JP2002172785A - 静電式インクジェット記録装置及び方法 - Google Patents

静電式インクジェット記録装置及び方法

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JP2002172785A
JP2002172785A JP2000371441A JP2000371441A JP2002172785A JP 2002172785 A JP2002172785 A JP 2002172785A JP 2000371441 A JP2000371441 A JP 2000371441A JP 2000371441 A JP2000371441 A JP 2000371441A JP 2002172785 A JP2002172785 A JP 2002172785A
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JP
Japan
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ink
chamber
pigment
resin
control electrode
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Application number
JP2000371441A
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English (en)
Inventor
Satoru Izumitani
哲 泉谷
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水性インクを用いても、インク吐出口が詰ま
りにくく、連続でインクを飛翔させてもインク滴が安定
して形成される静電式インクジェット記録装置を提供す
る。 【解決手段】 記録装置1は、インク4を収容するイン
ク室6、インク室と連通した複数のインク吐出口8、及
び各インク吐出口の近傍に配置された制御電極20を備
えたインクジェットヘッド2と、該ヘッドのインク吐出
口に対向して配置された背面電極16とを有する。背面
電極及び制御電極に電圧を印加して、インク吐出口を介
して背面電極に向かう方向にインクを飛翔させ記録媒体
30に付着させる。インクは、少なくとも水、顔料、及
び樹脂からなり、顔料及び/又は樹脂が分子中にアニオ
ン性の親水性基をもつ水性インクである。背面電極及び
制御電極に印加される電圧は、背面電極及び制御電極の
電位がインク室内のインクの電位より低くなるように設
定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電気力を用いて
インクを飛翔させて記録を行う静電式インクジェット記
録装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、導電性のインクに電荷を注入し、
このインクに電界を作用させてインクを記録媒体に向け
て飛翔させ、これにより記録媒体に画像を形成する静電
式インクジェット記録装置が知られている。
【0003】このような従来のインクジェット記録装置
として、インクを収容するインク室、このインク室と連
通し且つ大気と接続した複数のインク吐出口、及び各イ
ンク吐出口の近傍に配置した制御電極を備えたインクジ
ェットヘッドと、インクジェットヘッドのインク吐出口
に対向して配置された背面電極とを有するものがある。
インク室は常にインクで満たされるようにしてあり、背
面電極に所定の電圧を印加することにより、インク室の
インクが背面電極に向けて静電気力により付勢され、各
インク吐出口にインクメニスカスが形成される。この状
態で、所定の制御電極に所定の電圧を印加することで、
上記所定の制御電極に対応したインク吐出口に形成され
たインクメニスカスに静電気力を作用させて該インク吐
出口からインク滴を飛翔させ、インクジェットヘッドに
対向する領域に搬送された記録媒体に付着させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような構成のイ
ンクジェット記録装置では、油性インク、水性インクど
ちらを使用することも可能である。しかしながら、油性
インクでは、普通紙に画像形成を行う際に、インクの滲
みや、用紙上で十分に乾燥していないインクがその上に
積層された別の用紙に付着する、いわゆる裏写りが生じ
る可能性があるので、普通紙に対し高速印字や両面印字
を行うことが難しい。また、有機溶媒を使用するため、
臭気や安全性にも問題がある。一方、水性インクを用い
て画像形成を行う場合、臭気や安全性には問題がない
が、インク吐出口が詰まったり、連続的にインクを飛翔
させたときにインク滴が安定して形成されないことがあ
った。
【0005】水性インクは、水と主に色材、樹脂、添加
剤、水溶性有機溶剤などの化合物から構成される。これ
らの化合物は、水中に溶解または分散した状態にあり、
そのためには、親水性の高い物質が選択される。親水性
は、一般に、分子内にアニオン、カチオンなどイオン性
基を含有させたり、水酸基及び/又はエーテル結合を有
する分子を結合させることで付与できる。本発明者ら
は、色材として顔料を用いた場合、上記親水性の高い物
