JP2791576B2 - 温度感応型流体式ファン・カップリング装置 - Google Patents

温度感応型流体式ファン・カップリング装置

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JP2791576B2
JP2791576B2 JP1126243A JP12624389A JP2791576B2 JP 2791576 B2 JP2791576 B2 JP 2791576B2 JP 1126243 A JP1126243 A JP 1126243A JP 12624389 A JP12624389 A JP 12624389A JP 2791576 B2 JP2791576 B2 JP 2791576B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D35/00Fluid clutches in which the clutching is predominantly obtained by fluid adhesion
    • F16D35/02Fluid clutches in which the clutching is predominantly obtained by fluid adhesion with rotary working chambers and rotary reservoirs, e.g. in one coupling part
    • F16D35/021Fluid clutches in which the clutching is predominantly obtained by fluid adhesion with rotary working chambers and rotary reservoirs, e.g. in one coupling part actuated by valves
    • F16D35/022Fluid clutches in which the clutching is predominantly obtained by fluid adhesion with rotary working chambers and rotary reservoirs, e.g. in one coupling part actuated by valves the valve being actuated by a bimetallic strip

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、一般に自動車における機関冷却用のファン
回転を制御して、絶えず走行状態に応じた冷却風量を機
関に供給する温度感応型流体式ファン・カップリング装
置の構造の改良に関するものである。
[従来の技術] 従来、この種のファン・カップリング装置としては、
本発明の要部に対比する回転軸体上に固定される円盤状
の駆動ディスクの外周縁附近と密封器匣側との対向壁面
を、平滑な表面状態によって形成されていたに過ぎなか
った。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、このような従来の構成によるファン・
カップリング装置としては、前記平滑な対向壁面の表面
状態により、回転時にあってトルク伝達間隙部からの油
の流出を回転に伴う遠心力によってのみ行わしめること
となるため、該間隙部での油の流れを緩慢となして剪断
による発熱を長時間受けて油の温度上昇が発生し、また
内部で油の循環流通に迅速性を欠くと共に、外部への不
十分な放熱によって油に粘性変化(低下)をきたし、外
部周囲の温度変化に追従した適正な制御機能に狂いを生
ぜしめ、且つダム附近での油の圧力変動に伴い油が循環
流通路へ円滑に流入しないためによると思われる所謂ハ
ンチングを生ぜしめる問題を有し、また高温作動状態に
あって仕切板の流出調整孔を開放している弁部材の状態
での該調整孔側を油溜り室の油面下に没して機関が停止
した場合に、その停車の間に該油溜り室内の油による流
出調整孔からの自然流出によってトルク伝達室側の間隙
部に流入した油が、その後の機関の再始動時に、該間隙
部での回転に伴う遠心力による前記緩慢な流出により被
駆動側にある時間に亘って“ツレ廻り”を生ぜしめる等
の問題を有するものであった。
本発明は従来技術の有する前記問題に鑑みてなされた
もので、回転作動時にあって該回転時に油自体の遠心力
のみならず、フィン或いは凹溝壁によるガイド作用及び
ポンピング作用によってトルク伝達間隙部からダム側へ
の送油を促進せしめてダム機能を活発となし、トルク伝
達のための剪断に伴う受熱による油の温度上昇を極力抑
制し、内部での全体の油の迅速な循環流通により、外部
への放熱を良好に行わしめて油の粘性変化(低下)を軽
減し、且つハンチングの発生を防止して長時間に亘り外
部周囲の温度変化に追従して一層適正な制御機能を発揮
することができるファン・カップリング装置を提案する
ことを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記目的を達成するため、先端に駆動ディ
スクを固着した回転軸体上に軸受を介して支承され、且
つ外周に冷却ファンを取付けたカバーとケースとからな
る密封器匣の内部を、油の流出調整孔を有する仕切板に
より油溜り室と前記駆動ディスクを内装するトルク伝達
室とに区劃し、回転時の油の集溜する駆動ディスクの外
周壁部に対向する密封器匣側の内周壁面の一部にダム
と、これに連ってトルク伝達室側より油溜り室側に通ず
る循環流通路を形成すると共に、外部周囲の温度が設定
値を越えると前記仕切板の流出調整孔を開放し、設定値
以下では閉鎖する弁部材を前記カバーの前面に設けた感
温体の温度変化に伴う変形に連動するように内部に備
え、駆動ディスクと前記ケース及びカバーとの外方附近
の対向壁面に設けたトルク伝達間隙部での油の有効接触
面積を増減させて、回転軸体側から被駆動側の密封器匣
側へのトルク伝達を制御するようにして成るファン・カ
ップリング装置において、前記密封器匣側の駆動ディス
クの外周縁附近との対向壁面の少なくともダム側に、径
方向への放射状からなる多数のフィン或いは凹溝壁を有
して構成した温度感応型流体式ファン・カップリング装
置を要旨とするものであり、更に前記フィン或いは凹溝
壁を密封器匣のなすその位置での径方向に対して回転方
向に傾斜する角度をもって放射状に形成したり、また前
記フィン或いは凹溝壁をラビリンス機構を有する駆動デ
ィスクの該ラビリンス機構部とは反対側の密封器匣に形
成したり、また更に前記ダムより径方向の外方の密封器
匣にトルク伝達室に通ずる環状のアイドル油溜り室を形
成したりするものである。
[作用] 本発明はこのような構成によるため、前記密封器匣側
に設けた多数のフィン或いは凹溝壁の構造により、回転
作動時にあって該回転時の油への遠心力のみならず、前
