JP2002141654A - プリント配線板 - Google Patents
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Abstract
成できるプリント配線板を提案する。 【解決手段】 くぼみの深さを5μm未満にしてフィー
ルドビア162を形成するため、フィールドビア162
の表面は平坦に近い形状となる。したがって、高粘度な
Sn/Agペースト77を開口部71a、71b内に充
填する際に、ボイドの発生を防止できる。
Description
ホールが形成され、このバイアホール上に低融点金属の
バンプが配設されたプリント配線板に関するものであ
る。
板では、ICチップと基板との接続を取るため、半田バ
ンプを使用している。バンプを形成する工程を図9を参
照して説明する。バイアホール160上に半田バンプ7
8を形成する際には、マスク96を介して、半田ペース
ト76をバイアホール160上の導電パッド75cの開
口部に充填する(図9(A)参照)。その後、充填され
た半田ペースト76をリフローすることで、半田を溶融
して、バイアホール160上の導電パッド75cに半田
バンプ78を形成させる(図9(B)参照)。
は、Sn/Pbからなる合金であるため、半田に含まれ
るPbが環境に悪影響を与えてしまう。この環境に対す
る影響を考慮して、Pbを含まない低融点金属を使用す
ることが要求されている。Pbを含まない低融点金属を
用いてバンプを形成する場合、低融点金属のペーストを
バイアホール160上の導電パッド75cの開口部に充
填した際に、バイアホール160の凹部内および凹部付
近にボイド88が発生してしまう。その後、リフローを
行っても、低融点金属の粘度が高いため、バイアホール
160の隙間にあるボイド88は残留してしまう。この
バイアホール160に残留したボイド88は、ICチッ
プの動作時に発生した熱によって拡散あるいは膨張す
る。このボイド88の拡散あるいは膨張によって、低融
点金属のバンプ79あるいは導電パッド75cの剥が
れ、クラックが発生して故障の原因となることがある。
したがって、Pbを含まない低融点金属を用いて、バイ
アホール上にバンプを形成させる際には、ICチップと
の接続信頼性を低下させることがあった。
なされたものであり、その目的とするところは、鉛を含
まない低融点金属でバンプを適正に形成できるプリント
配線板を提供することにある。
ため、請求項1の発明では、最外層に配設されたバイア
ホール上に半田によりバンプを形成したプリント配線板
において、プリント配線板の最外層に配設されたバイア
ホールとしてフィールドビアを配設して、前記フィール
ドビア上に鉛を含まない低融点金属のバンプを形成する
ことを技術的特徴とする。
りにフィールドビアを配設して、このフィールドビア上
に低融点金属のバンプを形成する。つまり、鉛を含まな
い低融点金属の粘度の高いペーストをバイアホールに充
填する際に、凹部を有しないフィールドビアを用いるこ
とでボイドの形成を防ぐことができる。
リント配線板において、前記フィールドビアの表面に形
成されるくぼみの深さは、10μm未満であることを技
術的特徴とする。
面に形成されるくぼみの深さは、10μm未満である。
つまり、フィールドビアを形成する際には、フィールド
ビア表面に微小なくぼみができる。このくぼみの深さが
10μm未満であれば、フィールドビア表面は、平坦に
近い形状である。フィールドビア表面が平坦に近い形状
であるため、鉛を含まない低融点金属の粘度の高いペー
ストをフィールドビア上に充填する際、このフィールド
ビア上でボイドが発生しない。したがって、ICチップ
との接続信頼性を向上させることが可能となる。
リント配線板において、前記フィールドビアの表面に形
成されるくぼみの深さは、5μm未満であることを技術
的特徴とする。
面に形成されるくぼみの深さは、5μm未満である。つ
まり、フィールドビアを形成する際には、フィールドビ
ア表面に微小なくぼみができる。このくぼみの深さが5
μm未満であれば、フィールドビア表面は、平坦に近い
形状である。フィールドビア表面が平坦に近い形状であ
るため、鉛を含まない低融点金属の粘度の高いペースト
をフィールドビア上に充填する際、このフィールドビア
上でボイドが発生しない。したがって、ICチップとの
