JP2002100274A - 電磁リレー - Google Patents

電磁リレー

Info

Publication number
JP2002100274A
JP2002100274A JP2000291890A JP2000291890A JP2002100274A JP 2002100274 A JP2002100274 A JP 2002100274A JP 2000291890 A JP2000291890 A JP 2000291890A JP 2000291890 A JP2000291890 A JP 2000291890A JP 2002100274 A JP2002100274 A JP 2002100274A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
case
flange
fixed
contact
fixed terminal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000291890A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhisa Matsuda
和久 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Omron Corp, Omron Tateisi Electronics Co filed Critical Omron Corp
Priority to JP2000291890A priority Critical patent/JP2002100274A/ja
Priority to DE60107786T priority patent/DE60107786T2/de
Priority to EP01122877A priority patent/EP1191566B1/en
Priority to US09/960,311 priority patent/US6590480B2/en
Priority to KR10-2001-0059550A priority patent/KR100408874B1/ko
Publication of JP2002100274A publication Critical patent/JP2002100274A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H51/00Electromagnetic relays
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H50/00Details of electromagnetic relays
    • H01H50/12Ventilating; Cooling; Heating
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H50/00Details of electromagnetic relays
    • H01H50/44Magnetic coils or windings
    • H01H2050/446Details of the insulating support of the coil, e.g. spool, bobbin, former
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H50/00Details of electromagnetic relays
    • H01H50/02Bases; Casings; Covers
    • H01H50/023Details concerning sealing, e.g. sealing casing with resin
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H50/00Details of electromagnetic relays
    • H01H50/14Terminal arrangements

