JP2002107936A - ポジ型フォトレジスト組成物 - Google Patents

ポジ型フォトレジスト組成物

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JP2002107936A
JP2002107936A JP2000296881A JP2000296881A JP2002107936A JP 2002107936 A JP2002107936 A JP 2002107936A JP 2000296881 A JP2000296881 A JP 2000296881A JP 2000296881 A JP2000296881 A JP 2000296881A JP 2002107936 A JP2002107936 A JP 2002107936A
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alkyl group
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photoresist composition
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JP2000296881A
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Kenichiro Sato
健一郎 佐藤
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体デバイスの製造において、現像欠陥の発
生が少ない、または加えて、密着性、露光マージン(特
に孤立ラインの露光マージン)、経時感度変動等にも優
れたポジ型フォトレジスト組成物を提供すること。 【解決手段】ノルボルネン構造を有する繰り返し単位等
の特定の繰り返し単位等を含有する、酸の作用によりア
ルカリ現像液に対する溶解速度が増加する樹脂、(B)
活性光線又は放射線の照射により酸を発生する特定の化
合物を含有することを特徴とするポジ型フォトレジスト
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超LSIや高容量
マイクロチップの製造等の超マイクロリソグラフィプロ
セスやその他のフォトファブリケ−ションプロセスに使
用するポジ型レジスト組成物に関するものである。更に
詳しくは、露光マージンが改善されたポジ型フォトレジ
スト組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、集積回路はその集積度を益々高め
ており、超LSI等の半導体基板の製造においてはハー
フミクロン以下の線幅から成る超微細パターンの加工が
必要とされるようになってきた。その必要性を満たすた
めにフォトリソグラフィーに用いられる露光装置の使用
波長は益々短波化し、今では、遠紫外線の中でも短波長
のエキシマレーザー光(XeCl、KrF、ArF等)
を用いることが検討されるまでになってきている。この
波長領域におけるリソグラフィーのパターン形成に用い
られるものとして、化学増幅系レジストがある。
【0003】一般に化学増幅系レジストは、通称2成分
系、2.5成分系、3成分系の3種類に大別することが
できる。2成分系は、光分解により酸を発生する化合物
(以後、光酸発生剤という)とバインダー樹脂とを組み
合わせている。該バインダー樹脂は、酸の作用により分
解して、樹脂のアルカリ現像液中での溶解性を増加させ
る基(酸分解性基ともいう)を分子内に有する樹脂であ
る。2.5成分系はこうした2成分系に更に酸分解性基
を有する低分子化合物を含有する。3成分系は光酸発生
剤とアルカリ可溶性樹脂と上記低分子化合物を含有する
ものである。
【0004】上記化学増幅系レジストは紫外線や遠紫外
線照射用のフォトレジストに適しているが、その中でさ
らに使用上の要求特性に対応する必要がある。ArF光
源用のフォトレジスト組成物としては、部分的にヒドロ
キシ化したスチレン系樹脂よりもさらに吸収の少ない
(メタ)アクリル系樹脂を光によつて酸を発生する化合
物と組み合わせたフォトレジスト組成物が提案されてい
る。例えば特開平7−199467号、同7−2523
24号等がある。中でも特開平6−289615号では
アクリル酸のカルボキシル基の酸素に3級炭素有機基が
エステル結合した樹脂が開示されている。
【0005】さらに特開平7−234511号ではアク
リル酸エステルやフマル酸エステルを繰り返し構造単位
とする酸分解性樹脂が開示されているが、パターンプロ
ファイル、基板密着性等が不十分であり、満足な性能が
得られていないのが実情である。
【0006】0.18μm及び0.13μm以下のデザ
インルールを用いたデバイスを製造するリソグラフィプ
ロセスは露光放射として波長193nmの光を使用する
ことが多いため、エチレン系不飽和性をあまり含まない
レジストポリマーが所望される。更にまた、ドライエッ
チング耐性付与の目的で脂環式炭化水素部位が導入され
た樹脂が提案されている。特開平9−73173号、特
開平9−90637号、特開平10−161313号公
報には、脂環式基を含む構造で保護されたアルカリ可溶
性基と、そのアルカリ可溶性基が酸により脱離して、ア
ルカリ可溶性とならしめる構造単位を含む酸感応性化合
物を用いたレジスト材料が記載されている。
【0007】また、特開平9−90637号、同10−
207069号、同10−274852号公報には、特
定ラクトン構造を有する酸分解性樹脂を含むレジスト組
成物が記載されている。特開平10−10739号及び
特開平10−307401号では、波長193nmに対
する透明性は改善されているものの、必ずしも高感度と
は言えず0.13μm以降のリソグラフィーを考えた場
合には解像力が不足するなどのレジスト性能が不足して
いる。特開平10−130340号公報には、ノルボル
ネン構造を主鎖に有する特定の繰り返し構造単位を有す
るターポリマーを含有する化学増幅型のレジストが開示
されている。特開平11−305444号公報には、ア
ダマンタン構造を側鎖に有する繰り返し構造単位と、無
水マレイン酸を繰り返し構造単位として含有する樹脂が
開示されている。
【0008】しかし、このような化学増幅型のレジスト
においても、現像時の欠陥発生の抑制、加えて密着性、
露光マージン、経時感度変動等の特性の改良が望まれて
いた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、半導体デバイスの製造において、現像欠陥の発生が
少ないポジ型フォトレジスト組成物を提供することであ
る。更には、加えて、密着性、露光マージン(特に孤立
ラインの露光マージン)、経時感度変動等にも優れたポ
ジ型フォトレジスト組成物を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ポジ型化
学増幅系レジスト組成物の構成材料を鋭意検討した結
果、特定の構造の繰り返し構造単位を有する酸分解性樹
脂を使用することにより、本発明の目的が達成されるこ
とを知り、本発明に至った。即ち、上記目的は下記構成
によって達成される。
【0011】(1)(A)下記一般式(I)で示される
繰り返し構造単位および下記一般式(II)で示される繰
り返し構造単位を含有し、酸の作用によりアルカリ現像
液に対する溶解速度が増加する樹脂、及び(B)活性光
線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有す
ることを特徴とするポジ型フォトレジスト組成物。
【0012】
【化7】
【0013】
【化8】
【0014】一般式(I)中、R11〜R14は、各々独立
に水素原子又はアルキル基を表す。aは0または1であ
る。一般式(II)中、R0は、水素原子又は低級アルキ
ル基を表す。Aは、単結合、アルキレン基、シクロアル
キレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル
基、エステル基よりなる群から選択される単独あるいは
2つ以上の基の組み合わせを表す。R1及びR2は低級ア
ルキル基を表す。R3は低級アルキル基、低級アルコキ
シ基、又はハロゲン原子を表す。kは0〜3の整数であ
る。
【0015】(2)上記(A)樹脂が更に下記一般式
(III)で示される繰り返し構造単位を含有することを
特徴とする(1)に記載のポジ型フォトレジスト組成
物。
【0016】
【化9】
【0017】式(III)中:Z2は、−O−又は−N(R
31)−を表す。ここでR31は、水素原子、水酸基、又は
−OSO2−R32を表す。R32は、アルキル基、ハロア
ルキル基、シクロアルキル基又は樟脳残基を表す。
【0018】(3)上記(A)樹脂が更に下記一般式
(IV)で示される繰り返し構造単位を含有することを特
徴とする請求項(1)又は(2)に記載のポジ型フォト
レジスト組成物。
【0019】
【化10】
【0020】R10は、水素原子又はメチル基を表す。W
は、単結合、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル
基、カルボニル基、エステル基よりなる群から選択され
る単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。R
a,Rb,Rc,Rd,Reは各々独立に、水素原子又
は炭素数1〜4のアルキル基を表す。m,nは各々独立
に0〜3の整数を表し、m+nは、2以上6以下であ
