JP2002149329A - 光デジタイザ - Google Patents

光デジタイザ

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JP2002149329A JP2000345987A JP2000345987A JP2002149329A JP 2002149329 A JP2002149329 A JP 2002149329A JP 2000345987 A JP2000345987 A JP 2000345987A JP 2000345987 A JP2000345987 A JP 2000345987A JP 2002149329 A JP2002149329 A JP 2002149329A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 光源と結像レンズとの距離に対して、検出ユ
ニットと再帰反射部材との距離が十分に離れていない場
合であっても、撮像手段が反射光を十分に取り込むこと
が可能な光デジタイザを提供する。 【解決手段】 検出面1上において指示体2の指示位置
座標を検出する光デジタイザは、光線を発するための光
源11と、検出面1の少なくとも周囲3辺に設けられ、
光源11から発せられた光線を再帰反射する再帰反射部
材22と、指示体2が再帰反射部材22からの再帰反射
光を遮断することにより生じる影の方向を検出するため
の撮像手段と、再帰反射部材22からの再帰反射光を撮
像手段に結像させるための結像レンズと、からなり、光
源11は、検出面1に対して水平方向、かつ結像レンズ
9の横近傍であって、結像レンズ9の左右のどちらか一
方に、又は結像レンズ9を挟むように両側に配置され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、検出面上において
指示体の指示位置座標を検出する光遮断方式の光デジタ
イザに関し、特に、光源が、前記検出面に対して水平方
向であって、かつ結像レンズの横近傍に位置する光デジ
タイザに関する。
【0002】
【従来の技術】近来、抵抗皮膜方式や電磁誘導方式のデ
ジタイザに代えて、より高精度な検出能力を有する光方
式のデジタイザが注目されている。図6に、従来の光デ
ジタイザの一例を示す。図6は光デジタイザの平面概略
図であり、指示体であるペン2が検出面1上に置かれた
ときに、検出面1の上方に設けられる2つの検出ユニッ
ト3により三角測量の原理により指示位置座標を検出す
るものである。検出ユニット3は、撮像手段であるリニ
アイメージセンサ13の前面に設けられる結像レンズ9
の左右にLED等の光源11を配置して構成される。検
出面1に光を遮るものが何も置かれていない時には、検
出ユニット3から、検出面1上を通過して再帰反射部材
22に入射した光は、逆の光路を通って検出ユニット3
に戻ってくる。検出面1にペン2等が置かれた時には、
光の光路の一部が遮られて、検出ユニット3に帰らなく
なる。この影の部分がイメージセンサ13で撮像できる
ため、その影の方向を検出することで、光を遮ったもの
のある方向を検出することができる。即ち、ペン2が存
在する方向が、2つの異なる既知の位置にある検出ユニ
ット3,3によって検出できれば、三角測量の原理によ
りペン2の指示位置座標を算出できる。また、光デジタ
イザにおいては、検出面1は、透明なガラス面等により
構成することが可能なため、検出面1の下方にLCDを
配置しても、抵抗皮膜方式等に比べて光の減衰が少ない
ので、より明るく良好なタッチパネル式表示装置とする
ことも可能である。更に、検出面がガラス面であるた
め、抵抗皮膜方式等と異なり、先の鋭利なペン等で検出
面を破いてしまうこともない。
【0003】PDAや携帯電話等の携帯端末のための小
型のタッチパネルの需要が高まっているが、LCDから
の光の減衰が少ない、検出面が破かれることがない等の
上述の光デジタイザの利点に着目し、これらの小型液晶
にも用いることが可能な光デジタイザの需要も高まりつ
つある。従って、光デジタイザの小型化、縮小化、省電
力化等が望まれている。
