JP2002151468A - ドライエッチング方法及び装置並びにゲート電極形成方法及び装置 - Google Patents

ドライエッチング方法及び装置並びにゲート電極形成方法及び装置

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JP2002151468A
JP2002151468A JP2000333135A JP2000333135A JP2002151468A JP 2002151468 A JP2002151468 A JP 2002151468A JP 2000333135 A JP2000333135 A JP 2000333135A JP 2000333135 A JP2000333135 A JP 2000333135A JP 2002151468 A JP2002151468 A JP 2002151468A
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etching
forming
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chamber
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JP2000333135A
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Takanori Nishizawa
孝則 西澤
Kenju Nishikido
健樹 西木戸
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Applied Materials Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エッチングにおけるメタル層の形状制御性に
優れると共に、ERマイクロローディングを十分に抑制
できるドライエッチング方法及び装置並びにゲート電極
形成方法及び装置を提供する。 【解決手段】 ドライエッチング装置10は、Siウェ
ハWが収容されるチャンバ12に、ガス混合室30を介
して、それぞれSF6ガス、N2ガス、CF4ガス及びO2
ガスの供給源32,38,40,42が接続されたもの
である。本発明によるドライエッチング方法では、この
装置10を用い、チャンバ12内のSiウェハW上に上
述の混合ガスを供給し、チャンバ12内にプラズマを形
成させて異方性のドライエッチングを行う。これによ
り、従来のCl2ガスを用いなくても十分な形状制御性
が達成されると共に、エッチングされたメタル層の側壁
の保護効果が高められ、ERマイクロローディングを改
善できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドライエッチング
方法及び装置、並びに、ゲート電極形成方法及び装置に
関し、詳しくは、主としてタングステン原子を含むメタ
ル層が形成されて成る基体をエッチングするドライエッ
チング方法及びその装置、並びに、基体上にゲート電極
を形成するゲート電極形成方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体集積回路等の半導体装
置においては、ゲート電極としてポリシリコンを使用す
ることが一般的である。加えて、近年の半導体装置の高
集積化、高性能化に伴い、ゲート電極の配線抵抗値の低
減及び薄膜化の要請から、ポリシリコン層上にタングス
テン(W)層を重ねた構造のものが実用化段階にある。
このようなゲート電極の一般的な形成方法としては、例
えば、以下のような製造プロセスが挙げられる。
【0003】まず、シリコン(Si)基層上に成膜され
たゲート酸化膜としてのSiO2等のシリコン酸化膜上
にポリシリコン層、窒化タングステン(WN)又は窒化
チタン(TiN)から成るバリア層、更にW等から成る
導電層を順に積層した後、その上に所望のマスクパター
ンを形成する。なお、W層をCVD(化学気相堆積)法
により形成する場合には、バリア層とW層との間に、シ
ード層としてのニュークリエーション膜を形成する。
【0004】次に、マスクパターンが形成されていない
部分のメタル層からバリア層まで、フッ素(F)を含む
反応性ガスを用いてプラズマ処理によるドライエッチン
グを行い、更に、露出したポリシリコン層を、塩素(C
l)を含む反応性ガスに切り替えてプラズマ処理による
ドライエッチングを行う。次いで、マスクパターンをア
ッシング等で取り除き、所望のパターンのゲート電極を
得る。
【0005】このような従来のゲート電極形成における
反応性ガスとしては、例えば、本出願人らによる特開2
000−40696号公報、特開2000−40697
号公報等に記載のガスが挙げられる。特に、メタル層か
らバリア層までをエッチングするための反応性ガスとし
ては、六フッ化硫黄(SF6)ガス叉は三フッ化窒素
(NF3)ガスといったフッ素含有化合物ガスを主成分
とするものが実用上多用されている。
【0006】ところで、ゲート電極を形成するには、そ
の垂直形状を担保することがエッチングにおける最重要
課題といっても過言ではなく、近年の急速な微細化に対
応するためにも、この形状制御性がエッチングプロセス
のキーテクノロジーの一つとなっている。このような優
れた形状制御性を達成するために、これまでのところ、
上記のフッ素含有化合物ガスに塩素(Cl2)ガスを混
合した反応性ガスが、一般的に使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
なゲート電極の垂直形状を確実に形成するには、プラズ
マエッチングにおける異方性成分の寄与を高める必要が
ある。このためには、例えば、プラズマ中に生成される
エッチャントとしての活性種のエネルギー、密度といっ
た物理パラメータの最適化もさることながら、エッチャ