接続信頼性を向上させることが可能となる。
に記載のプリント配線板において、前記フィールドビア
上でバンプを形成する低融点金属は、Sn/Ag、Sn
/Ag/Cu、Sn/Sbからなる合金を用いることを
技術的特徴とする。
バンプ形状に形成される低融点金属は、Sn/Ag、S
n/Ag/Cu、Sn/Sbからなる合金である。つま
り、Pbを含まないため、環境に悪影響を与えない。
図を参照して説明する。先ず、本発明に係るプリント配
線板の構成について、図7を参照して説明する。図7
は、完成したプリント配線板10の断面図を示してい
る。
面及び裏面にビルドアップ配線層80A、80Bが形成
されている。コア基板30には、スルーホール36が形
成され、コア基板30の両面には、導体回路34が形成
されている。また、ビルドアップ配線層80A、80B
は、導体回路58(バイアホール60を含む)が形成さ
れた層間樹脂絶縁層50と、導体回路158(フィール
ドビア162を含む)が形成された層間樹脂絶縁層15
0とからなる。層間樹脂絶縁層150上には、ソルダー
レジスト層70が配設されている。ソルダーレジスト層
70には、導体回路158の開口部71a、フィールド
ビア162の開口部71b、該開口部71aに導電パッ
ド75a、該開口部71bに導電パッド75bが形成さ
れ、導電パッド75a、75b上には低融点金属のバン
プ79が配設されている。
線板10に配設されているフィールドビア162につい
て、図8を参照して説明する。図8は、低融点金属のバ
ンプ79が配設されたフィールドビア162の断面図を
示している。金属層53と電解めっき膜56とからなる
フィールドビア162の表面には、深さ10μm未満
(好適には5μm未満)の窪み162aが形成されてい
る。フィールドビア162の表面上には、ニッケルめっ
き層72と金めっき層74とからなる導電パッド75b
が配設されている。導電パッド75b上には、Sn/A
g(Sn/Ag/CuまたはSn/Sb)からなる低融
点金属のバンプ79が配設されている。
ト配線板の製造方法について、図1〜図7を参照して説
明する。
脂またはBT(ビスマレイミド−トリアジン)樹脂から
なる基板30の両面に18μmの銅箔32がラミネート
されている銅張積層板30Aを出発材料とする(図1
(A)参照)。まず、この銅張積層板30Aをドリル削
孔し、続いてめっきレジストを形成した後、この基板に
無電解銅めっき処理を施してスルーホール36を形成
し、さらに、銅箔32を常法に従いパターン状にエッチ
ングすることにより、基板30の両面に下層導体回路3
4を形成する(図1(B)参照)。
0を水洗いし、乾燥した後、エッチング液を基板30の
両面にスプレイで吹きつけて、下層導体回路34の表面
とスルーホール36のランド表面36aとをエッチング
することにより、下層導体回路34の全表面に粗化面3
4α、36αを形成する(図1(C)参照)。ここで、
エッチング液として、イミダゾール銅(II)錯体10重
量部、グリコール酸7重量部、塩化カリウム5重量部お
よびイオン交換水78重量部を混合したものを使用す
る。
を主成分とする樹脂充填剤40を、基板30の両面に印
刷機を用いて塗布することにより、下層導体回路34間
またはスルーホール36内に充填し、加熱乾燥を行う。
即ち、この工程により、樹脂充填剤40が下層導体回路
34の間あるいはスルーホール36内に充填される(図
1(D)参照)。
の片面を、ベルト研磨紙(三共理化学社製)を用いたベ
ルトサンダー研磨により、下層導体回路34の表面やス
ルーホール36のランド表面36aに樹脂充填剤40が
残らないように研磨し、ついで、上記ベルトサンダー研
磨による傷を取り除くためのバフ研磨を行う。このよう
な一連の研磨を基板30の他方の面についても同様に行
う。そして、充填した樹脂充填剤40を加熱硬化させる
(図2(A)参照)。
填された樹脂充填剤40の表層部および下層導体回路3
4上面の粗化層34αを除去して基板30両面を平滑化
し、樹脂充填剤40と下層導体回路34とが粗化面34
αを介して強固に密着し、またスルーホール36の内壁
面と樹脂充填剤40とが粗化面36αを介して強固に密
着した配線基板を得る。
板30の両面に、上記(2)で用いたエッチング液と同
じエッチング液をスプレイで吹きつけ、一旦平坦化され
