JP2002199646A - モータ - Google Patents

モータ

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JP2002199646A
JP2002199646A JP2000389624A JP2000389624A JP2002199646A JP 2002199646 A JP2002199646 A JP 2002199646A JP 2000389624 A JP2000389624 A JP 2000389624A JP 2000389624 A JP2000389624 A JP 2000389624A JP 2002199646 A JP2002199646 A JP 2002199646A
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順平 北村
Kazumi Takeshita
和美 竹下
Masataka Matsuoka
正高 松岡
Naoto Tanaka
直人 田中
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ロータの抜け止め構造を低コストで行えるモ
ータを提供すること、ステータの取付構造を低コストで
行えるモータを提供すること。 【解決手段】 ステータ50は、ステータコア51と、
このステータコア51を被覆する絶縁部材52,53
と、このステータコア51にその絶縁部材52,53を
介して巻回されるコイル54とからなる。その絶縁部材
52,53は、ステータコア51上面の外周部から駆動
用マグネット44の上部に設けられた環状の空隙47内
へ伸びる係合爪58がありロータ40の抜け止め構造を
なし、ステータコア51上面の内周部から滑り軸受42
の上方まで伸びる伸張部56があり軸受から潤滑油等の
漏出を防止する構造をなし、更にステータコア51下面
の内周部から垂下する係止爪62があり軸受保持部27
に設けられた係止面32を係止してステータ50を固定
する構造をなす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、送風用や
記録ディスク駆動用に使用されるモータに関し、特にス
テータを改良してロータの抜け止め構造やステータの取
付構造を良好にするモータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のモータについて、出願人が提案し
ている特開平5−168192号公報に開示する電動機
装置を用いて説明する。即ち、同公報の電動機装置は、
図11に示すように、内側に滑り軸受2を収容し外側に
ステータ3を載置する合成樹脂にて射出成形された円筒
状の軸受保持部4を有するハウジング5と、軸受2に保
持されている回転軸6と一緒に回転するカップ形ロータ
ハブであってステータ3に対置する位置へバックアイア
ン7を介して駆動用マグネット8を搭載しているロータ
9とより構成されている。ここで軸受保持部4は、外壁
面の上部に周方向に凹んでなる係止溝10及び中間部に
段部を、内壁面の上部に半径方向内方に突出する突部1
1を有している。この突部11は軸受2の上端部を保持
している。軸受2の下端部は回転軸6の下端部が突出
し、この突出部にスラスト板12及び抜け止め部材13
が固定され、回転軸6が滑り軸受2から抜け出ない構造
(抜け止め構造)となっている。この構成は、軸受2の
軸受保持部4への装着が完了後、回転軸6を軸受2に挿
入後、その突出部にそれらスラスト板12および抜け止
め部材13を取付け、さらに、軸受保持部材4の下部開
口を閉鎖部材14によって閉鎖するようにして組み立て
る。
【0003】また、ステータ3は、ステータコアと該ス
テータコアの内壁面及び外壁面を除く上下部分を被覆し
ている下側絶縁部材15及び上側絶縁部材16とこれら
の絶縁部材を介してステータコアを巻回しているコイル
17とにより構成されている。ステータコアには、放射
状に形成された複数の歯部にコイル17を巻回してい
る。
【0004】上側絶縁部材16は、その内周部から立ち
上がりかつ内方へ突出する張り出し部20を有してい
る。この張り出し部20は、ステータ3が軸受保持部4
の段部に搭載されると、軸受保持部4の上端を半径方向
外方に付勢し、その後、係止溝10を弾性的に係止す
る。これによりステータ3はその段部と張り出し部20
とに挟持されるようにして軸受保持部4に固定される。
【0005】下側絶縁部材15は、その歯部の外周部か
ら垂下する垂下部に金属ピン18を有しており、このピ
ン18にコイル17の端部が絡げられそのピン18の先
端は回路基板19の貫通孔に挿入され、回路基板19の
裏面にて半田付けされている。下側絶縁部15の内周部
には、軸受保持部4の外壁面に重なるように円筒部を有
し、巻回されたコイル17が内側に崩れないようになっ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記電
動機装置においては、上記の抜け止め構造を構成するた
めに軸受保持部4の下部に開口が必要になる。よって、
この開口を閉鎖する閉鎖部材14が必要になり、部品点
数の増加並びに組立作業性の低下を招き、さらには軸受
2の潤滑油の漏洩対策も考慮しなければならず、製品コ
ストが近年の低コスト化には対応できなくなっている。
【0007】また、上記電動機装置においては、ステー
タ3を軸受保持部4に固定するのに関係する軸受保持部
4の上部外壁面の係止溝10があるため射出成形するの
に使用する金型が余計に必要となりコストがかかり、こ
の点においても製品コストの高騰を招いている。
【0008】また、かかる問題は、上記電動機装置のよ
うな送風用モータに限定されることなく同様の構造を有
する他の用途のモータにおいても発生する。
【0009】本発明は、上記課題を解決するものであ
り、第1の目的はロータの抜け止め構造を低コストで行
えるモータを提供することであり、第2の目的はステー
タの取付構造を低コストで行えるモータを提供すること
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】(1)本発明のモータ
は、円板状平面部と円筒部とを有するカップ形状のロー
タであって、該平面部の中心位置に回転軸を備え、該円
筒部の内壁面に駆動用マグネットを備え、該駆動用マグ
ネットの端部より該平面部側に環状の空隙を形成してい
るロータと、該回転軸を嵌合保持してロータを回転自在
に支持する滑り軸受と、該滑り軸受を保持する軸受保持
部材と、該駆動用マグネットに対向するように該軸受保
持部材に固定されるステータコアと、該ステータコアを
被覆する絶縁部材と、該ステータコアに該絶縁部材を介
して巻回されるコイルとからなるステータと、を有し、
該絶縁部材は、弾性を有する材料からなり該ステータコ
ア端面の外周部から該ロータの平面部側に伸びかつ先端
に半径方向外方に突出する係合爪を備える伸張部を有
し、該係合爪が該空隙内に位置しており、該ロータが軸
線方向に移動するとき該空隙を構成する壁面に該係合爪
が係合することにより該ロータが軸線方向に抜け出るの
を防止することを特徴とする。
【0011】上記滑り軸受とは、例えば、円筒形の内壁
面にて回転軸を回転自在に径方向の荷重を支持するもの
で、その内壁面と回転軸の外壁面との摺動摩擦を低減す
るために、多孔質金属に潤滑油を含浸するものが使われ
ることが多い。
【0012】上記絶縁部材が弾性を有する材料とは、例
えば合成樹脂であり、絶縁部材の絶縁性、弾性、成形
