JP2002180569A - 鉄骨耐火被覆工法 - Google Patents
鉄骨耐火被覆工法Info
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- JP2002180569A JP2002180569A JP2000381438A JP2000381438A JP2002180569A JP 2002180569 A JP2002180569 A JP 2002180569A JP 2000381438 A JP2000381438 A JP 2000381438A JP 2000381438 A JP2000381438 A JP 2000381438A JP 2002180569 A JP2002180569 A JP 2002180569A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】火災加熱側から鉄骨柱への流入熱量を抑制して
鉄骨柱の温度上昇を抑えることにより鉄骨柱を被覆する
耐火石膏ボードを薄肉にしてコスト削減を図る。 【解決手段】鉄骨柱１０の外面を、スペーサ兼用の耐火
ボード取付け用鋼製下地材１１、１６を介して強化耐火
ボード１３で耐火被覆する鉄骨耐火被覆工法において、
鋼製下地材１１、１６に被覆用耐火ボード１３と同種の
耐火ボード１７、１８を柱側に裏打ちして遮熱性下地材
に形成し、該下地材を鉄骨柱１０の外面に周方向へ所定
の間隔をおいて取り付け、かつその下地材外面に耐火ボ
ード１３を取り付けることで、該ボードにより鉄骨柱１
０を耐火被覆する。
鉄骨柱の温度上昇を抑えることにより鉄骨柱を被覆する
耐火石膏ボードを薄肉にしてコスト削減を図る。 【解決手段】鉄骨柱１０の外面を、スペーサ兼用の耐火
ボード取付け用鋼製下地材１１、１６を介して強化耐火
ボード１３で耐火被覆する鉄骨耐火被覆工法において、
鋼製下地材１１、１６に被覆用耐火ボード１３と同種の
耐火ボード１７、１８を柱側に裏打ちして遮熱性下地材
に形成し、該下地材を鉄骨柱１０の外面に周方向へ所定
の間隔をおいて取り付け、かつその下地材外面に耐火ボ
ード１３を取り付けることで、該ボードにより鉄骨柱１
０を耐火被覆する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は鉄骨建築物の鉄骨柱
を耐火被覆する鉄骨耐火被覆工法に関する。
を耐火被覆する鉄骨耐火被覆工法に関する。
【０００２】
【従来の技術】鉄骨耐火被覆は鉄骨建築物を火災から守
る代表的な対策で、鉄骨部材に耐火被覆を施すことによ
り、火災時における鉄骨部材の温度上昇をある許容値以
内に制限して部材耐力低下や熱膨張の影響を抑える役割
を果たしている。鉄骨柱の耐火構造は、建築物の構造
別、部位別、階数別に耐火性能を備えていることが必要
とされている。
る代表的な対策で、鉄骨部材に耐火被覆を施すことによ
り、火災時における鉄骨部材の温度上昇をある許容値以
内に制限して部材耐力低下や熱膨張の影響を抑える役割
を果たしている。鉄骨柱の耐火構造は、建築物の構造
別、部位別、階数別に耐火性能を備えていることが必要
とされている。
【０００３】次に鉄骨建築物に用いられている従来の耐
火被覆工法について説明する。図６は吹付けロックウー
ル工法による耐火被覆構造を示すもので、鋼管柱１の外
面にロックウール等の練状耐火材２を吹き付けにより付
着させて乾燥させ、その外面に鋼製下地材３を介して石
膏ボードや繊維補強セメント板等４を取り付けることで