質が、制御電極に電圧を印加して形成された電界による
静電気力を受けて、インクメニスカス先端に集まって凝
集し、このためインク吐出口が詰まったり、詰まりまで
は生じなくてもインクメニスカス内の濃度が不均一にな
るためにインク滴が安定して形成されないと考えた。
【0006】そこで、本発明は、水性インクを用いて
も、インク吐出口が詰まりにくく、連続でインクを飛翔
させてもインク滴が安定して形成される静電式インクジ
ェット記録装置及び方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る静電式インクジェット記録装置は、イ
ンクを収容するインク室、インク室と連通した複数のイ
ンク吐出口、及び各インク吐出口の近傍に配置された制
御電極を備えたインクジェットヘッドと、インクジェッ
トヘッドのインク吐出口に対向して配置された背面電極
とを有する。制御電極及び背面電極の少なくとも一方に
電圧を印加することで、インク室からインク吐出口を介
して背面電極に向かう方向にインクを飛翔させ、インク
ジェットヘッドと背面電極との間にある記録媒体に付着
させる。
【0008】インクとして、少なくとも水、顔料、及び
樹脂からなり、顔料及び/又は樹脂が分子中にアニオン
性の親水性基をもつ水性インクを用いる場合、制御電極
及び背面電極の少なくとも一方に印加される電圧は、制
御電極及び背面電極の電位がインク室内のインクの電位
より低くなるように設定される。また、インクとして、
少なくとも水、顔料、及び樹脂からなり、顔料及び/又
は樹脂が分子中にカチオン性の親水性基をもつ水性イン
クを用いる場合、制御電極及び背面電極の少なくとも一
方に印加される電圧は、制御電極及び背面電極の電位が
インク室内のインクの電位より高くなるように設定され
る。
【0009】本発明に係る静電式インクジェット記録方
法は、複数のインク吐出口に連通しインクを収容するイ
ンク室を備えたインクジェットヘッドを用意する工程
と、インク吐出口を挟んでインク室とは反対側にインク
室内のインクを電気的に付勢して、前記インク吐出口を
介してインクを飛翔させ、これにより、インクジェット
ヘッドのインク吐出口に対向した記録媒体に付着させる
工程とを含む。
【0010】インクとして、少なくとも水、顔料、及び
樹脂からなり、顔料及び/又は樹脂が分子中にアニオン
性の親水性基をもつ水性インクを用いる場合、インク室
内のインクを電気的に付勢するために、電界を、その向
きがインクを吐出する方向と略同一となるように発生さ
せる。また、インクとして、少なくとも水、顔料、及び
樹脂からなり、顔料及び/又は樹脂が分子中にカチオン
性の親水性基をもつ水性インクを用いる場合、インク室
内のインクを電気的に付勢するために、電界を、その向
きがインクを吐出する方向とは略逆向きになるように発
生させる。
【0011】本願において、用語「電界の向き」は、正
電荷から負電荷に向かう向きとして定義される。
【0012】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、添付図
面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1は、本
発明に係るインクジェット記録装置の概略的な部分断面
図を示す。この記録装置1はインクジェットヘッド2
(以下、「ヘッド」という。)を有し、このヘッド2に
は、水性インク4を収容するためのインク室6と、この
インク室6と連通した所定の形状(例えば円筒状)を有
する複数のインク吐出口8(簡単のため図では2つ)と
が形成されている。インク室6は、配管10を介してイ
ンクカートリッジ12に流体接続されており、インク室
6が常にインク4で満たされるようになっている。ヘッ
ド2の図面上方には、ヘッド2のインク吐出面(インク
吐出口8の出口)と所定の間隔をあけて背面電極16が
設けてある。背面電極16には、第1のバイアス電源1
8が接続されており、所定の負極性の電圧VB(例えば
−3000Vのバイアス電圧)が印加できるようにして
ある。
【0013】本実施形態の水性インク4は、少なくとも
水、顔料、樹脂からなり、顔料及び/又は樹脂が分子中
にアニオン性の親水性基を持つ水性インクである。この
親水性基は、例えば、−COOM、−SO3M、−PO3
HM、−SO2NH2、−SO 2NHCOR(M;水素、
アルカリ金属、アンモニウム、又は有機アンモニウム、
R;炭素原子数1〜12のアルカリ基、置換基を有して
もよいフェニル基、又は置換基を有してもよいナフチル
基)から選ばれる少なくとも1種のアニオン性の親水性
基である。本発明に用いられる水性インクはさらに後で
詳しく説明する。
【0014】ヘッド2の背面電極16側の表面又は内部
には、各インク吐出口8を囲むように、リング状の制御
電極20が設けてある。これら制御電極20には、画像
情報に応じて所定の負極性のパルス電圧Vp(例えば−
300〜500V)が印加できるようにしてある。各イ
ンク吐出口8の入口近傍には、該吐出口8の入口を囲む
ように、リング状の吐出電極24が設けてある。各吐出
電極24は、インク室6内のインク4に接触しており、
一定電位に設定(図の例では接地)されている。
【0015】バイアス電圧VBの大きさは、インク4と
背面電極16との電位差によってそれらの間に形成され
