JP2002161761A - 車両の運転操作装置 - Google Patents

車両の運転操作装置

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JP2002161761A
JP2002161761A JP2000359804A JP2000359804A JP2002161761A JP 2002161761 A JP2002161761 A JP 2002161761A JP 2000359804 A JP2000359804 A JP 2000359804A JP 2000359804 A JP2000359804 A JP 2000359804A JP 2002161761 A JP2002161761 A JP 2002161761A
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signal
gain map
steering
joystick
reaction force
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Nobuo Sugitani
伸夫 杉谷
Osamu Tsurumiya
修 鶴宮
Makoto Murata
真 村田
Masaaki Kono
昌明 河野
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不特定多数の運転者に対応して運転者毎に運
転操作子の操作ゲインを変更可能とする。 【解決手段】 ジョイスティック1を転舵操作すると、
転舵操作量センサ2の検出値に応じた駆動信号SDを制
御手段4が標準ゲインマップを参照して出力し、ステア
リングモータ5が作動することにより、車両が転舵制御
される。運転者が出力指令スイッチ21によりFDD装
置20へのデータ出力を指令すると、制御手段4が標準
ゲインマップとは特性の異なるユーザ別ゲインマップを
生成してFDD装置20に出力する。そして、運転者が
入力指令スイッチ22によりFDD装置20からのデー
タ入力を指令すると、制御手段4がFDD装置20から
ユーザ別ゲインマップを入力し、前記標準ゲインマップ
に代えて選択する。以降、運転者がジョイスティック1
を操作すると、その操作量に応じ、運転者固有の転舵操
作ゲインでステアリングモータ5が作動して車両が転舵
制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の運転操作装
置に関し、詳しくは、運転席に装備された運転操作子に
より転舵、加速、減速などの運転操作を可能とした車両
の運転操作装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、車両の転舵、加速および減速の各
運転操作を従来のステアリングホイール、アクセルペダ
ルおよびブレーキペダルに代えて単一の運転操作子によ
り操作可能とした、いわゆるジョイスティック式の運転
操作装置が提案されている(特開2000−17055
3号公報参照)。この種の車両の運転操作装置は、左右
方向および前後方向に傾動自在に支持されたジョイステ
ィックと呼称される運転操作子と、この運転操作子の左
右方向および前後方向の傾動操作量をそれぞれ検出する
センサと、このセンサの検出値に応じた駆動信号を出力
する制御手段と、この制御手段からの各駆動信号に応じ
て作動する転舵用アクチュエータ、加速用アクチュエー
タおよび減速用アクチュエータとを備えて構成されてい
る。この場合、運転操作子であるジョイスティックは、
通常、復帰機構により左右方向および前後方向の操作の
中立位置に復帰可能に構成されている。また、このジョ
イスティックは、操作反力用アクチュエータにより中立
位置から左右方向および前後方向への操作に対して操作
反力が付与されるように構成されている。
【0003】前記の車両の運転操作装置によれば、運転
操作子であるジョイスティックを中立位置から操作反力
に抗して例えば左右方向に傾動操作すると、その操作量
に応じた駆動信号が制御手段から転舵用アクチュエータ
としてのステアリングモータに出力され、このステアリ
ングモータがステアリング機構を操作することにより、
ジョイスティックの左右操作量(転舵操作量)に応じて
車両が転舵される。また、ジョイスティックを中立位置
から操作反力に抗して例えば前方に傾動操作すると、そ
の操作量に応じた駆動信号が制御手段から加速用アクチ
ュエータとしてのスロットルアクチュエータに出力さ
れ、このスロットルアクチュエータがエンジンのスロッ
トルバルブを開閉操作することにより、ジョイスティッ
クの前方操作量(加速操作量)に応じて車両が加速され
る。同様に、ジョイスティックを中立位置から操作反力
に抗して例えば後方に傾動操作すると、その操作量に応
じた駆動信号が制御手段から減速用アクチュエータとし
てのブレーキアクチュエータに出力され、このブレーキ
アクチュエータがブレーキ液圧を加圧操作することによ
り、ジョイスティックの後方操作量(減速操作量)に応
じて車両が減速される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、前記のような
車両の運転操作装置において、例えば車両をフル転舵さ
せるために必要な運転操作子の転舵操作量は、従来のス
テアリングホイールの転舵操作量に較べて格段に小さ
い。換言すれば、転舵用アクチュエータの作動量に対す
る運転操作子の転舵操作量の操作ゲインが大きいため、
運転操作子の僅かな転舵操作によっても車両が比較的大
きく転舵される。このため、運転操作子の操作に慣れた
運転者にとっては、いわゆる切れの良いキビキビした操
舵感覚を得ることも可能であるが、反対に、運転操作子
の操作に不慣れな運転者にとっては、過剰操舵とその修
正操舵とを頻繁に繰り返して車両の走行が左右にふらつ
くことも想定される。
【0005】もっとも、運転操作子の操作に不慣れな運
転者や滑らかな操舵感覚を好む運転者に対応して、運転
操作子の操作ゲインを低く設定することも可能である。
しかしながら、この場合には、特定の運転者に対応して
操作ゲインを設定することとなり、複数の運転者が使用
する車両には適用できず、例えばレンタカーを使用する
不特定多数の運転者には対応することができない。
【0006】そこで、本発明は、不特定多数の運転者に
対応して運転者毎に運転操作子の操作ゲインを変更可能
とした車両の運転操作装置を提供することを課題とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
め、本発明に係る車両の運転操作装置は、車両の運転操
作を指示する運転操作子と、この運転操作子の操作量を
検出するセンサと、このセンサの検出値に応じ標準ゲイ
ンマップを参照して駆動信号を出力する制御手段と、こ
の制御手段からの駆動信号に応じて作動するアクチュエ
ータとを備えた車両の運転操作装置において、前記制御
手段との間でデータの入出力が可能な外部記憶手段と、
この外部記憶手段との間のデータの入出力を前記制御手
段に指令する指令手段とを設けると共に、前記制御手段
には、前記指令手段の指令に応じ、前記標準ゲインマッ
プとは特性の異なるユーザ別ゲインマップを生成して前
記外部記憶手段に出力するユーザ別ゲインマップ生成部
と、前記指令手段の指令に応じて前記外部記憶手段から
ユーザ別ゲインマップを入力し、このユーザ別ゲインマ
ップを前記標準ゲインマップに代えて選択するユーザ別
ゲインマップ選択部とを設けたことを特徴とする。
