JP2002116029A - 道路勾配の推定方法および推定装置 - Google Patents

道路勾配の推定方法および推定装置

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JP2002116029A
JP2002116029A JP2000306579A JP2000306579A JP2002116029A JP 2002116029 A JP2002116029 A JP 2002116029A JP 2000306579 A JP2000306579 A JP 2000306579A JP 2000306579 A JP2000306579 A JP 2000306579A JP 2002116029 A JP2002116029 A JP 2002116029A
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point
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road
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Koichi Kuroda
浩一 黒田
Yoshitaka Deguchi
欣高 出口
Hiroshi Saito
浩 斉藤
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車両の走行状態を検出することにより道路勾配
を推定する推定装置を提供する。 【解決手段】地図データを含む道路情報を検出する道路
情報検出手段1と、道路情報より勾配区間の始点および
終点を推定する勾配区間推定手段2と、車両のアクセル
開度を検出するアクセル開度検出手段3と、アクセル開
度が所定の条件を満たすときには道路の勾配値を車体の
運動方程式より推定する勾配値推定手段6と、推定され
た勾配値を記録する勾配情報記録手段7とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両が走行する道
路勾配を推定する方法および装置に関し、特に、アクセ
ル開度を含む車両の走行状態を検出・記録することによ
り、より精度の高い道路勾配を推定する方法および装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】道路勾配の推定方法に関しては、たとえ
ば、特開平8−331772号公報や特開平8−304
069号公報に開示されたように、ナビゲーション装置
に記録された道路データを用いて自車両の走行する経路
の勾配区間や勾配値を推定する技術が知られている。
【0003】また、特開平9−207735号公報に開
示されたように、車両の運動方程式をもとに、勾配抵抗
を駆動力、空気抵抗、転がり抵抗、加速抵抗およびブレ
ーキ力より求め、勾配に応じた変速制御を行うものも知
られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の道路
データを用いて道路勾配を推定する方法では、道路デー
タがノードとよばれる道路上の各地点の位置座標と各ノ
ードの接続関係を示すリンクとから構成されており、各
ノードの標高はメッシュ状の地点毎に記録されている地
図データの標高より内挿等によって推定することとなる
ため、各ノードの標高は不可避的に誤差を包含すること
となる(図6参照。)。
【0005】さらに、現在利用可能な地図データの標高
は地表面の標高であるため、たとえばトンネル内などに
おいては、推定された標高は実際の道路面上の標高に比
べ高く推定され、また、高架橋等においては、逆に低く
標高が推定されることとなる。このため、勾配区間の始
点および終点と勾配値を正確に推定できないという問題
があった。
【0006】また、車両の運動方程式をもとに勾配抵抗
を求め勾配値を推定する方法では、勾配値の推定精度
が、アクセルを踏み増しして加速する場合には、エンジ
ンの回転数の上昇による内部慣性エネルギー増加に駆動
力を奪われることにより、また、フットブレーキで減速
するときには、ブレーキトルクの検出誤差により、それ
ぞれ駆動力の算定に誤差が生じ、正確な勾配値を得られ
ず、さらに、正確な勾配区間も推定できないという問題
があった。
【0007】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、より精度の高い道路勾配の
推定方法および推定装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、請求項1記載の発明によれば、地図データか
ら得られる道路の標高データより勾配区間の始点および
終点を推定し、アクセル開度が所定の条件を満たすとき
は勾配区間の勾配値を車体の運動方程式より推定・記録
し、勾配区間の勾配路勾値として採用する道路勾配の推
定方法が提供される。
【0009】本発明では、まず地図データから得られる
道路の標高データを用いて勾配区間を推定する。そし
て、車両が勾配区間内に入ったと判断された時であっ
て、アクセル開度が所定の条件の条件を満たした場合
に、車体の運動方程式より勾配値を推定する。ここで、
車体の運動方程式より勾配値を求める方法は既知であ
り、以下に、その式を示す。
【0010】
【数1】 Rg=F−(Rr+Ra+Rc) …式1 Rg=Mg・sinθ …式2 Rr=μMg …式3 Ra=accM …式4 Rc=0.5CdA(vsp)2 …式5 本発明によれば、勾配値の推定にあたり、アクセル開度
に所定の条件(たとえば、アクセル開度一定)を付ける
ことにより、より高い精度の勾配値を推定することがで
きる。
【0011】すなわち、勾配(θ)を求めるためには、
勾配抵抗(Rg)を求めなくてはならないが、勾配抵抗
の推定にあたっては、上記式1より明らかなように、駆
動力(F)、転がり抵抗(Rr)、加速抵抗(Rr)、
空気抵抗(Rc)が必要となる。
【0012】駆動力(F)は、通常スロットル開度とエ
ンジン回転数のマップを参照して求めるが、前述のよう
にエンジン回転数が上昇している場合には、内部慣性エ
ネルギーの上昇に駆動力が奪われて、正確な駆動力の算
定ができない。
【0013】しかしながら、本発明によれば、アクセル
開度に所定の条件を付けることにより、加速時等の過渡
時における勾配値の推定を回避し、より精度の高い勾配
値の推定ができる。
【0014】(2)請求項2記載の発明によれば、アク
セル開度を含む車両の走行状態を検出し、走行状態の変
化する地点を、該勾配区間の始点、終点または勾配値が
変化した地点として記録し、また、アクセル開度が所定
の条件を満たすときは該勾配区間の勾配値を車体の運動
方程式より算出し、該勾配区間の勾配値として採用する
道路勾配の推定方法が提供される。
【0015】請求項1記載の発明によれば、勾配区間は
記憶装置の地図データから推定しているが、前述のよう
に、地図データは、地表面上の標高を表しており、ま
た、それに基づいて算定される道路の標高データは、不
可避的に誤差を包含することとなる。
【0016】そのため、本発明においては、勾配区間を
推定するため、走行状態の変化する地点を記録する。こ
れらのデータと、地図データから得られる道路の標高デ
ータを用いることにより、より正確な勾配区間の推定を
行う情報を得ることができる。
【0017】また、アクセル開度が所定の条件を満たす
とき、該勾配区間の勾配値を車体の運動方程式より算出
し、該勾配区間の勾配値として採用する方法は請求項1
記載の発明と同様である。
【0018】(3)請求項2記載の発明では特に限定さ
れないが、請求項3記載の発明では、登坂勾配区間へ入
る場合にはアクセル開度が増加する位置を該登坂勾配区
間の始点とし、該登坂勾配区間から出る場合にはアクセ