る電界により、インク室6に収容されているインク4が
背面電極16に向けて吸引されて、インク吐出口8内で
メニスカスを形成するが、その吸引力だけではインク室
6内のインク4からインクが液滴として分離して飛翔し
ない程度に調節されている。パルス電圧Vpの大きさ
は、背面電極16に所定の電圧を印加してメニスカスを
形成した状態で、背面電極16及び制御電極20とイン
クメニスカスとの間に形成される電界の大きさが、イン
クが液滴としてインク室6のインク4から分離し飛翔す
るのに十分な値になる程度に設定されている。なお、イ
ンクメニスカスを形成するのに、制御電極20を非印字
時において一定の電位(例えば−100V)に設定して
もよい。
【0016】さらに詳しくは、本実施形態のようにアニ
オン性の親水性基を有する顔料及び/又は樹脂を有する
水性インク4を用いる場合、背面電極16及び制御電極
20に電圧が印加された状態での背面電極16及び制御
電極20の電位は、吐出電極24の電位よりも低く設定
されている(すなわち、電界の向きは、吐出電極24側
から背面電極16側に向かう方向である。)。
【0017】これらの構成によれば、インクメニスカス
を形成した状態で所望の制御電極20に負極性のパルス
電圧Vpを印加することで、インク室6内のインク4か
らインクの一部が分離し、上記所望の制御電極20に対
応したインク吐出口8からインク滴28として飛翔す
る。インク滴28は、さらに制御電極20と背面電極1
6との電位差によってそれらの間に形成される電界によ
り、ヘッド2と背面電極16との間に搬送される記録媒
体30に向かって真っ直ぐ飛翔し、記録媒体30に付着
して画像を形成する。
【0018】ところで、本実施形態とは異なり、背面電
極16及び制御電極20に電圧が印加された状態での背
面電極16及び制御電極20の電位を、吐出電極24の
電位よりも高く設定した場合(すなわち、電界の向き
は、背面電極16側から吐出電極20側に向かう方向で
ある。)、インク4中のアニオン性の親水性基を有する
顔料及び/又は樹脂は、インクメニスカス先端に集まっ
て凝集し、インク吐出口8が詰まり易い。また、インク
吐出口8が詰まらないまでも、インクメニスカス内の濃
度が不均一になるためにインク滴が安定して形成されな
い。その結果、記録媒体30上に均一のドットが形成さ
れない。
【0019】これに対し、本実施形態では、インク4中
のアニオン性の親水性基を有する顔料及び/又は樹脂
は、インクメニスカス先端に集まることなくインク4内
に分散した状態(すなわちインクメニスカス内の濃度が
均一)に留まることができ、インク吐出口8が詰まるこ
となく、連続してインクを飛翔させてもインク滴が安定
して形成される。その結果、記録媒体30上に均一のド
ットが形成される。
【0020】(第2の実施形態)本実施形態の水性イン
クは、少なくとも水、顔料、樹脂からなり、顔料及び/
又は樹脂が分子中にカチオン性の親水性基を持つ水性イ
ンクである。この親水性基は、例えば、第4級アンモニ
ウム又は第3級アミンから選ばれる少なくとも1種のカ
チオン性の親水性基である。
【0021】図1を参照して、本実施形態では、背面電
極16には、所定の正極性の電圧V B(例えば+300
0Vのバイアス電圧)が印加できるようにしてある。ま
た、制御電極20には、画像情報に応じて所定の正極性
のパルス電圧Vp(例えば+300〜500V)が印加
できるようにしてある。さらに、各吐出電極24は、一
定電位に設定(例えば接地)されている。
【0022】この構成によれば、インク4中のカチオン
性の親水性基を有する顔料及び/又は樹脂は、インクメ
ニスカス先端に集まることなくインク4内に分散した状
態(すなわちインクメニスカス内の濃度が均一)に留ま
ることができ、インク吐出口8が詰まることなく、連続
してインクを飛翔させてもインク滴が安定して形成され
る。
【0023】(インクジェット記録装置の全体的な構成
及びその動作)図2は、インクジェット記録装置100
の一実施形態の斜視図を示す。この記録装置100は、
所定の間隔をあけて対向する鉛直方向に伸びた一対の支
持壁102a,102bと、これら支持壁102a,1
02bに挟まれる空間に設けた鉛直方向に伸びた中間壁
103とを有する。図面右側の支持壁102bと中間壁
103に挟まれる空間の外側には、記録装置100によ
り印字されるシート(紙)Sを収容する給紙トレイ10
4が設けてあり、この給紙トレイ104に収容されてい
るシートSが上記空間に供給されるようにしてある。
【0024】一対の支持壁102a,102bには、水
平方向に伸びた第1のガイドレール106が支持されて
いる。また、第1のガイドレール106を挟んで給紙ト
レイ104の反対側には、水平方向に伸びた第2のガイ
ドレール107が設けてある。これらガイドレール10
6と107には、インクジェットヘッド108を搭載し
たキャリッジ110が移動可能に支持されている。ヘッ
ド108は、フィルム状の配線基板109を介して、制
御電極(図示せず。図1の制御電極20に相当)に所定
の電圧を印加する駆動回路(図示せず)に接続されてい
る。キャリッジ110上にはまた、ブラック、イエロ
ー、マゼンタ、シアン各色のインクカートリッジ111
B,111Y,111M,111Cが着脱可能に装着さ
