JP2002102710A - エチレンの三量化触媒及びこの触媒を用いたエチレンの三量化方法 - Google Patents

エチレンの三量化触媒及びこの触媒を用いたエチレンの三量化方法

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JP2002102710A
JP2002102710A JP2000302871A JP2000302871A JP2002102710A JP 2002102710 A JP2002102710 A JP 2002102710A JP 2000302871 A JP2000302871 A JP 2000302871A JP 2000302871 A JP2000302871 A JP 2000302871A JP 2002102710 A JP2002102710 A JP 2002102710A
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Osamu Yoshida
統 吉田
Hisanori Okada
久則 岡田
Toshihide Yamamoto
敏秀 山本
Yoshiyuki Murakita
栄之 村北
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Tosoh Corp
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Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エチレンから効率よく、かつ高選択的に1−
ヘキセンを製造する。 【解決手段】 ACrBn
(1) (式中、nは1〜3の整数である。Aは三脚型構造を有
する中性の多座配位子であり、Crはクロム原子、Bは
水素原子、ハロゲン原子、及び直鎖もしくは分岐状のア
ルキル基からなる群より選ばれる1種以上を表す。)で
示される三脚型構造を有する中性の多座配位子が配位し
たクロム錯体とアルキル金属化合物を、エチレン分圧が
10kg/cm2以上の加圧下において接触させること
により得られる触媒を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エチレンの三量化
触媒及びこの触媒を用いたエチレンの三量化方法に関す
る。さらに詳しくは、線状低密度ポリエチレン(LLD
PE)の原料コモノマーとして有用な1−ヘキセンをエ
チレンから効率よく、かつ高選択的に製造するエチレン
の三量化触媒、及びその触媒を用いたエチレンの三量化
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エチレンを三量化して1−ヘキセンを得
る方法において、クロム化合物を触媒として用いること
は公知である。例えば、特開昭62−265237号公
報にはクロム化合物、ポリヒドロカルビルアルミニウム
オキシド及びドナー配位子からなる触媒系が開示されて
いる。特開平6−239920号公報には、クロム化合
物、ピロール含有化合物、金属アルキル化合物及びハラ
イドからなる触媒系が、また特開平8−59732号公
報には、クロム化合物、金属アルキル化合物及び酸アミ
ドまたはイミド化合物からなる触媒系が開示されてい
る。
【0003】また、特開平6−298673号公報に
は、クロミウム塩の多座配位子であるホスフィン、アル
シン及び/またはスチビンとの配位錯体とアルミノキサ
ンからなる触媒が開示されている。さらに、特開平10
−7712号公報には、特定の窒素配位子が配位したク
ロムの塩素錯体やアルキル錯体とアルミニウム化合物か
らなる触媒が、特開平10−231317号公報には、
環状ポリアミンまたはヒドロトリス(ピラゾリル)ボレ
ートが配位したクロム錯体とアルキルアルミニウム化合
物からなる触媒が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開昭62−
265237号公報に記載の方法では、1−ヘキセンと
同時にポリエチレンが多く副生する欠点がある。特開平
6−239920号公報に記載の方法は、ポリエチレン
の副生が少なく、この点ではかなり改善しているが、触
媒の構成成分であるピロール含有化合物は、空気に対し
て極めて不安定な物質であるため着色して劣化しやすい
ため取り扱いが難しく、更に反応終了後には着色成分を
除去するための処理または新たな装置を必要とする等、
工業的な触媒としては十分なものではなかった。特開平
8−59732号公報に記載の方法では、触媒の構成成
分である酸アミドまたはイミド化合物の化合物群の中で
活性を得るには、ある特定のイミド化合物(マレイミ
ド)を用いる必要がある。マレイミドは溶解性が低いた
め触媒調製が煩雑であり、マレイミドは入手が難しいば
かりか高価であり、経済性の面においても問題がある。
特開平6−298673号公報に記載の方法では、実施
例の再現性に問題がある。特開平10−7712号公報
に記載の方法は、触媒活性が低いという問題がある。特
開平10−231317号公報に記載の方法は、ポリエ
チレンの生成が多く、オリゴマー中の1−ヘキセン選択
性も低いという欠点がある。
