JP2002169119A - 動圧空気軸受型光偏向器、その回転体の加工方法および動圧空気軸受型光偏向器用部品のリサイクル方法 - Google Patents

動圧空気軸受型光偏向器、その回転体の加工方法および動圧空気軸受型光偏向器用部品のリサイクル方法

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JP2002169119A JP2000366635A JP2000366635A JP2002169119A JP 2002169119 A JP2002169119 A JP 2002169119A JP 2000366635 A JP2000366635 A JP 2000366635A JP 2000366635 A JP2000366635 A JP 2000366635A JP 2002169119 A JP2002169119 A JP 2002169119A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミック製回転スリーブの外側に金属製外
周部材を焼きばめした後、セラミック製回転スリーブの
内径の仕上げ加工をする必要がない動圧空気軸受型光偏
向器を得る。 【解決手段】 セラミック製回転スリーブ15の外側に
金属製外周部材16が焼きばめされ金属製外周部材に複
数のミラー面16aが形成されてなる回転体3が、動圧
空気軸受で支持された動圧空気軸受型光偏向器。外周部
材16に形成されたミラー面16aは軸方向の位置が回
転スリーブ15と重なるように配置され、外周部材16
には、ミラー面16aと回転スリーブ15との間に焼き
ばめ応力除去部16dが形成され、回転スリーブ15と
外周部材16の焼きばめにより、回転スリーブ15の内
径が、略ストレートの円筒または両端が細くなる円筒に
変形するように、回転スリーブ15と外周部材16の焼
きばめ部が形成されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、レーザー
書き込み系などに用いられる動圧空気軸受型光偏向器、
その回転体の加工方法および動圧空気軸受型光偏向器用
部品のリサイクル方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】デジタル複写機、レーザープリンタ等の
レーザー書き込み系を用いた電子写真方式の記録装置な
いしは画像形成装置は、印字品質の高さ、形成画像品質
の高さ、高速プリント、低騒音などの優れた特徴と低価
格化により、急速に普及してきている。これら記録装置
のレーザー書き込み系の構成部品である光偏向器として
一般に回転多面鏡が用いられている。回転多面鏡は、記
録装置のプリント速度、画素密度に応じた回転速度で回
転駆動される。近年、プリント速度の高速化、画素密度
の高密度化にともない、光偏向器には20000回転/
分以上の高速回転が要求されている。しかしながら、従
来のように軸受のタイプがボールベアリングタイプで
は、長寿命・高耐久・低騒音という要求品質を満足する
ことができない。そのため高速回転用の光偏向器の軸受
としては、動圧空気軸受を用いたものが実用化されてい
る。
【0003】特開平7−190047号公報記載のもの
は動圧空気軸受を用いた光偏向器の例であって、回転初
期から所定の回転数を維持し、使用環境温度まで安定し
た良好な回転精度を達成する高速回転体、例えば回転多
面鏡を用いた光偏向器を提供することを目的としてい
る。その構成を概略的に説明すると次のようになる。セ
ラミック製固定軸の外側にあってこのセラミック製固定
軸とともに動圧空気軸受を構成する高速回転体であっ
て、ラジアル方向に一定の厚さを有するセラミックスリ
ーブ及びその外周に焼きばめ固着した上記セラミックス
リーブより熱膨張係数の大きい金属製外周部材により構
成される高速回転体に関する。上記セラミックスリーブ
は上記金属製外周部材を焼きばめ固着した後にその内径
を所定のつづみ形状に加工し、高速回転体の使用回転数
により作用するラジアル方向の遠心応力及び摩擦による
熱膨張により緩和する焼きばめ圧縮応力に応じて、セラ
ミック製固定軸とセラミックスリーブとのすきまが一様
になるように、セラミックスリーブ内径のつづみ形状を
決める。
【0004】しかしながら、上記公報記載の発明には、
以下の不具合がある。鏡面加工した回転多面鏡を焼きば
めすると、焼きばめ時の圧縮応力によりミラー面が歪ん
で平面度が悪化し、高精度な鏡面を維持できない。その
結果、良好な画像出力が得られない。また、焼きばめ後
に回転多面鏡のミラー面を鏡面加工した場合でも、高速
回転により回転体の温度が上昇すると、セラミック製回
転スリーブの線膨張係数が金属製外周部材の線膨張係数
より小さいため、焼きばめによる圧縮応力が取り除かれ
る結果、ミラー面が歪んで平面度が悪化し、高精度な鏡
面を維持できない。その結果、良好な画像出力が得られ
ない。
【0005】また、セラミック製回転スリーブの外側に
金属製外周部材を焼きばめした後、焼きばめにより一部
変形した内径を加工する必要がある。また、セラミック
製回転スリーブの内径がつづみ形状に形成されるため、
