JP2002148359A - 時計用表示装置及びその製造方法 - Google Patents

時計用表示装置及びその製造方法

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JP2002148359A
JP2002148359A JP2000340054A JP2000340054A JP2002148359A JP 2002148359 A JP2002148359 A JP 2002148359A JP 2000340054 A JP2000340054 A JP 2000340054A JP 2000340054 A JP2000340054 A JP 2000340054A JP 2002148359 A JP2002148359 A JP 2002148359A
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Japan
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thin film
timepiece
metal thin
display device
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Application number
JP2000340054A
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English (en)
Inventor
Katsuyuki Yamaguchi
山口  克行
Hiroshi Ikefuchi
博 池淵
Hideo Sekimori
英男 関森
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Yamamoto Manufacturing Co Ltd
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Yamamoto Manufacturing Co Ltd
Citizen Watch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示板を介して、表示板の下方に位置するE
L素子やソーラーセルなどが透けて見える事が無く、か
つEL素子の発光を視認せしめ、またはソーラーセルの
駆動を生じせしめ、しかも通常の金属製表示板と同様の
デザイン表現が可能であり、高級感の有る模様、質感と
色調を含めたデザインの大幅な多様化が可能となり、外
観品質が良く、商品性に優れた時計用表示装置を提供す
る。 【解決手段】 時計用表示装置が、光の透過可能な基板
と、基板の少なくとも片面側にドライメッキ処理にて形
成された金属薄膜とで構成され、前記時計用表示板を介
してのEL素子やソーラーセルの視認を妨げるととも
に、表示板下方に内蔵されたEL素子の発光を視認せし
め、またはソーラーセルの発電を少なくとも生じせしめ
る光透過率を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、時計に内蔵され、
光エネルギーを電気エネルギーに変換して使用するソー
ラーセル(太陽電池)またはEL素子と、その上面側に
配設された時計用表示板とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、時計、電卓、携帯ラジオなど
の電源として太陽電池が用いられているが、この太陽電
池は、通常アモルファスシリコンなどから形成され、光
エネルギーを電気エネルギーに変換するものであり、そ
の機能から光があたる位置、すなわち外部から直接見え
る表面位置に配設する必要があった。
【0003】ところで、従来より、腕時計の表示装置構
造に太陽電池が用いられているが、その構造としては、
図20から図22に示したように、腕時計のモジュール
の上面に平面視で扇形のソーラーセル4を4枚、絶縁帯
41を挟んで配置し、このソーラーセル4の上に透明樹
脂板42を介して半透明な樹脂薄膜43を部分的に、ま
たは全面的に積層した構成である。
【0004】また、近年、技術の進歩により透光性EL
素子20や透光性ソーラーセル18が開発され、図22
(a)に示したように、腕時計のモジュールの上面にソ
ーラーセル4を配設し、さらにこのソーラーセル4の上
面に透光性EL素子20を配設した構造や、図22
(b)に示したように腕時計のモジュールの上面にEL
素子19を配設し、さらにこのEL素子19の上面に透
光性ソーラーセル18を配設した構造が可能となった。
【0005】この、図22(a)と図22(b)に示さ
れる構造において、それぞれの有効な特性である、EL
素子19の発光性と、ソーラーセル4の光発電性とは、
互いに妨げることなく機能することが可能となってい
る。
【0006】しかしながら、このようなソーラー時計表
示装置構造にあっては、ソーラーセルが通常茶褐色、ま
たは暗青色であるため、透明板を介して下方に存在する
ソーラーセルなどが視認される事となるため、時計表示
板がソーラーセルの色となる。また、透明板を介して下
方に存在する透光性EL素子が、ソーラーセルの上面に
配設されている場合、透光性EL素子のカラーバリエー
ションや、可能な表面処理方法には、ごく限りがある。
さらに、ソーラーセルとソーラーセルとの間に絶縁帯が
あるために、この絶縁帯が十字線として現れ、色調を含
めたデザインが大幅に限定されるばかりか、外観が劣
り、商品性が低下することとなっていた。
【0007】これに対して、従来より太陽電池の前面に
干渉フィルタなどを設けて、太陽電池が直接見えないよ
うにした時計などが提案されているが、太陽電池への光
エネルギーの供給に支障をきたすという問題があり、ま
た、時計用表示板としての外観品質が悪いという問題が
あった。
【0008】このような問題を解決するために、例えば
特公平5−38464号公報には、太陽電池と、この太
陽電池の前面に設けられて太陽電池の発電に寄与する波
長域の光を透過するカラーフィルタと、太陽電池とカラ
ーフィルタとの間に設けられてカラーフィルタにより透
過した光の一部を透過し、残りを四方に散乱する散乱層
とからなるカラー拡散層とを有する色つき太陽電池が開
示されている。
【0009】そして、このような散乱層として、白色拡
散板が用いられており、白色拡散板として、具体的に、
アクリル製乳白色板、ハーフミラーに艶消しクリアラッ
カーを塗布したものや、片面をブラスト処理によってあ
らしたガラスや、プラスチックの反対側にアルミニウム
などでストライプ状や網状にミラーを形成した白色拡散
板などを用いることが示唆されている。
【0010】また、国際公開番号WO98/53373
公報には、太陽電池の駆動に足りるだけの光を透過し、
太陽電池が視認できない程度の膜厚からなる金属薄膜を
有する、太陽電池の上面に配設された樹脂製の基板を用
いることで、多様なデザイン性を得ている発明が開示さ
れている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公平
5−38464号公報に開示されているような、技術で
は、散乱層としてアクリル製乳白色板を用いているが、
アクリル製乳白色板では、腕時計の表示板として好ま
れ、かつ高級感を付与できる金属色調を得ることができ
ない。また、ハーフミラーに艶消しクリアーラッカーを
塗布したものでは、塗布処理によっては膜厚が不均一と
なり透過率にばらつきが生じ、色むらが発生するおそれ
があった。
【0012】また、プラスチックの反対側にアルミニウ
ムなどでストライプ状や網状にミラーを形成しているも
のについても、このようなミラー処理を施さなければな
らず、工程が複雑であり、これらの処理によっては、膜
厚、凹凸などが不均一となり、透過率がばらつき、色む
らが発生するという問題があった。
【0013】さらに、国際公開番号WO98/5337
3公報に開示されているような技術では、樹脂製の基板
を用いて、基板の上部に透光性の金属薄膜を形成するこ
とで、金属色調を得ているが、樹脂製基板だけでは、基
板の材質の持つ特性を利用した多様なデザイン性や強度
などを得ることが難しい。
【0014】いずれにしても、時計用表示板の光の透過
率にばらつきが生じては発電性能の低下、色むらの発
生、材質自体の特性による外観品質の低下などをきたす
こととなって好ましくなかった。
【0015】本発明は、上記に示した問題点に着目して
発明なされたものであり、表示板を介して、表示板の下
方に位置する、EL素子、ソーラーセル、ならびに絶縁
体の十字線などが透けて見えることが無く、しかも、表
示板を金属に特有な金属色によってカラー化でき、通常
の金属製表示板と同様のデザイン表現が可能で、基板の
材質による質感や機能を選択することで、高級感の有る
模様、微妙な色合いをなどの色調を含めたデザインバリ
エーションが大幅に拡大されるとともに、外観品質がよ
く商品性にすぐれた時計用表示装置とその製造方法を提
供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述したよう
な従来技術における課題、および目的を達成するために
発明なされたものであり、時計に内蔵されたソーラーセ
ル、またはEL素子の表面側に配設される時計用表示板
が、ガラス、サファイアガラス、透光性セラミックス、
透明樹脂、または有色樹脂の内、少なくとも1種類以上
の材質からなる光が透過可能な基板と、該基板の上面、
または下面の少なくとも片面側にドライメッキ処理にて
形成された金属薄膜とを有し、前記時計用表示板が、該
時計用表示板を介してのソーラーセルの外部からの視認
を妨げるとともに、表示板下方に内蔵されたソーラーセ
ルの発電を少なくとも生じせしめる光透過率を有するこ
とを特徴とする。
【0017】この構成により、金属薄膜によって、表示
板の下方に存在するEL素子、ソーラーセル、十字線な
どが透けて見えることが無く、金属薄膜を介して光があ
る程度透過するので、その光透過率がソーラーセルの発
電に寄与する大きさであり、太陽電池時計自体の機能を
阻害することなく、さらに、EL素子の発光を十分に目
視することができ、さらに基板材質による質感や機能を
選択することができ、しかも金属薄膜の有する金属特有
の金属色によって、カラー化することが可能でデザイン
の大幅な多様化が可能となる。
【0018】また、前記基板の上面、または下面の少な
くとも片面には、凹凸による模様を少なくとも部分的に
形成しても良く、また、エンボス加工によって突設部を
設けても良く、これらの構成により、通常の表示板と同
様のデザイン表現が可能となり、高級感のある模様、色
調を含めたデザインの大幅な多様化がなされ、微妙な色
合いを出すことが可能となる。
【0019】また、前記金属薄膜の膜厚は、光透過率な
どを考慮して適宜設定できるものであるが、前記膜厚は
100Å〜500Åであることを特徴とし、この構成に
より表示板の下方に存在するソーラーセルなどが透けて
見えることがなく、しかも光を有る程度透過して、ソー
ラーセルの発電に寄与する光透過率を有し、太陽電池時
計自体の機能を阻害することなく、さらに、EL素子の
発光を十分に目視することがでる。また、前記膜厚を1
00Å〜500Åの範囲で変化させることによって、同
一金属薄膜であっても種々の金属色を得る事が可能で、
光透過率も変化させる事ができる。
【0020】また、前記金属薄膜が、少なくとも1層以
上の金属薄膜からなることを特徴とし、この構成によ
