JP2002133720A - 光記録媒体 - Google Patents
光記録媒体Info
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Abstract
高密度記録が可能な光記録媒体を提供する。 【解決手段】 光透過性の基板2上に、第1の誘電体膜
4、結晶−アモルファス変化を起こす記録膜6、第2の
誘電体膜8、反射膜10及び保護膜12の順に積層され
てなる書き換え可能な光記録媒体において、前記反射膜
は、誘電体10A中に金属微粒子10Bを分散してなる
膜よりなる。これにより、近接場光を効率よく用いて回
折限界を越えた高密度記録を可能とする。
Description
の記録再生を行う光記録媒体に関する。
ける記録媒体の中心的役割の担い手として注目されてい
る。例えば、波長780nmの光を利用した再生専用型
の光記録媒体としては、音楽情報やプログラムなどが記
録されるCD(CompactDisc)、画像情報が
記録されるビデオCDなどが知られ、記録再生の光記録
媒体としては、CD−R、PD、MOディスクなどがあ
る。これらの光記録媒体は、さらなる高度情報化に伴っ
てその記録密度がますます向上している。この種の光記
録媒体の記録密度の限界は、光ピックアップの光学系の
MTF(空間周波数)によって決まる。このMTFは、
再生波長をλ、対物レンズの開口数をNAとすると、λ
/(4×NA)と表わされる。このため、記録密度を高
密度にするためには、λを小さくし、NAを大きくする
ことが必要となる。現在、光ピックアップの光学系では
λは〜400nm、NAは0.75〜0.85程度のものが開発され
ており、より高密度化が進んでいる。
求は強く、更に大容量、高密度な光記録媒体の実現が望
まれている。そのためには、λをより短く、NAをより
大きくすることが検討されているが、それらの開発も限
界に近づいており、新たな技術の開発が必要とされてい
る。そこで、この新たな技術のひとつとして、近接場光
を用いた光ディスクシステムが提案されている。この近
接場光は通常、遠方に伝播せず、光が照射された第1の
微少物質の表面に局在しているが、その物質近傍にその
物質と同程度の大きさの第2の物質を非常に近づけ、近
接場光を散乱してやれば遠方で観測することができ、ま
た近接場光の分解能は入射光の波長によらず、二つの物
質の大きさと距離によるため、従来の光ディスクシステ
ムでは検出できなかった微少な物質を検出できる、とい
う特性を有する。このため、光ディスクシステムにおい
ては、上記第1の物質にあたる媒体の記録マーク周辺に
発生する近接場光を再生するため、上記第2の物質にあ
たるプローブの開発が行われている。
改善で近接場光を検出する散乱型Super-RENS方式と呼ば
れる光ディスクシステムも提案されている(Jpn.J.Appl.
Phy.Vol.39,pp.980-981(2000))。これは、記録膜の近傍
に光の照射により金属微粒子の生成と消滅が可逆的に起
こる膜を配置し、その金属微粒子がプローブの役割をは
たし、微少な記録マークを再生できるという光ディスク
システムである。
効率良く再生信号として利用するためには、記録マーク
と金属微粒子のそれぞれの大きさ及びこれらの二つの距
離が重要になり、金属微粒子と記録マークの大きさが同
程度である時、最も効率的に近接場光を検出できるとい
う特性を有する。しかしながら、上記Super-RENS方式で
は化学反応により金属微粒子を生成するようにしている
ので、その粒子サイズのコントロールがかなり困難であ
り、所望するサイズの金属微粒子を形成することがむつ
かしい、といった問題があった。本発明は、上記問題に
鑑みて成されたものであり、近接場光を効率よく用いて
回折限界を越えた高密度記録が可能な光記録媒体を提供
することを目的とする。
光透過性の基板上に、第1の誘電体膜、結晶−アモルフ
ァス変化を起こす記録膜、第2の誘電体膜、反射膜及び
保護膜の順に積層されてなる書き換え可能な光記録媒体
において、前記反射膜は、誘電体中に金属微粒子を分散
してなる膜よりなることを特徴とする光記録媒体であ
る。これにより、分散されている金属微粒子がプローブ
として機能して記録マークの近傍に局在する近接場光を
散乱し、回折限界以下の微小な記録マークを認識して情
報を再生することが可能となる。
