JP2002180832A - 流体式ファン・カップリング装置 - Google Patents

流体式ファン・カップリング装置

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JP2002180832A
JP2002180832A JP2000373766A JP2000373766A JP2002180832A JP 2002180832 A JP2002180832 A JP 2002180832A JP 2000373766 A JP2000373766 A JP 2000373766A JP 2000373766 A JP2000373766 A JP 2000373766A JP 2002180832 A JP2002180832 A JP 2002180832A
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Japan
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housing
oil
coupling device
cooling
fins
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JP2000373766A
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English (en)
Inventor
Kazuyoshi Takigawa
一儀 滝川
Hiroshi Inoue
洋 井上
Masahito Yamada
雅人 山田
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Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd
Original Assignee
Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 外部への放熱を良好にし発熱による油温上昇
を抑制し、油の粘性低下のをなくし、外部周囲の温度変
化に追従して適正な制御機能を発揮できる温度感応型流
体式ファン・カップリング装置を提供する。 【解決手段】 軸受で支承し、外面に冷却フィンを設け
たカバー3とケースとからなるハウジングの内部を、仕
切板で油溜り室と駆動ディスクを内装するトルク伝達室
とに区劃し、回転時の油の集溜する駆動ディスクの外周
壁部に対向するハウジングの内周壁面の一部にダムと、
これに連なりトルク伝達室より油溜り室に通ずる排出路
を形成し、仕切板の供給調整孔を閉鎖する弁を内部に備
え、ハウジングの一側面にハウジングの中心側より外側
端部に向けポンプのインペラーと同様の曲線を描くよう
所望間隔で突設した複数の放熱フィンで5a構成した冷
却フィン15を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般に自動車にお
ける機関冷却用のファン回転を制御して、絶えず外部温
度に応じた冷却送風量を機関に供給する流体式ファン・
カップリング装置の改善に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のファン・カップリング装
置には温度感応型、トルクリミットタイプ、外部制御タ
イプがあり、温度感応型としては例えば、外面に冷却フ
ィンを突設されたカバーとケースとからなるハウジング
の内部を、油の供給調整孔を有する仕切板により油溜り
室と駆動ディスクを内装するトルク伝達室とに区劃し、
回転時の油の集溜する駆動ディスクの外周壁部に対向す
るハウジングの内周壁面の一部にダムと、これに連なっ
てトルク伝達室側より油溜り室に通ずる循環排出路を形
成すると共に、外部周囲の温度が設定値を超えると前記
仕切板の供給調整孔を開放し、設定値以下では前記仕切
板の供給調整孔を閉鎖する弁部材を内部に備え、駆動デ
ィスクと前記ケースおよびカバーとの外方付近の対向壁
面に設けたトルク伝達間隙部での油の有効接触面積を増
減させて、回転軸体側から被駆動側のハウジング側への
トルク伝達を制御するものがある。またトルクリミット
タイプは、基本構造は前記温度感応型ファン・カップリ
