JP2002138218A - 二酸化チタン顔料及びその製造方法 - Google Patents

二酸化チタン顔料及びその製造方法

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英雄 高橋
Masaki Shimojo
正樹 下条
Yoshihiro Kamibayashi
祥浩 上林
Takuya Murata
卓也 村田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光耐久性に優れ、白色度が高く、特にラミネー
ト紙用途に、中でもラミネート用途の中性紙に適した二
酸化チタン顔料、及びこれを製造する方法を提供する。 【解決手段】二酸化チタン粒子の表面上に第1セリウム
の酸化物あるいは塩又はそれらの水和物とアルミニウム
の酸化物又は水和酸化物とからなる第1被覆層を処理
し、その上にリン酸アルミニウム又はその水和物からな
る第2被覆層を処理し、さらにその上にアルミニウムの
酸化物又は水和酸化物からなる第3被覆層を処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【本発明の属する技術分野】本発明は光耐久性に優れた
二酸化チタン顔料及びその製造法に関し、特にラミネー
ト紙用途に適した二酸化チタン顔料に関する。
【0002】
【従来の技術】二酸化チタンは白色度に優れ、隠ペイ
性、着色力が高いため白色顔料として広く使用されてお
り、屋外用の塗料やプラスチック等のように耐候性を要
求される分野ではアルミニウム、ケイ素、ジルコニウム
等の水和酸化物の1種または2種以上で粒子の表面を被
覆した二酸化チタン顔料が一般的に使用されている。
【0003】建材、家具、車両内装材等に用いられる装
飾用積層板は、一般にラミネート紙と呼ばれ、二酸化チ
タンを抄紙、着色した原紙にメラミン、ポリエステル、
ジアリルフタレート等の樹脂を含浸させ、これを積層、
圧縮成形したものである。ラミネート紙が照明光や太陽
光に曝されると、二酸化チタン顔料を抄紙、着色した層
に変色や褪色が生じるが、従来の二酸化チタン顔料では
このような変色、褪色を解決することは困難であった。
【0004】また、ラミネート紙の原紙には従来酸性紙
が用いられてきたが、最近では加工性を高めるため中性
紙へ移行しつつあり、このため中性水溶液での抄紙に適
応した二酸化チタン顔料が求められている。
【0005】耐光性等の耐久性を向上させるために、例
えば、特公平7−2913号公報にはフッ化セリウムア
ルカリ金属塩を含有したアルミナもしくはアルミナ・シ
リカで被覆された二酸化チタンが開示され、また特開平
7−315838号公報には二酸化チタン粒子の表面に
酸化セリウムの第1層とその上の緻密無定形シリカの第
2層、さらにその上に含水アルミナの外部被覆を有する
二酸化チタン顔料が開示されている。しかし、これらの
二酸化チタンはいずれもセリウムが淡黄色を呈する第二
セリウム化合物として被覆されているので、二酸化チタ
ンが着色して白色顔料としての特性を著しく損ね、実用
的なものではない。
【0006】また、特公昭63−58864号公報に
は、二酸化チタン粒子の表面にリン酸セリウムの内部被
覆とその上のリン酸アルミニウムの外部被覆を有する二
酸化チタン顔料が、また、特公平6−19054号公報
には、セリウムカチオンと、硫酸アニオン、リン酸アニ
オンまたはケイ酸アニオンを含有したアルミナまたはア
ルミナ・シリカで被覆された二酸化チタン顔料が開示さ
れている。しかし、これらの二酸化チタン顔料は上記の
ように二酸化チタンが淡黄色に着色するという問題は生
じないが、光耐久性が不充分である。
【0007】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は、以上に述
べた従来技術の問題点を克服し、光耐久性に優れ、白色
度が高く、特にラミネート紙用途に、中でもラミネート
用途の中性紙に適した二酸化チタン顔料、及びこれを製
造する方法を提供するものである。
【0008】本発明者らは、上記問題を解決するために
鋭意研究を重ねた結果、二酸化チタン粒子の表面上に第
1セリウムの水和酸化物とアルミニウムの水和酸化物か
らなる被覆層を施し、その上にリン酸アルミニウム水和
物からなる被覆層を、さらにその上にアルミニウムの水
和酸化物からなる被覆層を施せば、淡黄色に着色するこ
となく高度の光耐久性を付与することができ、ラミネー
ト紙に用いても変色や褪色が生じず、さらには中性紙に
適した二酸化チタン顔料が得られるとの知見に基づいて