に、前記誘電体は、SiO2、ZnS-SiO2、Al2O3、SiNの内の
いずれか1つである。また、例えば請求項3に規定する
ように、前記金属微粒子は、Au、Ag、Alの内のいずれか
1つ以上の粒子である。更に、例えば請求項4に規定す
るように、前記金属微粒子のサイズは、最短記録マーク
長と同程度である。
に、前記第2の誘電体膜厚の厚さは、前記記録膜の膜厚
以下である。また、請求項6に規定するように、前記光
透過性の基板と前記第1の誘電体膜との間に、光の照射
による温度変化により光透過率が可逆的に変化するマス
ク層が形成されているようにしてもよい。
の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。図1は本発
明の光記録媒体の第1実施例を示す拡大断面図、図2は
本発明の光記録媒体の第2実施例を示す拡大断面図、図
3は反射膜の断面構造を示す模式図、図4は本発明の光
記録媒体と比較例のC/N特性を示すグラフである。ま
ず、図1に示すように、この記録再生が可能な光記録媒
体としての光ディスクD1は、読み取り、或いは書き込
み用のレーザ光Lに対して光透過性の基板2を有してお
り、この上面に、第1の誘電体膜4、結晶−アモルファ
ス変化を可逆的に起こす記録膜6、第2の誘電体膜8、
反射膜10及び保護膜12を順次積層して形成されてい
る。ここで、図2に示す第2実施例のように基板2と第
1の誘電体膜4との間に、光の照射による温度変化に起
因して光透過率が可逆的に変化するマスク層14を介在
させるようにしてもよい。
ト樹脂板、ガラス板等を用いることができ、上記第1及
び第2の誘電体膜4、8としては、ZnS−SiO2 、
Al2 O3 、SiN等を用いることができる。また、上
記結晶−アモルファス変化を可逆的に起こす記録層6と
しては、AgInSbTeやGeSbTe等を用いるこ
とができ、上記保護膜12としては、紫外線硬化樹脂等
を用いることができる。また、上記マスク層14として
は、サーモクロミック材をもちいることができる。ま
た、反射膜10は、図3に示すように誘電体10A中に
金属微粒子10Bを分散させて形成しており、この誘電
体8Aとしては、例えばSiO2 、ZnS−SiO2 、
Al2 O3 、SiNの内のいずれか1つを選択的に用い
ることができる。更には、この誘電体10A中に分散さ
せる金属微粒子10Bとしては、Au、Ag、Al等の
微粒子を単独で、或いはこれらの2つ以上を混合して用
いることができる。この金属微粒子10Bは、誘電体1
0Aと固溶しないものを選ぶ必要がある。
短記録マーク長と同程度に設定するようにすれば、近接
場光の測定感度を最大にできる、という理由から望まし
い。また、上記第2の誘電体膜8の厚さを、記録膜の膜
厚以下に設定することが、近接場光が局在しているの
は、記録膜の膜厚程度の距離であり記録マークと金属微
粒子の距離は、それ以下にする必要がある、という理由
から望ましい。このように構成された光ディスクD1で
は、反射膜10の誘電体10A中に分散された金属微粒
子10Bが前記プローブとしての役割を果たし、記録マ
ーク(図示せず)の近傍に局在する近接場光を散乱し、
レーザ光Lの回折限界以下の微少な記録マークの再生が
可能となる。ここで、以下に記すように本発明の光記録
媒体である実施例1、2と従来の光ディスクである比較
例1とを実際に作成し、その評価を行ったので、評価結
果について説明する。
過性の基板2上に、第1の誘電体膜4としてZnS-SiO2を
厚み75nm、結晶−アモルファス変化を可逆的に起こす相
変化型の記録膜6としてAgInSbTeを厚み20nm、第2の誘
電体膜8としてZnS-SiO2を厚み10nm、反射膜10として
SiO2よりなる誘電体10A中にAgよりなる金属微粒子1
0Bを分散させた膜を厚み100nmだけそれぞれ積層させ
て形成した。その後、保護膜12として紫外線硬化樹脂
を塗布した。上記各膜の形成は、保護膜12を除いて同
一スパッタリング装置内ですべての膜の成膜を行った。
また、反射膜10の形成はSiO2ターゲット上にAgチップ
を置いて行い、チップの数により膜中のAg粒子の密度、
大きさのコントロールを行った。
射による温度変化により光透過率が可逆的に変化する有
機色素からなるマスク層14をスピンコートまたは真空
蒸着等の方法で形成した。その後、上記実施例1と同様