ントの化学的な性質に左右される面も大きい。また、コ
ストや取扱の容易性に見合った工業上の利用性を考慮す
ると、実用的に使用可能なガスは限られるため、全てに
おいて好都合な反応性ガスを処方することは極めて困難
な傾向にある。
【0008】本発明者らの知見によれば、かくして、上
記従来のCl2ガスを含む反応性ガスには、以下のよう
な問題点があることを見出した。すなわち、Cl2ガス
を含むガスをメタルエッチング用の反応性ガスとして用
いると、上述の形状制御性に優れるものの、ER(Etch
rate)マイクロローディングが生じ得るおそれがあっ
た。
【0009】つまり、ゲート電極領域におけるパターン
密度が高い領域つまりマスク間の距離が小さい密なスペ
ースに比して、パターン密度が低い領域つまりマスク間
の距離が大きい疎なスペース(オープンスペース)での
深度方向のERに有意な差異が生じ易くなる。こうなる
と、オープンスペースのエッチングが比較的速く進み、
その部位のポリシリコン層の表層部が荒れてしまうこと
がある。その結果、ポリシリコン層のエッチングを行う
際に、下層のシリコン酸化膜にいわゆるピッチング(突
抜け)等が生じるおそれがあった。
【0010】このようなCl2ガスを含むガスを用いた
場合に生じ得るERマイクローディング現象は、半導体
装置が微細化すればするほど顕著となる懸念があり、そ
の改善が熱望されている。しかし、Cl2ガスを反応性
ガスから除いた場合には、エッチングにおいて最も考慮
すべき形状制御性が悪化するという不都合があり、これ
までのところ極めて解決し難い重大な問題であった。
【0011】そこで、本発明はかかる事情に鑑みてなさ
れたものであり、エッチングにおけるメタル層の形状制
御性に優れると共に、ERマイクロローディングを十分
に抑制できる新規なドライエッチング方法及び装置を提
供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記従来のERマイクロ
ローディングが生じる機構の反応論的な詳細は今のとこ
ろ十分に解明されてはいないが、本発明者らは、上記目
的を達成するために鋭意研究を重ね、以下に示す知見を
得た。すなわち、従来の反応性ガス組成では、エッチン
グされたメタル層の側壁部に堆積叉は生成し得る化合物
としては、塩化タングステンといった金属の塩化物が殆
どであると考えれられる。
【0013】このような塩化物で構成される薄層叉は薄
膜は、側壁部の保護膜としての機能をある程度果たし、
エッチングにおける垂直形状の保持(形状制御)に関与
し得るが、その側壁の保護性は必ずしも十分ではないと
推定される。よって、露出面積及び空間容積が異なる部
位における側壁の保護性が一様ではなくなると共に、深
さ方向のERの均一性が乱れ得る。そして、これが一因
となってオープンスペースのERが比較的大きくなり、
ERマイクロローディングが生じ易くなると考えられ
る。
【0014】そして、本発明者らは、この知見に基づい
て更に研究を進め、本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明によるドライエッチング方法は、主としてタ
ングステン原子を含むメタル層が形成されて成る基体を
エッチングする方法であって、基体上に、フッ素原子を
含む第1のガスと、炭素原子及びフッ素原子を含む第2
のガスと、窒素原子を含む第3のガスと、を供給するガ
ス供給工程と、これらの各ガスを含む雰囲気中にプラズ
マを形成せしめるプラズマ形成工程と、を備える。
【0015】このように構成されたドライエッチング方
法では、基体上に供給された第1〜第3のガスがプラズ
マ中で解離、励起等され、それらのガス叉はそれらのガ
ス由来のイオン、ラジカル(励起種を含む)等の活性種
が生じる。基体上のメタル層の少なくとも一部が露出さ
れている場合には、これらの活性種が、メタル層を構成
するタングステン(W)原子と相互作用(反応)する。
【0016】これらの活性種のうち、第1のガス由来の
フッ素ラジカルやフッ素イオン等のフッ素活性種は、W
層の腐食に主として寄与し、メタル層が効果的にエッチ
ングされる。また、第2のガスから生じる炭化水素類
(フロロカーボン系)等の活性種が、エッチングされた
メタル層の側壁上に堆積し、側壁の保護性に優れる共有
結合性の化合物膜が形成される。一般に、メタル層が異
方性エッチングされる場合でも、エッチングが化学的に
行われるため、側壁部が全くエッチングされないわけで
はない。よって、上記のような保護膜は、形状制御性の
向上に極めて有効に寄与する。
【0017】さらに、第3のガスから生じる窒素原子を
含む窒素活性種は、窒化因子として機能し、側壁上の化
合物膜と結合し得る。これにより、炭素原子、フッ素原
子及び窒素原子を含む複合膜、及び、メタル層の金属原
子と窒素原子とを含む複合膜が形成されると共に、膜厚
が厚くなり、側壁の保護性が高められると推定される
(ただし、作用はこれらに限定されない)。その結果、
パターン密度の異なる部位に対しても、深さ方向のER
の均一性が保持され得る。また、側壁の保護性が高めら
れるので、エッチングにおける異方性が高められ、垂直
形状が十分に保持される。
【0018】また、ガス供給工程においては、酸素原子
を含む第4のガスを基体上に更に供給すると好ましい。
このように酸素原子を含む第4のガスを更に基体上に供
給すると、基体がタングステン(W)を含むメタル層下
にポリシリコン層が形成されたゲート電極用の積層体で
あるときに、ポリシリコン層に対するW層の選択比(ポ
リシリコン層のERに対するW層のERの比)が十分に
高められる。これに対し、従来のエッチング方法、例え
ばSF6ガスとCl2ガスとを反応性ガスとして用いた方
法では、この選択比が0.2〜0.3程度と小さく、メ
タル層のオーバーエッチングを行った場合に、露出した
ポリシリコン層の表層部が荒れることがあった。よっ