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Electromagnets (AREA)
  • Casings For Electric Apparatus (AREA)
  • Switch Cases, Indication, And Locking (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スプールが組立ベースとして機能する小型電
磁シールリレーにおいて、過電流通電異常時に接点オン
で保持される故障を回避する。 【解決手段】 ケース奥側のフランジ32bにおける固
定端子41の先端部(板状部41a)が対向する端縁部
61と他の部分とを区画する位置に、剛性が低く応力集
中が発生する低強度部62(溝)を形成し、固定端子4
1を、ケース開口側のフランジ32aに固着状態に取付
ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁石となるコイ
ルが巻回されたスプールの一方のフランジが、リレー全
体を覆うケースの一端側開口に配置され、前記スプール
の他方のフランジよりもケース奥側に固定接点と可動接
点とが対向配置され、前記固定接点が設けられる固定端
子が前記スプールに取付られたタイプの電磁リレーに関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電磁リレーは、端子の接続用端
部が導出される端子側と反対側(以下、場合によりケー
ス奥側という。)に可動接点や固定接点が配置され、可
動接点がコイル軸方向に移動して固定接点に対する導通
状態(接触状態)の切換えが行われる構造が多い。この
ような電磁リレーでは、特開昭56−93234号公報
(第1従来例)にも見られるように、一端側に固定接点
が固着される固定端子を、コイルを巻回する樹脂製のス
プールのケース奥側のフランジに設けた厚肉部に圧入等
により固着して取付けるタイプが、通常であった。但
し、実公平3−12198号公報(第2従来例)の第2
図に見られるように、スプールの端子側のフランジのさ
らに外側に配置されるベース(基板)に、固定端子の他
端側(接続用端部)を挿通状態に圧入して、固定端子を
支持固定するタイプのものもある。
【0003】なお近年、車載用の回路基板などに搭載さ
れる小型電磁リレー(高さ寸法が例えば20mm以下の
小型なもの)にあっては、小型化と低コスト化が強く求
められており、そのためには、部品点数のいっそうの削
減と各部品の高密度な組付け構造が重要となる。そこ
で、特開平10−162712号公報にも開示されてい
るように、従来組立ての基本となっていたベースと呼ば
れる部材を廃止し、電磁石のコイルを巻回するためのス
プールの一方のフランジをケースの開口部内側に配置
し、この一方のフランジをベースとして機能させたタイ
プのリレーが登場している。また通常、この種の小型電
磁リレーにおいては、基板搭載後の洗浄などに耐え得る
ように、また、所定の防水性や防塵性を確保するため
に、密封されたタイプのリレー(即ち、シール型リレ
ー)が主流となっている。特に上記洗浄は、基板搭載の
ための半田付けの後で行われるため、リレーが加熱され
た状態から洗浄液によって急激に冷やされることにな
り、リレー内外に気圧差が生じるため、僅かな隙間であ
ってもそこから洗浄液が内部に吸込まれ易く、高度な気
密性能が要求される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図8(a)は、上述し
たようなタイプのリレーの比較例を示す図である。この
リレー1は、後述するスプール2のケース開口側フラン
ジ2aを組立ての基本となるベースとして使用するもの
で、電磁石を構成するコイル1aを巻き付けるためのス
プール2と、このスプール2内に挿入状態に取付けられ
る電磁石の鉄心(図示省略)と、この鉄心に連結されて
磁力線の通り道となるL字状のヨーク4と、このヨーク
4の先端(図8では上端)に基端側が接合し、コイル通
電時に鉄心に引き付けられて先端側が揺動する可動鉄片
5と、先端側が揺動可能な板バネであって、この先端側
が可動鉄片5に取付けられるL字状の可動接点バネ(可
動接点端子)6と、この可動接点バネ6の先端に取付け
られる可動接点7と、コイル非通電時において可動接点
7が圧接する第1固定接点8(NC接点)と、この第1
固定接点8が上端部に取付けられた第1固定端子9と、
コイル通電時において可動接点7が圧接する第2固定接
点10(NO接点)と、この第2固定接点10が上端部
に取付けられた第2固定端子11と、コイルの各口出し
線にそれぞれ接続される第1コイル端子12及び第2コ
イル端子13と、組付け側(図8では下端側)が開口し
たケース14とを備える。
【0005】そして、可動接点バネ6、第1固定端子
9、及び第2固定端子11のケース14の開口端側(図
8では下端側)の帯板状部分は、第1コイル端子12や
第2コイル端子13と同様に、下端側がフランジ2a
(ベース)よりも外側に突き出しており、各接点を基板
の所定の回路導体に接続するための接続用端部21,2
2,23をそれぞれ構成している。なお図8では、第2
コイル端子13が第1コイル端子12の向う側にあり、
第1固定端子9の下端部(即ち、接続用端部22)は、
第2固定端子11の下端部(即ち、接続用端部23)の
向う側にある。また、このリレー1は、ケース14を除
く各部品がフランジ2aを中心にして組付けられ、こう
して構成されたサブアセンブリに対して最後にケース1
4を被せ、さらにその後、ケース1の開口側を熱硬化性
の樹脂などのシール材20でシールして組み上げられて
いる。
【0006】ここで、第1固定端子9及び第2固定端子
11は、図8(a)の符号Aで示す箇所において、スプ
ール2の一方のフランジ2a(ケース開口側フランジ)
に圧入により固着され、さらに、図8(a)の符号Bで
示す箇所において、スプール2の他方のフランジ2b
(ケース奥側フランジ)に圧入により固着されている。
【0007】ところで、上記したようなタイプのリレー
は、従来、以下のような課題を有していた。 (1)前述したように、固定接点が固着される固定端子
が前記スプールのケース奥側のフランジに固着されてい
るか、或いは、図8(a)に示すように前記スプールの
ケース奥側のフランジとケース開口側のフランジの両方
に固着されていたため、過電流が通電された異常時に、
第2固定接点10(NO接点)が可動接点7に接触した
ままの状態(導通状態ままの状態)で保持されてしまう
恐れがあった。というのは、過電流が通電された状態で
は、コイル1aが発熱して高温となりコイル軸方向に熱
膨張するため、図8(a)の矢印で示すように、スプー
ル2の各フランジ2a,2bが互いに離れる方向に押し
広げられて変形し、それに伴って、第2固定端子11の
ケース奥側のフランジ2bに対する固着部分近傍(即
ち、第2固定接点10が固着された部分)がケース奥側
に移動するからである。なお通常、第2固定接点10
(NO接点)は負荷(モータ等)の通電用として負荷の
通電ラインに接続され、第1固定接点8(NC接点)は
グランドラインに接続されるため、まんがいち上述のよ
うなNO接点オンでの保持状態(導通保持状態)が継続
すれば、発熱による火災事故等の原因になる可能性があ
る。また、導通保持状態が続いて上述の変形がさらに進
むと、可動接点7と第1固定接点8(NC接点)と第2
固定接点10(NO接点)とが、図8(b)に示すよう
にだんご状に接触して、電源側とグランド側の短絡が起
きる恐れもある。
【0008】(2)また、ケース奥側のフランジ2bに
固定端子の固定接点近傍を固着する構成であるため、こ
のフランジ2bのコイル軸方向の変形(ソリ)により、
固定接点の位置(特にコイル軸方向の位置)が変わり、
接点圧力が変化して、特性の過度なバラツキが発生し易
かった。即ち、通常電磁リレーのスプールには、密に巻
回されたコイルが外側に逃げようとする力(即ち、コイ
ル軸方向圧力)が作用しており、特に前述したような小
型電磁リレーではスプールのフランジが薄いものとなっ
ているので、図9(a)に示す如く、コイルの巻き線に
よってスプールのフランジにはこのコイル軸方向圧力に
よる相当量の変形(ソリ)が生じる。そして、この変形
によって、固定接点も変位して設計値と大きく異なる特
性になってしまう恐れがあった。特に、シール材として
熱硬化性樹脂を使用した場合には、コイル巻き線後の経
時変化に加えて、リレー組立後(シール材充填後)のシ
ール材の熱硬化工程(加熱工程)によって、コイル内部
の残留応力が比較的大きく緩和される作用があり、図9
(a)に示す如く外側に広がっていたスプールの各フラ
ンジは、図9(b)に示すように、内側に(各フランジ
が近づく方向に)変位して戻る性質があることが、発明
者らの研究により判明した。
【0009】なお、接点の接触位置の横方向へのズレ
は、接点抵抗などの特性に与える影響が比較的少なく、
また接点サイズにより吸収できるが、可動接点が移動す
る接触方向(即ち、コイル軸方向)への固定接点の変位
は、接点圧力に大きな影響を及ぼし特性の大きな変動を
引き起こすので問題であった。特に、シール材として熱
硬化性樹脂を使用した場合には、スプールのケース奥側
のフランジ2bと第2固定接点10が、上述した変形の
戻りによって、組立後にケース開口側に向かう方向(可
動接点7から離れる方向)に無視できないほど変位する
ため、リレー組立時(ケース内の各部品の組立時)に最
適に調整した接点圧力が、その後低下する方向に変化し
て所要の接点圧力が確保できず、最終的に製品として出
荷できないものが多くなる(歩留まりが低下する)こと
が、発明者らの研究により判明している。
【0010】そこで本発明は、スプールの各フランジが
ケース開口部又はケース奥側にそれぞれ配置され、この
スプールに固定端子が取付けられる電磁リレーであっ
て、コイルの熱膨張が起きても、少なくともNO接点の
導通保持状態が発生しない(或いは発生する可能性が格
段に低い)電磁リレーを提供することを第1の目的とし
ている。また、シール材として熱硬化性樹脂を使用した
場合のスプールの変形の戻りに起因するNO接点の接点
圧力の低下が発生しない電磁リレーを提供することを第
2の目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本出願の第1の発明によ
る電磁リレーは、一端側が開口したケースで覆われ、電