【0008】本発明に係る車両の運転操作装置では、運
転操作子を操作すると、その操作量を検出するセンサの
検出値に応じた駆動信号を制御手段が標準ゲインマップ
を参照して出力する。そして、この駆動信号に応じてア
クチュエータが作動することにより、運転操作子の操作
量に応じ、標準の操作ゲインで車両の運転が制御され
る。ここで、運転者が指令手段により外部記憶手段への
データ出力を制御手段に指令すると、制御手段において
は、ユーザ別ゲインマップ生成部が標準ゲインマップと
は特性の異なるユーザ別ゲインマップを生成して外部記
憶手段に出力する。そして、運転者が指令手段により外
部記憶手段からのデータ入力を制御手段に指令すると、
制御手段においては、ユーザ別ゲインマップ選択部が外
部記憶手段からユーザ別ゲインマップを入力し、このユ
ーザ別ゲインマップを前記標準ゲインマップに代えて選
択する。以降、運転者が運転操作子を操作すると、その
操作量に応じ、運転者固有の操作ゲインでアクチュエー
タが作動して車両の運転が制御される。
【0009】本発明の車両の運転操作装置において、前
記ユーザ別ゲインマップ生成部が前記センサの検出値か
ら前記運転操作子の操作状況を学習し、その学習結果に
応じて前記ユーザ別ゲインマップを生成するように構成
されていると、客観的に各運転者に対応した的確なユー
ザ別ゲインマップを生成可能となるので好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る車両の運転操作装置の実施の形態を説明する。参照す
る図面において、図1は本発明の一実施形態に係る車両
の運転操作装置の全体構成図、図2は図1に示した運転
操作子の傾動支持機構を一部断面として示す側面図、図
3は図2に示した運転操作子の傾動支持機構を一部断面
として示す平面図、図4は図2および図3に示した復帰
機構を一部断面として示す正面図、図5は図1に示した
制御手段のブロック構成図である。
【0011】図1に示すように、一実施形態に係る車両
の運転操作装置は、従来のステアリングホイール、アク
セルペダルおよびブレーキペダルの代わりに、車両の転
舵、加速および減速の各運転操作を指示できるように左
右方向および前後方向に傾動操作自在に支持された単一
のジョイスティック1を運転操作子として備えている。
また、前記ジョイスティック1の左右方向および前後方
向の傾動操作量を検出するセンサとして、左右方向の転
舵操作量を検出する転舵操作量センサ2と、前後方向の
加速操作量または減速操作量を検出する加減速操作量セ
ンサ3とを備えている。さらに、前記転舵操作量センサ
2および加減速操作量センサ3の検出信号に基づいて前
記ジョイスティック1の転舵操作量および加減速操作量
に応じた駆動信号を出力する制御手段4を備えている。
そして、前記制御手段4からの駆動信号に応じてそれぞ
れ作動するアクチュエータとして、転舵用アクチュエー
タであるステアリングモータ5と、加速用アクチュエー
タであるスロットルアクチュエータ6と、減速用アクチ
ュエータであるブレーキアクチュエータ7とを備えてい
る。
【0012】また、一実施形態に係る車両の運転操作装
置は、前記ジョイスティック1に転舵操作方向および加
減速操作方向の操作反力を付与するアクチュエータとし
て、前記制御手段4からの駆動信号によりそれぞれ別個
に作動する転舵操作反力モータ8および加減速操作反力
モータ9を備えている。加えて、前記ステアリングモー
タ5、スロットルアクチュエータ6およびブレーキアク
チュエータ7の駆動をそれぞれフィードバック制御する
ためのセンサとして、前記制御手段4にそれぞれ検出信
号を出力するラック位置センサ10、スロットル開度セ
ンサ11およびブレーキ液圧センサ12を備えている。
【0013】前記ジョイスティック1は、運転者が片手
で操作できるように、運転席の左側または右側の近傍に
配置されている。このジョイスティック1は、図2に示
すように、パイプ状のスティック本体1Aの上端に操作
グリップ1Bが固定された構造を有し、スティック本体
1Aの下端部が傾動支持機構13を介して左右方向およ
び前後方向に傾動自在に支持されている。なお、この傾
動支持機構13は、スティック本体1Aに外装されたブ
ーツ14によって覆われている(図1参照)。
【0014】前記傾動支持機構13は、図2および図3
に示すように、前記ジョイスティック1を左右の転舵操
作方向に傾動自在に支持する機構として、スティック本
体1Aの下端部を前後方向に貫通してこれに固定された
左右傾動用支持軸13Aと、この左右傾動用支持軸13
Aの前後の両端部をベアリングBRGを介して回転自在
に支持する傾動支持ベース13Bとを備えている。この
傾動支持ベース13Bは、平面視において上方が開口し
た左右方向に長い概略長方形の枠状に形成されている。
また、前記ジョイスティック1を傾動支持ベース13B
と共に前後の加減速操作方向に傾動自在に支持する機構
として、前記傾動支持ベース13Bの左右の端部に同軸
状に突設された一対の前後傾動用支持ピン13Cと、こ
の一対の前後傾動用支持ピン13CをベアリングBRG
を介して回転自在に支持する固定支持ベース13Dとを
備えている。この固定支持ベース13Dは、左右の両端
部に側壁を有する上方が開口したコ字状に形成されてい
る。
【0015】ここで、前記ジョイスティック1のスティ
ック本体1Aと傾動支持機構13の傾動支持ベース13
Bとの間には、ジョイスティック1を左右の転舵操作方
向の中立位置に復帰させる復帰機構15が設けられてい
る。また、傾動支持機構13の傾動支持ベース13Bと
固定支持ベース13Dとの間には、傾動支持ベース13
Bと共にジョイスティック1を前後の加減速操作方向の
中立位置に復帰させる復帰機構16が設けられている。
【0016】前記復帰機構15および復帰機構16は、
略同様に構成されているため、その一方の復帰機構15
について説明し、他方の復帰機構16については説明を
省略する。この復帰機構15は、図2〜図4に示すよう
に、前記傾動支持ベース13Bからスティック本体1A
へ向けて左右傾動用支持軸13Aと平行に突設された固
定ピン15Aと、スティック本体1Aから傾動支持ベー
ス13Bへ向けて左右傾動用支持軸13Aと平行に突設
された回動ピン15Bと、左右傾動用支持軸13Aに巻
装された巻バネ15Cとで構成されている。前記固定ピ
ン15Aは、左右傾動用支持軸13Aの軸心を通る鉛直
線上に配置して左右傾動用支持軸13Aの上方に配置さ
れている。また、巻バネ15Cは、その両端部を放射方
向に折り曲げた係止部15Dが前記固定ピン15Aに交
差状態で係止されている。一方、回動ピン15Bは、ス
ティック本体1Aの傾動操作に応じて前記巻バネ15C
の一対の係止部15Dのいずれか一方を押動するよう
に、交差状態の一対の係止部15Dの間に挿入されてい
る。そして、この回動ピン15Bが前記一対の係止部1
5Dに押動されて固定ピン15Aの下方に位置すると、
ジョイスティック1が略垂直に起立して左右の転舵操作
方向の中立位置に停止するように構成されている。
【0017】前記転舵操作量センサ2は、例えばポテン
ショメータからなり、図示しない入力軸を前記左右傾動
用支持軸13Aに連結した状態で傾動支持ベース13B
の例えば前側の壁部に固定されている。この転舵操作量
センサ2は、ジョイスティック1が転舵操作方向の中立
位置から左転舵の左方に傾動操作されて左右傾動用支持
軸13Aが左転方向に回動すると、ジョイスティック1
の左転舵の操作量に応じたステアリング指示信号SSを
