JP2002125441A - コンバインの穀稈移送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】フィードチエンとチエンレールとは、このチエ
ンレールに設けた回動軸の、この回動軸回りに外方向へ
開操作するが、この開操作のときに他部品に当接して、
他部品を破損することがあった。 【解決手段】フィードチエン７を保持するチエンレール
８には、回動軸１０を設け、この回動軸１０回りにフィ
ードチエン７とチエンレール８とを開閉自在に設け、該
チエンレール８を開閉案内するガイド杆１１は回動軸１
０に略直角にチエンレール８に設け、このガイド杆１１
の移送終端部には、ストッパ１２を設けると共に、回動
軸１０の左右位置は、脱穀機３の前側の内・外補助移送
チエン間に位置させて設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、脱穀機のフィー
ドチエンを保持するチエンレールには、前方上部へ傾斜
する回動軸を設け、この回動軸回りにフィードチエンと
チエンレールとを開閉自在に設け、該チエンレールを開
閉案内するガイド杆は、回動軸に略直角に、このチエン
レールを設け、このガイド杆の移動終端部には、ストッ
パを設けると共に、回動軸の回動支点位置は、脱穀機の
前側の内・外補助移送チエン間に位置させた設けた技術
であり、コンバインの穀稈移送装置として利用できる。

【０００２】

【従来の技術】コンバインで立毛穀稈の収穫作業は、こ
のコンバインの前部に設けた刈取機で立毛穀稈は刈取り
され、この刈取機で後方上部へ移送され、脱穀機の前側
で左右両側に設けた内・外補助チエンで引継ぎされて移
送され、脱穀機のフィードチエンと挟持杆とで引継ぎさ
れて、脱穀機内を挟持移送中に脱穀され、脱穀済みで選
別済みの穀粒は、このコンバインで一時貯留される。

【０００３】この収穫作業中に、例えば、前記脱穀機の
脱穀室に具合が発生したときには、フィードチエンを保
持するチエンレールは、脱穀機に対して開閉自在に保持
すべく回動軸を設けている。この回動軸回りに、脱穀機
に対して外方向へチエンレール、及びフィードチエンを
回動操作すると、脱穀機のフィードチエン側部が開放状
態となり、開状態になったこの脱穀機の脱穀室内の点検
及び修理等を行う。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】脱穀機の脱穀室内に不
具合が発生して、点検、及び修理等を行うときには、フ
ィードチエンと、このフィードチエンを受けるチエンレ
ールとは、このチェンレールに設けた回動軸の軸回りに
外方向へフィードチエンとチエンレールとを開操作する
が、この開操作のときに、強く開操作すると開き過ぎに
より、他の部品へこれらフィードチエンとチエンレール
とが当接して、他の部品が破損したり、又、開閉案内し
て支持するガイド杆を設けていないことにより、回動支
点の反対側が下がり、開操作が困難になることがあった
が、この発明により、これらの問題点を解決しようとす
るものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】このために、この発明
は、請求項１に記載の発明においては、脱穀機3の前側
の内・外補助移送チエン５、６から穀稈を引継ぎ移送す
る脱穀機３には、チエンレール８で受けるフィードチエ
ン７を設け、チエンレール８には、前方上部へ傾斜する
回動軸１０とを設け、該回動軸１０回りにフィードチエ
ン７とチエンレール８とを開閉自在に設けたコンバイン
において、該チエンレール８を開閉案内するガイド杆１
１は、回動軸１０の軸心(イ)に略直角にチエンレール８
に設けると共に、ガイド杆１１の移動終端部にストッパ
１２を設けたことを特徴とするコンバインの穀稈移送装
置としたものである。

【０００６】請求項２に記載の発明においては、前記回
動軸１０の回動支点(ロ)位置は、内・外補助移送チエン
５、６間に位置させて設けたことを特徴とする請求項１
に記載のコンバインの穀稈移送装置としたものである。

【０００７】

【発明の作用】コンバインで立毛穀稈の収穫作業は、こ
のコンバインの前部に設け刈取機で立毛穀稈は刈取りさ
れ、この刈取機で後方上部へ移送され、脱穀機３の前部
で左右両側に設けた内・外補助移送チエン５、６で引継
ぎされて移送され、脱穀機３のフィードチェン７と挟持
杆とで引継ぎされて、脱穀機３内を挟持移送中に脱穀さ
れ、脱穀済みで選別済みの穀粒は、このコンバインへ一
時貯留される。