耐火被覆を行う。
火被覆工法について説明する。図６は吹付けロックウー
ル工法による耐火被覆構造を示すもので、鋼管柱１の外
面にロックウール等の練状耐火材２を吹き付けにより付
着させて乾燥させ、その外面に鋼製下地材３を介して石
膏ボードや繊維補強セメント板等４を取り付けることで
耐火被覆を行う。
【０００４】図７は珪酸カルシウム板張付け工法による
耐火被覆構造を示すもので、鋼管柱５の外面にスペーサ
５ａを介して珪酸カルシウム板６を取り付けることで耐
火被覆を行う。図８は強化石膏ボード張付け工法による
耐火被覆構造を示すもので、鋼管柱７の外面に鋼製下地
材８を介して強化石膏ボード９を取り付けることで耐火
被覆を行う。
耐火被覆構造を示すもので、鋼管柱５の外面にスペーサ
５ａを介して珪酸カルシウム板６を取り付けることで耐
火被覆を行う。図８は強化石膏ボード張付け工法による
耐火被覆構造を示すもので、鋼管柱７の外面に鋼製下地
材８を介して強化石膏ボード９を取り付けることで耐火
被覆を行う。
【０００５】また、特開平８−６８１２９、特開平８−
６８１３０に記載されているように、鋼管柱を直に被覆
する下張り被覆材と上張り被覆材との間に下張り被覆材
の全周を被覆するようにして鉄板材を配置した耐火被覆
構造が知られている。
６８１３０に記載されているように、鋼管柱を直に被覆
する下張り被覆材と上張り被覆材との間に下張り被覆材
の全周を被覆するようにして鉄板材を配置した耐火被覆
構造が知られている。
【０００６】さらに、特許第２６９１２８７号には、コ
ンクリート充填鋼管柱の外周に、山形鋼からなる複数の
鋼製下地材を、それぞれ柱方向に添えて、かつ、下地材
としての所要間隔にて並行させて、所定基準にて厚層に
介在させた接着材により貼着して付設するとともに、所
要各所で鋼製下地締付け材により結束して固定し、これ
らの鋼製下地材及び鋼製下地締付け材の外側に耐火ボー
ドを被着して、該耐火ボードを鋼製下地材にタッピンね
じで定着させ、コンクリート充填鋼管柱とその耐火ボー
ドとの間に鋼製下地材及び接着材を間隔材として形成さ
れる空間を設けた耐火構造が記載されている。
ンクリート充填鋼管柱の外周に、山形鋼からなる複数の
鋼製下地材を、それぞれ柱方向に添えて、かつ、下地材
としての所要間隔にて並行させて、所定基準にて厚層に
介在させた接着材により貼着して付設するとともに、所
要各所で鋼製下地締付け材により結束して固定し、これ
らの鋼製下地材及び鋼製下地締付け材の外側に耐火ボー
ドを被着して、該耐火ボードを鋼製下地材にタッピンね
じで定着させ、コンクリート充填鋼管柱とその耐火ボー
ドとの間に鋼製下地材及び接着材を間隔材として形成さ
れる空間を設けた耐火構造が記載されている。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】図６乃至図７に示す従
来工法の課題は後述する本発明との比較から明らかであ
るため、ここでは省略する。特開平８−６８１２９、特
開平８−６８１３０に記載の耐火被覆構造は、上張りお
よび下張りの２枚の被覆材で耐火性能を確保する構成で
あるためコスト高である。特許第２６９１２８７号に記
載の耐火構造は、鋼製下地材に遮熱性を向上させる対策
が施されていないため耐火性能において不十分である。
来工法の課題は後述する本発明との比較から明らかであ
るため、ここでは省略する。特開平８−６８１２９、特
開平８−６８１３０に記載の耐火被覆構造は、上張りお
