JP2002134392A - 位置計測装置及び方法、露光装置、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

位置計測装置及び方法、露光装置、並びにデバイス製造方法

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JP2002134392A
JP2002134392A JP2000323367A JP2000323367A JP2002134392A JP 2002134392 A JP2002134392 A JP 2002134392A JP 2000323367 A JP2000323367 A JP 2000323367A JP 2000323367 A JP2000323367 A JP 2000323367A JP 2002134392 A JP2002134392 A JP 2002134392A
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Masanori Kato
正紀 加藤
Sayaka Ishibashi
さやか 石橋
Manabu Toguchi
学 戸口
Yutaka Hobiki
豊 帆引
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Nikon Corp
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  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スループットを低下させずに高い計測精度を
得ることができる位置計測装置及び方法を提供し、高い
精度で重ね合わせを行うことができる露光装置を提供
し、更に当該露光装置を用いたデバイスの製造方法を提
供する。 【解決手段】 プレートPの中央部を通り、X軸方向に
伸びる直線L1及びY軸方向に伸びる直線L2で区分さ
れる第1象限R1から第4象限R4の各々に形成された
マークAM1〜AM4各々に対応して設けられ、対応す
るマークAM1〜AM4に検出光を照射して得られる光
に基づいて対応するマークAM1〜AM4の位置情報を
計測する少なくとも4つのプレートアライメントセンサ
20a〜20dを備え、第1象限R1から第4象限R4
各々に形成されたマークAM1〜AM4のX軸方向及び
Y軸方向の位置情報を、4つのプレートアライメントセ
ンサ20a〜20dを少なくとも用いて同時に計測す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、位置計測装置及び
方法、露光装置、並びにデバイス製造方法に係り、特に
半導体素子、撮像素子、液晶表示素子、又は薄膜磁気ヘ
ッド等のマイクロデバイスをリソグラフィー工程で製造
する際に用いられる位置計測装置及び方法、露光装置、
並びにデバイス製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子、撮像素子、液晶表示素子、
又は薄膜磁気ヘッド等のマイクロデバイスの製造におい
ては、マスクやレチクル(以下、マスクと称する)に形
成されたパターンの像をウェハやガラスプレート等(以
下、これらを総称する場合は、基板と称する)に転写す
る露光装置が用いられる。例えば、液晶表示素子(LC
D)を製造する際には、所謂ステップ・アンド・リピー
ト方式の露光装置(以下、ステッパと称する)が用いら
れることが多い。このステッパは、マスク上に形成され
たLCDのパターンを基板としてのガラスプレート(以
下、プレートと称する)の所定の領域に露光した後、プ
レートが載置されているステージを一定距離だけステッ
ピング移動させて、プレートの別の領域に再び露光を行
い、かかる動作をプレートに設定された全ての領域に対
して繰り返し行うことにより、プレート全体に対してマ
スクに形成されたパターンの像を転写する装置である。
【0003】マスクに形成されたパターンの像をプレー
トに転写する際には、プレートの位置とパターンの像の
位置とを精密に合わせる必要がある。近年、プレートに
形成されるパターンの微細化に伴ってマスクとプレート
との高い位置合わせ精度が要求され、例えばプレートに
形成されるパターンの最小線幅の数分の1から数十分の
1程度の位置合わせ精度が要求される。このため、マス
クやプレートには位置計測用のマークが形成されてお
り、露光装置はこれらのマークの位置情報を高い精度で
計測する位置計測装置を備えている。
【0004】プレートに形成された位置計測用のマーク
を用いて位置情報を計測する位置計測装置の主なものと
しては、計測原理の観点から分類すると、LSA(Lase
r Step Alignment)方式やFIA(Field Image Alignm
ent)方式のものがある。LSA方式の位置計測装置
は、レーザ光をプレート上に形成されたドット列のマー
クに照射し、回折・散乱された光を利用してそのマーク
の位置情報を計測する位置計測装置である。FIA方式
の位置計測装置は、ハロゲンランプ等の波長帯域幅の広
い光源を用いてマークを照明し、その結果得られたマー
クの像を画像信号に変換した後、画像処理してマークの
位置情報を求める位置計測装置であり、アルミニウム層
やプレート上に形成された非対称なマークの計測に効果
的である。
【0005】上記のLSA方式の位置計測装置は、ドッ
ト列のマークにレーザ光を照射する必要があるため、レ
ーザ光源から射出されたレーザ光を細長い矩形形状に整
形する光学系を備える必要がある。また、マークの位置
情報を計測するためには照射されるレーザ光に対して計
測対象の基板に形成されたマークを走査する必要がある
ため、ステージの移動を行わなければならない。通常
は、ステージに対して設定された直交する座標系(XY
直交座標系)内におけるマークの位置情報を計測する必
要があるため、ステージをX軸方向及びY軸方向に移動
させて走査する必要がある。一方、FIA方式の位置計
測装置は、上述したようにハロゲンランプ等の波長帯域
幅の広い光源を用いているため、レジストによる干渉の
影響を低減することができるという利点を有する。更
に、マークの像をCCD(Charge Coupled Device)等
の撮像素子を用いて撮像し、得られた画像信号に対して
画像処理を施すことによりマークの位置情報を求めてい
るため、LSA方式の位置計測装置のように、マークの
位置情報を計測するときにステージを移動させる必要は
なく、ステージを静止させた状態で計測が行われる。
【0006】また、位置計測における観察方法の観点か
ら位置計測装置を分類すると、投影光学系を介してプレ
ート上のマークの位置情報を計測するTTL(スルー・
ザ・レンズ)方式、投影光学系を介してプレートに形成
されたマークとマスクに形成されたマークとを同時に観
察し、両者の相対位置関係を検出するTTM(スルー・
ザ・マスク)方式、及び投影光学系を介することなく直
接プレート上のマークの位置情報を計測するオフ・アク
シス方式等がある。液晶表示素子の製造においては、大
型のプレートを扱うため、一般的にはオフ・アクシス方
式の位置計測装置が用いられる。液晶表示素子を製造す
る際に用いられる露光装置は、以下の理由から、通常、
オフ・アクシス方式であってLSA方式の位置計測装置
を備えている。
【0007】LSA方式の位置計測装置は、上述したよ
うに、マークにレーザ光を照射した状態でステージを移
動させ、レーザ光に対し計測対象のマークを走査するこ
とによりマークの位置情報を計測しているが、マークの
位置情報を計測する際に、レーザ光が照射される位置に
対してマークが大きくずれて配置されたとしても、ステ
ージの移動距離を長くすればマークの位置情報を計測す
ることができる。これに対し、FIA方式の位置計測装
置では、撮像素子でマークの像を撮像しているため、計
測精度を維持しつつ計測視野を広げることが難しい。よ
って、マークの位置情報を計測する際に、計測対象のマ
ークが計測視野から外れた位置に配置された場合には、
マークの位置情報を計測することができない。
【0008】この不具合を解決するため、光学系の倍率
を高く設定し、計測視野を狭く設定して高精度で位置情
報の計測を行う高倍系と、光学系の倍率を低く設定し、
計測誤差を犠牲にして計測視野を広く設定した低倍系と
を備えたFIA方式の位置計測装置も実用化されてい
る。この位置計測装置を用いてマークの位置情報を計測
するときには、まず低倍系を用いてマークの大まかな位
置を計測し、この計測結果に基づいて位置計測装置に対
するマークの位置合わせを行い、高倍系に切り換えてマ
ークの位置情報を高い精度で計測する。このように、低
倍系及び高倍系を備える位置計測装置では、高倍系の計
測視野外にマークが配置されている場合でもマークの位
置情報を計測することができないという不具合を解消す
ることができるが、高倍系及び低倍系を備えるために、
構成が複雑となりコストが上昇するという問題点があ
る。
【0009】また、液晶表示素子では大型のプレートを
用いるため、プレート表面のうねりや、プレート表面と
裏面とが平行に形成されていない(テーパーが生じてい
る)場合がある。このような特性を有するプレート上に
形成された複数のマークの位置情報をオフ・アクシス方
式の位置計測装置で高精度に計測するためには、位置計
測装置が備える光学系の焦点深度内に全てのマークが配
置されるように制御する必要がある。これに対し、LS
A方式のアライメントセンサは、マークにレーザ光を照
射して得られる光(回折・散乱された光)を用いて位置
情報を計測するため、実質的な焦点深度が深いため、F
IA方式の位置計測装置に対して、プレート表面に直交
する方向におけるマークの位置ずれを殆ど考慮すること
なく計測を行うことができる。以上説明した理由によ
り、従来のステッパは、オフ・アクシス方式であってL
SA方式の位置計測装置を備えている。
【0010】尚、オフ・アクシス方式の位置計測装置を
備える露光装置は、マスクに形成されたパターンの像を
プレートに照射する投影光学系の投影領域外に計測視野
が設定されているため、位置計測装置の計測中心と、マ
スクに形成されたパターンの投影像の中心(露光中心)
との間隔であるベースライン量を予め求めておく必要が
ある。ベースライン量の計測は、プレートを載置するス
テージ上に設けられた基準マークを用いて行われる。
【0011】従来ベースライン量を計測する際には、ま
ずステージを移動させて基準マークを投影光学系の投影
領域内の所定位置に配置し、投影光学系を介して基準マ
ークとマスクに形成された位置計測用のマークとを同時
に観察してマスクに形成されたパターンの投影像の中心
(露光中心)を求める。次に、ステージを移動させて基
準マークを位置計測装置の計測視野内に配置し、位置計
測装置で基準マークの位置情報を計測して位置計測装置
の計測中心を求める。そして、得られた露光中心及び計
測中心、並びに露光中心及び計測中心を求めたときのス
テージ位置に基づいて露光中心と計測中心との距離を求
めることによりベースライン量を求める。LSA方式の
位置計測装置を備える露光装置では、ベースライン量を
求める際にも、レーザ光に対して基準マークを走査して
基準マークの位置情報を計測する必要がある。
【0012】露光処理を行う場合には、プレートをステ
ージ上に搬送した後、位置計測装置によってプレートに
形成されたマークを計測し、マークの計測中心からのず
れ量を求め、このずれ量をベースライン量で補正した距
離だけプレートを移動することによってプレートとマス
クとの相対位置を正確に位置合わせした後に、露光光を
マスクに照射してマスクに形成されたパターンの像を投
影光学系を介してプレートに転写する。
【0013】近年、露光処理を行うプレートが大型化し
ているが、露光処理に要するコスト上昇を抑え且つ精度
の低下を防止する観点から、ステージの大型化を極力抑
える必要がある。このため、プレートが載置される位置
に上下動する基準マークを設け、その上下動する基準マ
ークにてベースライン量を計測している。また、プレー
トの大型化に伴って、複数のマスクを用いてプレート全
体の露光を行う露光装置も用いられている。例えば、4
枚のマスクを用いる場合には、ステージ上にプレートが
載置されていない状態で基準マークを上方向へ移動させ
て、基準パターンをステージ上にプレートが載置された
ときのプレート表面位置とほぼ同じ位置に配置して、各
マスク対して露光中心を順に計測して各マスク毎のべー
スライン量を求める必要がある。
【0014】尚、各マスクの位置情報を計測する方法
は、例えば、特開昭61−143760のように、ステ
ージ上に設けられた基準マークとその下方に設けられた
受光センサとにより、マスクに形成された位置検出用の
マークと基準マークとの相対位置を検出したり、特開昭
63−284814のように、基準マークとして形成さ
れたスリットマークを下方向(ステージ側)から発光
し、投影光学系を介して、マスクに形成されたスリット
マークとの相対位置を照明光学系内に設けられた受光セ
ンサにて検出する方法等がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、液晶
表示素子の製造においても、より微細なパターンを形成
することによって、液晶表示装置に形成されるTFT
(Thin Film Transistor)等の素子の応答性を向上させ
たり、単位面積当たりの画素の密度を向上させることが
行われている。従来、液晶表示素子は、3μmのプロセ
スルールで製造されることが多かったが、近年は2μm
以下のプロセスルールで製造されつつある。かかる状況
に対応するために、液晶表示素子の製造に用いられる露
光装置においても解像度を向上させる必要がある。
【0016】いま、仮に露光装置が一度に露光すること
ができる露光領域は同一のままで、解像力を1.5倍に
向上させた場合を考えてみる。解像度を向上させると必
然的に露光装置が備える投影光学系の焦点深度が減少す
る。例えば、露光光の波長は同一のままで解像度を1.
