JP2002167617A - ロール - Google Patents

ロール

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JP2002167617A
JP2002167617A JP2000362222A JP2000362222A JP2002167617A JP 2002167617 A JP2002167617 A JP 2002167617A JP 2000362222 A JP2000362222 A JP 2000362222A JP 2000362222 A JP2000362222 A JP 2000362222A JP 2002167617 A JP2002167617 A JP 2002167617A
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JP
Japan
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sleeve
roll
rotating shaft
wire
impeller
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Application number
JP2000362222A
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English (en)
Inventor
Sadakichi Terajima
定吉 寺島
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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  • Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
  • Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】線材を搬送する際、ロールに発生する熱応力を
簡単な構造で除去することができない。 【解決手段】回転軸4と、該回転軸4に装着された金属
製の第1スリーブ2と、該第1スリーブ2に外装された
セラミック製の第2スリーブ3とから成るロール1であ
って、前記回転軸4で前記第1スリーブ2及び第2スリ
ーブ3の少なくとも一方端面側に羽根車5を取着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明に属する技術分野】本発明は、高温雰囲気で使用
されるロールに関し、伸線された線材の焼鈍処理工程や
熱間圧延する工程において使用されるロールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、鉄、銅および鉄合金等の金属
からなる線材や棒材等は、一般に圧延及び引抜き工程に
よって伸線された後、該線材を複数のロールで案内しな
がら焼鈍(以下アニールと称す)処理する工程を経て製
作されている。
【0003】かかるロールは、図4に示すように金属製
の回転軸12に耐摩耗性、強度に優れた酸化アルミニウ
ム質焼結体、酸化ジルコニウム質焼結体等から成るセラ
ミック製のスリーブ11を外装して構成されており、前
記ロールは高温雰囲気下で使用する際、金属から成る回
転軸12と該回転軸12に外装されたスリーブ11との
間に両者の熱膨張係数の差に起因する熱応力が発生し、
該熱応力によってスリーブ11に破損が生じるのを防止
するため、回転軸12の内部には冷却水を流入させる流
路13が、また回転軸12とスリーブ11間には緩衝材
14が配されている。
【0004】前記ロールは、その回転にともなってスリ
ーブ11の外周面上を線材が搬送されるようになってお
り、回転軸12とスリーブ11との間に発生する熱応力
は流路13を通過する冷却水で回転軸12とスリーブ1
1を冷やすことによって小さくされるとともに、この小
さな熱応力を緩衝材14によって吸収し、スリーブ11
に破損等が発生しないように仕組まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ロールは冷却水等の冷却媒体を流路13より漏れないよ
うにするため流路13の取り付け部分に特殊なシール構
造が必要となり、かかるシール構造は複雑で、量産性に
欠け、製造コストが高くなるという欠点を有していた。
【0006】また、線材をアニール処理する際、線材自
体に電流を流す場合があるが、冷却水等の冷却媒体が漏
れている場合、漏れた冷却媒体が線材と接触することに
よって漏電し、線材に対し所定のアニール処理ができな
いという危険性を有していた。
