JP2002194641A - 制電性伸縮布帛 - Google Patents

制電性伸縮布帛

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JP2002194641A
JP2002194641A JP2000390222A JP2000390222A JP2002194641A JP 2002194641 A JP2002194641 A JP 2002194641A JP 2000390222 A JP2000390222 A JP 2000390222A JP 2000390222 A JP2000390222 A JP 2000390222A JP 2002194641 A JP2002194641 A JP 2002194641A
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fibers
antistatic
stretchable
conductive
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JP2000390222A
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Hirokuni Inoue
裕邦 井上
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Du Pont Toray Co Ltd
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Du Pont Toray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】人体の運動に追随する優れたストレッチ性を具
備し、かつ、はり、こしのあるしわが出にくい優れた風
合を有し、摩擦作用によって発生した静電気が速やかに
除電されるためほこりの付着を防止できる制電性伸縮布
帛を得ること。 【解決手段】タンパク繊維もしくは公定水分率が3%以
下である非伸縮性合成繊維と、伸縮性繊維および導電性
繊維を含有し、かつ、導電性繊維がタテ方向およびヨコ
方向の少なくともいずれかの方向に間欠配列されてなる
ことを特徴とする制電性伸縮布帛。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制電性伸縮布帛に
関する。
【0002】さらに詳細には、人体の運動に追随する優
れたストレッチ性を具備し、かつ、はり、こしのあるし
わが出にくい優れた風合を有し、摩擦作用によって発生
した静電気が速やかに除電されるためほこりの付着を防
止できる制電性伸縮布帛に関する。
【0003】
【従来の技術】近年、衣料品市場においては、人体の運
動に追従する伸縮(ストレッチ)布帛が開発され、様々
な素材との組み合わせで用いられている。
【0004】特に、スーツ等のアウター用途として、羊
毛(ウール)、ポリエステル、アクリルのような素材と
ポリウレタン繊維等のストレッチ性を備えた素材が混用
された伸縮布帛が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、羊毛
(ウール)、ポリエステル繊維、アクリル繊維のような
静電気を発生しやすい素材とポリウレタン繊維等が混用
された従来の伸縮布帛は、人体の運動による伸縮によっ
て素材同士が構造的に擦れ合い、静電気が発生し、特に
濃色の布帛においては、ほこりの吸着で製品の品位を損
なう問題があった。
【0006】本発明の目的は、伸縮性に優れ、静電気の
帯電によるほこり等の付着を防止できる、優れた風合を
有するアウター用途に好適な制電性伸縮布帛を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の制電制伸縮布帛
は前記課題を解決するため以下の解決手段を有する。
【0008】すなわち、タンパク繊維もしくは公定水分
率が3%以下である非伸縮性合成繊維と、伸縮性繊維お
よび導電性繊維を含有し、かつ、導電性繊維がタテ方向
およびヨコ方向の少なくともいずれかの方向に間欠配列
されてなることを特徴とする制電性伸縮布帛である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明はタンパク繊維もしくは公
定水分率が3%以下である非伸縮性合成繊維と、さらに
