JP2002125541A - 両軸受型リール - Google Patents

両軸受型リール

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JP2002125541A
JP2002125541A JP2000329579A JP2000329579A JP2002125541A JP 2002125541 A JP2002125541 A JP 2002125541A JP 2000329579 A JP2000329579 A JP 2000329579A JP 2000329579 A JP2000329579 A JP 2000329579A JP 2002125541 A JP2002125541 A JP 2002125541A
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outer ring
fishing line
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drag mechanism
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JP2000329579A
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Masaru Matsuura
賢 松浦
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KEN MATSURA LACING SERVICE KK
KEN MATSUURA LACING SERVICE KK
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KEN MATSURA LACING SERVICE KK
KEN MATSUURA LACING SERVICE KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 両軸受型リールにおいて、駆動手段のギヤ部
を内蔵する部分の密閉化による砂等異物の侵入の防止、
スプールの軸受部の強度の向上、スプールの脱着作業の
容易化、スプールの脱着構造の簡単化を図る。 【解決手段】 両軸受型リールにおいて、駆動手段40
は、そのギヤ部41が完全密閉されて一方のサイドカバー
17に内蔵されている。スプール1の他方の端部の軸受面
には、補強リング77が嵌着されて、駆動手段40の出力軸
12aにボールベアリング79を介して軸受されている。ド
ラッグ機構5の連結リング19は、スプール1の一方の端
部に断面が多角形状の凹凸嵌合を介して脱着自在に連結
され、ドラッグ機構5のスプール駆動軸12bは、駆動手
段40の出力軸12aに断面が平行な2辺を有する略矩形状
もしくは略長円形状の凹凸嵌合を介して脱着自在に連結
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願の発明は、主として、カジキ
マグロ等の大きな魚の釣り用に使用される両軸受型リー
ルに関する。
【0002】
【従来の技術】両軸受型リールは、スプールに巻かれた
釣糸に一定以上のテンションが作用すると、スプールが
空転するように設計される。それは、釣糸が魚に強く引
っ張られた時に、切れないようにするためである。この
ことを実現するために、両軸受型リールは、ドラッグ機
構を内蔵している。ドラッグ機構は、スプールに一定以
上の回転トルクが作用したときに、スプールを回転させ
るクラッチ機構でもある。
【0003】両軸受型リールのドラッグ機構として最も
一般的な構造は、スプールの片面、あるいは、スプール
の回転軸に固定した円板に摩擦リングを固定したもので
ある。この構造の両軸受型リールは、スプールを軸方向
に移動させると、摩擦リングがブレーキシユーに押圧さ
れて、スプールを回転させる回転トルクを大きく調整す
るものである。
【0004】さらに、実公昭62−38536号公報に
記載されるように、電磁クラッチを使用したドラッグ機
構を内蔵する両軸受型リールも開発されている。この公
報に記載される両軸受型リールは、図23に図示される
ように、スプール01と一緒に回転される導電性材料から
なる円盤03を備えており、円盤03に接近して、磁石04を
配設している。この構造のドラッグ機構は、スプール01
が回転されると、円盤03に渦電流が流れ、この渦電流に
よって磁界が発生する。円盤03に発生する磁界は、円盤
03の回転トルクを大きくする方向、すなわち、ブレーキ
として作用する。この構造のドラッグ機構は、スプール
01の回転速度が速くなると、渦電流も大きくなって、ブ
レーキ作用が強くなる特性がある。
【0005】摩擦リングをブレーキシユーに押圧する構
造のドラッグ機構も、電磁クラッチ式のドラッグ機構
も、スプールに巻かれた釣糸が少なくなるにしたがっ
て、釣糸に作用するテンションが大きく変化してしまう
欠点がある。それは、ドラッグ機構がスプールを一定の
トルクで回転させるとしても、スプールに巻かれた釣糸
が少なくなると、巻き径が小さくなるので、釣糸に作用
するテンションが大きくなってしまうからである。たと
えば、スプールに巻かれた釣糸の巻き径が半分になる
と、釣糸のテンションを2倍にしないと、スプールは同
じ回転トルクで回転できなくなる。釣糸がスプールを回
転させる回転トルクは、釣糸の巻き径と釣糸のテンショ
ンの積に比例するからである。
【0006】図31は、スプールの片面に摩擦リングを
固定した従来の両軸受型リールの逆転トルクが、スプー
ルの巻き径が小さくなるにしたがって大きくなる状態を
示している。この図は、スプールから一定の速度で釣糸
を繰り出したとき、釣糸に作用するテンションの変化を
示すグラフである。この図の横軸は時間軸であり、釣糸
の繰り出し量を示している。時間が経過するにしたがっ
て釣糸が長く引き出されて巻き径が小さくなると、釣糸
のテンションが急激に大きくなることを明示する。
【0007】このように、両軸受型リールは、スプール
の釣糸が長く繰り出されて、釣糸の巻き径が小さくなる
にしたがって、釣糸に作用するテンションが大きくなる
特性がある。このことは、釣糸を長く繰り出して、スプ
ールの巻き径が小さくなるにしたがって、釣糸が切れや
すくなることを意味する。釣糸を長く繰り出して切れな
いように、ドラッグ機構を調整してスプールを回転し易
くすると、スプールに長く釣糸を巻く状態、言い換える
と、スプールの巻き径が大きい状態では、釣糸のテンシ
ョンが非常に小さくなって、魚に釣糸が必要以上に長く
引き出されてしまう欠点がある。釣糸が長く引き出され
ないように、ドラッグ機構を調整すると、スプールの巻
き径が小さくなった時に、釣糸にかかるテンションが大
きくなって、釣糸が切れてしまう欠点がある。
【0008】このような弊害が発生するのは、両軸受型
リールが、スプールを回転させて、この回転するスプー
ルに釣糸を巻き付けるからである。スピニングリールの
ように、スプールを固定し、スプールの周囲に回転する
釣糸ロールで釣糸を巻き付ける構造のリールは、このよ
うな弊害が発生しない。釣糸に作用するテンションが、
釣糸ロールの回転半径で決定されるからである。釣糸ロ
ールの回転半径は、スプールに巻かれる釣糸の巻き径に
関係がなく、常に一定である。このため、スピニングリ
ールは、スプールの巻き径に関係なく、釣糸のテンショ
ンを一定に調整することができる。ただ、スピニングリ
ールは、カジキマグロ等の大型魚の釣には使用できない
欠点がある。それは、釣糸にきわめて強いテンションが
作用するので、釣糸ロールで釣糸を無理なくスプールに
巻さ付けることができないからである。
【0009】両軸受型リールは、スプールを回転させ
て、ここに直接に釣糸を巻き付けるので、釣糸に強いテ
ンションがかかる魚釣りに使用することができる。た
だ、両軸受型リールは、カジキマグロ等の大型魚の釣り
に使用されるので、釣糸は、正に極限状態で使用される
ことになる。言い換えると、釣糸がきわめて切れやすい
状態で使用される。さらに、大型の魚を充分に弱らせる
ために、両軸受型リールのスプールには数百メートルも
のきわめて長い釣糸を巻いて使用している。このため、
スプールに巻かれる釣糸の巻き径が大きく変化すること
になる。
【0010】両軸受型リールは、釣糸が大きな魚に引っ
張られてきわめて切れやすい状態にあり、さらに、釣糸
のテンションがスプールの巻き径によって大幅に変動す
るというきわめて厳しい状況にあるので、カジキマグロ
等の大型魚のトローリングにおいては、餌に食い付いて
釣針に引っ掛かった魚を船に引き寄せて回収できる割合
は、数割以下ときわめて少ないのが実状である。釣針に
引っ掛かった魚を、いかに船上に回収できるかが、両軸
受型リールに要求されるもっとも大切な特性である。
【0011】このような難しい問題を解決するために、
本出願人は、先に日本国特許第2835583号公報に
記載の両軸受型リールを開発した。この両軸受型リール
は、きわめて簡単な構造で、スプールに巻かれる釣糸の
巻き径変化に起因する釣糸のテンション変動を少なくし
て、大型魚を有効に引き寄せて回収することができるも
のである。
【0012】この両軸受型リールは、前記のような難し
い問題を解決するために、図24〜図27に図示される
ように、釣糸を巻き取るスプール01と、このスプール01
に巻かれた釣糸に所定のテンションが作用するとスリッ
プしてスプール01を回転(逆転)させるドラッグ機構05
とを備えている。
【0013】さらに、このドラッグ機構05は、下記
(a)〜(e)のすべての構成を備えている。 (a)ドラッグ機構05は、内軸06および外輪07と、内軸
06と外輪07との間に転動できるように配設された複数の
ローラー08と、内軸06と外輪07とを相対的に軸方向に移
動可能に押圧するトルク調整部09とを備える。 (b)外輪07と内軸06とは、それぞれのローラー08の転
動面010をテーパー面としており、これらテーパー状の
転動面010、010の間に前記した複数のローラー08を転動
自在に配設している。転動面010のテーパ一角は、αと
されている(図28参照)。 (c)ローラー08は、外輪07と内軸06の回転軸に対して
傾斜して転動面010、010間に配設されている。ローラー
08の外輪07と内軸06の回転軸に対する傾斜角はβとされ
ている(図28参照)。 (d)トルク調整部09は、外輪07と内軸06とを相対的に
軸方向に移動可能に押圧する機能を有し、トルク調整部
09が外輪07と内軸06とを相対的に軸方向に移動可能に押
圧することにより、外輪07と内軸06とのスリップトルク
が調整され、スプール01に巻かれた釣糸に一定以上のテ
ンションが作用すると、外輪07と内軸06とがスリップし
て、スプール01が回転して、巻かれた釣糸が繰り出され
るように構成されている。
【0014】(e)トルク調整部09は、スラストベアリ
ング025を介して外輪07を軸方向に向けて押圧する押牢
リング026と、この押圧リング026の側面を押圧するリン
グバネ027と、軸方向には移動できるが回転しないよう
にサイドカバー017に係止されているナット部材028と、
ナット部材028の中心に設けられている雌ねじ孔にねじ
込まれているねじ部材029と、このねじ部材029を外部か
ら回転させる操作部材030とからなり、操作部材030を回
動操作することにより、前記各部材の組合せからなる伝
動機構を介して、最終的にスラストベアリング025が外
輪07を軸方向(図26において右方向)に向けて押圧す
る。これにより、外輪07が内軸06に対して相対的に軸方