磁石となるコイルが巻回されるスプールの一方のフラン
ジが前記ケースの開口部内側に配置され、前記スプール
の他方のフランジが前記ケースの奥側に配置され、前記
他方のフランジよりも前記ケースの奥側に伸びる固定端
子の先端部に固定接点が設けられ、前記固定接点よりも
さらに前記ケースの奥側に配置された可動接点が、前記
電磁石の吸引力と前記可動接点を支持する可動接点バネ
の復元力によって前記固定接点に対して接触したり離れ
たりすることにより、前記可動接点に導通した可動接点
端子と前記固定端子との間の導通状態が切り替わる電磁
リレーであって、前記他方のフランジにおける前記固定
端子の先端部が対向する端縁部と他の部分とを区画する
位置に、剛性が低く応力集中が発生する低強度部を形成
し、前記固定端子を、前記一方のフランジに固着したも
のである。なお、ここでいう「固定接点」や「固定端
子」は、通常時(コイル非通電時)に可動接点から離れ
ているNO接点又はこのNO接点が設けられる固定端子
である。但し、本発明の電磁リレーは、後述する形態例
のように、通常時(コイル非通電時)に可動接点に接触
しているNC接点を備えている構成であってもよく、本
出願の発明の特徴の中には、このNC接点側の固定接点
や固定端子に対して同様の思想を適用しても、同様の作
用効果が得られるものもある。以下では、煩雑を避ける
ため、主にNO接点側に本出願の発明を適用した場合の
作用効果について述べる。
【0012】上記第1の発明によれば、コイルの熱膨張
が起きても、この熱膨張によってスプールの他方のフラ
ンジ(ケース奥側のフランジ)を押し広げる力の伝達
が、前記低強度部において遮断又は緩和される。一方、
固定端子(NO接点用の固定端子)はスプールの他方の
フランジ(ケース開口側のフランジ)に固着されてい
る。これにより、コイルの熱膨張が起きても、固定端子
の先端部が対向するケース奥側のフランジの端縁部や固
定接点は、ケース奥側(可動接点に向かう方向)に変位
しない(或いは、変位量が格段に少なくなるか、逆にケ
ース開口側に変位する)。このため、コイルの熱膨張に
起因するスプールの変形によって固定接点(NO接点)
が可動接点に押し付けられる不具合の発生可能性が解消
されて、過電流が通電された異常時でも、固定接点が可
動接点に接触したままの状態で保持されてしまうことが
ない(即ち、過電流通電を自己遮断できる)。つまり、
コイルが異常に高温になった場合でも、確実に固定接点
を可動接点からケース開口側に離すことができ、導通保
持状態によって起きる可能性のある火災事故等を確実に
防止可能となる。特に、上記低強度部がコイルの異常な
熱膨張による応力と熱で破断するように構成すれば、固
定接点を可動接点に対して押し付ける力(即ち、ケース
奥側に変位させる力)の伝達を完全に遮断することがで
き、固定接点の位置を、ケース開口側のフランジに固着
された固定端子で支持される通常位置(コイル非通電時
に可動接点から十分離れた位置)に確実に保持でき、よ
り高い信頼性で火災事故等の発生を未然防止できる。ま
た、ケース開口側のフランジは、組立ベースとしても機
能する構成であるため、当然にケース奥側のフランジよ
りも比較的厚く高強度に設計されるから、固定端子がこ
のケース開口側のフランジに固着されている構成であれ
ば、それだけで固定端子の先端部(即ち、固定接点)が
可動接点側に変位し難いし、さらに上記低強度部の働き
で、ケース奥側のフランジの変形の影響も受けずに、固
定接点を可動接点から引き離した位置に確実に保持でき
る。なお、上記「低強度部」は、例えば、肉厚の薄いく
びれ部によって構成することができるし、前記他方のフ
ランジに複数の穴(貫通孔でもよいし、非貫通孔でもよ
い)を形成することによっても実現できる。また、肉厚
の薄いくびれ部は、例えば、ケース奥側のフランジにお
けるケース奥側の面上に溝を形成することにより、実現
できる。
【0013】また、上記第1の発明は、コイル軸方向圧
力によるスプールの変形やその後の変形の戻りによる前
述の接点圧力の変動の問題の解消にも貢献できる。なぜ
なら、後述の図6(a)でも分かるように、コイル軸方
向圧力によりスプールが押し広げられるように変形する
際、固定端子の先端部(即ち、固定接点が固着された部
分)に対向するフランジの端縁部は、前記低強度部(溝
など)が設けられていることによって大きくたわむこと
になり、このたわみによって固定端子の先端部に加わる
力が大きく緩和される。このため、コイル軸方向圧力に
起因するスプールの変形によって、固定接点が可動接点
に押し付けられるという現象自体が回避又は緩和され
て、ひいてはその後の変形のもどりによる接点圧力の低
下も解消又は緩和されるからである。
【0014】また、上記第1の発明は、接点の閉動作時
の振動や騒音の発生を抑制する効果(静音効果)も発揮
する。というのは、可動接点が固定接点に接触する際の
衝撃による振動は、固定接点が設けられた固定端子先端
部に対向配置されたケース奥側のフランジの端縁部にお
いて柔軟に吸収されるからである。さらにいうと、この
端縁部は、他の部分に対して前述したような低強度部に
よって区画されているため、柔軟にたわみ易く、この柔
軟な変形によって、上記振動が吸収され、ひいてはこの
振動に起因する騒音も低減される。また、上記低強度部
を前述したような溝によって実現した場合、この溝が、
接点開閉時に発生するカーボンによる絶縁劣化を防止す
るためのバリアーとして機能する利点もある。
【0015】なお、本発明の好ましい態様としては、ス
プールのケース開口側のフランジに形成した穴に固定端
子から伸びる突出部を圧入し、ケース奥側のフンラジに
形成した係合部に固定端子の固定接点近傍を係合させる
ことによって、固定端子を一方のフランジに固着状態に
取付けてもよい。このような構成であると、固定端子が
両端側で安定的に支持されることになり、スプールのフ
ランジを厚くして植設寸法を大きくしなくても十分な位
置決め精度が得られる。しかも、接点近傍(ケース奥側
のフランジ)では圧入を行わず、固定端子を単に係合さ
せて支持するだけであるため、圧入によって生じた削れ
屑(ゴミ)が、接点間に侵入して接点障害を起こす可能
性が格段に低減される利点がある。
【0016】また、本発明の好ましい態様としては、上
述したような固定端子の取付構造とするとともに、ケー
スの開口側に熱硬化性のシール材を充填することによっ
てリレー全体をシールし、前記突出部が圧入される穴を
ケース開口側に開口した貫通穴として、この貫通穴と前
記突出部との間の隙間に前記シール材を侵入させた構成
としてもよい。このような構成であると、固定端子が、
圧入によってケース開口側のフランジに固着されるとと
もに、熱硬化性のシール材の接着作用(高温時にも有効
なもの)によっても同フランジに強固に固着される。こ
のため、コイル熱膨張時には、固定接点(NO接点)の
位置(即ち、固定端子の先端部の位置)を、ケース開口
側のフランジへの固着により支持される通常位置(コイ
ル非通電時に可動接点から十分離れた位置)により確実
に保持できる。
【0017】また、本発明の好ましい態様としては、前
述したような固定端子の取付構造とするとともに、前記
係合部が、固定端子のコイル軸方向に直交する横方向の
移動のみを規制するものであり、この係合部において固
定端子は少なくともコイル軸方向に相対的に移動可能と
なっている構成でもよい。このような構成であると、固
定端子全体が各フランジによって安定的に支持される構
成でありながら、固定端子の先端部(即ち、固定接点)
が、スプールのケース奥側フランジの変形の影響で可動
接点に押し付けられる方向に変位することがなくなり、
前述した火災発生等の起因となる導通保持状態の発生を
さらに確実に回避できる。また、前述の静音効果を確実
なものとすることができる。この場合、可動接点が固定
接点に衝突した衝撃は、固定接点が設けられた固定端子
先端部のたわみ(変位)によって、ケース奥側のフラン
ジ(前記端縁部)に確実に伝達され、このフランジがた
わむことによって、確実に吸収されるからである。
【0018】また、本発明の好ましい態様としては、固
定端子の先端部(固定接点)と、これに対向するケース
奥側のフランジの端縁部との間に、隙間を形成してもよ
い。このような構成であると、固定端子の先端部(即
ち、固定接点)が、ケース奥側フランジの変形の影響で
可動接点に押し付けられる方向に変位することが、変形
の初期段階から確実に回避され、前記火災事故等の未然
防止の信頼性向上にさらに貢献できる。また、前述の静
音効果をより高めることができる。この場合、後述の図
5に示すように、可動接点が固定接点に衝突した衝撃
は、まず固定接点が設けられた固定端子先端部のたわみ
によって吸収され、その後固定端子の先端部がケース奥
側のフランジ(前記端縁部)に接触してこのフランジが
たわむことによって、2段階に滑らかに吸収されるから
である。
【0019】次に、本出願の第2の発明による電磁リレ
ーは、一端側が開口したケースで覆われ、電磁石となる
コイルが巻回されるスプールの一方のフランジが前記ケ
ースの開口部内側に配置され、前記スプールの他方のフ
ランジが前記ケースの奥側に配置され、前記スプールよ
りも前記ケースの奥側に前記電磁石の吸引力が作用する
可動鉄片が配置され、前記他方のフランジよりも前記ケ
ースの奥側に伸びる固定端子の先端部に固定接点が設け
られ、前記固定接点よりも前記ケースの奥側に配置され
て前記可動鉄片と連結された可動接点が、前記電磁石の
吸引力と前記可動接点を支持する可動接点バネの復元力
によって前記固定接点に対して接触したり離れたりする
ことにより、前記可動接点に導通した可動接点端子と前
記固定端子との間の導通状態が切り替わる電磁リレーで
あって、前記スプールにおける前記ケースの奥側の端面
上に、前記スプールがコイル軸方向に熱膨張したとき
に、前記可動鉄片に当接して前記可動鉄片を前記ケース
の奥側に押す凸部を、一つ又は複数形成したものであ
る。
【0020】この第2の発明によれば、コイルの熱膨張
が起きても、この熱膨張によってスプールのケース奥側
のフランジを押し広げる力が、可動鉄片に伝わり、この
結果、可動鉄片及びこれに連結された可動接点がスプー
ルの熱膨張に連動するようにケース奥側に移動する(固
定接点から引き離される)ことになる。これにより、コ
イルの熱膨張が起きて、固定接点がケース奥側(可動接
点に向かう方向)に仮に多少変位しても、固定接点が可
動接点に押し付けられて導通保持される不具合の発生可