伸縮性繊維および導電性繊維を含有するものである。
【0010】本発明で使用されるタンパク繊維は、羊
毛、カシミヤ、モヘア、アルパカ、ラクダ毛等の獣毛繊
維、絹(家蚕、野蚕)等の絹繊維、羽毛等の羽毛繊維が
好ましい。
【0011】タンパク繊維は、フィラメント糸として使
用されるのも好ましく、また、紡績糸もしくはタンパク
繊維以外の繊維との混紡糸として使用されることも好ま
しい。
【0012】本発明において、特に羊毛が好ましく使用
される。羊毛は梳毛紡績若しくは紡毛紡績によって得ら
れる梳毛糸若しくは紡毛糸として使用されるのが好まし
い。
【0013】また、本発明においては、上記タンパク繊
維の替わりに、もしくは上記タンパク繊維に加えて、公
定水分率が3%以下である非伸縮性合成繊維を用いるこ
とができる。ここで使用する公定水分率が3%以下であ
る非伸縮性合成繊維は、ポリアクリルニトリルPAN繊
維、アクリル系繊維(PAN−塩化ビニル共重合体繊
維)等のアクリル繊維、PET(ポリエチレンテレフタ
レート)繊維等のポリエステル繊維等が好ましい。
【0014】かかる公定水分率が3%以下である非伸縮
性合成繊維は、フィラメント糸もしくはその加工糸であ
ってもよく、また、紡績糸もしくは公定水分率が3%以
下である非伸縮性合成繊維以外の繊維との混紡糸でもよ
い。
【0015】本発明で使用される伸縮性繊維は、仮撚加
工、強撚加工を施した加工糸、異収縮性の原料を組み合
わせた潜在捲縮糸および弾性繊維等が好ましい。
【0016】なお、弾性繊維とは、ゴム状弾性を有する
繊維のことをいい、本発明においては、例えば、ポリウ
レタン繊維等が好ましく用いられる。
【0017】本発明で使用されるポリウレタン繊維とし
ては、ポリマージオールと有機ジイソシアネートを主体
とするイソシアネートと多官能活性水素化合物を反応さ
せて得られるポリウレタン重合体を紡糸して得られたも
のが好ましい。本発明で用いるポリマージオールとして
は、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレン。プ
ロピレンエーテルグリコールのようなポリエーテルグリ
コール類、エチレングリコール、1,6−ヘキサンジオ
ール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコー
ルなどのグリコール類の少なくとも一種とアジピン酸、
スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、β−メチルア
ジピン酸、イソフタル酸などのジカルボン酸の少なくと
も一種を反応させて得られるポリエステルグリコール
類、ポリカプロラクトングリコール、ポリヘキサメチレ
ンジカーボネートグリコールのようなポリマージオール
の一種または二種以上の混合物または共重合物が例示で
きる。
【0018】また、本発明で用いる有機ジイソシアネー
トとしては、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,4−
フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4
−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4´−ジシク
ロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソ
シアネートのような有機ジイソシアネートの一種または
二種以上の混合物が例示できる。さらにトリイソシアネ
ートを少量併用してもよい。
【0019】本発明で用いる多官能活性水素化合物とし
ては、エチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、キシリレンジアミン、
4,4´−ジフェニルメタンジアミン、ヒドラジン、
1,4−ジアミノピペラジン、エチレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
水などの一種またはこれらの二種以上の混合物が例示で
きる。所望により、これら前記化合物に、モノアミン、
モノアルコールのような停止剤を少量併用してもよい。
また、2,6−ジテトラブチルパラクレゾール、亜リン
酸エステルなどの酸化防止剤、ヒドロキシベンゾフェノ
ン系またはヒドオキシベンゾチアゾールなどの光または
