JP2002121034A - ガラス溶融炉におけるガラス流出装置 - Google Patents

ガラス溶融炉におけるガラス流出装置

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JP2002121034A JP2000308074A JP2000308074A JP2002121034A JP 2002121034 A JP2002121034 A JP 2002121034A JP 2000308074 A JP2000308074 A JP 2000308074A JP 2000308074 A JP2000308074 A JP 2000308074A JP 2002121034 A JP2002121034 A JP 2002121034A
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outflow pipe
pipe
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裕之 久保
Tamakazu Yogo
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Isamu Shigyo
勇 執行
Masayuki Tomita
昌之 冨田
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    • C03B7/096Means for heating, cooling or insulation for heating
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学ガラスの溶融るつぼに接続された流出パ
イプから、所定量の溶融ガラスを流出する際に、高精
度、高効率生産を可能とするガラス溶融炉におけるガラ
ス流出装置を提供する。 【解決手段】 光学ガラスの溶融るつぼの流出パイプか
ら、所定量の溶融ガラスを流出する際に、溶融るつぼに
接続された第1の流出パイプ出口の下方向に、前記流出
パイプと溶融るつぼとから分離された第2のガラス流出
パイプを設置した構成にすることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として、レン
ズ、プリズムなどの高精度光学ガラス素子をプレス成形
する際に、光学ガラスの溶融るつぼ、流出パイプを用い
て、ガラス素材の溶融、流出を行なうガラス溶融炉にお
けるガラス流出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラスレンズなどの光学ガラス素
子は、所定寸法のガラスブロックを研削、研磨により、
所定形状になるように加工することで、製造されてい
た。しかし、非球面形状を有するレンズの製造は、非常
に高精度な加工技術により、研削、研磨共に、多くの加
工時間を費やし、多大な費用を要する。
【0003】そこで、近年、成形面を非球面形状(ネ
ガ)にした成形型を用いて、加熱軟化したガラス素材
を、非酸化性の雰囲気中でプレス加工することにより、
低コストの非球面形状レンズを得る製造方法が提唱され
ている。
【0004】更に、安価なプレス成形品を得るために、
ガラス素材をるつぼ内で溶融して、高均質な溶融ガラス
とし、前記るつぼに接続された流出パイプを、外部加熱
あるいは直接通電加熱によって、温度制御し、これによ
り、溶融ガラスを滴下・流出し、受け型などで所定量を
受けて、これを成形型においてプレス成形し、高精度な
光学ガラス素子(成形品)を得る製造方法が実施されて
いる(例えば、特開平2−34525号、特開平3−1
37025号公報などにその製造方法が記載されてい
る)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような溶融ガラスを滴下・流出し、その所定量をプレス
成形して、光学ガラス素子(成形品)を得る製造方法で
は、光学ガラスを高精度かつ効率的に流出する上で、下
記のような問題点があった。
【0006】・流出槽のパイプ部の熱膨張によって、そ
の変形・位置移動にともなう、流出パイプ出口部と成形
装置のガラスの受け部との、水平方向に関するセンター
位置ズレ、および、垂直方向の位置ズレにより、シャー