セラミック製回転スリーブの内径中心軸に対するミラー
面の角度を、高い精度で所定の角度に形成することがで
きない。さらに、焼きばめ後にセラミック製回転スリー
ブの内径を加工しているために、光偏向器がある年月使
用された後、これを回収し、セラミック製回転スリーブ
を取り外して再利用するということができない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
従来技術の問題点を解消するためになされたもので、以
下に述べるような解決課題をもっている。 請求項1記載の発明の課題 セラミック製回転スリーブの外側に金属製外周部材を焼
きばめした後、セラミック製回転スリーブの内径の仕上
げ加工をする必要がない。ある年月の間光偏向器を使用
した後回収し、セラミック製回転スリーブを取り外して
再利用することができる。セラミック製回転スリーブの
内径中心軸に対して一定の角度で精度の高いミラー面を
容易に形成することができる。上記の特徴を備えた、長
寿命・高耐久・低騒音の動圧空気軸受型光偏向器を提供
する。
【0007】請求項2記載の発明の課題 請求項1記載の発明において、セラミック製回転スリー
ブと金属製外周部材との焼きばめにより、セラミック製
回転スリーブの内径を、略ストレートに変形させること
が容易な動圧空気軸受型光偏向器を提供する。 請求項3記載の発明の課題 セラミック製回転スリーブと金属製外周部材の焼きばめ
により、セラミック製回転スリーブの内径を、両端が細
くなる円筒に変形させることが容易で、セラミック製回
転スリーブの内径中心軸に対して一定の角度で精度の高
いミラー面を容易に形成することができる動圧空気軸受
型光偏向器を提供する。
【0008】請求項4記載の発明の課題 請求項1記載の発明において、高速回転、あるいは周囲
温度の変化により、回転体の温度が変化し、焼きばめ部
の圧縮応力が変化しても、ポリゴンミラー面が歪んで平
面度が悪化することなく、高精度な鏡面を維持すること
ができる、セラミック製回転スリーブ一体型回転多面鏡
のミラー面の歪みを防止することができる動圧空気軸受
型光偏向器を提供する。 請求項5記載の発明の課題 セラミック製回転スリーブの内径を加工治具に対して高
精度に配置、固定することができ、セラミック製回転ス
リーブの内径中心軸に対してミラー面を、所定の角度
で、かつ、高い精度で形成することが容易な動圧空気軸
受型光偏向器を提供する。
【0009】請求項6記載の発明の課題 請求項1記載の発明と同様の効果を得ることができる動
圧空気軸受型光偏向器の回転体の加工方法を提供する。 請求項7記載の発明の課題 請求項1記載の動圧空気軸受型光偏向器で使用される、
高価なセラミック製回転スリーブのリサイクル方法を提
供し、低コストで部品の再利用を図る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
セラミック製回転スリーブの外側に金属製外周部材が焼
きばめされるとともに金属製外周部材に複数のミラー面
が形成されてなる回転体が、動圧空気軸受で支持された
動圧空気軸受型光偏向器において、金属製外周部材に形
成されたミラー面は軸方向の位置がセラミック製回転ス
リーブと重なるように配置され、金属製外周部材には、
ミラー面とセラミック製回転スリーブとの間に焼きばめ
応力除去部が形成され、セラミック製回転スリーブと上
記金属製外周部材の焼きばめにより、セラミック製回転
スリーブの内径が、略ストレートの円筒または両端が細
くなる円筒に変形するように、セラミック製回転スリー
ブと金属製外周部材の焼きばめ部が形成されてなること
を特徴とする。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、セラミック製回転スリーブと金属製外周部
材の焼きばめ部は、セラミック製回転スリーブの軸方向
略全長に渡って焼きばめされていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、
セラミック製回転スリーブと金属製外周部材の焼きばめ
部は、少なくともセラミック製回転スリーブの両端外径
部が焼きばめされていることを特徴とする。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項1記載の発
明において、焼きばめ応力除去部は、ミラー面の内接円
と同心の円周溝であって、この円周溝が少なくともミラ
ー面と軸方向に重なるように形成されていることを特徴
とする。請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明に
おいて、金属製外周部材には、動圧空気軸受径より大き
い貫通孔が形成されていることを特徴とする。
【0013】請求項6記載の発明は、請求項1記載の動
圧空気軸受型光偏向器における回転体の加工方法であっ
て、セラミック製回転スリーブと金属製外周部材とを焼
きばめする第1工程と、ミラー面の鏡面加工用基準面を
加工する第2工程と、ミラー面を鏡面加工する第3工程
とを有することを特徴とする。
【0014】請求項7記載の発明は、請求項1記載の動
