JP2002095743A - 液体注入器具 - Google Patents

液体注入器具

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JP2002095743A
JP2002095743A JP2000289402A JP2000289402A JP2002095743A JP 2002095743 A JP2002095743 A JP 2002095743A JP 2000289402 A JP2000289402 A JP 2000289402A JP 2000289402 A JP2000289402 A JP 2000289402A JP 2002095743 A JP2002095743 A JP 2002095743A
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tube
injection device
liquid injection
outer tube
inner tube
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JP2000289402A
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Masaru Saiki
勝 斉木
Kazuaki Takahara
和明 高原
Hideaki Kito
秀彰 鬼頭
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Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】接続に適さない接続不適合器具との接続を確実
に防止することができるとともに、内部への残液量がよ
り少ない液体注入器具を提供すること。 【解決手段】図1に示す液体注入器具(シリンジ)1
は、外筒(シリンジ外筒)2と、外筒2内で液密に摺動
し得るガスケット3と、ガスケット3に連結され、ガス
ケット3を外筒2内で移動操作するプランジャ(押し
子)4と、外筒2の先端部に突出して形成された内管5
と、内管5の外周部に、内管5と同心的に形成された外
管6とを備えている。また、液体注入器具1では、内管
5および外管6に、これらとの接続に適さない接続不適
合器具100の端部(第1の接続部)110を嵌合させ
ようとすると、内管5に対してはこの内管5の外径過小
により遊嵌状態となり、外管6に対してはこの外管6の
外径過大により嵌合できないよう構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体注入器具に関
する。
【0002】
【従来の技術】入院中の患者や手術中の患者には、例え
ば、静注ライン、点滴静注ライン、中心静脈栄養ライン
等の血管系ラインを構成するチューブが血管に挿入さ
れ、このチューブを介して薬液(薬剤)が体内に注入さ
れる。また、例えば経口栄養ライン、経腸栄養ライン、
経鼻栄養ライン等の経腸・経管系ラインを構成するチュ
ーブが消化管等に挿入され、このチューブを介して栄養
剤や薬液が体内に注入される。さらに、導尿やドレーン
等の排液・灌流ラインを構成するチューブが尿道、腹腔
等の体内に挿入され、このチューブを介して洗浄液や薬
液が注入され、また、排液等が行なわれる。
【0003】誤って、血管系ラインに、経腸・経管系ラ
インに注入される栄養剤や薬液、排液・灌流ラインに注
入される洗浄液や薬液等が投与されることがあってはな
らない。
【0004】このため、経腸・経管系ラインに栄養剤や
薬液を投与する際や、排液・灌流ラインに洗浄液や薬液
を注入する際には、血管系ラインを構成するチューブの
端部に接続できないように、先端の外径を太径とした、
いわゆるカテーテルチップと呼ばれるものを先端部に備
えるシリンジ(以下、「カテーテルチップ付きシリン
ジ」)等が用いられる。
【0005】なお、これに対応して、経腸・経管系ライ
ンや排液・灌流ラインを構成するチューブでは、カテー
テルチップが接続可能なように、その端部の内径が血管
系ラインのそれより大きく設定されたものが用いられ
る。
【0006】しなしながら、従来のカテーテルチップ付
きシリンジでは、カテーテルチップの外径を太径とした
のに伴って、その内径も大きなものとなっている。この
ため、経腸・経管系ラインに栄養剤や薬液を投与する際
や、排液・灌流ラインに洗浄液や薬液を注入する際に、
カテーテルチップ付きシリンジの内部への残液量が多く
なる(例えば、0.4mL以上程度)という欠点を有し
ており、例えば、小児用の薬液や、高価な薬液を投与す
るのに適したものではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、接続
