JP2002128743A - 重合性液晶化合物 - Google Patents

重合性液晶化合物

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JP2002128743A
JP2002128743A JP2000319422A JP2000319422A JP2002128743A JP 2002128743 A JP2002128743 A JP 2002128743A JP 2000319422 A JP2000319422 A JP 2000319422A JP 2000319422 A JP2000319422 A JP 2000319422A JP 2002128743 A JP2002128743 A JP 2002128743A
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ring
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polymerizable liquid
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JP2000319422A
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Shiyoutaku Ri
承澤 李
Tatsuro Kawahara
達郎 河原
Naoki Koo
直紀 小尾
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な液晶性を示し、液晶材料の成分とし
て有用な単官能重合性液晶化合物を提供すること。 【解決手段】 一般式(1) P−S1−A−S2−M (1) (Pは重合性官能基を表し、Aは芳香環、脂環、複素環
及び縮合環からなる群から選ばれる環を表し、Mは芳香
環、脂環、複素環及び縮合環からなる群から選ばれる同
一又は異なる2〜16個の環を有するメソゲン部を表
す。S1は主鎖が炭素、酸素、珪素及び硫黄から選ばれ
る少なくとも1種の原子7〜18個で構成される連結鎖
を表し、S2は主鎖が炭素、酸素、珪素及び硫黄から選
ばれる少なくとも1種の原子5〜18個で構成される連
結鎖を表す。Pは連結鎖S1を介して環Aと結合し、M
は連結鎖S2を介して環Aと結合する。)で表される重
合性液晶化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、位相差板、偏光
板、偏光プリズム、導波路、圧電素子、非線形光学素
子、各種光フィルター、コレステリック液晶相等の選択
反射を利用した顔料、光ファイバー等の被覆剤として応
用可能な、単官能重合性の新規な液晶化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】単官能重合性の液晶化合物を含有する重
合性液晶材料は、液晶状態で配向させた後、その状態で
紫外線等の活性エネルギー線を照射すると、液晶分子の
配向状態構造を固定化した高分子を作製することができ
る。このようにして得られた高分子は、屈折率、誘電
率、磁化率、弾性率、熱膨張率等の物理的性質の異方性
を有していることから、例えば、位相差板、偏光板、偏
光プリズム、導波路、圧電素子、非線形光学素子、各種
光フィルター、コレステリック液晶相等の選択反射を利
用した顔料、光ファイバー等の被覆剤として応用可能で
ある。
【0003】このような用途の単官能重合性液晶化合物
は低い融点及び広い液晶相範囲、特にネマチック相範囲
を示すことにより、これらの素材の応用を広げられる
が、現在公知の多くの単官能重合性液晶化合物は融点が
高い、あるいは液晶温度範囲が狭いとの欠点を有してい
る。
【0004】単官能重合性液晶化合物は、メソゲンと重
合基の2部分、又はメソゲン、メソゲンと重合基を連結
する連結鎖、及び重合基の3部分からなる。現在公知で
ある単官能重合性液晶化合物の連結鎖の構造は、特開平
5−61022号公報では、炭素数15までのアルキル
基からなる。特開平8−277247号公報では、酸素
原子を含んでも良い原子数12までのアルキレン基から
なる。国際特許出願公開第98−475号公報では、酸
素、窒素又は硫黄原子を含んでも良い原子数20までの
アルキレン基からなる。そして、国際特許出願公開第9
8−55473号公報では、酸素、又は窒素原子を含ん
でも良い原子数20までのフッ素、塩素またはシアノ基
に置換可能なアルキレン基からなっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、良好
な液晶性を示し、液晶材料の成分として有用と考えられ
る新規な単官能重合性液晶化合物を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、重合性液
晶材料の化学構造と物性との相関について鋭意検討した
結果、重合性官能基がアルキレン鎖を有する連結鎖S1
を介して環Aと結合し、さらに、アルキレン鎖を有する
連結鎖S2を介してメソゲン部Mが結合されている下記
一般式(1)で表される化合物を提供することにによ
り、つまり、重合性官能基とメソゲンを連結する連結部
分が−S1−A−S2−の骨格を有する重合性液晶化合物
の使用により、上記課題を解決できることを見出し、本
発明を完成するに至った。従って、本発明は、
【0007】(A)一般式(1) P−S1−A−S2−M (1) (Pは重合性官能基を表し、Aは芳香環、脂環、複素環
及び縮合環からなる群から選ばれる環を表し、Mは芳香
環、脂環、複素環及び縮合環からなる群から選ばれる同
一又は異なる2〜16個の環を有するメソゲン部を表
す。S1は主鎖が炭素、酸素、珪素及び硫黄から選ばれ
る少なくとも1種の原子7〜18個で構成される連結鎖
を表し、S2は主鎖が炭素、酸素、珪素及び硫黄から選
ばれる少なくとも1種の原子5〜18個で構成される連
結鎖を表す。Pは連結鎖S1を介して環Aと結合し、M
は連結鎖S2を介して環Aと結合する。)で表される、
1分子中に1つの重合性官能基を有する重合性液晶化合
物と、
【0008】(B)一般式(1)の連結鎖S1及びS2
中にアルキレン鎖を有する上記(A)に記載の重合性液
晶化合物と、
【0009】(C)一般式(1)の連結鎖S1及びS2
中に、エーテル結合、チオエーテル結合及びエステル結
合から選ばれる少なくとも1種の結合を有することを特
徴とする上記(B)に記載の重合性液晶化合物と、
【0010】(D)一般式(1)の連結鎖S1が、オキ
シアルキレン鎖及び/又は一般式(2)
【化3】 (式中、mは4〜15の整数を表す)で表されることを
特徴とする上記(A)〜(C)のいずれか1つに記載の
重合性液晶化合物と、
【0011】(E)一般式(1)の連結鎖S2が、オキ
シアルキレン鎖及び/又は一般式(3)
【化4】 (式中、nは2〜15の整数を表す)で表されることを
特徴とする上記(A)〜(C)のいずれか1つに記載の
重合性液晶化合物と、
【0012】(F)一般式(1)の環A及び/又はメソ
ゲン部M中の環が、ハロゲン基、シアノ基、水酸基、ア
ルキル基、アルコキシ基、及びアルカノイル基からなる
群から選ばれる、少なくとも1つの置換基を有する上記
(A)〜(E)のいずれか1つに記載の重合性液晶化合
物と、
【0013】(G)一般式(1)のメソゲン部Mが、芳
香環、脂環、複素環及び縮合環からなる群から選ばれる
同一又は異なる2〜8個の環を有する上記(A)〜
(F)のいずれか1つに記載の重合性液晶化合物と、
【0014】(H)一般式(1)のメソゲン部Mが、ト
ランベンゾエート、ビフェニルベンゾエート又はトラン
骨格を上記(G)に記載の重合性液晶化合物と、
【0015】(I)一般式(1)の環Aが、芳香環又は
脂環である上記(A)〜(H)のいずれか1つに記載の
重合性液晶化合物と、
【0016】(J)一般式(1)の環Aの脂環がシクロ
ヘキサン環である上記(I)に記載の重合性液晶化合
物、及び、(K)一般式(1)の重合性官能基Pが、ア
クリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、エポキ
シ基、ビニルオキシ基及びマレイミド基からなる群から
選ばれる1つの基である上記(A)〜(J)のいずれか
1つに記載の重合性液晶化合物、とを含むものである。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の重合性液晶化合物は、下
記一般式(1)で表される。 P−S1−A−S2−M (1) (式中、Pは重合性官能基を表し、Aは芳香環、脂環、
複素環及び縮合環からなる群から選ばれる環を表し、M