圧空気軸受型光偏向器に用いる部品のリサイクル方法で
あって、回転体を加熱してセラミック製回転スリーブを
取り外し、上記セラミック製回転スリーブを再利用する
ことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
にかかる動圧空気軸受型光偏向器、その回転体の加工方
法および動圧空気軸受型光偏向器用部品のリサイクル方
法の実施形態について説明する。
【0016】図1、図2、図3において、ハウジング1
の下面には、各種機器の光学ハウジングへの取り付け基
準面1aが形成されている。ハウジング1の上面側中央
には円筒形の軸受取り付け部1bが形成され、軸受取り
付け部1bの内周側には動圧空気軸受を構成する固定軸
2が嵌合され固定されている。固定軸2の円筒状表面に
は動圧空気軸受を構成するための溝2aが軸方向上下に
形成されている。固定軸2の外周側には、回転体3の内
周側に一体に嵌められた回転スリーブ15の内周面が僅
かな隙間をおいて対向している。したがって、回転体3
が回転を開始すると、上記溝2aに沿って空気が流れる
ことによって、回転スリーブ15の内周面と固定軸2の
外周面との間に形成された軸受すきまの空気圧力が高ま
り、回転体3が固定軸2に対し非接触でラジアル方向
(半径方向)に支持される。
【0017】固定軸2の内側には吸引型磁気軸受の固定
部5が固定されている。吸引型磁気軸受の固定部5は、
図3に示すように、キャップ部材6とストッパ7が固定
軸2の内筒部に圧入固定されることで、上記キャップ部
材6とストッパ7とで軸方向に挟まれることにより固定
軸2に固定されている。キャップ部材6の中央部(内周
縁部)には空気が通過するときの粘性抵抗を利用して上
下振動を減衰させるφ0.2〜φ0.5mm程度の微細
穴が形成されている。キャップ部材6とストッパ7はと
もに非磁性材料、例えばステンレス鋼板などからなる。
【0018】吸引型磁気軸受の固定部5は回転軸方向に
2極に着磁されたリング状永久磁石8と、このリング状
永久磁石8の内径よりも小さい中心円が形成された強磁
性材料からなる第1の固定ヨーク板9と、同様に、上記
リング状永久磁石8の内径よりも小さい中心孔が形成さ
れた強磁性材料からなる第2の固定ヨーク板10とから
なる。第1の固定ヨーク板9と第2の固定ヨーク板10
はリング状永久磁石8を軸方向に挟み、第1の固定ヨー
ク板9の中心孔および、第2の固定ヨーク板10の中心
孔が回転中心軸に対して同軸になるように配置され、固
定軸2の内側に固定されている。リング状永久磁石8の
材質としては主に希土類系の永久磁石が用いられる。固
定ヨーク板9、10には鉄鋼系の板材が用いられる。固
定軸2はセラミック、あるいはアルミ合金などの非磁性
材料からなる。
【0019】ハウジング1の上面には略中央部に孔が形
成されたプリント基板11が配置されている。ハウジン
グ1の軸受取り付け部1bの外周には、プリント基板1
1、スペーサ12、複数の突極にモータ巻線13aが巻
かれたステータコア13がこの順番に嵌合され、軸受取
り付け部1bの先端がかしめられて、すなわち塑性変形
されて、上記3つの部品がハウジング1の上面と上記か
しめ部との間に挟まれて固定されている。モータ方式
は、回転体3に取り付けられたロータマグネット14と
モータ巻線13aが巻かれたステータコア13とが、固
定軸2および回転体3の中心軸線を中心とした円筒面に
沿って対向したラジアルギャップ・アウターロータ型の
ブラシレスモータである。
【0020】回転体3は、セラミック製の回転スリーブ
15と、その外側に焼きばめ固定された外周部材16と
を有してなる。外周部材16は、アルミニウムを主成分
とする金属からなり、上記スリーブ15と金属製の外周
部材16とが回転スリーブ15の軸方向全長に渡って焼
きばめ固定されている。外周部材16の外周には周方向
に一定の間隔で、複数のミラー面16aが一体に形成さ
れている。すなわち、外周部材16は回転多面鏡を構成
している。外周部材16の下側は円筒形のロータハウジ
ングになっており、このロータハウジングの内周面には
モータ用のロータマグネット14が接着または圧入によ
って固定されている。ロータマグネット14の内周面
は、所定の間隙をおいてステータコア13の外周面と対
向している。外周部材16の上端には動圧軸受の径より
も大きい径の貫通孔が形成されている。
【0021】回転スリーブ15と外周部材16は以下の
加工工程に付され、ミラー面16aが加工される。 第1工程:セラミック製回転スリーブ15と金属製外周
部材16との焼きばめ工程 第2工程:鏡面加工用基準面加工工程 第3工程:鏡面加工工程 第1工程では、回転スリーブ15の外側に外周部材16
が焼きばめによって固定される。
【0022】第2工程では、鏡面加工用基準面16bが
加工される。外周部材16には動圧軸受径より大きい貫
通孔が形成されており、この貫通孔を利用して冶具に固
定され鏡面加工用基準面16bが加工される。図6はこ
の加工の様子を示す。図6において、回転スリーブ15
の内径側に加工用治具22を貫通させて冶具22に回転
スリーブ15を固定し、回転スリーブ15の内径中心軸
と高精度に直交する鏡面加工用基準面16bを切削加工