に適さない接続不適合器具との接続を確実に防止するこ
とができるとともに、内部への残液量がより少ない液体
注入器具を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(11)の本発明により達成される。
【0009】(1) 内部に液体収納空間を有する外筒
と、前記外筒内で摺動可能に設置され、前記外筒とで前
記液体収納空間を画成するガスケットとを有する液体注
入器具であって、前記外筒の先端部に突出して形成さ
れ、内部に前記液体収納空間と連通する流路を有する内
管と、前記内管の外周部に、前記内管と同心的に形成さ
れた外管とを有し、前記内管および前記外管に、これら
との接続に適さない接続不適合器具の第1の接続部を嵌
合させようとすると、前記内管に対しては該内管の外径
過小により遊嵌状態となり、前記外管に対しては該外管
の外径過大により嵌合できないよう構成されていること
を特徴とする液体注入器具。
【0010】(2) 前記内管および前記外管の先端の
外径をそれぞれd1およびd2とし、前記第1の接続部
の基端の内径をDとしたとき、1.1d1≦D≦0.9
d2なる関係を満たす上記(1)に記載の液体注入器
具。
【0011】(3) 前記接続不適合器具は、その先端
部を皮下または血管内に、穿刺または挿入して使用する
器具である上記(1)または(2)に記載の液体注入器
具。
【0012】(4) 前記内管との接続が可能な内管接
続可能器具は、前記外管に接続できない上記(1)ない
し(3)のいずれかに記載の液体注入器具。
【0013】(5) 前記内管は、少なくともその先端
部に、少なくともその外径が先端に向かって漸減する第
1のテーパ部を有する上記(1)ないし(4)のいずれ
かに記載の液体注入器具。
【0014】(6) 前記内管の長さが前記外管の長さ
より長い上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の液
体注入器具。
【0015】(7) 前記外管は、少なくともその先端
部に、少なくともその外径が先端に向かって漸減する第
2のテーパ部を有する上記(1)ないし(6)のいずれ
かに記載の液体注入器具。
【0016】(8) 前記外管は、経腸・経管系ライン
または排液・灌流ラインを構成するチューブの第2の接
続部に嵌合可能である上記(1)ないし(7)のいずれ
かに記載の液体注入器具。
【0017】(9) 前記外管の外周に、該外管から前
記第2の接続部が抜けるのを防止する突起が設けられて
いる上記(8)に記載の液体注入器具。
【0018】(10) 前記ガスケットを前記外筒に対
して最も先端側に位置させたとき、前記液体収納空間と
前記流路との合計の容積が0.3mL以下である上記
(1)ないし(9)のいずれかに記載の液体注入器具。
【0019】(11) シリンジである上記(1)ない
し(10)のいずれかに記載の液体注入器具。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の液体注入器具を添
付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明す
る。
【0021】<第1実施形態>図1は、本発明の液体注
入器具の第1実施形態を示す半断面図であり、図2は、
第1実施形態の液体注入器具の先端部および接続不適合
器具の基端部(第1の接続部)を示す縦断面図であり、
図3は、第1実施形態の液体注入器具の先端部および内
管接続可能器具を示す縦断面図であり、図4は、第1実
施形態の液体注入器具の先端部および第2の接続部付近
を示す縦断面図である。なお、以下の説明では、図1〜
図4中の上側を「基端」、下側を「先端」と言う。
【0022】図1に示す液体注入器具(シリンジ)1
は、外筒(シリンジ外筒)2と、外筒2内で液密に摺動
し得るガスケット3と、ガスケット3に連結され、ガス
ケット3を外筒2内で移動操作するプランジャ(押し
子)4と、外筒2の先端部に突出して形成された内管5
と、内管5の外周部に形成された外管6とを備えてい
る。
【0023】この液体注入器具1は、例えば、外用剤、
経口栄養剤、経腸栄養剤、消毒薬、洗浄液等(以下、こ
れらを総称して「投与液」と言う。)を、例えば経口栄
養ライン、経腸栄養ライン、経鼻栄養ライン等の経腸・
経管系ライン、導尿やドレーン等の排液・灌流ライン等
を構成するチューブ300の端部またはコネクタのよう
な第2の接続部310に接続(嵌合)して、これらのチ
ューブ300内に投与液を注入するのに使用されるもの
である。
【0024】以下、各部の構成について説明する。外筒
2は、底部21を有する有底筒状の部材で構成され、好
ましくは実質的に透明とされる。これにより、内部の視
認性が確保されている。
