JP2002126012A - 介護施設または在宅介護家庭における介護機器の誘導搬送装置 - Google Patents

介護施設または在宅介護家庭における介護機器の誘導搬送装置

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JP2002126012A
JP2002126012A JP2000327607A JP2000327607A JP2002126012A JP 2002126012 A JP2002126012 A JP 2002126012A JP 2000327607 A JP2000327607 A JP 2000327607A JP 2000327607 A JP2000327607 A JP 2000327607A JP 2002126012 A JP2002126012 A JP 2002126012A
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care
place
guiding
nursing care
wheelchair
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Takashi Yano
隆司 矢野
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Fujitec Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 介護施設ないし在宅介護家庭における介護の
労力を大幅に軽減する。 【解決手段】 要介護施設または在宅介護家庭における
病室、寝室など要介護者が通常所在する第1の場所と浴
室、リハビリテーション室などの特定の目的のための第
2の場所との間に敷設された誘導帯と、前記の第1と第
2の場所の間において前記の誘導帯に沿って自動運転さ
れる要介護者を乗せる介護機器とからなる、介護機器の
誘導搬送装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は介護施設ないし在
宅介護家庭における要介護者を乗せた介護機器の誘導搬
送装置に関する。
【0002】この発明において「介護施設」とは、要介
護老人などの要介護者の看護、介護および/またはリハ
ビリテーションを提供する施設であって、具体的には、
病院、医院、有床診療所、養護老人ホーム、特別養護老
人ホーム、老人短期入所施設、老人保護施設、その他を
いう。
【0003】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】介護施設
ないし在宅介護家庭においては介護に多大の労力を要し
ているが、特に、車椅子、移動ベッドなどの要介護者を
乗せる介護機器を要介護者が通常所在する寝室、病室な
どから浴場などの他の場所へ搬送するための負担は大き
い。
【0004】この発明は、介護施設における介護に要す
る労力を軽減し、近づく少子高齢化社会での労働力不足
と人件費の高騰に対応するとともに、介護家庭における
家族の負担をも軽減することを目的とする。
【0005】この発明の他の目的は、自意識のある老人
などの行動と、寝たきり老人などの移動との双方を監視
して、健常者と同様の日常生活を送らせて、これら老人
などの活性と自立を呼び覚ますことを目的とする。
【0006】この発明のさらに他の目的は、要介護者を
乗せた介護機器を目的場所に誘導搬送することにより、
特に自意識のある老人などが自らの意志で行動すること
を可能にするところにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の介護機
器の誘導搬送装置は、介護施設または在宅介護家庭にお
いて、病室、寝室など要介護者が通常所在する第1の場
所と浴室、リハビリテーション室などの特定の目的のた
めの第2の場所との間に敷設された誘導帯と、前記の第
1と第2の場所の間において前記の誘導帯に沿って自動
運転される要介護者を乗せる介護機器とからなる。
【0008】この装置によれば、要介護者は介護施設や
家庭内において自由に移動することができる。このこと
