JP2002096786A - 自動二輪車における速度計の取付構造 - Google Patents

自動二輪車における速度計の取付構造

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動二輪車の意匠を阻害することなく速度計
を取り付けることのできる自動二輪車における速度計の
取付構造を提供することを目的とする。 【解決手段】 自動二輪車１０のフロントフォーク１２
を支持するフォーク支持部材２１に、ステアリングハン
ドル１４を固定するハンドルホルダ２２を設け、このハ
ンドルホルダに速度計２９を取り付けてなることを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動二輪車におけ
る速度計の取付構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、自動二輪車における速度計の取付
構造が、たとえば、特開平１１−２０８５５７号公報に
おいて提案されている。この技術は、図４の概略図に示
すように、フロントフォーク１を車体フレーム（図示
略）に回動自在に連結するフォーク支持部材２の前部
に、ブラケット等の取付部材を装着しておき、この取付
部材３に速度計４を固定する構造としている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来の技術にあっては、つぎのような改善すべき問題点
が残されている。通常、フロントフォーク１の前方には
前照灯が取り付けられており、この前照灯は、自動二輪
車の意匠的な効果に大きく影響しているものである。し
かしながら、前述した取付構造では、速度計４をフロン
トフォーク１の前方に突出するように固定しているため
に、この速度計４が前照灯の上方近傍に位置させられ、
前述した前照灯による意匠的な効果を阻害することがあ
る。また、速度計４を取り付ける際に、別部材としての
取付部材３が必要となることから、部品点数が多く、こ
れに伴い、組み付け工数が増加するといった問題点もあ
る。
【０００４】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、自動二輪車の意匠を阻害することな
く速度計を取り付けることのできる自動二輪車における
速度計の取付構造を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に記載
の自動二輪車における速度計の取付構造は、車体フレー
ムと、この車体フレームの前部に設けられたフロントフ
ォークと、このフロントフォークの上端部に設けられ、
このフロントフォークを前記車体フレームに回動自在に
連結するフォーク支持部材と、このフォーク支持部材に
取り付けられたステアリングハンドルとを備えた自動二
輪車において、前記フロントフォークの上部近傍に車速
を表示する速度計を取り付けるための自動二輪車におけ
る速度計の取付構造であって、前記フォーク支持部材
に、前記ステアリングハンドルを固定するハンドルホル
ダを設け、このハンドルホルダに前記速度計を取り付け
てなることを特徴とする。本発明の請求項２に記載の自
動二輪車における速度計の取付構造は、請求項１に記載
の前記ハンドルホルダが、前記フォーク支持部材に固定
されるロアホルダと、このロアホルダに固定されて、こ
のロアホルダとの間に前記ステアリングハンドルを挟持
固定するアッパホルダとによって構成され、このアッパ
ホルダに、前記速度計を取り付けてなることを特徴とす
る。本発明の請求項３に記載の自動二輪車における速度
計の取付構造は、請求項２に記載の前記アッパホルダに
は、上方へ開口された収納ボックスが形成され、この収
納ボックスに前記速度計が装着されていることを特徴と
する。
【０００６】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面を参照して説明する。図１中、符号１０は、本実
施形態が適用された自動二輪車を示し、この自動二輪車
１０は、車体フレーム１１と、この車体フレーム１１の
前部に装着されたフロントフォーク１２と、このフロン
トフォーク１２の下端部に回転自在に装着された前輪１
３と、前記フロントフォーク１２の上端部に装着された
ステアリングハンドル１４と、前記車体フレーム１１の
下部後方に揺動自在に装着されたリアフォーク１５と、
このリアフォーク１５の揺動端部に回転自在に装着され
た後輪１６と、前記車体フレーム１１の上部で、前記ス