【0025】この外筒2の基端外周には、板状のフラン
ジ22が一体的に形成されている。後述するプランジャ
4を外筒2に対し相対的に移動操作する際などには、こ
のフランジ22に指を掛けて操作を行うことができる。
【0026】また、外筒2の基端部内周には、内方に向
かって突出したリング状の凸部23が一体的に形成され
ている。この凸部23に後述するプランジャ4の板部材
41が係止することにより、プランジャ4の基端方向へ
の移動が規制される。
【0027】外筒2と後述するガスケット3とで囲まれ
る部分には、液体収納空間24が画成されている。この
液体収納空間24内には、投与液が収納される。
【0028】外筒2(後述する内管5および外管6を含
む)および後述するプランジャ4の構成材料としては、
それぞれ、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペン
テン−1)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、アクリ
ルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチ
レンテレフタレート等のポリエステル、ブタジエン−ス
チレン共重合体、ポリアミド(例えば、ナイロン6、ナ
イロン6・6、ナイロン6・10、ナイロン12)のよ
うな各種樹脂が挙げられるが、その中でも、成形が容易
であるという点で、ポリプロピレン、ポリエステル、ポ
リ−(4−メチルペンテン−1)のような樹脂が挙げら
れる。
【0029】外筒2内には、弾性材料で構成されたガス
ケット3が収納されている。ガスケット3は、中空部3
1を有し、この中空部31には、後述するプランジャ4
のヘッド部43が嵌合する。
【0030】また、このガスケット3は、プランジャ4
の操作により、外筒2内で、外筒2の長手方向に摺動す
ることができる。
【0031】ガスケット3の外周部には、一対のリング
状の突部32が軸方向(長手方向)に所定間隔おいて形
成されている。これらの突部32が外筒2の内周面25
に対し密着しつつ摺動することで、液密性をより確実に
保持するとともに、摺動性の向上が図れる。
【0032】ガスケット3の構成材料としては、特に限
定されないが、例えば、天然ゴム、ブチルゴム、イソプ
レンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴ
ム、シリコーンゴムのような各種ゴム材料や、ポリウレ
タン系、ポリエステル系、ポリアミド系、オレフィン
系、スチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、あるい
はそれらの混合物等の弾性材料が挙げられる。
【0033】なお、ガスケット3は、その外周を、例え
ば、ポリテトラフルオロエチレンまたはその共重合体、
エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、四フッ化
エチレン、PVdE(ポリビニリデンフロライド)、P
CTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、TFE
(テトラフルオロエチレン)、FEP(フッ化エチレン
プロピレン)等のフッ素系樹脂で構成されるフィルム、
または、PE(ポリエチレン)、HDPE(高密度ポリ
エチレン)等の樹脂で構成されるフィルムで被覆するよ
うにしてもよい。これにより、ガスケット3の外筒2の
内周面25に対する摺動性が向上する。
【0034】このようなガスケット3には、ガスケット
3を外筒2内で長手方向に移動操作するプランジャ4が
連結されている。
【0035】プランジャ4は、主に、横断面が十文字状
の板片で構成され、その先端側には、板部材41が一体
的に形成されている。この板部材41は、プランジャ4
を外筒2に対して基端方向に移動させたとき、外筒2の
凸部23に係止して、プランジャ4が外筒2から離脱す
る(外れる)のをより確実に防止する。
【0036】また、プランジャ4の基端には、板状のフ
ランジ42が一体的に形成されている。このフランジ4
2に指等を掛けてプランジャ4を操作する。
【0037】また、プランジャ4の先端部には、ガスケ
ット3の中空部31内に挿入、嵌合されるきのこ状のヘ
ッド部(連結部)43が形成されている。
【0038】プランジャ4を基端方向に向かって移動す
ると(引くと)、ガスケット3は、基端方向へ移動し、
液体収納空間24の容積が増大する。これにより、液体
収納空間24内に、後述する内管5の流路51を介して
投与液を吸引(採取)することができる。また、この状
態から、プランジャ4を先端方向に向かって移動すると
(押すと)、ガスケット3は、先端方向へ移動し、液体
