JP2002160287A - インモールド成形用ラベル - Google Patents

インモールド成形用ラベル

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JP2002160287A
JP2002160287A JP2000356936A JP2000356936A JP2002160287A JP 2002160287 A JP2002160287 A JP 2002160287A JP 2000356936 A JP2000356936 A JP 2000356936A JP 2000356936 A JP2000356936 A JP 2000356936A JP 2002160287 A JP2002160287 A JP 2002160287A
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JP
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propylene
layer
mold
catalyst component
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Application number
JP2000356936A
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English (en)
Inventor
Takatoshi Nishizawa
孝利 西澤
Maki Shiina
真樹 椎名
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Yupo Corp
Original Assignee
Yupo Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷加工、特にUVオフセット印刷における
作業性が良好で、夏期の高温環境でもラベルの耐ブロッ
キング性に優れ、かつ、ラベルの容器への融着強度が高
い貼合容器を与えるインモールドラベル成形用ラベルの
提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂フィルム基材層(I)の片
面に、ヒートシール性樹脂層(II)が積層され、該ヒ
ートシール性樹脂層(II)の組成が、下記(a)〜
(c)の特性を有するプロピレン系ランダム共重合体が
主成分であることを特徴とするインモールド成形用ラベ
ル。 (a)DSCによる融解ピーク温度TP が次式(1)の
範囲を満たすものである。 110℃≦TP ≦140℃ ・・・(1) (b)DSCによる融解終了温度TE が次式(2)の範
囲を満たすものである。 TE −TP ≦8℃ ・・・(2) (c)オルソジクロルベンゼンを溶媒として、40℃に
おいて抽出した場合の抽出量が4.0重量%以下であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラベルを予め金型
内に該ラベルの印刷が施こされた表面側が金型壁面に接
するようにセットし、金型内に溶融した熱可塑性樹脂の
パリソンを導き中空成形して、或いは溶融した熱可塑性
樹脂を射出成形して、或いは溶融した熱可塑性樹脂シー
トを真空成形もしくは圧空成形してラベル貼合容器を製
造するインモールド成形に用いるラベルに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、ラベル付きの樹脂成形容器を一体
成形するには、金型内に予めブランク又はラベルをイン
サートし、次いで射出成形、中空成形、差圧成形、発泡
成形などにより該金型内で容器を成形して、容器に絵付
けなどを行なっている(特開昭58−69015号公
報、ヨーロッパ公開特許第254923号明細書参
照)。この様なインモールド成形用ラベルとしては、グ
ラビア印刷された樹脂フィルム、オフセット多色印刷さ
れた合成紙(例えば、特公平2−7814号公報、特開
平2−84319号公報参照)、或いは、アルミニウム
箔の裏面に高圧法低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸
ビニル共重合体をラミネートし、その箔の表面にグラビ
ア印刷したアルミニウムラベルなどが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
インモールド成形用ラベルやブランクを用いて、インモ
ールド成形によりラベルで加飾されたラベル貼合容器を
製造する方法においては、ヒートシール性樹脂として高
圧法低密度ポリエチレンを用いたものは、容器の素材が
高密度ポリエチレンの場合はラベルと容器との密着性は
良好であるが、容器の素材がポリプロピレンの場合はラ
ベルと容器の密着性が低く、ラベルが容器から剥がれて
しまう欠点があった。また、エチレン・酢酸ビニル共重
合体をヒートシール性樹脂として用いた場合は、容器の
素材がポリプロピレンの場合でも密着性は良好である
が、スベリ性やラベル打ち抜き性が悪いためラベル印刷
時の給排紙性が低下したり、打ち抜かれたラベルがカッ
トブロッキングしやすいため、ラベルが正規の位置にイ
ンサートされないといった問題が指摘されていた。
【0004】このような問題に対し、特開平9−207
166号公報ではヒートシール性樹脂として、エチレン
40〜98重量%と炭素数が3〜30のα−オレフィン
60〜2重量%をメタロセン触媒を用いて共重合させて
得たエチレン・α−オレフィン共重合体を主成分とした
インモールドラベルが提案されている。しかしながらこ
れらラベルにおいては、高密度ポリエチレン、ポリプロ
ピレン容器への接着は強固で、ラベルの打ち抜き性も良
好であるが、ラベルの製造工程における印刷加工、特に
枚葉でのUVオフセット印刷を行う際に、UVランプに
より加熱されるためにヒートシール性樹脂が粘着性を帯
び、印刷機の排紙部において紙揃いが悪く、ラベル製造
機の停止、再スタートが強いられるという問題が指摘さ
れている。
【0005】また、そのようにして印刷、打ち抜かれた
ラベルを梱包し運送している過程で、同様に高温環境で
は、ラベルどうしが接着すなわちブロッキングし易くな
り、インモールド成形時に自動ラベル供給装置を用いて
金型内にラベルを供給する際に、ラベルが2枚あるいは
それ以上が同時に金型内に供給され、正規でない位置に
ラベルが貼合した容器(不良品)が生じたり、ラベルが
有効に利用されないという問題が生じている。本発明
は、印刷加工、特にUVオフセット印刷における作業性
が良好で、夏期の高温環境でもラベルの耐ブロッキング
性に優れ、かつ、ラベルの容器への融着強度が高い貼合
容器を与えるインモールドラベル成形用ラベルの提供を
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱可塑性樹脂
フィルム基材層(I)の片面に、ヒートシール性樹脂層
(II)が積層され、該ヒートシール性樹脂層(II)
の組成が、下記(a)〜(c)の特性を有するプロピレ
ン系ランダム共重合体が主成分であることを特徴とする
インモールド成形用ラベルを提供するものである。 (a)DSCによる融解ピーク温度Tp が次式(1)の
範囲を満たすものである。 110℃≦Tp ≦140℃ ・・・(1) (b)DSCによる融解終了温度TE が次式(2)の範
囲を満たすものである。 TE −Tp ≦8℃ ・・・(2) (c)オルソジクロルベンゼンを溶媒として40℃にお
いて抽出した場合の抽出量が4.0重量%以下である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のインモールド成形用ラベ
ルについてさらに詳細に説明する。 インモールド成形用ラベルの構造:図1は、中空成形用
ラベルの断面の部分拡大図を示したものであり、図中、
1はインモールド成形用ラベル、2は印刷、3は熱可塑
性樹脂フィルム基材層(I)、4はヒートシール性樹脂
層(II)である。ヒートシール性樹脂層(II)は表
面に5のエンボス加工を施こし、それによりラベル貼合
容器のラベルのブリスターの発生を防ぐことができる
(特開平2−84319号公報、特開平3−26068
9号公報参照)。
【0008】図2は、熱可塑性樹脂フィルム基材層
(I)として、表面層(B)、コア層(A)、裏面層
(C)を有するものを用い、ヒートシール性樹脂層にエ
ンボスを施した別の態様のインモールド成形用ラベルの
断面の部分拡大図である。図3は、熱可塑性樹脂フィル
ム基材層(I)として、表面層(B)、コア層(A)を
有するものを用い、ヒートシール性樹脂層にエンボスを
施した別の態様のインモールド成形用ラベルの断面の部
分拡大図である。
【0009】熱可塑性樹脂フィルム基材層(I) 次に本発明に用いられる熱可塑性樹脂フィルム基材層
(I)は、少なくとも熱可塑性樹脂を含む層である。基
材層(I)に用いられる熱可塑性樹脂としては、プロピ
レン系樹脂、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレ
ン、ポリメチル−1−ペンテン、エチレン−環状オレフ
ィン共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレン
テレフタレ−ト樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ナイロン−
6、ナイロン−6,6、ナイロン−6,10、ナイロン
−6,12等のポリアミド系樹脂、ABS樹脂、アイオ
ノマ−樹脂等のフィルムを挙げることができるが、好ま
しくはプロピレン系樹脂、高密度ポリエチレン、ポリエ
チレンテレフタレ−ト樹脂等の融点が130〜280℃
の範囲の熱可塑性樹脂であり、これらの樹脂は2種以上
混合して用いることもできる。
【0010】また主成分の熱可塑性樹脂が、ヒートシー
ル性樹脂層(II)を構成するポリオレフィン系樹脂の
融点より15℃以上高い融点を有することが好ましい。
これらの樹脂の中でもプロピレン系樹脂が、耐薬品性、
コストの面などから好ましい。かかるプロピレン系樹脂
としては、アイソタクティックまたはシンジオタクティ
ックな立体規則性を示すプロピレン単独重合体、もしく
は、プロピレンを主成分とし、これとエチレン、ブテン
−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1,4−メチルペンテ
ン−1等のα−オレフィンとの共重合体が使用される。
これら共重合体は、2元系でも3元系でも4元系でもよ