【0005】本発明は上記の課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的はLLDPEの原料コモノマーとして
有用な1−ヘキセンをエチレンから効率よく、かつ高選
択的に製造し、しかも取り扱いの容易なエチレンの三量
化触媒、及びこの触媒を用いたエチレンの三量化方法を
提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するため鋭意検討を行った結果、エチレン分圧
が10kg/cm2以上の加圧下において、特定の多座
配位子が配位したクロム錯体とアルキル金属化合物との
接触によって得られる三量化触媒は、安定で取り扱いが
容易であり、しかもこれを用いると高い活性でエチレン
の三量化反応が進行し、高選択的に1−ヘキセンが生成
することを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0007】即ち本発明は、エチレン加圧下において、
三脚型構造を有する中性の多座配位子が配位したクロム
錯体とアルキル金属化合物との接触によって得られるエ
チレンの三量化触媒及びそれを用いたエチレンの三量化
方法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明についてさらに詳し
く説明する。
【0009】本発明においては、エチレンの三量化触媒
を構成する一成分として、下記一般式(1) ACrBn (1) (式中、nは1〜3の整数である。Aは三脚型構造を有
する中性の多座配位子であり、Crはクロム原子、Bは
水素原子、ハロゲン原子、及び直鎖もしくは分岐状のア
ルキル基からなる群より選ばれる1種以上を表す。)で
示される三脚型構造を有する中性の多座配位子が配位し
たクロム錯体が用いられる。
【0010】ここで、クロム錯体に配位させる三脚型構
造を有する中性の多座配位子として用いられるものは特
に限定されないが、例えば、下記一般式(2)
【0011】
【化3】
【0012】(式中、j,k,mはそれぞれ独立して0
〜6の整数である。D1はそれぞれ独立して置換基を有
していてもよい2価の炭化水素基、L1はそれぞれ独立
して周期表14族、15族、16族または17族元素を
含有する置換基を表す。また、G1は炭素またはケイ
素、R1は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基また
は炭素数6〜10のアリール基を表す。)または下記一
般式(3)
【0013】
【化4】
【0014】(式中、a,b,cはそれぞれ独立して0
〜6の整数であり、uは0または1の整数である。D2
はそれぞれ独立して置換基を有していてもよい2価の炭
化水素基、L2はそれぞれ独立して周期表14族、15
族、16族または17族元素を含有する置換基を表す。
また、G2は窒素原子またはリン原子、R2は酸素原子ま
たはイオウ原子を表す。)で示される三座配位子が好適
なものとして挙げられる。
【0015】上記一般式(2)及び(3)において、D
1及びD2としては特に限定されるものではないが、例え
ば、アルキレン基、シクロアルキレン基、フェニレン
基、トリレン基、キシリレン基等が挙げられる。また、
その置換基としては、例えば、メチル基、エチル基等の
アルキル基類、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ
基類等が挙げられる。
【0016】一般式(2)及び(3)において、L1
びL2で示される周期表14族、15族、16族または
17族元素を含有する置換基は特に限定されるものでは
ないが、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、ブトキシ基等のアルコキシ基類、フェノキシ基、
2,6−ジメチルフェノキシ基等のアリールオキシ基
類、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブ
チルチオ基等のアルキルチオ基類、フェニルチオ基、ト
リルチオ基等のアリールチオ基類、ジメチルアミノ基、
ジエチルアミノ基、ビス(トリメチルシリル)アミノ基
等のジアルキルアミノ基類、ジフェニルアミノ基等のジ
アリールアミノ基類、メチルフェニル基等のアルキルア
リールアミノ基類、ジメチルホスフィノ基、ジエチルホ
スフィノ基等のジアルキルホスフィノ基類、ジフェニル
ホスフィノ基、ジトリルホスフィノ基等のジアリールホ
スフィノ基類、メチルフェニルホスフィノ基等のアルキ
ルアリールホスフィノ基類が挙げられる。
【0017】また、フリル基、ベンゾフリル基、チエニ
ル基、ベンゾチエニル基、ピラゾリル基、トリアゾリル
基、テトラゾリル基、ピリジル基、イミダゾリル基、ベ
ンゾイミダゾリル基、インダゾリル基、キノリル基、イ
ソキノリル基、オキサゾリル基、チアゾール基等の周期
表14族、15族、16族または17族元素を含有する
複素環基類が挙げられる。これらの複素環基類の環上の
置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、オクチル基、フェニル基等が挙げられ
る。
【0018】一般式(2)におけるR1は特に限定され
