JP2002114557A - 塗壁材および調湿塗り壁 - Google Patents

塗壁材および調湿塗り壁

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JP2002114557A
JP2002114557A JP2000299721A JP2000299721A JP2002114557A JP 2002114557 A JP2002114557 A JP 2002114557A JP 2000299721 A JP2000299721 A JP 2000299721A JP 2000299721 A JP2000299721 A JP 2000299721A JP 2002114557 A JP2002114557 A JP 2002114557A
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Shigeo Yoshida
繁夫 吉田
Kazuhiro Suzui
一博 鈴井
Junichi Tsunekawa
純一 恒川
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National House Industrial Co Ltd
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KING SUZUI SHOKAI KK
National House Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無機調湿材を含有させて調湿機能を持たせた
塗り壁の施工に用いる塗壁材として、安定した品質性能
が発揮できるものを提供する。 【解決手段】 建築物の壁面に塗工される塗壁材であっ
て、無機調湿材の造粒焼成粒25〜75重量%と、石膏
25〜75重量%と、有機バインダー0〜20重量%と
を含む塗壁材である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗壁材および調湿
塗り壁に関し、建築物の壁面仕上げに利用され、スラリ
ー状の材料を壁面に塗り付けて仕上げる塗り壁構造の施
工に用いる塗壁材と、このような塗壁材を用いて施工さ
れ調湿機能を有する塗り壁とを対象にしている。
【0002】
【従来の技術】塗り壁構造は、和風住宅などの室内壁面
の仕上げに広く採用されている。塗壁材としては、漆喰
や壁土などが用いられる。プラスターやモルタルを用い
ることもある。石膏プラスターによる塗り壁は、純白の
外観を有し美麗であるとともに、吸湿性があるため、室
内の湿気を取り除くという機能がある。漆喰は、消石灰
にのりやすさを加えたものであり、白色の外観を有し美
麗であるが、吸湿機能はない。塗り壁に、施工空間の過
剰な湿気を吸収し、施工空間が乾燥しすぎれば湿気を放
出する、いわゆる調湿機能を持たせることが提案されて
いる。
【0003】具体的には、本件特許出願人が先に特許出
願している特願2000−5301号では、珪質頁岩な
どの無機調湿材の粉粒にバインダーとなる石膏を加えた
塗壁材を提案している。無機調湿材の優れた調湿機能
が、塗り壁に高い調湿性を持たせる。バインダーとして
用いた石膏は、無機調湿材が有する多孔構造を埋めてし
まうことがないため、調湿機能を阻害することが少な
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記した無機調湿材と
石膏バインダーとを組み合わせた塗壁材は、施工後の強
度が十分ではなく、耐久性に劣るという問題がある。石
膏は、外観性や施工性は良いが、あまり高い接合強度は
得られない。塗壁材のバインダー材料として古くから知
られている「しっくい」は、石膏バインダーを使用した
場合に比べて施工強度は優れているが、無機調湿材の微
細な多孔質構造の内部に侵入して埋めてしまうという欠
点があり、調湿機能を阻害するので使用できない。