て、本発明によれば、このような問題点をも解消でき
る。
【0019】また、この場合には、メタル層のERも向
上され、しかも、垂直形状が十分に維持される。しか
し、従来の反応性ガス(SF6ガスとCl2ガス等)にO
2ガスを加えると、ERは高められるものの、側壁部の
エッチングも増進されてしまう傾向にあった。このよう
な本発明の優位性は、第1〜第3のガスを反応性ガスと
して用いることにより形成されると考えられる前述の保
護膜が、第4のガスから生じる酸素活性種に対して優れ
た耐性を有することによると推定される。
【0020】より具体的には、第1のガスとしては、一
フッ化硫黄(S22)、二フッカイオウ(SF2)、四
フッ化硫黄(SF4)、五フッ化硫黄(SF5)、六フッ
化硫黄(SF6)といった硫黄のフッ化物のガスが挙げ
られる。また、第2のガスとしては、メタン、エタン、
プロパン等の炭化水素の少なくとも一つの水素原子がフ
ッ素で置換された置換炭化水素系ガス(例えば、CH3
F、CH22、CHF3、CF4等のフロロカーボン系の
ガス)、フッ素を含むエーテル系のガス等が挙げられ
る。さらに、第3のガスとしては、例えば、N2ガス、
アンモニア(NH3)ガス、有機窒化物系ガス、N2O等
の窒素酸化物ガス等を用いることができる。またさら
に、第4のガスとしては、O2ガス、窒素酸化物ガス、
水蒸気(H2O)等を用いることが可能である。
【0021】特に、ガス供給工程においては、第1のガ
スとしてSF6ガスを用い、第2のガスとしてCF4ガス
を用い、第3のガスとしてN2ガスを用い、第4のガス
としてO2ガスを用いると好適である。
【0022】これらのガスの組み合わせは、メタル層の
エッチングにおいて化学量論的に好適な混合比を達成し
易い。また、上述した各種のガスのなかでも、工業上の
利用性、化学的な安定性、取扱性及び経済性に優れる利
点があり、しかも、半導体製造プロセスにおいて一般的
に使用されるガスなので、使用実績も多く且つ汎用性に
も優れる。また、第2のガスとしてCF4ガスを用いる
と、分子中により多くの炭素原子を含むものを用いた場
合に比して、基体が収容されるチャンバ等の内部を汚す
おそれが少ない。また、そのようなチャンバ内のセルフ
クリーニングが十分に達成され得る。
【0023】また、本発明によるゲート電極形成方法
は、本発明のドライエッチング方法を用いて有効に実施
される方法であって、基体上にゲート電極を形成する方
法であり、基体として、基層上にポリシリコン層、バリ
ア層及び主としてタングステンを含むメタル層がこの順
に形成されて成るものを準備する基体準備工程と、メタ
ル層及びバリア層の一部を本発明によるドライエッチン
グ方法によりエッチングする第1のエッチング工程と、
ポリシリコン層の一部をエッチングする第2のエッチン
グ工程とを備えている。
【0024】或いは、基体上にゲート電極を形成するゲ
ート電極形成方法であって、基体として、基層上にポリ
シリコン層、バリア層及び主としてタングステンを含む
メタル層がこの順に形成されて成るものを準備する基体
準備工程と、基体上に、フッ素原子を含む第1のガス
と、炭素原子及びフッ素原子を含む第2のガスと、窒素
原子を含む第3のガスとを供給し、これらの各ガスを含
む雰囲気中にプラズマを形成せしめることにより、メタ
ル層及びバリア層の一部をエッチングする第1のエッチ
ング工程と、ポリシリコン層の一部をエッチングする第
2のエッチング工程とを備えてもよい。
【0025】また、本発明によるドライエッチング装置
は、主としてタングステン原子を含むメタル層が形成さ
れて成る基体をエッチングするものであって、基体を収
容するチャンバと、チャンバ内に、フッ素原子を含む第
1のガスと、炭素原子及びフッ素原子を含む第2のガス
と、窒素原子を含む第3のガスと、を供給するガス供給
部と、チャンバ内にプラズマを形成させるプラズマ形成
部とを備えるものである。さらに、ガス供給部が、酸素
原子を含む第4のガスをチャンバ内に更に供給するもの
であると好ましい。
【0026】またさらに、ガス供給部が、第1のガスと
してSF6ガスを、第2のガスとしてCF4ガスを、第3
のガスとしてN2ガスを、第4のガスとしてO2ガスをチ
ャンバ内に供給するものであるとより好ましい。
【0027】また、本発明によるゲート電極形成装置
は、基体上にゲート電極を形成するものであって、基体
として、基層上にポリシリコン層、バリア層及び主とし
てタングステンを含むメタル層がこの順に形成されて成
るものが収容されるチャンバと、チャンバに接続されて
おり、SF6ガス、CF4ガス、N2ガス、O2ガス、及
び、臭化水素(HBr)ガスをそれぞれ独立にチャンバ
内に供給するガス供給部と、チャンバ内にプラズマを形
成させるプラズマ形成部と、を備える装置である。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
添付図面を参照して詳細に説明する。なお、同一の要素
には同一の符号を用いることとし、重複する説明は省略
する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限
り、図面に示す位置関係に基づくものとする。また、図
面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
【0029】図1は、本発明によるドライエッチング装
置の好適な一実施形態を示す概略図である。ドライエッ
チング装置10は、内部が減圧されるチャンバ12を備
えている。チャンバ12は、アルミニウムにアルマイト
処理を施した材料等から成る略円筒形の容器本体14
と、その上部に取り付けられた放電用部品であるドーム
状の蓋体16とから構成されている。
【0030】チャンバ12の内部には、SiウェハWを
載置するサセプタ18が配置されている。このサセプタ
18の上面には、SiウェハWを固定するための静電チ