【0004】光デジタイザにおいては、光源の光軸と結
像レンズの光軸が一致しているのが最も好ましいため、
ハーフミラー等を用いて光軸を合わせる従来例もある。
この場合、結像レンズに対して光源を上部又は下部に配
置しなければならないため、検出ユニットが厚くなって
しまい、装置を小型化するのに不利になることがある。
また、ハーフミラーを用いると、反射と透過により、光
源からの光量が1/4に減衰してしまうことにもなる。
このため、より高出力の光源を用いなければならなくな
り、消費電力の観点からも不利になることもある。更
に、高出力の光源は物理的な大きさも大きいため、小型
化の妨げにもなる。そこで、図6に示す従来例のよう
に、結像レンズ9を挟むようにその左右に光源11を配
置すれば、検出ユニット3を薄型化することが可能とな
る。
【0005】ここで、再帰反射部材とは、そこに入射し
た光が入射した方向へまっすぐに戻ってくるような反射
特性を有する部材をいう。典型的な再帰反射部材は、小
さな透明ガラスビーズを多数埋め込んだ再帰反射シート
や、小さなコーナキューブプリズムをアレイ状に並べた
ものなどが使用可能である。それらの再帰反射特性は比
較的優れているため、そこへの入射光は、その殆どが入
射した方向へ戻ってくることになる。従って、図6の従
来例では、光源11から再帰反射部材22へ入射した光
線の反射光の大部分は光源11へ戻ることになり、反射
光の一部が光源11から少し離れた結像レンズ9(正確
には絞り10)に戻ることになる。従って、効率良く光
源からの光線を受光するためには、光源の光軸と結像レ
ンズの光軸とをなるべく近づける必要がある。
【0006】光源の光軸と結像レンズの光軸とをなるべ
く近づけるための手段としては、本出願人による特願2
000−101831に示すものがある。これは、例え
ば結像レンズを、その光の入射側は狭く撮像手段側は広
くなるようにV字カットした扇状状のレンズとし、光源
をそのカットされた側平面に近接して設けることで、絞
りと光源がなるべく近くなるようにするものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、結像レ
ンズの横に光源を配置した場合、光軸をなるべく近づけ
ることが望ましいわけであるが、光源にLEDを用いる
と、その大きさ、及び結像レンズの大きさ等の制限か
ら、LEDの光軸と結像レンズの光軸とを近づけるのに
は限界があった。従って、光源11と結像レンズ9(正
確には絞り10)との距離に対して、検出ユニット3と
再帰反射部材22との距離が十分に離れている場合、す
なわち比較的大きな検出面を有する光デジタイザの場合
には、光源と結像レンズがある程度離れていたとして
も、撮像手段12が反射光を十分に取り込むことが可能
であるが、比較的小さな検出面をもつ光デジタイザの場
合には、光源と結像レンズを近づけるのにも限界がある
ので、再帰反射部材からの反射光は、光源には戻ってく
るが、結像レンズには十分に入射しなくなるため、撮像
手段に反射光を十分に取り込むことができないという問
題があった。反射光を十分に取り込めないと、指示体に
よる影の部分が明確でなくなるため検出精度も悪くなっ
てしまう。
【0008】また、V字カットした扇状状の結像レンズ
を用いたとしても、数ミリメートルレベルでの光軸のズ
レはやはり生じるため、これを検出面の小さい光デジタ
イザに用いると、数ミリメートルレベルのズレであって
も問題となり、やはり反射光を結像レンズに十分に取り
込むことができなくなってしまう。
【0009】従って、検出面が小さくなってくると、反
射光が十分に結像レンズに入射しなくなってしまうた
め、携帯端末等の小さいLCDに適用するための検出面
の縮小化には限界があった。また、結像レンズに十分に
反射光を入射させるために、光源により高出力のものを
使用しなければならない等の問題もあり、その場合には
消費電力の観点からも問題となっていた。また、検出面
が大きい光デジタイザでも、物理的にLEDが大きい場
合にはやはり光源と結像レンズの光軸が離れてしまうた
め、同様の問題があった。
【0010】本発明は、斯かる実情に鑑み、光源と結像
