
から、従来品と同等のコストで、より高強度な支持部材
を提供することができる。したがって、パイプ体の板厚
を薄くしたり径を小さくしたり、あるいは雄ネジ部の径
を小さくしても従来品と同等の強度を確保できるので、
水平フランジ部の形成は製造コスト削減にも寄与する。
【0012】請求項3に記載した発明では、前記発明に
係る床部材支持具のパイプ体における上下雌ネジ部に対
して、外周面おいて端縁から長手方向に伸びる複数の凸
条を周方向に適宜間隔で形成するとともに、内周面にお
いてほぼ連続した円周面を形成した。
【0013】上下雌ネジ部の外周面に形成した複数の凸
条は、パイプ体端部に曲げ荷重が作用した際の補強とな
るし、凸条の存在によって更に軸芯から遠い位置でナッ
トが支持されるために安定した締め付け状態が実現され
る。このような上下雌ネジ部外周面の凸条は絞り加工に
より形成しうるが、凸条内に隙間を残さないよう完全に
折り潰した状態に成形することによって、上下雌ネジ部
内面にほぼ連続した周面を確保できる。このように、凸
条を設けたにもかかわらず上下雌ネジ部内面の全周に亘
ってほぼ連続した雌ネジを螺設できるので、引っ張り荷
重性能にも優れた床部材支持具とすることができる。
【0014】請求項4に記載した発明では、前記床部材
支持具におけるパイプ体に角パイプ材を用い、該パイプ
体における上下雌ネジ部に対して、その外周面おいて端
縁から長手方向に伸びる複数の凸条を周方向に適宜間隔
で形成する一方、その内周面においてほぼ連続した円周
面を形成し、さらに角パイプの角部に相当する部位を凸
条として残した。
【0015】角パイプ材は小径絞り加工が困難である
し、内周面にネジ溝を形成することも困難であるため、
従来は床部材支持具のパイプ体として使用されていなか
った。本発明では、角部に凸条を形成するよう絞り加工
することにより、角パイプ材もパイプ体として使用でき
るようになったのである。また、床部材支持具のパイプ
体として丸パイプ材を用いる場合には、絞り加工による
上下雌ネジ部の成形とは別工程によってパイプ体の途中
に断面多角形状をした工具嵌合部を成形しなければなら
なかったが、角パイプ材を使用すればパイプ体の中間部
分全体をそのまま工具嵌合部として活用することができ
る利点が得られる。
【0016】さらに、請求項5に記載した発明では、前
記床部材支持具における上下雌ネジ部と水平フランジ部
との境界部分に面取り部を形成した。面取り部を形成し
ておくと、上下雌ネジ部内周面へのネジ加工の際に生じ
るバリが上下雌ネジ部の先端縁から外方へ露出しないか
ら、ネジ加工後のバリ取り作業を省略することができる
のである。
【0017】また、請求項6に記載した発明では、前記
床部材支持具における水平フランジ部の端面を鋸歯状の
抵抗面に形成した。水平フランジ部の端面を鋸歯状の抵
抗面に形成しておけば、ナットとの摩擦抵抗が増大する
ためにナットの緩み防止を図ることができ、スプリング
ワッシャ等の緩み止め部材を別途設ける必要がなくなる
のである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面を参照しながら説明する。図1は本発明に係る
高さ調節可能な床部材支持具の一例を示した斜視図であ
り、図2は同床部材支持具の受プレート付近を一部破断
した部分拡大側面図である。図示されるように、本例の
床部材支持具は、受プレート1と、ベースプレート2
と、両者間を接続するパイプ体3aとから概略構成され
るもので、受プレート1の底面から右ネジを備えた雄ネ
ジ部11を垂下する一方、ベースプレート2の表面から左
ネジを備えた雄ネジ部21を立設し、各雄ネジ部11,21に
対して各々六角ナット12,22を螺着した状態で、パイプ
体3aの上端に位置する上雌ネジ部31に対して受プレー
ト1の雄ネジ部11を螺合し、パイプ体3aの下端に位置
する下雌ネジ部32に対してベースプレート2の雄ネジ部
