JP2002144303A - 木製部材、木製連結部材、建造物 - Google Patents

木製部材、木製連結部材、建造物

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JP2002144303A
JP2002144303A JP2000345425A JP2000345425A JP2002144303A JP 2002144303 A JP2002144303 A JP 2002144303A JP 2000345425 A JP2000345425 A JP 2000345425A JP 2000345425 A JP2000345425 A JP 2000345425A JP 2002144303 A JP2002144303 A JP 2002144303A
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Yosuke Ishiyama
陽右 石山
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ISHIMOKU KK
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ISHIMOKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の木製本体は、対向する辺に凹凸状の溝
と突条が設けられ、経時と共に生じる連結した木製本体
間の隙間から熱エネルギーが流失し、更に、製造上の精
度と乾燥による変形のため、凹凸状の溝と突条の嵌合が
容易でないなど施工時や施工後の様々な欠陥があった。
本発明は、施工後の乾燥により生じる木製本体間の隙間
からの熱エネルギーの流失を防ぎ、低コストで、誰にで
も短時間で簡単且つ容易に連結できる木製部材、木製連
結部材を提供する。 【解決手段】 本発明の木製部材4は、木製本体の両側
の辺に形成され、木製本体1の表裏の何れか一方或は両
方の面から反対側の面に向かい順次深くなる溝2或は順
次高くなる突条3を備えていることを特徴とする木製部
材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木製部材、木製連
結部材及び建造物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図14の斜視図に示すように、昔から木
製部材101には、矩形の平板として形成され、外周
は、表裏の平面と直角に裁断されたものがあった。この
複数の木製部材101,101を図15の分解断面図に
示すように、突合せて連結すると、時間の経過により次
第に乾燥が進み収縮して、図16に示すように、木製部
材101と木製部材101の間に隙間102が生じ、素
通しの状態となる。
【0003】又、壁材として木製部材101,101を
長手方向を横向きにして使用する場合は、図17に示す
ように、柱や間柱などの下地材100上に、下の木製部
材101の上部に次の木製部材101の下部を重ねるこ
とを順次繰り返して釘(図示せず)で止めていた。この
場合も、時間の経過と共に夫々の木製部材101,10
1が任意に収縮すると共に変形し、木製部材101と木
製部材101の間に隙間103,103が生ずる。
【0004】図18〜21に示す合いじゃくりは、木製
部材104の一側の辺の上側と他側の辺の下側をL型に
切欠かくことにより両辺に突起105a,105bを形
成したものであり、図19に示すように、複数の木製部
材104,104の両突起を互いに重ね合わせて連結す
る。この場合も、時間の経過と共に夫々の木製部材10
4,104が収縮し、変形し、木製部材104と木製部
材104の間に隙間106が生ずる。又、図21に示す
ように、前記と同様壁材として木製部材104,104
を使用する場合は、略平坦な壁を造ることができ、好都
合ではあるが、前記木製部材101,101と同様、時
間の経過と共に夫々の木製部材104,104が収縮
し、変形し、木製部材104と木製部材104の間に隙
間106,106が生ずることになる。
【0005】図22〜25に示す本ざねは、木製部材1
07の一側の辺の上下をL型に切欠くことにより、央部
に突条(凸状)108を形成し、他側の辺の央部にこの