り、単一層の金属薄膜による微妙な金属色、または単一
層の金属薄膜では出せない微妙な金属色を醸し出す事が
可能となる。
【0021】また、前記金属薄膜は、Au、Ag、A
l、Cu、Co、Cr、Fe、In、Ni、Pd、P
t、Rh、Sn、Ti、Hf、Zr、V、Taからなる
グループから選択した少なくとも1種類以上の金属、ま
たは合金金属、または合金金属の窒化膜、酸化膜、炭化
膜またはこれらの混合膜からなることを特徴とし、この
構成により、多様な色調と機能品質を含めたデザインの
多様化が可能となる。
【0022】また、前記基板の上面側に形成された前記
金属薄膜が、前記基板の上面に形成された下地層の上面
に形成されている、または前記基板の下面側に形成され
た前記金属薄膜が、該金属薄膜の下面に下地層を有する
ことを特徴とし、この構成により、前記下地層と前期金
属薄膜との色が相俟って、デザインの多様化を図ること
が可能となる。
【0023】また、前記下地層が、白色系色調を有す
る、または、前記下地層が金属薄膜、有機塗装膜、合成
樹脂フィルムの内、少なくとも1種類以上の材質からな
ることを特徴とし、この構成により、前期金属薄膜の発
色を補助し、または、前記下地層と前期金属薄膜との色
が相俟って、デザインの多様化を図ることが可能とな
る。
【0024】また、前記基板の上面側に形成された前記
金属薄膜の上面に、表面保護層が形成されている、また
は前記基板の下面に形成された前記金属薄膜の下面に表
面保護層が形成されている、または前記基板の下面側に
形成された下地層の下面に、表面保護層が形成されてい
ることを特徴とし、この構成により、前記金属薄膜、ま
たは前記下地層を酸化などの劣化から保護する事が可能
となり、当該表面保護層によっても色調などを変化させ
る事ができ、デザインの多様化を図ることが可能とな
る。
【0025】また、前記表面保護層が、有機塗装膜、合
成樹脂フィルム、合成樹脂、金属酸化物内、少なくとも
1種類以上の材質、またはクロメート処理被膜を含む材
質からなることを特徴とし、この構成により、前記金属
薄膜、または前記下地層を酸化などの劣化から保護する
事が可能となり、当該表面保護層によっても、外観、色
調などを変化させる事ができ、デザインの多様化を図る
ことが可能となる。
【0026】また、前記時計用表示板の光透過率が、1
0%〜50%であることを特徴とし、この構成により、
時計用表示板の下方に存在するEL素子、ソーラーセ
ル、十字線などが透けて見えることが無く、金属薄膜を
介して光がある程度透過するので、その光透過率がソー
ラーセルの発電に寄与する大きさであり、太陽電池時計
自体の機能を阻害することなく、さらに、EL素子の発
光を十分に目視することが可能となる。
【0027】また、前記時計用表示板は、上面、または
下面の少なくとも片面側に、印刷によるマーキングが施
されている、または時字などのマーキング部材が付着さ
れていることを特徴とし、この構成により、種々の模様
を形成することができ、デザインの多様化を図ることが
可能となる。
【0028】また、前記時計用表示板は、該時計用表示
板を時計本体に取り付けるための取り付け手段が設けら
れていることを特徴とし、この構成により、時計用表示
板の下方に存在するEL素子、ソーラーセルの機能を阻
害することなく、前記時計用表示板の取り付けを行うこ
とが可能となる。
【0029】一方、本発明は、時計に内蔵されたソーラ
ーセル、およびEL素子の表面側に配設された時計用表
示板が、ガラス、サファイアガラス、透光性セラミック
ス、透明樹脂、または有色樹脂の内、少なくとも1種類
以上の材質からなる光が透過可能な基板と、該基板の上
面、または下面の少なくとも片面側にドライメッキ処理
にて形成された金属薄膜とを有する時計用表示装置の製
造方法であり、前記基板を成形し光透過性基板を作製す
る工程と、前記基板の上面、または下面の少なくとも片
面側にドライメッキ処理にて金属薄膜を形成する金属薄
膜形成工程とを含むことを特徴とする。
【0030】この構成により、光をある程度透過する時
計用表示板を製造することができ、さらに基板材質によ
る質感や機能を選択し、しかも金属薄膜の有する金属特
有の金属色によって、カラー化することが可能でデザイ
ンの大幅な多様化が可能となる。
【0031】また、前記製造方法は、前記基板の成形
が、前記基板の少なくとも片面に、凹凸による模様を少
なくとも部分的に形成する工程、または前記基板にエン
ボス加工によって突設部を設けるエンボス処理工程を含
むことを特徴とし、この構成により、基板材質による質
感や機能を選択し、基板の外観品質を変化させる事がで
き、デザインの大幅な多様化が可能となる。
【0032】また、前記製造方法は、前記金属薄膜形成
工程の前に、前記基板の表面を清浄化する清浄化処理工
程を含むことを特徴とし、この構成により、前記金属薄
膜と基板との密着性、ならびに金属薄膜の外観品質、な
らびに耐候信頼性を向上することができる。
【0033】また、前記清浄化処理工程がイオンボンバ
ードによる清浄化処理であることを特徴とし、この構成
により、基板表面の水分や二酸化炭素、酸化炭素、水素
等の残存ガス分子を除去する事ができる。
【0034】また、前記清浄化処理工程が加熱処理であ
ることを特徴とし、この構成により基板表面の水分や二
酸化炭素、酸化炭素、水素等の残存ガス分子を除去する
事ができる。
【0035】また、前記製造方法は、前記ドライメッキ
処理が、真空蒸着法、イオンプレーティング法、または
スパッタリング法であることを特徴とし、この構成によ
り、湿式メッキ等に比較して、非導電体である基板に対
しての金属被膜形成、特に片面のみへの形成が容易に可
能であり、膜厚をモニターしながらの被膜形成によっ
て、膜厚の精密な制御と良好な再現性の有る量産とが可
能となる。
【0036】また、前記製造方法は、前記金属薄膜形成
工程が、マスキング処理及びエッチング処理によって、
部分的に欠落した部分を有する金属薄膜を形成する工程
を含むことを特徴とし、この構成により、金属薄膜を多
層に形成して、これにフォトレジストなどのマスキング
を施し、エッチングによって部分的に上面側の金属を取
り除く方法、逆にマスキングを施した後、金属薄膜を形
成し、その後にマスキング材料と共に金属薄膜を除去す
る方法などをとることが可能であり、金属薄膜、表面保
護層、下地層、基板などの種々の組み合わせによって、
デザインの大幅な多様化が可能となる。
【0037】また、前記製造方法は、前記基板の上面、
または前記基板の下面側に形成された前記金属薄膜の下
面の少なくとも片面に、白色系をはじめとする下地層を
形成する下地層形成処理工程を含む事を特徴とし、この
構成により、前記金属薄膜の発色を補助し、または前記
下地層と前期金属薄膜との色が相俟って、デザインの多
様化を図ることが可能となる。
【0038】また、前記製造方法は、前記基板の上面側
に形成された前記金属薄膜の上面に、表面保護層を形成
する、または前記基板の下面に形成された前記金属薄膜
の下面に表面保護層を形成する、または前記基板の下面
側に形成された下地層の下面に、表面保護層を形成する
表面保護層形成処理工程を含むことを特徴とし、この構
成により、前記金属薄膜、または前記下地層を酸化など
の劣化から保護する事が可能となり、当該表面保護層に
よっても色調などを変化させる事ができ、デザインの多
様化を図ることが可能となる。
【0039】また、前記製造方法は、前記時計用表示板
の、上面、または下面の少なくとも片面側に、印刷によ
るマーキングを施す、または時字などのマーキング部材
を付着させるマーキング処理工程を含むことを特徴と
し、この構成により、種々の模様を形成することがで
き、デザインの多様化を図ることが可能となる。
【0040】また、前記製造方法は、前記基板を成形
し、時計用表示板を時計本体に取り付けるための取り付
け手段を設けることを特徴とし、この構成により、時計
用表示板の下方に存在するEL素子、ソーラーセルの機
能を阻害することなく、前記時計用表示板の取り付けを
行うことが可能となる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例と図面とに基づいて説明するが、本発明は実施例に限
定するものではない。
【0042】本発明に係わる時計用表示装置及びその製
造方法を図1から図19に示す。図1は本発明の実施例
のソーラーセルを内蔵し、該ソーラーセルの表面側に時
計用表示板を備えた腕時計の概略断面図である。図2と
図3(a)と図3(b)とは本発明における時計用表示
板を備えたソーラーセルまたはEL素子の基本的構造の
概略断面図である。図4から図15は本発明の実施例1
から実施例12に示される時計用表示板構造の概略断面
図である。図16は本発明の実施例に示される時計用表
示板の平面図である。図17は本発明の実施例に示され
る時計用表示板の固定状態を示す概略図である。図18
と図19とは本発明の時計用表示板の別の実施例を示す
平面図である。
【0043】図1に示すように、外胴1の内部に嵌着さ
れた合成樹脂からなる支持枠2を介してモジュール3を
固定し、該モジュール3の表側にソーラーセル4と時計
用表示板5が構成されている。また、前記モジュール3
に設けられた二重軸構成の針軸をソーラーセル4と時計
用表示板5に穿設された中央孔部6を貫通させてあり、
前記針軸の外軸7に時針9を、内軸8に分針10をそれ
ぞれ取り付けている。さらに、外胴1の底側に防水パッ
キン11を介して裏蓋12を装着し、外胴1の表側に防
水リング13を介して風防ガラス14を装着することに
よって腕時計が構成されている。
【0044】また、図2に示すようにソーラーセル4と
時計用表示板5は、基本的に、モジュール3の表側にソ
ーラーセル4が固着されており、該ソーラーセル4の表
側に時計用表示板5が設けられた構成をしている。
【0045】本発明による時計用表示板5は、図2に示
すように光が透過可能な基板16と、該基板16の上
面、または下面の少なくとも片面側に形成された金属薄
膜17とから構成されている。なお、前記時計用表示板
5の上面側には所定の印刷、または時字などのマーキン
グ15が、印刷、マーキング部材の接着、または植え込
みカシメなどによって形成されている。また、ソーラー
セル4は、図20の従来例に示されるものと同様に、平
面視で扇形状をしており、このソーラーセル4を4枚絶
縁帯41で挟んで配置されている。
【0046】また、基板16の上面、または下面の少な
くとも片面側には、少なくとも部分的に、数十nm程度
から数百μm程度の微小な凹凸による模様が形成されて
おり、これによって、通常の表示板と同様のデザイン表
現が可能になり、高級感のある模様を形成することがで
きる。このような模様としては、たとえば放射模様、砂
地模様、天然貝模様、磨き鏡面、ホログラフなどがあげ
られる。
【0047】前記模様を形成するには、従来より知られ
ている電気鋳造方によって金型内面に模様を形成し、凹
凸模様を有する樹脂基板を金型成形したり、ブラスト処
理を施したりするなどの方法で模様を作製しても良い。
【0048】また、金属薄膜17はドライメッキ処理に
て基板に形成するのが好ましく、ドライメッキ処理とし
ては、真空蒸着法、イオンプレーティング法、またはス
パッタリング法を用いることが可能である。このような
ドライメッキ処理を用いることによって、湿式メッキ等
に比較し、非導電体である基板であっても膜付け、特に
片面のみへの処理が容易に実施可能であり、膜厚をモニ
ターしながらの成膜によって膜厚の精密な制御と、良好