制御手段4に出力し、反対にジョイスティック1が転舵
操作方向の中立位置から右転舵の右方に傾動操作されて
左右傾動用支持軸13Aが右転方向に回動すると、ジョ
イスティック1の右転舵の操作量に応じたステアリング
指示信号SSを前記制御手段4に出力するように構成さ
れている。
【0018】一方、加減速操作量センサ3は、転舵操作
量センサ2と同様のポテンショメータからなり、図示し
ない入力軸を前記前後傾動用支持ピン13Cの一方に連
結した状態で固定支持ベース13Dの例えば左側の壁部
に固定されている。この加減速操作量センサ3は、ジョ
イスティック1が加減速操作方向の中立位置から前方の
加速方向に傾動操作されて前後傾動用支持ピン13Cが
前転方向に回動すると、ジョイスティック1の加速操作
量に応じたアクセル指示信号ASを前記制御手段4に出
力するように構成されている。また、この加減速操作量
センサ3は、ジョイスティック1が加減速操作方向の中
立位置から後方の減速方向に傾動操作されて前後傾動用
支持ピン13Cが後転方向に回動すると、ジョイスティ
ック1の減速操作量に応じたブレーキ指示信号BSを前
記制御手段4に出力するように構成されている。
【0019】図1に示すように、前記ステアリングモー
タ5は、従来のステアリングホイールやステアリング軸
などが排除されたステアリング系に設置される。このス
テアリングモータ5は、前記制御手段4からの駆動信号
SDにより回転が制御されることにより、ボールネジ機
構17を介してラック軸18を軸方向に駆動し、ラック
軸18の両端のタイロッド19を介して左右の前輪Wを
転舵可能に構成されている。すなわち、ステアリングモ
ータ5は、そのロータをラック軸18が貫通するように
構成されてラック軸18の周囲に配置されており、ステ
アリングモータ5のロータには、ラック軸18に形成さ
れたボールネジ機構17のボールネジ部17Aに噛み合
うボールナット17Bが固定されている。この構成によ
り、ステアリングモータ5のロータと共にボールナット
17Bが回転すると、ボールネジ部17Aを有するラッ
ク軸18が軸方向に駆動される。なお、前記ステアリン
グモータ5は、ラック軸18のラックに噛み合うピニオ
ンを回転駆動するように構成されていてもよい。
【0020】前記ラック軸18の軸方向の移動方向およ
び移動量を検出するように、前記ラック位置センサ10
がラック軸18に近接して配置される。このラック位置
センサ10は、例えばリニアエンコーダからなり、ラッ
ク軸18が前輪Wの転舵方向の中立位置から左転舵方向
に移動すると、その左転舵の移動量に応じた実ラック位
置信号RAを制御手段4に出力し、反対にラック軸18
が前輪Wの転舵方向の中立位置から右転舵方向に移動す
ると、その右転舵の移動量に応じた実ラック位置信号R
Aを前記制御手段4に出力するように構成されている。
【0021】前記スロットルアクチュエータ6は、図示
しないエンジンのスロットルバルブを開閉操作すること
により車両の加速状態を制御可能に構成されている。こ
のスロットルアクチュエータ6は、例えば操作ワイヤを
介してスロットルバルブを開閉するスロットルモータに
より構成され、前記制御手段4からの駆動信号ADによ
って回転が制御される。そして、このスロットルアクチ
ュエータ6の作動によるスロットルバルブの開度を検出
するように、例えばポテンショメータからなるスロット
ル開度センサ11がスロットルバルブと同軸に設置され
ている。このスロットル開度センサ11は、スロットル
バルブの実際の開度に応じた実スロットル開度信号TA
を前記制御手段4に出力するように構成されている。
【0022】前記ブレーキアクチュエータ7は、従来の
ブレーキ倍力装置やマスタシリンダなどが排除されたブ
レーキ系において、各車輪毎に設置される。このブレー
キアクチュエータ7は、例えば比例電磁弁により構成さ
れており、前記制御手段4からの駆動信号BDにより作
動が制御される。このブレーキアクチュエータ7は、ブ
レーキ液圧発生用のポンプから各車輪のホイールシリン
ダに供給されるブレーキ液圧を可変に制御することで車
両の減速状態を制御する。そして、このブレーキアクチ
ュエータ7の作動によるブレーキ液圧を検出するよう
に、ブレーキ液圧センサ12が前記ホイールシリンダに
付設されている。このブレーキ液圧センサ12は、検出
したブレーキ液圧を実ブレーキ液圧信号BAとして前記
制御手段4に出力するように構成されている。
【0023】図2および図3に示すように、前記転舵操
作反力モータ8は、減速ギヤボックス8Aが一体に組み
付けられたギヤードモータであり、図示しない出力軸を
前記左右傾動用支持軸13Aに連結した状態で傾動支持
ベース13Bの例えば後側の壁部に減速ギヤボックス8
Aを介して固定されている。この転舵操作反力モータ8
は、前記ジョイスティック1に左右の転舵操作方向の操
作反力を付与するように、前記制御手段4からの駆動信
号SRによってトルクが制御される。
【0024】一方、前記加減速操作反力モータ9は、減
速ギヤボックス9Aが一体に組み付けられたギヤードモ
ータであり、図示しない出力軸を前記前後傾動用支持ピ
ン13Cの他方に連結した状態で固定支持ベース13D
の例えば右側の壁部に減速ギヤボックス8Aを介して固
定されている。この加減速操作反力モータ9は、前記ジ
ョイスティック1に前後の加減速操作方向の操作反力を
付与するように、前記制御手段4からの駆動信号AR,
BRによってトルクが制御される。
【0025】ここで、前記制御手段4は、前記転舵操作
量センサ2、加減速操作量センサ3、ラック位置センサ
10、スロットル開度センサ11およびブレーキ液圧セ
ンサ12との間の入出力インターフェースI/O、およ
び、これらのセンサ類から入力されるアナログ信号をデ
ジタル信号に変換するA/Dコンバータの他、各種のデ
ータやプログラムを記憶しているROM(Read Only Me
mory)、各種のデータ等を一時記憶するRAM(Random
Access Memory)、各種の演算処理を行うCPU(Cent
ral Processing Unit)等を備えている。
【0026】前記制御手段4は、図5に示すように、前
記ステアリングモータ5および前記転舵操作反力モータ
8にそれぞれ所定の駆動信号SD、駆動信号SRを出力
するための転舵制御部として、目標ラック位置設定部4
A、偏差演算部4B、ステアリングモータ制御信号出力
部4C、ステアリングモータ駆動回路4D、目標転舵反
力設定部4E、転舵操作反力モータ制御信号出力部4F
および転舵操作反力モータ駆動回路4Gを備えている。
【0027】また、前記制御手段4は、前記スロットル
アクチュエータ6、ブレーキアクチュエータ7および加
減速操作反力モータ9にそれぞれ所定の駆動信号AD、
駆動信号BD、駆動信号AR,BRを出力するための加
減速制御部として、目標スロットル開度設定部4H、偏
差演算部4I、スロットルアクチュエータ制御信号出力
部4J、スロットルアクチュエータ駆動回路4K、目標
ブレーキ液圧設定部4L、偏差演算部4M、ブレーキア
クチュエータ制御信号出力部4N、ブレーキアクチュエ
ータ駆動回路4O、目標加減速反力設定部4P、加減速
操作反力モータ制御信号出力部4Qおよび加減速操作反
力モータ駆動回路4Rを備えている。
【0028】前記制御手段4の転舵制御部を構成する目
標ラック位置設定部4Aには、前記転舵操作量センサ2
からのステアリング指示信号SSがデジタル信号に変換
されて入力される。この目標ラック位置設定部4Aは、
ジョイスティック1の転舵操作方向および転舵操作量に