突条(凸状)108が嵌合可能な形状の溝(凹状)10
9を形成したものである。図23に示すように、複数の
木製部材107,107の突条(凸状)108と溝(凹
状)109を嵌合させて連結すると、前記第2例の木製
部材101,104の場合と同様図24に示すように、
時間の経過と共に夫々の木製部材107,107が収縮
し、木製部材107と木製部材107の間に隙間110
が生じる。しかしながら、突条(凸状)108と溝(凹
状)109の嵌合によるため、隙間110の形状が複雑
に曲折することになる。又、図25に示すように、下地
材100上に木製部材107の突条(凸状)108に木
製部材107の溝(凹状)109を次々と嵌合した場合
も、やはり隙間が生じていた。
【0006】更に、図示しない校倉造りは、断面三角形
状(図14に示した板、角材、丸太等であっても良い)
の校板を横に使い、井桁に組み積み上げていく壁の工法
である(日本では奈良時代以来の工法で、正倉院が有
名)。校倉造りは、上下の校材の当接面を互いに平面に
形成していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記事例は、何れにし
ても施工後、時間の経過と共に連結した木製部材間に隙
間が生じ、建造物の内部を冷暖房したとき、程度の差が
あるもののエネルギーロスという悪影響は計り知れない
ものがある。外壁材として第1例の木製部材を使用した
とき、強風雨のとき、前記隙間から雨が浸透するという
問題がある。第2例の木製板部の場合、隙間から雨が浸
透するという問題が軽減されはしたが、回避できなかっ
た。第3の木製部材の場合、複数の木製部材の突条(凸
状)と溝(凹状)を均一に形成するため製造コストが高
く付くうえに、経時により夫々の木製部材が特有の変形
を起こし、前記突条(凸状)と溝(凹状)の嵌合が容易
にできないため施工に多大な労力と時間を要すると共
に、溝を形成する凹状の両先端が欠損し易いという欠点
があった。又、校倉造りは、外気の湿度の変化と共に校
材が膨潤と収縮を繰り返し、外気の湿度の影響を収納物
に与えないといわれていたが、現代技術による計測の結
果、誤りであることが判明しており、前述と同様連結部
に隙間が生じ、冷暖房時にエネルギーをロスしていた。
【0008】本発明は、施工後の木製部材の乾燥により
生じる複数の木製部材間の隙間による冷暖房時の悪影響
と外気の湿度の影響を排除し、低コストで製造でき、複
数の木製部材の連接が、誰にでも短時間で簡単且つ容易
に行なえる建設現場における作業性の良い木製部材、木
製連結部材及びこれらの部材により床、壁、外壁、天井
及び屋根の下地等を形成した建造物を提供することを目
的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る木製部材
は、木製本体の両側の辺に形成され、木製本体の表裏の
何れか一方或は両方の面から反対側の面に向かい順次深
くなる溝或は順次高くなる突条を備えていることを特徴
とする。
【0010】この木製部材を、木製本体の隣接する何れ
か一方或は両方の辺に形成され、木製本体の表裏の何れ
か一方或は両方の面から反対側の面に向かい順次深くな
る溝と、該溝が形成された木製本体の辺と反対側の辺
に、溝に嵌合可能な形状に形成された突条としたり、或
は、本体の溝或は突条に嵌合可能な突条或は溝を本体の
両側の辺に有し或は木製本体の溝或は突条に嵌合可能な
突条或は溝を両側の辺に有する木製連結部材を備えさせ
たりすることもできる。これらの木製部材或は木製連結
部材を桐材で形成することもできる。
【0011】前記木製部材或は木製部材及び木製連結部
材の何れか或は両方を用いて、床、壁、外壁、天井、屋
根の下地の何れか或は任意の組合せ建造物を建造した
り、平行に配置された建設部材と、該建設部材の対向す
る面に形成された溝と、該溝に摺動可能に嵌合される両
端を有する前記木製部材と、を用いて建造物を建造した
り、平行に配置された建設部材と、該建設部材の対向す
る面に形成された溝と、該溝に摺動可能に嵌合される両
端を有する木製部材と、該溝に摺動可能に嵌合される両
端を有する木製連結部材と、を用いて建造物を建造する
こともできる。
【0012】前記建設部材を、同種(例えば柱と柱)或
は異種(例えば柱と壁)の建設部材としたり、或は、前