た下層導体回路34の表面とスルーホール36のランド
表面36aとをエッチングすることにより、下層導体回
路34の全表面に粗化面34βを形成する(図2(B)
参照)。
に、厚さ50μmの熱硬化型樹脂シートを温度50〜1
50℃まで昇温しながら圧力5kg/cm2 で真空圧着
ラミネートし、層間樹脂絶縁層50を設ける(図2
(C)参照)。真空圧着時の真空度は、10mmHgで
ある。
スレーザにて、ビーム径5mm、トップハットモード、
パルス幅50μ秒、マスクの穴径0.5mm、1ショッ
トの条件で層間樹脂絶縁層50に直径80μmのバイア
ホール用開口51を設ける(図2(D)参照)。この
後、酸素プラズマを用いてデスミア処理を行ってもよ
い。
ど)あるいは酸化剤(クロム酸、過マンガン酸塩など)
に浸漬することによって層間樹脂絶縁層50の表面に粗
化面50αを形成する(図3(A)参照)。液温は、3
5〜70℃の間で、3〜25分間で行う。それによっ
て、平均粗度0.05〜5μmの粗化面を形成させる。
あるいは、日本真空技術株式会社製のSV−4540を
用いてプラズマ処理を行い、層間樹脂絶縁層50の表面
に粗化面50αを形成することもできる。この際、不活
性ガスとしてはアルゴンガスを使用し、電力200W、
ガス圧0.6Pa、温度70℃の条件で、2分間プラズ
マ処理を実施する。
50αに金属層53を形成させる(図3(B)参照)。
金属層53の厚みは0.1〜5μmの範囲で形成するの
がよい。その一例として、 [無電解めっき水溶液] NiSO4 0.003 mol/l 酒石酸 0.200 mol/l HCHO 0.050 mol/l NaOH 0.100 mol/l α、α‘−ビピルジル 100 mg/l ポリエチレングリコール(PEG) 0.10 g/l 34℃の液温度で40分間浸漬した。それ以外にも上記
プラズマ処理と同じ装置を用い、内部のアルゴンガスを
交換した後、Ni及びCuをターゲットにしたスパッタ
リングを、気圧0.6Pa、温度80℃、電力200
W、時間5分間の条件で行い、Ni/Cu金属層53を
層間樹脂絶縁層50の表面に形成することもできる。こ
のとき、形成されたNi/Cu金属層53の厚さは0.
2μmである。
に、市販の感光性ドライフィルムを貼り付け、フォトマ
スクフィルムを載置して、100mJ/cm2 で露光し
た後、0.8%炭酸ナトリウムで現像処理し、厚さ25
μmのめっきレジスト54のパターンを形成する(図3
(C)参照)。
施して、厚さ20μmの電解めっき膜56を形成する
(図3(D)参照)。なお、電解めっき水溶液中の添加
剤は、アトテックジャパン社製のカパラシドHLであ
る。
%NaOHで剥離除去した後、そのめっきレジスト54
の下に存在していた金属層53を硝酸および硫酸と過酸
化水素との混合液を用いるエッチングにて溶解除去し、
金属層53及び電解めっき膜56からなる厚さ18μm
の導体回路58(バイアホール60を含む)を形成する
(図4(A)参照)。
エッチングを導体回路58(バイアホール60を含む)
の表面に行うことにより、導体回路58(バイアホール
60を含む)の表面に粗化面58αを形成する(図4
(B)参照)。
工程を、繰り返すことにより、さらに上層に、層間樹脂
絶縁層150を形成し、層間樹脂絶縁層150上に金属
層153を均一に形成した後、所定のパターンのレジス
ト154を形成する。その後、上述した(11)の工程
と同様の条件で電解めっきを施し、電解めっき膜156
を形成する(図4(C))。この電解めっきの時間を上
述した(11)工程の2倍程度にすることで、バイアホ
ールとしてフィールドビア162を形成する。フィール
ドビア162の窪み162aの深さは、10μm未満
(好適には5μm未満)となるように電解めっきの時間
を調整する。
OHで剥離除去した後、そのめっきレジスト154の下
に存在していた金属層153をエッチングにて溶解除去
し、金属層153及び電解めっき膜156からなる導体
回路158及びフィールドビア162を形成し、導体回
路158及びフィールドビア162の表面に粗化面15
8α、162αを形成する(図5(A)参照)。
された窪み162aの深さは、10μm(好適には5μ
m)未満である。したがって、フィールドビア162の
表面を平坦に近い形状に形成できるため、後述するバン