紫外線吸収剤、1,1−ジアルキル置換セミカルバジ
ド、ジチオカルバミン酸塩などのガス黄変、劣化防止
剤、および酸化チタン、酸化亜鉛などの白色顔料を適宜
使用してもよい。
【0020】本発明においては、前記ポリウレタン重合
体をポリウレタン溶液とする。ポリウレタン重合体を溶
解するために用いる溶媒は、ポリウレタン重合体に対し
て不活性なものであれば何を用いてもよいが、ポリウレ
タン重合体の溶解性が高いN,N−ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ビ
ニルピロリドンなどを用いることが好ましい。ポリウレ
タン溶液の濃度は特に限定されるものではないが、通
常、25重量%以上80重量%以下の範囲が好ましい。
より好ましくは35重量%以上55重量%以下の範囲で
ある。25重量%に満たないと溶媒蒸発に必要な熱量が
多くなるため紡糸が困難となる傾向がある。一方、80
重量%を越えると溶液の安定性が悪化し、その結果、紡
糸性が悪化し、溶液の安定性を向上させるためポリマー
の重合度を下げると糸質が低下する傾向がある。本発明
においては、かかるポリウレタン重合体を乾式、湿式、
または溶融紡糸することによってポリウレタン繊維を得
ることができる。
【0021】本発明で使用されるポリウレタン繊維の繊
度は、用途により適宜選択できるが、通常5〜100デ
シテックスの範囲が適当であり、さらに好ましくは10
〜80デシテックスである。
【0022】本発明においては、伸縮性繊維は、そのま
ま裸糸として用いてもよいし、また、他の綿、麻等の天
然繊維、ナイロン等のポリアミド繊維、ポリエステル繊
維、アクリル繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維
等の合成繊維等によって被覆されたり、合撚されて使用
されることも好ましい。
【0023】本発明で使用される導電性繊維は、メッキ
や真空蒸着法によって金属を被覆した金属被覆有機繊
維、カーボンブラック等の導電性微粒子が分散された樹
脂を被覆した導電性樹脂被覆有機繊維、複合紡糸技術に
より導電性微粒子分散重合体がブレンドもしくは複合紡
糸された複合繊維、低融点金属が複合紡糸された複合繊
維等が好ましい。
【0024】本発明においては、特に耐久性、帯電防止
性、風合等の観点から、特開昭53−147865号公
報に記載されているようなポリエステル、ポリアミド等
の繊維形成性重合体中にカーボンブラック等の有機導電
性物質を含有する実質的に導電性の線状重合体が繊維内
に分散された有機繊維が好ましい。
【0025】本発明においては、導電性繊維は、そのま
ま裸糸として用いてもよいし、また、他の綿、麻等の天
然繊維、ナイロン等のポリアミド繊維、ポリエステル繊
維、アクリル繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維
等の合成繊維等によって被覆されていてもよい。
【0026】さらに、本発明においては、前記したタン
パク繊維、公定水分率が3%以下である非伸縮性合成繊
維、伸縮性繊維および導電性繊維以外の他の繊維も好ま
しく併用される。かかる他の繊維として、例えば、綿、
麻類等の天然繊維、ビスコースレーヨン、キュプラ等の
再生セルロース繊維、ポリアミド繊維、ポリビニルアル
コール繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン
繊維、ポリプロピレン繊維等の合成繊維が好ましく使用
される。
【0027】本発明において布帛が、織物であることも
好ましく、また編物等であることも好ましい。
【0028】織物の場合、弾性繊維等の伸縮性繊維をタ
ンパク繊維もしくは公定水分率が3%以下である非伸縮
性合成繊維で被覆した加工糸がたて糸、よこ糸の一部ま
たは全部に使用されることも好ましく、また、たて糸ま
たはよこ糸の一部または全部に伸縮性繊維を含有する糸
が使用され、他にタンパク繊維もしくは公定水分率が3
%以下である非伸縮性合成繊維を含有する糸が使用され
ることも好ましい。
【0029】さらに、他の繊維が交織されることも好ま
しい。
【0030】織物の組織は、平織、斜文織、朱子織等の
三原組織、変化平織、変化斜文織、変化朱子織等の変化
組織、蜂の巣織、模紗織、梨地織等の特別組織、たて二
重織、よこ二重織等の片二重組織、風通織、袋織、二重
ビロード等の二重織組織、ベルト織等の多層組織、たて