性、コスト等において好ましい材料である。また、絶縁
部材は、ステータコアとコイルとの電気的絶縁を図るた
めのもので、例えば、ステータコアの上側及び下側の形
状に合わせて両側からはめ込んで覆うことができる形状
の一対の部材から構成するもの、或いは、ステータコア
にモールドすることにより構成するものをあげることが
できる。
【0013】このモータは、伸張部の係合爪が空隙に位
置することでロータが軸線方向に移動して回転軸が滑り
軸受から抜け出るのを阻止する抜け止め構造を構成して
いる。この抜け止め構造において、伸張部がステータを
構成する絶縁部材に形成されるため、部品点数の増加を
招かず、伸張部の配置はステータコアに絶縁部材を被覆
すると同時に完了するので組立に手間がかからない。ま
た、ロータの平面部と駆動用マグネットの上端部との間
に形成された空隙は、駆動用マグネットを軸線方向の所
定位置に配置することでスペースを確保しやすい。しか
も通常、ロータの平面部は、ステータのコイルが接触し
ないように少なくともステータコアからはみ出るコイル
を配置するだけの空間が確保されるため、上記抜け止め
構造を構成するのに都合がよい。
【0014】上記空隙は、該ロータの円筒部と該駆動用
マグネットとの間に磁性材からなる円筒状のバックアイ
アンが介在され、該バックアイアンが円筒部と水平部と
からなる断面視逆L字状であり、該駆動用マグネットの
端面側に位置する該水平部と該ロータの平面部との間に
形成される構成、或いは、該ロータにおける平面部と円
筒部とが連結される角部の該円筒部の一部を周状に窪ま
せることにより形成される構成、或いは、該ロータの円
筒部と該駆動用マグネットとの間に磁性材からなる円筒
状のバックアイアンが介在され、該バックアイアンが円
筒部と水平部とからなる断面視逆L字状であり、該水平
部と該駆動用マグネット端面との間に形成される構成が
あげられる。
【0015】上記バックアイアンは、駆動用マグネット
の磁路を形成して磁気特性の向上に作用するものであ
る。このバックアイアンの円筒部は、主としてその磁路
の形成に寄与し、水平部は、主として駆動用マグネット
の上端部から発生する磁束の漏洩を阻止する。
【0016】これらの構成では、空隙を既存のロータ、
駆動用マグネット及びバックアイアンを適宜配設するこ
とで大幅な形状変更や部品の追加を行うことなく形成す
ることができる。
【0017】上記モータにおいて、該空隙を形成する該
駆動用マグネット側の壁面に、該伸張部の係合爪が係合
しない切欠きが形成することができる。
【0018】このような構成では、当該モータのロータ
を組み付ける場合に、係合爪と切欠きとを軸線上に一致
させて回転軸を滑り軸受に嵌合すれば、その係合爪が空
隙を構成する壁面に干渉しないので、その伸張部を退避
させるような付勢力を作用することなく容易に行うこと
ができる。また、当該ロータを取り外す場合もその組み
付ける場合の反対の工程を経ることで容易に行うことが
できる。しかも、そのロータの組み付け及び取り外しを
何度行ってもその伸張部および空隙を破損させることが
ほとんどない。
【0019】特に、該切欠きを規定する周縁を立ち上げ
てこの先端を水平に延出して該切欠きを覆う立上片を有
するようにすることができる。この構成によれば、係合
爪が切欠きに接近しても、その立上片によって邪魔され
切欠きまで到達しないため、モータの回転中及び停止中
にかかわらず不意にロータが外れることを防止できる。
また、上述したロータの組み付け或いはロータの取り外
しの際は、係合爪が立上片を避けて切欠きに到達するよ
うにロータを移動させることで、上記のように立上片が
ない場合と同様に行うことができる。更に、立上片は、
切欠きを規定する周縁におけるロータの回転方向の下流
側から上流側に向けて延出するのが好ましい。このよう
にすると、回転中に係合爪が立上片に接触する場合、立
上片の根本の切欠きとは反対側の壁面に接触するため、
係合爪は切欠きから遠ざかり、効果的にロータの外れを
防止することができる。
【0020】また、該モータが停止して該駆動用マグネ
ットと該ステータとが磁気吸引して決まる停止状態にお
いて、該切欠きと該係合爪とが軸線上に一致しないよう
に設定することで、モータの停止時に駆動用マグネット
がステータに対して磁気吸引することにより特定位置に
静止することを利用して、モータの停止時に不意にロー
タが外れることを阻止でき、ロータを外すときは、その
特定地位から係合爪と切欠きとを一致するまでロータを
移動させれば容易に行うことができる。上記立上片と組
み合わせると効果的である。
【0021】(2)本発明の別のモータは、円板状平面
部と円筒部とを有するカップ状のロータであって、該平
面部の中心位置に回転軸を備え、該円筒部の内壁面に円
筒状の駆動用マグネットを備え、該回転軸の該平面部側
に半径方向外方に突出する環状部を備え、該平面部と該
環状部との間に環状の空隙を形成しているロータと、該
回転軸を嵌合保持して該ロータを回転自在に支持する滑
り軸受と、該滑り軸受を保持する軸受保持部材と、該駆
動用マグネットに対向するように該軸受保持部材に固定
されるステータコアと、該ステータコアを被覆する絶縁
部材と、該ステータコアに該絶縁部材を介して巻回され
るコイルとからなるステータと、を有し、該絶縁部材は
弾性を有する材料からなり該ステータコア端面の内周部
から該ロータの平面部側に伸びかつ半径方向内方に係合
爪を備える伸張部を有し、該係合部爪が該空隙内に位置
しており、該ロータが軸線方向に移動するとき該空隙を
構成する壁面に該係合爪が係合することにより該ロータ
が抜け出るのを防止することを特徴とする。
【0022】上記滑り軸受とは、例えば、円筒形の内壁
面にて回転軸を回転自在に径方向の荷重を支持するもの
で、その内壁面と回転軸の外壁面との摺動摩擦を低減す
るために、多孔質金属に潤滑油を含浸するものが使われ
る。
【0023】上記絶縁部材が弾性を有する材料とは、例
えば合成樹脂であり、絶縁部材の絶縁性、弾性、成形
性、コスト等において好ましい材料である。また、絶縁
部材は、ステータコアとコイルとの電気的絶縁を図るた
めのもので、例えば、ステータコアの上側及び下側の形
状に合わせて両側からはめ込んで覆うことができる形状
の一対の部材から構成するもの、或いは、ステータコア
にモールドすることにより構成するものをあげることが
できる。
【0024】上記環状部とは、単独の部材を回転軸に嵌
合する構成以外に、例えば、合成樹脂にて射出成形され
るロータの一部に一体成形する構成もある。
【0025】このモータは、伸張部の係合爪が空隙に位
置することでロータが軸線方向に移動して回転軸が滑り
軸受から抜け出るのを阻止する抜け止め構造を構成して
いる。この抜け止め構造において、伸張部がステータを
構成する絶縁部材に形成されるため、部品点数の増加を
招かず、伸張部の配置はステータコアに絶縁部材を被覆
すると同時に完了するので組立に手間がかからない。ま
た、ロータの平面部と回転軸の上部の近傍はスペースが
確保しやすいので、環状部材を配置しやすく空隙を容易
に構成できる。しかも通常、ロータの平面部は、ステー
タのコイルが接触しないように少なくともステータコア
からはみ出るコイルを配置するだけの空間が確保される
ため、上記抜け止め構造を構成するのに都合がよい。
【0026】上記モータにおいて、該空隙を形成する該
環状部に、該伸張部の係合爪が係合しない切欠きを形成
することができる。
【0027】このような構成では、当該モータのロータ
を組み付ける場合に、係合爪と切欠きとを軸線上に一致
させて回転軸を滑り軸受に嵌合すれば、その係合爪が空