5倍に向上させると、焦点深度は1/2.25に減少す
る。このように、焦点深度が減少すると、プレート全面
に亘ってプレート表面を焦点深度内に収める必要がある
ため、プレートの反りやうねり及びテーパーが問題とな
る。このため、プレートの平坦度を向上させる必要があ
り、現に高い平坦度を有するプレートを用いて液晶表示
素子の製造が行われつつある。
【0017】また、解像度の向上に伴って重ね合わせ精
度も高くする必要がある。このためには、プレートに形
成されたマークの位置情報を高精度で計測する必要があ
り、更に位置合わせの精度も向上させる必要もある。液
晶表示素子の場合には、半導体素子の製造に比べて露光
面積が広いため、スループット(単位時間に処理できる
プレートの枚数)の向上が最も重要視されてきた。よっ
て、重ね合わせ精度を向上させた場合であってもスルー
プットの低下は避けなければならない。
【0018】従来の露光装置では、前述したようにオフ
・アクシス方式であってLSA方式の位置計測装置を備
えている。LSA方式の位置計測装置でマークの位置情
報を計測する場合には、大型のステージを移動させてレ
ーザ光に対してマークを走査する必要があった。しか
も、X軸方向とY軸方向の2方向に走査する必要があっ
たため、マークの位置情報を計測する際に時間を必要と
し、スループットを悪化させる一因であった。また、位
置合わせ精度を向上させるためにマークの計測回数を増
やすほど大型のステージの移動回数も増加し、更に時間
を費やしてスループットを低下させるという問題があっ
た。更に、LSA方式の位置計測装置は、前述したよう
にレーザ光に対してマークを走査する方式の装置であ
る。従って、その検出精度は、ステージの位置情報を計
測しているレーザ干渉系の計測精度に大きく依存する。
よって、マークの位置情報を計測しているときにステー
ジの揺らぎや振動が生ずると、計測精度に大きな影響を
与えてしまうという問題があった。
【0019】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、スループットを低下させずに高い計測精度を得る
ことができる位置計測装置及び方法を提供するととも
に、高い精度で重ね合わせを行うことができる露光装置
を提供し、更に当該露光装置を用いたデバイスの製造方
法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の位置計測装置は、被位置検出体(P)の中
央部を通り、第1方向(X軸方向)に伸びる直線(L
1)及び当該第1方向(X軸方向)と直交する第2方向
(Y軸方向)に伸びる直線(L2)で区分される第1象
限(R1)から第4象限(R4)の各々に形成されたマ
ーク(AM1〜AM4)各々に対応して設けられ、対応
するマーク(AM1〜AM4)に検出光(IL1)を照
射して得られる光に基づいて対応するマーク(AM1〜
AM4)の位置情報を計測する少なくとも4つのセンサ
部(20a〜20d)と、前記第1象限(R1)から第
4象限(R4)各々に形成された前記マーク(AM1〜
AM4)の前記第1方向(X軸方向)及び前記第2方向
(Y軸方向)における位置情報を、前記4つのセンサ部
(20a〜20d)を少なくとも用いて同時に計測する
制御系(15)とを具備することを特徴としている。こ
の発明によれば、第1象限から第4象限の各々に形成さ
れたマーク各々にほぼ同時に検出光を照射し、検出光を
マーク各々に照射して得られる光に基づいてマーク各々
の位置情報をほぼ同時に得ている。よって、従来の計測
とは異なりマークの位置情報を計測する際にステージの
移動を伴わないのでマークの位置情報をスループットを
低下させずに計測することができる。また、第1象限〜
第4象限に形成されたマーク各々の位置情報を計測して
いるため、被位置検出体の歪みを算出するために必要な
マークの位置情報が被位置検出体全体に亘って均等に得
ているため、被位置検出体の位置情報を高い精度で求め
ることができる。また、本発明の位置計測装置は、前記
少なくとも4つのセンサ部(20a〜20d)が、前記
検出光(IL1)を前記マーク(AM1〜AM4)に照
射して得られる光に含まれる前記マーク(AM1〜AM
4)の像(Im1〜Im4)を撮像面(FP、FP1〜
FP4)で受光して撮像する撮像素子(52)を備え、
前記制御系(15)は、前記撮像面(FP、FP1〜F
P4)の中央部を含んで設定された中央計測領域(SC
1、SC2)に結像される前記マーク(AM1〜AM
4)の像(Im1〜Im4)に基づいて前記マーク(A
M1〜AM4)各々の位置を同時に計測することを特徴
としている。更に、本発明の位置計測装置は、前記被位
置検出体(P)を載置した状態で移動可能なステージ
(PS)を備え、前記制御系(15)は、前記撮像面
(FP、FP1〜FP4)の周辺部に設定された周辺計
測領域(W11、W12、W21、W22)に結像され
る前記マーク(AM1〜AM4)の像(Im1〜Im
4)に基づいて前記マーク(AM1〜AM4)のおおま
かな位置情報を計測し、当該計測結果に基づいて前記ス
テージ(PS)を移動させ、前記中央計測領域(SC
1、SC2)を用いた計測を行うことを特徴としてい
る。これらの発明によれば、検出光をマークに照射して
得られる光に含まれるマークの像の内、撮像素子の撮像
面の周辺部に設定された周辺計測領域に結像する像に基
づいてマークのおおまかな位置情報を計測し、この計測
結果に基づいて被位置検出体を移動させ、撮像面の中央
部を含んで設定された中央計測領域に結像する像に基づ
いてマーク各々の位置情報をほぼ同時に得ている。よっ
て、中央計測領域に結像する像に基づいて位置情報の計
測が行われる前に、マークの大まかな位置情報に基づい
て被位置検出体の位置が調整されるため、被位置検出体
がセンサ部に対してずれて配置されたとしても、各マー
クの位置情報を高速に計測することができる。また、大
まかな位置情報を計測するためのマークと高精度の位置
情報を計測するためのマークとは同一のマークであるの
で、被位置検出体に形成するマークの数を低減すること
ができる。更に、大まかな位置情報を計測する場合と高
精度の位置情報を計測する場合とにおいて、光学系の切
り換え(例えば、倍率の切り換え)を行う必要がないた
め、高速に計測することができる。ここで、マークの大
まかな位置情報を計測する際には、第1象限から第4象
限の各々に形成されたマークの少なくとも2つのマーク
の位置情報を計測することが、スループット低下を防止
しつつ、計測精度を維持する観点からは好ましい。ま
た、周辺計測領域には、前記第1方向に沿う2本の第1
計測部(W11、W12)と前記第2方向に沿う2本の
第2計測部(W21、W22)とが設定され、マークの
大まかな位置情報の計測においては、一方の第1計測部
と一方の第2計測部とを用いて得られた計測結果に応じ
て、他の第1計測部若しくは他の第2計測部、又は他の
第1計測部及び他の第2計測部に切り換えて計測を行う
ことが好ましい。更に、マーク各々の位置情報の計測に
先だって、前記マーク各々がセンサ部各々に対して所定
量ずれた位置に配置されるように前記被位置検出体を配
置することが好ましい。また、本発明の露光装置は、露
光光を射出する露光光源(2)を備え、該露光光をマス
クに照射して該マスク(M1〜M4)に形成されたパタ
ーンの像を基板(P)に転写する露光装置において、前
記基板(P)を前記被位置検出体として前記基板(P)
に形成されたマーク(AM1〜AM4)の位置情報を計
測するための上記の位置計測装置を備え、前記位置計測
装置の計測結果に基づいて前記ステージ(PS)を移動
させ、前記マスク(M1〜M4)と前記基板(P)との
相対的な位置合わせを行うための位置合わせ手段(1
5、16X、16Y)を更に備えることを特徴としてい
る。また、本発明のデバイス製造方法は、上記の位置計
測方法を用いて、基板(P)を前記被位置検出体(P)
として該基板に形成されたマーク(AM1〜AM4)の
位置情報を計測する位置計測工程と、前記位置計測工程
における計測結果に基づいて、マスク(M1〜M4)と
前記基板(P)との相対位置合わせを行う位置合わせ工
程と、露光光を前記マスク(M1〜M4)に照射し、前
記マスク(M1〜M4)に形成されたパターンの像を前
記基板(P)上に転写する転写工程と、転写された前記
基板を現像する現像工程とを含むことを特徴としてい
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態による位置計測装置及び方法、露光装置、並び
にデバイス製造方法について詳細に説明する。図1は、
本発明の一実施形態による位置計測装置を備える本発明
の実施形態による露光装置の全体構成を示す斜視図であ
る。本実施形態においては、マスクM1〜M4として液
晶表示素子のパターンが形成されたものを用い、ステッ
プ・アンド・リピート方式の露光装置により、上記パタ
ーンの像をプレートPに転写する場合を例に挙げて説明
する。尚、以下の説明においては、図1中に示されたX
YZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照
しつつ各部材の位置関係について説明する。XYZ直交
座標系は、X軸及びY軸がステージPSに対して平行と
なるよう設定され、Z軸ステージPSに対して直交する
方向(投影光学系PLの光軸に平行な方向)に設定され
ている。図中のXYZ座標系は、実際にはXY平面が水
平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直上方向に設定さ
れる。
【0022】楕円鏡1の第1焦点位置には、例えばg線
(436nm)及びi線(365nm)の露光光を供給
する超高圧水銀ランプ等の光源2が配置されており、こ
の光源2からの露光光は、楕円鏡1により集光されてミ
ラー3で反射された後、楕円鏡1の第2焦点位置に収斂
される。そして、コレクタレンズ4に入射して平行光束
に変換される。尚、ミラー3とコレクタレンズ4との間
には光路に対して進退自在に減光フィルタ5が配置され
る。減光フィルタ5は、ミラー3で反射された露光光の
光量を抑制するものであり、例えば光電検出器19bで
検出される光量を調整するために設けられる。また、図
示は省略しているが、ミラー3とコレクタレンズ4との
間の光路に所定の波長の露光光のみを通過させる波長選
択フィルタを設けることが好ましい。
【0023】コレクタレンズ4を透過した露光光は、フ