るものではないが、例えば、水素原子、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、ベンジル基、ヒドロキシ
メチル基、シアノエチル基、アリル基、トリフルオロプ
ロピル基等の炭素数1〜10のアルキル基類、またはフ
ェニル基、p−メチルフェニル基、p−クロロフェニル
基等の炭素数6〜10のアリール基類が挙げられる。
【0019】上記一般式(2)及び(3)で示される三
脚型構造を有する中性の三座配位子は特に限定されるも
のではないが、例えば、周期表14族、15族、16族
または17族元素を含有する置換基を持つ多座配位子と
しては、トリス(メトキシメチル)メタン、1,1,1
−トリス(メトキシメチル)エタン、1,1,1−トリ
ス(メトキシメチル)プロパン、1,1,1−トリス
(メトキシメチル)ブタン、1,1,1−トリス(エト
キシメチル)エタン、1,1,1−トリス(プロポキシ
メチル)エタン、1,1,1−トリス(ブトキシメチ
ル)エタン、1,1,1−トリス(フェノキシメチル)
エタン等の含酸素三座配位子類、1,1,1−トリス
(メチルチオメチル)エタン、1,1,1−トリス(ブ
チルチオメチル)エタン、1,1,1−トリス(フェニ
ルチオメチル)エタン等の含イオウ三座配位子類、1,
1,1−トリス(ジメチルアミノメチル)エタン、1,
1,1−トリス(ジフェニルアミノメチル)エタン等の
含窒素三座配位子類、1,1,1−トリス(ジフェニル
ホスフィノメチル)エタン、1,1,1−トリス(ジメ
チルホスフィノメチル)エタン、1,1,1−トリス
(ジエチルホスフィノメチル)エタン等の含リン三座配
位子類が挙げられる。
【0020】さらに、周期表14族、15族、16族ま
たは17族元素を含有する複素環基を持つ多座配位子と
しては、トリフリルメタン、トリス(5−メチル−2−
フリル)メタン、トリス(5−エチル−2−フリル)メ
タン、トリス(5−ブチル−2−フリル)メタン、1,
1,1−トリフリルエタン、トリフリルアミン、トリフ
リルホスフィン、トリフリルホスフィンオキシド等の含
酸素三座配位子類、トリス(チエニル)メタン等の含イ
オウ三座配位子類、トリス(ピラゾリル)メタン、トリ
ス(3,5−ジメチル−1−ピラゾリル)メタン、トリ
ス(3,5−ジイソプロピル−1−ピラゾリル)メタ
ン、トリス(3,5−ジフェニル−1−ピラゾリル)メ
タン、1,1,1−トリス(3,5−ジメチル−1−ピ
ラゾリル)エタン、1,1,1−トリス(3,5−ジメ
チル−1−ピラゾリル)プロパン、1,1,1−トリス
(3,5−ジメチル−1−ピラゾリル)ブタン、トリス
(2−ピリジル)メタン、トリス(6−メチル−2−ピ
リジル)メタン、トリス(2−ピリジル)アミン、トリ
ス(2−ピリジル)ホスフィン、トリス(2−ピリジ
ル)ホスフィンオキシド、トリス(2−ピリジル)ヒド
ロキシメタン、トリス(1−イミダゾリル)メタン等の
含窒素三座配位子類が挙げられる。
【0021】本発明において、上記一般式(1)のBで
用いられるハロゲン原子は特に限定されるものではない
が、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨ
ウ素原子等が挙げられる。また、直鎖もしくは分岐状の
アルキル基としては特に限定されるものではないが、例
えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シ
クロヘキシル基、ベンジル基またはフェニル基等が挙げ
られる。
【0022】上記一般式(1)で示されるクロム錯体の
具体的な例としては特に限定されるものではないが、例
えば、トリス(メトキシメチル)メタンクロムトリクロ
ライド(III)、トリス(メトキシメチル)メタンク
ロム(ベンジル)ジクロライド(III)、1,1,1
−トリス(メトキシメチル)エタンクロムトリクロライ
ド(III)、1,1,1−トリス(エトキシメチル)
エタンクロムトリクロライド(III)、1,1,1−
トリス(ブトキシメチル)エタンクロムトリクロライド
(III)、1,1,1−トリス(フェノキシメチル)
エタンクロムトリクロライド(III)、トリフリルメ
タンクロムトリクロライド(III)、1,1,1−ト
リス(メチルチオメチル)エタンクロムトリクロライド
(III)、1,1,1−トリス(ジメチルアミノメチ
ル)エタンクロムトリクロライド(III)、トリス
(ピラゾリル)メタンクロムトリクロライド(II
I)、トリス(3,5−ジメチル−1−ピラゾリル)メ
タンクロムトリクロライド(III)、トリス(3,5
−ジメチル−1−ピラゾリル)メタンクロム(ヒドリ
ド)ジクロライド(III)、トリス(3,5−ジメチ
ル−1−ピラゾリル)メタンクロム(ベンジル)ジクロ
ライド(III)、トリス(3,5−ジメチル−1−ピ
ラゾリル)メタンクロム(エチル)ジクロライド(II
I)、トリス(3,5−ジメチル−1−ピラゾリル)メ
タンクロムトリベンジル(III)、1,1,1−トリ
ス(3,5−ジメチル−1−ピラゾリル)エタンクロム
トリクロライド(III)、トリス(3,5−ジイソプ
ロピル−1−ピラゾリル)メタンクロムトリクロライド
(III)、トリス(3,5−ジフェニル−1−ピラゾ
リル)メタンクロムトリクロライド(III)、トリス