る。
【0021】(4)上記(A)樹脂が更に下記一般式
(V)で示される繰り返し構造単位を含有することを特
徴とする(1)〜(3)に記載のポジ型フォトレジスト
組成物。
【0022】
【化11】
【0023】R21は、水素原子、ハロゲン原子又は1〜
4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基
を表す。R22〜R24は、各々独立に、水素原子又は水酸
基を表す。ただし、R22〜R24のうち少なくとも1つ
は、水酸基を表す。(5)(B)成分が、活性光線又は
放射線の照射によりスルホン酸を発生する、下記一般式
(I’)〜(III’)で表される化合物であることを
特徴とする(1)〜(4)に記載のポジ型フォトレジス
ト組成物。
【0024】
【化12】
【0025】上記一般式(I')〜(III')中:R51
87は、同一又は異なって、水素原子、直鎖状、分岐状
あるいは環状アルキル基、直鎖状、分岐状あるいは環状
アルコキシ基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、又は−
S−R88基を表す。R88は、直鎖状、分岐状あるいは環
状アルキル基又はアリール基を表す。また、R51
65、R66〜R77、R78〜R87のうち、2つ以上が結合
して、単結合、炭素、酸素、イオウ、及び窒素から選択
される1種又は2種以上を含む環を形成していてもよ
い。X-は、RFSO3 -を表す。ここでRFは、炭素数2
以上のフッ素置換された直鎖状、分岐状あるいは環状ア
ルキル基である。
【0026】(6)更に(D)有機塩基性化合物を含有
することを特徴とする(1)〜(5)に記載のポジ型フ
ォトレジスト組成物。
【0027】(7) 更に(E)フッ素系及び/又はシ
リコン系界面活性剤を含有することを特徴とする上記
(1)又は(2)に記載のポジ型フォトレジスト組成
物。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明に使用する成分につ
いて詳細に説明する。 〔1〕(A)酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶
解速度が増加する樹脂(以下、「酸分解性樹脂」ともい
う)。酸分解性樹脂の繰り返し構造単位を示す一般式
(I)において、R11〜R14は、水素原子又はアルキル
基を表す。R11〜R14のアルキル基としては、炭素数1
〜12のものが好ましく、より好ましくは炭素数1〜1
0のものであり、具体的にメチル基、エチル基、プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、
sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基を
好ましく挙げることができる。R11〜R14のアルキル基
は置換基を有していてもよく、置換基としては、ヒドロ
キシ基、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基等が挙
げられ、好ましくは炭素数4以下である。一般式(I)
中、aは0または1である。以下に、一般式(I)で表
される繰り返し単位の具体例を挙げるが、これらに限定
されるものではない。
【0029】
【化13】
【0030】次に一般式(II)の繰り返し単位について
より説明する。一般式(II)中、R0は、水素原子又は
低級アルキル基を表す。Aは、単結合、アルキレン基、
シクロアルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カ
ルボニル基、エステル基よりなる群から選択される単独
あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。R1及びR2
は低級アルキル基を表す。R3は低級アルキル基、低級
アルコキシ基、又はハロゲン原子を表す。kは0〜3の
整数である。一般式(II)中、R0は好ましくは水素原
子である。R0〜R4としての低級アルキル基は、炭素数
1〜6であり、好ましくは炭素数1〜4、更に好ましく
は炭素数1又は2である。具体例として、メチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基を挙げることができる。R3としての低級アルコキシ
基は、炭素数1〜6であり、好ましくは炭素数1〜4、
更に好ましくは炭素数1又は2である。具体例として、
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、
ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基を挙げることがで
きる。R0〜R4としての低級アルキル基及びR3として
の低級アルコキシ基は置換基を有していてもよい。置換
基としては、例えば、塩素原子、臭素原子などのハロゲ
ン原子、メトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ基
(好ましくは炭素数1〜3)等を挙げることができる。
kは、好ましくは0〜2である。
【0031】Aのアルキレン基としては、下記式で表さ
れる基を挙げることができる。 −〔C(Rf)(Rg)〕r− 上記式中、Rf、Rgは、水素原子、アルキル基、置換
アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基を表
し、両者は同一でも異なっていてもよい。アルキル基と
しては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好
ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基から選択される。置換アルキル基の置換基として
は、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基(好ましくは
炭素数1〜4)を挙げることができる。アルコキシ基と
しては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブト
キシ基等の炭素数1〜4のものを挙げることができる。
ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原
子、沃素原子等を挙げることができる。rは1〜10の
整数であり、好ましくは、1〜4である。Aのシクロア
ルキレン基としては、炭素数3〜10のものが挙げら
れ、シクロペンチレン、シクロヘキシレン、シクロオク
チレン基等を挙げることができる。
【0032】以下、一般式(II)で表される繰り返し構
造単位の具体例を挙げるが、これらに限定されるもので
はない。
【0033】
【化14】
【0034】次に式(III)の繰り返し単位について説
明する。本発明の(b)酸分解性樹脂は、好ましくは更
に一般式(III)で示される繰り返し単位を含有する。
これにより、より密着性及び解像性が改善される。
【0035】一般式(III)において、Z2は、−O−又
は−N(R31)−を表す。ここでR 31は、水素原子、水
酸基又は−O−SO2−R32を表す。R32は、アルキル
基、ハロアルキル基、シクロアルキル基又は樟脳残基を
表す。
【0036】上記R32におけるアルキル基としては、炭
素数1〜10個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基が好
ましく、より好ましくは炭素数1〜6個の直鎖状あるい
は分岐状アルキル基であり、更に好ましくはメチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基で
ある。
【0037】上記R32におけるハロアルキル基としては
トリフルオロメチル基、ナノフルオロブチル基、ペンタ
デカフルオロオクチル基、トリクロロメチル基等を挙げ
ることができる。上記R32におけるシクロアルキル基と
しては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロ
オクチル基等を挙げることができる。
【0038】以下、一般式(III)で示される繰り返し
構造単位に相当するモノマーの具体例を示すが、これら
に限定されるものではない。
【0039】
【化15】
【0040】
【化16】
【0041】(A)成分である樹脂は、更に上記一般式
(IV)又は(V)で表される構造単位を有することが好
ましい。これにより無機反射防止膜への密着性が向上、
即ちパターン剥がれが抑制される。
【0042】酸分解性樹脂の繰り返し構造単位を示す一
般式(IV)中、R10は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra,Rb,Rc,Rd,Reは各々独立に、水素原子
又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。m,nは各々独
立に0〜3の整数を表し、m+nは、2以上6以下であ
る。Ra〜Reの炭素数1〜4のアルキル基としては、
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n
−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブ
チル基等を挙げることができる。
【0043】Ra,Rb,Rc,Rd,Reとしての炭
素数1〜4のアルキル基は、置換基を有していてもよ
