JP2002136945A - アルカリ性焼却灰中の金属固定化方法 - Google Patents

アルカリ性焼却灰中の金属固定化方法

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JP2002136945A
JP2002136945A JP2000338991A JP2000338991A JP2002136945A JP 2002136945 A JP2002136945 A JP 2002136945A JP 2000338991 A JP2000338991 A JP 2000338991A JP 2000338991 A JP2000338991 A JP 2000338991A JP 2002136945 A JP2002136945 A JP 2002136945A
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ash
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incineration ash
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Takashi Ogawa
隆 小川
Masaki Kawashima
正毅 川島
Katsuyuki Sugiyama
克之 杉山
Kazuhiro Terada
和宏 寺田
Kazuo Hosoda
和夫 細田
Masafumi Moriya
雅文 守屋
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Miyoshi Yushi KK
Miyoshi Oil and Fat Co Ltd
Original Assignee
Miyoshi Yushi KK
Miyoshi Oil and Fat Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴミ焼却場等において生じる焼却残灰や飛灰
等の焼却灰中には種々の金属とともに、排ガス中の酸性
物質を中和するために用いた過剰のアルカリ性物質が含
まれている。アルカリ性物質を多量に含む焼却灰中の金
属を金属捕集剤によって確実に固定化することは困難で
あるため、従来は、pH調整剤を添加したり、多量の金
属捕集剤を添加して処理していたが、確実に固定化する
ことは困難であるとともに、処理コストが高くなる問題
があった。本発明方法は、金属捕集剤を添加しなくても
アルカリ性焼却灰中の金属を確実に固定化することので
きるアルカリ性焼却灰中の金属固定化方法を提供する。 【解決手段】 本発明方法は、アルカリ性焼却灰を、該
焼却灰中に2重量%以上の炭素を含有させた状態で、焼
却灰中の炭素の80重量%以上が二酸化炭素となるよう
に、300℃以上の温度で加熱処理することを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴミ、産業廃棄物等
を焼却した際に生成する焼却灰中に含まれる金属を確実
に固定化して焼却灰を安全に処理することのできるアル
カリ性焼却灰中の金属固定化方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
ゴミの種類の多様化に伴い、ゴミ焼却によって生じる焼
却残灰や飛灰等の焼却灰中には種々の金属が含有されて
いることがあり、焼却灰中に含まれる金属が海や河川、
地中等に溶出すると環境汚染を生じる虞れがある。特
に、人体に有害な鉛、カドミウム、水銀等の重金属が含
まれている場合には、重大な環境問題を引き起こす虞れ
がある。焼却灰は埋め立てる等の方法で最終処分される
が、焼却灰中に有害な重金属等が含有されている場合に
は、最終処分を施す前に焼却灰中の重金属等が溶出しな
いように処理を施すことが義務づけられている。このた
め近年、カルバミン酸系化合物やリン酸系化合物等の金
属捕集剤を焼却灰に添加し、重金属等が溶出しないよう
に固定化してから最終処分する方法が広く行われてい
る。
【0003】一方、ゴミ等を焼却して発生する排ガス中
には塩化水素等の酸性物質が含まれているため、ゴミ焼
却場等では生成した排ガスに消石灰等の非ガス状アルカ
リ物質を添加して排ガス中の酸性物質を中和した後、こ
の中和物や過剰のアルカリ物質を飛灰とともに、バグフ
ィルター等の集塵機によって排ガス中から分離除去して
いる。このため排ガス中から分離された飛灰中には、か
なりの量のアルカリ物質が含まれており、このようなア
ルカリ性の高い飛灰にキレート剤等の金属捕集剤を添加
しても、金属捕集剤によって焼却灰中の金属を確実に固
定化することは困難であり、焼却灰中の金属が溶出し易
いという問題があった。
【0004】このような問題を解決する方法として、焼
却灰を400〜550℃で加熱処理した後、焼却灰に金
属捕集剤を添加して焼却灰中の金属を固定化する方法が
提案されている(特開平8−303741号)。この方
法は加熱処理することにより、焼却灰のアルカリ度(焼