ング装置と同様であるが、このタイプは外部周囲の温度
に応じて前記仕切板の供給調整孔を開閉する弁部材を有
しないタイプのファン・カップリング装置である。一
方、外部制御タイプは前記仕切板の供給調整孔を開閉す
る弁部材を磁性材製とし、外部に設けた電磁石にて前記
磁性を有する弁部材を制御する方式であり、その構造と
しては例えば、外面に冷却フィンを突設されたカバーと
ケースとからなるハウジングの内部を、油の供給調整孔
を有する仕切板により油溜り室と駆動ディスクを内装す
るトルク伝達室とに区劃し、回転時の油の集溜する駆動
ディスクの外周壁部に対向するハウジングの内周壁面の
一部にダムと、これに連なってトルク伝達室側より油溜
り室に通ずる循環排出路を形成すると共に、油溜り室か
らトルク伝達室側へ通ずる流出調整路を形成し、内装し
た駆動ディスクとハウジングとの対向面のなすトルク伝
達間隙内での油の有効接触面積を増減させて、回転軸体
側から被駆動側のハウジング側へのトルク伝達を制御す
る仕組みとなすと共に、ハウジングの前面側または後面
側に一対の電磁石を設け、その一方の電磁石に対向して
前記流出調整路を開閉する磁性を有する弁部材を、また
他方の電磁石に対向して前記循環排出路を開閉する磁性
を有する副弁部材を設けたものがある。
【0003】上記した温度感応型、トルクリミットタイ
プ、外部制御タイプのファン・カップリング装置におけ
る前記冷却フィンの構造は、図7および図8に示すよう
にカバー3もしくはケース2の中心部から外周部に向け
て放射直線状に設けられた平板35a、35bからな
り、カバー3もしくはケース2から外方へ突設されてな
るものであった。
【0004】しかしながら、このような従来の駆動ディ
スクによるファン・カップリング装置は、回転作動時に
あってハウジングの内周部と駆動ディスクの外周部によ
り形成されるトルク伝達間隙部からの油の流出を前記駆
動ディスクの回転に伴う遠心力によって行わしめること
となるため、該トルク伝達間隙部での油は常に剪断を受
けてこれにより発熱し、この熱がカバーもしくはケース
に伝熱するが、カバーもしくはケースの中心部付近から
外周部に向けて直線状に設けられた平板状の冷却フィン
による従来の冷却フィンではエッジ(縁部)が少なく、
該冷却フィンの間を冷却風がただ放射状に流れるという
単純な流れであるためエッジ効果(境界層の剥離作用)
が乏しく境界層がほとんど剥離されないため放熱性が悪
く、外部への放熱が不十分となることと相俟って油温が
上昇して粘性が低下し、したがって外部周囲の温度変化
に追従した適正な制御機能に狂いを生ぜしめると共に、
油の劣化やベアリングの劣化が生じて寿命が短くなる可
能性があり信頼性に乏しいという問題を有していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点に鑑みて提案されたものであって、冷却フィンのエッ
ジを多数設けてエッジ効果を増大させ外部への放熱を良
好に行なわしめて発熱による油の温度上昇を極力抑制
し、油の劣化や粘性低下、ベアリングの劣化の憂いをな
くし、したがって長時間にわたり外部周囲の温度変化に
追従して、適正な制御機能を発揮すると共に信頼性が高
くかつ高寿命の流体式ファン・カップリング装置を提供
することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、先端に駆動ディスクを固着した回転軸
体上に、軸受を介して支承され、かつ外面に冷却フィン
を突設されたカバーとケースとからなるハウジングの内
部を、油の供給調整孔を有する仕切板により油溜り室と
前記駆動ディスクを内装するトルク伝達室とに区劃し、
回転時の油の集溜する駆動ディスクの外周壁部に対向す
るハウジングの内周壁面の一部にダムと、これに連なっ
てトルク伝達室側より油溜り室に通ずる循環排出路を形
成してなる流体式ファン・カップリング装置において、
前記ハウジングの少なくとも一側面に当該ハウジングの
中心側より外側端部に向けてポンプのインペラーと同様
の曲線を描くように所望の間隔を隔てて突設した複数の
短寸の放熱フィンで構成して多数のエッジを有した冷却
フィンを有する流体式ファン・カップリング装置を要旨
とするものである。また、前記冷却フィンを構成する短
寸の放熱フィンは、断面形状が円、楕円形、長円形、翼