テアリングハンドル１４の後方位置に装着された燃料タ
ンク１７と、この燃料タンク１７の後方位置に装着され
たシート１８と、前記燃料タンク１７の下方に搭載され
たエンジン１９とによって概略構成されている。
【０００７】さらに詳述すれば、前記フロントフォーク
１２は、前記車体フレーム１１の前部を構成するヘッド
パイプ２０の上下に配設されるとともに、このヘッドパ
イプ２０に回動自在に連結された上下一対のブリッジ２
１に取り付けられている。本実施形態においては、前記
一対のブリッジ２１が前記フロントフォーク１２を、前
記車体フレーム１１に回動自在に連結するフォーク支持
部材となされている。
【０００８】前記上方に位置されるブリッジ２１の上部
には、前記ステアリングハンドル１４を固定するための
ハンドルホルダ２２が一体に取り付けられている。本実
施形態においては、前記ハンドルホルダ２２が、図２お
よび図３に示すように、上下に２分割されてアッパホル
ダ２３とロアホルダ２４となされているとともに、図３
に示すように、前記ブリッジ２１に、車体の幅方向に間
隔おいて２箇所に取り付けられるようになっている。
【０００９】前記各ロアホルダ２４は、その下部に一対
の連結ボルト２５が一体に突設されており、この連結ボ
ルト２５が、前記ブリッジ２１にその上方から挿通され
るとともに、この連結ボルト２５に、前記ブリッジ２１
の下方からナット２６が螺着されることによって、前記
各ロアホルダ２４がブリッジ２１に固定されるようにな
っている。
【００１０】また、前記アッパホルダ２３は、図３に示
すように、前記両ロアホルダ２４の上端部に架け渡され
るように設けられるもので、このアッパホルダ２３を上
下に貫通するボルト２７が、前記各ロアホルダ２４に螺
着されることにより、これらのロアホルダ２４に固着さ
れるようになっている。
【００１１】また、前記アッパホルダ２３とロアホルダ
２４の当接面には、略半円状の内面を有する凹部２３ａ
・２４ａが形成されており、これらの凹部２３ａ・２４
ａによって形成される空間部に、前記ステアリングハン
ドル１４が位置させられて、前記アッパホルダ２３とロ
アホルダ２４とによって挟持されて固定されるようにな
っている。
【００１２】さらに、前記アッパホルダ２３の略中間部
には、上方へ開口する収納ボックス２８が形成されてお
り、この収納ボックス２８内に、速度計２９が装着され
ている。また、この速度計２９は、ケーブル等のガイド
を兼ねた円筒状の突起３０が、その底面に一体に設けら
れているとともに、その先端部分にネジ部３０ａが形成
されている。そして、前記突起３０は、前記速度計２９
が前記収納ボックス２８内に装着された際に、この収納
ボックス２８の底部を貫通して下方へ突出させられて、
その先端に形成されているネジ部３０ａにナット３１が
螺着されるとともに、このナット３１が前記収納ボック
ス２８の下面に圧着されることにより、前記速度計２９
が収納ボックス２８内に固定されるようになっている。
【００１３】このように構成された本実施形態において
は、前記アッパホルダ２３の収納ボックス２８内に速度
計２９を挿入して、そのネジ部３０ａを収納ボックス２
８の底部から突出させ、次いで、このネジ部３０ａにナ
ット３１を螺着することにより、前記速度計２９をアッ
パホルダ２３に仮組みすることができる。
【００１４】これより、前記ブリッジ２１に取り付けら
れた両ロアホルダ２４間にステアリングハンドル１４を
載置した後に、このステアリングハンドル１４を覆うよ
うにして前記アッパホルダ２３を被せ、このアッパホル
ダ２３をボルト２７によって前記両ロアホルダ２４に固
定する。
【００１５】このような作業によって、前記ステアリン
グハンドル１４が固定されるとともに、ステアリングハ
ンドル１４の略中間部の上方に前記速度計２９が取り付
けられる。
【００１６】したがって、前記速度計２９は、図１に示
すように、前記フロントフォーク１２の前方に設置され
る前照灯３２から大きく離れた位置に取り付けられるこ
ととなり、これによって、前記前照灯３２による意匠的
効果が維持される。また、前記速度計２９がフロントフ
ォーク１２よりも後方で、かつ、ステアリングハンドル
１４によって取り囲まれる空間部に設置されることか
ら、自動二輪車１０の側面視において、その外形ライン
が滑らかになり、この点からも意匠的効果が高められ
る。
【００１７】さらに、前記速度計２９の取り付けに際し
て、ハンドルホルダ２２に収納ボックス２８を形成し