【０００８】この収穫作業中に、例えば、前記脱穀機３
の脱穀室に不具合が発生したときには、フィードチエン
７を保持するチエンレール８には、脱穀機３に対して開
閉自在に保持すべく支持杆と回動軸１０とを設けてい
る。この回動軸１０の回動支点(ロ)は脱穀機３の前側の
内・外補助移送チエン５、６間に設け、チエンレール８
を脱穀機３に対して外方向への開閉案内するガイド杆９
は、回動軸１０の軸心(イ)に略直角にチエンレール８に
設けている。この回動軸１０回り脱穀機３に対して外方
向へチエンレール８、及びフィードチエン７を開状態に
回動操作すると、ガイド杆１１で案内されて、脱穀機３
のフィードチエン７側部が開状態となり、開状態になっ
たこの脱穀機３の脱穀室内を点検及び修理等を行う。

【０００９】又、この開状態に回動操作したときは、所
定の開状態位置へ達すると、前記ガイド杆１１の移動終
端部に設けたストッパ１２によって開状態が規制され
て、所定の開状態位置で停止する。

【００１０】

【発明の効果】請求項１に記載の発明においては、ガイ
ド杆１１をチエンレール８の回動支点(ロ)である回動軸
１０の軸心(イ)に略直角に設けたことにより、このチエ
ンレール８、及びフィードチエン７はスムーズに回動す
る。又、このカイド杆１１が鉛直でないことにより、チ
エンレール８は、下方へ開こうとするが、ストッパ１２
により、規制されて、所定の開位置へ確実に保持でき
る。

【００１１】請求項２の記載の発明においては、前記フ
ィードチエン７、及びチエンレール８の開閉の回動支点
(ロ)を内・外補助移送チエン５、６間に位置させて設け
たことにより、フィードチエン７を開操作のときに、刈
取機の穀稈を移送して供給する最終端部の供給移送装置
と、フィードチエン７との干渉を防止できる。又、外装
用の外カバーを大きくする必要がなくなる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて説明する。コンバイン１の走行車台２の上側に
は、脱穀機３を載置した構成であり、この脱穀機３の一
側である左側部の前側には、刈取機４で刈取りされて移
送される刈取り穀稈を引継ぎ移送する左右両側には、内
・外補助移送チエン５、６を設け、又、脱穀機３の左側
部の上部には、内・外補助移送チエン５、６から供給を
受けて、引継ぎ移送するフィードチエン７と、挟持杆７
ａとを設けている。

【００１３】前記フィードチエン７を保持するチエンレ
ール８と、このフィードチエン７とは、脱穀機３に対し
て外側方向へ開閉自在に支持する支持杆９をチエンレー
ル８に固着して設け、支持杆９の基部には、回動軸１０
を固着して設け、この回動軸１０回りに、フィードチェ
ン７とチエンレール８とを開閉自在に設けると共に、該
チエンレール８の開閉を案内するガイド杆１１は、回動
軸８に略直角にチエンレール８を設けた構成である。ガ
イド杆１１の移動終端部には、ストッパ１２を設けた構
成である。

【００１４】前記フィードチェン７と、チェンレール８
と、支持杆９と、回動軸１０と、カイド杆１１等を主に
図示して説明する。前記コンバイン１の走行車台２の下
側には、図１０で示す如く土壌面を走行する左右一対の
走行クローラ１３ａを張設した走行装置１３を配設し、
走行車台２の上側に載置した脱穀機３の平面視右横側に
は、脱穀済みで選別済みの穀粒を回収して、一時貯留す
る穀粒貯留タンク１４を装着した構成である。

【００１５】前記コンバイン１の走行車台２の前部に
は、図１０で示す如く刈取機４を設け、この刈取機４の
刈取装置１５で刈取られた刈取り穀稈は、この刈取機４
の穀稈掻込移送装置１６で後方上部へ移送され、脱穀機
３の前側で左右両側の内・外補助移送チエン５、６へ供
給されて移送され、脱穀機３のフィードチエン７と挟持
杆７ａとへ受渡しされ、これらフィードチエン７と挟持
杆７ａとで引継ぎ移送して、この移送中にこの脱穀機３
内で脱穀する構成である。

