JP2002179370A - エレベータの戸閉予告装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドアの閉動作の開始を的確に事前報知する。 【解決手段】 エレベータのかごドア１またはかごドア
敷居３１に設けられた当該かごドア１の閉動作の開始を
視覚的に予告報知する発光体１９と、この発光体１９を
閉動作の開始に当たり作動させる戸閉時間管理部１９と
を具備し、エレベータのかごドア１がまもなく閉動作す
ることをエレベータのかご室９の内外にいる利用者に対
して視覚的に予告する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、エレベータの戸閉
予告装置に関する。

【０００２】

【従来の技術および発明が解決しようとする課題】エレ
ベータにおいては、特にドアの閉動作時における利用者
の安全確保が重要な課題の一つである。このため、エレ
ベータのかご室の内外にいる利用者に対して、ドアの閉
動作が行なわれることを適切に知らせておくことが好ま
しい。

【０００３】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的としては、ドアの閉動作の開始を的確に事前報
知するエレベータの戸閉予告装置を提供することにあ
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１記載の本発明は、エレベータのドアまたは
ドア敷居部に設けられ当該ドアの閉動作の開始を視覚的
に予告報知する予告報知手段と、この予告報知手段を閉
動作の開始に当たり作動させる報知制御手段と、を有す
ることを要旨とする。

【０００５】本発明にあっては、エレベータのドアがま
もなく閉動作することをエレベータのかご室の内外にい
る利用者に対して視覚的に予告する。

【０００６】請求項２記載の本発明は、請求項１記載の
発明において、前記予告報知手段が、エレベータのドア
の当接部におけるドアセフティ部またはドア敷居部に配
備された少なくとも１つの発光体であることを要旨とす
る。

【０００７】本発明にあっては、エレベータのかご室の
内外にいる利用者から見易い場所に発光体を配備して、
エレベータのドアがまもなく閉動作することを当該発光
体を駆動させることで利用者に対して視覚的に予告す
る。

【０００８】請求項３記載の本発明は、エレベータの利
用者に対して、エレベータのドアの閉動作開始までの時
間を表示する表示手段と、この表示手段における時間の
表示を制御する表示制御手段と、を有することを要旨と
する。

【０００９】本発明にあっては、エレベータのドアが閉
動作を開始するまでの時間を表示することで、エレベー
タの利用者に対して、エレベータのドアがまもなく閉動
作することを視覚的且つ客観的に予告する。

【００１０】請求項４記載の本発明は、請求項１乃至３
のいずれかに記載の発明において、エレベータの利用者
に対して、エレベータのドアの閉動作の開始を音声で予
告報知する音声報知手段を具備することを要旨とする。

【００１１】本発明にあっては、エレベータのドアがま
もなく閉動作することを視覚的な予告と連動して音声で
も予告する。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。

【００１３】図１乃至図３は、本発明の実施の形態を示
す図で、図１の（Ａ）はエレベータのかごドア１の構成
を示す図、（Ｂ）は要部の詳細を示す図、図２はこのか
ごドア１を制御する制御系統の回路ブロックを示す図、
図３はエレベータの全体構成を示す図である。

【００１４】エレベータは、図３に示すように、機械室
に主制御盤５及び巻上機７が設置され、機械室の下方の
昇降路内にかご室９とつり合いおもり１１およびこれら
を巻上機７を中心につるべ式に吊り下げる主ロープ１５
等が収納されて構成されている。かご室９およびドアコ
ントロールユニット３はテールコード１３を介して主制
御盤５に接続されている。

【００１５】かごドア１は、図１に示すように１対のド
アから構成されており、その当接部には挟まれ防止用と
して機械式ドアセフティ１７が組み込まれている。そし
て、この機械式ドアセフティ１７には、複数の例えばＬ
ＥＤ等の発光体１９が図１（Ｂ）に示すように埋め込み
配備されている。なお、図１（Ｂ）において、２１は発
光体１９を保護するための透明なゴム製カバーである。