ャック20が設けられている。サセプタ18は電極とし
ても機能し、インピーダンス整合器22及び高周波バイ
アス電源24を介して接地されている。これにより、接
地された容器本体14に対して高周波バイアス電圧が印
加されると、サセプタ18がカソードとして機能し、容
器本体14がアノードとして機能するようになる。
【0031】また、容器本体14には、チャンバ12内
部の排気を行うための真空ポンプ(図示せず)に接続さ
れる排気口26が設けられており、更に、反応性ガスを
内部に導入するためのガス供給口28が設けられてい
る。このガス供給口28には、配管を介してガス混合室
30が接続されている。このガス混合室30は各種ガス
が均一となるように混合するための装置である。ガス混
合室30には、各種のガス供給源32〜42がそれぞれ
流量調整バルブ32v〜42vを介して接続されてい
る。
【0032】ガス供給源32〜42は、それぞれ、SF
6ガス(第1のガス)、HBrガス、CF4ガス(第2の
ガス)、N2ガス(第3のガス)、Cl2ガス、O2ガス
(第4のガス)の供給源である。このように、ガス供給
源32〜42、流量調整バルブ32v〜42v、及び、
ガス混合室30からガス供給部が構成されている。ま
た、各流量調整バルブ32v〜42vは、マイクロコン
ピュータ等から成る制御装置56により、その開閉が制
御され、各ガスの流量が調節される。これにより、反応
性ガスの混合割合等を所定値に設定することが可能とな
っている。
【0033】また、チャンバ12の一部である蓋体16
は、誘電体材料から構成されている。この蓋体16の外
周には、コイルアンテナ58が設けられており、コイル
アンテナ58により蓋体16を介してチャンバ12の内
部に電磁界が誘起されてプラズマが発生し、更にこのプ
ラズマ中の電子にエネルギーが供給されてプラズマが高
密度で維持される。なお、コイルアンテナ58には、イ
ンピーダンス整合器60を介して高周波電源62が接続
されている。このように、コイルアンテナ58、インピ
ーダンス整合器60及び高周波電源62からプラズマ形
成部が構成されている。さらに、蓋体16の外側にはシ
ールド64が設けられており、発生する高周波が外部に
漏れるのを防止している。
【0034】またさらに、容器本体14の適所には透明
窓66が設けられており、内部を観察できるようになっ
ている。この透明窓66には光ファイバ68を介してモ
ノクロメータ70が接続されている。このモノクロメー
タ70は、Siをプラズマにより発光させた場合に生ず
るSi固有の波長帯域の光を検出することができるよう
に設定されている。モノクロメータ70の出力信号は前
記の制御装置56に伝送される。
【0035】このように構成されたドライエッチング装
置10を用いた本発明によるドライエッチング方法の一
実施形態を適用してゲート電極を形成する場合について
説明する。図2(A)〜(D)は、本発明によるドライ
エッチング方法の一実施形態により、Siウェハをドラ
イエッチングしている状態を示す工程図である。
【0036】SiウェハWは、ゲート電極を切り出すた
めのものであり、Si基層1の表面にゲート酸化膜であ
るSiO2膜2が形成されたものである。さらに、この
SiO2膜2上には、ゲート電極層であるポリシリコン
層3及びメタル層4が形成されている。メタル層4は、
例えば、PVD法叉はCVD法により成膜されており、
窒化チタン(TiN)又は窒化タングステン(WN)か
ら成るバリアメタル層4a(バリア層)、及び、その上
のW層4bから構成されている。W層4bの上には、有
機材料又はSiN等から成るハードマスク5が所望のパ
ターンで形成されている(図1(A)参照)。
【0037】まず、チャンバ12内のサセプタ18上に
SiウェハWを載置し、静電チャック20により固定す
る。次いで、チャンバ12内を真空ポンプにより所定の
真空度となるように減圧する。次に、制御装置56から
の制御信号により、流量調整バルブ32v,38v,4
0v,42vを所要の開度で開き、ガス供給源32,3
8,40,42のそれぞれからSF6ガス、N2ガス、C
4ガス、O2ガスを導出する。これらのガスは、ガス混
合室30内で混合され、反応性ガスとしてガス供給口2
8からチャンバ12内に供給される(ガス供給工程)。
【0038】この混合ガスのチャンバ12内への供給が
開始されたならば、高周波バイアス電源24を投入し、
容器本体14とサセプタ18との間に例えば13.56
MHzの高周波バイアス電力を印加する。容器本体14
は接地されているため、サセプタ18は、平均的に負電
位とされ、カソードとして機能する。また、コイルアン
テナ58に高周波電源62により例えば12.56MH
zの高周波電力を印加する。これにより、チャンバ12
内にプラズマが発生し、このプラズマが高密度で維持さ
れる(プラズマ形成工程)。
【0039】チャンバ12内に供給されたSF6ガス、
2ガス、CF4ガス及びO2ガスは、このプラズマ中で
解離、励起等され、これらの化学種の活性種叉はこれら
化学種由来の活性種が生じる。こられの活性種のうち、
SF6ガスから生じたフッ素ラジカルやフッ素イオン等
のフッ素活性種が、メタル層4のエッチングに主として
寄与し、エッチングが進行していく。この際、フッ素活
性種は負電位のサセプタ18に向かって進むため、垂直
方向の異方性エッチングが行われる。
【0040】このような異方性エッチングによるメタル
層4のエッチングに伴い、エッチングされた部位のバリ
アメタル層4a及びW層4bの側壁部分が露呈するよう
になる。このとき、CF4ガスから生じるフロロカーボ
ン系の活性種が、エッチングされたメタル層4の側壁上
で反応し、フロロカーボン系の化合物から成る薄膜が側
壁上に形成される。この薄膜は、共有結合性の化合物か
ら成る耐腐食性を有する膜であり、フッ素活性種のうち
異方性でない成分による側壁部のエッチングが抑止され
る。