は、特に、介護施設や家屋の廊下に誘導帯を張り巡らし
て、この誘導帯より分岐した部分を要介護者の寝室をは
じめとする多くの部屋にまで延ばしておく場合に顕著で
ある。
【0009】請求項2に記載の介護機器の誘導搬送装置
においては、 請求項1に記載の介護機器の誘導搬送装
置において、前記の介護施設または在宅介護家庭が複数
階層を有する建物よりなり、前記の第1と第2の場所が
異なる階にあり、前記の誘導帯は、前記の第1の場所が
属する階層において前記の第1の場所とエレベータの出
入り口との間、エレベータ内部の床面および前記第2の
場所が属する階層においてエレベータの出入り口と前記
第2の場所との間においてそれぞれ敷設されている。
【0010】この装置においては、誘導帯がエレベータ
の中にまで入り込んでいるので、要介護者は施設などの
階層を越えて自由に移動することができる。
【0011】請求項3に記載の介護機器の誘導搬送装置
においては、請求項1に記載の介護機器の誘導搬送装置
において、前記の第2の場所が浴室、リハビリテーショ
ン室など要介護者の血圧、体温、脈拍などの身体的状況
いかんによっては進入するのが好ましくない場所である
場合において、前記介護機器の前記第2の場所への接近
を妨害する手段を有している。
【0012】この装置によれば、たとえば、要介護者の
血圧、脈拍、体温などを常に測定して、その値が一定値
より高い場合には、入浴やリハビリテーションなどを禁
止することができる。例えば、要介護者を乗せた介護機
器が浴室またはリハビリテーション室に向かって移動し
ている場合において、要介護者の血圧が一定値より高く
なったときには、まず、介護機器に付設したディスプレ
イ上にその旨を表示して要介護者に警告をする。そし
て、要介護者がその警告にしたがわないときには、介護
機器が浴室またはリハビリテーション室へ接近するのを
適宜の手段により妨害する。
【0013】このような妨害手段の一つとして、請求項
4に記載の介護機器の誘導搬送装置においては、前記の
第2の場所に向う前記の介護機器の自動運転を停止させ
る手段を用いている。
【0014】また、これに代えて、請求項5に記載の介
護機器の誘導搬送装置のように、前記の第2の場所の扉
の開放を禁止する手段を採用してもよい。たとえば、浴
室の入口に扉を設けてこれが開かないようにする。
【0015】さらに、前記のよう妨害手段としては、エ
レべータの動きを要介護者の健康状態と関連づけて、一
定の場合にはエレベータが特定の階層に停止しないよう
にしてもよい。すなわち、請求項6に記載の介護機器の
誘導搬送装置の場合のように、前記の第2の場所が浴
室、リハビリテーション室など要介護者の血圧、体温、
脈拍などの身体的状況いかんによっては進入するのが好
ましくない場所である場合において、前記のエレベータ
が、前記第2の場所が属する階層に停止しないように制
御しておく。
【0016】この装置によれば、要介護者がエレベータ
の呼びボタンを押しても、その階にエレベータは止まら
ない。
【0017】これに対して、介護施設や在宅介護家庭の
家屋のレイアウト上、前記の第1の場所と第2の場所と
を別の階層に設けることができないときには、妨害手段
として請求項4または請求項5の手段を採用しなければ
ならない。
【0018】同様の目的は、請求項7の介護機器の誘導
搬送装置によっても達成できる。この場合には、前記第
1の場所が複数あり、これらの各々に高血圧、高発熱な
ど病状ごとに分類された複数群の要介護者のそれぞれを
収容するようなされており、また、前記第2の場所も複
数あり、これらの各々は浴室、リハビリテーション室な
どの異なる機能を有するものであり、一つの場所から出
発する要介護者を乗せた介護機器は前記複数の第2の場
所のうち特定のものに接近できないようになされてい
る。これは、要介護者を乗せた介護機器が移動できる範
囲を、出発する第1の場所の種類により規定しようとす
る考え方である。
【0019】
【発明の実施の形態】この発明においては、介護施設ま
たは在宅介護家庭の建物の廊下に誘導帯を張り巡らして
いる。この誘導帯は建物の各部屋に至るとともに、エレ
