JP2002155985A - 能動型防振装置 - Google Patents
能動型防振装置Info
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- Vibration Prevention Devices (AREA)
- Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)
- Feedback Control In General (AREA)
Abstract
て加振手段の駆動を制御することにより、防振対象物の
振動を効果的に抑制すると共に、制御構成が簡易でかつ
安価な能動型防振装置を提供する。 【解決手段】 車両の複数箇所に設けたロードセンサ1
3等からの検出信号について、センサ信号判定切替部3
2により最大レベルの検出信号が判定され、その選択結
果に応じてセンサ信号判定切替部の制御により、第1,
第2切替部33,34によって対応する推定伝達特性及
び誤差信号線がデジタルフィルタに接続される。この推
定伝達特性と誤差信号eiとに基づいて、デジタルフィ
ルタ44によりフィルタ係数の更新処理が行われる。す
なわち、各振動数毎に、誤差信号が最大レベルであるす
なわち制御のずれが最大の振動検出位置を対象として、
適応制御により電磁アクチュエータ23を駆動すること
により、振動検出位置での振動を簡易かつ安価に抑制で
きる。
Description
物のエンジン等の振動発生源に加振力を及ぼすことによ
り、防振対象物における振動を能動的に抑制する能動型
防振装置に係り、特に防振対象物の複数箇所の振動状態
をそれぞれ検出する複数の振動検出手段と、複数の振動
検出手段に対応した複数の制御系統を有しており、複数
の振動検出手段からの複数の検出信号に基づいて複数の
制御系統を用いて加振力を制御する能動型防振装置に関
する。
制する能動型防振装置としては、例えば特開平8−17
0687号公報に示すように、防振対象物に加振手段を
設けると共に、防振対象物の複数の振動箇所にその箇所
の振動状態を検出する加速度センサ等の振動検出手段を
配設し、これら複数の振動検出手段からの検出信号に基
づく複数の制御系統によって、加振手段の駆動を制御す
ることにより、複数の箇所での振動を能動的に抑制する
ようにしたものが知られている。
数箇所(図では3箇所)の振動状態を、適応制御法によ
り多重にそれぞれのフィルタ係数を逐次更新することに
よるいわゆる多重適応制御が行われる。この多重適応制
御では、防振対象物である車両のエンジン等の振動発生
源からのクランク軸回転パルス等をセンサにより取り出
して、制御対象周波数ωの制御対象信号xとして適応フ
ィルタW41に出力し、この入力信号を適応フィルタW
41のフィルタ係数により振幅補償及び位相補償しかつ
正弦波信号に合成して出力している。
3つ)信号伝達系(伝達関数G1〜G3)42a〜42
cへ入力され、処理信号z1〜z3として出力される。
処理信号z1〜z3に対して、エンジンからの振動等で
ある伝達系を経た外力d1〜d3が加算され、観測値と
してセンサにより検出される。振動制御においてはセン
サの検出値の目標は0であり、目標との差が誤差信号e
1〜e3になる。ここでは、誤差信号e1〜e3は、例
えば車両のシート等3箇所に設けた加速度センサ等から
の出力である。この誤差信号e1〜e3と予め規定され
た信号伝達系の推定伝達特性43a〜43cとを用い、
デジタルフィルタ44により適応フィルタW41のフィ
ルタ係数が逐次更新される。デジタルフィルタとして
は、例えば遅延調和シンセサイザ最小平均自乗フィルタ
(DXHS LMS)が用いられる。
物に設けた制御部によって、図6の「振動制御プログラ
ム」に示すように実行される。すなわち、各種変数の初
期化がされた後、振動発生源からの信号から振動周波数
fkが算出され(ステップ60〜62)、各振動周波数
fk毎に、第1の誤差信号e1に対して対応する第1の
推定伝達特性が読み込まれ、これに基づいてフィルタ係
数が更新される(ステップ63〜65)。つづいて、同
様に第2の誤差信号e2に対して対応する第2の推定伝
達特性が読み込まれ、これに基づいてフィルタ係数が更
新され、さらに第3の誤差信号e3に対して対応する第
3の推定伝達特性が読み込まれ、これに基づいてフィル
タ係数が更新される(ステップ66〜71)。このよう
に、各誤差信号及び推定伝達特性に基づいて逐次更新さ
れた最適フィルタ係数に基づいて、適応フィルタ41に