ル開度が減少する位置を該登坂勾配区間の終点とし、ま
た、降坂勾配区間へ入る場合にはアクセル開度が減少す
る位置を該降坂勾配区間の始点と、降坂勾配区間から出
る場合にはアクセル開度が増加する位置を該降坂勾配区
間の終点として記録する。
【0019】本発明によれば、たとえば、登坂に進入す
ると考えられる地点周辺において、アクセル開度が増加
した場合には、アクセル開度が増加した地点が登坂勾配
区間の始点であるとして記録する。
【0020】これは、通常、運転手は登坂勾配区間に進
入するにあたり、速度を一定に保つためにアクセル開度
を増加させ駆動力を増加させると考えられるためであ
る。
【0021】なお、登坂勾配区間から離脱する場合、降
坂勾配区間に進入または離脱する場合も同様に考えるこ
とができる。
【0022】(4)請求項2記載の発明では特に限定さ
れないが、請求項4記載の発明では、勾配値が変化する
場合であって、アクセル開度が増加する位置を該勾配区
間内において勾配値が増加する地点とし、アクセル開度
が減少する位置を該勾配区間内において勾配値が減少す
る地点として記録する。
【0023】一つの勾配区間内においても、その勾配値
は一定ではなく変化する場合がある。本発明によれば、
一つの勾配区間と推定された区間内において、アクセル
開度が増加した地点は勾配値が増加した地点であるとし
て、また、減少した地点は勾配値が減少した地点である
として記録する。
【0024】これは、通常、運転手は、速度を一定に保
つため、勾配値が増大した場合にはアクセル開度を増加
させ、勾配値が減少した場合にはアクセル開度を減少さ
せると考えられるためである。
【0025】(5)請求項2記載の発明では特に限定さ
れないが、請求項5記載の発明では、アクセル開度の変
化率の絶対値が所定値以下の場合であって、登坂勾配区
間へ入る場合には勾配抵抗が増加する位置を該登坂勾配
区間の始点とし、登坂勾配区間から出る場合には勾配抵
抗が減少する位置を該登坂勾配区間の終点とし、また、
降坂勾配区間へ入る場合には勾配抵抗が減少する位置を
該降坂勾配区間の始点と、該降坂勾配区間から出る場合
には勾配抵抗が増加する位置を該降坂勾配区間の終点と
して記録する。
【0026】請求項3記載の発明によれば、運転手は勾
配区間進入時や離脱時においては、速度を一定に保つた
めアクセル操作を行うであろうとの前提にたっている。
しかしながら、現実には、アクセル操作を行わないまま
勾配区間に進入または勾配区間から離脱する場合が考え
られる。本発明は、このような場合に対応するためのも
のである。
【0027】すなわち、アクセル開度の変化率の絶対値
が一定であり、運転手がアクセル操作を行っていないと
判断される場合であっても、登坂勾配区間へ進入すると
想定され、前記式1に示した勾配抵抗(Rg)が増加し
た場合には、勾配抵抗が増加した地点が、該登坂勾配区
間の始点であるとして記録する。
【0028】これにより、運転手がアクセル操作を行わ
ず登坂勾配区間に進入したような場合でも、より正確に
勾配区間の始点を推定することができる。
【0029】なお、登坂勾配区間から離脱する場合、降
坂勾配区間に進入または離脱する場合も同様に考えるこ
とができる。
【0030】(6)請求項2記載の発明では特に限定さ
れないが、請求項6記載の発明では、勾配区間内におい
て、アクセル開度の変化率の絶対値が所定値以下で、勾
配抵抗が増加する位置を該勾配区間内において勾配値が
増加する地点とし、勾配抵抗が減少する位置を該勾配区
間内において勾配値が減少する地点として記録する。
【0031】本発明は、請求項5記載の発明と同様に、
運転手がアクセル操作を行わない場合であって、かつ、
請求項4記載の発明のように、一つの勾配区間内で勾配
値が変化する場合に対応するものである。
【0032】すなわち、アクセル開度の変化率の絶対値
が一定であり、運転手がアクセル操作を行っていないと
判断される場合であっても、上記式1に規定する勾配抵
抗が増加する場合には、該勾配区間内の勾配抵抗が増大
した地点が勾配値が増加した地点であるとして記録す
る。
【0033】これにより、運転手が勾配区間内で勾配が
変化したにも拘わらずアクセル操作を行わない場合で
も、勾配値の変化する地点をより正確に推定することが
できる。
【0034】なお、勾配抵抗が減少した場合においても
同様に考えることができる。 (7)上記発明では特に限定されないが、請求項7記載
の発明では、勾配区間の始点、終点または勾配値が変化
した地点の周辺において、記録された前記請求項2〜6
記載の始点、終点または勾配値が変化した地点の情報に
基づいて、該勾配区間の始点、終点または勾配値が変化
した地点を更新する。
【0035】本発明によれば、請求項2〜6記載の推定
方法により記録された勾配区間の始点、終点および勾配
値の変化した地点の情報に基づいて、勾配区間の始点、
終点および勾配値の変化した地点を更新することができ
る。
【0036】すなわち、図9(a)に示すように地形の
標高データのみを用いて勾配区間を推定した場合には、
ノード位置を勾配区間の始点または終点としているた
め、実際の勾配区間の始点または終点がノードの間にあ
る場合には、勾配区間の位置がずれてしまう。このよう
な場合、請求項2〜6記載の推定方法により記録された
勾配区間の始点、終点および勾配値の変化した地点の情
報に基づいて、勾配区間の始点、終点および勾配値の変
化した地点を更新することにより、より実際の勾配区間
の位置に近づけることができる。
【0037】(8)請求項7の発明では特に限定されな
いが、請求項8記載の発明では、勾配区間の始点、終点
または勾配値が変化した地点の周辺において、前記請求
項2〜6記載の道路勾配の推定方法により、始点、終点
または勾配値が変化した地点が所定回数記録され、始
点、終点または勾配値が変化した地点が所定範囲内で所
定頻度以上得られた場合には、該所定範囲内で所定頻度
以上得られた始点、終点または勾配値が変化した地点の
平均を、該勾配区間の始点、終点または勾配値が変化し
た地点として更新する。
【0038】本発明は、請求項2〜6記載の道路勾配の
推定方法により得られた、始点、終点または勾配値の変
化した地点の情報に基づき、勾配区間を更新する具体的
方法が提供される。
【0039】すなわち、請求項2〜6記載の道路勾配の
推定方法により、勾配区間の始点の地点が所定回数(た
とえば、10回)記録され、その地点が所定範囲(たと
えば、50m)内に、所定頻度(たとえば、7回)以上
得られた場合には、その地点の平均を新たな始点として
更新する。
【0040】なお、終点および勾配値が変化した地点に
対しても、同様に考えることができる。
【0041】(9)請求項9記載の発明によれば、車両
の走行加速度の絶対値が所定値以下の場合であって、同
一の勾配区間において推定された勾配値の内で、勾配値
の絶対値が最小の勾配値を該勾配区間の勾配値として採
用する。
【0042】すなわち、上記式1において、車両の走行
加速度の絶対値がほぼ一定の場合、加速抵抗(Ra)は
無視できる。また、車体重量(M)には乗員等の重量
(σ)を考慮しなくてはならない。したがって、上記式
1においてRa=0、M=M+σとして変形すると、下
記式6となる。
【0043】
【数2】 θ=arcsin{(F−Rc)/(M+σ)g−μ} …式6 この式より求められるθが真の勾配であるが、σは未知
であるため、σ=0として、次式7によって計算上の
θ’が求められる。
【0044】
【数3】 θ’=arcsin{(F−Rc)/Mg−μ} …式7 ここで、F−Rc、Mおよびσはともに正であるから、
【数4】 |(F−Rc)/Mg|>|(F−Rc)/(M+σ)g| …式8 となる。ここで、道路勾配は−90(deg)〜90(deg)で
あるので、|θ’|>|θ|となり、計算上のθ’の絶