ベータの内部にも配されている。要介護者自身または介
護者の指定により、要介護者は行きたい場所に移動する
ことができる。
【0020】図1と図2にはこのような介護施設の一例
を示す。
【0021】図1には、寝室12のあるフロア10を示
している。このフロア10は例えば3〜5階などの上階
層である。各寝室12において4つのベッド14が備え
られている。
【0022】20は廊下11に配された誘導帯である。
誘導帯20は分岐22して寝室12に入り、さらに分岐
24して各ベッド14の下方に至る。誘導帯20はさら
に分岐25して、エレベータ28の入口29に至ってい
る。エレベータ籠の床面にも誘導帯25と一直線状に整
列する誘導帯26が設けられている。
【0023】図2においては別のフロア30を示してい
る。このフロア30には特別浴室32、一般浴室34、
リハビリテーション室(体操室36、運動浴38)など
が設けられている。このフロアにおいても、廊下11に
は誘導帯20が張り巡らされている。誘導帯20は分岐
27して特別浴室内に至り、またフロア10と同様に分
岐25してエレベータの入口に至っている。
【0024】要介護者は、3〜5階にある寝室から2階
にある特別浴室32、一般浴室34、リハビリテーショ
ン室などに介護機器に乗った状態で搬送される。
【0025】要介護者を搬送する介護機器の一例とし
て、図3以下に示す車椅子40がある。
【0026】車椅子40の背部、座部、脚添え部、足乗
せ部などよりなる要介護者の支持体(以下、車椅子支持
体)は、要介護者が普段寝ているベッドの支持部(以
下、ベッド支持部)の一部をなしている。このような車
椅子支持体は、後述のように、要介護者の体重を支持す
るパレット、その上に載置されるマットよりなる。した
がって、介護者がベッド支持部の上に寝たまま車椅子支
持体を折り畳むことにより、車椅子が完成して、要介護
者をそのまま搬送することができる。また、要介護者が
寝室に戻ってきたときには、車椅子支持体を平坦な状態
に広げて、上方に押し上げベッドの枠体にはめ込めばベ
ッドが完成する。以下、詳述する。
【0027】車椅子40は扁平矩形の箱体よりなる基板
42を有しており、この内部にバッテリ(不図示)が配
されている。
【0028】基板42の下部前方には、左右一対の駆動
車輪43,44が配され、基板の下部後方には左右一対
の自在車輪45,46が設けられている。基板42の先
端中央部には突子47が設けられ、この突子47に左右
に揺動するステー48を介してセンサ車49が設けられ
ている。センサ車49は後述のように作動する。
【0029】基板42の上部左右には台形箱状の肘掛け
51,52が取り付けられており、基板42と肘掛け5
1,52により車椅子本体41を構成している。
【0030】肘掛け51,52の内面下部には、同様に
台形の扁平な突出部53,53が形成されている。この
突出部53は、後述のように、要介護者のパレットの座
部を保持する。
【0031】54は車椅子における要介護者の支持体で
あり、支持体54はパレット60と、その上に乗置され
るマット61とよりなる。
【0032】パレット60は、背部62、座部64、脚
添え部66、足置き部68とよりなり、各部分は隣接す
る部分に関してヒンジ式に回転可能である。各部分は枠
体63,65,67,69とその内部に張設されたネッ
ト70からなる。パレット60の背部62と座部64と
の間、座部64と脚添え部66との間にはシャフト7
2,74が設けられている。
【0033】パレット60の座部64のフレーム65は
肘掛け51,52の内面に設けた突出部53の上端面5
7に載置され、脚添え部66が突出部53の前面55に
添接され、足置き部68は基板42の前部に載置されて
いる。また、背部62は、不図示の手段により、座部6
4に対して図3に示す傾斜した姿勢と水平な姿勢とに選
択的に保持されることができる。このような手段として
は、たとえば、脚立を折曲姿勢と広げた平面状の姿勢と
の双方に保持しうる係合手段を用いることができる。こ
のようにして、車椅子40の支持体54は車椅子本体4
1において所定の折曲形状で支持されている。
【0034】パレット60を昇降させる機構を図6と図