本発明を完成した。すなわち、本発明は、二酸化チタン
粒子の表面上に、第1セリウムの酸化物あるいは塩又は
それらの水和物とアルミニウムの酸化物又は水和酸化物
とからなる第1被覆層を有し、その上にリン酸アルミニ
ウム又はその水和物からなる第2被覆層を有し、さらに
その上にアルミニウムの酸化物又は水和酸化物からなる
第3被覆層を有することを特徴とする二酸化チタン顔料
である。
【0009】
【発明の実施の形態】本願発明の二酸化チタン顔料に用
いられる二酸化チタン粒子は、硫酸法と呼ばれる硫酸チ
タンを液相で加水分解、焼成する方法や、塩素法と呼ば
れる四塩化チタンを気相酸化する方法によって得られた
ものを用いることができ、その平均粒子径は0.1〜
0.3μmであるのが好ましい。二酸化チタン粒子の結
晶形はルチル形、アナタ−ゼ形のいずれでもよいが、高
度の光耐久性を必要とする本発明においてはルチル形が
好ましい。
【0010】本発明の二酸化チタン顔料は、その表面上
に第1セリウムの酸化物又は水和酸化物とアルミニウム
の酸化物又は水和酸化物とからなる第1被覆層を有し、
その上にリン酸アルミニウム又はその水和物からなる第
2被覆層を有し、さらにその上にアルミニウムの酸化物
又は水和酸化物からなる第3被覆層を有している。
【0011】第1被覆層の被覆量は、基体となる二酸化
チタン粒子に対し、CeO2とAl2O3との総計とし
て0.1〜5.0重量%、好ましくは0.5〜3.5で
あり、且つCeO2/Al2O3のモル比が1/1〜1
/50、好ましくは1/1〜1/10である。CeO2
とAl2O3との総計としての被覆量が0.1重量%未
満であると、光耐久性が不充分であり、5.0重量%を
超えるとと経済的に不利である。また、CeO2/Al
2O3のモル比が1/50より小さいと耐光性が不十分
で、1/1より大きいと被覆層が淡黄色に発色する。
【0012】第2被覆層の被覆量は、基体となる二酸化
チタン粒子に対し、AlPO4として1.0〜6.0重
量%、好ましくは1.5〜4.0重量%である。被覆量
が1.0重量%未満であると、光耐久性が不充分であ
り、6.0重量%を超えると、経済的に不利である。
【0013】第3被覆層の被覆量は基体となる二酸化チ
タン粒子に対し、Al2O3として1.0〜6.0重量
%、好ましくは2.0〜4.0重量%であり、被覆量が
1.0重量%未満であると所望の効果が得られず、6.
0重量%を超えると経済的に不利なばかりでなく、脱
水、乾燥、粉砕等被覆形成後の工程が困難となる。
【0014】本発明の二酸化チタン顔料は、その表面上
に第1セリウムの酸化物あるいは塩又はそれらの水和物
とアルミニウムの酸化物又は水和酸化物からなる第1被
覆層を有し、その上にリン酸アルミニウム又はその水和
物からなる第2被覆層を有しているので、従来のセリウ
ム化合物を被覆した二酸化チタン顔料よりも、さらに優
れた耐光性を有している。また、セリウム化合物が第1
セリウムの酸化物あるいは塩又はそれらの水和物として
被覆されているので、淡黄色に呈色することがなく、白
色度が優れている。
【0015】さらに本発明の二酸化チタン顔料は、アル
ミニウムの酸化物又は水和酸化物が第3被覆層として被
覆されているので、単に光耐久性が優れているばかりで
なく、中性紙に適したものでもある。最外部の被覆層が
リン酸アルミニウムであれば、このニ酸化チタン顔料の
等電点は酸性領域となり、中性紙には不適当である。し
かし、リン酸アルミニウム被覆上にアルミニウムの酸化
物又は水和酸化物を被覆すれば、等電点は中性領域のp
H=6〜8となり、中性水溶液中で凝集するので、中性
紙への抄紙、着色が容易である。また、ラミネート原紙
は強度を上げるため、通常抄紙時に補強剤が添加されて
おり、中性紙ではカチオン系のものが用られるが、本発
明の二酸化チタン顔料は中性水溶液中での表面電荷が0
であり、カチオン系補強剤との電気的な吸着、または反
発が生じないので、その効果を阻害しない。
【0016】本発明の酸化チタン顔料を製造するにあた
り、まず前記二酸化チタン粒子の水性縣濁液を調製す
る。水中に二酸化チタン粒子を分散させるには、例えば
水酸化ナトリウム、アンモニア等の水溶性アルカリ化合
物を用いてpHを9以上に調整しても良く、また必要に
応じて分散剤を用いても良い。分散剤はリン酸塩、ケイ
酸塩等の無機系のものが好ましい。縣濁液は次の表面被
覆工程の前に予め湿式粉砕、分級しておくのが好まし
い。
【0017】この縣濁液を100〜600g/リットル
の濃度とし、40〜90℃に加温する。縣濁液の温度は
表面被覆工程が終了するまでこの範囲内の一定温度を維