あるいは研削加工により形成する。鏡面加工用基準面1
6bは、ミラー面16aの歪みを防止する円周溝16d
の外側に形成される。符号23は上記基準面16bを形
成するための刃物を示す。加工用治具22はマンドレル
と呼ばれるテーパー形状の棒で、回転スリーブ15を挿
入後、回転スリーブ15が挿入された部分の外径を拡大
することで、回転スリーブ15を固定することができ
る。第3工程では、回転スリーブ15と一体になった外
周部材16を上記鏡面加工用基準面16bで固定してミ
ラー面を加工・形成する。
【0023】前述の特開平7−190047号公報に記
載されている従来例を、上記本発明の実施形態に対応さ
せて説明すると、第1工程で回転スリーブ15の外側に
外周部材16が焼きばめ固定されることになる。ところ
が、動圧空気軸受面である回転スリーブ15の内径が上
端部を中心に変形するため、第2工程の前に内径の修正
・仕上げ加工をする必要がある。
【0024】これに対して本発明の上記実施形態では、
回転スリーブ15の軸方向全長にわたって外周部材16
が焼きばめされるため、焼きばめ後、回転スリーブ15
の全長にわたって、ほぼ均等に内径が変形する。したが
って、あらかじめストレートの円筒形状に仕上げた回転
スリーブ15を用いることで、焼きばめ後の回転スリー
ブ15の内径はわずかに内径寸法が縮小したストレート
の円筒形状となる。このとき、焼きばめによる変形量に
合わせて、あらかじめ、回転スリーブ15の内径寸法を
少し大きめに仕上げておく。
【0025】焼きばめ後の回転スリーブ15の内径はス
トレートの円筒形状となるので、図6に示すように、鏡
面加工用基準面16bを加工する際に加工用治具22に
まっすぐ固定されて回転スリーブ15の内径中心軸と高
精度に直交する鏡面加工用基準面16bを加工すること
ができる。その結果、第3工程で回転スリーブ15と一
体になった外周部材16を鏡面加工用基準面16bで固
定してミラー面を加工する際も、鏡面加工用基準面16
bの回転スリーブ15の内径中心軸に対する角度精度が
高いため、回転スリーブ15の内径中心軸に対して一定
の角度で精度の高いミラー面を形成することができる。
【0026】前記特開平7−190047号公報記載の
発明のように、回転スリーブ15の内径をつづみ形状と
すると、図10に示すように、鏡面加工用基準面33b
を加工する際に、回転スリーブ15およびこれと一体の
外周部材33が加工用治具22にまっすぐ固定されず、
斜めに固定され、鏡面加工用基準面33bが回転スリー
ブ15の内径中心軸に対し傾いて加工されてしまうこと
があった。その結果、第3工程で回転スリーブ15と一
体になった外周部材33を鏡面加工用基準面33bで固
定してミラー面を加工する際も、回転スリーブ15の内
径中心軸に対する鏡面加工用基準面33bの角度精度が
悪いため、回転スリーブ15の内径中心軸に対して角度
のバラツキが大きくなり、精度の悪いミラー面が形成さ
れてしまうことがあった。なお、図10では、つづみ形
状を誇張して示している。
【0027】上記工程により回転体3が形成される第1
の実施形態にかかる光偏向器は、複写機、その他の機器
に取り付けられてある年月使用された後、これを回収
し、回転体3を加熱することによって回転スリーブ15
を取り外すことができ、これを再利用することができ
る。回転スリーブ15はセラミック製で非常に硬度が高
く動圧空気軸受として使用してもほとんど磨耗しない。
また、物性面でも安定しており、金属のように腐食等の
問題がないため、さらに、回転スリーブ15と外周部材
16とを締結した後に回転スリーブを切削加工する工程
もないため、再利用が容易である。光偏向器は長年の使
用によりミラー面の反射率等が劣化するため、ミラー部
の再利用は困難であるが、回転体3の外周部材16を交
換し、前述の工程によりミラー面を加工することによ
り、再生品の回転スリーブ15を再利用して回転体を構
成することができる。回転スリーブ15はセラミック製
で硬度が高く加工コストが高いため高価な部品となって
いるが、繰り返し再利用することで軸受コストを抑える
ことができる。また、回転スリーブ15と外周部材16
との締結に接着剤等を使用していないため、解体が容易
であり、分別、再資源化が容易である。
【0028】図8は、回転スリーブ15、ミラー面16
a、ミラー面16aの歪みを防止するための円周溝16
dの、軸方向位置の重なり関係を説明する図で、外周部
材16と回転スリーブ15の間には、回転多面鏡の内接
円と同心状の上記円周溝16dが形成されている。円周
溝16dはミラー及び回転スリーブ15と軸方向(図8
において縦方向)の位置が重なるように形成されてい
る。回転体3は高速回転により温度が上昇する。温度が
上昇すると、セラミック製回転スリーブ15の線膨張係
数が、アルミを素材とする外周部材16の線膨張係数よ
り小さいため、焼きばめされている回転スリーブ15と
外周部材16との間の圧縮応力が緩和され、外周部材1
6の外周部にわずかな変形が生じる。しかし、ミラー面
16aおよび回転スリーブ15は軸方向の位置が重なる
ように形成され、かつ、ミラー面16aと回転スリーブ