向に移動する。サイドカバー017は、本体枠014の一方側
面に固定されている。
【0015】さらに、この両軸受型リールは、釣糸のテ
ンション変動を少なくするために、スプール01から釣糸
が繰り出されるドラッグ機構05の発熱状態において、外
輪07の熱膨張が内軸06の熱膨張よりも小さくなるよう
に、言い換えると、内軸06の熱膨張を外輪07の熱膨張よ
りも大きくして、繰り出される釣糸のテンションをほぼ
均一になるよう制御している。
【0016】外輪07と内軸06の熱膨張による変形を異な
るようにするには、外輪07と内軸06を、熱膨張の異なる
金属で製作し、あるいは、外輪07に放熱フイン032を設
け、放熱フイン032で外輪07を内軸06よりも冷却する。
【0017】さらに、この両軸受型リールは、スプール
01とドラッグ機構05とを熱伝導が少ないように局部接触
させて、相対回転しないようにして連結している。この
ため、スプール01とドラッグ機構05とは、スプール01に
一体に連結される連結リング019の外周面に形成された
連結溝022と、外輪07の図26において右方端側の連結
筒部021の内周面に形成された連結溝022とに跨がって配
設された鋼球018を介して連結されている。
【0018】さらにまた、この両軸受型リールは、ドラ
ッグ機構05に、ローラー08を配設している外輪07と内軸
06との各転動面010、010の隙間を両側からシールするシ
ールリング023、023が設けられており、これらのシール
リング023、023により、外輪07と内軸06との各転動面01
0、010の間に海水や異物が侵入するのを阻止している。
【0019】この両軸受型リールの動作を分かり易くす
るために、図26ないし図28を参照して、その動作を
説明する。この両軸受型リールは、ドラッグ機構05の内
軸06をハンドル011で回転される回転軸012に連結し、外
輪07をスプール01に連結している。そして、次のような
動作〜により、スプール01の回転トルクを調整す
る。 トルク調整部09が、矢印Aで示すように、外輪07を
内軸06に対して相対的に軸方向(図27において右方
向、図28において左方向)に押圧する。 外輪07が矢印Aで示す方向に押圧されると、外輪07
と内軸06とは、転動面010、010の間隙が狭くなる方向に
押圧される。転動面010、010の間隙が狭くなる方向に押
圧されると、ローラー08がこれらの転動面010、010を強
く押圧するようになる。ローラー08は、外輪07と内軸06
との各転動面010を転動するが、表面の一部を転動面010
に沿って摺動させる。ローラー08の表面の一部が摺動す
るのは、外輪07と内軸06との各転動面010をテーパー状
にするとともに、ローラー08の中心軸を内軸06と外輪07
の中心軸に対して傾斜させているからである。
【0020】 表面の一部が転動面010の表面を擦り
ながら移動するローラー08は、軽く転勤しない。特にロ
ーラー08が転動面010に強く押圧されるほど、ローラー0
8は、転動面010をスムーズに回転できなくなる。ローラ
ー08が回転し難くなるほど、外輪07は内軸06と一緒に回
転しようとして、外輪07を回転するための大きな回転ト
ルクを必要とする。ハンドル011で回転される回転軸012
は、一方向クラッチ013によって、釣糸を巻き取る方向
(矢印C方向)にしか正転できないようになっている。
この状態で、スプール01に巻かれた釣糸に強いテンショ
ンが作用すると、外輪07は矢印B方向に回転しようとし
て、外輪07と内軸06とはスリップするが、回転軸012は
逆転されない。したがって、外輪07が内軸06に対してス
リップしないと、スプール01は回転しない。言い換える
と、外輪07が内輪06に対してスリップする回転トルクを
調整することにより、スプール01の逆転トルクを調整す
ることができる。
【0021】ここで、ローラー08が転動面010、010間に
配設されて、スプール01の回転トルクが調整される状況
を、図21を参照して、さらに詳細に説明する。図21
において、内軸06を固定して、外輪07を矢印Aで示す方
向に押圧して、外輪07を矢印Bで示す方向に回転させる
と、外輪07に対して内軸06が矢印Cで示す方向に相対的
に回転する。内軸06と外輪07とがそれぞれこの方向に相
対的に回転すると、ローラー08は、先細になる転動面01
0の先方部の両転動面010、010間の間隙に食い込む状態
となって、外輪07を回転させるために大きな回転トルク
が必要とされるようになる。内軸06を固定して、外輪07
を矢印Aで示す方向に強く押圧するほど、外輪07と内軸
06との結合度が強くなって、外輪07を内軸06に対して回
転させるのに必要な回転トルクは大きくなる。したがっ
て、外輪07を矢印Aで示す方向に押圧する力を大きくす
るほど、外輪07の回転トルクが大きくなる。図21の矢
印BとCとで示す方向と反対の方向に外輪07と内軸06と
を相対的に回転させると、ローラー08は転動面010、010
間の間隙に食い込むことがなく、外輪07を内軸06に対し
て軽く自由に回転することができる。この両軸受型リー
ルのドラッグ機構05は、スプール01に所定の逆転トルク
が作用するときに、外輪07を制動して回転させるもので
あるから、釣糸を引っ張ってスプール01を回転させる方
向が、図21の矢印Bで示す方向となるように設計され
る。
【0022】内軸06を固定して、外輪07を矢印Bで示す
方向に回転するための回転トルクは、図28において、
転動面010のテーパー角αと、ローラー08の中心軸が内
軸06と外輪07の中心軸に対して傾斜するねじれ角βとで
調整することができる。テーバー角αとねじれ角βと
は、大き過ぎても、小さ過ぎても、ローラー08の食い込
みが弱くなって、回転トルクが小さくなる。したがっ
て、テーパー角αとねじれ角βとは、要求される回転ト
ルクを考慮して、最適値に調整される。例えば、テーパ
ー角αは約15度、ねじれ角βは約20度に設定される。
【0023】スプール01の逆転トルクは、釣糸の最大テ
ンションを決定する。スプール01を弱いトルクで逆転で
きるようにドラッグ機構05を調整すると、釣糸に強いテ
ンションが作用しないようにスプール01が逆転する。釣
糸のテンションでスプール01が簡単に逆転するからであ
る。反対に、ドラッグ機構05でもって、スプール01の逆
転トルクを大きく調整すると、釣糸に大きなテンション
が作用したときに限って、スプール01が逆転されるの
で、釣糸の最大テンションを強く調整することができ
る。
【0024】この両軸受型リールのドラッグ機構05は、
ローラー08を転動面010に押圧する力で、スプール01の
逆転トルクを調整する。つまり、逆転トルクが、ローラ
ー08を転動面010に押圧する力の関数となる。ローラー0
8を転動面010に押圧する力を一定にして、スプール01の
逆転トルクを一定にすることができる。スプール01の逆
転トルクを一定にすると、前にも述べたように、スプー
ル01に巻かれる釣糸の巻き径に応じて釣糸の最大テンシ
ョンが変わってしまう。釣糸がスプール01を逆転させよ
うとするトルクが、釣糸のテンションと巻き径の積に比
例するからである。釣糸の巻き径が小さくなると、釣糸
の最大テンションが大さくなってしまう。
【0025】 最後に、この両軸受型リールは、簡単
な構造であるが、外輪07と内軸06との各熱膨張を有効に
利用するというきわめて巧妙な技術により、スプール01
の回転トルクを調整して、釣糸の巻き径の変化に対する
釣糸の最大テンションの変動を確実に少なくしている。
【0026】この点について、次に詳しく説明する。釣
糸に強いテンションが作用して、釣糸がスプール01から
引き出され、巻き径が小さくなるにしたがって、外輪07
と内軸06とは加熱される。それは、ローラー08が転動面
010に押圧され、この状態で、表面の一部が転動面010と
摩擦接触しながら転動するからである。釣糸が引き出さ
れて、外輪07と内軸06とが加熱されると、外輪07と内軸
06の両方が熱膨張する。外輪07は内軸06よりも直径が大
きいので、転動面010の直径は、外輪07のそれの方が内
軸06のそれよりも大きく熱膨張する。したがって、外輪
07と内軸06とが加熱されるにしたがって、両転動面01
0、010間の隙間が広くなり、ローラー08が転動面010に
押圧される力が弱くなって、スプール01の逆転トルクが
弱くなる。言い換えると、釣糸が長く引さ出されるにし
たがって、外輪07と内軸06とが加熱されて、スプール01
の逆転トルクが弱く調整される。このため、釣糸が長く
引き出されて、スプール01の巻き径が小さくなると、ス
プール01の逆転トルクが弱く調整され、釣糸の最大テン
ションが急激に大きくなるのを有効に防止することがで
きる。
【0027】特に外輪07と内軸06とに同じ材質の金属が
使用される場合、この両軸受型リールは、前記した従来
のスプールの片面に摩擦リングを固定した両軸受型リー
ルの場合(図31参照)とは反対に、図29に図示され
るように、釣糸の繰り出し量が増加して、スプール01の
巻き径が小さくなるにしたがって、釣糸のテンションが
次第に小さくなる傾向がある。このことは、外輪07と内
軸06の熱膨張によるスプール01の逆転トルクの補正が充
分に効いていることを意味している。すなわち、この両
軸受型リールは、外輪07と内軸06とが熱膨張することを
利用して、スプール01の逆転トルクの急激な変動を阻止
することはできるが、釣糸の繰り出し量が多くなると、
多少は逆転トルクが小さくなってしまう特性がある。
【0028】この特性は、外輪07の熱膨張を少なくし、
さらに、外輪07と内軸06の材質を選択することにより、
その逆転トルクが最適値になるように、調整することが
可能である。外輪07の熱膨張を少なくするには、図26
に図示されるように、外輪07に放熱フイン032を設け
て、外輪07を強制的に冷却する。放熱フイン032は、釣
糸でスプール01が逆転されたときに発生する熱を、外輪
07から有効に発熱する。
【0029】さらに、外輪07に内軸06よりも熱膨張の少
ない金属を使用して、図29におけるトルクカーブの右
側の低下をさらに少なくすることができる。外輪07の熱
膨張が内軸06よりも小さくなると、外輪07を強制的に冷
却するのと同じように、外輪07と内軸06とが加熱された
状態で、転動面010の隙間が広くなるのを少なくするこ
とができるからである。
【0030】図30は、内軸06にSUS440Cを使用
し、外輪07には内軸06よりも熱膨張の小さいウッデホル
ム株式会社のエルマックス(ELMAX)を使用し、さ
らに、外輪07に放熱フイン032を設けた両軸受型リール
のトルクカーブ(釣糸のテンションカーブ)を示してい
る。この図に示されるように、外輪07と内軸06の材質を
選択して、外輪07の熱膨張を内軸06の熱膨張よりも小さ
くし、さらに、外輪07に放熱フイン032を設けて強制的
に冷却することによって、釣糸を長く引き出して巻き径
が小さくなっても、釣糸の最大テンションが急激に変化
することのないようにし、釣糸のテンションカーブを理
想的に近いまで均一化することができる。外輪07と内軸
06とにそれぞれ使用される材料の熱膨張率と、放熱フイ
ン032の面積とは、テンションカーブが平坦になるよう
に最適に選択、設計される。
【0031】また、この両軸受型リールは、次のように
構成されることにより、特にスプール01の脱着の容易化
が図られている(特許第2613187号公報参照)。
図24〜図27、図32に図示されるように、この両軸
受型リールは、釣り竿に装着されるかご状の本体枠014
と、この本体枠014の内側に回転自在に装着されて釣糸