(2−ピリジル)メタンクロムトリクロライド(II
I)、トリス(6−メチル−2−ピリジル)メタンクロ
ムトリクロライド(III)、トリス(2−ピリジル)
アミンクロムトリクロライド(III)、トリス(1−
イミダゾリル)メタンクロムトリクロライド(II
I)、1,1,1−トリス(ジメチルホスフィノメチ
ル)エタンクロムトリクロライド(III)、1,1,
1−トリス(ジフェニルホスフィノメチル)エタンクロ
ムトリクロライド(III)、1,1,1−トリス(ジ
エチルホスフィノメチル)エタンクロムトリクロライド
(III)等が挙げられる。
【0023】これらのうち触媒活性の面から、一般式
(1)で示される三脚型構造を有する中性の多座配位子
としては、複素環基を持つ含窒素三座配位子類が好まし
く用いられ、より好ましくはトリス(3,5−ジメチル
−1−ピラゾリル)メタンが用いられる。また、Bとし
てはハロゲン原子が好ましく用いられる。さらに好まし
い三脚型構造を有する中性の多座配位子が配位したクロ
ム錯体としては、トリス(3,5−ジメチル−1−ピラ
ゾリル)メタンクロムトリクロライド(III)等が用
いられる。
【0024】本発明において、上記の三脚型構造を有す
る中性の多座配位子が配位したクロム錯体の合成法は特
に限定されるものではないが、例えば、多座配位子とク
ロム化合物とから公知の錯体形成法[例えば、Inor
g.Chem.,25,1080(1986)等]によ
り容易に合成することができる。この場合、使用できる
クロム化合物としては特に限定されるものではないが、
例えば、塩化クロム(III)、塩化クロム(II)、
臭化クロム(III)、臭化クロム(II)、ヨウ化ク
ロム(III)、ヨウ化クロム(II)、フッ化クロム
(III)、フッ化クロム(II)、トリス(テトラヒ
ドロフラン)クロムトリクロライド(III)、トリス
(1,4−ジオキサン)クロムトリクロライド(II
I)、トリス(ジエチルエーテル)クロムトリクロライ
ド(III)、トリス(ピリジン)クロムトリクロライ
ド(III)、トリス(アセトニトリル)クロムトリク
ロライド(III)等が挙げられる。
【0025】前記の多座配位子とクロム化合物を反応さ
せ、クロム錯体を形成させる際のクロム金属の濃度は特
に制限されない。また、ここで用いられる溶媒としては
特に限定されるものではないが、有機溶媒が好ましく用
いられる。例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オ
クタン、ノナン、デカン、シクロヘキサン、デカリン等
の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、
クメン、トリメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、ジ
エチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、
塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン
化炭化水素類が挙げられる。また、上記溶媒はそれぞれ
単独で使用し得るのみならず、二種以上を混合して用い
ることも可能である。
【0026】また、錯体形成反応は、−80℃から使用
する反応溶媒の沸点までの任意の温度で行われ、好まし
くは20〜200℃である。反応溶媒の沸点以上の温度
で錯形成反応を行う場合には、加圧下で行うこともでき
る。反応時間は特に制限されず、通常1分〜48時間、
好ましくは5分〜24時間である。なお、反応時のすべ
ての操作は、空気と水分を避けて行なうことが望まし
い。また、原料及び溶媒は十分に乾燥しておくことが好
ましい。
【0027】さらに別途合成法として、上記の方法によ
り合成した三脚型構造を有する中性の多座配位子が配位
したクロムハロゲン錯体を原料に、アルキル金属化合物
や金属ヒドリド化合物を溶媒中で反応させて、本発明の
三脚型構造を有する中性の多座配位子が配位したクロム
錯体を合成してもよい。
【0028】多座配位子が配位したクロム錯体は、通常
固体として沈殿するので、ろ別により反応溶媒から分離
できる。さらに、必要に応じて、上記溶媒を用いて洗浄
を行い、次いで乾燥してエチレンの三量化触媒の構成成
分の一つであるクロム錯体が合成される。なお、沈殿し
ない場合は、溶媒留去、貧溶媒の添加あるいは冷却処理
等により沈殿させることができる。
【0029】本発明においては、三脚型構造を有する中
性の多座配位子が配位したクロム錯体のうち、その多座
配位子がfacialに配位したクロム錯体を用いるこ
とが好ましい。多座配位子がfacialに配位したク
ロム錯体を用いることにより、ポリエチレンの副生が抑
えられる等の効果が認められる。ここで、多座配位子が
facialに配位した錯体とは、多座配位子により3
つの配位座が占有された6配位八面体型錯体の異性体の
一つである[化学選書 有機金属化学−基礎と応用−、
143頁(裳華房)]。即ち、多座配位子により3つの
配位座が占有された6配位八面体型錯体において、多座
配位子が、3つの配位座が互いにシス位になるような配
置で配位していることを意味する。
【0030】本発明において使用されるアルキル金属化