プ形成の工程において、フィールドビア162上でボイ
ドを形成することなく、バンプを形成できる。
チルエーテル(DMDG)に60重量%の濃度になるよ
うに溶解させた、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
(日本化薬社製)のエポキシ基50%をアクリル化した
感光性付与のオリゴマー(分子量:4000)46.6
7重量部、メチルエチルケトンに溶解させた80重量%
のビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル社製、
商品名:エピコート1001)15重量部、イミダゾー
ル硬化剤(四国化成社製、商品名:2E4MZ−CN)
1.6重量部、感光性モノマーである多官能アクリルモ
ノマー(日本化薬社製、商品名:R604)3重量部、
同じく多価アクリルモノマー(共栄化学社製、商品名:
DPE6A)1.5重量部、分散系消泡剤(サンノプコ
社製、商品名:S−65)0.71重量部を容器にと
り、攪拌、混合して混合組成物を調製し、この混合組成
物に対して光重合開始剤としてベンゾフェノン(関東化
学社製)2.0重量部、光増感剤としてのミヒラーケト
ン(関東化学社製)0.2重量部を加えて、粘度を25
℃で2.0Pa・sに調整したソルダーレジスト組成物
(有機樹脂絶縁材料)を得る。なお、粘度測定は、B型
粘度計(東京計器社製、DVL−B型)で60rpmの
場合はローターNo.4、6rpmの場合はローターN
o.3によった。また、市販のソルダーレジストやLP
SRを用いてもよい。
ーレジスト組成物を30μmの厚さで塗布し、70℃で
20分間、70℃で30分間の条件で乾燥処理を行った
後、ソルダーレジスト開口部71a、71bのパターン
が描画された厚さ5mmのフォトマスクをソルダーレジ
スト層70に密着させて1000mJ/cm2 の紫外線
で露光し、DMTG溶液で現像処理し、開口部71a
(導体回路158の導電パッド用)、開口部71b(フ
ィールドビア162の導電パッド用)を形成する。そし
て、さらに、80℃で1時間、100℃で1時間、12
0℃で1時間、150℃で3時間の条件でそれぞれ加熱
処理を行ってソルダーレジスト層70を硬化させ、開口
部71a、71bを有する、厚さが20μmのソルダー
レジスト層(有機樹脂絶縁層)70を形成する(図5
(B)参照)。
形成した基板を、塩化ニッケル(2.3×10-1mol
/l)、次亜リン酸ナトリウム(2.8×10-1mol
/l)、クエン酸ナトリウム(1.6×10-1mol/
l)を含むpH=4.5の無電解ニッケルめっき液に2
0分間浸漬して、開口部71a、71bに厚さ5μmの
ニッケルめっき層72を形成する。さらに、その基板を
シアン化金カリウム(7.6×10-3mol/l)、塩
化アンモニウム(1.9×10-1mol/l)、クエン
酸ナトリウム(1.2×10-1mol/l)、次亜リン
酸ナトリウム(1.7×10-1mol/l)を含む無電
解めっき液に80℃の条件で7.5分間浸漬して、ニッ
ケルめっき層72上に、厚さ0.03μmの金めっき層
74を形成する。これにより開口部71a、71b内
に、ニッケルめっき層72及び金めっき層74からなる
導電パッド75a、75bを形成する。なお、導電パッ
ド75aは表面が平坦な導体回路158上に形成された
導電パッドであり、導電パッド75bは、フィールドビ
ア162上に形成された導電パッドである(図5(C)
参照)。
開口部71a、71bと相対したパターンを形成された
マスク96を、ソルダーレジスト層70に載置する(図
6(A)参照)。次いで、ソルダーレジスト層70の開
口部71a、71bへSn/Ag(Sn/Ag/Cuま
たはSn/Sb)からなる低融点金属のペースト77を
充填する(図6(B)参照)。この低融点金属は、Pb
を含まない合金を用いているため、環境に悪影響を与え
ることがない。また、開口部71aは、表面が平坦な導
体回路158上に形成されており、開口部71bは、表
面が平坦に近い形状のフィールドビア162上に形成さ
れている。したがって、高粘度である低融点金属のペー
スト77を開口部71a、71b内に充填する際に、ボ
イドが発生することがない。
7をリフローして、バンプ79を形成する。このリフロ
ーの際にも、フィールドビア162の窪み162aの深