対値は、真のθの絶対値より常に大きくなる。よって、
同一の勾配区間で加速度がほぼ一定の時は、絶対値のよ
り小さい推定された勾配値を採用することで、乗員等の
重量による誤差を減少させ、勾配値の精度を上げること
ができる。
【0045】よって本発明により、より精度の高い勾配
値を採用するための推定方法が提供される。
【0046】(10)上記目的を達成するために、請求
項10記載の発明によれば、地図データを含む道路情報
を検出する道路情報検出手段と、前記道路情報より勾配
区間の始点および終点を推定する勾配区間推定手段と、
車両のアクセル開度を検出するアクセル開度検出手段
と、アクセル開度が所定の条件を満たすときには道路の
勾配値を車体の運動方程式より推定する勾配値推定手段
と、前記推定された勾配値を記録する勾配情報記録手段
と、を有することを特徴とする道路勾配の推定装置が提
供される。
【0047】本発明では、まず地図データを用いて勾配
区間推定手段により、勾配区間の始点と終点を推定す
る。そして、車両が勾配区間内に入ったと判断された時
であって、アクセル開度検出手段により検出されたアク
セル開度が所定の条件を満たした場合、車体の運動方程
式より、勾配値を算出する。ここに、車体の運動方程式
より勾配値を求める方法は請求項1で述べたものと同様
であるので省略する。その後、推定された勾配値を勾配
情報記録手段に記録する。
【0048】本発明によれば、請求項1記載の発明と同
様、勾配値の推定にあたり、アクセル開度に所定の条件
(たとえば、アクセル開度一定)を付けることにより、
より高い精度の勾配値を推定することができる。
【0049】(11)請求項11記載の発明によれば、
アクセル開度を含む車両の走行状態検出手段を有し、前
記勾配情報記録手段は、走行状態の変化する地点を該勾
配区間の始点、終点または勾配値が変化した地点として
記録する道路勾配の推定装置が提供される。
【0050】請求項10記載の発明によれば、勾配区間
は道路情報検出手段により検出された地図データから推
定しているが、前述のように、地図データは、地表面上
の標高を表しており、それに基づいて算定される道路の
標高データは、不可避的に誤差を包含することとなる。
【0051】そのため、本発明においては、勾配情報記
録手段にて、走行状態の変化する地点を勾配区間の始
点、終点または勾配値が変化した地点として記録する。
これらのデータと、地図データから得られる道路の標高
データを用いることにより、より正確な勾配区間の推定
を行うための情報を得ることができる。
【0052】また、アクセル開度が所定の条件を満たす
とき、該勾配区間の勾配値を車体の運動方程式より算出
し、該勾配区間の勾配値として採用する手順は請求項1
0と同様である。
【0053】(12)請求項11記載の発明では特に限
定されないが、請求項12記載の発明では、勾配情報記
録手段は、登坂勾配区間へ入る場合にはアクセル開度が
増加する位置を該登坂勾配区間の始点と、該登坂勾配区
間から出る場合にはアクセル開度が減少する位置を該登
坂勾配区間の終点とし、また、降坂勾配区間へ入る場合
にはアクセル開度が減少する位置を該降坂勾配区間の始
点と、降坂勾配区間から出る場合にはアクセル開度が増
加する位置を該降坂勾配区間の終点として記録する。
【0054】本発明では、たとえば勾配情報記録手段の
データより、登坂に進入すると考えられる地点周辺にお
いて、アクセル開度検出手段により検出されたアクセル
開度が増加した場合には、アクセル開度が増加した地点
が登坂勾配区間の始点であるとして勾配情報記録手段に
記録する。
【0055】これは、通常、運転手は登坂に進入するに
あたり、速度を一定に保つためにアクセル開度を増加さ
せ駆動力を増加させると考えられるためである。
【0056】なお、登坂勾配区間から離脱する場合、降
坂勾配区間に進入または離脱する場合も同様に考えるこ
とができる。
【0057】(13)請求項11記載の発明では特に限
定されないが、請求項13記載の発明では、勾配情報記
録手段は、勾配区間内において、アクセル開度が増加す
る位置を該勾配区間内において勾配値が増加する地点と
し、アクセル開度が減少する位置を該勾配区間内におい
て勾配値が減少する地点として記録する。
【0058】一つの勾配区間内においても、その勾配値
は一定ではなく変化する場合がある。本発明によれば、
一つの勾配区間と推定された区間内において、アクセル
開度が増加した地点は勾配値が増加して地点であるとし
て、また、減少した地点は勾配値が減少した地点である
として勾配情報記録手段に記録する。
【0059】これは、通常、運転手は、速度を一定に保
つため、勾配値が増大した場合にはアクセル開度を増加
させ、勾配値が減少した場合にはアクセル開度を減少さ
せると考えられるためである。
【0060】(14)請求項11記載の発明では特に限
定されないが、請求項14記載の発明では、勾配情報記
録手段は、アクセル開度の変化率の絶対値が所定値以下
の場合であって、登坂勾配区間へ入る場合には勾配抵抗
が増加する位置を該登坂勾配区間の始点とし、登坂勾配
区間から出る場合には勾配抵抗が減少する位置を該登坂
勾配区間の終点とし、また、降坂勾配区間へ入る場合に
は勾配抵抗が減少する位置を該降坂勾配区間の始点と、
該降坂勾配区間から出る場合には勾配抵抗が増加する位
置を該降坂勾配区間の終点として記録する。
【0061】請求項12記載の発明では、運転手は勾配
区間進入時や離脱時においては、速度を一定に保つため
アクセル操作を行うであろうとの前提にたっている。し
かしながら、現実には、アクセル操作を行わないまま勾
配区間に進入または勾配区間から離脱する場合が考えら
れる。本発明は、このような場合に対応するためのもの
である。
【0062】すなわち、アクセル開度の変化率の絶対値
が一定であり、運転手がアクセル操作を行っていないと
判断される場合であっても、登坂勾配区間へ進入すると
想定され、前記式1に示した勾配抵抗(Rg)が増加し
た場合には、勾配抵抗が増加した地点が、該登坂勾配区
間の始点であるとして勾配情報記録手段に記録する。
【0063】これにより、運転手がアクセル操作を行わ
ず登坂勾配区間に進入したような場合でも、より正確に
勾配区間の始点を推定するための情報を得ることができ
る。
【0064】なお、登坂勾配区間から離脱する場合、降
坂勾配区間に進入または離脱する場合も同様に考えるこ
とができる。
【0065】(15)請求項11記載の発明では特に限
定されないが、請求項15記載の発明では、勾配情報記
録手段は、勾配区間内において、アクセル開度の変化率
の絶対値が所定値以下で、勾配抵抗が増加する位置を該
勾配区間内において勾配値が増加する地点とし、勾配抵
抗が減少する位置を該勾配区間内において勾配値が減少
する地点として記録する。
【0066】本発明は、請求項14記載の発明と同様
に、運転手がアクセル操作を行わない場合であって、か
つ、請求項13記載の発明のように、一つの勾配区間内
で勾配値が変化する場合に対応するものである。
【0067】すなわち、アクセル開度の変化率の絶対値
が一定であり、運転手がアクセル操作を行っていないと
判断される場合であっても、上記式1に規定する勾配抵
抗(Rg)が増加する場合には、該勾配区間内の勾配抵
抗が増大した地点が勾配値が増加した地点であるとして
勾配情報記録手段に記録する。
【0068】これにより、運転手が勾配区間内で勾配が
変化したにも拘わらずアクセル操作を行わない場合で
も、勾配値の変化する地点をより正確に推定するための
情報を得ることができる。
【0069】なお、勾配抵抗が減少した場合においても
同様に考えることができる。
【0070】(16)上記発明では特に限定されない
が、請求項16記載の発明では、勾配情報記録手段は、
勾配区間の始点、終点または勾配値が変化した地点の周
