JP2002145780A - アミノ糖含有製剤 - Google Patents

アミノ糖含有製剤

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JP2002145780A JP2000344317A JP2000344317A JP2002145780A JP 2002145780 A JP2002145780 A JP 2002145780A JP 2000344317 A JP2000344317 A JP 2000344317A JP 2000344317 A JP2000344317 A JP 2000344317A JP 2002145780 A JP2002145780 A JP 2002145780A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製剤中のビタミンB1類を安定化するととも
に、コンドロイチン硫酸などのグルコサミノグリカンを
含む固形製剤の崩壊性を改善する。 【解決手段】 アミノ糖類(グルコサミンなど)をビタ
ミンB1類を含有する製剤に含有させることにより、ビ
タミンB1類を安定化させる。アミノ糖類の使用量は、
ビタミンB1類の安定化に有効な量、例えば、ビタミン
B1類1重量部に対して0.1重量部以上である。アミ
ノ糖類を配合すると、グリコサミノグリカン類(ヒアル
ロン酸、コンドロイチン又はそれらの塩)を含む固形製
剤の崩壊性を改善できる。アミノ糖類の使用量は、グリ
コサミノグリカン類1重量部に対して、0.1重量部以
上である。この固形製剤は、pHが変動しても、グルコ
サミノグリカンのゲル塊の形成を抑制でき、崩壊性を改
善できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビタミンB1類が
安定化された製剤、特にビタミンB1類が安定化されて
いるとともに崩壊性が改善された製剤(特に固形製剤)
に関する。
【0002】
【従来の技術】ビタミンB1を含有した医薬製剤が数多
く市販されている。このビタミンB1は安定性に問題が
あり、熱、pH、光、水分などの環境要因や、製剤形
態、製剤中の各種共存成分によっても保存中に含量が低
下することから、製剤設計にあたってはその安定性を考
慮する必要がある。
【0003】特に、ビタミンを高単位で配合する場合に
は、抗酸化剤などの安定化剤を配合することによって安
定化する方法が知られている。しかしながら、安全性の
観点からは好ましいとはいえない。また、二層錠や積層
錠、コーティング技術といった製剤設計による改善をす
る場合には、製造工程を複雑にするというデメリットを
伴う。
【0004】固形製剤においてビタミンB1を安定化さ
せるため、特開平5−271072号公報には、トコフ
ェロールのコハク酸エステル又はその塩と、ビタミンB
1類又はアスコルビン酸類とを含み、少なくとも一方の
成分が被覆剤で被覆されたビタミン製剤が開示されてい
る。特開2000−247879号公報には、トコフェ
ロールのコハク酸エステル又はその塩と、ビタミンB1
類と、特定の塩基性無機化合物とを含むビタミン製剤が
開示されている。特開平9−268127号公報には、
ビタミンB1誘導体、デンプンおよびリン酸水素カルシ
ウムを含有する固形製剤が開示されている。
【0005】液剤においてビタミンを安定化させるた
め、特開平5−255069号公報には、必須ビタミン
13種のうち少なくとも一種を含むビタミン群に、ロイ
シン、イソロイシン、メチオニンおよびバリンから選択
された少なくとも一種を含有させた静注用ビタミン製剤
が開示されている。特開平6−145056号公報に
は、ビタミンB2に対して特定量のビタミンB6を配合
した、ビタミンB類を含有する液剤が開示されている。
さらに、特開平9−12458号公報には、ビタミンB
1含有液状製剤に、乳剤などの形態で脂肪を含有させる
方法が提案されている。
【0006】一方、コンドロイチン硫酸ナトリウムは、
関節炎などに効果があり、コンドロイチン硫酸ナトリウ
ムを含有した多数の医薬品も市販されている。例えば、
特表平9−503197号公報には、コンドロイチンな
どのグリコサミノグリカンと、グルコサミンなどのアミ
ノ糖とを含み、人や動物の結合組織の治療用組成物が開
示されている。特開2000−53569号公報には、
関節障害の予防および治療に適した組成物として、L−
カルニチン類とグルコサミノグリカンと賦形剤とを含有
する組成物が開示されている。この文献には、L−カル
ニチン類とコンドロイチン硫酸とグルコサミンとを含む
組成物も開示されている。さらに、特開2000−13
9408号公報には、グルコサミン又はその塩類と、有
機酸、果汁や食塩などの呈味改善剤と、必要により糖類