【００１６】前記脱穀機３の前部で走行車台２の前側に
設けた刈取機４は、前端部から順次刈取る立毛穀稈を分
離するナローガイド１７ａ、及び分草体１７ｂと、分離
された穀稈を引起す引起装置１８ａと、引起された穀稈
を掻込み、掻込みされた穀稈を刈取る刈刃装置１５と、
刈取られた穀稈を後方上部へ移送する穀稈掻込移送装置
１６と、最上位置で移送終端部の供給移送装置１６ａ
と、この刈取機４には、油圧駆動による伸縮シリンダ１
８ｂ等を設けてなる構成である。該伸縮シリンダ１８ｂ
の作動により、この刈取機４を土壌面に対して昇降自在
に作用させる構成である。

【００１７】前記脱穀機３側には、操作室２０ａを操作
ケース２０ｂで形成し、この操作室２０ａ内には、コン
バイン１を始動、停止操作、各部を操作、及び調節する
操作装置１９ａと、操縦作業者が搭乗する操縦席１９ｂ
等を設け、この操縦席１９ｂの下側で走行車台２の上側
面には、エンジン２１を載置すると共に、後方には、穀
粒貯留タンク１４を配設した構成である。これら脱穀機
３と、刈取機４と、エンジン２１と、走行装置１３等に
より、コンバイン１の機体１ａを構成している。

【００１８】前記刈取機４の穀稈掻込移送装置１６によ
って、形成される穀稈搬送経路中には、刈取られて移送
される刈取り穀稈に接触作用することにより、脱穀機３
へ穀稈供給の有無を検出する穀稈センサ４ａを設けた構
成である。走行車台２の前端部に装架された走行用のミ
ッションケース２２内の伝動経路中には、その出力回転
数に基づく走行車速を検出する車速センサ２２ａを設け
た構成である。

【００１９】前記刈取機４には、図１０で示す如く前方
下部から後方上部へ傾斜する刈取支持杆２３を設け、こ
の刈取支持杆２３の上端部には、伝動機構２４ａを内装
した支持パイプケース２４を設け、この支持パイプケー
ス２４は、走行車台２上側に設けた支持装置２４ｂで回
動自在に支持させて設け、伸縮シリンダ１８ｂの作動に
より、この刈取機４は、上下回動自在な構成である。

【００２０】前記脱穀機３の左側の前部には、図３〜図
５で示す如く左右両側に内・外補助移送チエン５、６を
設けた構成である。脱穀機３の前側板３ａと、支持パイ
プケース２４に設けた支持メタル２４Cとには、支持板
２５を設け、この支持板２５には、伝動機構２６ａを内
装した伝動ケース２６を装着して設け、この伝動ケース
２６内の伝動機構２６ａのプーリ２６ｂと、支持パイプ
ケース２４の伝動機構ケース２４ａのプーリ２６ｂとに
は、ベルル２６ｃを掛け渡した構成である。

【００２１】前記伝動ケース２６の伝動機構２６ａの伝
動軸２６ｂと、カウンタメタル２７のカウンタ軸２７ａ
の内側端部との間には、内補助移送チエン５を掛け渡し
た構成である。カウンタ軸２７ａの外側端部と、前端部
の支持軸２８とには、外補助移送チエン６を掛け渡した
構成である。カウンタメタル２７は伝動ケース２６を回
動中心として、上下に回動移動する構成であり、外補助
移送チエン6は移送始端部が上下に回動自在な構成であ
る。

【００２２】前記内補助移送チエン５と、外補助移送チ
エン６は左右方向に所定の間隙を有して設けた構成であ
る。該外補助移送チエン6は脱穀機３のフィードチェン
７に対して、前後方向に略直線上に設けた構成である。
２８ａは外チエンカバーである。

【００２３】前記脱穀機３は、図9で示す如く上部に
は、扱胴２９ａを前後方向に内装して軸支した脱穀室２
９と、排塵胴３０ａを前後方向に内装して軸支した排塵
処理室３０と、二番処理胴３１ａを前後方向に内装して
軸支した二番処理室３１とを設けた構成である。下部に
は、穀粒を揺動選別する揺動選別装置３２ａと、風選別
する送風機３２ｂと、一番移送装置３３ａと、二番移送
装置３３ｂとを設けた構成である。後部には排塵ファン
３４を設けた構成である。