ライアイ・インテグレータ6にて均一な照度分布の光束
にされる。フライアイ・インテグレータ6は、多数の正
レンズ要素からなるものであり、その射出側に正レンズ
要素の数の等しい数の光源像を形成して実質的な面光源
を形成している。尚、図1においては図示を省略してい
るが、フライアイ・インテグレータ6の射出面には、照
明条件を決定するσ値(後述する投影光学系PLの瞳の
開口径に対する、その瞳面上での光源像の口径の比)を
設定するための絞り部材が配置されている。
【0024】フライアイ・インテグレータ6により形成
された多数の光源像からの光束は、ハーフミラー7及び
レンズ8を介して開口Sの大きさを増減させて露光光の
照射範囲を調整するブラインド9を照射する。ブライン
ド9の開口Sを通過した露光光は、レンズ10を介した
後、ミラー11で反射されて不図示のコンデンサレンズ
に入射し、このコンデンサレンズによってブラインド9
の開口Sの像がマスクステージMS上に載置されたマス
クM1上で結像し、マスクM1の所望範囲が照明され
る。マスクステージMS上に載置されるマスクの交換
は、不図示のマスクチェンジャによって行われる。尚、
楕円鏡1、光源2、ミラー3、コレクタレンズ4、減光
フィルタ5、フライアイ・インテグレータ6、ハーフミ
ラー7、レンズ8、ブラインド9、レンズ10、ミラー
11、及び不図示のコンデンサレンズは照明光学系をな
す。
【0025】マスクM1の照明領域に存在するパターン
の像は、投影光学系PLを介してステージPS上に載置
された被位置検出体(基板)としてのプレートP上に転
写される。投影光学系PLには、温度、気圧等の環境変
化に対応して、結像特性等の光学特性を一定に制御する
不図示のレンズコントローラ部が設けられている。尚、
図1においては、プレートPは破線で示してあるが、こ
れはプレートPがステージPS上に載置されたときの状
態を示すものである。ステージPSはXY平面内におい
てプレートPを移動させるXYステージ、Z軸方向にプ
レートPを移動させるZステージ、プレートPをXY平
面内で微小回転させるステージ、及びZ軸に対する角度
を変化させてXY平面に対するプレートPの傾きを調整
するステージ等から構成される。ステージPSの上面の
一端にはステージPSの移動可能範囲以上の長さを有す
る移動鏡13X,13Yが取り付けられ、移動鏡13
X,13Yの鏡面に対向した位置にレーザ干渉計14
X,14Yがそれぞれ配置されている。
【0026】尚、図1では図示を簡略化しているが、レ
ーザ干渉計14Xは、X軸に沿って移動鏡13Xにレー
ザビームを照射する2個のX軸用のレーザ干渉計を備
え、X軸用の1個のレーザ干渉計及びレーザ干渉計14
Yにより、ステージPSのX座標及びY座標が計測され
る。また、X軸用の2個のレーザ干渉計の計測値の差に
より、ステージPSのXY平面内における回転角が計測
される。レーザ干渉計14X,14Yにより計測された
X座標、Y座標、及び回転角の情報はステージ位置情報
として主制御系15に供給される。主制御系15は供給
されたステージ位置情報をモニターしつつステージ駆動
系16X,16Yへ出力し、ステージPSの位置決め動
作を制御する。尚、図1には示していないが、マスクM
1を載置するマスクステージMSにもステージPSに対
して設けられた移動鏡及びレーザ干渉計と同様のものが
設けられており、マスクステージMSのXYZ位置等の
情報が主制御系15に入力される。
【0027】ここで、各種の位置情報を計測するために
ステージPSに設けられた部材の配置について説明す
る。図2は、各種の位置情報を計測する際に用いられる
ステージPSに設けられた部材の配置を示す図である。
図2に示したように、ステージPSには、反射板RF0
及び基準マークFM1,FM2が設けられている。反射
板RF0及び基準マークFM1,FM2は、ステージP
Sに対して突出・没入自在に構成されており、ステージ
PS上に突出した際にはその上面がプレートPの上面と
略面一になるよう設計されている。また、これらをステ
ージPS内に没入することでプレートPをステージPS
上に載置可能となる。反射板RF0及び基準マークFM
1,FM2を突出・没入自在とする理由は、ステージP
Sを小型化するためである。つまり、プレートPが載置
される部分以外にこれらを形成すると、その分ステージ
PSが大型化してしまうためである。尚、反射板RF0
及び基準マークFM1,FM2が何の位置情報を計測す
る際に用いられるかは以下で随時説明する。尚、図2に
おいては、図1に示したプレートアライメントセンサ2
0a〜20dの配置関係も図示している。ステージPS
が移動すると、プレートアライメントセンサ20a〜2
0dに対して反射板RF0及び基準マークFM1,FM
2が移動する。
【0028】図1に戻り、ステージPSのZ軸方向の位
置は、ステージPSの上方であって投影光学系PLの側
方に配設された投光系17aと受光系17bとからなる
オートフォーカス機構17によって計測される。オート
フォーカス機構17は、投光系17aから射出された検
知光を、ステージPS上に設けられた反射板RF0(図
2参照)に対して斜め方向から照射し、その反射光を受
光系17bで受光することで、投影光学系PLの光軸方
向(Z軸方向)について、プレートPの上面をマスクス
テージMS上に載置されたマスクM1と共役な位置に位
置合わせをする構成になっている。
【0029】一方、マスクの位置情報は、マスクの上方
に設けられたマスク観察系18a,18bで計測され
る。マスク観察系18a,18bは、マスク上のパター
ン領域外に描画された位置計測用のマークに検知光を照
射し、その反射光を受光することにより、位置計測用の
マークの位置を計測するものであって、その計測結果を
主制御系15に出力する。通常、マスクのパターン領域
に形成されるパターン及び位置計測用のマークは描画誤
差が存在し、更にマスクの位置によっては、投影光学系
PLのディストーションの影響を考慮する必要があるた
め、位置計測用のマークはパターン領域の近傍に配置さ
れる。
【0030】本実施形態においては、4枚のマスクM1
〜M4各々を用いてプレートP全体を露光する場合を考
えているので、マスク観察系18a,18bは各マスク
に形成されたパターンの像をプレートPに転写するに先
立って、マスクステージMS上に載置されるマスク各々
に対して位置情報を正確に計測する。主制御系15は、
マスク観察系18a,18bの計測結果に基づいて、マ
スクM1を保持するマスクステージMSを、図示しない
リニアモータ等の駆動手段をサーボ制御することによ
り、XY平面上の所望の位置に移動させることができる
構成になっている。また、照明光学系内には、レンズ1
9aと光電検出器19bとからなるアライメント系が設
けられている。このアライメント系は、基準マークFM
1,FM2を用いてマスクMに形成された位置計測用の
マークをTTL方式で検出するものである。
【0031】更に、ステージPSには光電計測装置が設
けられている。この光電計測装置は、マスクステージM
S上に載置されたマスクに形成されている位置計測用の
マークに対して露光光を照射して得られる像を受光し
て、マスクステージMS上に載置されたマスクに形成さ
れたパターンの投影像の中心(露光中心)を求めるもの
である。光電計測装置によって計測された露光中心はベ
ースライン量を求める際に用いられる。図3は、ステー
ジPSにベースライン量を求める際に用いられる光電計
測装置の構成を示す断面図である。図3に示したよう
に、光電計測装置は基準マークFM1,FM2、レンズ
31、絞り32、レンズ33、視野絞り34、レンズ3
5、及び光電変換素子36を備える。
【0032】基準マークFM1,FM2には、ベースラ
イン量を計測する際に用いるスリットパターン30a
と、基準位置マーク30bとが形成されている。図4
は、基準マークFM1,FM2に形成されたスリットパ
ターン30a及び基準位置マーク30bの一例を示す図
である。スリットパターン30a及び基準位置マーク3
0bは、例えば透明なガラス基板にクロムを蒸着して形
成される。図4において、クロムが蒸着されている箇所
には斜線を付してある。スリットパターン30aは、長
手方向がX軸方向に設定された開口部と長手方向がY軸
方向に設定された開口部とが交差した形状に形成され
る。
【0033】図5は、基準位置マーク30bの拡大図で
ある。図5に示したように、基準位置マーク30bは、
コ字形状のマーク要素37aとコ字形状のマーク要素3
7bとをX軸方向に配列するとともに、コ字形状のマー
ク要素37cとコ字形状のマーク要素37dとをY軸方
向に配列して形成される。ここで、コ字形状のマーク要
素37aの開口部38aとコ字形状のマーク要素37b
の開口部38bとが互いに逆方向を向くように設定さ
れ、コ字形状のマーク要素37cの開口部38cとコ字
形状のマーク要素37dの開口部38dとが互いに逆方
向を向くように設定される。更に、基準位置マーク30
bは、X軸方向及びY軸方向にそれぞれ長手方向が設定
されたL字形状のマーク要素39aをコ字形状のマーク
要素37a,37cに隣接して配置し、同様に、L字形
状のマーク要素39bをマーク要素37bとマーク要素
37cに隣接して配置し、L字形状のマーク要素39c
をマーク要素37bとマーク要素37dに隣接して配置
し、L字形状のマーク要素39dをマーク要素37cと
マーク要素37dに隣接して配置している。
【0034】図3に戻り、スリットパターン30aは、
マスクステージMS上に載置されたマスクに形成された
パターンの投影像の中心(露光中心)を計測する際に用
いられる。よって、スリットパターン30aには、マス
クステージMS上に載置されているマスクに形成された
位置計測用のマークの像が投影光学系PLを介して投影
される。スリットパターン30aを通過した光は、レン
ズ31、絞り32、及びレンズ33を順に介して視野絞
り34の位置に結像する。尚、視野絞り34は、レンズ
31及びレンズ33に関して基準マークFM1,FM2
と共役となる位置に配置されている。この光は視野絞り
34に形成された開口部を通過してレンズ35を介して
光電変換素子36に至り、光電変換される。光電変換素
子36は、基準マークFM1,FM2に対して瞳の位置
に配置されているため、入射する光の強度を示す信号を
出力する。
【0035】一方、基準位置マーク30bは、後述する
プレートアライメントセンサ20a〜20dの計測中心
を計測する際に用いられる。よって、基準位置マーク3