【００１６】このような構成を有するかごドア１につい
て、その開閉についてはドアコントロールユニット内の
開閉制御部２３で、発光体１９の点滅については主制御
盤５内の戸閉時間管理部２５でそれぞれ制御される。よ
り具体的には、図２に示すように主制御盤５により制御
される開閉制御部３がドアモータ駆動部２７を制御する
ことでかごドア１を開閉し、主制御盤５内の戸閉時間管
理部２５が発光体制御部２９を制御することで発光体１
９を点灯あるいは点滅させる。なお、これら開閉制御部
２３および戸閉時間管理部２５は、主制御盤５からの指
示信号に基づいて動作するものである。

【００１７】次に、本実施の形態の作用を説明する。

【００１８】エレベータは、利用者によって押された行
先階ボタンもしくは、乗場押しボタンにより目的とする
階が主制御盤５へ伝達され、巻上機７等をコントロール
してかご室９を目的階へと移動する。目的階に到着した
かご室９は、主制御盤５から戸開の信号をドアコントロ
ールユニットの開閉制御部２３へ伝える。その後、開閉
制御部２３では、ドアモータ駆動部２７を駆動制御して
戸開を開始する。

【００１９】戸開したかごドア１は、主制御盤５の指示
により、数秒間戸開した後、またはかご室９内にある戸
閉ボタンが押された際、自動的に戸閉を行ない、次のか
ご呼び命令が発生している場合には、かご室９は次の目
的階へと移動する。

【００２０】このような動作の中で、戸閉時間管理部２
５は、主制御盤５からの戸閉のための信号を受けると、
開閉制御部２３がドアモータ駆動部２７を駆動してかご
ドア１の閉動作を開始するまでの時間管理を行ない、閉
動作開始数秒前になった時点で発光体制御部２９を介し
て発光体１９を点滅させて、エレベータのかご室９の内
外の利用者に対して予告を行なう。その後、戸閉時間管
理部２５は、閉動作が開始されると同時に、発光体１９
を点滅から点灯へと切り換え、閉動作に入ったことを報
知する。

【００２１】したがって、本実施の形態によれば、エレ
ベータのかご室９の内外にいる利用者に対して、かごド
ア１の閉動作の開始予告を視覚的に訴えることができる
ので、かごドア１の閉動作時における利用者の安全確保
の向上に寄与することができる。

【００２２】なお、上記実施の形態では、発光体１９を
機械式ドアセフティ１７に配備するようにしたが、本発
明は、エレベータのかご室９の内外の利用者が視認可能
であれば配備場所が限定されるものではない。具体的に
は、例えば図４に示すように、かごドア敷居３１に戸閉
動作や利用者の出入りにより破損しないように埋め込み
配備してもよい。なお、図４において、（Ｂ）は（Ａ）
のＩ部を拡大した図、（Ｃ）は（Ｂ）のII部を拡大した
図である。

【００２３】図５は、本発明の別の実施の形態を示す図
であり、（Ａ）はエレベータの乗り場、（Ｂ）はかご室
内をそれぞれ示す図である。本実施の形態の特徴として
は、エレベータの乗り場付近およびかご室内に、かごド
ア１の閉動作が開始されるまでの時間を表示する表示部
３３を設けたことにある。すなわち、図２に示すよう
に、戸閉時間管理部２５の制御下において、戸閉時間管
理部２５が管理するかごドア１の閉動作開始までの時間
をリアルタイムに刻々と表示するのである。なお、図５
において、３５は乗場押ボタン、３７はかご内操作盤、
３９はエレベータ階表示灯である。

【００２４】したがって、本実施の形態によれば、エレ
ベータのかご室の内外にいる利用者に対して、かごドア
の閉動作の開始までの時間を視認可能にしたので、利用
者への心理的待ち時間を低減して、かご室の閉動作時に
おける利用者の安全確保の向上に寄与することができ
る。特に、図１乃至図３に示す実施の形態との併用によ
り、安全性確保の向上にはより有効である。