を巻き取るスプール01と、本体枠014の両側にそれぞれ
装着されるサイドカバー017、017と、スプール01を回転
させる駆動手段040と、スプール01に巻かれた釣糸に所
定のテンションが作用するとスリップしてスプール01を
逆転させるドラッグ機横05とを備えている。さらに、こ
の両軸受型リールは、次の全ての構成を備えている。 (a)一方のサイドカバー017に駆動手段040が装着さ
れ、他方のサイドカバー017 にドラッグ機構05が装着
されている。 (b)少なくとも何れかのサイドカバー017は、本体枠0
14に脱着自在に装着されている。 (c)他方のサイドカバー017に装着されるドラッグ機
構05は、スプール01の一方の端部に相対的に回転不能に
連結される連結リング019と、該連結リング019の内側に
位置して、該連結リング019に対して相対的に回転可能
に配設されるスプール駆動軸012bと、該連結リング019
に相対的に軸方向に移動可能に連結されてスプール01と
一体に回転する外輪07と、スプール駆動軸012bに連結
されてこれと一体に回転する内軸06と、外輪07と内軸06
との間に転動できるように配設された複数のローラー08
と、外輪07と内軸06とを相対的に軸方向に移動可能に押
圧して、これらの間のスリップトルクを調整するトルク
調整部09とを備えている。 (e)連結リング019は、スプール01の一方の端部に脱
着自在に連結され、スプール駆動軸012bは、駆動手段0
40の出力軸012aに脱着自在に連結されている。 (f)スプール01は、本体枠014および両方のサイドカ
バー017、017に脱着自在に連結されている。 (g)外輪07と内軸06とは、それらの外周面および内周
面であるローラー08の転動面010、010をテーパー面とし
ており、これらテーパー状の転動面010、010の間に複数
のローラー08が転動できるように配設されている。 (h)ローラー08は、その中心軸を、外輪07と内軸06の
中心軸に対して傾斜させる姿勢で転動面010、010の間に
配設されている。 (i)ドラッグ機構05を装着する他方のサイドカバー01
7を本体枠014に脱着して、スプール01を交換することが
できるようにされている。なお、ここで、出力軸012a
とスプール駆動軸012bとは、全体として回転軸012を構
成している。
【0032】このように、特にスプール01の脱着の容易
化が図られるのは、カジキマグロ等のトーナメント試合
においては、細い釣糸で大きな魚を釣り上げると得点が
高くなるので、高得点を取るために、小さい魚が釣れる
漁場では釣糸を細くし、大きい魚が釣れる漁場では釣糸
を太くするなど、漁場に最適な釣糸にセットすることが
大切であるからである。また、両軸受型リールの釣糸
は、極限状態で使用されるため、釣糸を船縁で擦ると
か、あるいはその他の原因で釣糸に少しでも損傷がある
と、大きな魚がヒットしたときに、釣糸が簡単に切れて
しまう。このような弊害を避けるために、スプールを簡
単に交換することができる構造にしておく必要があるか
らである。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この両
軸受型リール(本出願人による先の日本国特許第261
3187号公報に記載の両軸受型リール)には、次のよ
うな難点があった。すなわち、先ず、駆動手段040は一
方のサイドカバー017に装着されているが、この駆動手
段040を構成する部品である歯車群、一方向クラッチ013
および歯車群の各歯車の噛合の切換を行なう切換機構等
からなるギヤ部041は、一方のサイドカバー017に内蔵さ
れている。しかしながら、このギヤ部041を内蔵する部
分の密閉が不十分で、スプール01の交換時等に砂や塵等
の異物が侵入して、両軸受型リールの作動時にその作動
が円滑に行なわれなくなる虞があった。スプール01の交
換は、釣糸が傷ついたときや、スプール01を目的とする
魚の大きさに合ったものに交換するときなどに、しばし
ば行なわれる。
【0034】次に、スプール01に釣糸が強く巻かれたと
きや、釣糸が魚に強く引かれたときなどには、釣糸が締
まって、スプール01にスプール01を縮径させる方向の大
きな力がかかって、スプール01の軸受面とスプール01を
軸受しているベアリングとの間の隙間がなくなり、スプ
ール01が外れなくなって、スプール01の脱着作業に支障
を来す虞があった。
【0035】さらに、連結リング019とスプール01との
脱着自在の連結、スプール騒動軸012bと駆動手段040の
出力軸012aとの脱着自在の連結とは、いずれもスプラ
イン結合もしくはセレーション結合により行なわれてい
るが、これらの結合手段による連結を、連結リング019
とスプール01との問およびスプール駆動軸012bと駆動
手段040の出力軸012aとの間との2段階に行なって、ド
ラッグ機構05、スプール01および駆動手段040間の組付
けを完了させるのには、結合手段の構造寸法が比較的小
さい上に合わせ面の数が多く複雑なだけに、これを簡単
に行なうのが難しかつた。また、これらの結合手段の加
工形成にコストがかかっていた。
【0036】本願の発明は、従来の両軸受型リールが有
する前記のような問題点を解決して、駆動手段のギヤ部
を内蔵する部分を密閉化して、砂等の異物の侵入をなく
し、これにより、スプールの回転の円滑さが損なわれな
いようにして、両軸受型リールの作動の円滑化を図る。
また、スプールの軸受部の強度を向上させて、釣糸が締
まったときにおいても、スプールが外れなくなるような
ことをなくして、スプールの脱着作業を容易にする。さ
らに、ドラッグ機構、スプールおよび駆動手段間の組付
け、分解を簡単に行なえるようにして、スプールの脱着
作業および脱着構造を簡単化する。これらのことを可能
にする両軸受型リールを提供することを課題とする。
【0037】
【課題を解決するための手段および効果】本願の発明
は、前記のような課題を解決した両軸受型リールに係
り、その請求項1に記載された発明は、釣り竿(50)に
装着されるかご状の本体枠(14)と、前記本体枠(14)
の内側に回転自在に装着されて釣糸を巻き取るスプール
(1)と、前記本体枠(14)の両側にそれぞれ装着され
るサイドカバー(17)、(17)と、前記スプール(1)
を回転させる駆動手段(40)と、前記スプール(1)に
巻かれた釣糸に所定のテンションが作用するとスリップ
して前記スプール(1)を逆転させるドラッグ機構
(5)とを備える両軸受型リールにおいて、次の全ての
構成を有することを特徴とする両軸受型リールである。 (a)一方の前記サイドカバー(17)に前記駆動手段
(40)が装着され、他方の前記サイドカバー(17)に前
記ドラッグ機構(5)が装着されている。 (b)前記駆動手段(40)は、そのギヤ部(41)が完全
密閉されて一方の前記サイドカバー(17)に内蔵されて
いる。 (c)少なくとも何れかの前記サイドカバー(17)は、
前記本体枠(14)に脱着自在に装着されている。 (d)他方の前記サイドカバー(17)に装着される前記
ドラッグ機構(5)は、前記スプール(1)の一方の端
部に相対的に回転不能に連結される連結リング(19)
と、前記連結リング(19)の内側に位置して、前記連結
リング(19)に対して相対的に回転可能に配設されるス
プール駆動軸(12b)と、前記連結リング(19)に相対
的に軸方向に移動可能に連結されて前記スプール(1)
と一体に回転する外輪(7)と、前記スプール駆動軸
(12)に連結されてこれと一体に回転する内軸(6)
と、前記外輪(7)と前記内軸(6)との間に転動でき
るように配設された複数のローラー(8)と、前記外輪
(7)と前記内軸(6)とを相対的に軸方向に移動可能
に押圧して、これらの問のスリップトルクを調整するト
ルク調整部(9)とを備えている。 (e)前記連結リング(19)は、前記スプール(1)の
一方の端部に脱着自在に連結され、前記スプール駆動軸
(12b)は、前記駆動手段(40)に脱着自在に連結され
ている。 (f)前記スプール(1)は、前記本体枠(14)および
両方の前記サイドカバー(17)、(17)に脱着自在に連
結されている。 (g)前記外輪(7)と前記内軸(6)とは、それらの
外周面および内周面である前記ローラー(8)の転動面
(10)、(10)をテーパー面としており、これらテーパ
ー状の転動面(10)、(10)の問に複数の前記ローラー
(8)が転動できるように配設されている。 (h)前記ローラー(8)は、その中心軸を、前記外輪
(7)と前記内軸(6)の中心軸に対して傾斜させる姿
勢で前記転動面(10)、(10)の間に配設されている。 (i)前記ドラッグ機構(5)を装着する他方の前記サ
イドカバー(17)を前記本体枠(14)に脱着して、前記
スプール(1)を交換することができるようにされてい
る。
【0038】請求項1に記載された発明は、前記のよう
に構成されており、釣り竿(50)に装着されるかご状の
本体枠(14)と、本体枠(14)の内側に回転自在に装着
されて釣糸を巻き取るスプール(1)と、本体枠(14)
の両側にそれぞれ装着されるサイドカバー(17)、(1
7)と、スプール(1)を回転させる駆動手段(40)
と、スプール(1)に巻かれた釣糸に所定のテンション
が作用するとスリップしてスプール(1)を逆転させる
ドラッグ機構(5)とを備える両軸受型リールにおい
て、特に一方の前記サイドカバー(17)に装着される駆
動手段(40)は、そのギヤ部(41)が完全密閉されて一
方の前記サイドカバー(17)に内蔵されている。
【0039】この結果、釣糸が傷ついたときや、スプー
ル(1)を目的とする魚の大きさに合ったものに交換す
るときなどのスプール(1)の交換時等において、砂や
塵等の異物が駆動手段(40)のギヤ部(41)に侵入する
ことがなくなり、両軸受型リールの作動が長期にわたっ
て円滑に行なわれるようになる。
【0040】また、請求項2記載のように請求項1記載
の発明を構成することにより、駆動手段(40)を装着す
る一方のサイドカバー(17)は、駆動手段(40)のギヤ
部(41)を裏面から液密に覆う裏カバー(81)を備え、
裏カバー(81)は、サイドカバー(17)の表カバー(8
0)とともに、本体枠(14)のサイドフレーム(15)に
締結手段により共締めされる。
【0041】この結果、駆動手段(40)のギヤ部(41)
を完全密閉する構造が簡単に得られるとともに、駆動手
段(40)が装着される一方のサイドカバー(17)の構造
が強化される。
【0042】また、その請求項3に記載された発明は、
釣り竿(50)に装着されるかご状の本体枠(14)と、前
記本体枠(14)の内側に回転自在に装着されて釣糸を巻
き取るスプール(1)と、前記本体枠(14)の両側にそ
れぞれ装着されるサイドカバー(17)、(17)と、前記
スプール(1)を回転させる駆動手段(40)と、前記ス
プール(1)に巻かれた釣糸に所定のテンションが作用
するとスリップして前記スプール(1)を逆転させるド
ラッグ機構(5)とを備える両軸受型リールにおいて、
次の全ての構成を有することを特徴とする両軸受型リー
ルである。 (a)一方の前記サイドカバー(17)に前記駆動手段
(40)が装着され、他方の前記サイドカバー(17)に前
記ドラッグ機構(5)が装着されている。 (b)少なくとも何れかの前記サイドカバー(17)は、
前記本体枠(14)に脱着自在に装着されている。 (c)他方の前記サイドカバー(17)に装着される前記
ドラッグ機構(5)は、前記スプール(1)の一方の端
部に相対的に回転不能に連結される連結リング(19)
と、前記連結リング(19)の内側に位置して、前記連結
リング(19)に対して相対的に回転可能に配設されるス