持する。この懸濁液に第1セリウム化合物及びアルミニ
ウム化合物の水溶液を基体である二酸化チタン粒子に対
し、前記した被覆量となる割合で縣濁液に添加し、攪拌
後、酸性あるいはアルカリ性化合物水溶液を用いて中和
して、第1セリウムの酸化物あるいは塩又はそれらの水
和物とアルミニウムの水和酸化物からなる第1被覆層を
形成させる。この場合、40〜90℃に加温した懸濁液
にまず、酸性化合物水溶液を添加してpHを2以下に調
整した後、第1セリウム化合物及びアルミニウム化合物
の混合水溶液を添加し、攪拌し、アルカリ性化合物水溶
液を添加し中和して第1被覆層を形成させてもよい。こ
こで用いるセリウム化合物及びアルミニウム化合物は、
水溶性であれば特に制限は無いが、セリウム化合物とし
ては硫酸セリウム、塩化セリウム、硝酸セリウム等が、
アルミニウム化合物としてはアルミン酸ナトリウム、硫
酸アルミニウム、硝酸アルミニウム等が好ましい。ま
た、酸性化合物としては硫酸、塩酸等の無機酸や、酢
酸、蟻酸等の有機酸を、アルカリ性化合物としては水酸
化ナトリウム、アンモニア等を用いることができる。
【0018】このようにして得られた第1被覆層形成後
の二酸化チタン懸濁液に、上記の酸性あるいはアルカリ
性化合物水溶液を添加して縣濁液のpHを3〜10に調
整し、pHをこの範囲、好ましくは4.0〜6.0、特
に好ましくは4.5〜5.5に維持しながら、所定量の
リン酸化合物及びアルミニウム化合物の水溶液を添加
し、攪拌して、リン酸アルミニウム水和物からなる第2
被覆層を形成させる。この場合、リン酸化合物とアルミ
ニウム化合物を予め混合して懸濁液に添加してもよい。
ここで用いるアルミニウム化合物及びリン酸化合物は、
水溶性であれば特に制限は無いが、アルミニウム化合物
としてはアルミン酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、硝
酸アルミニウム等が、リン酸化合物としてはオルトリン
酸、メタリン酸、ピロリン酸、及びそれらの塩が好まし
い。
【0019】次に、第2被覆層形成後の二酸化チタン懸
濁液に前記の酸性化合物水溶液を添加してpHを3〜1
0、好ましくは4〜7、特に好ましくは4〜5に維持し
ながらアルミニウム化合物水溶液を添加し、二酸化チタ
ン粒子の最外部にアルミニウムの水和酸化物からなる第
3被覆層を形成させる。ここで用いられるアルミニウム
化合物は、前記と同様にアルミン酸ナトリウム、硫酸ア
ルミニウム、硝酸アルミニウム等が好ましい。本発明の
方法においては第2被覆層のリン酸アルミニウムの水和
物及び第3被覆層のアルミニウムの水和酸化物は、それ
ぞれの被覆原料水溶液を縣濁液に添加するとほぼ同時
に、二酸化チタン粒子の表面に被覆層として沈着するも
のと推測される。
【0020】以上のようにして被覆層が形成された二酸
化チタン粒子の縣濁液を、分別、乾燥、乾式粉砕して二
酸化チタン顔料を回収する。乾燥温度は100〜300
℃、好ましくは100〜200℃である。なお、乾燥後
必要に応じ、300〜700℃での熱処理を行うことも
できる。乾式粉砕は、気流式粉砕機、衝撃粉砕機等一的
に用いられているものでよく、特に限定されない。
【0021】本発明の二酸化チタン顔料は、白色度が高
く、ラミネート紙における光耐久性に優れるばかりでな
く、等電点が中性領域にあるので中性紙に適した特性を
有するものである。
【0022】
【実施例】次に、実施例によって本発明をさらに詳しく
説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
【0023】実施例1 四塩化チタンを気相酸化して平均粒子径0.1〜0.3
μmのルチル型二酸化チタンの粗顔料を調製し、この粗
顔料をpH=9.5の水性縣濁液として、湿式粉砕、分級
した後、水性縣濁液の濃度を二酸化チタンの重量基準で
400g/リットルとした。上記の水性縣濁液を70℃
に加温して、この温度を維持し、硫酸を添加して縣濁液
のpHを1.5に維持し、二酸化チタンの重量基準でA
l2O3として0.3重量%に相当するアルミン酸ナト
リウム水溶液を添加、攪拌し、次いで二酸化チタンの重
量基準でCeO2として0.1重量%に相当する硫酸セ
リウム(I)水溶液を添加しながら、水酸化ナトリウム
水溶液を添加してpHが5.0〜5.5になるように中
和し、二酸化チタン粒子の表面に酸化第1セリウムと酸
化アルミニウムとからなる第1被覆層(CeO2/Al
2O3のモル比=1/5)を被覆した。続いて、水酸化
ナトリウム水溶液を用いて縣濁液のpHを5.0〜6.