15との間に、ミラー面16aおよび回転スリーブ15
と軸方向の位置が重なるように上記円周溝16dが形成
されているため、焼きばめによる圧縮応力がミラー面1
6aに及ぶことがない。すなわち、上記円周溝16d
は、焼きばめ応力除去部として機能する。したがって、
回転体3の温度が変動してもミラー面16aが歪むこと
がなく、高精度な平面が維持される。
【0029】外周部材16上端の貫通孔には、外周部材
16と線膨張係数が略等しい閉止部材17が圧入固定さ
れている。閉止部材17は円盤形状となっている。外周
部材16上端の閉止部材17が圧入固定される部分の周
辺には薄肉円筒部16cが形成され、閉止部材17の圧
入による応力を薄肉円筒部16cで吸収する応力吸収部
となっている。閉止部材17の圧入部外径は外周部材1
6の圧入部内径より20〜60μm程度大きく形成され
ているため、閉止部材17が圧入されると、外周部材1
6の薄肉円筒部16cが外側に向かって変形する。圧入
時に薄肉円筒部16cが外側に変形することで、閉止部
材17の圧入によってミラー面16aまで伝達される応
力が低減される。その結果、閉止部材17の圧入後も、
ミラー面16aは高精度な平面が維持される。薄肉円筒
部16cはその外径を内径(圧入径)の1.2倍以下と
し、圧入部の肉厚を薄肉化することで、閉止部材17の
圧入による応力を吸収し、ミラー面の歪みを防止する効
果が得られる。薄肉円筒部16cをさらに薄肉化し、外
径を内径(圧入径)の1.1倍以下に形成すれば、ミラ
ー面16aの歪みを防止する効果がより高くなる。
【0030】応力吸収部となる薄肉円筒部16cの圧入
による変形には塑性変形の要素と弾性変形の要素の両者
がある。弾性変形により半径方向の弾性力が作用した状
態で、閉止部材17が固定されている。外周部材16と
閉止部材17の材質は、その線膨張係数が略等しい材質
とする。こうすることで、温度変化により外周部材16
と閉止部材17とが同じように伸縮するので、締結部が
緩むことなく、温度変化によって回転体3のバランスが
崩れ、振動が大きくなるということがない。
【0031】また、外周部材16上端の薄肉円筒部16
cの外径に、別形状の閉止部材を圧入または焼きばめす
ることも可能である。しかし、上記第1の実施形態のよ
うに、薄肉円筒部16cの内径に閉止部材17を圧入す
る方が、閉止部材17が高温で緩むことなく固定される
利点がある。これは、セラミック製回転スリーブ15の
線膨張係数が金属製外周部材16の線膨張係数の1/3
以下であるため、高温での回転スリーブ15の外径拡大
量が小さく、外周部材16の焼きばめ部内径拡大量も通
常より小さくなる結果、焼きばめ部の延長である閉止部
材17の圧入部の内径拡大量も通常より小さく、閉止部
材17の固定力が高温で増加するためである。
【0032】図1、図4に示すように、閉止部材17の
中心部には吸引型磁気軸受の回転部18が配置・固定さ
れている。吸引型磁気軸受の回転部18には、前記第1
の固定ヨーク板9の中心円孔および、第2の固定ヨーク
板10の中心円孔との間に磁気ギャップを構成する外筒
面が形成され、その外筒面が回転中心軸と同軸になるよ
うに配置されている。吸引型磁気軸受の回転部18には
永久磁石または鉄鋼系の強磁性材料が用いられる。
【0033】外周部材16上端の貫通孔は閉止部材17
によって塞がれることで、回転体3と固定軸2が組み立
てられたときに、固定軸上端と回転体3の間に略密閉空
間3aが形成される。この略密閉空間3aの空気が前記
キャップ部材6に形成されたφ0.2〜0.5mmの微
細孔を出入りするときの空気の粘性抵抗によって軸方向
の振動減衰効果が得られる。
【0034】外周部材16の上端は回転スリーブ15よ
り突出し、突出部を含めて外周部材16の貫通孔は回転
スリーブ15の外径と同じ、またはそれ以上に形成され
ている。そのため、外周部材16と回転スリーブ15の
間に加工油が残ることがなく、回転により、加工油が滲
み出してくるということがない。
【0035】また、外周部材16の上記突出部の貫通孔
を回転スリーブ15の外径と同径、すなわち、焼きばめ
径と同径とし、焼きばめ径の延長部を閉止部材17の圧
入部内径として利用することで、回転軸に対する閉止部
材の中心軸のズレを抑えることができ、バランス修正量
が少なくなり、修正作業が容易となる。また、部品検査
など寸法管理も容易となる。
【0036】外周部材16の円周溝16dは回転体3の
バランス修正用の溝として利用される。回転体3の不釣
り合い(アンバランス)による振動が非常に小さいレベル
になるように、回転体3の上下2ヶ所の修正面でバラン
ス修正が行われる。上側のバランス修正面は円周溝16
dの一部であり、下側のバランス修正面は、回転体3の
下部に一体に固定されているロータマグネット14の一
部14aである。焼きばめ応力除去部を兼ねた円周溝1
6bをバランス修正用の溝として利用するので、バラン
ス修正用の溝を別途に設ける必要がない。
【0037】ハウジング1およびプリント基板11の上
方には回転体3を囲むように内部がくりぬかれたカバー
19がハウジング1にねじで固定されている。カバー1
9にはレーザー光の入出射用開口部が形成され、この開