0bは、プレートアライメントセンサ20a〜20dか
ら射出される検出光が照明される。基準位置マーク30
bの周辺を透過した検出光は、レンズ31、絞り32、
及びレンズ33を順に介して視野絞り34に入射する
が、視野絞り34で遮光される。プレートアライメント
センサ20a〜20dは、検出光を基準位置マーク30
bに照射して得られる反射光を用いて基準位置マーク3
0bの位置情報を計測するため、基準位置マーク30b
の周辺を透過した検出光を光電変換素子36で光電変換
して光強度を示す信号を得る必要はない。このため、視
野絞り34はマスクに形成されたパターンの投影像の中
心(露光中心)を計測する際にスリットパターン30a
を透過した光を透過させ、プレートアライメントセンサ
20a〜20dの計測中心を計測する際には基準位置マ
ーク30bの周辺を透過した検出光を遮光する。尚、図
2に示したように基準マークFM1と基準マークFM2
とがステージPS上に2つ形成されている理由は、ステ
ージPSの移動量を少なくするためである。
【0036】図1に戻り、投影光学系PLの側方には、
更に4つのオフ・アクシス方式のプレートアライメント
センサ20a〜20dが配置されている。この4つのプ
レートアライメントセンサ20a〜20dは本発明にい
うセンサ部をなすものである。プレートアライメントセ
ンサ20a〜20dは、図4に示した基準マークFM
1,FM2に形成された基準位置マーク30bやプレー
トPに形成されたマークの位置情報を計測する。図1に
示したように複数のプレートアライメントセンサ20a
〜20dが設けられる理由は、ステージPSの移動量を
少なくするため、及びスループットの向上を図るためで
ある。図1に示した例では、4つのプレートアライメン
トセンサ20a〜20dが設けられている。
【0037】ここで、プレートアライメントセンサ20
a〜20dの配置について説明する。図6は、プレート
Pに形成されるマーク及びプレートアライメントセンサ
20a〜20dの配置の関係を示す模式図である。位置
計測装置は、ステージPS上のプレートPに形成された
マークの位置情報を計測した結果から、プレートPのX
軸方向へのずれ量(シフト)、Y軸方向へのずれ量、プ
レートPの回転量(ローテーション)、倍率(スケーリ
ング)、及び直交度の5つの成分を求めることによりプ
レートPの線形的なずれ量を算出する。ここで、これら
の5成分を求めるためには最低5つの計測結果があれば
よい。よって、プレートPに形成された1つのマークか
らX軸方向の位置情報及びY軸方向の位置情報が得られ
る場合には、最低3つのマークについて計測を行えば良
いことになる。しかしながら、プレートPはアニール処
理等の熱処理が行われるため、熱の影響によりプレート
Pが非線形に歪むことがある。よって、プレートPの形
状及び計測精度を考えると、図6に示したように、被位
置検出体としてのプレートPの中心部を通り、第1方向
としてのX軸方向に伸びる直線L1及び第2方向として
のY軸方向に伸びる直線L2で区分される第1象限R
1、第2象限R2、第3象限R3、及び第4象限R4を
設定し、これら第1象限R1〜第4象限の各々にマーク
が形成され、各マークに対してプレートアライメントセ
ンサが配置されていることが好適である。
【0038】図6に示した例では、第1象限R1にはマ
ークAM3が形成され、このマークAM3に対応してプ
レートアライメントセンサ20cが配置され、第2象限
R2にはマークAM4が形成され、このマークAM4に
対応してプレートアライメントセンサ20dが配置さ
れ、第3象限R3にはマークAM1が形成され、このマ
ークAM1に対応してプレートアライメントセンサ20
aが配置され、第4象限R4にはマークAM2が形成さ
れ、このマークAM2に対応してプレートアライメント
センサ20bが配置されている。マークAM1〜AM4
は、プレートPの回転量や倍率等の計測精度を向上させ
る観点からプレートPの四隅に近い位置に形成されてい
ることが好適である。また、図6に示した例では、マー
クAM1〜AM4は、基準マークFM1,FM2に形成
された基準位置マーク30b(図5参照)と同様の形状
である。更に、図6に示した領域SA1〜SA4はマス
クM1〜M4に形成されたパターンの像がそれぞれ転写
される領域を示している。尚、図6においては、マーク
AM1〜AM4の大きさを誇張して図示している。
【0039】次に、本発明の一実施形態による位置計測
装置の一部をなすセンサ部としてのプレートアライメン
トセンサ20a〜20dについて詳細に説明する。図7
は、本発明の一実施形態による位置計測装置の一部をな
すプレートアライメントセンサ20a〜20dの光学系
の構成例を示す図である。尚、プレートアライメントセ
ンサ20a〜20d各々の構成は同一であるため、図7
においては、プレートアライメントセンサ20aの構成
のみを代表して図示してある。図7において、40は4
00〜800nm程度の波長帯域幅を有する光を射出す
るハロゲンランプである。ここで、光源としてハロゲン
ランプ40を用いる理由は、プレートP上に塗布された
フォトレジスト等の感光剤に単一波長の光を照射した場
合に多重干渉が生じ、その結果計測誤差が生ずるといっ
た事態を極力防止するためである。
【0040】ハロゲンランプ40から射出された光は、
コンデンサレンズ41によって平行光に変換された後、
ダイクロイックフィルタ42に入射する。ダイクロイッ
クフィルタ42はハロゲンランプ40から射出される光
の光路に進出・挿入自在に構成された複数のフィルタか
らなり、光路に挿入されるフィルタの組み合わせを変え
ることにより、入射する光の内、所定の波長帯域の光の
みを選択して透過させる。例えば、上記ハロゲンランプ
40から射出される光の内、青色領域の光(波長領域:
約420〜530nm程度)、赤色領域の光(波長領
域:約580〜730nm程度)、黄色領域の光のみ、
又は白色の光(ハロゲンランプ40から射出される光の
波長帯域のほぼ全て)の光を通過させることができる。
【0041】ダイクロイックフィルタ42を透過した光
は、焦点の一方が光ファイバ44の入射端44aの位置
にほぼ配置されるように設定された集光レンズ43に入
射する。光ファイバ44は、1つの入射端と4つの射出
端を備え、射出端各々はプレートアライメントセンサ2
0a〜20d各々の内部に導かれている。尚、上記ハロ
ゲンランプ40、コンデンサレンズ41、ダイクロイッ
クフィルタ42、及び集光レンズ43は熱的な影響を避
けるため露光装置のチャンバ外に設けられ、ダイクロイ
ックフィルタ42を透過した光を光ファイバ44でプレ
ートアライメントセンサ20a〜20d各々に導くよう
構成されてる。
【0042】光ファイバ44の1つの射出端44bから
射出された光は検出光IL1として用いられる。検出光
IL1はコンデンサレンズ45及び視野絞り46を照明
する。視野絞り46は、結像面FCにおける検出光IL
1の照射領域を規定するために設けられる。視野絞り4
6を通過した検出光IL1はリレーレンズ48を介して
送光と受光を分岐するハーフミラー49に入射する。ハ
ーフミラー49で反射された検出光IL1は、対物レン
ズ50を介して結像面FCに結像される。以上説明した
光ファイバ44、コンデンサレンズ45、視野絞り4
6、リレーレンズ48、ハーフミラー49、及び対物レ
ンズ50は、照射光学系をなす。プレートPに形成され
たマークAM1や基準マークFM1が結像面FCに配置
されている場合には、反射光が対物レンズ50、ハーフ
ミラー49、及び第2対物レンズ51を順に介して撮像
素子52の撮像面に結像する。尚、以上の対物レンズ5
0、ハーフミラー49、第2対物レンズ51、及び撮像
素子52は受光光学系をなす。
【0043】撮像素子52は、撮像面に結像した光学像
を所定の走査方向に走査しつつ順次画像信号に変換し、
主制御系15に画像信号を出力する。主制御系15は、
撮像素子52から出力される画像信号の画像処理を行
い、例えば撮像素子52の撮像面の中心位置からのマー
クの中心位置のずれ量を求める。レーザ干渉計14X,
14Yから主制御系15には、ステージPSのX軸方向
及びY軸方法の位置及びステージPSの回転量を示すス
テージ位置情報が常時入力されているので、主制御系1
5は、ステージ位置情報と撮像素子52の撮像面の中心
位置マークの中心位置のずれ量とに基づいて、計測して
いるマークの位置情報を求める。
【0044】ここで、プレートアライメントセンサ20
a〜20dの計測視野の大きさはある程度限られている
ため、計測を行う際にプレートAM1や基準マークFM
1に形成された基準位置マーク30bを正確にプレート
アライメントセンサ20a〜20dの計測中心に配置す
ることは困難な場合が多い。そこで、本実施形態では、
まずマークの大まかな位置情報を求め、この位置情報に
基づいてプレートPを移動させてプレートアライメント
センサ20a〜20dの計測中心にマークを配置してか
ら高い精度で位置情報を求めている。従来、撮像素子を
備えるプレートアライメントセンサでは、受光光学系の
光学的な倍率を低く設定してマークの大まかな位置情報
を計測し、次に光学的な倍率を高く設定して高い精度で
位置情報の計測を行っていたが、倍率の切り換えに時間
を要し、スループットの低下を招くという不具合があっ
た。本実施形態では、大まかな位置情報を計測する場合
(以下、サーチ計測と称する)と高精度で位置情報を計
測する場合(以下、ファイン計測と称する)とで、撮像
素子52の撮像面に異なる計測領域を設けて計測処理を
工夫することによりスループットの低下を防止してい
る。
【0045】図8は、サーチ計測用の計測領域及びファ
イン計測用の計測領域を示す図である。図8においてF
Pは撮像素子54の撮像面を示しており、撮像素子54
の走査方向は例えばX軸方向に設定される。図示したよ
うに、撮像面FPの中央部を含んでX軸方向に長手方向
が設定されたファイン計測用の計測領域SC1と、撮像
面FPの中央部を含んでY軸方向に長手方向が設定され
たファイン計測用の計測領域SC2とが設定されてい
る。これらの計測領域SC1,SC2は中央計測領域を
なすものである。また、撮像面FPの周辺には周辺計測
領域をなす計測領域W11,W12及び計測領域W2
1,W22が設定される。第1計測部としての計測領域
W11,W12は長手方向がX軸方向に設定され、第2
計測部としての計測領域W2,W22は長手方向がY軸