応じて左右の前輪Wが転舵されるようにラック軸18
(図1参照)を移動させるための目標ラック位置信号RT
を設定する。この目標ラック位置信号RTは、通常、入
力されたステアリング指示信号SSに基づき標準ゲイン
マップを参照して設定されるが、後記するように運転者
から指令があった場合は、その指令に応じたユーザ別ゲ
インマップを参照して設定される。そして、設定された
目標ラック位置信号RTは、偏差演算部4Bに出力され
る。
【0029】前記偏差演算部4Bには、前記目標ラック
位置信号RTが入力されると共に、ラック位置センサ1
0からの実ラック位置信号RAがデジタル信号に変換さ
れて入力される。この偏差演算部4Bは、目標ラック位
置信号RTに対する実ラック位置信号RAの偏差を演算
し、その偏差信号ΔRをステアリングモータ制御信号出
力部4Cに出力する。
【0030】前記ステアリングモータ制御信号出力部4
Cは、前記偏差信号ΔRに対して比例P(Proportiona
l)、積分I(Integral)、微分D(Differential)等
の各動作を与えることにより、その偏差信号ΔRの偏差
を迅速にゼロに収束させるためのP値,I値,D値の加
算値であるPID動作信号を生成する。そして、このP
ID動作信号に基づいてステアリングモータ5に流す電
流をパルス幅変調により制御するためのPWM(Pulse
Width Modulation)制御信号SDPを生成し、このPW
M制御信号SDPをステアリングモータ駆動回路4Dに
出力する。
【0031】前記ステアリングモータ駆動回路4Dは、
前記PWM制御信号SDPに基づいて、図示しないパワ
ーFET(Field Effect Transistor)のブリッジ回路
をスイッチング駆動することにより、ステアリングモー
タ5(図1参照)を所定の極性およびデューティ比の駆動
信号SDによって回転駆動する。
【0032】また、前記目標転舵反力設定部4Eには、
前記偏差演算部4Bからの偏差信号ΔRが入力される。
この目標転舵反力設定部4Eは、ジョイスティック1の
転舵操作方向と反対の操作反力を前記偏差信号ΔRの大
きさに応じて増減させるように前記転舵操作反力モータ
8のトルクを制御するための目標転舵操作反力信号SR
Tを設定する。この目標転舵操作反力信号SRTは、通
常、前記偏差信号ΔRに基づき、標準ゲインマップを参
照して設定されるが、後記するように運転者から指令が
あった場合は、標準ゲインマップより求めた値を前記指
令に応じた係数Kにより補正して設定される。そして、
設定された目標転舵操作反力信号SRTは、転舵操作反
力モータ制御信号出力部4Fに出力される。
【0033】前記転舵操作反力モータ制御信号出力部4
Fは、入力した目標転舵操作反力信号SRTに基づいて
転舵操作反力モータ8に流す電流をパルス幅変調により
制御するためのPWM制御信号SRPを生成し、このP
WM制御信号SRPを転舵操作反力モータ駆動回路4G
に出力する。そして、転舵操作反力モータ駆動回路4G
は、前記PWM制御信号SRPに基づいて、図示しない
パワーFETのブリッジ回路をスイッチング駆動するこ
とにより、転舵操作反力モータ8(図1参照)を所定の極
性およびデューティ比の駆動信号SRによって回転駆動
する。
【0034】一方、前記制御手段4の加減速制御部を構
成する目標スロットル開度設定部4Hには、前記加減速
操作量センサ3からのアクセル指示信号ASがデジタル
信号に変換されて入力される。この目標スロットル開度
設定部4Hは、ジョイスティック1の前方への加速操作
量に応じてスロットルバルブが開くようにスロットルア
クチュエータ6(図1参照)を回転駆動させるための目標
スロットル開度信号TTを設定する。この目標スロット
ル開度信号TTは、入力されたアクセル指示信号ASに
基づき所定のゲインマップを参照して設定される。そし
て、設定された目標スロットル開度信号TTは偏差演算
部4Iに出力される。
【0035】前記偏差演算部4Iには、前記目標スロッ
トル開度信号TTが入力されると共に、スロットル開度
センサ11からの実スロットル開度信号TAがデジタル
信号に変換されて入力される。この偏差演算部4Iは、
目標スロットル開度信号TTに対する実スロットル開度
信号TAの偏差を演算し、その偏差信号ΔTをスロット
ルアクチュエータ制御信号出力部4Jに出力する。
【0036】前記スロットルアクチュエータ制御信号出
力部4Jは、前記偏差信号ΔTに対して比例P、積分
I、微分D等の各動作を与えることにより、その偏差信
号ΔTの偏差を迅速にゼロに収束させるためのP値,I
値,D値の加算値であるPID動作信号を生成する。そ
して、このPID動作信号に基づいてスロットルアクチ
ュエータ6に流す電流をパルス幅変調により制御するた
めのPWM制御信号ADPを生成し、このPWM制御信
号ADPをスロットルアクチュエータ駆動回路4Kに出
力する。
【0037】前記スロットルアクチュエータ駆動回路4
Kは、前記PWM制御信号ADPに基づいて、図示しな
いパワーFETのブリッジ回路をスイッチング駆動する
ことにより、スロットルアクチュエータ6(図1参照)を
所定の極性およびデューティ比の駆動信号ADによって
回転駆動する。
【0038】前記目標ブレーキ液圧設定部4Lには、前
記加減速操作量センサ3からのブレーキ指示信号BSが
デジタル信号に変換されて入力される。この目標ブレー
キ液圧設定部4Lは、ジョイスティック1の後方への減
速操作量に応じてブレーキ液圧を上昇させるように各ブ
レーキアクチュエータ7(図1参照)の作動を制御するた
めの目標ブレーキ液圧信号BTを設定する。この目標ブ
レーキ液圧信号BTは、入力されたブレーキ指示信号B
Sに基づき所定のゲインマップを参照して設定される。
そして、設定された目標ブレーキ液圧信号BTは偏差演
算部4Mに出力される。
【0039】前記偏差演算部4Mには、前記目標ブレー
キ液圧信号BTが入力されると共に、ブレーキ液圧セン
サ12からの実ブレーキ液圧信号BAがデジタル信号に
変換されて入力される。この偏差演算部4Mは、目標ブ
レーキ液圧信号BTに対する実ブレーキ液圧信号BAの
偏差を演算し、その偏差信号ΔBをブレーキアクチュエ
ータ制御信号出力部4Nに出力する。
【0040】前記ブレーキアクチュエータ制御信号出力
部4Nは、前記偏差信号ΔBに対して比例P、積分I、
微分D等の各動作を与えることにより、その偏差信号Δ
Bの偏差を迅速にゼロに収束させるためのP値,I値,
D値の加算値であるPID動作信号を生成する。そし
て、このPID動作信号に基づいて各ブレーキアクチュ
エータ7に流す電流をパルス幅変調により制御するため
のPWM制御信号BDPを生成し、このPWM制御信号
BDPをブレーキアクチュエータ駆動回路4Oに出力す
る。
【0041】前記ブレーキアクチュエータ駆動回路4O
は、前記PWM制御信号BDPに基づいて、各車輪毎に
設けられた各ブレーキアクチュエータ7に対応する図示
しない4つのパワーFETをそれぞれスイッチング駆動
することにより、各ブレーキアクチュエータ7(図1参
照)の作動を所定のデューティ比の駆動信号BDによっ
て制御する。
【0042】また、前記目標加減速反力設定部4Pに
は、前記偏差演算部4Iからの偏差信号ΔTまたは前記
偏差演算部4Mからの偏差信号ΔBが入力される。この
目標加減速反力設定部4Pは、目標スロットル開度設定
部4Hから偏差信号ΔTを入力すると、ジョイスティッ
ク1の加速操作方向と反対の操作反力を前記偏差信号Δ
Tの大きさに応じて増減させるように前記加減速操作反