の断面形状、楔形、矩形、円弧形のいずれかの形状を選
択することができる。さらに、前記冷却フィンを構成す
る短寸の放熱フィンは、ポンプのインペラーと同様の曲
線を描くように交互に位相をずらして配列することもで
きる。
【0007】本発明において、ハウジングに設ける冷却
フィンを当該ハウジングの中心側より外側端部に向けて
ポンプのインペラーと同様の曲線を描くように所望の間
隔を隔てて断続的に突設した複数の短寸の放熱フィンで
構成したのは、冷却フィンを設けたハウジングの回転運
動に伴い、外部冷却風が放射状ではなくポンプのインペ
ラーと同様の曲線に沿うように円弧状に流れ、この円弧
状の流れと断続的に設けた冷却フィンの各エッジ部との
衝突により境界層を剥離させて(エッジ効果)、両者間
の熱伝達度を高め、結果的に前記冷却フィンの放熱効果
を向上させ、ハウジング内部に充填されたトルク伝達用
油の温度上昇をいっそう抑制するためである。なお短寸
の放熱フィンの長さは特に限定するものではないが、該
冷却フィンの平均厚さの少なくとも1〜10倍程度であ
る。また、該放熱フィンの長さと間隔はそれぞれ2〜2
0mm、3〜10mm程度である。
【0008】本発明によれば、エッジを有する短寸の放
熱フィンで構成されたフィン列がハウジングの中心付近
より外側端部に向けてポンプのインペラーと同様の曲線
を描くように間隔を置いて配列された冷却フィンのエッ
ジ作用により、ハウジング内部に充填されたトルク伝達
用油の温度上昇をいっそう抑制できるので、該油の劣化
や粘性低下、ベアリングの劣化の憂いをなくし、長時間
にわたり外部周囲の温度変化に追従して、適正な制御機
能を発揮すると共に長寿命でかつ信頼性の高い流体式フ
ァン・カップリング装置を提供することができるのであ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る流体式ファン
・カップリング装置の一実施例を示す縦断面図、図2は
同上のファン・カップリング装置におけるカバー側の冷
却フィンを一部省略して示す正面図、図3は同上の冷却
フィンの断面形状を例示したもので、(a)は円形の放
熱フィンで構成した冷却フィンの一部を示す正面図、
(b)は楕円形の放熱フィンで構成した冷却フィンの一
部を示す正面図、(c)は長円形の放熱フィンで構成し
た冷却フィンの一部を示す正面図、(d)は翼の断面形
状の放熱フィンで構成した冷却フィンの一部を示す正面
図、(e)は楔形もしくは水滴形の放熱フィンで構成し
た冷却フィンの一部を示す正面図、(f)は長方形状の
放熱フィンで構成した冷却フィンの一部を示す正面図、
(g)は正方形状の放熱フィンで構成した冷却フィンの
一部を示す正面図、(h)は円弧状の放熱フィンで構成
した冷却フィンの一部を示す正面図、図4(a)(b)
(c)は同上の冷却フィンの他の実施例を示す一部平面
図、図5は本発明に係る流体式ファン・カップリング装
置の他の実施例を示す一部縦断面図、図6は本発明に係
る流体式ファン・カップリング装置の別の実施例を示す
一部縦断面図である。
【0010】図1に示す流体式ファン・カップリング装
置は温度感応型であって、1は先端に駆動ディスクを固
着した回転軸体であり、該軸体上に軸受Bを介してケー
ス2と外周に冷却ファン(図示せず)を取付けたカバー
3とからなるハウジングを支承してなるものである。5
はハウジングの内部を油溜り室6と前記駆動ディスク7
を内装するトルク伝達室4とに区劃した仕切板であり、
該仕切板上には油溜り室6よりトルク伝達室4への油の
供給調整孔5′が設けられている。さらに、前記駆動デ
ィスク7はトルク伝達室4内にあって、その外方附近で
ハウジングの対向壁面とにトルク伝達のための微少間隙
を保持してなるものである。8は供給調整孔5′を開閉
する弁部材であり、油溜り室6側の仕切板5に、その一
端を鋲着し、他端を該供給調整孔部に対向するよう位置
して設けてあり、前記カバー3の前面に固定した支持金
具11にその両端を係支した板状バイメタルからなる感
温体10による外部周囲の温度変化に伴う変形に連動す
るように連桿9を介して内部に備えてある。12は回転
時の油の集溜する駆動ディスク7の外周壁部と対向する
ハウジングの内周壁面の一部に設けたダムであって、回
転方向の該ダムの手前に近傍してトルク伝達室4側より