れている。これらインクカートリッジは、図示しないマ
ニホルドを介してヘッド108にインクを供給するよう
にしてある。キャリッジ110をガイドレール106と
107に沿って往復移動させる走査機構112は、各支
持壁102a,102bの近傍に支持された一対のプー
リ114a,114bと、これらのプーリ114a,1
14bに巻回されたベルト116と、いずれか一方のプ
ーリ114bを正逆回転させるモータ118とからな
り、ベルト116の一部にキャリッジ110が連結され
ている。
【0025】中間壁103と支持壁102bとの間に
は、給紙トレイ104から搬送されたシートSを約18
0°折り返して矢印121方向(搬送方向)に搬送する
給紙ローラ122と、給紙ローラ122と当接し且つ給
紙ローラ122に対してシートSを押し付ける押圧ロー
ラ124とが、搬送方向121と直交する方向に配置さ
れるとともに、中間壁103と支持壁102bとに回転
自在に支持されている。
【0026】給紙ローラ122は、例えば金属ローラで
あって、所定の電圧が印加できるようになっており、そ
の結果、背面電極としても機能するようにしてある。給
紙ローラ122はまた、図示しないモータに駆動連結さ
れており、このモータの回転に基づいて給紙ローラ12
2が回転してシートSを矢印121方向に搬送するよう
にしてある。給紙ローラ122はさらに、ユーザにより
手動でも回転できるようにしてある。
【0027】給紙ローラ122はさらにまた、ヘッド1
08と対向して配置されており、ヘッド108がキャリ
ッジ110とともに移動する間、ヘッド108のインク
吐出面(ヘッドのインク吐出口の出口)が、給紙ローラ
122の外周面と略一定の間隔を保つようにしてある。
図には表れていないが、複数のインク吐出口からなるイ
ンク吐出口列が、ブラック用、イエロー用、マゼンタ
用、及びシアン用にそれぞれ鉛直方向(走査機構112
によりヘッド108が移動する方向に垂直な方向)に沿
って設けられている。このインク吐出口列は、各色に対
し一つであってもよいし複数であってもよい。
【0028】第1のガイドレール106と第2のガイド
レール107との間には、これらガイドレール106、
107と平行にフィルム状の帯状タイミングスリット1
26が設けてある。タイミングスリット126の一端
は、図面右側の支持壁102bに固定され、他端は、図
面左側の支持壁102aの壁に設けたフック128に、
タイミングスリット126が適当な引張り力を受けた状
態で掛止されている。
【0029】タイミングスリット126は、図3に詳し
く示すように、所定の幅を有する透明部130及び非透
明部132とが長手方向に交互に多数形成されたもので
ある。キャリッジ110には、タイミングスリット12
6を挟んで発光素子と受光素子(ともに図示せず)とが
配置されている。発光素子と受光素子との間に透明部1
30が存在する場合は、受光素子は、発光素子からの光
を受光する。発光素子と受光素子との間に非透明部13
2が存在する場合は、受光素子は、発光素子からの光を
受光しない。したがって、キャリッジ110が水平方向
に沿って移動する間に受光素子から出力される信号に基
づいてキャリッジ110の位置を求めることができる。
具体的には、例えば、受光素子が、発光素子から光を受
光する状態で”HIGH”信号を出力し、発光素子から
光を受光しない状態で”LOW”信号を出力する場合、
断続的に出力される”HIGH”信号をカウントするこ
とで、所定位置(例えば非印字時における待機位置)か
らのキャリッジ110の位置を算出できる。
【0030】中間壁103と支持壁102aとの間に
は、インクジェット記録装置100を長時間使用しない
場合にヘッド108を保護するキャップ134が配置さ
れている。キャップ134は、キャリッジ110がキャ
ップ134に対向する待機位置に配置された状態でヘッ
ド108を密閉する位置と、ヘッド108から離間する
位置との間で移動できるようになっている。また、キャ
ップ134は、待機位置にあるヘッド108のインク吐
出面と対向する面に、負圧印加手段(図示せず)と連通
し且つヘッド108の複数のインク吐出口に対応した位
置に配置された複数の吸引口(図示せず)を備えてお
り、吸引口を介してヘッド108のインク吐出口の気泡
や不良インクを吸引するようにしてある。
【0031】このように構成された記録装置100によ
る印字時、ユーザが、給紙トレイ104からシートS先
端を給紙ローラ122に当てた状態で、給紙ローラ12
2を手動で回転させることにより、シートSを中間壁1
03と支持壁102bとの間に案内する。続いて、ユー
ザは、シートSを約180°折り返し、押圧ローラ12
4と給紙トレイ122とのニップ部に通し、これにより
シートSを給紙ローラ122外周面に押し付け、シート
Sと、印字時に走査機構112により水平方向に移動す
るヘッド108のインク吐出面との間隔が一定になるよ
うにする。
【0032】この状態で、シートSは、図示しないモー
タの駆動に基づいて給紙ローラ122が回転することに
より、矢印121方向に搬送される。
【0033】シートSの移動に同期して、キャリッジ1
10は、ベルト116の回転によりガイドレール10
6、107に沿って往復移動し、給紙ローラ122上を
移動するシートSの部分に対して、ヘッド108からイ