さが浅いため、窪み162a内にボイドが残っていて
も、外部に抜ける。図示しないが基板の反対側の面に関
しても、上記図6を参照した工程と同様の印刷工程を行
う。なお、この工程は、上記工程と同時もしくは前後で
よい。上記工程を経て、導電パッド75a、75bに低
融点金属のバンプ79が形成されたプリント配線板10
を製造することができる(図7参照)。
を形成した際に、フィールドビア162の表面に形成さ
れた窪み162aの深さが10μm(好適には5μm)
未満であるため、ボイドの発生を防止できる。したがっ
て、ICチップとの接続性を向上させることが可能とな
る。
樹脂、可溶性粒子、硬化剤、その他の成分が含有されて
いる。それぞれについて以下に説明する。
型樹脂シートは、酸または酸化剤に可溶性の粒子(以
下、可溶性粒子という)が酸または酸化剤に難溶性の樹
脂(以下、難溶性樹脂という)中に分散したものであ
る。なお、本発明で使用する「難溶性」「可溶性」とい
う語は、同一の酸または酸化剤からなる溶液に同一時間
浸漬した場合に、相対的に溶解速度の早いものを便宜上
「可溶性」と呼び、相対的に溶解速度の遅いものを便宜
上「難溶性」と呼ぶ。
は酸化剤に可溶性の樹脂粒子(以下、可溶性樹脂粒
子)、酸または酸化剤に可溶性の無機粒子(以下、可溶
性無機粒子)、酸または酸化剤に可溶性の金属粒子(以
下、可溶性金属粒子)等が挙げられる。これらの可溶性
粒子は、単独で用いても良いし、2種以上併用してもよ
い。
球状、破砕状等が挙げられる。また、上記可溶性粒子の
形状は、一様な形状であることが望ましい。均一な粗さ
の凹凸を有する粗化面を形成することができるからであ
る。
1〜10μmが望ましい。この粒径の範囲であれば、2
種類以上の異なる粒径のものを含有してもよい。すなわ
ち、平均粒径が0.1〜0.5μmの可溶性粒子と平均
粒径が1〜3μmの可溶性粒子とを含有する等である。
これにより、より複雑な粗化面を形成することができ、
導体回路との密着性にも優れる。なお、本発明におい
て、可溶性粒子の粒径とは、可溶性粒子の一番長い部分
の長さである。
脂、熱可塑性樹脂等からなるものが挙げられ、酸あるい
は酸化剤からなる溶液に浸漬した場合に、上記難溶性樹
脂よりも溶解速度が速いものであれば特に限定されな
い。上記可溶性樹脂粒子の具体例としては、例えば、エ
ポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフ
ェニレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂等から
なるものが挙げられ、これらの樹脂の一種からなるもの
であってもよいし、2種以上の樹脂の混合物からなるも
のであってもよい。
からなる樹脂粒子を用いることもできる。上記ゴムとし
ては、例えば、ポリブタジエンゴム、エポキシ変性、ウ
レタン変性、(メタ)アクリロニトリル変性等の各種変
性ポリブタジエンゴム、カルボキシル基を含有した(メ
タ)アクリロニトリル・ブタジエンゴム等が挙げられ
る。これらのゴムを使用することにより、可溶性樹脂粒
子が酸あるいは酸化剤に溶解しやすくなる。つまり、酸
を用いて可溶性樹脂粒子を溶解する際には、強酸以外の
酸でも溶解することができ、酸化剤を用いて可溶性樹脂
粒子を溶解する際には、比較的酸化力の弱い過マンガン
酸塩でも溶解することができる。また、クロム酸を用い
た場合でも、低濃度で溶解することができる。そのた
め、酸や酸化剤が樹脂表面に残留することがなく、後述
するように、粗化面形成後、塩化パラジウム等の触媒を
付与する際に、触媒が付与されなたかったり、触媒が酸
化されたりすることがない。
ルミニウム化合物、カルシウム化合物、カリウム化合
物、マグネシウム化合物およびケイ素化合物からなる群
より選択される少なくとも一種からなる粒子等が挙げら
れる。
ば、アルミナ、水酸化アルミニウム等が挙げられ、上記
カルシウム化合物としては、例えば、炭酸カルシウム、
水酸化カルシウム等が挙げられ、上記カリウム化合物と
しては、炭酸カリウム等が挙げられ、上記マグネシウム
化合物としては、マグネシア、ドロマイト、塩基性炭酸
マグネシウム等が挙げられ、上記ケイ素化合物として
は、シリカ、ゼオライト等が挙げられる。これらは単独
で用いても良いし、2種以上併用してもよい。