による切断あるいはシャーレスでのガラス切断におけ
る、糸引き不良、受け型へのガラス流の偏接触による外
観不良、受け型で受けたガラス素材(ガラス塊)の重量
バラツキなどを引起こし、成形品歩留の低下をもたら
す。
【0007】・その対策として、前記受け部の、流出パ
イプ出口との水平センターおよび垂直(高さ)位置出し
のための調整を行う手段を装備することで、装置の複雑
化をもたらす。
【0008】・流出槽パイプのガラス流出量が、パイプ
温度制御(外部加熱の場合、直接加熱の場合の何れも)
の範囲内でしか変更できず、流量バリエーションに乏し
く、多品種・小ロット生産に不向きである。
【0009】・炉稼動立上げ時の、溶融るつぼを含む炉
本体、ならびに、流出槽パイプ出口部の温度変化に伴う
変形・位置ズレによって、温度平衡状態までのウエイト
時間発生による、量産性の低下が避けられない。
【0010】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、その目的とするところは、光学ガラスの溶
融るつぼに接続された流出パイプから、所定量の溶融ガ
ラスを流出する際に、高精度、高効率生産を可能とする
ガラス溶融炉におけるガラス流出装置を提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のガラス溶融炉におけるガラス流出装置で
は、光学ガラスの溶融るつぼの流出パイプから、所定量
の溶融ガラスを流出する際に、溶融るつぼに接続された
第1の流出パイプ出口の下方向に、前記流出パイプと溶
融るつぼとから分離された第2のガラス流出パイプを設
置した構成にすることを特徴とする。
【0012】このように、第1の流出パイプから独立し
た、第2のガラス流出パイプを設置することで、ガラス
溶融炉を用いて、光学ガラスを溶融し、流出を行なう際
に、受け部に対する流出パイプ出口部の水平センター位
置、高さ位置が設定されていて、るつぼを収納している
溶融炉本体および第1の流出パイプの熱膨張差に伴う位
置ズレを補正でき、ガラスの受け部とのセンター位置出
し調整が不要となり、確実かつ安定したガラス流出が可
能となる。
【0013】この場合、本発明の実施の形態として、光
学ガラスのガラス溶融炉に接続された第1の流出パイプ
から、所定量の溶融ガラスを流出する際に、この流出パ
イプの出口位置に対して、前記流出パイプとは分離され
た第2の流出パイプの、出口の相対位置を制御するこ
と、また、更に、第2のガラス流出パイプの出口位置を
制御手段(炉本体を支持している固定架台に、第2のガ
ラス流出パイプの位置決め、固定支持をする手段)とを
具備していることは、有効である。
【0014】また、本発明の実施の形態として、溶融る
つぼの流出パイプから、所定量の溶融ガラス流を流出す
る際に、溶融るつぼに接続された第1の流出パイプと、
この流出パイプとは分離された第2のガラス流パイプと
において、各々、直接通電加熱によって、溶融ガラスの
流量を個別に制御するのがよい。
【0015】このように、溶融炉を用いて、光学ガラス
を溶融し、流出を行なう際に、溶融るつぼに接続された
第1の流出パイプから流出する溶融ガラス流量(第1の
流出パイプにおいて制御されたガラス流量)を、更に、
第2のガラス流出パイプにて多段に流量制御すること
で、成形工程での、ガラスの受け部への高精度なガラス
流出供給(制御)が可能となり、さらに、広範囲なガラ
ス流出制御が、非常に簡単にでき、効率的なガラス流出
が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面を参照して具体的に説明する。
【0017】(第1の実施の形態)図1は、第1の実施
の形態を示すガラス連続溶融炉での溶融流出装置の構成
図である。図1において、符号1は投入・溶解・清澄槽
であり、2は均質・流出槽、3は投入・溶解・清澄槽1
と均質・流出槽2とをつなぐ接続パイプ、4、5は流出
パイプであり、構成要素1〜4は、一体で構成され、炉
底鉄板7(側壁、天板を含めて、囲うもの)に載置され
ており、周囲を炉本体6(内壁はすべて耐熱、断熱部
材)に囲われている。なお、流出パイプ5は、前記均質
・流出槽2および流出パイプ4(第1の流出パイプ)と
は分離された第2の流出パイプである。