ビロード、タオル、シール、ベロア等のたてパイル織、
別珍、よこビロード、ベルベット、コール天等のよこパ
イル織、絽、紗、紋紗等のからみ組織等が好ましい。
【0031】製織は有杼織機(フライシャットル織機
等)または無杼織機(レピア織機、グリッパー織機、ウ
ォータージェット織機、エアージェット織機等)等によ
って行われるのが好ましい。
【0032】編物の場合、前記した弾性繊維等の伸縮性
繊維をタンパク繊維もしくは公定水分率が3%以下であ
る非伸縮性合成繊維で被覆した加工糸が使用されること
も好ましく、また、伸縮性繊維およびタンパク繊維もし
くは公定水分率が3%以下である非伸縮性合成繊維を含
有する糸が使用されることも好ましい。
【0033】さらに、他の繊維が交編されることも好ま
しく行われる。
【0034】編物の種類は、よこ編物であってもよく、
また、たて編物等であってもよい。
【0035】編物の組織は、よこ編は、平編、ゴム編、
両面編、パール編、タック編、浮き編、片畦編、レース
編、添毛等が好ましく、たて編は、シングルデンビー
編、シングルアトラス編、ダブルコード編、ハーフトリ
コット編、裏毛編、ジャカード編等が好ましい。
【0036】製編は、丸編機、横編機、コットン式編機
のような平型編機、トリコット編機、ラッシェル編機、
ミラニーズ編機等によって行われるのが好ましい。
【0037】特に寸法安定化の効果の観点からは、布帛
が織物であるのが好ましい。
【0038】さらに、本発明においては、製編織後にヒ
ートセットが実施されるのも好ましい。
【0039】ヒートセットの条件は、180℃以下、9
秒以下であるのが好ましく、160℃以下、90秒以下
であるのがより好ましい。
【0040】獣毛繊維等を含有する布帛は弾力に富んだ
風合いと良い光沢を付与するために煮絨または縮絨が施
されるのが好ましく、ヒートセット後に実施されるのが
好ましい。煮絨とは、熱湯の中で、布帛を表面から加圧
しながらロールに巻き込んで形を整える加工法をいい、
主に梳毛糸が使用されたものを対象とし、縮絨は、石鹸
液を浸した布帛を狭い箱状のといの中に連続的に押し込
んで収縮させ、布帛に厚みを持たせる加工法をいい、主
に紡毛糸が使用されたものを対象とする。
【0041】本発明において染色は、煮絨または縮絨が
施された後に実施されるのが好ましい。
【0042】染色は、準備工程(精練等)、染色工程
(カラーマッチング等)、仕上工程(ヒートセット等)
を経て実施されるのが好ましく、製編織の前に実施する
先染め(わた染め、糸染め)、製編織後に実施する後染
め(ロープ染色、拡布染色、パッドスチーム染色、サー
モゾル染色)、捺染、製品染め等のいずれでもよい。
【0043】染色は市販の液流染色機、ウインス染色
機、ジッガー染色機、パドル染色機、チーズ染色機、か
せ染色機等を用い、市販の直接染料、建染染料、アゾイ
ック染料、硫化染料、反応性染料、酸性染料、カチオン
染料、分散染料等により実施されるのが好ましい。
【0044】本発明においては、さらに染色工程を経た
後、布帛の安定性を向上させる観点から仕上げヒートセ
ットを行うことも好ましい。仕上げヒートセットの条件
は、180℃以下、90秒以下であるのが好ましく、1
60℃以下、90秒以下であるのがより好ましい。
【0045】さらに、仕上げヒートセット後にデカタイ
ジングを行うことも好ましい。
【0046】デカタイジングとは、布帛をシリンダなど
に巻きあげた状態で蒸熱し、急冷することによって風合
い、形態安定性などを改善することをいう。
【0047】本発明においては、導電性繊維がタテ方向
およびヨコ方向の少なくともいずれかの方向に間欠配列
されてなるものである。導電性繊維がタテ方向およびヨ
コ方向の少なくともいずれかの方向に間欠配列されてな
いと、静電気が帯電し、ほこりが付着して外観品位が劣
ったものとなる問題がある。
【0048】本発明においては、導電性繊維を間欠配列
する手段として、市販のミシン等を用いて、導電性繊維
を布帛に縫い込む方法や、布帛の品位を優先して、予め
布帛に交織、交編する方法が好ましく採用される。
【0049】導電性繊維を混用する方向は、布帛のタテ
方向もしくはヨコ方向のどちらか一方向またはタテ方向
およびヨコ方向の両方向のいずれであってもよい。
【0050】例えば、織物の場合、撚糸やカバリング等
の方法により導電性繊維を組み合わせ相手糸と混用した
後、布帛上で等間隔に配列されるように整経で配列させ