記建設部材を、柱、間柱、壁、床、天井、壁或は外壁の
下地、床或は天井の下地のうち何れか一種或は任意の組
合せとすることもできる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1の斜視図、図2の分解断面図
に示すように、断面と平面が四角形で平板な木製本体1
を形成する。木製本体1の何れかの辺に、木製本体1の
表裏の面の近傍(表裏の面でもよい)から反対側の面に
向かって順次深くなる溝即ち辺に添ったV型の溝2を形
成する。V型の溝2が形成された辺と対向する辺に、木
製本体1の表裏の面から反対側の面に向かって順次高く
なり、V型の溝2に嵌合可能な形状の突条即ち逆V型の
突条3を辺に添って形成する。
【0014】V型の溝2の内角は45°が望ましいが、
45°に拘るものではなく、V型の先端も先鋭な先端で
なくとも良い(図6参照)。又、U型や逆台形型の溝
と、逆U型や台形型の突状とすることもできる。図示し
ないが、このV型の溝2と逆V型の突条3を木製本体1
の隣接する何れかの辺に夫々形成することもできる。即
ち、V型の溝2と逆V型の突条3を夫々L型に形成し、
木製本体1の外周の全ての辺をV型の溝2と逆V型の突
条3で囲むこともできる。
【0015】図2に示すように、上記構成の木製部材4
を下地材5の所望の位置に載置し、その木製部材4のV
型の溝2と逆V型の突条3の傾斜面に釘6,6を打ち込
み固定する(釘6,6を表面から垂直に打つこともでき
る)。下地材5に固定した木製部材4の逆V型の突条3
に他の木製部材4のV型の溝2を嵌合して位置決めし、
逆V型の突条3の傾斜面に釘6を打ち込み固定すること
を繰り返すと多数の木製部材4,4が連結される。
【0016】上記構成の木製部材4は、一端が広く開口
されたV型の溝2を同形状の逆V型の突条3に嵌合する
のであるから、誰にでも短時間で確実に嵌合でき、建設
現場における作業性が著しく向上した。又、木製部材4
が乾燥して収縮し、多少変形した木製部材4,4のV型
の溝2や逆V型の突条3であっても殆ど影響を受ける事
無く嵌合し連結できる(特に、凹状の溝109と突条1
08の場合に、木製部材107が乾燥して収縮し、変形
した場合、凹状の溝109と突条108の嵌合がスムー
スにできなかった)。更に、Vカット刃物と逆Vカット
刃物のみで、如何なる厚みの木製本体も加工できる。
【0017】上記木製部材4を下地材5に固定する釘
6,6の打ち込み方向は、互いに交差する方向に打ち込
まれており、木製部材4の逆V型の突条3に、連結する
木製部材4のV型の溝2を嵌合し、木製部材4の逆V型
の突条3の傾斜面に釘を打ち込むと、木製部材4の逆V
型の突条3に木製部材4のV型の溝2を緊嵌合され、経
時により連結された木製部材4,4の乾燥が更に進んで
も、木製部材4の逆V型の突条3に緊嵌合された木製部
材4のV型の溝2の間が緩むことなく、水平に連結され
た複数の木製部材4,4の上を人が歩いてもギシギシと
軋む軋み音が大幅に軽減された。
【0018】図3に示すように、乾燥して収縮した木製
部材4のV型の溝2の先端1a,1aは、中心に向かっ
て一点鎖線に示すように変形し、V型の溝2の角度が鋭
角となるから、図4に示すように、嵌合したV型の溝2
と逆V型の突条3の密着性が高く、連結した木製部材
4,4の連結部7に隙間8ができず(内部には隙間8が
できる可能性があるが、その間隙8は、空気層であり、
冷断熱効果を高める)、断熱、遮音・防音効果が高くな
り、前記軋み音の発生を更に低減できる。
【0019】従来の凹状の溝109と突状108とを嵌
合する木製部材107の場合は、設けた凹状の溝109
の上下の辺が欠け易かったが、V型の溝2と逆V型の突
条3を設けた木製部材4の辺は、断面が△型であるた
め、丈夫で欠け難く、長持ちし、施工後長期にわたり美
感を維持できる。
【0020】上記木製部材4,4を桐で形成した場合、
桐固有の様々な特性を生かすことができ更に効果的であ
る。尚、上記木製部材4,4は、少なくとも本体1,1
が木製であれば良く、V型の溝2を形成した先端2a,
2aや逆V型の突条3a或は両端を合成樹脂等他の素材
で形成することもできる。
【0021】図5に基づき、木製部材4,4を壁材とし
て横組に使用する場合を説明する。図示しない土台上に
建設部材としての2本の柱(図では1本のみを示す)