と賦形剤とを含む食品(錠菓など)が開示されている。
【0007】コンドロイチン硫酸などのグルコサミノグ
リカンは、高分子多糖類の一種であり、水中でヒドロゲ
ル塊を形成する。特にグルコサミノグリカンの濃度が高
いと、ヒドロゲル塊が生成し易い。ヒドロゲル塊の形成
は、特にpHの低い環境で促進されやすく、また形成さ
れたヒドロゲル塊は、難溶性であるとともに、塊内部へ
の水の浸入を遮断する。そのため、服用された製剤が消
化管中で水分を含んでヒドロゲルを形成すると、固形製
剤内部への水の浸透を妨害し、崩壊時間の遅延をもたら
す結果となり、有効成分の放出を阻害する。従って、固
形製剤の製剤設計にあたってはその崩壊特性を考慮する
必要がある。
【0008】さらに、胃内の内部環境は、個人差・食事
内容などの外的又は内的要因により大きく変動し、健常
人の胃内pHは1.2〜6.8の範囲で変動することが
知られている。そこで、いかなる内部環境下において
も、コンドロイチン硫酸ナトリウムのゲル化を抑制し、
かつ崩壊を促進するよう配慮することも必要である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、ビタミンB1類を有効に安定化できる製剤およびビ
タミンB1類の安定化方法を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、コンドロイチン硫酸
などのグルコサミノグリカン類を含む固形製剤であって
もヒドロゲル塊の形成を抑制できる固形製剤および固形
製剤の崩壊性を改善できる方法を提供することにある。
【0011】本発明のさらに他の目的は、pHが変動し
ても、グルコサミノグリカン類のゲル形成を抑制できる
とともに、固形製剤の崩壊性を改善できる方法を提供す
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
達成するため鋭意検討した結果、グルコサミンなどのア
ミノ糖類を用いると、ビタミンB1類を製剤中で安定化
でき、長期間に亘りビタミンB1類が残存するととも
に、コンドロイチン硫酸などのグリコサミノグリカン類
によるゲルの生成を著しく抑制でき、消化管での崩壊を
促進し、有効成分を安定的に放出するのに有効であるこ
とを見いだし、本発明を完成した。
【0013】すなわち、本発明の製剤は、ビタミンB1
類を含有する製剤であって、ビタミンB1類の安定化に
有効な量、例えば、ビタミンB1類1重量部に対して
0.1重量部以上の割合でアミノ糖類(グルコサミンな
ど)を含む。また、本発明の製剤は、ビタミンB1類と
アミノ糖類とを含有する製剤であって、ビタミンB1類
の含有量が全体に対して0.001〜30重量%であ
る。このような本発明の製剤は、液剤であってもよい
が、アミノ糖類により崩壊性を改善できるため、ゲルが
生成しやすいグリコサミノグリカン類を含む場合には、
固形製剤に有利に適用される。すなわち、本発明の製剤
は、さらに、グリコサミノグリカン類(ヒアルロン酸、
コンドロイチンおよびそれらの塩など)を含む固形製剤
であってもよい。
【0014】本発明には、ビタミンB1類を含有する製
剤にアミノ糖類を配合させ、ビタミンB1類を安定化す
る方法も含まれる。さらに、本発明は、グリコサミノグ
リカン類を含有する固形製剤にアミノ糖類を配合させ、
固形製剤の崩壊性を改善する方法も包含する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の製剤に含有されるビタミ
ンB1類には、チアミン、チアミン誘導体およびそれら
の塩類が含まれ、チアミン誘導体は、ジスルフィド型、
アシル型などであってもよい。チアミン誘導体として
は、例えば、ビスチアミン、チアミンジスルフィド(T
DS)、チアミンジセチル硫酸エステル塩、ベンフォチ
アミン(BTMP)、プロスルチアミン(TPD)、フ
ルスルチアミン(TTFD)、ビスベンチアミン(BT
DS)、シコチアミン(CCT)、オクトチアミン(T
ATD)、アリチアミン、チアミンプロピルジスルフィ
ド、チアミンテトラヒドロフルフリルジスルフィド(T
PFD)、ジセチアミン(DCET)、ビスブチアミ
ン、ビスイブチアミン(DBT)、チアミンモノホスフ
ェートジスルフィド、チアミンピロリン酸、シコチアミ
ン、チアミンエチルジスルフィド、チアミンプロピルジ
スルフィドなどが例示できる。チアミン塩類としては、
生理学的に許容される塩、例えば、塩酸チアミン、硝酸
チアミン、硝酸ビスチアミン、塩酸ジセチアミン、塩酸
フルスルチアミンなどの塩酸塩、硝酸塩などが例示でき
る。これらのビタミンB1類は単独で又は二種以上組み
合わせて使用できる。
【0016】これらのビタミンB1類のうち、安定性の
点から、チアミン、チアミンジスルフィド、ベンフォチ