方向に設定されている。サーチ計測の場合には、主制御
系15は撮像素子52から出力される画像信号の画像処
理を行って、計測領域W11,W12,W21,W22
に結像したマークの像の端部(エッジ位置)を検出して
マークの中心位置を算出し、撮像面FPの中心位置から
のずれ量を求める。また、ファイン計測の場合には、計
測領域SC1,SC2に結像したマークの像の端部(エ
ッジ位置)を検出してマークの中心位置を算出し、撮像
面FPの中心位置からのずれ量を求める。尚、この計測
動作の詳細については後述する。
【0046】以上、本発明の一実施形態による露光装置
及び本発明の一実施形態による位置計測装置の一部をな
すセンサ部としてのプレートアライメントセンサ20a
〜20dの構成例について説明したが、次に、本発明の
一実施形態による位置計測装置及び露光装置の動作につ
いて説明する。図9は、本発明の一実施形態による露光
装置のベースライン量計測時の概略動作を示すフローチ
ャートである。本実施形態の露光装置は、まずマスクホ
ルダMS上にマスクM1を載置し、図1に示したマスク
観察系18a,18bでマスクM1上のパターン領域外
に描画された位置計測用のマークに検知光を照射し、そ
の反射光を受光することにより、位置計測用のマークの
位置情報を計測する。計測された位置情報は主制御系1
5へ出力され、主制御系15はこの位置情報に基づいて
マスクステージMSの微動を行ってマスクM1の位置を
調整し、マスクM1を所定の位置に配置させ、そのとき
の位置情報(例えば、マスクM1の中心位置を示す位置
情報)を記憶する(ステップS10)。また、ステージ
PS上に設けられた反射板RF0及び基準マークFM
1,FM2をステージPSに対して突出させ、これらの
部材の上面をプレートPがステージPS上に載置された
場合のプレートPの上面と略面一に設定する。
【0047】次に、主制御系15は、ステージPSを移
動させて反射板RF0(図2参照)を投影光学系PLの
投影中心に配置し、オートフォーカス機構17によりス
テージPSのZ軸方向の位置情報を計測する(ステップ
S12)。ステージPSのZ軸方向の位置情報を検出す
る場合には、投光系17aが反射板RF0の斜め方向か
ら反射板RF0上に検知光を照射し、その反射光を受光
系17bで受光する。主制御系15は受光系17bから
出力される受光結果に基づいて、ステージPSのZ軸方
向の位置を調整することにより、反射面RF0(プレー
トPの上面に相当)をマスクステージMS上に載置され
たマスクM1と共役な位置に位置合わせする。
【0048】以上の処理が終了すると、マスクステージ
MS上に載置されたマスクM1の位置計測用のマークが
形成された箇所に露光光を照射してステージPSに設け
られた光電計測装置(図3参照)を用いてマスクステー
ジMS上に載置されたマスクに形成されたパターンの投
影像の中心(露光中心)を計測する処理が行われる(ス
テップS14)。露光中心の計測にあたって、主制御系
15はステージPSを移動させて基準マークFM1を露
光中心近傍に配置した後に露光光をマスクM1に形成さ
れた位置計測用のマークに露光光を照射する。位置計測
用のマークの像は投影光学系PLを介して基準マークF
M1上に照射される。基準マークFM1に形成されたス
リットパターン30a(図4参照)を通過した光は、レ
ンズ31、絞り32、及びレンズ33を順に介して視野
絞り34に入射し、視野絞り34を通過して更にレンズ
35を介して光電変換素子36に至り光電変換される。
【0049】光電変換素子36から出力される信号は、
光電変換素子36に入射する光の強度を示す信号であ
り、この信号は主制御系15へ出力される。主制御系1
5は、光電変換素子36から信号が出力されている状態
で、ステージ駆動系16X,16Yを介してステージを
移動させ、レーザ干渉計14X,14Yから出力される
ステージ位置情報と光電変換素子36から出力される信
号との関係を得る。マスクM1に形成される位置計測用
のマークの形状は略十字形状であるため、このマークの
像が照射されている位置とスリットパターン30aの位
置とが一致した場合に光電変換素子36から出力される
信号が最大となる。よって、光電変換素子36から出力
される信号が最大になるときにレーザ干渉計14X,1
4Yから出力されるステージ位置情報を求めることによ
り露光中心を計測する。尚、露光中心の計測は、基準マ
ークFM1及び基準マークFM2の何れを用いて行って
も良い。
【0050】次に、各プレートアライメントセンサ20
a〜20dの計測中心の計測が行われる(ステップS1
6)。この計測において、主制御系15は図2に示した
基準マークFM1の位置情報をプレートアライメントセ
ンサ20a,20dで順次計測する制御を行った後に、
基準マークFM2の位置情報をプレートアライメントセ
ンサ20b,20cで順次計測する制御を行う。このよ
うに、ステージPS上の異なる位置に基準マークFM
1,FM2をそれぞれ配置することで、ステージPSの
移動量を少なくすることができる。その結果、ステージ
PSの小型化を図ることができる。
【0051】いま、プレートアライメントセンサ20a
の計測中心を計測する場合を例に挙げて計測中心の計測
方法を説明する。まず、主制御系15がステージ駆動系
16X,16Yを介してステージを移動させ、基準マー
ク20aをプレートアライメントセンサ20aの直下に
配置させる。次に、図7に示したハロゲンランプ40か
ら400〜800nm程度の波長帯域幅を有する光を射
出させる。この光は、レンズ41、ダイクロイックフィ
ルタ42、及び集光レンズ43を順に介して入射端44
aから光ファイバ44内に入射する。光ファイバ44に
よって、入射端44aから入射した光はプレートアライ
メントセンサ20a内に導かれる。光ファイバ44の1
つの射出端44bから射出された光は検出光IL1とし
て用いられる。検出光IL1はコンデンサレンズ45を
介して視野絞り46を照明する。
【0052】視野絞り46を透過した検出光IL1はリ
レーレンズ48を介した後、ハーフミラー49で反射さ
れ、対物レンズ50によって集束される。ここで、図3
を参照すると、検出光IL1が基準位置マーク30bを
照明しても視野絞り34によって遮光されるため、検出
光IL1が光電変換素子36で受光されることはない。
検出光IL1を基準位置マーク30bに照射して得られ
る光(反射光や回折光)は対物レンズ50、ハーフミラ
ー49、及び第2対物レンズ51を介して撮像素子52
の撮像面に結像し、画像信号に変換される。
【0053】図10は、撮像素子52の撮像面に結像し
た基準位置マーク30bの像の一例を示す図である。
尚、図10においては、説明の簡単化のために撮像面F
Pの中心に基準位置マーク30bの像Im1の中心位置
が配置された状態で結像している様子を示している。撮
像面FPに対して基準位置マーク30bの像Im1がず
れて配置されている場合には、サーチ計測及びファイン
計測が順に行われる。基準位置マーク30bの像Im1
が図10に示したように撮像面FPのほぼ中心に配置さ
れている場合には、主制御系15はファイン計測を行
う。ファイン計測では、主制御系15は、撮像素子54
の撮像面FP内に設定された計測領域SC1内における
X軸方向の信号強度の変化及び計測領域SC2内におけ
るY軸方向の信号強度の変化に基づいて撮像面FPに結
像した像のエッジ位置を検出し、各エッジ位置の間隔か
ら撮像面FPに対する基準位置マーク30bの像Im1
の中心位置のX軸方向及びY軸方向のずれ量を求める。
【0054】各プレートアライメントセンサ20a〜2
0dの計測中心の計測が終了すると、主制御系15は、
ステップS14で求めた露光中心と、ステップS16で
求めた各プレートアライメントセンサ20a〜20dの
計測中心とから、各プレートアライメントセンサ20a
〜20dに対するベースライン量を算出する(ステップ
S18)。ベースライン量が算出されると、次に主制御
系15は他にマスクが有るか否かを判断する(ステップ
S20)。このステップにおける判断結果は、単一のマ
スクを用いて露光処理を行う場合には「NO」となり、
複数枚のマスクを用いて露光処理を行う場合には「YE
S」となる。ステップS20における判断結果が「N
O」の場合には処理が終了し、「YES」の場合には、
マスクステージMSに載置されているマスクの交換が行
われる(ステップS22)。例えば、マスクステージM
SにマスクM1が載置されている場合には、マスクM2
に交換される。
【0055】マスクの交換が終了すると、図1に示した
マスク観察系18a,18bでマスクステージMSに載
置されたマスクM2上のパターン領域外に描画された位
置計測用のマークに検知光を照射し、その反射光を受光
することにより、位置計測用のマークの位置情報を計測
する(ステップS24)。計測された位置情報は主制御
系15へ出力される。主制御系15はこの位置情報とス
テップS10において記憶した位置情報との差を求めて
記憶する(ステップS26)。次に、主制御系15は更
に他のマスクがあるか否かを判断する(ステップS2
8)。この判断結果が「NO」の場合にはベースライン
量の計測処理は終了する。一方、ステップS28におけ
る判断結果が「YES」の場合には、処理がステップS
22に戻り、マスクを交換してマスクステージMS上に
載置されたマスクの位置情報を計測して、ステップS1
0で記憶した位置情報との差を求める処理が行われる。
【0056】このように、本実施形態においては、複数
枚のマスクを用いて露光処理を行う場合に、ベースライ
ン量を求めるのは最初にマスクステージMSに載置され
たマスクに対してだけである。2枚目以降のマスクに対
してはベースライン量の計測は行わなわず、最初にマス
クステージMSに載置されたマスクの位置情報に対する
差を求め、計測したベースライン量をこの差で補正した
ベースライン量を用いる。
【0057】以上、ベースライン量の計測方法について
説明したが、次にステージPS上にプレートPを載置し
て、プレートPの位置情報を計測する際の動作について
説明する。図11は、プレートアライメントセンサ20
a〜20dを用いてプレートPに形成されたマークAM
1〜AM4の位置情報を計測する際の動作を示すフロー
チャートである。プレートPがステージPS上に搬送さ
れると、プレートPの基準辺側の位置が不図示のポテン
ショメータで計測され、ステージPSを回転させてプレ
ートPの位置を予め機械的に調整するプリアライメント