21を螺合することにより、ターンバックル構造の床束と
して構成される。
【0019】このような床部材支持具は、側面視略L字
形をした受プレート1上に載置した大引き4(図2中一
点鎖線)を釘孔13内に挿通した釘等で固定する一方、束
石等(図示されていない)の上面に載置したベースプレ
ート2を釘孔23内に挿通したアンカー等で固定したり、
接着剤を用いて接着固定することにより設置される。設
置後、パイプ体3aを右方向又は左方向に回動させるこ
とにより受プレート1とベースプレート2との間隔を伸
縮させて高さ調整を行い、高さ調節完了後に各六角ナッ
ト12,22を締め付けて大引き4を支持させる。
【0020】本例の床部材支持具では、受プレート1の
両側縁を下方に折り返し、ベースプレート2上にリブ24
を形成することで、全体の剛性を高めている。なお、図
示されてはいないが、受プレート1と大引き4間にはゴ
ム製又は樹脂製の緩衝用パッキンを介在させる場合もあ
るし、パイプ体3aの略中央付近に対して絞り加工を施
すことにより、断面略四角形状をした工具嵌合部を形成
する場合もある。
【0021】図3に示されるように、本例のパイプ体3
aの上雌ネジ部31は、丸パイプ材の上端部をプレス成形
によって小径に絞ることにより形成されるもので、その
内周面においてネジ溝311が刻設され、さらにその外周
面において端縁から長手方向に伸びる凸条312がパイプ
体3aの周方向に90度間隔で計4本突設されている。
これら4本の凸条312の存在によって、六角ナット12を
締め付けた際には軸芯から遠い位置で六角ナット12を支
持することが可能となり、安定かつ確実な締め付けが行
えるのである。
【0022】また、これら4本の凸条312は、パイプ体
3a端部の補強リブとしても機能することから、上雌ネ
ジ部31の剛性が大幅に向上する結果、パイプ体3a自体
の構造強度も高くなり、ひいては床部材支持具としての
耐荷重性も向上する。さらに、図3および図4に示され
るように、4本の凸条312をその内部に隙間を残さない
ように完全に折り潰した状態に絞り成形すれば、上雌ネ
ジ部31の内面にはほぼ連続した円周面を確保できる結
果、ほぼ360度連続するネジ溝311を刻設することができ
るため、優れた引っ張り荷重性能を発揮する床部材支持
具を提供できる。なお、床部材支持具をターンバックル
構造とする場合には、下雌ネジ部32も上雌ネジ部31と同
一構造に形成される。
【0023】本発明に係る床部材支持具では、パイプ体
上下雌ネジ部の端縁において、外方へ張り出した水平フ
ランジ部が形成される。図4および図5は、上雌ネジ部
31の先端縁部分において全周に亘って外方へ張り出すよ
う形成された水平フランジ部313の一例を示している。
この水平フランジ部313をパイプ体3a上方からのプレ
ス押圧によって形成すると、パイプ体3aの上端縁には
軸直方向に精度の高い平坦面が形成されるので、六角ナ
ット12を締め付けた際には、六角ナット12を軸芯から遠
い位置で水平状態に支持しつつ、接触面積が増大し、さ
らに安定かつ確実な締め付け状態が実現される。また、
この水平フランジ部313の形成には、小径絞り加工によ
って上下雌ネジ部31,32を形成する際に端面方向へと逃
げていく余った材料を利用しているので、材料使用量も
ほとんど増加しない。
【0024】また、本発明に係る床部材支持具では、パ
イプ体上下雌ネジ部と、その端縁に形成される水平フラ
ンジ部との境界部分において、面取り部が形成される。
図5は上雌ネジ部31と水平フランジ部313の境界付近を
示した一部破断部分拡大図である。図示されるように、
両者の境界部分、すなわち上雌ネジ部31の内周面上端部
分には、内側に下方傾斜した面取り部314が全周に亘っ
て形成される。この面取り部314は、ネジ溝311の刻設に
先立って、絞り加工により小径な上雌ネジ部31を形成す
る際、水平フランジ部313に対する上方からのプレス押