プール駆動軸(12b)と、前記連結リング(19)に相対
的に軸方向に移動可能に連結されて前記スプール(1)
と一体に回転する外輪(7)と、前記スプール駆動軸
(12)に連結されてこれと一体に回転する内軸(6)
と、前記外輪(7)と前記内軸(6)との間に転動でき
るように配設された複数のローラー(8)と、前記外輪
(7)と前記内軸(6)とを相対的に軸方向に移動可能
に押圧して、これらの間のスリップトルクを調整するト
ルク調整部(9)とを備えている。 (d)前記連結リング(19)は、前記スプール(1)の
一方の端部に脱着自在に連結され、前記スプール駆動軸
(12b)は、前記駆動手段(40)に脱着自在に連結され
ている。 (e)前記スプール(1)は、前記本体枠(14)および
両方の前記サイドカバー(17)、(17)に脱着自在に連
結されている。 (f)前記スプール(1)の他方の端部の軸受面には、
補強リング(77)が嵌着されていて、前記駆動手段(4
0)の出力軸(12a)にボールベアリング(79)を介し
て軸受されている。 (g)前記外輪(7)と前記内軸(6)とは、それらの
外周面および内周面である前記ローラー(8)の転動面
(10)、(10)をテーパー面としており、これらテーパ
ー状の転動面(10)、(10)の間に複数の前記ローラー
(8)が転動できるように配設されている。 (h)前記ローラー(8)は、その中心軸を、前記外輪
(7)と前記内軸(6)の中心軸に対して傾斜させる姿
勢で前記転動面(10)、(10)の問に配設されている。 (i)前記ドラッグ機構(5)を装着する他方の前記サ
イドカバー(17)を前記本体枠(14)に脱着して、前記
スプール(1)を交換することができるようにされてい
る。
【0043】請求項3に記載された発明は、前記のよう
に構成されており、釣り竿(50)に装着されるかご状の
本体枠(14)と、本体枠(14)の内側に回転自在に装着
されて釣糸を巻き取るスプール(1)と、本体枠(14)
の両側にそれぞれ装着されるサイドカバー(17)、(1
7)と、スプール(1)を回転させる駆動手段(40)
と、スプール(1)に巻かれた釣糸に所定のテンション
が作用するとスリップしてスプール(1)を逆転させる
ドラッグ機構(5)とを備える両軸受型リールにおい
て、特にスプール(1)の他方の端部の軸受面には、補
強リング(77)が嵌着されていて、駆動手段(40)の出
力軸(12a)にボールベアリング(79)を介して軸受さ
れている。
【0044】この結果、スプール(1)に釣糸が強く巻
かれたときや、釣糸が魚に強く引かれたときなどに、釣
糸が締まって、スプール(1)にスプール(1)を縮径
させる方向に大きな力が加わっても、スプール(1)が
変形することはなく、スプール(1)の軸受面とスプー
ル(1)を軸受しているボールベアリング(79)との間
の隙間がなくなることはないので、スプール(1)の引
き出しは容易に行なわれて、スプール(1)の脱着作業
に支障を来すことはない。
【0045】さらに、その請求項4に記載された発明
は、釣り竿(50)に装着されるかご状の本体枠(14)
と、前記本体枠(14)の内側に回転自在に装着されて釣
糸を巻き取るスプール(1)と、前記本体枠(14)の両
側にそれぞれ装着されるサイドカバー(17)、(17)
と、前記スプール(1)を回転させる駆動手段(40)
と、前記スプール(1)に巻かれた釣糸に所定のテンシ
ョンが作用するとスリップして前記スプール(1)を逆
転させるドラッグ機構(5)とを備える両軸受型リール
において、次の全ての構成を有することを特徴とする両
軸受型リールである。 (a)一方の前記サイドカバー(17)に前記駆動手段
(40)が装着され、他方の前記サイドカバー(17)に前
記ドラッグ機構(5)が装着されている。 (b)少なくとも何れかの前記サイドカバー(17)は、
前記本体枠(14)に脱着自在に装着されている。 (c)他方の前記サイドカバー(17)に装着される前記
ドラッグ機構(5)は、前記スプール(1)の一方の端
部に相対的に回転不能に連結される連結リング(19)
と、前記連結リング(19)の内側に位置して、前記連結
リング(19)に対して相対的に回転可能に配設されるス
プール駆動軸(12b)と、前記連結リング(19)に相対
的に軸方向に移動可能に連結されて前記スプール(1)
と一体に回転する外輪(7)と、前記スプール駆動軸
(12)に連結されてこれと一体に回転する内軸(6)
と、前記外輪(7)と前記内軸(6)との間に転動でき
るように配設された複数のローラー(8)と、前記外輪
(7)と前記内軸(6)とを相対的に軸方向に移動可能
に押圧して、これらの間のスリップトルクを調整するト
ルク調整部(9)とを備えている。 (d)前記連結リング(19)は、前記スプール(1)の
一方の端部に断面が多角形状の凹凸嵌合を介して脱着自
在に連結され、前記スプール駆動軸(12b)は、前記駆
動手段(40)に断面が平行な2辺を有する略矩形状もし
くは略長円形状の凹凸嵌合を介して脱着自在に連結され
ている。 (e)前記スプール(1)は、前記本体枠(14)および
両方の前記サイドカバー(17)、(17)に脱着自在に連
結されている。 (f)前記外輪(7)と前記内軸(6)とは、それらの
外周面および内周面である前記ローラー(8)の転動面
(10)、(10)をテーパー面としており、これらテーパ
ー状の転動面(10)、(10)の間に複数の前記ローラー
(8)が転動できるように配設されている。 (g)前記ローラー(8)は、その中心軸を、前記外輪
(7)と前記内軸(6)の中心軸に対して傾斜させる姿
勢で前記転動面(10)、(10)の間に配設されている。 (h)前記ドラッグ機構(5)を装着する他方の前記サ
イドカバー(17)を前記本体枠(14)に脱着して、前記
スプール(1)を交換することができるようにされてい
る。
【0046】請求項4に記載された発明は、前記のよう
に構成されており、釣り竿(50)に装着されるかご状の
本体枠(14)と、本体枠(14)の内側に回転自在に装着
されて釣糸を巻き取るスプール(1)と、本体枠(14)
の両側にそれぞれ装着されるサイドカバー(17)、(1
7)と、スプール(1)を回転させる駆動手段(40)
と、スプール(1)に巻かれた釣糸に所定のテンション
が作用するとスリップしてスプール(1)を逆転させる
ドラッグ機構(5)とを備える両軸受型リールにおい
て、特に連結リング(19)は、スプール(1)の一方の
端部に断面が多角形状の凹凸嵌合を介して脱着自在に連
結され、前記スプール駆動軸(12b)は、前記駆動手段
(40)に断面が平行な2辺を有する略矩形状もしくは略
長円形状の凹凸嵌合を介して脱着自在に連結されてい
る。
【0047】この結果、スプール(1)の脱着作業にお
いて、特に一体に組み付けられているドラッグ機構
(5)、スプール(1)および駆動手段(40)の分解を
終えて、新しいスプール(1)に交換等をして、再びこ
れらを組み付けるに当たっては、ドラッグ機構(5)の
連結リング(19)とスプール(1)との連結、ドラッグ
機構(5)のスプール駆動軸(12b)と駆動手段(40)
との連結は、それぞれ比較的面合わせが簡単な断面が多
角形状の凹凸嵌合と、同じく比較的面合わせが簡単な、
断面が平行な2辺を有する略矩形状もしくは略長円形状
の凹凸嵌合とによるので、これらの凹凸嵌合を2段階に
行なえばよく、その組付け作業は簡単である。これによ
り、ドラッグ機構(5)、スプール(1)および駆動手
段(40)の分解、組付けを簡単に行なえるようになり、
スプール(1)の脱着作業が簡単化される。また、これ
らの凹凸嵌合は、構造が簡単であるので、製作コストが
低減される。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、本願の請求項1〜請求項4
に記載された発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に
説明する。但し、以下に示す実施形態は、本願の発明の
技術思想を具体化するための両軸受型リールを例示する
ものであって、本願の発明は、その両軸受型リールを下
記のものに特定しない。
【0049】さらに、この明細書においては、特許請求
の範囲を理解し易いように、実施形態に示される部材に
付された符号を「特許請求の範囲」の欄および「課題を
解決するための手段および効果」の欄に示される部材に
付記している。しかしながら、このことは、特許請求の
範囲に記載される部材を実施形態の部材に特定するもの
ではない。
【0050】先ず、図1〜図5に基づいて、本実施形態
における両軸受型リールの全体構成のあらましを説明す
る。図1は、本実施形態における両軸受型リールの正面
図、図2は、図1の右側面図、図3は、図1の左側面
図、図4は、図1の両軸覚型リールの本体枠の斜視図、
図5は、図2のV1−V1線矢視部分断面図およびハンド
ル部のV2−V2線矢視断面図、図3のV3−V3線矢視部
分断面図およびクリック部のV4−V4線矢視断面図を重
ね合わせて示した合成図である。
【0051】これらの図において、両軸受型リールは、
釣り竿50に装着されるかご状の本体枠14(図4参照)
と、この本体枠14の内側に回転自在に装着されて釣糸を
巻き取るスプール1と、この本体枠14の一方の側面に取
り付けられ、スプール1を回転させる駆動手段40と、こ
の本体枠14の他方の側面に取り付けられ、スプール1に
巻かれた釣糸に一定のテンションが作用すると、スプー
ル1を釣糸の繰り出し方向に回転(逆転)させるドラッ
グ機構5とを備えている。
【0052】駆動手段40とドラッグ機構5とは、本体枠
14の側面に固定されるサイドカバー17を介して本体枠14
の側面にそれぞれ取り付けられている。図1において、
右のサイドカバー17内には、駆動手段40を構成する歯車
群や一方向クラッチ13(図5参照)等が内蔵されてお
り、駆動手段40のギヤ部41を構成している。そして、左
のサイドカバー17内には、ドラッグ機構5を構成するス
リップトルク形成部60(図5参照)が内蔵されている。
【0053】図1および図5に示す両軸受型リールは、
駆動手段40のハンドル11で回転軸12を回転し、回転軸12
の先端をドラッグ機構5を介してスプール1に連結して
いる。回転軸12は、駆動手段40の出力軸12aに相当する
部分と、後述するドラッグ機横5の内軸6に連結されて
これと一体に回転するスプール駆動軸12bに相当する部
分との2つの部分から成っている。なお、出力軸12aは
2分割されて、ピン結合により連結されている。
【0054】一方向クラッチ13は、スプール1に釣糸を
巻き取る方向にのみ回転軸12を回転させる。この構造の
両軸受型リールは、ハンドル11で回転軸12を回転し、回
転軸12の回転をドラッグ機構5を介してスプール1に伝
達する。したがって、ハンドル11を回転してスプール1
を回転させることができる。ドラッグ機構5は、釣糸に
一定以上のテンションが作用したときにスリップして、
スプール1を逆転させて、釣糸を繰り出す機構である。
【0055】スプール1が内蔵される本体枠14は、図1
および図4に図示されるように、スプール1の両側に位
置するリング状のサイドフレーム15と、両側のサイドフ
レーム15を連結してスプール1の外周を覆う複数本の連
結ロッド16とにより構成されている。サイドフレーム15
と複数本の連結ロッド16とからなる本体枠14は、アルミ
ニウム、チタン、ステンレス等の金属で一体的に成形さ
れている。ただし、両側のサイドフレーム15と、複数本
の連結ロッド16とを別々のパーツとして製作し、これ等
のパーツを溶接、接着、あるいはネジ止め等の方法で連
結して、本体枠14を製作することもできる。