【0005】また、別の問題として、無機調湿材となる
珪質頁岩などは、天然鉱石などの天然原料からなるもの
が多いため、品質性能にバラツキが多く、塗壁材として
の品質性能が安定しないという問題もある。天然原料
は、採掘位置によって、含有成分が違っていたり、組成
構造が異なることが多い。例えば、粉粒状をなす無機調
湿材の粒径および粒形状にバラツキがあると、塗壁材を
塗工したときの調湿機能にもバラツキが出やすい。特
に、石膏などのバインダーによる無機調湿材の結合作用
が安定せず、塗工作業が行い難くなったり、施工後の強
度が確保し難かったりする。また、無機調湿材の組成や
成分にバラツキがあると、施工された塗り壁の色や質感
にバラツキが生じる。具体的には、無機調湿材に含まれ
る鉄分や硫黄分などの微量成分が、施工後の塗り壁の仕
上がりに大きな影響を与える。
【0006】天然材料を粉砕しただけの無機調湿材の場
合、輸送、保管あるいは塗壁材の調合作業における取り
扱い中に、割れたり欠けたりし易い。その結果、微粉が
発生したり、粒径および粒形状のバラツキが生じやすく
なる。微粉の発生量のバラツキが、塗り壁材の混練時に
石膏の硬化遅延剤の効果をばらつかせ、早く硬化した
り、硬化しないで水分がドライアウトしたりする問題が
発生する。また、硬化収縮のバラツキによりクラックが
生じ易くなる。微粉が多くなるとクラックが発生し易
い。本発明の課題は、無機調湿材を含有させて調湿機能
を持たせた塗り壁の施工に用いる塗壁材として、安定し
た品質性能が発揮できるものを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる塗壁材
は、建築物の壁面に塗工される塗壁材であって、無機調
湿材の造粒焼成粒25〜75重量%と、石膏25〜75
重量%と、有機バインダー0〜20重量%とを含む。
【0008】
【発明の実施形態】〔建築物の壁面〕塗り壁を施工する
建築物の壁面は、通常の建築物における塗り壁用の壁面
構造が採用される。具体的には、コンクリート壁などの
壁躯体そのものであってもよいし、木質の板壁であって
もよいし、壁面の基礎構造にメタルラスや石膏ラスボー
ドなどの壁用の下地材を施工したものであってもよい。
下地材として、調湿材が配合された石膏材料から製造さ
れる高調湿性石膏ボードなどの調湿性ボードを用いれ
ば、塗り壁の調湿機能に加えて壁全体の調湿機能を高め
ることができる。
【0009】〔塗り壁〕塗り壁は、壁の仕上げ面を構成
する。建築物の壁面に、スラリー状あるいは練り状の塗
壁材を、一定の厚みで塗り付け、乾燥固化させることで
形成される。塗り壁の施工手順や施工条件は、通常の塗
り壁と同様でよい。塗り壁は、単独の層であってもよい
し、壁の表面側に配置される化粧層と、化粧層の背面側
に配置される下塗り層とで構成することもできる。化粧
層と下塗り層は、基本的な材料および施工方法などの構
成は共通している。 〔無機調湿材〕周囲の湿度環境によって、湿気や水分を
吸収したり、保持したり、放出したりする機能を有する
無機材料であれば、各種の調湿材料が使用できる。
【0010】具体的には、炭、活性炭、珪藻土、珪質頁
岩、アロフェン、ゼオライト、セピオライト、アタバル
ジャイト、モンモリロナイト、ゾノライト、活性白土、
シリカゲル、イモゴライト、大谷石粉などが使用でき
る。炭として、フェライトが配合されたものを用いるこ
とができる。無機調湿材として、粘土などのバインダー
成分を含む材料を用いることができる。天然鉱物などか
ら得られる無機調湿材には元々から粘土を含有している
ものがある。例えば、粘土質珪質頁岩が挙げられる。粘
土質珪質頁岩として、粘土成分を5〜20重量%含むも
のが使用できる。
【0011】無機調湿材として、調湿機能に加えてガス
吸着機能を有するものが好ましい。建材などから発生す
る悪臭や揮発性の有害成分を吸着することで、施工環境
を良好に維持することができる。微細な多孔質構造を有
する材料が、調湿およびガス吸着性に優れている。この