レンズとの距離に対して、検出ユニットと再帰反射部材
との距離が十分に離れていない場合であっても、撮像手
段に反射光を十分に取り込むことが可能な光デジタイザ
を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した本発明の目的を
達成するために、本発明による検出面上において指示体
の指示位置座標を検出する光デジタイザは、光線を発す
るための光源と、前記検出面の少なくとも周囲3辺に設
けられ、前記光源から発せられた光線を再帰反射する再
帰反射部材と、前記指示体が前記再帰反射部材からの再
帰反射光を遮断することにより生じる影の方向を検出す
るための撮像手段と、前記再帰反射部材からの再帰反射
光を前記撮像手段に結像させるための結像レンズと、か
らなり、前記光源は、前記検出面に対して水平方向、か
つ前記結像レンズの横近傍であって、前記結像レンズの
左右のどちらか一方に、又は前記結像レンズを挟むよう
に両側に配置され、更に、前記光デジタイザは、前記再
帰反射部材の前面に位置し、前記再帰反射部材への入射
光と該再帰反射部材からの反射光とを前記検出面に対し
て水平方向のみに屈折散乱させるための屈折散乱手段を
具備する。
【0012】ここで、屈折散乱手段は、半円筒形レンズ
を前記検出面に対して水平方向に一次元アレイ状に並べ
て形成されるレンティキュラレンズであれば良い。
【0013】また、屈折散乱手段は、フレネルビームス
プリッタの特性とレンティキュラレンズの特性とを併せ
持ち、前記検出面に対して水平方向に一次元アレイ状に
並べて形成されるレンズにより形成されても良い。
【0014】更に、屈折散乱手段と前記再帰反射部材と
は、表面がレンティキュラレンズで形成され、裏面がコ
ーナキューブプリズムアレイで形成される一体成型物で
あっても良い。
【0015】更にまた、屈折散乱手段と前記再帰反射部
材とは、表面がフレネルビームスプリッタの特性とレン
ティキュラレンズの特性とを併せ持つレンズで形成さ
れ、裏面がコーナキューブプリズムアレイで形成されて
も良い。
【0016】また、本発明による光デジタイザは、出力
表示を行うための表示装置を更に有し、前記検出面と該
表示装置の表示面とが一致するように前記表示装置が配
置されても良い。
【0017】上記手段によれば、光源と結像レンズ、及
び再帰反射部材の位置関係に影響を受けずに、光源から
の光線を効果的に撮像手段へ導くことができるという作
用が得られる。これにより、光源と結像レンズの光軸が
多少離れていたとしても、検出面の小さな光デジタイザ
にも適応可能となる。逆に、検出面の大きい光デジタイ
ザの場合であっても、光源に大きなLED等を用いる場
合等により光源と結像レンズの光軸が離れてしまう場合
等にも本発明は有効に作用する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示
例と共に説明する。図1は、本発明の光デジタイザの好
適な実施例を示す図である。図中、従来例で用いた参照
符号と同一の符号を付した部分は同一物をあらわしてい
る。検出ユニット3は、従来例の図5に示したものと同
様の構成となっている。また、指示体2が検出面1に置
かれたときにその指示位置座標を検出する工程も従来技
術と同様である。即ち、検出面1に光を遮るものが何も
置かれていない時には、検出ユニット3から、検出面1
上を通過して再帰反射部材22に入射した光は、逆の光
路を通って検出ユニット3に戻ってくる。検出面1に指
示体であるペン2等が置かれた時には、光の光路の一部
が遮られて、検出ユニット3に帰らなくなる。この影の
部分を検出ユニット3のイメージセンサ等の受光素子1
3で撮像し、その影の方向を検出する。この検出を2つ
の異なる既知の位置にある検出ユニット3,3で行うこ
とで、三角測量の原理により指示体2の指示位置座標を
算出するものである。
【0019】本実施例の特徴とするところは、図1に示
す如く、再帰反射部材22の前面に、光線を検出面に対
して水平方向へ屈折拡散させるための屈折拡散手段30
を設けた点にある。屈折拡散手段としては、例えばレン