く、置換基としては、カルボキシル基、アシルオキシ
基、シアノ基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、
置換アルコキシ基、アセチルアミド基、アルコキシカル
ボニル基、アシル基等が挙げられる。これらの置換基
は、炭素数1〜4が好ましい。アシルオキシ基として
は、アセトキシ基等が挙げることができる。ハロゲン原
子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原
子等を挙げることができる。アルコキシ基としては、メ
トキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の
炭素数1〜4のものを挙げることができる。置換アルコ
キシ基が有する置換基としては、アルコキシ基等を挙げ
ることができる。
【0044】一般式(IV)におけるWのアルキレン基と
しては、前述の式(II)におけるAのアルキレン基と同
様である。
【0045】以下、一般式(IV)で示される繰り返し構
造単位に相当するモノマーの具体例を示すが、これらに
限定されるものではない。
【0046】
【化17】
【0047】
【化18】
【0048】
【化19】
【0049】上記一般式(IV)の具体例において、露光
マージンがより良好になるという点から(IV−9)、
(IV−10)、及び(IV−17)〜(IV−36)が好ま
しい。更に一般式(IV)の構造としては、エッジラフネ
スが良好になるという点からアクリレート構造を有する
ものが好ましい。
【0050】次に,上記一般式(V)で表される繰り返
し単位について説明する。一般式(V)において、R21
のアルキル基としては、炭素数1〜4の直鎖状あるいは
分岐状のものである。具体的にはメチル、エチル、n−
プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s
ec−ブチル、t−ブチル等を挙げることができる。ア
ルキル基は置換されていてもよく、置換基としては、ア
ルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)、ハロゲン原子
(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原
子)、アシル基(好ましくは炭素数2〜4)、アシロキ
シ基(好ましくは炭素数2〜4)、シアノ基、水酸基、
カルボキシ基、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭
素数2〜4)、ニトロ基等を挙げることができる。上記
21のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、
臭素原子、ヨウ素原子を挙げることができる。
【0051】一般式(V)において、既に述べたよう
に、R22〜R24の少なくとも一つは、水酸基であり、一
般式(V)におけるアダマンチル基は、好ましくはジヒ
ドロキシ体、モノヒドロキシ体であり、より好ましくは
モノヒドロキシ体である。
【0052】(A)成分である酸分解性樹脂は、上記の
繰り返し構造単位以外に、ドライエッチング耐性や標準
現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さら
にレジストの一般的な必要な特性である解像力、耐熱
性、感度等を調節する目的で様々な繰り返し構造単位を
含有することができる。
【0053】このような繰り返し構造単位としては、下
記の単量体に相当する繰り返し構造単位を挙げることが
できるが、これらに限定されるものではない。これによ
り、酸分解性樹脂に要求される性能、特に、(1)塗布
溶剤に対する溶解性、(2)製膜性(ガラス転移点)、
(3)アルカリ現像性、(4)膜べり(親疎水性、アル
カリ可溶性基選択)、(5)未露光部の基板への密着
性、(6)ドライエッチング耐性、等の微調整が可能と
なる。
【0054】このような単量体として、例えばアクリル
酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミ
ド類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエー
テル類、ビニルエステル類等から選ばれる付加重合性不
飽和結合を1個有する化合物等を挙げることができる。
【0055】具体的には、以下の単量体を挙げることが
できる。 アクリル酸エステル類(好ましくはアルキル基の炭素数
が1〜10のアルキルアクリレート):アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル
酸アミル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸エチ
ルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−t−オ
クチル、クロルエチルアクリレート、2−ヒドロキシエ
チルアクリレート2,2−ジメチルヒドロキシプロピル
アクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、
トリメチロールプロパンモノアクリレート、ペンタエリ
スリトールモノアクリレート、ベンジルアクリレート、
メトキシベンジルアクリレート、フルフリルアクリレー
ト、テトラヒドロフルフリルアクリレート等。
【0056】メタクリル酸エステル類(好ましくはアル
キル基の炭素数が1〜10のアルキルメタアクリレー
ト):メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、
プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレー
ト、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、
シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレー
ト、クロルベンジルメタクリレート、オクチルメタクリ
レート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、4−ヒ
ドロキシブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチ
ルメタクリレート、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシ
プロピルメタクリレート、トリメチロールプロパンモノ
メタクリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレ
ート、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフ
リルメタクリレート等。
【0057】アクリルアミド類:アクリルアミド、N−
アルキルアクリルアミド(アルキル基としては炭素数1
〜10のもの、例えばメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、t−ブチル基、ヘプチル基、オクチル
基、シクロヘキシル基、ヒドロキシエチル基等があ
る。)、N,N−ジアルキルアクリルアミド(アルキル
基としては炭素数1〜10のもの、例えばメチル基、エ
チル基、ブチル基、イソブチル基、エチルヘキシル基、
シクロヘキシル基等がある)、N−ヒドロキシエチル−
N−メチルアクリルアミド、N−2−アセトアミドエチ
ル−N−アセチルアクリルアミド等。
【0058】メタクリルアミド類:メタクリルアミド、
N−アルキルメタクリルアミド(アルキル基としては炭
素数1〜10のもの、例えばメチル基、エチル基、t−
ブチル基、エチルヘキシル基、ヒドロキシエチル基、シ
クロヘキシル基等がある)、N,N−ジアルキルメタク
リルアミド(アルキル基としてはエチル基、プロピル
基、ブチル基等がある)、N−ヒドロキシエチル−N−
メチルメタクリルアミド等。
【0059】アリル化合物:アリルエステル類(例えば
酢酸アリル、カプロン酸アリル、カプリル酸アリル、ラ
ウリン酸アリル、パルミチン酸アリル、ステアリン酸ア
リル、安息香酸アリル、アセト酢酸アリル、乳酸アリル
等)、アリルオキシエタノール等。
【0060】ビニルエーテル類:アルキルビニルエーテ
ル(例えばヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエ
ーテル、デシルビニルエーテル、エチルヘキシルビニル
エーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエ
チルビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、1
−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニルエーテル、
2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビ
ニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、
ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチルアミノ
エチルビニルエーテル、ブチルアミノエチルビニルエー
テル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリ
ルビニルエーテル等。
【0061】ビニルエステル類:ビニルブチレート、ビ
ニルイソブチレート、ビニルトリメチルアセテート、ビ
ニルジエチルアセテート、ビニルバレート、ビニルカプ
ロエート、ビニルクロルアセテート、ビニルジクロルア
セテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルブトキシ
アセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラクテー
ト、ビニル−β−フェニルブチレート、ビニルシクロヘ
キシルカルボキシレート等。
【0062】イタコン酸ジアルキル類:イタコン酸ジメ
チル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチル等。 フマール酸のジアルキルエステル類又はモノアルキルエ
ステル類;ジブチルフマレート等。
【0063】その他クロトン酸、イタコン酸、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、マレイロニトリル等。
【0064】その他にも、上記種々の繰り返し構造単位
に相当する単量体と共重合可能である付加重合性の不飽
和化合物であれば、共重合されていてもよい。
【0065】酸分解性樹脂において、各繰り返し構造単
位の含有モル比はレジストのドライエッチング耐性や標
準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さ
らにはレジストの一般的な必要性能である解像力、耐熱
性、感度等を調節するために適宜設定される。
【0066】酸分解性樹脂中の一般式(I)で示される
繰り返し構造単位の含有量は、全繰り返し構造単位中、
25〜70モル%が好ましく、より好ましくは28〜6
5モル%、更に好ましくは30〜60モル%である。酸
分解性樹脂中、一般式(II)で示される繰り返し構造単
位の含有量は、全繰り返し構造単位中、10〜50モル
%が好ましく、より好ましくは12〜35モル%、更に
好ましくは15〜30モル%である。酸分解性樹脂中、
一般式(III)で示される繰り返し構造単位の含有量
は、全繰り返し構造単位中20〜80モル%が好まし
く、より好ましくは25〜70モル%、更に好ましくは
30〜60モル%である。酸分解性樹脂中、一般式(I
V)で示される繰り返し構造単位の含有量は、全繰り返
し構造単位中、1〜30モル%が好ましく、より好まし
くは3〜25モル%、更に好ましくは5〜20モル%で
ある。酸分解性樹脂中、一般式(V)で示される繰り返
し構造単位の含有量は、全繰り返し構造単位中1〜30
モル%が好ましく、より好ましくは3〜25モル%、更
に好ましくは5〜20モル%である。
【0067】また、上記更なる共重合成分の単量体に基
づく繰り返し構造単位の樹脂中の含有量も、所望のレジ
ストの性能に応じて適宜設定することができるが、一般
的に、一般式(I)〜(V)で示される繰り返し構造単
位を合計した総モル数に対して99モル%以下が好まし
く、より好ましくは90モル%以下、さらに好ましくは
80モル%以下である。尚、本発明の組成物がArF露
光用である場合、ArF光に対する透明性の点から、樹
脂は芳香族環を含まないことが好ましい。
【0068】上記のような酸分解性樹脂の分子量は、重
量平均(Mw:GPC法によるポリスチレン換算値)
で、好ましくは1,000〜1,000,000、より
好ましくは1,500〜500,000、更に好ましく
は2,000〜200,000、より更に好ましくは
2,500〜100,000の範囲であり、大きい程、
耐熱性等が向上する一方で、現像性等が低下し、これら
のバランスにより好ましい範囲に調整される。本発明に
用いる酸分解性樹脂は、常法に従って(例えばラジカル
重合)合成することができる。
【0069】本発明のポジ型フォトレジスト組成物にお
いて、酸分解性樹脂のレジスト組成物全体中の配合量
は、全固形分中40〜99.99重量%が好ましく、よ
り好ましくは50〜99.97重量%である。
【0070】以下に、(A)成分である酸分解性樹脂の
繰り返し構造単位の組み合わせの好ましい具体例を示
す。
【0071】
【化20】
【0072】〔2〕(B)活性光線又は放射線の照射に
より酸を発生する化合物(光酸発生剤) 本発明で用いられる光酸発生剤は、活性光線又は放射線
の照射により酸を発生する化合物である。このような光
酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジ
カル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あ
るいはマイクロレジスト等に使用されている公知の光
(400〜200nmの紫外線、遠紫外線、特に好まし
くは、g線、h線、i線、KrFエキシマレーザー
光)、ArFエキシマレーザー光、電子線、X線、分子
線又はイオンビームにより酸を発生する化合物及びそれ
らの混合物を適宜に選択して使用することができる。
【0073】また、その他の本発明に用いられる併用可
能な光酸発生剤としては、たとえばジアゾニウム塩、ア
ンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スル
ホニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等のオニ
ウム塩、有機ハロゲン化合物、有機金属/有機ハロゲン
化物、o−ニトロベンジル型保護基を有する光酸発生
剤、イミノスルフォネ−ト等に代表される光分解してス
ルホン酸を発生する化合物、ジスルホン化合物、ジアゾ
ケトスルホン、ジアゾジスルホン化合物等を挙げること
ができる。また、これらの光により酸を発生する基、あ
るいは化合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合
物を用いることができる。
【0074】さらにV.N.R.Pillai,Synthesis,(1),1(198
0)、A.Abad etal,Tetrahedron Lett.,(47)4555(1971)、
D.H.R.Barton etal,J.Chem.Soc.,(C),329(1970)、米国
特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の光
により酸を発生する化合物も使用することができる。
【0075】上記併用可能な酸を発生する化合物の中
で、特に有効に用いられるものについて以下に説明す
る。 (1)トリハロメチル基が置換した下記一般式(PAG
1)で表されるオキサゾール誘導体又は一般式(PAG
2)で表されるS−トリアジン誘導体。
【0076】
【化21】
【0077】式中、R201は置換もしくは未置換のアリ
ール基、アルケニル基、R202は置換もしくは未置換の
アリール基、アルケニル基、アルキル基、−C(Y)3
をしめす。Yは塩素原子又は臭素原子を示す。具体的に
は以下の化合物を挙げることができるがこれらに限定さ
れるものではない。
【0078】
【化22】
【0079】(2)下記の一般式(PAG3)で表され
るヨードニウム塩、又は一般式(PAG4)で表される
スルホニウム塩。
【0080】
【化23】
【0081】ここで式Ar1、Ar2は、各々独立に、置
換もしくは未置換のアリール基を示す。R203、R204
205は、各々独立に、置換もしくは未置換のアルキル
基、アリール基を示す。
【0082】Z-は、対アニオンを示し、例えばB
4 -、AsF6 -、PF6 -、SbF6 -、SiF6 2-、Cl
4 -、CF3SO3 -、ペンタフルオロベンゼンスルホン
酸アニオン、ナフタレン−1−スルホン酸アニオン等の
縮合多核芳香族スルホン酸アニオン、アントラキノンス
ルホン酸 アニオン、スルホン酸基含有染料等を挙げる
ことができるがこれらに限定されるものではない。
【0083】またR203、R204、R205のうちの2つ及
びAr1、Ar2はそれぞれの単結合又は置換基を介して
結合してもよい。
【0084】具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0085】
【化24】
【0086】
【化25】
【0087】
【化26】
【0088】
【化27】
【0089】
【化28】
【0090】
【化29】
【0091】
【化30】
【0092】
【化31】
【0093】
【化32】
【0094】上記において、Phはフェニル基を表す。
一般式(PAG3)、(PAG4)で示される上記オニ
ウム塩は公知であり、例えば、米国特許第2,807,648 号
及び同4,247,473号、特開昭53-101,331号等に記載の方
法により合成することができる。
【0095】(3)下記一般式(PAG5)で表される
ジスルホン誘導体又は一般式(PAG6)で表されるイ
ミノスルホネート誘導体。
【0096】
【化33】
【0097】式中、Ar3、Ar4は、各々独立に、置換
もしくは未置換のアリール基を示す。R206は置換もし
くは未置換のアルキル基、アリール基を示す。Aは置換
もしくは未置換のアルキレン基、アルケニレン基、アリ
ーレン基を示す。具体例としては以下に示す化合物が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
【0098】
【化34】
【0099】
【化35】
【0100】
【化36】
【0101】
【化37】