は芳香環、脂環、複素環及び縮合環からなる群から選ば
れる同一又は異なる2〜16個の環を有するメソゲン部
を表す。S1は主鎖が炭素、酸素、珪素及び硫黄から選
ばれるすくなくとも1種の原子7〜18個で構成される
連結鎖を表し、S2は主鎖が炭素、酸素、珪素及び硫黄
から選ばれる少なくとも1種の原子5〜18個で構成さ
れる連結鎖を表す。Pは連結鎖S1を介して環Aと結合
し、Mは連結鎖S2を介して環Aと結合する。)
【0018】一般式(1)において、重合性官能基P
は、重合性を有する官能基であれば、特に制限がない
が、具体的には、例えば、アクリロイルオキシ基、メタ
クリロイルオキシ基、ClCH=CHC(=O)O−、
アクリルアミド基、メタクリルアミド基、ClCH=C
HC(=O)NH−、ビニル基、CH2=CCl− 、C
HCl=CH−、エポキシ基、エチニル基、メルカプト
基、ビニルオキシ基、マレイミド基等が挙げられる。中
でも、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ
基、ビニル基、エポキシ基、メルカプト基、ビニルオキ
シ基、マレイミド基が好ましく、アクリロイルオキシ
基、メタクリロイルオキシ基、エポキシ基、ビニルオキ
シ基、マレイミド基が特に好ましい。
【0019】一般式(1)において、S1は、主鎖が炭
素、酸素、珪素及び硫黄から選ばれる少なくとも1種の
原子で構成される連結鎖を表す。連結鎖S1を構成する
原子数は、1〜20が好ましく、2〜18がさらに好ま
しく、7〜18が特に好ましい。具体的には、アルキル
鎖、アルキレン鎖、アルケニレン鎖、アルキニレン鎖、
オキシアルキレン鎖、オキシアルキレノイル鎖等が挙げ
られる。また、これらの連結鎖中には、エーテル結合、
チオエーテル結合、エステル結合、アミド結合、イミン
結合、二重結合、三重結合等の結合を有していてもよ
い。中でも、エーテル結合、チオエーテル結合、エステ
ル結合を有したアルキレン鎖が好ましく、オキシアルキ
レン鎖又は一般式(2)、
【0020】
【化5】 (式中、mは2〜15の整数を表す)で表されるアルキ
レン鎖がより好ましく、オキシアルキレン鎖がもっとも
好ましい。
【0021】一般式(1)において、S2は、主鎖が炭
素、酸素、珪素及び硫黄から選ばれる少なくとも1種の
原子で構成される連結鎖を表す。連結鎖は、直鎖状もし
くは分岐状の柔軟性を有するものが好ましく、連結鎖S
2を構成する原子数は、1〜20が好ましく、2〜18
がさらに好ましく、5〜18が特に好ましい。具体的に
は、アルキレン鎖、アルケニレン鎖、アルキニレン鎖、
オキシアルキレン鎖、オキシアルキレノイル鎖が好まし
く、中でもアルキレン鎖を有するものが好ましい。ま
た、これらの連結鎖中には、エーテル結合、チオエーテ
ル結合、エステル結合、アミド結合、イミン結合、二重
結合、三重結合等の結合を有していてもよい。中でも、
エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合を有し
たアルキレン鎖が好ましく、オキシアルキレン鎖又は一
般式(3)、
【0022】
【化6】 (式中、nは2〜15の整数を表す)で表されるアルキ
レン鎖がより好ましく、オキシアルキレン鎖がもっとも
好ましい。
【0023】一般式(1)において、Aは、芳香環、脂
環、複素環及び縮合環からなる群から選ばれる環を表わ
す。例えば、シクロペンタン環、フラン環、ピロール
環、チオフェン環、チアゾール環、チアジアゾール環、
ベンゼン環、シクロヘキサン環(シクロヘキサン環を構
成する1個のCH2基又はこの環を構成する隣接してい
ない2個以上のCH2基は、−O−又は−S−により置
き換えられていても良い。)、シクロヘキセン環、ピリ
ジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピペリジン環、ピ
ペラジン環、ナフタレン環、テトラリン環、デカリン
環、などが挙げられる。中でも、ベンゼン環、シクロヘ
キサン環が好ましい。
【0024】具体的には、例えば、1,4−フェニレン
環、1,4−シクロヘキシレン環(シクロヘキシレン環
を構成する1個のCH2基又はこの環を構成する隣接し
ていない2個以上のCH2基は、−O−又は−S−によ
り置き換えられていても良い。)、ピリジン−2,5−
ジイル環、ピリミジン−2,5−ジイル環、ピラジン−
2,5−ジイル環、ピペリジン−2,5−ジイル環、ピ
ペラジン−ジイル環、1,4−シクロヘキセニレン環、
ナフタレン−2,6−ジイル環、デカヒドロナフタレン
−2,6−ジイル環、1,2,3,4−テトラヒドロナ
フタレン−2,6−ジイル環、ピペリジン−1,4−ジ
イル環、オクチレン環、1,4−ビシクロ[2.2.
2]オクチレン環が好ましく、1,4−フェニレン環、
1,3−ジオキサン−2,5−ジイル環、ピリジン−
2,5−ジイル環、ピラジン−2,5−ジイル環、ピリ
ダジン−3,6−ジイル環、ピリミジン−2,5−ジイ
ル環、1,4−シクロへキシレン環が特に好ましい。
【0025】また、環Aは、さらに、ハロゲン基、シア
ノ基、水酸基、アルキル基、アルコキシ基及びアルカノ
イル基からなる群から選ばれる、少なくとも1つ以上の
置換基で置換されていても良い。具体的には、ハロゲン
基としては、フッ素原子、臭素原子、塩素原子が好まし
く、フッ素原子と塩素原子が特に好ましい。アルキル基
としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−
ブチル基が好ましく、メチル基とエチル基が特に好まし
い。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、
プロポキシ基、ブトキシ基が好ましい。また、アルカノ
イル基は、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基が
好ましい。
【0026】一般式(1)において、Mは、芳香環、脂
環、複素環及び縮合環からなる群から選ばれる同一又は
異なる少なくとも2個以上の環を有するメソゲン部であ
り、特に制限はないが、中でも環を2〜16個有するも
のが好ましく、2〜8個の環を有するものがより好まし
く、2〜4個の環を持つものがもっとも好ましい。
【0027】Mは、具体的には、例えば下記一般式
(4)で表される。
【化7】 (式中、M1はメソゲン部、S3は置換基を表し、nは0
から9の整数を表す。)
【0028】一般式(4)において、M1は、芳香環、
脂環、複素環及び縮合環からなる群から選ばれる同一又
は異なる少なくとも2〜16個の環を有するメソゲン部
を表わす。メソゲン部M1を構成する環を構成する原子
の数は特に限定されず、環を構成できる3以上であれば
構わないが、3〜10の範囲がより好ましい。
【0029】原子数が3〜5個である環としては、例え
ば、シクロプロパン、オキシラン、シクロブタン、シク
ロペンタン、シクロペンタノン、テトラヒドロフラン、
ジオキソラン−2−オン、フラン、ピロール、ピロリ
ン、ピロリジン、オキサゾール、イソオキサゾール、チ
オフェン、チアゾール、イソチアゾール、チアジアゾー
ル、イミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピ
ラゾール、ピラゾリン、ピラゾリジン、1,2,3−ト
リアゾール、1,2,4−トリアゾール、テトラゾー
ル、などが挙げられる。
【0030】原子数が6個の環としては、例えば、ベン
ゼン、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、ピリミジン、
1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン、テ
トラジン、ジヒドロオキサジン、シクロヘキサン、シク
ロヘキセン、シクロヘキサジエン、シクロヘキサノン、
ピペリジン、ピペラジン、テトラヒドロピラン、ジオキ
サン、テトラヒドロチオピラン、ジチアン、オキサチア
ン、ジオキサボリナン、などが挙げられる。
【0031】原子数が7以上の環としては、例えば、ナ
フタレン、ジオキサナフタレン、テトラリン、キノリ
ン、クマリン、キノキサリン、デカリン、インダン、ベ
ンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、フェナンスレ
ン、ジヒドロフェナンスレン、パーヒドロフェナンスレ
ン、ジオキサパーヒドロフェナンスレン、フルオレン、
フルオレノン、シクロヘプタン、シクロヘプタトリエン
オン、コレステンなどが挙げられる。
【0032】メソゲン部M1を構成する環としては、こ
れらの他にも、橋かけした環としてビシクロ(2,2,