ティキュラレンズが挙げられる。レンティキュラレンズ
30とは、極細い微細な半円筒形或いはこれと光学的に
等価なシリンドリカルレンズ等を一次元アレイ状に並べ
たものであり、その並べた方向に対して光線を屈折拡散
させる特性を有する光学レンズをいう。この屈折散乱特
性により、再帰反射部材22へ入射する光と反射する光
が、各々のシリンドリカルレンズの微小部位を通過する
光線の位置(入射角)に応じた屈折作用を受け、全体で
とらえるとアレイ状に並べた方向に拡散される。この特
徴を利用して、レンティキュラレンズを通る光線が検出
面1に対して水平方向のみに屈折散乱させるように、レ
ンティキュラレンズ30を図示のように再帰反射部材2
2の前面に配置する。
【0020】なお、図1では、光源を2個用いる検出ユ
ニットの例を説明したが、本発明はこれに限定されず、
より低消費電力な光デジタイザを実現するために光源を
1個にすることも勿論可能である。図2は、検出ユニッ
トに光源を1個用いた本発明による光デジタイザの平面
概略図である。光源が2個の場合は、受光素子から見た
影が指示体の中心となるが、光源が1個の場合、図示の
ように、光源11から発せられた光線が指示体2により
遮断されて生じる影と、受光素子13から見て影となる
本来の影とに差が生じてしまう。影が2個できてしまう
と、どちらが本来の影か判別できないので、光源の影と
本来の影の各々から遠いほうのエッジ間の中心を、指示
体2の中心として近似的に処理するようにする。この処
理をそれぞれ左右の検出ユニット3で行うことで、指示
体2の指示位置座標を近似的に求めることが可能とな
る。このように光源を1個にすることで、2個の光源を
使う場合に比べてより低消費電力な光デジタイザを実現
可能となる。
【0021】図3を用いて、レンティキュラレンズを配
置したことによる効果を説明する。図3(a)は、再帰
反射部材と検出ユニットとの距離による結像レンズへの
入射光の違い、及びレンティキュラレンズの有無による
結像レンズへの入射光の違いを説明するための図であ
り、図3(b)は、観察角に対する照度値を示すグラフ
である。図3(a)において、再帰反射部材22との距
離が長いのが検出ユニット3であり、距離が短いのが検
出ユニット3’である。また、再帰反射部材22からの
反射光であって、レンティキュラレンズ30が無い場合
の反射光が反射光6であり、レンティキュラレンズ30
が有る場合の反射光が反射光7である。なお、説明を簡
単にするために、検出ユニットと再帰反射部材が対向し
光源からの光線が再帰反射部材に直角に入射するように
示している。図を見て分かるように、検出ユニット3と
再帰反射部材22の距離が長ければ、レンティキュラレ
ンズ30が無くても結像レンズ9(正確には絞り10)
に反射光6は入射する。しかし、検出ユニット3’のよ
うに、再帰反射部材との距離が近くなる、即ち検出面が
小さくなるにつれて、結像レンズ9(正確には絞り1
0)に反射光6が入射しなくなってしまう。しかし、本
発明の特徴の屈折散乱手段であるレンティキュラレンズ
30を再帰反射部材22の前面に配置することにより、
レンティキュラレンズ30を通る光線は、検出面に対し
て水平方向に屈折散乱され、再帰反射部材22からの光
線は、反射光7まで広がることになる。従って、再帰反
射部材と検出ユニットとの距離が近い場合であっても、
光源からの光線を効率良く結像レンズへ導くことが可能
となる。
【0022】また、再帰反射部材と検出ユニットとの距
離が遠い場合であっても、光源と結像レンズとの距離が
離れている場合、例えば光源であるLEDが大きいため
結像レンズに近づけるのに限界がある場合等にも、レン
ティキュラレンズは有効に作用する。即ち、反射光を結
像レンズに十分に入射するように水平方向に拡散するこ
とが可能である。従って、検出面に指示体が置かれたと
きに生じる影の部分が明確になり、光デジタイザの指示
体の検出精度も高まる。
【0023】なお、屈折散乱手段については、単に入射
光を拡散させるためだけであれば一般的なディフューザ
等を用いることも勿論可能であるが、そうすると、検出
面に水平な方向以外に垂直な方向にも拡散してしまい、