ようなガス吸着性に優れた材料として、炭や珪質頁岩、
アロフェンなどが挙げられる。多孔質粉粒体状の無機調
湿材として、平均細孔半径が20〜100Å、比表面積
が20〜200m2/gのものが好ましい。平均細孔半径
20〜50Åのものがより好ましい。粉粒炭として、平
均細孔半径が1.5〜100Å、比表面積が50〜60
0m2/gのものが好ましい。なお、細孔半径が小さな無
機調湿材は、バインダー成分によって空隙が埋められ、
調湿機能が低下し易い。したがって、細孔半径が小さな
無機調湿材、例えば、珪質頁岩やアロフェン、イモゴラ
イトなどを用いる場合には、石膏のように空隙を埋める
ことが少ないバインダー成分を多く用いるのが好まし
い。
【0012】塗り壁層の表面を白色に仕上げるには、炭
のように色の付いた無機調湿材は、下塗り層に配合して
おくほうが好ましい。また、化粧層には比較的少量を配
合し、下塗り層には比較的大量に配合しておくこともで
きる。 〔造粒焼成粒〕無機調湿材は、天然鉱石などを採掘した
ままの状態あるいはそれを粉砕した状態ではなく、造粒
焼成粒にして使用する。具体的には、無機調湿材を単独
で、あるいは、バインダー成分などを加えて湿式粉砕し
たあと、スプレー乾燥することによって所定の粒径に造
粒された粒体を用いる。
【0013】無機調湿材を造粒する際に、造粒焼成粒の
製造に必要な成分、あるいは、塗壁材として使用する際
に有用な成分を配合しておくことができる。バインダー
として、堆積岩由来の粘土、ガラス、シリカフォームな
どの無機バインダーが使用できる。後述する有機バイン
ダーを配合することもできる。複数種の無機バインダー
を組み合わせることもできる。ソーダガラスや廃棄ガラ
スなどのガラスが配合できる。廃棄ガラスとして、蛍光
管ガラスが使用できる。シリカフォームを配合すると、
バインダー機能に加えて調湿機能が発揮でき、白色を呈
し、色安定性も優れている。
【0014】バインダー成分の配合割合は、造粒原料全
体の3〜40重量%の範囲で用いることができる。無機
調湿材として、粘土等の無機バインダー成分を含む材料
を用いた場合、前記配合割合は、無機調湿材の無機バイ
ンダー成分量を合計したもので設定する。バインダー成
分が多すぎると、無機調湿材の調湿機能にとって重要な
空隙を、バインダー成分が埋めてしまい、調湿機能を損
なう。バインダー成分が少なすぎると、粒強度が十分に
確保できない。バインダー成分としてガラスを使用する
場合、15重量%以下が好ましく、蛍光管ガラスは10
重量%以下が好ましい。
【0015】バインダー成分は、造粒粒の強度を向上さ
せる。スプレー造粒や焼成の際に、無機調湿材が壊れる
ことが防止できる。製造された造粒焼成粒の取り扱いお
よび使用の際の強度も確保できる。造粒原料に、チタン
や三酸化アンチモンなどの調色材を加えておけば、調色
された造粒焼成粒を得ることができる。湿式粉砕の段階
で調色材を加えておけば、調湿材を均一に調色すること
ができ、使用時に変色したり色が分離したりすることが
防げる。チタンのうち、光触媒性を有するチタン、具体
的には酸化チタンであると、調色機能に加えて、光触媒
機能を発揮させることができる。
【0016】その他の材料として、外割りで、繊維、粘
土調整材などを配合することで、作業性の安定性を確保
することができる。 <湿式粉砕工程>基本的には、通常の建築材料その他の
粉体材料における湿式粉砕処理と同様の装置および処理
条件を採用することができる。湿式粉砕に供する原料
は、無機調湿材のみであってもよいし、バインダー成分
が含まれていてもよいし、その他の添加材が加えられる
場合もある。原料は、予め適宜の大きさまで粉砕された
材料を用いることもできるし、特別な粉砕処理は行わず
にそのまま湿式粉砕を行うこともできる。予め粉砕処理
を行う場合は、カッターミルや、ローラーミル、ボール
ミル等の通常の粉砕装置を用いて乾式処理で粉砕してお
くことができる。
【0017】湿式粉砕処理は、ボールミル、サンドミル
等の微粉砕に適した粉砕装置を用いて、水などの液体と