ンクを吐出して印字する。インクの吐出の制御は、制御
電極に接続された駆動回路が、キャリッジ110の位置
に応じて所定の制御電極に電圧を印加することにより行
われる。印字されたシートSは再び給紙トレイ104上
に排出される。
【0034】非印字時、特に印字が長時間行われないと
き、キャリッジ110は待機位置に移動し、そこでキャ
ップ134によりヘッド108が密閉され、ヘッド10
8内のインクの乾燥が防止される。また、必要に応じ
て、負圧印加手段によりヘッド108のインク吐出口の
気泡や不良インクを吸引し、これにより次の印字時にお
いてヘッド108が正常にインクを吐出できるようにす
る。
【0035】なお、図2に示す記録装置100ではシリ
アル型のインクジェットヘッドが用いられている。しか
しながら、各色用の複数のインク吐出口が、印字すべき
画像解像度と同じ密度でシート搬送方向(図2の矢印1
21に対応)と直交する方向に、少なくともシートの印
字領域の印字幅をカバーするように配置されたライン型
のインクジェットヘッドヘッドを用いて、ヘッドを移動
させずに画像を形成するのがより好ましい。その理由
は、ライン型のインクジェットヘッドでは、シートとヘ
ッドのインク吐出面との間隔を一定にし易く、したがっ
てインクを吐出させるための電界が安定して形成できる
からである。
【0036】(水性インク)本発明の実施形態における
水溶性及び/又は水分散性の顔料としては、以下に示す
有機、無機顔料を用いることができる。例えば、アゾ
系、フタロシアニン系、アントラキノン系、キナクリド
ン系、ジオキサジン系、インジゴ系、チオインジゴ系、
ペリレン系、アニリンブラック、アゾメチン系、ローダ
ミンBレーキ系等の有機顔料、カーボンブラック、酸化
チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、カオ
リン等の無機顔料が挙げられる。また、インクにおける
色材濃度は、インク総量に対して、3〜20wt%の範
囲であることが好ましい。具体的にはイエロー顔料とし
て、C.Iピグメントイエロー1、2、3、13、1
6、83、93、95等、マゼンタ顔料としてC.Iピ
グメントレッド5、7、12、48、57、112、1
22等、シアン顔料としてC.Iピグメントブルー1、
2、3、15:3、16等が挙げられる。
【0037】これらの顔料を水に分散するため、分散剤
と呼ばれる重量平均分子量が500〜200000程度
の水溶性及び/又は水分散性の樹脂を用いると、これら
の顔料を水中に安定に分散することができる。このよう
に分散剤として用いる水溶性及び/又は水分散性の化合
物は、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、両性のい
ずれかの性状を示すものであり、これらを適時使用する
ことができる。分散剤の添加量は、顔料重量に対して
0.5wt%〜100wt%の範囲であることが好まし
い。
【0038】また、顔料に直接、親水性の基を官能基と
して付加させることで、分散剤を用いなくても水中に顔
料を安定に分散させることができる自己分散型の顔料を
使用してもよい。親水性基としては、例えば、アニオン
基、カチオン基を官能基として金属塩及び/又は有機塩
を形成したもの、両性イオン性基を有するもの、及び水
との親和性の高いノニオン性基を有するものが一般的に
用いられる。さらには、顔料及び/又は染料を前記イオ
ン性基を有する樹脂に内包し、マイクロカプセル化した
色材を使用することもできる。
【0039】アニオン性の水溶性/水分散性の樹脂と
は、スルホン酸基、カルボン酸基、りん酸基等のアニオ
ン基を官能基としてもち、K、Na、Mg、Caなどの
金属及び/又はアンモニア、アミン類、アルカノールア
ミン類と塩を形成して水溶性/水分散性となる樹脂のこ
とである。具体的には、カルボキシメチルセルロース、
ビスコースなどのセルロース誘導体、アルギン酸、アラ
ビアゴム、トラガントゴム、リグニンスルホン酸などの
天然高分子類、りん酸でん粉、カルボキシルメチルでん
粉塩などのでん粉誘導体、ポリアクリル酸、ポリメタク
リル酸、ポリビニル硫酸、ポリビニルスルホン酸、縮合
ナフタレンスルホン酸、エチレン−アクリル酸共重合
体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタク
リル酸共重合体、アクリル酸エステル−アクリル酸共重
合体、アクリル酸エステル、メタクリル酸共重合体、ス
チレン−イタコン酸共重合体、イタコン酸エステル−イ
タコン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重
合体、ビニルナフタレン−メタクリル酸共重合体、ビニ
ルナフタレン−イタコン酸共重合体、フェノール樹脂及
びこれの共重合体、アルキド系、エポキシ系、ポリエス
テル系、ウレタン系等の水分散樹脂又は水溶性樹脂があ
るが、添加量に対して粘度の上昇が少ない水分散性樹脂
の添加が好ましい。
【0040】このほか、本発明に係る静電式インクジェ
ット記録用のインクには、水性インクで従来公知の添加
剤、例えば多価アルコールなどの保湿剤、防黴剤、キレ
ート剤、消泡剤等を添加することができる。保湿剤の例
として、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタ
ノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、d−
ソルビトール、ペンタエリストリール、トリメチロール
プロパン、などの化合物が挙げられる。また、これら保
湿剤はインク組成中2.5〜40wt%の範囲で添加す
ることが好ましい。
【0041】(実験1)本発明者らは、以下に示すアニ
オン性のインクを用い、以下の条件で、図1のインクジ
ェット記録装置により普通紙に対し各インク吐出口から
300万ドットの印字を行った(実施例1、比較例
1)。そして、「ノズル詰まり」を評価した。
【0042】設定条件 ヘッドのインク吐出面と背面電極とのギャップ:500
μm インク吐出口(ノズル):断面が直径50μmの円形 (実施例1) 背面電極:−3.0kVのバイアス電圧を印加 吐出電極:GNDに設定 制御電極 非印字時:−100Vのバイアス電圧を印加 印字時:2kHzで−300Vのパルス電圧を印加 (比較例1) 背面電極:+3.0kVのバイアス電圧を印加 吐出電極:GNDに設定 制御電極 非印字時:+100Vのバイアス電圧を印加 印字時:2kHzで+300Vのパルス電圧を印加
【0043】評価項目 ・ノズル詰まり 普通紙上に、各ノズルから300万ドットの印字を行っ
たとき、 ○:300万ドットを問題なく全ノズルから出力でき、
印字開始直後と印字終了前とでドット径の差がない △:300万ドットを問題なく全ノズルから出力できる
が、印字開始直後と印字終了前とでドット径の差がある ×:少なくとも一部のノズルから300万ドットを出力
できない
【0044】実験に使用される水性インクと該インク
の製造方法 ・水性インクA 市販の酸性カーボンブラック(Raven1060;コ
ロンビアンカーボン社製)300gを1000mlの蒸
留水によく攪拌混合し、次亜塩素酸ソーダ450gを滴
下して、100℃で12時間攪拌した。得られたスラリ
ーをろ紙でろ過し、十分な蒸留水で洗浄し、3000m
lの蒸留水に再分散して電導度が0.15μSになるま
で逆浸透膜で脱塩処理を行った。得られたカーボンブラ
ック分散液をロータリーエバポレータでカーボンブラッ
ク濃度が30重量%になるまで濃縮し、アニオン性のカ
ーボンブラック水分散体を得た。そして、このようにし
て得られたアニオン性の自己分散型カーボンブラック顔
料12、5重量部、グリセリン25.0重量部、ソルビ
トール5.0重量部、ノニオン性界面活性剤(ノニポー
ル40;三洋化成製)1.0重量部、蒸留水56.5重
量部をビーカーにて混合攪拌した後、1.0μmのメン
ブランフィルタ(アドバンテック社製)にてろ過し、ゴ
ミ及び粗大粒子を除去してインクAを得た。
【0045】・水性インクB 水性インクAの調製に用いたアニオン性の自己分散型カ
ーボンブラック顔料12、5重量部、アクリル樹脂エマ
ルジョン(AN198;大日本インキ化学工業製)2.
0重量部、グリセリン25.0重量部、ソルビトール
5.0重量部、ノニオン性界面活性剤(ノニポール4
0;三洋化成社製)1.0重量部、蒸留水54.5重量
部をビーカーにて混合攪拌した後、1.0μmのメンブ
ランフィルタ(アドバンテック社製)にてろ過し、ゴミ
及び粗大粒子を除去してインクBを得た。
【0046】・水性インクC カーボンブラック顔料(Printex35;デグサ社
製)12.5重量部、顔料分散剤(スチレン−αメチル
スチレン−アクリル酸/トリエタノールアミン中和:重
量平均分子量12500、酸価120)(ジョンクリル
62/ジョンソンポリーマー社製)4.0重量部、グリ
セリン30.0重量部、界面活性剤0.5重量部、蒸留
水52.0重量部を混合攪拌した後、ビーズミルにて6
時間顔料を分散しインクCを得た。
【0047】・水性インクD カーボンブラック顔料(Printex35;デグサ社
製)12.5重量部、顔料分散剤(スチレン−αメチル
スチレン−アクリル酸/トリエタノールアミン中和:重
量平均分子量12500、酸価120)(ジョンクリル
62/ジョンソンポリーマー社製)5.0重量部、グリ
セリン30.0重量部、界面活性剤0.5重量部、蒸留
水51.0重量部を混合攪拌した後、ビーズミルにて6
時間顔料を分散し、その後1.0μmのメンブランフィ
ルタで粗大粒子を除去してインクDを得た。
【0048】・水性インクE 銅フタロシアニン顔料(FG7330;東洋インキ製造
製)10.0重量部、顔料分散剤(スチレン−αメチル
スチレン−アクリル酸/トリエタノールアミン中和:重
量平均分子量12500、酸価120)(ジョンクリル
62/ジョンソンポリーマー社製)4.0重量部、グリ
セリン30.0重量部、界面活性剤0.5重量部、蒸留
水54.5重量部を混合攪拌した後、ビーズミルにて6
時間顔料を分散し、その後1.0μmのメンブランフィ
ルタで粗大粒子を除去してインクEを得た。
【0049】・水性インクF キナクリドンマゼンタ顔料(Super Magent
a R;大日本インキ化学工業製)10.0重量部、顔
料分散剤(スチレン−αメチルスチレン−アクリル酸/
トリエタノールアミン中和:重量平均分子量1250
0、酸価120)(ジョンクリル62/ジョンソンポリ
ーマー社製)4.0重量部、グリセリン30.0重量
部、界面活性剤0.5重量部、蒸留水54.5重量部を
混合攪拌した後、ビーズミルにて6時間顔料を分散し、