【0056】図4に示す本体枠14は、両側のサイドフレ
ーム15を4本の連結ロッド16で連結している。図4にお
いて、底部の連結ロッド16は、本体枠14を釣り竿50に連
結する固定部材を装着するので、他の3本の連結ロッド
16よりも幅が広くされている。サイドフレーム15を連結
する4本の全ての連結ロッド16は、図4に図示されるよ
うに、スプール1の中央部分で外側に膨らませられて、
中央部内径が両側部内径よりも大きく成形されている。
円環状に形成されているサイドフレーム15の両側面に
は、サイドカバー17が着脱自在に、あるいは、ネジ止め
等の方法でそれぞれ連結されている。
【0057】駆動手段40は、図1および図5に図示され
るように、ハンドル11と、ハンドル11の回転を回転軸12
に伝達する歯車群と、ハンドル11が釣糸を巻き取る方向
にのみ回転する一方向クラッチ13とを備えている。これ
らのうち、歯車群と一方向クラッチ13とは、前記のとお
り、サイドカバー17内に内蔵されていてる。本明細書に
おいては、これらを総称してギヤ部41と呼ぶことにす
る。このサイドカバー17は、歯車群を覆う副サイドカバ
ー42を備えている。図5に図示される両軸受型リール
は、回転軸12に一方向クラッチ13を取り付けているが、
一方向クラッチ13は、回転軸12を釣糸の巻き取り方向に
のみ回転させる全ての位置に取り付けることができる。
【0058】本体枠14の図1において左側に連結される
サイドカバー17には、ドラッグ機構5が装着されてい
る。サイドカバー17がドラッグ機構5を装着する部分の
断面図が図5に、ドラッグ機構5の断面図が図8に、そ
れぞれ示されている。これ等の図に示されるドラッグ機
構5は、回転軸12に連結される内軸6と、スプール1に
連結される外輪7と、内軸6と外輪7の間に転動できる
ように配設された複数のローラー8と、外輪7を軸方向
に押圧するトルク調整部9とを備えている。
【0059】内軸6と外輪7とは、ローラー8の転動面
10をテーパー面としており、それぞれのテーパー状の転
動面10、10の間に、複数のローラー8が転動自在に配設
されている。転動面10は、軸方向の表面を完全な直線状
とすることもできるが、多少湾曲させることもできる。
ローラー8を転動面10、10間に所定の位置関係で配設す
るために、転動面10、10間には通常のベアリングのよう
にリテーナ67が配設される。このリテーナ67は、金属ま
たはプラスチック製で、円筒状に成形され、かつ、ロー
ラー8を回転自在に保持するスリット状の隙間が設けら
れている。さらに、ローラー8は、中心軸を、外輪7と
内軸6の中心軸に対して傾斜させる姿勢で転動面10、10
問に配設されている。内軸6と外輪7との各転動面10の
形成、ローラー8の保持態様およびそれらの作用は、従
来のものと異なるところはない(図26、図28参
照)。
【0060】ドラッグ機構5は、図8〜図12に図示さ
れている。図8は、前記のとおり、ドラッグ機構5の縦
断面図、図9は、図8のIX−IX線矢視断面図、図10
は、図8の右側面図、図11は、図8の左側面図、図1
2は、図8の部分拡大図である。
【0061】図8に図示されるように、ドラッグ機構5
は、その内軸6が回転軸12のスプール駆動軸12b部分と
一体構造とされ、その外輪7が連結リング19に、これら
が相対的に回転しないように(一体的に回転するよう
に)、鋼球18を介して連結されている。この連結構造に
ついて、さらに詳細に説明すると、連結リング19の外周
面と外輪7の図8において右方端側の連結筒部21の内周
面とに軸方向に対をなす連結溝22、22が複数対設けら
れ、連結リング19が連結筒部21内に挿入され、これらの
対の連結溝22、22間に、両連結溝22、22に跨がるように
して、鋼球18が配設される。これにより、外輪7と連結
リング19とが相対的に回転しないように、かつ、軸方向
には相対的に移動可能に連結される。
【0062】連結リング19は、2個のベアリング20、20
を介して回転軸12に回転自在に軸受され、その図8にお
いて右方端側は、六角頭部19a(図10参照)とされて
いて、スプール1の六角凹部1a(図5参照)と係合し
合うようにされている。このようにして、外輪7がスプ
ール1に連結される。比較的小型の2個のベアリング2
0、20が使用されることにより、回転軸12に対する連結
リング19の支持の安定化が図られている。
【0063】周方向に間隔をおいて形成された複数対の
連結溝22、22の各対間には、図12により良く図示され
ているように、ドラッグ解放時、外輪7を内軸6から離
反させる弾発手段をなすコイルスプリング62を収容する
対の凹溝63、63が、連結リング19の外周面と外輪7の連
結筒部21の内周面とにそれぞれ形成されている。これに
より、ドラッグ解放時には、外輪7が内軸6から離反さ
せられるので、ローラー8が転動面10、10を押す力が消
失されて、スプール1は自由に回転することができる。
【0064】外輪7の外面には、連結リング19の図8に
おいて左方端部にまで跨がって、ケーシング61が嵌著さ
れている。このケーシング61の外周面には、環状で薄板
状の放熱フイン32が一体に加工形成されている。放熱フ
イン32は、その長さ方向(周方向)の複数個所に切欠き
32aが形成されている。これにより、外輪7の回転時、
空気が撹拌されるので、放熱効果を促進することができ
る。放熱フイン32は、螺旋状に形成されてもよい。
【0065】連結リング19の外周面とケーシング61の内
周面との問および外輪7の外周面とケーシング61の内周
面との間には、ローラー8の転動部に供給されている潤
滑油が漏れるのを防止するためのOリング68、68がそれ
ぞれ介装されている。また、連結リング19の内周面と回
転軸12の外周面との問および外輪7の図8において左端
部の内周面と回転軸12の外周面との問にも、同様の目的
のためのVパッキンであるシールリング23、23がそれぞ
れ介装されている。シールリング23には、Vパッキンに
代えて、オイルシールやOリングも使用することができ
る。
【0066】これらのOリング68、68、シールリング2
3、23により液封され、外輪7、ケーシング61、連結リ
ング19、回転軸12、内軸6により囲まれて形成される潤
滑油の収容室Eには、ローラー8の転動部を潤滑するた
めの潤滑油が収容されている。この潤滑油は、内軸6に
設けられた複数の通孔69を通り、複数のローラー8の間
を縫って外輪7と内軸6との間を抜ける循環路を、ロー
ラー8の自転および公転運動に伴って生起されるポンプ
作用により、循環する。通孔69は、内軸6の中心軸方向
に指向し、円周方向に間隔を置いて、かつ、両端が開放
するようにして、内軸6に形成されている。潤滑油は、
この循環路を循環する間に、ローラー8の転動部におい
てローラー8が転動面10、10と摩擦接触して摺動するこ
とにより発生する熱を運び去り、この熱が収容室Eを囲
む周壁部、特に外輪7およびケーシング61の放熱フイン
32から大気中に放散されるのを促す。ローラー8の転動
部は、このような潤滑油の循環により、軸方向および周
方向に均一に冷却される。
【0067】外輪7を軸方向に押圧するトルク調整部9
は、図5および図8に図示されるように、スラストベア
リング25を介して外輪7を軸方向に向けて押圧する押圧
リング26と、この押圧リング26の側面を押圧するリング
バネ27と、軸方向には移動できるが、回転不能にサイド
カバー17に固定することができるナット部材28と、この
ナット部材28の中心に設けられている雌ねじ孔にねじ込
まれているねじ部材29と、このねじ部材29にねじ止めさ
れて一体に連結され、このねじ部材29を回転させること
ができる操作部材をなすドラッグレバー30(図1、図
3、図5参照)とを備えている。ドラッグレバー30は、
サイドカバー17の外側に設けられる。ねじ部材29は、中
央に貫通孔を有し、回転軸12の外周面とサイドカバー17
の中央円孔との間に軸方向に移動不能に、かつ、これら
に対して相対的に回動自在に貫挿されている。ねじ部材
29と回転軸12との間には、ベアリング31が介装されてい
る。
【0068】ドラッグレバー30は、外輪7と内軸6との
スリップトルクが急激に増大する方向への回動を一旦停
止させることができるストッパー手段70を備えている
(図3、図13参照)。図13は、図3および図5にお
いて、ドラッグレバー30とねじ部材29との結合を解い
て、ドラッグレバー30をねじ部材29およびサイドカバー
17から分離させて、これを裏返して見た裏面図、図14
は、ドラッグレバー30を分離して見たドラッグ機構5側
サイドカバー17の正面図である。
【0069】図3および図13に図示されるように、こ
のストッパー手段70は、ドラッグレバー30の操作部(操
作用摘み部)30aに添設される操作部70aを有し、ドラ
ッグレバー30を回動操作しながら、その直ぐ近傍で、こ
のストッパー手段70の操作部70aを操作することができ
る。
【0070】ドラッグレバー30がねじ部材29と一体に連
結された状態においては、ドラッグレバー30の外周環状
突壁30bは、サイドカバー17の内周環状突壁17aに外側
から丁度嵌合する。そして、ドラッグレバー30は、サイ
ドカバー17とのこの嵌合部において、内周環状突壁17a
にガイドされながら回動することができる。ドラッグレ
バー30のこの回動により、ねじ部材29が回転して、ねじ
部材29とナット部材28とのねじ結合を介して、ナット部
材28が軸方向に移動する。
【0071】ドラッグレバー30の外周環状突壁30bは、
L字状ストッパー手段70が支軸70bの回りに回動する範
囲において切り欠かれている。サイドカバー17の内周環
状突壁17aは、ドラッグレバー30の回動により外輪7と
内軸6とのスリップトルクが急激に増大するに至る直前
のドラッグレバー30の回動位置Fまでの所定領域におい
て、その外径が小さくなるように切り欠かれている。
【0072】ストッパー手段70の操作部70aと反対側の
先端部70cは、ドラッグレバー30がサイドカバー17の内
周環状突壁17aにガイドされながら回動するとき、内周
環状突壁17aのこの切欠き部17bに乗っかり、この切欠
き部17bの面上を滑りながら移動することができる。そ
して、ドラッグレバー30が回動位置Fまで回動したと
き、先端部70cは回動位置Fにおける遮壁17cに衝突す
る。このようにして、ドラッグレバー30の、外輪7と内
軸6とのスリップトルクが急激に増大する方向への回動
が一旦停止させられる。
【0073】外輪7と内軸6とのスリップトルクをさら
に大きくする必要がある場合には、ドラッグレバー30の
操作部30aを握る手の指をストッパー手段70の操作部70
aに引っ掛け、スプリング71の弾発力に抗して図13に
おいて反時計方向、図3において時計方向に回転させれ
ば、先端部70cは遮壁17cを乗り越えることができる。
これにより、ドラッグレバー30は、回動位置Fを越えて
さらに回動することができる。
【0074】ナット部材28は、回転不能にサイドカバー
17に固定されていて、ドラッグレバー30が回動されたと
き、ねじ部材29とのねじ結合を介して軸方向に移動して
リングバネ27を弾発するが、ナット部材28のサイドカバ
ー17に対する固定位置は、調整軸部材66をサイドカバー
17の外側から回動操作することにより、調整することが
できるようにされている。これにより、ドラッグ荷重の
初期設定値を補正することができる。
【0075】このために、ナット部材28の外周には歯車
64が形成され、この歯車64と噛み合う歯車65を先端に有
する調整軸部材66がサイドカバー17を貫通して取り付け