隙を構成する壁面に干渉しないので、その伸張部を退避
させるような付勢力を作用することなく容易に行うこと
ができる。また、また、当該ロータを取り外す場合もそ
の組み付ける場合の反対の工程を経ることで容易に行う
ことができる。しかも、そのロータの組み付け及び取り
外しを何度行ってもその伸張部および空隙を破損させる
ことが全くない。
【0028】特に、該切欠きを規定する周縁を立ち上げ
てこの先端を水平に延出して該切欠きを覆う立上片を有
するようにすることができる。この構成によれば、係合
爪が切欠きに接近しても、その立上片によって邪魔され
切欠きまで到達しないため、モータの回転中及び停止中
にかかわらず不意にロータが外れることを防止できる。
また、上述したロータの組み付け或いはロータの取り外
しの際は、係合爪が立上片を避けて切欠きに到達するよ
うにロータを移動させることで、上記のように立上片が
ない場合と同様に行うことができる。更に、立上片は、
切欠きを規定する周縁におけるロータの回転方向の下流
側から上流側に向けて折曲するのが好ましい。このよう
にすると、回転中に係合爪が立上片に接触する場合、立
上片の根本の切欠きとは反対側の壁面に接触するため、
係合爪は切欠きから遠ざかり、効果的にロータの外れを
防止することができる。
【0029】また、該モータが停止して該駆動用マグネ
ットと該ステータとが磁気吸引して決まる停止状態にお
いて、該切欠きと該係合爪とが軸線上に一致しないよう
に設定することで、モータの停止時に駆動用マグネット
がステータに対して磁気吸引することにより特定位置に
静止することを利用して、モータの停止時に不意にロー
タが外れることを阻止でき、ロータを外すときは、その
特定地位から係合爪と切欠きとを一致するまでロータを
移動させれば容易に行うことができる。上記立上片と組
み合わせると効果的である。
【0030】(3)また、本発明の別のモータは、回転
軸を介して駆動用マグネットを備えたロータを回転自在
に支持する軸受と、該軸受を収容する有底の円筒部と、
該円筒部の下部外壁面から中間部外壁面にかけて形成さ
れた大径部と、該中間部外壁面から上部外壁面にかけて
該大径部より外径が小さい小径部と、該大径部から該円
筒部の底部の裏側に通じる貫通孔と、該貫通孔の端部に
形成された係止面とからなる軸受保持部材と、該駆動用
マグネットに対向するように該軸受保持部材に固定され
るステータコアと、該ステータコを被覆する絶縁部材
と、該ステータコアに該絶縁部材の上から巻回するコイ
ルとからなるステータと、を有し、該絶縁部材は、弾性
を有する材料からなり、該ステータコア端面の内周部か
ら垂下し先端に半径方向外方に突出する係合爪を備える
伸張部を有し、該ステータが、該大径部と小径部との境
界に形成される段部に載置されると共に、該係合爪が該
係止面に係合して該軸受保持部材に固定されていること
を特徴とする。
【0031】上記絶縁部材が弾性を有する材料とは、例
えば合成樹脂であり、絶縁部材の絶縁性、弾性、成形
性、コスト等において本発明に好ましい材料である。上
記軸受は、滑り軸受、転がり軸受等の種々のものを適用
できる。
【0032】このモータでは、軸受保持部材の段部に搭
載されたステータは大径部から小径部への移動に対して
係合爪が係止面を係止することで規制されるので、ステ
ータを軸受保持部材に強固に固定することができる。し
かも、この部位に係合爪が係止するようにすることで軸
受保持部材の構造が簡単になり射出成形する場合の金型
が低コストで済む。また、軸受保持部材の底部の裏面に
通じる貫通孔に係合爪が係止するため、軸受保持部材の
裏面よりその係合爪を容易に解除できステータが取り外
しやすい。
【0033】上記モータにおいて、該大径部には、該係
止爪を該係止面に案内する傾斜壁面を設けることができ
る。
【0034】この構成では、ステータを軸受保持部材に
小径部から大径部に向けて降下させて取り付ける際に、
係合爪がその傾斜壁面に接触して傾斜壁面が拡径すると
ともに半径方向外方に付勢力が作用して、係合爪は弾性
的に拡径して貫通孔に案内される。そして係合爪が貫通
孔に到達するとその付勢力は解除されて係止面にを係止
する。よって、係合爪に過大な応力を作用させることな
く円滑にステータを軸受保持部材に固定することができ
る。
【0035】(4)更に、本発明の別のモータは、回転
軸を介して駆動用マグネットを備えたロータを回転自在
に支持する軸受と、該軸受を保持する軸受保持部材と、
該駆動用マグネットに対向するように該軸受保持部材に
固定されるステータコアと、該ステータコアを被覆する
絶縁部材と、該ステータコアに該絶縁部材を介して巻回
するコイルとからなるステータと、を有し、該絶縁部材
は、弾性を有する材料からなり該ステータコア端面の内
周部に該軸受保持部材及び該軸受の端部を覆う伸張部を
有していることを特徴とする。
【0036】上記絶縁部材が弾性を有する材料とは、例
えば合成樹脂であり、絶縁部材の絶縁性、弾性、成形
性、コスト等において好ましい材料である。上記軸受
は、滑り軸受、転がり軸受等の種々のものを適用でき
る。また、絶縁部材は、ステータコアとコイルとの電気
的絶縁を図るためのもので、例えば、ステータコアの上
側及び下側の形状に合わせて両側からはめ込んで覆うこ
とができる形状の一対の部材から構成するもの、或い
は、ステータコアにモールドすることにより構成するも
のをあげることができる。
【0037】このモータは、伸張部が軸受の上端部を覆
うことにより、軸受から発生する潤滑油や摺動面からの
摩耗粉等が軸受外部へ漏出するのを阻止できる。しかも
内側伸張部がステータを構成する絶縁部材に形成される
ため、部品点数の増加を招かないし、伸張部の配置はス
テータコアに絶縁部材を被覆すると同時に完了するので
組立に手間がかからない。
【0038】特に、該軸受が含油性の軸受であって、そ
の該伸張部の下面に、該滑り軸受の上端面に当接する突
起部を設けることができ、このようにすると、潤滑油が
滑り軸受の上端面に滲みでて半径方向外方へ移動する場
合、突起部によって滑り軸受の上端面に潤滑油が移動す
るのを阻止する遮断壁として作用し、滑り軸受の摺動面
に潤滑油が減少するのを抑制できる。また、その突起部
が滑り軸受に当接することで滑り軸受の振動を抑えるこ
とができる。
【0039】(5)更に、本発明の別のモータは、上下
方向の軸心線を有する円筒部と該円筒部の上端部を閉塞
するように設けられた円板状平面部を有するカップ形状
のロータであって、該平面部の中心位置に回転軸を備
え、該円筒部の内壁面に駆動用マグネットを備え、該駆
動用マグネットの端部より該平面部側に環状の空隙を形
成しているロータと、該回転軸を嵌合保持してロータを
回転自在に支持する滑り軸受と、該滑り軸受を収容する
有底の円筒部と、該円筒部の下部外壁面から中間部外壁
面にかけて形成された大径部と、該中間部外壁面から上
部外壁面にかけて該大径部より外径が小さい小径部と、
該大径部から該円筒部の底部の裏側に通じる貫通孔と、
該貫通孔を規定する壁面に形成された係止面とからなる
軸受保持部材と、該駆動用マグネットに対向するように
該軸受保持部材に固定されるステータコアと、該ステー
タコアを被覆する絶縁部材と、該ステータコアに該絶縁
部材を介して巻回されるコイルとからなるステータと、
を有し、該絶縁部材は、弾性を有する材料からなり該ス
テータコア上面の外周部から該ロータの平面部側に伸び
かつ先端に半径方向外方に突出する上係合爪を備える上
向伸張部を有し、該上係合爪が該空隙内に位置してお