9に示す(図9においては、シャフト74の一端側のみ
を示している)。パレット60に設けられた2つのシャ
フト72,74の両端は、肘掛け51,52の内面にお
いて上下方向に延びる2つの長孔73,75を通過し
て、肘掛け51,52の内部に位置している。肘掛け5
1,52の内部においては、上下方向に延びる2本のラ
ック76,76が設けられている。ラック76は昇降自
在に保持されている。ラック76の背面には、パレット
60の背部62と座部64との間にあるシャフト74が
固定されており、ラック76はパレット60とともに上
下動する。各ラック76は、肘掛けの内部において上下
方向且つ横方向に位置固定して設けられた回転可能なウ
ォーム78と螺合している。ウォーム78は直角方向に
噛合した一対の傘歯車80,82を介してハンドル84
に作動連結されている。ハンドル84の自由端は肘掛け
51,52の外側に突出している。このようにして、ハ
ンドル84を回転させることによりパレット60が上下
動する。
【0035】なお、図3〜6の車椅子においては、不図
示の***用カセットが基板42の後部上方に配されてい
るが、図7の変更例においてはこのような***用カセッ
トは配されておらず、パレット60には***用の孔59
が設けられていて、その下方に通常の便器を置くように
なっている。
【0036】センサ車49はその周面86が端子をなし
ており、誘導帯20と係合する。図10に示すように、
誘導帯20としてはレール88が床面Fに埋め込まれて
いる。レール88には電流が流れており、この電流を検
出しながら基板42内のバッテリから電力の供給を受け
て走行する。後述の行き先ボタン56(図3)を押す
と、その設定した指示に従い、現在位置と目的位置の信
号を比較しながら走行し、両者の信号が一致した位置で
出力される停止信号により停止する。このようにして、
車椅子40は目的の場所まで自動運転される。なお、誘
電体は反射率の高いテープを床に張ったものであっても
よく、その場合には、センサ車としては光電センサを用
いる。
【0037】レール88は溝部89を有しており、この
溝部にセンサ車49がはまっている。溝部89の下面に
は3つの端子90,91、92が埋設されている。下部
中央にある端子90は直進用、左側の端子91は右折れ
用、右側の端子92は左折れ用である。
【0038】図11に示す誘導帯20の分岐点におい
て、車椅子を直進させる場合には、端子90のみをスイ
ッチONする。これにより、センサ車の周面86は端子
90と接触し、車椅子の両輪43,44が駆動して直進
90aする。また、右折れさせる場合には、端子91の
みをスイッチONする。これにより、センサ車の周面8
6は端子91と接触し、車椅子の左輪43が駆動して、
車椅子は右方向91aに曲がる。また、左折れをさせる
場合には、端子92のみをスイッチONする。これによ
り、センサ車の周面86は端子92に接触し、車椅子の
右輪44が駆動して、車椅子は左方向92aに曲がる。
【0039】図12においては、ベッドの枠体102の
内部に車椅子40が進入し、車椅子40のパレット60
とマット61とからなる支持体54がベッドの枠体10
2と合体してベッド100を構成している。以下この点
につき詳述する。
【0040】ベッドの枠体102は、その長手方向に延
びる左右両側の支持枠104,106と、長手方向の一
端側の支持枠108とを組み合わせてなる。支持枠10
8は要介護者が寝た場合の頭部側に相当するが、これと
は反対側の端部109は開放されている。詳細な図示を
省略するが、各支持枠104,106,108はアング
ル形鋼を組み合わせてなり、表面をプラスチック板で覆
っている。
【0041】車椅子40が、後ろ向きで、ベッド枠体1
02の開放した端部109から両側の支持枠104,1
06の間に進入する。このとき、車椅子40のパレット
60の背部62とその上のマットは後方に倒れてほぼ水
平姿勢にあり、これにより、後述のベッド枠体の支持部
の左右両側部との衝突が回避される。
【0042】車椅子40が所定の位置に到達すると、図
6に示すように、車椅子40の肘掛け51,52よりそ
れぞれスピンドル110が下方に突出して、床面Fに埋