能性が低減される。特に、ケース奥側のフランジにおけ
る固定端子の先端部が対向する端縁部と他の部分とを区
画する位置に、剛性が低く応力集中が発生する低強度部
を形成するとともに、固定端子をケース開口側のフラン
ジに固着した場合(即ち、この第2の発明に前述の第1
の発明を組み合わせた場合)には、第1の発明の作用
(コイル熱膨張時でも固定接点がケース奥側に変位しな
い作用)と、この第2の発明の作用(コイル熱膨張時に
可動接点が固定接点から離れる方向に強制変位する作
用)との相乗効果によって、前述の導通保持状態の発生
可能性が著しく低減され、前述の火災事故等を極めて高
い信頼度で回避できる。
【0021】次に、本出願の第3の発明による電磁リレ
ーは、一端側が開口したケースで覆われ、電磁石となる
コイルが巻回されるスプールの一方のフランジが前記ケ
ースの開口部内側に配置され、前記スプールの他方のフ
ランジが前記ケースの奥側に配置され、前記他方のフラ
ンジよりも前記ケースの奥側に伸びる固定端子の先端部
に固定接点が設けられ、前記固定接点よりもさらに前記
ケースの奥側に配置された可動接点が、前記電磁石の吸
引力と前記可動接点を支持する可動接点バネの復元力に
よって前記固定接点に対して接触したり離れたりするこ
とにより、前記可動接点に導通した可動接点端子と前記
固定端子との間の導通状態が切り替わる電磁リレーであ
って、前記ケースの開口側に熱硬化性のシール材を充填
することによってリレー全体をシールするとともに、前
記固定端子を前記一方のフランジに固着したものであ
る。
【0022】この第3の発明によれば、コイル軸方向圧
力によって外側に変形したスプールのフランジが、コイ
ル巻き線後の経時変化とシール材の熱硬化工程によっ
て、前記変形が戻る方向に逆に変位しても、固定端子は
ケース開口側のフランジに固着されているため、固定端
子の先端部(即ち、固定接点)は、ケース奥側のフラン
ジとともにケース開口側に(可動接点から離れる方向
に)変位することはなく、むしろ、ケース開口側のフラ
ンジの変形の戻り(ケース奥側への変位)によって可動
接点に相対的に押し付けられることになる(接点圧力が
むしろ増加することになる)。このため、リレー組立時
に最適に調整した接点圧力が、その後低下する方向に変
化して所要の接点圧力が確保できず、最終的に製品とし
て出荷できないものが多くなる(歩留まりが低下する)
問題が解消でき、歩留まりを格段に向上させることがで
きる。また、かえって接点圧力を高めて、接点開閉性能
や開閉寿命の向上に貢献できる。
【0023】なお、この第3の発明における固定端子の
具体的な取付構造としては、第1の発明と同様に、例え
ば、ケース開口側のフランジに形成した穴に固定端子か
ら伸びる突出部を圧入し、ケース奥側のフランジに形成
した係合部に固定端子の固定接点近傍を係合させる構成
でよい。このような構成であると、上述の接点圧力低下
防止(歩留まり向上)の効果に加えて、前述したよう
に、固定端子が安定的に支持されて十分な位置決め精度
が得られる、圧入によって生じた削れ屑が接点間に侵入
して接点障害を起こす可能性を格段に低減できるという
利点が得られる。また、上記固定端子の取付構造を採用
した場合には、前記突出部が圧入される穴をケースの開
口側に開口した貫通穴として、この貫通穴と突出部との
間の隙間にシール材を侵入させる構成が好ましい。この
ようにすれば、シール材の接着作用によって、固定端子
がケース開口側のフランジにより強固に固着されるた
め、前述したこの発明の効果がより顕著になる。
【0024】また、上記固定端子の取付構造を採用した
場合、前記係合部は、固定端子のコイル軸方向に直交す
る横方向の移動のみを規制するもので、この係合部にお
いて固定端子は少なくともコイル軸方向に相対的に移動
可能な構成とするのが好ましい。このようにすれば、ケ
ース奥側のフランジの変形の影響を全く受けずに、固定
端子の先端部(即ち、固定接点)は、ケース開口側のフ
ランジによる支持によって位置決めされる位置に確実に
保持され、前述の接点圧低下の問題を高い信頼性で回避
できる(前述した変形の戻りが起きたときには、むしろ
確実に接点圧力を向上させることができる)。また、こ
の第3の発明でも、固定端子の先端部と、これに対向す
る他方のフランジの端縁部との間には、隙間を形成して
おくことが好ましい。このような隙間があれば、コイル
巻き線時のスプールの変形をこの隙間によって吸収し、
固定接点が可動接点に押し付けられるのを回避又は緩和
でき、ひいてはその後の変形の戻りによる接点圧力の低
下の問題もさらに確実に回避できることになるからであ
る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本出願の各発明を小型電磁
リレー(シール型リレー)に適用した場合の実施の形態
の一例を図面に基づいて説明する。まず、本例のリレー
の全体概略構成を説明する。図1(a)は本例の電磁リ
レー31を構成するスプール32の斜視図であり、図1
(b)はスプール32の上面図であり、図2(a),
(b)は電磁リレー31の正面図(ケース等を破断して
正面から見た図)であり、図3は電磁リレー31の斜視
図(ケースや可動接点関連の部品を取り外した状態を示
す図)である。また図4(a)は、固定端子の先端部
(係合部)を示す部分側面図であり、図4(b)は、固
定端子の係合部を示す上面図である。なお、以下では、
後述するケース44が開口している側(図2において下
側)を、ケース開口側、下端側或いは下側といい、その
逆側(図2において上側)を、ケース奥側、上端側或い
は上側という。
【0026】電磁リレー31は、図2及び図3に示すよ
うに電磁石を構成するコイル31aを巻き付けるための
スプール32と、このスプール32内に挿入状態に取付
けられる電磁石の鉄心(図示省略)と、この鉄心33の
下端部に連結されて磁力線の通り道となるL字状のヨー
ク34と、このヨーク34の上端側に基端側が接合し、
コイル通電時に鉄心に引き付けられて先端側が揺動する
可動鉄片35と、上側の板状部36aが揺動可能な板バ
ネであって、この板状部36aが可動鉄片35の上面側
に取付けられるL字状の可動接点バネ36と、この可動
接点バネ36の板状部36aの先端にカシメにより取付
けられる可動接点37と、コイル非通電時において可動
接点37が圧接する第1固定接点38(NC接点)と、
この第1固定接点38が上端部にカシメにより取付けら
れる第1固定端子39と、コイル通電時において可動接
点37が圧接する第2固定接点40(NO接点)と、こ
の第2固定接点40が上端部にカシメにより取付けられ
る第2固定端子41と、コイル31aの各口出し線にそ
れぞれ接続される第1コイル端子42,第2コイル端子
43と、下端側が開口したケース44とを備える。
【0027】この電磁リレー31は、小型化のために、
スプール32の図1における下側のフランジ32a(一
方のフランジ)がいわゆるベースと呼ばれる部材を兼ね
ているタイプであり、ケース44を除く各部品がこのス
プール32を中心にして組付けられ、こうして構成され
たサブアセンブリに対して最後にケース44を被せ、さ
らにその後、ケース44の開口側を熱硬化性樹脂(例え
ば、エポキシ樹脂など)のシール材50(図2に示す)
でシールして組み上げられている。ここで、可動接点バ
ネ36は、ヨーク34に取付けられている。
【0028】そして、可動接点バネ36、第1固定端子
39、及び第2固定端子41の下端側の帯板状部分は、
第1コイル端子42や第2コイル端子43と同様に、下
端側がベース(ヨーク32のフランジ32a)よりも下
側に突き出しており、各接点を基板の所定の回路導体に
接続するための接続用端部51,52,53をそれぞれ
構成している。なお図2では、第2コイル端子43が第
1コイル端子42の向う側にあり、第1固定端子39の
下端部(即ち、接続用端部52)は、第2固定端子41
の下端部(即ち、接続用端部53)の向う側にある。
【0029】ここで、スプール32は、図1(a)に示
すように、ケース44の開口部内側に配置される一方の
フランジ32aと、ケース44の奥側に配置される他方
のフランジ32bとを備える。他方のフランジ32bに
は、固定端子41の後述する板状部41a(固定接点4
0が固着された先端部)の下面に対向する端縁部61が
形成され、この端縁部61と他の部分とを区画するL字
状の位置(図1(b)に斜線で示す領域)には、剛性が
低く応力集中が発生する低強度部62が形成されてい
る。この場合の低強度部62は、図2(a)に示すよう
に、他方のフランジ32bにおけるケース奥側の端面上
に形成された溝によって構成されている。また、図1
(a),(b)に示すように、スプール32におけるケ
ース奥側の端面上には、スプール32がコイル軸方向に
熱膨張したときに、可動鉄片35に当接して可動鉄片3
5をケース奥側に押す凸部63が、この場合両側に1個
ずつ形成されている。なお、スプール32は、PBT
(ポリブチレンテレフタレート)などの合成樹脂の成形
品である。PBT(ポリブチレンテレフタレート)の代
わりに液晶ポリマ(LCP)を使うこともできる。
【0030】また、第1固定端子39と第2固定端子4
1は、図3に示すように、ケース奥側の先端部において
L字状に折り曲げられた板状部39a,41aに、各固
定接点38,40がそれぞれ固着されたものである。そ
して、本例における第1固定端子39と第2固定端子4
1の取付け構造は、基本的に対称の同構造であり、以下
のようになっている。即ち、例えば第2固定端子41に
ついて説明すると、この第2固定端子41には、図3に
示すように、端子側に突出する突出部41eと突出部4
1fとが設けられている。一方、スプール2のケース開
口側のフランジ32aには、これら突出部41e,41
fが圧入可能な貫通穴32d,32e(図1(a)参
照)が設けられている。また、スプール32の他方のフ
ランジ32b(ケース奥側のフランジ)には、第2固定
端子41のコイル軸方向の板状部の側縁に係合するL字
状(フック状)の係合部32fが設けられ、係合時にお
いて、第2固定端子41の接点近傍の横方向の移動のう
ち、図3で符号X1,X2,Y1で示す向きの移動を規
制する構成となっている(図4(b)参照)。
【0031】また、図1(a)又は図3に示すように、
フランジ32aの貫通穴32dに隣接する部分は、前記
突出部41eと前記接続用端部53との間に形成された
谷状部(符号省略)にはまり込む嵌合部32gを形成し