力モータ9のトルクを制御するための目標加速操作反力
信号ARTを設定する。この目標加速操作反力信号AR
Tは、入力された偏差信号ΔTに基づき所定のゲインマ
ップを参照して設定され、加減速操作反力モータ制御信
号出力部4Qに出力される。一方、目標加減速反力設定
部4Pは、目標ブレーキ液圧設定部4Lから偏差信号Δ
Bを入力すると、ジョイスティック1の減速操作方向と
反対の操作反力を前記偏差信号ΔBの大きさに応じて増
減させるように前記加減速操作反力モータ9のトルクを
制御するための目標減速操作反力信号BRTを設定す
る。この目標減速操作反力信号BRTは、入力された偏
差信号ΔBに基づき所定のゲインマップを参照して設定
され、加減速操作反力モータ制御信号出力部4Qに出力
される。
【0043】前記加減速操作反力モータ制御信号出力部
4Qは、入力した目標加速操作反力信号ARTまたは目
標減速操作反力信号BRTに基づいて加減速操作反力モ
ータ9に流す電流をパルス幅変調により制御するための
PWM制御信号ARPまたはPWM制御信号BRPを生
成し、そのいずれか一方を加減速操作反力モータ駆動回
路4Rに出力する。そして、加減速操作反力モータ駆動
回路4Rは、前記PWM制御信号ARPまたはPWM制
御信号BRPに基づいて、図示しないパワーFETのブ
リッジ回路をスイッチング駆動することにより、加減速
操作反力モータ9(図1参照)を所定の極性およびデュー
ティ比の駆動信号ARまたは駆動信号BRによって回転
駆動する。
【0044】ここで、一実施形態の車両の運転操作装置
においては、運転操作子であるジョイスティック1の転
舵操作ゲインを不特定多数の運転者に対応して運転者毎
に変更可能とするため、図1および図5に示すように、
前記制御手段4との間でデータの入出力が可能な外部記
憶手段としてのFDD装置20と、このFDD装置20
へのデータの出力を指令する出力指令スイッチ21と、
FDD装置20からのデータの入力を指令する入力指令
スイッチ22とが運転席の近傍のインストルメントパネ
ルに設けられている。また、図6に示すように、制御手
段4の目標ラック位置設定部4Aには、標準ゲインマッ
プ保持部4A1、係数設定部4A2、ユーザ別ゲインマ
ップ生成部4A3およびユーザ別ゲインマップ選択部4
A4が設けられている。
【0045】前記標準ゲインマップ保持部4A1は、ス
テアリング指示信号SSに対する目標ラック位置信号R
Tの出力特性を示すゲインマップとして、標準的な仮想
の運転者を対象とした標準ゲインマップSGMを保持し
ている。そして、この標準ゲインマップ保持部4A1
は、標準ゲインマップSGMのデータをユーザ別ゲイン
マップ生成部4A3およびユーザ別ゲインマップ選択部
4A4に出力可能に構成されている。
【0046】前記係数設定部4A2は、前記転舵操作量
センサ2からのステアリング指示信号SSを入力し、そ
のステアリング指示信号SSに基づいて運転者のジョイ
スティック1の操作状況を学習し、その学習結果に応じ
た係数Kをユーザ別ゲインマップ生成部4A3に出力可
能に構成されている。この係数設定部4A2は、所定の
サンプリング時間内に入力したステアリング指示信号S
Sが振動的に増減する場合、その運転者固有の振動回数
を検出して標準的な運転者の標準振動回数と比較する。
そして、運転者固有の振動回数が標準振動回数より多い
場合、運転者がジョイスティック1の操作に不慣れであ
るものと推定して係数Kを1より小さい値に設定する。
その場合、標準振動回数に対する運転者固有の振動回数
の比率が大きい程、係数Kを漸次小さく設定する。反対
に、運転者固有の振動回数が標準振動回数より少ない場
合、運転者がジョイスティック1の操作に慣れているも
のと推定して係数Kを1より大きい値に設定する。その
場合、標準振動回数に対する運転者固有の振動回数の比
率が小さい程、係数Kを漸次大きく設定する。
【0047】前記ユーザ別ゲインマップ生成部4A3
は、出力指令スイッチ21から出力指令信号OUTを入
力すると、標準ゲインマップ保持部4A1から標準ゲイ
ンマップSGMのデータを入力すると共に、係数設定部
4A2から係数Kを入力する。そして、このユーザ別ゲ
インマップ生成部4A3は、標準ゲインマップSGMの
データを係数Kにより補正することにより、標準ゲイン
マップSGMとは特性の異なる運転者固有のユーザ別ゲ
インマップUGMを生成する。例えば、係数Kが1より
小さい場合、ステアリング指示信号SSに対する目標ラ
ック位置信号RTの値が標準値より減少してジョイステ
ィック1の操作量に対するステアリングモータ5の作動
量が減少する特性、すなわち、ジョイスティック1の操
作ゲインが減少する特性のユーザ別ゲインマップUGM
を生成する。反対に、係数Kが1より大きい場合、ステ
アリング指示信号SSに対する目標ラック位置信号RT
の値が標準値より増大してジョイスティック1の操作量
に対するステアリングモータ5の作動量が増大する特
性、すなわち、ジョイスティック1の操作ゲインが増大
する特性のユーザ別ゲインマップUGMを生成する。そ
して、このユーザ別ゲインマップ生成部4A3は、生成
したユーザ別ゲインマップUGMおよび係数KをFDD
装置20に出力する。
【0048】前記ユーザ別ゲインマップ選択部4A4に
は、転舵操作量センサ2からのステアリング指示信号S
Sが入力されている。このユーザ別ゲインマップ選択部
4A4は、通常、前記標準ゲインマップ保持部4A1か
らの標準ゲインマップSGMのデータを入力しており、
ステアリング指示信号SSに基づき標準ゲインマップS
GMを参照して目標ラック位置信号RTを設定し、その
目標ラック位置信号RTを偏差演算部4B(図5参照)
に出力する。
【0049】ここで、前記ユーザ別ゲインマップ選択部
4A4は、入力指令スイッチ22から入力指令信号IN
を入力すると、FDD装置20からユーザ別ゲインマッ
プUGMおよび係数Kのデータを入力し、この係数Kの
データを目標転舵反力設定部4E(図5参照)に出力す
る。そして、このユーザ別ゲインマップ選択部4A4
は、前記標準ゲインマップSGMに代えてユーザ別ゲイ
ンマップUGMを選択することにより、ステアリング指
示信号SSに基づき運転者固有のユーザ別ゲインマップ
UGMを参照して目標ラック位置信号RTを設定し、そ
の目標ラック位置信号RTを偏差演算部4B(図5参
照)に出力する。
【0050】図5に示すように、前記ユーザ別ゲインマ
ップ選択部4A4から係数Kを入力した目標転舵反力設
定部4Eは、偏差演算部4Bからの偏差信号ΔRに基づ
く目標転舵操作反力信号SRTを前記係数Kにより補正
されたユーザ別ゲインマップを参照して設定し、その目
標転舵操作反力信号SRTを転舵操作反力モータ制御信
号出力部4Fに出力する。
【0051】以上のように構成された一実施形態の車両
の運転操作装置においては、図1に示すジョイスティッ
ク1の左右の転舵操作方向への傾動操作によりステアリ
ングモータ5が作動し、ジョイスティック1の前後の加
減速方向への傾動操作によりスロットルアクチュエータ
6または各ブレーキアクチュエータ7が作動するのであ
り、いわゆるCBW(control by wire)方式によって車
両の転舵状態、加速状態および減速状態が制御される。
【0052】例えば、ジョイスティック1を左方へ傾動
操作すると、転舵操作量センサ2がジョイスティック1
の左転舵の操作量に応じたステアリング指示信号SSを
制御手段4の目標ラック位置設定部4Aに出力し、目標
ラック位置設定部4Aがジョイスティック1の左転舵の