よび下張りの２枚の被覆材で耐火性能を確保する構成で
あるためコスト高である。特許第２６９１２８７号に記
載の耐火構造は、鋼製下地材に遮熱性を向上させる対策
が施されていないため耐火性能において不十分である。
【０００８】本発明は、鋼製下地材に耐火ボードを裏打
ちすることにより、火災加熱側から鉄骨柱への流入熱量
を抑制して鉄骨柱の温度上昇を抑えることで、耐火被覆
用のボードを薄肉にしてコスト削減、工期の短縮化等を
図る。
ちすることにより、火災加熱側から鉄骨柱への流入熱量
を抑制して鉄骨柱の温度上昇を抑えることで、耐火被覆
用のボードを薄肉にしてコスト削減、工期の短縮化等を
図る。
【０００９】
【課題を解決するための手段】第１の手段として、鉄骨
柱１０の外面を、スペーサ兼用の耐火ボード取付け用鋼
製下地材１１、１６を介して耐火ボード１３で耐火被覆
する鉄骨耐火被覆工法において、上記鋼製下地材１１、
１６に耐火ボード１７、１８を柱側に裏打ちして遮熱性
下地材に形成し、該下地材を鉄骨柱１０の外面に周方向
へ所定の間隔をおいて取り付け、かつその下地材外面に
耐火ボード１３を取り付けることで、該ボードにより鉄
骨柱１０を耐火被覆する。
柱１０の外面を、スペーサ兼用の耐火ボード取付け用鋼
製下地材１１、１６を介して耐火ボード１３で耐火被覆
する鉄骨耐火被覆工法において、上記鋼製下地材１１、
１６に耐火ボード１７、１８を柱側に裏打ちして遮熱性
下地材に形成し、該下地材を鉄骨柱１０の外面に周方向
へ所定の間隔をおいて取り付け、かつその下地材外面に
耐火ボード１３を取り付けることで、該ボードにより鉄
骨柱１０を耐火被覆する。
【００１０】第２の手段として、第１の手段を有すると
共に、上記裏打ち用の耐火ボード１７、１８として耐火
被覆用の耐火ボード１３と同一種類のものを用いる。
共に、上記裏打ち用の耐火ボード１７、１８として耐火
被覆用の耐火ボード１３と同一種類のものを用いる。
【００１１】第３の手段として、第１又は第２の手段を
有すると共に、上記耐火ボード１７、１８は繊維強化石
膏ボードからなる。
有すると共に、上記耐火ボード１７、１８は繊維強化石
膏ボードからなる。
【００１２】
【発明の実施の形態】まず、本発明のうち公知の部分に
ついて簡単に説明する。図１において、１０は鋼管柱
で、コンクリートを充填した角形鋼管からなる。該鋼管
外面の４つのコーナー部にはＬ形鋼からなる鋼製下地材
１１を鋼管柱１０の上下方向全長にわたって接着剤を介
して接着する。
ついて簡単に説明する。図１において、１０は鋼管柱
で、コンクリートを充填した角形鋼管からなる。該鋼管
外面の４つのコーナー部にはＬ形鋼からなる鋼製下地材
１１を鋼管柱１０の上下方向全長にわたって接着剤を介
して接着する。
【００１３】そして、これら鋼製下地材１１を締付け材
１２で締め付ける。次いで鋼製下地材１１の外面に繊維
強化石膏ボード１３を当ててタッピングねじ１４で固定
する。その際、鋼管柱１０と石膏ボード１３との間に間
隙１５が形成されるようにする。
１２で締め付ける。次いで鋼製下地材１１の外面に繊維
強化石膏ボード１３を当ててタッピングねじ１４で固定
する。その際、鋼管柱１０と石膏ボード１３との間に間
隙１５が形成されるようにする。
【００１４】本発明では、図２に示すように鋼管柱１０
の正面、背面、左右両側面の４つの外面の中央部にＩ形
鋼からなる鋼製下地材１６を鋼管柱１０の上下方向全長
にわたって接着剤を介して接着する。次いで、上記と同