アミン、フルスルチアミン、ビスベンチアミン、ジセチ
アミン、チアミンエチルジスルフィド、チアミンプロピ
ルジスルフィドが好ましい。特に、安定性、吸収性の点
から、ビスベンチアミン、フルスルチアミン、チアミン
が好ましい。
【0017】ビタミンB1類の配合量は、例えば、製剤
(特に固形製剤)全体に対して0.001〜30重量
%、好ましくは0.01〜20重量%、さらに好ましく
は0.1〜10重量%程度の範囲から選択でき、通常、
0.1〜5重量%程度である。液剤において、ビタミン
B1類の含有量は、通常、全体に対して0.0002〜
0.03W/V%程度が好ましい。
【0018】なお、ビタミンB1類は、他のビタミン類
と組み合わせて使用してもよい。他のビタミン類として
は、例えば、水溶性ビタミン類[ビタミンB2類(フラ
ビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、リボフラビ
ン、リン酸リボフラビンナトリウム、酪酸リボフラビン
などのリボフラビン類),ビタミンB6類(ビタミンB
6、ピリドキシン、ピリドキサールなどのピリドキシン
類、生理学的に許容しうる塩(塩酸ピリドキシンなどの
塩酸塩、対応する酢酸塩、リン酸ピリドキサールなどの
リン酸塩など))、ビタミンB12類(ビタミンB1
2、メコバラミン、シアノコバラミン、ヒドロキソコバ
ラミン、メチルコバラミンなどのコバラミン類、又はこ
れらの生理学的に許容しうる塩(塩酸塩,酢酸ヒドロキ
ソコバラミンなどの酢酸塩など)などのビタミンB類、
ビタミンC類(アスコルビン酸、アスコルビン酸カルシ
ウム、アスコルビン酸ナトリウムなど)、ニコチン酸類
(ニコチン酸、ニコチン酸アミドなど)、パントテン酸
類(パンテノール、パントテン酸またはその塩など)、
ビオチン、葉酸など]、脂溶性ビタミン類[ビタミンA
類(酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、ビタミ
ンA油など)、ビタミンD類(エルゴカルシフェロー
ル、コレカルシフェロールなど)、ビタミンE類(肝
油、強肝油、酢酸d−α−トコフェロール、酢酸dl−
α−トコフェロール、d−α−トコフェロール、dl−
α−トコフェロールなど)、ビタミンKなど]などが例
示できる。これらのビタミン類も単独で又は二種以上組
み合わせて使用できる。ビタミンB1類は、通常、水溶
性ビタミン類(ビタミンB類など)、例えば、ビタミン
B6類、ビタミンB12類と組み合わせて使用できる。
【0019】本発明では、ビタミンB6類及び/又はビ
タミンB12類を配合できる利点がある。すなわち、ビ
タミンB6類またはビタミンB12類は、ビタミンB1
類と共存すると安定性が低下することが知られている。
そこで、各々の成分の接触を避けて二層錠にするなどの
製剤上の工夫が必要であり、製造工程の複雑化を招く。
本発明では、ビタミンB1類が安定化され、ビタミンB
6類またはビタミンB12類とのより安定な配合が可能
になる。なお、前記ビタミンB6類のうちピリドキシン
が好ましく、前記ビタミンB12類のうちシアノコバラ
ミンまたはヒドロキソコバラミンが好ましい。
【0020】ビタミンB1類と他のビタミン類との割合
(重量比)は、前者/後者=100/0〜20/80、
好ましくは100/0〜30/70、さらに好ましくは
100/0〜50/50程度の範囲から選択してもよ
い。
【0021】そして、アミノ糖類と組み合わせることに
より、ビタミンB1類を有効に安定化できる。アミノ糖
類としては、シアル酸、ムラミン酸、グルコサミン類
〔例えば、グルコサミンなど〕、これらの塩類〔例え
ば、グルコサミン塩類(塩酸塩、硫酸塩などの生理学的
に許容できる塩、例えば、グルコサミン塩酸塩、グルコ
サミン硫酸塩、グルコサミンリン酸塩などの無機酸塩な
ど)〕、さらには誘導体〔例えば、グルコサミン誘導体
(N−アセチルグルコサミン、N−メチル−L−グルコ
サミンなど)〕などが例示できる。アミノ糖類は、D,
L又はDL体であってもよい。これらのアミノ糖類は単
独で又は二種以上組み合わせて使用できる。好ましいア
ミノ糖類は、グルコサミン又はその塩(グルコサミン塩
酸塩など)である。
【0022】なお、代表的なアミノ糖であるグルコサミ
ン又はその塩は、エビ、カニ、イカなどを酵素または加
水分解処理して精製することにより得ることができ、市
販品を利用することもできる。
【0023】グルコサミンなどのアミノ糖類の配合量
は、製剤(特に固形製剤)全体に対して1〜99.9重
量%程度の広い範囲から選択でき、通常、5〜99.9
重量%(例えば、7.5〜99.9重量%)、好ましく
は10〜90重量%、更に好ましくは10〜80重量%
程度である。通常、10〜60重量%程度である。液剤