油溜り室6側への循環排出路13を形成して、ポンピン
グ機能を有するものである。15はハウジングを構成す
るケース2およびカバー3にポンプのインペラーと同様
の曲線を描くように間隔を置いて突設されたエッジを有
する多数の短寸放熱フィン15aからなる冷却フィンで
あって、主としてアルミニウム合金等をダイカストや鋳
造等の適宜方法により成形して構成されるものである。
【0011】図1に示す温度感応型流体式ファン・カッ
プリング装置における冷却フィン15は、図2に示すご
とく前記のハウジングを構成するケース2およびカバー
3に、短寸の放熱フィン15aを該ハウジングの中心付
近より外側端部に向けてポンプのインペラーと同様の曲
線を描くように間隔を置いて断続的に配列した構成とな
している。ここで、各放熱フィン15aの厚さt、高さ
h、長さw及び間隔lは、それぞれt=2mm、h=中
央側で10mm、外周側で20mm、w=10mm、l
=4mm程度である。
【0012】上記構造の冷却フィン15を有する温度感
応型流体式ファン・カップリング装置の場合は、ハウジ
ングの全面にわたってポンプのインペラーと同様の曲線
を描くように間隔を置いて断続的に突設されたエッジを
有する多数の短寸放熱フィン15aの作用により、当該
冷却フィン15を設けたハウジングの回転に伴い、外部
冷却風に円弧状の流れを発生させ、この円弧状の流れと
断続した多数の冷却フィン15の各エッジ部との衝突に
より外部冷却風への熱伝達効率を向上させ、結果として
冷却フィン15よりの放熱効果を高め、ハウジング内部
に充填されたトルク伝達用油の温度上昇を防止して、油
の劣化や粘性低下、ベアリングの劣化の憂いをなくし、
長時間にわたり外部周囲の温度変化に追従して、適正な
制御機能を発揮する等、種々の優れた特性を得ることが
できるのである。なお感知方式の種別は問わない。
【0013】つぎに、本発明に係る前記冷却フィン15
の各種形状を図3に基づいて説明する。(a)は断面形
状が円形の放熱フィン15a−1をポンプのインペラー
と同様の曲線を描くように間隔を置いて突設して構成し
た冷却フィンであり、放熱フィン15a−1の直径は2
〜8mm程度である。(b)は断面形状が楕円形の短尺
の放熱フィン15a−2をポンプのインペラーと同様の
曲線を描くように間隔を置いて突設して構成した冷却フ
ィンである。(c)は平面形状が長円形の短尺の放熱フ
ィン15a−3をポンプのインペラーと同様の曲線を描
くように間隔を置いて突設して構成した冷却フィンであ
る。(d)は平面形状が翼の断面形状を有する短尺の放
熱フィン15a−4をポンプのインペラーと同様の曲線
を描くように間隔を置いて突設して構成した冷却フィン
であり、この場合は前縁側を回転中心に向けて突設す
る。(e)は平面形状が水滴形もしくは楔形の短尺の放
熱フィン15a−5をポンプのインペラーと同様の曲線
を描くように間隔を置いて突設して構成した冷却フィン
であり、この場合は、幅の広い方を内側に向けて突設す
る。(f)は平面形状が長方形状の短尺の放熱フィン1
5a−6をポンプのインペラーと同様の曲線を描くよう
に間隔を置いて突設して構成した冷却フィンであり、
(g)は平面形状が正方形状の短尺の放熱フィン15a
−7をポンプのインペラーと同様の曲線を描くように間
隔を置いて突設して構成した冷却フィンである。(h)
は平面形状が円弧状の短尺の放熱フィン15a−8をポ
ンプのインペラーと同様の曲線を描くように間隔を置い
て突設して構成した冷却フィンである。
【0014】上記図3(a)〜(h)に示す冷却フィン
は、いずれも当該冷却フィン15を設けたハウジングの
回転に伴い、外部冷却風に円弧状流れを発生させ、この
円弧状流れと断続したエッジを有する各種多数の断面形
状の放熱フィンとを衝突させて流れを変化させることに
より冷却フィン15から外部冷却風への熱伝達効率を向
上させ、結果として冷却フィン15よりの放熱効果を高
めるという作用効果が得られる。なおこれらの放熱フィ
ンは適当に組合わせて用いてもよい。
【0015】また、図4に示す冷却フィンは、放熱フィ
ンを交互に位相をずらして配列した構成を例示したもの
で、(a)は前記図3(c)に示す平面形状が長円形の
短尺の放熱フィン15a−3をある幅にわたって交互に