圧と同時に形成されるものであって、ネジ溝311を刻設
する際に生じるバリが上雌ネジ部31の端面から飛び出す
ことを防止するためのものである。このような面取り部
314の深さは、上下雌ネジ部31,32の先端縁から1.5mm程
度に設定される。
【0025】図6は、上雌ネジ部の部分拡大斜視図であ
る。本発明に係る床部材支持具では、六角ナットとの接
触面積増加によって六角ナットを緩み難くさせるという
水平フランジ部の利点をさらに活用するために、水平フ
ランジ部の上端面を鋸歯状の抵抗面に形成する。図6に
示した例では、水平フランジ部313の上端面全体に、凹
条と凸条とを交互に配した細かなぎざぎざをパイプ体3
aの軸芯から外方に向かって放射状に刻設することによ
って、水平フランジ部313の上端面を鋸歯状の抵抗面315
として形成している。このような抵抗面315は必要不可
欠なものではないが、ナットの緩みを確実に防止するべ
く、抵抗面315を刻設しない場合には、代替措置として
スプリングワッシャ等の緩み止め手段を設けるのが望ま
しい。なお、本例のパイプ体3aでは、上雌ネジ部31に
隣接して断面正方形をした工具嵌合部33が形成されてい
る。
【0026】図7は、パイプ体の他の例を示す斜視図で
ある。本例のパイプ体3bは、角パイプ材の両端部を絞
り加工で小径に絞りつつ、凸条312や水平フランジ部313
等を形成することによって、図1の例の丸パイプ材を用
いたパイプ体3aにおける上下雌ネジ部31,32とほぼ同
じ形状をした上下雌ネジ部31,32を設けている。このよ
うな角パイプ材を用いたパイプ体3bでは、丸パイプ材
を用いたパイプ体3aのように工具嵌合部を特別に形成
しなくても、パイプ体3bにおける上下雌ネジ部31,32
間を全長に亘って工具嵌合部33として利用することがで
きるので、広範囲に工具を掛けられて作業し易いという
利点がある。
【0027】従来、角パイプ材は、その内周面にネジ溝
を刻設できないことに加えて、小径に絞り加工できない
ことから床部材支持具のパイプ体として使用されること
はなかったが、本例のように、角パイプ材における四つ
の角部に相当する部位を凸条312として残すように絞り
加工を施せば、プレス成形のみで床部材支持具のパイプ
体として使用することができる。なお、角パイプ材を用
いる場合においても、上下雌ネジ部31,32の内周面にネ
ジ溝311がほぼ360度連続して刻設できるように、凸条31
2を完全に折り潰した状態に形成するとよい。
【0028】図8は、パイプ体のさらに他の例を示す部
分斜視図である。本例のパイプ体3cでは、丸パイプ材
の端部に対してプレス成形を施すことにより、小径に絞
られた上雌ネジ部31を形成する一方、その先端部分にお
いてほぼ全周に亘り外方へ張り出した水平フランジ部31
3を形成している。この上雌ネジ部31の内周面には、ネ
ジ溝311が刻設されている。前述の例のパイプ体3aや
パイプ体3bと比較すると、本例のパイプ体3cでは上
雌ネジ部31の外周面に凸条を形成していない点が相違し
ている。なお、本例のパイプ体3cをターンバックル構
造の床部材支持具に用いる場合は、パイプ体3cの下端
部にも上雌ネジ部31と同様な構造の下雌ネジ部を形成す
る一方、その長手方向略中間位置を周囲4方向から押圧
することによって、平坦部を備えた工具嵌合部33を形成
するとよい。
【0029】図9はパイプ体のさらに別な例を示す斜視
図であり、図10は図9におけるパイプ体における上雌ネ
ジ部の拡大横断面図である。本例のパイプ体3dも、丸
パイプ材の端部に対してプレス成形を施すことにより小
径に絞られた上雌ネジ部31を形成する一方、その先端部
分において、ほぼ全周に亘り外方へ張り出した水平フラ
ンジ部313を形成している。上雌ネジ部31の内周面にネ
ジ溝311が刻設されている点も前述の例のパイプ体3
a,3b,3cと全く同様である。そして、本例のパイ
プ体3dをターンバックル構造の床部材支持具に用いる