2)オクタンやビシクロ(2,2,2)オクテンなどが
挙げられる。また、スピロ結合を有する環としては、例
えば、1,5−ジオキサスピロ(5,5)ウンデカンや
1,5−ジチアスピロ(5,5)ウンデカン、などが挙
げられる。具体的には、一般式(4)のメソゲン部M1
は、下記一般式(5)で表わされるような構造単位を一
つ又は複数有するものが好ましい。 E−(Y1−F)n−Y2−G (5) (式中、E、F及びGは、おのおの独立的に、1,4−
フェニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シク
ロヘキセニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒ
ドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テ
トラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,4−ビシ
クロ[2.2.2]オクチレン、1,3−ジオキサン−
2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ピラジン
−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、ピリ
ミジン−2,5−ジイルを表わし、Y1及びY2は、お
のおの独立的に、単結合、−CH2CH2−、−CH2
− 、−OCH2− 、−C(=O)O−、−OC(=
O)−、−C≡C−、−CH=CH−、−CF=CF
−、−(CH24−、−CH2CH2CH2O− 、 −O
CH2CH2CH2−、−CH=CH−CH2CH2−、−
CH2CH2−CH=CH−、−CH=CH−C(=O)
O−又は−OC(=O)−CH=CH−を表わし、n
は、0〜3の整数を表わす。また、Y1及びFが複数あ
る場合、それぞれのY1とFは、同じであっても、異な
っていても良い。)
【0033】一般式(5)で表わされる構造単位として
は、例えば、以下の式で表わされるような構造単位を挙
げることができる。
【0034】
【化8】
【0035】
【化9】
【0036】
【化10】
【0037】
【化11】
【0038】
【化12】
【0039】
【化13】
【0040】
【化14】
【0041】
【化15】
【0042】
【化16】
【0043】
【化17】
【0044】
【化18】
【0045】
【化19】
【0046】
【化20】
【0047】
【化21】
【0048】
【化22】
【0049】
【化23】
【0050】
【化24】
【0051】
【化25】
【0052】
【化26】
【0053】
【化27】
【0054】
【化28】
【0055】
【化29】
【0056】
【化30】
【0057】
【化31】
【0058】
【化32】
【0059】
【化33】
【0060】
【化34】
【0061】
【化35】
【0062】
【化36】
【0063】
【化37】
【0064】
【化38】
【0065】
【化39】
【0066】(式(a1)〜(a447)中の芳香環、脂
環、複素環及び縮合環は、ハロゲン基、シアノ基、水酸
基、炭素原子数1〜7のアルキル基、アルコキシ基及び
アルカノイル基からなる群から選ばれる一つ以上の置換
基で置換されていても良い。)中でも、トランベンゾエ
ート、ビフェニルベンゾエート又はトラン骨格で表され
る構造が好ましい。
【0067】メソゲン部M1を構成する環は、さらに、
上記一般式(4)のS3で表される、ハロゲン基、シア
ノ基、水酸基、アルキル基、アルコキシ基及びアルカノ
イル基からなる群から選ばれる、少なくとも1つ以上の
置換基で置換されていても良い。
【0068】ハロゲン基としては、フッ素原子、臭素原
子、塩素原子が好ましく、フッ素原子と塩素原子が特に
好ましい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、
n−プロピル基、n−ブチル基が好ましく、メチル基と
エチル基が特に好ましい。アルコキシ基としては、メト
キシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基が好ま
しい。アルカノイル基としては、アセチル基、プロピオ
ニル基、ブチリル基が好ましい。
【0069】また、上記一般式(4)のS3で表される
置換基は、炭素、酸素、珪素及び硫黄から選ばれる少な
くとも1つの原子0〜30個で構成させる直鎖状もしく
は分岐状の鎖でメソゲン部M1と連結していても構わな
い。これらの連結鎖としては、具体的には、アルキレン
鎖、アルケニレン鎖、アルキニレン鎖、オキシアルキレ
ン鎖、オキシアルキレノイル鎖等が挙げられる。また、
これらの鎖中には、エーテル結合、チオエーテル結合、
エステル結合、アミド結合、イミン結合、二重結合、三
重結合等の結合を有していてもよい。また、上記一般式
(4)のS3で表される置換基と、上記連結鎖との間
に、上記一般式(1)のAの様な環を有していても構わ
ない。
【0070】一般式(1)で表わされる重合性液晶化合
物としては、一般式(1a)、
【化40】 (式中、Pは一般式(1)の重合性官能基を、S1及び
S2は一般式(1)の連結鎖を、M1は一般式(4)中
のメソゲン部を、S3は一般式(4)中の置換基を表
し、nは0〜9の整数を表す。)で表わされる重合性液
晶化合物、又は一般式(1b)、
【0071】
【化41】 (式中、Pは一般式(1)の重合性官能基を、S1及び
S2は一般式(1)の連結鎖を、M1は一般式(4)中
のメソゲン部を、S3は一般式(4)中の置換基を表
し、(S2−A−S3)で表される部分はM1が有する
置換基を表し、nは0〜9の整数を表す。)で表わされ
る重合性液晶化合物がより好ましい。一般式(1b)に
おいては、一分子中に複数のS1、A又はS2を有する
場合、S1、A又はS2は、それぞれ同じであっても異
なっていても良い。
【0072】また、一般式(1)で表わされる重合性液
晶化合物の中でも、下記一般式(6)及び(7)、
【化42】
【0073】
【化43】
【0074】(式中、Xは、水素原子又はメチル基を表
わし、Y3は、単結合、−OC(=O)−、−C(=
O)O−、−C≡C−及び−CH2CH2−からなる群か
ら選ばれる連結基を表わし、Rは、少なくとも1つの水
酸基、シアノ基、ハロゲン基、炭素原子数1〜7のアル
キル基、アルコキシ基又はアルカノイル基を表わし、q
は、1〜20の整数を表わし、mは、2〜15の整数を
表わし、pは、0又は1の整数を表わす。また、各々の
1,4−フェニレン基は、おのおの独立的に、シアノ
基、ハロゲン原子、炭素原子数1〜7のアルキル基、ア
ルコキシ基及びアルカノイル基からなる群から選ばれる
一つ以上の置換基で置換されていても良い。)で表わさ
れる重合性液晶化合物、
【0075】下記一般式(8)、(9)及び(10)、
【化44】
【0076】
【化45】
【0077】
【化46】 (式中、Xは、水素原子又はメチル基を表わし、Y3及
びY4は、おのおの独立的に、単結合、−OC(=O)
−、−C(=O)O−、−C≡C−及び−CH2CH2
からなる群から選ばれる連結基を表わし、Rは、少なく
とも1つの水酸基、シアノ基、ハロゲン基、炭素原子数
1〜7のアルキル基、アルコキシ基又はアルカノイル基
を表わし、qは、1〜20の整数を表わし、mは、3〜
16の整数を表わし、pは、0又は1の整数を表わす。
また、各々の1,4−フェニレン基は、独立的に炭素原
子数1〜7のアルキル基、アルコキシ基、アルカノイル
基、又はシアノ基、ハロゲン原子で一つ以上置換されて
いても良い。)で表わされる重合性液晶化合物、下記一
般式(11)及び(12)、
【0078】
【化47】
【0079】
【化48】 (式中、Xは、水素原子又はメチル基を表わし、Rは、
少なくとも1つの水酸基、シアノ基、ハロゲン基、炭素
原子数1〜7のアルキル基、アルコキシ基又はアルカノ
イル基を表わし、qは、1〜20の整数を表わし、m
は、2〜15の整数を表わす。また、各々の1,4−フ
ェニレン基は、おのおの独立的に、シアノ基、ハロゲン
原子、炭素原子数1〜7のアルキル基、アルコキシ基及
びアルカノイル基からなる群から選ばれる一つ以上の置
換基で置換されていても良い。)で表わされる重合性液
晶化合物、一般式(13)、(14)、(15)、(1
6)及び(17)、
【0080】
【化49】
【0081】
【化50】
【0082】
【化51】
【0083】
【化52】
【0084】
【化53】
【0085】(式中、Xは、水素原子又はメチル基を表
わし、Y3、Y4及びY5は、おのおの独立的に、単結
合、−OC(=O)−、−C(=O)O−、−C≡C−