却灰からの溶出液のpH)を、金属捕集剤が金属を確実
に固定化できる最適なpHに低下させることにより、金
属を金属捕集剤によって確実に固定化しようとするもの
である。しかしながら、焼却灰を400〜550℃に加
熱するだけでは、焼却灰からの溶出液のpHを、金属捕
集剤によって金属を確実に固定化できるような値に常に
安定して低下させることができない虞れがあり、そのよ
うな場合にはpH調整剤を添加したり、必要以上に多く
の金属捕集剤を添加しなければならない等の問題があっ
た。また、この方法では加熱処理工程と、加熱処理後の
焼却灰に金属捕集剤と水を添加して混練、成形固化する
工程が必要であり、処理作業が繁雑となるとともに、処
理コストも高くつくという問題があった。
【0005】本発明者等は上記の点に鑑み鋭意研究した
結果、焼却灰を特定の条件下で加熱処理することによ
り、加熱処理後の焼却灰に金属捕集剤を添加しなくても
焼却灰中の金属を確実に固定化できることを見出し本発
明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明のアルカリ
性焼却灰中の金属固定化方法は、アルカリ性焼却灰を、
該焼却灰中に2重量%以上の炭素を含有させた状態で、
焼却灰中の炭素の80重量%以上が二酸化炭素となるよ
うに、300℃以上の温度で加熱処理することを特徴と
する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明方法が対象とする焼却灰と
は、アルカリ性物質と金属とを含有する飛灰や焼却残
灰、或いはこれらの混合物である。アルカリ性物質とし
ては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カル
シウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。本発明に
おいてアルカリ性焼却灰とは、灰に灰重量の10倍量の
水(純水)を加えて混合した後、灰から分離した水のp
Hを測定し、このpHの値が通常10以上のものである
が、好ましくは上記pHが11以上のものである。
【0008】本発明方法では、2重量%以上の炭素を含
有する焼却灰を加熱処理するが、本発明方法において加
熱処理する焼却灰中には、特に2〜10重量%の炭素が
含有されていることが好ましい。この炭素含有量とは、
焼却灰中に含まれている炭素や炭素を含む化合物中の炭
素を合計した重量の、焼却灰中における重量%である。
焼却残灰や飛灰等の焼却灰中の炭素含有量は、通常は2
重量%未満であるため、焼却灰に炭素や炭素化合物を添
加して、焼却灰中の炭素含有量が2重量%以上となるよ
うに調整する。焼却灰中の炭素含有量を調整するために
焼却灰に添加する炭素や炭素化合物としては、例えば、
カーボンブラック、木炭、石炭、活性炭、竹炭等が挙げ
られる。これらのなかで、木炭、活性炭が好ましい。
【0009】本発明方法において焼却灰を加熱処理する
ために、密閉型の加熱炉、炉内に空気の流入・流出が自
由な開放型の加熱炉のいずれも使用することができる
が、焼却灰中の炭素の80重量%以上が二酸化炭素とな
るような酸素存在下で加熱処理することが必要である。
従って、密閉型の加熱炉を使用する場合には、十分な量
の酸素や空気を加熱炉内に予め充填しておくか、加熱炉
内に酸素や空気を供給しながら加熱する必要があり、加
熱処理時の加熱炉内酸素濃度が5%以上となるように、
酸素や空気を供給しながら加熱処理することが好まし
い。また開放型の加熱炉を使用する場合も、焼却灰中の
炭素の80重量%以上が二酸化炭素となるように、必要
に応じて酸素や空気を供給しながら加熱処理することが
好ましい。加熱炉としては例えば、角窯、丸窯、輸窯等
の単独窯、トンネルキルン、ロータリーキルン等の半連
続窯又は連続窯を使用することができる。焼却灰の加熱
処理温度は300℃以上であるが、好ましくは300〜
600℃である。また加熱処理時間は、処理する焼却灰
の量、焼却灰中の炭素含有量、加熱温度、加熱炉の種類
や処理能力等によって異なるが、通常、350〜450
℃にて10分〜5時間程度である。
【0010】本発明方法は、上記した条件でアルカリ性
焼却灰を加熱処理することにより、金属捕集剤を添加し
なくても、焼却灰中の金属を確実に固定化することがで
きるが、公知の金属捕集剤を併用することを妨げるもの
ではない。
【0011】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。
【0012】実施例1 鉛3140mg/kg、カドミウム25mg/kg、亜
鉛2320mg/kgを含有するアルカリ性飛灰(飛灰
重量の10倍量の水を飛灰に添加,撹拌した後、飛灰か
ら分離した水のpH=12.4)に、該飛灰中の炭素含
有量が5重量%となるように活性炭を添加したものをロ
ータリーキルンに入れ、加熱処理時のロータリーキルン
内の酸素濃度が20%となるように空気を供給しながら
400℃で1時間加熱処理した。加熱処理後の飛灰から