て、この収納ボックス２８に前記速度計２９を装着する
ことにより、前記ハンドルホルダ２２を取付部材として
兼用することにより、速度計２９の取り付けに必要な部
品点数を軽減することができるとともに、組み付け作業
を簡素化することができる。
【００１８】なお、前記実施形態において示した各構成
部材の諸形状や寸法等は一例であって、設計要求等に基
づき種々変更可能である。
【００１９】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の自動二輪
車における速度計の取付構造によれば、速度計をハンド
ルホルダに取り付けることにより、この速度計をフロン
トフォークの前方に設置される前照灯から大きく離れた
位置に取り付け、これによって、前記前照灯による意匠
的効果を維持することができる。また、前記速度計をフ
ロントフォークよりも後方で、かつ、ステアリングハン
ドルによって取り囲まれる空間部に設置することができ
るから、自動二輪車の側面視において、その外形ライン
が滑らかになり、この点からも意匠的効果を高めること
ができる。さらに、前記速度計の取り付けに際して、ハ
ンドルホルダに収納ボックスを形成して、この収納ボッ
クスに前記速度計を装着することにより、前記ハンドル
ホルダを取付部材として兼用することにより、速度計の
取り付けに必要な部品点数を削減することができるとと
もに、組み付け作業の簡素化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態が適用された自動二輪車の
側面図である。
【図２】本発明の一実施形態を示すもので、一部を破断
した要部の拡大側面図である。
【図３】本発明の一実施形態を示すもので、要部の分解
斜視図である。
【図４】一従来例を示すもので、一部を破断した要部の
拡大側面図である。
【符号の説明】
１ フロントフォーク ２ フォーク支持部材 ３ 取付部材 ４ 速度計 １０ 自動二輪車 １１ 車体フレーム １２ フロントフォーク １３ 前輪 １４ ステアリングハンドル １５ リアフォーク １６ 後輪 １７ 燃料タンク １８ シート １９ エンジン ２０ ヘッドパイプ ２１ ブリッジ（フォーク支持部材） ２２ ハンドルホルダ ２３ アッパホルダ ２３ａ 凹部 ２４ ロアホルダ ２４ａ 凹部 ２５ 連結ボルト ２６ ナット ２７ ボルト ２８ 収納ボックス ２９ 速度計 ３０ 突起 ３０ａ ネジ部 ３１ ナット ３２ 前照灯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊東 理基 埼玉県和光市中央１丁目４番１号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 須田 敏彦 埼玉県和光市中央１丁目４番１号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 車体フレームと、この車体フレームの前
    部に設けられたフロントフォークと、このフロントフォ
    ークの上端部に設けられ、このフロントフォークを前記
    車体フレームに回動自在に連結するフォーク支持部材
    と、このフォーク支持部材に取り付けられたステアリン
    グハンドルとを備えた自動二輪車において、前記フロン
    トフォークの上部近傍に車速を表示する速度計を取り付
    けるための自動二輪車における速度計の取付構造であっ
    て、前記フォーク支持部材に、前記ステアリングハンド
    ルを固定するハンドルホルダを設け、このハンドルホル
    ダに前記速度計を取り付けてなることを特徴とする自動
    二輪車における速度計の取付構造。
  2. 【請求項２】 前記ハンドルホルダが、前記フォーク支
    持部材に固定されるロアホルダと、このロアホルダに固
    定されて、このロアホルダとの間に前記ステアリングハ
    ンドルを挟持固定するアッパホルダとによって構成さ
    れ、このアッパホルダに、前記速度計を取り付けてなる
    ことを特徴とする請求項１に記載の自動二輪車における
    速度計の取付構造。
  3. 【請求項３】 前記アッパホルダには、上方へ開口され
    た収納ボックスが形成され、この収納ボックスに前記速
    度計が装着されていることを特徴とする請求項２に記載
    の自動二輪車における速度計の取付構造。
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