【0018】また、16は溶融ガラス受け型であり、流
出パイプ5、受け型16は、各々、固定支持台17、1
8に位置決め、支持されている。
【0019】また、10は投入部、9は加熱用のヒータ
であり、構成要素1〜3と炉本体6との間に設置されて
おり、適宜、各機能を満足する加熱温度が得られるよう
になっている。更に、符号8は撹拌ペラであり、均質・
流出槽2の均質化のために炉天板7を貫通して設けられ
ており、駆動機構(図示せず)によって、撹拌が可能と
なる(回転方向は矢印の方向)。なお、構成要素1〜5
および撹拌ペラ8、投入部10の各部材は、白金および
白金合金製である。
【0020】また、12は固定支持架台であり、支持部
材11を介して、上記の構成要素1〜4および6〜10
からなる溶融炉本体を支持すると共に、上記の構成要素
16〜18の、溶融ガラス受け装置での設置スペースを
確保している。なお、13はガラス原料、14は溶融ガ
ラス、15は流出した溶融ガラスである。
【0021】前記連続溶融炉でのガラス溶融、流出工程
として、まず、10の投入部より投入されたガラス原料
13が、投入・溶解、清澄槽1において溶融状態にな
り、各工程を経て、接続パイプ3を通過し、均質・流出
槽2に入る。そして、撹拌ペラ8により十分均質化され
た後、流出パイプ4、5より、成形後工程に最適な温度
条件での溶融ガラス15として、流出される。
【0022】その後、流出されたガラス15は、例え
ば、流出パイプ5の下方にて、受取り装置(図示せず)
での受け型16により、所定量の溶融ガラス塊として、
受け取られる。この時、溶融ガラス15が一定量の流出
を行えるように、投入装置(図示せず)での投入部10
より、前記流出量に合わせて、一定量のガラス原料13
が、連続的または間欠的に投入される。
【0023】また、上記の撹拌装置および受取り装置
は、固定支持架台12に対して、各々、位置決め機構
(図示せず)により、位置出しが可能となっている。
【0024】ここで、流出パイプ5の下方向で、溶融ガ
ラス15を受け型16へ流出する流出方法について、図
2を用いて以下に説明する。図2は、連続溶融炉の流出
部の見取り図である。前述した均質・流出槽2の下方向
に接続されている流出パイプ4には、直接通電加熱する
ための電極端子部4a、4bが、溶接固定などの手段で
取り付けられており、供給電力部(図示せず)より供給
された電力、また、熱電対(図示せず)などの計測測温
により、流出パイプ4の部分を適宜加熱制御できるよう
になっている。
【0025】また、流出パイプ4の下方向に配置された
流出パイプ5にも、直接通電加熱するための電極端子部
5a、5bが、溶接固定などの手段で取り付けられてお
り、流出パイプ4と同様、供給電力部(図示せず)より
供給された電力、測温計測により、流出パイプ5の部分
を適宜加熱制御できるようになっている。さらに、電極
端子部5a、5bは、固定支持台17、18に絶縁材
(図示せず)を介して固定支持されている。
【0026】ここで、流出パイプ4、5、受け型16の
配置関係について、図3を用いて以下に説明する。図3
は、図2に示すA−Aに沿う断面図(流出パイプ4、
5、受け型16を、それらの各中心軸がX方向に平行な
断面で示す)である。前述した溶融ガラス受け型16
(上述の受取り装置を介して、固定支持台17に固定支
持されている)の受け型水平中心(X,Y方向)と流出
パイプ5の中心位置の同軸、ならびに、受け型中心高さ
位置と流出パイプ5の下端出口高さ位置(Z方向)の距
離hを一定に保つように、流出パイプ5と受け型16と
が、各々、位置決め、固定支持されている。
【0027】また、流出パイプ5の上端の口元径:D3
は、流出パイプ4の下端出口径:D 2 に対して、D3
2 となるように設定されている(流出パイプ4、5の
高さ関係についても、流出パイプ4の下端出口での、流
出ガラスの保温を考慮して、流出パイプ4の下端位置
が、流出パイプ5の上端高さよりも下側位置に設定され
ることが望ましい)。
【0028】以上のことより、操炉稼動、停止(加熱、
冷却)時に、炉本体(構成要素1〜4、6、7)の熱膨
張、収縮変形にともなう、流出パイプ4出口の平面中心
ズレ(X,Y方向)、および、流出パイプ出口の、下端
高さ位置のズレ(Z方向)の影響を受けることなく、流
出パイプ4から流出された溶融ガラス15aが、流出パ