【0007】本発明は上述の欠点に鑑み案出されたもの
で、その目的はロールの回転軸とセラミック製のスリー
ブとの間に発生する熱応力を簡単な構造で有効に除去
し、セラミック製のスリーブの破損を有効に防止するこ
とができるとともに線材に対し確実にアニール処理等が
できるロールを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、回転軸と、該
回転軸に装着された金属製の第1スリーブと、該第1ス
リーブに外装されたセラミック製の第2スリーブとから
成るロールであって、前記回転軸で前記第1スリーブ及
び第2スリーブの少なくとも一方端面側に羽根車が取着
されていることを特徴とするものである。
【0009】また、本発明は、第2スリーブの外周面が
算術平均粗さ(Ra)で0.4μm〜1μmであること
を特徴とするものである。
【0010】本発明のロールによれば、第1スリーブ及
び第2スリーブの一方端面側に位置する回転軸に羽根車
を取着したことから、ロールを回転させて線材を搬送す
る際、ロールの回転にともなう羽根車の回転によって回
転軸と第1スリーブとの間に空気が送り込まれ、この送
り込まれた空気により、回転軸、第1スリーブ及び第2
スリーブが良好に冷却されて、回転軸と第1スリーブと
の間及び第1スリーブと第2スリーブとの間に大きな熱
応力が発生することはなく、その結果、セラミック製の
第2スリーブに破損等が発生するのが有効に防止され、
線材を長期間にわたり良好に搬送することができる。
【0011】また、本発明のロールによれば、回転軸、
第1スリーブ及び第2スリーブの冷却が羽根車による空
気の送り込みによって行われ、羽根車の構造及び羽根車
の回転軸への取り付けは極めて簡単であり、製品として
のロールは量産性に富み、製造コストを低いものとして
安価となすことができる。
【0012】更に、本発明のロールによれば、回転軸、
第1スリーブ及び第2スリーブの冷却を羽根車による空
気の送り込みによって行うこと、且つ冷却水等の冷却媒
体は一切使用されず、その結果、線材に電流を流してア
ニール処理をする場合、線材に冷却水等の冷却媒体が接
触して漏電することはなく、線材に所定のアニール処理
をすることができる。
【0013】また更に、本発明のロールによれば、第2
スリーブの外周面を算術平均粗さ(Ra)で0.4μm
〜1μmの範囲にしたことから、線材がロールの表面と
円滑に接触し、線材に損傷が生じたり、ロールの表面を
滑って搬送されにくくなるのを有効に防止することがで
きる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0015】図1(a)は本発明のロールの一実施形態
を示す斜視図であり、図1(b)は同図(a)のX−X
線断面図である。
【0016】本発明のロールは、図1(a)、(b)に
示すように回転軸4と、該回転軸4に装着された金属製
の第1スリーブ2と、該第1スリーブ2に外装されたセ
ラミック製の第2スリーブ3と、前記第1スリーブ2及
び第2スリーブ3の端面側に配置された羽根車5とから
構成されている。
【0017】前記回転軸4は、ロール1を回転させ、且
つ後述する羽根車5の中心軸として作用し、炭素鋼、合
金鋼、ステンレス鋼等の金属から成り、例えばこれら鋼
材を円柱状に切削加工等を施すことによって製作され
る。
【0018】また、前記回転軸4の外周には第1スリー
ブ2が装着されており、該第1スリーブ2は、後述する
セラミック製の第2スリーブ3の芯材として作用し、機
械構造用の炭素鋼、合金鋼、ステンレス鋼、耐熱鋼及び
超合金等の高強度の鋼材から成り、例えば炭素鋼等から
成る鋼材を所定形状に切削加工することによって製作さ
れる。
【0019】なお、前記回転軸4の表面と第1スリーブ
2の内面との間には一定の空間が形成されており、該空
間内には後述する羽根車5の回転にともなって空気が送
り込まれるようになっている。
【0020】更に、前記第1スリーブ2には第2スリー
ブ3が外装されており、該第2スリーブ3は、ロール1
の機械的強度、耐摩耗性を強くし、長期間の使用に供す
ることができるようにするため、且つ線材に電流を流し
てアニール処理する際、第2スリーブ3の外周面上を搬
送される線材との間に電気絶縁性をもたすため、酸化ア
ルミニウム質焼結体や酸化ジルコニウム質焼結体、炭化
珪素質焼結体、窒化珪素質焼結体等のセラミックで形成
されている。
【0021】なお、前記第2スリーブ3が酸化アルミニ
ウム質焼結体から成る場合、例えば、酸化アルミニウム
(Al2O3)を90重量%〜99.9重量%に対し、
焼結助剤として酸化珪素(SiO2)、酸化マグネシウ
ム(MgO)、酸化カルシウム(CaO)を合計で0.