り、該ロータが軸線方向に移動するとき該空隙を構成す
る壁面に該上係合爪が係合することにより該ロータが抜
け出るのを防止し、該ステータコア上面の内周部に該軸
受保持部材及び該滑り軸受の上端部を覆う内側伸張部を
有し、該ステータコア下面の内周部から垂下し先端に該
貫通孔の開口より小径となる下係合爪を備える下向内方
伸張部を有し、該ステータが、該大径部と小径部との境
界に形成される段部に載置され該下係合爪が該係止面を
係合して該軸受保持部材に固定されていることを特徴と
する。
【0040】このモータでは、ロータの空隙に係合して
回転軸が滑り軸受から抜け出るのを防止するのに寄与す
る上係合爪、滑り軸受の上端面を覆って軸受外部に潤滑
油や摩耗粉等が漏出するのを防止するのに寄与する内側
伸張部、軸受保持部材の係止面を係止してステータの取
付に寄与する下係合爪のそれぞれが、ステータに一体的
に構成されるため、部品点数の増加を招かず、かつ成形
にかかる金型コストを抑えることができ、かつ組立作業
性が良好となり、製品コストを低くできる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下に本発明の第1実施形態につ
いて図面を参照して送風用のモータを例に詳細に説明す
る。図1に示すモータ25において、ハウジング26は
中央部の軸受保持部27とこの軸受保持部27の下部に
円板状に広がるベース部33とを一体的に有し合成樹脂
にて射出成形されている(なお、軸受保持部27とベー
ス部33とが別部材で構成されていてもよい)。軸受保
持部27には軸受42が内嵌され、この軸受42は上下
方向に軸心線を有するように回転軸41を回転自在に支
持し、この回転軸41はバックアイアン43を介して駆
動用マグネット44を備えたロータ40に取り付けられ
ている。その駆動用マグネット44の内方にはステータ
50が対向して配置されており、このステータ50は、
軸受保持部27に外嵌して固定されている。ステータ5
0が通電されて励磁されると駆動用マグネット44との
磁気相互作用により駆動トルクが発生してロータ40が
回転する。
【0042】上記ハウジング26における軸受保持部2
7は、図2に示すように概ね有底円筒形を有しており内
壁面下部に段部28が形成されかつ底部が底壁29によ
って閉鎖されている。更にこの軸受保持部27の外壁面
は、軸線方向中間部に段部30が形成され、この段部3
0を境界にして上側に小径部30a、下側にその小径部
より大径となる大径部30bが形成されている。小径部
30aは、ステータコア51の内径と同一である。ま
た、大径部30bにおいて、下方に向かって半径方向外
方へ拡径する傾斜壁面31が周方向の等間隔の4ヶ所に
断続的に形成されている。
【0043】これらの傾斜壁面31の下部には、底壁2
9の裏側に貫通する矩形の開口となる貫通孔34がそれ
ぞれ設けられ、貫通孔34を規定する壁面の一つに水平
にひろがる係止面32を提供している。係止面32はベ
ース部33から所定の距離だけ上方へ離れており、しか
も軸線方向下方がベース部33の裏面まで開放されてい
る。ベース部33の外周壁には、放射状に伸びる4個の
腕部35aが設けられ、当該モータ25を支持している
筐体35に各腕部35の先端が連結されている。当該モ
ータ25の周囲には、筐体35との間に円筒状の空間が
形成され、この空間は後述の送風路となる。
【0044】このモータ25においては、ハウジング2
6の一部として軸受保持部27の底部を初めから底壁2
9によって一体的に閉鎖した形状となっており、図11
のモータにおけるように底部の開口を閉鎖部材にて閉じ
たりする必要が無く、油漏れ等が発生する心配は全くな
い。
【0045】このハウジング26は、軸受保持部27の
外壁面が後述するようにステータ50を取り付けるため
の特有な形状となっているが、合成樹脂による射出成形
するのに使用する金型が低コストで成形できる形状とな
っている。つまり、通常、射出成形するには、可動側と
固定側とからなる金型を組み合わせその隙間に溶解した
合成樹脂を流し込み、冷却後にその金型を外して成形さ
れる。金型は、所望の形状に応じて各種の構造が決定
し、所望の形状が複雑になればなる程、組み合わせて金
型の数が増え金型にかかる費用が高騰する。そのような
ことから、例えば、図11に示す従来のハウジング5の
軸受保持部4では、ステータ3の取付に必要な外壁面の
上部に周方向に凹んでなる係止溝10があり、この部位
の成形に使用する金型が余計に必要となるため高コスト
となる。
【0046】これに対して、上記軸受保持部27では、
図9のような係止溝10がなく可動側と固定側からなる
一対の金型を軸線方向に組み合わせてなる金型によって
形成できるため、金型にかかるコストを低減することが
できる。なお、図2において傾斜壁面31,貫通孔34
はあらたに金型を追加することなく一対の金型を軸線方
向に組み合わせて形成できる形状であるので金型コスト
を引き上げるものではない。
【0047】また、軸受保持部27の変形例として、図
3に示すように、貫通孔34aが傾斜壁面31の下端縁
(最大外径)と両側の大径部31bとに連続して形成さ
れた大径部31b1に形成することもできる。このよう
な構成であっても上記と同様に金型にかかるコストを低
減することができる。
【0048】上記軸受42は、円筒形で内壁面が摺動面
となる多孔質金属に潤滑油を含浸させた滑り軸受であ
り、軸受保持部27に軽圧入により内嵌され段部28に
支承されている。
【0049】上記ロータ40は、上下方向に軸心線を有
する円筒部と該円筒部の上端面を閉塞するように設けら
れた円板状平面部とからなるカップ形状を有し合成樹脂
にて射出成形されており、中心位置には回転軸41が固
着されている。回転軸41は軸受42の内壁面に摺動し
て保持されロータ40は回転軸41を介して軸受42に
回転自在に支持されている。回転軸41の軸受42から
露出する部位は、外径が縮径しており、軸受42の潤滑
油が回転軸41の外壁面を伝って漏洩し、軸受42の潤
滑油が減少するのを抑制している。ロータ40の円筒部
の内壁面には磁性体からなる円筒形のバックアイアン4
3を介して駆動用マグネット44が装着されている。駆
動用マグネット44は、図4に示すように周方向にN極
とS極とが交互に4極着磁されている。バックアイアン
43はロータ40の円筒部に沿って軸線方向へ伸びる円
筒部43aとこの円筒部43aの上端部から半径方向内
方へ伸びる水平部43bとからなる概ね逆L字形状断面
を有している。図1に示すように、この駆動用マグネッ
ト44の上方であってバックアイアン43の上面部43
bとロータ40の平面部の下面との間には、環状に広が
る空隙47が形成されている。
【0050】そのバックアイアン43の水平部43b
は、図4に示すように駆動用マグネット44の内壁面よ
り幾分内方に突出していて、周方向の等間隔の4ヶ所に
断続的に削除された矩形の切欠き45が形成されてい
る。隣接する切欠き45の間隔は、約90度であり、切
欠き45の周方向幅は約10度であり、後述の上係合爪
が通過できる程度の幅である。更にこのロータ40に
は、円筒部の外壁面に7枚のインペラ46が一体的に形
成されており、前述の送風路35aに気流を発生させ、
当該モータが送風用として機能する。
【0051】上記ステータ50は、珪素鋼板を積層して
なるステータコア51と該ステータコアの内壁面及び外
壁面を除く上下部分を被覆している上側絶縁部材52及
び下側絶縁部材53とこれらの絶縁部材を介してステー
タコアを巻回しているコイル54とにより構成されてい