【0041】さらに、N2ガスから生じる窒素ラジカル
(N*)や窒素イオンといった窒素活性種が、側壁上の
化合物と窒化反応等の反応を生じ、例えば、CFxy
のような炭素原子、フッ素原子及び窒素原子を含む複合
膜が形成される。また、メタル層4に含まれるW原子と
窒素活性種との反応により、WNx膜のような複合膜も
形成される。そして、これらの複合膜により、メタル層
4の側壁部がより強固に保護される。またさらに、O2
ガスから生じる酸素ラジカル(O*)や酸素イオン等の
酸素活性種の存在により、ポリシリコン層3に対するメ
タル層4の選択比が十分に高められることが確認され
た。また、この場合に、メタル層4のERも向上され、
しかも、上記保護膜によりと考えられるメタル層4の側
壁の保護性も維持されることが確認された。
【0042】ここで、混合ガス中のSF6ガス、N2
ス、CF4ガス及びO2ガスの混合比は、特に限定される
ものではないが、例えば、以下の流量比で各ガス供給源
32〜42からガス混合室30へ供給されると好まし
い。 〈各ガスの流量比条件〉 ・SF6ガス:10〜90vol% ・N2ガス:5〜80vol% ・CF4ガス:5〜30vol% ・O2ガス:0〜30vol% なお、O2ガスの流量比が0%であるとは、反応性ガス
がO2ガスを含まないことを示す。
【0043】このようにして、メタル層4のエッチング
が進んでいくと、やがてポリシリコン層3の一部が露出
する状態となる(図1(B)参照)。このとき、従来の
方法では、ERマイクロローディングにより、活性種が
接しやすい部位、例えばハードマスク5間の間隔が広い
部位や最外周部におけるオープンスペースといったパタ
ーンの密度が疎な部位Sbにおいて顕著であった。これ
に対し、本実施形態では、図2(B)に示す如く、パタ
ーンの密度が密な部位Saと疎な部位Sbとで、ERに
殆ど差がなく、これらの部位で、略同時にポリシリコン
層3の一部が露出される。
【0044】これは、おそらく、先述のフロロカーボン
系の化合物膜、叉は、CFxy膜若しくはWNx膜等の
複合膜による側壁の保護性が十分に高く、且つ、そのよ
うな保護膜が一様に形成されていること、及び、これに
加えて、部位Sa,Sbの空間部における深さ方向のE
Rの均一性が乱れることが十分に抑制されていること
が、要因の一つと考えられる。ただし、作用は、これに
限定されるものではない。
【0045】次いで、図1(B)に示すの状態となる
と、ポリシリコン層3の表層部の一部がエッチングさ
れ、除去されたSi成分がチャンバ12内を浮遊し、プ
ラズマによって解離され得る。よって、プラズマ中には
ポリシリコン層3の成分であるSiの活性種が含まれた
状態となる。そして、このSi種は、プラズマの発光か
らSi固有の波長帯域を検出するよう設定されたモノク
ロメータ70により検出される。モノクロメータ70か
らの出力信号は、制御装置56に入力され、これによ
り、図1(B)に示す状態となったこと、つまりエッチ
ングがメタル層4を貫通してポリシリコン層3に達した
ことを把握すると共に、このSi検出時をメタル層4の
エッチングのエンドポイントと定める。
【0046】ここで、従来は、ERマイクロローディン
グの発生により、メタル層4エッチングのエンドポイン
トの際には、メタル層4におけるバリアメタル層4aが
多量に残存することがあった。そのため、エンドポイン
トから更に一定時間経過するまで、反応性ガスを用いて
メタル層4のエッチングを継続していた。この場合、オ
ーバーエッチングの時間を過度に長くすると、ポリシリ
コン層3の表面が荒れ、その結果、Si酸化膜に上述の
ピッチングが生じるおそれがあった。この傾向は、ポリ
シリコン層3に対するメタル層4の選択比が小さい場合
に特に顕著となることがあった。
【0047】そこで、従来は、バリアメタル層4aが僅
かに残る程度となるように、オーバーエッチングの時間
を調整するといった手間が掛かり、工程が複雑となって
いた。これに対し、本実施形態では、図2(B)に示す
如く、エンドポイントにおいてバリアメタル層4aの残
存を僅かな量とできるので、従来のようなオーバーエッ
チングを行う必要は必ずしもない。また、ポリシリコン
層3に対するメタル層4の選択比が十分に改善されてい
る(高められている)ので、ポリシリコン層3の表面荒
れが生じ難い。
【0048】次に、図2(B)に示すエンドポイントと
なったら、流量調整バルブ32v,38v,40v,4
2vを閉じ、チャンバ12内のガスを排気する。そし
て、チャンバ12内の圧力を調整した後、流量調整バル
ブ34v,36v,40vを所要の開度で開き、ガス供
給源34,36,42からHBrガス、Cl2ガス及び
2ガスをガス混合室30に、その混合ガスをチャンバ
12内へ供給する。このような組成の混合ガスは、従来
より、ポリシリコン層3のエッチングの際に好適に用い
られている反応性ガスである。なお、このとき、Cl2
ガスは必ずしも必要なく、用いなくてもよい。
【0049】この反応性ガスは、チャンバ12内におい
て、各ガス由来の活性種を生じ、これらの活性種が、平
均的に負にバイアスがかけられたサセプタ18に向かっ
て進行し、ポリシリコン層3上に達する。このとき、ポ
リシリコン層3上に僅かに残存するバリアメタルは、例
えばイオン性活性種のスパッタリング作用によって除去
される。また、これらの活性種は、ポリシリコン層3の
表面も叩き、一定の時間が経過すると、ポリシリコン層
3の表面は平滑化される(図1(C)参照)。さらに、
この反応性ガスをそのまま使用し、ポリシリコン層3の
エッチングを継続実施する。ポリシリコン層3のエッチ
ングの終了後、反応性ガスの供給を止め、最後ハードマ
スクをアッシング処理等で除去することにより図2
(D)に示す形状のゲート電極Gを得る。
【0050】このように構成されたドライエッチング装
置10及び本発明のドライエッチング方法によれば、S
6ガス、N2ガス、CF4ガス及びO2ガスから成る反応