検出ユニットへ戻ってくる光線の減衰が大きくなってし
まうので、より高出力の光源を用いなければならなくな
る。従って、効率良く屈折散乱させるためには、検出面
に対して水平方向にのみ屈折散乱する手段、例えば上述
のレンティキュラレンズを用いることが望ましい。
【0024】図3(b)のグラフは、横軸が観察角であ
り、縦軸が受光素子の位置での反射光の相対的な照度値
である。グラフから分かるように、レンティキュラレン
ズが無い場合には、観察角が広くなると、急激に照度値
が低くなる特性を再帰反射部材は有している。具体的に
は、再帰反射部材から結像レンズに入射する光は、観察
角が0度から2度程度の間で、照度値が急激に下がる特
性であることが分かる。このことから、結像レンズが光
源から少しでも離れると、再帰反射部材から結像レンズ
に入射する光は急激に少なくなることが分かる。従っ
て、従来の光デジタイザでは、光源と結像レンズとをな
るべく近づけるか、光源をより高パワーのものにする
か、或いは検出面を大きくする等の必要があった。一
方、グラフから分かるように、本発明の特徴であるレン
ティキュラレンズが再帰反射部材の前面に有る場合に
は、観察角がある程度広くなっても、照度値が急激には
低くならず、ある程度一定の照度値を保っている。具体
的には、再帰反射部材から結像レンズに入射する光は、
観察角が0度から2度程度までは、ほぼ一定の照度値を
保ち、その後照度値はなだらかに低下していく特性であ
ることが分かる。即ち、結像レンズが光源からある程度
離れていたとしても、再帰反射部材から結像レンズに入
射する光が減らないことになる。従って、光源と結像レ
ンズがある程度離れていても、結像レンズには十分に再
帰反射光が入射することになり、また、検出面を小さく
して検出ユニットと再帰反射部材を近づけたとしても、
観察角をある程度大きくできるため、結像レンズには十
分に再帰反射光が入射することになる。
【0025】図4(a)は、検出面の周囲に位置するレ
ンティキュラレンズ及び再帰反射部材を上部から見た部
分拡大図である。図示のように、光源からの光線がレン
ティキュラレンズ30へ入射すると、まず横方向(検出
面に対して水平方向)に屈折し、再帰反射部材22へ入
射する。再帰反射部材は、図示のようにガラスビーズ状
になっており、入射した光は球内屈折をして戻ってく
る。その戻ってくる光線の光路は、入射した光線の光路
とは平行な光であるが別の光路であり、図示のようにレ
ンティキュラレンズへ入射する位置が異なるため、そこ
で屈折された光線の光路は、光源からの光線の光路とは
平行な光とはならずに、横方向へ屈折され、別の光路を
辿る。この作用により、再帰反射光を検出面に対して水
平方向へ拡散することが可能となる。なお、レンティキ
ュラレンズ30のピッチは、再帰反射部材22のガラス
ビーズのピッチとの兼ね合いで、干渉縞(モアレ)が現
れないピッチを選べば良い。また、レンティキュラレン
ズ30の曲率は、大きければ大きい程、入射光の水平方
向への拡散効果が大きくなるので、検出面の大きさ、即
ち検出ユニットと再帰反射部材との距離、或いは光源と
結像レンズとの距離に応じて、効率良く拡散するような
曲率を選べば良い。
【0026】ところで、再帰反射部材は、その再帰反射
特性は完全ではないため、浅い角度(大きい入射角)で
入射した光に対しては再帰反射特性が悪くなる。従っ
て、検出ユニットから一番遠い対角にある再帰反射部
材、即ち検出面の角部近傍へ入射する光の入射角がもっ
とも大きくなり、その辺りからの再帰反射光は弱くなっ
てしまう。従って、その近辺の再帰反射光を用いて指示
体を検出しようとすると、影の部分と再帰反射光の部分
の差が少なくなるので、検出感度が落ちてしまう。そこ
で、フレネルビームスプリッタの特性を利用して、浅い
角度で入射する入射光を屈折させて再帰反射部材に深い
角度で入射するようにすることにより、再帰反射光の光
量が低下してしまう角部においても、良好な再帰反射光
を得られるようにすることが可能である。なお、フレネ
ルビームスプリッタとは、多数の平行な対向する同角度
の小面が刻まれているものである。これにより、検出ユ