【0102】
【化38】
【0103】(4)下記一般式(PAG7)で表される
ジアゾジスルホン誘導体。
【0104】
【化39】
【0105】ここでRは、直鎖、分岐又は環状アルキル
基、あるいは置換していてもよいアリール基を表す。具
体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これら
に限定されるものではない。
【0106】
【化40】
【0107】
【化41】
【0108】(B)光酸発生剤の添加量は、組成物中の
固形分を基準として、通常0.001〜20重量%の範
囲で用いられ、好ましくは0.01〜15重量%、更に
好ましくは0.1〜10重量%の範囲で使用される。光
酸発生剤の添加量が、0.001重量%より少ないと感
度が低くなり、また添加量が20重量%より多いとレジ
ストの光吸収が高くなりすぎ、プロファイルの悪化や、
プロセス(特にベーク)マージンが狭くなり好ましくな
い。
【0109】本発明では、特に好ましい光酸発生剤とし
て、上記一般式(I')〜(III')で表される化合物の
少なくとも1種が用いられる。これにより更に露光マー
ジンが改善されたレジスト組成物が得られる。一般式
(I')〜(III')において、R51〜R88の直鎖状、分
岐状アルキル基としては、置換基を有してもよい、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−
ブチル基、t−ブチル基のような炭素数1〜4個のもの
が挙げられる。環状アルキル基としては、置換基を有し
てもよい、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シク
ロヘキシル基のような炭素数3〜8個のものが挙げられ
る。R51〜R87の直鎖状、分岐状アルコキシ基として
は、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエト
キシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ
基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基のような炭素
数1〜4個のものが挙げられる。
【0110】環状アルコキシ基としては、例えば、シク
ロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基が挙げら
れる。R51〜R87のハロゲン原子としては、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができ
る。R88のアリール基としては、例えば、フェニル基、
トリル基、メトキシフェニル基、ナフチル基のような置
換基を有してもよい炭素数6〜14個のものが挙げられ
る。これらの置換基として好ましくは、炭素数1〜4個
のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原
子、沃素原子)、炭素数6〜10個のアリール基、炭素
数2〜6個のアルケニル基、シアノ基、ヒドロキシ基、
カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等が
挙げられる。
【0111】また、R51〜R65、R66〜R77、R78〜R
87のうち、2つ以上が結合して形成する、単結合、炭
素、酸素、イオウ、及び窒素から選択される1種又は2
種以上を含む環としては、例えば、フラン環、ジヒドロ
フラン環、ピラン環、トリヒドロピラン環、チオフェン
環、ピロール環等を挙げることができる。
【0112】一般式(I')〜(III')において、X
-は、RFSO3 -で表されるアニオンである。ここでRF
は、炭素数が2以上、好ましくは炭素数2〜10、より
好ましくは炭素数2〜8、より好ましくは炭素数2〜5
のフッ素置換された直鎖状、分岐状あるいは環状アルキ
ル基である。好ましいRFとしては、CF3(CF2)yで
表され、yが1〜15の整数であるフッ素置換直鎖状ア
ルキル基であり、より好ましくはyが1〜9の整数、さ
らに好ましくはyが1〜5の整数のフッ素置換直鎖状ア
ルキル基である。これらのフッ素置換直鎖状アルキル基
〔CF3(CF2)y〕を用いることにより、感度、解像力
のバランスに優れ、また露光から後加熱までの経時によ
っても性能変化が小さくなる。RFとしては、具体的に
は、CF3CF2−、CF3(CF22−、CF3(C
23−、CF3(CF24−、CF3(CF25−、C
3(CF27−、CF3(CF29−、CF3(CF2
11−、CF3(CF213−、CF3(CF215−であ
り、好ましくはCF3CF2−、CF3(CF22−、C
3(CF23−、CF 3(CF24−、CF3(CF2
5−、CF3(CF27−、CF3(CF29−であり、
更に好ましくはCF3CF2−、CF3(CF22−、C
3(CF23−、CF3(CF24−、CF3(CF2
5−である。特に好ましくはCF3(CF2 3−である。
【0113】特に好ましい光酸発生剤は、一般式
(I')で表され、かつX-がCF3(CF2) 3SO3 -であ
る化合物である。
【0114】このようなアニオン部がフッ素置換された
アルキル基を有するスルホン酸アニオンで構成されてい
る一般式(I')〜(III')で表される化合物を光酸発
生剤として用い、かつ前記特定構造の樹脂成分(A)と
組み合わせることにより、本発明のポジ型レジスト組成
物は、遠紫外光、とくにArFエキシマレーザー光(波
長193nm)の露光に対する十分な感度及び解像力を
有し、しかも露光マージンの改善効果が優れる。
【0115】一般式(I')〜(III')で表される光酸
発生剤の具体例として、下記の化合物(I−1)〜(I
−32)、(II−1)〜(II−11)、(III−1)〜
(III−22)を挙げることができる。
【0116】
【化42】
【0117】
【化43】
【0118】
【化44】
【0119】
【化45】
【0120】
【化46】
【0121】
【化47】
【0122】
【化48】
【0123】
【化49】
【0124】
【化50】
【0125】上記一般式(I')〜(III')で表される
光酸発生剤の添加量は、組成物中の固形分を基準とし
て、通常0.001〜20重量%の範囲で用いられ、好
ましくは0.01〜15重量%、更に好ましくは0.1
〜10重量%の範囲で使用される。光酸発生剤の添加量
が、0.001重量%より少ないと感度が低くなり、ま
た添加量が20重量%より多いとレジストの光吸収が高
くなりすぎ、プロファイルの悪化や、プロセス(特にベ
ーク)マージンが狭くなり好ましくない。
【0126】上記一般式(I')〜(III')で表される
化合物以外の光酸発生剤を併用してもよい。併用される
光酸発生剤の添加量は、上記一般式(I')〜(III')
で表される光酸発生剤に対して1000重量%以下であ
り、好ましくは700重量%以下であり、更に好ましく
は500重量%以下である。
【0127】〔3〕(C)有機塩基性化合物 本発明で用いることのできる好ましい(C)有機塩基性
化合物は、フェノールよりも塩基性の強い化合物であ
る。中でも含窒素塩基性化合物が好ましい。(C)有機
塩基性化合物を加えることにより、経時での感度変動が
改良される。このような有機塩基性化合物としては、下
記に示される構造を有するものが挙げられる。
【0128】
【化51】
【0129】ここで、R250、R251及びR252は、各々
独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数
1〜6のアミノアルキル基、炭素数1〜6のヒドロキシ
アルキル基又は炭素数6〜20の置換もしくは非置換の
アリール基であり、ここでR 251とR252は互いに結合し
て環を形成してもよい。
【0130】
【化52】
【0131】(式中、R253、R254、R255及びR
256は、各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基を示
す) 更に好ましい化合物は、一分子中に異なる化学的環境の
窒素原子を2個以上有する含窒素塩基性化合物であり、
特に好ましくは、置換もしくは未置換のアミノ基と窒素
原子を含む環構造の両方を含む化合物もしくはアルキル
アミノ基を有する化合物である。好ましい具体例として
は、置換もしくは未置換のグアニジン、置換もしくは未
置換のアミノピリジン、置換もしくは未置換のアミノア
ルキルピリジン、置換もしくは未置換のアミノピロリジ
ン、置換もしくは未置換のインダーゾル、置換もしくは
未置換のピラゾール、置換もしくは未置換のピラジン、
置換もしくは未置換のピリミジン、置換もしくは未置換
のプリン、置換もしくは未置換のイミダゾリン、置換も
しくは未置換のピラゾリン、置換もしくは未置換のピペ
ラジン、置換もしくは未置換のアミノモルフォリン、置
換もしくは未置換のアミノアルキルモルフォリン等が挙
げられる。好ましい置換基は、アミノ基、アミノアルキ
ル基、アルキルアミノ基、アミノアリール基、アリール
アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシ
ロキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ニトロ基、
水酸基、シアノ基である。
【0132】含窒素塩基性化合物の好ましい具体例とし
て、グアニジン、1,1−ジメチルグアニジン、1,
1,3,3,−テトラメチルグアニジン、2−アミノピ
リジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、2
−ジメチルアミノピリジン、4−ジメチルアミノピリジ
ン、2−ジエチルアミノピリジン、2−(アミノメチ
ル)ピリジン、2−アミノ−3−メチルピリジン、2−
アミノ−4−メチルピリジン、2−アミノ−5−メチル
ピリジン、2−アミノ−6−メチルピリジン、3−アミ
ノエチルピリジン、4−アミノエチルピリジン、3−ア
ミノピロリジン、ピペラジン、N−(2−アミノエチ
ル)ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペリジ
ン、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン、4−ピペリジノピペリジン、2−イミノピペリジ
ン、1−(2−アミノエチル)ピロリジン、ピラゾー
ル、3−アミノ−5−メチルピラゾール、5−アミノ−
3−メチル−1−p−トリルピラゾール、ピラジン、2
−(アミノメチル)−5−メチルピラジン、ピリミジ
ン、2,4−ジアミノピリミジン、4,6−ジヒドロキ
シピリミジン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、N−
アミノモルフォリン、N−(2−アミノエチル)モルフ
ォリン、1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノナ−
5−エン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウン
デカ−7−エン、1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕
オクタン、2,4,5−トリフェニルイミダゾール、N
−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N−ヒド
ロキシエチルモルホリン、N−ベンジルモルホリン、シ
クロヘキシルモルホリノエチルチオウレア(CHMET
U)等の3級モルホリン誘導体、特開平11−5257
5号公報に記載のヒンダードアミン類(例えば該公報
〔0005〕に記載のもの)等が挙げられるがこれに限
定されるものではない。
【0133】特に好ましい具体例は、1,5−ジアザビ
シクロ〔4.3.0〕ノナ−5−エン、1,8−ジアザビ
シクロ〔5.4.0〕ウンデカ−7−エン、1,4−ジア
ザビシクロ〔2.2.2〕オクタン、4−ジメチルアミノ
ピリジン、ヘキサメチレンテトラミン、4,4−ジメチ
ルイミダゾリン、ピロール類、ピラゾール類、イミダゾ
ール類、ピリダジン類、ピリミジン類、CHMETU等
の3級モルホリン類、ビス(1,2,2,6,6−ペン
タメチル−4−ピペリジル)セバゲート等のヒンダード
アミン類等を挙げることができる。中でも、1,5−ジ
アザビシクロ〔4.3.0〕ノナ−5−エン、1,8−
ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデカ−7−エン、
1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン、4−
ジメチルアミノピリジン、ヘキサメチレンテトラミン、
CHMETU、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチ
ル−4−ピペリジル)セバゲートが好ましい。
【0134】これらの有機塩基性化合物は、単独である
いは2種以上組み合わせて用いられる。有機塩基性化合
物の使用量は、感光性樹脂組成物の全組成物の固形分に
対し、通常、0.001〜10重量%、好ましくは0.
01〜5重量%である。0.001重量%未満では上記
有機塩基性化合物の添加の効果が得られない。一方、1
0重量%を超えると感度の低下や非露光部の現像性が悪
化する傾向がある。
【0135】〔4〕(D)フッ素系及び/又はシリコン
系界面活性剤 本発明のポジ型フォトレジスト組成物には、好ましくは
フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤を含有する。
本発明のポジ型フォトレジスト組成物には、フッ素系界
面活性剤、シリコン系界面活性剤及びフッ素原子と珪素
原子の両方を含有する界面活性剤のいずれか、あるいは
2種以上を含有することが好ましい。本発明のポジ型フ
ォトレジスト組成物が上記酸分解性樹脂と上記界面活性
剤とを含有することにより、疎密依存性が改良される。
【0136】これらの界面活性剤として、例えば特開昭
62-36663号、特開昭61-226746号、特開昭61-226745号、
特開昭62-170950号、特開昭63-34540号、特開平7-23016
5号、特開平8-62834号、特開平9-54432号、特開平9-598
8号、米国特許5405720号、同5360692号、同5529881号、
同5296330号、同5436098号、同5576143号、同5294511
号、同5824451号記載の界面活性剤を挙げることがで
き、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもでき
る。使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフト
ップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC
430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、
F173、F176、F189、R08(大日本インキ(株)製)、サ
ーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭
硝子(株)製)、トロイゾルS-366(トロイケミカル
(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面
活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリ
マーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界
面活性剤として用いることができる。
【0137】界面活性剤の配合量は、本発明の組成物中
の固形分を基準として、通常0.001重量%〜2重量
%、好ましくは0.01重量%〜1重量%である。これ
らの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いく
つかの組み合わせで添加することもできる。上記の他に
使用することのできる界面活性剤としては、具体的に
は、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシ
エチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチ
ルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等の
ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエ
チレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレ
ンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンア
ルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオ
キシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノ
ラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタン
モノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビ
タントリオレエート、ソルビタントリステアレート等の
ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソル
ビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタン
モノパルミテ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノ
ステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレ
エート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレー
ト等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類
等のノニオン系界面活性剤等を挙げることができる。こ
れらの他の界面活性剤の配合量は、本発明の組成物中の
固形分100重量部当たり、通常、2重量部以下、好ま
しくは1重量部以下である。
【0138】本発明のポジ型フォトレジスト組成物は、
塗布溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテ
ルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエ
ーテルアセテート類、乳酸メチル、乳酸エチル等の乳酸
アルキルエステル類、プロピレングリコールモノメチル
エーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等
のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル等のエチレングリコールモノアル
キルエーテル類、エチレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル
アセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテ
ルアセテート類、2−ヘプタノン、γ−プチロラクト
ン、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン
酸エチル等のアルコキシプロピオン酸アルキル類、ピル
ビン酸メチル、ピルビン酸エチル等のピルビン酸アルキ
ルエステル類、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、ジメチルスルフォキシド等から選ばれ
る少なくとも1種の溶剤を用いて塗布される。
【0139】好ましくは、プロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエ
チルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチルが挙
げられる。これらの溶剤は単独あるいは混合して用いら
れるが、現像欠陥数が低減される事からプロピレングリ
コールモノアルキルエーテルアセテート類、乳酸アルキ
ルエステル類それぞれから1種以上の溶剤を選択して混
合して用いることが特に好ましい。ここで、これらの混
合比は、重量比で95/5〜30/70が好ましい。本
発明において、上記各成分を含むレジスト組成物の固形
分を、上記混合溶剤に固形分濃度として3〜25重量%
溶解することが好ましく、より好ましくは5〜22重量
%であり、更に好ましくは7〜20重量%である。
【0140】本発明のポジ型フォトレジスト組成物に
は、必要に応じて更に酸分解性溶解阻止化合物、染料、
可塑剤、光増感剤、及び現像液に対する溶解性を促進さ
せる化合物等を含有させることができる。
【0141】本発明のこのようなポジ型フォトレジスト
組成物は基板上に塗布され、薄膜を形成する。この塗膜
の膜厚は0.2〜1.2μmが好ましい。本発明におい
ては、必要により、市販の無機あるいは有機反射防止膜
を使用することができる。
【0142】反射防止膜としては、チタン、二酸化チタ
ン、窒化チタン、酸化クロム、カーボン、α−シリコ
ン、SiON、タングステンSi、ポリシリコン等の無
機膜型及び吸光剤とポリマー材料からなる有機膜型が用
いることができる。前者は膜形成に真空蒸着装置、CV
D装置、スパッタリング装置等の設備を必要とする。有
機反射防止膜としては、例えば特公平7−69611号
記載のジフェニルアミン誘導体とホルムアルデヒド変性
メラミン樹脂との縮合体、アルカリ可溶性樹脂、吸光剤
からなるものや、米国特許5294680号記載の無水
マレイン酸共重合体とジアミン型吸光剤の反応物、特開
平6−118631号記載の樹脂バインダーとメチロー
ルメラミン系熱架橋剤を含有するもの、特開平6−11
8656号記載のカルボン酸基とエポキシ基と吸光基を
同一分子内に有するアクリル樹脂型反射防止膜、特開平
8−87115号記載のメチロールメラミンとベンゾフ
ェノン系吸光剤からなるもの、特開平8−179509
号記載のポリビニルアルコール樹脂に低分子吸光剤を添
加したもの等が挙げられる。また、有機反射防止膜とし
て、ブリューワーサイエンス社製のDUV30シリーズ
や、DUV−40シリーズ、シプレー社製のAC−2、
AC−3等を使用することもできる。
【0143】上記レジスト液を精密集積回路素子の製造
に使用されるような基板(例:シリコン/二酸化シリコ
ン被覆)上に(必要により上記反射防止膜を設けられた
基板上に)、スピナー、コーター等の適当な塗布方法に
より塗布後、所定のマスクを通して露光し、ベークを行
い現像することにより良好なレジストパターンを得るこ
とができる。ここで露光光としては、好ましくは150
nm〜250nmの波長の光である。具体的には、Kr
Fエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレ
ーザー(193nm)、F2エキシマレーザー(157
nm)、X線、電子ビーム等が挙げられる。
【0144】現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタ
ケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、
エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、
ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン
類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三
アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノール
アミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニ
ウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキ
シド等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピヘリジン
等の環状アミン類等のアルカリ性水溶液を使用すること
ができる。更に、上記アルカリ性水溶液にアルコール
類、界面活性剤を適当量添加して使用することもでき
る。
【0145】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。
【0146】(1)樹脂(1)の合成 先に例示した樹脂(1)を構成しているノルボルネン、
無水マレイン酸、式(II)の構造単位に相当するアクリ
レートモノマーをモル比で35/35/30で反応容器
に仕込み、テトラヒドロフランに溶解し、固形分60%
の溶液を調製した。これを窒素気流下60℃で加熱し
た。反応温度が安定したところで和光純薬社製ラジカル
開始剤V−601を1mol%加え反応を開始させた。
10時間加熱した後、反応混合物を5倍量のヘキサンに
投入し白色粉体を析出させた。析出した粉体を再度メチ
ルエチルケトンに溶解させ5倍量のヘキサンに投入し白
色粉体を析出させ、濾過取り出した。この作業を再度繰
り返し、乾燥、目的物である樹脂(1)を得た。得られ
た樹脂(1)のCPCによる分子量分析を試みたとこ
ろ、ポリスチレン換算で11400(重量平均)であっ
た。また、NMRスペクトルより樹脂(1)の組成は、
ノルボルネン/無水マレイン酸/式(II)の構造単位に対
応するアクリレートモノマーのモル比で29/45/2
6であった。以下同様の方法で樹脂(2)〜(9)を合
成した。樹脂の組成比、重量平均分子量(Mw)を表1
に示す。
【0147】
【表1】
【0148】実施例1〜18及び比較例 (ポジ型フォトレジスト組成物の調製と評価)上記合成
例で合成した樹脂(下記表2に示す)をそれぞれ2g、
表2に示す、光酸発生剤(表2に記載の量)、有機塩基
性化合物5mg、界面活性剤5mgを配合し、それぞれ
固形分10重量%の割合で表2に示す溶剤に溶解した
後、0.1μmのミクロフィルターで濾過し、実施例1
〜18のポジ型レジスト組成物を調製した。また、比較
例1として、表2に示した樹脂、光酸発生剤(PAG−
R:4−メチルフェニルジフェニルスルホニウム トリ
フルオロメタンスルホネート)、溶剤、及び有機塩基性
化合物を用いる以外は、上記実施例1と同様にポジ型レ
ジスト組成物を調製した。
【0149】溶剤としては、 S1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート S2:プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピ
オネート S4:酢酸ブチル S5:2−ヘプタノン S8:γ−ブチロラクトン S9:エチレンカーボネート
【0150】界面活性剤としては、 1:メガファックF176(大日本インキ化学工業
(株)製)(フッ素系) 2:メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)
製)(フッ素及びシリコン系) 3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工
業(株)製) 4:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 5:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)
【0151】有機塩基性化合物として、 1:DBU(1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−
7−ウンデセン) 2:4−DMAP(4−ジメチルアミノピリジン) 3:TPI(2,4,5−トリフェニルイミダゾール) 4:2,6−ジイソプロピルアニリン を表す。 樹脂R:特開平11−305444号の合成例8に従い
合成した下記の構造を有する樹脂
【0152】
【化53】
【0153】
【表2】
【0154】(評価試験)HMDS(ヘキサメチルジシ