ており、第2固定端子41の取付け状態においては、こ
の嵌合部32gが上記谷状部にはまり込んで隙間なく密
着し、第2固定端子41のこの部分での圧入方向への移
動(ケース開口側への移動)を規制する構成となってい
る。また、フランジ32aにおける貫通穴32eの近傍
部分は、第2固定端子41の取付け状態において、第2
固定端子41(突出部41fを除く部分)に接触しない
高さに設定され、この結果、フランジ32aの前記近傍
部分と第2固定端子41(突出部41fを除く部分)と
の間には微小な隙間S1(図3に示す)が形成される構
成となっている。
【0032】つまり、例えば、第2固定端子41をコイ
ル軸方向に平行に保ったまま縦方向にまっすぐ移動させ
て、突出部41eと突出部41fとを、前記貫通穴32
d,32eに圧入した場合、最初に前記嵌合部32gが
前記谷状部にはまり込み、その時点で前記隙間S1が確
保されるように、各部の寸法設定がなされている。ま
た、第2固定端子41の板状部41a(或いは第2固定
接点40)とフランジ32bとの間にも、第2固定端子
41の取付け状態において微小な隙間S2(図4(a)
に示す)が得られるように、第2固定端子41のコイル
軸方向の長さ寸法等が設定されている。
【0033】そして、この場合第2固定端子41は、次
のようにして簡単に取付けられている。即ち、例えば、
第2固定端子41をコイル軸方向に平行に保ったまま縦
方向にまっすぐ移動させ、第2固定端子41の側縁をフ
ランジ32bの係合部32fに係合させつつ、第2固定
端子41を押し下げて、第2固定端子41の突出部41
eと突出部41fとを、フランジ32aの貫通穴32
d,32eに圧入すればよい。
【0034】この際、前記嵌合部32gが前記谷状部に
はまり込んだ時点(突出部41eの圧入方向の移動が規
制された時点)で、第2固定端子41の全体的な縦方向
の移動は阻止されるが、前述した隙間S1が組付け状態
で確保される構成である関係上、突出部41fの圧入方
向の移動自体は阻止されておらず、突出部41e或いは
嵌合部32gを支点として第2固定端子41がこの場合
図4(b)のY1方向に回動するような動きは許され
る。このため、第2固定端子41の横方向における突出
部41eよりも内側の位置が所定の圧力で押し込まれれ
ば、実際には上記回動は前述の係合部32fによって所
定の組付け姿勢(この場合、コイル軸方向に沿った直立
状態)で阻止されるが、この場合この回動方向に押圧力
に比例したトルクが発生し、しかもこのトルクは、組付
け作業(圧入作業)のための押圧力を解除した後も、突
出部41fと貫通穴32eとの圧入嵌合による摩擦力
(或いは、シール材50による固着力)が第2固定端子
41をこの回動方向に引張ってフランジ32b等を僅か
に弾性変形させる力のモーメント(即ち、トルク)とし
て残留することになる。
【0035】つまり、本例のような取付け構造である
と、第2固定端子41は、二つの圧入部と係合部32f
の部分で3点支持されたような状態となり、しかもこの
取付け状態において常に上記残留トルクによって図4
(b)のY1方向(係合部32fからの脱落を阻止する
方向)に押された状態にあり、この残留トルクが係合部
32fの反力で受け止められた状態で静止していること
になる。なお、以上第2固定端子41の取付け構造及び
取付け方法について説明したが、第1固定端子39の取
付け構造等についても同様の構成となっている(詳細説
明や符号による図示を省略する)。ちなみに、第1固定
端子39の板状部39aの内側に位置するフランジ32
bの縦方向板状部32iと、前記板状部39aとの間に
も、前述の隙間S2と同様の隙間S3(図4(a)に示
す)が設計値として設けられている。
【0036】また、前記貫通穴32d,32eは、フラ
ンジ32aのケース開口側にも開口している貫通穴であ
るため、これら貫通穴32d,32eの隙間にも、シー
ル材50が毛細管現象及び重力によって侵入し、図2に
符号Cで示す固定端子41の圧入部には、黒塗りで示す
ようなシール材50の流入部が形成される。なおこの状
態は、固定端子39の圧入部でも同様である。
【0037】なお、シール材50は、通常次のようにし
て充填される。即ち、ケース組付け後のリレー31のケ
ース開口側を鉛直方向上側に向けた状態で、このケース
開口側に所定量のシール材50(未硬化状態のもの)を
滴下又は流下し、重力と毛細管現象による自然流動によ
ってシール材50をケース開口側の各隙間に侵入させる
とともに、ケース開口部内側に表面が平坦なシール層を
形成する。その後、リレー31全体をシール材50の硬
化温度以上に加熱して所定時間保持する硬化槽に入れ
て、シール材50を硬化させる。
【0038】以上説明した本例のリレー31では、コイ
ル31aの熱膨張が起きても、この熱膨張によってスプ
ール32の他方のフランジ32b(ケース奥側のフラン
ジ)を押し広げる力の伝達が、前記低強度部62におい
て遮断又は緩和される。一方、固定端子41(NO接点
用の固定端子)はスプールの一方のフランジ32a(ケ
ース開口側のフランジ)に固着されている。これによ
り、コイル31aの熱膨張が起きても、固定端子41の
先端部(板状部41a)が対向する他方のフランジ32
bの端縁部61及び固定接点40(NO接点)は、ケー
ス奥側(可動接点37に向かう方向)に変位しない(或
いは、その変位量が格段に少なくなるか、逆にケース開
口側に変位する)。このため、コイル31aの熱膨張に
起因するスプール32の変形によって固定接点40が可
動接点37に押し付けられる不具合の発生可能性が解消
されて、過電流が通電された異常時でも、固定接点40
が可動接点37に接触したままの状態で保持されてしま
うことがない(即ち、過電流通電を自己遮断できる)。
つまり、コイルが異常に高温になった場合でも、確実に
固定接点40を可動接点37からケース開口側に離すこ
とができ、導通保持状態によって起きる可能性のある火
災事故等を確実に防止可能となる。特に、図2(b)に
示すように、上記低強度部62がコイルの異常な熱膨張
による応力と熱で破断するように構成すれば、固定接点
40を可動接点37に対して押し付ける力(即ち、ケー
ス奥側に変位させる力)の伝達を完全に遮断することが
でき、固定接点40の位置を、ケース開口側のフランジ
32aに固着された固定端子41で支持される通常位置
(コイル非通電時に可動接点から十分離れた位置)に確
実に保持でき、より高い信頼性で火災事故等の発生を未
然防止できる。
【0039】しかも本形態例では、スプール32におけ
るケース奥側の端面上に、スプール32がコイル軸方向
に熱膨張したときに、可動鉄片35に当接して可動鉄片
35をケース奥側に押す凸部63を複数形成している。
このため、コイルの熱膨張が起きても、この熱膨張によ
ってスプール32のケース奥側のフランジ32bを押し
広げる力が、可動鉄片35に伝わり、この結果、可動鉄
片35及びこれに連結された可動接点37がスプール3
2の熱膨張に連動するようにケース奥側に移動する(固
定接点40から引き離される)ことになる。これによ
り、コイルの熱膨張が起きて、固定接点40がケース奥
側(可動接点37に向かう方向)にまんがいち多少変位
しても、固定接点40が可動接点37に押し付けられて
導通保持される不具合の発生可能性が低減される。即
ち、本形態例では、第1の発明の作用(コイル熱膨張時
でも固定接点がケース奥側に変位しない作用)と、第2
の発明の作用(コイル熱膨張時に可動接点が固定接点か
ら離れる方向に強制変位する作用)との相乗効果によっ
て、前述の導通保持状態の発生可能性が著しく低減さ
れ、前述の火災事故等を極めて高い信頼度で回避でき
る。
【0040】また、ケース開口側のフランジ32aは、
組立ベースとしても機能する構成であるため、当然にケ
ース奥側のフランジ32bよりも比較的厚く高強度に設
計されるから、固定端子41がこのケース開口側のフラ
ンジ32aに固着されている構成であれば、それだけで
固定端子41の先端部(即ち、固定接点40)が可動接
点側に変位し難いし、さらに上記低強度部62の働き
で、ケース奥側のフランジ32bの変形の影響も受けず
に、固定接点40を可動接点37から引き離した位置に
確実に保持できる。
【0041】また、上記リレー31の構成であれば、コ
イル軸方向圧力によるスプール32の変形やその後の変
形の戻りによる前述の接点圧力の変動の問題も解消され
る。なぜなら、図6(a)に示すように、コイル軸方向
圧力によりスプール32が押し広げられるように変形す
る際、固定端子41の先端部(即ち、固定接点40が固
着された板状部41a)に対向するフランジ32bの端
縁部61は、前記低強度部62(溝)が設けられている
ことによって大きくたわむことになり、このたわみによ
って固定端子41の先端部に加わる力が大きく緩和され
る。このため、コイル軸方向圧力に起因するスプール3
2の変形によって、固定接点40が可動接点37に押し
付けられるという現象自体が回避又は緩和されて、ひい
てはその後の変形のもどりによる接点圧力の低下も解消
又は緩和されるからである。
【0042】しかも本形態例では、固定端子41をケー
ス開口側のフランジ32aに固着している。このため、
コイル軸方向圧力によって外側に変形したスプール32
のフランジ32bが、コイル巻き線後の経時変化とシー
ル材50の熱硬化工程によって、前記変形が戻る方向に
逆に変位しても、固定端子41はケース開口側のフラン
ジ32aに固着されているため、固定端子41の先端部
(即ち、固定接点40)は、ケース奥側のフランジ32
bとともにケース開口側に(可動接点37から離れる方
向に)変位することはなく、むしろ、ケース開口側のフ
ランジ32aの変形の戻り(ケース奥側への変位)によ
って可動接点37に相対的に押し付けられることになる
(接点圧力がむしろ増加することになる)。このため、
リレー組立時に最適に調整した接点圧力が、その後低下
する方向に変化して所要の接点圧力が確保できず、最終
的に製品として出荷できないものが多くなる(歩留まり
が低下する)問題が解消でき、歩留まりを格段に向上さ
せることができる。また、かえって接点圧力を高めて、
接点開閉性能や開閉寿命の向上に貢献できる。
【0043】また、本形態例のリレー31は、接点の閉
動作時の振動や騒音の発生を抑制する効果(静音効果)
も発揮する。というのは、例えば、可動接点37が固定
接点40に接触する際の衝撃による振動は、固定接点4
0が設けられた固定端子先端部41aに対向配置された
