JP2002146194A - ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents
ポリカーボネート樹脂組成物Info
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Abstract
リカーボネート樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 下記式(1) 【化1】 (式中、R1 は炭素数1〜9のアルキル基、炭素数6〜
20のアリ−ル基又はハロゲン原子を示し、aは0〜5
の整数を示す。)で表される末端基を有する芳香族ポリ
カーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体(A)
及び下記式(2) 【化2】 (式中、R2 は炭素数21〜35のアルキル基を示
す。)で表される末端基を有する芳香族ポリカーボネー
ト(B)を含む芳香族ポリカーボネート樹脂100質量
部に対して、フィブリル形成能を有する平均分子量50
0,000以上のポリテトラフルオロエチレン(C)
0.05〜1質量部を配合してなるポリカーボネート樹
脂組成物である。
Description
樹脂組成物に関し、さらに詳しくは流動性、耐衝撃性及
び難燃性に優れたポリカーボネート樹脂組成物に関す
る。
に、耐衝撃性)、電気的特性、透明性などに優れ、エン
ジニアリングプラスチックとして、OA機器、電気・電
子機器分野、自動車分野等様々な分野において幅広く利
用されている。そして、これらの利用分野の中には、O
A機器、電気・電子機器分野を中心として、難燃性を要
求される分野がある。
脂の中では酸素指数が高く、自己消火性を有するが、O
A機器,電気・電子機器分野で要求される難燃性のレベ
ルは、一般的にUL94規格で、V−0レベルと高く、
難燃性を付与するには、通常難燃剤、難燃助剤を添加す
ることによって行われている。しかし、このような添加
剤を用いることにより、耐衝撃性や耐熱性が低下する。
その問題点を解決する方法として、ポリカーボネート樹
脂、ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合
体及びポリテトラフルオロエチレンの組成物が開示され
ている(特開平8−81620号公報)。ところで、最
近、コピー機やプリンターのハウジングのように、大型
薄肉成形が可能な流動性に優れた難燃材料が求められて
いる。しかし、上記技術ではポリカーボネート−ポリオ
ルガノシロキサン共重合体の分子量を低下させることに
より流動性は向上できるが、耐衝撃性が低下するという
問題がある。また、ポリカーボネート樹脂の分子量を低
下させることにより流動性は向上できるが、難燃性及び
耐衝撃性が悪化するという問題がある。
鑑みなされたもので、流動性、耐衝撃性及び難燃性に優
れたポリカーボネート樹脂組成物を提供することを目的
とするものである。
を重ねた結果、一般の末端基を有する芳香族ポリカー
ボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体、及び特定
の末端基を有する芳香族ポリカーボネートを含む芳香族
ポリカーボネート樹脂又は特定の末端基を有する芳香
族ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体
を含む芳香族ポリカーボネート樹脂に、特定のポリテト
ラフルオロエチレンを配合したポリカーボネート樹脂組
成物が上記本発明の目的に適合しうることを見い出し本
発明を完成するに到った。
る。 〔第一発明〕 1.下記式(1)
基、炭素数6〜20のアリ−ル基又はハロゲン原子を示
し、aは0〜5の整数を示す。) で表される末端基を有する芳香族ポリカーボネート−ポ
リオルガノシロキサン共重合体(A)及び下記式(2)
ル基を示す。) で表される末端基を有する芳香族ポリカーボネート
(B)を含む芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部
に対して、フィブリル形成能を有する平均分子量50
0,000以上のポリテトラフルオロエチレン(C)
0.05〜1質量部を配合してなるポリカーボネート樹
脂組成物。 2.(A)及び(B)成分を含む芳香族ポリカーボネー
ト樹脂全体の粘度平均分子量が10,000〜40,0
00である前記1記載のポリカーボネート樹脂組成物。 3.(A)成分中のポリオルガノシロキサンの割合が、
(A)及び(B)成分を含む芳香族ポリカーボネート樹
脂の0.1〜2質量%である前記1又は2に記載のポリ
カーボネート樹脂組成物。 4.(B)成分の割合が、(A)及び(B)成分を含む
芳香族ポリカーボネート樹脂全体の少なくとも10質量
%である前記項1〜3のいずれかに記載のポリカーボネ
ート樹脂組成物。 〔第二発明〕 5.下記式(2’)
ル基を示す。)で表される末端基を有する芳香族ポリカ
ーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体(D)を
含む芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に対し
て、フィブリル形成能を有する平均分子量500,00
0以上のポリテトラフルオロエチレン(C)0.05〜
1質量部を配合してなるポリカーボネート樹脂組成物。 6.(D)成分を含む芳香族ポリカーボネート樹脂全体
の粘度平均分子量が10,000〜40,000である
前記5記載のポリカーボネート樹脂組成物。 7.(D)成分中のポリオルガノシロキサンの割合が、
(D)成分を含む芳香族ポリカーボネート樹脂全体の
0.1〜2質量%である前記5又は6に記載のポリカー