0に維持しながら、予め調製した二酸化チタンの重量基
準でP2O5として2.0重量%に相当するオルトリン
酸水溶液と、Al2O3として1.4重量%に相当する
硫酸アルミニウムとの混合液(AlPO4として3.4
重量%に相当)を添加、攪拌し、リン酸アルミニウムか
らなる第2被覆層を被覆した。さらに、二酸化チタンの
重量基準でAl2O3として3.0重量%に相当するア
ルミン酸ナトリウム水溶液を添加しながら、硫酸を添加
してpHが4.5〜5.0になるように中和し、酸化ア
ルミニウムからなる第3被覆層を被覆した後、60分間
熟成した。被覆処理後の縣濁液を、濾過、洗浄、150
℃で60分間乾燥し、流体エネルギーミルで粉砕して試
料Aを得た。
【0024】実施例2 硫酸チタン水溶液を加水分解し、得られた水和酸化チタ
ンを焼成してルチル型二酸化チタンの粗顔料を調整し
た。この粗顔料を実施例1と同様の方法を用いて試料B
を得た。
【0025】実施例3 実施例1の第1被覆層を二酸化チタンの重量基準でCe
O2として0.3重量%の酸化セリウムとAl2O3と
して0.9重量%の酸化アルミニウムとからなる被覆層
(CeO2/Al2O3のモル比=1/5)とした以
外、実施例1と同様の方法を用いて試料Cを得た。
【0026】実施例4 実施例1の第1被覆層を二酸化チタンの重量基準でCe
O2として0.1重量%の酸化セリウムとAl2O3と
して1.2重量%の酸化アルミニウムとからなる被覆層
(CeO2/Al2O3のモル比=1/20)とした以
外、実施例1と同様の方法を用いて試料Dを得た。
【0027】実施例5 実施例1の第3被覆層の酸化アルミニウムを、二酸化チ
タンの重量基準でAl2O3として5.0重量%とした
以外、実施例1と同様の方法を用いて試料Eを得た。
【0028】比較例1 実施例1の第1被覆層を酸化セリウムの単独被覆層とし
た以外、実施例1と同様の方法を用いて試料Fを得た。
【0029】比較例2実施例1の第1被覆層を酸化アル
ミニウムの単独被覆層とした以外、実施例1 と同様の方法を用いて試料Gを得た。
【0030】比較例3 実施例1の第1被覆層の酸化セリウムと酸化アルミニウ
ムとからなる被覆層を被覆しない以外、実施例1と同様
の方法を用いて試料Hを得た。
【0031】比較例4 実施例1の第2被覆層のリン酸アルミニウムを被覆しな
い以外、実施例1と同様の方法を用いて試料Iを得た。
【0032】比較例5 実施例1の第3被覆層の酸化アルミニウムを被覆しない
以外、実施例1と同様の方法を用いて試料Jを得た。
【0033】比較例6 実施例1の第1被覆層を二酸化チタンの重量基準でCe
O2として0.3重量%の酸化セリウムとP2O5して
0.4重量%のリン酸とからなる被覆層とした以外、実
施例1と同様の方法を用いて試料Kを得た。
【0034】評価1 試料A〜Kの白色度と色調を粉体色で評価した。アルミ
リング)外径38mmφ、内径33mmφ、厚さ5mm)
に充填した試料5gをプレス機にて10t/cm2の圧
力で5秒間圧縮成形し、この成形体の明度(L)と色調
(b)をカラーコンピューター SM−5型(スガ試験
機(株)製)を用いて測定した。L値が大きいほど白色
度が高く、b値が大きい程色調が黄味になる。
【0035】評価2 試料A〜Kの耐光性を水溶性メラミン/アルキド樹脂塗
膜の変色によって評価した。試料2gと、水溶性メラミ
ン樹脂 ニカレジンS―260(日本カーバイト工業
(株)製)1.5gと、水溶性アルキド樹脂 ウォータ
ーゾルS―126(大日本インキ化学工業(株)製)
0.1gと、純水0.7ccとをハンドマーラーを用い
て50回混練して塗料化した後、ガラス板上に120μ
mの厚さに塗布し、150℃にて20分間焼き付け、塗
膜化した。この塗布板をカーボンアーク紫外線フェード
メーター(スガ試験機(株)製)を用いて、20時間暴
露した。暴露前のカラー(L0,a0,b0)と暴露後の