記フィン或いは凹溝壁によるガイド作用及びポンピング
作用によりトルク伝達間隙部からダム側への送油を促進
し、特にダム部に集溜する油の圧力を確実に高めてダム
機能を効率よく行わしめてハンチングを防止すると共
に、該間隙部での流れを活発となして制御機能を安定化
させ、トルク伝達間隙部の油の通過時間を短縮し、これ
によりトルク伝達のための剪断を受けて受熱する時間を
短くして油の温度上昇を極力抑制し、内部での全体の油
の循環流通を迅速且つ円滑となし、外部への放熱を良好
に行わしめて油の粘性変化(低下)に伴うファン回転数
の減少による機関への冷却能力の低下する問題をなく
し、長時間に亘り外部周囲の温度変化に追従して一層適
正な制御機能を発揮することができることとなる。
また、所望に応じてダムより径方向の外方に位置して
密封器匣の内周壁面部にトルク伝達室に通ずる環状のア
イドル油溜り室を併備することにより、前記油の循環流
通の迅速性並びに回転に伴って生ずる油への遠心力と多
数のフィン或いは凹溝壁でのガイド作用及びポンピング
作用とによって、トルク伝達室内の油をアイドル油溜り
室に向って直ちに放出せしめ、被駆動側のツレ廻りを機
関始動後の極めて短時間にとどめて極力抑制することが
できる。更にフィン或いは凹溝壁をトルク伝達間隙がラ
ビリンス機構からなるものにも適用して前記した機能を
発揮することもできる。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明すれば、
第1図は本発明の温度感応型流体式ファン・カップリン
グ装置の縦断面図、第1図Aは第1図実施例の要部拡大
断面図、第2図は他の実施例を示す第1図相当図、第2
図Aは第2図実施例の要部拡大断面図、第3図は更に他
の実施例に係る本発明の要部の一部の切欠きによる拡大
断面図であり、第4図は第3図A−A線の断面図であっ
て、(1)は先端に駆動ディスク(7)を固着した回転
軸体であり、該軸体上に軸受(B)を介して外周に冷却
ファン(F)を取付けたカバー(3)とケース(2)と
からなる密封器匣を支承してなるものである。(5)は
密封器匣の内部を油溜り室(6)と前記駆動ディスク
(7)を内装するトルク伝達室(4)とに区劃した仕切
板であり、該仕切板上には油溜り室(6)よりトルク伝
達室(4)への油の流出調整孔(5′)を設けてある。
そして前記駆動ディスク(7)はトルク伝達室(4)内
にあってその外方附近で仕切板(5)を含む密封器匣の
対向壁面とにトルク伝達のための微少間隙を保持してな
るものである。(8)は流出調整孔(5′)を開閉する
弁部材であり、油溜り室(6)側の仕切板(5)の表面
にその一端を鋲着し、他端を該流出調整孔部に位置して
設けてあり、前記カバー(3)の前面に固定した支持金
具(11)にその両端を係支した板状バイメタルからなる
感温体(10)による外部周囲の温度変化に伴う変形に連
動するように連桿(9)を介して内部に備えてある。
(12)は回転時の油の集溜する駆動ディスク(7)の外
周壁部に対向する密封器匣側の内周壁面の一部に設けた
ダムであって、回転方向の該ダムの手前に近傍してなる
流入口(13′)に連るトルク伝達室(4)側より油溜り
室(6)側への循環流通路(13)を形成してポンピング
機能を有するものである。尚(5″)は仕切板(5)の
中央部に設けた貫孔であって、後述するアイドル油溜り
室を具備する実施例においては停止時のみ油溜り室
(6)とトルク伝達室(4)とを流通する手段として働
くものである。
(14)は所望に応じて前記密封器匣側にあってダム
(12)より径方向の外方に位置してその内周壁面部に設
けたトルク伝達室(4)に通ずる環状のアイドル油溜り
室(第2図)であって、停止時にトルク伝達室(4)と
アイドル油溜り室(14)とに既に集溜する油量と略等し
い容量をもって形成されるものである。(16)は、第1
図Aに詳細に図示されている通り、前記密封器匣側の駆
動ディスク(7)の外周縁附近との対向壁面の少なくと
も一方側に好ましくは密封器匣のなすその位置での径方
向に対して回転方向に傾斜する角度(α)をもって(第
4図参照)設けられ、更に好ましくは回転方向において
受け面を形成するよう弯曲面を有するものである。また
第2図及び第2図Aにおける(16′)は凹溝壁であって
前記フィン(16)と同じ位置に刻設されるものであり、
アイドル油溜り室(14)内まで延長して形成されてい
る。尚前記駆動ディスク(7)の外周附近と密封器匣の
対向壁面とをラビリンス機構(第3図)となしてトルク
伝達室(4)を形成したものにあっては、油の流れが悪
く、油温の上昇や機関再始動時のツレ廻りがあり、これ
を防止するため少くともその機構部の反対側の密封器匣
にフィン(16)或いは凹溝壁(16′)を設けて構成する
と好ましい。(15)は密封器匣の外側に突設した冷却フ
ィンである。
[発明の効果] 以上説明したように本発明による温度感応型流体式フ
ァン・カップリング装置は、前記密封器匣側の駆動ディ
スク(7)の外周縁附近との対向壁面に設けた多数のフ
ィン(16)或いは凹溝壁(16′)の構造により、回転時
にあって該回転によるガイドベーンとしてのガイド作用
及び遠心力のみならず該フィン或いは該凹溝壁によるポ
ンピング作用とにより、トルク伝達間隙部からダム(1
2)側への送油を促進し、特にダム部に集溜する油の圧
力を確実に高めてダム機能を効率よく行わしめてハンチ
ングの発生を防止することとなり、該間隙部での流れを
活発となして制御機能を安定化させると共に、トルク伝
達間隙の油の通過時間を短縮して剪断を受けて受熱する
時間を短くし、これによって油の温度上昇を極力抑制す
ることができ、内部での全体の油の迅速且つ円滑な循環
流通により外部への放熱を良好に行わしめて油の粘性変
化(低下)に伴う機関への冷却性能の低下の憂いをなく
し、長時間の運転に亘って外部周囲の温度変化に追従し
て一層適正な制御機能を発揮することができ、また所望
に応じて前記アイドル油溜り室(14)の併備と、油溜り
室(6)からアイドル油溜り室(14)へフィン(16)或
いは凹溝壁(16′)を設けたことにより前記油の循環流
通の迅速性とによって、被駆動側へのツレ廻りをより効
果的に軽減することとなり、前記ラビリンス機構による
トルク伝達のものにあっても適用することができる等、
極めて有用な温度感応型流体式ファン・カップリング装
置である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る温度感応型流体式ファ
ン・カップリング装置の縦断面図、第1図Aは第1図実
施例の要部拡大断面図、第2図は他の実施例を示す第1
図相当図、第2図Aは第2図実施例の要部拡大断面図、
第3図は更に他の実施例に係る本発明の要部の一部の切
欠きによる拡大断面図、第4図は第3図A−A線の断面
図である。 (7)……駆動ディスク、(16)……フィン、(16′)
……凹溝壁