辺において、記録された前記請求項11〜15記載の始
点、終点または勾配値が変化した地点の情報に基づい
て、該勾配区間の始点、終点または勾配値が変化した地
点を更新する。
【0071】本発明によれば、請求項11〜15記載の
推定装置により記録された勾配区間の始点、終点および
勾配値の変化した地点の情報に基づいて、勾配区間の始
点、終点および勾配値の変化した地点の情報を更新する
ことができる。
【0072】すなわち、図9(a)に示すように地形の
標高データのみを用いて勾配区間を推定した場合には、
ノード位置を勾配区間の始点または終点としているた
め、実際の勾配区間の始点または終点がノードの間にあ
る場合には、勾配区間の位置がずれてしまう。このよう
な場合、請求項11〜15記載の推定装置により記録さ
れた勾配区間の始点、終点および勾配値の変化した地点
の情報に基づいて、勾配区間の始点、終点および勾配値
の変化した地点を更新することにより、より実際の勾配
区間の位置に近づけることができる。
【0073】(17)請求項16記載の発明では特に限
定されないが、請求項17記載の発明では、勾配情報記
録手段は、勾配区間の始点、終点または勾配値が変化し
た地点の周辺において、前記請求項11〜15記載の道
路勾配の推定装置により、始点、終点または勾配値が変
化した地点の情報が所定回数記録され、かつ、所定範囲
内で所定頻度以上得られた場合には、該所定範囲内で所
定頻度以上得られた始点、終点または勾配値が変化した
地点の情報の各平均により、該勾配区間の始点、終点ま
たは勾配値が変化した地点の情報を更新する。
【0074】本発明は、請求項11〜15記載の道路勾
配の推定装置により得られた、始点、終点または勾配値
の変化した地点の情報に基づき、勾配区間を更新する具
体的装置が提供される。
【0075】すなわち、請求項11〜15記載の道路勾
配の推定装置により、勾配区間の始点の地点が所定回数
(たとえば、10回)記録され、かつ、所定範囲(たと
えば、50m)内に、所定頻度(たとえば、7回)以上
あった場合には、その地点の平均を新たな始点として勾
配情報記録手段の情報を区間勾配更新装置により更新す
る。
【0076】なお、終点および勾配値が変化した地点に
対しても、同様に考えることができる。
【0077】(18)請求項18記載の発明では、車両
の走行加速度の絶対値が所定値以下の場合であって、同
一勾配値の勾配区間区間において推定された勾配値の内
で、該勾配値の絶対値が最小の勾配値を該勾配区間の勾
配値として採用する勾配情報記録手段を有する。
【0078】本発明の考え方は請求項9の発明と同様で
あるため省略するが、本発明により、より精度の高い勾
配値を採用するための学習装置が提供される。
【0079】
【発明の効果】(1)請求項1および10記載の発明に
よれば、加速時等の過渡時における勾配値の推定を回避
し、勾配区間における勾配値の推定精度を高めることが
できる。
【0080】すなわち、従来においては、車両の走行状
態とは関係なく勾配区間に進入した場合には、車両の運
動方程式より勾配値を推定していたが、加速時において
はエンジンの回転数増加に伴い内部慣性エネルギーが増
加し、これに駆動力を奪われ、正確な勾配値の推定がで
きなかったが、本発明によれば、たとえば、アクセル開
度一定との条件を付すことにより加速時等の過渡時での
駆動力の検出を回避し、勾配値の精度を向上させること
ができる。
【0081】(2)請求項2および11記載の発明によ
れば、より正確に勾配区間内の始点、終点および勾配値
の変化した地点を推定するための情報を得ることができ
る。
【0082】すなわち、従来においては勾配区間を推定
するにあたり、地図データより勾配区間を推定していた
が、地図データは、地表面上の標高を表しているなどの
ため、勾配区間の推定は不可避的に誤差を包含すること
となっていた。しかしながら、本発明によれば、勾配区
間における走行状態を検出し、その走行状態の変化した
地点を記録し、これらの情報をも含めて勾配区間を推定
することにより、勾配区間の精度を高めることができ
る。
【0083】(3)請求項3および12記載の発明によ
れば、より正確に勾配区間内の始点および終点を推定す
るための情報を得ることができる。
【0084】すなわち、運転手は登坂勾配区間に進入す
るにあたり、速度を一定に保つためにアクセル開度を増
加させ駆動力を増加させると考えられるが、登坂勾配区
間に進入すると考えられる地点周辺において、アクセル
開度が増加した場合に、アクセル開度が増加した地点を
登坂勾配区間の始点であるとして記録することにより、
登坂勾配区間の始点に関する情報を得ることができる。
【0085】登坂勾配区間から離脱する場合、降坂勾配
区間に進入または離脱する場合も同様である。
【0086】(4)請求項4および13記載の発明によ
れば、一つの勾配区間と推定された区間内において、よ
り正確に勾配値が変化した地点を推定するための情報を
得ることができる。
【0087】すなわち、運転手は、速度を一定に保つた
め、勾配値が増大した場合にはアクセル開度を増加さ
せ、勾配値が減少した場合にはアクセル開度を減少させ
ると考えられるが、勾配区間内においてアクセル開度が
増加した地点を勾配値が増加した地点として、アクセル
開度が減少した地点を勾配値が減少した地点として記録
することにより、勾配区間内における勾配値が変化した
地点の情報を得ることができる。
【0088】(5)請求項5および14記載の発明によ
れば、勾配区間に進入または離脱する際に、運転手がア
クセル操作を行わなかったような場合においても、勾配
区間の始点および終点をより正確に推定するための情報
を得ることができる。
【0089】すなわち、運転手は勾配区間進入時や離脱
時において、現実には、アクセル操作を行わないまま勾
配区間に進入または勾配区間から離脱する場合が考えら
れるが、アクセル開度の変化率の絶対値が一定で、運転
手がアクセル操作を行っていないと判断される場合であ
っても、登坂勾配区間へ進入すると想定され前記式1に
示した勾配抵抗が増加した場合には、勾配抵抗が増加し
た地点が、該登坂勾配区間の始点であるとして記録す
る。
【0090】これにより、運転手がアクセル操作を行わ
ず登坂勾配区間に進入したような場合でもより正確に勾
配区間の始点を推定するための情報を得ることができ
る。なお、登坂勾配区間から離脱する場合、降坂勾配区
間に進入または離脱する場合も同様である。
【0091】(6)請求項6および15記載の発明によ
れば、勾配区間内において勾配値が変化するような場合
であって、運転手がアクセル操作を行わない場合におい
ても、勾配値の変化した地点をより正確に推定するため
の情報を得ることができる。
【0092】すなわち、アクセル開度の変化率の絶対値
が一定であり、運転手がアクセル操作を行っていないと
判断される場合であっても、上記式1に規定する勾配抵
抗が増加する場合には、該勾配区間内の勾配抵抗が増大
した地点が勾配値が増加した地点であるとして記録す
る。
【0093】これにより、運転手が勾配区間内で勾配が
変化したにも拘わらずアクセル操作を行わない場合で
も、勾配値の変化する地点をより正確に推定するための
情報を得ることができる。なお、勾配抵抗が減少した場
合においても同様である。 (7)請求項7、8、16および17記載の発明によれ
ば、得られた勾配区間の始点、終点または勾配値の変化
した地点の情報により、より正確な勾配区間の始点、終
点または勾配値の変化した地点を推定することができ
る。
【0094】すなわち、地図データから得られた勾配区
間の始点および終点の情報は不可避的に誤差を含んでい
るが、得られた情報を含めて勾配区間の始点、終点また
は勾配値の変化した地点を推定することにより、より精
度の高い推定をすることができる。
【0095】(8)請求項9および18記載の発明によ