【００２４】前記脱穀機３の上部の脱穀室２９の一側の
左側部には、フィードチェン７と挟持杆７ａとを設けた
構成であり、このフィードチェン７は、図１、及び図２
で示す如く左外側へ向けて開閉自在に設けた構成であ
る。前記フィードチェン７は、図１、及び図２で示す如
くコ字形状のチエンレール８の前後両側の支持板８ａで
軸支した前後両側の支持軸８ｂに回転自在に軸支した前
後両側のスプロケット８ｃへ掛け渡した構成である。フ
ィードチエン７はチェンレール８上を摺動しながら回転
移動する構成である。

【００２５】前記走行車台２の上側には、図１で示す如
くチエンレール８を支持する上部へ向けて突出する突出
部３５ａを有する支持メタル３５を設け、この突出部３
５ａには、受メタル３６をボルト、及びナット等で装着
し、この受メタル３６には、後述する回動軸１０の回動
支点(ロ)を支持する上・下ボス３６ａ、３６ｂを後方下
部から前方上部へ傾斜させて、上下に所定間隔に設け構
成である。該下ボス３６ｂには、上方へ突出する下支持
軸３６ｃを挿入して固着して設けた構成である。

【００２６】前記チエンレール８の内側面には、図１で
示す如く支持板３７を固着して設け、この支持板３７に
は、側面視前方下部へ下り傾斜させた支持杆９の基部を
挿入して固着して設けた構成である。この支持杆９の前
端部には、回動軸１０を固着して設け構成であり、この
回動軸１０の上端部に設けた上受板１０ａには、上支持
軸１０ｂを固着して設けると共に、下部には、ボス１０
ｃを固着して設け構成である。回動軸１０に設けた上支
持軸１０ｂは受メタル３６の上ボス３６ａに設けた挿入
孔へ挿入して支持させると共に、ボス１０ｃに設けた挿
入孔は受けメタル３６の下支持軸３６ｃへ挿入して支持
させる構成である。回動軸１０の回動支点(ロ)は、これ
ら上・下支持軸１０ｂ、３６ｃとした構成であり、これ
ら上・下支持軸１０ｂ、３６ｃを回動支点(ロ)として、
チエンレール８と、フィードチエン７とは、脱穀機３に
対して左外方向へ向けて開閉自在な構成である。

【００２７】前記チェンレール８には、図１、及び図２
で示す如く下部へ突出するガイド板３８ａへ固着して設
け、このガイド板３８ａには、このチエンレール８とフ
ィードチエン７とを開閉操作のときに案内して保持する
ガイド杆１１の一方側の先端部を固着して設け構成であ
る。このガイド杆１１の他方側の先端部には、座金より
なるストッパ１２を挿入して設けると共に、ストッパ１
２の外側には、抜け止め用のピン１２ａを設けた構成で
ある。このガイド杆１１は平面視円弧形状に形成した構
成である。

【００２８】前記ガイド杆１１は、図２で示す如く脱穀
機３の左側板３ｂへボルト、及びナット等による装着し
たガイド受板３８ｂへ挿入して支持させた構成であり、
又、ガイド杆１１をガイド板３８ａへの装着位置は、支
持杆９に設けた回動軸１０の軸心(イ)に対して略直角な
位置へ装着した構成である。

【００２９】前記回動軸１０に設けた上・下支持軸１０
ｂ、３６ｃの開閉用の回動支点(ロ)を延長した位置と回
動軸１０の回動支点(ロ)の左右方向の位置は、図２で示
す如く平面視内・外補助移送チエン５、６間に位置させ
て設けた構成である。前記フィードチエン７とチエンレ
ール８とを開き操作すると、チエンレール８に設けたガ
イド杆１１は、脱穀機３に設けたガイド受板３８ｂで案
内されると共に、支持されて開状態となり、所定位置ま
で開状態になると、ガイド杆１１に設けたストッパ１２
は、ガイド受板３８ｂへ当接して開状態が停止され、所
定の開位置に規制される構成である。

【００３０】前記チエンレール８には、開閉のときに案
内するガイド杆１１を設け、又、このガイド杆１１には
ストッパ１２を設けたことにより、チエンレール８の開
閉をスムーズに行うことができる構成であると共に、ス
トッパ１２により、開位置を規制したことよって、開き
過ぎによる他部品への当接により、この他部品の破損を
防止することができる構成である。