及び−CH2CH2−からなる群から選ばれる連結基を
表わし、qは、1〜20の整数を表わし、mは、3〜1
6の整数を表わし、環Jは、1,4−シクロヘキシレン
基、1,4−フェニレン基を表わし、Rは、少なくとも
1つの水酸基、シアノ基、ハロゲン基、炭素原子数1〜
7のアルキル基、アルコキシ基又はアルカノイル基を表
わし、p及びsは、おのおの独立的に、0又は1を表わ
す。また、1,4−シクロヘキシレン基及び1,4−フ
ェニレン基は、おのおの独立的に、シアノ基、ハロゲン
原子、炭素原子数1〜7のアルキル基、アルコキシ基及
びアルカノイル基からなる群から選ばれる一つ以上の置
換基で置換されていても良い。)で表わされる重合性液
晶化合物が特に好ましい。
【0086】本発明の化合物の好ましい例として、(メ
タ)アクリレート化合物を挙げてきたが、反応性基とし
てエポキシ基を有する化合物も好ましい。そのような化
合物としては、例えば、以下の一般式(18)及び(1
9)で表わされる化合物を挙げることができる。
【0087】
【化54】
【0088】
【化55】
【0089】(式中、Xは、酸素原子又は炭素原子を表
わし、Y3、Y4及びY5は、おのおの独立的に、単結
合、−OC(=O)−、−C(=O)O−、−C≡C−
及び−CH2CH2−からなる群から選ばれる連結基を
表わし、qは、1〜20の整数を表わし、mは、2〜1
5の整数を表わし、nは、3〜16の整数を表わし、環
Jは、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−フェニレ
ン基を表わし、Rは、少なくとも1つの水酸基、シアノ
基、ハロゲン基、炭素原子数1〜7のアルキル基、アル
コキシ基又はアルカノイル基を表わし、p及びsは、お
のおの独立的に、0又は1を表わす。また、1,4−シ
クロヘキシレン基及び1,4−フェニレン基は、おのお
の独立的に、シアノ基、ハロゲン原子、炭素原子数1〜
7のアルキル基、アルコキシ基及びアルカノイル基から
なる群から選ばれる一つ以上の置換基で置換されていて
も良い。)
【0090】本発明の化合物の好ましい例として、(メ
タ)アクリレート化合物を挙げてきたが、反応性基とし
てビニルオキシ基を有する化合物も好ましい。そのよう
な化合物としては、例えば、以下の一般式(20−1)
及び(20−2)で表わされる化合物を挙げることがで
きる。
【0091】
【化56】
【0092】
【化57】
【0093】(式中、Y3、Y4及びY5は、おのおの
独立的に、単結合、−OC(=O)−、−C(=O)O
−、−C≡C−及び−CH2CH2−からなる群から選
ばれる連結基を表わし、qは、1〜20の整数を表わ
し、mは、2〜15の整数を表わし、環Jは、1,4−
シクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基を表わし、
Rは、少なくとも1つの水酸基、シアノ基、ハロゲン
基、炭素原子数1〜7のアルキル基、アルコキシ基又は
アルカノイル基を表わし、p及びsは、おのおの独立的
に、0又は1を表わす。また、1,4−シクロヘキシレ
ン基及び1,4−フェニレン基は、おのおの独立的に、
シアノ基、ハロゲン原子、炭素原子数1〜7のアルキル
基、アルコキシ基及びアルカノイル基からなる群から選
ばれる一つ以上の置換基で置換されていても良い。)
【0094】本発明の化合物の好ましい例として、(メ
タ)アクリレート化合物を挙げてきたが、反応性基とし
てマレイミド基を有する化合物も好ましい。そのような
化合物としては、例えば、以下の一般式(21−1)及
び(21−2)で表わされる化合物を挙げることができ
る。
【0095】
【化58】
【0096】
【化59】
【0097】(式中、Y3、Y4及びY5は、おのおの
独立的に、単結合、−OC(=O)−、−C(=O)O
−、−C≡C−及び−CH2CH2−からなる群から選
ばれる連結基を表わし、qは、1〜20の整数を表わ
し、mは、2〜15の整数を表わし、環Jは、1,4−
シクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基を表わし、
Rは、少なくとも1つの水酸基、シアノ基、ハロゲン
基、炭素原子数1〜7のアルキル基、アルコキシ基又は
アルカノイル基を表わし、p及びsは、おのおの独立的
に、0又は1を表わす。また、1,4−シクロヘキシレ
ン基及び1,4−フェニレン基は、おのおの独立的に、
シアノ基、ハロゲン原子、炭素原子数1〜7のアルキル
基、アルコキシ基及びアルカノイル基からなる群から選
ばれる一つ以上の置換基で置換されていても良い。)
【0098】以上、本発明の化合物の好ましい例を挙げ
たが、これらの化合物において、シクロヘキサン環は、
トランスシクロヘキサン環が好ましい。
【0099】一般式(6) で表わされる化合物は、例
えば、一般式(21)〜(24)で表される以下の方法
により、合成することができる。
【0100】
【化60】
【0101】(式中、X、Y3、q、m及びpは、一般
式(5)の場合と同じ内容を表わす。また、DCCは、
ジシクロヘキシルカルボジイミドを表わす。)即ち、一
般式(23)で表わされるアルコール誘導体と、これに
対し1.2当量の一般式(22)で表わされるカルボン
酸誘導体をDCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)
等の縮合剤を用いてエステル化反応させることによりエ
ステル化目的物を得た後、10%塩酸を用いて水酸基の
脱保護反応させることにより一般式(24)で表わされ
る前駆体を合成する。引き続き、一般式(24)で表わ
される前駆体と、これに対し1.5当量の一般式(2
5)で表わされるカルボン酸誘導体をDCC(ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド)等の縮合剤を用いてエステル
化反応させることにより目的とする一般式(6)で表わ
される化合物を合成することができる。
【0102】一般式(6) で表わされる化合物の合成
原料となる一般式(22)で表わされるカルボン酸誘導
体は、例えば、以下の方法により合成することができ
る。
【0103】
【化61】
【0104】(式中、X及びqは、一般式(6)と同じ
内容を表わす。また、Meは、メチル基を表わす。)即
ち、式(22−1)で表わされる4−ヒドロキシ安息香
酸メチルと一般式(22−2)で表わされるブロム基を
有するアルコール誘導体とを反応させて、一般式(22
−3)で表わされる化合物を得た後、メチルエステルを
加水分解して、一般式(22−4)で表わされる化合物
を得る。この化合物を酸触媒の存在下に、水を留去しな
がら(メタ)アクリル酸と反応させることにより、目的
とする一般式(22)で表わされるカルボン酸誘導体を
得ることができる。
【0105】一般式(6) で表わされる化合物の合成
原料となる一般式(25)で表わされるカルボン酸誘導
体は、例えば、以下の方法により合成することができ
る。
【0106】
【化62】
【0107】(式中、R及びqは、一般式(6) と同
じ内容を表わす。)即ち、式(25−1)で表わされる
4−ヒドロキシ安息香酸と一般式(25−2)で表わさ
れるブロム基を有する化合物とを反応させることによ
り、目的とする一般式(25)で表わされるカルボン酸
誘導体を得ることができる。
【0108】一般式(6) で表わされる化合物の合成
原料となる一般式(22)で表わされるカルボン酸誘導
体であって、芳香環上の水素原子がフッ素原子で置換さ
れた化合物(一般式(22−8)で表わされる化合物)
は、例えば、以下の方法により、合成することができ
る。
【0109】
【化63】
【0110】(式中、X及びqは、一般式(5) と同
じ内容を表わす。)即ち、式(22−5)で表わされる
2−フルオロ−4−ヒドロキシベンゾニトリルと一般式
(22−2)で表わされるブロム基を有するアルコール
誘導体とを反応させて、一般式(22−6)で表わされ
る化合物を得た後、シアノ基を加水分解して、一般式
(22−7)で表わされる化合物を得る。この化合物を
酸触媒の存在下で水を留去しながら(メタ)アクリル酸
と反応させることにより、目的とする一般式(22−
8)で表わされるカルボン酸誘導体を得ることができ
る。
【0111】一般式(6) で表わされる化合物の合成
原料となる一般式(22)で表わされるカルボン酸誘導
体であって、芳香環上の水素原子がメトキシ基で置換さ
れた化合物(一般式(22−12)で表わされる化合
物)は、例えば、以下の方法により、合成することがで
きる。
【0112】
【化64】
【0113】(式中、X及びqは、一般式(6) と同