く、またランダム共重合体でもブロック共重合体であっ
てもよい。
【0011】基材層(I)には、熱可塑性樹脂の他に、
無機および/または有機微細粉末を配合することが好ま
しい。無機微細粉末としては、平均粒径が通常0.01
〜15μm、好ましくは0.01〜8μm、更に好まし
くは0.03〜4μmのものを使用することができる。
具体的には、炭酸カルシウム、焼成クレイ、シリカ、け
いそう土、タルク、酸化チタン、硫酸バリウム、アルミ
ナなどを使用することができる。
【0012】有機微細粉末としては、分散後の平均粒径
が通常0.01〜15μm、好ましくは0.01〜8μ
m、更に好ましくは0.03〜4μmのものを使用する
ことができる。有機微細粉末としては、主成分である熱
可塑性樹脂とは異なる種類の樹脂を選択することが好ま
しい。例えば熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂であ
る場合には、有機微細粉末としては、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボ
ネート、ナイロン−6,ナイロン−6,6、環状オレフ
ィンの単独重合体や環状オレフィンとエチレンとの共重
合体等で融点が120℃〜300℃、ないしはガラス転
移温度が120℃〜280℃であるものを用いるいこと
が好ましい。基材層(I)には、更に必要により、安定
剤、光安定剤、分散剤、滑剤、蛍光増白剤、着色剤等を
配合してもよい。
【0013】これらの中でも、印刷時の寸法安定性、ラ
ベルの金型内への供給性、熱収縮防止性などの面から、
熱可塑性樹脂フィルム基材層(I)としては、無機微細
粉末を5〜30重量%、高密度ポリエチレン0〜20重
量%およびプロピレン系樹脂を95〜50重量%の割合
で含有する樹脂組成物の二軸延伸フィルムコア層(A)
の片面に、無機微細粉末を15〜65重量%、高密度ポ
リエチレン0〜10重量%およびプロピレン系樹脂を8
5〜25重量%の割合で含有する樹脂組成物の一軸延伸
フィルムの表面層(B)を、この表面層(B)とは反対
のコア層(A)の片面に無機微細粉末を15〜65重量
%、高密度ポリエチレン0〜10重量%およびプロピレ
ン系樹脂85〜25重量%の割合で含有する樹脂組成物
の一軸延伸フィルムよりなる裏面層(C)が貼合された
微多孔性樹脂延伸フィルム(図2参照)、または、無機
微細粉末を5〜45重量%、高密度ポリエチレン0〜2
0重量%およびプロピレン系樹脂を95〜35重量%の
割合で含有する樹脂組成物の一軸延伸フィルムコア層
(A)の片面に、無機微細粉末を15〜65重量%、高
密度ポリエチレン0〜10重量%およびプロピレン系樹
脂を85〜25重量%の割合で含有する樹脂組成物の一
軸延伸フィルムの表面層(B)が貼合された微多孔性樹
脂延伸フィルム(図3参照)などが好ましい。
【0014】また、容器の色彩をきわだたせるために、
ラベルに透明性が要求される場合は、以下のような熱可
塑性樹脂フィルム基材層(I)も好ましい。すなわち無
機微細粉末を0〜5重量%、高密度ポリエチレン0〜2
0重量%およびプロピレン系樹脂を100〜75重量%
の割合で含有する樹脂組成物の二軸延伸フィルムコア層
(A)の片面に、無機微細粉末を1〜30重量%、高密
度ポリエチレン0〜10重量%およびプロピレン系樹脂
を99〜60重量%の割合で含有する樹脂組成物の一軸
延伸フィルムの表面層(B)を、この表面層(B)とは
反対のコア層(A)の片面に無機微細粉末を1〜30重
量%、高密度ポリエチレン0〜10重量%およびプロピ
レン系樹脂99〜60重量%の割合で含有する樹脂組成
物の一軸延伸フィルムよりなる裏面層(C)が貼合され
た樹脂延伸フィルム(図2参照)、または、無機微細粉
末を0〜5重量%、高密度ポリエチレン0〜20重量%
およびプロピレン系樹脂を100〜75重量%の割合で
含有する樹脂組成物の一軸延伸フィルムコア層(A)の
片面に、無機微細粉末を1〜30重量%、高密度ポリエ
チレン0〜10重量%およびプロピレン系樹脂を99〜
60重量%の割合で含有する樹脂組成物の一軸延伸フィ
ルムの表面層(B)が貼合された樹脂延伸フィルム(図
3参照)などが好ましい。
【0015】これら樹脂延伸フィルムにおいては、印刷
は表面層(B)側に設け、ヒートシール性樹脂層(I
I)はコア層(A)または裏面層(C)側に設けられ
る。微多孔性樹脂延伸フィルムの密度は0.65〜1.
02g/cm3 の範囲であることが好ましい。以上の熱
可塑性樹脂フィルム基材層(I)の肉厚は20〜250
μm、好ましくは40〜200μmの範囲である。その
肉厚が20μm未満であるとラベルインサ−タ−による
金型へのラベルの挿入が正規の位置に固定されなかった
り、ラベルにシワを生じるといった問題が生じやすい。
逆に250μmを越えると、インモ−ルド成形された容
器とラベルの境界部分の強度が低下し、容器の耐落下強
度が劣る。上記各層の厚みは、(A)層は好ましくは1
9〜170μm(より好ましくは38〜130μm)、
(B)層は好ましくは1〜40μm(より好ましくは2
〜35μm)、(C)層は好ましくは0〜40μm(よ
り好ましくは0〜35μm)である。
【0016】ヒートシール性樹脂層(II) ヒートシール性樹脂としては、下記の(a)〜(c)の
特性を有するプロピレン系ランダム共重合体を主成分と
するものである。 (a)DSCによる融解ピーク温度Tp が、110℃≦
p ≦140℃、好ましくは115℃≦Tp ≦135℃
を満足するもの。 (b)DSCによる融解終了温度TE が、TE −Tp
8℃、好ましくはTE−Tp ≦7.8℃を満足するも
の。 (c)オルソジクロルベンゼンを溶媒として40℃にお
いて抽出した場合の抽出量が4.0重量%以下、好まし
くは2.0重量%以下のものである。
【0017】上記ヒートシール性樹脂成分として用いら
れるプロピレン系ランダム共重合体としては、走査熱量
計(DSC、Differential Scanning CalorimeTE r )
による溶解ピーク温度Tp が110〜140℃の範囲内
に入る必要がある。DSCによる融解ピーク温度が11
0℃未満ではスベリ性が悪くUV印刷時の排紙性が満足
できない。DSCによる融解ピーク温度Tp が140℃
を超えると低温ヒートシール性が不良となり、容器との
密着性が不足する。
【0018】また、DSCによる融解終了温度TE はT
E −Tp ≦8℃を満足する必要がある。TE −Tp が8
℃を超える共重合体ではヒートシールの立上り性が不良
となり、インモールド成形時にブリスターが発生しやす
い。さらに、本発明のプロピレン系ランダム共重合体は
オルソジクロルベンゼンを溶媒として40℃において抽
出した場合の抽出量が4.0重量%以下のものである。
抽出量が4重量%を超える共重合体ではフィルムのスベ
リ性が悪化し、UV印刷時の排紙性が満足できない。
【0019】本発明に用いられるプロピレン系ランダム
共重合体としては、プロピレン・エチレンランダム共重
合体やプロピレン・ブテン−1ランダム共重合体を用い
ることが好ましい。なお、これらのプロピレン系ランダ
ム共重合体樹脂のMFR(230℃、2.16kg荷
重)は、一般に0.4〜100g/10分、好ましくは
0.5〜50g/10分、更に好ましくは1〜20g/
10分、特に好ましくは2〜10g/10分のものであ
る。
【0020】 プロピレン系ランダム共重合体の製造 プロピレン系ランダム共重合体は、下記の触媒成分
(A)、触媒成分(B)、並びに必要に応じて触媒成分
(C)からなる触媒の存在下でプロピレンと該プロピレ
ンと共重合し得る単量体とランダム共重合させることに
より上記特性を有する共重合体を製造することができ
る。
【0021】(i)触媒成分 <触媒成分(A)>触媒成分(A)は次の化学式で表さ
れる化合物である。 Q1 (C5 4-a R1 a )(C5 4-b R2 b )MeX
1 Y1 〔ここで、Q1 は二つの共役五員環配位子を架橋する結
合性基であり、炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭
素数1〜20の炭化水素基を有するシリレン基、炭素数
1〜20の炭化水素基を有するゲルミレン基を示し、M
eはジルコニウム、ハフニウムを、X1 及びY1 は、そ
れぞれ独立して、水素、ハロゲン基、炭素数1〜20の
炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1
〜20のアルキルアミド基、トリフルオロメタンスルホ
ン酸基、炭素数1〜20のリン含有炭化水素基または炭
素数1〜20のケイ素含有炭化水素基を示す。
【0022】R1 およびR2 は、それぞれ独立して、炭
素数1〜20の炭化水素基、ハロゲン基、アルコキシ
基、ケイ素含有炭化水素基、リン含有炭化水素基、窒素
含有炭化水素基またはホウ素含有炭化水素基を示す。ま
た、隣接する2個のR1 または2個のR2 がそれぞれ結
合して環を形成していてもよい。aおよびbは0≦a≦
4、0≦b≦4を満足する整数である。ただし、R1 お
よびR2 を有する2個の五員環配位子は、基Q1 を介し
ての相対位置の観点において、Meを含む平面に関して
非対称である。〕
【0023】Q1 は、上記したように、二つの共役五員
環配位子を架橋する結合性基であり、(イ)炭素数1〜
20、好ましくは1〜6、の2価の炭化水素基、さらに
詳しくは、例えばアルキレン基、シクロアルキレン基、
アリーレン等の不飽和炭化水素基、(ロ)炭素数1〜2
0、好ましくは1〜12、の炭化水素基を有するシリレ
ン基、(ハ)炭素数1〜20、好ましくは1〜12、の
炭化水素基を有するゲルミレン基である。なお、2価の
Q1 基の両結合手間の距離は、その炭素数の如何に関わ
らず、Q1 が鎖状の場合に4原子程度以下、就中3原子
以下、であることが、Q1 が環状基を有するものである
場合は当該環状基+2原子程度以下、就中当該環状基の
みであることが、それぞれ好ましい。従って、アルキレ
ンの場合はエチレンおよびイソプロピリデン(結合手間
の距離は2原子および1原子)が、シクロアルキレン基
の場合はシクロヘキシレン(結合手間の距離がシクロヘ
キシレン基のみ)が、アルキルシリレンの場合は、ジメ
チルシリレン(結合手間の距離が1原子)が、それぞれ
好ましい。
【0024】Meは、ジルコニウム、ハフニウムであ
り、好ましくはジルコニウムである。X1 およびY1
は、それぞれ独立に、すなわち同一でも異なってもよく
て、(イ)水素、(ロ)ハロゲン(フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素、好ましくは塩素)、(ハ)炭素数1〜20