場合は、上雌ネジ部31と隣接した断面正方形部分が工具
嵌合部33となり、この上雌ネジ部31と同様な構造の下雌
ネジ部が形成される。
【0030】本例のパイプ体3dが前述の例のパイプ体
3a,3b,3cと相違している点は、凸条312が上雌
ネジ部31の外周面に45度間隔で計8本形成されている点
にある。図10に示されるように、各々の凸条312の形状
も前述例のように折り潰されたものではなく、一体的な
中実リブ形状となっている。また、本例のパイプ体3d
における上雌ネジ部31の内周面は完全な円周状に形成さ
れているので、ネジ溝311も完全に連続したものとなっ
ている。
【0031】図11は、本発明に係る床部材支持具をいわ
ゆる二重床パネル用支持具として形成した例の一部破断
側面図である。この種の二重床パネル用の床部材支持具
では、二重床パネル5を取り外してから受プレート1を
回転させることにより高さ調整を行うため、パイプ体3
eの下端部に下雌ネジ部を設ける必要がない。したがっ
て、本例の床部材支持具では、ベースプレート2の表面
から直接にパイプ体3eが立設されて、円盤状の受プレ
ート1の底面から垂下された雄ネジ部11が、丸パイプ材
からなるパイプ体3eの上端部に形成された上雌ネジ部
31に対して螺着される構成となっている。受プレート1
の雄ネジ部11には予め六角ナット12が螺着されているの
で、受プレート1を回転・伸縮させて高さ調節を行った
後、六角ナット12を締め付けることにより受プレート1
が完全固定される。パイプ体3eの下端基部は、バルジ
加工が施されて大径に拡げられており、ベースプレート
2中央部に穿設された開孔21の周縁部でかしめることに
より両部材の一体化が図られている。
【0032】平板状をした受プレート1の上面には、緩
衝材となる樹脂製パッド51を介して二重床パネル5のコ
ーナー部が載置されるので、本例の床部材支持具では計
4枚の二重床パネル5の各コーナー部を支持することと
なる。その他、パイプ体3eの上雌ネジ部31において、
ネジ溝311、凸条312、水平フランジ部313が形成される
ほか、面取り部314、抵抗面315が形成され得る点は、前
述したターンバックル構造の床部材支持具と同じであ
る。
【0033】
【発明の効果】本発明に係る水平フランジ部を設けた床
部材支持具では、雄ネジ部に設けたナットの座りが良好
であるため、床部材支持具が本来有している耐荷重性能
が発揮される。また、水平フランジ部がパイプ体端部を
補強するリブとして機能するので、パイプ体雌ネジ部と
受プレート等の雄ネジ部との間に引っ張り荷重や曲げ荷
重が作用した際にもパイプ体端部が変形・拡張すること
を防止できる。
【0034】また、水平フランジ部の上端面を鋸歯状の
抵抗面に形成すれば、ナットとの摩擦抵抗が増大するた
めにナットの緩み防止を図ることができるし、スプリン
グワッシャ等の緩み止め部材を別途設ける必要がなくな
る利点が得られる。さらに、雌ネジ部外周面に複数の凸
条を形成した場合には、ナットの安定締め付けや耐曲げ
荷重性能の向上を図ることができるし、雌ネジ部と水平
フランジ部との境界部分に面取り部を形成した場合に
は、ネジ加工後のバリ取り作業を省略できる。
【0035】さらにまた、これら水平フランジ部や抵抗
面、凸条、面取り部といった本発明に係る床部材支持具
の特徴は、いずれもパイプ体の上下雌ネジ部をプレス成
形する際に同時に形成できるから、従来品と同等のコス
トで製造することができる利点があるし、さらに、丸パ
イプ材に代えて角パイプ材をパイプ体として使用する場
合にも適用することができる。
【0036】そして、このように形成された床部材支持
具は、圧縮荷重と引張荷重のいずれに対しても優れた強
度を備えるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高さ調節可能な床部材支持具の一
例を示した斜視図である。
【図2】図1の例の床部材支持具の受プレート付近を一