れば、より精度の高い勾配区間の勾配値を採用すること
ができる。
【0096】すなわち、前述のように、走行加速度が一
定の場合、推定された勾配値の絶対値は、真の勾配値の
絶対値に比べ、常に高く推定されるため、より低い絶対
値の推定された勾配値を採用することにより、勾配値の
精度を高めることができる。
【0097】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。第1実施形態 以下に示す実施形態は、請求項1から8および請求項1
0から17に対応した実施形態である。
【0098】図1は、本発明の実施形態に係る道路勾配
の推定装置を示すブロック図である。
【0099】本実施形態において、道路情報検出手段1
は、車両の位置と車両周辺および走行経路上の標高デー
タを検出する。アクセル開度検出手段3は、アクセルペ
ダルと連動する可変抵抗で構成され、運転手のアクセル
操作を検出する。速度検出手段4およびエンジン回転数
検出手段5は、磁気センサや光学式センサで構成され、
車輪やドライブシャフトの回転速度から車両の走行速度
またはエンジンの回転速度を検出する。勾配区間推定手
段2は、道路情報検出手段1に記録された地形の標高デ
ータとアクセル開度及び勾配抵抗を用いて勾配区間の始
点および終点を推定する。勾配値推定手段6は、アクセ
ル開度、エンジン回転数、速度から求めた駆動力、加速
抵抗から、勾配抵抗を推定することで勾配値を求める。
勾配情報記録手段7は、勾配区間推定手段2および勾配
値推定手段6で推定された勾配区間の始点、終点および
勾配値を記録、更新する。
【0100】なお、道路情報検出手段1、勾配区間推定
手段2、勾配値推定手段6、勾配情報記録手段7の各機
能は、図1に示すようにナビゲーション装置9にまとめ
てもよく、また勾配区間推定手段2と勾配値推定手段6
とを独立した演算ユニットとしてもよい。
【0101】また、本実施形態の走行状態検出手段8
は、アクセル開度検出手段3に加え、速度検出手段4、
エンジン回転数検出手段5を有しているが、これに限定
されることはない。
【0102】次に、制御手順について説明する。図2は
勾配値の推定方法に係るフローチャート、図3は勾配区
間の終点の判定に係るフローチャート、図4は勾配区間
の始点に係るフローチャート、図5は勾配値の更新に係
るフローチャート、図6乃至図8は勾配区間の推定方
法、図9(a)、(b)は勾配区間の更新例1および
2、図10は勾配情報の記録フォーマット例である。
【0103】本実施形態の制御プログラムは、ナビゲー
ション装置9または自動変速機やエンジンの制御ユニッ
トのメインプログラムから一定間隔で呼び出される。
【0104】図2のフローチャートは、請求項1および
請求項10に対応した制御手順であり、道路情報を走行
中に収集・記録する手法について示している。
【0105】ちなみに、本実施形態で、アクセル開度
(APO)がほぼ一定であることを勾配値を推定するた
めの条件としたのは、勾配値の推定に必要な駆動力はス
ロットル開度とエンジン回転数のマップを参照して求め
るが、たとえば、アクセルを踏込んでエンジン回転数が
上昇する過渡時には、エンジン回転数上昇による内部慣
性エネルギーに駆動力が奪われて、スロットル開度−エ
ンジン回転数のマップから得られるエンジンの駆動力と
実際のエンジンの駆動力が一致しなくなり、勾配値の推
定に誤差が生じるためである。
【0106】また、ブレーキが作動していないことを条
件としたのは、通常の車両にはブレーキトルクセンサが
設置されていないため、ブレーキトルクによる勾配値の
推定誤差を考慮できないからである。
【0107】以下に本制御の作用について説明する。ま
ずステップS11では、道路情報検出手段1により出発
地から目的地までの地形の標高データを読込み、記録す
る。地形の標高データの位置は図6に示すように等間隔
のメッシュ状に記録されているので、道路の位置を示す
ノードの標高は、たとえば、図6のノード1では周囲の
4点の標高データh1からh4の値を内挿して求める。
こうして地形の標高データから求めた各ノードの高度
は、たとえば、トンネルや橋梁などでは路面の標高から
大きくずれてしまうため、図7の「標高データによる勾
配区間の修正」に示すように、実際の道路ではあり得な
い勾配値が表れてしまう。これを防ぐため、図7の点線
で示すように、ローパスフィルタをかけたり、トンネル
情報を用いて例外処理をするなどの後処理をした値を各
ノードの標高として用い、それらの差分から道路勾配を
求める。こうして求めた道路勾配の絶対値が一定値(た
とえば1%)以上の区間を勾配区間と定め、その後の学
習の参照情報として用いる。
【0108】ステップS12では、出発地からのアクセ
ル開度(APO)を測定し、記録する。ステップS13
では、アクセル開度(APO)が一定期間(例えば5.
0sec)、一定範囲内(例えばAPOの変化率の絶対値
が1.5deg/sec以内)でしか変化せず、かつブレーキが
作動していなければ、ステップS14に進んで勾配値の
推定を開始し、そうでなければステップS22に進む。
【0109】ステップS14で、勾配推定フラグ(fG
E)がONならばステップS15に進み、そうでなけれ
ばステップS21に進む。
【0110】ステップS15では、前述の式1および2
を用いて、駆動力(F)、転がり抵抗(Rr)、加速抵
抗(Ra)、空気抵抗(Rc)から勾配抵抗(Rg)を計
算し、勾配値(Gr)を求める。ここでは予め、転がり
抵抗(Rr)を定数、空気抵抗(Rc)を車速とのテーブ
ルとして記録しておいてもよい。
【0111】ステップS16では、出発地からのステッ
プS15で求めた勾配値(Gr)および勾配抵抗(Rr)
の記録を行う。
【0112】ステップS17では、車両の走行位置がス
テップS11で推定した勾配区間の終点であれば、ステ
ップS18に進み、勾配区間が終了していない場合は本
制御を終了する。なお、勾配区間の終点であるか否かの
判断手法については、図3で説明する。ステップS18
では、ステップS16で計算した勾配値に対応する勾配
区間の始点を推定する。なお、本ステップの作用の詳細
は図4で説明する。
【0113】ステップS19では、ステップS16で計
算した勾配値とステップS17およびステップS18で
求めた勾配区間とを勾配情報記録手段に記録する。な
お、本ステップの作用の詳細は図5で説明する。
【0114】ステップS20では、勾配推定フラグ(f
GE)をOFFにする。ステップS21では、ステップ
S13で勾配値の測定が可能な状態であると判断された
にも拘わらず、勾配値推定フラグ(fGE)がOFFで
あった場合、勾配学習フラグ(fGE)をONにして、
勾配値の測定を可能にする。
【0115】ステップS22では、ステップS13で勾
配値の推定が不可能な状態であると判断されたにも拘わ
らず、勾配推定フラグ(fGE)がONの場合に対応し
ている。これは、ステップS16で計算した勾配値に対
応する勾配区間がまだ終了していないとしてステップS
17で判断されて制御ルーチンを終了した後、一定時間
経過後、再度プログラムが呼び出されたことを意味して
いる。したがって、この場合はステップS17に進み、
勾配区間の終了を確認する。なお、ステップ22におい
て勾配推定フラグ(fGE)がOFFの場合は、勾配値
の推定が不可能な状態にあるので、本制御を終了する。
【0116】図3のフローチャートは、勾配区間の終点
の判定手法(図2のステップS17)を示し、図4のフ
ローチャートは勾配区間の始点の判定手法(図2のステ
ップS18)を示す。なお、図3と図4は併せて請求項
3から8および請求項12から17に対応している。
【0117】図3のフローチャートに示す制御ルーチン
では、車両が走行中の勾配区間の終点を図6の「標高デ
ータによる勾配区間の推定」に示すように、地形の標高