【００３１】又、前記回動軸１０の回動支点(ロ)の左右
位置は、内・外補助移送チエン５、６間に位置させて設
けた構成として、フィードチエン７を開操作のときに、
刈取機３の穀稈移送終端部の供給移送装置１６ａと、フ
ィードチエン７との干渉を防止することができると共
に、外補助移送チエン６の外側の外装用の外チエンカバ
ー２８ａを小型化した構成である。

【００３２】前記支持杆９への回動軸１０を装着した装
着部には、図６〜図８で示す如く略三角形状の受板９ａ
を固着して設け構成である。この受板９ａには、側面視
該受板９ａと略同形状の株元ガイド板４０ｃへ株元ガイ
ド４０の下ガイド杆４０ａを固着した株元ガイド板４０
ｃをボルト、及びナット等で装着した構成である。この
株元ガイド４０を外補助移送チエン６の前側へ位置させ
て設けた構成である。

【００３３】前記株元ガイド４０は、図６〜図８で示す
如く側面視Ｌ字形状の下ガイド杆４０ａの上端部には、
正面視へ字形状の上ガイド杆４０ｂを固着した構成であ
り、下ガイド杆４０ａの下側の後端部には、株元ガイド
板４０ｃを固着した構成である。該株元ガイド板４０ｃ
の装着部には、長孔４０ｄ、４０ｄを設け、この長孔４
０ｄ、４０ｄで株元ガイド４０を上下に回動移動させる
構成である。この株元ガイド４０で刈取機４の供給移送
装置１６ａで移送される穀稈の株元側を引継ぎして、外
補助移送チエン６へ受け渡しする構成である。

【００３４】これにより、前記フィードチェン７と株元
ガイド４０とは、同時に左外側へ開き状態にできること
により、脱穀機３の脱穀室２９内の点検、及び部品の交
換等を容易に行うことができる。前記揺動選別装置３２
ａの揺動移送棚４１ａの下手側に設けて穀粒の漏下量を
調節する回動自在なチャフシーブ４１ｂを調節回動させ
る揺動モータ４１は、図９、及び図１１で示す如く一番
選別装置３２ａに接続する一番揚穀筒４２の内側と、脱
穀機３の右側板３ｃの外側面との空間部に設けた構成で
ある。

【００３５】これにより、空間部を有効利用ができる。
又、揺動モータ４１が送風機３２ｂを回転駆動する送風
機モータ４２ａと近接させて設けたことにより、メンテ
ナンス性を向上させることができる。前記脱穀機３の二
番選別装置３３ｂの下手側で、揺動選別装置３２ａの下
側には、図１２で示す如く燃料タンク４３を設け、この
燃料タンク４３の上側で、揺動選別装置３２ａの後端部
と、走行車台２の後端部の上側面との間には、防塵用シ
ール４４を設け、この防塵用シール４４は揺動選別装置
３２ａの揺動に伴なって、同時に揺動する構成である。

【００３６】前記防塵用シール４４の左右方向の幅は、
コンバイン１の左・右側板３ｂ、３ｃ間の全幅に設けた
構成であると共に、この防塵用シール４４を受けるコ字
形状の受ガイド板４４ａは、燃料タンク４３の上側で、
この燃料タンク４３の上側形状と略同じ形状に構成する
と共に、コンバイン１の左・右側板３３ｂ、３３ｃの内
側面へ装着して設けた構成である。

【００３７】これにより、前記揺動選別装置３２ａの後
端部から排出される一部の籾がら藁屑、及び塵埃等を防
塵用シール４４で引継ぎ機外へ排出することにより、燃
料タンク４３上へ籾がら藁屑、及び塵埃の溜りを防止す
ることができる。前記脱穀機３の左側に設けたフィード
チエン７の後側には、図１３、及び１４で示す如くこの
フィードチエン７で移送されて脱穀された脱穀済み排稈
を引継ぎ右側の後部へ向けて移送する排藁チエン４５を
設け、この排藁チエン４５で移送される排稈は、後側に
設けたカッタ４６ａ部へ供給され、このカッタ４６ａで
切断するか、又はノッタ４６ｂ部へ供給され、このノッ
タ４６ｂで結束するかに切換する構成である。この切換
は回動用メタル４７ｃで、上下方向の縦支持軸４７ａを
回動自在に軸支して設け、この縦支持軸４７ａの上端部
には、切換杆４７ｂを固着して設けた構成である。縦支
持軸４７ａの切換杆４７ｂの回動により、排稈はカッタ
４６ａ、又はノッタ４６ｂへ切換されて供給される構成
である。