収納空間24の容積が減少し、液体収納空間24内に収
納された投与液が排出される。
【0039】外筒2の底部21には、その中央部に外筒
2の胴部より縮径した内管5と、この内管5の外周部
に、内管5と同心的に設けられた外管6とが、外筒2と
一体的に形成されている。
【0040】内管5は、その内部に流路51が形成さ
れ、この流路51は、外筒2内の液体収納空間24に連
通している。
【0041】この内管5および後述する外管6は、それ
ぞれ、これらとの接続に適さない接続不適合器具100
の端部(第1の接続部)110に接続できない程度の大
きさに設定されている。
【0042】この接続不適合器具100としては、例え
ば、皮下または血管(静脈または動脈)内投与に用いら
れる注射針や、静注ライン、点滴静注ライン、中心静脈
栄養ライン等の血管系ラインを構成するチューブのよう
な先端部を皮下または血管内に、穿刺または挿入して使
用する器具等が挙げられる。
【0043】本発明の液体注入器具1では、前記の接続
不適合器具100の端部110を、内管5および外管6
に嵌合させようとすると、内管5に対してはこの内管5
の外径過小により遊嵌状態となり、外管6に対してはこ
の外管6の外径過大により嵌合できないよう構成されて
いる。
【0044】具体的には、図2に示すように、接続不適
合器具100の端部110の基端の内径をDとし、内管
5および外管6の先端の外径をそれぞれd1およびd2
としたとき、D、d1およびd2は、1.1d1≦D≦
0.9d2なる関係を満たすのが好ましく、2.5d1
≦D≦0.6d2なる関係を満たすのがより好ましい。
【0045】これにより、誤って、接続不適合器具10
0の端部110に、内管5および外管6が接続され、す
なわち、接続不適合器具100に液体注入器具1が接続
され、投与液が例えば患者等の皮下または血管内に投与
(注入)されるのをより確実に防止することができる。
【0046】内管5の先端の外径d1としては、特に限
定されないが、例えば、1.2〜3.0mm程度である
のが好ましく、1.5〜2.0mm程度であるのがより
好ましい。
【0047】また、内管5には、内管接続可能器具20
0が嵌合(装着)可能である。この内管接続可能器具2
00としては、例えば、図3に示すような、内管5に嵌
合可能なハブ210と、このハブ210の先端部に固着
(固定)され、内管5の先端の外径より細径とされた管
体220とを備えるもの等が挙げられる。
【0048】なお、この内管接続可能器具200のハブ
210は、後述する外管6に接続(嵌合)することがで
きないよう構成されている。
【0049】このような内管接続可能器具200は、例
えば、内管5を挿入することができないような比較的小
さな開口径の容器(例えば、アンプル等)内から、その
内部に収納されている投与液を外筒2(液体収納空間2
4)内に吸引(採取)するのに使用するものである。ま
た、管体220として、例えば、針先を有する形状のも
のを用いた場合には、開口が栓体(ゴム栓)で封止され
た容器(例えば、バイアル等)からも、投与液を吸引
(採取)することができる。
【0050】この内管5は、その全長に渡って外径が先
端に向かって漸減するテーパ状をなしている。すなわ
ち、本実施形態では、内管5は、全体として第1のテー
パ部を構成している。これにより、内管5は、内管接続
可能器具200のハブ210により容易かつ確実に嵌合
することができる。
【0051】なお、内管5は、その外径および内径の双
方が先端に向かって漸減するような構成であってもよ
く、また、第1のテーパ部は、内管5の先端から所定長
さの部位(先端部)にのみ設けられていてもよい。
【0052】また、内管5の長さは、外管6の長さより
長く設定されている。これにより、例えば、内管接続可
能器具200を内管5に装着(嵌合)する操作の際に、
外管6の先端部が内管接続可能器具200のハブ210
の基端部に接触して、その操作性を低下させるというこ
とをより確実に防止することができる。
【0053】なお、本実施形態では、内管5の長さが外
管6の長さより長く設定されているが、これに限定され
ず、内管5は、内管接続可能器具200の装着に支障の
ない程度の長さを有していればよい。
【0054】この内管5の外周部には、ほぼ円筒状の外
管6が形成されている。この外管6は、図4に示すよう
に、液体注入器具1を例えば経腸・経管系ラインや排液
・灌流ライン等を構成するチューブ300に接続した際
に、このチューブ300の端部またはコネクタのような
第2の接続部310に嵌合することができる。
【0055】外管6は、前述したように、その外径過大
により、接続不適合器具100の端部110が嵌合でき
ないよう構成されている。
【0056】また、この外管6の先端の外径d2は、接