られている。図6により良く図示されているように、こ
の調整軸部材66の歯車65は、平常時にはサイドカバー17
に取り付けられたストッパー歯車73とも噛み合ってい
て、平常時、調整軸部材66は静止している。この状態に
おいて、調整軸部材66の外方端部の摘み部72を掴んで、
弾発手段(スプリング)74の弾発力に抗して調整軸部材
66を引き抜くと、調整軸部材66の歯車65とストッパー歯
車73との噛合がはずれる。そして、調整軸部材66の歯車
65は、ナット部材28の歯車64とのみ噛み合うようにな
る。したがって、この状態において、調整軸部材66の摘
み部72を摘んで調整軸部材66を所望量回動させれば、ナ
ット部材28を所望量回動させて、その軸方向位置を調整
することができる。調整軸部材66の摘み部72を離すと、
調整軸部材66の歯車65は、弾発手段74の弾発力によりス
トッパー歯車73の中に飛び込んで、これと噛み合い、平
常状態に戻る。
【0076】駆動手段40のハンドル11は、入力軸75の外
方端部に形成された雄ねじ75a(図7参照)にねじ結合
により嵌着されている。ハンドル11をスプール1に釣糸
を巻き取る方向に回転させるとき、このねじ結合は締ま
る。ハンドル11を反対の方向に回転させるとき、一方向
クラッチ13の作用により回転軸12が逆転しないので、こ
のねじ結合は緩む。そこで、このねじ結合を解いて、プ
レイヤに適したリーチを持ったハンドルに容易に交換す
ることができ、また、両軸受型リールの不使用時(保
管、移動時等)には、全体装置をコンパクトにすること
ができる。
【0077】入力軸75の雄ねじ75aは、図7に図示され
ているように、そのねじピッチが比較的大きめに形成さ
れている。このようにすると、ハンドル11の雌ねじを入
力軸75の雄ねじ75aに締め込むときの締まり過ぎを防止
することができる。また、この大きめのねじピッチのね
じ溝内にグリースを十分に充填して、ハンドルの脱着を
容易にすることができる。
【0078】ハンドル11の雌ねじと入力軸75の雄ねじ75
aには、SUS材料が使用されるが、このように同材料
が使用される場合には、これらの雌雄ねじ部に焼き付き
を起こし易いので、これらの雌雄ねじ部にそれぞれ固体
皮膜潤滑剤をコーティング処理する。また、入力軸75の
雄ねじ75aには、ねじ部座面75bが設けられていて、面
当たりでハンドル11の雌ねじを固定するので、必要以上
の雌ねじの雄ねじ部75aへの食い込みが防止されてい
る。この座面75bにも、雌雄ねじ部と同様の固体皮膜潤
滑剤がコーティング処理される。
【0079】ハンドル11と入力軸75との結合は、ねじ結
合に依らずに、セレーション結合とされてもよい。セレ
ーション結合とされる場合、コスト面でやや不利になる
が、ハンドル11の脱着作業をより簡単に行なうことがで
きる。
【0080】一方向クラッチ13には、バックラッシのほ
とんどないものが使用されている。このため、魚がヒッ
トして、釣糸が繰り出される瞬間においても、釣糸に衝
撃が加わるようなことがない。
【0081】この構造のトルク調整部9は、次のような
動作をして、外輪7を軸方向に押圧する押圧力を調整す
る。 外部からの操作により、ドラッグレバー30が回転し
て、これに連結されたネジ部材29が回転する。 ネジ部材29が回転すると、これにねじ込まれたナッ
ト部材28が軸方向に移動する。 ナット部材28が軸方向に移動すると、リングバネ27
が押圧リング26を押圧するカが変化する。図8におい
て、ナット部材28が右に移動すると、リングバネ27はよ
り強く押圧リング26を押圧する。 押圧リング26が強く押圧されると、外輪7は矢印D
で示す方向に強く押圧されるようになる。 外輪7の矢印D方向への押圧力が増加すると、内軸
6に対する外輪7の回転トルクが大きくなる。言い換え
ると、釣糸がスプール1を逆転させる逆転トルクが大き
く調整される。
【0082】図8に図示されるドラッグ機構5は、以上
のようにしてドラッグレバー30によりリングバネ27を軸
方向に移動させて、スプール1が釣糸により逆転される
逆転トルクを自由に調整することができる。このドラッ
グ機構5は、その内軸6が回転軸12に、その外輪7がス
プール1に、それぞれ連結されているが、本願の発明の
両軸受型リールは、内軸をスプールに、外輪を回転軸
に、それぞれ連結するように改変することもできるのは
言うまでもない。
【0083】本願の発明の両軸受型リールは、従釆の両
軸受型リールと同様に、外輪7と内軸6の熱膨張を有効
に利用して、釣糸に作用する最大テンションの変動を防
止する。すなわち、外輪7と内軸6とに同じ材質の金属
が使用されているので、図29に図示されるように、釣
糸の繰り出し量が増加して、スプールの巻き経が小さく
なるにしたがって、釣糸のテンションでスプール1を逆
転させる逆転トルクが次第に小さくなる。したがって、
図31に図示されるような逆転トルクの急激な変動を阻
止することはできるが、釣糸の繰り出し量が多くなる
と、逆転トルクが小さくなってしまう特性がある。
【0084】そこで、本実施形態においては、外輪7を
放熱フイン32により強制的に冷却するとともに、内軸6
に複数の通孔69を形成して、ローラー8の転動部を潤滑
する潤滑油の循環路を形成し、この潤滑油の循環格を巡
る循環により、ローラー8の転動部において発生する熱
の放散を促進することによって、この特性をさらに最適
値に調整している。
【0085】放熱フイン32は、釣糸によりスプール1が
逆転されたときに発生する熱を外輪7から有効に放散す
る。本実施形態においては、外輪7の外面に嵌着された
ケーシング61の外周面に放熱フイン32が一体に形成され
ているが、この外輪7とケーシング61とは、一体に形成
されてもよい。放熱フイン32により外輪7を冷却するド
ラッグ機構5は、放熱フイン32でもって外輪7の熱膨張
を少なく調整する。外輪7の熱膨張を少なくすると、釣
糸がスプール1から繰り出されたときに、釣糸のテンシ
ョンが必要以上に低下するのを阻止することができる。
つまり、図29において、テンションカーブの右側の低
下を少なくすることができる。
【0086】ローラー8の転動部を潤滑するための潤滑
油の循環は、ローラー8の転動部において発生する熱を
運び去り、この熱が収容室Eを囲む周壁部、特に外輪7
およびケーシング61の放熱フイン32から大気中に放散さ
れるのを促進するので、前記のような、図29のテンシ
ョンカーブの右側の低下を少なくする効果をさらに高め
ることができる。図15は、このようにして得られた本
実施形態における両軸受型リールの釣糸の繰り出し量に
対する釣糸のテンションカーブを示しており、この図か
ら明らかなように、釣糸のテンションカーブを理想的に
均一化することができる特徴がある。
【0087】図15の釣糸のテンションカーブを、従来
の、外輪7に内軸6よりも熱膨張の少ない金属を使用し
た図30の釣糸のテンションカーブと比較すると、図3
0の釣糸のテンションカーブにおいては、釣糸を長く引
き出して巻き径が小さくなった時の釣り糸のテンション
の右上がり傾向および釣糸を長く引き出して巻き経が非
常に小さくなった時の釣り糸のテンションの極大化傾向
が見られたが、図15の釣糸のテンションカーブにおい
ては、このような傾向が完全に解消されている。のみな
らず、釣糸を長く引き出す過程において散見された無視
することができない瞬時瞬時の釣り糸のテンションの変
動も、大きく平滑化されている。なお、図15は、図3
0の釣糸の繰り出し時間の倍の時間釣糸を繰り出した時
に得られた実験結果を示すグラフである。
【0088】以上のとおり、本実施形態における両軸受
型リールは、外輪7に放熱フイン32を設けて冷却し、さ
らに、ローラー8の転動部を潤滑するための潤滑油の循
環路を形成することによって、釣糸のテンションカーブ
を理想的な特性にできる特徴がある。放熱フイン32の面
積と潤滑油の材質は、釣糸のテンションカーブが平坦に
なるように最適に選択され、設計される。
【0089】なお、本実施形態における両軸受型リール
において、43は駆動手段40に備えられ、歯車群の歯車の
噛合の切り換えを行なう調節摘みである(図1、図2、
図5参照)。また、76はクリックであって、その内部の
棒状体76aが弾発手段76bより弾発されて、棒状体76a
の先端がスプール1の図5において左側の環状端面に周
方向に等間隔に形成された小さい凹部(図示されず)に
出入することができるようにされており、これにより、
スプール1が回転するとき、カチッカチッという音が発
せられるので、スプール1の回転動作と回転量のおおよ
そを把捉することができるようにされている(図3、図
5参照)。
【0090】次に、本実施形態における両軸受型リール
の分解・組立構造およびスプール1の脱着構造につい
て、図5、図8、図16〜図22を参照しつつ、説明す
る。図16は、ドラッグ機構5を装着するサイドカバー
17が取り外された状態の両軸受型リールを示す一部縦断
正面図、図17は、スプールの一部縦断正面図、図18
は、取り外されたサイドカバー17を、ドラッグ機構5を
装着する状態において図16の右側から見た右側面図、
図19は、サイドカバー17が取り外された後の本体枠14
とスプール1とを図16の左側から見た左側面図、図2
0は、本体枠14のサイドフレーム15の内周面に形成され
たL字状凹溝83を正面視した図、図21は、L字状凹溝8
3にサイドカバー17の内側に形成された鉤部84が係合し
合う状態を示した断面図であって、鉤部84については、
図18のXXI−XXI線矢視断面図に相当する図、図22
は、サイドカバー17の本体枠14に対する回り止め部の断
面構造を示す図である。
【0091】本実施形態における両軸受型リールの分解
・組立構造およびスプール1の脱着構造の特徴は、この
両軸受型リールが、以下の構成を備えている点にある。
すなわち、この両軸受型リールは、釣り竿50に装着され
るかご状の本体枠14と、本体枠14の内側に回転自在に装
着されて釣糸を巻き取るスプール1と、本体枠14の両側
にそれぞれ装着されるサイドカバー17、17と、スプール
1を回転させる駆動手段40と、スプール1に巻かれた釣
糸に所定のテンションが作用するとスリップしてスプー
ル1を逆転させるドラッグ機構5とを備え、さらに、次
の全ての構成(a)〜(g)を備えている。
【0092】(a)一方のサイドカバー17に駆動手段40
が装着され、他方のサイドカバー17にドラッグ機構5が
装着されている。 (b)駆動手段40は、そのギヤ部41が完全密閉されて一
方のサイドカバー17に内蔵されている。このギヤ部41の
完全密閉は、一方のサイドカバー17が備える裏カバー81
がこのギヤ部41を裏面から液密に覆うことにより行なわ
れる。この裏カバー81は、サイドカバー17の表カバー80
とともに、本体枠14のサイドフレーム15にボルト82によ
り共締めされて取り付けられている。裏カバー81を出力
軸12aが貫通する部分には、一方向クラッチ13に隣接さ
せて、シールリング78が介装されている。
【0093】(c)ドラッグ機構5が装着される他方の
サイドカバー17は、本体枠14に脱着自在に装着されてい
る。この脱着構造について、詳細に説明すると、サイド
カバー17の内側には、図18に図示されるように、外周
縁に近く、円周方向に等間隔に半径方向外方に向けて突
出する鉤部84が3個所形成されている。この鉤部84のXXI
−XXI線矢視断面図が、図21のサイドカバー17部分に
図示されている。これに対して、本体枠14のサイドフレ
ーム15の内周面には、図20に図示されるように、L字
状凹溝83が鉤部84に対応させて3個所形成されている。