イプ5で受けられた後に、このパイプの下端出口より、
溶融ガラス15bとして下方向の受け型16へ、平面中
心、高さ位置ともに安定した状態で、流出できることに
なる。
【0029】次に、前述の連続ガラス溶融炉を用いて、
溶融ガラスを流出する工程を、具体的に説明する。な
お、本工程での溶融ガラスは、カメラ、ビデオカメラな
どの光学特性を持つ光学ガラスを使用した。また、多槽
式連続溶融炉については、下記概略形状のものを使用し
た。
【0030】即ち、投入・溶解・清澄槽1は直方体形
状、均質・流出槽2は円筒形形状、接続パイプ3は直方
体形状、流出パイプ4は円筒形形状、そして、炉外壁鉄
板6に全面を囲われた炉本体5は、直方体形状の、連続
溶融炉の形のものが、使用された。
【0031】また、多槽式連続溶融炉の加熱時、各温度
データについて下記する。
【0032】加熱ヒータ仕様;セラミックヒータ 炉内加熱ヒータ;投入・溶解・清澄槽1側;1,200
℃〜1,500℃の制御温度 均質・流出槽2側;1,000℃〜1,300℃ 炉外壁鉄板;200℃〜400℃の温度で分布測定温度
(測定は任意3カ所計測の平均値) 固定支持架台および周辺装置の測定温度;常温 また、上記のガラス連続溶融炉の条件(操炉加熱状態)
で、図3において、各形状・寸法を示された、流出パイ
プ4、5を用いて、ガラス流出を実施した時の、流出パ
イプ温度、および、ガラス流出量は、下記の表1で示す
実験結果の通りであった。
【0033】 流出パイプ4形状寸法;下端口元内径:D1、下端口元外径:D2 流出パイプ5形状寸法;上端口元内径:D3、下端口元内径:D4 パイプ全長:L1、パイプテーパ長:L2、 パイプ高さ位置(=パイプ4とのオーバーラップ 量):H1 とした場合、 常温寸法にて、D1=φ6mm、D2=φ8mm、D3=φ12mm D4=φ3mm、φ5mm L1=10mm、L2=5mm、H1=1mm のものを、採用した。
【0034】また、流出パイプ4測定温度(パイプ全長
の中間部):T1、 流出パイプ5測定温度:T2、ガラス流出量:Q
【0035】
【表1】
【0036】上記条件(操炉加熱状態)で、多槽式のガ
ラス連続溶融炉のガラス流出を実施した時に、流出パイ
プ5下端の出口の、平面水平方向における中心位置精
度、および、高さ位置精度は下記の通りであった。即
ち、冷間(常温)、熱間(ガラス溶融流出可能な炉温
度、パイプ温度)の各温度状態での、流出パイプ5下端
の出口と、受け型16の、平面水平方向における中心位
置、ならびに、高さ位置(Z方向)の距離hの位置ズレ
は、X,Y方向共に±0.1mm以内であり、距離hは
±0.2mm以内であった(上記冷・熱間による計測
は、非接触のラインセンサーにより、50回、繰り返し
て行った)。
【0037】また、このガラス溶融流出を繰り返し行っ
た後の状態において、受け型16を使って、連続的にガ
ラス溶融塊を100ケ、シャーレス切断にて分離し、そ
れを成形した結果、ガラス塊の糸引き不良、外観不良の
発生は無く、重量バラツキも±1%以内に、全て収まる
内容の良品であった。
【0038】なお、この実施の形態では、流出パイプ5
と受け型16とを、各々、位置決め、固定支持させた
が、非接触のセンサーによる位置計測と、自動位置出し
メカによるフィードバック位置制御とによる方式でもよ
い。
【0039】また、この実施の形態では、流出パイプの
加熱方式として、直接通電加熱を使用したが、他の加熱
方式として、リングヒータ、高周波加熱などの外部加熱
方式を使用することも勿論可能である。
【0040】更に、溶融炉を用いて光学ガラスを溶融
し、流出を行なう際に、溶融るつぼでの、流出パイプの
出口の下方向に、前記流出パイプ、溶融るつぼとは分離
された第2の流出パイプのガラス流出口を設置した場合
に、溶融ガラスを流出するに際しての、下記の特有な効
果が得られる。
【0041】1)加熱、冷却時における溶融炉本体およ
び流出パイプの熱膨張差に伴う、第1の流出パイプで
の、出口部の水平センター、高さ位置ズレを防止し、ガ
ラスの受け部(成形工程)装置とのセンター位置出し調
整が不要となり、確実かつ高精度な、安定したガラス流
出が可能となる。また、第1の流出パイプの出口部のセ
ンター位置出し調整にともなう、従来のような装置機構
が不要で、全体装置の簡易化が達成される。