操作量に応じて左右の前輪Wが転舵されるようにラック
軸18を移動させるための目標ラック位置信号RTを設
定する。その際、目標ラック位置設定部4Aは、ユーザ
別ゲインマップ選択部4A4が選択している標準ゲイン
マップSGMを参照して目標ラック位置信号RTを設定
し、その目標ラック位置信号RTを偏差演算部4Bに出
力する。そして、偏差演算部4Bが前記目標ラック位置
信号RTとラック位置センサ10から入力した実ラック
位置信号RAとの偏差信号ΔRをステアリングモータ制
御信号出力部4Cに出力し、ステアリングモータ制御信
号出力部4Cが偏差信号ΔRの偏差を迅速にゼロに収束
させるためのPID動作信号を生成した後、このPID
動作信号に応じたPWM制御信号SDPをステアリング
モータ駆動回路4Dに出力する。そして、ステアリング
モータ駆動回路4DがPWM制御信号SDPに基づく所
定の極性およびデューティ比の駆動信号SDによってス
テアリングモータ5を前記偏差信号ΔRがゼロに収束す
るまで回転駆動する。
【0053】すなわち、ジョイスティック1を左方へ傾
動操作すると、ラック軸18が目標位置に達するまでの
間、ステアリングモータ5がボールネジ機構17を介し
てラック軸18を軸方向の一側へ駆動し、左右の前輪W
をジョイスティック1の左転舵の操作量に応じて左転舵
させる。同様に、ジョイスティック1を右方へ傾動操作
すると、ラック軸18が目標位置に達するまでの間、ス
テアリングモータ5がボールネジ機構17を介してラッ
ク軸18を軸方向の他側へ駆動し、左右の前輪Wをジョ
イスティック1の右転舵の操作量に応じて右転舵させ
る。こうして、車両の転舵状態がジョイスティック1の
転舵操作方向および転舵操作量に応じて標準ゲインマッ
プSGMを参照した標準の操作ゲインにより制御され
る。
【0054】ここで、ジョイスティック1を左右の転舵
操作方向に傾動操作する際には、前記転舵操作反力モー
タ8によってジョイスティック1に操作反力が付与され
る。すなわち、ジョイスティック1が左右の転舵操作方
向に傾動操作されて前記偏差演算部4Bが偏差信号ΔR
を出力すると、その偏差信号ΔRを入力した目標転舵反
力設定部4Eがジョイスティック1の操作反力を前記偏
差信号ΔRの大きさに応じて増減させるように前記転舵
操作反力モータ8のトルクを制御するための目標転舵操
作反力信号SRTを設定する。その際、目標転舵反力設
定部4Eは、標準ゲインマップを参照して目標転舵操作
反力信号SRTを設定し、その目標転舵操作反力信号S
RTを転舵操作反力モータ制御信号出力部4Fに出力す
る。そして、転舵操作反力モータ制御信号出力部4Fが
目標転舵操作反力信号SRTに基づいて生成したPWM
制御信号SRPを転舵操作反力モータ駆動回路4Gに出
力し、転舵操作反力モータ駆動回路4GがPWM制御信
号SRPに基づく所定の極性およびデューティ比の駆動
信号SRによって転舵操作反力モータ8を前記偏差信号
ΔRがゼロに収束するまで駆動する。こうして、ジョイ
スティック1を左右の転舵操作方向に傾動操作する際に
は、ラック軸18が目標位置に達するまでの間、転舵操
作反力モータ8がジョイスティック1に操作反力を付与
するのであり、この操作反力は、ジョイスティック1の
転舵操作量に応じた大きさから漸次ゼロに減少する。
【0055】一方、ジョイスティック1を前方へ傾動操
作すると、加減速操作量センサ3がジョイスティック1
の前方への加速操作量に応じたアクセル指示信号ASを
制御手段4の目標スロットル開度設定部4Hに出力し、
目標スロットル開度設定部4Hがジョイスティック1の
前方への加速操作量に応じてスロットルバルブが開くよ
うにスロットルアクチュエータ6を回転駆動させるため
の目標スロットル開度信号TTを偏差演算部4Iに出力
する。そして、偏差演算部4Iが前記目標スロットル開
度信号TTとスロットル開度センサ11から入力した実
スロットル開度信号TAとの偏差信号ΔTをスロットル
アクチュエータ制御信号出力部4Jに出力し、スロット
ルアクチュエータ制御信号出力部4Jが偏差信号ΔTの
偏差を迅速にゼロに収束させるためのPID動作信号を
生成した後、このPID動作信号に応じたPWM制御信
号ADPをスロットルアクチュエータ駆動回路4Kに出
力する。そして、スロットルアクチュエータ駆動回路4
KがPWM制御信号ADPに基づく所定の極性およびデ
ューティ比の駆動信号ADによってスロットルアクチュ
エータ6を前記偏差信号ΔTがゼロに収束するまで回転
駆動する。従って、ジョイスティック1を前方へ傾動操
作すると、スロットルアクチュエータ6が図示しないス
ロットルバルブの開度をジョイスティック1の加速操作
量に応じた開度に制御するのであり、車両の加速状態が
ジョイスティック1の加速操作量に応じて増減制御され
る。
【0056】ここで、ジョイスティック1を前方の加速
操作方向に傾動操作する際には、前記加減速操作反力モ
ータ9によってジョイスティック1に操作反力が付与さ
れる。すなわち、ジョイスティック1が前方の加速操作
方向に傾動操作されて前記偏差演算部4Iが偏差信号Δ
Tを出力すると、その偏差信号ΔTを入力した目標加減
速反力設定部4Pがジョイスティック1の操作反力を前
記偏差信号ΔTの大きさに応じて増減させるように加減
速操作反力モータ9のトルクを制御するための目標加速
操作反力信号ARTを加減速操作反力モータ制御信号出
力部4Qに出力する。そして、加減速操作反力モータ制
御信号出力部4Qが目標加速操作反力信号ARTに基づ
いて生成したPWM制御信号ARPを加減速操作反力モ
ータ駆動回路4Rに出力し、加減速操作反力モータ駆動
回路4RがPWM制御信号ARPに基づく所定の極性お
よびデューティ比の駆動信号ARによって加減速操作反
力モータ9を前記偏差信号ΔTがゼロに収束するまで駆
動する。こうして、ジョイスティック1を前方の加速操
作方向に傾動操作する際には、スロットルバルブが目標
開度に達するまでの間、加減速操作反力モータ9がジョ
イスティック1に操作反力を付与するのであり、この操
作反力は、ジョイスティック1の加速操作量に応じた大
きさから漸次ゼロに減少する。
【0057】また、ジョイスティック1を後方へ傾動操
作すると、加減速操作量センサ3がジョイスティック1
の後方への減速操作量に応じたブレーキ指示信号BSを
制御手段4の目標ブレーキ液圧設定部4Lに出力し、目
標ブレーキ液圧設定部4Lがジョイスティック1の後方
への減速操作量に応じてブレーキ液圧を上昇させるよう
に各ブレーキアクチュエータ7の作動を制御するための
目標ブレーキ液圧信号BTを偏差演算部4Mに出力す
る。そして、偏差演算部4Mが目標ブレーキ液圧信号B
Tとブレーキ液圧センサ12から入力した実ブレーキ液
圧信号BAとの偏差信号ΔBをブレーキアクチュエータ
制御信号出力部4Nに出力し、ブレーキアクチュエータ
制御信号出力部4Nが偏差信号ΔBの偏差を迅速にゼロ
に収束させるためのPID動作信号を生成した後、この
PID動作信号に応じたPWM制御信号BDPをブレー
キアクチュエータ駆動回路4Oに出力する。そして、ブ
レーキアクチュエータ駆動回路4OがPWM制御信号B
DPに基づく所定のデューティ比の駆動信号BDによっ
て各ブレーキアクチュエータ7を前記偏差信号ΔBがゼ
ロに収束するまで駆動する。従って、ジョイスティック
1を後方へ傾動操作すると、各ブレーキアクチュエータ
7が図示しないブレーキ系のブレーキ液圧をジョイステ
ィック1の減速操作量に応じて上昇させるように制御す
るのであり、車両の減速状態がジョイスティック1の減