9,9を立設する。2本の柱の対向する面に長手方向の
溝9a,9a(図では1方の溝のみを示す)を設ける。
この溝9a,9aの幅は、前記木製部材4,4の厚みと
略同等であり、溝9a,9aの上端から木製部材4,4
のV型の溝2を下方にして順次はめ込む。はめ込んだ木
製部材4,4上の上部の逆V型の突条3,3に釘6を斜
めに打ち込み、柱9と固定したり、はめ込んだ上の木製
部材4,4上の下部のV型の溝3,3の先端1a,1a
と下の木製部材4,4上の上部の逆V型の突条3,3を
釘6により固定できる。
【0022】このようにして2本の柱9,9の溝9a,
9aに木製部材4,4の両端を順次はめ込み、2本の柱
9,9の上端を図示しない梁等で固定する。以上のよう
に、2本の柱9,9の溝9a,9aに木製部材4,4の
両端を順次はめ込むと、多数の木製部材4,4の自重に
より、木製部材4,4のV型の溝2と、重ねられた木製
部材4,4の逆V型の突条3とが密接し、木製部材4,
4が経時と共に乾燥し、多少変形したとしても、密接状
態が緩むことなく、重ねられた木製部材4,4間に隙間
が生ずることがなく、前記実施例と同様の効果が得られ
る。又、前述のように、連結した木製部材4,4の間に
隙間8ができないのであるから、木製部材4,4を外壁
材として使用した場合であっても、強風時の風雨に雨が
間隙から浸透することもない。
【0023】従来工法では、壁の荷重が全て柱に掛かる
ため、柱を丈夫にしなければならないのみならず、耐震
性が低かった。しかしながら、上記工法により壁を形成
した場合、柱に殆ど荷重が掛からず、壁自体に自重が掛
かり、複数の木製部材4,4で形成された壁は、振動を
吸収するから、耐震性が向上する。更に、従来工法で壁
に外壁を取付ける場合は、壁と外壁の荷重が全て柱に掛
かる上に、壁と外壁の間に断熱材を挿入しており、更に
柱に荷重が掛かることになる。しかしながら、壁材とし
て使用した木製部材4,4を下地とし、外表に外壁を取
付ける工法の場合、前述の通り、冷断熱、遮音効果が高
いから、壁と外壁の間に断熱材を挿入しなくとも十分に
冷断熱、遮音効果を有し、且つ、柱に過剰な荷重負担を
掛けないで済む。以上の結果、低コストで、冷断熱、遮
音効果が高く、柱に過剰な荷重負担を掛からない耐震性
の高い建造物が得られる。
【0024】上記柱9,9は、破線9bで示すように複
数の部材で形成された複合柱であっても良く、この場合
は、柱9,9の一側の部材の切欠部に木製部材4,4の
両端を順次はめ込んだ上に、柱9,9の他側の部材を重
ねて固定することもできる。図では、柱9,9では柱を
四角柱で示したが、柱9,9を円柱や他の多角柱とする
こともでき、柱9,9に代えて間柱を用いることもでき
る。
【0025】又、図6に示すように、木製部材4,4の
木製本体1b,1bの断面形状を略三角形とし(従来の
校倉造りの校板の形状)、木製本体1b,1bの下辺に
木製本体1b,1bの上辺の逆V型の突条3b,3bが
嵌合するV型の溝2b,2bを形成しても良い。木製本
体1b,1bの断面形状を角材や丸太等他の形状とする
こともできる。この実施例では、逆V型の突条3b,3
bが、三角形の頂点部分と重複している。更に、図で
は、壁を形成する状態を示したが、略平行に配置された
他の建設部材の対向面に溝を形成し、その溝に木製部材
4,4の両端をはめ込むことにより、床、天井、壁、外
壁等を形成することもできる。更に、木製部材4,4の
両端に従来例の図18に示した突条105a又は105
bを設け、床の平行な下地材の対向面に溝を設けたり、
天井の平行な下地材の対向面に溝を設け、これらの溝に
木製部材4,4の両端の突条105a又は105bをは
め込むことにより、平坦な床や天井或は壁等を形成する
こともできる。
【0026】即ち、建設部材として柱を例示して説明し
ているが、柱に拘るものではなく、間柱、壁、床、天
井、壁或は外壁の下地、床或は天井の下地等の何れか或
は任意の組合せからなる平行に配置された建設部材の対
向面に溝を形成することもできる。
【0027】図7に示すように、V型の溝2を有する辺
の上下の先端1a,1aを面取り部10を形成した木製
部材4のV型の溝(溝の内角を45°とした場合)2
と、逆V型の突条3を有する木製部材4の逆V型の突条
3を嵌合する。この場合、面取り部10の大きさにかか