おいて更新された出力信号y(ステップ72)によっ
て、エンジンマウントのアクチュエータ等の加振手段の
駆動を制御することにより、伝達系を経た外力d1〜d
3を抑制することができる。
振装置の場合、複数のセンサからの検出信号に基づい
て、加振手段の駆動を多重に制御する必要があるため、
制御のための演算量が膨大になり、従ってそれらを迅速
に処理するために高い制御性能を備えた高価な制御装置
が必要になる。そのために制御コストが高くなり、特に
安価な制御が求められる車両等にこのような能動型防振
装置を適用することが困難になる。これに対して、複数
個のセンサに対して、制御する周波数毎に予め個々のセ
ンサで制御した結果から、制御周波数毎に最も制御効果
の大きいセンサを把握しておき、周波数毎に効果の大き
いセンサに制御対象を切り替えるようにする方法があ
る。これにより、制御装置の演算量を大幅に減少させる
ことができる。しかし、この方法によれば、防振対象物
毎に最適センサを把握する必要があり、そのための調整
に長時間を要するという問題がある。
るもので、複数の振動検出手段からの検出信号に基づい
て加振手段の駆動を制御することにより、防振対象物の
振動を効果的に抑制すると共に、制御構成が簡易でかつ
安価な能動型防振装置を提供することを目的とするもの
である。
に、上記請求項1に係る発明の構成上の特徴は、振動発
生源を有する防振対象物の振動発生源に加振力を及ぼす
加振手段と、防振対象物における複数の箇所の振動状態
をそれぞれ検出する複数の振動検出手段と、複数の振動
検出手段に対応した複数の制御系統を有しており、複数
の振動検出手段からの複数の検出信号に基づいて複数の
制御系統を用いて加振手段の駆動を制御することによ
り、複数の箇所の振動を能動的に抑制する駆動制御手段
とを備えた能動型防振装置において、複数の振動検出手
段からの検出信号のうちの最大レベルの検出信号を選択
する信号選択手段と、信号選択手段の選択に応じて、駆
動制御手段の複数の制御系統のうちの選択された検出信
号に係る制御系統のみを用いるように駆動制御手段の接
続状態を切り替える切替制御手段とを設けたことにあ
る。
においては、防振対象物の複数箇所の振動状態を検出し
た複数の振動検出手段からそれぞれ検出信号が出力さ
れ、これら検出信号のうちの最大レベルの検出信号が信
号選択手段により選択される。信号選択手段の選択結果
に応じて、切替制御手段により、選択された検出信号に
係る制御系統のみを用いるように駆動制御手段の接続状
態が自動的に切り替えられる。すなわち、制御が最も有
効な最大レベルの振動に対して、それに係る制御系統の
みに集中して振動制御が行われるため、制御が簡易にか
つ効果的に行われる。
を用いて説明すると、図1は、同実施形態である加振機
付エンジンマウントを搭載した防振対象物であるガソリ
ンエンジン車Mの車体振動除去のための能動制御系の概
略構成を構成図により示したものであり、図2は、能動
制御システムをブロック図により示したものである。ガ
ソリンエンジン車Mは、車体10にエンジン11を弾性
支持するアクティブマウントである加振機付エンジンマ
ウント(以下、エンジンマウントと記す)20を搭載し
ている。
に、上下方向に配置した筒状のケース21内に、防振ゴ
ム22と、防振ゴム22の下方にエンジンの動的変位を
制御する電磁アクチュエータ23を備えている。防振ゴ
ム22は、ケース21の軸方向中間位置にて内壁に固定
されると共に、固定金具24に取り付けられている。固
定金具24には、防振ゴム22のストッパ部22aが、
ケース21の一端(図示上端)に向けて設けられてい
る。固定金具24の軸心位置には、固定軸25が軸方向
上方に向けて取り付けられており、その先端がケース2
1の一端側に設けた貫通穴21aから突出している。ケ
ース21の他端には、固定軸26が軸方向下方に向けて
取り付けられている。エンジンンマウント20は、固定
軸26によって車体10に固定され、固定軸25にエン
ジン11を取り付けることにより、エンジン11を支持
している。
ク軸には、回転パルスセンサ12が設けられており、回
転パルスセンサ12は、クランク軸回転パルス信号を出
力し、これに基づいて後述する制御部31は、出力信号
の基本周波数を決定し、信号処理を行うようになってい
る。また、エンジンマウント20には、マウントに加わ
る荷重を検出するロードセンサ13が取り付けられてい
る。なお、ロードセンサ13の代わりに圧力センサ、加
速度センサ等を用いることもできる。さらに、車両のス