る。ステータコア51は、環状基部とこの環状基部から
磁極として放射状に伸びる4つの歯部とからなり、各歯
部にコイル54が巻回される。それら絶縁部材は、ステ
ータコア51の上側及び下側の形状に合わせて両側から
はめ込んで覆うことができる合成樹脂にて射出成形され
た一対の部材である。コイル54の巻始め及び巻終わり
となる端部は、ステータ50とハウジング26のベース
部33との間に配置された環状の回路基板70に後述す
るようにして半田付けされている。
【0052】上記上側絶縁部材52は内周部から、図5
に示すように、立上部55を介して軸受保持部27の頂
部を経て更に軸受42の上面を回転軸41の近傍までの
全面を覆うように一体的に伸びている内側伸張部56を
有している。内側伸張部56の下面には、軸受42の上
面に当接する突起部59が全周に形成されている。
【0053】この内側伸張部56は、軸受42及び軸受
42と回転軸41との隙間から潤滑油や摩擦粉油等を含
む不純物が軸受外部へ排出されることを防止でき、軸受
外部の汚染及び潤滑油の減少に伴う軸受性能の低下を抑
えることにつながる。また、突起部59が軸受42の上
端面に当接することにより軸受42がその突起部59と
軸受保持部27の段部28に挟持されるので軸受42の
振動を抑えることができ、回転軸41を安定支持できる
とともに騒音を抑えることができる。
【0054】更に、軸受42において、摺動面にある潤
滑油が回転軸41の回転により遠心力が作用し半径方向
外方へ移動するが、そのうち軸受42の上端面を伝って
いく潤滑油はその突起部59によって遮断されるため、
それ以上に外方へ移動することを防止でき、摺動面にお
ける潤滑油の枯渇防止、即ち軸受性能の長寿命化に寄与
する。
【0055】更に、上側絶縁部材52は、該内周部から
図4に示すようにステータコア51の各歯部に対応して
水平に伸びる架橋部を介してかつ円周方向に弧状に伸び
ている外周部へ至り、該外周部から、軸線方向に平行に
上方の空隙47内へ向かって伸びる4個の上向外方伸張
部57であって先端部に半径方向外方へ向かって伸びる
上係合爪58を有している上向外方伸張部57を一体的
に有している。ここで、上向外方伸張部57は、ステー
タコア51の各歯部に形成されているが少なくとも1個
あればよい。
【0056】その上係合爪58は、半径方向外方へ向か
って伸びている先端部が、バックアイアン43の水平部
43bの内周縁よりも外方まで伸びている。つまり、上
係合爪58の外径がバックアイアン43の内径よりも大
きく、両者は互いに軸線方向に重なる位置関係を有する
抜け止め構造を構成している。このため、ロータ40が
軸線方向上方へ移動するとバックアイアン43の水平部
43bが上係合爪58のに係合してその移動が規制さ
れ、こうしてロータ40が軸受42から抜け出ることが
防止される。かかる簡便な抜け止め構造を提供すること
により、従来のような回転軸、ロータ及び軸受周りへの
複雑な抜け出し防止機構、ハウジングの閉鎖部材を省略
することができる。
【0057】更に、バックアイアン43の水平部43b
に設けられた切欠き45は、上係合爪58が通過できる
程度の幅であって共に4つが等配されているため、一つ
の切欠き45を何れかの上係合爪58に軸線上に一致さ
せると全てが一致する。この位置にあるとき、ロータ4
0は軸線方向の移動が自由になり、抜け止め構造による
ロータ40の移動規制が解除される。
【0058】ロータ40をその位置に合わせると、ロー
タ40の組み付け或いは取り外しの際に、上係合爪58
等に干渉することがないため、それらの作業は各部位に
全く損傷を加えることなく、しかも過大な付勢力を作用
させることなく簡単に行える(例えば、公知の抜け止め
構造では、上記上係合爪58に相当する部位を退避させ
る程度の付勢力をかけなければロータの組み付け或いは
取り外しができない場合が多い。)。ここで、その切欠
き45は、4つに限定されるものではなく、上係合爪5
8の倍数であればよい。
【0059】更に、バックアイアン43の各切欠き44
は、図4に示すよう4極着磁された駆動用マグネット4
4における隣接する磁極の境界線に位置している。当該
モータ25が通電されず停止しているとき、ロータ40
は駆動用マグネット44がステータ50の歯部を磁気吸
引するため、駆動用マグネット44の周方向の磁極中心
とその歯部の周方向の中心とが一致して必ず静止する
(図4の状態)。それ故に、モータの停止時に不意にロ
ータ40が外れることを阻止できるとと同時に、不具合
が発生したとき等、ロータ40を外す必要があるとき
は、その静止位置から上係合爪58と切欠き44とが一
致するまでの所定角度α(本例では約45度)だけロー
タ40を回転させれば容易に外すことができる。
【0060】ところで、回転中にその切欠き45と上係
合爪58とが一致してロータ40が外れることが危惧さ
れるが、それら切欠き45と上係合爪58の周方向幅を
上記のような寸法関係に設定することでほとんどそのよ
うなことはない。なお、図4は、上記の上係合爪58と
切欠き45との位置関係を示すために、ロータ40にお
ける駆動用マグネット44とバックアイアン43と上側
絶縁部材52のみを示す上面図である。
【0061】また、より一層、ロータ40の外れを阻止
する構造としては、図6に示すように、切欠き45を規
定する周縁を立ち上げてこの先端を水平に折り曲げて該
切欠き45を覆う立上片43cを有するようにすること
ができる。詳細には、その立上片43cは、切欠き45
を規定する周縁におけるロータ40の回転方向Rの下流
側から上流側に向けて折曲して、その立上片43cの先
端が切欠き45の上方を覆うように形成されている。
【0062】このようにすると、上係合爪58が切欠き
45に接近しても、その立上片43cによって邪魔され
切欠き45まで到達しないため、モータの回転中及び停
止中にかかわらず不意にロータ40が外れることを防止
できる。また回転中に上係合爪58が立上片43cに接
触する場合、立上片43cの根本の切欠き45とは反対
側の壁面に接触するため、上係合爪58は切欠き45か
ら遠ざかり、効果的にロータ40の外れを防止すること
ができる。このように立上片43cを設けても、図6よ
り明らかなように、立上片43cを設けない場合と同様
にロータ40の組み付け或い取り外しに支障がでること
はない。
【0063】また、上記下側絶縁部材53は、内周部か
ら、軸受保持部27の大径部30bより大径であって若
干の隙間をあけて遊嵌する円筒状の下向内方伸張部60
を一体的に有している。下向内方伸張部60の下端部に
は、図7に示すように下係合爪62が周方向の等間隔の
4ヶ所に断続的に形成されている。下係合爪62は、下
向内方伸張部60の下端部に一対のスリットを入れて両
スリット間に帯状に形成され、その先端部が半径方向内
方に突出している。この下係合爪62の内径は、軸受保
持部27に設けられた貫通孔34の開口縁が規定する外
径よりも小さく、かつ小径部30aとほぼ同径に設定さ
れている。ここで、下係合爪62は4個に限定するもの
ではなく少なくとも2個あればよい。
【0064】また、上記下側絶縁部材53の外周部に
は、ステータコア51の各歯部から垂下する下向外方伸
張部61を一体的に有している。下向外方伸張部61の
先端には、外向係合爪63が形成されている。外向係合
爪63には、スリット64があり収縮するようになって
いる。
【0065】それ故に、外向係合爪63が回路基板70
を係止するようにその取付孔を貫通してステータ50と
ハウジング26のベース部33との間に浮上するように
保持している。更にコイル54の巻始め及び巻終わりと