じ内容を表わす。また、Meは、メチル基を表わす。)
即ち、式(22−9)で表わされるバニリン酸メチルと
一般式(22−2)で表わされるブロム基を有するアル
コール誘導体とを反応させて、一般式(22−10)で
表わされる化合物を得た後、メチルエステルを加水分解
して、一般式(22−11)で表わされる化合物を得
る。この化合物を酸触媒の存在下で水を留去しながら
(メタ)アクリル酸と反応させることにより、目的とす
る一般式(22−12)で表わされるカルボン酸誘導体
を得ることができる。
【0114】一般式(6)で表わされる化合物の合成原
料となる一般式(22)で表わされるカルボン酸誘導体
であって、芳香環上の水素原子がメチル基で置換された
化合物(一般式(22−16)で表わされる化合物)
は、例えば、以下の方法により、合成することができ
る。
【0115】
【化65】
【0116】(式中、X及びqは、一般式(5) と同
じ内容を表わす。)即ち、式(22−13)で表わされ
る4−ヒドロキシ−2−メチルベンゾニトリルと一般式
(22−2)で表わされるブロム基を有するアルコール
誘導体を反応させて、一般式(22−14)で表わされ
る化合物を得た後、さらにシアノ基を加水分解して、一
般式(22−15)で表わされる化合物を得る。この化
合物を酸触媒の存在下で水を留去しながら(メタ)アク
リル酸と反応させることにより、目的とする一般式(2
2−16)で表わされるカルボン酸誘導体を得ることが
できる。
【0117】一般式(6)で表わされる化合物の合成原
料となる一般式(23)において、Y3が−C≡C−で
あり、pが1であり、かつ、芳香環上の水素原子がフル
オロ基で置換されたアルコール誘導体(一般式(23−
8)で表わされる化合物)は、例えば、以下の方法によ
り合成することができる。
【0118】
【化66】
【0119】(式中、mは、一般式(6) と同じ内容
を表わす。また、Baseは、塩基を表わし、Phは、
フェニル基を表わす。)即ち、式(23−1)で表わさ
れる4−ブロモ−2−フルオロフェノールの水酸基をテ
トラピラニルエーテルを用いて保護した後、パラジウム
触媒の存在下に、2−メチル−3−ブチン−2−オール
と反応させ、さらに、t−ブチルアルコール基を脱離さ
せて、式(23−4)で表わされるアセチレン誘導体を
得る。式(23−4)で表わされるアセチレン誘導体と
式(23−5)で表わされる4−ヨードフェノールと
を、パラジウム触媒の存在下に、カップリング反応させ
て、式(23−6)で表わされる化合物を得る。式(2
3−6)で表わされる化合物と一般式(23−7)で表
わされるブロム基を有するアルコール誘導体とを反応さ
せることにより、目的とする一般式(23−8)で表わ
されるアルコール誘導体を得ることができる。
【0120】一般式(6)で表わされる化合物の合成原
料となる一般式(23)において、Y3が−CH2CH
2−であり、pが1であり、かつ、芳香環上の水素原子
がフルオロ基で置換されたアルコール誘導体(一般式
(23−9)で表わされる化合物)は、例えば、以下の
方法により合成することができる。
【0121】
【化67】
【0122】(式中、mは、一般式(6)と同じ内容を
表わす。)一般式(23−8)で表わされるアルコール
誘導体の三重結合を還元することによって、一般式(2
3−9)で表わされるアルコール誘導体を得ることがで
きる。一般式(6)で表わされる化合物の合成原料とな
る一般式(23)において、Y3が−C(=O)O−で
あるカルボン酸誘導体であり、pが1であるアルコール
誘導体(一般式(23−12)で表わされる化合物)
は、例えば、以下の方法により合成することができる。
【0123】
【化68】
【0124】(式中、mは、一般式(6)と同じ内容を
表わす。また、DCCは、ジシクロヘキシルカルボジイ
ミドを表わし、Baseは、塩基を表わす。)即ち、式
(23−9)で表わされる4−ヒドロキシ安息香酸と一
般式(23−7)で表わされるブロム基を有するアルコ
ール誘導体とを反応させて一般式(23−10)で表わ
される化合物を得る。一般式(23−10)で表わされ
る化合物と式(23−11)で表わされる化合物とをジ
シクロヘキシルカルボジイミド等の縮合剤を用いて反応
させて目的とする一般式(23−12)で表わされる化
合物を得ることができる。
【0125】一般式(6)で表わされる化合物の合成原
料となる一般式(23)において、Y3が単結合であ
り、pが1であるアルコール誘導体(一般式(23−1
5)で表わされる化合物)は、例えば、以下の方法によ
り合成することができる。
【0126】
【化69】
【0127】(式中、mは、一般式(6) と同じ内容
を表わす。)即ち、式(23−13)で表わされる4,
4'−ビフェノールを酸触媒下で、テトラピラニルエー
テルを用いて保護した後、一般式(23−14)で表わ
される化合物と一般式(23−7)で表わされるブロム
基を有するアルコール誘導体とを反応させることによっ
て、目的とする一般式(23−15)で表わされるアル
コール誘導体を得ることができる。
【0128】次に、一般式(7)で表わされる化合物に
ついて説明する。一般式(7)で表わされる化合物は、
例えば、以下の方法により合成することができる。
【0129】
【化70】
【0130】(式中、X、Y3、q、m及びpは、一般
式(7)の場合と同じ内容を表わす。また、DCCは、
ジシクロヘキシルカルボジイミドを表わす。)即ち、一
般式(23)で表わされるアルコール誘導体と、これに
対し1.2当量の一般式(26)で表わされるカルボン
酸誘導体をDCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)
等の縮合剤を用いてエステル化反応させることによりエ
ステル化目的物を得た後、10%塩酸を用いて水酸基の
脱保護反応させることにより一般式(27)で表わされ
る前駆体を合成する。引き続き、一般式(26)で表わ
される前駆体と、これに対し1.5当量の一般式(2
8)で表わされるカルボン酸誘導体をDCC(ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド)等の縮合剤を用いてエステル
化反応させることにより目的とする一般式(7)で表わ
される化合物を合成することができる。
【0131】一般式(7)で表わされる化合物の合成原
料となる一般式(26)で表わされるカルボン酸誘導体
は、例えば、以下の方法により合成することができる。
【0132】
【化71】
【0133】(式中、X及びqは、一般式(7)と同じ
内容を表わす。)即ち、式(26−1)で表わされる4
−ヒドロキシベンズアルデヒドと一般式(22−2)で
表わされるブロム基を有するアルコール誘導体とを反応
させた後、核還元して、一般式(26−4)で表わされ
る化合物を得る。さらに、一般式(26−4)で表わさ
れる化合物を酸触媒の存在下に、水を留去しながら、
(メタ)アクリル酸と反応させた後、アルデヒド基を酸
化することによって、目的とする一般式(26)で表わ
されるカルボン酸誘導体を得ることができる。
【0134】一般式(7)で表わされる化合物の合成原
料となる一般式(28)で表わされるカルボン酸誘導体
は、例えば、以下の方法により合成することができる。
【0135】
【化72】
【0136】(式中、R及びqは、一般式(7)と同じ
内容を表わす。)即ち、式(28−1)で表わされる4
−ヒドロキシシクロヘキシルカルボン酸と一般式(28
−2)で表わされるブロム基を有する化合物とを反応さ
せることにより、目的とする一般式(28)で表わされ
るカルボン酸誘導体を得ることができる。
【0137】次に、一般式(8)で表わされる化合物に
ついて説明する。一般式(8)で表わされる化合物は、
例えば、以下の方法により合成することができる。
【0138】
【化73】
【0139】(式中、X、Y3、q、m及びpは、一般
式(8)の場合と同じ内容を表わす。また、DCCは、
ジシクロヘキシルカルボジイミドを表わし、Base
は、塩基を表わす。)即ち、一般式(29)で表わされ
るアルコール誘導体を、酸触媒の存在下で、水を留去し
ながら、(メタ)アクリル酸と反応させることにより、
一般式(30)で表わされるフェノール誘導体を得る。
次に、一般式(31)で表わされるアルコール誘導体を
3臭化リンと反応させることにより、一般式(32)で
表わされる化合物を得る。一般式(32)で表わされる
化合物と一般式(33)で表わされるカルボン酸誘導体
とをジシクロヘキシルカルボジイミド等の縮合剤を用い
て反応させ、一般式(34)で表わされる化合物を得
る。一般式(34)で表わされる化合物と一般式(3
0)で表わされる化合物とを反応させて、目的とする一