データより推定する。また、複数回通過したことがある
勾配区間については、勾配区間の終点周辺でのアクセル
開度または勾配値が変化した位置を記録しておき、溯っ
て過去所定回数記録された変化の位置が、所定頻度以上
で所定範囲内に収まる場合は、勾配区間の終点の位置を
所定範囲内に収まった変化の位置の平均に修正する。
【0118】このように勾配区間を修正することで、前
述のように、より実際の勾配区間の位置に近づけるよう
に精度を向上させることができる。
【0119】また、アクセル開度または勾配値の変化か
ら推定できるのは勾配区間の終点や始点だけでなく、図
9(b)に示すような勾配値が途中で変化する勾配変化
点の推定にも適用できる。図9(b)に示す例のよう
に、途中で勾配が増加する場合には、アクセル開度が増
加またはアクセル開度がほぼ一定で走行抵抗が増加する
位置を記録していくことにより、勾配値の変化する地点
の推定位置をより実際の位置に近づけていくことができ
る。なお、途中で勾配値が減少する場合には、アクセル
開度が減少またはアクセル開度がほぼ一定で走行抵抗が
減少する位置を記録すればよい。
【0120】以下、勾配区間の終点の判定方法について
説明する。ステップS111では、図2のステップS1
5における勾配値の計算値Grが正ならば登坂と判定し
てステップS112へ進み、そうでない場合はステップ
S113へ進む。
【0121】ステップS112では、勾配区間の終点の
条件を、下記の1または2を満たす場合と設定する。
【0122】
【数5】条件1dAPO/dt<Seu (ここで、Seuは閾値、例えば−2.5deg/secに設定) 条件2|dAPO/dt|<α (ここで、APOほぼ一定、αは例えば1.5deg/secに
設定)かつ、dGr/dt<0(勾配抵抗減少) ステップS113では、図2のステップS15における
勾配値の計算値Grが負ならば降坂と判定してステップ
S114に進む。
【0123】ステップS114では、勾配区間の終点の
条件を、下記の3または4の条件を満たす場合と設定す
る。そうでない場合は本制御を終了する。
【0124】
【数6】条件3dAPO/dt>Sed (Sedは閾値、例えば2.5deg/secに設定) 条件4|dAPO/dt|<α(APOほぼ一定) かつ、dGr/dt>0(勾配抵抗増加) ここで、条件1および条件3は請求項3および11に対
応し、条件2および条件4は請求項5および14に対応
する。
【0125】ステップS115では、現在走行中の勾配
区間の情報が記録されている場合は、複数回通過したこ
とがある区間と判定してステップS116へ進み、勾配
区間終点の位置を検索する。そうでない場合はステップ
S119へ進み、地形の標高データから求めた勾配区間
の終点位置を採用する。
【0126】ステップS116では、ステップS112
またはステップS114において設定した終点の条件を
満たしている場合はステップS117へ進み、そうでな
い場合は本制御を終了する。
【0127】ステップS117では、図8の「勾配区間
終点の記録例2」や「勾配区間終点の記録例3」に示す
ように、勾配区間終点の記録位置が溯って過去一定回数
(例えば5回)のうち一定回数(例えば3回)以上が一
定範囲内(例えば100m)にある場合はステップS1
18へ進み、図8の「勾配区間終点の記録例1」に示す
ように、過去一定回数の勾配区間終点の記録位置が一定
範囲から外れてしまう場合は、勾配区間終点の更新はせ
ず、本制御を終了する。
【0128】ステップS118では、勾配区間終点の位
置を過去一定回数以内に記録した位置の平均値に修正す
る。図8の「勾配区間の終点位置の記録例2」の例で
は、学習位置1を勾配区間終点として更新、記録する。
【0129】なお、ステップS118においては、図8
の「勾配区間終点位置の記録例3」のように過去一定回
数以内の勾配区間終点の推定位置が複数のリンクに渡る
場合でも、一定の範囲内にある場合は勾配区間終点の位
置の更新を行う。図8の「勾配区間終点位置の記録例
3」の例では、学習位置2を勾配区間終点として学習、
記録する。
【0130】なお、ステップS117およびステップS
118は、請求項7、8および請求項16、17に対応
する。
【0131】ステップS119では、始めて通過する勾
配区間の終点位置を記録するために、図7の「標高デー
タによる勾配区間の修正」に示すように、車両が通過し
てきた経路上のノードにおいて地形の標高データを読込
み、そのデータ列にローパスフィルタをかけたりトンネ
ル情報を用いて例外処理をするなどの後処置をした値を
用いて、現在走行中のリンクの始点ノードの標高値と終
点ノードの標高値の差分から道路勾配推定値Grd(i)を
求める。
【0132】そして、一つ前のリンクにおける勾配推定
値Grd(i-1)から下記の勾配区間終点の条件12を満た
す変化をした場合には、勾配区間終点を通過したと判定
してステップS120へ進む。そうでない場合は本制御
を終了する。
【0133】
【数7】勾配区間終点の条件 条件1Grd(i-1)>Gsh、かつGrd(i)<Gsh(登坂区間
の終点) 条件2Grd(i-1)<−Gsh、かつGrd(i)<−Gsh(降坂
区間の終点) 但し、iはリンク番号、Gshは勾配区間判定の閾値(例
えば1%)である。
【0134】ステップS120では、現在走行中のリン
ク3の始点を勾配区間終点の推定位置とする。(図10
(c)の例ではノード位置3となる) 図4のフローチャートでは、図2のステップS17にお
いて勾配区間終点の位置学習を行った際に、その勾配区
間に対応する始点を学習する。本制御でも図3に示すフ
ローチャートの制御と同様にして勾配区間の始点の位置
を修正することで、勾配区間の推定精度を向上させるこ
とができる。
【0135】すなわち、まずステップS211では、図
2のステップS15における勾配値Grが正ならば登坂
と判断してステップS212へ進み、そうでない場合は
ステップS213へ進む。
【0136】ステップS212では、登坂勾配区間の始
点の条件を、下記の条件1または条件2を満たす場合と
設定する。
【0137】
【数8】条件1dAPO/dt>Ssu (Ssuは閾値、たとえば、2.5deg/secに設定) 条件2|dAPO/dt|<α(APOほぼ一定) かつ、dGr/dt>0(勾配抵抗増加) ステップS213では、図2のステップS15における
勾配計算値Grが負ならば降坂と判断してステップS2
14に進み、そうでない場合は本制御を終了する。
【0138】ステップS214では、降坂勾配区間の始
点の条件を、下記の条件3または条件4を満たす場合と
設定する。
【0139】
【数9】条件3dAPO/dt<Ssu (Ssuは閾値、たとえば−2.5deg/secに設定) 条件4|dAPO/dt|<α(APOほぼ一定) かつ、dGr/dt<0(勾配抵抗減少) なお、条件1および条件3が請求項4および13に対応
し、条件2および条件4が請求項6および15に対応す
る。
【0140】ステップS215では、現在走行中の勾配
区間の情報が記録されている場合は、複数回通過したこ
とがある区間と判断してステップS217へ進み、勾配
区間始点の位置の学習を開始する。そうでない場合はス
テップS220へ進み、地形の標高データによる勾配の
計算値から勾配区間の始点を決定する。
【0141】ステップS216では、図2のステップS
12で記録したアクセル開度(APO)及びステップS
16で記録した勾配抵抗Rrを、現在走行中の勾配区間
について過去に走行したときに記録した始点の位置周辺
まで遡って読込む。
【0142】ステップS217では、ステップS216
で読込んだアクセル開度(APO)および勾配抵抗Rr
の変化がステップS212またはステップS214にお
いて設定した条件を満たしている場合はステップS21