1重量%〜10重量%添加、混合して、所望の形状に成
形した後、大気雰囲気中や真空雰囲気中にて1500℃
〜1800℃の温度で焼成したものや、酸化アルミニウ
ム(Al2O3)93重量%〜99重量%に対し、酸化
イットリウム(Y2O3)、酸化マグネシウム(Mg
O)、酸化カルシウム(CaO)、酸化セリウム(Ce
O2)等の安定化剤で安定化あるいは部分安定化された
酸化ジルコニウムを1重量%〜7重量%添加して、周知
のCIP成形法(冷間静水圧プレス成形法)、一軸加圧
成形法、押出し成形法、射出成形法等によって所定形状
に成形した後、大気雰囲気中あるいは水素雰囲気中や窒
素雰囲気中にて1500℃〜1700℃の温度で焼成し
たもの、あるいは酸化アルミニウム(Al2O3)60
重量%〜80重量%に対し、炭化チタン(TiC)を4
0重量%〜20重量%添加して、上述と同様な成形方法
によって所定形状に成形した後、大気雰囲気中あるいは
減圧雰囲気下にて1300℃〜2000℃の温度で焼成
し、ダイヤモンドツールにて表面に研削加工を施すこと
によって製作される。
【0022】また、前記第2スリーブ3を酸化アルミニ
ウム質焼結体等のセラミックスで形成した場合、セラミ
ックスの硬度をビッカース硬度(Hv1)で1000以
上の高硬度とすることができ、また3点曲げ抗折強度1
47MPa〜1765MPa、破壊靱性値(K1c)3
MPa・m1/2〜7MPa・m1/2の高強度、高靱
性とし、更にヤング率が10GPa以上のものとなり、
ローラー1の機械的強度、耐摩耗性を強くして長期間の
使用が可能となる。
【0023】前記第2スリーブ3は、またその外周面を
算術平均粗さ(Ra)で0.4μm〜1μmの範囲とし
ておくことが好ましい。この外周面を算術平均粗さ(R
a)で0.4μm未満とすると、線材が第2スリーブ3
の外周面を滑りやすくなってしまい、一方、算術平均粗
さ(Ra)で1μmを超えると、線材の表面に傷が付き
やすくなる。従って、第2スリーブ3の外周面が算術平
均粗さ(Ra)で0.4μm〜1μmの範囲としておく
と、ロール1の回転にともなって第2スリーブ3の外周
面上を線材が円滑に摺接することができる。
【0024】更に、前記第2スリーブ3は前記第1スリ
ーブ2の外周に嵌合され、第1スリーブ2の両端をフラ
ンジの形状として第2スリーブ3を挟み込むように配置
されている。
【0025】また更に、第1スリーブ2に設けられたフ
ランジと第2スリーブ3との間には板バネ、スプリング
座金、耐熱性樹脂のパッキン等の緩衝材を介しておくこ
とによって、ロール1の使用時に熱が加わり、第1スリ
ーブ2が熱膨張しても、その寸法変化を吸収することが
できる。
【0026】前記回転軸4で前記第1スリーブ2及び第
2スリーブ3の両端面側の位置には、一対の羽根車5が
取着されており、該羽根車5は第1スリーブ2の内部に
空気を送り込み、回転軸4、第1スリーブ2及び第2ス
リーブ3を冷却する作用を成す。
【0027】前記羽根車5は、炭素鋼、合金鋼、ステン
レス鋼等の金属から成り、これら鋼材を打ち抜き加工や
切削加工等によって所定形状に加工することによって製
作される。
【0028】また、前記羽根車5は、図1に示すように
前記回転軸4で第1スリーブ2及び第2スリーブ3の端
面側に溶接によって接合される。
【0029】更に、前記羽根車5は、羽根の枚数が2枚
以上であれば機能するが、好ましくは3枚以上の羽根を
等間隔に配置するとともにロール1の回転時に第1スリ
ーブ2内に一通方向に空気の流れが生じるように取り付
けることが重要であり、ロール1自体の強度を大きくす
るとともに第1スリーブ2内に充分に空気を送り込むこ
とができる。
【0030】そして前記羽根車5は、ロール1を回転さ
せて線材を搬送する際、ロール1の回転にともなって回
転軸4を中心に羽根車5が回転し、回転軸4と第1スリ
ーブ2との間に空気が送り込まれ、この送り込まれた空
気により、回転軸4、第1スリーブ2、第2スリーブ3
が良好に冷却されて回転軸4と第1スリーブ2との間及
び第1スリーブ2と第2スリーブ3との間に大きな熱応
力が発生することはなく、その結果、第2スリーブ3に
破損等が発生するのが有効に防止されて、線材を長期間
にわたり良好に搬送することができる。
【0031】次に、上述のロール1を用いて線材をアニ
ール処理する工程を図3に基づいて説明する。
【0032】例えば、Cu線材で伸線加工された線材は
加工硬化を起こしているため、次の伸線工程にそのまま
進むことができない。そこで線材をアニール処理して軟
化、調質する必要がある。このアニール処理のための装
置は、送線ドラム6と、巻線ドラム9と、該送線ドラム
6及び巻線ドラム9との間に配置された一対のロール1
と、該一対のロール1との間に配置された通電端子8a
及び8bとから構成されており、送線ドラム6に巻回さ
れた線材7を一方のロール1、一対の通電端子8a、8
b、他方のロール1上を順次搬送させ、最終的に巻線ド
ラム9に巻回するようになっている。
【0033】前記送線ドラム6に巻回されている線材7
は一対のロール1上に搬送される際、その途中で一対の
通電端子8a、8bに接触し、一対の通電端子8a、8
b間に位置する線材7に電流が流れ、線材7を該線材7
の保有する抵抗によって500℃〜600℃程度に発熱
させることによってアニール処理が行われる。
【0034】なお、ロール1はモーター等によって回転