め込まれたパイプ112に嵌合する。これにより車椅子
40がベッド枠体102内の所定位置において固定され
る。
【0043】ここで、図9に示すラック・ウォーム機構
を用いて車椅子40のパレット60を上昇させる。詳細
には、ハンドル84を回転させることにより、ラック7
6およびこれと一体に構成されたパレット60の座部6
4を上昇させる。背部62は係合部材を介して座部64
と同一平面状に維持されているので、座部6に同伴して
上昇する。脚添え部66と足置き部68は手作業により
押し上げる。
【0044】ベッド枠体102の両側の支持枠104,
106の上端近傍の内方においては、ベッドの長手方向
に延びる細長いパレット114,116が設けられてい
る。このパレット114,116は、詳細な図示を省略
するが、車椅子40のパレット60と同様の構造であ
り、枠118とこの枠に張設されたネット120とから
なる。
【0045】各パレット114,116の上にはマット
126,128が載置されている。後述のベッドが完成
した状態において、ベッドの支持部(要介護者が横たわ
る箇所)は、前記の車椅子側の支持体54(パレット6
0とマット61)とこのベッド両側におけるパレット1
14,116およびマット126,128により構成さ
れる。言い換えれば、ベッド100の支持部の両側を除
く中央部分が車椅子における支持体54となる。
【0046】ベッド両側にあるパレット114,116
はその幅方向の中央部において回転可能に軸支122さ
れている。車椅子40のパレット60を上昇させるとき
には、図13の一点鎖線に示すように、あらかじめ、ベ
ッド枠体102のパレット114,116を回転させ
て、その内端が下向きに傾斜するように回転させる。こ
れにより、車椅子のパレット60はベッド枠体のパレッ
ト114,116に邪魔されることなく上昇する。
【0047】そして、車椅子40のパレット60が長孔
73,75の上端まで上昇すると、図13に示すよう
に、ベッド側のパレット114,116を元の位置まで
回転させて、車椅子のパレットの枠体65と隣接するよ
うになし、隣り合う両枠枠体65,118とに、二つの
円弧状部材を一体に連接した形状の係合部材124をは
めて、これにより両者を接続する。この状態において、
ベッド側のパレット114,116は不図示の支持アー
ムにより水平に保持され、これにより車椅子側のパレッ
ト60も所定位置に保持されて、ベッドが完成する。こ
の状態において、車椅子40はベッドの下方に残り、パ
レット60のシャフト72,74は車椅子40の肘掛け
51の長孔に係合した状態のままである。
【0048】ベッド100の左右両側において、パレッ
ト114,116の上下には各一対のロール状の毛布な
どの寝具130,132が配されている。要介護者がベ
ッド100から離れて車椅子40により移動するときに
は、あらかじめ、不図示の巻き取り装置により毛布を巻
き上げておけば妨げにならない。
【0049】つぎに、以上の介護機器の誘導搬送装置を
用いて要介護者を誘導搬送する方法について説明する。
【0050】まず、このような誘導方法には二つの方法
がある。一つは搬送誘導運転であり、痴呆老人などの意
識が明瞭でない人を搬送移動する。この場合には、介護
者のスイッチ操作によって管理室に通報し、目的の場所
へ搬送する。他は、自主誘導運転であり、自意識の確か
な老人などが自らスイッチ操作をして所望の場所へ移動
する。この場合は、管理室は彼の行動を安全に行われる
ように管理する。
【0051】要介護者が寝室を出発するときにおいて、
要介護者が自意識のある老人である場合には、ベッドの
枕元にあるベッド車椅子変形用操作ボタン140を押
す。これにより、次の動作が行われる。
【0052】(1)巻き取り装置により寝具を巻き取
る。
【0053】(2)パレット支持アームが外れて、ベッ
ド側のパレット114,116が図13の一点鎖線の位
置まで傾斜する。介護者が係合部材124を手作業で取
り外す。
【0054】(3)車椅子側のパレット60が下降しな
がら屈折し車椅子に変形する。
【0055】(4)肘掛けにある行き先ボタン56を押
す。