銅、ニッケル、鉄、亜鉛、鉛、金、銀、アルミニウム、
マグネシウム、カルシウムおよびケイ素からなる群より
選択される少なくとも一種からなる粒子等が挙げられ
る。また、これらの可溶性金属粒子は、絶縁性を確保す
るために、表層が樹脂等により被覆されていてもよい。
る場合、混合する2種の可溶性粒子の組み合わせとして
は、樹脂粒子と無機粒子との組み合わせが望ましい。両
者とも導電性が低くいため樹脂フィルムの絶縁性を確保
することができるとともに、難溶性樹脂との間で熱膨張
の調整が図りやすく、樹脂フィルムからなる層間樹脂絶
縁層にクラックが発生せず、層間樹脂絶縁層と導体回路
との間で剥離が発生しないからである。
に酸または酸化剤を用いて粗化面を形成する際に、粗化
面の形状を保持できるものであれば特に限定されず、例
えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、これらの複合体等
が挙げられる。また、これらの樹脂に感光性を付与した
感光性樹脂であってもよい。感光性樹脂を用いることに
より、層間樹脂絶縁層に露光、現像処理を用いてビア用
開口を形成することできる。これらのなかでは、熱硬化
性樹脂を含有しているものが望ましい。それにより、め
っき液あるいは種々の加熱処理によっても粗化面の形状
を保持することができるからである。
ば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、
ポリイミド樹脂、ポリフェニレン樹脂、ポリオレフィン
樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は単独
で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。さらに
は、1分子中に、2個以上のエポキシ基を有するエポキ
シ樹脂がより望ましい。前述の粗化面を形成することが
できるばかりでなく、耐熱性等にも優れてるため、ヒー
トサイクル条件下においても、金属層に応力の集中が発
生せず、金属層の剥離などが起きにくいからである。
ゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフェノール
ノボラック型エポキシ樹脂、ビフェノールF型エポキシ
樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエ
ン型エポキシ樹脂、フェノール類とフェノール性水酸基
を有する芳香族アルデヒドとの縮合物のエポキシ化物、
トリグリシジルイソシアヌレート、脂環式エポキシ樹脂
等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種
以上を併用してもよい。それにより、耐熱性等に優れる
ものとなる。
記可溶性粒子は、上記難溶性樹脂中にほぼ均一に分散さ
れていることが望ましい。均一な粗さの凹凸を有する粗
化面を形成することができ、樹脂フィルムにビアやスル
ーホールを形成しても、その上に形成する導体回路の金
属層の密着性を確保することができるからである。ま
た、粗化面を形成する表層部だけに可溶性粒子を含有す
る樹脂フィルムを用いてもよい。それによって、樹脂フ
ィルムの表層部以外は酸または酸化剤にさらされること
がないため、層間樹脂絶縁層を介した導体回路間の絶縁
性が確実に保たれる。
に分散している可溶性粒子の配合量は、樹脂フィルムに
対して、3〜40重量%が望ましい。可溶性粒子の配合
量が3重量%未満では、所望の凹凸を有する粗化面を形
成することができない場合があり、40重量%を超える
と、酸または酸化剤を用いて可溶性粒子を溶解した際
に、樹脂フィルムの深部まで溶解してしまい、樹脂フィ
ルムからなる層間樹脂絶縁層を介した導体回路間の絶縁
性を維持できず、短絡の原因となる場合がある。
記難溶性樹脂以外に、硬化剤、その他の成分等を含有し
ていることが望ましい。上記硬化剤としては、例えば、
イミダゾール系硬化剤、アミン系硬化剤、グアニジン系
硬化剤、これらの硬化剤のエポキシアダクトやこれらの
硬化剤をマイクロカプセル化したもの、トリフェニルホ
スフィン、テトラフェニルホスフォニウム・テトラフェ
ニルボレート等の有機ホスフィン系化合物等が挙げられ
る。
して0.05〜10重量%であることが望ましい。0.