の材料、膜厚で第1の誘電体膜4、結晶−アモルファス
変化を可逆的に起こす相変化型の記録膜6、第2の誘電
体膜8、反射膜10、保護膜12を形成した。 (比較例)反射膜としてAlを150nmの厚みで形成した点を
除いて、他の膜は上記実施例1と同様な構成にして、従
来の光ディスクを作成した。図4に実施例1、2と比較
例の光ディスクのC/Nのマーク長依存性を示す。この時
の測定はレーザ波長が635nm、NAが0.6、線速度が3.5m
/sec、記録パワーが15mW、再生パワーが0.9mW(比較
例)、4mW(実施例1、2) の条件で行った。このグラフ
から明らかなように実施例1、2は同様な特性を示して
おり、共にマーク長が0.1μm程度の微少な記録マー
クの再生が可能である。これに対して、マーク長が0.
1μm程度の微少な記録マークの再生は行うことができ
ず、本発明の実施例1、2は優れた特性を示すことが判
明した。尚、本実施例では、片面のみの光ディスクを例
にとって説明したが、これに限定されず、例えば貼り合
わせ型の光ディスクのように両面型の光ディスクにも本
発明を適用できるのは勿論である。
体によれば、次のように優れた作用効果を発揮すること
ができる。近接場光を利用して使用するレーザ光の回折
限界以下の微小記録マークを再生することができるの
で、高記録密度を一層向上させることができる。
面図である。
面図である。
すグラフである。
の誘電体膜、10…反射膜、10A…誘電体、10B…
金属微粒子、12…保護膜、14…マスク層、D1…光
ディスク(光記録媒体)。
Claims (6)
- 【請求項1】 光透過性の基板上に、第1の誘電体膜、
結晶−アモルファス変化を起こす記録膜、第2の誘電体
膜、反射膜及び保護膜の順に積層されてなる書き換え可
能な光記録媒体において、前記反射膜は、誘電体中に金
属微粒子を分散してなる膜よりなることを特徴とする光
記録媒体。 - 【請求項2】 前記誘電体は、SiO2、ZnS-SiO2、Al
2O3、SiNの内のいずれか1つであることを特徴とする請
求項1記載の光記録媒体。 - 【請求項3】 前記金属微粒子は、Au、Ag、Alの内のい
ずれか1つ以上の粒子であることを特徴とする請求項1
または2記載の光記録媒体。 - 【請求項4】 前記金属微粒子のサイズは、前記記録膜
の膜厚以下であることを特徴とする請求項1乃至3のい
ずれかに記載の光記録媒体。 - 【請求項5】 前記第2の誘電体膜厚の厚さは、最短記
録マーク長と同程度であることを特徴とする請求項1乃
至4のいずれか記載の光記録媒体。 - 【請求項6】 前記光透過性の基板と前記第1の誘電体
膜との間に、光の照射による温度変化により光透過率が
可逆的に変化するマスク層が形成されていることを特徴
とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光記録媒体。
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JP2000331396A JP4370715B2 (ja) | 2000-10-30 | 2000-10-30 | 光記録媒体及びその再生方法 |
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JP2007171790A (ja) * | 2005-12-26 | 2007-07-05 | Ushio Inc | フォトマスク及びフォトマスクを備えた露光装置 |
JP2007220933A (ja) * | 2006-02-17 | 2007-08-30 | Ushio Inc | 露光装置 |
US7348124B2 (en) * | 2002-09-28 | 2008-03-25 | Samsung Electronics Co., Ltd. | High-density readable only optical disk |
-
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- 2000-10-30 JP JP2000331396A patent/JP4370715B2/ja not_active Expired - Fee Related
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