が行われる(ステップS30)。尚、反射板RF0及び
基準マークFM1,FM2は、プレートPがプレートス
テージPS上に載置される前にステージPSに没入状態
とされる。
【0058】次に、主制御系15は、ステージPSを移
動させてプレートPに形成されたマークAM1〜AM4
がプレートアライメントセンサ20a〜20dの計測視
野近傍に配置する。このとき、プレートアライメントセ
ンサ20a〜20dに対してマークAM1〜AM4を所
定量(例えば、数十μm)だけずれた位置に配置する
(ステップS32)。これは、主制御系15がプレート
アライメントセンサ20a〜20d各々から出力される
画像信号に対して行う画像処理に要する時間を短縮する
ためである。つまり、サーチ計測においては図8に示し
た計測領域W11,W12,W21,W22に結像した
マークの像の画像信号に基づいてマークの位置情報を求
める訳であるが、計測領域W11,W12,W21,W
22全てに対して画像処理を行うと時間を要する。そこ
で、X軸方向については計測領域W11又は計測領域W
12、Y軸方向については計測領域W21又は計測領域
W22から得られる画像信号のみを処理することにより
サーチ計測に要する時間を短縮している。このように、
計測領域の数を減じるとプレートPの倍率(スケーリン
グ)等の影響により、マークがプレートセンサ20a〜
20dに対してどの位置に配置されるかはプレートP毎
(計測対象のマーク毎)に異なるため、マーク毎に計測
領域を設定する処理が必要になり、その分処理に要する
時間が長くなる。このため、予めプレートアライメント
センサ20a〜20dに対してマークAM1〜AM4を
所定量だけずれた位置に配置することにより、アライメ
ントセンサ20a〜20dに対するマークAM1〜AM
4の配置方向及び距離が一定になるのでマーク毎に計測
領域を設定する処理が必要になり、その結果として計測
処理に要する時間を短縮することができる。
【0059】マークAM1〜AM4の配置が完了する
と、プレートアライメントセンサ20a,20bを用い
てサーチ計測が行われる(ステップS)。図12は、プ
レートアライメントセンサ20a,20bを用いてサー
チ計測を行う様子を示す図である。図12において、F
P1はプレートアライメントセンサ20aが備える撮像
素子52の撮像面を示し、Im11は撮像面FP1に結
像するマークAM1の像を示している。また、FP2は
プレートアライメントセンサ20bが備える撮像素子5
2の撮像面を示し、Im12は撮像面FP2に結像する
マークAM2の像を示している。
【0060】図12に示した例では、図11に示したス
テップS32により、マークAM1及びマークAM2が
プレートアライメントセンサ20a,20bそれぞれに
対して+X方向及び+Y方向にずれて配置されている。
この場合、プレートアライメントセンサAM1,AM2
が備える撮像素子52には、計測領域W11及び計測領
域W21が設定される。また、図12に示した例では、
撮像面FP2に対する像Im12のY軸方向の位置が撮
像面FP1に対する像Im11のY軸方向の位置よりも
−Y方向に配置されている。これはアライメントセンサ
20a〜20dに対してプレートPが回転した状態で配
置された場合に得られるものである。プレートPが回転
していると、厳密には像Im11,Im12も撮像面F
P1,FP2各々に対して回転した状態で結像する。し
かしながら、マークAM1及びマークAM2はプレート
Pの隅に形成されるため、その距離は数百ミリメートル
程度の距離になるが、マークAM1,AM2の寸法は、
数十〜数百ミクロン程度であるので、プレートPが僅か
に回転していたとしても、マークAM1,AM2の像I
m1,Im2は殆ど回転してない状態で撮像面FP1,
FP2に結像する。
【0061】プレートアライメントセンサ20aが備え
る撮像素子52の撮像面FP1に結像した像は撮像素子
52にて画像信号に変換されて主制御系15に出力され
る。同様にプレートアライメントセンサ20bが備える
撮像素子52の撮像面FP2に結像した像は撮像素子5
2にて画像信号に変換されて主制御系15に出力され
る。主制御系15は、プレートアライメントセンサ20
a,20bから出力される画像信号に対して画像処理を
施し、計測領域W11,W12にそれぞれに結像した像
Im11,Im12のエッジ位置を求める。撮像面FP
1に設定された計測領域W11からは信号SX1が得ら
れ、計測領域W21からは信号SY1が得られる。ま
た、撮像面FP2に設定された計測領域W12からは信
号SX2が得られ、計測領域W21からは信号SY2が
得られる。
【0062】図12を参照すると、撮像面FP1に対す
る像Im11の結像位置及び撮像面FP2に対する像I
m12の結像位置に応じて、計測領域W11,W21で
計測されるエッジ位置(信号強度が変化する位置)及び
エッジの数が異なることが分かる。主制御系15は、プ
レートアライメントセンサ20aが備える撮像素子52
の撮像面FP1に設定した計測領域W11,W21及び
プレートアライメントセンサ20bが備える撮像素子5
2の撮像面FP2に設定した計測領域W11,W21を
把握しており、マークAM1,AM2の形状の情報も予
め記憶している。よって、計測されたエッジ位置からマ
ークAM1の中心CP1を算出するとともに、マークA
M2の中心位置CP2を算出する。尚、サーチ計測にお
いては、プレートPの回転量及びシフト量を求めれば良
いので、サーチ計測に要する時間を更に短縮するため
に、マークAM1のX軸方向の位置情報及びY軸方向の
位置情報並びにマークAM2のX軸方向の位置情報及び
Y軸方向の位置情報の計4つの位置情報の内の3つのみ
を計測するようにしても良い、
【0063】以上、撮像面FP1,FP2について計測
領域W11,W21を設定してマークAM1,AM2の
位置情報を求める場合について説明したが、計測領域W
11,W21を設定した場合にエッジ位置を求めること
ができない場合がある。例えば、マークAM1,AM2
がプレートアライメントセンサ20a,20bに対して
大きくずれて配置された場合である。かかる場合には、
計測領域を切り換えてエッジ位置を求める処理が行われ
る。図13は、計測領域を切り換えてエッジ位置を求め
る処理の一例を示すフローチャートである。尚、図13
に示したフローは、個々のプレートアライメントセンサ
20a〜20dで個別に行われる。
【0064】処理が開始すると、まず主制御系15は計
測領域W11,W12を設定し(ステップS50)、計
測領域W11,W21内でエッジを求める処理を行う
(ステップS52)。次に、計測領域W11内でエッジ
位置が求められたか否かを判断し、求められた場合(判
断結果が「YES」の場合)にはステップS62へ進
む。一方、求められない場合(ステップS54の判断結
果が「NO」の場合)には、計測領域を計測領域W11
から計測領域W12に切り換える設定を行い、計測領域
W12内でエッジ位置を求める(ステップS56)。次
に、新たに設定された計測領域W12内でエッジ位置が
求められたか否かを判断する(ステップS58)。エッ
ジ位置が求められた場合(判断結果が「YES」の場
合)にはステップS62へ進み、求められない場合(判
断結果が「NO」の場合)には、例えばエラー表示や警
告音を発する等のエラー処理を行う(ステップS6
0)。
【0065】ステップS62では、ステップS52の処
理において計測領域W21内でエッジ位置が求められた
か否かが判断される。この判断結果が「YES」の場合
には、ステップS68へ進む。一方、ステップS62の
判断結果が「NO」の場合には計測領域を計測領域W2
1から計測領域W22に切り換える設定を行い、計測領
域W22内でエッジ位置を求める(ステップS42)。
次に、新たに設定された計測領域W22内でエッジ位置
が求められたか否かを判断する(ステップS66)。エ
ッジ位置が求められた場合(判断結果が「YES」の場
合)にはステップS68へ進み、求められない場合(判
断結果が「NO」の場合)には、ステップS60へ進ん
でエラー処理を行う。ステップS68では、求められた
X軸方向のエッジ位置及びY軸方向のエッジ位置からマ
ークの中心位置を算出する処理が行われる。このよう
に、本実施形態では、エッジ位置が求められない場合に
は、計測領域W11と計測領域W12とを切り換え、又
は計測領域W21と計測領域W22とを切り換える処理
を行っている。
【0066】尚、図13に示したフローチャートは、エ
ッジ位置が求められなかった場合に、求められなかった
計測領域を切り換えてエッジ位置を求める処理を行って
いた。この処理ではステップS52の処理で計測領域W
11,W21において共にエッジ位置が求められない場
合には、ステップS56によって新たな計測領域W12
を設定して計測領域W12内でエッジ位置を求めた後
に、ステップS64によって新たな計測領域W22を設
定して計測領域W22内でエッジ位置を求める処理が行
われる。しかしながら、処理に要する時間を考慮する
と、計測領域W11,W21において共にエッジ位置が
求められない場合には、計測領域W11及び計測領域W
21を、同時に計測領域W12及び計測領域W22にそ
れぞれ切り換えて各計測領域W12,W22で並列して
エッジ位置を求める方が好ましい。
【0067】図11に戻り、以上説明した処理が行われ
てプレートアライメントセンサ20a,20bでマーク
AM1,AM2のサーチ計測が終了すると、サーチ計測
の結果に基づいてプレートPのシフト量及び回転量を算
出する処理が行われる(ステップS36)。次に、プレ
ートPの回転量が次の計測処理(ファイン計測)に影響
を与えるのを防止するために、プレートPの回転量が予
め定められた許容範囲内であるか否かが判断される(ス
テップS38)。
【0068】ステップS38における判断結果が「N
O」の場合には、ステップS40にてプレートPの回転
量が許容値内に収まるようステージPSを回転してステ
ップS42へ進む。また、プレートPがX軸方向又はY
軸方向へシフトしている場合には、ステージPSをX軸
方向又はY軸方向へ移動させて位置合わせを行う。一
方、ステップS38における判断結果が「YES」の場
合には、そのままステップS42へ進む。以上の処理を
行うことにより、プレートアライメントセンサ20a〜
20d各々が備える撮像素子の撮像面に対してマークA
M1〜AM4の像がそれぞれ図14に示したように配置
される。図14は、プレートアライメントセンサ20a