中のアミノ糖類の含有量は、例えば、0.001〜10
W/V%、好ましくは0.01〜10W/V%、さらに
好ましくは0.01〜5W/V%程度である。
【0024】ビタミンB1類に対するアミノ糖類の割合
は、ビタミンB1類の安定化に有効な量であればよく、
例えば、ビタミンB1類1重量部に対してアミノ糖類
0.1重量部以上(例えば、0.1〜1000重量
部)、好ましくは0.5重量部以上(例えば、1〜50
0重量部)、さらに好ましくは1重量部以上(例えば、
1〜100重量部)、特に、2〜50重量部程度の範囲
から選択できる。
【0025】アミノ糖類は、ビタミンB1類に対して安
定化剤として機能させることができ、アミノ糖類を配合
することにより、ビタミンB1類を有効に安定化でき
る。そのため、本発明は、ビタミンB1類を含有する製
剤にアミノ糖類を配合させ、ビタミンB1類を安定化す
る方法も包含する。
【0026】このように、アミノ糖類との組合せにより
ビタミンB1類を安定化できるため、本発明は、ビタミ
ンB1類を活性成分(生理活性成分又は薬理活性成分)
とする種々の製剤、例えば、液剤に適用することもでき
るが、グリコサミノグリカン類と組み合わせて用いる場
合、通常、固形製剤の形態で使用される。すなわち、ア
ミノ糖類は崩壊剤として機能し、グリコサミノグリカン
類を含有する固形製剤の崩壊性を促進する。そのため、
本発明は、ビタミンB1類の有無に拘わらず、アミノ糖
類とグリコサミノグリカン類とを組み合わせた組成物
(又は固形製剤や固形製剤用組成物)のみならず、グリ
コサミノグリカン類を含有する固形製剤に、グルコサミ
ンなどのアミノ糖類を配合することにより、固形製剤の
崩壊性を改善する方法も包含する。
【0027】上記のように、本発明の固形製剤は、さら
に、グリコサミノグリカン類(ムコ多糖又は酸性ムコ多
糖)を含んでいてもよい。このグリコサミノグリカン類
は、製剤の活性成分(生理活性成分又は薬理活性成分)
として用いることができる。グリコサミノグリカン類
は、アミノ糖類を含む一連の酸性多糖類であり、例え
ば、ヒアルロン酸、コンドロイチン、ジャルロン酸、ヘ
パラン、ケラタン又はそれらの塩などが含まれる。グリ
コサミノグリカン類の塩としては、アルカリ金属塩(ヒ
アルロン酸ナトリウムなどのナトリウム塩など)、硫酸
化グルコサミノグリカン(コンドロイチン硫酸A(コン
ドロイチン4−硫酸)、コンドロイチン硫酸B(デルマ
タン硫酸)、コンドロイチン硫酸C(コンドロイチン6
−硫酸)などのコンドロイチン硫酸、ヘパリン、ヘパラ
ン硫酸、ケラタン硫酸I、ケラタン硫酸IIなど)などが
例示できる。なお、硫酸化グルコサミノグリカンは、ナ
トリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、
マンガンなどの金属塩、アンモニウム塩などの塩であっ
てもよい。これらのグリコサミノグリカン類は単独で又
は二種以上組み合わせて使用できる。
【0028】好ましいグリコサミノグリカン類には、ヒ
アルロン酸又はその塩(ヒアルロン酸ナトリウムな
ど)、コンドロイチン又はコンドロイチン硫酸若しくは
その塩(コンドロイチン硫酸の金属塩など)が含まれ
る。特に、コンドロイチン又はコンドロイチン硫酸若し
くはその塩が好ましい。
【0029】コンドロイチン又はその塩は、動物の軟骨
又はコラーゲンなどの天然物から得ることができ、市販
品を利用することもできる。精製したコンドロイチンだ
けでなく、コンドロイチン又はその塩を含有する動物の
軟骨粉末やエキス・抽出物として使用することもでき
る。塩類としては、塩酸塩、硫酸塩など生理学的に許容
できる塩であればよい。精製したコンドロイチン又はコ
ンドロイチン硫酸若しくはその塩は安全性及び吸収性の
面からより好ましい。
【0030】コンドロイチン硫酸などのグリコサミノグ
リカン類の配合量は、固形製剤全体に対して0.5〜9
0重量%程度の広い範囲から選択でき、例えば、グリコ
サミノグリカン類の配合量は、1〜90重量%、好まし
くは5〜80重量%、更に好ましくは10〜70重量%
程度、通常、10〜60重量%、更に好ましくは10〜
50重量%程度である。
【0031】グリコサミノグリカン類(コンドロイチン
硫酸など)に対するアミノ糖類(グルコサミンなど)の
使用量は、固形製剤の崩壊性を損なわない量、特に崩壊
性を改善できる有効量であれば特に制限されず、例え
ば、グリコサミノグリカン類1重量部に対して、0.0
1〜100重量部程度の広い範囲から選択できる。アミ
ノ糖類の使用量は、例えば、グリコサミノグリカン類1
重量部に対して、0.1重量部以上(例えば、0.1〜
50重量部)、好ましくは0.2重量部以上(例えば、
0.2〜30重量部)、さらに好ましくは0.3重量部
以上(特に、0.3〜10重量部、通常0.5〜5重量