の炭化水素基、(ニ)炭素数1〜20のアルコキシ基、
(ホ)炭素数1〜20のアルキルアミド基、(ヘ)炭素
数1〜20のリン含有炭化水素基または(ト)炭素数1
〜20のケイ素含有炭化水素基、(チ)トリフルオロメ
タンスルホン酸基示す。
【0025】R1 およびR2 は、それぞれ独立して、炭
素数1〜20の炭化水素基、ハロゲン基、アルコキシ
基、ケイ素含有炭化水素基、リン含有炭化水素基、窒素
含有炭化水素基またはホウ素含有炭化水素基を示す。ま
た、隣接する2個のR1 または2個のR2 がそれぞれ結
合して環を形成していてもよい。aおよびbは0≦a≦
4、0≦b≦4を満足する整数である。上記メタロセン
化合物の非限定的な例として、下記のものを挙げること
ができる。
【0026】触媒成分(A−1) シリレン架橋五員環配位子を2個有する遷移金属化合
物、例えば、ジメチルシリレンビス(1−インデニル)
ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−
(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)}ジルコ
ニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2,
4−ジメチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリレンビス{1−(2−メチル−4−フェニ
ルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシ
リレンビス{1−(2−メチル−4、5−ベンゾインデ
ニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビ
ス〔1−{2−メチル−4−(1−ナフチル)インデニ
ル}〕ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス
{1−(2−メチル−4−イソプロピルインデニル)}
ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−
(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)}
ジルコニウムジクロリド、
【0027】ジメチルシリレンビス{1−(2−メチル
インデニル)}ジルコニウムジクロリド、メチルフェニ
ルシリレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロ
リド、メチルフェニルシリレンビス{1−(4,5,
6,7−テトラヒドロインデニル)}ジルコニウムジク
ロリド、メチルフェニルシリレンビス{1−(2,4−
ジメチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、メチ
ルフェニルシリレンビス{1−(2−メチル−4−フェ
ニルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、メチルフ
ェニルシリレンビス{1−(2−メチル−4,5−ベン
ゾインデニル)}ジルコニウムジクロリド、メチルフェ
ニルシリレンビス〔1−{2−メチル−4−(1−ナフ
チル)インデニル}〕ジルコニウムジクロリド、メチル
フェニルシリレンビス{1−(2−メチル−4−イソプ
ロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、メチル
フェニルシリレンビス{1−(2−メチル−4,6−ジ
イソプロピルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、
【0028】メチルフェニルシリレンビス{1−(2−
メチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチ
ルシリレンビス{1−(2−メチル−4,5−ベンゾイ
ンデニル)}ジルコニウムジメチル、ジメチルシリレン
ビス{1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニ
ル)}〕ジルコニウムメチルクロリド、ジメチルシリレ
ンビス{1−(2−メチル−4−フェニルインデニ
ル)}ジルコニウムジメチル、ジメチルシリレンビス
{1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)}ジル
コニウムクロロジメチルアミド、ジメチルシリレンビス
{1−(2−メチル−4−フェニル−ヒドロアズレニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス
{1−(2−メチル−4−フェニル−4,5,6,7,
8−ペンタヒドロアズレニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、ジメチルシリレンビス〔1−{2−メチル−4−
(1−ナフチル)−4−ヒドロアズレニル}〕ジルコニ
ウムジクロリド、
【0029】ジメチルシリレンビス〔1−{2−メチル
−4−(1−ナフチル)−4,5,6,7,8−ペンタ
ヒドロアズレニル}〕ジルコニウムジクロリド、メチル
フェニルシリレンビス{1−(2−メチル−4−フェニ
ル−4,5,6,7,8−ペンタヒドロアズレニル}〕
ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−
(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)}ジルコニ
ウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−エ
チル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、ジメチルシリレンビス{1−(2−エチル−4−
フェニル−4−ヒドロアズレニル)}ジルコニウムジク
ロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−エチル−4
−フェニル−4,5,6,7,8−ペンタヒドロアズレ
ニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン
{1−(2−エチル−4−フェニルインデニル)}{1
−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)}
ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン{1−(2
−エチル−4−フェニル−4,5,6,7,8−ペンタ
ヒドロアズレニル)}{1−(2,3,5−トリメチル
シクロペンタジエニル)}ジルコニウムジクロリド、
【0030】ジメチルシリレンビス{1−(2−メチル
−4,4−ジメチル−シラ−4,5,6,7−テトラヒ
ドロインデニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチル
シリレンビス{1−(2−エチル−4−フェニルインデ
ニル)}ジルコニウムビス(トリフルオロメタンスルホ
ン酸)、ジメチルシリレンビス{1−(2−エチル−4
−フェニルアズレニル)}ジルコニウムビス(トリフル
オロメタンスルホン酸)、ジメチルシリレンビス{1−
(2−エチル−4−フェニル−4,5,6,7,8−ペ
ンタヒドロアズレニル)}ジルコニウムビス(トリフル
オロメタンスルホン酸)、ジメチルシリレンビス{1−
(2−エチル−4−(ペンタフルオロフェニル)インデ
ニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビ
ス{1−(2−エチル−4−フェニル−7−フルオロイ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレ
ンビス{1−(2−エチル−4−インドリルインデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス
{1−(2−ジメチルボラノ−4−インドリルインデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド等が挙げられる。
【0031】触媒成分(A−2) アルキレン基で架橋した五員環配位子を2個有する遷移
金属化合物、例えば、(1)エチレン−1,2−ビス
(1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、(2)エ
チレン−1,2−ビス{1−(4,5,6,7−テトラ
ヒドロインデニル)}ジルコニウムジクロリド、(3)
エチレン−1、2−ビス{1−(2,4−ジメチルイン
デニル)}ジルコニウムジクロリド、(4)エチレン−
1,2−ビス{1−(2−メチル−4−フェニルインデ
ニル)}ジルコニウムジクロリド、(5)エチレン−
1,2−ビス{1−(2−メチル−4,5−ベンゾイン
デニル)}ジルコニウムジクロリド、(6)エチレン−
1,2−ビス〔1−{2−メチル−4−(1−ナフチ
ル)インデニル}〕ジルコニウムジクロリド等が例示さ
れる。
【0032】触媒成分(A−3) ゲルマニウム、アルミニウム、ホウ素、リンあるいは窒
素を含む炭化水素残基で架橋した5員環配位子を有する
遷移金属化合物、例えば、(1)ジメチルゲルミレンビ
ス((1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、
(2)ジメチルゲルミレンビス{1−(2−メチル−4
−フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、
(3)ジメチルゲルミレンビス{1−(2−メチル−
4,5−ベンゾインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、(4)メチルアルミニウムビス(1−インデニル)
ジルコニウムジクロリド、(5)フェニルホスフィノビ
ス(1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、(6)
エチルホラノビス(1−インデニル)ジルコニウムジク
ロリド、(7)フェニルアミノビス(1−インデニル)
ジルコニウムジクロリド等が例示される。
【0033】<触媒成分(B)>上記成分Bとしては、
触媒成分(B−1):アルミニウムオキシ化合物、(B
−2):ルイス酸、あるいは触媒成分(B−3):触媒
成分(A)と反応して触媒成分(A)をカチオンに変換