口部にガラス板20が両面テープまたは接着剤で固定さ
れて密閉されている。カバー19とプリント基板11の
間には弾性シール部材21が配置されるとともに圧縮さ
れ、回転体3が配置される空間と外部とを遮断し、回転
体3の配置される空間を密閉している。図2に示すよう
に、プリント基板11に回路素子非実装部11eを設
け、この回路素子非実装部11eに弾性シール部材21
を配置し圧縮すれば密閉効果が高くなる。このように、
回転体3を密閉空間に配置することで回転多面鏡が攪拌
する空気量を減らして、風損を小さく抑え、駆動素子に
流れる電流を小さくして、不必要な電力消費を抑制して
いる。また、回転多面鏡の風きり音を閉じ込めて騒音レ
ベルを小さくしている。
【0038】プリント基板11には駆動回路が一体で設
けられており、モータ巻線13aやホール素子11aと
パターン配線され、ホール素子11aの位置検出信号に
したがって、順次、モータ巻線13aへの通電を切り替
え、回転体3を回転駆動して定速制御する。プリント基
板11は片面の金属基板でロータマグネット14と対向
する面に回路素子11a、11b、11c、11dなど
が実装され、裏面はアルミニウム合金製のハウジング1
と密着して固定されている。その結果、駆動素子11b
などの回路素子の発熱に対し、回路素子の熱容量が大き
くなり、放熱効率が良くなるので、小型で低コストな回
路素子を使用することができる。また、スルーホール加
工が不要な片面の金属基板を用いて、プリント基板11
も低コスト化することができる。
【0039】さらに、第1の実施形態では、駆動素子1
1bなどの回路素子を回転体3が配置される密閉空間に
配置している。密閉空間は回転体3が回転することで空
気が攪拌されるため、密閉空間の温度は略均一となり、
回路素子の発熱を分散させて放熱させることができる。
その結果、回路素子の温度上昇を抑え、信頼性を高める
ことができる。
【0040】図1、図2に示すように、プリント基板1
1の一部はハウジング1とカバー19の間から露出して
おり、その露出部に入出力信号および駆動電源用のコネ
クタ11dが実装されている。ハウジング1の取付基準
面より上方に入出力信号および駆動電源用のコネクタ1
1dを配置することで、光偏向器を取り付けた後でもハ
ーネスの取り付けができ、上方からの差込みにより作業
性もよい。上記構成の密閉型光偏向器はカバー19を含
めて構成されるので、小型でコンパクトな状態で、高速
回転での回転むらおよび騒音等の特性保証および検査が
容易である。
【0041】また、上記構成の密閉型光偏向器は、ハウ
ジング1の取付基準面と密着する面を設けたアルミダイ
キャスト製の光学ハウジングに取り付けて使用すること
で、高速回転にともなう光偏向器の発熱に対して、金属
基板からハウジング、さらに、光学ハウジングへと伝わ
る放熱経路を確保することができる。その結果、光偏向
器の駆動素子11bなどの温度上昇を低く抑え、信頼性
を確保した状態で使用することができる。
【0042】次に、本発明にかかる動圧空気軸受型光偏
向器の第2の実施形態について説明する。図5は第2の
実施形態を示すもので、(a)は分解斜視図、(b)断
面図である。回転体30の構成のみが第1の実施形態と
異なる。回転体30以外の、第1の実施形態と同じ構成
については説明を省略する。図5において、回転体30
は、セラミック製の回転スリーブ15と、アルミニウム
を主成分とする金属製の外周部材31とを有してなる。
回転スリーブ15の外側に、外周部材31が、回転スリ
ーブ15の両端部で外周部材31が焼きばめされて固定
され、外周部材31には複数のミラー面31aが周方向
に等間隔でかつ開き角度を同じくして形成されている。
外周部材31の下側にはモータ用のロータマグネット1
4が接着または圧入固定されている。外周部材31の上
端には動圧軸受径より大きい貫通孔が形成されている。
【0043】回転スリーブ15と外周部材31は以下の
加工工程でミラー面31aが加工される。 第1工程:セラミック製回転スリーブ15と金属製外周
部材31の焼きばめ工程 第2工程:鏡面加工用基準面31b加工工程 第3工程:鏡面加工工程
【0044】第1工程では、回転スリーブ15の外側に
外周部材31が焼きばめ固定される。第2工程では、鏡
面加工用基準面31bが加工される。外周部材31には
動圧軸受径より大きい貫通孔が形成されており、図7に
示すように、回転スリーブ15の内径に加工用治具22
を貫通させて回転スリーブ15およびこれと一体の外周
部材31を固定し、回転スリーブ15の内径中心軸と高
精度に直交する鏡面加工用基準面31bが切削加工ある
いは研削加工により形成される。符号23は加工用の刃
物を示す。加工用治具22はマンドレルと呼ばれるテー
パー形状の棒で、回転スリーブ15を挿入後、回転スリ
ーブ15が挿入された部分の外径を拡大することで、回
転スリーブ15を固定することができる。第3工程では
回転スリーブ15と一体になった外周部材31を鏡面加
工用基準面31bで固定してミラー面31aを加工・形
成する。
【0045】図9に示す従来例においては、第1工程で
回転スリーブ15の外側に外周部材33が焼きばめ固定