ともに原料を粉砕することで、乾式では困難な微細な粒
径あるいは均一な粒径で安定した形状の粉砕物を得るこ
とができる。湿式粉砕を行うことで、粉砕中の過熱を防
止することもできる。無機調湿材などとして熱に弱い材
料を用いる場合に有効である。湿式粉砕で、原料の粒径
を、5〜75μmの範囲まで粉砕することができる。少
なくとも、後述するスプレー造粒によって製造する造粒
粒の粒径よりも十分に小さな粒径まで粉砕しておくこと
が好ましい。
【0018】湿式粉砕によって、無機調湿材を含む原料
は、均一に混合され、粒径分布も狭い、安定した品質の
粉砕混合物が得られる。 <スプレー乾燥工程>基本的には、通常の造粒技術で利
用されているスプレー乾燥装置および処理条件が採用さ
れる。湿式粉砕された材料は、湿式粉砕で用いた水など
の液体とともにスプレー乾燥装置に供給される。必要で
あれば、水を追加したり除去したりして水分調整を行っ
てからスプレー乾燥することもできる。
【0019】スプレー乾燥は、狭いノズルから吹き出さ
れた材料が、噴霧状態で迅速に乾燥することによって、
微細かつ安定した粉粒体に造粒される。乾燥を促進する
ために、バーナーやヒーター、熱風による加熱を行うこ
とができる。スプレー液に含まれる粉体材料が凝集ある
いは結合することで、複数の粒子からなる造粒物が得ら
れる。スプレー乾燥によって得られる造粒物の粒径は、
最終的に製造する造粒焼成粒の目的粒径や湿式粉砕され
た原料の粒径、材料の組み合わせなどの条件によっても
異なるが、通常は、0.01〜1.5mmの造粒物を製
造する。造粒物の径が大きすぎると、壊れ易くなる。焼
成粒の使用時にも取り扱い難い。径が小さすぎると、調
湿材の取り扱いが行い難い。スプレー乾燥は、前記した
粒径範囲の造粒物を製造するのに適した方法である。
【0020】<焼成工程>基本的には、通常の建築材料
の製造に利用される焼成装置や焼成方法が適用できる。
焼成温度や焼成時間は、造粒物の材質や寸法、調湿材の
要求性能などの条件によっても異なるが、通常は、造粒
物を650〜1000℃で焼成する。好ましくは、70
0〜950℃で焼成する。焼成温度が高すぎると、無機
調湿材の調湿機能が損なわれる。焼成温度が低すぎる
と、製造される焼成粒の粒強度が弱くなる。焼成時間
は、0.5〜5時間の範囲に設定される。焼成時間が長
すぎると、無機調湿材の機能が低下する。焼成時間が短
すぎると、焼成の効果が十分に発揮されない。
【0021】<造粒焼成粒>焼成工程を経て製造された
造粒焼成粒は、無機調湿材が有する調湿機能を十分に発
揮できるとともに、粒強度が高く、粒形状が安定してお
り、運搬、保管などの取り扱いおよび調湿材としての使
用が行い易い。造粒焼成粒には、要求される調湿機能が
発揮できる量の無機調湿材が含まれている必要がある。
好ましくは、無機調湿材を65重量%以上含有させてお
く。造粒焼成粒の粒径は、平均粒径0.01〜1.5m
m、好ましくは平均粒径0.01〜1.3mmである。
粒径が大きすぎる調湿材は取り扱い難く、取り扱いおよ
び使用時に破壊され易く、使用時の調湿機能も劣る。粒
径が小さすぎる場合にも取り扱い難く、調湿機能も劣る
ものになる。
【0022】調湿材は、粒径分布の狭いものが好まし
い。具体的には、粒径10μm未満の粒子が10%以下
であるか全く含まないものが好ましい。粒径1.5mm
超の粒子が10%以下であるか全く含まないものが好ま
しい。調湿材は、水分含量が少ないほうが取り扱い易
い。焼成した状態、あるいは、焼成後に水分調整を行っ
て、水分含量13〜30重量%にしたものが好ましい。
より望ましくは15〜25重量%である。水分含量が少
なすぎると、取り扱い難い。調湿材は、使用するまでの
間に、環境中の湿度によって水分含量が変化することが
ある。使用時に水分を補給することもある。前記数値範
囲は、調湿材の製造後に輸送、保管を行う際の水分含量
で規定する。
【0023】調湿材の粒強度として、100〜500g
のものが好ましい。粒強度は、重量計の計測台に粒子を