その後1.0μmのメンブランフィルタで粗大粒子を除
去してインクFを得た。
【0050】・水性インクG クロモファインイエロー顔料(5930;大日精化製)
10.0重量部、顔料分散剤(スチレン−αメチルスチ
レン−アクリル酸/トリエタノールアミン中和:重量平
均分子量12500、酸価120)(ジョンクリル62
/ジョンソンポリーマー社製)4.0重量部、グリセリ
ン30.0重量部、界面活性剤0.5重量部、蒸留水5
4.5重量部を混合攪拌した後、ビーズミルにて6時間
顔料を分散し、その後1.0μmのメンブランフィルタ
で粗大粒子を除去してインクGを得た。
【0051】実験結果を以下の表に示す。
【0052】表に示すように、アニオン性の親水性基を
有する顔料を有する水性インクA、B及びアニオン性の
親水性基を有する樹脂を有する水性インクC〜Gを用い
る場合、印字時に背面電極及び制御電極の電位を吐出電
極の電位よりも低く設定することにより、ノズルが詰ま
ることなく、連続してインクを飛翔させてもインク滴を
安定して形成することができる。
【0053】(実験2)以下に示すカチオン性のインク
を用い、背面電極、制御電極に印加する電圧以外は実験
1と同一の条件で、図1のインクジェット記録装置によ
り記録紙に対し各インク吐出口から300万ドットの印
字を行った(実施例2、比較例2)。そして、上述した
「ノズル詰まり」を評価した。
【0054】設定条件 (実施例2) 背面電極:+3.0kVのバイアス電圧を印加 吐出電極:GNDに設定 制御電極 非印字時:+100Vのバイアス電圧を印加 印字時:2kHzで+300Vのパルス電圧を印加 (比較例2) 背面電極:−3.0kVのバイアス電圧を印加 吐出電極:GNDに設定 制御電極 非印字時:−100Vのバイアス電圧を印加 印字時:2kHzで−300Vのパルス電圧を印加 実験に使用される水性インクと該インクの製造方法 ・水性インクH 市販のカーボンブラック(Printex;デグサ社
製)10.0gと、3−アミノ−N−エチルピリジウム
ブロマイド3.06gとを水72gによく混合した後、
これに硝酸1.62gを滴下して、70℃で攪拌した。
さらに、5gの水に1.07gの亜硝酸ナトリウムを溶
かした溶液を加え2時間攪拌した。得られたスラリーを
ろ紙でろ過し、十分な蒸留水で洗浄し、3000mlの
蒸留水に再分散して電導度が0.15μSになるまで逆
浸透膜で脱塩処理を行った。得られたカーボンブラック
分散液をロータリーエバポレータでカーボンブラック濃
度が30重量%になるまで濃縮し、カチオン性のカーボ
ンブラック水分散体を得た。そして、このようにして得
られたカチオン性の自己分散型カーボンブラック顔料1
2、5重量部、グリセリン25.0重量部、ソルビトー
ル5.0重量部、ノニオン性界面活性剤(ノニポール4
0;三洋化成製)1.0重量部、蒸留水56.5重量部
をビーカーにて混合攪拌した後、1.0μmのメンブラ
ンフィルタ(アドバンテック社製)にてろ過し、ゴミ及
び粗大粒子を除去してインクHを得た。
【0055】・水性インクI 水性インクHの調製に用いたカチオン性の自己分散型カ
ーボンブラック顔料12、5重量部、ポリアリルアミン
/塩酸塩(PAA−HCl−3L;日東紡績製)2.0
重量部、グリセリン25.0重量部、ソルビトール5.
0重量部、ノニオン性界面活性剤(ノニポール40;三
洋化成社製)1.0重量部、蒸留水54.5重量部をビ
ーカーにて混合攪拌した後、1.0μmのメンブランフ
ィルタ(アドバンテック社製)にてろ過し、ゴミ及び粗
大粒子を除去してインクIを得た。
【0056】実験結果を以下の表に示す。
【0057】表に示すように、カチオン性の親水性基を
有する顔料を有する水性インクH、Iを用いる場合、印
字時に背面電極及び制御電極の電位を吐出電極の電位よ
りも高く設定することにより、ノズルが詰まることな
く、連続してインクを飛翔させてもインク滴を安定して
形成することができる。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、水性インク内のイオン
性基がインク吐出口に形成されるインクメニスカス先端
に凝集しないように、インクを飛翔させるために発生さ
せる電界の向きを設定することにより、インク吐出口が
詰まることなく、連続でインクを飛翔させてもインク滴
が安定して形成され、したがって記録媒体上に高品位の
画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る静電式インクジェット記録装置
を示す概略部分断面図。
【図2】 本発明に係る静電式インクジェット記録装置
の一実施形態を示す斜視図。
【図3】 図2の記録装置に備えられたタイミングスリ
ットの拡大正面図。
【符号の説明】
1:インクジェット記録装置、4:インク、6:インク
室、8:インク吐出口、16:背面電極、20:制御電
極、24:吐出電極、30:記録媒体、100:インク
ジェット記録装置、108:インクジェットヘッド。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを収容するインク室、インク室と
    連通した複数のインク吐出口、及び各インク吐出口の近
    傍に配置された制御電極を備えたインクジェットヘッド