されると、動圧空気軸受面である回転スリーブ15の内
径が上端部を中心に変形するため、第2工程の前に、内
径の修正・仕上げ加工をする必要があった。
【0046】これに対して、本発明の上記第2実施形態
では、回転スリーブ15の両端部で外周部材31が焼き
ばめされるため、焼きばめ後、回転スリーブ15の両端
部の内径が変形する。したがって、あらかじめストレー
トの円筒形状に仕上げた回転スリーブ15を用いること
で、焼きばめ後の回転スリーブ15の内径は両端部の内
径寸法がわずかに縮小した円筒形状となる。このとき、
焼きばめによる変形量に合わせて、あらかじめ、回転ス
リーブ15の内径寸法を仕上げておく。
【0047】焼きばめ後の回転スリーブ15の内径は両
端部の内径寸法がわずかに縮小した円筒形状となるの
で、図7に示すように、鏡面加工用基準面31bを加工
する際に加工用治具22に回転スリーブ15の内径の両
端部で、まっすぐ固定されて回転スリーブ15の内径中
心軸と高精度に直交する鏡面加工用基準面31bを加工
することができる。その結果、第3工程で回転スリーブ
15と一体になった外周部材31を鏡面加工用基準面3
1bで固定してミラー面31aを加工する際も、鏡面加
工用基準面31bの、回転スリーブ15の内径中心軸に
対する角度精度が高いため、回転スリーブ15の内径中
心軸に対して一定の角度で精度の高いミラー面31aを
形成することができる。なお、図5(b)、図7では、
両端が細くなる回転スリーブ15の円筒形状を誇張して
示している。
【0048】特開平7−190047号公報記載の発明
では、回転スリーブ15の内径をつづみ形状とすること
になる。しかし、このような構成では、図10に示すよ
うに、鏡面加工用基準面33bを加工する際に加工用治
具22に対してまっすぐ固定されず、斜めに固定され、
鏡面加工用基準面33bが回転スリーブ15の内径中心
軸に対し傾いて加工されてしまうことがあった。その結
果、第3工程で回転スリーブ15と一体になった外周部
材33を鏡面加工用基準面33bで固定してミラー33
a面を加工する際も、鏡面加工用基準面33bの、回転
スリーブ15の内径中心軸に対する角度精度が悪いた
め、回転スリーブ15の内径中心軸に対して角度バラツ
キが大きく、精度が悪いミラー面33aが形成されてし
まうことがあった。なお、図10では、つづみ形状を誇
張して示している。
【0049】前記工程により回転体30が形成される第
2実施形態にかかる光偏向器は、ある年月にわたり使用
した後回収し、回転体30を加熱して回転スリーブ15
を取り外して再利用することができる。回転スリーブ1
5はセラミック製で非常に硬度が高く動圧空気軸受とし
て使用してもほとんど磨耗しない。また、物性面でも安
定しており、金属のように腐食等の問題がないため再利
用が容易である。光偏向器は長年の使用によりミラー面
31aの反射率等が劣化するため、ミラー部の再利用は
困難であるが、回転体30の外周部材31を交換し、上
記工程によりミラー面を加工することにより、再生品の
回転スリーブ15を利用して回転体30を構成すること
ができる。回転スリーブ15はセラミック製で硬度が高
く加工コストが高いため高価な部品となっているが、繰
り返し再利用することで軸受コストを抑えることができ
る。同時に、締結に接着剤等を使用していないため、解
体が容易で分別、再資源化が容易である。
【0050】以上、本発明にかかる実施形態について説
明したが、本発明はセラミック製動圧空気軸受を用い、
長寿命・高耐久・低騒音の光偏向器に関し、特にセラミ
ック製回転スリーブ15の外側に金属製の外周部材が焼
きばめ固定され、外周部材にミラー部が一体で形成され
た回転体に関する発明である。したがって、その他の構
成については実施形態に限定されるものではない。
【0051】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、次のよう
な作用効果を得ることができる。セラミック製回転スリ
ーブの外側に金属製外周部材を焼きばめした後、セラミ
ック製回転スリーブの内径の仕上げ加工をする必要がな
い。光偏向器を使用後回収し、セラミック製回転スリー
ブを取り外して再利用することができる。セラミック製
回転スリーブの内径中心軸に対して一定の角度で精度の
高いミラー面を容易に形成することができる。もって、
長寿命・高耐久・低騒音の動圧空気軸受型光偏向器を提
供することができる。
【0052】請求項2記載の発明によれば、セラミック
製回転スリーブと金属製外周部材の焼きばめにより、セ
ラミック製回転スリーブの内径を、略ストレートに変形
させることが可能であり、振れのない、回転精度の高い
動圧空気軸受型光偏向器を提供することができる。
【0053】請求項3記載の発明によれば、セラミック
製回転スリーブと金属製外周部材の焼きばめにより、セ
ラミック製回転スリーブの内径を、両端が細くなる円筒
に変形させることが可能であり、振れのない、回転精度
の高い動圧空気軸受型光偏向器を提供することができ
る。
【0054】請求項4記載の発明によれば、高速回転、
あるいは周囲温度の変化により、回転体の温度が変化