そこで、サイドカバー17を持って、その鉤部84をL字状
凹溝83のL字の小辺の周壁欠截部に当てがい、軸方向に
わずかに進めて、次いで、回転させれば、鉤部84とL字
状凹溝83とが係合し合う。この状態において、サイドカ
バー17にねじ89により固着された回り止め部材85(図1
6、図22参照)のピン86を、本体枠14のサイドフレー
ム15の端面に形成されたピン孔88に嵌入させれば、サイ
ドカバー17を本体枠14に対して回り止めすることができ
る。サイドカバー17を本体枠14から外す場合には、回り
止め部材85の摘み部87を持ってこれを引き出せば、ピン
86とピン孔88との係合が外れるので、前記と逆の手順に
より鉤部84とL字状凹溝83との係合を解けば、サイドカ
バー17を本体枠14から外すことができる。
【0094】(d)他方のサイドカバー17に装着される
ドラッグ機構5は、前記のとおり、スプール1の一方の
端部に相対的に回転不能に連結される連結リング19と、
連結リング19の内側に位置して、連結リング19に対して
相対的に回転可能に配設されるスプール駆動軸12bと、
連結リング19に相対的に軸方向に移動可能に連結されス
プール1と一体に回転する外輪7と、スプール駆動軸12
bに連結されてこれと一体に回転する内軸6と、外輪7
と内軸6との間に転動できるように配設された複数のロ
ーラー8と、外輪7と内軸6とを相対的に軸方向に移動
可能に押圧して、これらの間のスリップトルクを調整す
るトルク調整部9とを備えている。
【0095】ここで、連結リング19とスプール1の一方
の端部との連結は、断面が多角形状の凹凸嵌合を介して
連結されている。このために、連結リング19の端部に
は、六角頭部19aが形成され、これに対応させて、スプ
ール1の一方の端部の内周面には、六角凹部1aが形成
されている。この多角形状は、六角形状に特定されない
ことはもちろんである。
【0096】(e)連結リング19は、前記のような凹凸
嵌合を介して、スプール1の一方の端部に脱着自在に連
結されている。また、スプール駆動軸12bも、駆動手段
40出力軸12aに脱着自在に連結されている。
【0097】ここで、スプール駆動軸12bと駆動手段40
の出力軸12aとの脱着自在の連結について説明すると、
これらは、断面が平行な2辺を有する略矩形状もしくは
略長円形状の凹凸嵌合を介して脱着自在に連結されてい
る。このために、スプール駆動軸12bの端面には、図1
6および図18に図示されるように、断面が平行な2辺
を有する略矩形状の嵌合突子90が形成され、これに対応
させて、出力軸12aの端面には、図16および図19に
図示されるように、断面が平行な2辺を有する略長円形
状の嵌合凹部91が形成されている。これらの断面略矩形
状および断面略長円形状は、平行な2辺を除く他の辺の
形状を特に特定するものではない。
【0098】(f)スプール1は、本体枠14および両方
のサイドカバー17、17に脱着自在に連結されている。図
16に図示されるように、ドラッグ機構5が装着される
他方のサイドカバー17を本体枠14から外した状態におい
ては、スプール1を図16において左方に引っ張ること
により、スプール1を本体枠14および一方のサイドカバ
ー17から容易に引き離して取り出すことができる。スプ
ール1の他方の端部の軸受面は、図5に図示されるよう
に、ボールベアリング79により軸受されて、出力軸12a
により支持されている。スプール1の軸受面とボールベ
アリング79とは、堅い嵌め合いとはされていないので、
これらの分離は比較的容易である。このようにして、ド
ラッグ機構5が装着される他方のサイドカバー17を本体
枠14に対して脱着することにより、スプール1を交換す
ることができる。
【0099】ここで、スプール1の他方の端部の軸受面
には、補強リング77が嵌着されている。この補強リング
77には、SUS、チタン等の耐蝕性のある、アルミより
高強度の材料が使用される。このような補強リング77が
スプール1の軸受面に嵌着されることにより、スプール
1に釣糸が強く巻かれたときや、釣糸が魚に強く引かれ
たときなどに、釣糸が締まって、スプール1にスプール
1を縮径させる方向に大きな力が加わっても、スプール
1が変形することはない。
【0100】(g)外輪7と内軸6とは、前記のとお
り、それらの外周面および内周面であるローラー8の転
動面10、10をテーパー面としており、これらテーパー状
の転動面10、10の間に複数のローラー8が転動できるよ
うに配設されている。また、ローラー8は、その中心軸
を、外輪7と内軸6の中心軸に対して傾斜させる姿勢で
転動面10、10の間に配設されている。
【0101】駆動手段40が装着される一方のサイドカバ
ー17の本体枠14に対する脱着は、ボルト82の緊締を解
き、また縮めることによって行なうことができる。一方
のサイドカバー17の裏カバー81は、スプール1の図5に
おいて右方のラッパ状拡径部と近接して対面するが、裏
カバー81の出力軸12aが貫通する部分の縮径部の端面と
スプール1の軸受面に嵌着された補強リング77の端面と
が衝合するのみである。
【0102】本実施形態における両軸受型リールは、そ
の分解・組立構造およびスプール1の脱着構造に関連す
る前記のような横成を備えているので、次のような効果
を奏することができる。釣り竿50に装着されるかご状の
本体枠14と、本体枠14の内側に回転自在に装着されて釣
糸を巻き取るスプール1と、本体枠14の両側にそれぞれ
装着されるサイドカバー17、17と、スプール1を回転さ
せる駆動手段40と、スプール1に巻かれた釣糸に所定の
テンションが作用するとスリップしてスプール1を逆転
させるドラッグ機構5とを備える両軸受型リールにおい
て、特に一方のサイドカバー17に装着される駆動手段40
は、そのギヤ部41が完全密閉されて一方のサイドカバー
17に内蔵されている。
【0103】この結果、釣糸が傷ついたときや、スプー
ル1を目的とする魚の大ささに合ったものに交換すると
きなどのスプール1の交換時等においても、砂や塵等の
異物が駆動手段40のギヤ部41に侵入することがなくな
り、両軸受型リールの作動が長期にわたって円滑に行な
われるようになる。
【0104】特に、駆動手段40を装着する一方のサイド
カバー17は、駆動手段40のギヤ部41を裏面から液密に覆
う裏カバー81を備えており、この裏カバー81は、サイド
カバー17の表カバー80とともに、本体枠14のサイドフレ
ーム15にボルト82により共締めされるので、駆動手段40
のギヤ部41を完全密閉する構造が簡単に得られるととも
に、駆動手段40が装着される一方のサイドカバー17の構
造が強化される。
【0105】また、前記の両軸受型リールにおいて、特
にスプール1の他方の端部の軸受面には、補強リング77
が嵌着されていて、駆動手段40の出力軸12aにボールベ
アリング79を介して軸受されている。
【0106】この結果、スプール1に釣糸が強く巻かれ
たときや、釣糸が魚に強く引かれたときなどに、釣糸が
締まって、スプール1にスプール1を縮径させる方向に
大きな力が加わっても、スプール1が変形することはな
く、スプール1の軸受面とスプール1を軸受しているボ
ールベアリング79との問の隙間がなくなることはない。
これにより、スプール1の引き出しは容易に行なわれ
て、スプール1の脱着作業に支障を来すことがない。
【0107】さらに、前記の両軸受型リールにおいて、
特に連結リング19は、スプール1の一方の端部に断面が
多角形状の凹凸嵌合を介して脱着自在に連結され、スプ
ール駆動軸12bは、駆動手段40の出力軸12aに断面が平
行な2辺を有する略矩形状もしくは略長円形状の凹凸嵌
合を介して脱着自在に連結されている。
【0108】この結果、スプール1の脱着作業におい
て、特に一体に組み付けられたドラッグ機構5、スプー
ル1および駆動手段40の分解を終えて、新しいスプール
1に交換等をして、再びこれらを組み付けるに当たって
は、ドラッグ機構5の連結リング19とスプール1との連
結、ドラッグ機構5のスプール騒動軸12b、と騒動手段
40の出力軸12aとの連結は、それぞれ比較的面合わせが
簡単な断面が多角形状の凹凸嵌合と、同じく比較的面合
わせが簡単な断面が平行な2辺を有する略矩形状もしく
は略長円形状の凹凸嵌合とによるので、これらの凹凸嵌
合を2段階に行なえばよく、その組付け作業が簡単にな
る。これにより、ドラッグ機構5、スプール1および駆
動手段40の間の分解、組付けを簡単に行なえるようにな
り、スプール1の脱着作業が簡単化される。また、これ
らの凹凸嵌合は、構造が簡単であるので、製作コストを
低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の請求項1〜4に記載された発明の一実施
形態における両軸受型リールの正面図である。
【図2】図1の右側面図である。
【図3】図1の左側面図である。
【図4】図1の両軸受型リールの本体枠の斜視図であ
る。
【図5】図2のV1−V1線矢視部分断面図およびハンド
ル部のV2−V2線矢視断面図、図3のV3−V3線矢視部
分断面図およびクリック部のV4−V4線矢視断面図を重
ね合わせて示した合成図である。
【図6】図5の部分拡大図である。
【図7】ハンドル取付け部の入力軸の雄ねじ部の詳細図
である。
【図8】ドラッグ機構5の縦断面図である。
【図9】図8のIX−IX線矢視断面図である。
【図10】図8の右側面図である。
【図11】図8の左側面図である。
【図12】図8の部分拡大図である。
【図13】ドラッグレバーの裏面図である。
【図14】ドラッグレバーを分離して見たドラッグ機構
側サイドカバーの正面図である。
【図15】図1の両軸受型リールの釣糸の繰り出し量と
釣糸のテンションとの関係を示すグラフである。
【図16】ドラッグ機構を装着するサイドカバーが取り
外された状態の両軸受型リールを示す一部縦断正面図で
ある。
【図17】スプールの一部縦断正面図である。
【図18】取り外されたサイドカバーを、ドラッグ機構
を装着する状態において図16の右側から見た右側面図
である。
【図19】サイドカバーが取り外された後の本体枠とス
プールとを図16の左側から見た左側面図である。
【図20】本体枠のサイドフレームの内周面に形成され
たL字状凹溝を正面視した図である。
【図21】L字状凹溝にサイドカバーの内側に形成され
た鉤部が係合し合う状態を示した断面図である。
【図22】サイドカバーの本体枠に対する回り止め部の
断面構造を示す図である。
【図23】従来の両軸受型リールの縦断面図である。
【図24】他の従来の両軸受型リールの正面図である。
【図25】図24の部分縦断面図である。
【図26】図24の両軸受型リールのドラッグ機構の縦
断面図である。
【図27】図24の両軸受型リールの断面構造の模式図
である。
【図28】ドラッグ機構の動作原理を示す説明図であ
る。
【図29】従来の両軸受型リールの釣糸の繰り出し量と
釣糸のテンションとの関係を示すグラフである。
【図30】他の従来の両軸受型リールの釣糸の繰り出し
量と釣糸のテンションとの関係を示すグラフである。
【図31】さらに他の従来の両軸受型リールの釣糸の繰
り出し量と釣糸のテンションとの関係を示すグラフであ
る。
【図32】図25の他の従来の両軸受型リールの一部分
解図である。
【符号の説明】
1…スプール、1a…六角凹部、5…ドラッグ機構、6
…内軸、7…外輪、8…ローラー、9…トルク調整部、
10…転動面、11…ハンドル、12…回転軸、12a…出力
軸、12b…スプール駆動軸、13…一方向クラッチ、14…
本体枠、15…サイドフレーム、16…連結ロッド、17…サ
イドカバー、17a…内周環状突壁、17b…切欠き部、17c