な再現性のある量産が可能となる。
【0049】また、金属薄膜17は光透過性などを考慮
して設定できるものであるが、時計用表示板5の下方に
存在するソーラーセル4などが透けて見えることがな
く、かつ光をある程度透過してソーラーセル4の発電に
寄与し、さらに時計用表示板5の下方に存在するEL素
子20などが透けて見えることがなく、かつ光をある程
度透過してEL素子20の発光の視認に寄与する光透過
率を有し、腕時計自体の機能を阻害することがないよう
に、膜厚としては100Å〜500Åであるのが好まし
い。
【0050】すなわち膜厚が100Åより小さければソ
ーラーセル4などが透けてしまい、500Åより大きけ
れば光透過率が低く、ソーラーセル4を駆動することが
難しく、EL素子20の発光を視認することが難しくな
るからである。またこのような範囲で膜厚を変化させる
ことによって、同一金属からなる金属薄膜であっても種
々金属色を得ることが可能であり、光透過率も変化させ
ることができる。例えば、金の金属薄膜の場合、膜厚の
増加に伴ない赤味のある金色から黄金色へ色調が変化す
る。
【0051】なお、この場合、下記の表1、および表2
に示したように、金属薄膜17の膜厚と光透過率とは、
いずれの金属においても指数関数の関係にて増減する。
すなわち、膜厚が薄くなれば光透過率が大きくなり、膜
厚が厚くなれば光透過率が小さくなる。また、同じ膜厚
でも光透過率は金属の種類によって特性があり、例えば
表1、および表2では、AuとAgとの光透過率が拮抗
しているが、実際には、ソーラーセルの駆動に有効な波
長域の内、350nm〜500nmの範囲では、Agの
方がAuよりも吸収率が小さい。すなわち、光透過率が
大きいためAgの表面反射の大きい点を補うものとなっ
ている。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】また、金属薄膜17を構成する金属として
は、Au、Ag、Al、Cu、Co、Cr、Fe、I
n、Ni、Pd、Pt、Rh、Sn、Ti、Hf、Z
r、V、Taからなるグループから選択した少なくとも
1種類以上の金属、または合金金属から構成することが
可能である。例えば二元系合金としてはAu−Ag、A
u−Cu、Au−Ni、Ag−Pd、Au−Al、Cu
−Al、Au−Cr、Au−Co、Au−In、Pd−
Ni、Ti−Ni、Ti−Hf、Ti−Zr、Ti−C
oなどが使用可能であり三元系合金としては、Au−C
u−Pd、Au−Ag−Cu、Au−In−Co、Au
−Ti−Niなどが使用可能である。
【0055】上記のように、二元系合金、三元系合金を
用いることによって、単一金属にない種々の金属色調と
することが可能となり、デザインバリエーションが拡大
する。例えばAu−Agの場合にはイエローゴールド色
調、Au−Cuの場合にはレッドゴールド色調となる。
【0056】なお、光透過率は、一般に太陽電池時計用
表示板を透過した光により太陽電池が発電した発電量に
より求められる。すなわち、外光が入らないようにした
装置内で、光源から一定の距離におかれた太陽電池に光
をあて、光エネルギーから電気エネルギーに変換したと
きの電流値をA0とし、前記太陽電池の上に太陽電池時
計用表示板をのせ、上記と同様にして測定した電流値を
A1として、A1をA0に対する百分率として表され
る。
【0057】また、基板16と金属薄膜17との密着性
ならびに金属薄膜17の外観品質ならびに耐候信頼性を
向上するために、金属薄膜17を形成する前の基板16
を清浄化する清浄化処理を行うことが好ましい。清浄化
処理としては基板表面を脱脂したり、パーティクルや塵
埃を除去するために、例えば中性洗剤や純水による清浄
化処理を行う。
【0058】また、必要に応じて、基板表面の水分や二
酸化炭素、酸化炭素、水素等の残存ガス分子を除去す
る、いわゆるイオンボンバードを行うことが可能であ
る。このイオンボンバードを行う場合には例えば基板を
カソードにして適当な対極と共に、真空装置内に配置し
て、真空装置内を1×10-1torr〜1×10-5to
rrの真空として数十から数百ボルトの電圧を印加し
て、空気またはArガスなどを導入して行えばよい。
【0059】なお、同様な目的で、水分や残存ガス分子
などを除去するために、基板16を加熱する加熱処理を
行うことが望ましく、この加熱処理は、減圧下、好まし
くは真空下で行うのが望ましい。この場合、加熱温度と
しては、基板16の材質にもよるが、ポリカーボネイト
の場合耐熱限界温度130℃の近傍、好ましくは80〜
100℃、ガラスやセラミックの場合不純物揮発温度1
00℃以上、好ましくは100℃〜120℃、真空装置
内を1×10-3torr〜1×10-5torrの真空下
として行うのが望ましい。
【0060】次に、基板16の上面、または下面に金属
薄膜17を形成するために、真空装置内に基板を取り付
け、ドライメッキの一種である真空蒸着を行う。真空装
置内の蒸着時の圧力は、1×10-2torr〜1×10
-6torr、好ましくは1×10-3torr〜1×10
-5torrで行うのが好ましい。金属薄膜の膜厚として
は、100Å〜500Åの範囲で、デザイン上必要な金
属色と、ソーラーセルの駆動に必要な透過光量とを考慮
して、この範囲で任意に設定することができる。
【0061】なお、基板の上面、または下面に金属薄膜
17を形成する方法としては、このような真空蒸着の
他、ドライメッキとして、イオンプレーティング法、ま
たはスパッタリング法を用いることが可能である。
【0062】また、本実施例では、金型内面に、電鋳砂
地模様などの凹凸模様を形成した射出成形金型を用いて
樹脂を射出成形したり、切り出したガラス版にブラスト
処理を施して凹凸模様を形成したり、セラミックス板に
エッチング処理を施して凹凸模様を形成するようにした
実施例を述べた。しかしながら、工数が増加して、コス
ト高となり、金属薄膜17の品質が不安定となるので、
あまり実用的ではないが、基板の上面、または下面には
模様を設けず、金属薄膜17を形成した後、その表面に
機械的加工、例えば金属もしくは樹脂のブラシなどによ
る模様付け、物理的加工、例えば液体中に研磨剤を分散
させ、空気圧によって液体を吹き付け、金属表面に凹凸
をつけたり、光沢感を調整し質感を変えたりする「液体
ホーニング」などの物理的加工を施すことも可能であ
る。
【0063】また、図16から図19に示したように、
時計用表示板5を時計本体に取り付け固定するために取
り付け手段が形成されているのが好ましい。すなわち、
時計用表示板5の外周部の対称な位置に、ほぼ矩形の突
出部37が形成されており、該突出部37が図17に示
したように、支持枠の上部に形成された凹部38に嵌合
されることにより固定されるようになっている。この
時、時計用表示板5の上面と支持枠の上面とはほぼ同一
面になるようになっている。
【0064】また、時計用表示板5を時計本体に固定す
るためには、このような突出部37の代わりに、図18
に示したように時計用表示板5の外周部の対称の位置に
ほぼ半円形の切り欠き部39を形成して支持枠に対応し
て形成した突設部と嵌合するようにして固定するように
した構成、または図19に示したように、外周部近傍の
対称の位置にほぼ円形の孔40を形成して、モジュール
3の表側に対応して形成した突設部と嵌合して固定する
ようにした構成とすることが可能である。
【0065】また、時計用表示板の裏面に小柱形状の突
設部を一体成形により突設させて、モジュールの表側に
対応して形成した凹部と嵌合するようにして固定するよ
うにしても良い。なお、本実施例では突出部、切り欠き
部、孔のうち、一種類のみ有しているが、2種類以上有
してもよく、また、前記突出部、切り欠き部、孔の数は
4個で対称位置に設けられているが2個以上設けられて
もよく、この場合突出部、切り欠き部、孔は非対称位置
に設けられても良い。
【0066】なお、以上の時計用表示板を作製する方法
については、基本的には以下の実施例においても同様で
ある。具体的な時計用表示装置の作製例としては、以下
の通りである。
【0067】(実施例1)基板がガラスからなり、前記
基板の上面に形成された金属薄膜がAuからなる時計用
表示装置を得るための製造方法を図4で説明する。
【0068】成形、または機械加工によってガラス板を
時計用表示板形状に成形し、成形した基板の上面を鏡面
状に研磨し、材質をガラスとした厚さ500μmのガラ
ス基板21を作製した。このガラス基板21の表面に清
浄化処理、具体的には脱脂剤と純水による清浄化処理、
または必要に応じてイオンボンバードによる清浄化処理
を行った。
【0069】次に、このガラス基板21を真空装置内に
セットし、3×10-5torrの圧力下で10分間加熱
し、ガラス基板21の上面にAuを真空蒸着し、金属薄
膜であるAuの厚さが400Å前後である時計用表示板
を作製した。
【0070】出来上がった時計用表示板はゴールド色調
を有しておりソーラーセルの上面に配置したところ、ソ
ーラーセルの十字線は視認できず、ソーラーセルの駆動
には問題がなかった。
【0071】なお、上記実施例ではガラス基板21の表
面を鏡面状に研磨しているが、求められるデザインなど
によって放射模様、砂地模様、天然貝模様、ホログラフ
などの凹凸模様を形成することを選択しても良い。
【0072】また、基板の材質としてガラスを、金属薄
膜の材質としてAuを使用しているが、基板の材質に、
サファイアガラス、透光性セラミックス、透明樹脂、ま
たは有色樹脂などを用いても良く、また金属薄膜の材質
として、Ag、Cu、Al、Ptなどを用いても同様の
効果が得られることは言うまでもない。
【0073】なお、実施例1における時計用表示板を同
様の規格で10枚作製し、出来上がった時計用表示板の
光透過率を測定したところ、実測値範囲12%から17
%、平均値15%であり、ソーラーセルを駆動させるに
は十分であった。
【0074】(実施例2)基板が上面を砂地模様とした
サファイアガラスからなり、基板の下面に形成された金
属薄膜が、上面をAu、下面をAgとしてなる時計用表
示装置を得るための製造方法を図5で説明する。
【0075】サファイア棒を平板に切断し、研削によっ
て時計用表示板形状に成形し、成形した基板の上面をブ
ラスト処理により砂地模様状にし、材質をサファイアガ
ラスとした厚さ400μmのサファイアガラス基板22
を作製した。このサファイアガラス基板22の表面に清
浄化処理、具体的には脱脂剤と純水による清浄化処理、
または必要に応じてイオンボンバードによる清浄化処理
を行った。
【0076】次に、このサファイアガラス基板22を真
空装置内にセットし、3×10-5torrの圧力下で1
0分間加熱した。蒸発源の構成物質をAuとAgとし、
真空装置内にアルゴンガスを1.8×10-3torrに
なるまで導入し、サファイアガラス基板22に−30V
の電位を印加した。電子銃によりAuを融解させ、サフ
ァイアガラス基板22の下面にAuをイオンプレーティ
ング法により厚さ200Å前後まで成膜し、続いて電子
銃によりAgを融解させ、サファイアガラス基板22の
下面に形成されたAu薄膜28の下面に、Agをイオン
プレーティング法により厚さ200Å前後まで成膜し、
時計用表示板を作製した。
【0077】通常、Auは、100Å〜300Åのよう
な膜厚の薄い膜では、Au特有のゴールド色調を呈せ
ず、赤味がかったゴールド色調となる。しかし、実施例
2に述べるようにAu薄膜28の下面に、下地層として
白色色調を有するAgの金属薄膜を形成することによ