様に締付け材１２でこれらＩ形鋼からなる鋼製下地材１
６をＬ形鋼からなる鋼製下地材１１と共に締め付けた
後、これらの外面に仕上げ材兼用の繊維強化石膏ボード
１３を当ててタッピングねじ１４で固定する。
の正面、背面、左右両側面の４つの外面の中央部にＩ形
鋼からなる鋼製下地材１６を鋼管柱１０の上下方向全長
にわたって接着剤を介して接着する。次いで、上記と同
様に締付け材１２でこれらＩ形鋼からなる鋼製下地材１
６をＬ形鋼からなる鋼製下地材１１と共に締め付けた
後、これらの外面に仕上げ材兼用の繊維強化石膏ボード
１３を当ててタッピングねじ１４で固定する。
【００１５】また、本発明では、Ｌ形鋼及びＩ形鋼から
なる鋼製下地材１１、１６として、石膏ボード１７、１
８を柱側に裏打ちしたものを使用する。この裏打ち用の
石膏ボード１７、１８は鋼製下地材１１、１６の外側に
取り付ける繊維強化石膏ボード１３と同一種類のもので
あることが好ましい。
なる鋼製下地材１１、１６として、石膏ボード１７、１
８を柱側に裏打ちしたものを使用する。この裏打ち用の
石膏ボード１７、１８は鋼製下地材１１、１６の外側に
取り付ける繊維強化石膏ボード１３と同一種類のもので
あることが好ましい。
【００１６】さらに、図３及び図４に示すように、Ｈ形
鋼の鉄骨梁１９を鋼管柱１０に接合した仕口部では、Ｉ
形鋼の代わりに一対のＬ形鋼からなる下地材２０を用い
て、これらで梁ウエブを挟持させて溶着すると共に、締
付け材１２の両端部を一対の下地材２０に溶着する。な
お、図中２１は鉄骨梁１９の耐火被覆である。
鋼の鉄骨梁１９を鋼管柱１０に接合した仕口部では、Ｉ
形鋼の代わりに一対のＬ形鋼からなる下地材２０を用い
て、これらで梁ウエブを挟持させて溶着すると共に、締
付け材１２の両端部を一対の下地材２０に溶着する。な
お、図中２１は鉄骨梁１９の耐火被覆である。
【００１７】次に、図５に示すグラフを用いて本発明に
係る耐火被覆構造Ａと従来の耐火被覆構造Ｂとを耐火性
能について比較する。両者ともに、断面：□−３００×
３００×９、長さ：２４００ｍｍの中空の鉄骨柱ａを、
図示しない鋼製下地材を介して厚さ１５ｍｍの強化石膏
ボードｂで被覆する点は共通するが、本発明では鋼製下
地材を被覆用の強化石膏ボードｂと同一種類の強化石膏
ボードｃで裏打ちするのに対して、従来の工法によるも
のでは裏打ちしない。
係る耐火被覆構造Ａと従来の耐火被覆構造Ｂとを耐火性
能について比較する。両者ともに、断面：□−３００×
３００×９、長さ：２４００ｍｍの中空の鉄骨柱ａを、
図示しない鋼製下地材を介して厚さ１５ｍｍの強化石膏
ボードｂで被覆する点は共通するが、本発明では鋼製下
地材を被覆用の強化石膏ボードｂと同一種類の強化石膏
ボードｃで裏打ちするのに対して、従来の工法によるも
のでは裏打ちしない。
【００１８】本発明に係る耐火被覆構造ＡがJIS A 1304
の規定による標準加熱を受けた場合の測定結果をグラフ
Ｘで、同一条件下における従来の耐火被覆構造Ｂの測定
結果をグラフＹで示す。グラフＸから明らかなように、
本発明における鉄骨柱ａが３５０°Ｃの許容値に達する
時間は６０分を超えている。
の規定による標準加熱を受けた場合の測定結果をグラフ
Ｘで、同一条件下における従来の耐火被覆構造Ｂの測定
結果をグラフＹで示す。グラフＸから明らかなように、
本発明における鉄骨柱ａが３５０°Ｃの許容値に達する
時間は６０分を超えている。
【００１９】これに対して従来の耐火被覆構造Ｂの場
合、６０分に達する以前に３５０°Ｃを超えていること