することが可能なイオン性化合物、触媒成分(B−
4):粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物か
らなる群より選ばれた少なくとも1つ以上の化合物を挙
げることができる。ルイス酸のあるものは、「触媒成分
(A)と反応して触媒成分(A)をカチオンに変換する
ことが可能なイオン性化合物」として捉えることもでき
る。従って、「ルイス酸」及び「触媒成分(A)と反応
して触媒成分(A)をカチオンに変換することが可能な
イオン性化合物」の両者に属する化合物は、いずれか一
方に属するものと解釈するものとする。
【0034】上記触媒成分(B−1)であるアルミニウ
ムオキシ化合物としては、具体的に下記の一般式
(I)、(II)または(III )で表される化合物であ
る。 R3 2 −Al−(O−AlR3 )p −OAlR3 2 ・・・(I) −(O−AlR3 )p+2 − ・・・(II) R3 2 −Al−(O−BR4 )p −OAlR3 2 ・・・(III) (ここで、pは0〜40、好ましくは2〜30、の数で
あり、R3 は水素または炭化水素残基、好ましくは炭素
数1〜10、特に好ましくは炭素数1〜6のものを示
し、R4 は炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6の
ものを示す。)
【0035】一般式(I)および(II)の化合物は、ア
ルモキサンとも呼ばれる化合物であって、一種類のトリ
アルキルアルミニウム、または二種類以上のトリアルキ
ルアルミニウムと水との反応により得られる生成物であ
る。具体的には、(イ)一種類のトリアルキルアルミニ
ウムと水から得られるメチルアルモキサン、エチルアル
モキサン、プロピルアルモキサン、ブチルアルモキサ
ン、イソブチルアルモキサン等、(ロ)二種類のトリア
ルキルアルミニウムと水から得られるメチルエチルアル
モキサン、メチルブチルアルモキサン、メチルイソブチ
ルアルモキサン等が例示される。これらの中で特に好ま
しいのは、メチルアルモキサンおよびメチルイソブチル
アルモキサンである。これらのアルモキサンは、各群内
および各群間で複数種併用することも可能であり、また
トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、ト
リイソブチルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロ
リド等の他のアルキルアルミ化合物と併用することも可
能である。
【0036】これらのアルモキサンは公知の様々な条件
下に調製することができる。具体的には、以下のような
方法が例示できる。 (い)トリアルキルアルミニウムをトルエン、ベンゼ
ン、エーテル等の適当な有機溶媒を用いて直接水と反応
させる方法、(ろ)トリアルキルアルミニウムと結晶水
を有する塩水和物、例えば硫酸銅、硫酸アルミニウムの
水和物と反応させる方法、(は)トリアルキルアルミニ
ウムと触媒成分(B)のような化合物、例えばシリカゲ
ル等に含水させた水分とを反応させる方法、(に)トリ
メチルアルミニウムとトリイソブルチアルミニウムを混
合し、トルエン、ベンゼン、エーテル等の適当な溶媒中
にて直接水と反応させる方法、(ほ)トリメチルアルミ
ニウムとトリイソブチルアルミニウムを混合し、結晶水
を有する塩水和物、例えば硫酸銅、硫酸アルミニウムの
水和物、と加熱反応させる方法、
【0037】(へ)含水させたシリカゲル等に、トリイ
ソブチルアルミニウムで処理した後、トリメチルアルミ
ニウムで追加処理する方法、(と)メチルアルモキサン
およびイソブチルアルモキサンを公知の方法で合成し、
これら二成分を所定量混合し、加熱反応させる方法、
(ち)ベンゼン、トルエン、等の芳香族炭化水素溶媒に
硫酸銅五水和物等の結晶水を有する塩を入れ、−40〜
40℃位の温度条件下にトリメチルアルミニウムと反応
させる方法。この場合使用される水の量は、トリメチル
アルミニウムに対してモル比で通常0.5〜1.5であ
る。このようにして得られたメチルアルモキンは、線状
または環状の有機アルミニウムの重合体である。
【0038】一般式(III )で表される化合物は、一種
類のトリアルキルアルミニウム、または二種類以上のト
リアルキルアルミニウムとR4 B(OH)2 で表される
アルキルボロン酸(ここで、R4 は炭素数1〜10、好
ましくは炭素数1〜6、のものを示す。)との10:1
〜1:1(モル比)の反応により得ることができる。具
体的には、(い)トリメチルアルミニウムとメチルボロ
ン酸の2:1反応物、(ろ)トリイソブチルアルミニウ
ムとメチルボロン酸の2:1反応物、(は)トリメチル
アルミニウムとトリイソブチルアルミニウムとメチルボ
ロン酸の1:1:1反応物、(に)トリメチルアルミニ
ウムとエチルボロン酸の2:1反応物、および(ほ)ト
リエチルアルミニウムとブチルボロン酸の2:1反応物
等が例示される。これらの一般式(III )の化合物は複
数種併用することも可能であり、またトリメチルアルミ
ニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアル
ミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド等の他のアル
キルアルミ化合物と併用することも可能である。
【0039】また、上記触媒成分(B−3)である成分
(A)と反応して成分(A)をカチオンに変換すること
が可能なイオン性化合物しては、一般式(IV)で表され
るものが挙げられる。 〔K〕e+〔Z〕e- ・・・(IV) ここで、Kはイオン性のカチオン成分であって、例えば
カルボニウムカチオン、トロピリウムカチオン、アンモ
ニウムカチオン、オキソニウムカチオン、スルホニウム
カチオン、ホオスホニウムカチオン等が挙げられる。ま
た、それ自身が還元されやすい金属の陽イオンや有機金
属の陽イオン等も挙げられる。これらのカチオンの具体
例としては、(い)トリフェニルカルボニウム、ジフェ
ニルカルボニウム、シクロヘプタトリエニウム、インデ
ニウム、トリエチルアンモニウム、トリプロピルアンモ
ニウム、トリブチルアンモニウム、N,N−ジメチルア
ニリニウム、ジプロピルアンモニウム、ジシクロヘキシ
ルアンモニウム、トリフェニルホスホニウム、トリメチ
ルホスホニウム、トリ(メチルフェニル)ホスホニウ
ム、トリフェニルスルホニウム、トリフェニルオキソニ
ウム、トリエチルオキソニウム、ピリニウムおよび銀イ
オン、金イオン、白金イオン、銅イオン、パラジウムイ
オン、水銀イオン、フェロセニウムイオン等がある。
【0040】上記の一般式(IV)におけるZはイオン性
のアニオン成分であり、触媒成分(A)が変換されたカ
チオン種に対して対アニオンとなる成分(一般には非配
位の)であって、例えば、有機ホウ素化合物アニオン、
有機アルミニウム化合物アニオン、有機ガリウム化合物
アニオン、有機リン化合物アニオン、有機ひ素化合物ア
ニオン、有機アンチモン化合物アニオン等が挙げられ
る。具体的には、(い)テトラフェニルホウ素、テトラ
キス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ホウ素、テ
トラキス(3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニ
ル)ホウ素、テラトキス(3,5−ジ(t−ブチル)フ
ェニル)ホウ素、テトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ホウ素、(ろ)テトラフェニルアルミニウム、
【0041】テトラキス(3,4,5−トリフルオロフ
ェニル)アルミニウム、テトラキス(3,5−ジ(トリ
フルオロメチル)フェニル)アルミニウム、テトラキス
(3,5−ジ(t−ブチル)フェニル)アルミニウム、
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウム、
(は)テトラフェニルガリウム、テトラキス(3,4,
5−トリフルオロフェニル)ガリウム、テトラキス
(3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル)ガリウ
ム、テトラキス(3,5−ジ(t−ブチル)フェニル)
ガリウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ガリ
ウム、(に)テトラフェニルリン、テトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)リン、(ほ)テトラフェニルヒ素、
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ヒ素、(へ)テ
トラフェニルアンチモン、テトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)アンチモン、(と)デカボレート、ウンデカ
ボレート、カルバデカボレート、デカクロロデカボレー
ト等が挙げられる。
【0042】また、上記触媒成分(B−2)であるルイ
ス酸、特に触媒成分(A)をカチオンに変換可能なルイ
ス酸としては、種々の有機ホウ素化合物が例示される。
具体的には、トリフェニルホウ素、トリス(3,5−ジ
フルオロフェニル)ホウ素、トリス(3,5−ジ(トリ
トメチルシリル)フェニル)ホウ素、トリス(ペンタフ
ルオロフェニル)ホウ素がある。これらのイオン化合物
やルイス酸は、単独で用いることもできるし、一般式
(I)、(II)あるいは(III )のアルミニウムオキシ
化合物と併用することができるし、またトリメチルアル
ミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルア
ルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド等の他のア
ルキルアルミ化合物と併用することも可能である。
【0043】上記触媒成分(B−4)として用いられ
る、粘土、粘土鉱物またはイオン性層状化合物とは、下
記に示されるものである。上記粘土は、通常、粘土鉱物
を主成分として構成されるものである。また、イオン交
換性層状化合物は、イオン結合等によって構成される面
が互いに弱い結合力で平行に積み重なった結晶構造をと
る化合物であり、含有するイオンが交換可能なものをい
う。大部分の粘土鉱物はイオン交換性層状化合物であ
る。例えば、六方最密パッキング型、アンチモン型、C
dCl2型、CdI2型等の層状の結晶構造を有するイ
オン結晶性化合物等例示することができる。また、これ