ケース奥側のフランジ32bの端縁部61において柔軟
に吸収されるからである。さらにいうと、この端縁部6
1は、他の部分に対して前述したような低強度部62に
よって区画されているため、柔軟にたわみ易く、この柔
軟な変形によって、上記振動が吸収され、ひいてはこの
振動に起因する騒音も低減される。また、上記低強度部
62が前述した溝によって実現されているため、この溝
が、接点開閉時に発生するカーボンによる絶縁劣化を防
止するためのバリアーとして機能する利点もある。
【0044】なお、本形態例では、ケース開口側のフラ
ンジ32aに形成した穴に各固定端子39,41から伸
びる突出部を圧入し、ケース奥側のフンラジ32bに形
成した係合部に各固定端子の固定接点近傍を係合させる
ことによって、各固定端子をフランジ32aに固着状態
に取付けている。このため、各固定端子が両端側で安定
的に支持されることになり、スプール32のフランジ3
2aを厚くして植設寸法を大きくしなくても十分な位置
決め精度が得られる。しかも、接点近傍(ケース奥側の
フランジ32b)では圧入を行わず、固定端子を単に係
合させて支持するだけであるため、圧入によって生じた
削れ屑(ゴミ)が、接点間に侵入して接点障害を起こす
可能性が格段に低減される利点がある。
【0045】また、本形態例では、上述したような固定
端子の取付構造とするとともに、ケース44の開口側に
熱硬化性のシール材50を充填することによってリレー
全体をシールし、前記突出部が圧入される穴をケース開
口側に開口した貫通穴として、この貫通穴と前記突出部
との間の隙間に前記シール材を侵入させた構成としてい
る。このため、各固定端子が、圧入によってケース開口
側のフランジ32aに固着されるとともに、熱硬化性の
シール材50の接着作用(高温時にも有効なもの)によ
っても同フランジ32aに強固に固着される。このた
め、コイル熱膨張時には、各固定接点の位置(即ち、固
定端子の先端部の位置)を、ケース開口側のフランジ3
2aへの固着により支持される通常位置(固定端子41
の場合には、コイル非通電時に可動接点から十分離れた
位置)により確実に保持できる。
【0046】また、本形態例では、前述したような各固
定端子の取付構造とするとともに、その係合部が、各固
定端子のコイル軸方向に直交する横方向の移動のみを規
制するものであり、この係合部において固定端子は少な
くともコイル軸方向に相対的に移動可能となっている。
このため、各固定端子全体が各フランジによって安定的
に支持される構成でありながら、固定端子41の先端部
(即ち、固定接点40)が、スプール32のケース奥側
フランジ32bの変形の影響で可動接点37に押し付け
られる方向に変位することがなくなり、前述した火災発
生等の起因となる導通保持状態の発生をさらに確実に回
避できる。また、前述の静音効果を確実なものとするこ
とができる。この場合、可動接点37が固定接点40に
衝突した衝撃は、固定接点40が設けられた固定端子先
端部41aのたわみ(変位)によって、ケース奥側のフ
ランジ32b(前記端縁部61)に確実に伝達され、こ
の端縁部61がたわむことによって、確実に吸収される
からである。
【0047】しかも本形態例では、固定端子41の先端
部41a(固定接点40)と、これに対向する前記端縁
部61との間に、隙間S2が形成されている。このた
め、固定端子41の先端部41a(即ち、固定接点4
0)が、ケース奥側フランジ32bの変形の影響で可動
接点37に押し付けられる方向に変位することが、変形
の初期段階から確実に回避され、前記火災事故等の未然
防止の信頼性向上にさらに貢献できる。また、前述の静
音効果をより高めることができる。この場合、図5に示
すように、可動接点37が固定接点40に衝突した衝撃
は、まず固定接点40が設けられた固定端子先端部41
aのたわみによって吸収され、その後固定端子41の先
端部41aが前記端縁部61に接触してこの部分がたわ
むことによって、2段階に滑らかに吸収されるからであ
る。
【0048】なお、本発明は上記形態例の態様に限られ
ない。例えば、図7に示すように、低強度部62(溝)
が一直線状に形成され、凸部63がさらに複数設けられ
ていてもよい。また、低強度部は、ケース奥側のフラン
ジに複数の穴(貫通孔でもよいし、非貫通孔でもよい)
を形成することにより、実現してもよい。また、固定端
子の取付構造において、前述したような残留トルクが発
生する構成にする必要は、必ずしもない。即ち、前述し
たように接点の横方向の位置ズレは、それほど悪影響が
ないので、それが許容できる場合には、例えば、固定端
子のケース開口側の圧入部を一箇所にすることもでき
る。また原理的には、固定端子のケース開口側の圧入部
や、ケース奥側(固定接点近傍)の係合部を、さらに多
数設ける態様もあり得る。
【0049】また、固定端子は、必ずしも前述したよう
に直線的平行移動によって取付けられる必要はなく、ま
た、自動機による自動組立に限られず、人手作業によっ
て組付けられてもよい。但し上記形態例のように、直線
的平行移動によって取付け可能であれば、自動組立が容
易であり生産性が向上する。また、上記形態例のような
構成の場合でも、上記形態例で説明したような隙間S
1,S2,S3は、実際の組立て完了状態では、必ずし
も存在していなくてもよい。即ち、上述の隙間S1,S
2,S3は、部材の変形(弾性変形及び塑性変形)を考
慮しない設計寸法上のものであり、実際にはスプールの
フランジなどの変形をこの隙間で吸収することによっ
て、上記隙間S1,S2,S3がゼロになっていること
もあり得る。また上記形態例は、いわゆるc接点型(N
C接点とNO接点を両方有するタイプ)の電磁リレーに
本発明を適用した例であるが、NO接点のみを有するタ
イプでもよいことはいうまでもない。
【0050】
【発明の効果】本出願の第1の発明の電磁リレーによれ
ば、コイルの熱膨張が起きても、この熱膨張によってス
プールの他方のフランジ(ケース奥側のフランジ)を押
し広げる力の伝達が、低強度部において遮断又は緩和さ
れる。一方、固定端子(NO接点用の固定端子)はスプ
ールの一方のフランジ(ケース開口側のフランジ)に固
着されている。これにより、コイルの熱膨張が起きて
も、固定端子の先端部(固定接点)が対向するケース奥
側フランジの端縁部や固定接点は、ケース奥側(可動接
点に向かう方向)に変位しない(或いは、変位量が格段
に少なくなるか、逆にケース開口側に変位する)。この
ため、コイルの熱膨張に起因するスプールの変形によっ
て固定接点(NO接点)が可動接点に押し付けられる不
具合の発生可能性が解消されて、過電流が通電された異
常時でも、固定接点(NO接点)が可動接点に接触した
ままの状態で保持されてしまうことがない(即ち、過電
流通電を自己遮断できる)。つまり、コイルが異常に高
温になった場合でも、確実に固定接点(NO接点)を可
動接点からケース開口側に離すことができ、導通保持状
態によって起きる可能性のある火災事故等を確実に防止
可能となる。
【0051】また、本出願の第2の発明の電磁リレーに
よれば、コイルの熱膨張が起きても、この熱膨張によっ
てスプールのケース奥側のフランジを押し広げる力が、
可動鉄片に伝わり、この結果、可動鉄片及びこれに連結
された可動接点がスプールの熱膨張に連動するようにケ
ース奥側に移動する(固定接点から引き離される)こと
になる。これにより、コイルの熱膨張が起きて、固定接
点(NO接点)がケース奥側(可動接点に向かう方向)
に仮に多少変位しても、固定接点(NO接点)が可動接
点に押し付けられて導通保持される不具合の発生可能性
が低減される。特に、ケース奥側のフランジにおける固
定端子の先端部が対向する端縁部と他の部分とを区画す
る位置に、低強度部を形成するとともに、固定端子をケ
ース開口側のフランジに固着した場合(即ち、この第2
の発明に前述の第1の発明を組み合わせた場合)には、
第1の発明の作用(コイル熱膨張時でも固定接点がケー
ス奥側に変位しない作用)と、この第2の発明の作用
(コイル熱膨張時に可動接点が固定接点から離れる方向
に強制変位する作用)との相乗効果によって、前述の導
通保持状態の発生可能性が著しく低減され、前述の火災
事故等を極めて高い信頼度で回避できる。
【0052】また、本出願の第3の発明の電磁リレーに
よれば、コイル軸方向圧力によって外側に変形したスプ
ールのフランジが、コイル巻き線後の経時変化とシール
材の熱硬化工程によって、前記変形が戻る方向に逆に変
位しても、固定端子は一方のフランジ(ケース開口側の
フランジ)に固着されているため、固定端子の先端部
(即ち、固定接点)は、他方のフランジ(ケース奥側の
フランジ)とともにケース開口側に(可動接点から離れ
る方向に)変位することはなく、むしろ、ケース開口側
のフランジの変形の戻り(ケース奥側への変位)によっ
て可動接点に相対的に押し付けられることになる(接点
圧力がむしろ増加することになる)。このため、リレー
組立時に最適に調整した接点圧力が、その後低下する方
向に変化して所要の接点圧力が確保できず、最終的に製
品として出荷できないものが多くなる(歩留まりが低下
する)問題が解消でき、歩留まりを格段に向上させるこ
とができる。また、かえって接点圧力を高めて、接点開
閉性能や開閉寿命の向上に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スプールを示す図である。
【図2】電磁リレーの全体構造や作用を示す正面図であ
る。
【図3】電磁リレーの斜視図である。
【図4】固定端子の係合部を示す図である。
【図5】静音作用を説明する図である。
【図6】固定接点の変位を回避又は緩和する作用を説明
する図である。
【図7】電磁リレーの他の構成例を示す図である。
【図8】従来の問題点(接点オン故障)を説明する図で
ある。
【図9】従来の問題点(スプール変形による接点圧力の
変動)を説明する図である。
【符号の説明】
31 小型電磁リレー 31a コイル 32 スプール 32a 一方のフランジ(ケース開口側フランジ) 32b 他方のフランジ(ケース奥側フランジ) 32d,32e 貫通穴 32f 係合部 34 ヨーク 35 可動鉄片 36 可動接点バネ 37 可動接点 38 第1固定接点(NC接点) 39 第1固定端子 40 第2固定接点(NO接点) 41 第2固定端子 41e,41f 突出部 50 シール材 61 端縁部 62 低強度部(溝) 63 凸部 S1,S2,S3 隙間 C 圧入部