般式(8)で表わされる化合物を合成することができ
る。
【0140】一般式(8)で表わされる化合物の合成原
料となる一般式(29)で表わされるアルコール誘導体
としては、例えば、以下の一般式(29−1)及び一般
式(29−2)で表わされる化合物を挙げることができ
る。
【0141】
【化74】 (式中、qは、一般式(8)の場合と同じ内容を表わ
す。)
【0142】一般式(8)で表わされる化合物の合成原
料となる一般式(33)で表わされるカルボン酸誘導体
としては、例えば、以下の化合物を挙げることができ
る。
【化75】 (式中、R及びqは、一般式(8)の場合と同じ内容を
表わす。)
【0143】また、上記した一般式(8)で表わされ化
合物を製造する方法において、一般式(30)で表わさ
れる化合物に代えて、一般式(30−1)
【0144】
【化76】 (式中、X1及びqは、一般式(8)の場合と同じ内容
を表わす。)で表わされる化合物を使用し、また、一般
式(33)で表わされる化合物に代えて、一般式(33
−5)
【0145】
【化77】 (式中、X2及びqは、一般式(8)の場合と同じ内容
を表わす。)で表わされる化合物を用いることを組み合
わせることにより、一般式(35)〜(37)
【0146】
【化78】
【0147】(式中、Xは、水素原子又はメチル基を表
わし、Y3は、単結合、−OC(=O)−、−C(=
O)O−、−C≡C−及び−CH2CH2−からなる群
から選ばれる連結基を表わし、q及びnは、おのおの独
立的に、1〜20の整数を表わし、mは、3〜16の整
数を表わし、pは、0又は1の整数を表わす。また、
1,4−シクロヘキシレン基及び1,4−フェニレン基
は、独立的に、シアノ基、ハロゲン原子、炭素原子数1
〜7のアルキル基、アルコキシ基及びアルカノイル基か
らなる群から選ばれる一つ以上の置換基で置換されてい
ても良い。)で表わされる化合物も合成することができ
る。
【0148】一般式(8)で表わされる化合物の合成原
料となる一般式(30−1)で表わされる化合物は、例
えば、以下の方法により合成することができる。
【0149】
【化79】
【0150】(式中、X及びqは、一般式(8)の場合
と同じ内容を表わす。)即ち、式(38)で表わされる
ヒドロキノンと一般式(30−2)で表わされるアルコ
ール誘導体とを反応させて、一般式(30−3)で表わ
される化合物を得る。さらに、一般式(30−3)で表
わされる化合物を核還元することにより、一般式(30
−4)で表わされるシクロヘキサン誘導体を得た後、酸
触媒の存在下に、水を留去しながら、(メタ)アクリル
酸と反応させることにより、目的とする一般式(30−
1)で表わされる化合物を得ることができる。
【0151】次に、一般式(9)で表わされる化合物に
ついて説明する。一般式(9)で表わされる化合物は、
例えば、以下の方法によって合成することができる。
【0152】
【化80】
【0153】(式中、X、Y3、Y4、q、m及びp
は、一般式(9)と同じ内容を表わす。また、DCC
は、ジシクロヘキシルカルボジイミドを表わし、Bas
eは、塩基を表わす。)即ち、一般式(39)で表わさ
れるアルコール誘導体を3臭化リンと反応させることに
より、一般式(40)で表わされる化合物を得る。一般
式(40)で表わされる化合物と一般式(41)で表わ
されるカルボン酸誘導体とをジシクロヘキシルカルボジ
イミド等の縮合剤を用いて反応させて、一般式(42)
で表わされる化合物を得る。一般式(42)で表わされ
る化合物と一般式(43)で表わされる化合物とを反応
させて、目的とする一般式(9)で表わされる化合物を
合成することができる。
【0154】次に、一般式(11)で表わされる化合物
について説明する。一般式(11)で表わされる化合物
は、例えば、以下の方法によって合成することができ
る。
【0155】
【化81】
【0156】(式中、X、q及びmは、一般式(11)
の場合と同じ内容を表わす。また、DCCは、ジシクロ
ヘキシルカルボジイミドを表わし、Baseは、塩基を
表わす。)即ち、一般式(44)で表わされるアルコー
ル化合物と一般式(45)で表わされるカルボン酸誘導
体とを、ジシクロヘキシルカルボジイミドのような縮合
剤を用いて反応させて、一般式(46)の化合物を得
る。一般式(46)の化合物と一般式(43)で表わさ
れる化合物とを反応させることにより、目的とする一般
式(11)で表わされる化合物を得ることができる。
【0157】次に、一般式(12)で表わされる化合物
について説明する。一般式(12)で表わされる化合物
は、例えば、以下の方法によって合成することができ
る。
【0158】
【化82】
【0159】(式中、X、q及びmは、一般式(12)
の場合と同じ内容を表わす。また、DCCは、ジシクロ
ヘキシルカルボジイミドを表わし、Baseは、塩基を
表わす。)即ち、一般式(47)で表わされる化合物と
一般式(48)で表わされる化合物とを、ジシクロヘキ
シルカルボジイミドのような縮合剤を用いて反応させ
て、一般式(49)で表わされる化合物を得る。次に、
一般式(49)で表わされる化合物のテトラピラニルエ
ーテル保護基を脱離させて、一般式(50)で表わされ
る化合物即ち一般式(12)の化合物を得ることができ
る。
【0160】上記で説明したような合成方法により、エ
ポキシ基を有する化合物、ビニルオキシ基を有する化合
物、マレイミド基を有する化合物も合成することが出来
る。
【0161】
【実施例】以下、実施例を用いて、本発明を更に詳細に
説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例の限
定されるものではない。
【0162】(実施例1)液晶性アクリレート化合物の
合成(1) 4−ブロモ−2−フルオロフェノール48.0gとジク
ロロメタン250mの溶液にピリジニウムパラトルエン
スルホン酸を6.3g加えた後、氷浴下でジヒドロピラ
ン42.0gとジクロロメタン75mlの溶液を滴下漏斗
から約1時間掛けて徐々に滴下した。滴下終了後に反応
温度を室温にして約4時間攪拌した。ガスクロマトグラ
フィーより反応を確認して反応を終了した後、飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液250mlで1回洗浄、飽和食塩水
250mlで1回洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウ
ムより脱水した後、減圧下溶媒留去して式(s−1)
【0163】
【化83】 で表わされる化合物67.0gを得た。
【0164】1H−NMR(300MHz、CDCl
3);δ=1.50〜2.08(m、6H)、3.56
〜3.63(m、1H)、3.84〜3.92(m、1
H)、5.38〜5.40(m、1H)、7.00〜
7.32(m、3H)
【0165】上記の合成で得られた(s−1)化合物3
4.4g、トリメチルシリルアセチレン14.7g、ジ
メチルホルムイミド120ml及びトリエチルアミン45
mlの溶液にテトラキストリフェニルホスフィンパラジウ
ム1.73g及びヨウ化銅0.57gを加えて撹拌しな
がら、80℃で8時間加熱した。薄層クロマトグラフィ
ー(ヘキサン:ジクロロメタン=2:1)より反応を確
認して反応を終了した後、酢酸エチル300mlを用い
て反応液を希釈した。飽和塩化アンモニウム水溶液20
0mlで1回洗浄、飽和食塩水200mlで2回洗浄した。
有機層を無水硫酸マグネシウムより脱水し、減圧下溶媒
留去した後、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘ
キサン:ジクロロメタン=2:1)より精製して式(s
−2)
【0166】
【化84】で表わされる化合物32.8gを得た。
【0167】75%テトラノルマルブチルアンモニウム
フロリド34.5gとジクロロメタン60mlの溶液を
氷浴下で冷やした後、上記合成した式(s−2)で表わ
される化合物30.7gとジクロロメタン60mlの溶
液を滴下漏斗から約1時間掛けて徐々に滴下した。滴下
終了後に反応温度を室温にして約3時間攪拌した。薄層
クロマトグラフィー(トルエン)より反応を確認して反
応を終了した後、飽和食塩水150mlで2回洗浄した。
有機層を無水硫酸マグネシウムより脱水した後、減圧下
溶媒留去した後、粗生成物をカラムクロマトグラフィー
(トルエン)より精製して、式(s−3)
【0168】
【化85】 で表わされる化合物22.1gを得た。
【0169】1H−NMR(300MHz、CDCl
3);δ=1.50〜2.09(m、6H)、3.01
(s、1H)、3.60〜3.65(m、1H)、3.