合物は特に限定されるものではないが、例えば、下記一
般式(4) RpMXq (4) (式中、pは0<p≦3であり、qは0≦q<3であっ
て、しかもp+qは1〜3である。Mはリチウム、マグ
ネシウム、亜鉛、ボロンまたはアルミニウムを表し、R
は炭素数1〜10のアルキル基からなる群より選ばれる
1種以上を表し、Xは水素原子、アルコキシド基、アリ
ール基及びハロゲン原子からなる群より選ばれる1種以
上を表す。)で示される化合物が好適なものとして挙げ
られる。上記一般式(4)において、炭素数1〜10の
アルキル基は特に限定されるものではないが、例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シクロヘ
キシル基またはオクチル基等が挙げられる。アルコキシ
ド基としては特に限定されるものではないが、例えば、
メトキシド基、エトキシド基、ブトキシド基またはフェ
ノキシド基等が挙げられる。アリール基としては特に限
定されるものではないが、例えば、フェニル基等が挙げ
られる。ハロゲン原子としては特に限定されるものでは
ないが、例えば、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素が挙
げられる。
【0031】なお、上記一般式(4)において、MがA
lで、pとqがそれぞれ1.5のとき、AlR1.51.5
となる。このような化合物は、理論的には存在しない
が、通常、慣用的にAl233のセスキ体として表現
されており、これらの化合物も本発明に含まれる。
【0032】上記一般式(4)で示されるアルキル金属
化合物としては、例えば、メチルリチウム、エチルリチ
ウム、プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec
−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、ジエチ
ルマグネシウム、エチルブチルマグネシウム、エチルク
ロロマグネシウム、エチルブロモマグネシウム、ジメチ
ル亜鉛、ジエチル亜鉛、ジブチル亜鉛、トリメチルボラ
ン、トリエチルボラン、トリメチルアルミニウム、トリ
エチルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、
トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアル
ミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウム、トリシク
ロヘキシルアルミニウム、ジメチルエチルアルミニウ
ム、ジエチルアルミニウムヒドリド、ジイソブチルアル
ミニウムヒドリド、ジエチルアルミニウムエトキシド、
ジエチルアルミニウムフェノキシド、ジシクロヘキシル
フェニルアルミニウム、エチルアルミニウムエトキシク
ロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジエチルアル
ミニウムブロミド、ジイソブチルアルミニウムクロリ
ド、ジシクロヘキシルアルミニウムクロリド、メチルア
ルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキ
クロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチル
アルミニウムジクロリド、イソブチルアルミニウムジク
ロリド等が挙げられる。これらのうち入手の容易さ及び
活性の面から、トリアルキルアルミニウム化合物が好ま
しく用いられ、さらに好ましくはトリエチルアルミニウ
ム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイソブチルア
ルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウムやトリ−
n−オクチルアルミニウム等が用いられる。これらのア
ルキル金属化合物は単独で使用し得るのみならず、二種
以上を混合して用いることも可能である。アルキル金属
化合物の使用量は、クロム錯体1モルに対して0.1〜
10000当量であり、好ましくは3〜3000当量、
より好ましくは5〜2000当量である。
【0033】本発明において、エチレンの加圧下に当該
中性多座配位子が配位したクロム錯体とアルキル金属化
合物を接触させることにより得られるエチレンの三量化
触媒を調整する際のエチレンの分圧は10kg/cm2
以上であり、好ましくは10〜300kg/cm2であ
る。それにより、高い触媒活性を有するエチレンの三量
化触媒が得られる。
【0034】本発明のエチレン加圧下において、三脚型
構造を有する中性の多座配位子が配位したクロム錯体と
アルキル金属化合物を接触させることにより得られるエ
チレンの三量化触媒は、前記のクロム錯体とアルキル金
属化合物とエチレンを原料に、溶媒中で接触させること
により調製できる。接触方法は特に制限されない。
【0035】この触媒を調製する際のクロム錯体の濃度
は特に制限されないが、通常、溶媒1lあたり0.00
1マイクロモル〜100ミリモル、好ましくは0.01
マイクロモル〜10ミリモルの濃度で使用される。0.