部破断した部分拡大側面図である。
【図3】図2中A−A部分の拡大断面図である。
【図4】図2中B−B部分の拡大断面図である。
【図5】図1の例の床部材支持具における上雌ネジ部端
縁付近の一部破断部分拡大図である。
【図6】図1の例の床部材支持具における上雌ネジ部の
部分拡大斜視図である。
【図7】パイプ体を角パイプ材で形成した例の斜視図で
ある。
【図8】パイプ体のさらに他の例を示す上雌ネジ部付近
の部分斜視図である。
【図9】パイプ体のさらに別な例を示す上雌ネジ部付近
の部分斜視図である。
【図10】図9におけるパイプ体における上雌ネジ部の
拡大横断面図である。
【図11】本発明に係る床部材支持具を二重床パネル用
に形成した例の一部破断側面図である。
【符号の説明】
1 受プレート 2 ベースプレート 3a,3b,3c,3d,3e パイプ体 11,21 雄ネジ部 12,22 六角ナット 31 上雌ネジ部 32 下雌ネジ部 311 ネジ溝 312 凸条 313 水平フランジ部 314 面取り部 315 抵抗面

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナットを備えた雄ネジ部を底面から垂下
    した受プレートと、ナットを備えた雄ネジ部を表面に立
    設したベースプレートと、中間部より小径に絞られた上
    下両端部に上下雌ネジ部を有するパイプ体とから構成さ
    れ、パイプ体上雌ネジ部に対して受プレート雄ネジ部を
    螺合し、パイプ体下雌ネジ部に対してベースプレート雄
    ネジ部を螺合して、パイプ体を回動することにより受プ
    レートとベースプレート間を伸張・短縮可能に形成され
    てなる高さ調整可能な床部材支持具において、パイプ体
    上下雌ネジ部端縁において外方へ張り出した水平フラン
    ジ部を形成してなる高さ調整可能な床部材支持具。
  2. 【請求項2】 ナットを備えた雄ネジ部を底面から垂下
    した受プレートと、ベースプレート表面から延設され、
    中間部より小径に絞られた上端部に上雌ネジ部を有する
    パイプ体とから構成され、パイプ体上雌ネジ部に対して
    受プレート雄ネジ部を螺合し、受プレートを回動するこ
    とにより受プレートを上昇・下降可能に形成されてなる
    高さ調整可能な床部材支持具において、パイプ体上雌ネ
    ジ部端縁において外方へ張り出した水平フランジ部を形
    成してなる高さ調整可能な床部材支持具。
  3. 【請求項3】 パイプ体における上下雌ネジ部が、各々
    の外周面おいて端縁から長手方向に伸びる複数の凸条を
    周方向に適宜間隔で備えるとともに、各々の内周面にお
    いてほぼ連続した円周面を形成されたものである請求項
    1又は2記載の高さ調整可能な床部材支持具。
  4. 【請求項4】 パイプ体が角パイプ材より成形され、該
    パイプ体における雌ネジ部が、外周面おいて端縁から長
    手方向に伸びる複数の凸条を周方向に適宜間隔で備える
    とともに、内周面においてほぼ連続した円周面を形成さ
    れたものであって、かつ、角パイプ材の角部に相当する
    部位を凸条として残したことを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれか記載の高さ調整可能な床部材支持具。
  5. 【請求項5】 上下雌ネジ部と水平フランジ部との境界
    部分に面取り部を形成したことを特徴とする請求項1な
    いし4のいずれか記載の高さ調整可能な床部材支持具。
  6. 【請求項6】 水平フランジ部の端面が鋸歯状の抵抗面
    に形成されていることを特徴とする請求項1ないし5の
    いずれか記載の高さ調整可能な床部材支持具。
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