り、膜厚の薄いAu薄膜28であってもAu特有のゴー
ルド色調を呈する金属薄膜を有する基板を得ることがで
きる。
【0078】出来上がった時計用表示板はゴールド色調
を有しておりソーラーセルの上面に配置したところ、ソ
ーラーセルの十字線は視認できず、ソーラーセルの駆動
には問題がなかった。
【0079】なお、上記実施例ではサファイアガラス基
板22の表面にブラスト処理にて砂地模様状に処理して
いるが、求められるデザインなどによって放射模様、天
然貝模様、磨き鏡面、ホログラフなどの凹凸模様を形成
することを選択しても良い。
【0080】また、基板の材質としてサファイアガラス
を、金属薄膜の材質としてAgとAuの2層構造の薄膜
を使用しているが、基板の材質に、ガラス、透光性セラ
ミックス、透明樹脂、または有色樹脂などを用いても、
また、下地層の金属薄膜材質に、Al、Cr、Co、P
t、下地層の上面に形成された金属薄膜の材質に、C
u、TiN、Fe、Pd、Rhなどを用いても同様の効
果が得られることは言うまでもない。
【0081】なお、実施例2における時計用表示板を同
様の規格で10枚作製し、出来上がった時計用表示板の
光透過率を測定したところ、実測値範囲10%から16
%、平均値14%であり、ソーラーセルを駆動させるに
は十分であった。
【0082】(実施例3)基板が上面を砂地模様とした
透光性セラミックスからなり、基板の上面に形成された
金属薄膜がTiNからなり、金属薄膜の上面にアクリル
樹脂による透明保護層有する時計用表示装置を得るため
の製造方法を図6で説明する。
【0083】Al23とポリビニルアルコールからなる
顆粒状物を時計用表示板形状に成形した後、1000℃
で2時間焼成し、続いて1×10-3torrの圧力下で
5時間焼成し、厚さ400μmの透光性セラミックス基
板23を作製した。この時、基板上面にあたる部分を砂
地模様状に成形加工し、基板の上面が砂地模様状になる
ように透光性セラミックス基板23を作製した。このセ
ラミックス基板23の表面に清浄化処理、具体的には脱
脂剤と純水による清浄化処理、または必要に応じてイオ
ンボンバードによる清浄化処理を行った。
【0084】次に、この透光性セラミックス基板23を
真空装置内にセットし、3×10-5torrの圧力下で
30分間加熱した。蒸発源の構成物質をTiとし、真空
装置内に窒素ガスを1.7×10-5torrになるまで
導入し、透光性セラミックス基板23に−30Vの電位
を印加した。電子銃によりTiを融解させ、透光性セラ
ミックス基板23の上面にTiNをイオンプレーティン
グ法により厚さ400Å前後まで成膜し、時計用表示板
を作製した。
【0085】真空装置内から透光性セラミックス基板2
3を取り出し、金属薄膜の上面にアクリル透明樹脂34
を塗布することにより表面保護層を形成し、時計用表示
板を作製した。
【0086】この場合、表面保護層は、ウレタン樹脂、
アルキッド樹脂、エポキシ樹脂などの半透明樹脂(有色
インキ)をスクリーン印刷もしくはパッド印刷するか、
塗装することによりコーティングして形成しても良い。
また、スプレーなどを用いて金属薄膜の表面に有色塗料
を吹き付けることにより、グラデーション塗装を行うこ
とも可能である。また、ZrOなどの透光性金属酸化物
をイオンプレーティング法、スパッタリング法、真空蒸
着法などにより形成しても良い。また、表面保護層は金
属薄膜の上面の全面に形成することも、部分的に形成す
ることも可能である。
【0087】なお、この表面保護層は金属薄膜の酸化な
どによる劣化を防止する効果も有る。さらに、必要に応
じてラッピング研磨、羽布研磨などして、この表面保護
層の表面を平滑にし、かつ光沢を付与することにより時
計用表示板して外観品質をより向上することも可能であ
る。
【0088】出来上がった時計用表示板はグリーンゴー
ルド色調を有しておりソーラーセルの上面に配置したと
ころ、ソーラーセルの十字線は視認できず、ソーラーセ
ルの駆動には問題がなかった。
【0089】なお、上記実施例では透光性セラミックス
基板23の表面を砂地模様状に処理しているが、求めら
れるデザインなどによって放射模様、天然貝模様、磨き
鏡面、ホログラフなどの凹凸模様を形成することを選択
しても良い。
【0090】また、基板の材質として透光性セラミック
スを、金属薄膜の材質としてTiN、表面保護層として
アクリル樹脂を使用しているが、基板の材質に、ガラ
ス、サファイアガラス、凹凸模様を形成した透明樹脂、
または有色樹脂などを用いても良く、また、金属薄膜の
材質に、Ag、Cu、Al、Cr、Co、Ptなどを用
いても良く、表面保護層の材質に、ウレタン樹脂、アル
キッド樹脂、エポキシ樹脂などを用いても同様の効果が
得られることは言うまでもない。
【0091】なお、実施例3における時計用表示板を同
様の規格で10枚作製し、出来上がった時計用表示板の
光透過率を測定したところ、実測値範囲12%から18
%、平均値15%であり、ソーラーセルを駆動させるに
は十分であった。
【0092】(実施例4)基板が上面を放射模様とした
ガラスからなり、基板の上面に形成された金属薄膜が、
黒色のTiCNとしてなる時計用表示装置を得るための
製造方法を図7で説明する。
【0093】成形、または機械加工によりガラス板を時
計用表示板形状に成形し、成形した基板の上面を金属ブ
ラシにより放射模様状にし、材質をガラスとした厚さ5
00μmのガラス基板21を作製した。このガラス基板
21の表面に清浄化処理、具体的には脱脂剤と純水によ
る清浄化処理、または必要に応じてイオンボンバードに
よる清浄化処理を行った。
【0094】次に、このガラス基板21を真空装置内に
セットし、3×10-5torrの圧力下で30分間加熱
した。蒸発源の構成物質をTiとし、真空装置内が1.
0×10-2torrになるまで窒素ガスとエチレンガス
を1:1の割合で導入し、ガラス基板に−100Vの電
位を印加した。電子銃によりTiを融解させ、ガラス基
板の上面にTiCNをイオンプレーティング法により厚
さ300Å前後まで成膜し、時計用表示板を作製した。
【0095】出来上がった時計用表示板は黒色色調を有
しており透光性EL素子の上面に配置したところ、透光
性EL素子は視認できず、透光性EL素子の発光を視認
するには問題がなかった。
【0096】なお、上記実施例ではガラス基板21の表
面に金属ブラシにて放射模様状に処理しているが、求め
られるデザインなどによって砂地模様、天然貝模様、磨
き鏡面、ホログラフなどの凹凸模様を形成することを選
択しても良い。
【0097】また、基板の材質としてガラスを、金属薄
膜の材質としてTiCNを使用しているが、基板の材質
に、透光性セラミックス、透明樹脂、または有色樹脂な
どを用いても、また、下地層の金属薄膜材質に、Au、
Ag、Cu、TiN、などを用いても同様の効果が得ら
れることは言うまでもない。
【0098】なお、実施例4における時計用表示板を同
様の規格で10枚作製し、出来上がった時計用表示板の
光透過率を測定したところ、実測値範囲12%から17
%、平均値15%であり、ソーラーセルを駆動させるに
は十分であった。
【0099】(実施例5)基板が下面を砂地模様とした
透明樹脂からなり、基板の下面に形成された金属薄膜が
Auからなり、該金属薄膜の下地層が白色半透明のアク
リル樹脂からなる時計用表示装置を得るための製造方法
を図8で説明する。
【0100】ポリカーボネート樹脂を射出成形により時
計用表示板形状に成形し、ポリカーボネート基板を作製
した。このとき、金型の内側の基板下面にあたる部分を
砂地模様に加工し、この金型を使用した射出成形によ
り、下面を砂地模様とし、材質をポリカーボネイトとし
た厚さ500μmの透明ポリカーボネイト基板24を作
製した。この透明ポリカーボネイト基板24の表面に清
浄化処理、具体的には脱脂剤と純水による清浄化処理を
行い、または必要に応じてイオンボンバードによる清浄
化処理を行った。
【0101】次に、この透明ポリカーボネイト基板24
を真空装置内にセットし、3×10 -5torrの圧力下
で10分間加熱し、スパッタリングターゲットの構成物
質をAuとし、真空装置内が1.7×10-3torrに
なるまでアルゴンガスを導入し、透明ポリカーボネイト
基板24に−30Vの電位を印加した。透明ポリカーボ
ネイト基板24の下面にAu薄膜28をスパッタリング
法により厚さ200Å前後まで成膜した。
【0102】真空装置内から透明ポリカーボネイト基板
24を取り出し、Au薄膜28の下面にスプレー塗装に
より白色半透明のアクリル樹脂35を成膜し、時計用表
示板を作製した。
【0103】通常、Auは、100Å〜300Åのよう
な膜厚の薄い膜では、Au特有のゴールド色調を呈せ
ず、赤味がかったゴールド色調となる。しかし、実施例
5に述べるように金属薄膜の下面に、下地層として白色
色調を有するアクリル樹脂の塗膜を形成することによ
り、膜厚の薄いAuの金属薄膜であってもAu特有のゴ
ールド色調を呈する金属薄膜を有する基板を得ることが
できる。
【0104】出来上がった時計用表示板はゴールド色調
を有しておりソーラーセルの上面に配置したところ、ソ
ーラーセルの十字線は視認できず、ソーラーセルの駆動
には問題がなかった。
【0105】なお、上記実施例では透明ポリカーボネイ
ト基板24の下面に、射出成形金型にて砂地模様状に処
理しているが、求められるデザインなどによって放射模
様、天然貝模様、磨き鏡面、ホログラフなどの凹凸模様
を形成することを選択しても良い。
【0106】また、基板の材質として透明ポリカーボネ
イトを、金属薄膜の材質としてAuを使用しているが、
基板の材質に、ガラス、透光性セラミックス、透明樹
脂、または有色樹脂などを用いることも可能である。ま
た、下地層は基板の上面の全面に形成することも、部分
的に形成することも可能である。また、下地層の上面に
形成された金属薄膜材質に、Cu、TiN、Fe、P
d、Rhなどを用いても同様の効果が得られることは言
うまでもない。
【0107】なお、実施例5における時計用表示板を同
様の規格で10枚作製し、出来上がった時計用表示板の
光透過率を測定したところ、実測値範囲20%から25
%、平均値22%であり、ソーラーセルを駆動させるに
は十分であった。
【0108】更に、下地層をウレタン樹脂、アルキッド
樹脂、エポキシ樹脂などの半透明樹脂をスクリーン印刷
もしくはパッド印刷するか、塗装することによりコーテ
ィングして形成しても良い。また、スプレーなどを用い
て基板の表面に有色塗料を吹き付けることにより、グラ
デーション塗装を行い、金属薄膜による金属色と塗膜の
色が相俟って、デザインの多様化を図ることも可能であ
る。
【0109】(実施例6)基板が上面を砂地模様と平坦
部分とした透光性セラミックスからなり、基板の上面の
平坦部分のみに形成された金属薄膜がHfNからなり、
金属薄膜と露出した基板との上面にアクリル樹脂による
透明保護層有する時計用表示装置を得るための製造方法
を図9で説明する。
【0110】Al23とポリビニルアルコールからなる
顆粒状物を時計用表示板形状に成形した後、1000℃
で2時間焼成し、続いて1×10-3torrの圧力下で
5時間焼成し、厚さ400μmの透光性セラミックス基
板23を作製した。この時、基板上面にあたる部分を平
坦面に加工し、基板の上面が平坦面になるように透光性
セラミックス基板23を作製した。該透光性セラミック
ス基板23の表面に清浄化処理、具体的には脱脂剤と純
水による清浄化処理、または必要に応じてイオンボンバ
ードによる清浄化処理を行った。