部)程度である。
【0032】本発明の製剤は、必要により他の生理活性
成分や薬理活性成分、例えば、関節や筋肉の鎮痛剤(ア
セトアミノフェン、イブプロフェン、サリチル酸誘導
体、メフェナム酸などの鎮痛解熱剤や抗炎症剤、抗ヒス
タミン剤など)、アミノエチルスルホン酸、γ−オリザ
ノール、生薬成分(加工大蒜、ニンジン、ヨクイニンな
ど)、無機塩類(アスパラギン酸カリウム・マグネシウ
ム等量混合物、グリセロリン酸カルシウム、グルコン酸
カルシウム、沈降炭酸カルシウム、乳酸カルシウム、無
水リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウムな
ど)、カフェイン類(カフェイン、無水カフェインな
ど)、アミノ酸又はその塩(L−システイン、L−塩酸
システインなど)、グルクロノラクトン、グルクロン
酸、ミネラル類などを含有していてもよい。
【0033】さらに、本発明の製剤の剤形は特に制限さ
れず、液剤(懸濁剤、乳剤、シロップ剤、注射剤など)
や、固形製剤(粉末剤、細粒剤、顆粒剤、丸剤、カプセ
ル剤、錠剤など)であってもよく、固形製剤には、医薬
製剤に限らず、製菓剤(キャンディー(飴)、グミ剤、
ヌガー剤など)も包含される。なお、グリコサミノグリ
カン類を含有する液剤であってもビタミンB1類を安定
化できるので、液剤はグリコサミノグリカン類を含有し
ていてもよいが、アミノ糖類の崩壊性促進作用を利用す
るためには、グリコサミノグリカン類を含有する製剤は
固形製剤であるのが好ましい。
【0034】本発明の製剤は、安定性などを損なわない
限り、製剤の形態に応じて、慣用の担体成分を添加し
て、慣用の方法により調製できる。固形製剤において、
担体成分又は添加剤としては、例えば、賦形剤(D−ソ
ルビトール、D−マンニトール、キシリトールなどの糖
アルコール、ブドウ糖、白糖、乳糖、果糖などの糖類、
結晶セルロース、カルメロースナトリウム、リン酸水素
カルシウム、コムギデンプン、コメデンプン、トウモロ
コシデンプン、バレイショデンプン、デキストリン、β
ーシクロデキストリン、軽質無水ケイ酸、酸化チタン、
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、タルク、カオリン
など);崩壊剤(低置換度ヒドロキシプロピルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカ
ルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチ、
部分アルファー化デンプンなど);結合剤(メチルセル
ロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセル
ロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアル
コール、アクリル酸系高分子、ゼラチン、アラビアゴ
ム、プルラン、アルファー化デンプン、カンテン、トラ
ガント、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレン
グリコールエステルなど);滑沢剤(ステアリン酸、ス
テアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ス
テアリン酸ポリオキシル、セタノール、タルク、硬化
油、ショ糖脂肪酸エステル、ジメチルポリシロキサン、
ミツロウ、サラシミツロウなど);抗酸化剤(ジブチル
ヒドロキシトルエン(BHT)、没食子酸プロピル、ブ
チルヒドロキシアニソール(BHA)、トコフェロー
ル、クエン酸など);コーティング剤(ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースアセテートサクシネート、カルボ
キシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロー
ス、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、
アミノアルキルメタアクリレートコポリマー、ヒドロキ
シプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、
メタアクリル酸コポリマー、ポリビニルアセタートジエ
チルアミノアセテート、セラックなど);着色剤(ウコ
ン抽出液、リボフラビン、酸化チタン、カロチン液な
ど);矯味剤(アスパルテーム、アスコルビン酸、ステ
ビア、メントール、カンゾウ粗エキス、単シロップな
ど);界面活性剤(ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、
モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸ソルビ
タン、モノラウリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレン
ポリオキシプロピレン、ポリソルベート類、ラウリル硫
酸ナトリウム、マクロゴール類、ショ糖脂肪酸エステル
など);可塑剤(クエン酸トリエチル、ポリエチレング
リコール、トリアセチン、セタノールなど);甘味剤
(ショ糖、マンニトール、アスパルテームなどの天然又
は合成甘味剤);着香剤(メントールなど);吸着剤、
防腐剤、湿潤剤、帯電防止剤などが挙げられる。
【0035】液剤では、担体成分として、通常、水又は
含アルコール水が使用でき、慣用の成分を用いて製剤化
できる。液剤の添加成分としては、例えば、pH調整剤
(クエン酸、リンゴ酸、リン酸水素ナトリウム、リン酸
二カリウムなど)、清涼化剤(l−メントール、ハッカ
水など)、前記界面活性剤、懸濁化剤(カオリン、カル
メロースナトリウム、キサンタンガム、メチルセルロー
ス、トラガントなど)、消泡剤(ジメチルポリシロキサ
ン、シリコン消泡剤など)、粘稠剤(キサンタンガム、
トラガント、メチルセルロース、デキストリンなど)、
溶解補助剤(エタノール、ショ糖脂肪酸エステル、マク
ロゴールなど)、前記抗酸化剤、着色剤、甘味剤、着香
剤などが例示できる。
【0036】本発明の製剤は、当該技術分野における慣
用の方法をそのまま又は適宜応用して得ることができ
る。例えば、錠剤であれば、粉末状の活性成分と製薬上
許容される担体成分(賦形剤など)とを混合して圧縮成
形することにより調製でき、キャンディー(飴)などの
製菓錠剤は型に注入する方法で調製してもよい。さら
に、固形製剤のうち顆粒剤などの粉粒剤は、種々の造粒
法(押出造粒法、粉砕造粒法、乾式圧密造粒法、流動層
造粒法、転動造粒法、高速攪拌造粒法など)により調製
してもよく、錠剤は、上記造粒法、打錠法(湿式打錠
法、直接打錠法)などを適当に組み合わせて調製でき
る。さらに、カプセル剤は、慣用の方法により、カプセ
ル(軟質又は硬質カプセル)内に粉粒剤(粉剤、顆粒剤
など)を充填することにより調製できる。本発明の固形
製剤の好ましい剤形は、錠剤(例えば、口中咀嚼型の錠
剤)である。錠剤には、糖衣コーティングを施し、糖衣
錠としてもよい。さらに、錠剤は単層錠であってもよ
く、二層錠などの積層錠であってもよい。
【0037】液剤は、各成分を担体成分である水性媒体
(精製水、エタノール含有精製水など)に溶解又は分散
させ、必要により濾過又は滅菌処理し、所定の容器に充
填し、滅菌処理することにより調製できる。
【0038】本発明では、グルコサミンなどのアミノ糖
類によりビタミンB1類を安定化できる。そのため、本
発明は、種々のビタミンB1類を含有する製剤に適用で
きる。さらに、アミノ糖類によりコンドロイチン硫酸な
どのグリコサミノグリカン類によるゲルの生成を著しく
抑制でき、崩壊性を改善できる。そのため、本発明はグ
リコサミノグリカン類を含有する固形製剤に有利に適用
される。なお、本発明の固形製剤は、pHの変動に影響
されることなく、消化管での崩壊を促進し、有効成分を
安定的に放出するのに有効である。例えば、pHが約1
〜10(例えば、約1〜7)程度の範囲で変動しても固
形製剤は効率よく崩壊する。特に低いpH域(例えば、
1〜4程度)での崩壊性を大きく改善できる。そのた
め、胃内pHが1.2〜6.8の範囲で変動しても、医
薬品として使用するのに適している。
【0039】本発明の製剤は、経口投与に適しており、
一日当たり1又は複数回投与できる。成人一日当たりの
製剤の投与量は、例えば、遊離のビタミンB1類として
1〜300mg、好ましくは5〜150mg、さらに好
ましくは5〜100mg、特に5〜30mg程度であ
る。ビタミンB6を配合する場合、成人一日当たりのビ
タミンB6類の投与量は、遊離のビタミンB6類に換算
して、例えば、1〜300mg、好ましくは10〜10
0mgである。また、成人一日当たりのビタミンB12
類の投与量は、遊離のビタミンB12類に換算して、例
えば、10〜3000μg、好ましくは50〜1500
μg程度である。
【0040】グルコサミンなどのアミノ糖類の投与量
(遊離のアミノ糖に換算して)は、例えば、成人1日当
たり50〜3000mg、好ましくは100〜2500
mg、さらに好ましくは300〜2000mg、特に5
00〜1500mg程度である。
【0041】さらに、コンドロイチンなどのグリコサミ
ノグリカン類の投与量(遊離のグリコサミノグリカン類
として)は、例えば、成人1日当たり0.01〜5g、
好ましくは0.05〜2g、さらに好ましくは0.1〜
1.7g程度である。
【0042】本発明の製剤は、医薬製剤(例えば、ビタ