位相をずらしかつ次第に位相差を小さくして配列した例
であり、(b)は前記図3(g)に示す平面形状が正方
形状の短尺の放熱フィン15a−7を回転中心側よりあ
る幅にわたって交互に位相をずらしかつ次第に位相差を
小さくして配列した例であり、(c)は前記(b)とは
逆に、放熱フィン15a−7を回転中心側より交互に位
相をずらしかつ次第に位相差を大きくして配列した例で
あり、このいわゆる千鳥状配置の冷却フィンの場合は、
当該冷却フィン15の回転に伴い、各冷却フィン毎に発
生する層状の円弧状流れと断続した各種多数の断面形状
の放熱フィンのエッジ部とを衝突させて流れを変化させ
ると共に、位相が変化することによる冷却風の乱れがさ
らに加わることにより冷却フィン15から外部冷却風へ
の熱伝達効率をよりいっそう向上させることが可能とな
り、放熱効果をさらに高めることが可能となる。
【0016】図5に示す流体式ファン・カップリング装
置は、トルクリミットタイプであって、基本構造は前記
温度感応型ファン・カップリング装置と同様であるが、
このタイプは外部周囲の温度に応じて前記仕切板の供給
調整孔を開閉する弁部材を有しないタイプのファン・カ
ップリング装置である。その構造は、駆動ディスク27
を固着した回転軸体21上に軸受Bを介してケース22
と外周に冷却ファン(図示せず)を取付けたカバー23
とからなるハウジングが支承され、ハウジングの内部は
仕切板25にて油溜り室26と前記駆動ディスク27を
内装するトルク伝達室24とに区劃され、仕切板25に
は油溜り室26よりトルク伝達室24への油の供給孔2
5′が設けられている。さらに、前記駆動ディスク27
はトルク伝達室24内にあって、その外方附近でハウジ
ングの対向壁面とにトルク伝達のための微少間隙を保持
している。32は回転時の油の集溜する駆動ディスク2
7の外周壁部と対向するハウジングの内周壁面の一部に
設けたダムであって、回転方向の該ダムの手前に近傍し
てトルク伝達室24側より油溜り室26側への循環排出
路33を形成して、ポンピング機能を有するものであ
る。35は前記のものと同様、ハウジングを構成するケ
ース22およびカバー23に突設されたエッジを有する
多数の短寸放熱フィン35aからなる冷却フィンであっ
て、主としてアルミニウム合金等をダイカストや鋳造等
の適宜方法により成形して構成されるものである。
【0017】上記トルクリミットタイプの流体式ファン
・カップリング装置の場合も、冷却フィン35を設けた
ハウジングの回転に伴い、外部冷却風に円弧状の流れを
発生させ、この円弧状の流れと断続したエッジを有する
多数の冷却フィン35との断続的な衝突により外部冷却
風への熱伝達効率を向上させ、結果として冷却フィン3
5よりの放熱効果を高め、ハウジング内部に充填された
トルク伝達用油の温度上昇を防止して、油の劣化や粘性
低下、ベアリングの劣化の憂いをなくし、長時間にわた
り外部周囲の温度変化に追従して、適正な制御機能を発
揮するなど、種々の優れた特性を得ることができるので
ある。なお、仕切板5、ダム12、循環排出路13を省
いてさらに簡略化した構造のトルクリミットタイプのカ
ップリングにも適用できることはいうまでもない。
【0018】図6に示す流体式ファン・カップリング装
置は、外部制御タイプであって、その構造は前記温度感
応型ファン・カップリング装置と同様であるが、このタ
イプは油溜り室と駆動ディスクを内装するトルク伝達室
とに区劃する仕切板の供給調整孔を開閉する弁部材を磁
性材製とし、外部に設けた電磁石にて前記磁性を有する
弁部材を制御する方式であり、その構造は駆動ディスク
47を固着した回転軸体41上に軸受Bを介してケース
42と外周に冷却ファン(図示せず)を取付けたカバー
43とからなるハウジングが支承され、ハウジングの内
部は仕切板45にて油溜り室46と前記駆動ディスク4
7を内装するトルク伝達室44とに区劃され、仕切板4
5には油溜り室46よりトルク伝達室44への油の供給
調整孔45′が設けられている。また、前記駆動ディス
ク47はトルク伝達室44内にあって、その外方附近で
ハウジングの対向壁面とにトルク伝達のための微少間隙
を保持している。52は回転時の油の集溜する駆動ディ
スク47の外周壁部と対向するハウジングの内周壁面の
一部に設けたダムであって、回転方向の該ダムの手前に