なる端部は、その下向外方伸張部61に絡げて回路基板
70の外周縁の切欠き通って裏面に案内され所定部に半
田付けされている。このように下向外方伸張部61にコ
イル54を絡げることでそのコイル端部を特定の領域に
位置づけることができ半田付けの作業が良好となる。
【0066】このようなステータ50は、軸受保持部2
7の段部30に搭載され、かつ下向内方伸張部60の下
係合爪62が軸受保持部27の係止面32を係止してい
る。この係止構造が周方向に4ヶ所あることにより、ス
テータ50は軸受保持部27に対して軸線方向上方及び
周方向の移動が規制され強固に固定されている。
【0067】次にそのステータ50の取付方法について
説明する。まず、ステータ50の下係合爪62と軸受保
持部材27の傾斜壁面31に設けられた係止面32とが
軸線上に一致するようにステータ50を軸受保持部27
の上方に配置する。その後、ステータ50をそのまま軸
線方向下方に降ろすと、下係合爪62が軸受保持部27
の小径部30aを通過して、大径部30bにて当接す
る。そして、軸線方向下方に付勢力を加えながら進める
と、下係合爪62は、半径方向外方に付勢力が次第に作
用し次第に半径方向外方に弾性変形して広がる。そし
て、ステータコア51の下面が軸受保持部27の段部3
0に搭載されると同時に下係合爪62は貫通孔34に到
達しその付勢力は解除される。
【0068】下係合爪62は半径方向内方に移動して元
の位置に戻ると共に貫通孔34の係止面32を係止し
て、ステータ50の取付が完了するため作業性が良好で
ある。一連の工程は、ステータ50を軸受保持部27に
直線的に降ろして、下係合爪62が弾性変形する程度の
付勢力を加えるだけで簡単に軸受保持部27への取付が
完了する。また、軸受保持部27に傾斜壁面31がある
ことで、下係合爪62が少しずつ弾性変形するよにな
り、取付に必要な付勢力が小さくて済むとともに、下係
合爪に62に過大な負荷が作用しないので破損すること
がほとんどない。反対に、ステータ50を取り外す場合
には、軸受保持部27の裏面に露出する下係合爪62を
工具等を用いて解除することにより容易に行うことがで
きる。これは、ステータ50と軸受保持部27との係止
構造を軸受保持部27の下部に配置したことにより可能
になる。
【0069】このようなモータにおいて、軸受42の上
端面を覆う内側伸張部56、抜け止め構造を構成する上
向外方伸張部57、及びステータ50の固定に寄与する
下向内方伸張部60は何れも、ステータ50を構成する
絶縁部材に一体的に設けられているため、上側絶縁部材
52を成形する際に内側伸張部56と上向外方伸張部5
7とも同時に成形でき、下側絶縁部材53を成形する際
に下向内方伸張部60を同時に成形できる。加えて、成
形された上側絶縁部材52及び下側絶縁部材53をそれ
ぞれステータコア51にはめ込んで被覆すると、内側伸
張部56、上向外方伸張部57、及び下向内方伸張部6
0のステータ50における配置が完了する。更に、ステ
ータ50を軸受保持部27に取り付けると、内側伸張部
56は所定位置である軸受保持部27の上方および軸受
42の上端面への配置が完了し、上向外方伸張部57の
所定位置であるロータ40の空隙47付近への配置が完
了し、下向内方伸張部60の下係合爪62が所定位置で
ある係止面32を係止して配置が完了する。
【0070】以上より、これらの構成は、従来に対して
部品点数の増加を招かず成形に必要な金型コストを抑え
ることができる。しかもステータ50の取付により達成
でき組立の作業性が良好な極めて簡便なものとなり、結
果的に製品コストを低くすることができる。
【0071】次に、本発明の第2実施形態について図8
を参照して説明するが、上述した第1実施形態との相違
点を中心に説明する。即ち、その相違点は、第1実施形
態では、空隙47が駆動用マグネット44の上方部分と
ロータ40の平面部の下面との間に形成されているが、
本形態では、該空隙47aがロータ40の平面部とロー
タ40の円筒部とが連結されている角部の内側において
その円筒部の一部を環状に窪ませて形成されているとこ
ろである。換言すると、該角部に近接している円筒部に
おいて平面部から多少離れた部分に半径方向内方へ突出
する棚部72を形成しこの棚部72と上方平面部との間
に空隙47aを形成すものである。ここで、該棚部72
の内径が上係合爪58の外径よりも小さく形成されてい
る。このため、ロータ40が軸線方向に移動しようとす
ると、棚部72へ上係合爪58が係合してその移動を阻
止するのである。また、空隙47aを形成する棚部72
には、第1実施形態の切欠き45に相当する切欠き45
aおよびバックアイアン43の水平部43bに形成され
ていて、同様の効果が得られる。
【0072】次に、本発明の第3実施形態について図9
を参照して説明するが、上述した第1実施形態との相違
点を中心に説明する。即ち、その相違点は、第1実施形
態では、空隙47が駆動用マグネット44の上方部分と
ロータ40の平面部の下面との間に形成されているが、
本形態では、該空隙47bがバックアイアン43の水平
部43bと駆動用マグネット44との間に形成されてい
るところである。ここで、駆動用マグネット44の内径
が上係合爪58の外径よりも小さく形成されている。こ
のため、ロータ40が軸線方向に移動しようとすると、
駆動用マグネット44の上端面に上係合爪58が係合し
てその移動を阻止するのである。なお、本形態では、第
1実施形態の切欠き45に相当する構成はないが、当該
モータ25のロータ40を組み付ける場合、或いは当該
モータ25のロータ40を取り外す場合には、ロータ4
0を余計に付勢力を作用させることで、上向外方伸張部
57が空隙47bを形成する壁面からその付勢力が作用
して、その上向外方伸張部57は半径方向内方に退避し
てロータ40の移動が許容される。但し、その付勢力に
よって上向外方伸張部57が変形して歪んでしまったり
或いはこの上係合爪58が周辺部位をかじりによって傷
つけるといったことを伴う恐れがあり、このことを考慮
の上、設計する必要がある。
【0073】次に、本発明の第4実施形態について図1
0を参照して説明するが、上述した第1、2、3実施形
態との相違点を中心に説明する。即ち、その相違点は、
第1、2、3実施形態では、ロータ40の平面部と円筒
部とが成す角部付近に空隙47,47a,47bが形成
されているが、本形態においては、該空隙47cがロー
タ40の平面部と回転軸41の上部の回転軸保持部71
との間に形成するところである。より詳細には、空隙4
7cが平面部の中央において垂下している回転軸保持部
71に半径方向内方へ凹んで溝形状部72に形成されて
いる。この場合、上向伸張部57cは上側絶縁部材52
の外方位置ではなく、内方位置である内側伸張部56c
の上面に形成されており、かつその上向伸張部57cの
上端部に半径方向内方へ向かって伸びる上係合爪58c
が形成されている。ここで、空隙47cを形成している
下端凸部(環状部材に相当)73の外径は上係合爪58
cの外径よりも大きく形成されている。このため、ロー
タ40が回転軸41と共に軸線方向に移動すると、該上
係合爪58が係合してその移動を阻止するのである。ま
た、下端凸部73には、第1、2、3実施形態の切欠き
45、45aに相当する切欠き45bが形成されてお
り、同様の効果が得られる。
【0074】以上、本発明のモータに係る実施形態につ
いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