性ガスを用い、プラズマ処理によるドライエッチングに
よってメタル層4をエッチングするので、フッ素活性種
等のエッチャント叉はエッチング因子による効率的な異
方性エッチングが可能となる。
【0051】また、CF4ガスから生じるフロロカーボ
ン系の活性種が、エッチングされたメタル層4の側壁上
で反応し、フロロカーボン系の化合物から成る耐腐食性
を有する薄い保護膜が側壁上に形成されるので、側壁部
がエッチングされて垂直形状が崩れることを防止でき
る。したがって、形状制御性を向上できる利点がある。
【0052】さらに、この保護膜には、N2ガスから生
じる窒素ラジカル(N*)や窒素イオンといった窒素活
性種が作用し、CFxy膜のような炭素原子、フッ素原
子及び窒素原子を含むより厚い複合膜が形成されるの
で、側壁の保護性を一層高めることができる。よって、
側壁部がエッチングされて垂直形状が崩れることを更に
防止でき、これにより、形状制御性を一層向上できる。
またさらに、このような保護膜が形成されることが一因
となってERマイクロローディングを従来に比して格段
に改善できる。
【0053】また、これにより、部位Sa,Sbにおけ
るメタル層4のエッチング深さを殆ど同等とできるの
で、メタル層4のエッチングが終了するエンドポイント
において、特に部位Saにおけるバリアメタル層4aの
残存量を僅少にできる。よって、オーバーエッチングを
不要とできるので、工程を簡略化できると共に、従来の
オーバーエッチング時に必要であった調整に掛かる手間
を軽減できる。したがって、ゲート電極Gの形成するた
めの処理効率を向上できる。
【0054】またさらに、O2ガスから生じる酸素ラジ
カル(O*)や酸素イオン等の酸素活性種の寄与によ
り、ポリシリコン層3に対するメタル層4の選択比を十
分に高められることができるので、メタル層4エッチン
グのエンドポイントの際に、ポリシリコン層3の表面を
荒らしてしまうことを十分に防止できる。その結果、ポ
リシリコン層3の下地層であるSiO2膜2にピッチン
グ(突抜け)等が生じることを抑止できる。
【0055】さらにまた、O2ガスから生じる酸素活性
種の添加により、メタル層4のERを格別に向上できる
ので、形状を維持したまま、メタル層4のエッチングに
掛かる時間を短縮できる。その結果、ゲート電極Gの形
成効率を更に一層向上することが可能となる。
【0056】また、SF6ガス、CF4ガス、N2ガス及
びO2ガスは、メタル層4のエッチングにおいて化学量
論的に好適な混合比を達成し易いので、反応性ガスの使
用量に対するエッチング効率、つまり材料効率を増大で
きる。さらに、これらのガスは、工業上の利用性、化学
的な安定性、取扱性及び経済性に優れており、しかも、
半導体製造プロセスにおいて一般的に使用されるガスな
ので、汎用性が高い点も有利である。また、第2のガス
としてCF4ガスを用いるので、分子中により多くの炭
素原子を含むものを用いた場合に比して、SiウェハW
が収容されるチャンバ12内の部材がシリコン、シリコ
ン化合物等で汚れることを防止し易い。よって、チャン
バ12内のセルフクリーニングを確実に達成できる。
【0057】図3は、本発明によるドライエッチング装
置の他の実施形態の要部を示す摸式断面図である。この
装置は、図1に示すドライエッチング装置10における
チャンバ12内のサセプタ80の周部に、環状部材8を
有すること以外は、ドライエッチング装置10と同様に
構成されたものである。環状部材8は、静電チャック2
0の周端部上に配置された環状のキャプチャーリング8
1と、このキャプチャーリング81の周端部及び側壁上
に当接するように嵌合された環状のフォーカスリング8
2とで構成されている。
【0058】この環状部材8においては、キャプチャー
リング81の上壁におけるフォーカスリング82の内周
位置82aと、SiウェハWの終端位置Eとの距離Dが
所定の値となるようにされている。ここで、距離Dとし
ては、下記式(1); 0≦D≦Dc …(1)、 で表される関係を満たす範囲の値が好ましい。式中、D
cは、キャプチャーリング81の断面における径方向に
沿った幅を示す。また、フォーカスリング82の図示高
さHは、特に限定されず、チャンバ12の構造及びエッ
チング条件により適宜設定される。
【0059】このように構成されたドライエッチング装
置によれば、SiウェハWに対するエッチング速度(E
R)の面内均一性をより向上できる。これは、フォーカ
スリング82がない状態では、SiウェハWの中心部C
よりも周端E側に対して、チャンバ12内の内側壁側か
らエッチャントである活性種が供給され易い傾向にある
のに対し、フォーカスリング82によって、そのような
活性種の寄与が抑制されることによると推定される。た
だし、作用がこれに必ずしも限定されない。
【0060】その結果、SiウェハWの面方向における
ERを十分に均一化できる(図4参照;図4は、図3に
示す環状部材8を有するドライエッチング装置を用いた
場合のERの分布の一例を模式的に示すグラフであ
る。)。
【0061】なお、上述した各実施形態においては、メ
タル層4をエッチングするための反応性ガスとしては、
第1のガスとして、S22、SF2、SF4、SF5等の
他のフッ化硫黄ガスを、第2のガスとしては、少なくと
も一つの水素原子がフッ素で置換された置換エタン、置
換プロパン等の他の置換炭化水素系ガス、叉は、フッ素
を含むエーテル系のガス等を、第3のガスとしては、N
3ガス、有機窒化物系ガス、N2O等の窒素酸化物ガス
等を、第4のガスとしては、窒素酸化物ガス、水蒸気
(H2O)等を用いることもできる。
【0062】また、メタル層4のエッチングを終了した
後(エンドポイント検出の後)に、必要に応じて、従来
のようなオーバーエッチングを行っても構わない。さら
に、エンドポイントの検出方法は、モノクロメータ以外
の検出手段によってもよい。またさらに、メタル層4が