ボネート樹脂組成物。 〔第三発明〕 8.前記1〜7のいずれかに記載のポリカーボネート樹
脂組成物を使用してなる電気・電子機器ハウジング又は
部品。
明する。先ず、本願の第一発明の樹脂組成物を構成する
(A)成分は、前記式(1)で表される末端基を有する
芳香族ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重
合体(以下、PC−PDMS共重合体と略記する。)で
あり、例えば、特開昭50−29695号公報、特開平
3−292359号公報、特開平4−202465号公
報、特開平8−81620号公報、特開平8−3021
78号公報、特開平10−7897号公報に開示されて
いる共重合体を挙げることができ、好ましくは、下記構
造式(3)で表される構造単位からなる芳香族ポリカー
ボネート部と下記構造式(4)で表される構造単位から
なるポリオルガノシロキサン部を分子内に有する共重合
体を挙げることができる。
ルキル基又はフェニル基を示し、同一でも異なっていて
もよい。R5 〜R8 は炭素数1〜6のアルキル基又はフ
ェニル基を示し、好ましくはメチル基である。R5 〜R
8 はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R9 は脂肪
族もしくは芳香族を含む有機残基を示し、好ましくは、
o−アリルフェノール残基、p−ヒドロキシスチレン残
基又はオイゲノール残基である。
基又は炭素数1〜20のアルキリデン基、炭素数5〜2
0のシクロアルキレン基又は炭素数5〜20のシクロア
ルキリデン基、あるいは−SO2 −、−SO−、−S
−、−O−、−CO−結合を示す。好ましくは、イソプ
ロピリデン基である。b及びcは0〜4の整数で好まし
くは0である。nは1〜500の整数で、好ましくは5
〜100である。
予め製造された芳香族ポリカーボネート部を構成する芳
香族ポリカーボネートオリゴマー(以下、PCオリゴマ
ーと略称する。)と、ポリオルガノシロキサン部を構成
する末端にo−アリルフェノール基、p−ヒドロキシス
チレン基、オイゲノール残等の反応性基を有するポリオ
ルガノシロキサン(反応性PDMS)とを、塩化メチレ
ン、クロロベンゼン、クロロホルム等の溶媒に溶解さ
せ、二価フェノールの苛性アルカリ水溶液を加え、触媒
として、第三級アミン(トリエチルアミン等)や第四級
アンモニウム塩(トリメチルベンジルアンモニウムクロ
ライド等)を用い、下記一般式(5)
の存在下界面重縮合反応することにより製造することが
できる。上記の末端停止剤としては、具体的には、例え
ば、フェノール、p−クレゾール、p−tert−ブチ
ルフェノール、p−tert−オクチルフェノール、p
−クミルフェノール、p−ノニルフェノール、p−te
rt−アミルフェノール、ブロモフェノール、トリブロ
モフェノール、ペンタブロモフェノールなどをが挙げる
ことができる。なかでも、環境問題からハロゲンを含ま
ない化合物が好ましい。PC−PDMS共重合体の製造
に使用されるPCオリゴマーは、例えば塩化メチレンな
どの溶媒中で、下記一般式(6)
記と同じである。) で表される二価フェノールとホスゲンまたは炭酸エステ
ル化合物などのカーボネート前駆体とを反応させること
によって容易に製造することができる。すなわち、例え
ば、塩化メチレンなどの溶媒中において、二価フェノー
ルとホスゲンのようなカーボネート前駆体との反応によ
り、あるいは二価フェノールとジフェニルカーボネート
のようなカーボネート前駆体とのエステル交換反応など
によって製造される。
ルとしては、4,4’−ジヒドロキシジフェニル;1,
1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)アルカン;ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)シクロアルカン;ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)オキシド;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフ
ィド;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン;ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド;ビス(4−
ヒドロキシフェニル)エーテル;ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)ケトンなどを挙げることができる。なかで
も、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
(ビスフェノールA)が好ましい。これらの二価フェノ
ールはそれぞれ単独で用いてもよいし、二種以上を組み
合わせて用いてもよい。
ェニルカーボネート等のジアリールカーボネートやジメ
チルカーボネート、ジエチルカーボネート等のジアルキ
ルカーボネートを挙げることができる。本発明におい
て、PC−PDMS共重合体の製造に供されるPCオリ
ゴマーは、前記の二価フェノール一種を用いたホモポリ
マーであってもよく、また二種以上を用いたコポリマー
であってもよい。さらに、多官能性芳香族化合物を上記
二価フェノールと併用して得られる熱可塑性ランダム分
岐ポリカーボネートであってもよい。その場合、分岐剤
(多官能性芳香族化合物)として、1,1,1−トリス
(4−ヒドロキシフェニル)エタン、α,α’,α”−
トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリ
イソプロピルベンゼン、1−[α−メチル−α−(4’