速操作量に応じて増減制御される。
【0058】ここで、ジョイスティック1を後方の減速
操作方向に傾動操作する際にも、前記と同様に、前記加
減速操作反力モータ9によってジョイスティック1に操
作反力が付与される。すなわち、ジョイスティック1が
後方の減速操作方向に傾動操作されて前記偏差演算部4
Mが偏差信号ΔBを出力すると、その偏差信号ΔBを入
力した目標加減速反力設定部4Pがジョイスティック1
の操作反力を前記偏差信号ΔBの大きさに応じて増減さ
せるように加減速操作反力モータ9のトルクを制御する
ための目標減速操作反力信号BRTを加減速操作反力モ
ータ制御信号出力部4Qに出力する。そして、加減速操
作反力モータ制御信号出力部4Qが目標減速操作反力信
号BRTに基づいて生成したPWM制御信号BRPを加
減速操作反力モータ駆動回路4Rに出力し、加減速操作
反力モータ駆動回路4RがPWM制御信号BRPに基づ
く所定の極性およびデューティ比の駆動信号BRによっ
て加減速操作反力モータ9を前記偏差信号ΔBがゼロに
収束するまで駆動する。こうして、ジョイスティック1
を後方の減速操作方向に傾動操作する際にも、図示しな
いブレーキ系のブレーキ液圧が目標ブレーキ液圧に達す
るまでの間、加減速操作反力モータ9がジョイスティッ
ク1に操作反力を付与するのであり、この操作反力は、
ジョイスティック1の減速操作量に応じた大きさから漸
次ゼロに減少する。
【0059】ここで、一実施形態の車両の運転操作装置
においては、運転者がFDD装置20にフレキシブルデ
ィスクを装填し、かつ、ジョイスティック1の操作によ
り車両を運転している状況で出力指令スイッチ21を操
作し、その後、入力指令スイッチ22を操作することに
より、ステアリング指示信号SSに対する目標ラック位
置信号RTの出力特性、すなわち、ジョイスティック1
の転舵操作量に対するステアリングモータ5の作動量を
示すゲインマップを標準ゲインマップSGMから運転者
固有のユーザ別ゲインマップUGMに変更することがで
き、不特定多数の運転者に対応して運転者毎にジョイス
ティック1の転舵操作ゲインを変更することができる。
例えば、ジョイスティック1の操作に不慣れな運転者に
対しては、ジョイスティック1の転舵操作ゲインを客観
的に小さく設定でき、反対にジョイスティック1の操作
に慣れた運転者の場合には、ジョイスティック1の転舵
操作ゲインを客観的に大きく設定することができる。
【0060】前記のように、運転者がFDD装置20に
フレキシブルディスクを装填し、かつ、ジョイスティッ
ク1の操作により車両を運転している状況で出力指令ス
イッチ21を操作すると、図5に示すように、出力指令
スイッチ21から出力指令信号OUTが制御手段4の目
標ラック位置設定部4Aに出力される。すると、目標ラ
ック位置設定部4Aにおいては、図6に示すユーザ別ゲ
インマップ生成部4A3が標準ゲインマップ保持部4A
1から標準ゲインマップSGMのデータを入力すると共
に、係数設定部4A2から係数Kを入力する。その際、
係数設定部4A2は、前記転舵操作量センサ2から所定
のサンプリング時間内に入力したステアリング指示信号
SSの振動回数を検出して標準的な運転者の標準振動回
数と比較する。そして、運転者固有の振動回数が標準振
動回数より多い場合には、運転者がジョイスティック1
の操作に不慣れであるものと推定して1より小さい値、
例えば0.8の係数Kをユーザ別ゲインマップ生成部4
A3に出力する。反対に、運転者固有の振動回数が標準
振動回数より少ない場合には、運転者がジョイスティッ
ク1の操作に慣れているものと推定して1より大きい
値、例えば1.2の係数Kをユーザ別ゲインマップ生成
部4A3に出力する。
【0061】標準ゲインマップSGMおよび係数Kのデ
ータを入力した前記ユーザ別ゲインマップ生成部4A3
は、標準ゲインマップSGMのデータを係数Kにより補
正して運転者固有のユーザ別ゲインマップUGMを生成
し、このユーザ別ゲインマップUGMおよび係数Kのデ
ータをFDD装置20に出力してフレキシブルディスク
に格納させる。
【0062】その後、運転者が入力指令スイッチ22を
操作すると、この入力指令スイッチ22から入力指令信
号INがユーザ別ゲインマップ選択部4A4に出力され
る。すると、ユーザ別ゲインマップ選択部4A4は、F
DD装置20のフレキシブルディスクに格納された運転
者固有のユーザ別ゲインマップUGMおよび係数Kのデ
ータを入力し、この係数Kのデータを目標転舵反力設定
部4E(図5参照)に出力する。そして、ユーザ別ゲイ
ンマップ選択部4A4は、前記標準ゲインマップSGM
に代えてユーザ別ゲインマップUGMを選択することに
より、ステアリング指示信号SSに基づき運転者固有の
ユーザ別ゲインマップUGMを参照して目標ラック位置
信号RTを設定し、その目標ラック位置信号RTを偏差
演算部4B(図5参照)に出力する。
【0063】従って、以降、運転者がジョイスティック
1を転舵操作方向に操作すると、その操作量に応じて、
運転者固有の転舵操作ゲインでステアリングモータ5が
作動する。例えば運転者がジョイスティック1の操作に
不慣れである場合には、標準より小さい転舵操作ゲイン
でステアリングモータ5が作動するのであり、運転者は
不要な過剰操舵や修正操舵を減少して車両を円滑に転舵
操作できるようになり、車両の走行がふらつくなどの不
都合を解消することができる。また、運転者がジョイス
ティック1の操作に慣れている場合には、標準より大き
い転舵操作ゲインでステアリングモータ5が作動するの
であり、運転者は標準より切れの良いキビキビした操舵
感覚で車両を転舵操作することができる。
【0064】一方、前記ユーザ別ゲインマップ選択部4
A4から係数Kを入力した目標転舵反力設定部4Eは、
偏差演算部4Bからの偏差信号ΔRに基づく目標転舵操
作反力信号SRTを標準ゲインマップより求め、それを
前記係数Kにより除算し、運転者固有の目標転舵操作反
力信号SRTとして転舵操作反力モータ制御信号出力部
4Fに出力する。従って、以降、運転者がジョイスティ
ック1を転舵操作方向に操作する際には、転舵操作反力
モータ8が運転者固有のゲインで作動する。例えば運転
者がジョイスティック1の操作に不慣れである場合に
は、標準より大きいゲインで転舵操作反力モータ8が作
動するのであり、運転者はジョイスティック1の転舵操
作に際して標準より重い操作反力を受けることとなり、
ジョイスティック1による過剰転舵が抑制され、車両を
円滑に転舵操作できるようになる。また、運転者がジョ
イスティック1の操作に慣れている場合には、標準より
小さいゲインで転舵操作反力モータ8が作動するのであ
り、運転者はジョイスティック1の転舵操作に際して標
準より軽い操作反力を受けることとなり、ジョイスティ
ック1を軽快に転舵操作することができる。
【0065】従って、一実施形態の車両の運転操作装置
によれば、運転者毎にジョイスティック1の転舵操作に
伴うステアリングモータ5の作動ゲインおよび転舵操作
反力モータ8の作動ゲインを変更可能とすることがで
き、不特定多数の運転者に対しても各運転者の運転操作
の技量や好みにきめ細かく対応することができる。
【0066】なお、一実施形態の車両の運転操作装置に
おいては、ジョイスティック1の転舵操作に伴うステア
リングモータ5および転舵操作反力モータ8の作動ゲイ
ンを不特定多数の運転者に対して変更可能とする例を示
したが、目標ラック位置設定部4Aと同様に目標スロッ
トル開度設定部4Hおよび目標ブレーキ液圧設定部4L
を構成することにより、ジョイスティック1の加速操作