【0111】次に、この透光性セラミックス基板23を
真空装置内にセットし、を3×10 -5torrの圧力下
で30分間加熱し、スパッタリングターゲットの構成物
質をHfとし、真空装置内が1.7×10-3torrに
なるまでアルゴンガスを導入し、透光性セラミックス基
板23に−30Vの電位を印加した。透光性セラミック
ス基板23の上面にHfNをスパッタリング法により厚
さ400Å前後まで成膜した。
【0112】真空装置内から透光性セラミックス基板2
3を取り出し、金属薄膜の上面の模様部分に相当する部
分にフォトレジストによるマスキングを施した後、マス
キングの施されていない金属薄膜部分を10wt%フッ
化水素水溶液により溶解する。このとき、マスキングの
施されていない金属薄膜17のHfNと共に、透光性セ
ラミックスである基板も部分溶解され、砂地模様状にエ
ッチングされる。
【0113】更に、金属薄膜の上面のマスキングを有機
溶剤により溶解除去すると、透光性セラミックス基板2
3の平坦部分に金属薄膜であるHfN薄膜31が形成さ
れ、砂地模様の部分には金属薄膜の形成されていない状
態になる。
【0114】つづいて、金属薄膜の上面と砂地模様部分
に透明アクリル樹脂34を塗布することにより表面保護
層を形成し、時計用表示板を作製した。
【0115】この場合、表面保護層は、ウレタン樹脂、
アルキッド樹脂、エポキシ樹脂などの半透明樹脂をスク
リーン印刷もしくはパッド印刷するか、塗装することに
よりコーティングして形成しても良い。また、スプレー
などを用いて金属薄膜の表面に有色塗料を吹き付けるこ
とにより、グラデーション塗装を行うことも可能であ
る。また、ZrOなどの透光性金属酸化物をイオンプレ
ーティング法、スパッタリング法、真空蒸着法などによ
り形成しても良い。また、表面保護層は金属薄膜の上面
の全面に形成することも、部分的に形成することも可能
である。
【0116】なお、この表面保護層は金属薄膜の酸化な
どによる劣化を防止する効果も有る。さらに、必要に応
じてラッピング研磨、羽布研磨などして、この表面保護
層の表面を平滑にし、かつ光沢を付与することにより時
計用表示板として外観品質をより向上することも可能で
ある。
【0117】出来上がった時計用表示板は淡黄色調を有
するHfN薄膜と砂地模様状の透光性セラミックスのツ
ートン仕様となっており、透光性EL素子の上面に配置
したところ、透光性EL素子は視認できず、透光性EL
素子の発光を視認するには問題がなかった。
【0118】なお、上記実施例では透光性セラミックス
基板23の表面を初期の段階で平坦面に処理している
が、求められるデザインなどによって放射模様、天然貝
模様、磨き鏡面、ホログラフなどの凹凸模様を形成する
ことを選択しても良い。
【0119】また、基板の材質として透光性セラミック
スを、金属薄膜の材質としてHfNを使用しているが、
基板の材質に、ガラス、透明樹脂、または有色樹脂など
を用いても、また、金属薄膜の材質に、Ag、Cu、A
l、TiN、V、ZrNなどを用いても同様の効果が得
られることは言うまでもない。
【0120】なお、実施例6における時計用表示板のH
fN薄膜が時計用表示板の表面の約半分を占めていたと
き、同様の規格で10枚作製し、出来上がった時計用表
示板の光透過率を測定したところ、実測値範囲12%か
ら18%、平均値15%であり、ソーラーセルを駆動さ
せるには十分であった。
【0121】(実施例7)基板が上面をガラス、下面を
透明樹脂とした2層構造からなり、基板の上面に形成さ
れた下地層が白色半透明のアクリル樹脂からなり、下地
層の上面に形成された金属薄膜がAuからなる時計用表
示装置を得るための製造方法を図10で説明する。
【0122】成形、または機械加工によってガラス板を
時計用表示板形状に成形し、平面形状を基板の形状に成
形した。更に、ポリカーボネート樹脂を射出成形により
時計用表示板形状に成形し、ガラス基板21が上面に、
ポリカーボネート樹脂基板24が下面にくるようにエポ
キシ接着剤26により張り合わせ、基板の上面を鏡面状
に研磨し、ガラス材質とポリカーボネート樹脂材質との
合計した厚さが400μmである複合基板を作製した。
この複合基板の表面に清浄化処理、具体的には脱脂剤と
純水による清浄化処理を行い、上面に白色半透明アクリ
ル樹脂35をスプレー塗装し、乾燥した。または必要に
応じてイオンボンバードによる清浄化処理を行った。
【0123】次に、この複合基板を真空装置内にセット
し、3×10-5torrの圧力下で10分間加熱し、複
合基板の上面にAuを真空蒸着法により厚さ200Å前
後まで成膜し、時計用表示板を作製した。
【0124】通常、Auは、100Å〜300Åのよう
な膜厚の薄い膜では、Au特有のゴールド色調を呈せ
ず、赤味がかったゴールド色調となる。しかし、実施例
7に述べるように基板の上面に、下地層として白色色調
を有するアクリル樹脂の塗膜を形成し、このアクリル樹
脂の塗膜の上面にAuの金属薄膜を形成することによ
り、膜厚の薄いAuの金属薄膜であってもAu特有のゴ
ールド色調を呈する金属薄膜を有する基板を得ることが
できる。
【0125】出来上がった時計用表示板はゴールド色調
を有しておりソーラーセルの上面に配置したところ、ソ
ーラーセルの十字線は視認できず、ソーラーセルの駆動
には問題がなかった。
【0126】なお、上記実施例では複合基板の表面に鏡
面研磨処理にて鏡面状に処理しているが、求められるデ
ザインなどによって放射模様、砂地模様、天然貝模様、
ホログラフなどの凹凸模様を形成することを選択しても
良い。
【0127】また、基板の材質としてガラスとポリカー
ボネイト樹脂とを張り合わせることで、ガラスの高い光
沢性を表面に使用し、ポリカーボネイトの弾性強度を付
加している。また、基板の材質としてガラスとポリカー
ボネイト樹脂との複合材を、金属薄膜の材質としてAu
を使用しているが、目的とする機能品質によって基板の
材質に、ガラス、サファイアガラス、透光性セラミック
ス、透明樹脂、または有色樹脂などの材質の中の少なく
とも2種類以上を複合して用いることも可能である。ま
た、下地層は基板の上面の全面に形成することも、部分
的に形成することも可能である。また、下地層の上面に
形成された金属薄膜材質に、Cu、TiN、Fe、P
d、Rhなどを用いても同様の効果が得られることは言
うまでもない。
【0128】なお、実施例7における時計用表示板を同
様の規格で10枚作製し、出来上がった時計用表示板の
光透過率を測定したところ、実測値範囲20%から25
%、平均値22%であり、ソーラーセルを駆動させるに
は十分であった。
【0129】更に、下地層をウレタン樹脂、アルキッド
樹脂、エポキシ樹脂などの半透明樹脂をスクリーン印刷
もしくはパッド印刷するか、塗装することによりコーテ
ィングして形成しても良い。また、スプレーなどを用い
て基板の表面に有色塗料を吹き付けることにより、グラ
デーション塗装を行い、金属薄膜による金属色と塗膜の
色が相俟って、デザインの多様化を図ることも可能であ
る。
【0130】(実施例8)基板が上面を鏡面状のサファ
イアガラス、下面を放射模様のガラスとした2層構造か
らなり、基板の下面に形成された金属薄膜がAuからな
り、金属薄膜の下面に形成された下地層がAlからなる
時計用表示装置を得るための製造方法を図11で説明す
る。
【0131】サファイア棒を平板に切断し、研削によっ
て時計用表示板形状に成形し、サファイアガラス基板2
2とした。更に、旋盤によりガラス板を切断し、時計用
表示板形状に成形し、ガラス基板21とした。成形した
サファイアガラス基板22が上面に、ガラス基板21が
下面にくるようにエポキシ接着剤26により張り合わ
せ、ガラス材質である下面を金属ブラシにより放射模様
状にし、サファイアガラス材質とガラス材質との合計し
た厚さが400μmである複合基板を作製した。この複
合基板の表面に清浄化処理、具体的には脱脂剤と純水に
よる清浄化処理を行い、または必要に応じてイオンボン
バードによる清浄化処理を行った。
【0132】次に、この複合基板を真空装置内にセット
し、3×10-5torrの圧力下で10分間加熱し、複
合基板の下面にAuを真空蒸着法により厚さ200Å前
後まで成膜し、続いてこのAu薄膜の下面に、Alを真
空蒸着法により厚さ200Å前後まで成膜し、時計用表
示板を作製した。
【0133】通常、Auは、100Å〜300Åのよう
な膜厚の薄い膜では、Au特有のゴールド色調を呈せ
ず、赤味がかったゴールド色調となる。しかし、実施例
8に述べるようにAu金属薄膜の下面に、下地層として
白色色調を有するAlの金属薄膜を形成し、このAu薄
膜の下面にAlの金属薄膜を形成することにより、膜厚
の薄いAuの金属薄膜であってもAu特有のゴールド色
調を呈する金属薄膜を有する基板を得ることができる。
【0134】出来上がった時計用表示板はゴールド色調
を有しており透光性EL素子の上面に配置したところ、
透光性EL素子は視認できず、透光性EL素子の発光を
視認するには問題がなかった。
【0135】なお、上記実施例ではガラス材質の下面に
ブラシにて放射模様状に処理しているが、求められるデ
ザインなどによって砂地模様、天然貝模様、磨き鏡面、
ホログラフなどの凹凸模様を形成することを選択しても
良い。
【0136】また、基板の材質としてサファイアガラス
とガラスとを張り合わせることで、サファイアガラスの
高い光沢性と強度を使用し、ガラスの加工性の良さを下
面に持たせている。また、基板の材質としてサファイア
ガラスとガラスとの複合材を、金属薄膜の材質としてA
uとAgとを使用しているが、目的とする機能品質によ
って基板の材質に、ガラス、サファイアガラス、透光性
セラミックス、透明樹脂、または有色樹脂などの材質の
中の少なくとも2種類以上を複合して用いることも可能
である。また、下地層は基板の下面に形成された金属薄
膜の下面の全面に形成することも、部分的に形成するこ
とも可能である。また、基板の下面に形成された金属薄
膜材質に、Cu、TiN、Fe、Pd、Rhなどを用い
ても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0137】なお、実施例8における時計用表示板を同
様の規格で10枚作製し、出来上がった時計用表示板の
光透過率を測定したところ、実測値範囲10%から17
%、平均値14%であり、ソーラーセルを駆動させるに
は十分であった。
【0138】(実施例9)基板が上面を砂地模様状の白
色樹脂、下面をガラスとした2層構造からなり、基板の
上面の一部分のみに形成された金属薄膜がAuからな
り、金属薄膜と露出した基板との上面にアクリル樹脂に
よる透明保護層有する時計用表示装置を得るための製造
方法を図12で説明する。
【0139】成形、または機械加工によってガラス板を
時計用表示板形状に成形し、ガラス基板21とした。更
に、ポリカーボネート樹脂を射出成形により時計用表示
板形状に成形し、ポリカーボネート樹脂基板25が上面
に、ガラス基板21が下面にくるようにエポキシ接着剤
26により張り合わせ、複合基板を作製した。
【0140】このとき、ポリカーボネート樹脂は、樹脂
中に酸化チタンからなる白色顔料を、ポリカーボネート
樹脂に対して0.05重量%混入してペレットを使用し
た。また、金型の内側の基板上面にあたる部分を砂地模
様に加工し、この金型を使用した射出成形により、上面
が砂地模様で時計用表示板形状をした白色樹脂を成形し
た。
【0141】複合基板の下面を鏡面状に研磨し、ガラス
材質とポリカーボネート樹脂材質との合計した厚さが4