い。即ち、上記実施形態のモータは、送風用モータを例
示したが、このような用途に限定されるものではなく、
例えばCD−ROM等を回転させる記録ディスク駆動用
モータのように別の用途であっても同様の構成をなすも
のであれば適用は可能である。
【0075】
【発明の効果】請求項1に係るモータでは、ロータの抜
け止め構造を構成する伸張部がステータを構成する絶縁
部材に形成されるため、部品点数の増加を招かず、伸張
部の配置はステータコアに絶縁部材を被覆すると同時に
完了するので組立上に手間がかからない。
【0076】請求項2〜4に係るモータでは、専用の部
品を設けることなくモータを構成する部材を利用して、
抜け止め構造を構成することができ、製品コストを低く
できる。
【0077】請求項5に係るモータでは、当該モータの
ロータを組み付ける場合、或いは当該モータのロータを
取り外す場合に、その係合爪が空隙を構成する壁面に干
渉しないので、その伸張部を退避させるような付勢力を
作用することなく容易に行うことができる。しかも、そ
のロータの組み付け及び取り外しを何度行ってもその伸
張部および空隙を破損させることがほとんどない。
【0078】請求項6に係るモータでは、より一層ロー
タが外れることを防止できる。
【0079】請求項7に係るモータでは、モータの停止
時に誤ってロータが外れることを阻止でき、また、ロー
タを外すときは、その特定地位から係合爪と切欠きとを
一致するまでロータを回転させれば容易に行うことがで
きる。
【0080】請求項8に係るモータでは、ロータの抜け
止め構造を構成する伸張部がステータを構成する絶縁部
材に形成されるため、部品点数の増加を招かず、伸張部
の配置はステータコアに絶縁部材を被覆すると同時に完
了するので組立上に手間がかからない。
【0081】請求項9に係るモータでは、当該モータの
ロータを組み付ける場合、或いは当該モータのロータを
取り外す場合に、その係合爪が空隙を構成する壁面に干
渉しないので、その伸張部を退避させるような付勢力を
作用することなく容易に行うことができる。しかも、そ
のロータの組み付け及び取り外しを何度行ってもその伸
張部および空隙を破損させることが全くない。
【0082】請求項10に係るモータでは、より一層ロ
ータが外れることを防止できる。
【0083】請求項11に係るモータでは、モータの停
止時に誤ってロータが外れることを阻止でき、また、ロ
ータを外すときは、その特定地位から係合爪と切欠きと
を一致するまでロータを回転させれば容易に行うことが
できる。
【0084】請求項12に係るモータでは、ステータを
軸受保持部材に強固に固定することができ、しかも、軸
受保持部材の構造が簡単になり射出成形する場合の金型
が低コストで済む。また、ステータが外しやすい。
【0085】請求項13に係るモータでは、係合爪に過
大な応力を作用させることなく円滑にステータを軸受保
持部材に固定することができる。
【0086】請求項14に係るモータでは、金型にかか
るコストを低減できるため製品コストを抑えることがで
きる。
【0087】請求項15に係るモータでは、伸張部が軸
受の上端部を覆うことにより、軸受から発生する潤滑油
や摩耗粉等が軸受外部へ漏出するのを阻止できる。しか
も伸張部がステータを構成する絶縁部材に形成されるた
め、部品点数の増加を招かないし、伸張部の配置はステ
ータコアに絶縁部材を被覆すると同時に完了するので組
立上に手間がかからない。
【0088】請求項16に係るモータでは、滑り軸受の
上端面に潤滑油が移動するのを阻止する遮断壁として作
用し、滑り軸受の摺動面に潤滑油が減少するのを抑制で
きる。また、その突起部が滑り軸受の振動を抑えること
ができる。
【0089】請求項17に係るモータでは、回転軸が滑
り軸受から抜け出るのを防止する構造、滑り軸受から軸
受外部に潤滑油や摩耗粉等が漏出するのを防止する構
造、ステータの取付構造それぞれが、ステータに一体的
に構成されるため、部品点数の増加を招かず、かつ成形
にかかる金型コストを抑えることができ、かつ組立作業
性が良好となり、製品コストを低くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態のモータを示す断面
図である。
【図2】図1の軸受保持部を示す斜視図である。
【図3】図2の軸受保持部の変形例を示す斜視図であ
る。
【図4】図1の駆動用マグネットとバックアイアンと上
側絶縁部材の位置関係を示す上面図である。
【図5】図1の上側絶縁部材を示す要部断面図である。
【図6】図1に示すバックアイアンの変形例を示す要部
斜視図である。
【図7】図1の下向内方伸張部を示す要部斜視図であ
る。
【図8】本発明に係る第2実施形態のモータを示す要部
断面図である。
【図9】本発明に係る第3実施形態のモータを示す要部
断面図である。
【図10】本発明に係る第4実施形態のモータを示す要
部断面図である。
【図11】従来のモータを示す断面図である。
【符号の説明】
25:モータ 27:軸受保持部 30:段部 31:傾斜壁面 32:係止面 34:貫通孔 40:ロータ 41:回転軸 42:軸受 43:バックアイアン 44:駆動用マグネット 45:切欠き 47、47a、47b、47c:空隙 50:ステータ 51:ステータコア 52:上側絶縁部材 53:下側絶縁部材 54:コイル 55:立上げ部 56:内側伸張部 57:上向外方伸張部 58:上係合爪 59:突起部 60:下向内方伸張部 61:下向外方伸張部 62:内向係合爪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松岡 正高 鳥取県日野郡溝口町荘字清水田55 日本電 産エレクトロニクス株式会社鳥取技術開発 センター内 (72)発明者 田中 直人 鳥取県日野郡溝口町荘字清水田55 日本電 産エレクトロニクス株式会社鳥取技術開発 センター内 Fターム(参考) 5H605 AA08 BB05 BB10 BB14 BB19 CC02 CC03 CC05 EB06 GG04 GG05 5H621 BB07 GA01 GA04 JK01

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円板状平面部と円筒部とを有するカップ
    形状のロータであって、該平面部の中心位置に回転軸を
    備え、該円筒部の内壁面に駆動用マグネットを備え、該
    駆動用マグネットの端部より該平面部側に環状の空隙を
    形成しているロータと、 該回転軸を嵌合保持してロータを回転自在に支持する滑
    り軸受と、 該滑り軸受を保持する軸受保持部材と、 該駆動用マグネットに対向するように該軸受保持部材に
    固定されるステータコアと、該ステータコアを被覆する
    絶縁部材と、該ステータコアに該絶縁部材を介して巻回
    されるコイルとからなるステータと、を有し、 該絶縁部材は、弾性を有する材料からなり該ステータコ
    ア端面の外周部から該ロータの平面部側に伸びかつ先端
    に半径方向外方に突出する係合爪を備える伸張部を有
    し、該係合爪が該空隙内に位置しており、該ロータが軸
    線方向に移動するとき該空隙を構成する壁面に該係合爪
    が係合することにより該ロータが軸線方向に抜け出るの
    を防止することを特徴とするモータ。
  2. 【請求項2】 該ロータの円筒部と該駆動用マグネット
    との間に磁性材からなる円筒状のバックアイアンが介在
    され、該バックアイアンが円筒部と水平部とからなる断
    面視逆L字状であり、該空隙が該駆動用マグネットの端