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端側が開口したケースで覆われ、電磁
    石となるコイルが巻回されるスプールの一方のフランジ
    が前記ケースの開口部内側に配置され、前記スプールの
    他方のフランジが前記ケースの奥側に配置され、前記他
    方のフランジよりも前記ケースの奥側に伸びる固定端子
    の先端部に固定接点が設けられ、前記固定接点よりもさ
    らに前記ケースの奥側に配置された可動接点が、前記電
    磁石の吸引力と前記可動接点を支持する可動接点バネの
    復元力によって前記固定接点に対して接触したり離れた
    りすることにより、前記可動接点に導通した可動接点端
    子と前記固定端子との間の導通状態が切り替わる電磁リ
    レーであって、 前記他方のフランジにおける前記固定端子の先端部が対
    向する端縁部と他の部分とを区画する位置に、剛性が低
    く応力集中が発生する低強度部を形成し、 前記固定端子を、前記一方のフランジに固着したことを
    特徴とする電磁リレー。
  2. 【請求項2】 前記低強度部は、肉厚の薄いくびれ部で
    あることを特徴とする請求項1記載の電磁リレー。
  3. 【請求項3】 前記肉厚の薄いくびれ部は、前記他方の
    フランジにおける前記ケースの奥側の面上に溝を形成す
    ることにより、形成したことを特徴とする請求項2記載
    の電磁リレー。
  4. 【請求項4】 前記低強度部は、前記他方のフランジに
    複数の穴を形成することにより、形成したことを特徴と
    する請求項1記載の電磁リレー。
  5. 【請求項5】 前記一方のフランジに形成した穴に前記
    固定端子から伸びる突出部を圧入し、前記他方のフラン
    ジに形成した係合部に前記固定端子の固定接点近傍を係
    合させることによって、前記固定端子を前記一方のフラ
    ンジに固着状態に取付けたことを特徴とする請求項1乃
    至4の何れかに記載の電磁リレー。
  6. 【請求項6】 前記ケースの開口側に熱硬化性のシール
    材を充填することによってリレー全体をシールするとと
    もに、前記突出部が圧入される穴を前記ケースの開口側
    に開口した貫通穴として、この貫通穴と前記突出部との
    間の隙間に前記シール材を侵入させたことを特徴とする
    請求項5記載の電磁リレー。
  7. 【請求項7】 前記係合部は、前記固定端子のコイル軸
    方向に直交する横方向の移動のみを規制するものであ
    り、この係合部において前記固定端子は少なくともコイ
    ル軸方向に相対的に移動可能となっていることを特徴と
    する請求項5又は6記載の電磁リレー。
  8. 【請求項8】 前記固定端子の先端部と、これに対向す
    る前記他方のフランジの端縁部との間に、隙間を形成し
    たことを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の電
    磁リレー。
  9. 【請求項9】 一端側が開口したケースで覆われ、電磁
    石となるコイルが巻回されるスプールの一方のフランジ
    が前記ケースの開口部内側に配置され、前記スプールの
    他方のフランジが前記ケースの奥側に配置され、前記ス
    プールよりも前記ケースの奥側に前記電磁石の吸引力が
    作用する可動鉄片が配置され、前記他方のフランジより
    も前記ケースの奥側に伸びる固定端子の先端部に固定接
    点が設けられ、前記固定接点よりも前記ケースの奥側に
    配置されて前記可動鉄片と連結された可動接点が、前記
    電磁石の吸引力と前記可動接点を支持する可動接点バネ
    の復元力によって前記固定接点に対して接触したり離れ
    たりすることにより、前記可動接点に導通した可動接点
    端子と前記固定端子との間の導通状態が切り替わる電磁
    リレーであって、 前記スプールにおける前記ケースの奥側の端面上に、前
    記スプールがコイル軸方向に熱膨張したときに、前記可
    動鉄片に当接して前記可動鉄片を前記ケースの奥側に押
    す凸部を、一つ又は複数形成したことを特徴とする電磁
    リレー。
  10. 【請求項10】 前記他方のフランジにおける前記固定
    端子の先端部が対向する端縁部と他の部分とを区画する
    位置に、剛性が低く応力集中が発生する低強度部を形成
    し、 前記固定端子を、前記一方のフランジに固着したことを
    特徴とする請求項9記載の電磁リレー。
  11. 【請求項11】 一端側が開口したケースで覆われ、電
    磁石となるコイルが巻回されるスプールの一方のフラン
    ジが前記ケースの開口部内側に配置され、前記スプール
    の他方のフランジが前記ケースの奥側に配置され、前記
    他方のフランジよりも前記ケースの奥側に伸びる固定端
    子の先端部に固定接点が設けられ、前記固定接点よりも
    さらに前記ケースの奥側に配置された可動接点が、前記
    電磁石の吸引力と前記可動接点を支持する可動接点バネ
    の復元力によって前記固定接点に対して接触したり離れ
    たりすることにより、前記可動接点に導通した可動接点
    端子と前記固定端子との間の導通状態が切り替わる電磁
    リレーであって、 前記ケースの開口側に熱硬化性のシール材を充填するこ
    とによってリレー全体をシールするとともに、前記固定
    端子を前記一方のフランジに固着したことを特徴とする
    電磁リレー。
  12. 【請求項12】 前記一方のフランジに形成した穴に前
    記固定端子から伸びる突出部を圧入し、前記他方のフラ
    ンジに形成した係合部に前記固定端子の固定接点近傍を
    係合させることによって、前記固定端子を前記一方のフ
    ランジに固着状態に取付けたことを特徴とする請求項1
    1記載の電磁リレー。
  13. 【請求項13】 前記突出部が圧入される穴を前記ケー
    スの開口側に開口した貫通穴として、この貫通穴と前記
    突出部との間の隙間に前記シール材を侵入させたことを
    特徴とする請求項12記載の電磁リレー。
  14. 【請求項14】 前記係合部は、前記固定端子のコイル
    軸方向に直交する横方向の移動のみを規制するものであ
    り、この係合部において前記固定端子は少なくともコイ
    ル軸方向に相対的に移動可能となっていることを特徴と
    する請求項12又は13記載の電磁リレー。
  15. 【請求項15】 前記固定端子の先端部と、これに対向
    する前記他方のフランジの端縁部との間に、隙間を形成
    したことを特徴とする請求項11乃至14の何れかに記
    載の電磁リレー。
JP2000291890A 2000-09-26 2000-09-26 電磁リレー Pending JP2002100274A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000291890A JP2002100274A (ja) 2000-09-26 2000-09-26 電磁リレー
DE60107786T DE60107786T2 (de) 2000-09-26 2001-09-24 Elektromagnetisches Relais
EP01122877A EP1191566B1 (en) 2000-09-26 2001-09-24 Electromagnetic relay
US09/960,311 US6590480B2 (en) 2000-09-26 2001-09-24 Electromagnetic relay
KR10-2001-0059550A KR100408874B1 (ko) 2000-09-26 2001-09-26 전자 릴레이