テアリング14には振動を検出する加速度センサ15が
取り付けられており、また、車両内のシート16には加
速度センサ17が取り付けられている。
る。制御装置30はマイクロコンピュータ等からなる制
御部31を設けている。制御部31には適応制御部40
が含まれており、制御部31は図4に示す「振動制御プ
ログラム」を実行することにより、エンジンマウント2
0の駆動制御を適応制御法例えばDXHS LMSフィルタを用
いた適応制御方法によって行うものである。また、制御
部31には、図2に示すように、センサ信号判定切替部
32が設けられている。センサ信号判定切替部32の入
力側には、誤差信号を入力するための上記ロードセンサ
13及び加速度センサ15,17が接続されている。ま
た、センサ信号判定切替部32の入力側には、振動発生
源からの入力信号の周波数成分信号sを入力する信号線
が接続されている。
達特性43a〜43cのデジタルフィルタ44への接続
を切り替えるための第1切替部33と、誤差信号線のデ
ジタルフィルタ44への接続を切り替えるための第2切
替部34とを備えている。そして、上記センサ信号判定
切替部32の出力側が、第1切替部33及び第2切替部
34に接続されている。
ロードセンサ13及び加速度センサ15,17からの誤
差信号のうちの最大レベルのセンサ信号を判定し、この
センサ信号に応じて、第1切替部33の接続を第1〜第
3推定伝達特性43a〜43cのうちの対応するいずれ
か1つに切り替え、同時に第2切替部34の接続をロー
ドセンサ13及び加速度センサ15,17からの信号線
のうちの対応するいずれか1つに切り替えるようになっ
ている。すなわち、センサ信号判定切替部32、第1切
替部33及び第2切替部34が信号選択手段と切替制御
手段とを構成している。また、制御部31の出力側に
は、パワーアンプ36を介してエンジンマウント20の
電磁アクチュエータ23が接続されている。
て説明する。車両のスタートスイッチがオンされること
により、制御部31は、図4に示す「振動制御プログラ
ム」の実行をステップ50にて開始し、各種変数の初期
化を行った後、回転パルスセンサ12からの回転数信号
を受けて、信号周波数が制御対象振動数fk(角周波数
ωk)であることを算出する(ステップ51,52)。
つぎに、制御部31は、この制御対象振動数fkにおい
て、ロードセンサ13及び加速度センサ15,17から
の信号である誤差信号e1,e2,e3を読み込み、セ
ンサ信号判定切替部32によってそれらのうちの最大レ
ベルの信号eiを判定する(ステップ53,54)。
に応じて、センサ信号判定切替部32の制御により、第
1切替部33の接続を対応する推定伝達特性に切り替え
ると共に、第2切替部34の接続を対応する誤差信号線
に切り替える(ステップ55,56)。これにより、対
応する推定伝達特性が読み込まれ,この推定伝達特性と
誤差信号eiとに基づいてデジタルフィルタ44により
フィルタ係数の更新処理が行われる(ステップ57,5
8)。さらに、更新されたフィルタ係数に基づいて、適
応フィルタW41において出力yが決定され、伝達系4
2a〜42cに出力される(ステップ59)。つぎに、
プログラムはステップ52に戻され、各振動周波数に対
して同様の処理が繰り返される。
ては、ロードセンサ13,加速度センサ15,17から
の検出信号について、センサ信号判定切替部32により
最大レベルの検出信号が判定され、その結果に応じて第
1及び第2切替部33,34によって対応する推定伝達
特性及び誤差信号線がデジタルフィルタに接続される。
さらに、この推定伝達特性と誤差信号eiとに基づい
て、デジタルフィルタ44によりフィルタ係数の更新処
理が行われる。すなわち、各振動周波数毎に、誤差信号
が最大レベルであるすなわち制御のずれが最大の振動検
出位置を対象として、適応制御により電磁アクチュエー
タ23を駆動してエンジン振動を能動的に抑制すること
により、車両内の複数の振動検出位置での振動を能動的
に抑制するようにしたものである。従って、本実施形態
の振動制御は、複数のセンサからの検出信号に基づく制
御形態ではあるが、結果として制御構成が非常に簡易に
されている。その結果、車両の広い回転数領域におい
て、簡易な構成の制御系により、車両振動を効果的にし
かも安価に抑制することができる。従って、この能動型
防振装置は、車両等の制御コストの限られる振動制御に
対して適用するのに好適である。
車体の3箇所に設けているが、これに限らず、2箇所で
あってもさらに多数箇所に設けてもよい。また、加振手