    面側に位置する該水平部と該ロータの平面部との間に形
    成されている請求項1に記載のモータ。
  3. 【請求項3】 該空隙が該ロータにおける平面部と円筒
    部とが連結される角部に該円筒部の一部を環状に窪ませ
    ることにより形成されている請求項1に記載のモータ。
  4. 【請求項4】 該ロータの円筒部と該駆動用マグネット
    との間に磁性材からなる円筒状のバックアイアンが介在
    され、該バックアイアンが円筒部と水平部とからなる断
    面視逆L字状であり、該空隙が該水平部と該駆動用マグ
    ネットの端面との間に形成されている請求項1に記載の
    モータ。
  5. 【請求項5】 該空隙を形成する該駆動用マグネット側
    の壁面に、該伸張部の係合爪が係合しない切欠きが形成
    されている請求項1〜4に記載のモータ。
  6. 【請求項6】 該切欠きを規定する周縁を立ち上げてこ
    の先端を水平に延出し該切欠きを覆う立上片を有する請
    求項5に記載のモータ。
  7. 【請求項7】 該モータが停止して該駆動用マグネット
    と該ステータとが磁気吸引して決まる停止状態におい
    て、該切欠きと該係合爪とが軸線上に一致しないように
    設定されている請求項5又は6に記載のモータ。
  8. 【請求項8】 円板状平面部と円筒部とを有するカップ
    状のロータであって、該平面部の中心位置に回転軸を備
    え、該円筒部の内壁面に円筒状の駆動用マグネットを備
    え、該回転軸の該平面部側に半径方向外方に突出する環
    状部を備え、該平面部と該環状部との間に環状の空隙を
    形成しているロータと、 該回転軸を嵌合保持して該ロータを回転自在に支持する
    滑り軸受と、 該滑り軸受を保持する軸受保持部材と、 該駆動用マグネットに対向するように該軸受保持部材に
    固定されるステータコアと、該ステータコアを被覆する
    絶縁部材と、該ステータコアに該絶縁部材を介して巻回
    されるコイルとからなるステータと、を有し、 該絶縁部材は弾性を有する材料からなり該ステータコア
    端面の内周部から該ロータの平面部側に伸びかつ半径方
    向内方に係合爪を備える伸張部を有し、該係合部爪が該
    空隙内に位置しており、該ロータが軸線方向に移動する
    とき該空隙を構成する壁面に該係合爪が係合することに
    より該ロータが抜け出るのを防止することを特徴とする
    モータ。
  9. 【請求項9】 該空隙を形成する該環状部に、該伸張部
    の係合爪が係合しない切欠きが形成されている請求項8
    に記載のモータ。
  10. 【請求項10】 該切欠きを規定する周縁を立ち上げて
    この先端を水平に延出し該切欠きを覆う立上片を有する
    請求項9に記載のモータ。
  11. 【請求項11】 該モータが停止して該駆動用マグネッ
    トと該ステータとが磁気吸引して決まる停止状態におい
    て、該切欠きと該係合爪とが軸線上に一致しないように
    設定されている請求項9又は10に記載のモータ。
  12. 【請求項12】 回転軸を介して駆動用マグネットを備
    えたロータを回転自在に支持する軸受と、 該軸受を収容する有底の円筒部と、該円筒部の下部外壁
    面から中間部外壁面にかけて形成された大径部と、該中
    間部外壁面から上部外壁面にかけて該大径部より外径が
    小さい小径部と、該大径部から該円筒部の底部の裏側に
    通じる貫通孔と、該貫通孔の端部に形成された係止面と
    からなる軸受保持部材と、 該駆動用マグネットに対向するように該軸受保持部材に
    固定されるステータコアと、該ステータコを被覆する絶
    縁部材と、該ステータコアに該絶縁部材の上から巻回す
    るコイルとからなるステータと、を有し、 該絶縁部材は、弾性を有する材料からなり、該ステータ
    コア端面の内周部から垂下し先端に半径方向外方に突出
    する係合爪を備える伸張部を有し、 該ステータが、該大径部と小径部との境界に形成される
    段部に載置されると共に、該係合爪が該係止面に係合し
    て該軸受保持部材に固定されていることを特徴とするモ
    ータ。
  13. 【請求項13】 該大径部には、該係止爪を該係止面に
    案内する傾斜壁面が設けられている請求項12に記載の
    モータ。
  14. 【請求項14】 該軸受保持部材は、軸線方向に組み合
    わせてなる一対の金型によって射出成形されている請求
    項12又は13に記載のモータ。
  15. 【請求項15】 回転軸を介して駆動用マグネットを備
    えたロータを回転自在に支持する軸受と、 該軸受を保持する軸受保持部材と、 該駆動用マグネットに対向するように該軸受保持部材に
    固定されるステータコアと、該ステータコアを被覆する
    絶縁部材と、該ステータコアに該絶縁部材を介して巻回
    するコイルとからなるステータと、を有し、 該絶縁部材は、弾性を有する材料からなり該ステータコ
    ア端面の内周部に該軸受保持部材及び該軸受の端部を覆
    う伸張部を有していることを特徴とするモータ。
  16. 【請求項16】 該軸受が含油性の滑り軸受であって、
    該伸張部の下面に該滑り軸受の上端面に当接する突起部
    を有している請求項15に記載のモータ。
  17. 【請求項17】 上下方向の軸心線を有する円筒部と該
    円筒部の上端部を閉塞するように設けられた円板状平面
    部を有するカップ形状のロータであって、該平面部の中
    心位置に回転軸を備え、該円筒部の内壁面に駆動用マグ
    ネットを備え、該駆動用マグネットの端部より該平面部
    側に環状の空隙を形成しているロータと、 該回転軸を嵌合保持してロータを回転自在に支持する滑
    り軸受と、 該滑り軸受を収容する有底の円筒部と、該円筒部の下部
    外壁面から中間部外壁面にかけて形成された大径部と、
    該中間部外壁面から上部外壁面にかけて該大径部より外
    径が小さい小径部と、該大径部から該円筒部の底部の裏
    側に通じる貫通孔と、該貫通孔を規定する壁面に形成さ
    れた係止面とからなる軸受保持部材と、 該駆動用マグネットに対向するように該軸受保持部材に
    固定されるステータコアと、該ステータコアを被覆する
    絶縁部材と、該ステータコアに該絶縁部材を介して巻回
    されるコイルとからなるステータと、を有し、 該絶縁部材は、弾性を有する材料からなり該ステータコ
    ア上面の外周部から該ロータの平面部側に伸びかつ先端
    に半径方向外方に突出する上係合爪を備える上向伸張部
    を有し、該上係合爪が該空隙内に位置しており、該ロー
    タが軸線方向に移動するとき該空隙を構成する壁面に該
    上係合爪が係合することにより該ロータが抜け出るのを
    防止し、該ステータコア上面の内周部に該軸受保持部材
    及び該滑り軸受の上端部を覆う内側伸張部を有し、該ス
    テータコア下面の内周部から垂下し先端に該貫通孔の開
    口より小径となる下係合爪を備える下向内方伸張部を有
    し、該ステータが、該大径部と小径部との境界に形成さ
    れる段部に載置され該下係合爪が該係止面を係合して該
    軸受保持部材に固定されていることを特徴とするモー
    タ。
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