【００３８】前記脱穀機３の天井板４８の後端部には、
図１３、及び図１４で示す如くゴム材、又は樹脂材等よ
りなる塵埃用シール４９を設け、この塵埃用シール４９
により、回動用メタル４７ｃ部を覆う構成である。これ
により、前記回動メタル４７ｃで支持した縦支持軸４７
ａと、この回動メタル４７ｃとの間に進入する塵埃等の
進入を防止することができ、このために、切換操作を確
実に行うことができる。

【００３９】前記脱穀機３の排塵処理室３０の排塵胴３
０ａが位置する箇所の右側板３ｃ部には、この排塵処理
室３０内を掃除する掃除口５０は、図１５で示す如く前
後方に長い長方形状に設け、この掃除口５０の上部に
は、所定間隔で右側板３ｃの内側面へナット５０ａを固
着して設けると共に、掃除口５０の後方側の上下方向略
中間部にも、ナット５０ａを設けた構成である。

【００４０】前記掃除口５０の外側には、図１６で示す
如く把手具５１ａを略中間へ位置へ装着した掃除口カバ
ー５１の各締付孔５１ｃ部をボルト等により、掃除口５
０の近傍に設けた各ナット５０ａへ締付けて取付ける構
成である。この掃除口カバー５１の下端部の内側面に
は、差込板５１ｂを固着して設け、この差込板５１ｂと
掃除口カバー５１との間を掃除口５０へ挿入後に、ボル
ト等で装着する構成である。

【００４１】これにより、前記排塵処理室３０内を容易
に簡単に清掃できる。又、掃除口カバー５１には、把手
具５１ａを設けたことにより、着脱が容易である。前記
排塵処理室３０を形成する横板５２の移送終端部には、
図１７、及び図１８で示す如く排塵処理済みの排塵物を
排出する排塵口５２ａを設けると共に、排塵胴３０ａの
外周部の下側には、排塵網５３を設けた構成である。

【００４２】前記排塵網５３の移送終端部には、脱穀機
３の後側板３ｄより、後方へ突出する支持ピン５３ａを
設けた構成である。これにより、前記支持ピン５３ａが
後側板３ｄより、後方へ突出させて設けたことにより、
この後側板３ｄの内側面と、排塵網５３の移送終端部と
の間に、葉屑等の堆積を防止することができる。

【００４３】前記脱穀機３の脱穀室２９の上部には、図
１９、及び図２０で示す如く扱胴カバー５４を開閉自在
に設け、この扱胴カバー５４を開状態に操作したとき
に、該扱胴カバー５４の開状態への復元を防止する丸棒
材よりなるスタンド５４ａは、刈刃５５ａを取付ける取
付ステー５５部へ折り畳み自在に設けた構成である。

【００４４】前記扱胴カバー５４を開閉する油圧方式の
開閉装置５６の取付部の近傍で前部には、スタンド５４
ａを保持するロック孔５４ｂを設けた構成である。これ
により、前記スタンド５４ａの支持部、及び折り畳み格
納したときには、切刃５５ａの取付ステー５５の後側と
なり、藁屑の巻き付きが防止できると共に、扱胴カバー
５４の自重による自動復元を防止できる。

【００４５】前記脱穀機３の前側に設けた内・外補助移
送チエン５．６の外側に設ける外チエンカバー５７は、
図２１、及び図２２で示す如く人間のための安全のため
のカバーと、穀稈をスムーズに案内するガイドとの両者
の機能を持つ構成とすると共に、外チエンカバー５７の
移送終端部側の上部は、内側へ向けて折曲する折曲部５
７ａを設けた構成である。

【００４６】これにより、穀稈の引継ぎ性能が向上する
と共に、部品点数が減少して、コスト低減になる。前記
刈取機４には、図２３で示す如く後方上部へ向けて支持
杆５８を設け、この支持杆５８の後端部で、内・外補助
移送チエン５．６の上部には、ＯＮ−ＯＦＦスイッチ方
式の詰りセンサ５９を設け、内・外補助移送チエン５．
６で、移送中の穀稈に詰りが、いずれかの側にでも、発
生すると、この詰りを検出する構成であり、この詰りの
検出により、刈取機４を自動停止する構成である。