85〜3.93(m、1H)、5.46〜5.48
(m、1H)、7.10〜7.35(m、3H)
【0170】上記の合成で得られた(s−3)化合物2
2.5g、4−ブロモフェノール19.9g、ジメチル
ホルムイミド120ml及びトリエチルアミン35mlの溶
液にテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム1.
25g及びヨウ化銅0.41gを加えて撹拌しながら、
90℃で12時間加熱した。薄層クロマトグラフィー
(トルエン:酢酸エチル=10:1)より反応を確認し
て反応を終了した後、酢酸エチル200mlを用いて反
応液を希釈した。飽和塩化アンモニウム水溶液150ml
で1回洗浄、飽和食塩水150mlで2回洗浄した。有機
層を無水硫酸マグネシウムより脱水し、減圧下溶媒留去
した後、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(トルエ
ン:酢酸エチル=10:1)より精製して式(s−4)
【0171】
【化86】 で表わされる化合物17.5gを得た。
【0172】1H−NMR(300MHz、CDCl
3);δ=1.60〜2.06(m、6H)、3.62
〜3.66(m、1H)、3.90〜3.98(m、1
H)、5.11(s、1H)、5.47〜5.49
(m、1H)、6.70〜7.41(m、7H)
【0173】上記の合成で得られた(s−4)化合物1
4.4g、6−ブロモヘキサノール16.7g及びジメ
チルホルムイミド140mlの溶液に炭酸カリウム12.
7gを加えて撹拌しながら、85℃で約4時間加熱し
た。薄層クロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=
4:1)より反応を確認して反応を終了した後、酢酸エ
チル200mlを用いて反応液を希釈した。飽和食塩水
100mlで3回洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウ
ムより脱水し、減圧下溶媒留去した後、粗生成物をカラ
ムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=4:
1)より分離した。減圧下溶媒留去した後、再結晶(ク
ロロホルム:ヘキサン=1:3)より精製して式(s−
5)
【0174】
【化87】 で表わされる化合物17.0gを得た。
【0175】白色結晶、融点:96.5〜97.0℃ 1H−NMR(300MHz、CDCl3);δ=1.
32〜2.12(m、14H)、3.61〜3.69
(m、3H)、3.88〜3.99(m、3H)、5.
46〜5.48(m、1H)、6.84〜7.45
(m、7H)
【0176】4−ヒドロキシ安息香酸69.0g、6−
クロロ−1−ヘキサノール68.0g、水酸化ナトリウ
ム42.0g、ヨウ化カリウム12.5g、エタノール
220ml及び水220mlから成る混合物を撹拌しなが
ら、80℃で32時間加熱した。得られた反応液を室温
まで冷却した後、反応液に飽和食塩水500mlを加え、
反応液の水層が弱酸性になるまで希塩酸を加えた。この
反応溶液に酢酸エチル500mlを加えて反応生成物の抽
出を行った。有機層を水洗した後、抽出溶媒を減圧留去
し、さらに風乾させて、式(s−6)
【0177】
【化88】 で表わされる化合物111.5gを得た。
【0178】式(s−6)で表わされる化合物55.0
g、アクリル酸67.0g、p−トルエンスルホン酸1
3.5g、ヒドロキノン3.0g、トルエン210ml、
n−ヘキサン90ml及びテトラヒドロフラン130mlか
ら成る混合物を加熱撹拌し、生成してくる水を留去しな
がら6時間還流させた。反応液を室温まで冷却した後、
反応液に飽和食塩水500ml及び酢酸エチル400mlを
加えて反応生成物の抽出を行った。有機層を水洗した
後、有機溶媒を減圧留去して粗生成物115.5g得
た。次に、この粗生成物を、n−ヘキサン200mlとト
ルエン50mlの混合物から再結晶させる操作を2回行な
うことにより、式(s−7)
【0179】
【化89】 で表わされる化合物55.5gを得た。
【0180】1H−NMR(300MHz、CDCl
3);δ=1.42〜1.87(m、8H)、4.14
(t、2H)、4.38(t、2H)、5.84(d、
1H)、6.11(d、1H)、6.43(d、1
H)、6.94(d、2H)、8.06(d、2H)
【0181】上記の合成で得られた(s−5)化合物
5.0g、(s−7)化合物の4−(6−アクリロイル
オキシヘキシルオキシ)安息香酸4.6g及びテトラヒ
ドロフラン150mlの溶液に1−エチル−3−(3−ジ
メチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩3.0g
及び4−ジメチルアミニピリジン1.92gを加えて撹
拌しながら、室温で約3日間反応を行った。薄層クロマ
トグラフィー(トルエン:酢酸エチル=4:1)より反
応を確認して反応を終了した後、酢酸エチル300ml
を用いて反応液を希釈した。飽和食塩水150mlで2回
洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムより脱水し、
減圧下溶媒留去した後、粗生成物をカラムクロマトグラ
フィー(トルエン:酢酸エチル=4:1)より分離して
式(s−8)
【0182】
【化90】 で表わされる化合物7.5gを得た。
【0183】上記の合成で得られた(s−8)化合物
6.6g及びテトラヒドロフラン60mlの溶液に10%
塩酸水溶液35mlを加えて撹拌しながら、室温で約4
時間反応を行った。薄層クロマトグラフィー(トルエ
ン:酢酸エチル=4:1)より反応を確認して反応を終
了した後、酢酸エチル200mlを用いて反応液を希釈
した。飽和食塩水100mlで2回洗浄した。有機層を無
水硫酸マグネシウムより脱水し、減圧下溶媒留去した
後、粗生成物を再結晶(エタノール)より精製して式
(s−9)
【0184】
【化91】 で表わされる液晶性アクリレート化合物5.0gを得
た。
【0185】式(s−9)の液晶性アクリレート化合物
の相転移温度は、モノトロピクとして等方性液体相−ネ
マチック相が78℃、ネマチック相−結晶相が74℃で
あった。 1H−NMR(300MHz、CDCl3);δ=1.