軸4を中心に回転させるが、線材の送り速度に従って、
線材とロール1の外周面との摩擦力によって回転させて
もよい。
【0035】また、ここでは線材7に直接電流を流し、
電気抵抗によって発熱させてアニール処理する方法につ
いて述べたが、巻線ドラム9に巻き取られた線材7を直
接炉の中に投入しアニール処理する方法(バッチ炉方
式)、或いは高温に保たれた槽の中を通過させてアニー
ル処理する方法等がある。
【0036】なお、本発明のロール1は上述の実施形態
に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない
範囲であれば種々の変更は可能であり、例えば上述の実
施形態では、羽根車5を回転軸4で第1スリーブ2の両
端面に取着したが、第1スリーブ2の一方端面側にのみ
配置しておいてもよい。また、第1スリーブ2と第2ス
リーブ3との間に樹脂等からなる緩衝材を配置させても
よい。この場合、第1スリーブ2と第2スリーブ3との
間に発生する小さな熱応力を緩衝材が吸収して第2スリ
ーブ3の破損等の防止をより一層有効となすことができ
る。
【0037】
【実施例】次に本発明の実施例を以下に述べる。 (実施例1)先ず、図1に示すように、ステンレス鋼か
ら成る回転軸に、一定の間隔を有してステンレス鋼から
成る第1スリーブを、該第1スリーブに酸化アルミニウ
ム質焼結体及び酸化ジルコニウム質焼結体から成る第2
スリーブを外装し、前記回転軸で、前記第1スリーブの
両端面側又は一方端面側(空気の入口側)に4枚の羽根
からなる羽根車をそれぞれ設けたロールの試料(No.
1〜4)を準備する。
【0038】また、比較例として上述と同様に第1スリ
ーブをステンレス鋼から、第2スリーブを酸化アルミニ
ウム質焼結体及び酸化ジルコニウム質焼結体からそれぞ
れ形成し、羽根車を取着しないロールの試料(No.
5、6)を準備した。
【0039】なお、回転軸の直径は25mm、ロールの
外径は150mm、長手方向の長さは300mmとす
る。
【0040】前記各ロール試料を図3に示すようなアニ
ール処理の工程に用いて、Cu線材を500℃〜600
℃の範囲で暖め、1時間連続使用した後、第1スリーブ
の内面の表面温度を接触温度計で測定し、その平均温度
を求めた。
【0041】その結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】表1から明らかなように、第1スリーブの
両端面側若しくは一方端面側に羽根車を取着した試料
(No.1〜4)は、第1スリーブの内面の表面温度が
70〜79℃であったのに対し、羽根車を配置していな
い試料(No.5、6)は、表面温度が154〜168
℃となり、羽根車を取着した試料に比し2倍程度の高温
となって、第1スリーブの熱膨張によって第2スリーブ
にクラックが発生したことが判った。
【0044】
【発明の効果】本発明のロールによれば、第1スリーブ
及び第2スリーブの一方端面側に位置する回転軸に羽根
車を取着したことから、ロールを回転させて線材を搬送
する際、ロールの回転にともなう羽根車の回転によって
回転軸と第1スリーブとの間に空気が送り込まれ、この
送り込まれた空気により、回転軸、第1スリーブ、第2
スリーブが良好に冷却されて回転軸と第1スリーブとの
間及び第1スリーブと第2スリーブとの間に大きな熱応
力が発生することはなく、その結果、セラミック製の第
2スリーブに破損等が発生するのが有効に防止されて、
線材を長期間にわたり良好に搬送することができる。
【0045】また、本発明のロールによれば、回転軸、
第1スリーブ及び第2スリーブの冷却が羽根車による空
気の送り込みによって行われ、羽根車の構造及び羽根車
の回転軸への取り付けは極めて簡単であり、製品として
のロールは量産性に富み、製造コストを低いものとして
安価となすことができる。
【0046】更に、本発明のロールによれば、回転軸、
第1スリーブ及び第2スリーブの冷却を羽根車による空
気の送り込みによって行うこと、且つ冷却水等の冷却媒
体は一切使用されず、その結果、線材に電流を流してア
ニール処理をする場合、線材に冷却水等の冷却媒体が接
触して漏電することはなく、線材に所定のアニール処理
をすることができる。
【0047】また更に、本発明のロールによれば、第2
スリーブの外周面を算術平均粗さ(Ra)で0.4μm
〜1μmの範囲にしたことから、線材がロールの表面と
円滑に接触し、線材に損傷が生じたり、ロールの表面を
滑って搬送されにくくなるのを有効に防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明のロールの一実施形態を示す斜
視図であり、(b)は同図(a)のX−X線断面図であ
る。
【図2】本発明のロールを用いたアニール処理を示す概
略図である。
【図3】従来のロールの一実施形態を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1:ロール 2:第1スリーブ 3:第2スリーブ 4:回転軸 5:羽根車 6:送線ドラム 7:線材 8a,8b:通電端子 9:巻取りドラム 11:スリーブ 12:回転軸 13:流路 14:緩衝材
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年12月18日(2000.12.