ら粘土、粘土鉱物、イオン交換性層状化合物は天然産の
ものに限らず、人工合成物であってもよい。
【0044】また、上記触媒成分(B−4)の粘土また
は粘土鉱物の具体例としては、カオリン、ベントナイ
ト、木節粘土、ガイロメ粘土、アロフェン、ヒシンゲル
石、パイロフィライト、タルク、ウンモ群、モンモリロ
ナイト群、バーミキュライト、リヨクデイ石群、パリゴ
ルスカイト、カオリナイト、ナクライト、ディッカイ
ト、ハロイサイト等が挙げられる。イオン交換性層状化
合物の具体例としては、α−Zr(HAsO4 2 ・H
2O、α−Zr(HPO4 2 、α−Zr(KPO4
2 ・3H2 O、α−Ti(HPO4 2 、α−Ti(H
AsO4 2 ・H2 O、α−Sn(HPO4 2 ・H2
O、γ−Zr(HPO4 2 、γ−Ti(HP
4 2 、γ−Ti(NH4PO4 2 ・H2 O等の多
価金属の結晶性酸性塩があげられる。
【0045】また、触媒成分(B−4)は化学処理を施
すことも好ましい。ここで化学処理とは、表面に付着し
ている不純物を除去する表面処理と粘土の結晶構造に影
響を与える処理のいずれをも用いることができる。具体
的には、酸処理、アルカリ処理、塩類処理、有機物処理
等があげられる。酸処理は表面の不純物を取り除くほ
か、結晶構造中のAl、Fe、Mg等の陽イオンを溶出
させることによって表面積を増大させる。アルカリ処理
では粘土の結晶構造が破壊され、粘土の構造の変化をも
たらす。また塩類処理、有機物処理ではイオン複合体、
分子複合体、有機誘導体などを形成し、表面積や層間距
離を変えることができる。
【0046】イオン交換性を利用し、層間の交換性イオ
ンを別の大きな嵩高いイオンと置換することにより、層
間が拡大した状態の層状物質を得ることも出来る。すな
わち、嵩高いイオンが層状構造を支える支柱的な役割を
担っており、ピラーと呼ばれる。また層状物質の層間に
別の物質を導入することをインターカレーションとい
う。インターカレーションするゲスト化合物としては、
TiCl4 、ZrCl4等の陽イオン性無機化合物、T
i(OR)4 、Zr(OR)4 、PO(OR)3、B
(OR)3 〔ここで、Rはアルキル基、アリール基な
ど〕等の金属アルコラート、〔Al134 (OH)24
7+、〔Zr4 (OH)14〕2+、〔Fe3 O(OCOCH
3 6 〕+ 等の金属水酸化物イオン等が挙げられる。こ
れらの化合物は、単一で用いても、また2種類以上共存
させて用いてもよい。
【0047】また、これらの化合物をインターカレーシ
ョンする際に、Si(OR)4 、Al(OR)3 、Ge
(OR)4 等の金属アルコラート等を加水分解して得た
重合物、SiO2 等のコロイド状無機化合物等を共存さ
せることもできる。また、ピラーの例としては上記水酸
化物イオンを層間にインターカレーションした後に加熱
脱水することにより生成する酸化物等があげられる。触
媒成分(B−4)は、単独で用いても、上記固体の2種
以上を混合して用いても良い。触媒成分(B−4)とし
て、好ましいものは粘土または粘土鉱物であり、最も好
ましくは、モンモリロナイトである。
【0048】触媒成分(C)上記触媒成分(C)として
用いられる有機アルミニウム化合物としては、一般式
(AlR4 n 3-n m (式中のR4は、炭素数1〜2
0のアルキル基を示し、Xは、ハロゲン、水素、アルコ
キシ基、アミノ基を示す。nは1〜3の、mは1〜2の
整数である。)で示される化合物であり、単独あるいは
複数種使用できる。具体的な化合物としては、トリメチ
ルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリノルマ
ルプロピルアルミニウム、トリノルマルブチルアルミニ
ウム、トリイソブチルアルミニウム、トリノルマルヘキ
シルアルミニウム、トリノルマルオクチルアルミニウ
ム、トリノルマルデシルアルミニウム、ジエチルアルミ
ニウムクロライド、ジエチルアルミニウムセスキクロラ
イド、ジエチルアルミニウムヒドリド、ジエチルアルミ
ニウムエトキシド、ジエチルアルミニウムジメチルアミ
ド、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、ジイソブチル
アルミニウムクロライド等が挙げられる。これらのう
ち、好ましくは、m=1、n=3のトリアルキルアルミ
ニウムおよびアルキルアルミニウムヒドリドである。さ
らに好ましくは、R4 が炭素数1〜8であるトルアルキ
ルアルミニウムである。
【0049】(ii)触媒の調製 本発明の用いられる触媒は、上記の触媒成分(A)、触
媒成分(B)ならびに必要に応じて触媒成分(C)を重
合槽内であるいは重合槽外で、重合させるべきモノマー
の存在下あるいは非存在下に接触させることにより調整
することができる。触媒成分(B)として触媒成分(B
−1)、触媒成分(B−2)、触媒成分(B−3)を使
用する場合には、微粒子状の固体を担体として用い、固
体状触媒として使用することも可能である。微粒子状の
固体としては、シリカ、アルミナ等の無機の多孔質酸化
物や有機化合物としては、エチレン、プロピレン、1−
ブテンなどのα‐オレフィン、もしくはスチレンを主成
分として生成される重合体または共重合体を例示するこ
とができる。また、本発明で使用される触媒は、オレフ
ィンの存在下で予備重合を行ったものであっても良い。
予備重合に用いられるオレフィンはプロピレン、エチレ
ン、1−ブテン、3−メチルブテン−1、スチレン、ジ
ビニルベンゼンなどが用いられるが、これらと他のオレ
フィンの混合物であってもよい。
【0050】本発明で使用する触媒成分(A)、触媒成
分(B)及び触媒成分(C)の使用量は任意であるが、
一般的に触媒成分(B)として何を選択するかで好まし
い使用量の範囲が異なる。触媒成分(B)として触媒成
分(B−1)を使用する場合、触媒成分(B−1)中の
アルミニウム原子と触媒成分(A)中の遷移金属の原子
比(Al/Me)で1〜100,000、好ましくは1
0〜10,000、さらに好ましくは50〜5,000
の範囲である。触媒成分(B)として触媒成分(B−
1)、触媒成分(B−2)及び触媒成分(B−3)を使
用する場合、触媒成分(A)中の遷移金属と触媒成分
(B−1)、触媒成分(B−2)、触媒成分(B−3)
のモル比で0.1〜1,000、好ましくは0.5〜1
00、特に好ましくは1〜50の範囲で使用される。
【0051】もし、触媒成分(C)を使用するならば使
用量は、対成分(A)に対するモル比で105 以下、さ
らに104 以下、特に103 以下の範囲が好ましい。触
媒成分(B)として触媒成分(B−4)を使用する場合
で、触媒成分(B−4)が粘土もしくは粘土鉱物の場合
には触媒成分(A)中の遷移金属と粘土もしくは粘土鉱
物の水酸基及び触媒成分(C)のアルミニウムのモル比
が1:0.1〜100,000:0.1〜10,00
0,000になるように、特に1:0.5〜10,00
0:0.5〜1,000,000で接触させることが好
ましい。また、触媒成分(B−4)が粘土もしくは粘土
鉱物以外の場合には、成分(A)中の遷移金属と触媒成
分(C)中のアルミニウムとの重量比が、触媒成分(B
−4)1gあたり、0.00001〜1(g):0.0
01〜100(g)となるように接触させることが好ま
しい。
【0052】これらの触媒成分(B)のうち、好ましい
のは、触媒成分(B−4)の粘土、粘土鉱物またはイオ
ン交換性層状化合物である。触媒成分(B−4)を触媒
成分(B)として使用した触媒によって得られるプロピ
レン系ランダム共重合体は、狭い組成分布を持つにも関
わらず、分子量分布(GPCによって得られる重量平均
分子量:Mwと数平均分子量:Mnの比)が他の触媒成
分(B)を用いた触媒によるプロピレン系ランダム共重
合体に比べ広く、フィルム成形時の成形性が良好であ
る。
【0053】 プロピレン系ランダム共重合 触媒成分(A)、触媒成分(B)、ならびに必要に応じ
て触媒成分(C)からなる重合触媒を用いて実施するプ
ロピレン系ランダム共重合は、プロピレンと、エチレン
又は炭素数の4〜20のα‐オレフィンとを混合接触さ
せることにより行われる。共重合の場合において、反応
系中の各モノマーの量比は経時的に一定である必要はな
く、各モノマーを一定の混合比で供給することも便利で
あるし、供給するモノマーの混合比を経時的に変化させ
ることも可能である。また、共重合反応比を考慮してモ
ノマーのいずれかを分割添加することも出来る。重合様
式は、触媒成分と各モノマーが効率よく接触するなら
ば、あらゆる様式をとり得る。
【0054】具体的には、不活性溶媒を用いるスラリー
法、不活性溶媒を実質的に用いずプロピレンを溶媒とし
て用いるスラリー法、溶液重合法あるいは実質的に液体
溶媒を用いず各モノマーを実質的にガス状に保つ気相法
などが採用できる。また、連続重合、回分式重合または
予備重合を行う方法も適用される。スラリー重合の場合
は、重合溶媒として、ヘキサン、ヘプタン、ペンタン、
シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の飽和脂肪族ま
たは芳香族炭化水素の単独あるいは混合物が用いられ
る。重合温度は0℃〜150℃であり、そのとき分子量
調節剤として補助的に水素を用いることができる。重合
圧力は0〜90kg/cm2 G、好ましくは0〜60k
g/cm2 G、特に好ましくは1〜50kg/cm2
が適当である。
【0055】(b) その他の配合材(任意成分) 本発明のヒートシール性樹脂層成分としては、これらの
構成成分の他に、容器への密着強度をより強固なものと
する目的で上記成分以外の付加的成分を添加することが
できる。該付加的成分としては、密度が0.940〜
0.970の高密度ポリエチレン、密度が0.900〜
0.935g/cm3 の低密度ないし中密度の高圧法ポ
リエチレン、密度が0.880〜0.940g/cm3
の直鎖線状ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合
体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリ
ル酸アルキルエステル共重合体、エチレン・メタクリル
酸アルキルエステル共重合体(アルキル基の炭素数は1
〜8)、エチレン・メタクリル酸共重合体の金属塩(Z
n、Al、Li、K、Naなど)等の融点が50〜13
0℃のポリエチレン系樹脂が好ましい。これらは単独で
も、あるいは二種以上の混合物であってもよい。
【0056】さらに、本発明のヒートシール性樹脂に