わりなく面取り部10は木製部材4の表裏の面と45°
になり、V型の溝2と逆V型の突条3の連結部7には、
常に均一な小型のv型の溝11が形成され、多数の木製
部材4を連結したときの仕上がり面が大変綺麗である。
尚、V型の溝2の内角が45°以外の場合であっても、
前記小型のv型溝11が常に均一に形成される。
【0028】図8に示すように、木製本体1のV型の溝
2と逆V型の突条3は、木製本体1の表裏の面からでは
なく、表裏の面と垂直に切断した端部の所定の位置に設
けることもできる。又、逆V型の突条3をV型の溝2よ
り大きくし、逆V型の突条3の先端のみがV型の溝2に
嵌合するようにすると、多数の木製本体1,1を連結し
たとき、連結部7の表面にのみ小型の間隙ができるか
ら、連結時のデザイン上の幅が広がる。
【0029】図9に示すように、木製部材4のV型の溝
2と逆V型の突条3を、木製部材4の何れか一方の面か
ら他方に面に向かって順次深くなる∠型(片流れ型)の
溝2aと∠型の溝2aに嵌合する逆∠型の突条3aとし
ても、前記実施例と同様な効果が得られる。
【0030】図10の分解斜視図、図11の分解断面図
に示すように、前記実施例と同様に、断面も平面も四角
形で平板な木製本体1を形成する。木製本体1の対向す
る両側の辺に辺に添ったV型の溝2,2を形成する。V
型の溝2,2は、前記実施例と同様の木製本体1の表裏
の面の近傍(表裏の面でもよい)から反対側の面に向か
って順次深くなる溝である。上記構成の木製部材21
は、両側の辺にV型の溝2,2を形成したものである。
このV型の溝2,2に嵌合する形状の逆V型の突条3,
3を対向する辺に有する木製連結部材22を形成する。
この木製連結部材22を図では断面を正四角形として図
示しているが、断面を六角形とするなど、図示したもの
に拘ることなく他の形状であっても良い。
【0031】図12の分解斜視図、図13の分解断面図
に示すように、前記実施例の木製本体1の対向する両側
の辺のV型の溝2,2を逆V型の突条3,3とした木製
部材23を形成し、木製連結部材22の対向する面の逆
V型の突条3,3をV型の溝2,2とした木製連結部材
24を形成することもできる。
【0032】上記構成の木製部材21,23と木製連結
部材22,24は、複数の木製部材21,21;23,
23の間に木製連結部材22,24を夫々介在させて連
結させるものであり、前記実施例と同様の効果が得られ
る。木製連結部材22,24の断面形状次第で、多数の
木製部材21,21;23,23を木製連結部材22,
24を介して連結したとき、仕上がり面に種々の変化を
もたせることができ、デザイン上の幅が広がる。
【0033】尚、上記実施例の木製連結部材22,24
の対向する両側の辺には、V型の溝2,2と逆V型の突
条3,3を夫々施しているが、図示しない1本の木製連
結部材の両辺にV型の溝2と逆V型の突条3を施すこと
により複数の木製部材4,4を木製連結部材を介して連
結することもできる。
【0034】
【発明の効果】本発明に係る木製部材及び木製連結部材
は、以上のような構成を備えているので、第1に、上記
のように一端が広く開口されたV型の溝を同形状の逆V
型の突条に嵌合するのであるから、誰にでも短時間で確
実に嵌合でき、建設現場における作業性が著しく向上し
た。又、木製本体が乾燥して収縮し、多少変形しても殆
ど影響を受ける事無く嵌合し連結できる(特に、凹凸型
の溝と突条の場合に、木製本体が乾燥して収縮し、変形
した場合、凹凸型の溝と突条の嵌合がスムースにできな
かった)。更に、Vカット刃物と逆Vカット刃物のみ
で、如何なる厚みの木製本体も加工できる。
【0035】上記木製本体を下地に固定する釘の打ち込
み方向は、互いに交差する方向に打ち込まれており、木
製本体の逆V型の突条に、連結する木製本体のV型の溝
を嵌合し、木製本体の逆V型の突条の傾斜面に釘を打ち
込むと、木製本体の逆V型の突条に木製本体のV型の溝
を緊嵌合され、経時により連結された木製本体の乾燥が
更に進んでも、木製本体の逆V型の突条に木製本体のV
型の溝を緊嵌合が緩むことがなく、水平に連結された複
数の木製本体の上を人が歩いてもギシギシと軋む軋み音
が大幅に軽減された。
【0036】乾燥して収縮した木製本体のV型の溝の先
端は、中心に向かって変形し、V型の溝の角度が鋭角と
なるから、嵌合したV型の溝と逆V型の突条の密着性が