たり、織機上で緯糸の打ち込みを行うことが好ましい。
【0051】また、編物の場合、給糸する一部の糸を導
電性繊維を組み合わせた糸として編成するのが好まし
い。
【0052】本発明においては、伸縮性を阻害せずに、
帯電防止効果を得る観点から伸縮性糸の長手方向と直交
する方向に導電性繊維の長手方向を一致させるのが好ま
しい。
【0053】さらに、導電性繊維の配列される間隔は、
2cm以下が好ましく、1cm以下がより好ましい。そ
して、配列は等間隔であるのが好ましい。
【0054】外観状は、布帛面に対し、等間隔に平行し
ま状に導電性繊維が導入されるのが好ましい。
【0055】本発明においては、導電性繊維が含有され
る割合は重量比で3%以下とされるのが好ましい。
【0056】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて説明する。
【0057】なお、本発明における各特性の測定方法に
ついて説明する。 [アッシュテスト(ホコリ吸着テスト)] (1)20℃、30%RHの環境下、直径約18cmの
円形試験片(3枚)、約30cm×約30cmの綿摩擦
布(カナキン3号、3枚)、約1.5gのタバコ灰を放
置した。 (2)直径約15cmの木製円形刺繍枠に試験片の表を
外側にして取り付けた。 (3)綿摩擦布を4つ折り16枚重ねにし、試験片の表
面を約500g前後の押圧で円を描くように均一に15
回摩擦した。 (4)摩擦終了後、直ちに試験片の表面を、約10cm
×約10cmの面積に約1.5gの灰を均一に分散させ
た深さ1cmの容器の底から1cmの距離まで近づけ5
秒間静止させた。 (5)試験片表面に灰が付着した程度を5段階(5級:
ホコリの付着がほとんどないもの、4級:ホコリの付着
が少々あるもの、3級:ホコリの付着がかなりあるも
の、2級:ホコリの付着が多いもの、1級:ホコリの付
着が著しく多いもの)に等級区分し、3枚の平均値で評
価した。 [摩擦帯電圧、半減期]JIS L 1094法(織物
及び編物の帯電性試験方法)に準じて測定した(N数は
3で測定した。)。
【0058】[実施例1、比較例1]実施例1として、
東レ・デュポン(株)製ポリウレタン弾性糸(登録商標
“ライクラ”、タイプ178C、20デシテックス)1
本とウール2/60を2本を用い、リング式ツイスター
でドラフト率2.5、撚り数650T/m、S撚り、ス
チームセット80℃(30分間)の条件で合撚し、ウー
ル複合弾性糸を得た。
【0059】経糸にはウール2/60の双糸を用い、横
糸には1本のウール複合弾性糸と1本のウール2/60
の双糸を交互に用い、シャットル織機を用い、織機働き
巾186cm、組織平織、長さ30m、経糸本数340
4本、横打込み密度49本/in、生機巾173cmの
条件で製織した。
【0060】得られた生機を160℃(平均滞留時間1
分)でヒートセットを行った後、洗絨機を用い、60℃
で洗絨を行い、煮絨機を用い、80℃で煮絨を行い、1
20℃(1分間)で乾燥し、液流染色機を用い、98℃
(60分間)で染色した。
【0061】染色後、120℃(1分間)で乾燥し、1
60℃(平均滞留時間1分)で仕上げヒートセットした
後、連続工程スチーミングによってデカタイジングを施
した。
【0062】得られた布帛に市販のミシンを用い、経糸
の長手方向に沿って、導電性繊維である東レ(株)製ナ
イロン“ルアナ”(83デシテックス)を隣接する導電
性繊維の間隔が1cmとなるように縫い込んだ。
【0063】一方、比較例1として、東レ・デュポン
(株)製ポリウレタン弾性糸(登録商標“ライクラ”、
タイプ178C、20デシテックス)1本とウール2/
60を2本を用い、リング式ツイスターでドラフト率
2.5、撚り数650T/m、S撚り、スチームセット
80℃(30分間)の条件で合撚し、ウール複合弾性糸
を得た。
【0064】経糸にはウール2/60の双糸を用い、横
糸には1本のウール複合弾性糸と1本のウール2/60
の双糸を交互に用い、シャットル織機を用い、織機働き
巾186cm、組織平織、長さ30m、経糸本数340
4本、横打込み密度49本/in、生機巾172の条件
で製織した。
【0065】得られた生機を160℃(平均滞留時間1
分)でヒートセットを行った後、洗絨機を用い、60℃
で洗絨を行い、煮絨機を用い、80℃で煮絨を行い、1
20℃(1分間)で乾燥し、液流染色機を用い、98℃