−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−[α’,α’−
ビス(4”−ヒドロキシルフェニル)エチル]ベンゼ
ン、フロログルシン、トリメリット酸、イサチンビス
(o−クレゾール)などを使用することができる。
できるが、一般に芳香族ポリカーボネートが副生し、P
C−PDMS共重合体を含む芳香族ポリカーボネート樹
脂として製造され、全体の粘度平均分子量は10,00
0〜40,000が好ましく、さらに好ましくは12,
000〜30,000である。また、ポリオルガノシロ
キサンの割合は(A)成分を含むポリカーボネート樹脂
全体の0.5〜10質量%であることが好ましい。な
お、上記の方法によって製造される重合体は、実質的に
分子の片方又は両方に前記式(1)で表される末端基を
有するものである。
(B)成分は、前記式(2)で表される末端基を有する
芳香族ポリカーボネート(以下、末端変性ポリカーボネ
ートと略記する。)であり、その粘度平均分子量は1
0,000〜40,000が好ましく、さらに好ましく
は12,000〜30,000である。前記式(2)に
おいて、R2 は炭素数21〜35のアルキル基であり、
直鎖状のものでも分岐状のものでもよい。
いずれもよいがp位が好ましい。この末端変性ポリカー
ボネートは二価フェノールとホスゲン又は炭酸エステル
化合物とを反応させることにより容易に製造することが
できる。
媒中において、トリエチルアミン等の触媒と特定の末端
停止剤の存在下、二価フェノールとホスゲンのようなカ
ーボネート前駆体との反応により、あるいは二価フェノ
ールとジフェニルカーボネートのようなカーボネート前
駆体とのエステル交換反応などによって製造される。こ
こで、二価フェノールとしては、前記の一般式(6)で
表される化合物と同じものでもよく、また異なるもので
もよい。また、前記の二価フェノール一種を用いたホモ
ポリマーでも、二種以上用いたコポリマーであってもよ
い。さらに、多官能性芳香族化合物を上記二価フェノー
ルと併用して得られる熱可塑性ランダム分岐ポリカーボ
ネートであってもよい。
カーボネート等のジアリールカーボネートやジメチルカ
ーボネート、ジエチルカーボネート等のジアルキルカー
ボネートが例示できる。末端停止剤としては、前記式
(2)で表される末端基が形成されるフェノール化合物
を使用すればよい。すなわち、下記一般式(7)で表さ
れるフェノール化合物で、R2 の記載は前記と同様であ
る。
コシルフェノール、テトラコシルフェノール、ヘキサコ
シルフェノール、オクタコシルフェノール、トリアコン
チルフェノール、ドトリアコンチルフェノール、テトラ
トリアコンチルフェノール等を例示できる。これらは一
種でもよく、二種以上を混合したものでもよい。また、
これらのアルキルフェノールは、効果を損ねない範囲
で、他のフェノール、例えば、炭素数20以下のアルキ
ルフェノール等を併用しても差し支えない。なお、上記
の方法によって製造される芳香族ポリカーボネートは、
実質的に分子の片末端又は両末端に前記式(2)で表さ
れる末端基を有するものである。
族ポリカーボネート樹脂は、(A)成分を含む芳香族ポ
リカーボネート樹脂と(B)成分を配合することによっ
て得られるが、さらに一般の芳香族ポリカーボネート樹
脂を配合してもよい。その場合、新たに配合する芳香族
ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は10,000
〜40,000のものが好ましく、さらに好ましくは1
2,000〜30,000である。その芳香族ポリカー
ボネート樹脂は、末端停止剤として、前記一般式(5)
の一般に使用されるフェノール化合物を使用して、
(B)成分と同様に製造すればよい。その際、二価フェ
ノールとして、(A)成分の製造の際に使用される前記
一般式(6)のもの及び(B)成分の製造の際に使用さ
れるものと同一でも異なっていてもよい。
香族ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は10,0
00〜40,000が好ましく、さらに好ましくは1
2,000〜30,000であり、特に好ましくは1
4,000〜26,000である。分子量が低すぎる
と、本発明の樹脂組成物の機械的強度に劣る場合があ
り、分子量が高すぎると、本発明の樹脂組成物の流動性
に劣る場合がある。
(A)及び(B)成分を含む芳香族ポリカーボネート樹
脂全体の0.1〜2質量%の範囲が、本発明の樹脂組成
物の難燃性の点で好ましい。さらに好ましくは0.2〜
1.5質量%であり、特に好ましくは0.5〜1.3質
量%である。また、前記(B)成分のポリカーボネート
の量は、(A)及び(B)成分を含む芳香族ポリカーボ
ネート樹脂全体の少なくとも10質量%が好ましく、よ
り好ましくは30〜90質量%、特に好ましくは40〜
80質量%である。10質量%未満であると、本発明の
組成物の流動性が改善されない場合がある。
(C)成分のフィブリル形成能を有する平均分子量50
0,000以上のポリテトラフルオロエチレン(以下P
TFEと略称する。)は溶融滴下防止効果を付与するも
のであり、高い難燃性を付与することができる。その平
均分子量は500,000以上であることが必要であ
り、好ましくは500,000〜10,000,00
0、さらに好ましくは1,000,000〜10,00
0,000である。
成分を含む芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部に
対して0.05〜1質量部、好ましくは0.1〜0.5
質量部である。この量が1質量部を超えると、耐衝撃性
及び成形品外観に悪影響を及ぼすだけでなく、混練押出
時にストランドの吐出が脈動し、安定したペレット製造