【0056】これにより、車椅子40は行き先ボタン5
6により指示された場所に向けて自動運転される。
【0057】また、要介護者が痴呆老人、寝たきり老人
のように自意識のない場合には、介護者が***用のビニ
ールチューブ、洗浄設備の配管等(いずれも不図示)を
ベッドから取り外し、上記のベッド車椅子変形用操作ボ
タン140を押すと、上記の工程(1)〜(3)が行わ
れる。続いて、介護者が行き先ボタン56を押して車椅
子40を移動させる。
【0058】このようにして要介護者を乗せた車椅子4
0は寝室を出る(図14)。
【0059】つぎに、車椅子40は誘導帯に沿って移動
して、寝室のあるフロアのエレベータの入口に接近する
(図15)。エレベータホールには移動操作パネル31
を設置し、特に痴呆老人、寝たきり老人などの移動を監
視している。
【0060】つぎに、介護機器はエレべーに乗り、他の
フロアまで移動して、誘導帯に沿って目的の特別浴室3
2に到着する(図16)。(痴呆老人、寝たきり老人の
場合である。自意識のある老人は一般浴室に入れる。) 特別浴室32に到達した要介護者は介護者の助けを得て
脱衣する。そして、図示を省略するが、背部を倒した状
態の車椅子にはリフト用のネットがあらかじめ敷いてあ
って、リフトによりこれを吊り上げて、要介護者をバス
タブこへ運び入浴させる。
【0061】なお、要介護者がリハビリテーション室に
行くときには、車椅子の自動は、部屋の前でニュートラ
ルに切り換える。これにより、介護者の手押しにより室
内に入り、介助されて、老人の体力、体調に合わせたス
ケジュールに沿った訓練を行う。食堂やリビングルーム
においても同様に介護者の介助により行動する。
【0062】次にこの発明の変形例を説明する。
【0063】要介護者によっては血圧が高かったり高熱
があって入浴やリハビリテーションなどの運動をするの
に適さない人がある。したがって、要介護者の血圧、体
温、脈拍などを常時測定して、その値が一定以上である
場合には、症状に応じて、浴室やリハビリテーション室
などへの移動を禁止することが好ましい。。
【0064】たとえば、要介護者が自室を出発する前の
段階ですでに血圧が一定値以上を示しているときには、
要介護者にディスプレイで示し、身体を激しく動かさな
いように警告を発する。それにもかかわらず、要介護者
が車椅子の肘掛けにある「行き先ボタン」により「浴
室」を指定した場合には、管理室からの信号で自動運転
を停止する。また、彼が「浴室」に向けてすでに移動中
である際に血圧が一定以上に達したときにも同様に管理
室からの指令信号により自動運転を停止させて、介護者
が手押しで寝室に戻す。
【0065】また、要介護者が寝室のあるフロアから浴
場やリハビリテーション施設のあるフロアまでエレベー
タで移動するためにエレベータの呼びボタンを押した場
合には、管理室からの信号でエレベータをそのフロアで
止まらないようにしてもよい。すなわち、要介護者の健
康状態とエレべータの動きとを連動させる。
【0066】さらに、寝室のあるフロアと浴場やリハビ
リテーション施設のあるフロアとを別の階にできないと
きには、浴室の入口に自動扉を設けて、管理室からの信
号によりこれが開かないようにしてもよい。
【0067】要介護者の健康状態を確認するパラメータ
としては、血圧のほか脈拍、体温、その他でもよい。
【0068】なお、以上と同じ目的を達成するために
は、たとえば、高血圧の要介護者を特定の寝室に収容し
ておいて、当該寝室の者が「浴室」への移動を指示した
ときには、管理室からの信号でその指示をキャンセルす
るようにしてもよい。これは、特定の寝室から出る車椅
子の行動を所定範囲に限定する考え方である。
【0069】この車椅子の行動を限定する一実施例につ
いて、図17及び図18を用いて説明する。
【0070】図17は全体の装置構成図を示すブロック
図、図18はこの装置の動作を示すフローチャート図で
ある。
【0071】管理室のコンピュータ200には、要介護
者(車椅子使用者)のID番号と健康データとを対応さ
せて記憶させるとともに、健康不調データと利用不可設
備も対応させて記憶させ、車椅子の行先ボタン56が操
作される度に、要介護者のID番号から健康不調データ