載せ、その上から重しで押したときに、粒子が破壊する
ときの重量計の指示値で示す。焼成工程で得られた無機
調湿材の造粒焼成粒には、さらに後加工を加えることが
できる。例えば、造粒焼成粒に光触媒性チタンを担持さ
せれば、光触媒性を有する調湿材となる。ホルマリンキ
ャッチャー剤をコーティングしておけば、建材などから
放出される揮発成分であるホルマリンを捕捉除去する機
能を高めることができる。
【0024】〔有機バインダー〕塗壁材のバインダー成
分として、石膏とともに使用される。石膏に比べて結合
力が大きく、塗り壁の強度や耐久性を向上させることが
できる。基本的には、通常の塗壁材と同様の材料および
使用方法で用いられる。有機バインダーとして、天然材
料からなるものが好ましい。具体例として、ゼラチン、
ふのり、カゼインおよび膠が挙げられる。 〔塗壁材〕前記した無機調湿材の造粒焼成粒、石膏およ
び有機バインダーを含む原料を混合して塗壁材が得られ
る。
【0025】各成分の配合割合は、無機調湿材の造粒焼
成粒25〜75重量%、石膏25〜75重量%、有機バ
インダー0〜20重量%の範囲で、塗壁材の使用目的や
要求性能に合わせて適宜に設定される。無機調湿材の造
粒焼成粒が少なすぎると、調湿機能が十分に発揮でき
ず、無機調湿材の造粒焼成粒が多すぎると、塗工作業が
困難であったり、壁面の強度が低下したり、塗り壁の表
面にクラックが入ったりする。石膏が少なすぎると、バ
インダー機能が弱くなり、塗り壁の強度が弱くなり、表
面の白色性も低下し外観性が悪くなる。石膏が多すぎる
と、調湿機能が低下する。有機バインダーが少なすぎる
と、強度が低下する。有機バインダーが多すぎると、調
湿機能を低下させる。
【0026】石膏と有機バインダーとの割合は、仕上が
りが良好な石膏を主にして、補強のために有機バインダ
ーを補助的に加えるのが好ましい。具体的には、有機バ
インダーは10重量%以下にしておくのが望ましい。塗
り壁の化粧層と下塗り層とで、塗壁材の各成分の配合割
合を変えることができる。例えば、化粧層は、石膏の配
合量を多くして外観性を高め、下塗り層は無機調湿材の
造粒焼成粒および有機バインダーの量を増やして、調湿
機能を十分に発揮させながら強度を向上させることがで
きる。塗壁材には、上記した主成分の他に、各種の添加
材を加えることができる。具体的には、酸化チタン、硬
化遅延剤などが挙げられる。
【0027】〔酸化チタン〕塗壁材に酸化チタンを配合
しておくと、酸化チタンが有する光触媒機能で有機物を
分解除去することができ、壁表面に汚れが溜まることを
防いだり、カビや雑菌の繁殖を阻止したりすることがで
きる。酸化チタンの配合量は、0.1〜10重量%に設
定できる。酸化チタンは、前記したように無機調湿材に
担持させておいてもよいし、無機調湿材の造粒焼成粒の
表面に担持させてもよく、無機調湿材とは別に塗壁材に
配合しておくこともできる。
【0028】塗り壁が化粧層と下塗り層とからなる場
合、酸化チタンは化粧層を塗工する塗壁材に配合してお
くのが好ましい。 〔硬化遅延材〕硬化遅延材は、石膏の硬化を遅らせるこ
とで塗工作業を行い易くする。硬化遅延材としては、ク
エン酸ソーダ、蛋白質分解物、アミノ酸のホルマリン縮
合物などが使用できる。塗壁材における硬化遅延材の配
合量は、必要な硬化遅延機能が果たせる程度に設定すれ
ばよい。具体的には、0.1〜5重量%の範囲で配合さ
れる。硬化遅延材が少なすぎれば目的の機能が発揮でき
ず、硬化遅延材が多すぎると、石膏の硬化が安定しな
い。
【0029】〔その他の添加材〕調色材を配合しておく
ことができる。前記した酸化チタンは白色の調色材とし
て機能する。三酸化アンチモンも使用できる。フェライ
トを配合しておくと、フェライトによる電磁波の吸収機
能を発揮させることができる。フェライト入り炭を配合
すれば、電磁波吸収機能と調湿機能の両方を発揮させる
ことができる。発泡ガラス粉を配合しておくと、塗工後
の収縮を防止することができる。塗壁材の材料として一