…遮壁、18…鋼球、19…連結リング、19a…六角頭部、
20…ベアリング、21…連結筒部、22…連結溝、23…シー
ルリング、25…スラストベアリング、26…押圧リング、
27…リングバネ、28…ナット部材、29…ねじ部材、30…
操作部材(ドラッグレバー)、30a…操作部、30b…外
周環状突壁、31…ベアリング、32…放熱フイン、32a…
切欠き、40…駆動手段、41…ギヤ部、42…副サイドカバ
ー、43…調節摘み、50…釣り竿、60…スリップトルク形
成部、61…ケーシング、62…コイルスプリング、63…凹
溝、64…歯車、65…歯車、66…調整軸部材、67…リテー
ナ、68…Oリング、69…通孔、70…ストッパー手段、70
a…操作部、70b…支軸、70c…先端部、71…スプリン
グ、72…摘み部、73…ストッパー歯車、74…弾発手段、
75…入力軸、75a…雄ねじ、75b…ねじ部座面、76…ク
リック、76a…棒状体、76b…弾発手段、77…補強リン
グ、78…シールリング、79…ボールベアリング、80…表
カバー、81…裏カバー、82…ボルト、83…L字状凹溝、
84…鉤部、85…回り止め部材、86…ピン、87…摘み部、
88…ピン孔、89…ねじ、90…嵌合突子、91…嵌合凹部、
E…潤滑油収容室。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 釣り竿(50)に装着されるかご状の本体
    枠(14)と、前記本体枠(14)の内側に回転自在に装着
    されて釣糸を巻き取るスプール(1)と、前記本体枠
    (14)の両側にそれぞれ装着されるサイドカバー(1
    7)、(17)と、前記スプ−ル(1)を回転させる駆動
    手段(40)と、前記スプール(1)に巻かれた釣糸に所
    定のテンションが作用するとスリップして前記スプール
    (1)を逆転させるドラッグ機構(5)とを備える両軸
    受型リールにおいて、次の全ての構成を有することを特
    徴とする両軸受型リール。 (a)一方の前記サイドカバー(17)に前記駆動手段
    (40)が装着され、他方の前記サイドカバー(17)に前
    記ドラッグ機構(5)が装着されている。 (b)前記駆動手段(40)は、そのギヤ部(41)が完全
    密閉されて一方の前記サイドカバー(17)に内蔵されて
    いる。 (c)少なくとも何れかの前記サイドカバー(17)は、
    前記本体枠(14)に脱着自在に装着されている。 (d)他方の前記サイドカバー(17)に装着される前記
    ドラッグ機構(5)は、前記スプール(1)の一方の端
    部に相対的に回転不能に連結される連結リング(19)
    と、前記連結リング(19)の内側に位置して、前記連結
    リング(19)に対して相対的に回転可能に配設されるス
    プ−ル駆動軸(12b)と、前記連結リング(19)に相対
    的に軸方向に移動可能に連結されて前記スプール(1)
    と一体に回転する外輪(7)と、前記スプール駆動軸
    (12b)に連結されてこれと一体に回転する内軸(6)
    と、前記外輪(7)と前記内軸(6)との間に転動でき
    るように配設された複数のローラー(8)と、前記外輪
    (7)と前記内軸(6)とを相対的に軸方向に移動可能
    に押圧して、これらの間のスリップトルクを調整するト
    ルク調整部(9)とを備えている。 (e)前記連結リング(19)は、前記スプール(1)の
    一方の端部に脱着自在に連結され、前記スプール駆動軸
    (12b)は、前記駆動手段(40)に脱着自在に連結され
    ている。 (f)前記スプール(1)は、前記本体枠(14)および
    両方の前記サイドカバー(17)、(17)に脱着自在に連
    結されている。 (g)前記外輪(7)と前記内軸(6)とは、それらの
    外周面および内周面である前記ローラー(8)の転動面
    (10)、(10)をテーパー面としており、これらテーパ
    ー状の転動面(10)、(10)の間に複数の前記ローラー
    (8)が転動できるように配設されている。 (h)前記ローラー(8)は、その中心軸を、前記外輪
    (7)と前記内軸(6)の中心軸に対して傾斜させる姿
    勢で前記転動面(10)、(10)の間に配設されている。 (i)前記ドラッグ機構(5)を装着する他方の前記サ
    イドカバー(17)を前記本体枠(14)に脱着して、前記
    スプール(1)を交換することができるようにされてい
    る。
  2. 【請求項2】 前記駆動手段(40)を装着する一方の前
    記サイドカバー(17)は、前記駆動手段(40)のギヤ部
    (41)を裏面から液密に覆う裏カバー(81)を備え、前
    記裏カバー(81)は、前記サイドカバー(17)の表カバ
    ー(80)とともに、前記本体枠(14)のサイドフレーム
    (15)に締結手段により共締めされたことを特徴とする
    請求項1記載の両軸受型リール。
  3. 【請求項3】 釣り竿(50)に装着されるかご状の本体
    枠(14)と、前記本体枠(14)の内側に回転自在に装着
    されて釣糸を巻き取るスプール(1)と、前記本体枠
    (14)の両側にそれぞれ装着されるサイドカバー(1
    7)、(17)と、前記スプール(1)を回転させる駆動
    手段(40)と、前記スプール(1)に巻かれた釣糸に所
    定のテンションが作用するとスリップして前記スプール
    (1)を逆転させるドラッグ機構(5)とを備える両軸
    受型リールにおいて、次の全ての構成を有することを特
    徴とする両軸受型リール。 (a)一方の前記サイドカバー(17)に前記駆動手段
    (40)が装着され、他方の前記サイドカバー(17)に前
    記ドラッグ機構(5)が装着されている。 (b)少なくとも何れかの前記サイドカバー(17)は、
    前記本体枠(14)に脱着自在に装着されている。 (c)他方の前記サイドカバー(17)に装着される前記
    ドラッグ機構(5)は、前記スプール(1)の一方の端
    部に相対的に回転不能に連結される連結リング(19)
    と、前記連結リング(19)の内側に位置して、前記連結
    リング(19)に対して相対的に回転可能に配設されるス
    プール駆動軸(12b)と、前記連結リング(19)に相対
    的に軸方向に移動可能に連結されて前記スプール(1)
    と一体に回転する外輪(7)と、前記スプール駆動軸
    (12b)に連結されてこれと一体に回転する内軸(6)
    と、前記外輪(7)と前記内軸(6)との間に転動でき
    るように配設された複数のローラー(8)と、前記外輪
    (7)と前記内軸(6)とを相対的に軸方向に移動可能
    に押圧して、これらの問のスリップトルクを調整するト
    ルク調整部(9)とを備えている。 (d)前記連結リング(19)は、前記スプール(1)の
    一方の端部に脱着自在に連結され、前記スプール駆動軸
    (12b)は、前記駆動手段(40)に脱着自在に連結され
    ている。 (e)前記スプール(1)は、前記本体枠(14)および
    両方の前記サイドカバー(17)、(17)に脱着自在に連
    結されている。 (f)前記スプール(1)の他方の端部の軸受面には、
    補強リング(77)が嵌着されていて、前記駆動手段(4
    0)の出力軸(12a)にボールベアリング(79)を介し
    て軸受されている。 (g)前記外輪(7)と前記内軸(6)とは、それらの
    外周面および内周面である前記ローラー(8)の転動面
    (10)、(10)をテーパー面としており、これらテーパ
    ー状の転動面(10)、(10)の間に複数の前記ローラー
    (8)が転動できるように配設されている (h)前記口一ラー(8)は、その中心軸を、前記外輪
    (7)と前記内軸(6)の中心軸に対して傾斜させる姿
    勢で前記転動面(10)、(10)の間に配設されている。 (i)前記ドラッグ機構(5)を装着する他方の前記サ
    イドカバー(17)を前記本体枠(14)に脱着して、前記
    スプール(1)を交換することができるようにされてい
    る。
  4. 【請求項4】 釣り芋(50)に装着されるかご状の本体
    枠(14)と、前記本体枠(14)の内側に回転自在に装着
    されて釣糸を巻き取るスプール(1)と、前記本体枠
    (14)の両側にそれぞれ装着されるサイドカバー(1
    7)、(17)と、前記スプ−ル(1)を回転させる駆動
    手段(40)と、前記スプール(1)に巻かれた釣糸に所
    定のテンションが作用するとスリップして前記スプール
    (1)を逆転させるドラッグ機構(5)とを備える両軸
    受型リールにおいて、次の全ての構成を有することを特
    徴とする両軸受型リール。 (a)一方の前記サイドカバー(17)に前記駆動手段
    (40)が装着され、他方の前記サイドカバー(17)に前
    記ドラッグ機構(5)が装着されている。 (b)少なくとも何れかの前記サイドカバー(17)は、
    前記本体枠(14)に脱着自在に装着されている。 (c)他方の前記サイドカバー(17)に装着される前記
    ドラッグ機構(5)は、前記スプール(1)の一方の端
    部に相対的に回転不能に連結される連結リング(19)
    と、前記連結リング(19)の内側に位置して、前記連結
    リング(19)に対して相対的に回転可能に配設されるス
    プール駆動軸(12b)と、前記連結リング(19)に相対
    的に軸方向に移動可能に連結されて前記スプール(1)
    と一体に回転する外輪(7)と、前記スプール駆動軸
    (12b)に連結されてこれと一体に回転する内軸(6)
    と、前記外輪(7)と前記内軸(6)との間に転動でき
    るように配設された複数のローラー(8)と、前記外輪
    (7)と前記内軸(6)とを相対的に軸方向に移動可能
    に押圧して、これらの間のスリップトルクを調整するト
    ルク調整部(9)とを備えている。 (d)前記連結リング(19)は、前記スプール(1)の
    一方の端部に断面が多角形状の凹凸嵌合を介して脱着自
    在に連結され、前記スプール駆動軸(12b)は、前記駆
    動手段(40)に断面が平行な2辺を有する略矩形状もし
    くは略長円形状の凹凸嵌合を介して脱着自在に連結され
    ている。 (e)前記スプール(1)は、前記本体枠(14)および
    両方の前記サイドカバー(17)、(17)に脱着自在に連
    結されている。 (f)前記外輪(7)と前記内軸(6)とは、それらの
    外周面および内周面である前記ローラー(8)の転動面
    (10)、(10)をテーパー面としており、これらテーパ
    ー状の転動面(10)、(10)の間に複数の前記ローラー
    (8)が転動できるように配設されている。 (g)前記ローラー(8)は、その中心軸を、前記外輪
    (7)と前記内軸(6)の中心軸に対して傾斜させる姿
    勢で前記転動面(10)、(10)の間に配設されている。 (h)前記ドラッグ機構(5)を装着する他方の前記サ
    イドカバー(17)を前記本体枠(14)に脱着して、前記
    スプール(1)を交換することができるようにされてい
    る。
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