ミンB1類、コンドロイチン類の活性を利用して、関節
痛、関節炎などの関節障害の予防及び治療、筋肉痛の治
療などに有効な医薬製剤)として使用できるとともに、
製菓錠剤や健康補助食品などとしても利用できる。
【0043】
【発明の効果】本発明では、アミノ糖類によりビタミン
B1類を有効に安定化できる。また、コンドロイチン硫
酸などのグルコサミノグリカンを含む固形製剤であって
も、ヒドロゲル塊の形成を抑制でき、崩壊性を改善でき
る。特に、pHによる崩壊依存性が小さく、pHが変動
しても、固形製剤の崩壊性を有効に改善できる。
【0044】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定さ
れるものではない。
【0045】実施例1 硝酸チアミン、塩酸グルコサミンと結晶セルロースを均
一になるまで混合した混合粉に、精製水に溶解したヒド
ロキシプロピルセルロースを添加し、攪拌造粒する。乾
燥し整粒された造粒粉に、L−アスパラギン酸カリウム
・マグネシウム等量混合物、コンドロイチン硫酸ナトリ
ウム、クロスカルメロースナトリウム、軽質無水ケイ
酸、ステアリン酸マグネシウムを混合し、均一になるま
で攪拌する。混合物を、ロータリー型打錠機にて打錠
し、円形錠剤(直径8.5mm、重量270mg、硬度
5kg(デジタル硬度計で計測))を得た。以下に、錠
剤の処方を示す。
【0046】 [錠剤処方](なお、「部」は「重量部」を示す。以下、同じ) 硝酸チアミン 1.25部 L−アスパラギン酸カリウム・マグネシウム等量混合物 8.3部 コンドロイチン硫酸ナトリウム 33.3部 塩酸グルコサミン 41.7部 ヒドロキシプロピルセルロース 1.62部 結晶セルロース 5.33部 ステアリン酸マグネシウム 1.5部 クロスカルメロースナトリウム 6.0部 軽質無水ケイ酸 1.0部 合計 100部
【0047】実施例2 日本薬局方、製剤総則「顆粒剤」に準じて、下記の処方
を用い、顆粒剤(1包=1500mg)を製造した。 配合比(部) 塩酸チアミン 0.6部 コンドロイチン硫酸ナトリウム 17.8部 塩酸グルコサミン 22.2部 酪酸リボフラビン 0.3部 塩酸ピリドキシン 0.3部 ヒドロキシプロピルセルロース 2.4部 結晶セルロース 24.4部 マンニトール 31.8部 メントール 0.2部 合計 100部
【0048】実施例3(ビタミンB1、ビタミンB6及
びビタミンB12含有製剤) 日本薬局方、製剤総則「錠剤」に準じて、下記の錠剤処
方を用い、錠剤(1錠=280mg)を製造した。 配合比(部) 塩酸フルスルチアミン 4.0部 コンドロイチン硫酸ナトリウム 23.8部 塩酸グルコサミン 35.7部 塩酸ピリドキシン 4.0部 ヒドロキソコバラミン 0.06部 ヒドロキシプロピルセルロース 0.7部 結晶セルロース 31.24部 ステアリン酸マグネシウム 0.5部 合計 100部
【0049】実施例4(ビタミンB1及びビタミンE含
有製剤) 日本薬局方、製剤総則「錠剤」に準じて、下記の錠剤処
方を用い、錠剤(1錠=270mg)を製造した。 配合比(部) 硝酸チアミン 1.2部 コンドロイチン硫酸ナトリウム 20.6部 塩酸グルコサミン 20.6部 酢酸d−α−トコフェロール 0.5部 ヒドロキシプロピルセルロース 3.0部 結晶セルロース 28.8部 マンニトール 24.7部 香料 0.1部 ステアリン酸マグネシウム 0.5部 合計 100部
【0050】実施例5(ビタミンB1及びヒアルロン酸
含有製剤) 日本薬局方、製剤総則「錠剤」に準じて、下記の錠剤処
方を用い、錠剤(1錠=500mg)を製造した。 配合比(部) 塩酸チアミン 0.8部 ヒアルロン酸 15部 塩酸グルコサミン 30部 ヒドロキシプロピルセルロース 3部 結晶セルロース 17.3部 乳糖 33.5部 ステアリン酸マグネシウム 0.5部 合計 100部
【0051】実施例6 日本薬局方、製剤総則「錠剤」に準じて、下記の錠剤処
方を用い、錠剤(1錠=350mg)を製造した。 配合比(部) 硝酸チアミン 0.1部 コンドロイチン硫酸ナトリウム 19.0部 硫酸グルコサミン 9.5部 ヒドロキシプロピルセルロース 2.0部 マンニトール 68.9部 ステアリン酸マグネシウム 0.5部 合計 100部
【0052】試験例1 コンドロイチン硫酸ナトリウム50重量部(生化学工業
(株)製)、塩酸グルコサミン50重量部(焼津水産
(株)製)、ステアリン酸マグネシウム0.5重量部
(太平化学産業(株)製)を均一に混合して、錠剤成分
の混合物を調製した。混合物を、ロータリー型打錠機に
て、実施例1と同様の円形錠剤(直径8.5mm、重量
270mg、硬度5kg(デジタル硬度計で計測))を
得た。
【0053】一方、比較例として、塩酸グルコサミン5