ができず好ましくない。また、0.05質量部未満では
十分な溶融滴下防止効果が得られない。好ましい範囲で
は好適な溶融滴下防止効果が得られ、優れた難燃性のも
のが得られる。
TFEとしては、特に制限はないが、具体的には、テフ
ロン6−J(商品名 三井・デュポンフロロケミカル社
製)、ポリフロンD−1及びポリフロンF−103(商
品名 ダイキン工業社製)、アルゴフロンF5(商品名
モンテフルオス社製)及びポリフロンMPA FA−
100(商品名 ダイキン工業社製)等を挙げることが
できる。これらのPTFEは二種以上組み合わせて用い
てもよい。
TFEは、例えば、テトラフルオロエチレンを水性溶媒
中で、ナトリウム、カリウムあるいはアンモニウムパー
オキシジスルフィドの存在下で、7〜700kPaの圧
力下、温度0〜200℃、好ましくは20〜100℃で
重合させることによって得ることができる。次いで本第
二発明のポリカーボネート樹脂組成物について説明す
る。
(D)成分は、前記式(2’)で表される末端基を有す
る芳香族ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共
重合体(以下末端変性PC−PDMS共重合体と略記す
る。)である。前記式(2’)において、R2'は炭素数
21〜35のアルキル基であり、前のR2 の記載と同様
である。
族ポリカーボネート部とポリシロキサン部からなる共重
合体であり、末端基以外の骨格としては、第一発明にお
けるPC−PDMSと同様であり、好ましくは、前記構
造式(3)で表される構造単位からなる芳香族ポリカー
ボネート部と下記構造式(4)で表される構造単位から
なるポリオルガノシロキサン部を分子内に有する共重合
体を挙げることができる。
前記のPC−PDMS共重合体と同様に、例えば、予め
製造された芳香族ポリカーボネート部を構成する芳香族
ポリカーボネートオリゴマー(以下PCオリゴマーと略
称する。)と、ポリオルガノシロキサン部を構成する末
端にo−アリルフェノール残基、p−ヒドロキシスチレ
ン残基、オイゲノール残基等の反応性基を有するポリオ
ルガノシロキサン(反応性PDMS)とを、塩化メチレ
ン、クロロベンゼン、クロロホルム等の溶媒に溶解さ
せ、二価フェノールの苛性アルカリ水溶液を加え、触媒
として、第三級アミン(トリエチルアミン等)や第四級
アンモニウム塩(トリメチルベンジルアンモニウムクロ
ライド等)を用い、下記一般式(7’)
フェノール化合物からなる末端停止剤の存在下界面重縮
合反応することにより製造することができる。上記一般
式(7’)において、R2'の記載は前のR2 の 記載と
同じである。末端変性PC−PDMS共重合体の製造に
使用されるPCオリゴマーは、例えば塩化メチレンなど
の溶媒中で、前記一般式(6)で表される二価フェノー
ルとホスゲンまたは炭酸エステル化合物などのカーボネ
ート前駆体とを反応させることによって容易に製造する
ことができる。
媒中において、二価フェノールとホスゲンのようなカー
ボネート前駆体との反応により、あるいは二価フェノー
ルとジフェニルカーボネートのようなカーボネート前駆
体とのエステル交換反応などによって製造される。ま
た、炭酸エステル化合物としては、ジフェニルカーボネ
ート等のジアリールカーボネートやジメチルカーボネー
ト、ジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネート
を挙げることができる。
MS共重合体の製造に供されるPCオリゴマーは、前記
の二価フェノール一種を用いたホモポリマーであっても
よく、また二種以上を用いたコポリマーであってもよ
い。さらに、多官能性芳香族化合物を上記二価フェノー
ルと併用して得られる熱可塑性ランダム分岐ポリカーボ
ネートであってもよい。その場合、分岐剤(多官能性芳
香族化合物)として、1,1,1−トリス(4−ヒドロ
キシフェニル)エタン、α,α’,α”−トリス(4−
ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプロピル
ベンゼン、1−[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシ
フェニル)エチル]−4−[α’,α’−ビス(4”−
ヒドロキシルフェニル)エチル]ベンゼン、フロログル
シン、トリメリット酸、イサチンビス(o−クレゾー
ル)などを使用することができる。
ことができるが、一般に前記一般式(2’)で表される
末端基を有する芳香族ポリカーボネート(以下、末端変
性ポリカーボネートと略記する。)が副生し、末端変性
PC−PDMS共重合体を含む芳香族ポリカーボネート
樹脂として製造され、その場合、全体の粘度平均分子量
は10,000〜40,000が好ましく、さらに好ま
しくは12,000〜30,000である。
(D)成分を含む芳香族ポリカーボネート樹脂全体の
0.5〜10質量%であることが好ましい。なお、上記
の方法によって製造される重合体は、実質的に、分子の
片末端又は両末端に前記一般式(2’)で表される末端
基を有するものである。本発明においては、上記の方法
で製造される(D)成分を含む芳香族ポリカーボネート
樹脂を、そのまま使用してもよいが、さらに一般の芳香
族ポリカーボネート樹脂あるいは別に製造された末端変
性芳香族ポリカーボネート樹脂を配合してもよい。その
場合、(D)成分の末端変性PC−PDMS共重合体の
量と末端変性ポリカーボネートの量の和を、(D)成分
を含む芳香族ポリカーボネート樹脂全体の少なくとも1
0質量%にするのが好ましく、より好ましくは30質量
%以上であり、特に好ましくは50質量%以上である。
10質量%未満であると、本発明の組成物の流動性が改
善されない場合がある。また、新たに配合する芳香族ポ