【0042】2)また、分離された第2の流出パイプに
て、第2のガラス流量として、多段制御する流出方法に
より、ガラスの受け部(成形工程)への、高精度なガラ
ス流出供給(制御)が可能となり、さらに、広範囲なガ
ラス流出制御が、非常に簡易に(分離された流出パイプ
の口元径のバリエーション変更などで)実現でき、効率
的、かつ、低コストな光学ガラス流出、および、成形が
可能となる。
【0043】(第2の実施の形態)図4は、本発明に係
わる第2の実施の形態を説明するための、流出パイプの
先端断面図および平面図である。ここで、19は流出槽
2の溶融坩堝の直下方向に接続されている流出パイプ、
20は前記流出槽2および19から分離された流出パイ
プであり、20は固定支持台に位置決め支持されてい
る。
【0044】流出パイプ19、20の各部を直接通電加
熱するための電力導入部(図示せず)は、第1の実施の
形態と同様である(各流出パイプ、電力導入部もすべ
て、白金または、白金合金製であり、溶融ガラスの流出
制御方式も同様である)。
【0045】ここで、流出パイプ19の下端出口部を1
9a(内径:d1、外径:d2)、流出パイプ20の上
端部を20a(短径:d5、長径:d6)、同パイプ2
0の下端部を20b(短径:d3、長径:d4)とした
場合、流出パイプの上端部20a口元径:d3は、流出
パイプ19の外径d2に対して、d3>d2となるよう
に設定されている。なお、流出パイプ19、20の高さ
関係についても、流出パイプ19の下端出口の流出ガラ
スの保温を考慮して、流出パイプ19′の下端部19a
位置が、流出パイプ20の上端部20a高さよりも下端
位置に設定されることが望ましい。
【0046】次に、前述の連続ガラス溶融炉を用いて溶
融ガラス流出した工程を、具体的に説明する。なお、本
工程の溶融ガラス、および、溶融炉については、第1の
実施の形態と同様の形態のものを使用した。また、溶融
炉の加熱時、各温度データも同様である。
【0047】また、上記のガラス連続溶融炉の条件(操
炉加熱状態)では、図4に各形状・寸法を図示してい
る、流出パイプ19、20を用いて、ガラス流出を実施
した時の、流出パイプ温度およびガラス流出量は、表2
に示した実験結果の通りであった。
【0048】 流出パイプ19形状寸法;下端口元内径:d1、下端口元外径:d2 流出パイプ20形状寸法;下端口短内径:d3、下端口元長径:d4 上端口短内径:d5、上端口元長径:d6 パイプ全長:l1、パイプテーパ長:l2 パイプ高さ位置(=パイプ19とのオーバーラッ プ量):h1 とした場合、 常温寸法にて、d1=4mm、d2=6mm、d3=2mm d4=9mm、d5=8mm、d6=13mm l1=15mm、l2=7mm h1=2mm のものを、採用した。
【0049】上記条件(操炉加熱状態)で、多槽式のガ
ラス連続溶融炉のガラス流出を実施した時に、流出パイ
プ20下端出口より、横長状の偏平溶融ガラス流22
が、表2の流出量で得られた。
【0050】流出パイプ19測定温度(パイプ全長の中
間部):t1、 流出パイプ20測定温度:t2、ガラス流出量:q
【0051】
【表2】
【0052】また、この時、冷間(常温)、熱間(ガラ
ス溶融流出可能な炉温度、パイプ温度)の各温度状態で
の、流出パイプ20の下端出口と、受け型21の平面水
平方向における中心位置、ならびに、高さ位置(Z方
向)のズレは、X,Y方向共に±0.1mm以内、高さ
距離で±0.2mm以内であった(上記、冷、熱間によ
る計測は、非接触のラインセンサーにより、50回、繰
り返して行った)。
【0053】また、このガラス溶融流出を繰り返し行っ
た後の状態にて、受け型21を使って、連続的に横長形
状の溶融ガラス塊を30ケ、シャーレス切断にて分離
し、成形した結果、ガラス塊の糸引き不良、外観不良、
脈理などの光学性能不良の発生が無く、重量バラツキ
も、±1%以内に全て収まる良品であった。
【0054】さらに、横長形状ガラス塊の外径寸法精度
は、短径寸法のバラツキ精度:±0.3mm以内、長径
寸法のバラツキ精度:±0.5mm以内であった。
【0055】ここでは、流出パイプ20の下端の出口形
状を、横長穴形状として、横長形状の溶融ガラス塊を受
け型で受けて、成形を行なったが、流出パイプ20をメ
カ駆動制御装置を用いて、横長方向へ移動させて(受け