0重量部に代えて、結晶セルロース50重量部(旭化成
(株)製)又は乳糖50重量部(DMV(株)製)を用
いる以外は、上記と同様にして比較例1(結晶セルロー
ス)及び比較例2(乳糖)の錠剤を得た。
【0054】崩壊性試験法(一般試験法 日本薬局方第
13改正)に準じて、得られた錠剤の試験液に対する崩
壊性を試験した。なお、服用された固形製剤は、胃内で
速やかに崩壊して薬物を溶出することができるように、
試験液中で溶解あるいは、小さい粒子状態にまで分散す
る必要がある。
【0055】試験液としては、健常人の胃内pHを想定
して、塩化ナトリウムと塩酸で調整したpH=1.2試
験液(日本薬局方崩壊試験法の第1液に相当)、酢酸緩
衝液で調整したpH=4.5試験液、リン酸2水素カリ
ウムと水酸化ナトリウムで調整したpH=6.8試験液
(日本薬局方崩壊試験法の第2液に相当)を用意した。
【0056】各錠剤と各試験液をガラスの試験器に入
れ、試験液の温度を37℃±2℃に保ったままで、1分
間に29〜32往復、振幅53〜57mmで滑らかに上
下運動させた。そして、錠剤の残留物を試験器内に認め
られなくなるまでの時間を計測した。
【0057】いずれの錠剤とも、pHの低下によって崩
壊時間が長くなる傾向にあったが、グルコサミンを含有
した実施例1では、いずれのpHにおいても崩壊性が高
い。比較例1及び2では、特に低いpHでの崩壊時間が
遅く、コンドロイチン硫酸ナトリウムのヒドロゲル塊の
形成を抑制できない。結果を表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】試験例2 硝酸チアミン3重量部(武田薬品工業(株)製)、塩酸
グルコサミン100重量部(焼津水産(株)製)、ステ
アリン酸マグネシウム0.5重量部(太平化学産業
(株)製)を均一に混合して、錠剤成分の混合物を調製
した。混合物を、ロータリー型打錠機にて、実施例2と
同様の円形錠剤(直径8.5mm、重量270mg、硬
度5kg(デジタル硬度計で計測))を得た。
【0060】実施例2と比較例2の錠剤をガラス瓶にい
れ、50℃、遮光下で2週間保存した。その後、錠剤中
の硝酸チアミンの残存量を常法に従い高速液体クロマト
グラフィー(HPLC)法にて測定したところ、実施例
2では残存率(錠剤中の硝酸チアミン残存量/錠剤中の
初期硝酸チアミン量)が99.8%であったのに対し
て、比較例3では95.3%であった。
【0061】また、実施例2の錠剤をガラス瓶にいれ、
40℃、遮光下で1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月保存し、同様
に硝酸チアミンの残存率を測定したところ、1及び3ヶ
月後では100%残存、6ヶ月後においても99.9%
の高い残存率であった。従って、グルコサミンは、硝酸
チアミンの長期間の安定化に有効であることが示され
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯田 健太郎 大阪市生野区巽西1丁目8番1号 ロート 製薬株式会社内 Fターム(参考) 4C076 AA31 AA36 BB01 CC22 DD48 EE37 FF06 FF63 4C086 AA01 BC83 MA05 MA35 NA03 ZC25

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビタミンB1類を含有する製剤であっ
    て、ビタミンB1類1重量部に対してアミノ糖類を0.
    1重量部以上の割合で含有する製剤。
  2. 【請求項2】 ビタミンB1類とアミノ糖類とを含有す
    る製剤であって、ビタミンB1類の含有量が全体に対し
    て0.001〜30重量%である製剤。
  3. 【請求項3】 アミノ糖類がグルコサミンである請求項
    1又は2記載の製剤。
  4. 【請求項4】 さらに、グリコサミノグリカン類を含む
    固形製剤である請求項1又は2記載の製剤。
  5. 【請求項5】 グリコサミノグリカン類が、ヒアルロン
    酸、コンドロイチンおよびそれらの塩から選択された少
    なくとも一種である請求項4記載の製剤。
  6. 【請求項6】 グリコサミノグリカン類1重量部に対し
    て、アミノ糖類を0.1重量部以上の割合で含む請求項
    4記載の製剤。
  7. 【請求項7】 ビタミンB1類を含有する製剤にアミノ
    糖類を配合し、ビタミンB1類を安定化する方法。
  8. 【請求項8】 グリコサミノグリカン類を含有する固形
    製剤にアミノ糖類を配合させ、固形製剤の崩壊性を改善
    する方法。
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