がわかる。因みに従来例の場合、被覆用の強化石膏ボー
ドｂの厚さは１時間耐火で２１ｍｍ、２時間耐火で４２
ｍｍを必要とする。
合、６０分に達する以前に３５０°Ｃを超えていること
がわかる。因みに従来例の場合、被覆用の強化石膏ボー
ドｂの厚さは１時間耐火で２１ｍｍ、２時間耐火で４２
ｍｍを必要とする。
【００２０】すなわち、本発明では仕上げ材兼用の強化
石膏ボードｂを取り付けるための鋼製下地材の裏面に同
種の強化石膏ボードを裏打ちすることにより、許容鋼材
温度、鉄骨断面寸法を従来と同一条件で評価した場合、
強化石膏ボードｂの厚さを１サイズ低減した１５ｍｍで
１時間耐火の性能が確保できる。
石膏ボードｂを取り付けるための鋼製下地材の裏面に同
種の強化石膏ボードを裏打ちすることにより、許容鋼材
温度、鉄骨断面寸法を従来と同一条件で評価した場合、
強化石膏ボードｂの厚さを１サイズ低減した１５ｍｍで
１時間耐火の性能が確保できる。
【００２１】新しい規定では、許容鋼材温度、鉄骨断面
寸法を現実に則して設定できるため、鉄骨断面（□−４
５０×１６）を許容鋼材温度５００°Ｃとして評価する
と２時間以上の耐火性能を有している。
寸法を現実に則して設定できるため、鉄骨断面（□−４
５０×１６）を許容鋼材温度５００°Ｃとして評価する
と２時間以上の耐火性能を有している。
【００２２】次に、上述した図６乃至図８に示す耐火被
覆構造と本発明に係る耐火被覆構造とを耐火性、施工
性、意匠性、見積価格について比較する。 （１）耐火性 本発明 強化石膏ボードの厚さが１５ｍｍで１時間耐火の性能が
確保できる。 吹付けロックウール工法（図６） 強化石膏ボードの厚さは１時間耐火で３５ｍｍ、２時間
耐火で５０ｍｍを必要とする。 珪酸カルシウム板張付け工法（図７） 強化石膏ボードの厚さは１時間耐火で２５ｍｍ、２時間
耐火で４０ｍｍを必要とする。 強化石膏ボード張付け工法（図８） 強化石膏ボードの厚さは１時間耐火で２１ｍｍ、２時間
耐火で４２（２１＋２１）ｍｍを必要とする。
覆構造と本発明に係る耐火被覆構造とを耐火性、施工
性、意匠性、見積価格について比較する。 （１）耐火性 本発明 強化石膏ボードの厚さが１５ｍｍで１時間耐火の性能が
確保できる。 吹付けロックウール工法（図６） 強化石膏ボードの厚さは１時間耐火で３５ｍｍ、２時間
耐火で５０ｍｍを必要とする。 珪酸カルシウム板張付け工法（図７） 強化石膏ボードの厚さは１時間耐火で２５ｍｍ、２時間
耐火で４０ｍｍを必要とする。 強化石膏ボード張付け工法（図８） 強化石膏ボードの厚さは１時間耐火で２１ｍｍ、２時間
耐火で４２（２１＋２１）ｍｍを必要とする。
【００２３】（２）施工性 本発明 ａ. 強化石膏ボードは仕上げ材兼用であるため仕上げ工
事が不要である。 ｂ．吹付けロックウール工法等のように現場での工事が
不要であり、全構成材がプレ加工可能であるため一定の
品質を確保することができる。 ｃ．粉塵が発生せず作業環境がよいため、下地作業と仕
上げ作業を同時に行うことができる。 ｄ．組立作業が主であるため廃材量が少ない。 吹付けロックウール工法（図６） ａ．吹付けロックウールの外側に仕上げ用の石膏ボード
を取り付ける必要があることから耐火被覆作業と仕上げ
作業との２つの作業が必要になる。 ｂ．仕上げ用の石膏ボードはスタッドを要するため重装
備である。 ｃ．吹付けロックウールの粉塵が発生するため作業環境
が悪い。 ｄ．吹付けロックウールの養生、作業後の清掃に手間が