00μmである複合基板を作製した。この複合基板の表
面に清浄化処理、具体的には脱脂剤と純水による清浄化
処理、または必要に応じてイオンボンバードによる清浄
化処理を行った。
【0142】次に、この複合基板を真空装置内にセット
し、3×10-5torrの圧力下で30分間加熱し、ス
パッタリングターゲットの構成物質をAuとし、真空装
置内が1.7×10-3torrになるまでアルゴンガス
を導入し、複合基板に−30Vの電位を印加した。複合
基板の上面にAuをスパッタリング法により厚さ200
Å前後まで成膜した。
【0143】真空装置内から複合基板を取り出し、金属
薄膜であるAuの上面の模様部分に相当する部分にフォ
トレジストによるマスキングを施した後、マスキングの
施されていない金属薄膜部分を3wt%シアン化ナトリ
ウム水素水溶液により溶解した。
【0144】更に、金属薄膜の上面のマスキングを有機
溶剤により溶解除去すると、複合基板の砂地模様の上面
に金属薄膜であるAuが模様状に形成されている状態に
なる。
【0145】つづいて、ポリカーボネイト樹脂と金属薄
膜との上面に透明アクリル樹脂34を塗布することによ
り表面保護層を形成し、時計用表示板を作製した。
【0146】この場合、表面保護層は、ウレタン樹脂、
アルキッド樹脂、エポキシ樹脂などの半透明樹脂をスク
リーン印刷もしくはパッド印刷するか、塗装することに
よりコーティングして形成しても良い。また、スプレー
などを用いて金属薄膜の表面に有色塗料を吹き付けるこ
とにより、グラデーション塗装を行うことも可能であ
る。また、ZrOなどの透光性金属酸化物をイオンプレ
ーティング法、スパッタリング法、真空蒸着法などによ
り形成しても良い。また、表面保護層は金属薄膜の上面
の全面に形成することも、部分的に形成することも可能
である。
【0147】なお、この表面保護層は金属薄膜の酸化な
どによる劣化を防止する効果も有る。さらに、必要に応
じてラッピング研磨、羽布研磨などして、この表面保護
層の表面を平滑にし、かつ光沢を付与することにより時
計用表示板5して外観品質をより向上することも可能で
ある。
【0148】通常、Auは、100Å〜300Åのよう
な膜厚の薄い膜では、Au特有のゴールド色調を呈せ
ず、赤味がかったゴールド色調となる。しかし、実施例
9に述べるように基板が白色色調を有するポリカーボネ
イト樹脂であり、この白色色調を有するポリカーボネイ
ト樹脂の上面にAuの金属薄膜を形成することにより、
膜厚の薄いAuの金属薄膜であってもAu特有のゴール
ド色調を呈する金属薄膜を有する基板を得ることができ
る。
【0149】出来上がった時計用表示板は白色の基板
と、基板の上面のゴールド色調の模様形状の金属薄膜と
のツートン仕様となっており、ソーラーセルの上面に配
置したところ、ソーラーセルの十字線は視認できず、ソ
ーラーセルの駆動には問題がなかった。
【0150】なお、上記実施例では複合基板の表面を砂
地模様に処理しているが、求められるデザインなどによ
って放射模様、天然貝模様、磨き鏡面、ホログラフなど
の凹凸模様を形成することを選択しても良い。
【0151】また、基板の材質としてガラスとポリカー
ボネイト樹脂とを張り合わせることで、ポリカーボネイ
トの弾性強度と加工性とを表面に使用し、ガラスの高い
透光性を付加している。また、基板の材質としてガラス
とポリカーボネイト樹脂との複合材を、金属薄膜の材質
としてAuを使用しているが、目的とする機能品質によ
って基板の材質に、ガラス、サファイアガラス、透光性
セラミックス、透明樹脂、または有色樹脂などの材質の
中の少なくとも2種類以上を複合して用いることも可能
である。また、下地層は基板の上面の全面に形成するこ
とも、部分的に形成することも可能である。また、下地
層の上面に形成された金属薄膜の材質に、Cu、Ti
N、Fe、Pd、Rhなどを用いても同様の効果が得ら
れることは言うまでもない。
【0152】なお、実施例9における時計用表示板のA
u薄膜が時計用表示板の表面の約半分を占めていたと
き、同様の規格で10枚作製し、出来上がった時計用表
示板の光透過率を測定したところ、実測値範囲35%か
ら41%、平均値38%であり、ソーラーセルを駆動さ
せるには十分であった。
【0153】(実施例10)基板が上面を鏡面状のサフ
ァイアガラス、下面を砂地模様のガラスとした2層構造
からなり、基板の上面に形成された金属薄膜が欠落した
部分を有するAlの下地層と、下地層の上面に形成され
たAuとからなり、基板の下面の金属薄膜が、基板の上
面の下地層が欠落した部分に相当する部分に形成された
Alからなる時計用表示装置を得るための製造方法を図
13で説明する。
【0154】サファイア棒を平板に切断し、研削によっ
て時計用表示板形状に成形し、サファイアガラス基板2
2とした。更に、成形、または機械加工によりガラス板
を成形し、成形したガラス基板21とした。成形したサ
ファイアガラス基板22が上面に、ガラス基板21が下
面にくるようにエポキシ接着剤26により張り合わせ、
ガラス材質である下面をブラスト処理による砂地模様状
にし、サファイアガラス材質とガラス材質との合計した
厚さが400μmである複合基板を作製した。この複合
基板の表面に清浄化処理、具体的には脱脂剤と純水によ
る清浄化処理をおこなった。
【0155】この複合基板の上面に模様形状のフォトレ
ジストによるマスキングを施し、更に、複合基板の下面
における、上面のマスキングが欠落に相当する部分にフ
ォトレジストによるマスキングを施した。この後、必要
に応じてイオンボンバードによる清浄化処理を行った。
【0156】次に、この複合基板を真空装置内にセット
し、3×10-5torrの圧力下で10分間加熱し、複
合基板の上面と下面との両面にAlを真空蒸着法により
厚さ200Å前後まで成膜し、続いてこの複合基板の上
面のAl薄膜の上面に、Auを真空蒸着法により厚さ2
00Å前後まで成膜した。
【0157】真空装置内から複合基板を取り出し、マス
キングを有機溶剤により溶解除去することで、複合基板
の上面にAu薄膜が模様状に形成され、複合基板の下面
には、上面の模様の欠落に相当する部分に、砂地模様状
のAl薄膜がされている状態の時計用表示板を作製し
た。
【0158】通常、Auは、100Å〜300Åのよう
な膜厚の薄い膜では、Au特有のゴールド色調を呈せ
ず、赤味がかったゴールド色調となる。しかし、実施例
10に述べるようにAu金属薄膜の下面に、下地層とし
て白色色調を有するAlの金属薄膜を形成し、このAu
薄膜の下面にAlの金属薄膜を形成することにより、膜
厚の薄いAuの金属薄膜であってもAu特有のゴールド
色調を呈する金属薄膜を有する基板を得ることができ
る。
【0159】出来上がった時計用表示板はゴールド色調
を有する模様形状と、模様形状の欠落した部分に白色色
調の砂地模様状部分とを有したツートン仕様となってお
り、ソーラーセルの上面に配置したところ、ソーラーセ
ルの十字線は視認できず、ソーラーセルの駆動には問題
がなかった。また、下面の金属薄膜は複合基板の透明部
分を挟んで三次元的に深みの有る表現となっており、特
有の高級感にあふれていた。
【0160】なお、上記実施例ではガラス材質の下面に
ブラスト処理にて砂地模様状に処理しているが、求めら
れるデザインなどによって放射模様、天然貝模様、磨き
鏡面、ホログラフなどの凹凸模様を形成することを選択
しても良い。
【0161】また、基板の材質としてサファイアガラス
とガラスとを張り合わせることで、サファイアガラスの
高い光沢性と強度を表面に使用し、ガラスの加工性の良
さを付加している。また、基板の材質としてサファイア
ガラスとガラスとの複合材を、金属薄膜の材質としてA
uとAlとを使用しているが、目的とする機能品質によ
って基板の材質に、ガラス、サファイアガラス、透光性
セラミックス、透明樹脂、または有色樹脂などの材質の
中の少なくとも2種類以上を複合して用いることも可能
である。また、下地層は基板の上面の全面に形成するこ
とも、部分的に形成することも可能である。また、基板
に形成された金属薄膜の材質に、Ag、Cr、Co、C
u、TiN、Fe、Pd、Rhなどを用いても同様の効
果が得られることは言うまでもない。
【0162】なお、実施例10における時計用表示板を
同様の規格で10枚作製し、出来上がった時計用表示板
の光透過率を測定したところ、実測値範囲10%から1
7%、平均値14%であり、ソーラーセルを駆動させる
には十分であった。
【0163】(実施例11)基板が上面を砂地模様状の
ガラスとし、下面を鏡面の樹脂とした2層構造からな
り、基板の上面に形成された金属薄膜がゴールド色調を
有するAuと、黒色調を有するTiCNとのツートン薄
膜からなる時計用表示装置を得るための製造方法を図1
4で説明する。
【0164】成形、または機械加工によってガラス板を
時計用表示板形状に成形し、ガラス基板21とした。更
に、ポリカーボネート樹脂を射出成形により時計用表示
板形状に成形し、ポリカーボネート樹脂基板24とし
た。ガラス基板21が上面に、ポリカーボネート樹脂基
板24が下面にくるようにエポキシ接着剤26により張
り合わせ、基板の上面をブラスト処理によって砂地模様
にし、ガラス材質とポリカーボネート樹脂材質との合計
した厚さが400μmである複合基板を作製した。この
複合基板の表面に清浄化処理、具体的には脱脂剤と純水
による清浄化処理を行い、または必要に応じてイオンボ
ンバードによる清浄化処理を行った。
【0165】次に、この複合基板を真空装置内にセット
し、3×10-5torrの圧力下で、10分間加熱し、
複合基板の上面にAuを真空蒸着法により厚さ400Å
前後まで成膜した。
【0166】真空装置内から複合基板を取り出し、複合
基板の上面に模様形状のフォトレジストによるマスキン
グを施した後、マスキングの施されていない金属薄膜部
分を3wt%シアン化ナトリウム水素水溶液により溶解
する。この複合基板の表面に清浄化処理、具体的には脱
脂剤と純水による清浄化処理を行い、または必要に応じ
てイオンボンバードによる清浄化処理を行った。
【0167】さらに、この複合基板を真空装置内にセッ
トし、3×10-5torrの圧力下で10分間加熱し
た。蒸発源の構成物質をTiとし、真空装置内が1.0
×10 -2torrになるまで窒素ガスとエチレンガスを
1:1の割合で導入し、ガラス基板に−100Vの電位
を印加した。電子銃によりTiを融解させ、ガラス基板
21の上面にTiCNをイオンプレーティング法により
厚さ300Å前後まで成膜した。
【0168】真空装置内から複合基板を取り出し、マス
キングを有機溶剤により溶解除去することで、複合基板
の上面にゴールド色調のAu薄膜28が模様状に形成さ
れ、上面のAuの薄膜以外の部分に黒色調のTiCN薄
膜30の形成された状態の時計用表示板を作製した。
【0169】出来上がった時計用表示板は上面がゴール
ド色調を有する模様形状と、模様形状以外の黒色調を有
する部分をとのツートン仕様となっており、ソーラーセ
ルの上面に配置したところ、ソーラーセルの十字線は視
認できず、ソーラーセルの駆動には問題がなかった。
【0170】なお、上記実施例ではガラス材質の上面に
ブラスト処理にて砂地模様状に処理しているが、求めら
れるデザインなどによって放射模様、天然貝模様、磨き
鏡面、ホログラフなどの凹凸模様を形成することを選択
しても良い。
【0171】また、基板の材質としてガラスとポリカー
ボネイト樹脂とを張り合わせることで、シアン化合物に
対する耐薬品性と、ガラスの高い透明性を表面に使用