カラー(L1,a1,b1)をカラーコンピューター S
M−5型(スガ試験機(株)製)を用いて測定し、変色
を下式に従ってΔEとして算出した。ΔEが大きい程塗
膜の変色が大きく、耐光性が劣る。ΔE={(L1−L
0)2+(a1−a0)2+(b1−b0)21/2
【0036】評価3 試料A〜Kの等電点を測定した。試料0.002gを純
水100g中に超音波分散機を用いて縣濁させ、塩酸水
溶液または水酸化ナトリウム水溶液を用いてこの水性縣
濁液のpHを調整しながら、試料の表面電荷をレーザージ
ーメーター501型(Pen Ken社(米)製)で測
定し、表面電荷が±0となるpHを等電点とした。
【0037】評価1〜3の結果を表1に示す。
【0038】表1 二酸化チタン顔料の粉体色、耐光
性、等電点の評価結果
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明の二酸化チタン顔
料は、その表面上に第1セリウムの酸化物あるいは塩又
はそれらの水和物とアルミニウムの水和酸化物とからな
る第1被覆層が形成され、その上にリン酸アルミニウム
水和物からなる第2被覆層が形成されるので淡黄色を呈
することなく、ラミネート紙用途における優れた光耐久
性を有し、さらにその上にアルミニウムの水和酸化物か
らなる第3被覆層が形成されるので、中性紙に適した特
性を有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村田 卓也 三重県四日市市石原町1番地 石原産業株 式会社四日市事業所内 Fターム(参考) 4G047 CA02 CB09 CC01 CD03 4J037 AA22 CA09 CA12 CA22 DD05 DD27 EE03 EE25 EE28 EE29 EE33 EE43 EE46 FF04 FF22

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二酸化チタン粒子の表面上に、第1セリウ
    ムの酸化物あるいは塩又はそれらの水和物とアルミニウ
    ムの酸化物又は水和酸化物とからなる第1被覆層を有
    し、その上にリン酸アルミニウム又はその水和物からな
    る第2被覆層を有し、さらにその上にアルミニウムの酸
    化物又は水和酸化物からなる第3被覆層を有することを
    特徴とする二酸化チタン顔料。
  2. 【請求項2】等電点がpH=6.0〜8.0であること
    を特徴とする請求項1記載の二酸化チタン顔料。
  3. 【請求項3】第1被覆層が基体となる二酸化チタン粒子
    に対し、CeO2とAl2O3との総計として0.1〜
    5.0重量%であり、且つCeO2/Al2O3のモル
    比が1/50〜1/1であることを特徴とする請求項1
    記載の二酸化チタン顔料。
  4. 【請求項4】第2被覆層が基体となる二酸化チタン粒子
    に対し、AlPO4として1.0〜6.0重量%である
    ことを特徴とする請求項1記載の二酸化チタン顔料。
  5. 【請求項5】第3被覆層が基体となる二酸化チタン粒子
    に対し、Al2O3として1.0〜6.0重量%である
    ことを特徴とする請求項1記載の二酸化チタン顔料。
  6. 【請求項6】水中に二酸化チタン粒子を分散させた縣濁
    液に、第1セリウム化合物及びアルミニウム化合物を添
    加後中和し、次いでpHを3〜10に維持しながらリン
    酸化合物とアルミニウム化合物を添加し、その後pHを
    3〜10に維持しながらアルミニウム化合物を添加した
    後、分別、乾燥、粉砕することを特徴とする請求項1記
    載の二酸化チタン顔料の製造方法。
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