高く、連結した木製本体の連結部に隙間ができず、断
熱、遮音・防音効果が高くなり、前記軋み音の発生を更
に低減できる。
【0037】従来の凹凸を嵌合する木製本体の場合は、
凹状の溝を設けた辺が欠け易かったが、V型の溝と逆V
型の突条の木製本体の辺は、断面が△型であるため、丈
夫で欠け辛く、長持ちし、施工後長期にわたり美感を維
持できる。
【0038】平行に配置された建設部材の対向する面に
長手方向の溝を設け、この溝の上端から木製部材を順次
はめ込み固定すると、多数の木製部材の自重により、木
製部材の溝と、重ねられた木製部材の突条とが密接し、
木製部材が経時と共に乾燥し、多少変形したとしても、
密接状態が緩むことなく、重ねられた木製部材間に隙間
が生ずることがなく、前記実施例と同様の効果が得られ
る。連結した木製部材の間に隙間ができないのであるか
ら、木製部材を外壁材として使用した場合であっても、
強風時の風雨に雨が間隙から浸透することもない。
【0039】前記の方法により壁を形成した場合、柱に
殆ど荷重が掛からず、壁自体に自重が掛かり、複数の木
製部材で形成された壁は、振動を吸収するから、耐震性
が向上する。壁材として使用した木製部材を下地とし、
外表に外壁を取付けた場合、冷断熱、遮音効果が高いか
ら、壁と外壁の間に断熱材を挿入しなくとも十分に冷断
熱、遮音効果を有し、且つ、柱に過剰な荷重負担を掛け
ないで済む。以上の結果、低コストで、冷断熱、遮音効
果が高く、柱に過剰な荷重負担を掛からない耐震性の高
い建造物が得られる。
【0040】V型の溝を有する辺の上下を面取りした木
製本体のV型の溝と、逆V型の突条を有する木製本体の
逆V型の突条を嵌合した場合、面取りの大きさにかかわ
りなく面取り部分は木製本体の表裏の面と45°にな
り、V型の溝と逆V型の突条の連結部には、常に均一な
小型のv型の溝が形成され、多数の木製本体を連結した
ときの仕上がり面が大変綺麗である。尚、溝の内角が4
5°以外の場合であっても、前記小型のv型溝が均一に
形成される。
【0041】木製本体のV型の溝と逆V型の突条を、木
製本体の何れか一方の面から他方に面に向かって順次深
くなる∠型(片流れ型)の溝と∠型の溝に嵌合する逆∠
型の突条としても、前記実施例と同様な効果が得られ
る。
【0042】上記構成の木製連結部材を有する木製本体
は、複数の木製本体の間に木製部材連結部材を介在させ
て連結させるものであり、前記実施例と同様の効果が得
られる上に、木製連結部材の断面形状次第で、多数の木
製本体を木製連結部材を介して連結したとき、仕上がり
面に種々の変化をもたせることができ、デザイン上の幅
が広がる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る木製部材を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る木製部材による床施工状態を示す
断面図である。
【図3】本発明に係る木製部材を示す要部拡大断面図で
ある。
【図4】本発明に係る木製部材による連結状態を示す要
部拡大断面図である。
【図5】本発明に係る建造物の一部としての壁に木製部
材を施す壁施工状態を示す拡大断面図である。
【図6】本発明に係る建造物の一部としての壁に木製部
材を施す壁施工状態を示す拡大断面図である。
【図7】本発明に係る木製部材による連結状態を示す要
部再拡大断面図である。
【図8】本発明に係る木製部材による連結状態を示す要
部再拡大分解断面図である。
【図9】本発明に係る木製部材による連結状態を示す要
部再拡大分解断面図である。
【図10】本発明に係る木製部材と木製連結部材を示す
分解斜視図である。
【図11】本発明に係る木製部材と木製連結部材を示す
分解断面図である。
【図12】本発明に係る木製部材と木製連結部材を示す
分解斜視図である。
【図13】本発明に係る木製部材と木製連結部材を示す
分解断面図である。
【図14】従来例を示す斜視図である。
【図15】従来例を示す分解断面図である。
【図16】従来例の連結状態を示す要部拡大分解断面図
である。
【図17】従来例の外壁施工状態を示す拡大断面図であ
る。
【図18】従来例を示す斜視図である。
【図19】従来例を示す分解断面図である。
【図20】従来例の連結状態を示す要部拡大分解断面図
である。