般的な漆喰は、バインダーとしての機能があり、外観を
美麗にするために有効であるが、無機調湿材の調湿機能
を阻害する欠点があるため、出来るだけ使用しないほう
が好ましく、使用する場合でも10%未満にしておく。
【0030】〔塗壁材の使用〕通常の塗壁材と同様に、
水を加えて練ったものを、建築物の壁面などに塗り付け
乾燥させて、塗り壁を施工する。具体的な施工条件は、
通常の塗り壁施工と同様にできる。施工された塗り壁
は、無機調湿材が有する調湿機能が良好に発揮された調
湿塗り壁となる。
【0031】
【発明の効果】本発明にかかる塗壁材は、無機調湿材の
造粒焼成粒と石膏と有機バインダーとを特定の配合割合
で組み合わせていることにより、優れた調湿機能が発揮
できるとともに外観性などの塗り壁としての特性や機能
に優れ、しかも、塗り壁施工の作業性にも優れたものと
なる。特に、無機調湿材を、造粒焼成粒にして用いるこ
とで、粒強度が高く、寸法形状および色などの品質性能
が安定していて、塗壁材の製造および塗り壁施工が容易
になり、塗り壁の強度や耐久性を向上させることがで
き、施工後の外観性にも優れたものとなる。
【0032】さらに、白色性にに優れ、無機調湿材の調
湿機能を阻害することが少ない石膏に、補強性に優れた
有機バインダーを組み合わせることで、塗り壁の調湿機
能を確保しながら強度的にも優れたものを提供すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 14:10 C04B 14:02 A 14:02 24:14 24:14 14:30 14:30 22:00) 22:00) 111:40 111:40 B01D 53/36 J G (72)発明者 鈴井 一博 愛知県名古屋市中村区野田町字中深18番地 の3 株式会社キング鈴井商会内 (72)発明者 恒川 純一 愛知県名古屋市中村区野田町字中深18番地 の3 株式会社キング鈴井商会内 Fターム(参考) 2E001 DB03 FA03 GA03 GA06 GA85 JA00 JA02 JB00 JD11 4D048 AA19 AB03 BA07X BA07Y BB03 CC41 EA01 4G012 PA02 PA06 PA11 PA23 PC05 PC11

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建築物の壁面に塗工される塗壁材であっ
    て、 無機調湿材の造粒焼成粒25〜75重量%と、 石膏25〜75重量%と、 有機バインダー0〜20重量%とを含む塗壁材。
  2. 【請求項2】前記無機調湿材が、珪質頁岩、アロフェン
    およびイモゴライトからなる群から選ばれる何れか1種
    を含む請求項1に記載の塗壁材。
  3. 【請求項3】酸化チタン、三酸化アンチモンおよびアン
    チモンソーダからなる群から選ばれる何れか1種の調色
    材をさらに含む請求項1または2に記載の塗壁材。
  4. 【請求項4】前記有機バインダーが、ゼラチン、ふの
    り、カゼインおよび膠からなる群から選ばれる何れか1
    種を含み、 有機バインダーの配合量が10重量%以下である請求項
    1〜3の何れかに記載の塗壁材。
  5. 【請求項5】石膏に対する硬化遅延剤0.1〜5重量%
    をさらに含む請求項1〜4の何れかに記載の塗壁材。
  6. 【請求項6】前記無機調湿材の造粒焼成粒が、光触媒性
    を有する酸化チタンが担持されたものである請求項1〜
    5の何れかに記載の塗壁材。
  7. 【請求項7】前記無機調湿材の造粒焼成粒が、ホルマリ
    ンキャッチャー剤がコーティングされたものである請求
    項1〜6の何れかに記載の塗壁材。
  8. 【請求項8】建築物の壁面に、 請求項1〜7の何れかに記載の塗壁材の水練り物が塗工
    されてなる調湿塗り壁。
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