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000291890A JP2002100274A (ja) 2000-09-26 2000-09-26 電磁リレー

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002100274A true JP2002100274A (ja) 2002-04-05

Family

ID=18774909

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000291890A Pending JP2002100274A (ja) 2000-09-26 2000-09-26 電磁リレー

Country Status (5)

Country Link
US (1) US6590480B2 (ja)
EP (1) EP1191566B1 (ja)
JP (1) JP2002100274A (ja)
KR (1) KR100408874B1 (ja)
DE (1) DE60107786T2 (ja)

Families Citing this family (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6794966B2 (en) * 2002-07-01 2004-09-21 Tyco Electronics Corporation Low noise relay
DE60305201T2 (de) * 2002-11-15 2007-03-08 Tyco Electronics Amp Gmbh Magnetsystemumspritzung für ein relais
US7570923B2 (en) * 2004-05-18 2009-08-04 Agere Systems Inc. I/Q compensation of frequency dependent response mismatch in a pair of analog low-pass filters
US7116193B2 (en) * 2004-09-29 2006-10-03 Hella Kgaa Hueck & Co. Electromagnetic relay
KR101024755B1 (ko) * 2008-03-12 2011-03-24 엘에스산전 주식회사 전자 개폐장치
EP3059754B1 (en) * 2009-06-23 2022-03-09 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Electromagnetic relay
JP5494042B2 (ja) * 2010-03-12 2014-05-14 オムロン株式会社 接点開閉構造及び電磁リレー
US8508321B2 (en) * 2010-08-17 2013-08-13 Song Chuan Precision Co., Ltd. Relay with multiple coils
KR20140033814A (ko) * 2012-09-10 2014-03-19 엘에스산전 주식회사 전자개폐장치
JP6115195B2 (ja) * 2013-03-08 2017-04-19 オムロン株式会社 電磁継電器
JP6291931B2 (ja) * 2014-03-14 2018-03-14 オムロン株式会社 電子機器のシール構造およびこの電子機器のシール構造を用いた電磁継電器
JP6258138B2 (ja) * 2014-07-03 2018-01-10 富士通コンポーネント株式会社 電磁継電器
JP6422249B2 (ja) * 2014-07-03 2018-11-14 富士通コンポーネント株式会社 電磁継電器
WO2016013485A1 (ja) * 2014-07-23 2016-01-28 富士通コンポーネント株式会社 電磁継電器
JP6433706B2 (ja) 2014-07-28 2018-12-05 富士通コンポーネント株式会社 電磁継電器及びコイル端子
JP6459739B2 (ja) * 2015-04-13 2019-01-30 オムロン株式会社 端子の接続構造およびこれを用いた電磁継電器
KR102264904B1 (ko) 2015-07-03 2021-06-11 엘에스오토모티브테크놀로지스 주식회사 전자 부품 구동 장치
US9761397B1 (en) * 2016-06-23 2017-09-12 Te Connectivity Corporation Electrical relay device
KR101888275B1 (ko) * 2016-12-23 2018-08-14 엘에스오토모티브테크놀로지스 주식회사 릴레이 장치
JP6377791B1 (ja) * 2017-03-10 2018-08-22 Emデバイス株式会社 電磁継電器
US11004639B2 (en) * 2018-10-22 2021-05-11 Song Chu An Precision Co., Ltd. Armature of relay
JP2020092041A (ja) * 2018-12-06 2020-06-11 パナソニックIpマネジメント株式会社 電磁継電器
TWI680483B (zh) * 2019-07-03 2019-12-21 百容電子股份有限公司 電磁繼電器
JP7361593B2 (ja) 2019-12-19 2023-10-16 富士通コンポーネント株式会社 電磁継電器
RU201165U1 (ru) * 2020-05-26 2020-12-01 Общество с ограниченной ответственностью "Информационные технологии" (ООО "ИнфоТех") Электромагнитное реле с контактной группой модульного типа

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4837788Y1 (ja) * 1969-07-19 1973-11-09
JPS5693234A (en) 1979-12-27 1981-07-28 Fuji Electric Co Ltd Solenoid relay
JPH076596Y2 (ja) * 1989-02-23 1995-02-15 株式会社三ツ葉電機製作所 電磁継電器
JPH0312198A (ja) 1989-06-08 1991-01-21 Fuji Electric Co Ltd 自動洗濯機
JP3247300B2 (ja) * 1996-10-03 2002-01-15 サンデン株式会社 電磁クラッチ用電磁石のボビン
JP3253877B2 (ja) 1996-11-28 2002-02-04 株式会社タイコーデバイス 電磁継電器
JP2000315448A (ja) * 1999-05-06 2000-11-14 Omron Corp 電磁リレー
JP2001185015A (ja) * 1999-12-27 2001-07-06 Fujitsu Takamisawa Component Ltd 多連電磁継電器

Also Published As

Publication number Publication date
US6590480B2 (en) 2003-07-08
EP1191566A3 (en) 2004-01-07
KR20020024803A (ko) 2002-04-01
DE60107786T2 (de) 2005-12-15
US20020036556A1 (en) 2002-03-28
DE60107786D1 (de) 2005-01-20
EP1191566B1 (en) 2004-12-15
KR100408874B1 (ko) 2003-12-11
EP1191566A2 (en) 2002-03-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002100274A (ja) 電磁リレー
US8138863B2 (en) Electromagnetic relay
EP2187418B1 (en) Electromagnetic relay
JP4526465B2 (ja) 電磁リレー
JP5623873B2 (ja) 電磁リレー
KR101154627B1 (ko) 전자 계전기
WO2000054296A1 (fr) Relais electromagnetique
WO2007066701A1 (ja) 雌型コネクタ端子及び雌型コネクタ
JP2000315448A (ja) 電磁リレー
WO2012063597A1 (ja) 電磁リレー
JP5223499B2 (ja) 電磁継電器
CN110970266A (zh) 电磁继电器
JP6748886B2 (ja) 電磁リレー
KR100417663B1 (ko) 열응동 스위치
JP3253877B2 (ja) 電磁継電器
JP2005183097A (ja) 電磁リレー
JP3580165B2 (ja) 電磁リレー及びその組立て方法
JP2019530194A (ja) 電磁リレー
JP2000260285A (ja) 電磁リレー
JPH09213189A (ja) 電磁継電器の構造
CN212365865U (zh) 触点装置、电磁继电器和具备电磁继电器的装置
JP4420578B2 (ja) 電磁継電器およびその製法
JP3020413B2 (ja) ソレノイド
JP2002367498A (ja) 電磁リレー
JP2009070603A (ja) 電磁継電器

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060619

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060622

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060801

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060824

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061218