8へ進み、そうでない場合は本制御を終了する。
【0143】ステップS218では、図3のステップS
117と同様の処理を行い、ステップS219では図3
のステップS118と同様の処理を行う。
【0144】ステップS220では、初めて通過する勾
配区間の始点の位置を推定するために、図2のステップ
S11で記録した地形の標高データを、図3のステップ
S119と同様にして求めたリンク毎の道路勾配推定値
が下記の勾配区間始点の条件12を満たすまで、現在の
車両走行位置からこれまでの走行経路を遡って読出す。
【0145】
【数10】勾配区間始点の条件 条件1 Grd(i-1)<Grh かつ Grd(i)>Gsh(登坂
勾配区間の始点) 条件2 Grd(i-1)>−Grh かつ Grd(i)<−Gsh
(降坂勾配区間の始点) ステップS221では、ステップS220で検索したリ
ンクの始点ノードを勾配区間始点の位置とする。
【0146】図5のフローチャートは勾配値の修正方法
および勾配値および勾配区間の記録方法を示し、請求項
9に対応している。本制御では、図2に示すフローチャ
ートのステップS17およびステップS18で学習した
勾配区間始点および終点の位置を記録し、ステップS1
5で求めた勾配値を以前に記録した勾配値と比較して更
新する。
【0147】以下に制御の流れについて説明する。ステ
ップS311では、図2のステップS17およびステッ
プS18で定めた勾配区間の始点および終点を記録す
る。
【0148】勾配区間の始点または終点の記録フォーマ
ットの例としては図10に示すように、ノードを結ぶリ
ンクに関する情報に勾配情報を付加することが考えられ
る。
【0149】なお、図10のリンク2では勾配区間の始
点または終点がリンクの途中となるときの勾配情報の記
録方法の一例を示し、接続するノードのうち番号が小さ
い方(ノード2)からの距離を勾配区間の始点または終
点の位置として記録している。また、図3および図4で
述べた勾配区間の修正を行うために過去数回の測定結果
とそれらを用いた学習結果を記録している。
【0150】ステップS312では、加速度accの絶対
値が一定(たとえば、0.15m/s )以下ならばス
テップS313へ進み、そうでない場合は本制御を終了
する。
【0151】ステップS313では、現在走行中のリン
クに勾配情報が記録されている場合は、複数回通過した
ことがある区間と判断してステップS314へ進み勾配
値の情報を呼び込む。そうでない場合はステップS31
6へ進み、図2のステップS15で求めた勾配値を記録
する。
【0152】勾配値の記録方法の一例としては、図10
のリンク3のように、接続するノード番号が小さい方
(ノード3)から大きい方(ノード4)へ向かう方向に
ついての勾配値を記録するように統一する。この場合、
ノード4からノード3は向かう登坂勾配区間において測
定した勾配値が5%であれば、リンク3の勾配情報へは
符号を逆転した−5%という値を記録する。
【0153】ステップS314では、これまでの勾配計
算値θi-1の絶対値よりも、今回の勾配計算値θiの絶対
値が小さい場合はステップS315へ進み、そうでない
場合は本制御を終了する。
【0154】ステップS315では、今回の勾配計算値
θiに勾配値の情報を更新し、記録する。
【0155】第2実施形態 本発明の実施形態としては、目的地までの走行パターン
に応じて燃料消費量が最小となるようにエンジン/モー
タの駆動力配分を求め、その駆動力配分を実現するため
の充電池の充放電計画を決定するような、ハイブリッド
車のエネルギー管理システムが挙げられる。
【0156】その概要は、図11に示すように、まず信
号機や料金所の位置や道路種別などの道路情報から走行
速度や停止場所を予測して目的地までの走行パターンを
作成する。
【0157】次に、目的地までの経路の道路勾配と走行
速度パターンとを用いて、勾配抵抗と走行抵抗、加速度
抵抗を合わせた目的地までの走行負荷パターンを求め
る。そして、目的地までの走行負荷パターンと目的地に
おける目標蓄電池充電率(目標SOC)を満たし燃料消
費量が最小となるようなエンジン/モータの駆動力配分
を求める。最後に、その駆動力配分から目的地までのS
OCパターンを求め充放電計画を決定する。
【0158】図11の例では、市街地における低速走行
では走行負荷が小さくエンジンの作動効率が低いためモ
ータで走行し、走行負荷が負となる面積が広い高速道路
の料金所手前や降坂勾配区間では、エネルギーを回生
し、降坂勾配区間の後の登坂勾配区間では、回生により
充電した電力を用いてモータでエンジンの負荷を減少さ
せるよう充放電計画を決定する。
【0159】以上のハイブリッド車のエネルギー管理シ
ステムにおいて、目的地までの走行負荷パターンを求め
るのに必要な道路勾配を得るために本発明が適用でき
る。
【0160】このような実施形態を実現するハードウェ
ア構成の一例は図12に示すような、GPSアンテナ、
ジャイロコンパスなどで構成される測位センサと、地形
の標高データや道路種別、交差点の位置などを記録した
地図データ、VICSなどのインフラからの交通情報を
受信するための受信機とで構成されるナビゲーション装
置と、アクセル開度、スロットル開度、車速、エンジン
回転数、モータ回転数、SOCの各センサ、ブレーキス
イッチからの入力信号によってエンジン、モータの駆動
力やバッテリの蓄電池充電率(SOC)を制御するハイ
ブリッド制御ユニットが挙げられる。
【0161】ここで、本発明における地図データの記録
装置は、勾配値を記録・修正するために、記録可能なD
VDドライブやフラッシュメモリなどを用いる。
【0162】なお、以上説明した実施形態は、本発明の
理解を容易にするために記載されたものであって、本発
明を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技
術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の道路勾配の推定装置の実施形態を示す
ブロック図である。
【図2】本発明の勾配値の推定方法に係るフローチャー
トである。
【図3】本発明の勾配区間の終点の判定に係るフローチ
ャートである。
【図4】本発明の勾配区間の始点の判定に係るフローチ
ャートである。
【図5】本発明の勾配値の更新に係るフローチャートで
ある。
【図6】本発明の勾配区間の推定方法(標高データによ
る勾配区間の推定)を説明するための図である。
【図7】本発明の勾配区間の推定方法(標高データによ
る勾配区間の修正)を説明するための図である。
【図8】本発明の勾配区間の推定方法(勾配区間の終点
の更新を説明するための図である。
【図9】(a)(b)はそれぞれ本発明の勾配区間の更
新例を示す図である。
【図10】本発明の勾配情報の記録フォーマットの一例
を示す図である。
【図11】本発明の他の実施形態であるエネルギー管理
システムを示す図である。
【図12】本発明の他の実施形態を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】 1…道路情報検出手段 2…勾配区間推定手段 3…アクセル開度検出手段 4…速度検出手段 5…エンジン回転数検出手段 6…勾配値検出手段 7…勾配情報記録手段 8…走行状態検出手段 9…ナビゲーション装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 浩 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 2C032 HB02 HB11 HB22 HC08 HD03 2F029 AA02 AC02 AC03 AC14 3G084 EA07 EA11 FA04 FA05 FA10 FA33 5H180 BB20 EE02 FF22 FF27