    と、 インクジェットヘッドのインク吐出口に対向して配置さ
    れた背面電極とを有し、 制御電極及び背面電極の少なくとも一方に電圧を印加し
    て、インク室からインク吐出口を介して背面電極に向か
    う方向にインクを飛翔させ、インクジェットヘッドと背
    面電極との間にある記録媒体に付着させる静電式インク
    ジェット記録装置において、 前記インクは、少なくとも水、顔料、及び樹脂からな
    り、顔料及び/又は樹脂が分子中にアニオン性の親水性
    基をもつ水性インクであって、 制御電極及び背面電極の少なくとも一方に印加される電
    圧は、制御電極及び背面電極の電位がインク室内のイン
    クの電位より低くなるように設定されることを特徴とす
    る記録装置。
  2. 【請求項2】 インクを収容するインク室と、インク室
    と連通した複数のインク吐出口と、各インク吐出口の近
    傍に配置された制御電極とを備えたインクジェットヘッ
    ドを有し、 前記制御電極に電圧を印加して、インク吐出口を挟んで
    インク室とは反対側にインク室内のインクを飛翔させ、
    これによりインクジェットヘッドのインク吐出口に対向
    した記録媒体に付着させる静電式インクジェット記録装
    置において、 前記インクは、少なくとも水、顔料、及び樹脂からな
    り、顔料及び/又は樹脂が分子中にアニオン性の親水性
    基をもつ水性インクであって、 制御電極に印加される電圧は、制御電極の電位がインク
    室内のインクの電位より低くなるように設定されること
    を特徴とする記録装置。
  3. 【請求項3】 複数のインク吐出口に連通しインクを収
    容するインク室を備えたインクジェットヘッドを用意す
    る工程と、 インク吐出口を挟んでインク室とは反対側にインク室内
    のインクを電気的に付勢して、前記インク吐出口を介し
    てインクを飛翔させ、これにより、インクジェットヘッ
    ドのインク吐出口に対向した記録媒体に付着させる工程
    とを含む静電式インクジェット記録方法において、 前記インクは、少なくとも水、顔料、及び樹脂からな
    り、顔料及び/又は樹脂が分子中にアニオン性の親水性
    基をもつ水性インクであって、 インク室内のインクを電気的に付勢するために、電界
    を、その向きがインクを吐出する方向と略同一となるよ
    うに発生させることを特徴とする記録方法。
  4. 【請求項4】 インクを収容するインク室、インク室と
    連通した複数のインク吐出口、及び各インク吐出口の近
    傍に配置された制御電極を備えたインクジェットヘッド
    と、 インクジェットヘッドのインク吐出口に対向して配置さ
    れた背面電極とを有し、 制御電極及び背面電極の少なくとも一方に電圧を印加し
    て、インク室からインク吐出口を介して背面電極に向か
    う方向にインクを飛翔させ、インクジェットヘッドと背
    面電極との間にある記録媒体に付着させる静電式インク
    ジェット記録装置において、 前記インクは、少なくとも水、顔料、及び樹脂からな
    り、顔料及び/又は樹脂が分子中にカチオン性の親水性
    基をもつ水性インクであって、 制御電極及び背面電極の少なくとも一方に印加される電
    圧は、制御電極及び背面電極の電位がインク室内のイン
    クの電位より高くなるように設定されることを特徴とす
    る記録装置。
  5. 【請求項5】 インクを収容するインク室と、インク室
    と連通した複数のインク吐出口と、各インク吐出口の近
    傍に配置された制御電極とを備えたインクジェットヘッ
    ドを有し、 前記制御電極に電圧を印加して、インク吐出口を挟んで
    インク室とは反対側にインク室内のインクを飛翔させ、
    これによりインクジェットヘッドのインク吐出口に対向
    した記録媒体に付着させる静電式インクジェット記録装
    置において、 前記インクは、少なくとも水、顔料、及び樹脂からな
    り、顔料及び/又は樹脂が分子中にカチオン性の親水性
    基をもつ水性インクであって、 制御電極に印加される電圧は、制御電極の電位がインク
    室内のインクの電位より高くなるように設定されること
    を特徴とする記録装置。
  6. 【請求項6】 複数のインク吐出口に連通しインクを収
    容するインク室を備えたインクジェットヘッドを用意す
    る工程と、 インク吐出口を挟んでインク室とは反対側にインク室内
    のインクを電気的に付勢して、前記インク吐出口を介し
    てインクを飛翔させ、これにより、インクジェットヘッ
    ドのインク吐出口に対向した記録媒体に付着させる工程
    とを含む静電式インクジェット記録方法において、 前記インクは、少なくとも水、顔料、及び樹脂からな
    り、顔料及び/又は樹脂が分子中にカチオン性の親水性
    基をもつ水性インクであって、 インク室内のインクを電気的に付勢するために、電界
    を、その向きがインクを吐出する方向とは略逆向きにな
    るように発生させることを特徴とする記録方法。
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