型は、上下方向の駆動のみ)横長形状ガラス塊を成形す
ることも、勿論可能である(その他、上下左右、直線、
非直線と問わず、種々な形態でのメカ駆動制御装置を用
いれば、第2の流出パイプを自由に移動させて、異形状
の溶融ガラス塊を成形することも可能である)。
【0056】この実施の形態として、溶融炉を用いて光
学ガラスを溶融し、流出を行なう際に、溶融るつぼの流
出パイプ出口の下方向に、前記流出パイプ、溶融るつぼ
と分離された流出パイプのガラス流出口を設置した溶融
ガラス装置で、ガラス流出をするにあたり、下記の特有
な効果が得られる。
【0057】分離された流出パイプにて、第2のガラス
流量として、多段制御する流出方法により、ガラスの受
け部(成形工程)への高精度かつ、広範囲なガラス流出
制御(異形状ガラス塊の流出供給など)が、非常に簡易
に可能となり、光学ガラス素子を生産する上で、効率的
かつ低コストな光学ガラス流出および、成形が可能とな
る。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
溶融るつぼに接続された第1の流出パイプの出口の下方
向に、この流出パイプ、溶融るつぼと分離された第2の
ガラス流出パイプを設置させることにより、高精度、高
効率生産を可能にできる。
【0059】特に、本発明では、溶融るつぼに接続され
た第1の流出パイプの出口位置に対して、第2の流出パ
イプの出口位置を制御させることにより、高精度、高効
率生産を可能にできる。
【0060】また、本発明によれば、溶融るつぼに接続
された第一の流出パイプと、前記第二の流出パイプのガ
ラス流出口は、白金あるいは白金合金製からなり、直接
通電加熱による溶融ガラスの流量を各々、個別制御させ
ることにより、高精度・高効率生産を可能にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態でのガラス流出方法におい
て用いる成形装置を説明する為の概略側面図である。
【図2】本発明に係わる第1の実施の形態での、ガラス
溶融炉の流出方法において用いる成形装置を説明するた
めの概略見取り図である。
【図3】同じく、ガラス溶融炉の流出方法において用い
る流出部を説明するための概略断面図である。
【図4】本発明に係わる第2の実施の形態での、ガラス
溶融炉の流出方法において用いる流出部を説明するため
の概略断面図である。
【符号の説明】
1 投入・溶解・清澄槽 2 均質・流出槽 3 接続パイプ 4,5 流出パイプ 4a,b、5a,b 電極端子部材 6 耐熱・断熱部材 7 炉壁鉄板 8 撹拌ペラ 9 ヒーター 10 投入部 11 支持部材 12 固定支持架台 13 ガラス原料 14 溶融ガラス 15a、15b、22 溶融流出ガラス 16,21 受け型 17,18 固定支持部材 19,20 流出パイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 執行 勇 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 冨田 昌之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学ガラスの溶融るつぼの流出パイプか
    ら、所定量の溶融ガラス流を流出させる溶融炉におい
    て、溶融るつぼに接続された第1の流出パイプの出口の
    下方向に、前記流出パイプ、溶融るつぼとは分離された
    第2のガラス流出パイプを設置したことを特徴とするガ
    ラス流出装置。
  2. 【請求項2】 上記の溶融るつぼに接続された第1の流
    出パイプの出口位置に対して、第2のガラス流出パイプ
    の出口相対位置を制御する構成としたことを特徴とす
    る、請求項1に記載のガラス流出装置。
  3. 【請求項3】 上記の溶融るつぼに接続された第1の流
    出パイプと、第2のガラス流出パイプとは、白金あるい
    は白金合金製であり、各々、直接通電加熱によって溶融
    ガラスの流量を、個別に制御するように構成したことを
    特徴とする、請求項1あるいは2に記載のガラス流出装
    置。
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