ニットの対角の近傍にある再帰反射部材へ光が入射した
場合、浅い角度で入射する入射光はフレネルビームスプ
リッタにより屈折され、再帰反射部材に深い角度で入射
するようになる。従って、従来浅い角度で入射するため
に再帰反射光の光量が低下してしまっていた角部におい
ても、良好な再帰反射光を得られるようになる。これら
は、本出願人による特願2000−106063に示す
通りである。
【0027】ここで、図4(a)に示すレンティキュラ
レンズの特性と、上述のフレネルビームスプリッタの特
性とを併せ持つレンズを図4(b)に示す。図示のよう
に、このレンズは、フレネルビームスプリッタの小面
(点線で図示)を、レンティキュラレンズのように曲率
を持つようにし、検出面に対して水平方向へ拡散するよ
うな特性を持たせたものである。このようにすること
で、検出面が小さく、即ち、検出ユニットと再帰反射部
材の距離が短く、且つ、光源と結像レンズとの距離が長
い場合であっても、光源からの光線は有効に結像レンズ
へ入射し、更に検出面の角部においても良好な再帰反射
光を得られるようになる。
【0028】次に、図5を用いて本発明による光デジタ
イザの更に別の実施例を説明する。本実施例は、屈折散
乱手段としてのレンティキュラレンズと再帰反射部材と
してのコーナキューブプリズムアレイとを一体成型した
ものである。即ち、図5(a)に示すように、検出面1
に近い側の面をレンティキュラレンズ面とし、検出面1
から遠い側の面をコーナキューブプリズムアレイ面とす
る。なお、この一体成型されるレンズは、プラスチック
等により製造可能である。ここで、コーナキューブプリ
ズムアレイとは、図5(b)に示すように、非常に小さ
なコーナキューブプリズムが複数アレイ状に並んでいる
ようなものを言い、入射光を正確に入射方向へ反射する
特性を有するものである。このように屈折散乱手段と再
帰反射部材を一体成型することで、上述の一体成型では
ないものと同様の効果が得られながら、一体成型とした
ことにより部品点数・製造工程の削減が可能となり、よ
り安価に光デジタイザを製造することも可能となる。な
お、屈折散乱手段として、レンティキュラレンズを図示
したが、これは図4(b)に示すような、レンティキュ
ラレンズの特性とフレネルビームスプリッタの特性とを
併せ持つレンズとすることも勿論可能である。
【0029】なお、本発明の光デジタイザは、上述の図
示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸
脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論
である。
【0030】また、本発明による光デジタイザは、小型
化にも有利なため、PDAや、ノート型コンピュータの
タッチパッド等に応用することも可能であり、また、背
面にLCD等の表示装置を設けて、表示面と検出面とを
一致するように配置した表示装置一体型タッチパネルと
することも勿論可能である。
【0031】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の光デジタ
イザによれば、光源と結像レンズ、及び再帰反射部材の
位置関係に影響を受けずに、光源からの光線を効果的に
撮像手段へ導くことができるという優れた効果を奏し得
る。また、再帰反射部材と屈折散乱手段とを一体成型す
ることで、製造も容易で且つ安価な光デジタイザを実現
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による光デジタイザの平面概略
図である。
【図2】図2は、本発明による他の光デジタイザの平面
概略図である。
【図3】図3は、本発明による光デジタイザのレンティ
キュラレンズの効果を説明するための図であり、図3
(a)は再帰反射部材と検出ユニットとの距離による結
像レンズへの入射光の違い、及びレンティキュラレンズ
の有無による結像レンズへの入射光の違いを説明するた
めの図であり、図3(b)は観察角に対する照度値を示
すグラフである。
【図4】図4は、屈折散乱手段及び再帰反射部材の部分