は、目的とするヒートシール性を阻害しない範囲で公知
の他の樹脂用添加剤を任意に添加することができる。該
添加剤としては、染料、核剤、可塑剤、離型剤、酸化防
止剤、難燃剤、紫外線吸収剤等を挙げることができる。
ヒートシール性樹脂層(II)の肉厚は0.5〜20μ
m、好ましくは1〜5μmの範囲である。この肉厚は、
中空成形時にヒートシール性樹脂層(II)がパリソン
などの溶融ポリエチレンや溶融ポリプロピレンの熱によ
り溶解し、成形品の容器とラベルが強固に融着するため
に1μm以上必要であり、また、5μmを越えるとラベ
ルがカールし、オフセット印刷が困難となったり、ラベ
ルを金型へ固定することが困難となるので好ましくな
い。
【0057】前述したようにラベルのヒートシール性樹
脂層には、中空成形時のブリスターの発生を防止するた
めに、特開平2−84319号公報、特開平3−260
689号公報に記載するようにエンボス加工を施こすこ
とができる。そのエンボス模様は、例えば2.54cm
当り5〜200線のエンボス加工であって、逆グラビア
型のパターンが好ましい。これらのインモールド成形用
ラベルは必要あればコロナ放電加工等によって熱可塑性
樹脂基材層(I)の表面の印刷性を改善しておくことが
できる。印刷は、グラビア印刷、オフセット印刷、フレ
キソ印刷、スクリーン印刷などの印刷を施して、バーコ
ード、製造元、販売会社名、キャラクター、商品名、使
用方法などが印刷されたものを使用することができる。
印刷されたラベル(1)は打抜加工により必要な形状寸
法のラベルに分離される。このインモールド成形用ラベ
ルは容器表面の一部に貼着される部分的なものであって
もよいが、通常はカップ状容器の側面を取巻くブランク
として、中空成形では瓶状容器の表側及び/又は裏側に
貼着されるラベルとして製造される。
【0058】(インモールド成形)このインモールド成
形用ラベルは、該ラベルを差圧成形金型の下雌金型の内
面にラベルの印刷面が接するように設置した後、吸引に
より金型内壁に固定され、次いで容器成形材料樹脂シー
トの溶融物が下雌金型の上方に導かれ、常法により差圧
成形され、ラベルが容器外壁に一体に融着されたラベル
貼合容器が成形される。差圧成形は、真空成形、圧空成
形のいずれも採用できるが、一般には両者を併用し、か
つプラグアシストを利用した差圧成形が好ましい。また
このラベルは、溶融樹脂パリソンを圧空により金型内壁
に圧着する、中空成形用インモールドラベルとして特に
好適に使用できる。このようにして製造されたラベル貼
合容器は、ラベル(1)が金型内で固定された後に、ラ
ベルと樹脂容器が一体に成形されるので、ラベル(1)
の変形もなく、容器本体とラベル(1)の密着強度が強
固であり、ブリスターもなく、ラベルにより加飾された
外観が良好な容器となる。
【0059】
【実施例】以下に実施例及び比較例により本発明を更に
具体的に説明する。 〔I〕物性の測定方法と評価方法 実施例及び比較例における物性の測定と評価は、以下に
示す方法によって実施した。 (1)物性の測定: (a)DSCによる融解ピーク温度Tp 、及び融解終了
温度TE セイコー社製DSCを用い、サンプル量5.0mgを採
り、200℃で5分間保持した後、40℃まで10℃/
分の降温スピードで結晶化させ、さらに10℃/分の昇
温スピードで融解させたときの融解ピーク温度及び融解
終了温度を測定した。融解終了温度は、ベースラインと
融解ピーク後半の直線部分の補外線の交点とした。
【0060】(b)クロス分別法による40℃抽出量 装置:三菱化学(株)製CFCT150A型 カラム:昭和電工(株)製AD80M/S3本 濃度:40mg/10ml 溶媒:オルソジクロルベンゼン (c)GPCの測定条件 GPCによる重量平均分子量と数平均分子量との比(分
子量分布) 装置:ウォーターズ製GPC150C型 カラム:昭和電工(株)製AD80M/S3本 測定温度:140℃ 濃度:20mg/10ml 溶媒:オルソジクロルベンゼン
【0061】(d)MFR ASTM−D−1238に準拠して、ポリエチレン系樹
脂については190℃、プロピレン系樹脂については2
30℃の温度で、2.16kgの荷重を用いて測定し
た。 (e)密度 JIS−K−7112に準拠 (f)不透明度 JIS−Z−8722に準拠 (g)摩擦係数 JIS−P−8147に準拠
【0062】(2)インモールド成形: (h)ラベルの金型内への挿入適性 横70mm、縦90mmの寸法に打抜いたラベルを、2
0℃、相対湿度40%の環境下、ぺんてる(株)製の自
動ラベル供給装置にて、100枚連続で、ブロー成形用
割型へ供給を行ない、成形を行った時のミス(2枚差し
や、型よりラベルが落下する)の回数を計測した。 ○:1回もミスが発生しない △:1〜5枚ミスが発生する ×:6枚以上ミスが発生する。
【0063】(i)ラベルの容器への融着強度:中空成
形により容器に貼着したラベルを15mm幅に切り取
り、ラベルと容器との間の接着強度を、島津製作所製の
引張試験機「オートグラフ AGS−D形」を用い、3
00mm/分の引張速度で、T字剥離することにより求
めた。ラベル使用上の判断基準は次の通りである。 400(g/15mm)以上 :実用上全く問題がな
い 200〜400(g/15mm):やや接着性が弱い
が、実用上問題がない 200(g/15mm)以下 :実用上問題である
【0064】(3)UVオフセット印刷における給排
性: (j)三菱重工(株)製ダイヤ−II型印刷機を使用
し、27℃、相対湿度60%の環境下、菊半版(636
mm×470mm)の紙サイズで、7000枚/時の速
度で1000枚連続印刷した。その際にUV照射後のシ
ート排紙装置での紙揃いの程度を以下の基準により判断
した。 ○:紙が全く暴れず、紙揃いが極めて良好 △:紙は若干暴れるものの、紙揃いは良好 ×:紙が暴れて揃わない
【0065】〔II〕プロピレン系ランダム共重合体の
製造例 (製造例1)[(r)−ジメチルシリレンビス(2−メ
チルベンゾイルインデニル)ジルコニウムジクロリドの
合成]:Organometallics 1994, 13, 964 の文献に記載
された方法に従って合成した。 [触媒の調製]内容積0.5リットルの撹拌翼のついた
ガラス製反応器に、WITCO社製シリカ担持MAO
(MAO ON SiO2 :TA0279/HL103)
2.4g(20.7mmol−Al)を添加し、n−ヘ
プタン50mlを導入し、あらかじめトルエンに希釈し
た(r)−ジメチルシリレンビス(2−メチルベンゾイ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド溶液20.0ml
(0.0637mmol)を加え、続いてイソブチルア
ルミニウム(TlBA)・n−ヘプタン溶液4.14m
l(3.03mmol)を加えた。その後、室温にて2
時間反応させ、さらに、プロピレンをフローさせて予備
重合を実施し、固体触媒を得た。
【0066】[重合]内容積200リットルの撹拌式オ
ートクレーブ内をプロピレンで充分に置換した後、トリ
エチルアルミニウム・n−ヘプタン溶液3g、液化プロ
ピレン45kg、エチレン1.2kgを導入し、内温を
30℃に維持した。次いで、固体触媒(予備重合によ
るポリマー成分を除いた量として)0.8gを加えた。
その後、65℃に昇温して重合を開始させ、3時間その
温度を維持した。ここで、エタノール100mlを添加
して反応を停止させた。残ガスをパージし、ポリマーを
乾燥した。その結果、MFRが9.3g/10分、エチ
レン含量3.7重量%であるプロピレン・エチレンラン
ダム共重合体が14.1kg得られた。このポリマーの
分析を行ったところ、DSCによる融解ピーク温度(T
p )は118.9℃、DSCによる融解終了温度
(TE )は126.7℃あり、TE −Tp は7.8℃、
オルソジクロロベンゼンを溶媒として40℃において抽
出した抽出量は0.7重量%であった。また、GPCに
よる重量平均分子量と数平均分子量の比は2.30であ
った。
【0067】(製造例2) [(r)−ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フ
ェニルアズレニル)ジルコニウムジクロリドの合成]特
開昭62−207232号公報に記載の方法により合成
を実施した2−メチルアズレン2.22gをヘキサン3
0mlに溶解させ、フェニルリチウムのシクロヘキサン
−ジエチルエーテル溶液15.6ml(1.0等量)を
0℃で少しずつ加えた。この溶液を室温で1時間攪拌し
た後、−78℃に冷却したテトラヒドロフラン30ml
を加えた。この溶液にジメチルジクロロシラン0.95
mlを加え、室温まで昇温し、更に50℃で1.5時間
加熱した。この後、塩化アンモニウム水溶液を加え、分
液した後、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下
溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ヘキサン/ジクロロメタン=5/
1)で精製するとジメチルビス{1−(2−メチル−4
−フェニル−1,4−ジヒドロアズレニル)}シラン
1.48gが得られた。
【0068】上記で得られたジメチルビス[1−(2−
メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロアズレニ
ル)]シラン768mgをジエチルエーテル15mlに
溶かし、−78℃でノルマルブチルリチウムのヘキサン
溶液1.98ml(1.64mol/L)を滴下し、徐
々に昇温して室温で12時間攪拌した。減圧下溶媒を留
去した後、得られた固体をヘキサンで洗浄し減圧乾固し
た。これにトルエン/ジエチルエーテル(40/1)2
0mlを加え、−60℃で四塩化ジルコニウム325m
gを加え、徐々に昇温して室温で15分間攪拌した。得
られた溶液を減圧下で濃縮し、ヘキサンを加えて再沈殿
させると、下記に示すスペクトルデータを示すジメチル
シリレンビス(2−メチル−4−フェニルジヒドロアズ
レニル)ジルコニウムジクロリドのジアステレオマーの
混合物が得られた。
【0069】ジアステレオマーA: 1HNMR(300
MHz,C6 D6 )δ0.51(s,6H,Si(CH
3 )2 ),1.92(s,6H,CH3 ),5.30
(brd,2H),5.75−5.95(m,6H),
6.13(s,2H),6.68(d,J=14Hz,
2H),7.05−7.20(m,2H,arom),
7.56(d,J=7Hz,4H) ジアステレオマーB: 1HNMR(300MHz,C6
D6 )δ0.44(s,3H,Si(CH3 )),0.