続不適合器具100の端部110の基端の内径Dと前述
したような関係を満たしているのが好ましい。
【0057】この外管6の先端の外径d2としては、特
に限定されないが、例えば、5〜7mm程度であるのが
好ましく、5.5〜6.5mm程度であるのがより好ま
しい。
【0058】また、外管6は、その全長に渡って、内径
および外径が先端に向かって漸減するテーパ状をなして
いる。すなわち、本実施形態では、外管6は、全体とし
て第2のテーパ部を構成している。
【0059】この外管6の傾斜角度(図2中、外管6の
内面および外面と液体注入器具1の中心軸とのなす角
度)θとしては、特に限定されないが、例えば、2.0
〜7.5°程度であるのが好ましく、2.8〜4.3°
程度であるのがより好ましい。
【0060】なお、外管6の内面および外面と液体注入
器具1の中心軸とのなす角度は、異なっていてもよい。
この場合、外管6の外面と液体注入器具1の中心軸との
なす角度が前記の範囲内に設定されていればよい。
【0061】また、第2のテーパ部は、外筒6の先端か
ら所定長さの部位(先端部)にのみ形成されていてもよ
い。
【0062】この外管6の長さとしては、特に限定され
ないが、例えば、2〜20mm程度であるのが好まし
く、5〜10mm程度であるのがより好ましい。
【0063】このように外管6の寸法を、それぞれ、前
記の範囲内とすることにより、外管6は、第2の接続部
310により容易かつ確実に(液密に)接続することが
でき、さらに、第2の接続部310に接続されると、こ
の接続が容易に解除されることがより確実に防止され
る。
【0064】このような液体注入器具1では、内管5お
よび外管6を別個に形成したので、これらの寸法をそれ
ぞれ別個に設定することができる。
【0065】このため、従来のカテーテルチップ付きシ
リンジでは、カテーテルチップの外径を太径としたのに
伴って、その内径も大きくする必要があったが、本発明
の液体注入器具1では、外管6の外径を太径としても、
内管5は、外管6の寸法にかかわらず、その流路51の
内径を小さく設定することができる。
【0066】これにより、ガスケット3を外筒2に対し
て最も先端側に位置させたときの液体収納空間24と内
管5の流路51との容積の合計、すなわち、液体注入器
具1の内部への残液量(デッドボリューム)を、より少
なくすることができる。
【0067】このような残液量としては、特に限定され
ないが、例えば、0.3mL以下程度であるのが好まし
く、0.03〜0.1mL程度であるのがより好まし
い。特に、小児の場合、投与液の全体量が少ないので、
残液量を少なくすることが重要となるが、残液量を前記
の範囲内とすることにより、目的とする量の投与液をよ
り確実に投与することができる。また、高価な薬液等の
投与液を投与するのに際して、この投与液の有効利用を
図ることもできる。
【0068】このようなことから、本発明の液体注入器
具1は、例えば小児用の薬液や高価な薬液等の投与(注
入)に使用するのに有利である。
【0069】<第2実施形態>次に、本発明の液体注入
器具の第2実施形態について説明する。
【0070】図5は、本発明の液体注入器具の第2実施
形態を示す半断面図である。以下、図5に示す液体注入
器具1について、前記第1実施形態との相違点を中心に
説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
なお、以下の説明では、図5中の上側を「基端」、下側
を「先端」と言う。
【0071】第2実施形態の液体注入器具1では、外管
6の構成が異なっていること以外は、前記第1実施形態
と同様である。
【0072】すなわち、第2実施形態の液体注入器具1
では、外管6の外周に、外方に向かってリング状に突出
して形成された一対の突起(抜け防止手段)61が設け
られている。
【0073】このような突起61を設けることにより、
外管6を第2の接続部310に接続(嵌合)したとき、
外管6から第2の接続部310が抜けるのをより確実に
防止することができる。
【0074】また、各突起61の先端側の面(摺動面)
は、外筒6を第2の接続部310に接続させる操作をよ
り容易かつ確実に行えるようにするために、テーパ面
(傾斜面)611で構成されている。なお、このテーパ
面611に代わり、湾曲面であってもよい。
【0075】なお、突起61の設置数は、図示のものに
限定されず、例えば、1つあるいは3つ以上であっても
よい。
【0076】以上、本発明の液体注入器具を図示の各実
施形態について説明したが、本発明は、これらに限定さ
れるものではなく、液体注入器具を構成する各部は、同
様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換すること
ができる。