〜20dに対するプレートPの位置調整を行った後の、
撮像素子の撮像面に結像するマークAM1〜AM4の像
の一例を示す図である。
【0069】図14において、FP1〜FP4は、プレ
ートライメントセンサ20a〜20d各々が備える撮像
素子の撮像面を示し、Im1〜Im4はプレートPに形
成されたマークAM1〜AM4の像をそれぞれ示す。図
14に示したように、ファイン計測の前には、各撮像面
FP1〜FP4各々に設定された計測領域SC1,SC
1に、アライメントマークAM1〜AM4をなすコ字上
のマーク要素の対面する4辺の像のみが含まれるように
プレートPの調整がなされる。
【0070】撮像面FP1〜FP4とマークAM〜AM
4の像Im11〜Im14とが図14に示した関係に配
置された後、プレートアライメントセンサ20a〜20
dを用いてファイン計測が行われる(ステップS4
2)。このとき、プレートアライメントセンサ20a〜
20dは、ステージPSの移動を伴うことなく撮像面F
P1〜FP4に結像した像Im1〜Im4の中心位置を
ほぼ同時に計測することによりマークAM1〜AM4の
位置情報をほぼ同時に計測する。この処理によって、マ
ークAM1〜AM4のX軸方向の位置情報及びY軸方向
の位置情報がそれぞれ求められ、計8つの位置情報がほ
ぼ同時に得られることになるので、計測時間に要する時
間を短縮することができる。また、ステップS42にお
いて、マークAM1〜AM4の位置情報を計測する際に
は、ステージPSの移動を伴わないので、従来のLSA
方式のアライメントセンサを用いて位置情報を計測する
場合に比べて飛躍的に計測に要する時間を短縮すること
ができる。
【0071】次に、ステップS42の処理で得られた8
つの位置情報を用いて所謂エンハンスト・グローバル・
アライメント(EGA)計測と称される統計演算処理を
行って、プレートの線形歪み等の誤差成分(プレートP
のX軸方向へのずれ量(シフト)、Y軸方向へのずれ
量、プレートPの回転量(ローテーション)、倍率(ス
ケーリング)、及び直交度の5つの成分等)を求めて露
光領域SA1〜SA4の配列座標を算出する処理が行わ
れる(ステップS44)。以上の処理でプレートPに形
成されたマークの位置情報を計測する処理は終了する。
次に、主制御系15は、EGA計測にて得られた露光領
域SA1〜SA4の配列座標及び予め求めてあるベース
ライン量に基づいて、プレートPの露光領域SA1と露
光中心との位置合わせを行い、照明光学系からの露光光
をマスクM1上に照射してマスクM1に形成されたパタ
ーンの像を、投影光学系PLを介してプレートPの露光
領域SA1に転写する。
【0072】次に、主制御系15は、マスクステージM
S上に載置されているマスクM1からマスクM2に交換
するとともに、ステージPSをステッピング駆動してプ
レートP露光領域SA2を露光中心に位置合わせしてマ
スクM2に形成されたパターンの像を、投影光学系PL
を介して露光領域SA2に転写する。以下、同様に、マ
スクM3及びマスクM4に対しても同様な処理を行っ
て、プレートPに設定された全露光領域SA1〜SA4
を露光する。以上で、露光処理の一連の動作は終了す
る。
【0073】以上、本発明の一実施形態について説明し
たが、本発明は上記実施形態に制限されず、本発明の範
囲内で自由に変更が可能である。例えば、上記実施形態
ではステップ・アンド・リピート方式の露光装置を例に
挙げて説明したが、ステップ・アンド・スキャン方式の
露光装置にも適用可能である。また、本実施形態の露光
装置の照明光学系の光源は、超高圧水銀ランプから射出
されるg線(436nm)及びi線(365nm)等を
用いていたが、これに限らず、KrFエキシマレーザ
(248nm)、ArFエキシマレーザ(193n
m)、F2レーザ(157nm)から射出されるレーザ
光、X線や電子線などの荷電粒子線を用いることができ
る。例えば、電子線を用いる場合には電子銃として、熱
電子放射型のランタンヘキサボライト(LaB6)、タ
ンタル(Ta)を用いることができる。また、前述した
実施形態においては、液晶表示素子を製造する場合を例
に挙げて説明したが、もちろん、液晶表示素子の製造に
用いられる露光装置だけではなく、半導体素子等を含む
ディスプレイの製造に用いられてデバイスパターンを半
導体基板上へ転写する露光装置、薄膜磁気ヘッドの製造
に用いられてデバイスパターンをセラミックウェハ上へ
転写する露光装置、及びCCD等の撮像素子の製造に用
いられる露光装置等にも本発明を適用することができ
る。
【0074】また、本発明の位置計測装置が備える基準
マークFM1,FM2に形成される基準位置マーク30
b及びプレートPに形成されるマークAM1〜AM4は
図5に示した形状に制限されることはない。基準位置マ
ーク30b及びプレートPに形成されるマークAM1〜
AM4の形状は、画像処理等の処理に合わせて適宜設計
することができる。
【0075】次に本発明の一実施形態による露光装置を
リソグラフィ工程で使用したマイクロデバイスの製造方
法の実施形態について説明する。図15は、マイクロデ
バイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、
CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造例
のフローチャートを示す図である。図15に示すよう
に、まず、ステップS70(設計ステップ)において、
マイクロデバイスの機能・性能設計(例えば、半導体デ
バイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するため
のパターン設計を行う。引き続き、ステップS71(マ
スク製作ステップ)において、設計した回路パターンを
形成したマスク(レチクル)を製作する。一方、ステッ
プS72(ウェハ製造ステップ)において、シリコン等
の材料を用いてウェハを製造する。
【0076】次に、ステップS73(ウェハ処理ステッ
プ)において、ステップS70〜ステップS72で用意
したマスクとウェハを使用して、後述するように、リソ
グラフィ技術等によってウェハ上に実際の回路等を形成
する。次いで、ステップS74(デバイス組立ステッ
プ)において、ステップS73で処理されたウェハを用
いてデバイス組立を行う。このステップS74には、ダ
イシング工程、ボンティング工程、及びパッケージング
工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。
最後に、ステップS75(検査ステップ)において、ス
テップS74で作製されたマイクロデバイスの動作確認
テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を
経た後にマイクロデバイスが完成し、これが出荷され
る。
【0077】図16は、半導体デバイスの場合におけ
る、図15のステップS73の詳細なフローの一例を示
す図である。図18において、ステップS81(酸化ス
テップ)においてはウェハの表面を酸化させる。ステッ
プS82(CVDステップ)においてはウェハ表面に絶
縁膜を形成する。ステップS83(電極形成ステップ)
においてはウェハ上に電極を蒸着によって形成する。ス
テップS84(イオン打込みステップ)においてはウェ
ハにイオンを打ち込む。以上のステップS81〜ステッ
プS84のそれぞれは、ウェハ処理の各段階の前処理工
程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて
選択されて実行される。
【0078】ウェハプロセスの各段階において、上述の
前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程
が実行される。この後処理工程では、まず、ステップS
85(レジスト形成ステップ)において、ウェハに感光
剤を塗布する。引き続き、ステップS86(露光ステッ
プ)において、上で説明したリソグラフィシステム(露
光装置)及び露光方法によってマスクの回路パターンを
ウェハに転写する。次に、ステップS87(現像ステッ
プ)においては露光されたウェハを現像し、ステップS
88(エッチングステップ)において、レジストが残存
している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより
取り去る。そして、ステップS89(レジスト除去ステ
ップ)において、エッチングが済んで不要となったレジ
ストを取り除く。これらの前処理工程と後処理工程とを
繰り返し行うことによって、ウェハ上に多重に回路パタ
ーンが形成される。
【0079】以上説明した本実施形態のマイクロデバイ
ス製造方法を用いれば、露光工程(ステップS86)に
おいて上記の露光装置及び上で説明した露光方法が用い
られ、真空紫外域の照明光により解像力の向上が可能と
なり、しかも露光量制御を高精度に行うことができるの
で、結果的に最小線幅が0.1μm程度の高集積度のデ
バイスを歩留まり良く生産することができる。
【0080】また、半導体素子等のマイクロデバイスだ
けではなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装
置、及び電子線露光装置等で使用されるレチクル又はマ
スクを製造するために、マザーレチクルからガラス基板
やシリコンウェハ等ヘ回路パターンを転写する露光装置
にも本発明を適用できる。ここで、DUV(深紫外)や
VUV(真空紫外)光等を用いる露光装置では、一般的
に透過型レチクルが用いられ、レチクル基板としては石
英ガラス、フッ素がドープされた石英ガラス、蛍石、フ
ッ化マグネシウム、又は水晶等が用いられる。また、プ
ロキシミティ方式のX線露光装置や電子線露光装置等で
は、透過型マスク(ステンシルマスク、メンブレンマス
ク)が用いられ、マスク基板としてはシリコンウェハ等
が用いられる。なお、このような露光装置は、WO99
/34255号、WO99/50712号、WO99/
66370号、特開平11−194479号、特開2000−12453
号、特開2000−29202号等に開示されている。
【0081】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、第1象限から第4象限の各々に形成されたマーク各
々にほぼ同時に検出光を照射し、検出光をマーク各々に
照射して得られる光に基づいてマーク各々の位置情報を