05重量%未満では、樹脂フィルムの硬化が不十分であ
るため、酸や酸化剤が樹脂フィルムに侵入する度合いが
大きくなり、樹脂フィルムの絶縁性が損なわれることが
ある。一方、10重量%を超えると、過剰な硬化剤成分
が樹脂の組成を変性させることがあり、信頼性の低下を
招いたりしてしまうことがある。
面の形成に影響しない無機化合物あるいは樹脂等のフィ
ラーが挙げられる。上記無機化合物としては、例えば、
シリカ、アルミナ、ドロマイト等が挙げられ、上記樹脂
としては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアクリル樹
脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリフェニレン樹脂、メラ
ニン樹脂、オレフィン系樹脂等が挙げられる。これらの
フィラーを含有させることによって、熱膨脹係数の整合
や耐熱性、耐薬品性の向上などを図りプリント配線板の
性能を向上させることができる。
ていてもよい。上記溶剤としては、例えば、アセトン、
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、
酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテートやトル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。こ
れらは単独で用いてもよいし、2種類以上併用してもよ
い。
板と、比較例のプリント配線板とを試験した結果につい
て説明する。実施形態としてバンプピッチ200μm、
ソルダーレジストの開口系120μmで、バンプを10
00個形成するプリント配線板を3ピース用意し、比較
例でも同様なプリント配線板を3ピース用意した。ここ
で、実施形態のプリント配線板は、バンプを、96.5
Sn/3.5Ag、粒子径5−20μm、フラックス含
有量11.0wt%のものを用い、250℃でリフロー
を行い形成した(なお、Sn/Agは230〜270℃
でピークとなる)。一方、比較例では、バンプを、63
Sn/37Pbで同様な構成のものを用い230℃でリ
フローを行い形成した。
配線板のバンプ中のボイドの発生率をX線で検査した結
果を以下に示す。 バイアホールの窪みの深さ Sn/Ag Sn/Pb 4μm 0.1% 0.1% 9μm 0.2% 0.2% 20μm 2.1% 0.4% 30μm 60.0% 0.4%
を形成する際も、バイアホールの窪みの深さを10μ
m、更に好適には5μmにすることで、Sn/Pbと同
様なボイドの発生率に抑えられることが判明した。
mで、バイアホールの窪みが浅くなるにつれて、15〜
20μmと小さくなることも明らかになった。
ると、接続信頼性の点からボイドが問題となる。このた
め、150μmのピッチでは、Sn/Pbを用いる場合
にも、窪みを10μm以下にすることで接続信頼性を高
め得ることが分かった。
実施形態に係るプリント配線板の製造工程図である。
実施形態に係るプリント配線板の製造工程図である。
実施形態に係るプリント配線板の製造工程図である。
に係るプリント配線板の製造工程図である。
に係るプリント配線板の製造工程図である。
リント配線板の製造工程図である。
図である。
図である。
ール上にバンプを形成する工程の説明図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 最外層に配設されたバイアホール上にバ
ンプを形成して成るプリント配線板において、最外層に
配設されたバイアホールとしてフィールドビアを配設し
て、前記フィールドビア上に鉛を含まない低融点金属に
より前記バンプを形成したことを特徴とするプリント配
線板。 - 【請求項2】 前記フィールドビアの表面に形成される
くぼみの深さは、10μm未満であることを特徴とする
請求項1に記載のプリント配線板。 - 【請求項3】 前記フィールドビアの表面に形成される
くぼみの深さは、5μm未満であることを特徴とする請
求項1に記載のプリント配線板。 - 【請求項4】 前記フィールドビア上でバンプを形成す
る低融点金属は、Sn/Ag、Sn/Ag/Cu、又
は、Sn/Sbからなる合金を用いることを特徴とする
請求項1〜請求項3のいずれか1に記載のプリント配線
板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000334155A JP2002141654A (ja) | 2000-11-01 | 2000-11-01 | プリント配線板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000334155A JP2002141654A (ja) | 2000-11-01 | 2000-11-01 | プリント配線板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002141654A true JP2002141654A (ja) | 2002-05-17 |
Family
ID=18810123
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000334155A Pending JP2002141654A (ja) | 2000-11-01 | 2000-11-01 | プリント配線板 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002141654A (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11266082A (ja) * | 1998-03-17 | 1999-09-28 | Ibiden Co Ltd | 多層プリント配線板 |
JPH11298141A (ja) * | 1998-04-08 | 1999-10-29 | Hitachi Ltd | 電子装置の製造方法 |
-
2000
- 2000-11-01 JP JP2000334155A patent/JP2002141654A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH11266082A (ja) * | 1998-03-17 | 1999-09-28 | Ibiden Co Ltd | 多層プリント配線板 |
JPH11298141A (ja) * | 1998-04-08 | 1999-10-29 | Hitachi Ltd | 電子装置の製造方法 |
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