59(s,3H,Si(CH3 )),1.84(s,6
H,CH3 ),5.38(brd,2H),5.75−
6.00(m,6H),6.13(s,2H),6.7
8(d,J=14Hz,2H),7.05−7.20
(m,2H,arom),7.56(d,J=7Hz,
4H)
【0070】ジアステレオマーA、Bの混合物887m
gを塩化メチレン30mlに溶解し、100W高圧水銀
ランプを有するパイレックス(登録商標)ガラス製の反
射器に導入した。この溶液を攪拌しながら常圧下30分
間照射(300nm〜600nm)した後、塩化メチレ
ンを減圧下で留去した。得られた黄色の固体をトルエ
ン、ヘキサン等で洗浄後乾燥すると、ジアステレオマー
Aのスペクトルデータを示す(r)−ジメチルシリレン
ビス(2−メチル−4−フェニルジヒドロアズレニル)
ジルコニウムジクロリド437mgが得られた。
【0071】[触媒の調製] 粘土鉱物の化学処理:塩化マグネシウム1.25kgを
溶解させた脱塩水6.3リットル中に市販のモンモリロ
ナイト(クニミネ工業製「クニピアF」)1kgを分散
させ、80℃で1時間撹拌した。この固体を水洗した
後、8%の塩酸水溶液7リットル中に分散させ、90℃
で2時間撹拌し、脱塩水で洗浄した。このモンモリロナ
イトの水スラリー液を固形分濃度15%に調整し、スプ
レードライヤーにより噴霧造粒を行って、球状粒子を得
た。その後、この粒子を200℃で2時間減圧乾燥させ
た。
【0072】触媒成分の調製:内容積0.5リットルの
撹拌翼のついたガラス製反応器で、(r)−ジメチルシ
リレンビス(2−メチル−4−フェニルアズニル)ジル
コニウムジクロリド0.15mmolとトリイソブチル
アルミニウムのトルエン溶液0.3mmolを混合し、
ここに、上記得られた化学処理粘土1.5gを添加し、
室温で5分撹拌混合して固体触媒のトルエンスラリー
を得た。
【0073】[重合]固体触媒のかわりに固体触媒
を1.5g、トリエチルアルミニウムのかわりにトリイ
ソブチルアルミニウムを5g添加する以外は(製造例
1)と同様にして重合を行った。その結果、MFRが1
3.4g/10分、エチレン含量2.7重量%であるプ
ロピレン・エチレンランダム共重合体が16.1kg得
られた。このポリマーの分析を行ったところ、DSCに
よる融解ピーク温度(Tp )は129.3℃、DSCに
よる融解終了温度(TE )は134.9℃であり、TE
−Tp は5.6℃、オルソジクロロベンゼンを溶媒とし
て40℃において抽出した抽出量は0重量%であった。
また、GPCによる重量平均分子量と数平均分子量との
比は3.15であった。
【0074】(製造例3) [触媒の調製]充分に窒素置換したフラスコに脱水およ
び脱酸素したn−ヘプタン200ミリリットルを導入
し、次いでMgCl2 を0.4モル、Ti(O−nC4
9 4を0.8モル導入し、95℃に保ちながら2時
間反応させた。反応終了後、40℃に温度を下げ、つい
でメチルハイドロジェンポリシロキサン(20センチス
トークスのもの)を48ミリリットル導入し、3時間反
応させた。生成した固体成分をn−ヘプタンで洗浄し
た。次に、充分に窒素置換したフラスコに精製したn−
ヘプタンを50ミリリットル導入し、上記で合成した固
体成分をMg原子換算で0.24モル導入した。
【0075】対で、n−ヘプタン25ミリリットルにS
iCl4 0.4モル混合して30℃に保ちながら60分
間かけてフラスコへ導入し、90℃で3時間反応させ
た。これに、さらにn−ヘプタン25ミリリットルにフ
タル酸クロライド0.016モルを混合して、90℃に
保ちながら30分間かけてフラスコに導入し、90℃で
1時間反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで洗浄し
た。対でこれにSiCl 4 0.24ミリモルを導入し
て、100℃で3時間反応させた。反応終了後、n−ヘ
プタンで充分洗浄した。充分に窒素置換したフラスコに
充分精製したn−ヘプタンを50ミリリットルを導入
し、ついで上記で得た固体成分を5グラム導入し、さら
に(CH3 3 CSi(CH3 )(OCH3)2 を0.
81ミリリットル導入し、30℃で2時間接触させた。
接触終了後n−ヘプタンで充分に洗浄した。さらに、プ
ロピレンを導入して予備重合を実施し、固体触媒を得
た。
【0076】[重合]固体触媒の代わりに固体触媒
(予備重合によるポリマー成分を除いた量として)を
0.3g、重合槽に導入するエチレンガス量を1.9k
g、トリエチルアルミニウムを10.6g、水素を2.
25molを添加した以外は(製造例1)と同様にして
重合を行った。その結果、MFRが8.9g/10分、
エチレン含量4.6重量%であるプロピレン・エチレン
ランダム共重合体が13.8kg得られた。このポリマ
ーの分析を行ったところ、DSCによる融解ピーク温度
(Tp )は137.1℃、DSCによる融解終了温度
(TE )は146.4℃であり、TE −Tp は9.