近傍してトルク伝達室44側より油溜り室46側への循
環排出路53を形成して、ポンピング機能を有するもの
である。また、油溜り室46側の仕切板45には弁部材
48がその一端を取着し、他端を供給調整孔45′部に
位置せしめ、さらにその中間部には磁性体片49を取付
け、ハウジングの前面側の前記磁性体片49と対向する
位置に設けた同心円形リング状の電磁石50aへの励磁
電流の有無に追従して前記供給調整孔45′を開閉する
ようになっている。さらに、前記循環排出路53の出口
(油溜り室側の開口部)に磁性体よりなる副弁部材56
としてのスライド弁を取付け、これに対向してハウジン
グの前面側に設けたリング状の電磁石50bの作用によ
り循環排出路53の出口を開閉するようになっている。
なお、一対のリング状の電磁石50a、50bの中央部
はハウジングの外部中央に設けた支軸51に対し、軸受
Bを介して取付けられ、他方は車体等の一部に固定され
る。55は前記のものと同様、ハウジングを構成するケ
ース42およびカバー43に突設されたエッジを有する
多数の短寸放熱フィン55aからなる冷却フィンであっ
て、主としてアルミニウム合金等をダイカストや鋳造等
の適宜方法により成形して構成されるものである。
【0019】上記外部制御タイプの流体式ファン・カッ
プリング装置の場合も、冷却フィン55を設けたハウジ
ングの回転に伴い、外部冷却風に円弧状の流れを発生さ
せ、この円弧状の流れと断続したエッジを有する多数の
冷却フィン55との衝突により外部冷却風への熱伝達効
率を向上させ、結果として冷却フィン55よりの放熱効
果を高め、ハウジング内部に充填されたトルク伝達用油
の温度上昇を防止して油の劣化や粘性低下、ベアリング
の劣化の憂いをなくし、長時間にわたり外部周囲の温度
変化に追従して、適正な制御機能を発揮するなど、種々
の優れた特性を得ることができるのである。この外部制
御タイプの場合、制御方式は問わない。
【0020】なお、冷却フィン15、35、55はケー
ス2、22、42とカバー3、23、43の両方に設け
た例を図示したが、本発明ではハウジングのいずれか一
側面、すなわちケースあるいはカバーのいずれかに突設
させることが肝要であって、両者に突設させれば放熱効
果はいっそう向上する。
【0021】
【発明の効果】以上述べた通り本発明によれば、エッジ
を有する短寸の放熱フィンで構成されたフィン列がハウ
ジングの中心付近より外側端部に向けてポンプのインペ
ラーと同様の曲線を描くように間隔を置いて配列された
冷却フィンの回転に伴い、ハウジングの全面にわたり流
れかつ冷却フィンの表面部に接して流動する外部冷却風
に円弧状流れを発生させ、この円弧状流れと断続した各
種多数の断面形状の放熱フィンのエッジ部と外部冷却風
とを断続的に衝突させるエッジ効果により、冷却フィン
より外部冷却風への熱伝達効率を向上させ、結果として
冷却フィンよりの放熱量を増大させることができるの
で、ハウジング内部に充填されたトルク伝達用油の劣化
や粘性低下の憂いをなくし、さらにベアリングの劣化が
防止される結果、長時間にわたり外部周囲の温度変化に
追従して適正な制御機能を発揮することができ、ファン
・カップリング装置の長寿命化と信頼性向上がはかられ
ると共に、放熱性の向上によりファン・カップリング装
置の小形、軽量化がはかられコストダウンも可能になる
という、多くの優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る温度感応型流体式ファン・カップ
リング装置の一実施例を示す縦断面図である。
【図2】同上のファン・カップリング装置におけるカバ
ー側の冷却フィンを示す正面図である。
【図3】同上の冷却フィンの断面形状を例示したもの
で、(a)は円形の放熱フィンで構成した冷却フィンの
一部を示す正面図、(b)は楕円形の放熱フィンで構成
した冷却フィンの一部を示す正面図、(c)は長円形の
放熱フィンで構成した冷却フィンの一部を示す正面図、
(d)は翼の断面形状の放熱フィンで構成した冷却フィ
ンの一部を示す正面図、(e)は水滴形の放熱フィンで
構成した冷却フィンの一部を示す正面図、(f)は長方
形状の放熱フィンで構成した冷却フィンの一部を示す正
面図、(g)は正方形状の放熱フィンで構成した冷却フ
ィンの一部を示す正面図、(h)は円弧状の放熱フィン