ラザン)処理を施したSiON基板上に上記で調整した
レジスト液を塗布、130℃、90秒ベークして0.2
0μmの膜厚で塗設した。
【0155】こうして得られたウェハーをArFエキシ
マレーザーステッパー(ISI社製ArF露光機930
0)に解像力マスクを装填して露光量と焦点を変化させ
ながら露光した。その後クリーンルーム内で120℃、
90秒加熱した後、テトラメチルアンモニウムヒドロオ
キサイド現像液(2.38重量%)で60秒間現像し、
蒸留水でリンス、乾燥してパターンを得た。このように
して得られたシリコンウエハーのレジストパターンを走
査型電子顕微鏡で観察し、レジストを下記のように評価
した。これらの評価結果を表3に示す。
【0156】〔密着性〕: 上記で得られたレジストパ
ターンプロファイルを走査型電子顕微鏡(SEM)で観
察し、残存している最も細い線幅をもって評価した。即
ち、残存線幅がより小さいものは密着性が高く、大きい
ものは密着性が低い。 〔露光マージン〕:0.14μmの繰り返しパターンの
線幅を再現する露光量を±5%変動させたときの得られ
る0.14μmの繰り返しパターンの線幅の変動率
(%)を露光マージンの指標とした。この値が小さいほ
ど好ましい。
【0157】〔現像欠陥〕:6インチのBare Si
基板上に各レジスト膜を0.3μmに塗布し、真空吸着
式ホットプレートで130℃、60秒間乾燥した。次
に、0.35μmコンタクトホールパターン(Hole
Duty比=1:3)のテストマスクを介してArF
エキシマレーザーステッパー(ISI社製ArF露光機
9300)により露光した後、露光後加熱を120℃で
90秒間行った。引き続き2.38%TMAH(テトラ
メチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)で60秒間の
パドル現像後、純水で30秒間水洗しスピン乾燥した。
こうして得られたサンプルをケーエルエー・テンコール
(株)製KLA−2112機により現像欠陥数を測定
し、得られた1次データ値を現像欠陥数とした。
【0158】〔経時保存前後の感度変動〕: シリコン
ウエハー上に上記で調整したポジ型フォトレジスト組成
物溶液を塗布、130℃、90秒ベークして0.20μ
mの膜厚で塗設した。 こうして得られたウェハーをA
rFエキシマレーザーステッパー(ISI社製ArF露
光機9300)に解像力マスクを装填して露光量を変化
させながら露光した。その後クリーンルーム内で120
℃、90秒加熱した後、テトラメチルアンモニウムヒド
ロオキサイド現像液(2.38重量%で60秒間現像
し、蒸留水でリンス、乾燥してパターンを得た。このよ
うにしてポジ型フォトレジスト組成物溶液(塗液)の調
液直後の感度(0.15μmのラインアンドスペースパ
ターンを再現する最小露光量を感度とする)を評価し、
また上記組成物溶液を40℃で1週間放置した後の感度
(上記と同様の評価法)を評価し、下記式により感度変
動率を評価した。 感度変動率(%)= │(保存前の感度)−(保存後の
感度)│/(保存前の感度)×100 結果を表3に示した。
【0159】
【表3】
【0160】上記表3に示すように、本発明のポジ型フ
ォトレジスト組成物は、現像欠陥の抑制に加えて、密着
性、露光マージン、経時感度変動においても優れている
ことが判る。
【0161】
【発明の効果】本発明は、半導体デバイスの製造におい
て、現像欠陥の抑制に加えて、密着性、露光マージン、
経時感度変動においても改善されたポジ型フォトレジス
ト組成物を提供することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/027 H01L 21/30 502R Fターム(参考) 2H025 AA01 AA04 AA11 AA14 AC03 AC08 AD03 BE00 BE07 BE10 BG00 CB08 CB10 CB14 CB41 CC20 4J100 AB07T AE02T AE09T AG02T AG06T AG08T AG10T AG12T AJ01T AK32R AL03T AL08Q AL08S AL08T AL09T AL44T AM02T AM17T AM19T AM21T AM43R AM45R AM47R AR11P AR21P BA02P BA02T BA03P BA03R BA03T BA04T BA05Q BA05S BA05T BA06P BA06T BA11R BA11S BA14T BA15S BA16T BA31T BA34T BA55R BB01Q BB01T BB18R BC04T BC08R BC09Q BC43T BC52S BC53T CA03 CA04 CA05 CA06 JA38

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)下記一般式(I)で示される繰り返
    し構造単位および下記一般式(II)で示される繰り返し
    構造単位を含有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対
    する溶解速度が増加する樹脂、及び(B)活性光線又は
    放射線の照射により酸を発生する化合物を含有すること
    を特徴とするポジ型フォトレジスト組成物。 【化1】 【化2】 一般式(I)中、R11〜R14は、各々独立に水素原子又
    はアルキル基を表す。aは0または1である。一般式
    (II)中、R0は、水素原子又は低級アルキル基を表
    す。Aは、単結合、アルキレン基、シクロアルキレン
    基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エス
    テル基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上
    の基の組み合わせを表す。R1及びR2は低級アルキル基
    を表す。R3は低級アルキル基、低級アルコキシ基、又
    はハロゲン原子を表す。kは0〜3の整数である。
  2. 【請求項2】 上記(A)樹脂が更に下記一般式(II
    I)で示される繰り返し構造単位を含有することを特徴
    とする請求項1に記載のポジ型フォトレジスト組成物。 【化3】 式(III)中:Z2は、−O−又は−N(R31)−を表
    す。ここでR31は、水素原子、水酸基、又は−OSO2
    −R32を表す。R32は、アルキル基、ハロアルキル基、
    シクロアルキル基又は樟脳残基を表す。
  3. 【請求項3】 上記(A)樹脂が更に下記一般式(IV)
    で示される繰り返し構造単位を含有することを特徴とす
    る請求項1又は2に記載のポジ型フォトレジスト組成
    物。 【化4】 10は、水素原子又はメチル基を表す。Wは、単結合、
    アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニ
    ル基、エステル基よりなる群から選択される単独あるい
    は2つ以上の基の組み合わせを表す。Ra,Rb,R
    c,Rd,Reは各々独立に、水素原子又は炭素数1〜
    4のアルキル基を表す。m,nは各々独立に0〜3の整
    数を表し、m+nは、2以上6以下である。
  4. 【請求項4】 上記(A)樹脂が更に下記一般式(V)
    で示される繰り返し構造単位を含有することを特徴とす
    る請求項1〜3に記載のポジ型フォトレジスト組成物。 【化5】 21は、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜4の直
    鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。R22〜R24は、各
    々独立に、水素原子又は水酸基を表す。ただし、R22
    24のうち少なくとも1つは、水酸基を表す。
  5. 【請求項5】(B)成分が、活性光線又は放射線の照射
    によりスルホン酸を発生する、下記一般式(I’)〜
    (III’)で表される化合物であることを特徴とする
    1〜4に記載のポジ型フォトレジスト組成物。 【化6】 上記一般式(I')〜(III')中:R51〜R87は、同一
    又は異なって、水素原子、直鎖状、分岐状あるいは環状
    アルキル基、直鎖状、分岐状あるいは環状アルコキシ
    基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、又は−S−R88
    を表す。R88は、直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル
    基又はアリール基を表す。また、R51〜R65、R66〜R
    77、R78〜R87のうち、2つ以上が結合して、単結合、
    炭素、酸素、イオウ、及び窒素から選択される1種又は
    2種以上を含む環を形成していてもよい。X-は、RF
    3 -を表す。ここでRFは、炭素数2以上のフッ素置換
    された直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル基である。
  6. 【請求項6】 更に(D)有機塩基性化合物を含有する
    ことを特徴とする請求項1〜5に記載のポジ型フォトレ
    ジスト組成物。
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