【００４７】これにより、１個の詰りセンサ５９によ
り、内・外補助移送チエン５．６で移送中の穀稈の詰り
が、いずれかの側にでも、発生すると、これを検出する
ことにより、コスト低減が可能な詰り検出を設けること
ができ、又、複雑な機構を回避することができる。

【００４８】前記穀粒貯留タンク１４の後側には、この
穀粒貯留タンク１４内に貯留した穀粒を機外へ排出する
縦移送螺旋６０ａを内装した排出支持筒６０を略直角姿
勢で回動自在に支承して設け、この排出支持筒６０の上
端部には、その全長がコンバイン１の前後長に亘る機外
へ穀粒を排出する排出螺旋６１ａを収縮自在に内装した
排出オーガ６１を収縮自在に、上下回動自在、左右旋回
自在に前後方向に配設した構成である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 フィードチエン、及びチエンレールの回動
部の拡大側面図

【図２】 フィードチエン、及びチエンレールの回動
部の拡大平面図

【図３】 内補助移送チエン、及び外補助移送チエン
部の拡大平面図

【図４】 内・外補助移送チエン部の拡大側面図

【図５】 内・外補助移送チエン部の拡大側面図

【図６】 株元ガイドの取付部の側面図

【図７】 株元ガイドの拡大側面図

【図８】 株元ガイドの拡大正面図

【図９】 脱穀機の拡大側断面図

【図１０】 コンバインの全体側面図

【図１１】 他の実施例を示す図で、揺動モータの取付
部の拡大側面図

【図１２】 他の実施例を示す図で、燃料タンク部の拡
大側面図

【図１３】 他の実施例を示す図で、塵埃用シールの取
付部の拡大側面図

【図１４】 他の実施例を示す図で、塵埃用シールの取
付部の拡大平面図

【図１５】 他の実施例を示す図で、排塵処理室の掃除
口部の拡大右側面図

【図１６】 他の実施例を示す図で、排塵処理室の掃除
口カバーの拡大側面図

【図１７】 他の実施例を示す図で、排塵網部の拡大側
断面図

【図１８】 他の実施例を示す図で、排塵網部の拡大正
面図

【図１９】 他の実施例を示す図で、扱胴カバーのスタ
ンド部の拡大正面図

【図２０】 他の実施例を示す図で、スタンドの取付部
の拡大正面図

【図２１】 他の実施例を示す図で、外チエンカバー部
の拡大側面図

【図２２】 他の実施例を示す図で、図２１のＡ−Ａ断
面図

【図２３】 他の実施例を示す図で、詰りセンサの取付
部の拡大側面図

【符号の説明】

３ 脱穀機 ５ 内補助移送チエン ６ 外補助移送チエン ７ フィードチエン ８ チエンレール １０ 回動軸 １１ ガイド杆 １２ ストッパ （イ）軸心 （ロ）回動支点

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水島 淳 愛媛県伊予郡砥部町八倉１番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 豊田 和男 愛媛県伊予郡砥部町八倉１番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 渡辺 均 愛媛県伊予郡砥部町八倉１番地 井関農機 株式会社技術部内 Ｆターム(参考） 2B084 AA01 BD19 BD23 BD26

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 脱穀機3の前側の内・外補助移送チエン
   ５、６から穀稈を引継ぎ移送する脱穀機３には、チエン
   レール８で受けるフィードチエン７を設け、チエンレー
   ル８には、前方上部へ傾斜する回動軸１０とを設け、該
   回動軸１０回りにフィードチエン７とチエンレール８と
   を開閉自在に設けたコンバインにおいて、該チエンレー
   ル８を開閉案内するガイド杆１１は、回動軸１０の軸心
   (イ)に略直角にチエンレール８に設けると共に、ガイド
   杆１１の移動終端部にストッパ１２を設けたことを特徴
   とするコンバインの穀稈移送装置。
2. 【請求項２】 前記回動軸１０の回動支点(ロ)位置は、
   内・外補助移送チエン５、６間に位置させて設けたこと
   を特徴とする請求項１に記載のコンバインの穀稈移送装
   置。