拡大図であり、図4(a)はレンティキュラレンズの入
射する光の屈折特性を示す図であり、図4(b)はレン
ティキュラレンズとフレネルビームスプリッタの特性を
併せ持つレンズの入射する光の屈折特性を示す図であ
る。
【図5】図5(a)は、屈折散乱手段としてのレンティ
キュラレンズと再帰反射部材としてのコーナキューブプ
リズムアレイとを一体成型したものの平面概略図であ
り、図5(b)は、コーナキューブプリズムアレイを説
明するための図である。
【図6】図6は、従来の光デジタイザの平面概略図であ
る。
【符号の説明】
1 検出面 2 指示体 3 検出ユニット 6 レンティキュラレンズが無い場合の反射光 7 レンティキュラレンズが有る場合の反射光 9 結像レンズ 10 絞り 11 光源 13 イメージセンサ 22 再帰反射部材 30 レンティキュラレンズ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検出面上において指示体の指示位置座標
    を検出する光デジタイザであって、該光デジタイザは、 光線を発するための光源と、 前記検出面の少なくとも周囲3辺に設けられ、前記光源
    から発せられた光線を再帰反射する再帰反射部材と、 前記指示体が前記再帰反射部材からの再帰反射光を遮断
    することにより生じる影の方向を検出するための撮像手
    段と、 前記再帰反射部材からの再帰反射光を前記撮像手段に結
    像させるための結像レンズと、からなり、 前記光源は、前記検出面に対して水平方向、かつ前記結
    像レンズの横近傍であって、前記結像レンズの左右のど
    ちらか一方に、又は前記結像レンズを挟むように両側に
    配置され、 更に、前記光デジタイザは、前記再帰反射部材の前面に
    位置し、前記再帰反射部材への入射光と該再帰反射部材
    からの反射光とを前記検出面に対して水平方向のみに屈
    折散乱させるための屈折散乱手段を具備することを特徴
    とする光デジタイザ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光デジタイザであっ
    て、前記屈折散乱手段は、半円筒形レンズを前記検出面
    に対して水平方向に一次元アレイ状に並べて形成される
    レンティキュラレンズからなることを特徴とする光デジ
    タイザ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の光デジタイザであっ
    て、前記屈折散乱手段は、フレネルビームスプリッタの
    特性とレンティキュラレンズの特性とを併せ持ち、前記
    検出面に対して水平方向に一次元アレイ状に並べて形成
    されるレンズからなることを特徴とする光デジタイザ。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の光デジタイザであっ
    て、前記屈折散乱手段と前記再帰反射部材とは、表面が
    レンティキュラレンズで形成され、裏面がコーナキュー
    ブプリズムアレイで形成される一体成型物であることを
    特徴とする光デジタイザ。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の光デジタイザであっ
    て、前記屈折散乱手段と前記再帰反射部材とは、表面が
    フレネルビームスプリッタの特性とレンティキュラレン
    ズの特性とを併せ持つレンズで形成され、裏面がコーナ
    キューブプリズムアレイで形成される一体成型物である
    ことを特徴とする光デジタイザ。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5の何れかに記載の
    光デジタイザであって、出力表示を行うための表示装置
    を更に有し、該表示装置は、前記検出面と該表示装置の
    表示面とが一致するように配置されることを特徴とする
    光デジタイザ。
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