001マイクロモルより小さい触媒濃度では十分な活性
が得られず、逆に100ミリモルより大きい触媒濃度で
は触媒活性が増加せず経済的でない。また、ここで用い
られる溶媒としては、例えば、ブタン、ペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、ノナン、デ
カン、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロ
ヘキサン、シクロオクタン、デカリン等の脂肪族炭化水
素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼ
ン、クメン、トリメチルベンゼン、クロロベンゼン、ジ
クロロベンゼン等の芳香族炭化水素類及び塩化メチレ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン等の塩
素化炭化水素類が挙げられる。また、反応生成物、即
ち、1−ヘキセンを溶媒として用いることもできる。こ
れらの溶媒は、それぞれ単独で使用し得るのみならず、
二種以上を混合して用いることも可能である。ここで、
エチレンの三量化反応時のクロム錯体濃度をコントロー
ルする目的で、必要に応じて濃縮や希釈しても差し支え
ない。
【0036】また、エチレン加圧下において前記のクロ
ム錯体とアルキル金属化合物を接触させる際の温度は−
100〜250℃、好ましくは0〜200℃である。接
触時間は特に制限されず、1分〜24時間、好ましくは
2分〜2時間である。なお、接触時のすべての操作は、
空気と水分を避けて行なうことが望ましい。また、原料
及び溶媒は十分に乾燥しておくことが好ましい。
【0037】本発明のエチレンの三量化反応は、エチレ
ン加圧下において前記のクロム錯体とアルキル金属化合
物を接触させ、エチレンを加圧下のまま反応を行うこと
ができる。接触方法は特に制限されないが、例えば、エ
チレンの加圧下に、クロム錯体とアルキル金属化合物を
接触させて、接触と同時に三量化反応を開始する方法、
またはクロム錯体とアルキル金属化合物を前もって接触
させた後、エチレンで加圧させて三量化反応を行う方法
が採られる。なお、これらの混合順序は特に制限されな
い。
【0038】本発明におけるエチレンの三量化反応の温
度は、−100〜250℃であるが、好ましくは0〜2
00℃である。反応圧力は、反応系がエチレン雰囲気で
あれば特に制限されないが、通常、0.01〜3000
kg/cm2であり、好ましくは0.1〜300kg/
cm2である。反応時間は、通常、5秒〜6時間であ
る。また、エチレンは、前記の圧力を保つように連続的
に供給してもよいし、反応開始時に前記圧力で封入して
反応させてもよい。原料ガスであるエチレンには、反応
に不活性なガス、例えば窒素、アルゴン、ヘリウム等が
含まれていても何ら差し支えない。なお、エチレン三量
化反応のすべての操作は、空気と水分を避けて行うこと
が望ましい。また、エチレンは十分に乾燥しておくこと
が好ましい。
【0039】本反応は、回分式、半回分式、連続式のい
ずれでも実施できる。エチレンの三量化反応終了後、反
応液に、例えば、水、アルコール、水酸化ナトリウム水
溶液等の失活剤を添加して反応を停止させることができ
る。失活した廃クロム触媒は公知の脱灰処理方法、例え
ば、水またはアルカリ水溶液による抽出等で除去でき
る。生成した1−ヘキセンは、公知の抽出法や蒸留法に
より反応液より分離される。また、副生するポリエチレ
ンは、反応液出口で公知の遠心分離法や1−ヘキセンを
蒸留分離する際の残渣として分離除去することができ
る。
【0040】
【実施例】以下に、本発明を実施例によりさらに詳細に
説明するが、これらの実施例は本発明の概要を示すもの
で、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0041】IR測定:IRは、島津製作所製 赤外分
光光度計(FTIR−8100)を用いて、ヌジョール
法で測定した。
【0042】ガスクロマトグラフィーによる分析:反応
液中に含まれる炭素数4〜8の生成物の定量は、GLサ