ほぼ同時に得ている。よって、従来の計測とは異なりマ
ークの位置情報を計測する際にステージの移動を伴わな
いのでマークの位置情報をスループットを低下させずに
計測することができるという効果がある。また、第1象
限〜第4象限に形成されたマーク各々の位置情報を計測
しているため、被位置検出体の歪みを算出するために必
要なマークの位置情報が被位置検出体全体に亘って均等
に得ているため、被位置検出体の位置情報を高い精度で
求めることができるという効果がある。また、本発明に
よれば、検出光をマークに照射して得られる光に含まれ
るマークの像の内、撮像素子の撮像面の周辺部に設定さ
れた周辺計測領域に結像する像に基づいてマークのおお
まかな位置情報を計測し、この計測結果に基づいて被位
置検出体を移動させ、撮像面の中央部を含んで設定され
た中央計測領域に結像する像に基づいてマーク各々の位
置情報をほぼ同時に得ている。よって、中央計測領域に
結像する像に基づいて位置情報の計測が行われる前に、
マークの大まかな位置情報に基づいて被位置検出体の位
置が調整されるため、被位置検出体がセンサ部に対して
ずれて配置されたとしても、各マークの位置情報を高速
に計測することができるという効果がある。また、大ま
かな位置情報を計測するためのマークと高精度の位置情
報を計測するためのマークとは同一のマークであるの
で、被位置検出体に形成するマークの数を低減すること
ができるという効果がある。更に、大まかな位置情報を
計測する場合と高精度の位置情報を計測する場合とにお
いて、光学系の切り換え(例えば、倍率の切り換え)を
行う必要がないため、高速に計測することができるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態による位置計測装置を備
える本発明の実施形態による露光装置の全体構成を示す
斜視図である。
【図2】 各種の位置情報を計測する際に用いられるス
テージPSに設けられた部材の配置を示す図である。
【図3】 ステージPSにベースライン量を求める際に
用いられる光電計測装置の構成を示す断面図である。
【図4】 基準マークFM1,FM2に形成されたスリ
ットパターン30a及び基準位置マーク30bの一例を
示す図である。
【図5】 基準位置マーク30bの拡大図である。
【図6】 プレートPに形成されるマーク及びプレート
アライメントセンサ20a〜20dの配置の関係を示す
模式図である。
【図7】 本発明の一実施形態による位置計測装置の一
部をなすプレートアライメントセンサ20a〜20dの
光学系の構成例を示す図である。
【図8】 サーチ計測用の計測領域及びファイン計測用
の計測領域を示す図である。
【図9】 本発明の一実施形態による露光装置のベース
ライン量計測時の概略動作を示すフローチャートであ
る。
【図10】 撮像素子52の撮像面に結像した基準位置
マーク30bの像の一例を示す図である。
【図11】 プレートアライメントセンサ20a〜20
dを用いてプレートPに形成されたマークAM1〜AM
4の位置情報を計測する際の動作を示すフローチャート
である。
【図12】 プレートアライメントセンサ20a,20
bを用いてサーチ計測を行う様子を示す図である。
【図13】 計測領域を切り換えてエッジ位置を求める
処理の一例を示すフローチャートである。
【図14】 プレートアライメントセンサ20a〜20
dに対するプレートPの位置調整を行った後の、撮像素
子の撮像面に結像するマークAM1〜AM4の像の一例
を示す図である。
【図15】 マイクロデバイスを製造する際のフローチ
ャートを示す図である。
【図16】 半導体デバイスの場合における、図15の
ステップS73の詳細なフローの一例を示す図である。
【符号の説明】
2 光源(露光光源) 15 主制御系(制御系、位置合わ
せ手段) 16X,16Y ステージ駆動系 20a〜20d プレートアライメントセンサ
(センサ部) 52 撮像素子 AM1〜AM4 マーク FP,FP1〜FP4 撮像面 IL1 検出光 Im1〜Im4 像(マークの像) L1 直線(第1方向に伸びる直
線) L2 直線(第2方向に伸びる直
線) M1〜M4 マスク P プレート(基板、被位置検出
体) PS ステージ R1 第1象限 R2 第2象限 R3 第3象限 R4 第4象限 SC1,SC2 計測領域(中央計
測領域) W11,W12,W21,W22 計測領域(周辺計
測領域)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸口 学 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 (72)発明者 帆引 豊 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 Fターム(参考) 2F065 AA03 BB02 BB29 CC20 DD03 FF42 FF55 GG02 JJ01 JJ03 JJ05 JJ26 LL02 LL22 LL30 MM02 PP12 QQ21 QQ32 5F046 BA04 DA14 EB01 EB03 ED01 ED02 ED03 FA03 FA10 FA17 FA18 FC05 FC07

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被位置検出体の中央部を通り、第1方向
    に伸びる直線及び当該第1方向と直交する第2方向に伸
    びる直線で区分される第1象限から第4象限の各々に形
    成されたマーク各々に対応して設けられ、対応するマー
    クに検出光を照射して得られる光に基づいて対応するマ
    ークの位置情報を計測する少なくとも4つのセンサ部
    と、 前記第1象限から第4象限各々に形成された前記マーク
    の前記第1方向及び前記第2方向における位置情報を、
    前記4つのセンサ部を少なくとも用いて同時に計測する
    制御系とを具備することを特徴とする位置計測装置。
  2. 【請求項2】 前記少なくとも4つのセンサ部は、前記
    検出光を前記マークに照射して得られる光に含まれる前
    記マークの像を撮像面で受光して撮像する撮像素子を備
    え、 前記制御系は、前記撮像面の中央部を含んで設定された
    中央計測領域に結像される前記マークの像に基づいて前
    記マーク各々の位置を同時に計測することを特徴とする
    請求項1記載の位置計測装置。
  3. 【請求項3】 前記被位置検出体を載置した状態で移動
    可能なステージを備え、 前記制御系は、前記撮像面の周辺部に設定された周辺計
    測領域に結像される前記マークの像に基づいて前記マー
    クのおおまかな位置情報を計測し、当該計測結果に基づ
    いて前記ステージを移動させ、前記中央計測領域を用い
    た計測を行うことを特徴とする請求項2記載の位置計測
    装置。
  4. 【請求項4】 露光光を射出する露光光源を備え、該露
    光光をマスクに照射して該マスクに形成されたパターン
    の像を基板に転写する露光装置において、 前記基板を前記被位置検出体として前記基板に形成され
    たマークの位置情報を計測するための請求項3記載の位
    置計測装置を備え、 前記位置計測装置の計測結果に基づいて前記ステージを
    移動させ、前記マスクと前記基板との相対的な位置合わ
    せを行うための位置合わせ手段を更に備えることを特徴
    とする露光装置。
  5. 【請求項5】 被位置検出体の中央部を通り、第1方向
    に伸びる直線及び当該第1方向と直交する第2方向に伸
    びる直線で区分される第1象限から第4象限の各々に形
    成されたマーク各々にほぼ同時に検出光を照射する照射
    工程と、 前記検出光を前記マーク各々に照射して得られる光に基
    づいて前記マーク各々の位置情報をほぼ同時に得る計測
    工程とを有することを特徴とする位置計測方法。
  6. 【請求項6】 前記計測工程は、前記検出光を前記マー
    クに照射して得られる光に含まれる前記マークの像の
    内、撮像素子の撮像面の周辺部に設定された周辺計測領
    域に結像する像に基づいて前記マークのおおまかな位置
    情報を計測する第1計測工程と、 前記第1計測工程における計測結果に基づいて前記被位
    置検出体を移動させる移動工程と、 前記撮像面の中央部を含んで設定された中央計測領域に
    結像する像に基づいて前記マーク各々の位置情報をほぼ
    同時に得る第2計測工程とを有することを特徴とする請
    求項5記載の位置計測方法。
  7. 【請求項7】 前記第1計測工程は、前記第1象限から
    第4象限の各々に形成されたマークの少なくとも2つの
    マークの位置情報を計測することを特徴とする請求項6
    記載の位置計測方法。
  8. 【請求項8】 前記周辺計測領域には、前記第1方向に
    沿う2本の第1計測部と前記第2方向に沿う2本の第2
    計測部とが設定され、 前記第1計測工程は、一方の第1計測部と一方の第2計
    測部とを用いて得られた計測結果に応じて、他の第1計
    測部若しくは他の第2計測部、又は他の第1計測部及び
    他の第2計測部に切り換えて計測を行う切換工程を有す
    ることを特徴とする請求項6又は請求項7記載の位置計
    測方法。
  9. 【請求項9】 前記マーク各々の位置情報の計測に先だ
    って、前記マーク各々が前記センサ部各々に対して所定
    量ずれた位置に配置されるように前記被位置検出体を配
    置する工程を有することを特徴とする請求項6から請求
    項8の何れか一項に記載の位置計測方法。
  10. 【請求項10】 請求項5から請求項9の何れか一項に
    記載の位置計測方法を用いて、基板を前記被位置検出体
    として該基板に形成されたマークの位置情報を計測する
    位置計測工程と、 前記位置計測工程における計測結果に基づいて、マスク
    と前記基板との相対位置合わせを行う位置合わせ工程
    と、 露光光を前記マスクに照射し、前記マスクに形成された
    パターンの像を前記基板上に転写する転写工程と、 転写された前記基板を現像する現像工程とを含むことを
    特徴とするデバイス製造方法。
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