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地図データを含む道路情報より勾配区間の
    始点および終点を推定し、アクセル開度が所定の条件を
    満たすときはその勾配区間の勾配値を車体の運動方程式
    より推定・記録し、これを該勾配区間の勾配値として採
    用する道路勾配の推定方法。
  2. 【請求項2】アクセル開度を含む車両の走行状態を検出
    し、走行状態の変化する地点を、勾配区間の始点、終点
    または勾配値が変化した地点として記録する請求項1記
    載の道路勾配の推定方法。
  3. 【請求項3】登坂勾配区間へ入る場合にはアクセル開度
    が増加する位置を登坂勾配区間の始点とし、登坂勾配区
    間から出る場合にはアクセル開度が減少する位置を登坂
    勾配区間の終点とし、また、降坂勾配区間へ入る場合に
    はアクセル開度が減少する位置を降坂勾配区間の始点と
    し、降坂勾配区間から出る場合にはアクセル開度が増加
    する位置を降坂勾配区間の終点として記録する請求項2
    記載の道路勾配の推定方法。
  4. 【請求項4】勾配区間内において、アクセル開度が増加
    する位置を勾配区間内において勾配値が増加する地点と
    し、アクセル開度が減少する位置を勾配区間内において
    勾配値が減少する地点として記録する請求項2記載の道
    路勾配の推定方法。
  5. 【請求項5】アクセル開度の変化率の絶対値が所定値以
    下の場合であって、登坂勾配区間へ入る場合には勾配抵
    抗が増加する位置を登坂勾配区間の始点とし、登坂勾配
    区間から出る場合には勾配抵抗が減少する位置を登坂勾
    配区間の終点とし、また、降坂勾配区間へ入る場合には
    勾配抵抗が減少する位置を降坂勾配区間の始点とし、降
    坂勾配区間から出る場合には勾配抵抗が増加する位置を
    降坂勾配区間の終点として記録する請求項2記載の道路
    勾配の推定方法。
  6. 【請求項6】勾配区間内において、アクセル開度の変化
    率の絶対値が所定値以下で、勾配抵抗が増加する位置を
    勾配区間内において勾配値が増加する地点とし、勾配抵
    抗が減少する位置を勾配区間内において勾配値が減少す
    る地点として記録する請求項2記載の道路勾配の推定方
    法。
  7. 【請求項7】勾配区間の始点、終点または勾配値が変化
    した地点の周辺において、記録された前記請求項2〜6
    記載の始点、終点または勾配値が変化した地点の情報に
    基づいて、勾配区間の始点、終点または勾配値が変化し
    た地点を更新する請求項3〜6記載の道路勾配の推定方
    法。
  8. 【請求項8】勾配区間の始点、終点または勾配値が変化
    した地点の周辺において、前記請求項2〜6記載の道路
    勾配の推定方法により、始点、終点または勾配値が変化
    した地点の情報が、所定回数記録され、かつ、所定範囲
    内で所定頻度以上得られた場合には、当該所定範囲内で
    所定頻度以上得られた始点、終点または勾配値が変化し
    た地点の情報の各平均により、勾配区間の始点、終点ま
    たは勾配値が変化した地点を更新する請求項7記載の道
    路勾配の推定方法。
  9. 【請求項9】車両の走行加速度の絶対値が所定値以下の
    場合であって、同一の勾配区間において推定された勾配
    値のうちで、勾配値の絶対値が最小の勾配値を勾配区間
    の勾配値として採用する請求項2記載の道路勾配の推定
    方法。
  10. 【請求項10】地図データを含む道路情報を検出する道
    路情報検出手段と、 前記道路情報より勾配区間の始点および終点を推定する
    勾配区間推定手段と、 車両のアクセル開度を検出するアクセル開度検出手段
    と、 アクセル開度が所定の条件を満たすときには道路の勾配
    値を車体の運動方程式より推定する勾配値推定手段と、 前記推定された勾配値を記録する勾配情報記録手段と、
    を有する道路勾配の推定装置。
  11. 【請求項11】アクセル開度を含む車両の走行状態を検
    出する走行状態検出手段を有し、 前記勾配情報記録手段は、走行状態の変化する地点を勾
    配区間の始点、終点または勾配値が変化した地点として
    記録する請求項10記載の道路勾配の推定装置。
  12. 【請求項12】前記勾配情報記録手段は、登坂勾配区間
    へ入る場合にはアクセル開度が増加する位置を登坂勾配
    区間の始点と、登坂勾配区間から出る場合にはアクセル
    開度が減少する位置を登坂勾配区間の終点とし、また、
    降坂勾配区間へ入る場合にはアクセル開度が減少する位
    置を降坂勾配区間の始点と、降坂勾配区間から出る場合
    にはアクセル開度が増加する位置を降坂勾配区間の終点
    として記録する請求項11記載の道路勾配の推定装置。
  13. 【請求項13】前記勾配情報記録手段は、勾配区間内に
    おいて、アクセル開度が増加する位置を勾配区間内にお
    いて勾配値が増加する地点とし、アクセル開度が減少す
    る位置を勾配区間内において勾配値が減少する地点とし
    て記録する請求項11記載の道路勾配の推定装置。
  14. 【請求項14】勾配情報記録手段は、アクセル開度の変
    化率の絶対値が所定値以下の場合であって、登坂勾配区
    間へ入る場合には勾配抵抗が増加する位置を登坂勾配区
    間の始点と、登坂勾配区間から出る場合には勾配抵抗が
    減少する位置を登坂勾配区間の終点とし、また、降坂勾
    配区間へ入る場合には勾配抵抗が減少する位置を降坂勾
    配区間の始点と、当該降坂勾配区間から出る場合には勾
    配抵抗が増加する位置を降坂勾配区間の終点として記録
    する請求項11記載の道路勾配の推定装置。
  15. 【請求項15】前記勾配情報記録手段は、勾配区間内に
    おいて、アクセル開度の変化率の絶対値が所定値以下
    で、勾配抵抗が増加する位置を勾配区間内において勾配
    値が増加する地点とし、勾配抵抗が減少する位置を勾配
    区間内において勾配値が減少する地点として記録する請
    求項11記載の道路勾配の推定装置。
  16. 【請求項16】前記勾配情報記録手段は、勾配区間の始
    点、終点または勾配値が変化した地点の周辺において、
    記録された前記請求項11〜15記載の始点、終点また
    は勾配値が変化した地点の情報に基づいて、該勾配区間
    の始点、終点または勾配値が変化した地点を更新する請
    求項11〜15記載の道路勾配の推定装置。
  17. 【請求項17】前記勾配情報記録手段は、勾配区間の始
    点、終点または勾配値が変化した地点の周辺において、
    前記請求項11〜15記載の道路勾配の推定装置によ
    り、始点、終点または勾配値が変化した地点の情報が所
    定回数記録され、かつ、所定範囲内で所定頻度以上得ら
    れた場合には、所定範囲内で所定頻度以上得られた始
    点、終点または勾配値が変化した地点の情報の各平均に
    より、勾配区間の始点、終点または勾配値が変化した地
    点を更新する請求項16記載の道路勾配の推定装置。
  18. 【請求項18】前記勾配情報記録手段は、車両の走行加
    速度の絶対値が所定値以下の場合であって、同一勾配値
    の勾配区間において推定された勾配値の内で、勾配値の
    絶対値が最小の勾配値を勾配区間の勾配値として採用す
    る請求項11記載の道路勾配の推定装置。
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