の有無をチェックし、そのデータがあれば利用すべきで
ない施設を検索して、各種の制限を加える。
【0072】すなわち、車椅子の行先ボタン56が操作
されると、車椅子使用者のID番号に対応する健康不調
データがあるか否かがチェックされ、健康不調データと
不可設備との対照表から不可設備を確認し、エレベータ
制御装置201において、エレベータのかご呼び登録を
禁止したり、移動目的の部屋(例えば浴室)の扉制御装
置202により開放を禁止したり、車椅子制御装置20
3により車椅子の行動を制限したりする。そして、ID
番号に対応する健康不調データがない場合には、上述の
ような制限は行わない。
【0073】ここで、車椅子の行先ボタン56は、エレ
ベータの呼びボタンも兼ねており、図15のエレベータ
乗場の定位置に車椅子が停止すると自動的にエレベータ
かごを呼び寄せ(エレベータの乗場ボタンに相当)、車
椅子がエレベータかご内に移動すると自動的に行きたい
施設のある階床のかご呼びが登録される。車椅子使用者
は健常者が使用する通常の呼びボタンを使用しないの
で、車椅子使用者がエレベータを利用しているのか、健
常者がエレベータを利用しているのかは容易に判別する
ことができる。つまり、操作されるボタンにより、利用
者が誰であるのかをエレベータ制御装置201側で把握
して、特定のID番号を持つ車椅子使用者の乗場呼び或
いはかご呼びのみを登録不可に制限でき、健常者や他の
車椅子使用者には制限を加えない。
【0074】通常、エレベータの利用については、車椅
子使用者どうしの同時利用はできないものとし、健常者
と車椅子使用者(1台)の同時利用はできるように設定
(エレベータ制御装置201側で複数の車椅子の行先ボ
タンによるエレベータ呼びを同時登録不可に設定)す
る。
【0075】上記の場合、要介護者の健康状態を常時チ
ェックするのが最善であるが、装置構成がその分複雑に
なるので、例えば朝・昼・夜に定期的に健康チェックを
行ったデータを管理室のコンピュータ200に入力し
て、そのデータに基づいて各機器の制御を行うことが実
用的である。
【0076】なお、要介護者を搬送する手段としては車
椅子に限られず、要介護者をベッドに乗せたまま搬送す
ることもこの発明の範囲に属する。
【0077】
【発明の効果】請求項1に記載の介護機器の誘導搬送装
置によれば、要介護者は介護施設や家庭内において自由
に移動することができる。
【0078】請求項2に記載の介護機器の誘導搬送装置
においては、 要介護者は施設などの階層を越えて自由
に移動することができる。
【0079】請求項3〜5に記載の介護機器の誘導搬送
装置によれば、要介護者の血圧、脈拍、体温などを監視
して、その値が一定値より高い場合には、入浴やリハビ
リテーションなど病状に有害な行動を防止することがで
きる。また、請求項6および請求項7の装置によっても
同様の目的を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】介護施設における1つのフロアの平面図。
【図2】介護施設における他のフロアの平面図。
【図3】要介護者を搬送するための車椅子の斜視図。
【図4】車椅子の平面図。
【図5】車椅子の概略側面図であって、マットレスの図
示を省略している。
【図6】車椅子の前図と同様の側面図であって、床面へ
の固定機構を示している。
【図7】車椅子の変更例の平面図。
【図8】車椅子のパレットの斜視図。
【図9】車椅子のパレットの昇降機構を示す要部斜視
図。
【図10】車椅子のセンサ車と誘導帯との係合状態を示
す概略正面図。
【図11】誘導帯における分岐部分を示す概略平面図。
【図12】車椅子とベッド枠体を組み合わせてベッドを
完成した状態の斜視図。
【図13】車椅子のパレットとベッド枠体のパレットと
の係合状態を示す概略側面図。
【図14】要介護者が車椅子により寝室から出発する状
態を示す斜視図。
【図15】要介護者が前図の状態に続いてエレベータに
接近している状態を示す斜視図。
【図16】要介護者が目的の場所に到着した状態を示す
斜視図。
【図17】本発明の一実施例に係わる全体装置構成のブ
ロック図。