PVD法により形成される場合には、図2(A)〜
(D)に示す如く、バリアメタル層4aとW層4bとの
二層構造であるものの、CVD法による場合には、バリ
アメタル層4aとW層4bとの間にシード層としてのニ
ュークリエーション膜、例えばタングステンシリサイド
(WxSiy)を含む膜が形成された三層構造となる。
【0063】なお、シード層は、W層4bを成長させる
ための核となるものであり、SiH 4等のシラン系ガス
とWF6ガスとを用い、核形成(ニュークリエーショ
ン)ステップで形成される。このシード層は、多孔を有
する膜である場合が多く、このようなシード層を有する
メタル層をエッチングすると、ポリシリコン層の表面の
荒れが増大するおそれがある。そこで、ポリシリコン層
の表面の荒れを十分に回避できる本発明のドライエッチ
ング装置及び方法は、このようなCVD法により形成さ
れたメタル層のエッチングに対しても特に有効である。
【0064】
【実施例】以下、本発明に係る具体的な実施例について
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0065】〈実施例1〉Applied Materials社製のド
ライエッチング装置(Metal Etch MxP CENTURA(登録商
標))をベースとした図1に示す構成の装置(ただし、
サセプタ部に図2に示す環状部材8を用いたもの)を準
備した。この装置のチャンバ12内に図2に示すSiウ
ェハWを使用し、反応性ガスとしてSF6ガス、CF4
ス及びN2ガスを供給してメタル層4のエッチングを行
った。そのSiウェハWの断面をSEMにより観察した
ところ、ゲート電極部は十分な垂直形状を有していた。
これより、本発明の装置及び方法が形状制御性に十分に
優れることが確認された。
【0066】〈実施例2〉反応性ガスとして、SF6
ス、CF4ガス及びN2ガスの混合ガスの代りに、SF6
ガス、CF4ガス、N2ガス及びO2ガスの混合ガスを用
いたこと以外は、実施例1と同様にしてSiウェハWの
メタル層4に対してエッチングを実施した。そのSiウ
ェハWの断面をSEMにより観察したところ、ゲート電
極部は十分な垂直形状を有していた。このことからも、
本発明の装置及び方法が形状制御性に十分に優れること
が確認された。
【0067】〈比較例1〉反応性ガスとして、SF6
ス、CF4ガス及びN2ガスの混合ガスの代りに、SF6
ガス及びCl2ガスを用いたこと以外は、実施例1と同
様にしてSiウェハWのメタル層4に対してエッチング
を実施した。そのSiウェハWの断面をSEMにより観
察したところ、ゲート電極部は垂直形状を有していた。
【0068】〈ERマイクロローディング評価〉実施例
2及び比較例1において、メタル層4のエッチングをエ
ンドポイントまで実施したSiウェハWの断面をSEM
により観察し、ERマイクロローディングを評価した。
図5は、このERマイクロローディングの評価指標に係
る状態を示す摸式断面図であり、メタル層をエッチング
している状態を示す。
【0069】ERマイクロローディングMERは、Siウ
ェハWにおけるパターン密度が密な(dense)部位Sa
におけるエッチング深さd1と、パターン密度が疎な部
位Sb(オープンスペース)におけるエッチング深さd
2を側長し、下記式(2); MER=(d2−d1)/d2×100 …(2)、 で表される関係を用いて求めた。その結果、実施例2で
は、MER≒0%、すなわち、部位Sa,Sbにおいて、
メタル層4のエンドポイントが殆ど同じ深さ位置であ
り、ERマイクロローディングが殆ど生じないことが確
認された。これに対し、比較例1では、MER≒20%で
あり、ERマイクロローディングが有意に生じることが
確認された。
【0070】〈選択比評価〉実施例2及び比較例1で実
施したのと同一の方法において、ポリシリコン層に対す
るW層の選択比(以下、「W/Poly選択比」とい
う)を評価した。その結果、実施例2におけるW/Po
ly選択比が約1.0であったのに対し、比較例1にお
けるW/Poly選択比は約0.3であった。また、実
施例2におけるERは、比較例1に比して有意に増大さ
れることも判明した。これらの結果より、本発明による
2ガスを添加した反応性ガスを用いる方法によれば、
W/Poly選択比を格別に向上できるとともに、エッ
チング効率が有意に高められることが理解される。
【0071】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明のドライエッ
チング方法及び装置によれば、基体上に、フッ素原子を
含む第1のガスと、炭素原子及びフッ素原子を含む第2
のガスと、窒素原子を含む第3のガスとを供給し、これ
らの各ガスを含む雰囲気中にプラズマを形成せしめるこ
とにより、基体上のメタル層に対して異方性のドライエ
ッチングが可能となる。そして、その際に、メタル層の
形状制御性に優れると共に、ERマイクロローディング
を十分に抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるドライエッチング装置の好適な一
実施形態を示す概略図である。
【図2】図2(A)〜(D)は、本発明によるドライエ
ッチング方法の一実施形態により、Siウェハをドライ
エッチングしている状態を示す工程図である。
【図3】本発明によるドライエッチング装置の他の実施
形態の要部を示す摸式断面図である。
【図4】図3に示す環状部材を有するドライエッチング
装置を用いた場合のERの分布の一例を模式的に示すグ
ラフである。
【図5】ERマイクロローディングの評価指標に係る状
態を示す摸式断面図であり、メタル層をエッチングして
いる状態を示す図である。
【符号の説明】
3…ポリシリコン層、4a…バリアメタル層(バリア
層)、4b…W層、4…メタル層、8…環状部材、10
…ドライエッチング装置、12…チャンバ、30…ガス