42〜1.81(m、16H)、3.95〜4.33
(m、8H)、5.81(d、1H)、6.12(d
d、1H)、6.41(d、1H)、6.83〜7.3
0(m、7H)、7.44(d、2H)、7.98
(d、2H)
【0186】(実施例2)液晶性アクリレート化合物の
合成(2) 6−ブロモヘキサノール45.0gとジクロロメタン2
50mの溶液にピリジニウムパラトルエンスルホン酸を
6.3g加えた後、氷浴下でジヒドロピラン42.0g
とジクロロメタン75mlの溶液を滴下漏斗から約1時間
掛けて徐々に滴下した。滴下終了後に反応温度を室温に
して約4時間攪拌した。ガスクロマトグラフィーより反
応を確認して反応を終了した後、飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液250mlで1回洗浄、飽和食塩水250mlで1
回洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムより脱水し
た後、減圧下溶媒留去して式(s−10)
【0187】
【化92】 で表わされる化合物65.5gを得た。
【0188】上記の合成で得られた(s−10)化合物
18.5gとエタノール10mlの溶液を滴下漏斗から
4−ヒドロキシ安息香酸10.14g、ヨウ化カリウム
1.75g、エタノール30ml及び17%水酸化ナトリ
ウム水溶液36.0gから成る混合物に撹拌しながら、
80℃で約20分間滴下した。滴下終了後、さらに反応
温度80℃で7.5時間反応を行った。薄層クロマトグ
ラフィー(トルエン:酢酸エチル=1:1)より反応を
確認して反応を終了して、得られた反応液を室温まで冷
却した後、1N塩酸水溶液を用いて反応液の水層が弱酸
性になるまで希塩酸を加えた。この反応溶液に酢酸エチ
ル500mlを加えて反応生成物の抽出を行った。有機層
を水洗した後、抽出溶媒を減圧留去し、さらに風乾させ
て、式(s−11)
【0189】
【化93】 で表わされる化合物20.0gを得た。
【0190】1H−NMR(300MHz、CDCl
3);δ=1.40〜1.87(m、14H)、3.3
8〜3.91(m、4H)、4.02(t、2H)、
4.59(m、1H)、6.92(d、2H)、8.0
6(d、2H)
【0191】上記の合成で得られた(s−11)化合物
6.8g、実施例1で合成された(s−9)化合物7.
1g及びテトラヒドロフラン150mlの溶液に1−エチ
ル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミ
ド塩酸塩4.1g及び4−ジメチルアミニピリジン2.
6gを加えて撹拌しながら、室温で約2日間反応を行っ
た。薄層クロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=
4:1)より反応を確認して反応を終了した後、酢酸エ
チル300mlを用いて反応液を希釈した。飽和食塩水
150mlで2回洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウ
ムより脱水し、減圧下溶媒留去した後、粗生成物をカラ
ムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=4:
1)より分離して式(s−12)
【0192】
【化94】 で表わされる化合物9.6gを得た。
【0193】上記の合成で得られた(s−12)化合物
9.6g及びテトラヒドロフラン80mlの溶液に10%
塩酸水溶液35mlを加えて撹拌しながら、室温で約4
時間反応を行った。薄層クロマトグラフィー(トルエ
ン:酢酸エチル=4:1)より反応を確認して反応を終
了した後、酢酸エチル200mlを用いて反応液を希釈
した。飽和食塩水100mlで2回洗浄した。有機層を無
水硫酸マグネシウムより脱水し、減圧下溶媒留去した。
得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(トルエ
ン:酢酸エチル=4:1)より分離した後、再結晶(エ
タノール)より精製して式(s−13)
【0194】
【化95】 で表わされる液晶性アクリレート化合物7.8gを得
た。
【0195】式(s−13)の液晶性アクリレート化合
物の相転移温度は、結晶相−ネマチック相が45℃、ネ
マチック相−等方性液体相が111℃であった。 1H−NMR(300MHz、CDCl3);δ=1.
43〜1.84(m、24H)、3.64〜4.33
(m、12H)、5.80(d、1H)、6.12(d
d、1H)、6.40(d、1H)、6.85〜7.4
6(m、11H)、7.98(d、2H)、8.14
(d、2H)
【0196】
【発明の効果】本発明の化合物は、液晶相を示す温度が
低く、さらに広い液晶相範囲、特にネマチック相範囲を
示すことにより、液晶材料の成分として有用と考えられ
る新規な単官能重合性液晶化合物である。従って、本発
明の化合物は例えば、位相差板、偏光板、偏光プリズ
ム、導波路、圧電素子、非線形光学素子、各種光フィル
ター、コレステリック液晶相等の選択反射を利用した顔
料、光ファイバー等の被覆剤への応用に極めて有用であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H049 BA02 BA06 BA43 BC22 2H091 FA08X FA08Z FA11X FA11Z FB02 LA30 4H006 AA01 AB64 BJ50 BN10 BP30 4J100 AL08P AT08P BA02P BA03P BA15P BA16P BB07P BC43P BC53P CA01 JA39

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) P−S1−A−S2−M (1) (Pは重合性官能基を表し、Aは芳香環、脂環、複素環
    及び縮合環からなる群から選ばれる環を表し、Mは芳香
    環、脂環、複素環及び縮合環からなる群から選ばれる同
    一又は異なる2〜16個の環を有するメソゲン部を表
    す。S1は主鎖が炭素、酸素、珪素及び硫黄から選ばれ
    る少なくとも1種の原子7〜18個で構成される連結鎖
    を表し、S2は主鎖が炭素、酸素、珪素及び硫黄から選
    ばれる少なくとも1種の原子5〜18個で構成される連
    結鎖を表す。Pは連結鎖S1を介して環Aと結合し、M
    は連結鎖S2を介して環Aと結合する。)で表される、
    1分子中に1つの重合性官能基を有する重合性液晶化合
    物。
  2. 【請求項2】一般式(1)の連結鎖S1及びS2中にア
    ルキレン鎖を有する請求項1に記載の重合性液晶化合
    物。
  3. 【請求項3】一般式(1)の連結鎖S1及びS2中に、
    エーテル結合、チオエーテル結合及びエステル結合から
    選ばれる少なくとも1種の結合を有することを特徴とす
    る請求項2に記載の重合性液晶化合物。
  4. 【請求項4】一般式(1)の連結鎖S1が、オキシアル
    キレン鎖及び/又は一般式(2) 【化1】 (式中、mは4〜15の整数を表す)で表されることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の重合性
    液晶化合物。
  5. 【請求項5】一般式(1)の連結鎖S2が、オキシアル
    キレン鎖及び/又は一般式(3) 【化2】 (式中、nは2〜15の整数を表す)で表されることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の重合性
    液晶化合物。
  6. 【請求項6】一般式(1)の環A及び/又はメソゲン部
    M中の環が、ハロゲン基、シアノ基、水酸基、アルキル
    基、アルコキシ基、及びアルカノイル基からなる群から
    選ばれる、少なくとも1つの置換基を有する請求項1〜
    5のいずれか1つに記載の重合性液晶化合物。
  7. 【請求項7】一般式(1)のメソゲン部Mが、芳香環、
    脂環、複素環及び縮合環からなる群から選ばれる同一又
    は異なる2〜8個の環を有する請求項1〜6のいずれか
    1つに記載の重合性液晶化合物。
  8. 【請求項8】一般式(1)のメソゲン部Mが、トランベ
    ンゾエート、ビフェニルベンゾエート又はトラン骨格を
    有する請求項7に記載の重合性液晶化合物。
  9. 【請求項9】一般式(1)の環Aが、芳香環又は脂環で
    ある請求項1〜8のいずれか1つに記載の重合性液晶化
    合物。
  10. 【請求項10】一般式(1)の環Aの脂環がシクロヘキ
    サン環である請求項9に記載の重合性液晶化合物。
  11. 【請求項11】一般式(1)の重合性官能基Pが、アク
    リロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、エポキシ
    基、ビニルオキシ基及びマレイミド基からなる群から選
    ばれる1つの基である請求項1〜10のいずれか1つに
    記載の重合性液晶化合物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003055661A (ja) * 2001-08-20 2003-02-26 Dainippon Ink & Chem Inc 重合性液晶組成物及びこれを用いた光学異方体
JP2011052129A (ja) * 2009-09-02 2011-03-17 Teijin Ltd 植物由来成分を有するポリエステルの製造方法
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KR20190070455A (ko) * 2017-12-13 2019-06-21 주식회사 이엔에프테크놀로지 수직 배향 안정성이 높은 액정 조성물

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