段についても、エンジンマウントのアクチュエータ1個
のみであるが、これに限らず複数個設けてもよい。さら
に、加振手段としても、上記実施形態に示したエンジン
マウントのような防振支持装置に限らず、例えば加振機
を直接車体等に設ける形態としたりあるいは制御式ダイ
ナミックダンパとすることも可能である。
フィルタを用いた方法に限らず、その他適応最小平均自
乗フィルタ(Filtered-X LMS)等の適応フィルタを用い
た制御方法でもよい。さらに、上記実施形態において
は、本発明を車両の振動制御に対して適用した例を示し
ているが、車両以外の同様の振動制御に対して適用する
こともできる。その他、上記実施形態に限らず、本発明
を、その主旨を逸脱しない範囲において、種々変更して
実施することが可能である。
物の複数箇所の振動状態を表した複数の検出信号のうち
の最大レベルの検出信号が選択され、その検出信号に係
る制御系統のみとなるように駆動制御手段の接続状態が
自動的に切り替えられるため、制御のずれが最大の振動
検出位置を対象として集中して振動制御が行われる。そ
の結果、本発明によれば、制御系が簡易にされると共に
防振対象体の振動を効率よく抑制することができるの
で、制御コストを安価にすることができる。従って、本
発明は、車両等の制御コストの限られる用途に対して適
用するのに好適である。
搭載したガソリンエンジン車Mの車体振動除去のための
能動制御系の概略構成を示す構成図である。
概略的に示す断面図である。
プログラム」のフローチャートである。
したブロック図である。
「振動制御プログラムJ」のフローチャートである。
サ、13…ロードセンサ、15,17…加速度センサ、
20…加振機付エンジンマウント、23…電磁アクチュ
エータ、30…制御装置、31…制御部、32…センサ
信号判定切替部、33…第1切替部、34…第2切替
部、40…適応制御部、43a〜43c…第1〜第3推
定伝達特性。
Claims (1)
- 【請求項1】 振動発生源を有する防振対象物の該振動
発生源に加振力を及ぼす加振手段と、該防振対象物にお
ける複数の箇所の振動状態をそれぞれ検出する複数の振
動検出手段と、該複数の振動検出手段に対応した複数の
制御系統を有しており、該複数の振動検出手段からの複
数の検出信号に基づいて該複数の制御系統を用いて前記
加振手段の駆動を制御することにより、前記複数の箇所
の振動を能動的に抑制する駆動制御手段とを備えた能動
型防振装置において、 前記複数の振動検出手段からの検出信号のうちの最大レ
ベルの検出信号を選択する信号選択手段と、 該信号選択手段の選択に応じて、前記駆動制御手段の複
数の制御系統のうちの該選択された検出信号に係る制御
系統のみを用いるように該駆動制御手段の接続状態を切
り替える切替制御手段とを設けたことを特徴とする能動
型防振装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000351295A JP2002155985A (ja) | 2000-11-17 | 2000-11-17 | 能動型防振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000351295A JP2002155985A (ja) | 2000-11-17 | 2000-11-17 | 能動型防振装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002155985A true JP2002155985A (ja) | 2002-05-31 |
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ID=18824377
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000351295A Pending JP2002155985A (ja) | 2000-11-17 | 2000-11-17 | 能動型防振装置 |
Country Status (1)
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---|---|
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A02 | Decision of refusal |
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