し、焼きばめ部の圧縮応力が変化しても、回転多面鏡の
反射面が歪んで平面度が悪化することがなく、高精度な
鏡面を維持することができる動圧空気軸受型光偏向器を
提供することができる。
【0055】請求項5記載の発明によれば、セラミック
製回転スリーブの内径を加工治具に対して高精度に配
置、固定することができ、セラミック製回転スリーブの
内径中心軸に対して一定の角度で精度の高いミラー面を
形成することができる動圧空気軸受型光偏向器を提供す
ることができる。
【0056】請求項6記載の発明によれば、請求項1記
載の発明と同様の作用効果を得る動圧空気軸受型光偏向
器の回転体の加工方法を提供することができる。請求項
7記載の発明によれば、セラミック製回転スリーブをリ
サイクルすることによって、請求項1記載の動圧空気軸
受型光偏向器で使用される高価なセラミック製回転スリ
ーブを再利用することができ、動圧空気軸受型光偏向器
の低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる動圧空気軸受型光偏向器の第1
の実施形態を示す縦断面図である。
【図2】上記実施形態を、カバーを外した状態で示す平
面図である。
【図3】上記実施形態を示す分解斜視図である。
【図4】上記実施形態中の回転体の部分を示す(a)は
分解斜視図、(b)は縦断面図である。
【図5】本発明にかかる動圧空気軸受型光偏向器の第2
の実施形態を示す縦断面図である。
【図6】上記第1の実施形態にかかる回転体の加工の様
子を示す断面図である。
【図7】上記第2の実施形態にかかる回転体の加工の様
子を示す断面図である。
【図8】上記第1の実施形態にかかる回転体の回転スリ
ーブと円周溝とミラー面との軸方向の位置関係を示す断
面図である。
【図9】従来の動圧空気軸受型光偏向器の例を示す縦断
面図である。
【図10】従来の動圧空気軸受型光偏向器における回転
体の加工の様子を示す断面図である。
【符号の説明】
3 回転体 15 回転スリーブ 16 外周部材 16a ミラー面 16b 鏡面加工用基準面 16d 応力除去部としての円周溝 30 回転体 31 外周部材 31a ミラー面 31b 鏡面加工用基準面

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック製回転スリーブの外側に金属
    製外周部材が焼きばめされるとともに上記金属製外周部
    材に複数のミラー面が形成されてなる回転体が、動圧空
    気軸受で支持された動圧空気軸受型光偏向器において、 上記金属製外周部材に形成されたミラー面は軸方向の位
    置が上記セラミック製回転スリーブと重なるように配置
    され、 上記金属製外周部材には、上記ミラー面と上記セラミッ
    ク製回転スリーブとの間に焼きばめ応力除去部が形成さ
    れ、 上記セラミック製回転スリーブと上記金属製外周部材の
    焼きばめにより、上記セラミック製回転スリーブの内径
    が、略ストレートの円筒または両端が細くなる円筒に変
    形するように、上記セラミック製回転スリーブと上記金
    属製外周部材の焼きばめ部が形成されてなる動圧空気軸
    受型光偏向器。
  2. 【請求項2】 上記セラミック製回転スリーブと上記金
    属製外周部材の焼きばめ部は、上記セラミック製回転ス
    リーブの軸方向略全長に渡って焼きばめされている請求
    項1記載の動圧空気軸受型光偏向器。
  3. 【請求項3】 上記セラミック製回転スリーブと上記金
    属製外周部材の焼きばめ部は、少なくとも上記セラミッ
    ク製回転スリーブの両端外径部が焼きばめされている請
    求項1記載の動圧空気軸受型光偏向器。
  4. 【請求項4】 上記焼きばめ応力除去部は、上記ミラー
    面の内接円と同心の円周溝であって、この円周溝が少な
    くとも上記ミラー面と軸方向に重なるように形成されて
    いる請求項1記載の動圧空気軸受型光偏向器。
  5. 【請求項5】 上記金属製外周部材には、動圧空気軸受
    径より大きい貫通孔が形成されている請求項1記載の動
    圧空気軸受型光偏向器。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の動圧空気軸受型光偏向器
    における回転体の加工方法であって、 セラミック製回転スリーブと金属製外周部材とを焼きば
    めする第1工程と、 ミラー面の鏡面加工用基準面を加工する第2工程と、 上記ミラー面を鏡面加工する第3工程とを有することを
    特徴とする動圧空気軸受型光偏向器の回転体の加工方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の動圧空気軸受型光偏向器
    に用いる部品のリサイクル方法であって、回転体を加熱
    してセラミック製回転スリーブを取り外し、上記セラミ
    ック製回転スリーブを再利用することを特徴とする動圧
    空気軸受型光偏向器用部品のリサイクル方法。
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