イエンス製 TC−1のカラムを装着した島津製作所製
ガスクロマトグラフ(GC−14A)を用いて分析し
た。分析条件は、窒素キャリアを用い、インジェクショ
ン温度280℃、検出器温度280℃に設定し、内部標
準としてn−ヘプタンを用いた。分析は、このガスクロ
マトグラフに反応液を1.0μl注入した後、カラムの
温度を40℃から250℃まで昇温することにより行っ
た。
【0043】また、炭素数10以上の生成物は、上記ガ
スクロマトグラフとは別途用意したGLサイエンス製
TC−1のカラムを装着した島津製作所製 ガスクロマ
トグラフ(GC−14A)を用いて分析した。分析条件
は、窒素キャリアを用い、インジェクション温度300
℃、検出器温度300℃に設定し、内部標準としてn−
ヘプタンを用いた。分析は、このガスクロマトグラフに
反応液を1.5μl注入した後、カラムの温度を50℃
から300℃まで昇温することにより行った。
【0044】気体中に含まれる生成物は、クロムパック
製 Al23/KClのカラムを装着した島津製作所製
ガスクロマトグラフ(GC−9A)を用いて分析し
た。分析条件は、窒素キャリアを用い、インジェクショ
ン温度200℃、検出器温度200℃及びカラム温度1
20℃に設定し、絶対検量線法を用いた。分析は、この
ガスクロマトグラフに回収した気体を0.2ml注入す
ることにより行った。
【0045】参考例1 内容積100mlのシュレンク管に、J.Amer.C
hem.Soc.,92,5118(1970)に記載
の方法で合成した三脚型構造を有するトリス(3,5−
ジメチル−1−ピラゾリル)メタン 126mg、トリ
ス(テトラヒドロフラン)クロムトリクロライド(II
I)143mg、テトラヒドロフラン20mlを加え、
窒素雰囲気下で12時間攪拌した。生成した結晶をろ別
し、トリス(3,5−ジメチル−1−ピラゾリル)メタ
ンクロムトリクロライド(III)を得た(IR(ヌジ
ョール):1565cm-1)。以下、この錯体を錯体A
と称する。
【0046】比較例1 温度計及び攪拌装置を備えた内容積1lのステンレス製
耐圧反応容器に、参考例1で合成した錯体Aを2.9m
gと乾燥したトルエン250mlと350mmol/l
のトリ−n−オクチルアルミニウム/トルエン溶液6.
5mlを窒素下、室温、絶対圧1kg/cm2で導入
し、30分間、1000rpmで混合撹拌した。
【0047】反応容器を80℃に加熱し、反応容器内の
ゲージ圧力が40kg/cm2となるようにエチレンガ
スを吹き込み、以後、前記圧力を維持するように導入し
続け、これらの反応条件を保った状態で30分反応を行
なった。その後、反応容器中に水を窒素で圧入すること
により触媒を失活させて反応を停止した。
【0048】反応容器を室温まで冷却し、次いで脱圧し
た。反応液及び回収した気体中に含まれる生成物をガス
クロマトグラフィーにより分析した。結果を表1に示
す。
【0049】比較例2 温度計及び攪拌装置を備えた内容積1lのステンレス製
耐圧反応容器に、参考例1で合成した錯体Aを2.9m
gと乾燥したトルエン250mlと、350mmol/
lのトリ−n−オクチルアルミニウム/トルエン溶液
6.5mlを窒素下、室温、絶対圧1kg/cm2で導
入した。次に、直ぐさまエチレンを導入し、反応容器内
のゲージ圧力を5kg/cm2にし、30分間、100
0rpmで混合撹拌した。反応容器を80℃に加熱し、
反応器内のエチレン圧をゲージ圧で40kg/cm2
維持するように導入し続け、これらの反応条件を保った
状態で30分反応を行なった。その後、反応容器中に水
を窒素で圧入することにより触媒を失活させて反応を停
止した。
【0050】反応容器を室温まで冷却し、次いで脱圧し
た。反応液及び回収した気体中に含まれる生成物をガス
クロマトグラフィーにより分析した。結果を表1に示
す。
【0051】実施例1 温度計及び攪拌装置を備えた内容積1lのステンレス製
耐圧反応容器に、参考例1で合成した錯体Aを2.9m
gと乾燥したトルエン250mlと350mmol/l
のトリ−n−オクチルアルミニウム/トルエン溶液6.