し、ポリカーボネイト樹脂の弾性強度を付加している。
また、基板の材質としてガラスとポリカーボネイト樹脂
との複合材を、金属薄膜の材質としてAuとTiCNと
を使用しているが、目的とする機能品質によって基板の
材質に、ガラス、サファイアガラス、透光性セラミック
ス、透明樹脂、または有色樹脂などの材質の中の少なく
とも2種類以上を複合して用いることも可能である。ま
た、基板に形成された金属薄膜の材質に、Ag、Cr、
Co、Cu、TiN、Fe、Pd、Rh、Ptなどを用
いても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0172】なお、実施例11における時計用表示板の
Au薄膜が時計用表示板の表面の約半分を占めていたと
き、同様の規格で10枚作製し、出来上がった時計用表
示板の光透過率を測定したところ、実測値範囲11%か
ら17%、平均値14%であり、ソーラーセルを駆動さ
せるには十分であった。
【0173】(実施例12)基板が上面をエンボス加工
による時字などの表面突設部を有する樹脂とし,下面を
鏡面状のサファイアガラスとする2層構造からなり、基
板の上面に形成された金属薄膜が、突設部上のゴールド
色調を有するAuと、突設部以外の部分の黒色調を有す
るTiCNとであるツートン薄膜からなる時計用表示装
置を得るための製造方法を図15で説明する。
【0174】サファイア棒を平板に切断し、研削によっ
て時計用表示板形状に成形し、ポリカーボネート樹脂を
射出成形により時計用表示板形状に成形し、更に、この
ポリカーボネート樹脂からなる成形品に、上面に時字形
状の突設部ができるようにエンボス加工処理を行い、ポ
リカーボネート樹脂基板24とした。ポリカーボネート
樹脂基板24の上面に、サファイアガラス基板22が下
面にくるようにエポキシ接着剤26により張り合わせ、
基板の上面をブラスト処理によって砂地模様にし、ポリ
カーボネート樹脂材質とサファイアガラス材質との合計
した厚さが400μmである複合基板を作製した。この
複合基板の表面に清浄化処理、具体的には脱脂剤と純水
による清浄化処理を行い、または必要に応じてイオンボ
ンバードによる清浄化処理を行った。
【0175】次に、この複合基板を真空装置内にセット
し、3×10-5torrの圧力下で10分間加熱した。
蒸発源の構成物質をTiとし、真空装置内が1.0×1
-2torrになるまで窒素ガスとエチレンガスを1:
1の割合で導入し、ガラス基板に−100Vの電位を印
加した。電子銃によりTiを融解させ、ガラス基板の上
面に黒色調であるTiCNをイオンプレーティング法に
より厚さ300Å前後まで成膜した。
【0176】真空装置内から複合基板を取り出し、エン
ボス加工による時字形状の突設部27にプロメシウムか
らなる夜光塗料32を塗布しすることで、複合基板の上
面に突設し夜光塗料32の塗布された時字と、上面の時
字以外の部分に黒色調のTiCN薄膜30の形成された
状態の時計用表示板を作製した。
【0177】出来上がった時計用表示板は上面が夜光塗
料32を有する時字形状と、時字形状以外の黒色調を有
する部分をとのツートン仕様となっており、ソーラーセ
ルの上面に配置したところ、光を透過しない夜光塗膜3
2の部分は、他の黒色調を有する部分と比較し十分小さ
いため、ソーラーセルの十字線は視認できず、ソーラー
セルの駆動には問題がなかった。
【0178】なお、上記実施例ではポリカーボネイト樹
脂材質の上面を平坦面に処理しているが、求められるデ
ザインなどによって放射模様、天然貝模様、磨き鏡面、
ホログラフなどの凹凸模様を形成することを選択しても
良い。
【0179】また、基板の材質としてポリカーボネイト
樹脂とサファイアガラスとを張り合わせることで、ポリ
カーボネイト樹脂のエンボス加工性とサファイアガラス
の高い透明性と強度を付加している。また、基板の材質
としてポリカーボネイト樹脂とサファイアガラスとの複
合材を、金属薄膜の材質としてTiCNとを使用してい
るが、目的とする機能品質によって基板の材質に、ガラ
ス、サファイアガラス、透光性セラミックス、透明樹
脂、または有色樹脂などの材質の中の少なくとも2種類
以上を複合して用いることも可能である。また、基板に
形成された金属薄膜の材質に、Ag、Cr、CoN、C
u、TiO、Fe、Pd、Rh、Ptなどを用いても同
様の効果が得られることは言うまでもない。
【0180】なお、実施例12における時計用表示板を
同様の規格で10枚作製し、出来上がった時計用表示板
の光透過率を測定したところ、実測値範囲11%から1
7%、平均値13%であり、ソーラーセルを駆動させる
には十分であった。
【0181】また、表面保護層として、アクリル樹脂、
ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂などの半
透明樹脂をスクリーン印刷もしくはパッド印刷するか、
塗装することによりコーティングして形成しても良い。
また、スプレーなどを用いて金属薄膜の表面に有色塗料
を吹き付けることにより、グラデーション塗装を行うこ
とも可能である。また、ZrOなどの透光性金属酸化物
をイオンプレーティング法、スパッタリング法、真空蒸
着法などにより形成しても良い。また、表面保護層は金
属薄膜の上面の全面に形成することも、部分的に形成す
ることも可能である。
【0182】なお、この表面保護層は金属薄膜と夜光塗
料32の酸化などによる劣化を防止する効果も有る。さ
らに、必要に応じてラッピング研磨、羽布研磨などし
て、この表面保護層の表面を平滑にし、かつ光沢を付与
することにより時計用表示板として外観品質をより向上
することも可能である。
【0183】以上に説明した、実施例1から実施例12
はあくまでも実施例であり、本発明は何らこれに限定さ
れるものではなく、例えば、基板の表側の模様の代わり
に、基板の裏側に模様を施すなど種々の変更が可能なの
は勿論である。また、本発明の時計用表示板はEL素
子、またはソーラーセルの駆動による時計用として説明
したが、一般の時計に用いることも勿論可能である。
【0184】
【発明の効果】本発明の時計用表示装置は、ガラス、サ
ファイアガラス、透光性セラミックス、透明樹脂、また
は有色樹脂の内、少なくとも1種類以上の材質からなる
光が透過可能な基板と、該基板の少なくとも片面にドラ
イメッキ処理にて形成された金属薄膜とからなる表示板
と、ソーラーセル、またはEL素子とで構成されてい
る。前記時計用表示板は、該時計用表示板を介しての、
EL素子、またはソーラーセルの時計外部からの視認を
妨げると共に、表示板下方に内蔵された、EL素子の発
光を確認せしめ、またはソーラーセルの発電を少なくと
も生じせしめる光透過率を有するようにした。
【0185】したがって金属薄膜によって、表示板の下
方に存在するEL素子、ソーラーセル、十字線などが透
けて見える事がない。また、金属薄膜を介して光が有る
程度透過するので、その光透過率がEL素子の発光を確
認せしめる大きさであり、ソーラーセルの発電に寄与す
る大きさであり、太陽電池時計自体の機能を阻害するこ
ともない。しかも、金属薄膜の有する金属特有の金属色
によってカラー化することで、デザインの大幅な多様化
が可能となる。
【0186】また、金属薄膜の膜厚を変化させることに
よって、同一金属薄膜であっても種々の金属色を得るこ
とが可能で、光透過率を変化させることができる。さら
に、基板の少なくとも片面には、放射模様、砂地模様、
磨き鏡面のような凹凸による模様が少なくとも部分的に
形成されているので、通常の時計用表示板のデザインと
同様のデザイン表現が可能になって、高級感のある模
様、質感と色調を含めたデザインの大幅な多様化が可能
となり、微妙な色合いを出すことができる。
【0187】したがって、本発明の時計用表示装置によ
れば、表示板を介して、表示板の下方に存在するEL素
子、ソーラーセル、十字線などが透けて見える事がな
い。しかも、表示板を金属に特有な金属色によってカラ
ー化でき、通常の金属製表示板と同様のデザイン表現が
可能で、高級感の有る模様、質感と色調を含めたデザイ
ンの大幅な多様化が可能となり、外観品質が良く商品性
に優れた時計用表示装置を提供できる。
【0188】また、本発明の時計用表示装置の製造方法
によれば、物理的方法である、真空蒸着法、イオンプレ
ーティング法、スパッタリング法、またはプラズマCV
D法によるドライメッキ処理を用いる事により、湿式メ
ッキ等に比較して、非導電体である基板に対しての金属
被膜形成、特に片面のみへの形成が容易に可能であり、
膜厚をモニターしながらの被膜形成によって、膜厚の精
密な制御と良好な再現性の有る量産とが可能となる。
【0189】さらに、本発明の時計用表示装置の製造方
法によれば、射出成形金型、ブラスト処理、ブラシ処
理、鏡面研磨などの方法により、基板の上面、または下
面の少なくとも片面に、凹凸による模様を少なくとも部
分的に形成する。しかし、このような方法は従来より知
られている一般的な方法であり、例えば、放射模様、砂
地模様、磨き鏡面などの通常の表示板のデザイン表現が
可能であり、高級感の有る模様、質感と色調を含めたデ
ザインの大幅な多様化が可能となり、しかも大量に生産
することが可能で、コストの低減化が図れる。
【0190】また、本発明の時計用表示板は、いずれの
場合であっても、光をある程度透過するため、EL素子
の発光を視認することができ、ソーラーセルの駆動に寄
与する光透過率10%〜50%を有し、太陽電池時計自
体の機能を阻害することがなく、常時時計が作動して停
止することが無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる実施例のソーラーセルを内蔵
し、該ソーラーセルの表面側に時計用表示板を備えた腕
時計の概略断面図である。
【図2】本発明に係わる実施例の時計用表示装置の基本
的構造の概略断面図である。
【図3】本発明に係わる実施例の時計用表示板を備え
た、透光性ソーラーセル、または透光性EL素子の基本
的構造の概略断面図である。
【図4】本発明に係わる実施例1に示される時計用表示
板構造の概略断面図である。
【図5】本発明に係わる実施例2に示される時計用表示
板構造の概略断面図である。
【図6】本発明に係わる実施例3に示される時計用表示
板構造の概略断面図である。
【図7】本発明に係わる実施例4に示される時計用表示
板構造の概略断面図である。
【図8】本発明に係わる実施例5に示される時計用表示
板構造の概略断面図である。
【図9】本発明に係わる実施例6に示される時計用表示
板構造の概略断面図である。
【図10】本発明に係わる実施例7に示される時計用表
示板構造の概略断面図である。
【図11】本発明に係わる実施例8に示される時計用表
示板構造の概略断面図である。
【図12】本発明に係わる実施例9に示される時計用表
示板構造の概略断面図である。
【図13】本発明に係わる実施例10に示される時計用
表示板構造の概略断面図である。
【図14】本発明に係わる実施例11に示される時計用
表示板構造の概略断面図である。
【図15】本発明に係わる実施例12に示される時計用
表示板構造の概略断面図である。
【図16】本発明に係わる実施例に示される時計用表示
板の平面図である。
【図17】本発明に係わる実施例に示される時計用表示
板の固定状態を示す概略図である。
【図18】本発明に係わる実施例に示される時計用表示
板の別の実施例を示す平面図である。
【図19】本発明に係わる実施例に示される時計用表示
板の別の実施例を示す平面図である。