混合室、32〜42…ガス供給源、32v〜42v…流
量調整バルブ、82…フォーカスリング、G…ゲート電
極、W…Siウェハ(基体)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/43 H01L 29/62 G (72)発明者 西澤 孝則 千葉県成田市新泉14−3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン 株式会社内 (72)発明者 西木戸 健樹 千葉県成田市新泉14−3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン 株式会社内 Fターム(参考) 4K057 DA11 DA12 DB06 DB08 DB11 DB12 DB15 DD01 DE01 DE06 DE08 DE11 DE20 DG12 DG13 DN01 4M104 AA01 CC05 DD66 DD71 FF18 GG09 HH20 5F004 AA01 AA02 BA20 BB22 BB23 CB02 DA00 DA01 DA04 DA18 DA25 DA26 DA30 DB00 DB02 DB10 EA13 EB02 5F033 HH04 HH19 HH33 HH34 MM08 MM13 QQ08 QQ10 QQ15 QQ16 QQ21 QQ28 VV06 XX00

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主としてタングステン原子を含むメタル
    層が形成されて成る基体をエッチングするドライエッチ
    ング方法であって、 前記基体上に、フッ素原子を含む第1のガスと、炭素原
    子及びフッ素原子を含む第2のガスと、窒素原子を含む
    第3のガスと、を供給するガス供給工程と、 前記各ガスを含む雰囲気中にプラズマを形成せしめるプ
    ラズマ形成工程と、を備えるドライエッチング方法。
  2. 【請求項2】 前記ガス供給工程においては、更に酸素
    原子を含む第4のガスを前記基体上に供給する、ことを
    特徴とする請求項1記載のドライエッチング方法。
  3. 【請求項3】 前記ガス供給工程においては、前記第1
    のガスとして六フッ化硫黄(SF6)ガスを用い、前記
    第2のガスとして四フッ化炭素(CF4)ガスを用い、
    及び、前記第3のガスとして窒素(N2)ガスを用い、
    叉は、前記第4のガスとして酸素(O2)ガスを用い
    る、ことを特徴とする請求項1叉は2に記載のドライエ
    ッチング方法。
  4. 【請求項4】 基体上にゲート電極を形成するゲート電
    極形成方法であって、 前記基体として、基層上にポリシリコン層、バリア層及
    び主としてタングステンを含むメタル層がこの順に形成
    されて成るものを準備する基体準備工程と、 前記メタル層及び前記バリア層の一部を、請求項1〜3
    のいずれか一項に記載のドライエッチング方法によりエ
    ッチングする第1のエッチング工程と、 前記ポリシリコン層の一部をエッチングする第2のエッ
    チング工程と、を備えるゲート電極形成方法。
  5. 【請求項5】 基体上にゲート電極を形成するゲート電
    極形成方法であって、 前記基体として、基層上にポリシリコン層、バリア層及
    び主としてタングステンを含むメタル層がこの順に形成
    されて成るものを準備する基体準備工程と、 前記基体上に、フッ素原子を含む第1のガスと、炭素原
    子及びフッ素原子を含む第2のガスと、窒素原子を含む
    第3のガスとを供給し、該各ガスを含む雰囲気中にプラ
    ズマを形成せしめることにより、前記メタル層及び前記
    バリア層の一部をエッチングする第1のエッチング工程
    と、 前記ポリシリコン層の一部をエッチングする第2のエッ
    チング工程と、を備えるゲート電極形成方法。
  6. 【請求項6】 主としてタングステン原子を含むメタル
    層が形成されて成る 基体をエッチングするドライエッチング装置であって、 前記基体を収容するチャンバと、 前記チャンバ内に、フッ素原子を含む第1のガスと、炭
    素原子及びフッ素原子を含む第2のガスと、窒素原子を
    含む第3のガスと、を供給するガス供給部と、 前記チャンバ内にプラズマを形成させるプラズマ形成部
    と、を備えるドライエッチング装置。
  7. 【請求項7】 前記ガス供給部が、酸素原子を含む第4
    のガスを前記チャンバ内に供給するものである、 ことを特徴とする請求項6記載のドライエッチング装
    置。
  8. 【請求項8】 前記ガス供給部は、前記第1のガスとし
    て六フッ化硫黄(SF6)ガスを、前記第2のガスとし
    て四フッ化炭素(CF4)ガスを、及び、前記第3のガ
    スとして窒素(N2)ガスを、叉は、前記第4のガスと
    して酸素(O2)ガスを、前記チャンバ内に供給するも
    のである、ことを特徴とする請求項6叉は7に記載のド
    ライエッチング装置。
  9. 【請求項9】 基体上にゲート電極を形成するゲート電
    極形成装置であって、 前記基体として、基層上にポリシリコン層、バリア層及
    び主としてタングステンを含むメタル層がこの順に形成
    されて成るものが収容されるチャンバと、 前記チャンバに接続されており、六フッ化硫黄(S
    6)ガス、四フッ化炭素(CF4)ガス、窒素(N2
    ガス、酸素(O2)ガス、及び、臭化水素(HBr)ガ
    スをそれぞれ独立に該チャンバ内に供給するガス供給部
    と、 前記チャンバ内にプラズマを形成させるプラズマ形成部
    と、を備えるゲート電極形成装置。
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