18)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】かかるロールは、図3に示すように金属製
の回転軸12に耐摩耗性、強度に優れた酸化アルミニウ
ム質焼結体、酸化ジルコニウム質焼結体等から成るセラ
ミック製のスリーブ11を外装して構成されており、前
記ロールは高温雰囲気下で使用する際、金属から成る回
転軸12と該回転軸12に外装されたスリーブ11との
間に両者の熱膨張係数の差に起因する熱応力が発生し、
該熱応力によってスリーブ11に破損が生じるのを防止
するため、回転軸12の内部には冷却水を流入させる流
路13が、また回転軸12とスリーブ11間には緩衝材
14が配されている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】なお、前記第2スリーブ3が酸化アルミニ
ウム質焼結体から成る場合、例えば、酸化アルミニウム
(Al23)を90重量%〜99.9重量%に対し、焼
結助剤として酸化珪素(SiO2)、酸化マグネシウム
(MgO)、酸化カルシウム(CaO)を合計で0.1
重量%〜10重量%添加、混合して、所望の形状に成形
した後、大気雰囲気中や真空雰囲気中にて1500℃〜
1800℃の温度で焼成したものや、酸化アルミニウム
(Al23)93重量%〜99重量%に対し、酸化イッ
トリウム(Y23)、酸化マグネシウム(MgO)、酸
化カルシウム(CaO)、酸化セリウム(CeO2)等
の安定化剤で安定化あるいは部分安定化された酸化ジル
コニウムを1重量%〜7重量%添加して、周知のCIP
成形法(冷間静水圧プレス成形法)、一軸加圧成形法、
押出し成形法、射出成形法等によって所定形状に成形し
た後、大気雰囲気中あるいは水素雰囲気中や窒素雰囲気
中にて1500℃〜1700℃の温度で焼成したもの、
あるいは酸化アルミニウム(Al23)60重量%〜8
0重量%に対し、炭化チタン(TiC)を40重量%〜
20重量%添加して、上述と同様な成形方法によって所
定形状に成形した後、大気雰囲気中あるいは減圧雰囲気
下にて1300℃〜2000℃の温度で焼成し、ダイヤ
モンドツールにて表面に研削加工を施すことによって製
作される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】また、前記第2スリーブ3を酸化アルミニ
ウム質焼結体等のセラミックスで形成した場合、セラミ
ックスの硬度をビッカース硬度(Hv1)で1000以
上の高硬度とすることができ、また3点曲げ抗折強度1
47MPa〜1765MPa、破壊靱性値(KIC)3M
Pa・√m〜7MPa・√mの高強度、高靱性とし、更
にヤング率が10GPa以上のものとなり、ローラー1
の機械的強度、耐摩耗性を強くして長期間の使用が可能
となる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】次に、上述のロール1を用いて線材をアニ
ール処理する工程を図2に基づいて説明する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】前記各ロール試料を図2に示すようなアニ
ール処理の工程に用いて、Cu線材を500℃〜600
℃の範囲で暖め、1時間連続使用した後、第1スリーブ
の内面の表面温度を接触温度計で測定し、その平均温度
を求めた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸と、該回転軸に装着された金属製の
    第1スリーブと、該第1スリーブに外装されたセラミッ
    ク製の第2スリーブとから成るロールであって、前記回
    転軸で前記第1スリーブ及び第2スリーブの少なくとも
    一方端面側に羽根車が取着されていることを特徴とする
    ロール。
  2. 【請求項2】前記第2スリーブの外周面が算術平均粗さ
    (Ra)で0.4μm〜1μmであることを特徴とする
    請求項1に記載のロール。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014008509A (ja) * 2012-06-28 2014-01-20 Kyocera Corp 圧延ロールおよびそれを用いた圧延機

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JP2014008509A (ja) * 2012-06-28 2014-01-20 Kyocera Corp 圧延ロールおよびそれを用いた圧延機

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