リカーボネート樹脂の粘度平均分子量は10,000〜
40,000のものが好ましく、さらに好ましくは1
2,000〜30,000である。
制限はないが、二価フェノールとホスゲン又は炭酸エス
テル化合物とを反応させることにより容易に製造するこ
とができる。すなわち、例えば、塩化メチレンなどの溶
媒中において、トリエチルアミン等の触媒と末端停止剤
の存在下、二価フェノールとホスゲンのようなカーボネ
ート前駆体との反応により、あるいは二価フェノールと
ジフェニルカーボネートのようなカーボネート前駆体と
のエステル交換反応などによって製造される。
成分の製造に使用される前記の一般式(6)で表される
化合物と同じものでもよく、また異なるものでもよい。
また、前記の二価フェノール一種を用いたホモポリマー
でも、二種以上用いたコポリマーであってもよい。さら
に、多官能性芳香族化合物を上記二価フェノールと併用
して得られる熱可塑性ランダム分岐ポリカーボネートで
あってもよい。
カーボネート等のジアリールカーボネートやジメチルカ
ーボネート、ジエチルカーボネート等のジアルキルカー
ボネートが例示できる。末端停止剤としては、一般の芳
香族ポリカーボネート樹脂の場合には、例えば、フェノ
ール,p−tert−ブチルフェノール,p−tert
−オクチルフェノール,p−クミルフェノール,p−ノ
ニルフェノール,p−tert−アミルフェノール,ブ
ロモフェノール,トリブロモフェノール,ペンタブロモ
フェノール等を挙げることができる。末端変性芳香族ポ
リカーボネート樹脂の場合には、前記一般式(7’)で
表されるフェノール化合物を使用する。
ネート樹脂の粘度平均分子量は10,000〜40,0
00が好ましく、さらに好ましくは12,000〜3
0,000であり、特に好ましくは14,000〜2
6,000である。分子量が低すぎると、本発明の樹脂
組成物の機械的強度に劣る場合があり、分子量が高すぎ
ると、本発明の樹脂組成物の流動性に劣る場合がある。
(D)を含む芳香族ポリカーボネート樹脂全体の0.1
〜2質量%の範囲が、本発明の樹脂組成物の難燃性の点
で好ましい。さらに好ましくは0.2〜1.5質量%で
あり、特に好ましくは0.5〜1.3質量%である。本
第二発明の樹脂組成物を構成する(C)成分のフィブリ
ル形成能を有する平均分子量500,000以上のポリ
テトラフルオロエチレン(以下PTFEと略称する。)
は溶融滴下防止効果を付与するものであり、高い難燃性
を付与することができる。その平均分子量は500,0
00以上であることが必要であり、好ましくは500,
000〜10,000,000、さらに好ましくは1,
000,000〜10,000,000である。
族ポリカーボネート樹脂100質量部に対して0.05
〜1質量部、好ましくは0.1〜0.5質量部である。
この量が1質量部を超えると、耐衝撃性及び成形品外観
に悪影響を及ぼすだけでなく、混練押出時にストランド
の吐出が脈動し、安定したペレット製造ができず好まし
くない。また、0.05質量部未満では十分な溶融滴下
防止効果が得られない。好ましい範囲では好適な溶融滴
下防止効果が得られ、優れた難燃性のものが得られる。
TFEとしては、特に制限はないが、第一発明と同様な
ものを挙げることができ、同様にして製造できる。本発
明の樹脂組成物は、さらに、必要に応じて、各種の無機
質充填材、添加剤、またはその他の合成樹脂、エラスト
マー等を、本発明の目的を阻害しない範囲で配合するこ
とができる〔以下、これらを(E)成分と略記する〕。
的強度、耐久性または増量を目的として配合される前記
無機質充填材としては、例えばガラス繊維(GF)、炭
素繊維、ガラスビーズ、ガラスフレーク、カーボンブラ
ック、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシ
ウム、酸化チタン、アルミナ、シリカ、アスベスト、タ
ルク、クレー、マイカ、石英粉などが挙げられる。ま
た、前記添加剤としては、例えば、ヒンダードフェノー
ル系、リン系(亜リン酸エステル系、リン酸エステル系
等)、アミン系等の酸化防止剤、例えばベンゾトリアゾ
ール系、ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤、例えば脂肪
族カルボン酸エステル系、パラフィン系、シリコーンオ
イル、ポリエチレンワックス等の滑剤、離型剤、帯電防
止剤、着色剤等を挙げることができる。
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、AS樹脂(アクリ
ロニトリル−スチレン共重合体)、ABS樹脂(アクリ
ロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、ポリメ
チルメタクリレート等の各樹脂を挙げることができる。
また、エラストマーとしては、イソブチレン−イソプレ
ンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピ
レンゴム、アクリル系エラストマーなどが挙げられる。
要に応じて(E)を配合し、混練することによって得る
ことができる。該配合,混練は、通常用いられている方
法、例えば、リボンブレンダー,ドラムタンブラー,ヘ
ンシェルミキサー,バンバリーミキサー,単軸スクリュ
ー押出機,二軸スクリュー押出機,コニーダ,多軸スク
リュー押出機等を用いる方法により行うことができる。
なお、混練に際しての加熱温度は、通常240〜320
℃の範囲で選ばれる。
成物は、既知の種々の成形方法、例えば、射出成形,中
空成形,押出成形,圧縮成形,カレンダー成形,回転成
形等を適用して、難燃性が必要な電気・電子機器のハウ
ジングや部品に好適に供される。
よりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例に
よってなんら限定されるものではない。 製造例1 [アルキルフェノール(a)の調製]バッフル及び攪拌
翼を備えた反応器に、フェノール300質量部と1−ド
コセン110質量部〔フェノール/オレフィン=9/1
(モル比)〕及び触媒として強酸性ポリスチレン系スル
ホン酸型カチオン樹脂(ロームアンドハース社;Amb
erlyst15)11質量部の仕込み割合で、反応原
料及び触媒を仕込み、120℃において、攪拌下に3時
間反応を行った。反応終了後、減圧蒸留により精製し、
アルキルフェノール(a)を得た。この得られたアルキ
ルフェノール(a)のアルキル基の炭素数は22であっ
た。
酸化ナトリウム水溶液に、60kgのビスフェノールA
を溶解し、ビスフェノールAの水酸化ナトリウム水溶液
を調製した。次いで、室温に保持したこのビスフェノー
ルAの水酸化ナトリウム水溶液を138リットル/時間
の流量で、また、塩化メチレンを69リットル/時間の
流量で、内径10mm、管長10mの管型反応器にオリ
フィス板を通して導入し、これにホスゲンを並流して1
0.7kg/時間の流量で吹き込み、3時間連続的に反
応させた。ここで用いた管型反応器は二重管となってお
り、ジャケット部分には冷却水を通して反応液の排出温
度を25℃に保った。また、排出液のpHは10〜11
となるように調整した。
ことにより、水相を分離、除去し、塩化メチレン相(2
20リットル)を採取して、PCオリゴマー(濃度31
7g/リットル)を得た。ここで得られたPCオリゴマ
ーの重合度は2〜4であり、クロロホーメイト基の濃度
は0.7規定であった。
チルシクロテトラシロキサン、96gの1,1,3,3
−テトラメチルジシロキサン及び35gの86%硫酸を
混合し、室温で17時間攪拌した。その後、オイル相を
分離し、25gの炭酸水素ナトリウムを加え1時間攪拌
した。濾過した後、150℃、3torr(4×102
Pa)で真空蒸留し、低沸点物を除きオイルを得た。
14gの塩化白金−アルコラート錯体としてのプラチナ
との混合物に、上記で得られたオイル294gを90℃
の温度で添加した。この混合物を90〜115℃の温度
に保ちながら3時間攪拌した。生成物を塩化メチレンで
抽出し、80%の水性メタノールで3回洗浄し、過剰の
2−アリルフェノールを除いた。その生成物を無水硫酸
ナトリウムで乾燥し、真空中で115℃の温度まで溶剤
を留去した。得られた末端フェノールPDMSは、NM
Rの測定により、ジメチルシラノオキシ単位の繰り返し
数は30であった。
60gの2−アリルフェノールを、73.4gのオイゲ
ノールに変えた以外は、同様に実施した。得られた末端
フェノールPDMSは、NMRの測定により、ジメチル
シラノオキシ単位の繰り返し数は30であった。
1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンの量を1
8.1gに変えた以外は、同様に実施した。得られた末
端フェノールPDMSは、NMRの測定により、ジメチ
ルシラノオキシ単位の繰り返し数は150であった。
得られた反応性PDMS−A138gを塩化メチレン2
リットルに溶解させ、前記で得られたPCオリゴマー1
0リットルを混合した。そこへ、水酸化ナトリウム26
gを水1リットルに溶解させたものと、トリエチルアミ
ン5.7ccを加え、500rpmで室温にて1時間攪
拌、反応させた。
の水酸化ナトリウム水溶液5リットルにビスフェノール
A600gを溶解させたもの、塩化メチレン8リットル
及びp−tert−ブチルフェノ−ル96gを加え、5
00rpmで室温にて2時間攪拌、反応させた。反応
後、塩化メチレン5リットルを加え、さらに、水5リッ
トルで水洗、0.03規定水酸化ナトリウム水溶液5リ
ットルでアルカリ洗浄、0.2規定塩酸5リットルで酸
洗浄、及び水5リットルで水洗2回を順次行い、最後に
塩化メチレンを除去し、フレーク状のPC−PDMS共
重合体A1 を得た。得られたPC−PDMS共重合体A
を120℃で24時間真空乾燥した。粘度平均分子量は
17,000であり、PDMS含有率は3.0質量%で
あった。なお、粘度平均分子量、PDPS含有率は下記
の要領で行った。 (1)粘度平均分子量 (Mv) ウベローデ型粘度計にて、20℃における塩化メチレン
溶液の粘度を測定し、これより極限粘度[η]を求めた
後、次式にて算出した。
Aのイソプロピルのメチル基のピークと、0.2ppm
に見られるジメチルシロキサンのメチル基のピークとの
強度比を基に求めた。
おいて、反応性PDMS−A138gを反応性PDMS
−B91gに変え、p−tert−ブチルフェノール9
6gをp−クミルフェノール136gに変えた他は、製
造例4−1と同様にして、フレーク状のPC−PDMS
共重合体A2 を得た。粘度平均分子量は16,800で
あり、PDMS含有率は2.0質量%であった。
おいて、反応性PDMS−Aを反応性PDMS−Cに変
えた他は、製造例4−1と同様にして、フレーク状のP
C−PDMS共重合体A3 を得た。粘度平均分子量は1
7,200であり、PDMS含有率は3.0質量%であ
った。
ットルの攪拌付き容器に、製造例2で得られたPCオリ
ゴマー10リットルを入れ、製造例1で製造したアルキ
ルフェノール(a)249gを溶解させた。次いで、水
酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム53g、水1
リットル)とトリエチルアミン5.8ccを加え、1時
間300rpmで攪拌し、反応させた。その後、上記系
にビスフェノールAの水酸化ナトリウム溶液(ビスフェ
ノール:720g、水酸化ナトリウム412g、水5.