【図21】従来例の外壁施工状態を示す拡大断面図であ
る。
【図22】従来例を示す斜視図である。
【図23】従来例を示す分解断面図である。
【図24】従来例の連結状態を示す要部拡大分解断面図
である。
【図25】従来例の壁施工状態を示す拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
1,1b 木製本体 2,2a,2b 溝(V型の溝) 3,3a,3b 突条(逆V型の突条) 4,21,23 木製部材 9 建設部材としての柱 9a 溝 22,24 木製連結部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B250 AA01 AA02 AA03 AA05 AA06 AA07 BA04 BA05 CA11 DA04 EA02 EA14 EA18 FA09 FA13 FA14 FA31 FA41 GA07 2E002 EB12 FA03 FA06 FB07 GA04 HA02 HB04 LB01 LB13 MA22 MA33

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木製本体の両側の辺に形成され、木製本
    体の表裏の何れか一方或は両方の面から反対側の面に向
    かい順次深くなる溝或は順次高くなる突条を備えている
    ことを特徴とする木製部材。
  2. 【請求項2】 木製本体の隣接する何れか一方或は両方
    の辺に形成され、木製本体の表裏の何れか一方或は両方
    の面から反対側の面に向かい順次深くなる溝と、 該溝が形成された木製本体の辺と反対側の辺に、溝に嵌
    合可能な形状に形成された突条と、 を備えていることを特徴とする木製部材。
  3. 【請求項3】 前記本体の溝或は突条に嵌合可能な突条
    或は溝を本体の両側の辺に有する木製連結部材を備えて
    いることを特徴とする請求項1又は2記載の木製部材。
  4. 【請求項4】 前記請求項1又は2記載の木製本体の溝
    或は突条に嵌合可能な突条或は溝を両側の辺に備えてい
    ることを特徴とする木製連結部材。
  5. 【請求項5】 前記木製本体が桐材で形成されているこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のうち1項記載の木製部
    材。
  6. 【請求項6】 前記素材が桐材で形成されていることを
    特徴とする請求項4記載の木製連結部材。
  7. 【請求項7】 前記請求項1乃至6のうち1項記載の木
    製部材或は木製部材及び木製連結部材の何れか一方或は
    両方を用いて、床、壁、外壁、天井、屋根の下地の何れ
    か一つ或は任意の組合せにより建造することを特徴とす
    る建造物。
  8. 【請求項8】 平行に配置された建設部材と、 該建設部材の対向する面に形成された溝と、 該溝に摺動可能に嵌合される両端を有する請求項1乃至
    3及び請求項5のうち1項記載の木製部材と、 を備えていることを特徴とする建造物。
  9. 【請求項9】 平行に配置された建設部材と、 該建設部材の対向する面に形成された溝と、 該溝に摺動可能に嵌合される両端を有する請求項1乃至
    3及び請求項5のうち1項記載の木製部材と、 該溝に摺動可能に嵌合される両端を有する請求項4又は
    6項記載の木製連結部材と、 を備えていることを特徴とする建造物。
  10. 【請求項10】 前記建設部材が、同種或は異種の建設
    部材であることを特徴とする請求項8又は9記載の建造
    物。
  11. 【請求項11】 前記建設部材が、柱、間柱、壁、床、
    天井、壁或は外壁の下地、床或は天井の下地のうち何れ
    か一種或は任意の組合せであることを特徴とする請求項
    8又は9記載の建造物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012052324A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Nara Prefecture 板壁耐力壁及び板耐力床

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