(60分間)で染色した。
【0066】染色後、120℃(1分間)で乾燥し、1
60℃(平均滞留時間1分)で仕上げヒートセットした
後、連続工程スチーミングによってデカタイジングを施
した。
【0067】実施例1で得られた布帛は、比較例1で得
られたものに比較して、優れた帯電防止効果を有し、風
合いの優れたものであった。
【0068】結果を表1に示す。
【0069】
【表1】
【0070】[実施例2]隣接する導電性繊維の間隔を
2cmとする以外は、実施例1と同一の条件で布帛を得
た。
【0071】実施例2で得られた布帛は、比較例1で得
られたものに比較して、優れた帯電防止効果を有し、風
合いの優れたものであった。
【0072】結果を併せて表1に示す。
【0073】[比較例2]横糸には1本のウール2/6
0の双糸を使用する以外は、比較例1と同一の糸使い、
仕上げ加工を施した布帛を得た。
【0074】得られた布帛は、帯電防止効果がなく、伸
縮性にも劣ったものであった。
【0075】結果を併せて表1に示す。
【0076】
【発明の効果】本発明により、人体の運動に追随する優
れたストレッチ性を具備し、かつ、はり、こしのあるし
わが出にくい優れた風合を有し、摩擦作用によって発生
した静電気が速やかに除電されるためほこりの付着を防
止できる制電性伸縮布帛を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D04B 21/00 D04B 21/00 B 21/18 21/18

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タンパク繊維もしくは公定水分率が3%以
    下である非伸縮性合成繊維と、伸縮性繊維および導電性
    繊維を含有し、かつ、導電性繊維がタテ方向およびヨコ
    方向の少なくともいずれかの方向に間欠配列されてなる
    ことを特徴とする制電性伸縮布帛。
  2. 【請求項2】タンパク繊維が獣毛繊維であることを特徴
    とする請求項1に記載の制電性伸縮布帛。
  3. 【請求項3】タンパク繊維が羊毛であることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の制電性伸縮布帛。
  4. 【請求項4】伸縮性繊維がポリウレタン繊維であること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の制電
    性伸縮布帛。
  5. 【請求項5】導電性繊維の間欠分散の間隔が2cm以下
    であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に
    記載の制電性伸縮布帛。
  6. 【請求項6】公定水分率が3%以下である非伸縮性合成
    繊維がアクリル繊維であることを特徴とする請求項1、
    4、または5のいずれか1項に記載の制電性伸縮布帛。
  7. 【請求項7】導電性繊維がカーボンブラックを含有する
    ものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1
    項に記載の制電性伸縮布帛。
  8. 【請求項8】導電性繊維の配列方向が伸縮性繊維の配列
    方向と直交することを特徴とする請求項1〜7のいずれ
    か1項に記載の制電性伸縮布帛。
  9. 【請求項9】導電性繊維の混率が重量比で3%以下であ
    ることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載
    の制電性伸縮布帛。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005344245A (ja) * 2004-06-03 2005-12-15 Unitica Fibers Ltd 制電性経編物及びそれを用いてなるクリーンルーム用作業着
JP2007504370A (ja) * 2003-09-01 2007-03-01 ヒョスン・コーポレーション 弾性率、耐アルカリ性および耐熱性が高い弾性繊維を製造する方法
WO2018094633A1 (zh) * 2016-11-22 2018-05-31 南通市通州区鼎顶制帽厂 一种抗静电混纺型针织面料

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