5リットル)を混合し、塩化メチレン8リットルを加
え、1時間500rpmで攪拌し、反応させた。反応
後、塩化メチレン7リットル及び水5リットルを加え、
10分間500rpmで攪拌し、攪拌停止後静置し、有
機相と水相を分離した。得られた有機相を5リットルの
アルカリ(0.03規定−NaOH)、5リットルの酸
(0.2規定−塩酸)及び5リットルの水(2回)の順
で洗浄した。その後、塩化メチレンを蒸発させ、フレー
ク状のポリマーを得た。粘度平均分子量は17,500
であった。
て、アルキルフェノール(a)をp−n−ノニルフェノ
ール136gに変えた他は、製造例5−1と同様にし
て、フレーク状のポリマーを得た。粘度平均分子量は1
7,400であった。
3−1で得られた反応性PDMS−A46gを塩化メチ
レン2リットルに溶解させ、製造例2で得られたPCオ
リゴマー10リットルを混合した。そこへ、水酸化ナト
リウム26gを水1リットルに溶解させたものと、トリ
エチルアミン5.7ccを加え、500rpmで室温に
て1時間攪拌、反応させた。
の水酸化ナトリウム水溶液5リットルにビスフェノール
A600gを溶解させたもの、塩化メチレン8リットル
及びアルキルフェノール(a)249gを加え、500
rpmで室温にて2時間攪拌、反応させた。反応後、塩
化メチレン5リットルを加え、さらに、水5リットルで
水洗、0.03規定水酸化ナトリウム水溶液5リットル
でアルカリ洗浄、0.2規定塩酸5リットルで酸洗浄、
及び水5リットルで水洗2回を順次行い、最後に塩化メ
チレンを除去し、フレーク状の末端変性PC−PDMS
共重合体A4 を得た。得られた末端変性PC−PDMS
共重合体A4 を120℃で24時間真空乾燥した。粘度
平均分子量は17,500であり、PDMS含有率は
1.0質量%であった。
6−1において、反応性PDMS−Aの代わりに反応性
PDMS−Bを91g使用したこと以外は同様にしてフ
レーク状の末端変性PC−PDMS共重合体A5 を得
た。粘度平均分子量は17,000であり、PDMS含
有率は2.0質量%であった。
6−1において、反応性PDMS−Aの代わりに反応性
PDMS−Bを138g使用したこと以外は同様にして
フレーク状の末端変性PC−PDMS共重合体A6 を得
た。粘度平均分子量は17,000であり、PDMS含
有率は3.0質量%であった。
6−1において、反応性PDMS−Aの代わりに反応性
PDMS−Bを使用したこと以外は同様にしてフレーク
状の末端変性PC−PDMS共重合体A 7 を得た。粘度
平均分子量は17,100であり、PDMS含有率は
1.0質量%であった。
6−1において、反応性PDMS−Aの代わりに反応性
PDMS−Cを使用したこと以外は同様にしてフレーク
状の末端変性PC−PDMS共重合体A 8 を得た。粘度
平均分子量は17,200であり、PDMS含有率は
1.0質量%であった。
おいて、製造例1でで得られたアルキルフェノール
(a)の代わりにp−tert−ブチルフェノールを9
6g使用したこと以外は同様にしてフレーク状のPC−
PDMS共重合体A9 を得た。粘度平均分子量は17,
000であり、PDMS含有率は1.0質量%であっ
た。
おいて、製造例1でで得られたアルキルフェノール
(a)の代わりにp−ノニルフェノールを141g使用
したこと以外は同様にしてフレーク状のPC−PDMS
共重合体A10を得た。粘度平均分子量は17,000で
あり、PDMS含有率は1.0質量%であった。
末端変性ポリカーボネートB1 ,B2 、市販のポリカー
ボネート及びPTFEを第1表に示す配合割合で配合
し、ベント付き二軸押出機[東芝機械(株)製、TEM
−35B]によって、温度280℃で混練し、ペレット
化した。市販のポリカーボネートとして出光石油化学社
製のタフロンFN1700A(粘度平均分子量:17,
200)を使用し、PTFEとしてモンテフルオス社製
のアルゴフロンF5を使用した。
止剤として旭電化工業社製のPEP36〔ビス(2,6
−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタ
エリスリトール−ジ−ホスファイト〕を0.05質量部
配合した。得られたペレットは、各々120℃で5時間
熱風乾燥させた後、東芝機械(株)製、IS100EN
(射出成形機)を用いて、280℃の成形温度、80℃
の金型温度で測定用のテストピースを成形した。そのテ