の金属溶出量を、環境庁告示13号試験法に基いて測定
した。結果を表1に示す。
【0013】実施例2 実施例1と同様のアルカリ性飛灰に、該飛灰中の炭素含
有量が3重量%となるようにカーボンブラックを添加し
たものをロータリーキルンに入れ、加熱処理時のロータ
リーキルン内の酸素濃度が12%となるように空気を供
給しながら350℃で2時間加熱処理した。加熱処理後
の飛灰からの金属溶出量を同様にして測定した結果を表
1に示す。
【0014】実施例3 実施例1と同様のアルカリ性飛灰に、該飛灰中の炭素含
有量が6重量%となるように活性炭を添加したものをロ
ータリーキルンに入れ、加熱処理時のロータリーキルン
内の酸素濃度が16%となるように空気を供給しながら
300℃で30分間加熱処理した。加熱処理後の飛灰か
らの金属溶出量を同様にして測定した結果を表1に示
す。
【0015】実施例4 実施例1と同様のアルカリ性飛灰に、該飛灰中の炭素含
有量が10重量%となるように木炭を添加したものをロ
ータリーキルンに入れ、加熱処理時のロータリーキルン
内の酸素濃度が20%となるように空気を供給しながら
500℃で10分間加熱処理した。加熱処理後の飛灰か
らの金属溶出量を同様にして測定した結果を表1に示
す。
【0016】実施例5 実施例1と同様のアルカリ性飛灰に、該飛灰中の炭素含
有量が8重量%となるように石炭を添加したものをロー
タリーキルンに入れ、加熱処理時のロータリーキルン内
の酸素濃度が12%となるように空気を供給しながら4
50℃で2時間加熱処理した。加熱処理後の飛灰からの
金属溶出量を同様にして測定した結果を表1に示す。
【0017】比較例1 実施例1で用いたと同様のアルカリ性飛灰に活性炭を添
加しなかった(飛灰中の炭素含有量0.1重量%)他
は、実施例と同様にして加熱処理した。加熱処理後の飛
灰からの金属溶出量を実施例と同様にして試験した。結
果を表1にあわせて示す。
【0018】比較例2 実施例1で用いたと同様のアルカリ性飛灰100gに、
ジチオカルバミン酸ナトリウム2gと水30gを添加し
て20分間混練した。処理後の飛灰からの金属溶出量を
実施例と同様にして試験した。結果を表1にあわせて示
す。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明方法は、特定
量の炭素化合物を含有する焼却灰を、その80重量%以
上が二酸化炭素となるように300℃以上の温度で加熱
処理する方法を採用したことにより、従来金属捕集剤に
よって固定化することが難しかったアルカリ性焼却灰中
の金属を確実に固定化することができる。しかも本発明
方法は金属捕集剤を添加しなくても確実かつ安定して焼
却灰中の金属を固定化できるため、加熱処理した後、金
属捕集剤を添加して処理する作業コストや金属捕集剤に
かかるコストを削減することができる。本発明方法は確
実かつ安定してアルカリ性焼却灰中の金属を固定化でき
る方法でありながら、低コストで処理が行える利点があ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉山 克之 東京都葛飾区堀切4丁目66番1号 ミヨシ 油脂株式会社内 (72)発明者 寺田 和宏 東京都葛飾区堀切4丁目66番1号 ミヨシ 油脂株式会社内 (72)発明者 細田 和夫 東京都葛飾区堀切4丁目66番1号 ミヨシ 油脂株式会社内 (72)発明者 守屋 雅文 東京都葛飾区堀切4丁目66番1号 ミヨシ 油脂株式会社内 Fターム(参考) 3K061 NA02 NA08 UA25 4D004 AA36 AB03 AC04 BB03 CA22 CC11

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ性焼却灰を、該焼却灰中に2重
    量%以上の炭素を含有させた状態で、焼却灰中の炭素の
    80重量%以上が二酸化炭素となるように、300℃以
    上の温度で加熱処理することを特徴とするアルカリ性焼
    却灰中の金属固定化方法。
JP2000338991A 2000-11-07 2000-11-07 アルカリ性焼却灰中の金属固定化方法 Pending JP2002136945A (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000205544A (ja) * 1999-01-11 2000-07-25 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 活性炭含有飛灰の加熱脱塩素化処理方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000205544A (ja) * 1999-01-11 2000-07-25 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 活性炭含有飛灰の加熱脱塩素化処理方法

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