【0077】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、接
続に適さない接続不適合器具との接続を確実に防止する
ことができる。
【0078】また、内部への残液量がより少ないので、
例えば小児用の薬液や高価な薬液等を無駄なく注入する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液体注入器具の第1実施形態を示す半
断面図である。
【図2】第1実施形態の液体注入器具の先端部および接
続不適合器具の基端部(第1の接続部)を示す縦断面図
である。
【図3】第1実施形態の液体注入器具の先端部および内
管接続可能器具を示す縦断面図である。
【図4】第1実施形態の液体注入器具の先端部および第
2の接続部付近を示す縦断面図である。
【図5】本発明の液体注入器具の第2実施形態を示す半
断面図である。
【符号の説明】
1 液体注入器具 2 外筒 21 底部 22 フランジ 23 凸部 24 液体収納空間 25 内周面 3 ガスケット 31 中空部 32 突部 4 プランジャ 41 板部材 42 フランジ 43 ヘッド部 5 内管 51 流路 6 外管 61 突起 611 面 100 接続不適合器具 110 端部(第1の接続部) 200 内管接続可能器具 210 ハブ 220 管体 300 チューブ 310 第2の接続部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鬼頭 秀彰 神奈川県足柄上郡中井町井ノ口1500番地 テルモ株式会社内 Fターム(参考) 4C066 BB01 CC01 DD08 EE14 FF01 GG12 JJ06 PP02

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に液体収納空間を有する外筒と、前
    記外筒内で摺動可能に設置され、前記外筒とで前記液体
    収納空間を画成するガスケットとを有する液体注入器具
    であって、 前記外筒の先端部に突出して形成され、内部に前記液体
    収納空間と連通する流路を有する内管と、 前記内管の外周部に、前記内管と同心的に形成された外
    管とを有し、 前記内管および前記外管に、これらとの接続に適さない
    接続不適合器具の第1の接続部を嵌合させようとする
    と、前記内管に対しては該内管の外径過小により遊嵌状
    態となり、前記外管に対しては該外管の外径過大により
    嵌合できないよう構成されていることを特徴とする液体
    注入器具。
  2. 【請求項2】 前記内管および前記外管の先端の外径を
    それぞれd1およびd2とし、前記第1の接続部の基端
    の内径をDとしたとき、1.1d1≦D≦0.9d2な
    る関係を満たす請求項1に記載の液体注入器具。
  3. 【請求項3】 前記接続不適合器具は、その先端部を皮
    下または血管内に、穿刺または挿入して使用する器具で
    ある請求項1または2に記載の液体注入器具。
  4. 【請求項4】 前記内管との接続が可能な内管接続可能
    器具は、前記外管に接続できない請求項1ないし3のい
    ずれかに記載の液体注入器具。
  5. 【請求項5】 前記内管は、少なくともその先端部に、
    少なくともその外径が先端に向かって漸減する第1のテ
    ーパ部を有する請求項1ないし4のいずれかに記載の液
    体注入器具。
  6. 【請求項6】 前記内管の長さが前記外管の長さより長
    い請求項1ないし5のいずれかに記載の液体注入器具。
  7. 【請求項7】 前記外管は、少なくともその先端部に、
    少なくともその外径が先端に向かって漸減する第2のテ
    ーパ部を有する請求項1ないし6のいずれかに記載の液
    体注入器具。
  8. 【請求項8】 前記外管は、経腸・経管系ラインまたは
    排液・灌流ラインを構成するチューブの第2の接続部に
    嵌合可能である請求項1ないし7のいずれかに記載の液
    体注入器具。
  9. 【請求項9】 前記外管の外周に、該外管から前記第2
    の接続部が抜けるのを防止する突起が設けられている請
    求項8に記載の液体注入器具。
  10. 【請求項10】 前記ガスケットを前記外筒に対して最
    も先端側に位置させたとき、前記液体収納空間と前記流
    路との合計の容積が0.3mL以下である請求項1ない
    し9のいずれかに記載の液体注入器具。
  11. 【請求項11】 シリンジである請求項1ないし10の
    いずれかに記載の液体注入器具。
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