3℃、オルソジクロロベンゼンを溶媒として40℃にお
いて抽出した抽出量は8.4重量%であった。
【0077】〔III〕ラベルの製造例 (実施例1) (1)日本ポリケム(株)製プロピレン単独重合体であ
る“ノバテックPP、MA−8”(商品名、融点164
℃)67重量%、日本ポリケム(株)製、高密度ポリエ
チレン“ノバテックHD、HJ580”(商品名、融点
134℃、密度0.960g/cm3 )10重量%およ
び粒径1.5μmの炭酸カルシウム粉末23重量%より
なる樹脂組成物(A)を押出機を用いて溶融混練したの
ち、ダイより250℃の温度でシート状に押出し、約5
0℃の温度となるまでこのシートを冷却した。次いで、
このシートを約153℃に加熱したのち、ロール群の周
速度を利用して縦方向に4倍延伸して、一軸延伸フィル
ムを得た。
【0078】(2)別に、日本ポリケム(株)製プロピ
レン単独重合体“ノバテックPP、MA−3”(商品
名;融点165℃)51.5重量%、密度0.950g
/cm 3 の高密度ポリエチレン“HJ580”3.5重
量%、粒径1.5μmの炭酸カルシウム粉末42重量
%、粒径0.8μmの酸化チタン粉末3重量%よりなる
組成物(B)を別の押出機を用いて240℃で溶融混練
し、これを前記縦延伸フィルムの表面にダイよりフィル
ム状に押し出し、積層(B/A)して、表面層/コア層
の積層体を得た。
【0079】(3)プロピレン単独重合体“MA−3”
51.5重量%、高密度ポリエチレン“HJ580”
3.5重量%、粒径1.5μmの炭酸カルシウム粉末4
2重量%および粒径0.8μmの酸化チタン粉末3重量
%よりなる組成物(C)と、ヒートシール性樹脂層(I
I)として前記製造例1にて重合したプロピレンランダ
ム共重合体を、それぞれ別の押出機を用い230℃で溶
融混練し、一台の共押出ダイに供給して該ダイ内で23
0℃にて積層した後フィルム状に押出し、前記表面層/
コア層用の積層体(B/A)のA層側に、ヒートシール
性樹脂層(II)が外側になるように押出し、これを金
属ロールとゴムロールよりなるエンボスロール(1イン
チあたり150線、逆グラビア型)に通し、ヒートシー
ル性樹脂層側に0.17mm間隔のパターンをエンボス
加工した。
【0080】この4層フィルム(B/A/C/II)を
テンターオーブンに導き、155℃まで再加熱した後、
横方向に7倍延伸し、引き続き164℃で熱セットした
後、55℃まで冷却し耳部をスリットした。更に表面層
(B層)側に、70W/m2/分のコロナ放電処理をし
た。このものの密度は0.79g/cm3 、肉厚が10
0μm(各層厚みB/A/C/II=30/40/25
/5μm)の4層構造の微多孔性樹脂延伸フィルムを得
た。このフィルムのヒートシール層(II)側の表面平
均粗さ(Ra)を、表面粗さ計((株)小坂研究所製、
サーフコーダーSE−30)にて測定したところ、3.
2μmであった。この4層構造の積層延伸樹脂フィルム
の表面層(B)側に、27℃、相対湿度60%の環境に
てUVオフセット印刷を施したところ、紙暴れがなく、
紙揃えが極めて良好で、途中で機械を停止する必要がな
かった。
【0081】次いで、これを断裁及び打ち抜き加工し
て、インモールド成形用ラベル(1)(横70mm、縦
90mm)を得た。このラベル(1)を自動ラベル供給
装置を用いてブロー成形用割型の一方に真空を利用して
印刷面側が金型と接するように固定した後、高密度ポリ
エチレン(融点134℃)のパリソンを200℃で溶融
押出し、次いで割型を型締めした後、4.2kg/cm
2 の圧空をパリソン内に供給し、パリソンを膨張させて
型に密着させて容器状とすると共にインモールド用ラベ
ルと融着させ、次いで該型を冷却した後、型開きをして
ラベルが貼着した中空容器を取り出した。この際の、ラ
ベルの金型内への挿入適性、ブリスターの発生の有無、
ラベルの密着強度を表1に示す。
【0082】(実施例2、3,比較例1、2)実施例1
において、ヒートシール性樹脂層(II)の組成を表1
に記載のものに変更した以外は、実施例1と同様にして
インモールド成形用ラベルを得た。このものの評価結果
を表1に示す。
【0083】(実施例4) (1)日本ポリケム(株)製プロピレン単独重合体であ
る“ノバテックPP、MA−8”(商品名、融点164
℃)88重量%、日本ポリケム(株)製、高密度ポリエ
チレン“ノバテックHD、HJ580”(商品名、融点
134℃、密度0.960g/cm3 )10重量%およ
び粒径1.5μmの炭酸カルシウム粉末2重量%よりな
る樹脂組成物(A)および、日本ポリケム(株)製プロ
ピレン単独重合体“ノバテックPP、MA−3”(商品
名;融点165℃)85重量%、密度0.950g/c
3 の高密度ポリエチレン“HJ580”5重量%、粒
径1.5μmの炭酸カルシウム粉末10重量%よりなる
組成物(B)および、ヒートシール性樹脂層用ペレット
(II)として前記製造例1にて重合したプロピレンラ
ンダム共重合体を、それぞれ別の押出機を用い、それぞ
れ250℃、240℃、230℃に設定された別の押出
機にて溶融混練した後、ダイ内で、B/A/IIとなる
ように積層して押出成形し、70℃まで冷却して3層構
造のシートを得た。このシートを120℃まで加熱した
後、金属ロールとゴムロールよりなるエンボスロール
(1インチあたり200線、逆グラビア型)に通し、ヒ
ートシール性樹脂層側に0.13mm間隔のパターンを
エンボス加工した。その後同じ温度にて縦方向に6倍に
ロール間延伸した。
【0084】次いで50℃まで冷却した後、耳部をスリ
ットし、更に表面層(B層)側に、50W/m2/分の
コロナ放電処理をした。このものの密度は0.91g/
cm 3 、肉厚が90μm(各層厚みB/A/II=5/
80/5μm)の3層構造の微多孔性樹脂延伸フィルム
を得た。このフィルムのヒートシール層(II)側の表
面平均粗さ(Ra)は2.9μmであった。またJIS
−Z−8722による不透明度は8%であった。このも
のの評価結果を表1に示す。 (比較例3)実施例4において、ヒートシール性樹脂層
(II)の組成を表1に記載のものに変更した以外は、
実施例4と同様にしてインモールド成形用ラベルを得
た。このものの評価結果を表1に示す。
【0085】
【表1】
【0086】
【発明の効果】本発明により、印刷加工、特にUVオフ
セット印刷における作業性が良好で、夏期の高温環境で
もラベルのブロッキング性に優れ、かつ、ラベルの容器
への融着強度が高い貼合容器を与えるインモールドラベ
ル成形用ラベルが得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一態様のインモールド成形用ラベルの
断面図である。
【図2】本発明の別の態様のインモールド成形用ラベル
の断面図である。
【図3】本発明の別の態様のインモールド成形用ラベル
の断面図である。
【符号の説明】
1 インモールド成形用ラベル 2 印刷 3 熱可塑性樹脂フィルム基材層(I) 4 ヒートシール性樹脂層(II) 5 エンボス模様の山 6 エンボス模様の谷
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年2月22日(2001.2.2
2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正内容】
【0061】(d)MFR ASTM−D−1238に準拠して、ポリエチレン系樹
脂については190℃、プロピレン系樹脂については2
30℃の温度で、2.16kgの荷重を用いて測定し
た。 (e)密度 JIS−K−7112に準拠 (f)不透明度 JIS−P−8138に準拠 (g)摩擦係数 JIS−P−8147に準拠
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0084
【補正方法】変更
【補正内容】
【0084】次いで50℃まで冷却した後、耳部をスリ
ットし、更に表面層(B層)側に、50W/m2/分の
コロナ放電処理をした。このものの密度は0.91g/
cm 3 、肉厚が90μm(各層厚みB/A/II=5/
80/5μm)の3層構造の微多孔性樹脂延伸フィルム
を得た。このフィルムのヒートシール層(II)側の表
面平均粗さ(Ra)は2.9μmであった。またJIS
−P−8138による不透明度は8%であった。このも
のの評価結果を表1に示す。 (比較例3)実施例4において、ヒートシール性樹脂層
(II)の組成を表1に記載のものに変更した以外は、
実施例4と同様にしてインモールド成形用ラベルを得
た。このものの評価結果を表1に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK01A AK11B AK64B AK67B AL03B AT00A BA02 CA23A DJ06A EJ37A GB16 JA06B JB16A JL01 JL12 JL12B 4F208 AA04 AA11 AD09 AD20 AG07 LA01 LB01 LB19 LJ23

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂フィルム基材層(I)の片
    面に、ヒートシール性樹脂層(II)が積層され、該ヒ
    ートシール性樹脂層(II)の組成が、下記(a)〜
    (c)の特性を有するプロピレン系ランダム共重合体が
    主成分であることを特徴とするインモールド成形用ラベ
    ル。 (a)DSCによる融解ピーク温度Tp が次式(1)の
    範囲を満たすものである。 110℃≦Tp ≦140℃ ・・・(1) (b)DSCによる融解終了温度TE が次式(2)の範
    囲を満たすものである。 TE −Tp ≦8℃ ・・・(2) (c)オルソジクロルベンゼンを溶媒として、40℃に
    おいて抽出した場合の抽出量が4.0重量%以下であ
    る。
  2. 【請求項2】 プロピレン系ランダム共重合体が、プロ
    ピレン・エチレンランダム共重合体又はプロピレン・ブ
    テン−1ランダム共重合体であることを特徴とする請求
    項1に記載のインモールド成形用ラベル。
  3. 【請求項3】 ヒートシール性樹脂層(II)が、その
    表面にエンボス加工が施されていることを特徴とする請
    求項1または2に記載のインモールド成形用ラベル。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂フィルム基材層(I)が、
    少なくとも1方向に延伸されているフィルムからなるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインモ
    ールド成形用ラベル。
  5. 【請求項5】 熱可塑性樹脂フィルム基材層(I)が、
    無機及び/又は有機微細粉末を含有する微多孔性樹脂延
    伸フィルムからなることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかに記載のインモールド成形用ラベル。
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