【図18】要介護者の行動に各種の制限を加える一方法
を示すフロー図。
【符号の説明】
10 介護施設の一つの階層 12 寝室 32 特別浴室 34 一般浴室 20,22,25 誘導帯 28 エレベータ 30 介護施設の他の階層 36 体操室 38 運動浴 40 車椅子

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 介護施設または在宅介護家庭において、
    病室、寝室など要介護者が通常所在する第1の場所と浴
    室、リハビリテーション室などの特定の目的のための第
    2の場所との間に敷設された誘導帯と、前記の第1と第
    2の場所の間において前記の誘導帯に沿って自動運転さ
    れる要介護者を乗せる介護機器とからなる、介護機器の
    誘導搬送装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の介護機器の誘導搬送装
    置において、前記の介護施設または在宅介護家庭が複数
    階層を有するとともにエレベータを備えた建物よりな
    り、前記の第1と第2の場所が異なる階層にあり、前記
    の誘導帯は、前記の第1の場所が属する階層において前
    記の第1の場所とエレベータの出入り口との間、エレベ
    ータ内部の床面および前記第2の場所が属する階層にお
    いてエレベータの出入り口と前記第2の場所との間にお
    いてそれぞれ敷設されていることを特徴とする介護機器
    の誘導搬送装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の介護機器の誘導搬送装
    置において、前記の第2の場所が浴室、リハビリテーシ
    ョン室など要介護者の血圧、体温、脈拍などの身体的状
    況いかんによっては進入するのが好ましくない場所であ
    る場合において、前記介護機器の前記第2の場所への接
    近を妨害する手段を有していることを特徴とする介護機
    器の誘導搬送装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の介護機器の誘導搬送装
    置において、前記の妨害手段が、前記の第2の場所に向
    う前記の介護機器の自動運転を停止させる手段であるこ
    とを特徴とする介護機器の誘導搬送装置。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の介護機器の誘導搬送装
    置において、前記の妨害手段が、前記の第2の場所の扉
    の開放を禁止する手段であることを特徴とする介護機器
    の誘導搬送装置。
  6. 【請求項6】 請求項2に記載の介護機器の誘導搬送装
    置において、前記の第2の場所が浴室、リハビリテーシ
    ョン室など要介護者の血圧、体温、脈拍などの身体的状
    況いかんによっては進入するのが好ましくない場所であ
    る場合において、前記のエレベータが、前記第2の場所
    が属する階層に停止しないように制御されていることを
    特徴とする介護機器の誘導搬送装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の介護機器の誘導搬送装
    置において、前記第1の場所を複数有し、これらの各々
    に高血圧、高発熱など病状ごとに区分された複数群の要
    介護者のそれぞれを収容するようなされており、また、
    前記第2の場所も複数有し、これらの各々は浴室、リハ
    ビリテーション室などの異なる機能を分担するようなさ
    れており、一つの場所から出発する要介護者のための介
    護機器は前記複数の第2の場所のうち特定のものに接近
    できないようになされていることを特徴とする介護機器
    の誘導搬送装置。
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Cited By (3)

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