かかる。 珪酸カルシウム板張付け工法（図７） ａ．粉塵が発生せず作業環境がよいため、下地作業と仕
上げ作業を同時に行うことができる。 ｂ．組立作業が主であるため廃材量が少ない。 強化石膏ボード張付け工法（図８） ａ．粉塵が発生せず作業環境がよいため、下地作業と仕
上げ作業を同時に行うことができる。 ｄ．組立作業が主であるため廃材量が少ない。
事が不要である。 ｂ．吹付けロックウール工法等のように現場での工事が
不要であり、全構成材がプレ加工可能であるため一定の
品質を確保することができる。 ｃ．粉塵が発生せず作業環境がよいため、下地作業と仕
上げ作業を同時に行うことができる。 ｄ．組立作業が主であるため廃材量が少ない。 吹付けロックウール工法（図６） ａ．吹付けロックウールの外側に仕上げ用の石膏ボード
を取り付ける必要があることから耐火被覆作業と仕上げ
作業との２つの作業が必要になる。 ｂ．仕上げ用の石膏ボードはスタッドを要するため重装
備である。 ｃ．吹付けロックウールの粉塵が発生するため作業環境
が悪い。 ｄ．吹付けロックウールの養生、作業後の清掃に手間が
かかる。 珪酸カルシウム板張付け工法（図７） ａ．粉塵が発生せず作業環境がよいため、下地作業と仕
上げ作業を同時に行うことができる。 ｂ．組立作業が主であるため廃材量が少ない。 強化石膏ボード張付け工法（図８） ａ．粉塵が発生せず作業環境がよいため、下地作業と仕
上げ作業を同時に行うことができる。 ｄ．組立作業が主であるため廃材量が少ない。
【００２４】（３）意匠性 本発明 ａ. 柱の仕上げ断面が小さい。 ｂ．ペイント、クロス仕上げが容易である。 吹付けロックウール工法（図６） ａ. 柱の仕上げ断面が大である。 ｂ．別途石膏ボード等仕上げが必要である。 珪酸カルシウム板張付け工法（図７） ａ. 柱の仕上げ断面は中程度である。 ｂ．ペイント、クロス仕上げが容易である。 強化石膏ボード張付け工法（図８） ａ. 柱の仕上げ断面が大である。 ｂ．ペイント、クロス仕上げが容易である。
【００２５】（４）見積価格（円／ｍ2 ） 本発明 強化石膏ボードの厚さが１５ｍｍの場合３９５０。 吹付けロックウール工法（図６） １時間耐火の場合５６１０（仕上材を含む）、２時間耐
火の場合６２４０（仕上材を含む）。 珪酸カルシウム板張付け工法（図７） １時間耐火の場合６４００、２時間耐火の場合８０７
０。 強化石膏ボード張付け工法（図８） １時間耐火の場合６５１０、２時間耐火の場合８７０
０。
火の場合６２４０（仕上材を含む）。 珪酸カルシウム板張付け工法（図７） １時間耐火の場合６４００、２時間耐火の場合８０７
０。 強化石膏ボード張付け工法（図８） １時間耐火の場合６５１０、２時間耐火の場合８７０
０。
【００２６】（５）評価 本発明 ：Ａ（優） 吹付けロックウール工法（図６） ：Ｃ（不可） 珪酸カルシウム板張付け工法（図７）：Ｂ（良） 強化石膏ボード張付け工法（図８） ：Ｃ（不可）
【００２７】
【発明の効果】本発明は鋼製下地材に耐火ボードを裏打
ちしたので、火災加熱側から耐火ボードへ流入した熱量
が、従来のように鋼製下地材を介して直接に鉄骨柱へ伝
わることがなく遮熱されるため鉄骨柱の温度上昇が極力
抑制される。このため従来に比較して耐火ボードの厚さ
を薄くすることができコスト削減が図れる。
ちしたので、火災加熱側から耐火ボードへ流入した熱量
が、従来のように鋼製下地材を介して直接に鉄骨柱へ伝
わることがなく遮熱されるため鉄骨柱の温度上昇が極力
抑制される。このため従来に比較して耐火ボードの厚さ