ストピースについて、下記の要領で燃焼性、アイゾット
衝撃強度及びスパイラルフロー長さ(SFL)を測定し
た。その結果を第2表に示す。
ラトリー・サブジェクト94に従って垂直燃焼試験を行
った。 (2)アイゾット衝撃強度 JIS K 7110に準拠し測定した。5本試験を行
い、その平均値を示した。 (3)SFL 射出圧80Kg/cm2 (7.84MPa)、成形温度
280℃、金型温度80℃、厚み2mmの条件で測定し
た。
〜A8 、PC−PDMS共重合体A9 ,A10、市販のポ
リカーボネート及びPTFEを第3表に示す配合割合で
配合し、ベント付き二軸押出機[東芝機械(株)製、T
EM−35B]によって、温度280℃で混練し、ペレ
ット化した。市販のポリカーボネートとして出光石油化
学社製のタフロンFN1700A(粘度平均分子量:1
7,200)を使用し、PTFEとしてモンテフルオス
社製のアルゴフロンF5を使用した。
止剤として旭電化工業社製のPEP36〔ビス(2,6
−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタ
エリスリトール−ジ−ホスファイト〕を0.05質量部
配合した。得られたペレットは、各々120℃で5時間
熱風乾燥させた後、東芝機械(株)製、IS100EN
(射出成形機)を用いて、280℃の成形温度、80℃
の金型温度で測定用のテストピースを成形した。そのテ
ストピースについて、前記の要領で燃焼性、アイゾット
衝撃強度及びスパイラルフロー長さ(SFL)を測定し
た。その結果を第4表に示す。
比べて流動性、耐衝撃性ともに優れていることがわか
る。
難燃性に優れたポリカーボネート樹脂組成物を提供する
ことができる。したがって、本発明によって得られる樹
脂組成物は、例えば、電気・電子分野(ハウジング、部
品)などで好適に用いられる。
Claims (8)
- 【請求項1】 下記式(1) 【化1】 (式中、R1 は炭素数1〜9のアルキル基、炭素数6〜
20のアリ−ル基又はハロゲン原子を示し、aは0〜5
の整数を示す。) で表される末端基を有する芳香族ポリカーボネート−ポ
リオルガノシロキサン共重合体(A)及び下記式(2) 【化2】 (式中、R2 は炭素数21〜35のアルキル基を示
す。) で表される末端基を有する芳香族ポリカーボネート
(B)を含む芳香族ポリカーボネート樹脂100質量部
に対して、フィブリル形成能を有する平均分子量50
0,000以上のポリテトラフルオロエチレン(C)
0.05〜1質量部を配合してなるポリカーボネート樹
脂組成物。 - 【請求項2】 (A)及び(B)成分を含む芳香族ポリ
カーボネート樹脂全体の粘度平均分子量が10,000
〜40,000である請求項1記載のポリカーボネート
樹脂組成物。 - 【請求項3】 (A)成分中のポリオルガノシロキサン
の割合が、(A)及び(B)成分を含む芳香族ポリカー
ボネート樹脂の0.1〜2質量%である請求項1又は2
に記載のポリカーボネート樹脂組成物。 - 【請求項4】 (B)成分の割合が、(A)及び(B)
成分を含む芳香族ポリカーボネート樹脂全体の少なくと
も10質量%である請求項1〜3のいずれかに記載のポ
リカーボネート樹脂組成物。 - 【請求項5】 下記式(2’) 【化3】 (式中、R2'は炭素数21〜35のアルキル基を示
す。) で表される末端基を有する芳香族ポリカーボネート−ポ
リオルガノシロキサン共重合体(D)を含む芳香族ポリ
カーボネート樹脂100質量部に対して、フィブリル形
成能を有する平均分子量500,000以上のポリテト
ラフルオロエチレン(C)0.05〜1質量部を配合し
てなるポリカーボネート樹脂組成物。 - 【請求項6】 (D)成分を含む芳香族ポリカーボネー
ト樹脂全体の粘度平均分子量が10,000〜40,0
00である請求項5記載のポリカーボネート樹脂組成
物。 - 【請求項7】 (D)成分中のポリオルガノシロキサン
の割合が、(D)成分を含む芳香族ポリカーボネート樹
脂全体の0.1〜2質量%である請求項5又は6に記載
のポリカーボネート樹脂組成物。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載のポリ
カーボネート樹脂組成物を使用してなる電気・電子機器
ハウジング又は部品。
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