【００２５】なお、以上の実施の形態はかごドアの閉動
作の開始を視覚的に予告するものであるが、これに併せ
て、図２および図５に示すように、エレベータの乗り場
付近およびかご室内に戸閉時間管理部２５で制御される
スピーカ４１を設け、戸閉開始数秒前になった時点でス
ピーカ４１からまもなく戸閉が開始される旨を音声案内
するようにしてもよい。これにより、安全性確保の向上
にはより一層有効である。

【００２６】

【発明の効果】以上、説明したように請求項１記載の発
明によれば、エレベータのドアがまもなく閉動作するこ
とをエレベータのかご室の内外にいる利用者に対して視
覚的に予告するようにしたので、ドアの閉動作の開始を
的確に事前報知することができ、ドアの閉動作時におけ
る利用者の安全確保の向上に寄与することができる。

【００２７】請求項２記載の発明によれば、エレベータ
の内外にいる利用者から見易い場所に発光体を配備し
て、エレベータのドアがまもなく閉動作することを当該
発光体を駆動させることで利用者に対して視覚的に予告
するようにしたので、ドアの閉動作の開始を的確に事前
報知することができ、ドアの閉動作時における利用者の
安全確保の向上に寄与することができる。

【００２８】請求項３記載の発明によれば、エレベータ
のドアが閉動作を開始するまでの時間を表示すること
で、エレベータの利用者に対して、エレベータのドアが
まもなく閉動作することを視覚的且つ客観的に予告する
ようにしたので、ドアの閉動作の開始を正確に事前報知
することができ、ドアの閉動作時における利用者の安全
確保の向上に寄与することができる。

【００２９】請求項４記載の発明によれば、エレベータ
のドアがまもなく閉動作することを視覚的な予告と連動
して音声でも予告するようにしたので、ドアの閉動作の
開始を的確に事前報知することができ、ドアの閉動作時
における利用者の安全確保の向上に確実に寄与すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態に係るエレベータのかごド
アの構成を示す図である。

【図２】本発明の実施の形態に係るドアコントロールユ
ニットの回路ブロックを示す図である。

【図３】本発明の実施の形態に係るエレベータの全体構
成を示す図である。

【図４】本発明の別の実施の形態の構成を示す図であ
る。

【図５】本発明の他の実施の形態の構成を示す図であ
る。

【符号の説明】

１ かごドア ５ 主制御盤 ７ 巻上機 ９ かご室 １１ つり合いおもり １３ テールコード １５ 主ロープ １７ 機械式ドアセフティ １９ 発光体 ２１ ゴム製カバー ２３ 開閉制御部 ２５ 戸閉時間管理部 ２７ ドアモータ駆動部 ２９ 発光体制御部 ３１ かごドア敷居 ３３ 表示部 ３５ 乗場押ボタン ３７ かご内操作盤 ３９ エレベータ階表示灯 ４１ スピーカ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 清 東京都港区芝浦一丁目１番１号 株式会社 東芝本社事務所内 Ｆターム(参考） 3F303 DB26 DC01 3F307 CA15 CD08 DA01 DA31 EA18

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 エレベータのドアまたはドア敷居部に設
   けられ当該ドアの閉動作の開始を視覚的に予告報知する
   予告報知手段と、 この予告報知手段を閉動作の開始に当たり作動させる報
   知制御手段と、 を有することを特徴とするエレベータの戸閉予告装置。
2. 【請求項２】 前記予告報知手段は、エレベータのドア
   の当接部におけるドアセフティ部またはドア敷居部に配
   備された少なくとも１つの発光体であることを特徴とす
   る請求項１記載のエレベータの戸閉予告装置。
3. 【請求項３】 エレベータの利用者に対して、エレベー
   タのドアの閉動作開始までの時間を表示する表示手段
   と、 この表示手段における時間の表示を制御する表示制御手
   段と、 を有することを特徴とするエレベータの戸閉予告装置。
4. 【請求項４】 エレベータの利用者に対して、エレベー
   タのドアの閉動作の開始を音声で予告報知する音声報知
   手段を具備することを特徴とする請求項１乃至３のいず
   れかに記載のエレベータの戸閉予告装置。