ゲインや減速操作ゲインについても不特定多数の運転者
に応じて変更可能とすることができる。
【0067】また、ジョイスティック1は、前方への傾
動操作を加速操作とし、後方への傾動操作を減速操作と
するように構成したが、反対にジョイスティック1の前
方への傾動操作を減速操作とし、後方への傾動操作を加
速操作とするように構成してもよい。また、ジョイステ
ィック1は、転舵のみを操作するようにし、加減速の操
作は、従来のアクセルペダル、ブレーキペダルで行うよ
うにしてもよい。
【0068】また、一実施形態の車両の運転操作装置に
おいては、同一の車両において外部記憶手段を使用する
例を示したが、同じ運転操作装置を有する車両間におい
ても使用することができる。
【0069】また、ユーザ別ゲインマップの生成は、目
標ラック位置信号RTの時間積分値の大きさにより設定
する(積分値が大きい程、運転に不慣れであるとする)
ようにしてもよいし、ユーザがキーボード等から入力で
きるようにしてもよい。
【0070】更に、目標ラック位置設定部4Aにおい
て、ステアリング指示信号SSから目標ラック位置信号
RTを求める手法は種々あり、例えばステアリング指示
信号SSおよびその1回微分値、2回微分値を求め、そ
れぞれにゲインを乗算して合計を求め、その合計値を目
標ラック位置信号RTとして出力するようにしてもよ
い。この場合、ユーザ別ゲインマップUGMは、ユーザ
毎にそれぞれのゲインを別個に設定できるようにする
と、より好適である。
【0071】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明に係る車両の
運転操作装置においては、運転操作子を操作すると、そ
の操作量を検出するセンサの検出値に応じた駆動信号を
制御手段が標準ゲインマップを参照して出力する。そし
て、この駆動信号に応じてアクチュエータが作動するこ
とにより、運転操作子の操作量に応じ、標準の操作ゲイ
ンで車両の運転が制御される。ここで、運転者が指令手
段により外部記憶手段へのデータ出力を制御手段に指令
すると、制御手段においては、ユーザ別ゲインマップ生
成部が標準ゲインマップとは特性の異なるユーザ別ゲイ
ンマップを生成して外部記憶手段に出力する。そして、
運転者が指令手段により外部記憶手段からのデータ入力
を制御手段に指令すると、制御手段においては、ユーザ
別ゲインマップ選択部が外部記憶手段からユーザ別ゲイ
ンマップを入力し、このユーザ別ゲインマップを前記標
準ゲインマップに代えて選択する。以降、運転者が運転
操作子を操作すると、その操作量に応じ、運転者固有の
操作ゲインでアクチュエータが作動して車両の運転が制
御される。従って、本発明に係る車両の運転操作装置に
よれば、運転者毎に運転操作子の操作ゲインを変更可能
とすることができ、不特定多数の運転者に対しても各運
転者の運転操作の技量や好みにきめ細かく対応すること
ができる。
【0072】本発明の車両の運転操作装置において、前
記ユーザ別ゲインマップ生成部が前記センサの検出値か
ら運転操作子の操作状況を学習し、その学習結果に応じ
て前記ユーザ別ゲインマップを生成するように構成され
ている場合、客観的に各運転者に対応した的確なユーザ
別ゲインマップを生成可能となるので好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両の運転操作装置
の全体構成図である。
【図2】図1に示したジョイスティック(運転操作子)の
傾動支持機構を一部断面として示す側面図である。
【図3】図2に示したジョイスティック(運転操作子)の
傾動支持機構を一部断面として示す平面図である。
【図4】図2および図3に示した復帰機構を一部断面と
して示す正面図である。
【図5】図1に示した制御手段のブロック構成図であ
る。
【図6】図5に示した制御手段の目標ラック位置設定部
のブロック構成図である。
【符号の説明】
1 :ジョイスティック(運転操作子) 2 :転舵操作量センサ 3 :加減速操作量センサ 4 :制御手段 4A :目標ラック位置設定部 4A1:標準ゲインマップ保持部 4A2:係数設定部 4A3:ユーザ別ゲインマップ生成部 4A4:ユーザ別ゲインマップ選択部 4E :目標転舵反力設定部 5 :ステアリングモータ(転舵用アクチュエータ) 6 :スロットルアクチュエータ(加速用アクチュエ
ータ) 7 :ブレーキアクチュエータ(減速用アクチュエー
タ) 20 :FDD装置(外部記憶手段) 21 :出力指令スイッチ 22 :入力指令スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B62D 109:00 B62D 109:00 113:00 113:00 119:00 119:00 137:00 137:00 (72)発明者 村田 真 埼玉県和光市中央一丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 河野 昌明 埼玉県和光市中央一丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3D032 CC01 DA01 DA90 DA92 DA93 DC08 DD01 EB04 EC21 FF01 3D033 CA01 CA15 CA27 3G065 CA22 DA05 DA06 DA15 FA08 FA12 GA00 GA18 GA29 GA41 GA46 JA02 JA09 JA11 JA13 KA02 KA36

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の運転操作を指示する運転操作子
    と、この運転操作子の操作量を検出するセンサと、この
    センサの検出値に応じ標準ゲインマップを参照して駆動
    信号を出力する制御手段と、この制御手段からの駆動信
    号に応じて作動するアクチュエータとを備えた車両の運
    転操作装置において、前記制御手段との間でデータの入
    出力が可能な外部記憶手段と、この外部記憶手段との間
    のデータの入出力を前記制御手段に指令する指令手段と
    を設けると共に、前記制御手段には、前記指令手段の指
    令に応じ、前記標準ゲインマップとは特性の異なるユー
    ザ別ゲインマップを生成して前記外部記憶手段に出力す
    るユーザ別ゲインマップ生成部と、前記指令手段の指令
    に応じて前記外部記憶手段からユーザ別ゲインマップを
    入力し、このユーザ別ゲインマップを前記標準ゲインマ
    ップに代えて選択するユーザ別ゲインマップ選択部とを
    設けたことを特徴とする車両の運転操作装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された車両の運転操作装
    置であって、前記ユーザ別ゲインマップ生成部は、前記
    センサの検出値に基づく前記運転操作子の操作状況の学
    習結果に応じて前記ユーザ別ゲインマップを生成するこ
    とを特徴とする車両の運転操作装置。
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KR20180009540A (ko) * 2016-07-19 2018-01-29 현대다이모스(주) 사용자 설정 운전 패턴에 따른 차량 운행 방법 및 그 시스템

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