5mlを窒素下、室温、絶対圧1kg/cm2で導入し
た。次に、直ぐさまエチレンを導入し、反応容器内のゲ
ージ圧力を10kg/cm2にし、30分間、1000
rpmで混合撹拌した。反応容器を80℃に加熱し、反
応器内のエチレン圧をゲージ圧で40kg/cm2に維
持するように導入し続け、これらの反応条件を保った状
態で30分反応を行なった。その後、反応容器中に水を
窒素で圧入することにより触媒を失活させて反応を停止
した。
【0052】反応容器を室温まで冷却し、次いで脱圧し
た。反応液及び回収した気体中に含まれる生成物をガス
クロマトグラフィーにより分析した。結果を表1に示
す。
【0053】実施例2 温度計及び攪拌装置を備えた内容積1lのステンレス製
耐圧反応容器に、参考例1で合成した錯体Aを2.9m
gと乾燥したトルエン250mlと350mmol/l
のトリ−n−オクチルアルミニウム/トルエン溶液6.
5mlを窒素下、室温、絶対圧1kg/cm2で導入し
た。次に、直ぐさまエチレンを導入し、反応容器内のゲ
ージ圧力を30kg/cm2にし、30分間、1000
rpmで混合撹拌した。反応容器を80℃に加熱し、反
応器内のエチレン圧をゲージ圧で40kg/cm2に維
持するように導入し続け、これらの反応条件を保った状
態で30分反応を行なった。その後、反応容器中に水を
窒素で圧入することにより触媒を失活させて反応を停止
した。
【0054】反応容器を室温まで冷却し、次いで脱圧し
た。反応液及び回収した気体中に含まれる生成物をガス
クロマトグラフィーにより分析した。結果を表1に示
す。
【0055】
【表1】
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、エチレン分圧が10k
g/cm2以上の加圧下において、三脚型構造を有する
中性の多座配位子が配位したクロム錯体とアルキル金属
化合物を接触させることにより得られるエチレンの三量
化触媒は、安定で取り扱いが容易であり、しかもこれを
用いるとエチレンから効率よく、かつ高選択的に1−ヘ
キセンを製造することができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4G069 AA06 AA08 AA09 AA11 BA27A BA27B BA27C BC04A BC10A BC16A BC16B BC35A BC58A BC58B BC58C BD03A BD07A BD08A BD11A BE02A BE05A BE33A BE45A CB47 DA02 4H006 AA02 AC29 BA02 BA06 BA07 BA14 BA31 BA46 4H039 CA29 CL19

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン分圧が10kg/cm2以上の加
    圧下において、下記一般式(1) ACrBn (1) (式中、nは1〜3の整数である。Aは三脚型構造を有
    する中性の多座配位子であり、Crはクロム原子、Bは
    水素原子、ハロゲン原子、及び直鎖もしくは分岐状のア
    ルキル基からなる群より選ばれる1種以上を表す。)で
    示される三脚型構造を有する中性の多座配位子が配位し
    たクロム錯体とアルキル金属化合物を接触させることに
    より得られるエチレンの三量化触媒。
  2. 【請求項2】三脚型構造を有する中性の多座配位子が、
    下記一般式(2) 【化1】 (式中、j,k,mはそれぞれ独立して0〜6の整数で
    ある。D1はそれぞれ独立して置換基を有していてもよ
    い2価の炭化水素基、L1はそれぞれ独立して周期表1
    4族、15族、16族または17族元素を含有する置換
    基を表す。また、G1は炭素またはケイ素、R1は水素原
    子、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数6〜10
    のアリール基を表す。)または下記一般式(3) 【化2】 (式中、a,b,cはそれぞれ独立して0〜6の整数で
    あり、uは0または1の整数である。D2はそれぞれ独
    立して置換基を有していてもよい2価の炭化水素基、L
    2はそれぞれ独立して周期表14族、15族、16族ま
    たは17族元素を含有する置換基を表す。また、G2
    窒素原子またはリン原子、R2は酸素原子またはイオウ
    原子を表す。)で示される三座配位子であることを特徴
    とする請求項1に記載のエチレンの三量化触媒。
  3. 【請求項3】三脚型構造を有する中性の多座配位子がf
    acialに配位したクロム錯体を用いることを特徴と
    する請求項1または2に記載のエチレンの三量化触媒。
  4. 【請求項4】アルキル金属化合物が、下記一般式(4) RpMXq (4) (式中、pは0<p≦3であり、qは0≦q<3であっ
    て、しかもp+qは1〜3である。Mはリチウム、マグ
    ネシウム、亜鉛、ボロンまたはアルミニウムを表し、R
    は炭素数1〜10のアルキル基からなる群より選ばれる
    1種以上を表し、Xは水素原子、アルコキシド基、アリ
    ール基及びハロゲン原子からなる群より選ばれる1種以
    上を表す。)で示される化合物であることを特徴とする
    請求項1〜3に記載のエチレンの三量化触媒。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載のエチレン
    の三量化触媒の存在下で、エチレンを三量化することを
    特徴とするエチレンの三量化方法。
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