【図20】本発明に使用されているソーラーセルの従来
例を示す平面図である。
【図21】本発明に係わる時計用表示装置の従来例を示
す概略断面図である。
【図22】本発明に係わる透光性ソーラーセル、または
透光性EL素子を備えた時計用表示装置の従来例を示す
概略断面図である。
【符号の説明】
1 外胴 2 支持枠 3 モジュール 4 ソーラーセル 5 時計用表示板 6 中央孔部 7 外軸 8 内軸 9 時針 10 分針 11 防水パッキン 12 裏蓋 13 防水リング 14 風防ガラス 15 マーキング 16 基板 17 金属薄膜 18 透光性ソーラーセル 19 EL素子 20 透光性EL素子 21 ガラス基板 22 サファイアガラス基板 23 透光性セラミックス基板 24 透明ポリカーボネイト樹脂 25 白色半透明ポリカーボネイト樹脂 26 接着剤 27 突設部 28 Au薄膜 29 金色TiN薄膜 30 黒色TiCN薄膜 31 HfN薄膜 32 夜光塗料 33 Ag薄膜 34 透明アクリル樹脂 35 白色半透明アクリル樹脂 36 Al薄膜 37 突出部 38 凹部 39 切り欠き部 40 孔 41 絶縁帯 42 透明樹脂板 43 半透明樹脂薄膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関森 英男 東京都板橋区清水町4番4号 株式会社山 本製作所内

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 時計に内蔵されたソーラーセル、または
    EL素子の表面側に配設される時計用表示板が、ガラ
    ス、サファイアガラス、透光性セラミックス、透明樹
    脂、または有色樹脂の内、少なくとも1種類以上の材質
    からなる光が透過可能な基板と、該基板の上面、または
    下面の少なくとも片面側にドライメッキ処理にて形成さ
    れた金属薄膜とを有し、前記時計用表示板が、該時計用
    表示板を介してのソーラーセルの外部からの視認を妨げ
    るとともに、表示板下方に内蔵されたソーラーセルの発
    電を少なくとも生じせしめる光透過率を有することを特
    徴とする時計用表示装置。
  2. 【請求項2】 前記基板の上面、または下面の少なくと
    も片面には、凹凸による模様が少なくとも部分的に形成
    されていることを特徴とする請求項1記載の時計用表示
    装置。
  3. 【請求項3】 前記基板の上面、または下面の少なくと
    も片面には、エンボス加工によって突設部が設けられて
    いることを特徴とする請求項1または請求項2記載の時
    計用表示装置。
  4. 【請求項4】 前記金属薄膜の膜厚が100Å〜500
    Åであることを特徴とする請求項1から請求項3のいず
    れかに記載の時計用表示装置。
  5. 【請求項5】 前記金属薄膜が、少なくとも1層以上の
    金属薄膜からなることを特徴とする請求項1から請求項
    4のいずれかに記載の時計用表示装置。
  6. 【請求項6】 前記金属薄膜が、Au、Ag、Al、C
    u、Co、Cr、Fe、In、Ni、Pd、Pt、R
    h、Sn、Ti、Hf、Zr、V、Taからなるグルー
    プから選択した少なくとも1種類以上の金属、または合
    金金属からなることを特徴とする請求項4または請求項
    5のいずれかに記載の時計用表示装置。
  7. 【請求項7】 前記金属薄膜が、前記金属もしくは合金
    金属の窒化膜、酸化膜、炭化膜またはこれらの混合膜か
    らなることを特徴とする請求項6記載の時計用表示装
    置。
  8. 【請求項8】 前記基板の上面側に形成された前記金属
    薄膜が、前記基板の上面に形成された下地層の上面に形
    成されていることを特徴とする請求項1から請求項7の
    いずれかに記載の時計用表示装置。
  9. 【請求項9】 前記基板の下面側に形成された前記金属
    薄膜が、該金属薄膜の下面に下地層を有することを特徴
    とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の時計用
    表示装置。
  10. 【請求項10】 前記下地層が白色系色調を有すること
    を特徴とする請求項8または請求項9記載の時計用表示
    装置。
  11. 【請求項11】 前記下地層が金属薄膜、有機塗装膜、
    合成樹脂フィルムの内、少なくとも1種類以上の材質か
    らなることを特徴とする請求項8または請求項9記載の
    時計用表示装置。
  12. 【請求項12】 前記基板の上面側に形成された前記金
    属薄膜の上面に、表面保護層が形成されていることを特
    徴とする請求項1から請求項8または請求項10または
    請求項11のいずれかに記載の時計用表示装置。
  13. 【請求項13】 前記基板の下面に形成された前記金属
    薄膜、または下地層の下面に、表面保護層が形成されて
    いることを特徴とする請求項1から請求項7、または請
    求項9から請求項11のいずれかに記載の時計用表示装
    置。
  14. 【請求項14】 前記表面保護層が、有機塗装膜、合成
    樹脂フィルム、合成樹脂、金属酸化物の内、少なくとも
    1種類以上の材質からなることを特徴とする請求項12
    または請求項13記載の時計用表示装置。
  15. 【請求項15】 前記表面保護層が、クロメート処理被
    膜を含むことを特徴とする請求項12から請求項14記
    載の時計用表示装置。
  16. 【請求項16】 前記時計用表示板の光透過率が、10
    %〜50%であることを特徴とする請求項1から請求項
    15のいずれかに記載の時計用表示装置。
  17. 【請求項17】 前記時計用表示板の上面、または下面
    の少なくとも片面側に、印刷によるマーキングが施され
    ていることを特徴とする請求項1から請求項16のいず
    れかに記載の時計用表示装置。
  18. 【請求項18】 前記時計用表示板の上面、または下面
    の少なくとも片面側に、時字などのマーキング部材が付
    着されていることを特徴とする請求項1から請求項17
    のいずれかに記載の時計用表示装置。
  19. 【請求項19】 前記時計用表示板に、該時計用表示板
    を時計本体に取り付けるための取り付け手段が設けられ
    ていることを特徴とする請求項1から請求項18のいず
    れかに記載の時計用表示装置。
  20. 【請求項20】 時計に内蔵されたソーラーセル、およ
    びEL素子の表面側に配設された時計用表示板が、ガラ
    ス、サファイアガラス、透光性セラミックス、透明樹
    脂、または有色樹脂の内、少なくとも1種類以上の材質
    からなる光が透過可能な基板と、該基板の上面、または
    下面の少なくとも片面側にドライメッキ処理にて形成さ
    れた金属薄膜とを有する時計用表示装置の製造方法であ
    り、前記基板を成形し光透過性基板を作製する工程と、
    前記基板の上面、または下面の少なくとも片面側にドラ
    イメッキ処理にて金属薄膜を形成する金属薄膜形成工程
    とを含むことを特徴とする時計用表示装置の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記基板の成形が、前記基板の少なく
    とも片面に、凹凸による模様を少なくとも部分的に形成
    することを特徴とする請求項20記載の時計用表示装置
    の製造方法。
  22. 【請求項22】 前記金属薄膜形成工程の前に、前記基
    板にエンボス加工によって突設部を設けるエンボス処理
    工程を含むことを特徴とする請求項20または請求項2
    1記載の時計用表示装置。
  23. 【請求項23】 前記金属薄膜形成工程の前に、前記基
    板の表面を清浄化する清浄化処理工程を含むことを特徴
    とする請求項20から請求項22記載のいずれかに記載
    の時計用表示装置の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記清浄化処理工程がイオンボンバー
    ドによる清浄化処理であることを特徴とする請求項23
    記載の時計用表示装置の製造方法。
  25. 【請求項25】 前記清浄化処理工程が加熱処理である
    ことを特徴とする請求項23記載の時計用表示装置の製
    造方法。
  26. 【請求項26】 前記ドライメッキ処理が、真空蒸着
    法、イオンプレーティング法、またはスパッタリング法
    であることを特徴とする請求項20から請求項25記載
    のいずれかに記載の時計用表示装置の製造方法。
  27. 【請求項27】 前記ドライメッキ処理によって前記金
    属薄膜の膜厚を100Å〜500Åの範囲で形成するこ
    とを特徴とする請求項20から請求項26のいずれかに
    記載の時計用表示装置の製造方法。
  28. 【請求項28】 前記金属薄膜形成工程が、マスキング
    処理及びエッチング処理によって、部分的に欠落した部
    分を有する金属薄膜を形成する工程を含むことを特徴と
    する請求項20から請求項27のいずれかに記載の時計
    用表示装置の製造方法。
  29. 【請求項29】 前記基板の上面側に金属薄膜を形成す
    る前記金属薄膜形成工程の前に、前記基板の上面に下地
    層を形成する下地層形成処理工程を含むことを特徴とす
    る請求項20から請求項28のいずれかに記載の時計用
    表示装置の製造方法。
  30. 【請求項30】 前記基板の下面側に金属薄膜を形成す
    る前記金属薄膜形成工程の後に、前記金属薄膜の下面に
    下地層を形成する下地層形成処理工程を含むことを特徴
    とする請求項20から請求項28のいずれかに記載の時
    計用表示装置の製造方法。
  31. 【請求項31】 前記基板の上面側に形成された前記金
    属薄膜の上面に表面保護層を形成する表面保護層形成処
    理工程を含むことを特徴とする請求項20から請求項2
    9のいずれかに記載の時計用表示装置の製造方法。
  32. 【請求項32】 前記基板の下面側に形成された前記金
    属薄膜、または下地層の下面に表面保護層を形成する表
    面保護層形成処理工程を含むことを特徴とする請求項2
    0から請求項28または請求項30のいずれかに記載の
    時計用表示装置の製造方法
  33. 【請求項33】 前記時計用表示板の少なくとも片面側
    に、印刷によるマーキングを施すマーキング処理工程を
    含むことを特徴とする請求項20から請求項32のいず
    れかに記載の時計用表示装置の製造方法。
  34. 【請求項34】 前記時計用表示板の少なくとも片面側
    に、時字などのマーキングを付着させるマーキング処理
    工程を含むことを特徴とする請求項20から請求項33
    のいずれかに記載の時計用表示装置の製造方法。
  35. 【請求項35】 前記基板を成形することによって、時
    計用表示板を時計本体に取り付けるための取り付け手段
    を設けることを特徴とする請求項20から請求項34の
    いずれかに記載の時計用表示装置の製造方法。
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