で構成した冷却フィンの一部を示す正面図である。
【図4】同上の冷却フィンの他の実施例を示す一部正面
図であり、(a)は図3(c)に示す断面形状が長円形
の短尺の放熱フィンを交互に位相をずらして配列した冷
却フィン、(b)は図3(g)に示す断面形状が正方形
状の短尺の放熱フィンを交互に位相をずらして配列した
冷却フィン、(c)は同じく図3(g)に示す断面形状
が正方形状の短尺の放熱フィンを(b)とは逆に交互に
位相をずらして配列した冷却フィンをそれぞれ示す。
【図5】本発明に係る流体式ファン・カップリング装置
の他の実施例を示す一部縦断面図である。
【図6】本発明に係る流体式ファン・カップリング装置
の別の実施例を示す一部縦断面図である。
【図7】従来例の冷却フィンを拡大して示す部分斜視図
である。
【図8】他の従来例の冷却フィンを拡大して示す部分斜
視図である。
【符号の説明】
1、21、41 回転軸体 2、22、42 ケース 3、23、43 カバー 4、24、44 トルク伝達室 5、25、45 仕切板 6、26、46 油溜り室 7、27、47 駆動ディスク 8、48 弁部材 9 連桿 10 感温体 12、32、52 ダム 13、33、53 循環排出路 15、35、55 冷却フィン 15a、35a、55a 短寸放熱フィン 15a−1 断面形状が円形の放熱フィン 15a−2 断面形状が楕円形の放熱フィン 15a−3 断面形状が長円形の放熱フィン 15a−4 断面形状が翼の断面形状の放熱フィン 15a−5 断面形状が楔形の放熱フィン 15a−6 断面形状が長方形状の放熱フィン 15a−7 断面形状が正方形状の放熱フィン 15a−8 断面形状が円弧状の放熱フィン 50a、50b 電磁石 B 軸受
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年12月21日(2000.12.
21)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端に駆動ディスクを固着した回転軸体
    上に、軸受を介して支承され、かつ外面に冷却フィンを
    突設されたカバーとケースとからなるハウジングの内部
    を、油の供給調整孔を有する仕切板により油溜り室と前
    記駆動ディスクを内装するトルク伝達室とに区劃し、回
    転時の油の集溜する駆動ディスクの外周壁部に対向する
    ハウジングの内周壁面の一部にダムと、これに連なって
    トルク伝達室側より油溜り室に通ずる循環排出路を形成
    してなる流体式ファン・カップリング装置において、前
    記冷却フィンは、前記ハウジングの少なくとも一側面に
    当該ハウジングの中心側より外側端部に向けてポンプの
    インペラーと同様の曲線を描くように所望の間隔を隔て
    て突設した複数の短寸の放熱フィンで構成されているこ
    とを特徴とする流体式ファン・カップリング装置。
  2. 【請求項2】 前記冷却フィンを構成する短寸の放熱フ
    ィンは、断面形状が円、楕円形、長円形、翼の断面形
    状、楔形、矩形、円弧状のいずれかの形状を有すること
    を特徴とする請求項1記載の流体式ファン・カップリン
    グ装置。
  3. 【請求項3】 前記冷却フィンを構成する短寸の放熱フ
    ィンは、ポンプのインペラーと同様の曲線を描くように
    交互に位相をずらして配列されていることを特徴とする
    請求項1または請求項2記載の流体式ファン・カップリ
    ング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10578170B2 (en) 2015-10-05 2020-03-03 Horton, Inc. Live center viscous clutch

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JPH1047388A (ja) * 1996-07-31 1998-02-17 Usui Internatl Ind Co Ltd 温度感応型流体式ファン・カップリング装置

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