を薄くすることができコスト削減が図れる。
【００２８】また、耐火ボードは仕上げ材兼用であるた
め仕上げ工事が不要であり、このため工期の短縮化が図
れ上記と相まってさらなるコスト低減が可能となる。さ
らに、柱の仕上げ断面を小さくすることができることか
ら省スペース化が図れる。
め仕上げ工事が不要であり、このため工期の短縮化が図
れ上記と相まってさらなるコスト低減が可能となる。さ
らに、柱の仕上げ断面を小さくすることができることか
ら省スペース化が図れる。
【図１】本発明に係る鉄骨耐火被覆工法を示す斜視図。
【図２】同じく、図１の横断面図。
【図３】同じく、仕口部の斜視図。
【図４】同じく、図３の断面図。
【図５】同じく、本発明と従来例との耐火性能を比較す
るグラフ。
るグラフ。
【図６】従来例を示すもので、吹付けロックウール工法
による断面図。
による断面図。
【図７】同じく、珪酸カルシウム板張付け工法による断
面図。
面図。
【図８】同じく、強化石膏ボード張付け工法による断面
図。
図。
１０ 鉄骨柱 １３ 耐火ボード １１、１６ 鋼製下地材 １７、１８ 裏打ち耐火ボード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大橋 宏和 千葉県印西市大塚一丁目５番地１ 株式会 社竹中工務店技術研究所内 (72)発明者 井出 義人 千葉県印西市大塚一丁目５番地１ 株式会 社竹中工務店技術研究所内 (72)発明者 八島 寛治 東京都中央区銀座八丁目21番地１号 株式 会社竹中工務店東京本店内 (72)発明者 遠藤 勝三 東京都中央区銀座八丁目21番地１号 株式 会社竹中工務店東京本店内 Ｆターム(参考） 2E001 DE01 EA06 FA02 GA12 HA03 JD15 KA01 LA12 2E163 FA02 FB07 FB09 FB42
Claims (3)
- 【請求項１】鉄骨柱１０の外面を、スペーサ兼用の耐火
ボード取付け用鋼製下地材１１、１６を介して耐火ボー
ド１３で耐火被覆する鉄骨耐火被覆工法において、 上記鋼製下地材１１、１６に耐火ボード１７、１８を柱
側に裏打ちして遮熱性下地材に形成し、該下地材を鉄骨
柱１０の外面に周方向へ所定の間隔をおいて取り付け、
かつその下地材外面に耐火ボード１３を取り付けること
で、該ボードにより鉄骨柱１０を耐火被覆することを特
徴とする鉄骨耐火被覆工法。 - 【請求項２】上記裏打ち用の耐火ボード１７、１８とし
て耐火被覆用の耐火ボード１３と同一種類のものを用い
ることを特徴とする請求項１記載の鉄骨耐火被覆工法。 - 【請求項３】上記耐火ボード１７、１８は繊維強化石膏
ボードからなることを特徴とする請求項１又は２記載の
鉄骨耐火被覆工法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000381438A JP2002180569A (ja) | 2000-12-15 | 2000-12-15 | 鉄骨耐火被覆工法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000381438A JP2002180569A (ja) | 2000-12-15 | 2000-12-15 | 鉄骨耐火被覆工法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
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