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端に駆動ディスクを固着した回転軸体上
    に軸受を介して支承され、且つ外周に冷却ファンを取付
    けたカバーとケースとからなる密封器匣の内部を、油の
    流出調整孔を有する仕切板により油溜り室と前記駆動デ
    ィスクを内装するトルク伝達室とに区劃し、回転時の油
    の集溜する駆動ディスクの外周壁部に対向する密封器匣
    側の内周壁面の一部にダムと、これに連ってトルク伝達
    室側より油溜り室側に通ずる循環流通路を形成すると共
    に、外部周囲の温度が設定値を越えると前記仕切板の流
    出調整孔を開放し、設定値以下では閉鎖する弁部材を前
    記カバーの前面に設けた感温体の温度変化に伴う変形に
    連動するように内部に備え、駆動ディスクと前記ケース
    及びカバーとの外方附近の対向壁面に設けたトルク伝達
    間隙部での油の有効接触面積を増減させて、回転軸体側
    から被駆動側の密封器匣へのトルク伝達を制御するよう
    にして成るファン・カップリング装置において、前記密
    封器匣側の駆動ディスク(7)の外周縁附近との対向壁
    面の少なくとも一方側に、該密封器匣のなす径方向への
    放射状からなる多数のフィン(16)或いは凹溝壁(1
    6′)を有して構成したことを特徴とする温度感応型流
    体式ファン・カップリング装置。
  2. 【請求項2】前記フィン(16)或いは凹溝壁(16′)
    を、密封器匣のなすその位置での径方向に対して回転方
    向に傾斜する角度(α)をもって放射状に形成したこと
    を特徴とする請求項1記載の温度感応型流体式ファン・
    カップリング装置。
  3. 【請求項3】前記フィン(16)或いは凹溝壁(16′)
    を、ラビリンス機構を有する駆動ディスク(7)の該ラ
    ビリンス機構部とは反対側の密封器匣に形成したことを
    特徴とする請求項1又は2記載の温度感応型流体式ファ
    ン・カップリング装置。
  4. 【請求項4】前記ダム(12)より径方向の外方の密封器
    匣に、トルク伝達室(4)に通ずる環状のアイドル油溜
    り室(14)を形成したことを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれか1項記載の温度感応型流体式ファン・カップ
    リング装置。
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JPH0660659B2 (ja) * 1987-02-09 1994-08-10 臼井国際産業株式会社 温度感応型流体式フアン・カツプリング装置

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